JP6302915B2 - ブレード部材およびその製造方法、ならびにクリーニングブレード - Google Patents

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Description

本発明は、ブレード部材およびその製造方法、ならびにクリーニングブレードに関する。
従来、電子写真方式を採用する画像形成装置は、ブレード部材を備えたクリーニングブレードが感光体の周囲に配設されており、ブレード部材と感光体との摺接によって感光体表面に残留する残留トナーを掻き取って除去している。ブレード部材の材質としては、一般に、柔軟で比較的安価なポリウレタンゴムが用いられている。一般に、クリーニングブレードは、感光体との摩擦力を低減するため、種々の機能が付与されている。
例えば、特許文献1には、ポリウレタンゴムからなる弾性体における相手部材との接触部にフレキシブルダイヤモンドライクカーボン膜(以下、「FDLC膜」ということがある。)をプラズマCVD法によって成膜した電子写真装置用ブレードが開示されている。
特開2003−103686号公報
しかしながら、従来のブレード部材は、以下の点で改良の余地がある。すなわち、電子写真方式の画像形成装置に用いられるブレード部材は、相手部材と摺接させて用いられるので、耐摩耗性を有する等、耐久性が良好であることが要求される。また、ブレード部材は、0℃程度の低温から40℃程度の高温までの幅広い使用温度領域にわたって感光体等の相手部材と安定して摺接し、残留トナーを除去することが要求される。しかし、ブレード部材に適用するポリウレタンゴムの材質、硬度が適切でない場合は、摩耗や相手部材に対する当接力の低下、ヘタリの発生などによって、相手部材との間でトナーのすり抜けが生じる。また、ブレード部材を構成するポリウレタンゴムの粘弾性特性が適切でない場合も、使用温度領域において粘弾性挙動が大きく変動し、トナーのすり抜けが生じる。
また、ポリウレタンゴムは、動摩擦係数が大きい。そのため、ポリウレタンゴム製のブレード部材は、相手部材との摺接の初期段階でめくれ(以下、「初期めくれ」という)が発生しやすい。特に、上記初期めくれは、高温領域にて発生しやすい。初期めくれが発生すると、その後の残留トナーの除去が困難となる。なお、ポリウレタンゴム製のブレード部材の表面にDLC膜等のカーボン系の膜を成膜した場合は、当該膜の硬度が高すぎるため、相手部材への追従性が悪化し、低温領域においてトナーすり抜けが生じるおそれが高い。
本発明は、上記背景に鑑みてなされたものであり、耐久性を有するとともに、低温から高温までの幅広い使用温度領域で初期めくれやトナーすり抜けを抑制することによってトナークリーニング性が良好なブレード部材を提供しようとするものである。
本発明の一態様は、電子写真方式を採用する画像形成装置内の相手部材との摺接によって上記相手部材の表面に残留する残留トナーを除去するために用いられるブレード部材であって、
ジフェニルメタンジイソシアネートとポリエステル系ポリオールとを主原料に用いたポリウレタンゴム製のブレード本体と、
該ブレード本体における部位であって上記相手部材と摺接させるための摺接部の表面を少なくとも被覆する被膜とを有しており、
上記ポリウレタンゴムは、国際ゴム硬さが65〜85IRHD、tanδピーク温度が8℃以下、tanδピーク値が1.1以下であり、
上記被膜は、炭化水素系重合体を主成分として含有しており、
上記被膜により被覆されてなる被覆部は、0.1mNの荷重による上記被覆部表面のマルテンス硬度をH1、1mNの荷重による上記被覆部表面のマルテンス硬度をH2としたとき、H1/H2比が2以下であることを特徴とするブレード部材にある。
本発明の他の態様は、電子写真方式を採用する画像形成装置内の相手部材との摺接によって上記相手部材の表面に残留する残留トナーを除去するために用いられるブレード部材の製造方法であって、
ジフェニルメタンジイソシアネートとポリエステル系ポリオールとを主原料に用い、国際ゴム硬さが65〜85IRHD、tanδピーク温度が8℃以下、tanδピーク値が1.1以下であるポリウレタンゴム製のブレード本体を準備するブレード本体準備工程と、
上記ブレード本体における部位であって上記相手部材と摺接させるための摺接部の表面に、マイクロ波によりプラズマ状態とした炭化水素ガスを用いた化学気相蒸着によって炭化水素系重合体を主成分として含有する被膜を少なくとも成膜する被膜形成工程と、
を有しており、
上記ブレード本体準備工程は、上記ブレード本体を炭化水素系溶剤にて洗浄するとともに、洗浄によって上記ブレード本体に付着した上記炭化水素系溶剤を残したままの状態とする手順を含んでおり、
上記被膜形成工程は、洗浄により上記ブレード本体に付着した上記炭化水素系溶剤をガス化させて生成させた炭化水素ガスを上記マイクロ波によりプラズマ状態とする手順を含んでいることを特徴とするブレード部材の製造方法にある。
本発明のさらに他の態様は、上記ブレード部材を備えることを特徴とするクリーニングブレードにある。
上記ブレード部材は、ブレード本体が、ジフェニルメタンジイソシアネートとポリエステル系ポリオールとを主原料に用いたポリウレタンゴム製である。そのため、上記ブレード部材は、相手部材との摺接によって摩耗し難く、良好な耐久性を有する。また、上記ブレード部材は、ブレード本体を構成するポリウレタンゴムが、国際ゴム硬さ65〜85IRHD、tanδピーク温度8℃以下、tanδピーク値1.1以下とされている。そのため、上記ブレード部材は、ブレード本体を構成するポリウレタンゴムの材質、硬度、粘弾性特性が適切であるので、摩耗や相手部材に対する当接力の低下、ヘタリの発生、粘弾性挙動の大きな変動が抑制され、低温から高温までの幅広い使用温度領域にわたって相手部材との間でトナーのすり抜けが生じ難い。
また、上記ブレード部材は、ブレード本体における相手部材との摺接部の表面に、炭化水素系重合体を主成分として含有する被膜を有している。そのため、上記ブレード部材は、上記被膜による低摩擦化効果により、摺接部の表面が十分に低摩擦化され、高温領域における初期めくれを効果的に抑制することができる。また、上記被膜は、DLC膜等のカーボン系の膜と比較して、柔軟性が高い。そのため、上記ブレード部材は、低温領域であっても相手部材への追従性が良好であり、トナーのすり抜けが生じ難い。
よって、上記ブレード部材は、耐久性を有するとともに、低温から高温までの幅広い使用温度領域で初期めくれやトナーすり抜けを抑制することによって良好なトナークリーニング性を有する。
