JP2008298935A - 画像形成装置 - Google Patents

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慎一 束村
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Abstract

【課題】定着ローラとシートとの間にスリップが生じても直ちにそれを検出して定着装置内におけるシートのジャムやノーフィードといった搬送不良を防止すること。
【解決手段】定着ローラと、該定着ローラとの間にシートを挟持して回動する無端状のベルト部材と、該ベルト部材の内側から該ベルト部材を介してシートを該定着ローラに押圧する押圧部材と、を備えた定着装置を有する画像形成装置において、前記定着ローラとシートとのスリップ量を検出するスリップ検出手段と、前記定着ローラ及び前記ベルト部材に挟持されたシートの搬出を補助するシート搬出補助手段と、前記スリップ検出手段及び前記シート搬出補助手段の動作を制御する制御部と、を有し、前記スリップ検出手段により検出された検出値の変動量が予め設定した基準値を超えるとき、前記制御部は、前記シート搬出補助手段を動作させるように制御することを特徴とする画像形成装置。
【選択図】図12

Description

本発明は定着ローラと無端状のベルト部材とによりトナー像をシートに定着する構成の定着装置を有する画像形成装置に関する。
従来、定着ローラと無端状のベルト部材としての定着ベルトとによりトナー像をシートに定着する構成の定着ベルト方式の定着装置を有する画像形成装置が開発されている。定着ベルト方式の定着装置は、その構成上、ニップ幅を比較的広く設定することができる。
この定着ベルト方式の定着装置には、定着ローラと、定着ローラに圧接される定着ベルトと、定着ベルトの内側に固設される押圧部材としての押圧パッドとを備え、押圧パッドにより定着ベルトを定着ローラ側に押圧するという構成を有しているものが多い。然るに、このような構成の定着装置では定着ベルトと定着ローラとの間に形成されるニップ部において、定着ローラとシートとの間でのスリップや分離不良が発生しやすくなるという問題がある。
シートの分離不良を回避する方法として、定着ベルトの内側における押圧パッドのベルト搬送方向下流側の位置に突出部を設けて、定着ローラに歪みを生じさせることによりシートの剥離(分離)性能を向上させるという技術が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
図14は、特許文献1に記載された、従来例である押圧パッドに突出部を設けた定着ベルト方式の定着装置の構成を示す断面図である。
図14において、定着ローラ11は内部に加熱源としてのハロゲンランプ15を有し、金属製の円筒状芯金に弾性体層及び離型層を形成したものである。エンドレスベルト(定着ベルト)12はポリイミド等からなるベース層に離型層を被覆して形成される無端状のベルトであり、内側に配設された押圧パッド(圧力部材)13により定着ローラ11に押圧されてニップ部を形成する。剥離ニップ部材14は押圧パッド13と一体的に形成され、定着ローラ11を押圧して弾性体層に歪みを与えるための部材である。
然るに、図14に示す突出部を設けた剥離ニップ部材14を定着ローラ11に押圧して歪みを生じさせるという構成によりシートの剥離性能については向上するが、定着ローラ11とシートSとのスリップについては解決されない。特に、シートSが薄い紙又は塗工紙であるとき、画像形成される画像の原稿が高印字率であるとき、或いは画像形成装置の周辺環境が高湿であるときに定着ローラ11とシートSとのスリップが発生し易い。
定着ローラ11とシートSとの間にスリップが生じると画像ずれが発生し易く、スリップの程度が甚だしい場合には定着ジャムとなる。
上記のスリップやそれに伴う画像ずれを防止するための対策として、シートの搬送方向と直角な方向における画像領域外において定着ベルトを定着ローラに圧接する回転部材を定着ベルトの内側に配設した方式の定着装置が開示されている(例えば、特許文献2参照)。
しかしながら、特許文献2に記載のような構成では、定着ローラの画像領域外に圧接する回転部材を設置する必要があり、定着ローラの軸方向の長さ及び定着ローラの周辺にスペースを確保することが求められ、定着装置の小型化を図る上で問題がある。また、回転部材を設置することにより定着装置がコスト高になるという問題もある。
定着ローラとシートとの間のスリップやそれに伴う画像ずれを防止するための他の技術として、画像形成する画像の印字率に応じて定着装置の加熱温度や、シートの搬送速度を変化させるという方式の定着装置が開示されている(例えば、特許文献3参照)。
然るに、特許文献3に記載のような構成では、印字率のみの情報に基づいて加熱温度や、シート搬送速度を変化させているため、印字率以外の条件によりスリップや画像ずれを起こしやすい状態となっている場合に、対策が実行されないという問題がある。また、印字率以外の条件がスリップや画像ずれを起こし難い条件である場合でも、印字率のみの条件により加熱温度を上げたり、シートの搬送速度を遅らせたりするため、画像形成装置の消費電力を高めたり、画像形成の生産性を悪化させてしまうという問題がある。
スリップや画像ずれを起こしやすい条件としては印字率以外に、使用するシートの種類や画像形成装置の周囲の湿度条件がある。
スリップや画像ずれを起こしやすいシートの種類としては薄い紙や塗工紙が挙げられる。薄い紙は定着時の熱の伝わり方が速く、シート上のトナーがいち早く溶融状態となるため、定着ローラとシートとの間にスリップし易い状態を形成する。また、塗工紙は表面の平滑性が高いため、定着時に溶融したトナーによるスリップや高湿時の水分によるスリップが起き易い。
画像形成装置の周囲の湿度が高くなると定着ローラとシートとの間に水分が入り込み、定着ローラとシートとがスリップし易い状態となる。
