JP2014182256A - 定着装置及び画像形成装置 - Google Patents

定着装置及び画像形成装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2014182256A
JP2014182256A JP2013056278A JP2013056278A JP2014182256A JP 2014182256 A JP2014182256 A JP 2014182256A JP 2013056278 A JP2013056278 A JP 2013056278A JP 2013056278 A JP2013056278 A JP 2013056278A JP 2014182256 A JP2014182256 A JP 2014182256A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fixing
belt
roll
image
image forming
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2013056278A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5920257B2 (ja
Inventor
Satoshi Nakamura
中村  聡
Shogo Kamiya
昌吾 神谷
Junpei Amano
淳平 天野
Norimasa Fujiwara
規雅 藤原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Xerox Co Ltd filed Critical Fuji Xerox Co Ltd
Priority to JP2013056278A priority Critical patent/JP5920257B2/ja
Priority to US13/952,261 priority patent/US9104149B2/en
Priority to CN201310403791.8A priority patent/CN104062872B/zh
Publication of JP2014182256A publication Critical patent/JP2014182256A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5920257B2 publication Critical patent/JP5920257B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G15/00Apparatus for electrographic processes using a charge pattern
    • G03G15/20Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for fixing, e.g. by using heat
    • G03G15/2003Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for fixing, e.g. by using heat using heat
    • G03G15/2014Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for fixing, e.g. by using heat using heat using contact heat
    • G03G15/2053Structural details of heat elements, e.g. structure of roller or belt, eddy current, induction heating
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G2215/00Apparatus for electrophotographic processes
    • G03G2215/20Details of the fixing device or porcess
    • G03G2215/2003Structural features of the fixing device
    • G03G2215/2016Heating belt
    • G03G2215/2022Heating belt the fixing nip having both a stationary and a rotating belt support member opposing a pressure member
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G2215/00Apparatus for electrophotographic processes
    • G03G2215/20Details of the fixing device or porcess
    • G03G2215/2003Structural features of the fixing device
    • G03G2215/2016Heating belt
    • G03G2215/2035Heating belt the fixing nip having a stationary belt support member opposing a pressure member
    • G03G2215/2038Heating belt the fixing nip having a stationary belt support member opposing a pressure member the belt further entrained around one or more rotating belt support members

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Fixing For Electrophotography (AREA)

Abstract

【課題】無端状のベルト部材が固定部材と複数の支持ロールにより回転可能に支持されるとともに加熱手段により加熱され、回転駆動する加圧ロールがそのベルト部材を固定部材に押し付けて定着部を形成する形式の定着装置として、未定着画像が形成された記録材が定着部に突入する直前及び突入したときに画像が乱れることを抑制できる定着装置等を提供する。
【解決手段】定着装置は、固定部材について、定着部を形成するときに、そのベルトと加圧ロールとが接触する接触部分を加圧ロールから離れる側に湾曲させる円弧状の曲面で形成し、その接触部分に記録材が挿入される挿入側に隣接する挿入部分を接触部分と反対側に湾曲する円弧状の曲面で形成し、ベルトの厚みをt(mm)、入口部分の曲面の曲率半径をr1(mm)、その接触部分の曲面の曲率半径をr2(mm)としたときに、t(1/r1+1/r2)≦0.130、かつ、r1≦r2との条件を満たしている。
【選択図】図7