上記ブレード部材の製造方法は、上記各工程を有している。そのため、上記ブレード部材を好適に製造することができる。
上記クリーニングブレードは、上記ブレード部材を備えている。そのため、上記クリーニングブレードは、耐久性を有するとともに、低温から高温までの幅広い使用温度領域で初期めくれやトナーすり抜けを抑制することによって良好なトナークリーニング性を有する。それ故、上記クリーニングブレードは、画像形成装置のトナークリーニング不良に起因する画像不良を長期にわたって抑制することができる。
実施例1のブレード部材、実施例2のクリーニングブレードの使用形態例を模式的に示した図である。 実施例1のブレード部材、実施例2のクリーニングブレードを模式的に示した斜視図である。 実験例にて作製した試料における被膜およびブレード本体(ポリウレタンゴム)のラマンスペクトルである。 実験例にて作製した試料における被膜の動摩擦係数の測定方法を説明するための説明図である。
上記ブレード部材において、上記画像形成装置としては、例えば、帯電像を用いる電子写真方式を採用する複写機、プリンター、ファクシミリ、複合機、POD(Print On Demand)装置等を例示することができる。上記相手部材としては、例えば、感光体や中間転写ベルトなどを例示することができる。上記ブレード部材は、その一部を相手部材と摺接させるための摺接部とし、動作する相手部材の表面に摺り合った状態で接触させることができる。
上記ブレード部材において、ブレード本体は、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)とポリエステル系ポリオールとを主原料に用いたポリウレタンゴム製である。その他に用いることができる原料としては、例えば、鎖延長剤、架橋剤、触媒、発泡剤、界面活性剤、難燃剤、離型剤、充填剤、可塑剤、安定剤、着色剤等の添加剤を例示することができる。上記ポリウレタンゴムの主原料にMDIを用いるのは、必要な耐摩耗性を確保しやすく、また、取り扱い性、入手容易性、コスト等が良好であるなどの理由による。また、上記ポリウレタンゴムの主原料にポリエステル系ポリオールを用いるのは、エーテル系ポリオールを主原料として用いる場合に比べて、ブレード本体の耐摩耗性が向上し、良好な耐久性を得ることができるなどの理由による。
上記ポリエステル系ポリオールとしては、例えば、ポリブチレンアジペート(PBA)、ポリエチレンアジペート(PEA)、エチレンアジペートとブチレンアジペートとの共重合体(PEA/BA)、ポリヘキシレンアジペート(PHA)などを例示することができる。これらは1種または2種以上併用することができる。これらのうち、上記ブレード本体の耐摩耗性が向上し、良好な耐久性を得ることができるなどの観点から、ポリブチレンアジペートが好適である。中でも、数平均分子量が1000〜3000、好ましくは1500〜2500の範囲にあるポリブチレンアジペートは、上記ポリウレタンゴムのtanδピーク温度、tanδピーク値を上述の範囲に設定しやすく、ブレード本体の成形性向上による生産性にも優れるため、特に好適に用いることができる。
上記鎖延長剤としては、例えば、1,4−ブタンジオール(1,4−BD)、エチレングリコール(EG)、1,6−ヘキサンジオール(1,6−HD)、ジエチレングリコール(DEG)、プロピレングリコール(PG)、ジプロピレングリコール(DPG)、1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、キシレングリコール、トリエチレングリコール等の数平均分子量300以下であるポリオールなど、2官能の材料を例示することができる。これらは1種または2種以上併用して用いることができる。これらのうち、上記ポリウレタンゴムの国際ゴム硬さ、tanδピーク温度、tanδピーク値を上述の範囲に設定しやすい観点から、1,4−ブタンジオール(1,4−BD)、エチレングリコール(EG)、1,6−ヘキサンジオール(1,6−HD)等が好適である。
上記架橋剤としては、例えば、トリメチロールプロパン(TMP)、グリセリン、ペンタエリスリトール、ソルビトール、1,2,6−ヘキサントリオールなど、3官能以上の材料を例示することができる。これらは1種または2種以上併用して用いることができる。これらのうち、上記ポリウレタンゴムの国際ゴム硬さ、tanδピーク温度、tanδピーク値を上述の範囲に設定しやすい観点から、トリメチロールプロパン(TMP)等が好適である。
上記触媒としては、例えば、第三級アミン等のアミン系化合物や、有機錫化合物等の有機金属化合物などを例示することができる。これらは1種または2種以上併用して用いることができる。
上記ブレード部材において、上記ポリウレタンゴムは、国際ゴム硬さが65〜85IRHDの範囲にある。なお、上記国際ゴム硬さは、ブレード本体における被膜のない部分から採取したサンプルについて、JIS K 6253に準拠し、ウォーレス(H.W.WALLACE)社製のウォーレス測微硬度計を用いて、25℃、50%RHの測定条件下、国際ゴム硬さ試験法M法で測定される値である。
上記国際ゴム硬さが65IRHD未満になると、ポリウレタンゴムの耐摩耗性が悪化し、相手部材に対する当接力が弱くなってトナーのすり抜けが生じやすくなり、トナークリーニング性が低下する。国際ゴム硬さは、トナークリーニング性の向上などの観点から、好ましくは66IRHD以上、より好ましくは67IRHD以上、さらに好ましくは68IRHD以上、さらにより好ましくは69IRHD以上とすることができる。一方、国際ゴム硬さが85IRHDを超えると、ポリウレタンゴムがヘタリやすくなってトナーのすり抜けが生じやすくなり、トナークリーニング性が低下する。また、高い硬度によって感光体を削る等、相手部材を損傷させやすくなる。国際ゴム硬さは、トナークリーニング性の向上などの観点から、好ましくは84IRHD以下、より好ましくは83IRHD以下、さらに好ましくは82IRHD以下、さらにより好ましくは81IRHD以下とすることができる。