定着ローラとシートとのスリップは画像ずれを発生させるだけでなく、スリップ量が増加するとシートSの曲がりによるジャムやノーフィード等の搬送不良を発生させる。シートのジャムやノーフィードが発生すると、その回復に時間が掛かったり、未定着のトナーで手を汚してしまったりする場合があり、甚だしい場合には定着ローラや定着ベルトを損傷してしまうという問題がある。
特開平11−133776号公報 特開2004−198695号公報 特開2004−212904号公報
本発明は、上記のような問題を解決し、定着ローラとシートとの間にスリップが生じても直ちにそれを検出して定着装置内におけるシートのジャムやノーフィードといった搬送不良を防止するという構成を有する画像形成装置を提供することを目的とする。
本発明の目的は、下記の構成により達成することが出来る。
1.回転する定着ローラと、該定着ローラとの間にトナー像を担持したシートを挟持して回動する無端状のベルト部材と、該ベルト部材の内側に配設され、該ベルト部材を介して該シートを該定着ローラに押圧する押圧部材と、を備えた定着装置を有する画像形成装置において、
前記定着ローラと前記シートとのスリップ量を検出するスリップ検出手段と、
前記定着ローラ及び前記ベルト部材に挟持された前記シートの搬出を補助するシート搬出補助手段と、
前記スリップ検出手段及び前記シート搬出補助手段の動作を制御する制御部と、を有し、
前記スリップ検出手段により検出された検出値の変動量が予め設定した基準値を超えるとき、前記制御部は、前記シート搬出補助手段を動作させるように制御することを特徴とする画像形成装置。
2.前記スリップ検出手段は、前記定着ローラの回転トルクの変動を検出するトルク検出手段であることを特徴とする1に記載の画像形成装置。
3.前記スリップ検出手段は、前記ベルト部材の走行速度の変動を検出する速度検出手段であることを特徴とする1に記載の画像形成装置。
4.前記シート搬出補助手段は、前記押圧部材の前記定着ローラへの押圧荷重を変更することを特徴とする1乃至3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
5.前記シート搬出補助手段は、第1の押圧荷重変更部材としての押圧パッド用押圧調整部材及び第2の押圧荷重変更部材としての分離部材用押圧調整部材を有し、2つの押圧荷重変更部材の内少なくとも1つの押圧荷重変更部材は前記押圧部材の前記定着ローラへの押圧荷重を変更することを特徴とする1乃至3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
6.前記シート搬出補助手段は、シート搬送方向と直角な方向における前記押圧部材の前記定着ローラへの押圧荷重の分布を変更することを特徴とする1乃至3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
7.前記シート搬出補助手段は、前記定着装置のシート搬送方向下流側に配設されたシート搬送機構であることを特徴とする1乃至3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
8.前記シート搬出補助手段は、前記ベルト部材を圧接するベルト搬送補助装置であることを特徴とする1乃至3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
9.画像を形成するための画像形成手段と、
前記検出値の前記変動量が前記基準値を超えるときに、前記基準値を超える現象の発生回数をカウントする発生回数カウント手段と、
使用するシートの種類、形成される画像の印字率、周囲の湿度、前記基準値、及び前記基準値を超える現象の発生回数、のそれぞれのデータを記憶しておく記憶手段と、
前記シート搬出補助手段、前記トルク検出手段、前記速度検出手段、前記画像形成手段、前記発生回数カウント手段、及び前記記憶手段、のそれぞれの動作を制御する制御手段と、を有し、
前記変動量が前記基準値を超える場合、前記制御部は、
前記記憶手段に記憶された前記基準値と検出された検出値の変動量とを比較し、検出された検出値の変動量が予め設定した基準値を超える現象の発生が2回目以降であり、かつ、前記シートの種類が、トルク又は速度の変動量が基準値を超えたときの前回発生した時点の前記シートの種類に一致又はより変動を生じ易い種類のシートであると共に、画像の印字率及び湿度の値が前回発生した時点の画像の印字率及び湿度の値と比較して、同一又は大きくなっているとき、
前記画像形成手段の動作を停止させるように制御することを特徴とする1乃至8のいずれか1項に記載の画像形成装置。
定着ローラとシートとのスリップが生じても、直ちにそれを検出してシートを定着装置外に確実に排出させることにより、画像形成装置の修復に要する時間を短縮し、作業性の向上と画像形成時の生産性の向上が期待できる。また、定着ローラや定着ベルト等の定着部材の損傷を防止することにより定着部材の長寿命化を図ることができる。更に、定着装置内でのシートのジャムを防止することにより、ジャムのシートが障害となって生じる温度センサ異常や、該温度センサ異常がもたらす定着装置の異常過熱状態といった問題を防止することができる。
本発明を図示の実施の形態に基づいて説明するが、本発明は該実施の形態に限定されない。
図1は、本発明に係る画像形成装置の実施形態について説明するための中央断面図である。画像形成装置Aは、タンデム型カラー画像形成装置と称せられるもので、画像形成手段としての画像形成部A1、画像読み取り部1、操作部2、自動原稿送り装置Dを有する。
画像形成部A1は画像書き込み部3、複数組の画像作成部4Y(イエロー),4M(マゼンタ),4C(シアン),4K(ブラック)と、ベルト状の中間転写体42と給紙カセット5、給紙手段6、排紙部7、自動両面コピー給紙部9、定着装置10、を有する。
