JP7362383B2 - 現像部材、電子写真プロセスカートリッジ及び電子写真画像形成装置 - Google Patents

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Description

本開示は、電子写真用の現像部材に関し、また、電子写真プロセスカートリッジ及び電子写真画像形成装置に関する。
特許文献1には、表面に絶縁性粒子の少なくとも一部を露出させることにより、表面近傍に多数の微小閉電界を形成し、当該閉電界によって、帯電したトナーを吸引することで、多量のトナーの搬送を可能とした現像部材が開示されている。
特開平4-88381号公報
近年、ユーザビリティの観点から、画像形成装置には、スタンバイ状態から1枚目の印刷に要する時間であるFirst Print Out Time(以下、FPOTという)をこれまで以上に短くすることが求められている。 我々の検討によれば、特許文献1に係る現像部材を電子写真画像の形成に供したところ、スタンバイ状態からベタ黒(濃度100%)の画像を出力したときに、濃度が十分でない画像が出力されることがあった。また、スタンバイ状態から最初に出力したハーフトーン(中間階調の濃度)画像の濃度が低く、その後に出力されたハーフトーン画像との濃度が異なることがあった。
本開示の一態様は、スタンバイ状態から最初に出力される画像の濃度を十分に高めることができる現像部材の提供に向けたものである。また、本開示の他の態様は、高品位な電子写真画像の安定した形成に資する電子写真プロセスカートリッジの提供に向けたものである。本開示の更に他の態様は、高品位な電子写真画像を安定して形成することができる電子写真画像形成装置の提供に向けたものである。
本開示の一態様によれば、
基体と、該基体上の、空隙を有する多孔質の導電性弾性層と、該導電性弾性層上の、導電性ソリッド層と、を具備している現像部材であって、該現像部材の外表面は、電気絶縁性の表面を有する第1領域と、導電性の表面を有する第2領域とを含み、該第1領域と該第2領域とは互いに隣接して配置されており、該電気絶縁性部は、該導電性ソリッド層と接しており、かつ、該導電性ソリッド層は、該導電性弾性層の周面全体を覆っており、該電気絶縁性部と、該導電性弾性層の表面に露出している該空隙との接触を防いでいるものである、ことを特徴とする現像部材が提供される。
本開示の別の形態によれば、電子写真画像形成装置の本体に着脱可能に構成されている電子写真プロセスカートリッジにおいて、トナーを含むトナー容器と、該トナーを搬送する現像手段とを少なくとも具備し、現像手段が上述の現像部材を有する電子写真プロセスカートリッジが提供される。
本開示の更に別の形態によれば、電子写真感光体、電子写真感光体を帯電可能に配置された帯電手段、及び電子写真感光体に対してトナーを供給する現像手段を少なくとも有する電子写真画像形成装置において、現像手段が上述の現像部材を有する電子写真画像形成装置が提供される。
本開示の一態様によれば、スタンバイ状態から最初に出力される画像の濃度を十分に高めることができる現像部材を得ることができる。また、本開示の他の態様によれば、高品位な電子写真画像の安定した形成に資する電子写真プロセスカートリッジを得ることができる。本開示の更に他の態様によれば、高品位な電子写真画像を安定して形成することができる電子写真画像形成装置を得ることができる。
本開示に係る現像部材の断面の一例を示す模式的部分図である。 本開示に係る電子写真画像形成装置の一例を示す概略構成図である。 本開示に係る電子写真プロセスカートリッジの一例を示す概略構成図である。
我々は検討を重ねた結果、下記の如き構成を有する現像部材によれば、スタンバイ状態から最初に出力される画像の濃度を十分に高くすることができることを見出した。すなわち、本開示の一態様に係る電子写真用の現像部材は、基体と、該基体上の、多孔質の導電性弾性層と、該導電性弾性層上の、導電性ソリッド層と、を具備している。該現像部材の外表面は、電気絶縁性の表面を有する第1領域と、導電性の表面を有する第2領域とを含み、該第1領域と該第2領域とは互いに隣接して配置されており、該第1領域は、該ソリッド層の外表面上の電気絶縁性部で構成されている。
電気絶縁性部の帯電は、主に現像部材とトナー規制部材との当接部において、該当接部を搬送されるトナーと該電気絶縁性部との摺擦によって行われる。
スタンバイ状態から最初に出力される電子写真画像の濃度の不足は、スタンバイ状態から最初の1枚目の画像を出力する際に、電気絶縁性部に十分に電荷が蓄積されておらず、十分な量の現像剤が電気絶縁性部に吸着されなかったことによるものと考えられる。
すなわち、電子写真画像形成装置がスタンバイ状態にあるときには、現像部材の電気絶縁性部は、未帯電の状態にある。この状態から、最初の1枚目の画像出力時には、電気絶縁性部が、トナーと摺擦される回数が少ないため、電気絶縁性部には十分な電荷が蓄積されていない。その結果、黒ベタ画像を形成するため十分な量のトナーを電気絶縁性部に引き付けるだけのグラディエント力が発生せず、濃度が十分でない黒ベタ画像やハーフトーン画像が形成されたと考えられる。
一方、本態様に係る現像部材は、スタンバイ状態から最初の1枚目の画像の形成プロセスにおいても、電気絶縁性部を速やかに帯電させることができ、スタンバイ状態から最初に出力される画像の濃度を十分に高めることができる。
その理由は、本態様に係る現像部材は、トナー規制部材との当接部におけるトナーの流動が促進され、電気絶縁性部とトナーとの間の摺擦による電気絶縁性部の帯電が加速されるためであると考えられる。すなわち、本態様に係る現像部材とトナー規制部材との当接部においては、下記i)及びii)に説明する二つの現象により、該当接部を通過するトナーにかかる圧力が均一化され、トナーの流動性が高まっていると考えられる。
i)本態様に係る現像部材とトナー規制部材との当接部(ニップ)内における、現像部材表面の移動方向、即ちトナー搬送方向の、トナーにかかる圧力を均一にでき、ニップ内におけるトナーの滞留が抑制されるものと考えられる。すなわち、トナー規制部材との当接によって、現像部材の表面は変形するが、その変形量は、例えば円筒状で円筒の軸を中心に回転する現像ローラと平板のトナー規制部材とが当接した場合、現像部材表面の移動方向上流から下流にかけて連続的に変化する。
本態様に係る現像部材の如く、多孔質の導電性弾性層(以下導電層ともいう)は、トナー規制部材との当接により圧縮され、変形する。その際に、多孔質層内部の空隙(気泡等)が優先的に潰れる。そのため、多孔質層の空隙以外、すなわち、骨格部分を構成する弾性体それ自体の変形量は小さいため、多孔質層に生じる歪みも小さくなる。この結果、ニップ内における現像部材の表面が、その移動方向に変形量が変化した場合にも、歪みの反力の変動が小さくなり、ニップ内における現像部材の表面の移動方向の圧力は、均一化される。
ii)上記i)で説明した通り、ニップ内での現像部材の移動方向におけるトナーへの圧力分布は、多孔質層の作用により均一化できる。しかしながら、多孔質層上に直接電気絶縁性部を直接設けただけでは、ニップ内での微細な圧力変動が発生し、電気絶縁性部を早期に安定して帯電させることが困難である。すなわち、多孔質層は該当接部においてトナー規制部材からの押圧を受けるとき、その表面に空隙が存在する部位では反力が小さくなり、空隙が存在しない部位では反力が大きくなる。そのため、単に多孔質層を用いるだけではニップ内でトナーが受ける圧力に、前記空隙に由来する微細な圧力変動が生じると考えられる。従って、多孔質層の表面に電気絶縁性部を直接設けた場合、電気絶縁性部の帯電は十分には加速されない。
一方、本態様に係る現像部材においては、多孔質層上に導電性のソリッド層(以下「ソリッド層」ともいう)を有する。多孔質層の外表面と、電気絶縁性部との間にソリッド層を介在させることで、前記空隙に由来する微細な圧力変動を抑制することができ、ニップ内におけるトナーにかかる圧力の均一化が図られる。

以下、本態様に係る現像部材を詳細に説明する。
[現像部材]
現像部材は、図1に示されるように、基体1と、該基体1上の、多孔質の導電性弾性層2と、該弾性層2上の、導電性ソリッド層3と、を具備している。さらに、該現像部材の外表面は、電気絶縁性の表面を有する第1領域6と、導電性の表面を有する第2領域7とを含む。該第1領域6と該第2領域7とは互いに隣接して配置されており、該第1領域6は、該ソリッド層の外表面上の電気絶縁性部4で構成されている。
また、該導電性の表面を有する第2領域7は、図1(a)、(b)又は(c)で示されるように、該ソリッド層3の外表面で構成されていてもよく、図1(d)で示されるように、該ソリッド層3上の導電性部5の外表面で構成されていても良い。
また、該第1領域及び該第2領域はそれぞれ連続していても点在していても良い。中でも、連続した第2領域中に第1領域が点在する場合、後述する凸部を生じた第1領域を安定して形成しやすいため好ましい。
本開示に係る現像部材の形態としては、図1に示されるようなローラに加え、スリーブ、ベルト等があげられる。
<基体>
基体は、導電性を有することができ、その上に設けられる被覆層や導電性弾性層を支持する機能を有する。基体の材質としては、例えば、鉄、銅、アルミニウム、ニッケル等の金属;これらの金属を含むステンレス鋼、ジュラルミン、真鍮及び青銅等の合金を挙げることができる。これらは一種を用いてもよく、二種以上を併用してもよい。基体の表面には、耐傷性付与を目的として、導電性を損なわない範囲で、メッキ処理を施すことができる。さらに、樹脂製の基材の表面を金属で被覆して表面を導電性とした基体や、導電性樹脂組成物から製造された基体も使用可能である。
<多孔質の導電性弾性層>
多孔質の導電性弾性層(多孔質層)は、基体上に設けられ、導電性を有する樹脂又はゴムの如き弾性材料中に空隙を形成させた層である。導電性を有する樹脂又はゴムの如き弾性材料中に空隙を形成させることで、前記弾性層の歪みに伴う圧変動を抑制することができる。
多孔質層に使用される樹脂としては、具体的には、例えば、以下が挙げられる。
ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、メラミン樹脂、フッ素樹脂、フェノール樹脂、アルキッド樹脂、シリコーン樹脂、ポリエステル樹脂。これらの樹脂は、必要に応じて1種単独で、又は2種以上を組み合わせて用いることができる。これらの中でも、ポリウレタン樹脂は、空隙を含有させやすく、永久変形と柔軟性に優れ、かつ機械的物性の設計が容易であるため好ましい。