上記ブレード部材において、上記ポリウレタンゴムは、tanδピーク温度が8℃以下、tanδピーク値が1.1以下とされる。なお、上記tanδピーク温度、tanδピーク値は、次のように求められる。ブレード本体における被膜のない部分から採取したサンプル(1.6mm×1.6mm×30mm)を、動的粘弾性測定装置(レオロジ社製のDVEレオスペクトラー)に、測定長さが20mmとなるように固定し、変位振幅±10μm、周波数10Hzの正弦波歪を与え、−20℃〜50℃の範囲におけるtanδ(損失正接)を昇温速度3℃/minで1℃毎に測定する。得られたtanδの値が最大(ピーク)となる温度をtanδピーク温度、そのtanδの最大値をtanδピーク値とする。
上記tanδピーク温度が8℃を超えると、低温環境下での樹脂化が進むことから、低温環境下でトナーのすり抜けが生じやすくなり、低温環境下におけるトナークリーニング性が低下する。tanδピーク温度は、トナークリーニング性の向上などの観点から、好ましくは5℃以下、より好ましくは3℃以下とすることができる。なお、tanδピーク温度の下限は、高温環境下におけるトナークリーニング性の維持の観点から、好ましくは−2℃以上、より好ましくは0℃以上とすることができる。
また、上記tanδピーク値が1.1を超えると、高温側でのゴムの振動が大きくなることから、高温環境下でトナーのすり抜けが生じやすくなり、高温環境下におけるトナークリーニング性が低下する。tanδピーク値は、特に高温環境下におけるトナークリーニング性の向上などの観点から、好ましくは1.0以下、より好ましくは0.9以下、さらに好ましくは0.8以下、さらにより好ましくは0.78以下、さらにより一層好ましくは0.75以下とすることができる。
上記ブレード部材において、上記ポリウレタンゴムは、NCOインデックスの値が110〜160の範囲内にあるとよい。この場合には、ブレード本体の強度確保や耐ヘタリ性確保と、低温環境下におけるトナークリーニング性とのバランスがよい。上記NCOインデックスの値は、ブレード本体の強度確保や耐ヘタリ性確保等の観点から、好ましくは115以上、より好ましくは120以上、さらに好ましくは125以上、さらにより好ましくは130以上であるとよい。上記NCOインデックスの値は、低温環境下におけるトナークリーニング性の確保や成形のしやすさ等の観点から、好ましくは155以下、より好ましくは150以下、さらに好ましくは145以下であるとよい。なお、上記ポリウレタンゴムのNCOインデックスは、ポリウレタンゴム製のブレード本体の形成に用いられるウレタン材料における硬化剤の活性水素基(OH基、アミノ基等)の100当量に対する主剤のNCO基の当量として算出することができる。
なお、上記ポリウレタンゴムの国際ゴム硬さ、tanδピーク温度、tanδピーク値、NCOインデックスの値は、上記ポリエステル系ポリオールの種類や数平均分子量、上記鎖延長剤や上記架橋剤の種類や比率、主剤と硬化剤との混合比率などを変えることによって上述の範囲に調整することができる。
上記ブレード部材において、被膜は、炭化水素系重合体を主成分として含有する。上記「主成分」とは、被膜を構成する成分のうち、50質量%以上のものをいう。なお、被膜は、本発明の効果が得られる範囲内であれば、製造上不可避な成分等として、グラフェン、グラファイト等などを含み得る。被膜は、ブレード本体における相手部材との摺接部の表面を被覆しておれば、ブレード本体の全部を被覆していてもよいし、ブレード部材の一部のみを被覆していてもよい。
上記被膜により被覆されてなる被覆部は、0.1mNの荷重による被覆部表面のマルテンス硬度をH1、1mNの荷重による被覆部表面のマルテンス硬度をH2としたとき、H1/H2比が2以下である。そのため、上記ブレード部材によれば、低温環境下におけるトナークリーニング性を向上させやすくなる。H1/H2比は、上記観点から、好ましくは1.95以下、より好ましくは1.9以下、さらに好ましくは1.85以下、さらにより好ましくは1.8以下とすることができる。また、H1/H2比は、摩擦係数の低減や摺接部の耐磨耗性の確保に有利である等の観点から、好ましくは1以上、より好ましくは1.5以上とすることができる。
なお、上記H1およびH2は、ISO 14577に準拠し、微小硬度計(フィッシャー・インストルメンツ社製「FISHERSCOPE Hm2000LT」)を用いて測定することができる。測定条件は、以下の通りである。微小硬度計の圧子として四角錐のビッカース圧子を使用する。H1測定時におけるビッカース圧子による荷重は0.1mN、H2測定時におけるビッカース圧子による荷重は1mNとする。ビッカース圧子による荷重は、0.1〜100mNまで連続的に変化させ、そのときの各荷重の値を使用する。上記H1およびH2は、いずれも、被覆部表面における3箇所(長手方向中央部、中央部と左端部との中間点、中央部と右端部との中間点)にて測定されるマルテンス硬度の平均値である。
上記被膜は、波長532nm、レーザ強度0.6mWの励起レーザ光を用いて測定されるラマンスペクトルのラマンシフト2000〜3000cm−1の範囲において、当該被膜のラマン散乱強度の平均値が100〜1000(a.u.)の範囲内にある構成とすることができる。
この場合は、主成分が炭化水素系重合体であり、グラフェン構造が少ない被膜としやすくなるので、上記被膜による効果を十分に得ることができる。
上記被膜のラマン散乱強度の平均値が100(a.u.)以上であれば、上記被膜の構造が、ブレード本体部を構成するポリウレタンゴムと異なる構造を有することが確実なものとなる。上記被膜のラマン散乱強度の平均値が1000(a.u.)以下であれば、上記被膜の構造が、高周波プラズマ(RFプラズマ)によりプラズマ状態とした炭化水素ガスを用いた化学気相蒸着によって成膜されるグラフェン構造の多いカーボン系膜(光透過性が悪く、色も黒色)の構造とは異なっており、主成分が炭化水素系重合体で構成される(柔軟で、光透過性も高い)ことが確実なものとなる。
上記被膜のラマン散乱強度の平均値は、上記被膜による低摩擦化効果を十分に得るなどの観点から、好ましくは200(a.u.)以上、より好ましくは250(a.u.)以上、さらに好ましくは300(a.u.)以上とすることができる。上記被膜のラマン散乱強度の平均値は、C−H結合を多く確保して被膜を柔軟にし、相手部材への追従性を向上させてトナーのすり抜けを抑制しやすくする、光を用いた検査に有用な高い光透過性を得るなどの観点から、好ましくは800(a.u.)以下、より好ましくは600(a.u.)以下、さらに好ましくは500(a.u.)以下とすることができる。
