JPH0977588A - 浮遊帯域溶融法における晶出結晶径の自動制御方法およびその装置 - Google Patents

浮遊帯域溶融法における晶出結晶径の自動制御方法およびその装置

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JPH0977588A
JPH0977588A JP25945695A JP25945695A JPH0977588A JP H0977588 A JPH0977588 A JP H0977588A JP 25945695 A JP25945695 A JP 25945695A JP 25945695 A JP25945695 A JP 25945695A JP H0977588 A JPH0977588 A JP H0977588A
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crystal
crystallized
induction heating
floating zone
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JP25945695A
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English (en)
Inventor
Tsutomu Suzuki
務 鈴木
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Sumco Techxiv Corp
Original Assignee
Sumco Techxiv Corp
Komatsu Electronic Metals Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 浮遊帯域溶融法による半導体単結晶の製造に
おいて、視覚センサの走査線のばらつきや設置角度誤差
の影響を受けずに高精度に晶出結晶径を自動制御できる
ようにする。 【構成】 半導体単結晶のトップを形成する場合、溶融
部をCCDカメラ5で検出し、画像処理装置6を経て制
御装置7に入力する。制御装置7は、素材径に対応させ
て設定した誘導加熱コイル2の発振電圧の上限値、下限
値の範囲内に発振電圧を制御する。また、素材径と素材
送り速度から求めた素材供給量と、結晶径と結晶送り速
度から求めた結晶化量との差が所定範囲に入るように、
素材送り速度と結晶送り速度を制御する。更に、誘導加
熱コイル2と素材溶融面との距離が所定値より小さくな
った場合は、誘導加熱コイル2の発振電圧を所定範囲内
で上昇させる。直胴、ボトムの形成も前記に準じて行
う。この方法で、晶出結晶径は高精度に自動制御され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、浮遊帯域溶融法に
よる半導体単結晶の製造における晶出結晶径の自動制御
方法およびその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】浮遊帯域溶融法による半導体単結晶の製
造において、溶融帯域から晶出される結晶の直径を制御
する手段として、特公昭52−33042号公報に開示
された帯域溶融方法がある。この方法は図15に示すよ
うに、固液界面付近のメルト角度αを用いるものであ
る。同図において、多結晶素材8は誘導加熱コイル2に
よって溶融され、単結晶11を晶出する。このとき、メ
ルト面12と固液界面13との交点Pにおいて前記メル
ト面12に接する接線Aと結晶軸Yとのなす角度αをメ
ルト角度といい、この角度は晶出結晶径を予測するため
の状態量と考えられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記メルト角度αの求
め方として、図15に示す固液界面13の近傍上方にメ
ルト径D2 を設定し、視覚センサによって検出した固液
界面13の直径D1 と前記メルト径D2 との差からメル
ト角度αを算出する方法が用いられている。この場合、
固液界径D1 とメルト径D2 との差が小さいため、視覚
センサの各走査線のばらつきによって検出精度が低下
し、測定誤差が大きくなる。また、晶出結晶の外面に発
達するリッジも測定誤差を大きくし、これらの誤差が晶
出結晶径の制御精度を低下させる原因となる。測定誤差
を小さくするため視覚センサによる検出部分を拡大して
分解能を上げた場合は、視覚センサの水平に対しての設
