JP3601280B2 - Fz法による半導体単結晶の製造方法 - Google Patents

Fz法による半導体単結晶の製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、FZ法(フロートゾーン法又は浮遊帯域溶融法)により半導体単結晶を成長させる方法に関する。さらに詳しくは、FZ法による半導体単結晶の製造を自動化する方法に関する。
【0002】
【発明の背景技術】
FZ法により半導体単結晶を製造する場合は、半導体多結晶からなる原料棒の一端部を誘導加熱コイルからなる加熱装置により溶融して、目的結晶方位を有する種結晶に融着した後、種絞りしつつ無転位化しながら種結晶と一体化し、原料棒を加熱装置に対して相対的に回転させながら軸線方向に相対移動させると同時に、溶融部を融着部から原料棒の他端部に向けて徐々に移動させることにより単結晶化して、棒状の半導体単結晶を得る。
【0003】
図6及び図7は、原料棒を種結晶に融着(種付け)してから絞り代形成、種絞り、コーン部形成、そして目的直径の単結晶(直胴部)形成に至るまでの工程の一例を示す。以下、各工程の概要を説明する。
【0004】
図において、まず、先細り状に形成した原料棒10の先端部を誘導加熱コイル14により加熱溶融して溶融帯11を形成し(図6(a))、種結晶16と融着する(図6(b))。次に、種絞りをするための絞り代24を原料棒10側に形成し(図6(c))、その後、直径約3mmの無転位化を行うための絞り部分13を形成する(図6(d))。続いて、原料棒10を徐々に下方に移動させながら、直径を徐々に拡大して単結晶化したコーン部12の形成を開始する(図7(e))。そして、コーン部12の直径をさらに拡大し(図7(f))、その最大直径部分が目的直径に達したら、その直径を維持しながらさらに単結晶27の成長を続け、目的長さを有する単結晶棒を形成する(図7(g))。
【0005】
従来、上記のような種付け、種絞り、さらにコーン部の最大直径が30mm程度になるまでの工程においては、溶融帯の様子を肉眼で観察しながら、手動で原料棒の移動速度や誘導加熱コイルの加熱出力を調節する手動制御が行われ、コーン部の最大直径が30mm程度に達した後のコーン部形成工程及び直胴部成長工程では、テレビカメラ等の監視器による監視をしながら、その画像データに基づいて原料棒の移動速度や誘導加熱コイルの加熱出力を自動制御していた。
【0006】
コーン部の直径が30mm程度になるまでの工程についての自動化がなされていない理由は、コーン部の直径が30mmに満たない状態では小さな溶融帯が誘導加熱コイルの陰に隠れてしまい、水平方向からの監視ができないためである。従って、この間の工程は、作業者が斜め上方から溶融部を観察し、その形状等から判断して原料棒の移動速度や誘導加熱コイルの加熱出力を手動で調節していた。しかし、斜め上方から溶融部を観察する場合は、水平方向からの観察に比べて位置関係にズレが生じるので、その調節をうまく行うことができるようになるまでには多くの経験を要していた。
【0007】
コーン部直径が30mm以上となると、溶融部と原料棒又は単結晶棒との界面が水平方向からテレビカメラ等の監視器により観察可能になるので、自動制御に切り替えることができた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上述のように、種付け、種絞り、さらにコーン部の最大直径が30mm程度になるまでの工程は、手動制御により行われていたので、この間の工程は作業者の熟練に頼る外はなく、作業効率も低かった。また、この間の工程を自動化するにはテレビカメラ等による観察が不可欠であるが、小さな溶融帯が誘導加熱コイルの陰に隠れて水平方向からの観察が困難であるため、テレビカメラ等の画像を通しての自動制御を行うことができず、生産性の向上を阻む要因となっていた。
【0009】
そこで本発明は、自動化工程をさらに種絞りからコーン部形成工程に至るまでの一連の工程にまで進め、効率的に結晶成長を行うことができる、FZ法による半導体単結晶の製造方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、半導体原料棒の一端部を加熱溶融して種結晶に融着した後に、扁平誘導加熱コイルの一面側で半導体原料棒を狭小域で加熱溶融しつつ、前記扁平誘導加熱コイルの他面側で溶融帯を徐々に冷却して、結晶を無転位化するための小径の絞り部分と、結晶の直径を徐々に拡大するための円錐状移行部分と、結晶の直径を一定に維持した直胴部分とを順次形成することにより半導体単結晶を製造する方法において、
