JP6274832B2 - 薄膜形成方法及び薄膜形成装置 - Google Patents

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本発明は、基板に液状の薄膜材料を塗布した後、硬化させることにより、薄膜を形成する薄膜形成方法、及び薄膜形成装置に関する。
ノズルヘッド(インクジェットヘッド)から液状の薄膜材料を吐出し、基板に塗布された薄膜材料を硬化させることにより薄膜を形成する技術が知られている(例えば特許文献1)。この薄膜形成技術は、例えば、プリント基板のソルダーレジストの形成、ビルドアップ基板の層間絶縁膜の形成等に適用される。
薄膜材料には、光硬化性樹脂(例えば、紫外線硬化性樹脂)が用いられる。薄膜材料が液滴化されて基板に塗布されると、薄膜材料が面内方向に広がる。基板に形成される薄膜のパターンの解像度を高めるために、薄膜材料の着弾後、速やかに薄膜材料を硬化させることが好ましい。ところが、薄膜材料をベタに塗布する領域において、薄膜材料の着弾後、速やかに薄膜材料を硬化させると、液滴の各々に対応して、薄膜の表面に凹凸が現れてしまう。
薄膜の表面の凹凸を軽減することができる薄膜形成方法が、特許文献2に開示されている。この方法では、まず、薄膜を形成すべき領域の縁に沿って、エッジパターンを形成する。エッジパターンよりも内側に液状の薄膜材料を塗布して、薄膜形成領域を液状の薄膜材料で覆う。液状の薄膜材料の表面が平坦になった後、薄膜材料を硬化させることにより、薄膜を形成する。これにより、表面が平坦な薄膜を形成することができる。
特許第3544543号公報 国際公開第2013/011775号
表面の平坦な薄膜を形成する従来の方法では、まずエッジパターンを形成する工程、エッジパターンより内側の薄膜形成領域を液状の薄膜材料で覆う工程、及び液状の薄膜材料を硬化させる工程を順番に実行しなければならない。このため、薄膜を形成するための所要時間が長くなってしまう。
本発明の目的は、薄膜形成のための所要時間の増大を抑制し、かつ表面の凹凸が軽減された薄膜を形成することができる薄膜形成方法、及び薄膜形成装置を提供することである。
本発明の一観点によると、
基板に、液状の薄膜材料を着弾させた後、着弾した前記薄膜材料の表層部を硬化させることにより、内部が液状で表面に被膜が形成された第1の薄膜部分を形成する工程と、
前記第1の薄膜部分と部分的に重なるように、液状の前記薄膜材料を着弾させて前記第1の薄膜部分の前記被膜を破損させ、前記第1の薄膜部分の内部の液状の前記薄膜材料と、新たに着弾させた前記薄膜材料とが混ざり合う状態にした後、新たに着弾した前記薄膜材料の表層部を硬化させることにより、第2の薄膜部分を形成する工程と、
前記第1の薄膜部分と前記第2の薄膜部分との境界が識別不能になった後、前記第1の薄膜部分及び前記第2の薄膜部分を新たな薄膜材料の着弾によって変形しない程度まで硬化させる工程と
を有し、
前記第1の薄膜部分を形成する工程が、
相互に平行に、かつ等間隔に配置された第1の仮想直線に沿って着弾位置をずらしながら、前記薄膜材料を着弾させる工程と、
着弾した前記薄膜材料の表層部を硬化させる工程と
を含み、
前記第2の薄膜部分を形成する工程が、
相互に隣り合う前記第1の仮想直線の間に、前記第1の仮想直線と平行に配置された第2の仮想直線に沿って着弾位置をずらしながら、両側の前記第1の薄膜部分と部分的に重なるように、前記薄膜材料を着弾させる工程と、
新たに着弾した前記薄膜材料の表層部を硬化させる工程と
を含む薄膜形成方法が提供される。
本発明の他の観点によると、
基板を保持するステージと、
前記ステージに保持された前記基板に対向し、前記基板に向けて、光硬化性の薄膜材料を液滴化して吐出する複数のノズル孔が設けられた少なくとも2つのノズルヘッドと、
前記基板に対向し、前記基板に付着した前記薄膜材料に硬化用の光を照射する少なくとも3つの硬化用光源と、
前記ノズルヘッド及び前記硬化用光源に対して、前記基板を相対的に移動させる移動機構と、
複数の前記硬化用光源の各々に対向する位置を、前記基板に付着した液状の前記薄膜材料が通過するとき、前記硬化用光源からの光による前記薄膜材料の硬化度が異なるように前記硬化用光源を制御する制御装置と
を有し、
前記制御装置は、
前記基板を走査方向に移動させながら、前記ノズル孔から前記薄膜材料を吐出させ、前記基板に付着した前記薄膜材料に硬化用の光を照射することによって薄膜が形成されるように前記ノズルヘッド、前記硬化用光源、及び前記移動機構を制御するときに、
前記ステージに保持された前記基板に、前記ノズル孔から液状の前記薄膜材料が着弾した後、着弾した前記薄膜材料に前記硬化用光源の少なくとも1つから光が照射されることによって前記薄膜材料の表層部が硬化されて被膜が形成された第1の薄膜部分が形成され、