置精度を上げないと、視覚センサの設置誤差による影響
が大きくなる。
【0004】従って、浮遊帯域溶融法における晶出結晶
径の制御、特にトップ、ボトムの形成は従来から人手に
よって行われ、省力化しにくい作業となっている。本発
明はこのような問題点に着目してなされたもので、視覚
センサの走査線のばらつきや設置角度誤差の影響を受け
ずに高精度に晶出結晶径を制御することが可能な、浮遊
帯域溶融法における晶出結晶径の自動制御方法およびそ
の装置を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明に係る浮遊帯域溶融法における晶出結晶径の
自動制御方法は、浮遊帯域溶融法による半導体単結晶製
造装置を用い、視覚センサで溶融帯域の幾何学量を検出
し、その検出値に基づいて晶出結晶径を制御する半導体
単結晶の製造において、前記幾何学量が、視覚センサで
取り込んだ画像の晶出結晶径、素材径、誘導加熱コイル
と素材溶融面との距離を含むものであることを特徴とす
る。
【0006】上記浮遊帯域溶融法における晶出結晶径の
自動制御方法を用いて半導体単結晶のトップを形成する
場合は、(1)溶融部を視覚センサで検出し、(2)画
像処理装置で素材径Pd と結晶径Sd とを測定し、
(3)素材径Pd に対する誘導加熱コイルの発振電圧E
p の上限値、下限値を設定し、発振電圧Ep を前記範囲
内に保持するとともに、(4)素材径Pd と素材送り速
度Zp から素材供給量を求め、(5)結晶径Sd と結晶
送り速度Re から結晶化量を求め、(6)素材供給量と
結晶化量との差が所定範囲に入るように、素材送り速度
Zpと結晶送り速度Re を制御するものとし、誘導加熱
コイルと素材溶融面との距離Zu が所定値より小さいと
きは、誘導加熱コイルの発振電圧Ep を所定範囲内で上
昇させる。
【0007】次に、浮遊帯域溶融法における晶出結晶径
の自動制御方法を用いて半導体単結晶のボトムを形成す
る場合は、(1)溶融部を視覚センサで検出し、(2)
画像処理装置で素材径Pd と結晶径Sd とを測定し、
(3)結晶径Sd に対する誘導加熱コイルの発振電圧E
p の上限値、下限値を設定し、発振電圧Ep を前記範囲
内に保持するとともに、(4)素材径Pd と素材送り速
度Zp から素材供給量を求め、(5)結晶径Sd と結晶
送り速度Re から結晶化量を求め、(6)素材供給量と
結晶化量との差が所定値を超えないように、素材送り速
度Zp と結晶送り速度Re を制御するものとし、誘導加
熱コイルと素材溶融面との距離Zu が所定値より大きい
ときは、誘導加熱コイルの発振電圧Ep を所定範囲内で
下降させる。
【0008】また、本発明に係る浮遊帯域溶融法におけ
る晶出結晶径の自動制御装置は、浮遊帯域溶融法による
半導体単結晶製造装置において、溶融帯域の幾何学量を
検出する視覚センサと、前記視覚センサに接続した画像
処理装置と、前記画像処理装置からの入力データに基づ
いて誘導加熱コイルの発振器、上軸駆動機構、下軸駆動
機構に指令信号を出力する制御装置とを有することを特
徴としている。
【0009】
【作用】本発明に係る浮遊帯域溶融法における晶出結晶
径の自動制御方法は、従来技術と同様に視覚センサを用
いて溶融帯域の幾何学量を検出するものであるが、その
幾何学量は晶出結晶径、素材径、誘導加熱コイルと素材
溶融面との距離を含むものであり、視覚センサの走査線
のばらつきや設置角度誤差の影響を受けないため、制御
装置は高精度の検出データに基づいて自動制御を実行す
ることができる。
【0010】半導体単結晶のトップまたはボトム形成に
当たり、視覚センサで検出した素材径Pd または結晶径
Sd に基づいて発振電圧Ep を制御するとともに、素材
径Pd 、結晶径Sd と、素材送り速度Zp 、結晶送り速
度Re から求めた素材供給量と結晶化量との差が所定範
囲に入るように、素材送り速度Zp と結晶送り速度Re
を制御し、更に誘導加熱コイルと素材溶融面との距離の
変化に応じて発振電圧を昇降させれば、トップまたはボ
トムを所定の形状に形成することができる。また、直胴
部はトップ形成時の制御に引き続き、これに準じた制御
方法で所定の結晶径にすることが可能である。
【0011】浮遊帯域溶融法による半導体単結晶の製造
において、上記の制御手段として溶融帯域の幾何学量を
検出する視覚センサ、画像処理装置と、誘導加熱コイル
の発振器、上軸駆動機構、下軸駆動機構に指令信号を出
力する制御装置とを設けたので、晶出結晶径を自動制御