半導体原料棒の溶出界面と溶融帯の形状と半導体単結晶の晶出界面とを自動制御のために検出する際に、前記絞り部分の無転位化工程及び前記円錐状移行部分の形成初期工程では半導体原料棒と扁平誘導加熱コイルとの間隙を通して斜めから検出し、その後の円錐状移行部分及び直胴部分の形成工程では扁平誘導加熱コイルに対して真横の位置から検出するようにしたものである。
【0011】
前記絞り部分の無転位化工程においては、前記晶出界面から溶融帯側に内寄せした位置の直径に基づいて半導体原料棒の供給速度を調節し、溶融帯の高さに基づいて扁平誘導加熱コイルの加熱出力を調節することが好ましい。
【0012】
また、前記円錐状移行部分の形成初期工程においては、溶融帯の略中間位置の溶融帯直径に基づいて半導体原料棒の供給速度を調節し、前記半導体単結晶の晶出界面位置に基づいて扁平誘導加熱コイルの加熱出力を調節することが好ましい。
【0013】
例えば、前記半導体原料棒はシリコン多結晶棒であり、前記半導体単結晶はシリコン単結晶である。
【0014】
本発明は、また、シリコン多結晶棒の一端部を加熱溶融して種結晶に融着した後に、扁平誘導加熱コイルの一面側でシリコン多結晶棒を狭小域で加熱溶融しつつ、前記扁平誘導加熱コイルの他面側で溶融帯を徐々に冷却して、結晶を無転位化するための小径の絞り部分と、結晶の直径を徐々に拡大するための円錐状移行部分と、結晶の直径を一定に維持した直胴部分とを順次形成することによりシリコン単結晶を製造する方法において、
シリコン多結晶棒の溶出界面と溶融帯の形状とシリコン単結晶の晶出界面とを自動制御のために検出する際に、前記絞り部分の無転位化工程及び前記円錐状移行部分の形成初期工程ではシリコン多結晶棒と扁平誘導加熱コイルとの間隙を通して斜めから検出し、その後の円錐状移行部分及び直胴部分の形成工程では扁平誘導加熱コイルに対して真横の位置から検出し、
前記絞り部分の無転位化工程においては、前記晶出界面から溶融帯側に内寄せした位置の直径に基づいてシリコン多結晶棒の供給速度を調節し、溶融帯の高さに基づいて扁平誘導加熱コイルの加熱出力を調節し、
前記円錐状移行部分の形成初期工程においては、溶融帯の略中間位置の溶融帯直径に基づいてシリコン多結晶棒の供給速度を調節し、前記シリコン単結晶の晶出界面位置に基づいて扁平誘導加熱コイルの加熱出力を調節するようにしたものである。
【0015】
前記絞り部分の無転位化工程及び前記円錐状移行部分の形成初期工程においては、前記シリコン多結晶棒の溶出界面と前記溶融帯の形状とシリコン単結晶の晶出界面とを、水平面より斜め上方5°〜60°から検出することが好ましい。
【0016】
本発明は、さらに具体的には、シリコン多結晶棒の一部を断面が楔形の扁平誘導加熱コイルにより加熱溶融して溶融帯を形成した後、該溶融帯に種結晶を融着し、該種結晶と前記溶融帯との間に小径の絞り部分を形成して無転位化しつつ種絞りを行った後、前記シリコン多結晶棒を扁平誘導加熱コイルに対し縦軸方向に相対的に移動させて前記溶融帯を前記絞り部分直上部から上方へ徐々に移動させ、前記絞り部分に引き続いて直径を徐々に拡大しつつ単結晶を成長させて円錐状移行部分を形成し、さらに該円錐状移行部分の最大直径が目的直径に達した後は該目的直径を維持しながらシリコン単結晶を形成するFZ法による半導体単結晶の製造方法において、
前記絞り部分の無転位化工程及び直径が少なくとも30mmに達するまでの前記円錐状移行部分の形成初期においては前記溶融帯付近の形状を45°斜め上方から監視器により検出し、
前記絞り部分の無転位化工程においては、前記シリコン多結晶棒側の溶出界面(以下「上界面」と言う。)位置h及び前記シリコン単結晶側の晶出界面(以下「下界面」と言う。)位置hを前記監視器の画像より求め、両界面位置の距離で規定される溶融帯の縦軸方向長さが設定値を保つように扁平誘導加熱コイルの加熱出力を調節するとともに、前記下界面位置hにおける前記絞り部分の直径Dを前記監視器の画像より求め、前記下界面位置hよりD×0.2だけ溶融帯側に内寄せした位置hSDにおける直径(以下「シングルダイア」と言う。)DSDを設定し、該シングルダイアDSDが設定値を保つように前記シリコン多結晶棒の移動速度を調節し、
