JP6248816B2 - 単結晶の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、単結晶の製造方法に関し、特に、浮遊帯域溶融法(フローティングゾーン法、FZ(Floating Zone)法)における単結晶の回転制御に関するものである。
シリコンなどの単結晶を育成する方法の一つとしてFZ法が知られている。FZ法では、多結晶の原料ロッドの一部を加熱して溶融帯域を形成し、溶融帯域を表面張力によって支えながら溶融帯域の上方及び下方にそれぞれ位置する原料ロッド及び単結晶を下方にゆっくりと移動させて単結晶を徐々に成長させる。特に、単結晶育成の初期段階では、原料ロッドの先端部を溶融してこの溶融部を種結晶に融着させた後、無転位化のため直径を細く絞りながら単結晶を一定の長さまで成長させる絞り工程が実施される。その後、単結晶の直径を徐々に拡大させてコーン部を形成し、直径を一定に保ったまま単結晶をさらに成長させて直胴部を形成する。
シリコン単結晶を半導体デバイスとして機能させるためにはp型或いはn型の不純物のドーピングが必要である。FZ法においては、ドーパンドガスを溶融帯域に吹き付けるガスドーピングによってシリコン単結晶への不純物のドーピングが行われている。例えば特許文献1には、単結晶の回転方向を交互に変更するとともに、原料ロッドの回転方向および/または回転数を変更することにより、単結晶中に取り込まれるドーパントの面内分布を制御し、単結晶から製造されるウェーハの抵抗率の面内分布のばらつきを低減する方法が記載されている。
特開2011−225451号公報
近年、FZ法においては原料ロッドの大口径化が進み、これに伴って製造ロット内の単結晶ウェーハの耐圧ばらつきが問題となっている。単結晶ウェーハの耐圧ばらつきが悪化すると例えばパワー半導体デバイスの信頼性が著しく低下することから改善が求められている。
したがって、本発明の目的は、製造ロット内の単結晶ウェーハの耐圧ばらつきを小さくすることが可能な単結晶の製造方法を提供することにある。
本願発明者は、製造ロット内の単結晶ウェーハの耐圧ばらつきの原因について鋭意研究を重ねた結果、製造ロット内の単結晶ウェーハの耐圧ばらつきは、単結晶の抵抗率の面内ばらつきと相関があり、単結晶ウェーハの抵抗率の面内ばらつきは原料直径の変化の影響を受けており、原料直径の変化に合わせて、単結晶を正逆交互回転する制御における回転角度の組み合わせを調整することにより、単結晶ウェーハの抵抗率の面内ばらつきを抑えることができることを見出した。
本発明はこのような技術的知見に基づくものであり、本発明による単結晶の製造方法は、原料ロッドの一部を加熱し、前記原料ロッドの下方に位置する単結晶との間に溶融帯域を形成し、前記溶融帯域を表面張力によって支えながら前記原料ロッド及び前記単結晶を下方に移動させて前記単結晶を成長させる浮遊帯域溶融法による単結晶の製造方法であって、前記単結晶を回転させながら、前記溶融帯域にドーパントガスを供給して、前記単結晶にドーパントを添加する工程を含み、前記単結晶の回転では、前記単結晶をベース角度で回転させるベース回転と、前記単結晶を前記ベース回転とは逆方向に前記ベース角度よりも小さなカウンター角度で回転させるカウンター回転とを交互に繰り返すと共に、前記原料ロッドの直径に応じて、前記ベース角度と前記カウンター角度を定めることを特徴とする。
いわゆる交互回転法による単結晶の育成において、単結晶の抵抗率の面内分布は、原料ロッドの直径が小さくなるほど単結晶中心部の抵抗率が下がるが、ベース回転とカウンター回転の回転角度の組み合わせを変えることでウェーハ中心部の抵抗率の低下を抑えることができる。すなわち、本発明によれば、原料ロッドの直径を測定し、原料直径と1対1で対応させたテーブルなどを用いて前記回転角度の組み合わせを変化させることで、単結晶の抵抗率の面内ばらつきを小さくすることができる。したがって、単結晶育成中に原料ロッドの直径が変化した場合でも単結晶の抵抗率の面内ばらつきを抑えることができ、高品質な単結晶を製造することができる。