前記第1の薄膜部分と部分的に重なるように、前記ノズル孔から液状の前記薄膜材料が着弾し、前記第1の薄膜部分の前記被膜が破損し、前記第1の薄膜部分の内部の液状の前記薄膜材料と、新たに着弾させた前記薄膜材料とが混ざり合う状態にした後、新たに着弾した前記薄膜材料に前記硬化用光源の少なくとも1つから光が照射されることによって新たに着弾した前記薄膜材料の表層部が硬化されて第2の薄膜部分が形成され、
前記第1の薄膜部分と前記第2の薄膜部分との境界が識別不能になった後、前記第1の薄膜部分及び前記第2の薄膜部分に、前記硬化用光源の少なくとも1つから光が照射されることによって、前記第1の薄膜部分及び前記第2の薄膜部分が、新たな薄膜材料の着弾によって変形しない程度まで硬化されるように、前記ノズルヘッド、前記硬化用光源、及び前記移動機構を制御する薄膜形成装置が提供される。
第1の薄膜部分と第2の薄膜部分との境界が識別不能になった後に、第3の硬化度まで硬化させることによって、薄膜を形成するため、薄膜の表面の凹凸を軽減することができる。また、事前にエッジパターン等を形成する必要がないため、薄膜形成のための所要時間の増大を防止することができる。
図1は、実施例による薄膜形成装置の概略正面図である。 図2Aは、ノズルユニットの斜視図であり、図2Bは、ノズルユニットの底面図である。 図3は、ステージ、基板、及びノズルユニットの平面図である。 図4は、基板に形成すべき薄膜の平面形状の一例を示す平面図である。 図5Aは、基板とノズルユニットとの側面図であり、基板に着弾した薄膜材料の平面図である。 図6A〜図6Eは、実施例による薄膜形成方法の途中段階における基板の断面図であり、図6Fは、薄膜が形成された基板の断面図である。 図7Aは、比較例1による薄膜形成方法で薄膜を形成するときの、基板、ノズルヘッド、第1の硬化用光源、及び第2の硬化用光源の側面図であり、図7B〜図7Dは、比較例1による薄膜形成方法の途中段階における基板の断面図であり、図7Eは、比較例1による薄膜形成方法で薄膜が形成された基板の断面図である。 図8Aは、比較例2による薄膜形成方法で薄膜を形成するときの、基板、ノズルヘッド、第1の硬化用光源、及び第2の硬化用光源の側面図であり、図8B〜図8Dは、比較例2による薄膜形成方法の途中段階における基板の断面図であり、図8Eは、比較例2による薄膜形成方法で薄膜が形成された基板の断面図である。 図9A〜図9Cは、他の実施例による薄膜形成方法の途中段階における基板の断面図である。 図9D〜図9Eは、他の実施例による薄膜形成方法の途中段階における基板の断面図である。 図10A〜図10Fは、図9A〜図9Eに示した実施例による薄膜形成方法の途中段階における基板の断面図であり、図9Fは、図9A〜図9Eに示した実施例による薄膜形成方法で薄膜が形成された基板の断面図である。
図1に、実施例による薄膜形成装置の概略正面図を示す。基台20の上に移動機構21を介してステージ22が支持されている。x軸及びy軸が水平方向を向き、z軸が鉛直上方を向くxyz直交座標系を定義する。移動機構21は、制御装置50により制御されて、ステージ22をx方向及びy方向に移動させる。なお、移動機構21が、z軸に平行な方向を回転中心としてステージ22の回転方向の姿勢を変化させる機能を有してもよい。
ステージ22の上面(保持面)に、薄膜を形成すべき基板60が保持される。基板60は、例えば真空チャックによりステージ22に固定される。ステージ22の上方にノズルユニット30が、昇降可能に支持されている。ノズルユニット30は、複数のノズルヘッドを含む。ノズルヘッドは、基板60に対向する複数のノズル孔を有する。各ノズル孔から、基板60の表面に向かって薄膜材料が液滴化されて吐出される。薄膜材料の吐出は、制御装置50によって制御される。液状の薄膜材料には、光硬化性樹脂(例えば、紫外線硬化性樹脂)が用いられる。
図1では、基台20に対してノズルユニット30を静止させ、基板60を移動させる例を示したが、その逆に、基台20に対して基板60を静止させ、ノズルユニット30を移動させてもよい。このように、基板60とノズルユニット30との一方を他方に対して相対的に移動させる構成とすればよい。
図2Aに、ノズルユニット30の斜視図を示す。ベースプレート31に、複数、例えば2個のノズルヘッド32が、y方向に並んで取り付けられている。ノズルヘッド32の各々は、x方向に並んだ複数のノズル孔33を有する。y方向に隣り合う2つのノズルヘッド32の間、及び両端のノズルヘッド32よりもさらに外側に、それぞれ第1の硬化用光源40が取り付けられている。最も外側の第1の硬化用光源40よりもさらに外側に、それぞれ第2の硬化用光源41が取り付けられている。第1の硬化用光源40及び第2の硬化用光源41は、基板60(図1)に付着した薄膜材料に硬化用の光(例えば紫外線)を照射する。