Description

この発明は、定着装置及び画像形成装置に関するものである。
近年、トナー像等の未定着画像を記録用紙等の被記録材に定着する定着装置としては、例えば以下に例示する定着装置が知られている。
すなわち、無端状の定着ベルトと、定着ベルトの内部に回転不能に配置されたニップ形成部材と、ニップ形成部材に定着ベルトを挟んで圧接される回転駆動可能な加圧ロールとを備え、定着ベルトは加圧ローラが回転駆動されることによってニップ形成部材上を摺動しつつ回転し、ニップ形成部材と加圧ローラとの間に形成された定着ニップのみによって未定着トナーを用紙に定着する定着装置であって、前記ニップ形成部材は、加圧ローラの外周面に沿った湾曲面に形成された基材上に所定の厚さの弾性層を設けて構成されている定着装置が知られている(特許文献1)。特許文献1には、この定着装置によれば、厚紙を通紙したときでも画像ノイズの発生を防止できることが示されている。
また、耐熱性ベルトと、耐熱性ベルトの内側もしくは外側に配置されている少なくとも1つの熱源と、耐熱性ベルトと対向当接して記録シートを挟持搬送可能な加圧部材(加圧ローラ)を備え、耐熱性ベルトには、その内面側に該耐熱性ベルトと接触可能な耐熱性弾性部材が設けられ、その耐熱性弾性部材と加圧部材との圧接により定着ニップ部が形成される定着装置が知られている(特許文献2)。
特許第4206788号公報 特開2004−53618号公報
この発明は、無端状のベルト部材が固定部材と複数の支持ロールにより回転可能に支持されるとともに加熱手段により加熱され、回転駆動する加圧ロールがそのベルト部材を固定部材に押し付けて定着部を形成する形式の定着装置として、未定着画像が形成された記録材が定着部に突入する直前及び突入したときに画像が乱れることを抑制できる定着装置を提供し、またその定着装置を用いた画像形成装置を提供するものである。
この発明(A1)の定着装置は、
無端状のベルト基材の外周面に少なくとも弾性層を形成してなるベルトと、
前記ベルトの内周面に接触するよう固定した状態で配置される固定部材と、
前記ベルトを回転可能に支持する支持ロールと、
前記ベルトを加熱する加熱手段と、
前記ベルトを前記固定部材に押し付けて未定着画像が形成された記録材を通過させる定着部を形成したときに弾性変形する弾性表面層を有し、回転駆動する加圧ロールと
を備え、
前記固定部材は、前記定着部を形成するときに、前記ベルトと前記加圧ロールとが接触する接触部分を当該加圧ロールから離れる側に湾曲させる円弧状の曲面で形成し、前記接触部分に記録材が挿入される挿入側に隣接する挿入部分を当該接触部分と反対側に湾曲する円弧状の曲面で形成しており、
前記ベルトの厚みをt(mm)、前記挿入部分の曲面の曲率半径をr1(mm)、前記接触部分の曲面の曲率半径をr2(mm)としたときに、
t(1/r1+1/r2)≦0.130、かつ、r1<r2
との条件を満たしていることを特徴とするものである。
また、この発明(B1)の画像形成装置は、未定着画像を記録材に形成する画像形成手段と、前記画像形成手段で形成された未定着画像を記録材に定着させる上記発明A1の定着装置とを備えていることを特徴とするものである。
上記発明A1の定着装置によれば、定着画像が形成された記録材が定着部に突入する直前及び突入したときに画像が乱れることを抑制できる。
上記発明B1の画像形成装置によれば、定着装置において、定着画像が形成された記録材が定着部に突入する直前及び突入したときに画像が乱れることを抑制でき、定着時に画像不良が発生しにくい画像形成ができる。
実施の形態1等に係る定着装置等を用いた画像形成装置の概要を示す説明図である。 図1の画像形成装置における定着装置の正面側から見たときの概要を示す説明図である。 図2の定着装置の側面側から見たときの概要を示す説明図である。 図2の定着装置における定着ベルトの層構造を示す断面説明図である。 図2の定着装置において加圧ロールを第2の位置に変位させたときの状態を示す説明図である。 図2の定着装置における定着ベルトの一部、固定部材及び加圧ロールの構成(定着処理部を形成しているときの状態)を拡大して示す説明図である。 図6における固定部材の構成を示す説明図である。 評価試験の結果の一部を示す図表である。 評価試験の結果の残りを示す図表である。 他の実施の形態に係る定着装置の正面側から見たときの概要を示す説明図である。 図10の定着装置の側面側から見たときの概要を示す説明図である。
以下、この発明を実施するための形態(以下「実施の形態」という)について図面を参照しながら説明する。
[実施の形態1]
図1から図3は、実施の形態1に係る定着装置を用いた画像形成装置を示すものである。図1はその画像形成装置の全体の概要を示し、図2はその定着装置を正面側から見たときの概要を示し、図3はその定着装置を側面側(用紙出口側)から見たときの概要を示している。
<画像形成装置の構成>
実施の形態1に係る画像形成装置1は、例えばカラープリンタとして構成されたものである。この画像形成装置1は、図1に示されるように、未定着画像の一例としてのトナー像を記録用紙9に形成する画像形成手段2と、画像形成手段2で形成されたトナー像を記録用紙9に定着させる定着装置5と、その画像形成手段2、定着装置5等の動作を制御する制御装置3等を備えている。図1中の符号1aは画像形成装置の筐体を示し、一点鎖線は筐体1aの内部において記録用紙9が搬送される主な搬送経路を示す。
画像形成手段2は、現像剤を構成するトナーで現像されるトナー像を形成する複数の作像装置10と、各作像装置10で形成されたトナー像をそれぞれ一次転写により保持して最終的に記録用紙9に二次転写する二次転写位置まで搬送する中間転写装置20と、中間転写装置20の二次転写位置に供給すべき所要の記録用紙9を収容して搬送する給紙装置40とで構成されている。
作像装置10は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)及びブラック(K)の4色のトナー像を電子写真方式によりそれぞれ専用に形成する4つの作像装置10Y,10M,10C,10Kで構成されている。この4つの作像装置10(Y,M,C,K)は、例えばほぼ水平方向に一列に並べた状態で配置されており、また、扱う現像剤の種類(色)が異なる点を除けば、以下に示すようにほぼ共通した構成のものである。
すなわち、各作像装置10(Y,M,C,K)は、矢印Aで示す方向に回転する感光ドラム11と、感光ドラム11の周面(像保持面)を所要の電位に帯電させる帯電装置12と、感光ドラム11の帯電された周面に画像の入力情報(信号)に基づく光を照射して静電潜像を形成する露光装置13と、その静電潜像を対応する色(Y,M,C,K)の現像剤のトナーで現像してトナー像にする現像装置14(Y,M,C,K)と、その各トナー像を中間転写装置20に転写するロール形態等の一次転写装置15と、一次転写後に感光ドラム11の像保持面に残留して付着するトナー等の付着物を取り除いて清掃するドラム清掃装置17等を備えている。
中間転写装置20は、各作像装置10(Y,M,C,K)の下方の位置に存在するように配置されている。この中間転写装置20は、感光ドラム11と一次転写装置15(一次転写ロール)の間となる一次転写位置を通過しながら矢印Bで示す方向に回転する中間転写ベルト21と、中間転写ベルト21をその内周面から所望の状態に保持して回転自在に支持する複数のベルト支持ロール22a〜22fと、中間転写ベルト21上のトナー像を記録用紙9に二次転写させるロール形態の二次転写装置25と、二次転写装置25を通過した後に中間転写ベルト21の外周面に残留して付着するトナー、紙粉等の付着物を取り除いて清掃するベルト清掃装置27等を備えている。複数のベルト支持ロール22a〜22fのうちベルト支持ロール22aは駆動ロールとして構成され、ベルト支持ロール22cは張力付与ロールとして構成されている。二次転写装置25は、中間転写ベルト21をベルト支持ロール22eに押し付けて二次転写部(二次転写位置)を構成している。