円錐状移行部分の形成初期においては、前記下界面位置hを前記監視器の画像より求め、該下界面位置hが設定値を保つように扁平誘導加熱コイルの加熱能力を調節するとともに、前記下界面位置hにおける前記絞り部分の直径Dを測定し、前記下界面位置hよりD×0.47だけ上方位置hMDにおける直径(以下「メルトダイア」と言う。)DMDを測定し、該メルトダイアDMDが設定値を保つように前記シリコン多結晶棒の移動速度を調節するようにしたものである。
【0017】
本発明においては、溶融帯が誘導加熱コイルの陰に隠れてテレビカメラ等の監視器による水平観察が困難であった、種絞り工程時及び最大直径が30mm以下の円錐状移行部分(以下、「コーン部」と言うことがある。)形成工程時に、原料棒と扁平誘導加熱コイルとの間隙を通して溶融帯付近を5°〜60°斜めからテレビカメラ等の監視器により観察することにより、監視器の画像に基づく自動制御を可能にした。
【0018】
例えば、図2において、溶融帯付近を水平面より45°斜め上方から観察すると、下界面位置hにおける見かけの絞り直径Dあるいは溶融帯の直径は、水平方向から観察した場合よりも下方位置で観察されることになり、これらの値をそのまま用いて自動制御を行うことはできない。本発明では、溶融帯付近を斜めから観察することにより生じる位置関係のズレを補正した位置で測定し、これらの値に基づいて自動制御を行うようにした。
【0019】
絞り部分の無転位化工程においては、溶融帯付近を水平面より45°斜め上方から観察する場合、観察した下界面位置hにおける直径Dを測定した後、この位置よりD×0.2だけ上方の位置hSDにおける直径(シングルダイア)DSDを測定する。このシングルダイアDSDは、水平方向から観察した下界面位置hにおける絞り部分直径とよく符合する。また、ゾーン長Lは、観察した上界面位置hと下界面位置hとの距離で把握される。この値は水平方向から観察した結果よりも短くなるが、これは定数を掛けることにより容易に補正することができる。
【0020】
コーン部形成時においては、溶融帯付近を水平面より45°斜め上方から観察する場合、観察した下界面位置hにおける直径Dを測定した後、この位置よりD×0.47だけ上方の位置hMDにおける直径(メルトダイア)DMDを測定する。このメルトダイアDMDは、水平方向から観察した下界面位置hにおける絞り直径とよく符合する。
【0021】
【発明の実施の形態】
本発明の実施例を、直径105mmのシリコン単結晶を製造する場合について、図面に基づいて説明する。
【0022】
図1は、本発明の一実施例を示す構成図である。図において、既に示した図6及び図7と同一符合で示した部分は同一又は相当部分を示すのでその説明を省略する。本実施例においては、テレビカメラ17は原料棒10と扁平誘導加熱コイル14との間隙を通して溶融帯11付近を水平面より45°斜め上方からテレビカメラにより観察できる位置に設置されている。このテレビカメラ17により観察された溶融帯11付近の画像から各種長さが測定される。
【0023】
テレビカメラ17の角度は、具体的には水平面より斜め上方5°〜60°の範囲で調節可能である。テレビカメラ17の傾け角度を5°より小さくすると、断面が楔形の扁平誘導加熱コイル14の一面14aにより視界が遮られてしまうので、好ましくない。一方、テレビカメラ17の傾け角度を60°より大きくすると、シリコン多結晶棒10の先細り部10aにより視界が遮られてしまい、やはり好ましくない。
【0024】
ゾーン長L及びシングルダイアDSD又はメルトダイアDMDは後述の方法により求められ、それぞれの測定結果に対応した信号が差動増幅器20及び21に入力され、設定値と比較・増幅されて、それの結果がPID演算器22及び23に入力される。PID演算器22の出力はモータ15に供給され、原料棒10の軸方向への移動速度を制御する。PID演算器23の出力は発振器18に入力され、発振器の陽極電圧を調節することにより誘導加熱コイル14の加熱出力を制御する。
【0025】