基板60の表面において、第2の硬化用光源41から放射された光のパワー密度が、第1の硬化用光源40から放射された光のパワー密度より高い。基板60(図1)に塗布された液状の薄膜材料が、第1の硬化用光源40から放射された光に照射されると、その極薄い表層部のみが硬化されて皮膜が形成されるが、内部は実質的に硬化されない。薄膜材料の表層部のみが硬化される現象を「仮硬化」ということとする。皮膜が形成された薄膜材料の上に、液滴状の薄膜材料が着弾すると、被膜が破壊され、既に塗布されていた液状の薄膜材料と、新たに塗布された液状の薄膜材料とが混ざり合う。
皮膜が形成された薄膜材料に、第2の硬化用光源41から放射された光が照射されると、薄膜材料の硬化度が高くなる。例えば、薄膜材料の内部まで硬化される。このため、第2の硬化用光源41から放射された光に照射された薄膜材料に、新たな液滴状の薄膜材料が着弾しても、両者は混ざり合わない。
図2Bに、ノズルユニット30の底面図を示す。2つのノズルヘッド32がy方向に並んで配置されている。2つのノズルヘッド32の間、及び最も外側のノズルヘッド32よりもさらに外側に、それぞれ第1の硬化用光源40が配置されている。第1の硬化用光源40よりもさらに外側に、それぞれ第2の硬化用光源41が配置されている。
ノズルヘッド32の各々のノズル孔33は、x方向に千鳥配列している。1つのノズルヘッド32に着目すると、一例として、x方向に関してノズル孔33が300dpiに相当するピッチで配置されている。一方のノズルヘッド32は、他方のノズルヘッド32に対して、300dpiに相当するピッチの半分だけx方向にずれて配置されている。このため、2つのノズルヘッド32のノズル孔33は、全体として、x方向に関して600dpiに相当するピッチ(以下、ノズルピッチという。)で配置される。
図3に、ステージ22、基板60、及びノズルユニット30の平面図を示す。ステージ22の保持面に基板60が保持されている。基板60の上方にノズルユニット30が支持されている。ベースプレート31に、ノズルヘッド32、第1の硬化用光源40、及び第2の硬化用光源41が取り付けられている。移動機構21が、制御装置50から制御されることにより、ステージ22をx方向及びy方向に移動させる。制御装置50は、ノズルヘッド32から薄膜材料を吐出させるタイミングを制御する。
基板60をy方向に移動させながら、ノズル孔33(図2B)から薄膜材料を液滴化して吐出することにより、x方向に関してノズルピッチに相当する解像度(600dpi)で、薄膜材料を基板60に着弾させることができる。基板60に着弾した(塗布された)薄膜材料は、基板60の移動方向の下流側に位置する第1の硬化用光源40から放射された光により仮硬化される。
基板60をy方向に移動させながら、ノズル孔33(図2B)から薄膜材料を液滴化して吐出する処理を、「走査」ということとする。基板60を、ノズルピッチの1/4だけx方向にずらして4回の走査を行うことにより、x方向に関してノズルピッチに相当する解像度の4倍(2400dpi)の解像度で、薄膜材料を基板60に着弾させることができる。4回の走査において、基板60を一方向にのみ移動させてもよいし、往復移動させてもよい。
4回の走査によって薄膜材料を塗布することができる領域を、1つの経路(パス)ということとする。1つの経路のx方向の幅が、基板60のx方向の寸法より狭い場合、基板60の表面を複数の経路に区分して、経路ごとに薄膜を形成することにより、基板60の全域に薄膜を形成することができる。
薄膜に要求される解像度が600dpiである場合には、1回の走査で1つの経路の処理を完了することができる。また、薄膜に要求される解像度が2400dpiである場合に、2400dpiに相当するノズルピッチを有するノズルユニット30を用いると、1回の走査で1つの経路の処理を完了することができる。
図4に、基板60に形成すべき薄膜の平面形状の一例を示す。基板60の表面に、薄膜を形成すべき領域(薄膜形成領域)61が画定されている。図4では、薄膜形成領域61
にハッチングが付されている。図4に示した例では、1つの薄膜形成領域61が、内部に円形や長方形の開口62を含む。他の薄膜形成領域61は円形や正方形である。薄膜形成領域61のパターンを定義するビットマップ形式の画像データが、制御装置50(図1)に記憶されている。一例として、基板60は、ビルドアップ基板のコア基板に相当し、薄膜は、層間絶縁膜に相当する。
図5Aに、基板60とノズルユニット30との側面図を示す。第2の硬化用光源41、第1の硬化用光源40、ノズルヘッド32、第1の硬化用光源40、ノズルヘッド32、第1の硬化用光源40、及び第2の硬化用光源41が、この順番に、y方向に配列している。基板60をy軸の正の方向(図5Aにおいて右方向)に移動させながら、2つのノズルヘッド32から薄膜材料を液滴化して吐出する。
2つのノズルヘッド32の各々の下流側(y軸の正の側)に配置された第1の硬化用光源40、及び下流側の端に配置された第2の硬化用光源41が点灯されている。上流側の端の第2の硬化用光源41、及び最も上流側の第1の硬化用光源40は消灯されており、使用されない。