給紙装置40は、中間転写装置20及び二次転写装置25の下方側の位置に存在するように配置されている。この給紙装置40は、所望のサイズ、種類等の記録用紙9を積載した状態で収容する単数(又は複数)の用紙収容体41と、用紙収容体41から記録用紙9を1枚ずつ送り出す送出装置42とで構成されている。この給紙装置40と中間転写装置20の二次転写位置(中間転写ベルト21と二次転写装置25の接触部)との間には、給紙装置40から送り出される記録用紙9を二次転写位置まで搬送する複数の用紙搬送ロール対43a〜43cや図示しない搬送ガイド材で構成される給紙搬送路が設けられている。二次転写位置の直前の位置に配置される用紙搬送ロール対43cは、例えば記録用紙9の搬送時期を調整するロール(レジストロール)として構成されている。
また、中間転写装置20の二次転写部と定着装置5との間には、中間転写ベルト21から剥離されて送り出される二次転写後の記録用紙9を定着装置5まで搬送するためのベルト形態等の用紙搬送装置45,46が設けられている。さらに、定着装置5と筐体1aに形成される記録用紙9の排出口との間には、定着装置5から送り出される定着後の記録用紙9を筐体1aの外部に排出するための用紙排出ロール対47a,47b等で構成される排紙搬送路が設けられている。
<画像形成装置の基本的な動作>
次に、画像形成装置1による基本的な画像形成動作について説明する。ここでは、画像形成部2における上記4つの作像装置10(Y,M,C,K)を使用して、4色(Y,M,C,K)のトナー像を組み合わせて構成されるフルカラー画像を形成するときの画像形成動作を代表して説明する。
画像形成装置1は、制御装置3が画像形成動作(プリント)の要求指令を受けると、まず、画像形成手段2の各作像装置10(Y,M,C,K)において、各感光ドラム11が矢印Aで示す方向に回転し始めた後、各帯電装置12が各感光ドラム11の周面を所要の極性(実施の形態1ではマイナス極性)及び電位にそれぞれ帯電させる。続いて、露光装置13が、帯電後の感光ドラム11の周面に対して、画像形成装置1に入力される画像の情報を各色成分(Y,M,C,K)に変換して得られる画像の信号に基づく光を照射し、その周面に所要の電位からなる各色成分の静電潜像をそれぞれ形成する。
続いて、各現像装置14(Y,M,C,K)が、感光ドラム11に形成された各色成分の静電潜像に対し、所要の極性(マイナス極性)に帯電された対応する色(Y,M,C,K)のトナーを現像ロール等からそれぞれ供給して静電的に付着させて現像を行う。この現像により、各感光ドラム11には、4色(Y,M,C,K)のトナー像が専用に形成される。
続いて、各作像装置10(Y,M,C,K)の感光ドラム11上に形成された各色のトナー像が一次転写位置まで搬送されると、一次転写装置15が、その各色のトナー像を中間転写装置20の矢印Bで示す方向に回転する中間転写ベルト21の外周面に対して順番に重ね合わせるような状態で一次転写させる。これにより、中間転写ベルト21に多重のトナー像が一次転写される。一次転写が終了した各作像装置10では、ドラム清掃装置17が一次転写後の感光ドラム11の周面を清掃する。
続いて、中間転写装置20では、中間転写ベルト21の回転により一次転写された多重のトナー像を保持して二次転写位置まで搬送する。一方、給紙装置40では、作像動作に合わせて所要の記録用紙9を給紙搬送路に送り出す。給紙搬送路では、レジストロールとしての用紙搬送ロール対43cが記録用紙9を転写時期に合わせて二次転写位置に送り出して供給する。
二次転写位置においては、二次転写装置25が、中間転写ベルト21上の多重のトナー像を記録用紙9に一括して二次転写させる。また、二次転写が終了した中間転写装置20では、ベルト清掃装置27が、二次転写後の中間転写ベルト21の外周面を清掃する。
続いて、トナー像が二次転写された記録用紙9は、中間転写ベルト21から剥離された後に用紙搬送装置46,46により定着装置5まで搬送される。定着装置5では、後述するように必要な定着処理(加熱及び加圧)をして未定着のトナー像を記録用紙9に定着させる。最後に、定着が終了した後の記録用紙9は、その片面への画像の形成を行うだけの画像形成動作のときは、排紙搬送路を通して例えば筐体1aの外部に配置される図示しない排出収容部にむけて排出される。
以上の画像形成動作により、4色のトナー像を組み合わせて構成されるフルカラー画像が形成された記録用紙9が出力される。
<定着装置の構成>
次に、定着装置5について説明する。
定着装置5は、図2や図3に示されるように、無端状のベルト部材としての定着ベルト51と、定着ベルト51の内周面に接触するよう固定した状態で配置される固定部材52と、定着ベルト51の内周面に接触して定着ベルト51を固定部材52と協働して回転可能に支持する内部支持ロール53,54a〜54cと、定着ベルト51の外周面に接触して定着ベルト51を固定部材52及び内部支持ロール53,54a〜54cと協働して回転可能に支持する外部支持ロール55と、定着ベルト51を内部支持ロール53及び外部支持ロール55を介してそれぞれ加熱する加熱手段の一例としてのハロゲンヒータ56,57と、定着ベルト51を固定部材52に押し付けて未定着トナー像MTが形成された記録用紙9を通過させる定着処理部FNを形成する加圧ロール58とを、少なくとも備えている。定着処理部FNは、固定部材52に支持される定着ベルト51の部分と加圧ロール58とが接触して形成される接触部分(ニップ)であり、その接触部において未定着のトナー像MTを記録用紙9に定着させるための処理(加圧及び加熱)を行う部位である。
定着ベルト51は、例えば、図4に示されるように、無端状ベルトの基材511と、基材511の表面(外周面)側に形成される弾性層512と、弾性層512の上に形成される離型層513とで構成されている。このうち基材511は、ポリイミド樹脂等の材料で形成されるものであり、その厚さが例えば10〜100μmの範囲内で設定される。弾性層512は、シリコーンゴム等の弾性部材で形成されるものであり、その厚さが例えば100〜500μmの範囲内で設定される。離型層513は、PFA(テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)等の材料で形成されるものであり、その厚さが例えば10〜100μmの範囲内で設定される。また、定着ベルト51は、その全体の厚みtが例えば0.12〜0.70mmの範囲内に納まるよう設定される。さらに、定着ベルト51は、そのベルト幅W(図3)が記録用紙9の搬送時における幅の最大値よりも大きい寸法に設定されており、そのベルト長が固定部材52及び複数の支持ロール53〜55に掛け回されて張架されるために必要な寸法に設定されている。
固定部材52は、固定した状態で配置される角筒状の支持体521と、支持体521の定着ベルト51の内周面と接触する面に設けた摺動部材523とで構成されている。
支持体521は、例えば鉄、アルミニム等の金属や、液晶ポリマー等の材料で形成されている。摺動部材523は、例えばポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、PFA等のフッ素樹脂の材料で形成されている。また、摺動部材523の定着ベルト51の内周面と接触する部分は、後述する形状に形成されている。
内部支持ロール53は、アルミニウム等からなる円筒状のロールであり、固定部材52から最も離れた位置に回転自在な状態で配置されている。また、内部支持ロール53は、その内部空間に加熱手段の一例としてのハロゲンヒータ56が設けられており、これにより定着ベルト51をその内周面側から加熱する内部加熱ロールとして構成されている。内部支持ロール53には、その表面温度を検出する温度検出器67が設けられている。さらに、内部支持ロール53は、定着ベルト51をその内周面側から外周面側にむけて弾性的に押した状態で支持することにより定着ベルト51に所要の張力を付与する張力付与ロールとしても構成されている。