ポリウレタン樹脂としては、エーテル系ポリウレタン樹脂、エステル系ポリウレタン樹脂、アクリル系ポリウレタン樹脂、カーボネート系ポリウレタン樹脂が挙げられる。これらの中でも、特に柔軟性が得られやすいことから、ポリエーテル系ポリウレタン樹脂が好ましい。
ポリエーテル系ポリウレタン樹脂は、公知のポリエーテルポリオールとイソシアネート化合物との反応により得ることができる。ポリエーテルポリオールとしては、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコールが挙げられる。また、これらのポリオール成分は、必要に応じて、予め2,4-トリレンジイソシアネート、2,6-トリレンジイソシアネート(TDI)、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)のようなイソシアネートにより鎖延長したプレポリマーとしてもよい。
これらのポリオール成分と反応させるイソシアネート化合物としては特に限定されないが、例えば以下のものが挙げられる。
エチレンジイソシアネート、1,6-ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)の如き脂肪族ポリイソシアネート;イソホロンジイソシアネート(IPDI)、シクロヘキサン1,3-ジイソシアネート、シクロヘキサン1,4-ジイソシアネートの如き脂環式ポリイソシアネート;2,4-トリレンジイソシアネート、2,6-トリレンジイソシアネート(TDI)、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)の如き芳香族ポリイソシアネート;及びこれらの変性物や共重合物、そのブロック体。
多孔質層に使用されるゴムとしては、例えば以下のものが挙げられる。
エチレン-プロピレン-ジエン共重合ゴム(EPDM)、アクリルニトリル-ブタジエンゴム(NBR)、クロロプレンゴム(CR)、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、スチレン-ブタジエンゴム(SBR)、フッ素ゴム、シリコーンゴム、エピクロロヒドリンゴム、NBRの水素化物、ウレタンゴム等のゴム。これらのゴムは、必要に応じて1種単独で、又は2種以上を組み合わせて用いることができる。これらの中でも、シリコーンゴムが好ましく使用できる。
シリコーンゴムとしては、ポリジメチルシロキサン、ポリメチルトリフルオロプロピルシロキサン、ポリメチルビニルシロキサン、ポリフェニルビニルシロキサン、これらシロキサンの共重合体を挙げることができる。
多孔質層は、上記弾性材料に電子導電性物質やイオン導電性物質のような導電性付与剤を配合して導電性を付与することができる。電子導電性物質としては、例えば以下の物質が挙げられる。
導電性カーボン、例えば、ケッチェンブラックEC、アセチレンブラックの如きカーボンブラック。
SAF(Super Abrasion Furnace)、ISAF(Intermediate SAF)、HAF(High Abrasion Furnace)、FEF(Fast Extruding Furnace)、GPF(General Purpose Furnace)、SRF(Semi-Reinforcing Furnace)、FT(Fine Thermal)、MT(Medium Thermal)の如きゴム用カーボン。
酸化処理を施したカラー(インク)用カーボン。
銅、銀、ゲルマニウムの如き金属及びその金属酸化物。
これらの中でも、少量で導電性を制御しやすいことから、導電性カーボンが好ましい。
イオン導電性物質としては、例えば以下の物質が挙げられる。
過塩素酸ナトリウム、過塩素酸リチウム、過塩素酸カルシウム、塩化リチウムの如き無機イオン導電性物質;変性脂肪族ジメチルアンモニウムエトサルフェート、ステアリルアンモニウムアセテートの如き有機イオン導電性物質。
また、多孔質層には、必要に応じて更に、触媒、整泡剤、界面活性剤、発泡剤、粒子、可塑剤、充填剤、増量剤、加硫剤、加硫助剤、架橋助剤、硬化抑制剤、酸化防止剤、老化防止剤、加工助剤、表面改質剤の如き各種添加剤を含有させることができる。これら任意成分は、多孔質層の機能を阻害しない範囲の量で配合することができる。
必要に応じて用いられる触媒としては、例えば以下の物質が挙げられる。
1,2-ジメチルイミダゾール、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、ヘキサデシルジメチルアミン、N-メチルモルホリン、N-エチルモルホリン、N-オクタデシルモルホリン、ジエチレントリアミン、N,N,N’,N’-テトラメチルエチレンジアミン、N,N,N’,N’-テトラメチルプロピレンジアミン、N,N,N’,N’-テトラメチルブタンジアミン、N,N,N’,N’-テトラメチル-1,3-ブタンアミン、N,N,N’,N’-テトラメチルヘキサメチレンジアミン、ビス〔2-(N,N-ジメチルアミノ)エチル〕エーテル、N,N-ジメチルベンジルアミン、N,N-ジメチルシクロヘキシルアミン、N,N,N’,N’,N’’,N’’-ペンタメチルジエチレントリアミン、トリエチレンジアミン、トリエチレンジアミンの塩類、第一及び第二アミンのアミノ基のオキシアルキレン付加物、1,8-ジアザビシクロ(5,4,0) ウンデセン-7、1,5-ジアザビシクロ(4,3,0)ノネン-5、N,N-ジアルキルピペラジン類のようなアザシクロ化合物、種々のN,N’,N’’-トリアルキルアミノアルキルヘキサヒドロトリアミン類等のアミン系触媒。
酢酸錫、オクチル酸錫、オクタン酸錫、オレイン酸錫、ラウリン酸錫、ジブチル錫ジクロリド、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジアセテート、テトラ-i-プロポキシチタン、テトラ-n-ブトキシチタン、テトラキス(2-エチルヘキシルオキシ)チタン、ナフテン酸鉛、ナフテン酸ニッケル、ナフテン酸コバルト等の有機金属系ウレタン化触媒。
前記アミン系触媒又は前記有機金属系ウレタン化触媒の初期活性を低下させた有機酸塩触媒(カルボン酸塩やホウ酸塩等)。
多孔質層の空隙は互いに独立していてもよく、互いに連通していてもよい。特には、独立した空隙は、多孔質層の歪みに伴う圧変動や、多孔質層表面近傍の空隙由来の微細な圧変動をより生じさせにくいため、好ましい。
また、多孔質層表面に樹脂の薄皮を伴わない空隙による凹凸が露出していてもよく、露出していなくてもよいが、表面に露出していない場合、多孔質層の歪みに伴う圧変動や、多孔質層表面近傍の空隙由来の微細な圧変動をより生じさせにくいため、好ましい。
また、多孔質層の全体積に占める空隙の体積の割合(空隙率)は15%以上、80%以下が好ましい。空隙率が15%以上であると多孔質層の歪みに伴う圧変動を低減しやすく、80%以下であると多孔質層表面近傍の空隙に由来する微細な圧変動を抑制しやすい。本開示における空隙率は、実施例に記載する方法によって測定することができる。
また、空隙の径は10μm以上、300μm以下が好ましい。空隙の径が10μm以上であると多孔質層の変形に伴う圧変動をより抑制しやすく、空隙の径が300μm以下であると多孔質層表面近傍の空隙に由来する微細な圧変動をより抑制しやすくなる。本開示における空隙の径は、実施例に記載する方法によって測定することができる。
多孔質層の空隙は、メカニカルフロス法や化学発泡法の他、マイクロバルーンを導電性弾性層に含有させる方法等によって形成することが可能である。中でもメカニカルフロス法は独立した空隙(独立気泡)を形成しやすく、また、空隙を表面に露出させにくくできるため、多孔質層の歪みに伴う圧変動や、多孔質層表面近傍の空隙由来の微細な圧変動をより生じさせにくくなり、好ましい。
メカニカルフロス法は、多孔質層の原材料に不活性ガスを混入しながら機械撹拌しながら発泡させる方法である。メカニカルフロス法の場合、前記空隙率は混入する不活性ガスの量により調整することができる。また、前記空隙の径は原材料中に配合する整泡剤や界面活性剤の種類や配合量、機械撹拌条件等によって調整することができる。前記不活性ガスには、窒素、乾燥空気、二酸化炭素、アルゴン、ヘリウム等を使用することができる。
また、前記整泡剤にはポリジメチルシロキサンとEO/PO共重合物からの水溶性ポリエーテルシロキサン、スルホン化リシノール酸のナトリウム塩やこれらとポリシロキサン・ポリオキシアルキレンコポリマーとの混合物等を使用することができる。
<導電性ソリッド層>
導電性ソリッド層は、層中に空隙を実質的に含まない導電性の弾性層である。導電性ソリッド層は、前記多孔質層上に1層以上形成される。
多孔質層上に導電性ソリッド層を形成することにより、前記多孔質層表面近傍の空隙由来の微細な圧変動を抑制できる。なお、「空隙を実質的に含まない」とは、意図して空隙を設けるものではないが、傷や材料の割れ、欠けなど不可避的に混入する空隙の存在は許容するものである。
また、導電性ソリッド層は、その外表面上に、第1領域を構成する後述の電気絶縁性部を有する。即ち、導電性ソリッド層は多孔質層と電気絶縁性部との間に介在する。これにより、画出し時における黒ポチ等の画像弊害を抑制できる。電気絶縁性部が多孔質層の表面上に形成されると、多孔質層表面に露出した空隙と電気絶縁性部が接触した状態になる場合がある。空隙は電気絶縁性であるため、電気絶縁性部と接触している空隙は電気絶縁性部とともに電気絶縁性部の一部として振る舞い、電気絶縁性部が帯電したときの電気絶縁性表面の電位に影響を及ぼす。
この電気絶縁性部と接触している空隙が電子写真感光体等との当接圧によって潰れ、変形すると、その変形量に伴って空隙と接触していた電気絶縁性部表面の電位が変動する。現像部材から電子写真感光体へのトナーの現像量は、現像部材と電子写真感光体との電位差によって決定される。そのため、該空隙と接触していた電気絶縁性部近傍ではその電位変動に伴ってトナー現像量が変動し、黒ポチを発生させることがある。本開示に係る現像部材によれば、多孔質層と電気絶縁性部との間に導電性ソリッド層を形成することで、このような多孔質層の空隙と電気絶縁性部との接触を防ぐことができ、前記黒ポチ画像の発生を抑制できる。
また、導電性ソリッド層は、その外表面が導電性の第2領域を構成することができる。例えば、図1(a)に示すように、導電性ソリッド層3の外表面上に凸状の電気絶縁性部4を形成する場合、導電性ソリッド層3の外表面が導電性の第2領域7を構成する。また図1(b)又は(c)に示すように、導電性ソリッド層内に電気絶縁性の粒子を配合し、その外表面の研磨等により該粒子を露出させる場合、導電性ソリッド層の外表面が導電性の第2領域7を構成する。