画像作成部4(4Y、4M、4C、4K)は現像手段を有しており、それぞれイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)及び黒(K)の各色の小粒径のトナーとキャリアからなる2成分現像剤を内包する。
画像形成装置Aの上部には、自動原稿送り装置Dが搭載されている。自動原稿送り装置Dの原稿台上に載置された原稿は矢印方向に搬送され画像読み取り部1の光学系により原稿の片面又は両面の画像が読み取られ、CCDイメージセンサ1Aに読み込まれる。
CCDイメージセンサ1Aにより光電変換されたアナログ信号は、メモリ制御部において、アナログ処理、A/D変換、シェーディング補正、画像圧縮処理等を行った後、画像書き込み部3に信号を送る。
画像書き込み部3においては、半導体レーザからの出力光が画像作成部4の感光体ドラム41(M、C、Kについては参照符号を省略)に照射され、潜像を形成する。画像作成部4においては、帯電、露光、現像、転写、分離、クリーニング等の処理が行われる。画像作成部4で形成された各色のトナー画像は、回転する中間転写体42上に一次転写手段により逐次転写されて、合成されたカラー画像が形成される。
中間転写体42上のトナー画像は転写手段43により、給紙カセット5から給紙手段6により搬送されたシートSに転写される。トナー画像を担持したシートSは、定着装置10により定着され、排紙部7から機外に排出され排紙皿8に載置される。あるいは図示しない搬送路切替ゲートにより両面搬送経路9に送り込まれた片面画像処理済みのシートSは再び画像作成部4において、両面画像処理後、排紙部7から排出され、排紙皿8に載置される。
画像形成装置Aの各部の動作を制御する制御部20は画像形成装置A内に配設されている。
図2は、本発明の定着装置100に係る実施形態の主要部の断面図である。定着ローラ101は、中央にハロゲンランプ(加熱手段)Lを内蔵し、アルミニウムや鉄等から形成された円筒状芯金101Aと、円筒状芯金101Aを被覆し耐熱性の高いシリコンゴムからなる弾性層101Bと、更に弾性層101Bを被覆しPFA(パーフルオロアルコキシ)若しくはPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)等のフッ素樹脂からなる離型層101Cと、により構成されている。
ベルト部材としての定着ベルト102は、約100μmの厚みのポリイミドにより形成された基体と、基体の外表面を被覆する約25μmの厚みのPFA若しくはPTFEで形成された離型層とにより構成されていて、無端状に形成されている。
本発明に係る押圧部材は定着ベルト102を定着ローラ101に押圧する部材であり、本実施形態では第1の押圧部材としての押圧パッド103と第2の押圧部材としての分離部材107とからなる。
第1の押圧部材としての押圧パッド103は、硬度JIS A約10°のシリコンゴムで形成され、定着ベルト102の内周面側に配置される。押圧パッド103はステンレス鋼板で形成されたベース板金104、及び耐熱樹脂で形成されたベース部材105と共に、耐熱樹脂で形成されたホルダー111に保持されている。また、ベース部材105の裏面には圧縮バネ106(加圧部材)が配置されていて、圧縮バネ106はベース板金104及びベース部材105を介して押圧パッド103を定着ローラ101に押圧している。
ここで、押圧パッド103、ベース板金104、ベース部材105、圧縮バネ106、及び後述の第1の摺動部材114aを含めて押圧手段と称す。
第2の押圧部材としての分離部材107は、耐熱樹脂若しくはアルミニウム等の金属により形成される。分離部材107は、定着ベルト102の内周面側で、且つ押圧パッド103よりシートSの搬送方向下流側に配置され、ホルダー111及び中央に配置された金属製のフレーム113によって保持されている。そして、分離部材107の後端部には圧縮バネ106とは別の部材である圧縮バネ108(加圧部材)の一端が当接し、圧縮バネ108の他端は金属製のフレーム113と当接している。
押圧パッド103の表面にはシート状の第1の摺動部材114a、分離部材107の表面にはシート状の第2の摺動部材114bを有している。第1の摺動部材114aは、一方の端部をフレーム113に固定されており、他方の端部は押圧パッド103と分離部材107の間に固定されている。第2の摺動部材114bは、一方の端部を押圧パッド103と分離部材107との間に固定されている。
オイルパッド115はスポンジ等から形成されてシリコンオイル等からなる潤滑剤を含有し、耐熱樹脂から形成されたホルダー112に保持され、定着ベルト102の内周面に圧接しており、摺動部材114a、114bと定着ベルト102の境界面に潤滑剤を供給する。
図2の定着ベルト102の回転時に、ホルダー111は摺動部材114aを介して定着ベルト102を案内し、ホルダー112は定着ベルト102を直接案内する案内部材としての機能も有する。そして、ホルダー111,112はフレーム113によって保持されている。
このように構成された定着装置100において、ハロゲンランプLにより加熱され、不図示の駆動手段によって駆動された定着ローラ101は時計方向に回転する。また、圧縮バネ106によりベース板金104及びベース部材105を介して押圧された押圧パッド103は、その表面を覆う摺動部材114aを介して定着ベルト102を定着ローラ101に圧接する。更に、圧縮バネ108により押圧された分離部材107がその表面を覆う摺動部材114bを介して定着ベルト102を定着ローラ101に圧接する。
図3は、図2に示す定着装置100の定着ローラ101と定着ベルト102とのニップ部Nにおけるスリップについて説明するための拡大図である。
図3において、定着ローラ101はV1の周速で駆動され、押圧パッド103により押圧荷重P1で定着ローラ101表面を押圧する定着ベルト102は、定着ローラ101との摩擦力によりV3の速度で矢示方向に従動される。図3に示す状態はトナーTを搭載したシートSが定着ローラ101と定着ベルト102とのニップ部Nに挿入された状態を示し、シートSは矢示方向にV2の速度で搬送される。