内部支持ロール54aは、定着ベルト51の固定部材52に接触する手前の姿勢を保持する進入時保持ロールであり、固定部材52の定着ベルト51が接触し始める側の接近した置に回転自在な状態で配置されている。また、内部支持ロール54bは、定着ベルト51の固定部材52を通過した後の姿勢を保持する通過後保持ロールであり、固定部材52の定着ベルト51が通過した側の接近した位置に回転自在な状態で配置されている。さらに、内部支持ロール54cは、定着ベルト51の回転走行時における姿勢を矯正する姿勢矯正ロールであり、内部支持ロール53と内部支持ロール54aの間の位置に回転自在な状態で配置されている。
外部支持ロール55は、アルミニウム等からなる円筒状のロールであり、内部支持ロール53と内部支持ロール54bの間の位置において定着ベルト51の外周面に圧接した状態でかつ回転自在な状態で配置されている。また、外部支持ロール55は、その内部空間に加熱手段の一例としてのハロゲンヒータ57が設けられており、これにより定着ベルト51をその外周面側から加熱する外部加熱ロールとして構成されている。また、外部支持ロール55には、その表面温度を検出する温度検出器68が設けられている。さらに、外部加熱ロール55は、駆動モータ等で構成される第1駆動装置61により所要の時期に回転駆動させられるよう構成されている。これにより、外部加熱ロール55は、定着ベルト51の外周面に接触して定着ベルト51を矢印Cで示す方向に回転駆動させることができるようになっている。
定着ベルト51は、固定部材52と内部支持ロール53,54に掛け回されて内周面側から支持されるとともに、外部支持ロール55により外周面側から支持されることにより回転可能になっている。また、定着ベルト51は、張力付与ロールとしての内部支持ロール53により必要な張力が付与されることにより、固定部材52を含む複数の支持ロールに張架された状態に保たれている。
加圧ロール58は、アルミニウム等からなる円筒状のロール基体581の外周面に、シリコーンゴム等からなる弾性表面層582と、PFA等からなる離型層583を順次積層した構造のロールである。弾性表面層582は、加圧ロール58が定着ベルト51を固定部材52に押し付けて定着処理部FNを形成したときに弾性変形する層であり、このため、例えば、その硬度が固定部材52の硬度よりも硬い関係になる値に設定されている。加圧ロール58は、その長さが記録用紙9の搬送時の幅の最大値よりも大きい寸法であればよく、この実施の形態1では定着ベルト51の幅Wよりも少し狭い幅に設定されている。
また、加圧ロール58は、固定部材52と向き合う位置に回転自在に支持されるとともに、加圧ロール58を次の2つの位置のいずれか一方に変位させる変位機構63により支持されている。変位機構63の変位させる2つの位置は、図2に示すように加圧ロール58を定着ベルト51に押し当てて上記定着処理部FNを形成する第1の位置P1と、図5に示すように加圧ロール58を定着ベルト51から離間させる第2の位置P2である。第1の位置P1は、換言すれば加圧ロール58が固定部材52に支持される定着ベルト51に押し当てられる圧接位置である。第2の位置P2は、換言すれば加圧ロール58が、定着ベルト51との接触状態が無くなる離間位置である。
変位機構63としては、例えば、加圧ロール58を回転自在に支持する支持フレームをカム等の変位駆動手段により変位させる仕組みのものが適用される。なお、加圧ロール58は、画像形成部2による画像形成動作が実行され、その画像形成動作の一工程としての定着動作が実行される時期に第1の位置(圧接位置)P1に変位させられるが、それ以外の時期には、後述する例外の場合を除いて原則として第2の位置(離間位置)P2に変位させられる。
さらに、加圧ロール58は、加圧機構64により固定部材52にむけて所要の圧力Fが付与されるようになっている(図3)。加圧機構64としては、バネ部材等を用いて構成されるものが適用され、また、変位機構63と組み合わせて機能するように構成される。また、加圧ロール58は、駆動モータ等で構成される第2駆動装置62により所要の時期に回転駆動させられるよう構成されている。これにより、加圧ロール58は、前記第1の位置P1に変位しているときに、固定部材52に押し付けられている定着ベルト51の外周面に接触して回転駆動することで、定着ベルト51を矢印Cで示す方向に回転させることができるようになっている。
また、定着装置5は、図2に示されるように、定着処理部FNの用紙導入側の近傍位置に、未定着のトナー像MTを保持する記録用紙9を定着処理部FNの入口にむけて案内する導入案内部材65が設けられている。また、定着処理部FNの排出側の近傍位置に、定着後の記録用紙9を定着処理部FNの出口から排出させた後に案内する排出案内部材66が設けられている。排出案内部材66のうち加圧ロール58に近い側に配置される下部案内部材66bは、定着処理部FNの出口から排出される記録用紙9を加圧ロール58の外周面から剥離させる先細り形状の剥離爪が加圧ロール58の外周面に軽く接触した状態で設けられている。また、下部案内部材66bは、変位機構63の変位可動部(フレームなど)に取り付けられており、変位機構63の変位動作に連動して変位するようになっている。さらに、定着ベルト51の内周面側には、固定部材52に接触して通過する際の摩擦抵抗を低減させるため、その内周面に対して潤滑剤を塗布する塗布装置69が設けられている。
<定着装置の基本的な動作>
次に、定着装置5の基本的な動作について説明する。
定着装置5は、画像形成装置1の主電源が投入されると、それに伴い定着装置5にも必要な電力が供給されてウォームアップ動作を開始する。
定着装置5のウォームアップ動作は、図5に示すように、変位機構63が作動して加圧ロール58を定着ベルト51から離間させる第2の位置P2に変位させた状態に保ったうえで、ハロゲンヒータ56,57が作動して内部加熱ロール53及び外部加熱ロール55を加熱することで定着ベルト51を間接的に加熱することから始められる。
続いて、制御装置3が、温度検出器67,68でそれぞれ検出される内部加熱ロール53及び外部加熱ロール55の各表面温度が予め定める暫定温度Sx以上になるまでを検知し、その各表面温度が暫定温度Sx以上になったことが確認された後に、変位機構63を作動させて加圧ロール58を第1の位置(圧接位置)P1に変位させるとともに、第1駆動装置61及び第2駆動装置62をそれぞれ作動させて外部(加熱)支持ロール55及び加圧ロール58を回転駆動させる。
これにより、定着ベルト51は、暫定温度Sxまで加熱された後、加圧ロール58により固定部材52に押し付けられた状態になり(図2参照)、また外部(加熱)支持ロール55と加圧ロール58の回転駆動により回転動力が伝達されて矢印Cで示す方向に回転し始める。この結果、定着ベルト51は、回転して複数の支持ロール53〜55と固定部材52をそれぞれ通過しながら周回移動するとともに、内部(加熱)支持ロール53と外部(加熱)支持ロール55を通過する際にベルト内周面及び外周面からそれぞれ加熱されることになり、ベルト全周にわたって加熱され始める。
その後、制御装置3は、温度検出器67,68でそれぞれ検出される内部加熱ロール53及び外部加熱ロール55の各表面温度が予め定める目標温度Sn以上になるまでを検知し、その各表面温度が目標温度Sn以上になったことが確認された後に、定着動作又は待機動作に移行する。このとき、ウォームアップ動作の際にすでにプリント動作が要求されている場合にはウォームアップ動作に続いて定着動作に移行し、そのプリント動作が要求されていない場合には待機動作に移行する。
以上により、定着装置5のウォームアップ動作が終了する。このウォームアップ動作の実行により、定着装置5は、その定着ベルト51が少なくとも定着動作可能な程度の温度まで加熱された状態に保たれる。なお、ウォームアップ動作の際にプリント動作が要求されていない場合は、例えば、ウォームアップ動作中において圧接位置に変位させてから所定の時間が経過した後に、加圧ロール58を第1の位置(圧接位置)P1から第2の位置(離間位置)P2に変位させるとよい。
また、定着装置5は、画像形成装置1(画像形成部2)がプリント動作の要求を受けると、そのプリント動作の一工程である定着動作が実行される。