導電性ソリッド層は樹脂又はゴムの如き弾性材料を含有する。導電性ソリッド層に使用される樹脂としては、具体的には、例えば以下が挙げられる。
ポリアミド、ナイロン、ポリウレタン樹脂、尿素樹脂、ポリイミド、メラミン樹脂、フッ素樹脂、フェノール樹脂、アルキド樹脂、ポリエステル、ポリエーテル、アクリル樹脂、及びこれらの混合物。
また導電性ソリッド層に使用されるゴムとしては、具体的には、例えば以下が挙げられる。
エチレン-プロピレン-ジエン共重合ゴム(EPDM)、アクリロニトリル-ブタジエンゴム(NBR)、クロロプレンゴム(CR)、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、スチレン-ブタジエンゴム(SBR)、フッ素ゴム、シリコーンゴム、エピクロロヒドリンゴム、NBRの水素化物。これらの中でも、ポリウレタン樹脂が、トナーへの摩擦帯電性能に優れ、且つ柔軟性に優れる為にトナーとの接触機会を得られやすく、且つ耐摩耗性を有するので好ましい。
ポリウレタン樹脂は、ポリオールとイソシアネートから得ることができ、必要に応じて鎖延長剤を用いることができる。ポリウレタン樹脂の原料たるポリオールとしては、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリオレフィンポリオール、アクリルポリオール、及びこれらの混合物が挙げられる。ポリウレタン樹脂の原料たるイソシアネートとしては、例えば以下が挙げられる。トリレンジイソシアネート(TDI)、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、ナフタレンジイソシアネート(NDI)、トリジンジイソシアネート(TODI)、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、フェニレンジイソシアネート(PPDI)、キシリレンジイソシアネート(XDI)、テトラメチルキシリレンジイソシアネート(TMXDI)、シクロヘキサンジイソシアネート、及びこれらの混合物。ポリウレタン樹脂の原料たる鎖延長剤としては、エチレングリコール、1、4-ブタンジオール、3-メチルペンタンジオールの如き2官能性低分子ジオール、トリメチロールプロパンの如き3官能性低分子トリオール、及びこれらの混合物が挙げられる。
また、導電性ソリッド層は、上記弾性材料に電子導電性物質やイオン導電性物質のような導電性付与剤(導電剤)を配合して導電性を付与することができる。電子導電性物質としては、例えば以下の物質が挙げられる。導電性カーボン、例えば、ケッチェンブラックEC、アセチレンブラックの如きカーボンブラック;SAF(Super Abrasion Furnace)、ISAF(Intermediate SAF)、HAF(High Abrasion Furnace)、FEF(Fast Extrud ing Furnace)、GPF(General Purpose Furnace)、SRF(Semi-Reinforcing Furnace)、FT(Fine Thermal)、MT(Medium Thermal)の如きゴム用カーボン;酸化処理を施したカラー(インク)用カーボン;銅、銀、ゲルマニウムの如き金属及びその金属酸化物。
これらの中でも、少量で導電性を制御しやすいことから、導電性カーボンが好ましい。イオン導電性物質としては、例えば以下の物質が挙げられる。過塩素酸ナトリウム、過塩素酸リチウム、過塩素酸カルシウム、塩化リチウムの如き無機イオン導電性物質;変性脂肪族ジメチルアンモニウムエトサルフェート、ステアリルアンモニウムアセテートの如き有機イオン導電性物質。
導電性ソリッド層において、導電剤の配合量は、弾性材料100質量部に対して、好ましくは5~30質量部である。導電剤の配合量が前記の範囲にあることで、最適な体積抵抗率にすることが出来る。
また、導電性ソリッド層には、現像部材に適切な粗さを付与することを目的とした粒子を含ませてもよい。該粒子としては、ポリウレタン樹脂、ポリエステル、ポリエーテル、ポリアミド、アクリル樹脂、ポリカーボネートの如き樹脂からなる粒子を用いることができる。これらの中でも、ポリウレタン樹脂粒子は、柔軟である為、耐トナー汚染に有効であるので好ましい。
また、導電性ソリッド層には、必要に応じて更に、充填剤、粗さの付与以外を目的とする粒子、可塑剤、増量剤、加硫剤、加硫助剤、架橋助剤、硬化抑制剤、酸化防止剤、老化防止剤、加工助剤、表面改質剤の如き各種添加剤を含有させることができる。これら任意成分は、導電性ソリッド層の機能を阻害しない範囲の量で配合することができる。
充填剤としては、例えば、シリカ、石英粉末、及び炭酸カルシウムが挙げられる。
導電性ソリッド層用の各材料の混合は、使用する原材料に応じて、一軸連続混練機、二軸連続混練機、スタティックミキサー等の混合装置やビーズミル等の分散装置を用いて行うことができる。
導電性ソリッド層の形成方法は、使用する材料に応じて、押出成形、射出成形等の成型方法や、ディップ塗工、ロール塗工、スプレー塗工等の塗工方法を用いることができる。導電性ソリッド層を2層以上の積層構成にする場合、密着性向上の為、基体側の弾性層(下層)の表面を、表面研磨してもよく、またコロナ処理、フレーム処理、エキシマ処理の表面改質方法によって改質することもできる。
導電性ソリッド層の厚みは5μm以上300μm以下であることが好ましい。厚みが5μm以上であると多孔質層表面近傍の空隙に由来する微細な圧変動を抑制しやすく、厚みが300μm以下であるとソリッド層の歪みに伴う圧変動を低減しやすい。
導電性ソリッド層の厚みは、より好ましくは50μm以上160μm以下である。
図1(c)に示すように、多孔質層2上の導電性ソリッド層が1層以上形成される場合は複数の層の厚みの合計が上記範囲内であればよい。
図1(d)に示すように、導電性ソリッド層3上に、相分離させた膜を設ける場合は、導電性ソリッド層と膜の厚みの合計が上記範囲であればよい。導電性ソリッド層の厚み及び導電性ソリッド層と膜の合計厚みは、実施例に記載する方法によって測定することができる。
また、導電性ソリッド層の弾性率は10MPa以上100MPa以下であることが好ましい。弾性率が10MPa以上であると多孔質層表面近傍の空隙に由来する微細な圧変動を抑制しやすく、弾性率が100MPa以下であると導電性ソリッド層の歪みに伴う圧変動を低減しやすい。導電性ソリッド層の弾性率は、実施例に記載する方法によって測定することができる。
また、導電性ソリッド層の体積抵抗率は、1×10Ω・cm以上1×1011Ω・cm以下であることが好ましい。体積抵抗率が1×10Ω・cm以上であることで、トナー電荷のリークを防ぎ帯電量を適切に保ちやすく、体積抵抗率が1×1011Ω・cm以下であることで現像部材表面に適切な現像電界を形成しやすい。導電性ソリッド層の体積抵抗率は、実施例に記載する方法によって測定することができる。
<電気絶縁性部>
電気絶縁性部は、前記電気絶縁性の第1領域を構成する。
該電気絶縁性部が主にトナー規制部材との当接部においてトナーとの摺擦により帯電し、その帯電した電気絶縁性部が構成する第1領域と、該第1領域に隣接し導電性であるために帯電しない第2領域と、の間に局所的な電位差が発生する。
局所的に電位差がある場合、この電位差による電界に勾配が発生する。この勾配のある電界中にトナーが存在すると、トナー内部に生じる分極に偏りが生じ、偏った分極に伴う力(グラディエント力)が加わる。
このように表面に局所的な電位差を生じた現像部材は、近傍のトナーにグラディエント力を発生させることでトナーを吸着することができ、優れたトナー搬送力を発現する。そのため、該電気絶縁性部が速やかに帯電することが、スタンバイ状態から1枚目の黒ベタ画像の濃度不足や、スタンバイ状態から1枚目と数枚目とのハーフトーン画像の濃度変動の抑制のために重要である。
また、電気絶縁性部は電気絶縁性の第1領域を構成するもの、即ち、現像部材の外表面の一部を構成するものを指す。したがって、例えば、導電性ソリッド層に内包された電気絶縁性の粒子等、現像部材の外表面に露出していない電気絶縁性の物質は、本開示に係る電気絶縁性部とは区別される。
電気絶縁性部の構成材料としては、例えば、樹脂や金属酸化物等が挙げられる。中でも樹脂は、高い電気絶縁性と低い比誘電率とを有する材料としやすく、電気絶縁性部を速やかに帯電させやすいため好ましい。
電気絶縁性部に適用される樹脂として、例えば以下の具体例が挙げられる。アクリル樹脂、ポリオレフィン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂。フッ素樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリウレタン樹脂。
これらの樹脂の中でも、トナーへの帯電付与性の点から、アクリル樹脂を好ましく用いることができる。
このようなアクリル樹脂としては、例えば、ポリメタクリル酸メチル等のポリメタクリル酸エステル及びメタクリル酸メチル等のメタクリル酸エステル単位を主成分とするメタクリル共重合体が挙げられる。メタクリル共重合体の具体例としては、メタクリル酸メチル及び共重合可能なビニル単量体との共重合体が挙げられる。
共重合可能なビニル単量体としては、例えば、メチルアクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n-プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n-ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t-ブチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、n-オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、ブタジエン(メタ)クリレート、エチレングリコールジメタクリレート、エチルヘキシル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート1,3-ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4-ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6-ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、(1,9-ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、1,10-デカンジオールジ(メタ)アクリレート、エトキシ化ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、プロポキシ化ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、プロポキシ化ネオペンチルグルコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリテトラメチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールヒドロキシピバリン酸エステルジアクリレートヒドロキシピバリンネオペンチルグリコールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、エトキシ化トリメチロールプロパントリアクリレート、プロポキシ化トリメチロールプロパントリアクリレート、エトキシ化グリセリントリアクリレート、プロポキシ化グリセリントリアクリレートを挙げることができる。