転写ローラ101、シートS、及び定着ベルト102の各速度V1、V2、V3は一致することが理想である。然るに、実際には溶融したトナーTによるスリップを含む定着ローラ101とシートSとのスリップ、シートSと定着ベルト102とのスリップ、定着ベルト102と押圧パッド103との摩擦等により、各速度V1、V2、V3が完全に一致することは考え難い。定着ローラ101とシートSとのスリップは画像ずれの原因となるという問題があるが、このスリップ量が大きくなると曲がりによるジャムやノーフィード等の搬送不良を発生させ、更に大きな問題となる。
本発明は定着装置100にスリップを検出するスリップ検出手段とシートを排出するシート搬出補助手段Bとを配設して上記の問題の発生を防止する構成としたものであり、以下にその構成について説明する。
〔スリップ検出手段〕
定着ローラ101とシートSとの間にスリップを生じやすい条件として、画像形成する画像の印字率、シートの種類、及び画像形成装置の周囲の湿度の条件がある。
このスリップは定着ローラ101の回転トルクの値又は定着ベルト102の走行速度の値の変動量を測定することにより検出することができ、この変動量が大きくなると、シートSの曲がりによるジャムやノーフィード等の搬送不良を起こしやすい。
本発明に係るスリップ検出手段は、定着装置100内でのシートSの搬送不良を防止するためにスリップの量をいち早く検出して事前に対策を施すための手段である。ここでいうスリップ量とは、通常の定着ローラ101の回転トルクの値又は定着ベルト102の走行速度の値に対し、スリップして変動する量をいう。
図4は、本発明に係るスリップ検出手段の第1の実施形態としてのトルク検出手段31について説明するための概略図である。ここでいうトルク検出手段31とは、定着ローラ101とシートSとの間のスリップ量を検出する手段として定着ローラ101の回転トルクの変動量を検出するものであり、本実施形態では駆動モータMTと公知のトルクメータTRとにより構成している。図4において、定着ローラ101の回転軸101Dには駆動モータMTが連結され、駆動モータMTにはトルクメータTRが接続されている。従って、定着ローラ101を駆動する駆動モータMTの駆動トルクはトルクメータTRにより検出される。
本発明では、定着装置100内でのシートSの搬送不良に繋がる定着ローラ101とシートSとの間のスリップの量に対応する定着ローラ101の回転トルクの変動量に対し、予め行った実験に基づいて基準値を設定している。即ち、シートSの曲がりによるジャムやノーフィード等の搬送不良を起こさない限界領域におけるスリップ量(回転トルクの変動量)を基準値として設定し、スリップ量がこの基準値を超える場合に画像形成装置Aにその対策のための動作をさせるためである。
より具体的には、画像の印字率、シートの種類、又は湿度の条件が定着ローラ101とシートSとの間にスリップを生じやすい条件となった場合、定着ローラ101とシートS間の摩擦抵抗が減少し、トルクメータTRにより測定される回転トルクの値が小さくなる。即ち、定着ローラ101と定着ベルト102とのニップ部Nにトナー像を搭載したシートSが進入すると、シートSと定着ローラ101との間の水分や溶融するトナーによりスリップが発生する。このスリップにより定着ローラ101の回転トルク値が小さくなる方向に変動する。回転トルク値が予め設定した基準値より小さくなったとき、画像形成装置Aの制御部20はスリップが生じたものと判断し、画像形成装置Aに搬送不良を防止するための動作をさせる。
本実施の形態では定着ローラ101の通常の回転トルクが約7kgcmであるのに対し、変動量の基準値を−1kgcmに設定している。
本発明のスリップ検出手段としてのトルク検出手段31を用いることにより、いち早く定着ローラ101とシートSとの間のスリップの発生を検出することができ、トルクの変動量の基準値を設定しておくことにより、安定した検出が可能となる。
図5は、本発明に係るスリップ検出手段の第2の実施形態としての速度検出手段32について説明するための概略図である。ここでいう速度検出手段32とは、定着ローラ101とシートSとの間のスリップ量を検出する手段として定着ベルト102の走行速度を検出するものであり、本実施形態では速度検出手段32として光センサを用いている。
図5において、定着ベルト102の定着ローラ101とのニップ部の定着ベルト走行方向の上流側に定着ベルト102の走行速度を検出する速度検出手段としての光センサ32が配設されている。光センサ32は定着ベルト102に形成された図示しないマーキングの位置を検出し、検出した信号を画像形成装置Aの制御部20に送ることにより定着ベルト102の走行速度とその変動量が算出される。定着ローラ101とシートSとの間のスリップが生じたとき、算出された走行速度が予め行った実験に基づいて設定された基準値と比較される。
定着ローラ101とシートS間にスリップが生じると定着ベルト102の走行速度は小さくなる方向に変動するため、基準を超えるスリップが生じると算出された走行速度は基準値より小さくなる。算出された走行速度が基準値より小さくなったとき、画像形成装置Aの制御部20はスリップが生じたものと判断し、画像形成装置Aに搬送不良を防止するための動作をさせる。
なお、本実施の形態では速度検出手段として光センサ32を用いる構成としたが、接触式のマイクロスイッチや磁気センサ等による速度検出手段を用いることも可能である。
本発明のスリップ検出手段としての速度検出手段32を用いることにより、いち早く定着ローラ101とシートSとの間のスリップの発生を検出することができ、ベルト走行速度の変動量の基準値を設定しておくことにより、安定した検出が可能となる。
〔シート搬出補助手段B〕