定着動作の際には、制御装置3の制御動作により、ハロゲンヒータ56,57の加熱動作を温度検出器67,68からの検出温度に基づいてON/OFF制御する。つまり、内部加熱支持ロール53及び外部加熱支持ロール55の表面温度ひいては定着ベルト51の表面温度が定着温度の許容範囲に納まって保たれるようにハロゲンヒータ56,57の加熱動作がON/OFF制御(加熱又は加熱解除の制御)される。
続いて、制御装置3の制御動作により、変位機構63を作動させて加圧ロール58を第2の位置(離間位置)P2から第1の位置(圧接位置)P1に変位させるとともに、第2駆動装置62を作動させて加圧ロール58を回転駆動させる。定着動作の際には、第1駆動装置61を作動させず、外部加熱支持ロール55を回転自在な状態にしておく。
これにより、定着装置5では、図2や図6に示すように、加圧ロール58が定着ベルト51を固定部材52に押し付けて定着処理部FNを形成した状態になる。この際、加圧ロール58の弾性層582は、固定部材52と接触して通過する部分が食い込んだ状態に弾性変形する。また、定着装置5では、定着ベルト51がそのベルト外周面に接触する加圧ロール58から回転動力を伝達されて矢印Cで示す方向に回転する。この際、外部加熱支持ロール55は、回転駆動しておらず回転自在になっており、定着ベルト51に追従して回転する。このため、定着動作の際は、定着ベルト51は、加圧ロール58の回転動力のみを受けて矢印Cで示す方向に所要の速度で回転することになる。
続いて、制御装置3は、温度検出器67,68でそれぞれ検出される内部加熱ロール53及び外部加熱ロール55の各表面温度が予め定める定着温度の許容範囲の下限温度Sfmin以上になるまでを検知し、その各表面温度が定着温度の下限温度Sfmin以上になっていることが確認されると、未定着トナー像が形成(二次転写)された記録用紙9が、定着処理部FNに導入されて定着処理が実行される。
このとき、未定着トナー像MTが形成(二次転写)された記録用紙9は、下部の導入案内部材65bに誘導されて定着処理部FNである定着ベルト51と加圧ロール58の間の接触部を通過する。この定着処理部FNを通過する際に、加熱及び加圧の処理を受けて未定着トナー像が記録用紙9に定着される。定着が終了した記録用紙9は、定着処理部FNから排出される。詳しくは、記録用紙9は、定着処理部FNを通過した直後の定着ベルト51と加圧ロール58の双方から剥離された後、排出案内部材66に誘導されて排出される。
以上により定着動作が終了する。なお、定着装置5は、すべての定着動作が終了した場合には、変位機構63を作動させて加圧ロール58を第1の位置(圧接位置)P1から第2の位置(離間位置)P2に変位させた後、待機状態に移行する。
<定着装置の詳細な構成>
また、この定着装置5は、図6等に示されるように、固定部材52のうち定着処理部FNを形成するときに定着ベルト51と加圧ロール58とが接触する接触部分525を加圧ロール58から離れる側に湾曲する円弧状の曲面で形成し、その固定部材52のうち接触部分525の記録用紙9が挿入される挿入側に隣接する挿入部分526を接触部分525と反対側に湾曲する円弧状の曲面で形成している。
しかも、この定着装置5は、その固定部材52が、図4、図6、図7等に示されるように、定着ベルト51の全体の厚みをt(mm)、固定部材52における挿入部分526の曲面の曲率半径をr1(mm)、固定部材52における接触部分525の曲面の曲率半径をr2(mm)としたときに、
t(1/r1+1/r2)≦0.130 …(式1)、かつ、r12 …(式2)
との条件を満たすよう構成されている。
上記2つの条件式1,2は、後述する試験結果から主に導き出したものである。このうち前者の式1は、その左辺が定着ベルト51の定着処理部FNに突入したときの歪み変化を示すものであり、その左辺の値が一定値以下になることを示している。つまり、式1は、固定部材52の挿入部分526の曲面とその通過部分525の曲面とが反転した関係にあることを前提としており、その各曲面の曲率半径r1,r2の逆数(1/r1,1/r2)である曲率を加算した部分が定着ベルト51の曲率変化を現わすとした場合、左辺全体が、固定部材52の挿入部分526を経由して接触部分525に突入し通過するときの定着ベルト51(の主に弾性層512及び離型層513)の歪み変化に相当するものとして扱っている。
そして、定着装置5は、定着ベルト51と固定部材52とが前記した構成を有していることにより、後述する試験結果からも明らかなように、未定着のトナー像MTが形成された記録用紙9が定着処理部FNに突入する直前及び突入したときに画像が乱れることが抑制され、良好な定着を行うことができる。また、この定着装置5では、固定部材52の挿入部分526(の曲面)から接触部分525(の曲面)がなめらかに連続してその各曲面の曲率(曲率半径の逆数)が反転する形態になっているので、定着ベルト51が定着処理部FNを形成するときの固定部材52の挿入部分526及び接触部分525に接触して通過するときに受ける負荷(ストレス)が軽減され、円滑に回転走行する。
<評価試験>
以下、この定着装置5を用いて行った評価試験について説明する。
評価試験は、定着ベルト51の厚みと固定部材52の挿入部分526及び接触部分525の各曲面の曲率半径を図8及び図9の図表に示す内容に変更したときに、未定着のトナー像MTが形成された記録用紙9が定着処理部FNに突入する直前における像乱れ(以下、これを「スマッジ」という。)の発生の有無と、その記録用紙9が定着処理部FNに突入したときにおける像乱れ(以下、これを「像ズレ」という。)の発生の有無について調べた。
定着ベルト51としては、ポリイミドからなる厚さ100μmの無端状ベルトの基材511の外周面に、シリコーンゴムからなる弾性層512とPFAからなる厚さ50μmの離型層513をこの順に形成したものを使用した。定着ベルト51の厚さt(mm)については、弾性層512の厚みを100μm、350μm、550μmにそれぞれ変更することにより、図8及び図9の図表に示す0.25mm、0.50mm及び0.75mmの3種類のものを用意した。
固定部材52の定着ベルト51と接触する面部分は、図6、図7等に示すように、前記した各曲面からなる接触部分525及び挿入部分526と、接触部分525の出口側に隣接して接触部分525と反対側に湾曲する円弧状の曲面からなる出口部分527を有する形状に形成している。また、固定部材52としては、挿入部分526の曲面の曲率半径r1(mm)と接触部分525の曲面の曲率半径r2(mm)を、図8及び図9の図表に示す各値に変更して組み合わせたものを用意した。ちなみに、その各固定部材52については、上記曲率半径r1,r2を変更する際、出口部分527の曲面の曲率半径r3(mm)を固定したうえで、挿入部分526の定着ベルト51と接触する円弧部分の長さ(定着ベルト51の回転方向Cに沿う方向の寸法)が約10mm、定着ベルト51と接触する面部分の全体長さが約45mmになるよう接触部分525の長さを調整した。
加圧ロール58としては、アルミニムムからなる厚さ5mmの円筒状のロール基体581の外周面に、シリコーンゴムからなる厚さ10mmの弾性層582と、PFAからなる厚さ100μmの離型層583をこの順に形成したものを使用した。加圧ロール58は、その両端部の直径が中央部の直径よりも大きい値になる逆クラウン形状になっている。
固定部材52は、その接触部分525が定着ベルト51を介在させて加圧ロール58の外周面とほぼ水平状態(座標軸Xとほぼ平行する状態)で接触するように設定した。また、固定部材52は、図6に示すように、その接触部分525の長さ方向の中間点525cが加圧ロール58の回転中心58cを通過する鉛直線VLよりも定着ベルト51の回転方向Cの上流側にずれた状態に配置されている。さらに、固定部材52は、加圧ロール58が第1の位置P1に変位して定着処理部FNを形成する際に前述したように加圧オール58の弾性層582が弾性変形するため、その挿入部分526の接触部分525と隣接する側の部分が定着ベルト51を介在させて加圧ロール58の外周面と接触した状態になる。