本発明による単結晶の製造方法は、溶融帯域との固液界面における前記原料ロッドの直径と前記回転角度の組み合わせの関係を一対一で対応付けたテーブル、数式、図、あるいはプログラム(以下、テーブル類とする)を用いることにより、前記原料ロッドの直径に応じた前記回転角度の組み合わせを定めることが好ましい。これによれば、現在の原料直径に対応する回転角度の組み合わせを容易に導出して設定することができる。
本発明による単結晶の製造方法は、前記溶融帯域に前記ドーパントガスを吹き付けながら前記単結晶を成長させることが好ましい。これによれば、単結晶中にドーパントを確実に添加することができ、さらにドーパント濃度の面内ばらつきに起因する単結晶の抵抗率の面内ばらつきを確実に抑えることができる。
本発明において、前記原料ロッドは、先端部から後端部に向かって直径が徐々に太くなる第1のテーパー部と、前記第1のテーパー部よりも後端側に位置し、後端部に向かって直径が徐々に細くなる前記第2のテーパー部とを有してもよく、前記第1のテーパー部と前記第2のテーパー部との間に位置し、直径が一定である直胴部をさらに有してもよい。このような原料ロッドを用いる場合には、原料直径の変化の影響を受けて単結晶の抵抗率の面内ばらつきが変化するが、本発明によればそのような面内ばらつきを抑えることができる。
本発明において、原料ロッドの溶融した先端部に種結晶を融着させる融着工程と、前記種結晶の上方に成長する単結晶の直径を増加させながら成長させるコーン部育成工程と、前記単結晶の直径を一定に保ちながら成長させる直胴部育成工程とを有し、前記直胴部育成工程において、前記単結晶を回転させながら、前記溶融帯域にドーパントガスを供給して、前記単結晶にドーパントを添加することが好ましい。本発明によれば、直胴部育成工程において単結晶の抵抗率の面内ばらつきを抑制できる。したがって、高品質な単結晶を提供することができる。
本発明によれば、単結晶の抵抗率の面内ばらつきを抑え、これにより製造ロット内の単結晶ウェーハの耐圧ばらつきを小さくすることが可能な単結晶の製造方法を提供することができる。
図1は、本発明の好ましい実施の形態によるFZ法による単結晶製造装置10の構成を示す模式図である。 図2は、単結晶製造装置10により製造される単結晶インゴットの形状を示す略側面図である。 図3は、FZ法による単結晶の製造工程を概略的に示すフローチャートである。 図4は、単結晶の直胴部育成工程における単結晶の回転制御方法を説明するための図である。 図5は、本実施形態による交互回転法を説明するためのフローチャートである。 図6(a)〜(c)は、原料ロッドの形状の変形例を示す略断面図である。
以下、添付図面を参照しながら、本発明の好ましい実施の形態について詳細に説明する。
図1は、本発明の好ましい実施の形態によるFZ法による単結晶製造装置10の構成を示す模式図である。
図1に示すように、単結晶製造装置10は、上軸11の下端に取り付けられた原料ロッド1を回転させながら降下させる原料送り機構12と、下軸13の上端に取り付けられた種結晶2の上部に晶出した単結晶3を回転させながら降下させる結晶送り機構14と、原料ロッド1を加熱するための誘導加熱コイル15(ワークコイル)と、溶融帯域4にパージガスを吹き付けるためのパージノズル16と、原料ロッド1と単結晶3との間の溶融帯域を撮影するCCDカメラ17と、CCDカメラ17が撮影した画像データを処理する画像処理部18と、画像データに基づいて原料送り機構12、結晶送り機構14及び誘導加熱コイル15を制御する制御部19とを有している。
原料送り機構12は、制御部19からの指示に従って原料ロッド1の送り速度Vpと回転速度Npとを制御する。また、結晶送り機構14は、制御部19からの指示に従って単結晶3の送り速度Vsと回転速度Nsとを制御する。