するために必要な高周波発振器の発振電圧Ep 、素材回
転数Pr 、素材送り速度Zp 、結晶回転数Sr 、結晶送
り速度Re を晶出単結晶の直径に対応させて制御するこ
とができる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下に、本発明に係る浮遊帯域溶
融法における晶出結晶径の自動制御方法およびその装置
の実施例について、図面を参照して説明する。図1は晶
出結晶径の自動制御装置の構成を示す説明図である。浮
遊帯域溶融法による半導体単結晶製造装置は、高周波発
振器1の発振電圧により作動する誘導加熱コイル2と、
上軸駆動機構3、下軸駆動機構4とを備えている。前記
誘導加熱コイル2の近傍にはCCDカメラ5が設置さ
れ、CCDカメラ5の検出結果は画像処理装置6を経て
制御装置7に入力される。また、制御装置7の指令信号
は、高周波発振器1、上軸駆動機構3および下軸駆動機
構4に出力される。
【0013】図2は単結晶のトップ形成時の誘導加熱コ
イル周辺の模式図である。図示しない上軸に保持された
多結晶素材(以下素材という)8の下端には、トップ形
成のためにテーパ部8aが設けられ、誘導加熱コイル2
の下側にトップ9が形成されつつある。トップ形成時は
素材径Pd 、結晶径Sd が連続的に変化するが、図示の
状態において、テーパ部8aにおける溶融面の直径を素
材径Pd 、晶出中の結晶の上端の直径を結晶径Sd と
し、誘導加熱コイル2とテーパ部8aの素材溶融面8b
との距離を上ゾーン長Zu とする。
【0014】半導体単結晶の製造において、晶出結晶径
を自動制御する5要素は、高周波発振器1の発振電圧E
p 、素材回転数Pr 、素材送り速度Zp 、結晶回転数S
r 、結晶送り速度Re である。これらの各要素の制御方
法について説明する。単結晶のトップを形成する場合、
ネック形成およびトップ形成の初期は手動制御とし、ト
ップの径が30mm以上に増大した後、自動制御に切り
換える。自動制御時の発振電圧Ep は次のように制御す
る。 (1)単結晶のトップ形成時の発振電圧Ep は、素材径
Pd に比例するように制御する。図3は素材径Pd に対
する発振電圧Ep の上限値、下限値の変化を示すグラフ
で、前記上限値、下限値をあらかじめ設定しておく。 (2)トップ形成のためにあらかじめテーパ加工を施し
た素材を用いる場合は、図2に示した上ゾーン長Zu が
所定値より減少したとき発振電圧Ep を上昇させる。た
だし、図3に示した素材径Pd に対する発振電圧Ep の
設定範囲を超えないように制御する。 (3)素材の溶融がテーパ部の大端に達して素材径Pd
が一定になったら、その時点の電圧から目標電圧まで結
晶径に比例させて電圧を推移させる。
【0015】図4は、下端にテーパ加工を施した素材を
用いてトップを形成する場合に発振電圧Ep の制御を実
行するフローチャートで、各ステップの左端に付した数
字はステップ番号である。ステップ1で素材径Pd の計
測値のノイズ成分を、ステップ2で上ゾーン長Zu の計
測値のノイズ成分をそれぞれ除去した後、ステップ3で
発振電圧Ep と上限値とを比較する。発振電圧Ep が上
限値より大きい場合はステップ4で発振電圧Ep を上限
値以下に下げ、ステップ5に進む。否の場合はそのまま
ステップ5に進み、発振電圧Ep と下限値とを比較す
る。発振電圧Epが下限値より小さい場合はステップ6
で発振電圧Ep を下限値以上に上げ、ステップ7に進
む。否の場合はそのままステップ7に進み、ここで上ゾ
ーン長Zu が減少したか否かを判断する。上ゾーン長Z
u が減少している場合はステップ8で発振電圧Ep を上
昇させ、ステップ1に戻る。また、上ゾーン長Zu が減
少していなければ、そのままステップ1に戻り、前記ス
テップを繰り返す。
【0016】上記発振電圧Ep の自動制御方法を用いて
単結晶のトップを形成したところ、図5に示す結果が得
られた。発振電圧Ep は、素材の肩すなわち単結晶のト
ップ形成のために設けたテーパ部の大端までは素材径P
d と上ゾーン長Zu とに基づいて制御し、素材の肩を越
えた後は結晶径Sd に比例させて制御した。
【0017】単結晶のトップ形成時における素材送り速
度Zp は次のように制御する。 (1)結晶径に対する「素材供給量と結晶化量との差」
の上限値、下限値を設定する。素材径をPd 、結晶径を
Sd 、素材送り速度をZp 、結晶送り速度をReとする
と、 「素材供給量と結晶化量との差」=(Pd 2 ×Zp −S