定着動作は、定着ベルト51を300mm/秒の速度で回転させるとともに、内部加熱ロール53及び外部加熱ロール55により定着ベルト51を約180℃の定着可能温度に加熱させる条件下で行った。記録用紙9としては、コート紙(坪量:80gsm/王子製紙製:OKトップコート)を使用した。
スマッジについては、画像形成装置1の画像形成部2により記録用紙9の片面全面にブラックトナーKのハーフトーン(画像面積率:50%程度)からなる試験画像を形成し、定着装置5による定着を行ったとき、目視観察により定着後の試験画像の一部に、像乱れが発生しているか否かを調べ、次の基準で評価した。
○:発生せず(目視確認できず)。
×:発生した。
像ズレについては、画像形成装置1の画像形成部2により記録用紙9の片面全面に前記3色(Y,M,C)のトナーを適宜組み合わせてR(レッド)、G(グリーン)又はB(合成ブラック)の色からなるベタ(画像面積率:100%)の試験画像を形成し、定着装置5による定着を行ったとき、目視観察により定着後の試験画像の一部に、像乱れが発生しているか否かを調べ、次の基準で評価した。
○:発生せず(目視確認できず)。
×:発生した。
上記スマッジ及び像ズレの評価結果を図8及び図9に示す。
図8及び図9に示す結果から、定着ベルト51及び固定部材52に関する条件として、「t(1/r1+1/r2)」の値が0.135以上となる場合は像ズレが発生し、また「r1>r2」の関係になる場合はスマッジが発生している。
そして、この定着装置5においては、定着ベルト51及び固定部材52に関する条件について、「t(1/r1+1/r2)」の値が0.130以下になり、かつ「r1<r2」の関係になるよう構成したときには、スマッジと像ズレの双方の発生が抑制されることがわかる。
[他の実施の形態]
実施の形態1では、定着装置5として定着ベルト51をその外周面から加熱する外部加熱ロール53を適用する形式のものを例示したが、これに限定されず、例えば図10及び図11に示されるように、定着ベルト51をその内周面から加熱する内部加熱ロール56,57のみを適用する形式の定着装置5Bを使用することもできる。
定着装置5Bは、無端状のベルト部材としての定着ベルト51と、定着ベルト51の内周面に接触するよう固定した状態で配置される固定部材52と、定着ベルト51の内周面に接触して定着ベルト51を固定部材52と協働して回転可能に支持する第1内部支持ロール53及び第2内部支持ロール54と、定着ベルト51を2つの内部支持ロール53,54を介してそれぞれ加熱する加熱手段の一例としてのハロゲンヒータ56,57と、定着ベルト51を固定部材52に押し付けて未定着トナー像MTが形成された記録用紙9を通過させる定着処理部FNを形成する加圧ロール58とを、少なくとも備えている。
このうち定着ベルト51、固定部材52及び加圧ロール58は、実施の形態1に係る定着装置5における定着ベルト51、固定部材52及び加圧ロール58とほぼ同じ構成からなるものである。この関係で図10及び図11において実施の形態1に係る定着装置5と共通する構成部分に対しては同じ符号を付し、その説明を必要な場合以外は省略している。ちなみに、定着ベルト51については、その周長が、実施の形態1における定着ベルト51の周長よりも短い点で相違する。
1つの内部支持ロール53は、アルミニウム等からなる円筒状のロールであり、定着ベルト51が固定部材52に接触する手前側になる位置に回転自在な状態で配置されている。また、内部支持ロール53は、その内部空間にハロゲンヒータ56が設けられており、これにより定着ベルト51をその内周面側から加熱する内部加熱ロールとして構成されている。また、内部支持ロール53には、その表面温度を検出する温度検出器67が設けられている。さらに、内部支持ロール53は、駆動モータ等で構成される第1駆動装置61と接続されて回転駆動するようになっており、これにより定着ベルト51の外周面に接触して定着ベルト51を矢印Cで示す方向に回転駆動させる駆動ロールとして構成されている。
もう1つの内部支持ロール54は、アルミニウム等からなる円筒状のロールであり、定着ベルト51が固定部材52を通過した後の所定の位置に回転自在な状態で配置されている。また、内部支持ロール54は、その内部空間にハロゲンヒータ57が設けられており、これにより定着ベルト51をその内周面側から加熱する内部加熱ロールとして構成されている。さらに、内部支持ロール54は、定着ベルト51をその内周面側から外周面側にむけて弾性的に押した状態で支持することにより所要の張力を付与する張力付与ロールとしても構成されている。
定着ベルト51は、固定部材52と内部支持ロール53,54に掛け回されて内周面側からほぼ逆三角の形態になるよう支持されることにより回転可能になっている。また、定着ベルト51は、張力付与ロールとしての内部支持ロール54により必要な張力が付与されることにより、固定部材52を含む2つの内部支持ロール53,54に張架された状態に保たれている。さらに、この定着装置5Bにおける基本的な動作(ウォームアップ動作及び定着動作など)は、定着ベルト51が2つの内部加熱ロール53,54で加熱される点や定着ベルト51がウォームアップ動作時に内部支持ロール53の回転動力で回転させられる等の点で相違することを除けば、実施の形態1に係る定着装置5の場合とほぼ同様に行われる。
また、この定着装置5Bにおいても、実施の形態1に係る定着装置5の場合と同様に、固定部材52の接触部分525が加圧ロール58から離れる側に湾曲する円弧状の曲面で形成され、その固定部材52の記録用紙9が挿入される挿入部分526が接触部分525と反対側に湾曲する円弧状の曲面で形成されており(以上、図6や図7を参照)、しかも、その固定部材52が、定着ベルト51の全体の厚みをt(mm)、固定部材52における挿入部分526の曲面の曲率半径をr1(mm)、固定部材52における接触部分525の曲面の曲率半径をr2(mm)としたときに、t(1/r1+1/r2)≦0.130 …(式1)、かつ、r12 …(式2)との条件を満たすよう構成されている(以上、図4、図6及び図7を参照)。
そして、定着装置5Bにおいても、定着ベルト51と固定部材52とが前記した構成を有していることにより、実施の形態1に係る定着装置5の場合と同様に、未定着のトナー像MTが形成された記録用紙9が定着処理部FNに突入する直前及び突入したときに画像が乱れることが抑制され、良好な定着を行うことができる。
また、実施の形態1に係る定着装置5や上記例示した定着装置5Bでは、固定部材52(の内部)にハロゲンヒータ等の加熱手段を設けてもよい。この場合、固定部材52の定着ベルト51を介して加圧ロール58と接触する部分の温度を計測する温度検出手段などを設け、固定部材52の加熱手段の動作を制御するようにすればよい。また、定着ベルト51を加熱する加熱手段としては、実施の形態1等で例示したような定着ベルト51を支持する支持ロールを介して加熱する構成のものに限らず、定着ベルト51を加熱するだけの機能を有する専用の加熱手段を採用してもよい。
この他、定着装置5,5Bを用いる画像形成装置1については、未定着トナー像を記録用紙9等の被記録材に形成する画像形成手段を備えたものであれば、単色画像を形成する画像形成装置であっても、実施の形態1で例示した色や種類の画像以外の画像を形成することができる画像形成装置であっても差し支えない。
1 …画像形成装置
2 …画像形成手段
5,5B…定着装置
9 …記録用紙(記録材の一例)
51…定着ベルト(ベルト部材の一例)
52…固定部材
53,54,55…支持ロール
56,57…ハロゲンヒータ(加熱手段の一例)
58…加圧ロール
511…基材(ベルト基材)
512…弾性層
525…接触部分
526…挿入部分
582…弾性層(弾性表面層)
C …定着ベルトの回転方向
D …加圧ロールの回転方向
MT…未定着トナー像(未定着画像の一例)
FN…定着処理部(定着部)
t …定着ベルトの厚み