本発明のシート搬出補助手段Bは、定着装置100内でのシートSの搬送不良を防止するため、スリップ検出手段により検出した変動量が基準値を超えるときに事前に対策を施すためのものである。本発明のシート搬出補助手段Bは、シートSが定着装置100内に残ってジャムを発生させてしまうという問題を防止するため、スリップしたシートSを定着ローラ101と定着ベルト102との間のニップ部Nから排出することを最大の目的としている。
図6は、本発明に係る定着装置100のシート搬出補助手段Bの第1の実施形態としての押圧荷重変更装置Eについて説明するための概略図である。ここでいう押圧荷重変更装置Eは、定着ローラ101に定着ベルト102を押しつける2つの押圧部材である押圧パッド103及び分離部材107の押圧荷重を変更しうるように構成された装置である。本実施形態の定着装置100の構成は図2で説明した定着装置100の構成と類似しており、同一の部材については同一の符番を付しているため説明は省略し、異なる構成についてのみ説明する。
図6において、押圧荷重変更装置Eは、押圧パッド103、分離部材107、第1の押圧荷重変更部材としての押圧パッド用押圧調整部材106a、第2の押圧荷重変更部材としての分離部材用押圧調整部材108a、及び圧縮バネ106、108からなる。
押圧パッド用押圧調整部材106aは押圧パッド103を、分離部材用押圧調整部材108aは分離部材107を、それぞれ、定着ベルト102を介して定着ローラ101に押しつける方向に位置変更可能に配設された部材である。押圧パッド用押圧調整部材106aと分離部材用押圧調整部材108aとは互いに独立して位置変更可能に構成されている。圧縮バネ106の一方の端部は押圧パッド103に当接し、もう一方の端部は押圧パッド用押圧調整部材106aに当接するように配設されている。同様に、圧縮バネ108の一方の端部は分離部材107に当接し、もう一方の端部は分離部材用押圧調整部材108aに当接するように配設されている。
2つの押圧荷重変更部材106a、108aは図6の矢示方向に互いに独立して位置変更ができ、押圧パッド103の定着ローラ101への押圧荷重P1と、分離部材107の定着ローラ101への押圧荷重P2との押圧荷重の変更が単独でできる構成を有している。2つの押圧荷重変更部材106a、108aの位置変更は公知のカム機構とモータ又はソレノイド等の手段を用いて行われる。
押圧パッド用押圧調整部材106a及び分離部材用押圧調整部材108aの位置の変更は、制御部20からの指令により、シートSがニップ部Nに挟持され、トルク検出手段31又は速度検出手段32により検出される値の変動量が基準値を超えたときに行われる。即ち、検出されたトルク値又は速度の値の変動量が基準値を超えるとき、押圧パッド用押圧調整部材106a又は分離部材用押圧調整部材108aの位置がより定着ローラ101側に近づくように移動され、押圧荷重P1又はP2の値が大きくなる。
押圧荷重P1又はP2の値を大きくすることにより、定着ローラ101とシートSとの摩擦抵抗が増加してスリップが防止され、シートSは定着ローラ101と定着ベルト102との間のニップ部Nから排出される。
シートSにスリップが発生したとき、押圧荷重P1及びP2の変更を行い、定着ローラ101と定着ベルト102との間のニップ部Nでの押圧荷重を大きくすることにより、ニップ部NでのシートSの残留を防止できる。
押圧荷重P1及びP2の設定は、大きくし過ぎると定着ローラ101の駆動トルクの増大や定着されたトナー像を過度な光沢とし、小さくし過ぎると定着ローラ101とシートSとのスリップやトナー像の定着不足を生じさせるという問題がある。また、P1及びP2のバランスが悪いと、シートSの定着ローラ101からの分離性能やシートSの搬送状態に影響を与える。
然るに、本発明の押圧荷重変更装置Eは、スリップしたシートSを定着ローラ101と定着ベルト102との間のニップ部Nでのジャムを防止することを最大の目的としているため、画質や定着性よりシートSをニップ部Nから確実に排出する構成としている。
本発明の押圧荷重変更装置Eを用いて押圧荷重P1及びP2を最適に設定することにより、シートSの定着ローラ101と定着ベルト102との間のニップ部Nからの確実な排出が可能となる。
また、本実施の形態では押圧パッド用押圧調整部材106a及び分離部材用押圧調整部材108aの両方の押圧荷重を単独に変更できる構成としたが、どちらか一方の押圧荷重変更部材のみを変更する構成とすることも可能である。
図7は、本発明に係る定着装置100のシート搬出補助手段Bの第2の実施形態としての押圧荷重分布変更装置Fについて説明するための概略図である。ここでいう押圧荷重分布変更装置Fは、定着ローラ101に定着ベルト102を押しつける第2の押圧部材としての分離部材107の押圧荷重を定着ローラ101の軸方向において変化させるように構成された装置である。本実施形態の定着装置100の構成は図2で説明した定着装置100の構成と類似しており、同一の部材については同一の符番を付しているため説明は省略し、異なる構成についてのみ説明する。
図7において、押圧荷重分布変更装置Fは分離部材107、圧縮バネ108、荷重分布変更部材108b、108c、108dからなる。
荷重分布変更部材108b、108c、108dはそれぞれ1つの圧縮バネ108と当接して配設され、分離部材107の長手方向の中央部と両端部とを押圧する。押圧された分離部材107は定着ベルト102を介して定着ローラ101を押圧する。荷重分布変更部材108b、108c、108dはそれぞれ単独に矢示方向に位置変更可能に構成されており、位置変更は公知のカム機構等の手段を用いて行われる。
本実施の形態では荷重分布変更部材の数量を3個としたが、荷重分布変更部材の数量はこれに限定されず複数であれば良い。
本発明の押圧荷重分布変更装置Fを用いて荷重分布変更部材108b、108c、108dの押圧荷重を最適な値に設定することにより、シートSの定着装置100内での曲がりやスリップによるジャムを防止でき、ニップ部Nからの確実な排出が可能となる。特に分離部材107の両端部の押圧荷重を大きくすることによりシートSのニップ部Nからの排出がより確実となる。