誘導加熱コイル15は原料ロッド1の周囲を取り囲むループ導体であり、誘導加熱コイル15に発振器から高周波電流が供給されることで原料ロッド1が発熱する。パージノズル16からはドーパントを含むパージガスが供給される。本実施形態において、CCDカメラ17は複数台設けられていてもよい。マルチカメラシステムを採用した場合には、単結晶及び原料ロッドの直径及び位置並びに溶融帯域のゾーン長をより正確に測定することが可能となる。
図2は、単結晶製造装置10により製造される単結晶インゴットの形状を示す略側面図である。
図2に示すように、単結晶インゴット3は、無転位化のため直径が細く絞られた絞り部3aと、絞り部3aの上端から直径が徐々に拡大するコーン部3bと、一定の直径を有する直胴部3cと、直径が縮小するボトム部3dとを有している。FZ法では、単結晶インゴット3が絞り部3a、コーン部3b、直胴部3c、ボトム部3dの順に育成され、直胴部3cが実際に製品として提供される部分である。なお、図1の単結晶3は直胴部3cの途中まで育成された状態である。単結晶インゴット3の長さは原料ロッド1の量に依存する。一回の引き上げ工程でできるだけ多くの単結晶を育成するためには、原料ロッドの大口径化が有効である。
図3は、FZ法による単結晶の製造工程を概略的に示すフローチャートである。
図3に示すように、FZ法による単結晶の育成では、原料ロッド1の先端部を溶融して種結晶2に融着させる融着工程S1、無転位化のため単結晶を細く絞る絞り工程S2、単結晶の直径を目標の直径まで徐々に拡大させてコーン部を育成するコーン部育成工程S3、単結晶の直径を一定に維持して直胴部を育成する直胴部育成工程S4、単結晶の直径を縮小させてボトム部を育成するボトム部育成工程S5、及び単結晶の育成を終了して冷却する冷却工程S6が順に実施される。
図4は、単結晶の直胴部育成工程における単結晶の回転制御方法を説明するための図である。
図4(a)及び(b)に示すように、直胴部育成工程では、単結晶の正転と逆転とを交互に繰り返すいわゆる交互回転法が実施される。すなわち、図4(a)に示すように単結晶3を時計回りに所定の回転角度θで回転させるステップと、図4(b)に示すように単結晶3を反時計回りに所定の回転角度θで回転させるステップとが交互に繰り返される。
本実施形態において、図4(a)に示す時計回りの回転角度θは図4(b)に示す反時計回りの回転角度θよりも大きい。回転角度が大きいほうの回転はベース回転、小さいほうの回転はカウンター回転と呼ばれる。さらに、相対的に大きな回転角度θのほうはベース角度と呼ばれ、相対的に小さな回転角度θのほうはカウンター角度と呼ばれる。そしてベース角度θがカウンター角度θを上回ることにより、単結晶3は時計回り方向に少しずつ向きを変えていく。このような単結晶3の回転制御により、パージガスから単結晶中に取り込まれるドーパントの面内分布をできるだけ均一にすることができるが、さらなる均一化のために以下の交互回転制御が行われる。
図5は、本実施形態による交互回転法を説明するためのフローチャートである。
図5に示すように、交互回転法による単結晶の直胴部育成工程では、溶融帯域4との固液界面における原料ロッド1の直径(原料直径)Dpを測定する(ステップS11)。次に、原料直径Dpとベース角度θおよびカウンター角度θの大きさとの関係を一対一で対応付けたテーブルを参照して、原料直径Dpに対応するベース角度θおよびカウンター角度θを設定する(ステップS12)。なおベース角度θは原料直径の変化とは無関係な固定値であることが好ましいが、可変値であってもよい。
次に、設定されたベース角度θで単結晶を正転(ベース回転)させると共に、設定されたカウンター角度θで単結晶を逆転(カウンター回転)させる(ステップS13)。そして単結晶の直胴部の育成工程においてベース回転とカウンター回転とが交互に繰り返し行われる(ステップS14N、S11〜S13)。カウンター回転速度はベース回転速度と同一であってもよく、互いに異なっていてもよい。さらに原料直径に合わせてカウンター回転速度を調整してもよい。