Claims (2)

  1. 無端状のベルト基材の外周面に少なくとも弾性層を形成してなるベルトと、
    前記ベルトの内周面に接触するよう固定した状態で配置される固定部材と、
    前記ベルトを回転可能に支持する支持ロールと、
    前記ベルトを加熱する加熱手段と、
    前記ベルトを前記固定部材に押し付けて未定着画像が形成された記録材を通過させる定着部を形成したときに弾性変形する弾性表面層を有し、回転駆動する加圧ロールと
    を備え、
    前記固定部材は、前記定着部を形成するときに、前記ベルトと前記加圧ロールとが接触する接触部分を当該加圧ロールから離れる側に湾曲させる円弧状の曲面で形成し、前記接触部分に記録材が挿入される挿入側に隣接する挿入部分を当該接触部分と反対側に湾曲する円弧状の曲面で形成しており、
    前記ベルトの厚みをt(mm)、前記入口部分の曲面の曲率半径をr1(mm)、前記接触部分の曲面の曲率半径をr2(mm)としたときに、
    t(1/r1+1/r2)≦0.130、かつ、r1<r2
    との条件を満たしていることを特徴とする定着装置。
  2. 未定着画像を記録材に形成する画像形成手段と、
    前記画像形成手段で形成された未定着画像を記録材に定着させる請求項1に記載の定着装置と
    を備えていることを特徴とする画像形成装置。
JP2013056278A 2013-03-19 2013-03-19 定着装置及び画像形成装置 Active JP5920257B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013056278A JP5920257B2 (ja) 2013-03-19 2013-03-19 定着装置及び画像形成装置
US13/952,261 US9104149B2 (en) 2013-03-19 2013-07-26 Fixing device having secured member with radius of curvature at insertion end and image forming apparatus having the same
CN201310403791.8A CN104062872B (zh) 2013-03-19 2013-09-06 定影装置和图像形成设备