電気絶縁性部の絶縁性の指標として、電気絶縁性部の体積抵抗率が1.0×1013Ω・cm以上1.0×1018Ω・cm以下であることが好ましく、1×1014Ω・cm以上、1×1017Ω・cm以下であることがより好ましい。
電気絶縁性部の体積抵抗率が上記範囲内であれば、電気絶縁性部を速やかに帯電させやすい。なお、電気絶縁性部の体積抵抗率は、実施例に記載する方法によって測定することができる。
現像部材表面に占める該第1領域の表面の面積の割合(以下、「占有率R」とも称する)は、10%以上60%以下であることが好ましい。占有率Rは、より好ましくは20%以上50%以下である。占有率Rを上記範囲内とすることで、現像部材によるトナー搬送力を適正にすることが可能になる。なお、占有率Rは、実施例に記載する方法によって測定することができる。
また、該電気絶縁性部で構成される第1領域が、前記現像部材の表面に凸部を生じさせていることがより好ましい。第1領域をこのような構成とすることで画像形成装置のスタンバイ状態から1枚目の印刷を行った際の黒ベタ画像濃度の低下がより抑制される。電気絶縁性部が現像部材の外表面に対して凸部を生じている場合、トナーが電気絶縁性部に衝突する際に、回転方向に対してトナーが横方向に転がる。本開示に係る現像部材の場合、トナー規制部材と現像部材とのニップ部の圧は一定で有るため、この横方向へのトナーの動きは継続し、相乗的に摺擦機会が増えると考えられる。したがって、第1領域が、前記現像部材の外表面に凸部を生じさせていることで、スタンバイ状態から1枚目の黒ベタ画像の濃度不足や、スタンバイ状態から1枚目と数枚目とのハーフトーン画像の濃度変動がより抑制されると推察している。
該第1領域の凸部の高さは、特に制限されないが、外表面の導電性ソリッド層或いは導電性部を基準の面として断面の外周方向に、0.5μm以上、10.0μm以下であることが好ましい。凸部の高さを0.5μm以上とすることで、ニップ部内においてトナーが電気絶縁性部である第1領域に衝突しやすく、10.0μm以下とすることでニップ部内においてトナーが転動しやすくなる。更に好ましい高さは1.0μm以上、3.0μm以下である。なお、該第1領域の凸部の高さは実施例に記載する方法によって測定することができる。
電気絶縁性部を形成する方法としては、例えば以下の方法が挙げられる。
・電気絶縁性部と導電性ソリッド層又は導電性部の構成材料を混合し適切な条件で相分離させ形成する方法。
・導電性ソリッド層中に電気絶縁性粒子を配合し、導電性ソリッド層の表面を研磨し、電気絶縁性粒子を露出させる方法。
・電気絶縁性部の構成材料を各種印刷方法を用いて導電性ソリッド層上に印刷して形成する方法。
・導電性ソリッド層上に電気絶縁性部の構成材料溶液を塗工(スプレー、ディップ等)し、適切な条件で弾かせて電気絶縁性部を形成する方法。これらの中でも各種印刷方法の1つであるインクジェット法は、予め形成された導電性ソリッド層上に電気絶縁性部をパターン印刷することで容易に凸部を形成可能である。
<導電性部>
図1(d)に示す構成のように、導電性ソリッド層3上に相分離した膜が形成されている場合、電気絶縁性部4が下層の導電性ソリッド層3と接している。そして、当該膜において、電気絶縁性部4と相分離している部位が、第2領域7を構成する部位となる。本開示においては、当該部位を、導電性部5と呼ぶ。
導電性部5は、多孔質層2と電気絶縁性部4との間に介在する導電性ソリッド層3とは区別される。そして、導電性部5の外表面は導電性の第2領域7を構成する。
導電性部の体積抵抗率は、1.0×10Ω・cm以上1.0×1011Ω・cm以下であることが好ましい。導電性部の体積抵抗率が上記範囲内であれば、電荷を十分に抜くことが出来る。なお、導電性部の体積抵抗率は、実施例に記載する方法によって測定することができる。このような導電性部は、例えば、電気絶縁性の樹脂と導電性の樹脂とを相分離させた膜を形成することによって設けることができる。
また、導電性部に用いることのできる材料や混合方法や形成方法は、前記導電性ソリッド層と同様のものを用いることができる。
また、導電性部は導電性ソリッド層上に形成され、導電性ソリッド層とともに、多孔質層の空隙の凹みを抑制する働きを担うため、導電性ソリッド層の厚みと導電性部の厚みとの和が、5μm以上300μm以下であるように調整することが好ましい。
また、導電性部の弾性率、厚みや体積抵抗率は、切り出す箇所を導電性部にする以外は前述の導電性ソリッド層の弾性率や厚み、体積抵抗率の測定方法と同様にして算出することができる。
[電子写真プロセスカートリッジ及び電子写真画像形成装置]
電子写真プロセスカートリッジは、電子写真画像形成装置の本体に着脱可能にトナーを含むトナー容器と、該トナーを搬送する現像手段と、を少なくとも具備する。そして該現像手段として、前述した本開示の現像部材と、該現像部材の外表面に接して配置されている現像剤量規制部材と、を具備する。
また電子写真画像形成装置は、電子写真感光体、該電子写真感光体を帯電可能に配置された帯電手段、及び、該電子写真感光体に対してトナーを供給する現像手段を少なくとも有する電子写真画像形成装置であって、
該現像手段として、前述した本開示の現像部材と、該現像部材の外表面に接して配置されている現像剤量規制部材と、を具備する。
以下、図面を用いて具体的に説明する。
図2に、電子写真画像形成装置の一例の概略を示す。また、図3には、図2の電子写真画像形成装置に装着される電子写真プロセスカートリッジ20の一例の概略を示す。この電子写真プロセスカートリッジは、電子写真感光体21、帯電部材22を含む帯電装置、現像部材24を含む現像装置、クリーニング部材23を含むクリーニング装置を有する。現像装置には、現像部材24の他に、現像剤量規制部材であるトナー規制部材25及びトナー(不図示)を含むトナー容器32を有している。そして、電子写真プロセスカートリッジ20は、図2の電子写真画像形成装置の本体に着脱可能に構成されている。
電子写真感光体21は、不図示のバイアス電源に接続された帯電部材22によって一様に帯電(一次帯電)される。次に、電子写真感光体21は、静電潜像を書き込むための露光光29を、不図示の露光装置により照射し、その表面に静電潜像が形成される。露光光29としては、LED光、レーザー光のいずれも使用することができる。
次に、現像部材24によって負極性に帯電したトナーが静電潜像に付与(現像)され、電子写真感光体21上にトナー画像が形成され、静電潜像が可視像に変換される。このとき、現像部材24には不図示のバイアス電源によって電圧が印加される。なお、現像部材24は、像担持体と例えば0.5mm以上、3mm以下のニップ幅をもって接触している。
電子写真感光体21上で現像されたトナー画像は、中間転写ベルト26に1次転写される。中間転写ベルトの裏面には1次転写部材27が当接しており、1次転写部材27に電圧を印加することで、負極性のトナー画像を像担持体から中間転写ベルト26に1次転写する。1次転写部材27はローラ形状であってもブレード形状であってもよい。
電子写真画像形成装置がフルカラー画像形成装置である場合、典型的には、上記の帯電、露光、現像、1次転写の各工程を、イエロー色、シアン色、マゼンタ色、ブラック色の各色に対して行う。そのために、図2に示す電子写真画像形成装置では、前記各色のトナーを内蔵した電子写真プロセスカートリッジが各1個、合計4個、電子写真画像形成装置本体に対し着脱可能な状態で装着されている。そして、上記の帯電、露光、現像、1次転写の各工程は、所定の時間差をもって順次実行され、中間転写ベルト26上に、フルカラー画像を表現するための4色のトナー画像を重ね合わせた状態が作り出される。
中間転写ベルト26上のトナー画像は、中間転写ベルト26の回転に伴って、2次転写部材28と対向する位置に搬送される。中間転写ベルト26と2次転写部材28との間には所定のタイミングで記録用紙の搬送ルート31に沿って記録用紙が搬送されてきており、2次転写部材28に2次転写バイアスを印加することにより、中間転写ベルト26上のトナー像を記録用紙に転写する。2次転写部材28によってトナー像が転写された記録用紙は、定着装置30に搬送され、記録用紙上のトナー画像を溶融させて記録用紙上に定着させた後、記録用紙を電子写真画像形成装置の外に排出することで、プリント動作が終了する。
実施例および比較例に係る現像部材の作製に用いる材料を調製した。
≪多孔質層形成用材料No.A-1の調製≫
ポリエーテルポリオール1(商品名:T-1000、三井化学SKCポリウレタン社製、Mw=1000)80質量部とポリエーテルポリオール2(商品名:EP550N、三井化学SKCポリウレタン社製、Mw=3000)20質量部を混ぜ合わせた。次に、このポリオール混合物に架橋剤(商品名:トリメチロールプロパン 東京化成工業社製)5質量部、シリコーン整泡剤(商品名:L-6861、モメンティブ社製)1質量部、触媒(商品名:33LV、エボニック社製)2質量部、カーボンブラック(商品名:MA100、三菱化学社製)30質量部、及びイソシアネート(商品名:TM-50、三井化学SKCポリウレタン製)25質量部を加え、多孔質層形成用材料A-1を得た。
≪ソリッド層形成用材料No.B-1の調製≫
窒素雰囲気下、反応容器中で、ポリメリックMDI(商品名:ミリオネートMT、東ソー社製)19.3質量部に対し、ポリエーテル系ポリオール(商品名:PTG-L3500、保土ヶ谷化学工業社製)100.0質量部を、徐々に滴下した。また、滴下の間、反応容器内の温度を72℃に保持した。