カウンター角度θが小さいときの単結晶の抵抗率の面内分布は単結晶中心部の抵抗率が低下し、単結晶の中心部の抵抗率のばらつきは小さくなる。逆に、カウンター角度θが大きいときの単結晶の抵抗率の面内分布は単結晶中心部の抵抗率の低下は小さくなるが、単結晶の中心部の抵抗率のばらつきは大きくなる。ここで、単結晶の抵抗率の面内分布とは、単結晶インゴットの中心軸と直交する平面内の抵抗率の分布である。
一方、原料直径Dpとウェーハの抵抗率の面内分布との関係については、原料直径Dpが小さいとき単結晶の抵抗率の面内分布はウェーハ中心部の抵抗率が大きく低下し、原料直径Dpが大きいとき単結晶の抵抗率の面内分布はウェーハ中心部の抵抗率の低下は小さくなる。
そこで、原料直径Dpが大きいときにはカウンター角度θを小さくし、逆に原料直径Dpが小さいときにはカウンター角度θを大きくする。このようなカウンター角度θの制御により、カウンター角度θの影響と原料直径Dpの影響とを相殺するので、単結晶の抵抗率の面内分布の均一化を図ることができ、抵抗率の面内分布を所定の偏差内(例えば10%以内)に収めることができる。
図6(a)〜(c)は、原料ロッドの形状の変形例を示す略断面図である。
図6(a)に示す原料ロッド1は、先端部に設けられたテーパー部1aと、テーパー部1aよりも後端側に設けられた直胴部1bとを有している。テーパー部1aは先端部から後端部に向かって徐々に太くなる形状を有するが、直胴部1bの太さは一定であるため、原料直径の変化を考慮しない従来の交互回転制御でも対応可能である。
これに対し、図6(b)に示す原料ロッド1は、先端部に設けられたテーパー部1aと、テーパー部1aよりも後端側に設けられた直胴部1bと、直胴部1bよりも後端側に設けられたテーパー部1cとを有している。テーパー部1cは後端に向かって徐々に細くなる形状を有している。さらに、図6(c)に示す原料ロッド1は直胴部を有しておらず、先端部に設けられたテーパー部1aと、テーパー部1aよりも後端側に設けられたテーパー部1dのみを有している。テーパー部1dは後端に向かって徐々に細くなる形状を有している。
原料ロッドの大口径化の要求に応えながらその製造歩留まりの向上を図るため、最近は図6(b),(c)のようなテーパー部1a以降でも直径が変化する原料ロッドが提供される機会が増えている。これらの原料ロッドを用いる場合、従来の回転制御方法では原料直径の変化の影響を受けてウェーハの抵抗率の面内分布のばらつきが大きくなってしまう。
しかし、本実施形態による単結晶の回転制御方法は、原料直径の変化に合わせてカウンター角度を調整するので、図6(b),(c)に示した原料ロッドを用いたとしても高品質な単結晶を製造可能である。すなわち、原料直径の変化が単結晶の抵抗率の面内分布に与える影響を低減させることができ、単結晶ウェーハの耐圧ばらつきを改善することができる。
以下に、本発明の効果について、より具体的に説明する。
直径約200mmのシリコン単結晶をFZ法により育成した。直胴部育成工程では交互回転法を採用し、ベース角度θとカウンター角度θとの差を278度とした。さらに原料ロッドは図6(a)の形状を有し、直胴部の直径が152.9mmのものを用いた。こうして育成されたシリコン単結晶インゴットのサンプル#1から、単結晶インゴットの直胴部域の端から端までの範囲から等間隔に切り出して10枚のシリコンウェーハを作製し、それぞれの抵抗率の面内分布(RRG:Resistivity Radial Gradient)を求めた。