図8は、本発明に係る定着装置100のシート搬出補助手段Bの第3の実施形態であるシート搬送機構の1つの形態としてのローラ搬送装置Gについて説明するための概略図である。本実施形態の定着装置100の構成は図2で説明した定着装置100の構成と類似しており、同一の部材については同一の符番を付しているため説明は省略し、異なる構成についてのみ説明する。
図8において、ローラ搬送装置Gはシート搬送方向における定着ローラ101の下流側に配設され、上下に位置する一対のローラ120a、120bにより構成される。上方に位置するローラ120aは図示しないモータに連結され、回転駆動される。ローラ120aは上下方向に移動可能に構成されており、制御部20からの指令により下降して定着装置100に進入したシートをローラ120bとの間に挟持して搬送する。
本発明のローラ搬送装置Gを用いることにより、シートSの定着装置100内での曲がりやスリップによるジャムを防止でき、シートSのニップ部Nからの確実な排出が可能となる。
図9は、本発明に係る定着装置100のシート搬出補助手段Bの第3の実施形態であるシート搬送機構の他の形態としての爪搬送装置Hを用いた構成について説明するための概略図である。本実施形態の定着装置100の構成は図2で説明した定着装置100の構成と類似しており、同一の部材については同一の符番を付しているため説明は省略し、異なる構成についてのみ説明する。
図9において、爪搬送装置Hはシート搬送方向における定着ローラ101の下流側に配設され、シートSの先端を挟持する爪121と、爪121を保持して搬送する搬送ベルト123と、搬送ベルト123を巻回する一対のローラ122a、122bからなる。
シートSが定着ローラ101と定着ベルト102とのニップ部Nを通過し、シートSの先端がローラ122aの位置に達すると、開いた状態で待ちかまえている爪121は、制御部20からの指令により閉じてシートSの先端を把持する。シートSの先端を把持した爪121は、一対のローラ122a、122bの回転により図9に示す水平左方向に移動し、ローラ122bの位置で爪を開いてシートSを解放する。爪の開閉は公知のカム機構等とソレノイド等を用いて行うことができる。
本発明の爪搬送装置Hを用いることにより、シートSの定着装置100内での曲がりやスリップによるジャムを防止でき、シートSのニップ部Nからの確実な排出が可能となる。
図10は、本発明に係る定着装置100のシート搬出補助手段Bの第4の実施形態としてのベルト搬送補助装置Jについて説明するための概略図である。本実施形態の定着装置100の構成は図2で説明した定着装置100の構成と類似しており、同一の部材については同一の符番を付しているため説明は省略し、異なる構成についてのみ説明する。
図10において、ベルト搬送補助装置Jは定着ローラ101と定着ベルト102とのニップ部Nのベルト搬送方向下流側に配設されており、圧接ローラ109a、揺動レバー109c、受けローラ109bからなる。圧接ローラ109aは図示しないモータに連結されており、定着ベルト102を挟んで受けローラ109bに圧接したときに定着ベルト102を回動させる。
制御部20からの指令が発せられると、揺動レバー109cが図10の矢示方向に揺動して圧接ローラ109aが定着ベルト102を挟んで受けローラ109bに圧接して定着ベルト102を挟持し、反時計方向に回動させる。
本実施形態では定着ベルト102の内側に受けローラ109bを配設する構成としたが、受けローラ109bを配設せずに図2に示すホルダー112を圧接ローラ109aの受け部とすることも可能である。
本発明のベルト搬送補助装置Jを用いることにより、定着ベルト102の走行が安定して行われるようになり、シートSの定着装置100内でのスリップによるジャムを防止でき、シートSのニップ部Nからの確実な排出が可能となる。
図11は、本発明に係る画像形成装置Aの動作を制御する制御部20の制御について説明するためのブロック図である。図12は、本発明に係る画像形成装置Aの1つの実施形態であるシート搬出補助手段Bの動作手順を説明するためのフローチャートである。図13は、本発明に係る画像形成装置Aの他の実施形態であるシート搬出補助手段B及び画像形成部A1の動作手順を説明するためのフローチャートである。
図11において、21は、使用するシートの種類、形成される画像の印字率、周囲の湿度、定着ローラとシートとのスリップ変動量の基準値、及び基準値を超えた現象の発生回数、のそれぞれのデータを記憶する記憶手段としての記憶装置である。22は、定着ローラとシートとのスリップ変動量が予め設定した基準値を超える回数をカウントする発生回数カウント手段としての発生回数カウンタである。
制御部20は、トルク検出手段31又は速度検出手段32により検出された値の電気信号を受けて変動量を算出し、記憶装置21に記憶されている変動量の基準値と比較し、シート搬送補助手段B及び画像形成部22を動作の制御を行う。
制御部20はまた、記憶装置21を用いて、発生回数カウンタ22によりカウントされた定着ローラとシートとのスリップ変動量が基準値を超えた回数を調べ、その回数に応じて画像形成装置Aの動作を制御する。
始めに、図11及び図12を用いて本発明に係る画像形成装置Aの1つの実施形態であるシート搬出補助手段Bの動作手順について説明する。本実施形態の構成は、ニップ部Nにおいてスリップが生じたとき、検出したスリップの変動量が予め設定したスリップの変動量の基準値より大きい場合に、シート搬出補助手段Bを動作させてシートSをニップ部Nから確実に排出させるものである。
オペレータの操作により制御部20を介して画像形成装置Aに1つのジョブである画像形成の指令が発せられると、制御部20は画像形成装置Aの各部を動作させて画像形成を開始する(ステップS11)。トナー像を転写されたシートSが定着装置100に達し、定着ローラ101と定着ベルト102とのニップ部Nに挟持されると、トルク検出手段31又は速度検出手段32による検出が行われ、検出された値が電気信号として制御部20に送付される(ステップS12)。