上記被膜の膜厚は、低摩擦化効果が発揮されやすく、初期めくれを抑制しやすくなる観点から、好ましくは5nm以上、より好ましくは10nm以上、さらに好ましくは30nm以上とすることができる。また、上記被膜の膜厚は、硬度を抑制し、トナーすり抜けによるトナークリーニング不良を抑制しやすくなる観点から、好ましくは230nm以下、より好ましくは200nm以下、さらに好ましくは150nm以下、さらにより好ましくは100nm以下とすることができる。なお、被膜の膜厚は、ESCA(X線光電子分光法)により測定した3箇所(長手方向中央部、中央部と左端部との中間点、中央部と右端部との中間点)の被膜厚みの平均値である。
上記被膜は、初期めくれを効果的に抑制する観点から、動摩擦係数が、好ましくは1.5以下、より好ましくは1.3以下、さらに好ましくは1以下とすることができる。
上記被膜は、マイクロ波によりプラズマ状態とした炭化水素ガスを用いた化学気相蒸着(CVD)によって少なくとも上記摺接部の表面に成膜されたものとすることができる。
マイクロ波によりプラズマ状態とした炭化水素ガスを用いると、バイアス電位が生じ難いため、ブレード本体への正荷電粒子の衝突が穏やかになり、C−H結合を切断することなく、摺接部表面に炭化水素系重合体を成膜することができる。つまり、形成される膜がグラファイト化され難い。また、ナノメートルオーダーの薄膜も成膜しやすい。そのため、この場合は、上記被膜を柔軟性の高いものとしやすくなり、トナーのすり抜けを抑制しやすくなる。
上記ブレード部材の製造方法は、上記ブレード本体準備工程と、上記被膜形成工程とを有している。上記ブレード本体準備工程において、上記ポリウレタンゴム製のブレード本体は、例えば、ウレタン組成物を成形型のキャビティに注入し、所定の条件下で反応、硬化させることにより準備することができる。この際、反応温度は、110〜150℃程度、加熱時間は3分〜20分程度とすることができる。また、成形されたブレード本体は、必要に応じて所定の寸法に切断後、炭化水素系溶剤にて洗浄し、エアブロー等にて乾燥させることができる。これにより、ブレード本体を準備することができる。
上記ウレタン組成物は、以下のように調製することができる。ジフェニルメタンジイソシアネートとポリエステル系ポリオールとを反応させたウレタンプレポリマーを含む主剤と、ポリエステル系ポリオールと鎖延長剤と架橋剤と触媒などを含む硬化剤とを調製する。次いで、主剤と硬化剤とを混合してウレタン組成物を調製する。なお、上述したように、ポリウレタンゴムの国際ゴム硬さ、tanδピーク温度、tanδピーク値、NCOインデックスの値は、ポリエステル系ポリオールの種類や数平均分子量、鎖延長剤や架橋剤の種類や比率、主剤と硬化剤との混合比率などを変えることによって上述の範囲に調整することができる。
上記被膜形成工程は、例えば、以下の手順により好適に実施することができる。マイクロ波プラズマCVD装置におけるチャンバー内の支持台上に保持部材を任意に介してブレード本体を載置する。次いで、チャンバー内のガスを排出し、チャンバー内を減圧状態にする。次いで、キャリアガス、原料ガスとしての炭化水素ガスをチャンバー内へ供給する。炭化水素系重合体を主成分とする被膜を生成することができれば、ガスの種類は特に限定されない。例えば、キャリアガスには、ヘリウム(He)、ネオン(Ne)、アルゴン(Ar)、クリプトン(Kr)、キセノン(Xe)等の希ガス、または水素ガスを単独あるいは混合して適用することができる。炭化水素ガスには、トルエンガス、ベンゼンガス、メタンガス、アセチレンガス等を単独あるいは混合して適用することができる。原料ガスの体積割合は0.01〜100vol%程度、チャンバー内の圧力は0.01〜130Pa程度とすることができる。次いで、チャンバーにマイクロ波を供給し、マイクロ波の強電界により、チャンバー内の炭化水素ガス、必要に応じてキャリアガスをプラズマ状態とする。マイクロ波の周波数は、例えば、8.35GHz、2.45GHz、1.98GHz、915MHzなどとすることができる。そして、マイクロ波によりプラズマ状態となった炭化水素ガスをブレード本体表面に作用させ、少なくとも摺接部の表面に炭化水素系重合体を主成分とする被膜を成膜する。成膜処理時の処理時間は0.5秒〜30分程度とすることができる。
上記ブレード部材の製造方法において、上記ブレード本体準備工程は、上記ブレード本体を炭化水素系溶剤にて洗浄するとともに、洗浄によってブレード本体に付着した炭化水素系溶剤を残したままの状態とする手順を含み、上記被膜形成工程は、ブレード本体に付着している炭化水素系溶剤をガス化させて生成させた炭化水素ガスをマイクロ波によりプラズマ状態とする手順を含んでいる。
そのため、上記ブレード部材の製造方法によれば、洗浄によりブレード本体に付着した炭化水素系溶剤をガス化させて生成させた炭化水素ガスを原料ガスとして用い、これをマイクロ波によりプラズマ状態とするので、上述したガス状態の炭化水素ガスを減らすあるいは使用しなくて済む。また、形成したブレード部材を洗浄する場合に、洗浄後の乾燥も必要なくなる。そのため、上記ブレード部材の製造方法によれば、ブレード部材の製造プロセスを簡略化することができる利点がある。なお、それ以外の手順については、上述した手順と同様であるので説明は省略する。
上記炭化水素系溶剤のガス化は、例えば、マイクロ波プラズマCVD装置による成膜処理時の温度に至るまでの加熱などを利用することができる。この場合は、炭化水素系溶剤をガス化させるためだけに加熱を行わなくても済むので、製造プロセスの簡略化に一層寄与することができるとともに、省エネである等の利点がある。
上記炭化水素系溶剤としては、例えば、ノルマルデカン、ノルマルウンデカン、イソドデカンなどを例示することができる。これらは1種または2種以上併用することができる。
上記炭化水素系溶剤の沸点は、好ましくは200℃以下とすることができる。この場合は、炭化水素ガスを比較的低温で生成することができ、安定した成膜に寄与することができる。炭化水素系溶剤の沸点は、成膜処理時のガス化速度などの観点から、より好ましくは190℃以下、さらに好ましくは180℃以下とすることができる。炭化水素系溶剤の沸点は、安全性、特に引火性などの観点から、好ましくは130℃以上、より好ましくは140℃以上、さらに好ましくは150℃以上とすることができる。
上記クリーニングブレードは、具体的には、上記ブレード部材と、ブレード部材を保持する保持部材とを有する構成とすることができる。保持部材は、その前端部を、ブレード本体の後端部に埋設したり、ブレード本体の後端部に後から接着剤等で接着したりすることによって、ブレード部材と一体化することができる。