次に、本実施例における種付け、絞り代形成、種絞り及びコーン部形成までの工程を説明する。種付け及び絞り代形成工程は、従来と同様に手動で行われ、図6(a)〜(c)で既に示したように、原料棒10の先端を誘導加熱コイル14により加熱溶融して溶融部11を形成し、種結晶16と融着した後、種絞りの絞り代24を原料棒10側に形成する。
【0026】
種絞り以降の工程は自動制御により行われる。図2は種絞り工程時のテレビカメラ17による画像を示し、図3は各制御のブロックダイヤグラムを示す。前述のようにテレビカメラ17は45°上方から溶融帯11付近を観察するので、各部分の見かけの寸法は水平方向から観察した場合と必ずしも一致しない。例えば、下界面位置h(下界面26との水平接線上)は、実際に水平方向から見た下界面26よりも下方の位置を示すものである。これを補正するために、図3のブロックダイヤグラムに従って補正制御される。
【0027】
絞り部分の無転位化工程において、シングルダイアDSDの制御を行うために、まず下界面位置hをテレビカメラ17の画像から検出し、下界面位置hにおける直径Dを測定する。次に、下界面位置hよりD×0.2だけ上方の位置hSDを求め、この位置における溶融帯11と絞り部13との界面領域の直径として定義されるシングルダイアDSDを測定する。
【0028】
シングルダイアDSDを求めるために設定された係数0.2は、テレビカメラ17の傾け角度が45°の時に用いられる。この係数は、テレビカメラ17の傾け角度が小さい時には0.2より小さい値が用いられ、傾け角度が大きくなるに従い大きな係数を設定していく。ただし、この係数の変化率は、テレビカメラ17の傾け角度が大きくなるにつれてしだいに小さくしていくと良い。
【0029】
そして、この値を測定信号30として差動増幅器20に入力する。差動増幅器20は、設定値出力部19から出力されるシングルダイア設定信号32を入力し、シングルダイア設定信号32と測定信号30との差を増幅してPID演算器22を介してモータ15へ回転数制御信号34を出力し、モータ15の回転数が調節される。シングルダイアDSDが設定値より小さい場合はモータ15の回転数が大きくなるように制御し、この結果、原料棒10の下降移動速度が大きくなり、シングルダイアDSDが大きくなる。シングルダイアDSDが設定値より大きい場合は逆の制御を行う。
【0030】
絞り部分の無転位化工程におけるゾーン長Lの制御については、テレビカメラ17の画像から上界面25位置hと下界面26位置hとの距離を測定してゾーン長Lを求める。テレビカメラ17の映像上の両者の距離は実際の垂直距離の1/√2となるが、この関係は一定であるので補正処理を行うことにより制御を行うことができる。ゾーン長Lの値は測定信号31として差動増幅器21に入力され、設定値出力部19から出力されるゾーン長設定信号33との差が増幅され、PID演算器23を介して発振器18へ加熱出力制御信号35が出力され、これにより誘導加熱コイル14へ供給される高周波電流の大きさが制御されて誘導加熱コイル14の加熱能力が調節される。ゾーン長Lが設定値より小さい場合は高周波電流が大きくなるよう制御し、この結果誘導加熱コイル14の加熱出力が増加してゾーン長Lが大きくなる。ゾーン長Lが設定値より大きい場合は逆の制御を行う。
【0031】
図4はコーン部(最大直径部分30mm以下)形成工程時のテレビカメラ17の画像を示し、図5は各制御のブロックダイヤグラムを示す。
【0032】
メルトダイアDMDの制御については、まず下界面位置hをテレビカメラ17の画像から検出し、下界面位置hにおける直径Dを測定する。次に、下界面位置hよりD×0.47だけ上方の位置hMDを求め、この位置における直径として定義されるメルトダイアDMDを測定し、この値を測定信号30として差動増幅器20に入力する。
【0033】
メルトダイアDMDを求めるために設定された係数0.47は、テレビカメラ17の傾け角度が45°の時に用いられる。この係数は、テレビカメラ17の傾け角度が小さい時には0.47より小さい値が用いられ、傾け角度が大きくなるに従い大きな係数を設定していく。ただし、この係数の変化率は、テレビカメラ17の傾け角度が大きくなるにつれてしだいに小さくしていくと良い。
【0034】