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013056278A JP5920257B2 (ja) 2013-03-19 2013-03-19 定着装置及び画像形成装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014182256A true JP2014182256A (ja) 2014-09-29
JP5920257B2 JP5920257B2 (ja) 2016-05-18

Family

ID=51550646

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013056278A Active JP5920257B2 (ja) 2013-03-19 2013-03-19 定着装置及び画像形成装置

Country Status (3)

Country Link
US (1) US9104149B2 (ja)
JP (1) JP5920257B2 (ja)
CN (1) CN104062872B (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019191248A (ja) * 2018-04-19 2019-10-31 コニカミノルタ株式会社 定着装置および画像形成装置

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6620571B2 (ja) * 2016-01-28 2019-12-18 コニカミノルタ株式会社 定着装置、画像形成装置、定着装置の制御方法、および定着装置の制御プログラム
US10719040B2 (en) * 2016-09-21 2020-07-21 Konica Minolta, Inc. Fixing device containing heating member, nip area member, fixing belt, pressing member, and protrusion, and image forming apparatus
JP7206620B2 (ja) * 2018-04-19 2023-01-18 コニカミノルタ株式会社 定着装置および画像形成装置
JP2020071350A (ja) * 2018-10-31 2020-05-07 キヤノン株式会社 画像形成装置
JP7259332B2 (ja) * 2019-01-08 2023-04-18 富士フイルムビジネスイノベーション株式会社 ベルト式搬送装置、定着装置及び画像形成装置
JP2024094076A (ja) * 2022-12-27 2024-07-09 キヤノン株式会社 定着装置及び画像形成装置

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004184446A (ja) * 2002-11-29 2004-07-02 Ricoh Co Ltd 定着装置および画像形成装置
JP2004286929A (ja) * 2003-03-20 2004-10-14 Minolta Co Ltd ベルト定着装置

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1173046A (ja) 1997-09-01 1999-03-16 Ricoh Co Ltd 定着装置
US6795678B2 (en) * 2001-11-29 2004-09-21 Ricoh Company, Ltd. Image forming apparatus for fixing a toner image on a sheet or recording medium by use of a belt member
JP4170690B2 (ja) 2002-05-31 2008-10-22 株式会社リコー 定着装置および画像形成装置
JP2004302449A (ja) * 2003-03-20 2004-10-28 Konica Minolta Business Technologies Inc ベルト定着装置
JP4206788B2 (ja) 2003-03-20 2009-01-14 コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 ベルト定着装置
JP5182542B2 (ja) 2006-09-06 2013-04-17 株式会社リコー 画像定着装置及びそれを用いた画像形成装置
KR100861130B1 (ko) * 2007-06-05 2008-09-30 삼성전자주식회사 정착장치 및 이를 구비한 화상형성장치

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004184446A (ja) * 2002-11-29 2004-07-02 Ricoh Co Ltd 定着装置および画像形成装置
JP2004286929A (ja) * 2003-03-20 2004-10-14 Minolta Co Ltd ベルト定着装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019191248A (ja) * 2018-04-19 2019-10-31 コニカミノルタ株式会社 定着装置および画像形成装置

Also Published As

Publication number Publication date
CN104062872B (zh) 2017-08-08
US9104149B2 (en) 2015-08-11
CN104062872A (zh) 2014-09-24
JP5920257B2 (ja) 2016-05-18
US20140286683A1 (en) 2014-09-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5920257B2 (ja) 定着装置及び画像形成装置
JP4951990B2 (ja) 弾性体ロール及び定着装置
JP5503197B2 (ja) 像加熱装置
JP4655822B2 (ja) 定着装置および画像形成装置
JP2011002734A5 (ja)
JP2014178555A (ja) 定着装置及び画像形成装置
JP6060815B2 (ja) 定着装置及び画像形成装置
JP6335577B2 (ja) 定着装置
JP4696846B2 (ja) 定着装置
JP6070303B2 (ja) 定着装置及び画像形成装置
JP4857708B2 (ja) 定着装置および画像形成装置
JP5495112B2 (ja) 定着装置、及び画像形成装置
JP2006235041A (ja) 定着装置および画像形成装置
JP2013088498A (ja) 像加熱装置
JP2008298925A (ja) 画像形成装置
JP2012163809A (ja) 画像形成装置
JP2017068165A (ja) 画像形成装置および画像形成システム
JP2008241843A (ja) 定着装置及び画像形成装置
JP2019034810A (ja) カール矯正装置及び画像形成装置
JP6578666B2 (ja) 定着装置及び画像形成装置
JP2012098654A (ja) 複連式画像形成装置
JP2012003011A (ja) 画像形成装置
WO2020241539A1 (ja) 箔転写装置及び画像形成システム
JP2016044049A (ja) シート搬送装置、画像形成装置
JP2005227612A (ja) 定着装置および画像形成装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150306

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20150827

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150908

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20151008

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160315

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20160328

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5920257

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350