なお、上述した各構成は、上述した各作用効果等を得るなどのために必要に応じて任意に組み合わせることができる。
以下、実施例のブレード部材およびその製造方法、ならびにクリーニングブレードについて、図面を用いて説明する。なお、同一部材については同一の符号を用いて説明する。
(実施例1)
実施例1のブレード部材について、図1〜図2を用いて説明する。図1〜図2に示すように、本例のブレード部材1は、電子写真方式を採用する画像形成装置内の相手部材4との摺接によって相手部材4の表面に残留する残留トナー5を除去するために用いられる。
本例では、相手部材4は、具体的には、電子写真方式の画像形成装置内における感光ドラムである。ブレード部材1は、感光ドラムとの摺接により、用紙へのトナー像の定着後に感光ドラム表面に残留する残留トナー(トナーのみならず、トナー外添剤も含む)を掻き取って除去する役割を果たす。
ブレード部材1は、ジフェニルメタンジイソシアネートとポリエステル系ポリオールとを主原料に用いたポリウレタンゴム製のブレード本体11と、ブレード本体11における部位であって相手部材4と摺接させるための摺接部の表面を少なくとも被覆する被膜12とを有している。ポリウレタンゴムは、国際ゴム硬さが65〜85IRHD、tanδピーク温度が8℃以下、tanδピーク値が1.1以下であり、被膜12は、炭化水素系重合体を主成分として含有している。
本例では、具体的には、ブレード本体11は、略長尺板状に形成されている。なお、ブレード本体11は、図示はしないが、前後方向の途中部分から前端部分よりも後端部分の方が厚みが厚い略長尺板状に形成されていてもよい。被膜12は、具体的には、図2に示すように、ブレード本体11の上下左右の各表面の前半分の領域、および前面に形成されている。被膜12は、ブレード本体11のエッジ部110を被覆している。エッジ部110は、ブレード本体11の摺接部に含まれる。被膜12により被覆されてなる被覆部は、0.1mNの荷重による被覆部表面のマルテンス硬度をH1、1mNの荷重による被覆部表面のマルテンス硬度をH2としたとき、H1/H2比が2以下とされている。
本例のブレード部材1は、波長532nm、レーザ強度0.6mWの励起レーザ光を用いて測定されるラマンスペクトルのラマンシフト2000〜3000cm−1の範囲において、被膜12のラマン散乱強度の平均値が100〜1000(a.u.)の範囲内にある。被膜12は、マイクロ波によりプラズマ状態とした炭化水素ガスを用いた化学気相蒸着により、摺接部を含むブレード本体11の表面領域に成膜されたものである。本例では、被膜12の膜厚は、5〜230nmの範囲内とされている。
(実施例2)
実施例2のクリーニングブレードについて、図1〜図2を用いて説明する。図1〜図2に示すように、本例のクリーニングブレード3は、実施例1のブレード部材1を備えている。本例では、具体的には、クリーニングブレード3は、ブレード部材1と保持部材2とを有している。
保持部材2は、金属製であり、断面L字状の長尺板状を呈している。保持部材2の前端部は、ブレード本体11の後端部に埋設されている。このようにしてブレード部材1と保持部材2とは一体化されている。なお、ブレード本体部11に保持部材2を後から接着することによって一体化することも可能である。保持部材2が、図示しないクリーニング装置に固定されることにより、クリーニングブレード3は、感光ドラムに摺接するように取り付けられる。そして、感光ドラムの回転に伴い、ブレード部材1のエッジ部が感光ドラムの表面に摺接することによって、感光ドラムの表面に付着している残留トナーが掻き取られて除去される。
参考例3)
参考例3のブレード部材の製造方法について説明する。本例のブレード部材の製造方法は、ジフェニルメタンジイソシアネートとポリエステル系ポリオールとを主原料に用い、国際ゴム硬さが65〜85IRHD、tanδピーク温度が8℃以下、tanδピーク値が1.1以下であるポリウレタンゴム製のブレード本体を準備するブレード本体準備工程と、ブレード本体における部位であって相手部材と摺接させるための摺接部の表面に、マイクロ波によりプラズマ状態とした炭化水素ガスを用いた化学気相蒸着によって炭化水素系重合体を主成分として含有する被膜を成膜する被膜形成工程とを有している。
本例において、被膜形成工程は、具体的には、炭化水素ガス供給源からガス状態で供給された炭化水素ガスを上記マイクロ波によりプラズマ状態とする手順を含んでいる。
(実施例4)
実施例4のブレード部材の製造方法について説明する。本例のブレード部材の製造方法は、参考例3のブレード部材の製造方法と、次の点で相違している。すなわち、本例において、ブレード本体準備工程は、ブレード本体を炭化水素系溶剤にて洗浄するとともに、洗浄によってブレード本体に付着した炭化水素系溶剤を残したままの状態とする手順を含んでいる。また、被膜形成工程は、炭化水素ガス供給源からガス状態の炭化水素ガスを供給する手順を含んでおらず、代わりに、洗浄によりブレード本体に付着した炭化水素系溶剤をガス化させて生成させた炭化水素ガスをマイクロ波によりプラズマ状態とする手順を含んでいる。その他の工程は、参考例3のブレード部材の製造方法と同様である。
以下、実験例を用いてより具体的に説明する。
(実験例1)
−材料の準備−
ブレード部材の形成に用いるウレタン組成物の材料として、次のものを準備した。
<ポリオール>
・ポリブチレンアジペート(PBA、数平均分子量Mn=500)(合成品)
本例では、1,4ブタンジオールとアジピン酸の縮重合反応により合成した。
・ポリブチレンアジペート(PBA、数平均分子量Mn=1000)(日本ポリウレタン工業社製、「ニッポラン4009」)
・ポリブチレンアジペート(PBA、数平均分子量Mn=2000)(日本ポリウレタン工業社製、「ニッポラン4010」)
・ポリブチレンアジペート(PBA、数平均分子量Mn=3000)(合成品)
本例では、1,4ブタンジオールとアジピン酸の縮重合反応により合成した。
・ポリブチレンアジペート(PBA、数平均分子量Mn=3500)(合成品)
本例では、1,4ブタンジオールとアジピン酸の縮重合反応により合成した。
・ポリエチレンアジペート(PEA、数平均分子量Mn=2000)(日本ポリウレタン工業社製、「ニッポラン4040」)
・エチレンアジペートとブチレンアジペートとの共重合体(EA/BA、数平均分子量Mn=2000)(日本ポリウレタン工業社製、「ニッポラン4042」)