図5Bに、基板60に着弾した薄膜材料の平面図を示す。図5Bでは、着弾時の液滴状の薄膜材料を円形で示す。上流側のノズルヘッド32から吐出された薄膜材料が、相互に平行に、かつ等間隔に配置された第1の仮想直線64に沿って、着弾位置を移動させながら着弾する。下流側のノズルヘッド32から吐出された薄膜材料は、相互に隣り合う第1の仮想直線64の間に、第1の仮想直線64と平行に配置された第2の仮想直線65に沿って、着弾位置を移動させながら着弾する。第2の仮想直線65に沿って着弾する薄膜材料は、その両側の第1の仮想直線64に沿って着弾している薄膜材料と部分的に重なる。
図6A〜図6Fを参照して、実施例による薄膜形成方法について説明する。図6A〜図6Fは、それぞれ図5A、図5Bの一点鎖線6A〜6Fの位置における基板60及び薄膜材料の断面図を示す。
図6Aに示すように、上流側のノズルヘッド32(図5A)から薄膜材料を吐出する。これにより、基板60に薄膜材料71が塗布される。図6Bに示すように、液状の薄膜材料71(図6A)が、第1の硬化用光源40(図5A)の下方を通過するときに、第1の硬化用光源40から放射された光に照射される。これにより、薄膜材料71が第1の硬化度まで硬化され、第1の薄膜部分72が形成される。
第1の薄膜部分72は、液状の薄膜材料が薄い皮膜72aで覆われた構造を有する。第1の硬化用光源40から放射される光は、薄膜材料71(図6A)の表層部を薄く硬化させるが、内部までは硬化させることができない程度のパワー密度を有する。
全てのモノマーが架橋してポリマーになった状態の硬化度が100%と定義される。硬化度は、例えば、フーリエ変換赤外ラマン分光法により評価することができる。第1の薄膜部分72は、内部の液状の薄膜材料に未架橋のモノマーが含まれているため、第1の硬化度は、100%よりも十分低い値である。
図6Cに示すように、下流側のノズルヘッド32(図5A)から薄膜材料を吐出する。これにより、第1の薄膜部分72と部分的に重なるように、液状の薄膜材料73が基板60に着弾する。液状の薄膜材料73の着弾によって、皮膜72aの一部が破損する。これにより、第1の薄膜部分72の内部の液状の薄膜材料と、新たに着弾した液状の薄膜材料73とが相互に混ざり合う。
図6Dに示すように、液状の薄膜材料73が下流側の第1の硬化用光源40(図5A)の下方を通過するときに、第1の硬化用光源40から放射された光によって、液状の薄膜材料73(図6C)が第2の硬化度まで硬化される。これにより、第2の薄膜部分74が形成される。第2の薄膜部分74は、第1の薄膜部分72と同様に、液状の薄膜材料が薄い皮膜74aで覆われた構造を有する。第2の硬化度も、第1の硬化度と同様に、100%より十分低い値である。第1の薄膜部分72(図6B)を形成するときの光のパワー密度と、第2の薄膜部分74を形成するときの光のパワー密度とが等しければ、第1の硬化度と第2の硬化度とは、ほぼ等しい。
図6Eに、図6Dの状態からある時間が経過した時点における基板60の断面図を示す。第1の薄膜部分72の皮膜72a及び第2の薄膜部分74の皮膜74a(図6D)が十分薄いため、第1の薄膜部分72及び第2の薄膜部分74(図6D)の液状の薄膜材料の表面張力により、皮膜72a、74aが変形し、その表面が平坦化される。表面が平坦化されると、第1の薄膜部分72と第2の薄膜部分74との境界が識別不能になる。
図6Fに示すように、第1の薄膜部分72及び第2の薄膜部分74が、y軸の正の側の端に配置された第2の硬化用光源41(図5A)からの光に照射されることにより、第3の硬化度まで硬化される。ここで、「第3の硬化度」は、薄膜材料の着弾によっては変形しない程度の硬化度を意味する。第3の硬化度は、第1の硬化度及び第2の硬化度のいずれよりも高い。第3の硬化度まで硬化されることにより、薄膜70が形成される。この時点で、第3の硬化度が、薄膜70に要求される硬化度まで達している必要はない。第3の硬化度が、形成すべき薄膜に要求される硬化度に達していない場合、基板60をステージ22(図1)から取り出した後、薄膜70に強い光を照射して、目標とする硬化度まで硬化させればよい。
次に、上記実施例による薄膜形成方法の効果を、比較例1及び比較例2による薄膜形成方法と対比しながら説明する。
図7Aに、比較例1による薄膜形成方法で薄膜を形成するときの、基板60、ノズルヘッド32、第1の硬化用光源40、及び第2の硬化用光源41の側面図を示す。比較例1では、第2の硬化用光源41が消灯されている。また、第1の硬化用光源40から放射される光の、基板60の表面におけるパワー密度は、図5Aに示した実施例による薄膜形成方法の第2の硬化用光源41から放射される光の、基板60の表面におけるパワー密度とほぼ等しい。
図7B〜図7Eに、それぞれ図7Aの一点鎖線7B〜7Eの位置における基板60の断面図を示す。図7Bに示すように、上流側のノズルヘッド32(図7A)から薄膜材料を吐出することにより、基板60に薄膜材料76を塗布する。