d 2 ×Re )/4 である。この「差」を、結晶径Sd の関数として定義
し、結晶径Sd に対する「素材供給量と結晶化量との
差」に基づいて、素材送り速度Zp を計算する。 (2)素材のテーパ部を溶融する場合は、上記「素材供
給量と結晶化量との差」が設定範囲を超えないように素
材送り速度Zp を制御する。結晶送り速度Re は必要に
応じて変更可能である。 (3)素材が一定形状の場合、すなわちテーパ部の溶融
が終了した後は、上記「素材供給量と結晶化量との差」
が設定された下限値を下回らないように素材送り速度Z
p を制御する。上記「素材供給量と結晶化量との差」が
設定された下限値に達した時は、「素材供給量と結晶化
量との差」が設定された上限値近傍になる様に素材送り
速度Zp を上昇する。結晶送り速度Re は必要に応じて
変更可能である。ただし、素材が一定形状の時のこの制
御則は、目標とする結晶径Sdobjが素材径Pd よりも大
きい場合にのみ適用可能である。
【0018】図6は素材送り速度Zp の制御を実行する
フローチャートで、各ステップの左端に付した数字はス
テップ番号である。ステップ1で素材径Pd の計測値の
ノイズ成分を、ステップ2で結晶径Sd の計測値のノイ
ズ成分をそれぞれ除去した後、ステップ3で素材の溶融
部がテーパ部か否かを確認する。そして、テーパ部であ
ればステップ4で「素材供給量と結晶化量との差」の設
定範囲を計算する。この場合の設定範囲とは、あらかじ
め定義された3次関数である。次に、ステップ5で前記
の「差」が設定範囲にあるか否かを判断し、設定範囲内
であればステップ9に進む。設定範囲外の場合はステッ
プ6で「差」の実測値と結晶送り速度Re の実測値とに
基づいて素材送り速度Zp を計算し、この値によって素
材送り速度Zp を調整する。また、素材のテーパ部の溶
融が終了して一定径になった場合はステップ7に進み、
「素材供給量と結晶化量との差」の設定範囲を計算す
る。この場合の設定範囲とは、素材の肩部すなわちテー
パの大端部における前記3次関数の値と狙い径すなわち
単結晶の直胴径に依存する1次関数である。ステップ8
で前記の「差」と下限値とを比較し、下限値より小さい
場合はステップ6に進み、下限値より大きければステッ
プ9に進む。ステップ9では結晶径Sd が狙い径か否か
を確認し、狙い径であればステップ10で素材送り速度
Zp にあらかじめ設定した最終値を代入して速度を調整
する。また、結晶径Sd が狙い径に達していない場合は
ステップ1に戻る。
【0019】図7は、上記素材送り速度Zp の自動制御
方法を用いて単結晶のトップを形成した結果を示すグラ
フである。素材送り速度Zp は、結晶径および素材径の
増加に伴って段階的に上昇させ、結晶径が狙い径に到達
したとき所定の速度に固定した。結晶送り速度は常に一
定に維持した。
【0020】図8に上記「素材供給量と結晶化量との
差」の制御結果を示す。素材のテーパ部を溶融時は、
「差」があらかじめ設定した上限値、下限値を外れない
ように制御し、素材肩を越えた後は「差」が下限値に達
した時、「差」が上限値近傍になる様に制御した。
【0021】図9は素材径と素材回転速度との関係を示
すグラフ、図10は素材回転速度の制御を実行するフロ
ーチャート、図11は結晶径と結晶回転速度との関係を
示すグラフ、図12は結晶回転速度の制御を実行するフ
ローチャートである。素材回転速度Pr (上軸回転速
度)は図9に示すように素材径Pd に反比例して変化さ
せ、結晶回転速度Sr (下軸回転速度)は図11に示す
ように結晶径Sd に反比例して変化させる。素材回転速
度Pr はヘッド形成開始時0.7〜1.1rpm、ヘッド形
成終了時0.5rpmである。また、結晶回転速度Sr
はヘッド形成開始時6〜8rpm、ヘッド形成終了時
1.5rpmとした。素材回転速度Pr の0.5rpm
および結晶回転速度Sr の1.5rpmはいずれも最終
値であり、この回転速度で直胴を形成する。
【0022】素材回転速度Pr の制御方法について、図
10を参照して説明する。フローチャートの各ステップ
左端に付した数字はステップ番号である。素材回転速度
Prの制御に当たり、あらかじめ素材径Pd の関数とし
て素材回転速度Pr の所定の関数を設定しておき、素材
径Pd の計測値に基づいて素材回転速度Pr を計算する
ものとする。図9に示すようにステップ1で素材径Pd
の計測値のノイズ成分を除去し、ステップ2で素材回転
速度Pr が最終値、すなわち直胴形成時の回転速度か否
かを確認する。直胴形成時の回転速度でない場合はステ