滴下終了後、温度72℃で2時間反応させた。得られた反応混合物を室温まで冷却し、イソシアネート基の含有率が3.1質量%のイソシアネート基末端プレポリマーbを得た。
次いで、該イソシアネート基末端プレポリマーb 76.0質量部と、ポリエーテル系ポリオール(商品名:PTG-L1000、保土ヶ谷化学工業社製)24質量部と、カーボンブラック(商品名:MA100,三菱ケミカル社製)26質量部と、粗し粒子(商品名:UCN5150,大日精化工業社製)2.5質量部を混合した。
得られた混合物に、総固形分量が40質量%となるようメチルエチルケトン(MEK)を加えた。得られた混合液250質量部と、平均粒子径0.8mmのガラスビーズ200質量部とを、内容量450mLのガラス瓶内に入れ、ペイントシェーカー(東洋精機社製)を用いて30分間分散させた。その後、メッシュにて、ガラスビーズを除去し、ソリッド層形成用材料B-1を得た。
≪ソリッド層形成用材料No.B-2の調製≫
ポリメリックMDI(商品名:ミリオネートMT,東ソー社製)に対して、ポリエーテル系ポリオール(商品名:PTG-L3500,保土ヶ谷化学工業社製)の配合比を調整することで、イソシアネート含有量(NCO%)が2.3%のイソシアネート基末端プレポリマーaを調製した。そして、表1-1に記載したとおりの材料と配合比に変更した以外は、ソリッド層形成用材料No.B-1と同様にして、ソリッド層形成用材料No.B-2を調製した。なお、表1-1中に記載の略号の詳細は、表3に記載した。
≪ソリッド層形成用材料No.B-3の調製≫
イソシアネート基末端プレポリマーaと同様にして、イソシアネート含有量(NCO%)が6.5%のイソシアネート基末端プレポリマーcを調製した。そして、表1-1に記載した通りの材料と配合比に変更した以外は、ソリッド層形成用材料No.B-1と同様にして、ソリッド層形成用材料No.B-3を調製した。
≪ソリッド層形成用材料B-4~B-7の調製≫
表1-1に記載の材料と配合比に変更した以外は、ソリッド層形成用原料B-1と同様にして、ソリッド層形成用原料B-4~B-7を調製した。
≪相分離樹脂層用原料No.B-8~B-9の調製≫
表1-1に記載の材料を、表1-1に記載の配合比で混合し、これに、メチルエチルケトン(MEK)を加え、総固形分量が40質量%になるように調整して、混合液を得た。内容量450mLのガラス瓶内に、該混合液250質量部と、平均粒子径0.8mmのガラスビーズ200質量部とを入れ、ペイントシェーカー(東洋精機社製)を用いて30分間分散させた。その後、ガラスビーズを除去し、相分離樹脂層形成用原料No.B-8~B-9を得た。
Figure 0007362383000001
≪電気絶縁性部形成用材料C-1の調製≫
ポリブタジエンメタクリレート(商品名:EMA-3000、日本曹達社製)50質量部、イソオクチルアクリレート(商品名:SR440、巴工業社製)50質量部、及び、光開始剤として1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(商品名:IRGACURE184、BASF社製)5質量部を混合し、電気絶縁性部材料C-1を得た。
≪電気絶縁性部形成用材料C-2の調製≫
表2に記載の材料と配合比に変更した以外は、電気絶縁性部形成用材料C-1と同様にして電気絶縁性部形成用材料C-2を調製した。
Figure 0007362383000002
(実施例1)
<1.多孔質ローラの形成>
多孔質層形成用材料No.A-1を、メカニカルフロス注型機に投入し、注型機混合ヘッド内で1000回転/分の速度で混合撹拌しながら、不活性ガスとしての窒素ガスを吹き込んだ。この際、窒素ガスの吹き込み量は、後述する多孔質層の形成の際に、空隙率が33%になるように適宜調整を行った。
外径6mm、長さ269.0mmのステンレス鋼(SUS304)製の円柱状の基体を、成形型の内部に取り付け、あらかじめ、温度70℃に予熱した。この成形型内に、上記で、窒素ガスを吹き込んだ、多孔質層形成用材料No.A-1を注入した。次いで、成形型を、温度70℃で10分間保持し、多孔質層形成用材料No.A-1を硬化させて、基体外周に厚さ1.99mmの多孔質層を形成し、多孔質ローラを得た。
≪2.ソリッド層の形成≫
前記多孔質ローラを、その長手方向を鉛直方向にして、基体の上端部を把持してソリッド層形成用材料B-1中に浸漬後、引き上げることにより、多孔質層の外表面に、ソリッド層形成用材料No.B-1の層を形成した。浸漬時間は9秒間、塗工液からの引き上げ速度は、初期速度:30mm/s、最終速度:20mm/s、及び、これらの間は、時間に対して直線的に速度を変化させた。
多孔質層上にソリッド層形成用材料No.B-1の層を形成した多孔質ローラを、温度80℃のオーブン中で15分間乾燥させた。、引き続いて、温度140℃で2時間加熱し、ソリッド層形成用材料No.B-1の層を硬化させて、多孔質層上にソリッド層を形成した。ソリッド層の膜厚を測定したところ、95μmであった。
<3.電気絶縁性部の形成>
周方向にローラを回転させることができる治具に、ソリッド層を有する多孔質ローラをセットした。セットしたローラを回転させながら、圧電式のインクジェットヘッド(商品名:NANO MASTER SMP-3、武蔵エンジニアリング(株)社製)を用いて、ソリッド層の外周面に、電気絶縁性部材料No.C-1の液滴を付着させた。インクジェットヘッドからの1滴の液滴量は、15plに調整した。また、液滴の着弾位置は、ソリッド層上に付着したドット、周方向及び長手方向の間隔(中心間距離)が、それぞれ75μmピッチになるように制御した。
その後、低圧水銀ランプを用いて、波長:254nm、積算光量:1500mJ/cmとなるよう紫外線を10分間照射して、電気絶縁性部材料C-1を硬化させて、第1領域としての電気絶縁性部を形成した。こうして、ソリッド層表面が第2領域である、外径が12.0mmの現像ローラNo.1を得た。
現像ローラ1の特性評価
現像ローラ1について、以下の方法にて、空隙率、セル径、ソリッド層の厚み、弾性率、体積抵抗率、占有率、電気絶縁性部の高さ、及び体積抵抗率、をそれぞれ測定した。
≪評価1:空隙率の測定方法≫
サンプルを多孔質層部分から縦5mm×横5mmの正方形の形状に切り出した。
切り出したサンプルをレーザー顕微鏡(商品名:VK-X100、キーエンス製)で、拡大倍率20倍の対物レンズにて観察を行った。観察画像を2値化し、空隙の面積を切りだした面積100%で割った値を全面積(縦5mm×横5mmの正方形)に換算して算出した値を空隙率とした。その結果、現像ローラ1の空隙率は33%であった。
≪評価2:セル径の測定方法≫
多孔質層からローラ長手方向に等間隔でサンプルを10片切り出し、レーザー顕微鏡(商品名:VK-X100、キーエンス製)にて、拡大倍率20倍の対物レンズを設置し、切り出した各サンプルのセルの観察を行った。観察した範囲で最も大きいセル径の値を、現像ローラとしてのセル径とした。その結果、現像ローラ1のセル径は95μmであった。
≪ソリッド層の厚みの測定方法≫
現像ローラからサンプル切り出しを行った。具体的には、長手方向で両端部から10mmの部分と、中央部の1箇所のそれぞれの部分から、円周方向に120°間隔で計9箇所からサンプルを採取した。これらの9箇所から切り出した各サンプルについて、レーザー顕微鏡(商品名:VKX100、キーエンス社製)で測定した。各測定箇所において無作為に10点ずつ導電性ソリッド層を測定し、膜厚を測定した。得られた合計90点の相加平均値を求め、ソリッド層の厚みとした。その結果、現像ローラ1のソリッド層の厚みは95μmであった。
≪評価3:弾性率の測定方法≫
ソリッド層の弾性率の測定は、ナノインデンテーション法を採用したナノインデンター測定装置(商品名:FISHERスコープHM2000,フィシャーインスツルメンツ社製)を用いた。
ナノインデンテーション法は、試料表面にダイヤモンド製圧子をある荷重まで押し込んだ(圧入)後、その圧子を取り除く(除荷)までの荷重と変位の関係を測定する方法である。このとき得られる圧入曲線は材料の弾塑性的な変形挙動を反映し、除荷曲線は弾性的な回復挙動を反映する。従って、除荷曲線の初期の傾きから弾性率を算出することができる。
以下の手順で測定を行った。
現像ローラ表面を、5mm角、厚さ2mmの大きさにソリッド層を含んだ状態で切り出した後、ミクロトームで切削して表面層の断面を面出ししたサンプルを作製した。次に、上記のナノインデンテーション測定装置を用いて、サンプル温度を23℃、相対湿度50%に制御する。その後、このサンプルのうち、樹脂粒子及び電気絶縁性部が表面に存在しない部分を3カ所測定し、得られた測定結果の相加平均値を計算したものを現像ローラの導電性ソリッド層の弾性率とした。なお、測定の際の試料表面への圧子の圧入量を300nmで行った。その結果、現像ローラ1のソリッド層の弾性率は30MPaであった。
≪評価4:電気絶縁性部及び導電性部の体積抵抗率の測定方法≫
現像ローラからサンプルを切りだし、ミクロトームで平面サイズ50μm四方、厚みtが100nmの薄片サンプルを作製した。次に、この薄片サンプルを金属平板上に設置し、上方から、押しつけ面の面積Sが100μmの金属端子で薄片サンプルを押し当てた。
この状態で、金属端子と金属平板間にエレクトロメーター(商品名:6517B、KEITHLEY社製)により1Vの電圧を印加することにより抵抗Rを求めた。この抵抗Rから、下記計算式(1)を用いて体積抵抗率pvの算出を行った。計算式(1)
pv=R×S/t
≪評価5:第1領域の占有率Rの測定方法≫
第1領域の占有率Rは、以下のように測定した。
レーザー顕微鏡(商品名:VK-X100、キーエンス社製)に、拡大倍率20倍の対物レンズを設置した。そして、長手方向で両端部から10mm内側を2か所と中心部の1箇所、それを円周方向に(120°間隔)に3箇所の計9つの領域において、現像ローラの表面を撮影し、一辺900μmとなるように撮影画像の連結を行った。
次に、得られた観察像の傾き補正を二次曲面補正モードで行った。補正した画像の中央において、一辺900μmの正方形のエリア内における第1領域が占める面積を測定した。測定は、ImageJ等の画像処理ソフトを用いることにより行った。この第一領域が占める面積を一辺900μmの正方形のエリア内で割った値をこのエリアにおける占有率Rとした。
9つの領域において、得られた占有率Rから、相加平均値を求め、現像ローラ1の占有率Rとした。
≪評価6:第1領域の高さの測定方法≫
電気絶縁性部で構成される第1領域の高さは、前記占有率Rの測定と同じく傾き補正した画像を用いて、測定を行った。