ベース角度θとカウンター角度θとの差を198度とし、上記サンプル#1よりもカウンター角度θの相対値を大きくした点以外は上記サンプル#1と同一条件下でシリコン単結晶インゴットのサンプル#2を製造し、このサンプル#2からサンプル#1と同様に10枚のシリコンウェーハを作製し、それぞれの抵抗率の面内分布(RRG)を求めた。
ベース角度θとカウンター角度θとの差を138度とし、上記サンプル#2よりもカウンター角度θの相対値をさらに大きくした点以外は上記サンプル#1およびサンプル#2と同一条件下でシリコン単結晶インゴットのサンプル#3を製造し、このサンプル#3からサンプル#1と同様に10枚のシリコンウェーハを作製し、それぞれの抵抗率の面内分布(RRG)を求めた。
なおRRGの値は、ウェーハの外周5mmを除いた範囲における面内抵抗値の最大値及び最小値をそれぞれρmax及びρminとするとき、以下の計算式により算出される。
RRG(%)=(ρmax−ρmin)/ρmin×100
これらサンプル#1〜#3の抵抗率の面内分布の測定結果から以下のことが判明した。
ベース角度に対してカウンター角度が相対的に小さい場合、ウェーハ中心部の抵抗率の低下傾向は小さかった。カウンター角度を相対的に大きくすることでウェーハ中心部の抵抗率の低下傾向が大きくなった。このように、ウェーハの抵抗率の面内分布は回転角度の組み合わせで制御できることが分かった。
直胴部の直径が142.6mmである原料ロッドを用いた点以外は上記サンプル#1と同一条件下でシリコン単結晶インゴットのサンプル#4を製造し、サンプル#4の単結晶インゴットの直胴部域の端から端までの範囲から等間隔に切り出して10枚のシリコンウェーハを作製し、それぞれの抵抗率の面内分布(RRG)を求めた。
直胴部の直径が148.5mmである原料ロッドを用いた点以外は上記サンプル#1と同一条件下でシリコン単結晶インゴットのサンプル#5を製造し、サンプル#5の単結晶インゴットの直胴部域の端から端までの範囲から等間隔に切り出して10枚のシリコンウェーハを作製し、それぞれの抵抗率の面内分布(RRG)を求めた。
これらサンプル#4〜#5の抵抗率の面内分布の測定結果から以下のことが判明した。
角度差が278度となるベース角度θとカウンター角度θの組み合わせにおいて、原料直径が142.6mmと相対的に小さい場合における抵抗率の面内分布は、ウェーハ中心部の抵抗率の低下傾向が大きくなった。また、原料直径が148.5mmと相対的に大きい場合における抵抗率の面内分布は、ウェーハ中心部の抵抗率の低下傾向は見られたが、原料直径が142.6mmのときほど大きくはなかった。さらに角度差が198度となるベース角度θとカウンター角度θの組み合わせにおいて、原料直径が152.9mmと相対的に大きい場合における抵抗率の面内分布は、ウェーハ中心部の抵抗率の上昇傾向が見られた。
このように、ウェーハの抵抗率の面内分布は原料直径が小さくなるほどウェーハ中心部の抵抗率の低下傾向が大きくなり、逆に原料直径が大きくなるほどウェーハ中心部の抵抗率の低下傾向が小さくなることが分かった。
なお、サンプル#1〜#5の抵抗率の面内分布(RRG)の測定結果を表1にまとめる。
Figure 0006248816
次に、上記の知見およびデータに基づいて、抵抗率の面内分布を改善するために、原料直径に応じたベース角度θとカウンター角度θの組合せのテーブルを作成し、そのテーブルに基づいて、ベース角度θとカウンター角度θを変化させてシリコン単結晶インゴットのサンプルNo.6〜No.8を製造した。
このとき用いた原料は主に図6(b)のカテゴリーに分類される原料であり、定径部が145〜152mmであり、テーパー部において原料径が5〜10mm減径するものであった。これらサンプルNo.6〜No.8について、上記と同様に抵抗率の面内分布を評価した。その結果を表2に示す。
比較例として、シリコン単結晶の製造中にベース角度θおよびカウンター角度θを固定した場合も表2のNo.9〜No.11に示す。
Figure 0006248816