ップ3でトップ形成時の自動制御に入った瞬間か否かを
確認し、自動制御開始時ならばステップ4に進み、前記
素材回転速度Pr の所定の関数の係数計算を行う。次に
ステップ5で素材径Pd に対応する新たな素材回転速度
Pr を計算し、ステップ6で素材径Pd が一定か否か、
すなわちテーパ部の溶融が終了したか否かを確認する。
テーパ部を溶融中ならばステップ7に進み、素材回転速
度Pr に前記ステップ5の計算値を代入して調整する。
テーパ部の溶融が終了している場合と、前記ステップ2
で素材回転速度Pr が最終値と判断された場合はステッ
プ8に進み、ステップ1に戻る。
【0023】結晶回転速度Sr を制御する場合、あらか
じめ結晶径Sd の関数として結晶回転速度Sr の所定の
関数を設定しておき、結晶が太ったとき結晶回転速度S
r を下げるものとする。図12に示すようにステップ1
で結晶径Sd の計測値のノイズ成分を除去し、ステップ
2で結晶回転速度Sr が最終値、すなわち直胴形成時の
回転速度か否かを確認する。直胴形成時の回転速度でな
い場合はステップ3で結晶径Sd が狙い径すなわち直胴
部の径か否かを確認し、ステップ4でトップ形成時の自
動制御に入った瞬間か否かを確認する。自動制御開始時
ならばステップ5に進み、前記結晶回転速度Sr の所定
の関数の係数計算を行う。次にステップ6で結晶が太っ
たか否かを確認する。結晶径Sd に大きな変化がなけれ
ばステップ7に進み、現在の結晶回転速度Sr を保持し
たままステップ1に戻る。結晶が太った場合はヘッド形
成中であるから、ステップ8で新たな結晶回転速度Sr
を計算し、この値に基づいて結晶回転速度を調整する。
また、前記ステップ2,3で直胴形成時と判断された場
合はステップ9に進み、結晶回転速度Sr を最終値に保
持したままステップ1に戻る。
【0024】次に、単結晶のボトム形成時の各要素の制
御方法および制御結果について説明する。単結晶の直胴
部形成に引き続いてボトムの形成も自動制御とし、ボト
ムが所定の径に縮小されたら素材を溶融部より自動で切
り離す。自動制御における誘導加熱コイルの発振電圧E
p の制御方法は下記の通りである。 (1)結晶径Sd に対する発振電圧Ep の上限値、下限
値をあらかじめ設定する。 (2)上ゾーン長Zu が増加したとき発振電圧Ep を下
げる。このとき、結晶径Sd に対する発振電圧Ep の上
限値、下限値の設定範囲を超えないように制御する。こ
の制御方法による発振電圧Ep の制御結果を図13に示
す。発振電圧Ep は、次第に縮小するボトム部の結晶径
と、上ゾーン長の変動とに基づいて制御した。
【0025】単結晶のボトム形成時の素材送り速度Zp
の制御方法は下記の通りである。 (1)結晶径Sd に対する「素材供給量と結晶化量との
差」の上限値をあらかじめ設定する。 (2)前記の「差」の実測値が上限値を上回らないよう
に素材送り速度Zp を制御する。結晶送り速度Re は必
要に応じて変更可能である。図14は、この制御方法に
よる素材送り速度Zp の制御結果を示すグラフである。
素材送り速度Zp は結晶径の変化に対応して段階的に低
下させ、結晶送り速度Re は一定値を保持した後、1回
だけ上昇させた。
【0026】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、従
来技術のように誘導加熱コイルの近傍に設置した視覚セ
ンサの走査線のばらつきや設置角度誤差の影響を受ける
ことがないので、浮遊帯域溶融法による半導体単結晶の
製造において晶出結晶径を高精度に自動制御することが
でき、作業の省力化が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】晶出結晶径の自動制御装置の構成を示す説明図
である。
【図2】単結晶のトップ形成中における誘導加熱コイル
周辺の模式図である。
【図3】単結晶のトップ形成時の素材径と発振電圧との
関係を示すグラフである。
【図4】発振電圧の制御を実行するフローチャートであ
る。
【図5】発振電圧の制御結果を示すグラフである。
【図6】素材送り速度の制御を実行するフローチャート
である。
【図7】素材送り速度の制御結果を示すグラフである。
【図8】素材供給量と結晶化量との差の制御結果を示す
グラフである。
【図9】素材径と素材回転速度との関係を示すグラフで
ある。
【図10】素材回転速度の制御を実行するフローチャー
トである。
【図11】結晶径と結晶回転速度との関係を示すグラフ