得られた3次元観察像を用いて、該第1領域の最高点H1と導電性の表面を有する第2領域のうち、該第1領域と隣接した箇所の高さH2の差分「H1-H2」を算出する。9つの領域において得られた「H1-H2」の相加平均値を第1領域の高さとした。
≪評価7:第1領域及び第2領域の存在の確認、及び、各領域の電位減衰時定数の算出≫
該第1領域及び第2領域が存在することは、まず、光学顕微鏡や走査型電子顕微鏡等を用い、現像ローラ外表面に2つ以上の領域が存在することを観察することで確認することができる。
さらに、該第1領域が電気絶縁性であること、及び、該第2領域が該第1の領域よりも高い導電性を有することは、次の方法で確認することができる。即ち、前記体積抵抗率に加え、該第1領域及び第2領域を含む現像ローラの外表面を帯電させた後、その残留電位分布を測定することによって確認することができる。
該残留電位分布は、例えば、コロナ放電装置等の帯電装置を用いて現像ローラ外表面を十分に帯電させた後、帯電させた現像ローラ外表面の残留電位分布を静電気力顕微鏡(EFM)や表面電位顕微鏡(KFM)等を用いて測定することで確認することができる。
また、該第1領域を構成する電気絶縁性部の電気絶縁性や該第2領域を構成する導電性ソリッド層及び導電性部の導電性は、体積抵抗率に加え、電位減衰時定数によっても評価することができる。電位減衰時定数とは、第1領域又は第2領域をV(V)に帯電させたときに、表面の電位(残留電位)がV×(1/e)まで減衰するのに要する時間として定義され、帯電した電位の保持のしやすさの指標となる。ここで、eは自然対数の底である。該第1領域の電位減衰時定数が、60.0秒以上であると、電気絶縁性部の帯電が速やかに行われ、且つ、帯電による電位を保持しやすいため好ましい。また、該第2領域の電位減衰時定数が、6.0秒未満であると、ソリッド層及び導電性部の帯電が抑制され、帯電した電気絶縁性部との間に電位差を生じさせやすく、グラディエント力を発現させやすいため好ましい。なお、本開示における時定数の測定において、下記測定方法における測定開始の時点で残留電位が略0Vとなっていた場合、すなわち、測定開始の時点で電位が減衰しきっていた場合には、その測定点の時定数は6.0秒未満であったとみなす。該電位減衰時定数は、例えば、コロナ放電装置等の帯電装置を用いて現像ローラ外表面を十分に帯電させた後、帯電させた現像ローラ外表面の第1領域及び第2領域の残留電位の時間推移を静電気力顕微鏡(EFM)を用いて測定することで求めることができる。
(現像ローラ外表面の観察方法)
以下に現像ローラ外表面の観察方法の一例を示す。
まず、現像ローラ外表面を光学顕微鏡(VHX5000(製品名)、株式会社キーエンス製)を用いて観察し、該外表面に2つ以上の領域が存在することを確認した。次いで、クライオミクロトーム(UC-6(製品名)、ライカマイクロシステムズ社製)を用い、現像ローラから該現像ローラの外表面を含む薄片を切り出した。該薄片は、温度-150℃で、現像ローラ外表面の大きさ100μm×100μm、導電性ソリッド層外表面を基準とした厚さ1μm、該現像ローラ外表面上の2つ以上の領域を含むように切り出した。次いで、切り出した薄片上の現像ローラ外表面を、該光学顕微鏡を用いて観察した。
(残留電位分布の測定方法)
以下に残留電位分布の測定方法の一例を示す。
残留電位分布は、前記薄片上の現像ローラ外表面をコロナ放電装置によってコロナ帯電させた後、その外表面の残留電位を、該薄片を走査させながら静電気力顕微鏡(MODEL 1100TN、トレック・ジャパン 株式会社製)によって測定することによって得た。
まず、該薄片を、該現像ローラ外表面を含む面が上面となるように平滑なシリコンウエハ上に載せ、温度23℃、相対湿度50%の環境下に24時間放置した。次いで、同環境内において該薄片を載せたシリコンウエハを該静電気力顕微鏡に組み込んだ高精度XYステージ上に設置した。コロナ放電装置は、ワイヤとグリッド電極間の距離が8mmのものを用いた。該コロナ放電装置を、該グリッド電極と該シリコンウエハ表面との距離が2mm、となる位置に配置した。次いで、該シリコンウエハを接地し、該ワイヤに-5kV、該グリッド電極に-0.5kVの電圧を、外部電源を用いて印加した。印加開始後に、該高精度XYステージを用い、該薄片がコロナ放電装置直下を通過するように、シリコンウエハ表面と平行に速度20mm/秒で走査させることで、該薄片上の現像ローラ外表面をコロナ帯電させた。
続いて、該高精度XYステージを用いて該薄片を静電気力顕微鏡のカンチレバー直下へ移動させた。次いで、該高精度XYステージを用いて走査させながらコロナ帯電させた該現像ローラ外表面の残留電位を測定することで、残留電位分布を測定した。測定条件を以下に示す。

・測定環境:温度23℃、相対湿度50%
・測定箇所がコロナ放電装置直下を通過してから測定を開始するまでの時間:60秒
・カンチレバー:Model 1100TN用カンチレバー(型番;Model 1100TNC-N、トレック・ジャパン 株式会社製)
・測定面とカンチレバー先端とのギャップ:10μm
・測定範囲:99μm×99μm
・測定間隔:3μm×3μm

前記測定で得られた残留電位分布から、該薄片上に存在する2つ以上の領域の残留電位の有無を確認することで、各領域が電気絶縁性の第1領域であるか、該第1領域よりも高い導電性を有する第2領域であるかを確認した。具体的には、前記2つ以上の領域のうち、残留電位の絶対値が1V未満の箇所を含む領域を第2領域とし、該第2領域の残留電位の絶対値に対して、残留電位の絶対値が1V以上大きい個所を含む領域を第1の領域とし、その存在を確認した。
なお、前記残留電位分布の測定方法は一例であり、電気絶縁性部や導電層のサイズ・間隔・時定数などに応じて、該2つ以上の領域の残留電位の有無の確認に適した装置、条件に変更してもよい。
(電位減衰時定数の測定方法)
以下に電位減衰時定数の測定の一例を示す。
電位減衰時定数は、現像ローラの外表面をコロナ放電装置によってコロナ帯電させた後、その外表面に存在する電気絶縁性部上または導電性ソリッド層上の残留電位の時間推移を静電気力顕微鏡(MODEL 1100TN、トレック・ジャパン 株式会社製)によって測定し、下記式(1)にフィッティングすることで求めた。ここで、電気絶縁性部の測定点は、前記残留電位分布の測定で確認した該第1の領域のうち、残留電位の絶対値が最も大きかった点とした。また、導電性ソリッド層の測定点は、前記残留電位の測定で確認した該第2領域のうち、残留電位が略0Vとなった点とした。
まず、前記残留電位分布の測定に用いた薄片を、現像ローラ外表面を含む面が上面となるように平滑なシリコンウエハ上に載せ、室温23℃相対湿度50%の環境下に24時間放置した。
続いて同環境内において、該薄片を載せたシリコンウエハを該静電気力顕微鏡に組み込んだ高精度XYステージ上に設置した。コロナ放電装置は、ワイヤとグリッド電極間の距離が8mmのものを用いた。該コロナ放電装置を、該グリッド電極と該シリコンウエハ表面との距離が2mm、となる位置に配置した。次いで、該シリコンウエハを接地し、該ワイヤに-5kV、該グリッド電極に-0.5kVの電圧を、外部電源を用いて印加した。印加開始後に、該高精度XYステージを用い、該薄片がコロナ放電装置直下を通過するように、シリコンウエハ表面と平行に速度20mm/秒で走査させることで、該薄片をコロナ帯電させた。
続いて、該高精度XYステージを用い、電気絶縁性部または導電性ソリッド層の測定点を静電気力顕微鏡のカンチレバー直下へ移動させ、残留電位の時間推移を測定した。測定には静電気力顕微鏡を用いた。測定条件を以下に示す。
・測定環境:温度23℃、相対湿度50%
・測定箇所がコロナ放電装置直下を通過してから測定を開始するまでの時間:15秒
・カンチレバー:Model 1100TN用カンチレバー(型番;Model 1100TNC-N、トレック・ジャパン 株式会社製)
・測定面とカンチレバー先端とのギャップ:10μm
・測定周波数:6.25Hz
・測定時間:1000秒

前記測定で得られた残留電位の時間推移から、下記式(1)に最小二乗法でフィッティングすることによって、時定数τを求めた。
=V(t)×exp(-t/τ)…(1)
t:測定箇所がコロナ放電装置直下を通過してからの経過時間(秒)
:初期電位(t=0秒のときの電位)(V)
V(t):測定箇所がコロナ放電装置直下を通過してからt秒後の残留電位(V)
τ:電位減衰時定数(秒)
現像ローラ外表面の長手方向3点×周方向3点の計9点において、電位減衰時定数τの測定を行い、その平均値を電気絶縁性部または導電層の電位減衰時定数とした。なお、導電性ソリッド層の測定において、測定開始の時点、すなわち、コロナ帯電してから15秒後の時点で残留電位が略0Vとなっていた点を含む場合、その時定数は、残りの測定点の時定数の平均値未満、とした。また、全ての測定点の測定開始時の電位が略0Vであった場合、その時定数は測定下限未満、とした。
≪評価8:画像評価≫
[1.電子写真画像形成装置の準備]
画像評価として、電子写真画像形成装置(商品名:HP Color Laser Jet 653dn/x、HP社製)及び専用プロセスカートリッジ(商品名:HP 656X CF463X、ヒューレット・パッカード社製)を用意した。次にトナー供給ローラのギアを取り外した。該ギアを取り外すことでトナー供給ローラは現像ローラに対して従動回転となり、低トルク化する。これにより、現像ローラへのトナーの供給量が低下し、黒ベタ画像濃度が低下しやすくなる。
次いで、上記プロセスカートリッジから現像ローラを取り外し、実施例1で得られた現像ローラ1を装填した。
<評価8-1:スタンバイ状態から1枚目の黒ベタ画像濃度>
前記プロセスカートリッジを、前記電子写真画像形成装置に組み込み、温度23℃、相対湿度55%の環境下に24時間放置した。次いで、該電子写真画像形成装置の電源を入れ、該プロセスカートリッジの初期シーケンスを実行した。この状態でさらに24時間放置しスタンバイ状態とした。
次に、60枚/分の速度で以下の画像印刷を行った。
レターサイズの黒ベタ画像をスタンバイ状態から2枚連続で出力し、得られた黒ベタ画像の画像濃度を、分光濃度計(商品名:X-Rite508、Xrite社製)を用いて計測した。まず、スタンバイ状態から1枚目の出力画像の先端(印刷方向上流側の端部から10mm位置)と後端(印刷方向下流側の端部から10mm位置)の濃度の平均を求め1枚目の黒ベタ画像濃度とした。
次に出力2枚目の画像の先端(印刷方向上流側の端部から10mm位置)と後端(印刷方向下流側の端部から10mm位置)の濃度の平均を求め2枚目の黒ベタ画像濃度とした。この2枚目出力時の黒ベタ画像濃度から1枚目出力時の黒ベタ画像濃度を引いた値を黒ベタ画像濃度差とした。