検出値の電気信号を受けた制御部20は、検出値の変動量を算出し、算出した変動量と予め設定した変動量の基準値とを比較する(ステップS13)。算出した変動量が基準値以内(ステップS13肯定)であればステップS14に進み、算出した変動量が基準値を超える場合(ステップS13否定)にはステップS15に進む。
ステップS14に進んだとき、制御部20はニップ部Nに挟持されたシートSが画像形成のジョブの最終のシートかどうかを判断し(ステップS14)、最終のシートであれば(ステップS14肯定)ステップS16に進み、最終のシートでなければ(ステップS14否定)ステップS12に戻ってステップS12以下の動作を繰り返す。
ステップS15に進んだとき、制御部20はシート搬出補助手段Bを動作させて定着装置100内のシートSを定着ローラ101と定着ベルト102とのニップ部Nから排出させ(ステップS15)、ステップS16へと進む。
ステップS16において、制御部20は画像形成のジョブを終了させる(ステップS16)。
次に、図11及び図13を用いて本発明に係る画像形成装置Aの他の実施形態であるシート搬出補助手段B及び画像形成部A1の動作手順について説明する。本実施形態の構成は、ニップ部Nにおいてスリップが生じたとき、現時点の条件と過去に発生した条件とを比較して、条件が同一又は悪化しているときには画像形成部の動作を停止させてシートSの搬送不良の再発を防止することを特徴とするものである。
オペレータの操作により制御部20を介して画像形成装置Aに1つのジョブである画像形成の指令が発せられると、制御部20は画像形成装置Aの各部を動作させて画像形成を開始する(ステップS21)。トナー像を転写されたシートSが定着装置100に達し、定着ローラ101と定着ベルト102とのニップ部Nに挟持されると、トルク検出手段31又は速度検出手段32による検出が行われ、検出された値が電気信号として制御部20に送付される(ステップS22)。
検出値の電気信号を受けた制御部20は、検出値の変動量を算出し、算出した変動量と予め設定した変動量の基準値とを比較する(ステップS23)。算出した変動量が基準値以内(ステップS23肯定)であればステップS24に進み、算出した変動量が基準値を超える場合(ステップS23否定)にはステップS26に進む。
ステップS24に進んだ場合、制御部20はニップ部Nに挟持されたシートSが画像形成のジョブの最終のシートかどうかを判断し(ステップS24)、最終のシートであれば(ステップS24肯定)ステップS25に進み、最終のシートでなければ(ステップS24否定)ステップS22に戻ってステップS22以下の動作を繰り返す。
ステップS25において、制御部20は画像形成のジョブを終了させる(ステップS25)。
ステップS26に進んだ場合、制御部20は、記憶装置21内における、スリップの変動量が基準値を超えた回数のデータを呼び出し、回数が2回目以降であるか否かを確認する(ステップS26)。回数が2回目以降である(ステップS23肯定)ときはステップS27に進み、回数が2回目以降でない(ステップS23否定)ときはステップS30に進む。
回数が2回目以降であるときはステップS27に進み、制御部20は、シートSの種類が前回のスリップの変動量が基準値を超えたときのシートSの種類と比較して同一又はよりスリップし易い種類であるか否かを確認する(ステップS27)。シートSが前回と同一又はよりスリップし易い種類である場合(ステップS27肯定)であればステップS28に進み、そうでなければ(ステップS27否定)ステップS30に進む。
ステップS28に進んだ場合、制御部20は、記憶装置21内のスリップの変動量が基準値を超えたときの印字率及び湿度のデータを呼び出し、印字率及び湿度の値が前回と同等又はより大きいかを確認する(ステップS28)。印字率及び湿度の値が前回と同等又はより大きい場合(ステップS28肯定)であればステップS29に進み、印字率又は湿度の値のどちらか一方の値が前回より小さければ(ステップS28否定)ステップS30に進む。
ステップS29に進んだ場合、制御部20は画像形成部A1に指令を発し、画像形成部A1の動作を停止させる(ステップS29)。
ステップS30に進んだ場合、制御部20はシート搬出補助手段Bを動作させて定着装置10010内のシートSを定着ローラ101と定着ベルト102とのニップ部Nから排出させ(ステップS30)、ステップS31へと進む。
ステップS31において、制御部20は画像形成のジョブを終了させる(ステップS31)。
本発明の制御部20の制御により、現時点の条件と過去に発生した条件とを比較して条件が同一又は悪化しているときには、画像形成部A1の動作を停止させることにより、シートSの搬送不良の再発を防止することができる。
本発明に係る画像形成装置の実施形態について説明するための中央断面図である。 本発明の定着装置に係る実施形態の主要部の断面図である。 図2に示す定着装置の定着ローラ101と定着ベルト102とのニップ部Nにおけるスリップについて説明するための拡大図である。 本発明に係るスリップ検出手段の第1の実施形態としてのトルク検出手段31について説明するための概略図である。 本発明に係るスリップ検出手段の第2の実施形態としての速度検出手段32について説明するための概略図である。 本発明に係る定着装置のシート搬出補助手段Bの第1の実施形態としての押圧荷重変更装置Eについて説明するための概略図である。 本発明に係る定着装置のシート搬出補助手段Bの第2の実施形態としての押圧荷重分布変更装置Fについて説明するための概略図である。 本発明に係る定着装置のシート搬出補助手段Bの第3の実施形態であるシート搬送機構の1つとしてのローラ搬送装置Gについて説明するための概略図である。 本発明に係る定着装置のシート搬出補助手段Bの第3の実施形態であるシート搬送機構の他の形態としての爪搬送装置Hを用いた構成について説明するための概略図である。 本発明に係る定着装置のシート搬出補助手段Bの第4の実施形態としてのベルト搬送補助装置Jについて説明するための概略図である。 本発明に係る画像形成装置Aの動作を制御する制御部20の制御について説明するためのブロック図である。 本発明に係る画像形成装置Aの1つの実施形態であるシート搬出補助手段Bの動作手順を説明するためのフローチャートである。 本発明に係る画像形成装置Aの他の実施形態であるシート搬出補助手段B及び画像形成部A1の動作手順を説明するためのフローチャートである。 従来例である押圧パッドに突出部を設けた定着ベルト方式の定着装置の構成を示す断面図である。