・ポリヘキシレンアジペート(PHA、数平均分子量Mn=2000)(日本ポリウレタン工業社製、「ニッポラン4073」)
・ポリテトラメチレングリコール(PTMG、数平均分子量Mn=2000)(三菱化学社製、「PTMG2000」)
<ポリイソシアネート>
・4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)(日本ポリウレタン工業社製、「ミリオネートMT」)
・トリレンジイソシアネート(TDI)(三井化学社製、「コスモネートT100」)
<鎖延長剤>
・1,4−ブタンジオール(1,4BD)(三菱化学社製)
・エチレングリコール(EG)(三菱化学社製)
・1,6−ヘキサンジオール(1,6HD)(関東化学社製)
<架橋剤>
・トリメチロールプロパン(TMP)(三菱ガス化学社製)
<触媒>
・感温性触媒(エアプロダクツ社製「DABCO TMR−3」)
・トリエチレンジアミン(東ソー社製、「TEDA」)
−ウレタン組成物の調製−
後述の表1〜表3に示すように、80℃にて1時間真空脱泡した所定量の所定のポリオールと、所定量の所定のポリイソシアネートとを混合し、窒素雰囲気下、80℃で3時間反応させ、NCO%が16.5%となるように各主剤を調製した。
また、後述の表1〜表3に示すように、所定量の所定のポリオールと、所定の鎖延長剤と所定の架橋剤との混合物と、触媒としての上記感温性触媒とトリエチレンジアミンとを、窒素雰囲気下、80℃にて1時間混合することにより、水酸基価が150となるよう各硬化剤を調製した。なお、鎖延長剤と架橋剤との混合物は、鎖延長剤、架橋剤が、表1〜表3に示す所定の質量比で混合されている。また、それぞれの触媒の配合量は、所定のポリオールおよび鎖延長剤と架橋剤との混合物の合計質量を100質量%とした場合の、ともに0.005質量%である。
次いで、上記調製した主剤液と各硬化剤液とを真空雰囲気下、所定のNCOインデックスとなる混合比で60℃で1分間混合し、十分に脱泡した。これにより各ウレタン組成物を調製した。
−クリーニングブレード試料の作製−
調製した各ウレタン組成物を、保持部材がセットされた成形型のキャビティに注入し、130℃で10分間加熱して硬化させた。硬化後、金型から取り出し、所定の寸法に切断した。これにより、ブレード本体と保持部材とが一体化した各成形体を作製した。
次いで、各成形体のブレード本体における表面(図2参照)に、マイクロ波プラズマCVD装置を用いて、マイクロ波によりプラズマ状態とした炭化水素ガスを用いた化学気相蒸着によって炭化水素系重合体を主成分として含有する各被膜を成膜するマイクロ波プラズマCVD処理を行った。これにより、各クリーニングブレード試料1〜20、試料23〜25を作製した。
なお、上記マイクロ波プラズマCVD処理では、炭化水素ガス供給源からガス状態で供給された炭化材ガスとしてのトルエンガスを原料ガスとし、アルゴンガスをキャリアガスとして用いた。また、マイクロ波プラズマCVD装置におけるチャンバー内に、上記原料ガスと上記キャリアガスを導入して圧力を50Pa以下に調整した後、周波数が2.45GHzのマイクロ波を上記チャンバー内に伝播することで、原料ガスとキャリアガスとをプラズマ化した。本実験例では、マイクロ波の出力電力を2.0kWとし、成膜処理時間は各被膜の厚みを調節するため15秒〜30分の範囲で適宜変更した。
また、上記マイクロ波プラズマCVD処理を施していない成形体を、比較用のクリーニングブレード試料21とした。また、上記マイクロ波プラズマCVD処理ではなく、RFプラズマCVD処理により被膜を成膜することにより、クリーニングブレード試料22を作製した。成膜した被膜は、厚み50nmのカーボン膜からなる。上記RFプラズマCVD処理においては、RFの出力電力を600W、周波数を13.56MHz、成膜処理時間を30分間とした。
−ポリウレタンゴムの国際ゴム硬さの測定−
ブレード本体における被膜のない部分から採取したサンプルについて、JIS K 6253に準拠し、ウォーレス(H.W.WALLACE)社製のウォーレス測微硬度計を用いて、25℃、50%RHの測定条件下、国際ゴム硬さ試験法M法にて、国際ゴム硬さを測定した。
−ポリウレタンゴムのtanδピーク温度、tanδピーク値の測定−
ブレード本体における被膜のない部分から採取したサンプル(1.6mm×1.6mm×30mm)を、動的粘弾性測定装置(レオロジ社製のDVEレオスペクトラー)に、測定長さが20mmとなるように固定し、変位振幅±10μm、周波数10Hzの正弦波歪を与え、−20℃〜50℃の範囲におけるtanδ(損失正接)を昇温速度3℃/minで1℃毎に測定した。そして、得られたtanδの値が最大(ピーク)となる温度をtanδピーク温度、そのtanδの最大値をtanδピーク値として求めた。
−被膜、ブレード本体のラマン分光分析−
試料3および試料22のクリーニングブレードにおける被膜、試料3のクリーニングブレードにけるブレード本体(ポリウレタンゴム)について、ラマン分光法による分析を行った。分析には、レーザラマン分光光度計(日本分光社製、「NRS−5100」)を用いた。分析条件は、次の通りとした。
励起波長:532nm、レーザ強度0.6mW、スリット幅:10×1000μm、アパーチャφ:4000μm、対物レンズ:MPLFLN 100 x、露光時間:20秒、積算回数:10回、中心波数:2172.71cm−1
−被膜の膜厚測定−
ESCA(X線光電子分光法)により、被膜の厚みを3点(長手方向中央部、中央部と左端部との中間点、中央部と右端部との中間点)測定し、その平均値を被膜の膜厚とした。
−被膜の動摩擦係数の測定−
図4に示すように、表面に厚み150μmのPETシート6が配置された金属製の板部材7に、ブレード部材1を押し当てた(押し当て角度θ:60°、押し当て力:1N/cm)。板部材7を図中の矢印の方向に2.5mm/秒の速度で移動させて、被膜12の動摩擦係数μkを測定した。なお、被膜12が形成されていない試料21については、ブレード本体11の動摩擦係数を測定した。
−H1/H2比の測定−
各クリーニングブレード試料について、上述した方法により、H1、H2を測定し、H1/H2比を算出した。
−耐久性評価−