図7Cに示すように、下流側の第1の硬化用光源40からの光によって、液状の薄膜材料76(図7B)が第3の硬化度まで硬化されることにより、第1の薄膜部分77が形成される。実施例では、図6Bに示したように、第1の薄膜部分72は、表層部のみが硬化した状態であったが、比較例1では、第1の薄膜部分77は、内部まで硬化されている。
図7Dに示すように、下流側のノズルヘッド32(図7A)から薄膜材料を吐出することにより、基板60に薄膜材料78を塗布する。薄膜材料78は、第1の薄膜部分77と部分的に重なる。第1の薄膜部分77は、内部まで硬化されているため、薄膜材料78は、第1の薄膜部分77と馴染まない。
図7Eに示すように、薄膜材料78(図7D)が、第1の硬化用光源40からの光に照
射されて第3の硬化度まで硬化されることにより、第2の薄膜部分79が形成される。
比較例1では、第1の薄膜部分77と第2の薄膜部分79とが相互に馴染まない。このため、形成される薄膜の表面に凹凸が残る。この凹凸により、走査方向(y方向)に平行な細かい筋が肉眼で観察される。
図8Aに、比較例2による薄膜形成方法で薄膜を形成するときの、基板60、ノズルヘッド32、第1の硬化用光源40、及び第2の硬化用光源41の側面図を示す。比較例2では、第1の硬化用光源40が消灯されている。また、第2の硬化用光源41から放射される光の、基板60の表面におけるパワー密度は、図5Aに示した実施例による薄膜形成方法の第2の硬化用光源41から放射される光の、基板60の表面におけるパワー密度とほぼ等しい。
図8B〜図8Eに、それぞれ図8Aの一点鎖線8B〜8Eの位置における基板60の断面図を示す。図8Bに示すように、上流側のノズルヘッド32(図8A)から薄膜材料を吐出することにより、基板60に薄膜材料76を塗布する。図8Cに示すように、下流側のノズルヘッド32(図8A)から薄膜材料を吐出することにより、基板60に薄膜材料78を塗布する。薄膜材料76及び薄膜材料78は液体状態であるため、両者は容易に混ざり合う。
図8Dに示すように、薄膜材料78の着弾後、第2の硬化用光源41による光の照射が行われる前に、薄膜材料76と薄膜材料78とが混ざり合って、表面が平坦な液状の薄膜80が形成される。また、液状の薄膜80の縁も液状のままであるため、最も外周に着弾した薄膜材料76が面内方向に広がり、滲みが生じる。
図8Eに示すように、液状の薄膜80(図8D)が第2の硬化用光源41からの光に照射されることにより、硬化される。これにより薄膜81が形成される。比較例2では、薄膜81の表面が平坦化されるが、縁に滲みが発生しやすい。
図1〜図6Fに示した実施例では、液状の薄膜材料71(図6A)が基板60に着弾した後、薄膜材料71を吐出したノズルヘッド32の下流側に位置する第1の硬化用光源40によって、直ちに第1の硬化度まで硬化される。図8Dに示したように、基板60に塗布された薄膜材料が液状のままであると、薄膜材料が面内方向に広がり、滲みが発生する。実施例では、薄膜材料の着弾後、短時間で第1の硬化度まで硬化され、その後は、滲みが生じなくなる。このため、薄膜70(図6F)の縁の滲みを軽減することができる。下流側のノズルヘッド32(図5A)から吐出された薄膜材料73(図6C)が薄膜70の縁を形成する場合にも、同様に、滲みを軽減することができる。
薄膜材料が基板60に着弾してから、第1の硬化度まで硬化されるまでの時間は、薄膜材料の着弾地点から、その下流側の第1の硬化用光源40(図5A)による照射領域までの距離、及び基板60の移動速度に依存する。滲みを軽減する十分な効果を得るために、薄膜材料が基板60に着弾してから、第1の硬化度まで硬化されるまでの時間を0.2秒より短くすることが好ましい。同様に、薄膜材料が基板60に着弾してから、第2の硬化度まで硬化されるまでの時間も、0.2秒より短くすることが好ましい。
第2の硬化度まで硬化された第2の薄膜部分74(図6D)が、第3の硬化度まで硬化されて薄膜70(図6F)が形成されるまでの時間は、基板60の表面のうち、最も下流側の第1の硬化用光源40(図5A)による照射領域から、下流側の端に配置された第2の硬化用光源41による照射領域までの距離、及び基板60の移動速度に依存する。第1の薄膜部分72と第2の薄膜部分74(図6D)とが馴染んで、表面が平坦化されるまで
の時間を確保するために、第2の硬化度まで硬化された第2の薄膜部分74(図6D)が、第3の硬化度まで硬化されるまでの経過時間を0.5秒より長くすることが好ましい。
上記条件を満足するために、下流側のノズルヘッド32からの薄膜材料の着弾地点から、その下流側の第1の硬化用光源40による照射領域までの距離よりも、最も下流側の第1の硬化用光源40の照射領域から、最も下流側の第2の硬化用光源41の照射領域までの距離を長くすることが好ましい。
次に、図9A〜図10Fを参照して、他の実施例による薄膜形成装置、及び薄膜形成方法について説明する。以下、図1〜図6Fに示した実施例との相違点について説明し、同一の構成については説明を省略する。この実施例では、走査ごとに、ノズルピッチの1/4だけx方向にずらして4回の走査を行うことにより、1つの経路内に薄膜が形成される。