差動増幅器20は、設定値出力部19から出力されるメルトダイア設定信号32を入力し、メルトダイア設定信号32と測定信号30との差を増幅してPID演算器22を介してモータ15へ回転数制御信号34を出力することによりモータ15の回転数が調節される。メルトダイアDMDが設定値より小さい場合はモータ15の回転数が大きくなるよう制御し、この結果原料棒10の下降移動速度が大きくなり、メルトダイアDMDが大きくなる。メルトダイアDMDが設定値より大きい場合は逆の制御を行う。
【0035】
下界面位置hの制御については、まず下界面位置hをテレビカメラ17の画像から検出する。この値は測定信号31として差動増幅器21に入力され、設定値出力部19から出力される下界面位置設定信号33との差が増幅され、PID演算器23を介して発振器18へ加熱出力制御信号35が出力され、これにより誘導加熱コイル14へ供給される高周波電流の大きさが制御されて誘導加熱コイル14の加熱出力が調節される。ゾーン長Lが設定値より小さい場合は高周波電流が大きくなるよう制御し、この結果誘導加熱コイル14の加熱出力が増加してゾーン長Lが大きくなる。ゾーン長Lが設定値より大きい場合は逆の制御を行う。
【0036】
コーン部12の最大直径部分(下界面位置)直径が30mmを超えたら、溶融帯11の水平方向に設置された図示しないテレビカメラにより観察を行い、従来から行われている方法により制御を行う。
【0037】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、FZ半導体成長方法における自動化工程をさらに種絞りからコーン部形成工程に至るまでの一連の工程にまで進め、効率的な結晶成長を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す構成図である。
【図2】テレビカメラ17で観察した種絞り工程時の溶融帯11付近を示す概略図である。
【図3】種絞り工程時におけるブロックダイヤグラムを示す。
【図4】テレビカメラ17で観察したコーン部形成工程時の溶融帯11付近を示す概略図である。
【図5】コーン部形成工程時におけるブロックダイヤグラムを示す。
【図6】種絞り工程を示す工程図である。
【図7】コーン部形成工程を示す工程図である。
【符合の説明】
10 原料棒
11 溶融帯
12 コーン部
13 絞り部
14 誘導加熱コイル
15 モータ
16 種結晶
17 テレビカメラ
18 発振器
19 設定値出力部
20,21 差動増幅器
22,23 PID演算器
24 絞り代
25 上界面
26 下界面
27 単結晶
30,31 測定信号
32 シングルダイア(メルトダイア)設定信号
33 ゾーン長(下界面位置)設定信号
34 回転数制御信号
35 加熱出力制御信号

Claims (7)

  1. 半導体原料棒の一端部を加熱溶融して種結晶に融着した後に、扁平誘導加熱コイルの一面側で半導体原料棒を狭小域で加熱溶融しつつ、前記扁平誘導加熱コイルの他面側で溶融帯を徐々に冷却して、結晶を無転位化するための小径の絞り部分と、結晶の直径を徐々に拡大するための円錐状移行部分と、結晶の直径を一定に維持した直胴部分とを順次形成することにより半導体単結晶を製造する方法において、
    半導体原料棒の溶出界面と溶融帯の形状と半導体単結晶の晶出界面とを自動制御のために検出する際に、前記絞り部分の無転位化工程及び前記円錐状移行部分の形成初期工程では半導体原料棒と扁平誘導加熱コイルとの間隙を通して斜めから検出し、その後の円錐状移行部分及び直胴部分の形成工程では扁平誘導加熱コイルに対して真横の位置から検出することを特徴とするFZ法による半導体単結晶の製造方法。
  2. 前記絞り部分の無転位化工程においては、前記晶出界面から溶融帯側に内寄せした位置の直径に基づいて半導体原料棒の供給速度を調節し、溶融帯の高さに基づいて扁平誘導加熱コイルの加熱出力を調節することを特徴とする請求項1に記載のFZ法による半導体単結晶の製造方法。
  3. 前記円錐状移行部分の形成初期工程においては、溶融帯の略中間位置の溶融帯直径に基づいて半導体原料棒の供給速度を調節し、前記半導体単結晶の晶出界面位置に基づいて扁平誘導加熱コイルの加熱出力を調節することを特徴とする請求項1に記載のFZ法による半導体単結晶の製造方法。