表2に示すように、実施例のRRGは比較例に比べて値が小さく、抵抗率の面内分布が本発明を適用することにより改善されることが分かる。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は、上記の実施形態に限定されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることはいうまでもない。
例えば、上記実施形態においては、時計回りにベース角度、反時計回りにカウンター角度をそれぞれ設定したが、反時計回りにベース角度、時計回りにカウンター角度を設定してもよい。また、上記実施形態においてはベース角度θを固定値としたが、ベース角度θを可変値とすることも可能である。
また、上記実施形態においてはパージノズルを用いて溶融帯域にドーパントを含むパージガスを吹き付けているが、必ずしもパージノズルを用いる必要はなく、炉内雰囲気中のドーパント濃度を高めて自然に注入されるようにしてもよい。
1 原料ロッド
1a テーパー部
1b 直胴部
1c テーパー部
1d テーパー部
2 種結晶
3 単結晶(インゴット)
3a 絞り部
3b コーン部
3c 直胴部
3d ボトム部
4 溶融帯域
10 単結晶製造装置
11 上軸
12 原料送り機構
13 下軸
14 結晶送り機構
15 誘導加熱コイル
16 パージノズル
17 CCDカメラ
18 画像処理部
19 制御部

Claims (6)

  1. 原料ロッドの一部を加熱して溶融帯域を形成し、前記溶融帯域の上方及び下方にそれぞれ位置する前記原料ロッド及び単結晶を下方に移動させて前記単結晶を成長させる浮遊帯域溶融法による単結晶の製造方法であって、
    前記単結晶を回転させながら、前記溶融帯域にドーパントガスを供給して前記単結晶にドーパントを添加する工程を含み、
    前記単結晶の回転では、前記単結晶をベース角度で回転させるベース回転と、前記単結晶を前記ベース回転とは逆方向に前記ベース角度よりも小さなカウンター角度で回転させるカウンター回転とを交互に繰り返すと共に、前記原料ロッドの直径に応じて、前記ベース角度と前記カウンター角度を定めることを特徴とする単結晶の製造方法。
  2. 前記原料ロッドの直径と、前記ベース角度および前記カウンター角度の大きさとの関係を一対一で対応付けたテーブル、数式、図、あるいはプログラムを用いることにより、前記原料ロッドの直径に応じた、前記ベース角度と前記カウンター角度を定める、請求項1に記載の単結晶の製造方法。
  3. 前記溶融帯域に前記ドーパントガスを吹き付けながら前記単結晶を成長させる、請求項1又は2に記載の単結晶の製造方法。
  4. 前記原料ロッドは、先端部から後端部に向かって直径が徐々に太くなる第1のテーパー部と、前記第1のテーパー部よりも後端側に位置し、先端部から後端部に向かって直径が徐々に細くなる前記第2のテーパー部とを有する、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の単結晶の製造方法。
  5. 前記原料ロッドは、前記第1のテーパー部と前記第2のテーパー部との間に位置し、直径が一定である直胴部をさらに有する、請求項4に記載の単結晶の製造方法。
  6. 原料ロッドの溶融した先端部に種結晶を融着させる融着工程と、
    前記種結晶の上方に成長する単結晶の直径を増加させながら成長させるコーン部育成工程と、
    前記単結晶の直径を一定に保ちながら成長させる直胴部育成工程とを有し、
    前記直胴部育成工程において、前記単結晶を回転させながら、前記溶融帯域にドーパントガスを供給して前記単結晶にドーパントを添加する、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の単結晶の製造方法。
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