各クリーニングブレード試料を、市販のレーザープリンタ(日本ヒューレット・パッカード社製、「Laser Jet P3015dn」)のカートリッジに組み込み、23℃×50%RHの環境下で、A4サイズで12000枚の画像出力(画像:2%濃度の横線画像)を行った。12000枚印刷後に、黒、ハーフトーン、白の画像を印刷し、画像を確認した。12000枚印刷後の画像にスジ・汚れの欠陥がなかった場合を、ブレード部材の耐久性に優れるとして「A」とした。12000枚印刷後の画像にスジがわずかに見られたが許容範囲内であった場合を、ブレード部材の耐久性が良好であるとして「B」とした。12000枚印刷後の画像にスジ・汚れの欠陥があった場合を、ブレード部材の耐久性に劣るとして「C」とした。
−初期めくれ評価−
各クリーニングブレード試料を、トナーを抜き取った市販の上記レーザープリンタのカートリッジに組み込み、32℃×85%RHの環境下で、30秒間感光ドラムを回転させた。30秒間ブレード部材のめくれが発生しなかった場合を、耐初期めくれ性に優れるとして「A」とした。15秒から30秒間までの間にブレード部材のめくれが発生した場合を、耐初期めくれ性が良好であるとして「B」とした。通常であれば、カートリッジ内のトナーが潤滑機能を果たし、初期めくれが生じ難い方向になるためである。15秒以下でブレード部材のめくれが発生した場合を、耐初期めくれ性に劣るとして「C」とした。
−トナークリーニング性評価−
各クリーニングブレード試料を、市販の上記レーザープリンタのカートリッジに組み込み、25℃×50%RHの環境下で、A4サイズで1000枚の画像出力(画像:2%濃度の横線画像)を行った。その後、0℃、5℃の環境下に3時間放置後、黒、ハーフトーン、白の画像を印刷し、画像を確認した。0℃、5℃のいずれの環境下に放置した後であっても、画像にスジ・汚れの欠陥がなかった場合を、ブレード部材の低温環境下におけるトナークリーニング性に優れるとして「A」とした。5℃の環境下に放置した後の試験では、上記欠陥がなかったが、0℃の環境下に放置した後の試験では、上記欠陥があった場合を、ブレード部材の低温環境下におけるトナークリーニング性が良好であるとして「B」とした。5℃、0℃のいずれの環境下に放置した後の試験でも上記欠陥があった場合を、ブレード部材の低温環境下におけるトナークリーニング性に劣るとして「C」とした。
同様に、各クリーニングブレード試料を、市販の上記レーザープリンタのカートリッジに組み込み、25℃×50%RHの環境下で、A4サイズで1000枚の画像出力(画像:2%濃度の横線画像)を行った。その後、35℃、40℃の環境下に3時間放置後、黒、ハーフトーン、白の画像を印刷し、画像を確認した。35℃、40℃のいずれの環境下に放置した後であっても、画像にスジ・汚れの欠陥がなかった場合を、ブレード部材の高温環境下におけるトナークリーニング性に優れるとして「A」とした。35℃の環境下に放置した後の試験では、上記欠陥がなかったが、40℃の環境下に放置した後の試験では、上記欠陥があった場合を、ブレード部材の高温環境下におけるトナークリーニング性が良好であるとして「B」とした。35℃、40℃のいずれの環境下に放置した後の試験でも上記欠陥があった場合を、ブレード部材の高温環境下におけるトナークリーニング性に劣るとして「C」とした。
表1〜表3に、各クリーニングブレード試料の詳細構成、測定結果、評価結果をまとめて示す。また、図3に、試料3、試料22についての被膜およびブレード本体(ポリウレタンゴム)のラマンスペクトルを示す。
Figure 0006302915
Figure 0006302915
Figure 0006302915
上記結果から、以下のことがわかる。
試料17のブレード部材、クリーニングブレードは、ポリウレタンゴムの主原料にTDIを用いているので、必要な耐摩耗性を確保できていない。また、ポリウレタンゴムの国際ゴム硬さが本願で規定される下限値を下回っており、これによっても耐摩耗性が悪化し、相手部材に対する当接力が弱くなってトナーのすり抜けが生じ、低温環境下および高温環境下におけるトナークリーニング性がいずれも悪化した。
試料18のブレード部材、クリーニングブレードは、ポリウレタンゴムの主原料にエーテル系ポリオールであるPTMGを用いているので、必要な耐摩耗性を確保できていない。
試料19のブレード部材、クリーニングブレードは、使用したポリオールの分子量が小さいため、ポリマー内の結合性が弱く、必要な耐摩耗性を確保できていない。
試料20のブレード部材、クリーニングブレードは、ポリウレタンゴムの国際ゴム硬さが本願で規定される上限値を上回っており、ポリウレタンゴムがヘタリやすくなってトナーのすり抜けが生じやすくなり、トナークリーニング性が悪化した。
試料21のブレード部材、クリーニングブレードは、ブレード本体の表面に、炭化水素系重合体を主成分として含有する被膜を有していない。そのため、ポリウレタンゴムの高い動摩擦係数により、初期めくれが顕著に発生した。なお、初期めくれが発生したため、耐久性評価およびトナークリーニング性評価は、初期のみブレード当接部にトナーをまぶして評価を実施したものである。
試料22のブレード部材、クリーニングブレードは、ポリウレタンゴム製のブレード部材の表面にカーボン膜が成膜されている。カーボン膜は、膜の硬度が高すぎるため、相手部材への追従性が悪化し、トナーすり抜けが生じ、低温環境下におけるトナークリーニング性が悪化した。
試料25のブレード部材、クリーニングブレードは、ポリウレタンゴムのtanδピーク値の値が本願で規定される上限値を上回っているので、高温環境下におけるトナークリーニング性が悪化した。
これらに対し、試料1〜試料16、試料23、試料24のブレード部材、クリーニングブレードは、ブレード本体が、ジフェニルメタンジイソシアネートとポリエステル系ポリオールとを主原料に用いたポリウレタンゴム製である。そのため、相手部材との摺接によって摩耗し難く、良好な耐久性を有する。また、ブレード本体を構成するポリウレタンゴムが、国際ゴム硬さ65〜85IRHD、tanδピーク温度8℃以下、tanδピーク値1.1以下とされている。そのため、ブレード本体を構成するポリウレタンゴムの材質、硬度、粘弾性特性が適切であるので、摩耗や相手部材に対する当接力の低下、ヘタリの発生、粘弾性挙動の大きな変動が抑制され、低温から高温までの幅広い使用温度領域にわたって相手部材との間でトナーのすり抜けが生じ難い。
また、上記各試料のブレード部材、クリーニングブレードは、ブレード本体における相手部材との摺接部の表面に、炭化水素系重合体を主成分として含有する被膜を有している。そのため、上記被膜による低摩擦化効果により、摺接部の表面が十分に低摩擦化され、高温領域における初期めくれを効果的に抑制することができる。また、上記被膜は、DLC膜等のカーボン系の膜と比較して、柔軟性が高い。そのため、低温領域であっても相手部材への追従性が良好であり、トナーのすり抜けが生じ難い。