得られた黒ベタ画像濃度差について、画像濃度評価を行った。その評価基準は以下の通りである。
ランクA:黒ベタ画像濃度差が0.05未満である。
ランクB:黒ベタ画像濃度差が0.05以上0.10未満である。
ランクC:黒ベタ画像濃度差が0.10以上0.15未満である。
ランクD:黒ベタ画像濃度差が0.15以上0.20未満である。
ランクE:黒ベタ画像濃度差が0.20以上である。
<評価8-2:黒ポチ評価>
上記画像濃度評価で得られた黒ベタ画像を観察し、黒ポチの有無を、下記の基準に従って評価した。
ランクA:現像ローラ周期での黒ポチなし。
ランクB:現像ローラ周期での黒ポチあり。
(実施例2~7)
成形型の内径を、多孔質ローラの外径が、下記の通りのサイズとなるように変更した以外は、実施例1に係る多孔質ローラと同様にして、実施例2~7に係る現像ローラ用の多孔質ローラを6本作製した:
実施例2:2.08mm;
実施例3:2.07mm;
実施例4:2.03mm;
実施例5:1.94mm;
実施例6:1.88mm;
実施例7:1.79mm。
総固形分量を、ソリッド層の厚さが、表2に記載した値となるように調整した以外は、ソリッド層形成用材料No.B-1と同様にして調製した、総固形分量が異なる6種のソリッド層形成用材料を用意した。これらを用いた以外は、実施例1に係るソリッド層の形成方法と同様にして、上記で用意した6本の多孔質ローラの各々の多孔質層上にソリッド層を形成した。
次いで、各多孔質ローラのソリッド層上に、実施例1と同様にして電気絶縁性部を形成し、現像ローラNo.2~7を作製した。
(実施例8及び9)
成形型の内径を、多孔質ローラの外径が、1.99mmとなるように変更した以外は、実施例1に係る多孔質ローラと同様にして、実施例8~9に係る現像ローラ用の多孔質ローラを2本作製した。
ソリッド層形成用材料No.B-2、又はB-3を用いた以外は、実施例1と同様にして、上記多孔質ローラの多孔質層上に、ソリッド層を形成した。次いで、実施例1と同様にして、ソリッド層に電気絶縁性部を形成して、現像ローラNo.8及び9を得た。
(実施例10及び11)
成形型の内径を、多孔質ローラの外径が、1.98mmとなるように変更し、また、多孔質層形成用材料No.A-1中の整泡剤の配合量を0.3質量部、又は2.0質量部に変えた。それら以外は、実施例1と同様にして、多孔質ローラを作製した。次いで、実施例1と同様にして多孔質層上にソリッド層を形成した。さらに、実施例1と同様にして、ソリッド層上に電気絶縁性部を形成し、現像ローラNo.10~11を得た。
(実施例12及び13)
<1.多孔質ローラの形成>
多孔質形成用材料No.A-1への窒素ガス吹き込み量を、多孔質層の空隙率が、16%、又は79%となるように調整した。
成形型の内径を、多孔質ローラの外径が、1.98mmとなるように変更した成形型内に、上記したように窒素ガス吹き込み量を調整した多孔質形成用材料No.A-1を注入した以外は実施例1と同様にして多孔質ローラを作製した。
<2.ソリッド層の形成>
実施例1と同様にして、多孔質ローラの多孔質層の外周面上にソリッド層を形成した。
<3.電気絶縁性部の形成>
実施例1と同様にして、ソリッド層の外周面上に電気絶縁性部を形成し、現像ローラNo.12及び13を作製した。
(実施例14)
成形型の内径を、多孔質ローラの外径が、1.98mmとなるように変更した以外は、実施例1に係る多孔質ローラと同様にして、多孔質ローラを作製した。実施例1と同様の方法にて、得られた多孔質ローラの多孔質層上にソリッド層の形成を行い、導電性ローラを得た。次いで、電気絶縁性部形成用材料C-2を用いた以外は、実施例1と同様にして電気絶縁性部を形成して、現像ローラNo.14を得た。
(実施例15)
成形型の内径を、多孔質ローラの外径が、1.98mmとなるように変更した以外は、実施例1に係る多孔質ローラと同様にして多孔質ローラを作製した。次に、ソリッド層形成用材料B-4を用いた以外は、実施例1と同様にして多孔質ローラの多孔質層上にソリッド層を形成した。
次いで、ソリッド層上に、実施例1と同様にして電気絶縁性部を形成して、現像ローラNo.15を作製した。
(実施例16及び17)
成形型の内径を、多孔質ローラの外径が、1.98mmとなるように変更した以外は、実施例1に係る多孔質ローラと同様にして多孔質ローラを作製した。次に、実施例1と同様にして、多孔質ローラの多孔質層上にソリッド層を形成した。
電気絶縁性部の占有率を変えるために、インクジェットヘッドの吐出間隔を変更した以外は、実施例1と同様にしてソリッド層上に電気絶縁性部を形成し、現像ローラNo.16及び17を作製した。
(実施例18~21)
成形型の内径を、多孔質ローラの外径が、1.98mmとなるように変更した以外は、実施例1に係る多孔質ローラと同様にして多孔質ローラを作製した。実施例1と同様にして、多孔質ローラの多孔質層上にソリッド層を形成した。
次いで、電気絶縁性部の高さを異ならせるために、インクジェットヘッドからの電気絶縁性部形成用材料No.C-1の吐出量を3段階に変更した以外は、実施例1と同様にしてソリッド層上に電気絶縁性部を形成して、現像ローラNo.18~21を作製した。
(実施例22)
成形型の内径を、多孔質ローラの外径が、1.98mmとなるように変更した以外は、実施例1に係る多孔質ローラと同様にして多孔質ローラを作製した。次に、ソリッド層形成用材料No.B-5を用いた以外は、実施例1と同様にして、多孔質ローラの多孔質層上に第1ソリッド層を形成した。次いで、ソリッド層形成用材料No.B-1を用いた以外は、実施例1と同様にして、第1ソリッド層の外周面上に第2ソリッド層を形成した。さらに、実施例1と同様にして、第2ソリッド層の外周面上に電気絶縁性部を形成して現像ローラNo.22を作製した。
(実施例23)
実施例10に係る多孔質ローラと同様にして多孔質ローラを作製した。
次に、ソリッド層形成用材料No.B-6を用いた以外、実施例1と同様にして、多孔質ローラの多孔質層の外周面上に、厚さが、11μmのソリッド層を形成した。ソリッド層の外表面には、樹脂粒子Be-1、及びBf-1に起因する凸部が形成されていた。なお、上記したソリッド層の厚さは、ソリッド層中の樹脂粒子Be-1及びBf-1に起因する凸部が存在しない領域における厚さである。
次いで、ソリッド層の外周面を、ゴムロール鏡面加工機(商品名:SZC、水口製作所社製)を用いて厚み方向に5μm研磨し、ソリッド層の厚みを6μmとした。それと同時に、ソリッド層中の樹脂粒子Be-1及びBf-1の一部を削りとることによって、ソリッド層の外表面に樹脂粒子Be-1及びBf-1の研磨面を露出させた。このようにして、樹脂粒子Be-1及びBf-1の研磨面が外表面に露出し、かつ、該研磨面が電気絶縁性部を構成してなる現像ローラNo.23を作製した。
(実施例24)
実施例11と同様にして多孔質ローラを作製した。
ソリッド層形成用材料B-7を用いた以外は、実施例1と同様にして、厚さが306μmのソリッド層を形成した。ソリッド層の外表面には、樹脂粒子Be-1、及びBg-1に起因する凸部が形成されていた。なお、上記したソリッド層の厚さは、ソリッド層中の樹脂粒子Be-1及びBg-1に起因する凸部が存在しない領域における厚さである。
次いで、実施例23と同様にして、ソリッド層の外表面を厚み方向に5μmだけ研磨し、ソリッド層の厚さを301μmとした。それと同時に、ソリッド層中の樹脂粒子Be-1及びBg-1の一部を削り取ることによって、ソリッド層の外周面に樹脂粒子Be-1及びBg-1の研磨面を露出させた。このようにして、樹脂粒子Be-1及びBg-1の研磨面が外表面に露出し、かつ、該研磨面が電気絶縁性部を構成してなる現像ローラNo.24を作製した。
(実施例25)
成形型の内径を、多孔質ローラの外径が、1.98mmとなるように変更した以外は、実施例1に係る多孔質ローラと同様にして多孔質ローラを作製した。
ソリッド層形成用材料No.B-6を用いた以外は、実施例1と同様にして多孔質ローラの多孔質層の外周面上に塗布し、厚さ102μmのソリッド層を形成した。ソリッド層の外表面には、樹脂粒子Be-1、及びBf-1に起因する凸部が形成されていた。なお、上記したソリッド層の厚さは、ソリッド層中の樹脂粒子Be-1及びBf-1に起因する凸部が存在しない領域における厚さである。
次いで、実施例23と同様にして、ソリッド層の外表面を、厚み方向に10μmだけ研磨し、ソリッド層の厚みを92μmとするとともに、ソリッド層中の樹脂粒子Be-1及びBf-1の一部を削り取り、ソリッド層の外周面に樹脂粒子Be-1及びBf-1の研磨面を露出させた。このようにして、樹脂粒子Be-1及びBf-1の研磨面が外表面に露出し、かつ、該研磨面が電気絶縁性部を構成してなる現像ローラNo.25を作製した。
(実施例26)
ソリッド層形成用材料No.7を用いたこと、及び、研磨前のソリッド層の厚みを101μmとしたこと以外は、実施例25と同様にして現像ローラ26を作製した。現像ローラ26は、厚さが91μmのソリッド層を有し、かつ、外表面に樹脂粒子Be-1及びBg-1の研磨面が露出し、該研磨面が電気絶縁性部を構成している。
(実施例27)
ソリッド層形成用材料No.B-1、及びB-6を用いた以外は、実施例22と同様にして第1ソリッド層(厚さ89μm)及び第2ソリッド層(厚さ99μm)を形成した。第2ソリッド層を、実施例23と同様にして、厚み方向に10μm研磨し、ソリッド層の厚みを89μmとするとともに、ソリッド層中の樹脂粒子Be-1及びBf-1の一部を削り取り、ソリッド層の外周面に樹脂粒子Be-1及びBg-1の研磨面を露出させた。このようにして、樹脂粒子Be-1及びBg-1の研磨面が外表面に露出し、かつ、該研磨面が電気絶縁性部を構成してなる現像ローラNo.27を作製した。
(実施例28)
成形型の内径を、多孔質ローラの外径が、1.88mmとなるように変更した以外は、実施例1に係る多孔質ローラと同様にして多孔質ローラを作製した。実施例1と同様にして、多孔質ローラの多孔質層上にソリッド層を形成した。
次に、上記で作製した、ソリッド層を有する多孔質ローラを、その長手方向を鉛直方向にした。そして、上端部を把持して相分離樹脂層形成用材料No.B-8中に浸漬後、引き上げることにより、ソリッド層の外周面上に相分離樹脂層形成用材料No.B-8の層を形成した。浸漬時間は9秒間、塗工液からの引き上げ速度は、初期速度:30mm/s、最終速度:20mm/s、及び、これらの間は、時間に対して直線的に速度を変化させた。