図9Aに、1回目の走査中における基板60、ノズルヘッド32、及び第1の硬化用光源40の側面図を示す。この実施例では、第2の硬化用光源41(図2A、図2B)は使用されない。第1の硬化用光源40は、制御装置50(図1)から制御されることにより、放射する光の強度を2段階に切り替えることができる。
第1の硬化用光源40から放射される光の強度が低いとき(以下、このときの強度を「低強度」という。)、基板60に塗布された薄膜材料を、第1の硬化度または第2の硬化度まで硬化させることができる。すなわち、図6B及び図6Dに示したように、薄膜材料の表層部のみを薄く硬化させ、皮膜を形成することができる。第1の硬化用光源40から放射される光の強度が高いとき(以下、このときの強度を「高強度」という。)、基板60に塗布された薄膜材料を、第3の硬化度まで硬化させることができる。すなわち、図6Fに示したように、薄膜材料を内部まで硬化させることができる。
1回目の走査は、基板60の移動方向(y軸の正方向)に関してノズルヘッド32の各々の下流側に配置された第1の硬化用光源40から、低強度の光が放射された状態で行われる。
図10Aに、最も下流側の第1の硬化用光源40からの光に照射された直後(図9Aの一点鎖線10Aの位置)の基板60の断面図を示す。図6Dに示した状態と同様に、皮膜72aで覆われた第1の薄膜部分72、及び皮膜74aで覆われた第2の薄膜部分74が形成されている。第1の薄膜部分72及び第2の薄膜部分74の内部は、液状のままである。
図9Bに、2回目の走査中における基板60、ノズルヘッド32、及び第1の硬化用光源40の断面図を示す。1回目の走査が終了すると、基板60の移動方向を反転させるとともに、基板60をx方向にノズルピッチの1/4だけずらせて、2回目の走査が行われる。2回目の走査では、最も上流側(y軸の最も正の側)の第1の硬化用光源40から高強度の光が放射され、他の2つの第1の硬化用光源40から低強度の光が放射される。
図10Bに、高強度の光が照射される直前(図9Bの一点鎖線10Bの位置)における基板60の断面図を示す。第1の薄膜部分72及び第2の薄膜部分74の液状部分の表面張力により、皮膜72a及び74aが変形して平坦になる。これにより、第1の薄膜部分72と第2の薄膜部分74との境界が識別不能になる。
図10Cに、高強度の光が照射された直後(図9Bの一点鎖線10Cの位置)における基板60の断面図を示す。第1の薄膜部分72及び第2の薄膜部分74(図10B)の内
部まで硬化されることにより、薄膜70が形成される。薄膜70の表面は平坦である。このように、ある走査時に仮硬化された薄膜材料が、次の走査時に、第3の硬化度まで硬化される。
図10Dに、最も下流側(図9Bにおいてy軸の負の側)の第1の硬化用光源40の下方を通過した直後(図9Bの一点鎖線10Dの位置)における基板60の断面図を示す。1回目の走査時に塗布された薄膜70の上に、第3の薄膜部分85及び第4の薄膜部分86が形成される。第3の薄膜部分85及び第4の薄膜部分86を形成する薄膜材料は、それぞれ1回目の走査時に形成された第2の薄膜部分74及び第1の薄膜部分72の着弾地点から、x方向にノズルピッチの1/4だけずれた地点に着弾する。この時点で、第3の薄膜部分85及び第4の薄膜部分86は、表面に皮膜85a及び86aが形成された状態であり、内部は液状のままである。このため、時間の経過とともに、第3の薄膜部分85及び第4の薄膜部分86の表面が平坦化される。
図9Cに、3回目の走査中における基板60、ノズルヘッド32、及び第1の硬化用光源40の側面図を示す。2回目の走査が終了すると、基板60の移動方向を反転させるとともに、基板60をx方向にノズルピッチの1/4だけずらせて、3回目の走査が行われる。3回目の走査では、最も上流側(y軸の最も負の側)の第1の硬化用光源40から高強度の光が放射され、他の2つの第1の硬化用光源40から低強度の光が放射される。
図10Eに、高強度の光が照射された直後(図9Cの一点鎖線10Eの位置)における基板60の断面図を示す。第3の薄膜部分85及び第4の薄膜部分86(図10D)が硬化されて、薄膜87が形成される。その後、図9Cに示すように、薄膜87の上に、ノズルヘッド32から吐出された薄膜材料が塗布されて、仮硬化されることにより、薄膜部分88が形成される。
図9Dに、4回目の走査中における基板60、ノズルヘッド32、及び第1の硬化用光源40の側面図を示す。3回目の走査が終了すると、基板60の移動方向を反転させるとともに、基板60をx方向にノズルピッチの1/4だけずらせて、4回目の走査が行われる。4回目の走査では、2回目の走査(図9B)と同様に、最も上流側(y軸の最も正の側)の第1の硬化用光源40から高強度の光が放射され、他の2つの第1の硬化用光源40から低強度の光が放射される。3回目の走査時に形成された薄膜部分88が第3の硬化度まで硬化されることにより、薄膜89が形成される。その後、薄膜89の上に、ノズルヘッド32から吐出された薄膜材料が塗布されて、仮硬化されることにより、薄膜部分90が形成される。