このように、上記各試料のブレード部材、クリーニングブレードは、耐久性を有するとともに、低温から高温までの幅広い使用温度領域で初期めくれやトナーすり抜けを抑制することによって良好なトナークリーニング性を有していることが確認された。
また、上記ブレード部材の製造方法は、上記ブレード本体準備工程と、上記被膜形成工程を有している。そのため、上記ブレード部材を好適に製造することができた。
特に、図3に示すように、波長532nm、レーザ強度0.6mWの励起レーザ光を用いて測定されるラマンスペクトルにおいて、ラマンシフト3000〜4000cm−1付近のバックグラウンドを比較すると、RFプラズマCVD処理によって形成された被膜を有する試料22のブレード部材、クリーニングブレードの方が、マイクロ波プラズマCVD処理によって形成された被膜を有する試料3のブレード部材、クリーニングブレードよりもはるかに多い。上記ラマン分光法による分析におけるバックグラウンドは、C−C結合(二重結合や三重結合を含む)の蛍光である。このため、C−C結合が多いほど、バックグラウンドが大きくなる。したがって、試料22における被膜は、C−C結合を多く含むカーボン膜であるといえる。また、ラマンシフト1500cm−1付近のピークは、グラフェン構造に由来する。試料3における被膜およびポリウレタンゴムでは、ラマンシフト1500cm−1付近のピークは観察されていない。しかし、試料22における被膜では、ラマンシフト1500cm−1付近のピークが観察される。このことから、試料22における被膜は、グラフェン構造が多いカーボン膜であり、試料3における被膜は、グラフェン構造が少ない炭化水素系重合体を主成分とする被膜であるといえる。
また、上記試料3の結果から、ラマンスペクトルのラマンシフト2000〜3000cm−1の範囲において、被膜のラマン散乱強度の平均値が100(a.u.)以上であれば、上記被膜の構造が、ブレード本体部を構成するポリウレタンゴムと異なる構造を有することが確実なものとなるといえる。また、上記被膜のラマン散乱強度の平均値が1000(a.u.)以下であれば、上記被膜の構造が、RFプラズマによりプラズマ状態とした炭化水素ガスを用いた化学気相蒸着によって成膜されるグラフェン構造の多いカーボン膜の構造とは異なっており、主成分が炭化水素系重合体で構成されることが確実なものとなるといえる。なお、試料3における被膜のラマン散乱強度の平均値は、410(a.u.)であり、試料3を除いた試料1〜16、試料23、試料24は、試料3と同様の被膜を有しており、かつ同様の結果が得られている。このことから、これら各試料についても、各被膜のラマン散乱強度の平均値が100〜1000(a.u.)の範囲内となることは容易に類推することができる。
以上、本発明の実施例について詳細に説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨を損なわない範囲内で種々の変更が可能である。

Claims (7)

  1. 電子写真方式を採用する画像形成装置内の相手部材との摺接によって上記相手部材の表面に残留する残留トナーを除去するために用いられるブレード部材であって、
    ジフェニルメタンジイソシアネートとポリエステル系ポリオールとを主原料に用いたポリウレタンゴム製のブレード本体と、
    該ブレード本体における部位であって上記相手部材と摺接させるための摺接部の表面を少なくとも被覆する被膜とを有しており、
    上記ポリウレタンゴムは、国際ゴム硬さが65〜85IRHD、tanδピーク温度が8℃以下、tanδピーク値が1.1以下であり、
    上記被膜は、炭化水素系重合体を主成分として含有しており、
    上記被膜により被覆されてなる被覆部は、0.1mNの荷重による上記被覆部表面のマルテンス硬度をH1、1mNの荷重による上記被覆部表面のマルテンス硬度をH2としたとき、H1/H2比が2以下であることを特徴とするブレード部材。
  2. 波長532nm、レーザ強度0.6mWの励起レーザ光を用いて測定されるラマンスペクトルのラマンシフト2000〜3000cm−1の範囲において、上記被膜のラマン散乱強度の平均値が100〜1000(a.u.)の範囲内にあることを特徴とする請求項1に記載のブレード部材。
  3. 上記被膜の膜厚は、5〜230nmの範囲内にあることを特徴とする請求項1または2に記載のブレード部材。
  4. 上記ポリウレタンゴムは、NCOインデックスの値が110〜160の範囲内にあることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載のブレード部材。
  5. 電子写真方式を採用する画像形成装置内の相手部材との摺接によって上記相手部材の表面に残留する残留トナーを除去するために用いられるブレード部材の製造方法であって、
    ジフェニルメタンジイソシアネートとポリエステル系ポリオールとを主原料に用い、国際ゴム硬さが65〜85IRHD、tanδピーク温度が8℃以下、tanδピーク値が1.1以下であるポリウレタンゴム製のブレード本体を準備するブレード本体準備工程と、
    上記ブレード本体における部位であって上記相手部材と摺接させるための摺接部の表面に、マイクロ波によりプラズマ状態とした炭化水素ガスを用いた化学気相蒸着によって炭化水素系重合体を主成分として含有する被膜を少なくとも成膜する被膜形成工程と、
    を有しており、
    上記ブレード本体準備工程は、上記ブレード本体を炭化水素系溶剤にて洗浄するとともに、洗浄によって上記ブレード本体に付着した上記炭化水素系溶剤を残したままの状態とする手順を含んでおり、
    上記被膜形成工程は、洗浄により上記ブレード本体に付着した上記炭化水素系溶剤をガス化させて生成させた炭化水素ガスを上記マイクロ波によりプラズマ状態とする手順を含んでいることを特徴とするブレード部材の製造方法。
  6. 上記炭化水素系溶剤の沸点は、200℃以下であることを特徴とする請求項に記載のブレード部材の製造方法。
  7. 請求項1〜のいずれか1項に記載のブレード部材を備えることを特徴とするクリーニングブレード。
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