次いで、ソリッド層上に、相分離樹脂層形成用材料No.B-8の層を塗布した多孔質ローラを、温度80℃のオーブン中で15分間乾燥後、温度140℃で2時間、加熱して、相分離樹脂層形成用材料No.B-8の層を硬化させた。こうして、ソリッド層の外周面に相分離樹脂層を有する現像ローラNo.28を作製した。
該相分離樹脂層は、カーボンブラックが分散されたウレタン樹脂と、ポリエチレンテレフタレートが相分離した層となっており、それぞれが導電性部及び電気絶縁性部を形成していた。なお、該電気絶縁性部はソリッド層に接していた。
(実施例29)
相分離樹脂層形成用材料No.B-9を用いた以外は、実施例28と同様にして現像ローラNo.29を作製した。
(実施例30)
≪第1領域形成用の導電性ナイロン繊維の製造≫
12ナイロン(商品名:UBESTA, 宇部興産社製)のペレット100質量部に対して、カーボンブラック(商品名:トーカブラック#7360SB, 東海カーボン社製)を30質量部混合し得られた混合物を、2軸押出し機に投入し、直径80μmのストランド状組成物である熱可塑性の導電性ナイロン繊維を得た。
≪第2領域形成用の絶縁性ナイロン繊維の製造≫
12ナイロン(商品名:UBESTA, 宇部興産社製)のペレットを、2軸押出し機に投入し、直径80μmのストランド状組成物である熱可塑性の絶縁性ナイロン繊維を得た。
≪現像ローラNo.30の作製≫
多孔質層の厚みが3.00mmとなるように、成形型の内径を調整した以外は、実施例1と同様にして多孔質層を形成した。次いで、ゴムロール鏡面加工機(商品名:SZC、水口製作所社製)を用いて、多孔質層を、その厚みが2.92mmになるように研磨し、多孔質層の空隙(セル)の一部を多孔質層の外周面に露出させてなる多孔質ローラを作製した。
次いで、ソリッド層形成用原料B-5を用いた以外は、実施例1と同様にして、多孔質層の外周面上にソリッド層を形成した。
次に、ソリッド層の外周面に、上記で作成した導電性ナイロン繊維2本の束と、上記で作製した絶縁性ナイロン繊維1本とを巻き付け、ソリッド層の外周面を完全に被覆した。その際、導電性ナイロン繊維2本の束と、絶縁性ナイロン繊維1本とは、互いに隣り合うように、かつ、該多孔質ローラの周方向に対する挟角が30度となるように螺旋状に巻きつけた。その後、円筒状の金型内で、温度200℃で3分間加熱して、導電性ナイロン繊維と絶縁性ナイロン繊維とを溶融させた。このようにして、螺旋状の電気絶縁性部と導電性部とが、螺旋状に形成されてなる現像ローラNo.30を作製した。
(比較例1)
<1.ソリッドの弾性層ローラの形成>
≪1.ソリッドの弾性層の形成≫
外径6mm、長さ269.0mmのステンレス鋼(SUS304)製の円柱体の外周面にプライマー(商品名:DY35-051、東レダウコーニング社製)を塗布、焼付けることにより、比較例1に係る現像ローラの基体を用意した。
ソリッドな弾性層形成用の材料として、液状シリコーンゴム材料(商品名:SE6724A/B、東レ・ダウコーニング社製)100質量部、カーボンブラック(商品名:トーカブラック#7360SB、東海カーボン社製)20質量部及び白金触媒0.1質量部を混合したものを用意した。
上記基体を成形型内に配置し、上記弾性層形成用材料を成形型内に形成されたキャビティに注入し、金型を150℃に加熱、15分間保持し、硬化させた。硬化後、金型から脱型し、さらに温度180℃で1時間加熱して硬化反応を完結させることにより、基体の外周面上に、厚さ2.80mmの導電性のソリッドな弾性層を形成した。
<2.ソリッド層の形成>
ソリッドな弾性層の外周面上に、実施例1と同様にしてソリッド層を形成した。
<3.電気絶縁性部の製造>
ソリッド層の外周面上に実施例1と同様にして、電気絶縁性部を形成し、現像ローラNo.31を作製した。
(比較例2)
ソリッド層の形成を行わなかった以外は、実施例1と同様にして現像ローラNo.32を作製した。すなわち、現像ローラNo.32においては、多孔質層の外周面上に、電気絶縁性部が形成されている。
(比較例3)
<1.多孔質層ローラの形成>
実施例1と同様にして、基体上に多孔質層を形成した。次いで、ゴムロール鏡面加工機(商品名:SZC、水口製作所製)を用いて、多孔質層の表面を研磨し、多孔質層の空隙を多孔質層の外周面に露出させ、多孔質層の外周面に凹凸を有する多孔質層ローラを作製した。
<2.電気絶縁性部の形成>
電気絶縁性部材料No.C-1に、MEKを加えて固形分40%の塗工液を準備した。前記多孔質層ローラを、その長手方向を鉛直方向にして、基体の上端部を把持して前記塗工液中に浸漬後、引き上げることにより、多孔質層ローラの外周面上に、電気絶縁性部を形成した。
浸漬時間は9秒間、塗工液からの引き上げ速度は、初期速度:30mm/s、最終速度:20mm/s、及び、これらの間は、時間に対して直線的に速度を変化させた。得られた塗工物を、温度80℃のオーブン中で30分間乾燥後、低圧水銀ランプを用いて、波長:254nm、積算光量:1500mJ/cmとなるよう紫外線を10分間照射し、塗布した塗工液の硬化を行った。
その後、ゴムロール鏡面加工機(商品名:SZC、水口製作所社製)を用いて、多孔質層の一部と多孔質層の空隙に充填された電気絶縁性部とを露出させて、現像ローラNo.33を得た。
(比較例4)
ソリッド層を形成しなかった以外は、実施例30と同様にして現像ローラNo.34を得た。
光学顕微鏡にて、現像ローラNo.34の周方向に平行な方向の断面における電気絶縁性部と、多孔質層との接触状態を観察したところ、多孔質層の骨格部と、多孔質層の表面に露出した空隙との双方に接している電気絶縁性部の存在を確認できた。
表3に、実施例1~30及び比較例1~4に係る現像ローラNo.1~34の作製に用いたソリッド層形成用材料No.及び、電気絶縁性部形成用原料No.及び電気絶縁性部の製造方法の概要をまとめた。
また、実施例2~30、及び比較例1~4に係る現像ローラNo.2~34について、実施例1に係る現像ローラN.1と同様に、評価1~8に供した。実施例1~30及び比較例1~4に係る現像ローラNo.1~34の評価結果を表4及び表5に示す。
Figure 0007362383000003
Figure 0007362383000004
Figure 0007362383000005
実施例1~30と、比較例1~4の黒ベタ画像濃度差の結果から、本開示に係る現像部材は、電気絶縁性部が速やかに帯電していることが分かる。そのことにより、スタンバイ状態から1枚目の黒ベタ画像の濃度不足と、スタンバイ状態から1枚目と数枚目とのハーフトーン画像の濃度変動とが抑制されたことがわかる。さらに、黒ポチ画像評価の結果から、黒ポチのない高品位な電子写真画像を形成できていることがわかる。
また、実施例18~21及び実施例25~27の黒ベタ画像濃度差の結果より、電気絶縁性の第1領域に凸部を生じさせることで、電気絶縁性部がさらに速やかに帯電していることが分かる。そのことによりスタンバイ状態から1枚目の黒ベタ画像の濃度不足と、スタンバイ状態から1枚目と数枚目とのハーフトーン画像の濃度変動とがさらに抑制されたことがわかる。
1:基体
2:多孔質の導電性弾性層
3:導電性ソリッド層
4:電気絶縁性部
5:導電性部
6:第1領域
7:第2領域
21:電子写真感光体
22:帯電部材
23:クリーニング部材
24:現像部材

Claims (11)

  1. 基体と
    該基体上の、空隙を有する多孔質の導電性弾性層と、
    該導電性弾性層上の、導電性ソリッド層と、を具備している現像部材であって、
    該現像部材の外表面は、電気絶縁性の表面を有する第1領域と、導電性の表面を有する第2領域とを含み、
    該第1領域と該第2領域とは互いに隣接して配置されており、
    該第1領域は、該導電性ソリッド層の外表面上の電気絶縁性部で構成されており、
    該導電性弾性層の、該基体に対向する側とは反対側の表面に該空隙の少なくとも一部が露出しており、
    該電気絶縁性部は、該導電性ソリッド層と接しており、かつ、
    該導電性ソリッド層は、
    該導電性弾性層の周面全体を覆っており、
    該電気絶縁性部と、該導電性弾性層の表面に露出している該空隙との接触を防いでいるものである、ことを特徴とする現像部材。
  2. 前記電気絶縁性部の体積抵抗率が、1.0×1013Ω・cm以上1.0×1018Ω・cm以下である請求項1に記載の現像部材。
  3. 前記第2領域が、前記導電性ソリッド層の外表面で構成されている請求項1又は2に記載の現像部材。
  4. 前記導電性ソリッド層の体積抵抗率が、1.0×10Ω・cm以上1.0×1011Ω・cm以下である請求項3に記載の現像部材。
  5. 前記第2領域が、前記導電性ソリッド層上の導電性部の外表面で構成されている請求項1又は2に記載の現像部材。
  6. 前記導電性部の体積抵抗率が、1.0×10Ω・cm以上1.0×1011Ω・cm以下である請求項5に記載の現像部材。
  7. 前記導電性ソリッド層の厚み又は記導電性ソリッド層と前記導電性部の合計厚みが5μm以上300μm以下である請求項5または6に記載の現像部材。
  8. 前記現像部材の外表面を構成する前記第1領域の電位をV(V)に帯電させたときに、該表面の電位がV×(1/e)まで減衰するのに要する時間として定義される電位減衰時定数が、60.0秒以上である請求項1~のいずれか一項に記載の現像部材。
  9. 前記現像部材の外表面を構成する前記第2領域の電位がV(V)となるように帯電させたときに、該表面電位がV×(1/e)まで減衰するのに要する時間として定義される電位減衰時定数が、6.0秒未満である請求項1~のいずれか一項に記載の現像部材。
  10. 電子写真画像形成装置の本体に着脱可能に構成されている電子写真プロセスカートリッジであって、
    トナーを含むトナー容器と、該トナーを搬送する現像手段と、を少なくとも具備し、該現像手段が、請求項1~のいずれか一項に記載の現像部材と、該現像部材の外表面に接して配置されている現像剤量規制部材と、を具備することを特徴とする電子写真プロセスカートリッジ。
  11. 電子写真感光体、
    該電子写真感光体を帯電可能に配置された帯電手段、及び
    該電子写真感光体に対してトナーを供給する現像手段を少なくとも有する電子写真画像形成装置であって、
    該現像手段が、請求項1~のいずれか一項に記載の現像部材と、該現像部材の外表面に接して配置されている現像剤量規制部材と、を具備することを特徴とする電子写真画像形成装置。
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