図9Eに示すように、4回目の走査が終了すると、基板60の移動方向を反転させる。少なくとも1つの第1の硬化用光源40から、高強度の光が放射された状態で、基板60を移動させる。ノズルヘッド32からの薄膜材料の吐出は行わない。
図10Fに、高強度の光が照射された後(図9Eの一点鎖線10Fの位置)における基板60の断面図を示す。薄膜部分90(図9E)が第3の硬化度まで硬化されて、薄膜91が形成される。4回の走査と、最後の硬化のための基板60の移動(図9E)により、薄膜70、87、89、91からなる薄膜92が形成される。
図9A〜図10Fに示した実施例においても、表面が平坦で、かつ滲みの少ない薄膜92を形成することができる。さらに、形成する薄膜の解像度を高めることができる。例えば、2つのノズルヘッド32のノズルピッチが全体として600dpi相当である場合、4回の走査を行うことによって、2400dpiの解像度で薄膜92を形成することができる。
以上実施例に沿って本発明を説明したが、本発明はこれらに制限されるものではない。例えば、種々の変更、改良、組み合わせ等が可能なことは当業者に自明であろう。
20 基台
21 移動機構
22 ステージ
30 ノズルユニット
31 ベースプレート
32 ノズルヘッド
33 ノズル孔
40 第1の硬化用光源
41 第2の硬化用光源
50 制御装置
60 基板
61 薄膜形成領域
62 開口
64 第1の仮想直線
65 第2の仮想直線
70 薄膜
71 液状の薄膜材料
72 第1の薄膜部分
72a 皮膜
73 液状の薄膜材料
74 第2の薄膜部分
74a 皮膜
76 液状の薄膜材料
77 第1の薄膜部分
78 液状の薄膜材料
79 第2の薄膜部分
80 液状の薄膜
81 薄膜
85 第3の薄膜部分
85a 皮膜
86 第4の薄膜部分
86a 皮膜
87 薄膜
88 薄膜部分
89 薄膜
90 薄膜部分
91、92 薄膜

Claims (6)

  1. 基板に、液状の薄膜材料を着弾させた後、着弾した前記薄膜材料の表層部を硬化させることにより、内部が液状で表面に被膜が形成された第1の薄膜部分を形成する工程と、
    前記第1の薄膜部分と部分的に重なるように、液状の前記薄膜材料を着弾させて前記第1の薄膜部分の前記被膜を破損させ、前記第1の薄膜部分の内部の液状の前記薄膜材料と、新たに着弾させた前記薄膜材料とが混ざり合う状態にした後、新たに着弾した前記薄膜材料の表層部を硬化させることにより、第2の薄膜部分を形成する工程と、
    前記第1の薄膜部分と前記第2の薄膜部分との境界が識別不能になった後、前記第1の薄膜部分及び前記第2の薄膜部分を新たな薄膜材料の着弾によって変形しない程度まで硬化させる工程と
    を有し、
    前記第1の薄膜部分を形成する工程が、
    相互に平行に、かつ等間隔に配置された第1の仮想直線に沿って着弾位置をずらしながら、前記薄膜材料を着弾させる工程と、
    着弾した前記薄膜材料の表層部を硬化させる工程と
    を含み、
    前記第2の薄膜部分を形成する工程が、
    相互に隣り合う前記第1の仮想直線の間に、前記第1の仮想直線と平行に配置された第2の仮想直線に沿って着弾位置をずらしながら、両側の前記第1の薄膜部分と部分的に重なるように、前記薄膜材料を着弾させる工程と、
    新たに着弾した前記薄膜材料の表層部を硬化させる工程と
    を含む薄膜形成方法。
  2. 基板に、液状の薄膜材料を着弾させた後、着弾した前記薄膜材料の表層部を硬化させることにより、内部が液状で表面に被膜が形成された第1の薄膜部分を形成する工程と、
    前記第1の薄膜部分と部分的に重なるように、液状の前記薄膜材料を着弾させて前記第1の薄膜部分の前記被膜を破損させ、前記第1の薄膜部分の内部の液状の前記薄膜材料と、新たに着弾させた前記薄膜材料とが混ざり合う状態にした後、新たに着弾した前記薄膜材料の表層部を硬化させることにより、第2の薄膜部分を形成する工程と、
    前記第1の薄膜部分と前記第2の薄膜部分との境界が識別不能になった後、前記第1の薄膜部分及び前記第2の薄膜部分を新たな薄膜材料の着弾によって変形しない程度まで硬化させる工程と
    を有し、
    前記第1の薄膜部分を形成する工程において、前記薄膜材料が前記基板に着弾してから、着弾した前記薄膜材料の表層部を硬化させるまでの経過時間が0.2秒よりも短く、
    前記第2の薄膜部分を形成する工程において、前記薄膜材料が前記基板に着弾してから、着弾した前記薄膜材料の表層部を硬化させるまでの経過時間が0.2秒よりも短く、
    前記第2の薄膜部分の表層部が硬化された後、前記第1の薄膜部分及び前記第2の薄膜部分を新たな薄膜材料の着弾によって変形しない程度まで硬化させるまでの経過時間が0.5秒より長い薄膜形成方法。