  4. 前記半導体原料棒はシリコン多結晶棒であり、前記半導体単結晶はシリコン単結晶であることを特徴とする請求項1ないし3に記載のFZ法による半導体単結晶の製造方法。
  5. シリコン多結晶棒の一端部を加熱溶融して種結晶に融着した後に、扁平誘導加熱コイルの一面側でシリコン多結晶棒を狭小域で加熱溶融しつつ、前記扁平誘導加熱コイルの他面側で溶融帯を徐々に冷却して、結晶を無転位化するための小径の絞り部分と、結晶の直径を徐々に拡大するための円錐状移行部分と、結晶の直径を一定に維持した直胴部分とを順次形成することによりシリコン単結晶を製造する方法において、
    シリコン多結晶棒の溶出界面と溶融帯の形状とシリコン単結晶の晶出界面とを自動制御のために検出する際に、前記絞り部分の無転位化工程及び前記円錐状移行部分の形成初期工程ではシリコン多結晶棒と扁平誘導加熱コイルとの間隙を通して斜めから検出し、その後の円錐状移行部分及び直胴部分の形成工程では扁平誘導加熱コイルに対して真横の位置から検出し、
    前記絞り部分の無転位化工程においては、前記晶出界面から溶融帯側に内寄せした位置の直径に基づいてシリコン多結晶棒の供給速度を調節し、溶融帯の高さに基づいて扁平誘導加熱コイルの加熱出力を調節し、
    前記円錐状移行部分の形成初期工程においては、溶融帯の略中間位置の溶融帯直径に基づいてシリコン多結晶棒の供給速度を調節し、前記シリコン単結晶の晶出界面位置に基づいて扁平誘導加熱コイルの加熱出力を調節することを特徴とするFZ法による半導体単結晶の製造方法。
  6. 前記絞り部分の無転位化工程及び前記円錐状移行部分の形成初期工程において、前記シリコン多結晶棒の溶出界面と前記溶融帯の形状とシリコン単結晶の晶出界面とを、水平面より斜め上方5°〜60°から検出することを特徴とする請求項5記載のFZ法による半導体単結晶の製造方法。
  7. シリコン多結晶棒の一部を断面が楔形の扁平誘導加熱コイルにより加熱溶融して溶融帯を形成した後、該溶融帯に種結晶を融着し、該種結晶と前記溶融帯との間に小径の絞り部分を形成して無転位化しつつ種絞りを行った後、前記シリコン多結晶棒を扁平誘導加熱コイルに対し縦軸方向に相対的に移動させて前記溶融帯を前記絞り部分直上部から上方へ徐々に移動させ、前記絞り部分に引き続いて直径を徐々に拡大しつつ単結晶を成長させて円錐状移行部分を形成し、さらに該円錐状移行部分の最大直径が目的直径に達した後は該目的直径を維持しながらシリコン単結晶を形成するFZ法による半導体単結晶の製造方法において、
    前記絞り部分の無転位化工程及び直径が少なくとも30mmに達するまでの前記円錐状移行部分の形成初期においては前記溶融帯付近の形状を45°斜め上方から監視器により検出し、
    前記絞り部分の無転位化工程においては、前記シリコン多結晶棒側の溶出界面(以下「上界面」と言う。)位置h及び前記シリコン単結晶側の晶出界面(以下「下界面」と言う。)位置hを前記監視器の画像より求め、両界面位置の距離で規定される溶融帯の縦軸方向長さが設定値を保つように扁平誘導加熱コイルの加熱出力を調節するとともに、前記下界面位置hにおける前記絞り部分の直径Dを前記監視器の画像より求め、前記下界面位置hよりD×0.2だけ溶融帯側に内寄せした位置hSDにおける直径(以下「シングルダイア」と言う。)DSDを測定し、該シングルダイアDSDが設定値を保つように前記シリコン多結晶棒の移動速度を調節し、
    円錐状移行部分の形成初期においては、前記下界面位置hを前記監視器の画像より求め、該下界面位置hが設定値を保つように扁平誘導加熱コイルの加熱能力を調節するとともに、前記下界面位置hにおける前記絞り部分の直径Dを測定し、前記下界面位置hよりD×0.47だけ上方位置hMDにおける直径(以下「メルトダイア」と言う。)DMDを測定し、該メルトダイアDMDが設定値を保つように前記シリコン多結晶棒の移動速度を調節することを特徴とする、FZ法による半導体単結晶の製造方法。
JP36704497A 1997-12-25 1997-12-25 Fz法による半導体単結晶の製造方法 Expired - Fee Related JP3601280B2 (ja)

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