である。
【図12】結晶回転速度の制御を実行するフローチャー
トである。
【図13】単結晶のボトム形成時の発振電圧の制御結果
を示すグラフである。
【図14】単結晶のボトム形成時の素材送り速度の制御
結果を示すグラフである。
【図15】従来の晶出結晶径制御方法を説明する模式図
である。
【符号の説明】
1 高周波発振器 2 誘導加熱コイル 3 上軸駆動機構 4 下軸駆動機構 5 CCDカメラ 6 画像処理装置 7 制御装置 8 多結晶素材(素材) 8a テーパ部 8b 素材溶融面 9 トップ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 浮遊帯域溶融法による半導体単結晶製造
    装置を用い、視覚センサで溶融帯域の幾何学量を検出
    し、その検出値に基づいて晶出結晶径を制御する半導体
    単結晶の製造において、前記幾何学量が、視覚センサで
    取り込んだ画像の晶出結晶径、素材径、誘導加熱コイル
    と素材溶融面との距離を含むものであることを特徴とす
    る浮遊帯域溶融法における晶出結晶径の自動制御方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の浮遊帯域溶融法における
    晶出結晶径の自動制御方法を用いて半導体単結晶のトッ
    プを形成する場合は、(1)溶融部を視覚センサで検出
    し、(2)画像処理装置で素材径Pd と結晶径Sd とを
    測定し、(3)素材径Pd に対する誘導加熱コイルの発
    振電圧Ep の上限値、下限値を設定し、発振電圧Ep を
    前記範囲内に保持するとともに、(4)素材径Pd と素
    材送り速度Zp から素材供給量を求め、(5)結晶径S
    d と結晶送り速度Re から結晶化量を求め、(6)素材
    供給量と結晶化量との差が所定範囲に入るように、素材
    送り速度Zpと結晶送り速度Re を制御することを特徴
    とする浮遊帯域溶融法における晶出結晶径の自動制御方
    法。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の浮遊帯域溶融法における
    晶出結晶径の自動制御方法において、誘導加熱コイルと
    素材溶融面との距離Zu が所定値より小さいときは、誘
    導加熱コイルの発振電圧Ep を所定範囲内で上昇させる
    ことを特徴とする浮遊帯域溶融法における晶出結晶径の
    自動制御方法。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の浮遊帯域溶融法における
    晶出結晶径の自動制御方法を用いて半導体単結晶のボト
    ムを形成する場合は、(1)溶融部を視覚センサで検出
    し、(2)画像処理装置で素材径Pd と結晶径Sd とを
    測定し、(3)結晶径Sd に対する誘導加熱コイルの発
    振電圧Ep の上限値、下限値を設定し、発振電圧Ep を
    前記範囲内に保持するとともに、(4)素材径Pd と素
    材送り速度Zp から素材供給量を求め、(5)結晶径S
    d と結晶送り速度Re から結晶化量を求め、(6)素材
    供給量と結晶化量との差が所定値を超えないように、素
    材送り速度Zp と結晶送り速度Re を制御することを特
    徴とする浮遊帯域溶融法における晶出結晶径の自動制御
    方法。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の浮遊帯域溶融法における
    晶出結晶径の自動制御方法において、誘導加熱コイルと
    素材溶融面との距離Zu が所定値より大きいときは、誘
    導加熱コイルの発振電圧Ep を所定範囲内で下降させる
    ことを特徴とする浮遊帯域溶融法における晶出結晶径の
    自動制御方法。
  6. 【請求項6】 浮遊帯域溶融法による半導体単結晶製造
    装置において、溶融帯域の幾何学量を検出する視覚セン
    サと、前記視覚センサに接続した画像処理装置と、前記
    画像処理装置からの入力データに基づいて誘導加熱コイ
    ルの発振器、上軸駆動機構、下軸駆動機構に指令信号を
    出力する制御装置とを有することを特徴とする浮遊帯域
    溶融法における晶出結晶径の自動制御装置。
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