  3. 基板に、液状の薄膜材料を着弾させた後、着弾した前記薄膜材料の表層部を硬化させることにより、内部が液状で表面に被膜が形成された第1の薄膜部分を形成する工程と、
    前記第1の薄膜部分と部分的に重なるように、液状の前記薄膜材料を着弾させて前記第1の薄膜部分の前記被膜を破損させ、前記第1の薄膜部分の内部の液状の前記薄膜材料と、新たに着弾させた前記薄膜材料とが混ざり合う状態にした後、新たに着弾した前記薄膜材料の表層部を硬化させることにより、第2の薄膜部分を形成する工程と、
    前記第1の薄膜部分と前記第2の薄膜部分との境界が識別不能になった後、前記第1の薄膜部分及び前記第2の薄膜部分を新たな薄膜材料の着弾によって変形しない程度まで硬化させる工程と
    を有し、
    前記薄膜材料は、光硬化性樹脂を含み、前記第1の薄膜部分及び前記第2の薄膜部分を新たな薄膜材料の着弾によって変形しない程度まで硬化させるときに照射される光のパワー密度が、前記第1の薄膜部分を形成する工程及び前記第2の薄膜部分を形成する工程において前記薄膜材料に照射される光のパワー密度よりも高い薄膜形成方法。
  4. 基板を保持するステージと、
    前記ステージに保持された前記基板に対向し、前記基板に向けて、光硬化性の薄膜材料を液滴化して吐出する複数のノズル孔が設けられた少なくとも2つのノズルヘッドと、
    前記基板に対向し、前記基板に付着した前記薄膜材料に硬化用の光を照射する少なくとも3つの硬化用光源と、
    前記ノズルヘッド及び前記硬化用光源に対して、前記基板を相対的に移動させる移動機構と、
    複数の前記硬化用光源の各々に対向する位置を、前記基板に付着した液状の前記薄膜材料が通過するとき、前記硬化用光源からの光による前記薄膜材料の硬化度が異なるように前記硬化用光源を制御する制御装置と
    を有し、
    前記制御装置は、
    前記基板を走査方向に移動させながら、前記ノズル孔から前記薄膜材料を吐出させ、前記基板に付着した前記薄膜材料に硬化用の光を照射することによって薄膜が形成されるように前記ノズルヘッド、前記硬化用光源、及び前記移動機構を制御するときに、
    前記ステージに保持された前記基板に、前記ノズル孔から液状の前記薄膜材料が着弾した後、着弾した前記薄膜材料に前記硬化用光源の少なくとも1つから光が照射されることによって前記薄膜材料の表層部が硬化されて被膜が形成された第1の薄膜部分が形成され、
    前記第1の薄膜部分と部分的に重なるように、前記ノズル孔から液状の前記薄膜材料が着弾し、前記第1の薄膜部分の前記被膜が破損し、前記第1の薄膜部分の内部の液状の前記薄膜材料と、新たに着弾させた前記薄膜材料とが混ざり合う状態にした後、新たに着弾した前記薄膜材料に前記硬化用光源の少なくとも1つから光が照射されることによって新たに着弾した前記薄膜材料の表層部が硬化されて第2の薄膜部分が形成され、
    前記第1の薄膜部分と前記第2の薄膜部分との境界が識別不能になった後、前記第1の薄膜部分及び前記第2の薄膜部分に、前記硬化用光源の少なくとも1つから光が照射されることによって、前記第1の薄膜部分及び前記第2の薄膜部分が、新たな薄膜材料の着弾によって変形しない程度まで硬化されるように、前記ノズルヘッド、前記硬化用光源、及び前記移動機構を制御する薄膜形成装置。
  5. 前記基板が前記走査方向に移動するとき、前記基板の表面のある位置が、1つの前記ノズルヘッド、1つの前記硬化用光源、他の1つの前記ノズルヘッド、他の1つの前記硬化用光源、及びさらに他の1つの前記硬化用光源にそれぞれ対向する位置を順番に通過するように、前記ノズルヘッド及び前記硬化用光源が配置されており、
    前記基板の移動方向の最も下流側に配置された前記硬化用光源による前記基板の表面におけるパワー密度が、他の前記硬化用光源による前記基板の表面におけるパワー密度より高い請求項に記載の薄膜形成装置。
  6. 複数の前記ノズルヘッドが、前記走査方向に配列しており、
    複数の前記硬化用光源が、前記ノズルヘッドの間、及び両端に配置されている前記ノズルヘッドよりもさらに外側に配置されており、
    前記制御装置は、前記ノズルヘッド、前記硬化用光源、及び前記移動機構を制御して、
    前記基板を前記走査方向に移動させながら、前記ノズルヘッドから前記薄膜材料を吐出させ、前記ノズルヘッドの下流側の前記硬化用光源からの光によって、前記基板に付着した前記薄膜材料の表層部を硬化させ、
    その後、前記基板の移動方向を反転させて、1つの前記硬化用光源からの光によって、表層部が硬化した前記薄膜材料の硬化度を高めるとともに、前記ノズルヘッドから前記薄膜材料を吐出させ、前記ノズルヘッドの下流側の前記硬化用光源からの光によって、前記基板に付着した前記薄膜材料の表層部を硬化させる請求項に記載の薄膜形成装置。
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