符号の説明
20 制御部
21 記憶手段(記憶装置)
22 発生回数カウンタ(発生回数カウント手段)
31 トルク検出手段
32 速度検出手段(光センサ)
100 定着装置
101 定着ローラ
102 ベルト部材(定着ベルト)
103 第1の押圧部材(押圧パッド)
106 圧縮バネ
106a 第1の押圧荷重変更部材(押圧パッド用押圧調整部材)
107 第2の押圧部材(分離部材)
108 圧縮バネ
108a 第2の押圧荷重変更部材(分離部材用押圧調整部材)
108b、108c、108d 荷重分布変更部材
109a 圧接ローラ
121 爪
A 画像形成装置
A1 画像形成手段(画像形成部)
B シート搬出補助手段
E 押圧荷重変更装置
F 押圧荷重分布変更装置
G ローラ搬送装置
H 爪搬送装置
J ベルト搬送補助装置
MT 駆動モータ
N ニップ部
S シート
TR トルクメータ

Claims (9)

  1. 回転する定着ローラと、該定着ローラとの間にトナー像を担持したシートを挟持して回動する無端状のベルト部材と、該ベルト部材の内側に配設され、該ベルト部材を介して該シートを該定着ローラに押圧する押圧部材と、を備えた定着装置を有する画像形成装置において、
    前記定着ローラと前記シートとのスリップ量を検出するスリップ検出手段と、
    前記定着ローラ及び前記ベルト部材に挟持された前記シートの搬出を補助するシート搬出補助手段と、
    前記スリップ検出手段及び前記シート搬出補助手段の動作を制御する制御部と、を有し、
    前記スリップ検出手段により検出された検出値の変動量が予め設定した基準値を超えるとき、前記制御部は、前記シート搬出補助手段を動作させるように制御することを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記スリップ検出手段は、前記定着ローラの回転トルクの変動を検出するトルク検出手段であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記スリップ検出手段は、前記ベルト部材の走行速度の変動を検出する速度検出手段であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  4. 前記シート搬出補助手段は、前記押圧部材の前記定着ローラへの押圧荷重を変更することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  5. 前記シート搬出補助手段は、第1の押圧荷重変更部材としての押圧パッド用押圧調整部材及び第2の押圧荷重変更部材としての分離部材用押圧調整部材を有し、2つの押圧荷重変更部材の内少なくとも1つの押圧荷重変更部材は前記押圧部材の前記定着ローラへの押圧荷重を変更することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  6. 前記シート搬出補助手段は、シート搬送方向と直角な方向における前記押圧部材の前記定着ローラへの押圧荷重の分布を変更することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  7. 前記シート搬出補助手段は、前記定着装置のシート搬送方向下流側に配設されたシート搬送機構であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  8. 前記シート搬出補助手段は、前記ベルト部材を圧接するベルト搬送補助装置であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  9. 画像を形成するための画像形成手段と、
    前記検出値の前記変動量が前記基準値を超えるときに、前記基準値を超える現象の発生回数をカウントする発生回数カウント手段と、
    使用するシートの種類、形成される画像の印字率、周囲の湿度、前記基準値、及び前記基準値を超える現象の発生回数、のそれぞれのデータを記憶しておく記憶手段と、
    前記シート搬出補助手段、前記トルク検出手段、前記速度検出手段、前記画像形成手段、前記発生回数カウント手段、及び前記記憶手段、のそれぞれの動作を制御する制御手段と、を有し、
    前記変動量が前記基準値を超える場合、前記制御部は、
    前記記憶手段に記憶された前記基準値と検出された検出値の変動量とを比較し、検出された検出値の変動量が予め設定した基準値を超える現象の発生が2回目以降であり、かつ、前記シートの種類が、トルク又は速度の変動量が基準値を超えたときの前回発生した時点の前記シートの種類に一致又はより変動を生じ易い種類のシートであると共に、画像の印字率及び湿度の値が前回発生した時点の画像の印字率及び湿度の値と比較して、同一又は大きくなっているとき、
    前記画像形成手段の動作を停止させるように制御することを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の画像形成装置。
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