JP2014240338A - 半導体単結晶棒の製造方法 - Google Patents

半導体単結晶棒の製造方法 Download PDF

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英樹 重野
佐藤 賢一
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Abstract

【課題】転位の発生を抑制しつつ、安定した直径の半導体単結晶棒を製造可能な浮遊溶融帯域(FZ)法における半導体単結晶棒の製造方法を提供する。【解決手段】FZ法による半導体単結晶棒の製造方法であって、半導体単結晶棒6の成長中に、溶融帯域4と半導体単結晶棒6の固液界面位置の単結晶直径Dsあるいは溶融帯域の肩部の直径Dmのいずれかに加えて、溶融帯域4の肩部角度θmを測定し、半導体単結晶棒の直径Dsの制御を、測定した固液界面位置の単結晶直径Dsあるいは溶融帯域の肩部の直径Dmのいずれかに加えて、溶融帯域の肩部角度θmを用いて行うことを特徴とする半導体単結晶棒の製造方法。【選択図】図2

Description

本発明は、浮遊溶融帯域(FZ:Floating Zone)法による半導体単結晶棒の製造方法に関し、晶出側半導体単結晶棒の直径を制御する半導体単結晶棒の製造方法に関する。
原料結晶棒の一部分を誘導加熱コイルで溶融して溶融帯域を作り、該誘導加熱コイルに対し上側の原料結晶棒および下側の半導体単結晶棒を軸方向へ移動させることにより前記溶融帯域を軸方向に移動させる浮遊溶融帯域半導体製造方法において、該溶融帯域およびその付近をCCDカメラで撮像し、その画像を画像処理して幾何学量を測定し、その測定値に応じて制御出力量を計算し、加熱コイルに供給する電力や晶出側半導体単結晶棒や原料結晶棒の移動速度や回転速度を調節するようにして結晶成長している(特許文献1−3参照)。
この際、CCDカメラにより撮像されるパラメータは、原料結晶棒や晶出側半導体単結晶棒の単結晶直径、溶融帯域のゾーン長やネック径などが挙げられる。
近年FZ結晶製造においても大直径ウェーハの要求が多くなり、シリコン単結晶においては直径150mmあるいは直径200mmを超える大直径ウェーハを安定製造する必要が出てきた。
特開昭63−307186号公報 特開昭63−270380号公報 特開昭63−270381号公報
大直径単結晶においては、これまでに比較して溶融帯域のシリコンメルト量が相対的に増大してきているため、制御が不安定になってしまうことがあった。これは、メルト量が多いと、制御出力に対する時定数が大きくなるためであり、その都度、制御定数を調整して結晶成長を行ってきたが、満足な結果は得られなかった。
そこで、従来のFZ法による半導体単結晶棒の製造方法について本発明者らは鋭意研究を行ったところ、従来法を用いて単結晶成長を行った場合、所望の半導体単結晶を得ることができない場合があることがわかった。例えば、これまで、半導体単結晶と溶融帯域の固液界面位置での単結晶直径又は固液界面より一定距離上方の位置での直径(溶融帯域の肩部の直径)を測定し、この測定値に応じて、原料結晶棒の移動速度や加熱コイルへ投入される発振機電力を変化させ、半導体単結晶の直径をフィードバック制御していた。
しかしながら、メルト量の多い大直径単結晶では、それらの移動速度や発振機電力の変化に対する時定数が大きいため、かえって晶出側単結晶の直径の変動が大きくなってしまい、転位の発生やメルトの滴下等のトラブルが発生したり、安定した直径の半導体単結晶が得られないことがあった。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであって、転位の発生やメルトの滴下等のトラブルの発生を抑制しつつ、安定した直径の半導体単結晶棒を製造可能なFZ法における半導体単結晶棒の製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、原料結晶棒の一部分を誘導加熱コイルで溶融して溶融帯域を形成し、前記誘導加熱コイルに対し上側の原料結晶棒及び下側の半導体単結晶棒を軸方向へ移動させることにより前記溶融帯域を軸方向に移動させ、前記半導体単結晶棒の直径を制御しながら、前記半導体単結晶棒を成長させて製造するFZ法による半導体単結晶棒の製造方法であって、前記半導体単結晶棒の成長中に、前記溶融帯域と前記半導体単結晶棒の固液界面位置の単結晶直径あるいは前記溶融帯域の肩部の直径のいずれかに加えて、前記溶融帯域の肩部角度を測定し、前記半導体単結晶棒の直径の制御を、前記測定した前記固液界面位置の単結晶直径あるいは前記溶融帯域の肩部の直径のいずれかに加えて、前記溶融帯域の肩部角度を用いて行うことを特徴とする半導体単結晶棒の製造方法を提供する。
このような本発明の製造方法であれば、半導体単結晶棒の成長中に、半導体単結晶棒の直径を制御する際に、半導体単結晶棒の直径の変化をより早く敏感に捉えることができる。その結果、その直径の変化に対し、フィードバック制御を敏速に行うことができ、転位の発生やメルトの滴下等のトラブルの発生を抑制し、直胴部全域にわたって所望の直径を持つ半導体単結晶棒を安定して製造することができる。
また、前記半導体単結晶棒の直径の制御をする際に、前記測定した前記固液界面位置の単結晶直径あるいは前記溶融帯域の肩部の直径のいずれかに加えて、前記溶融帯域の肩部角度を用いて、前記誘導加熱コイルに供給する電力及び前記原料結晶棒の移動速度のいずれか1つ以上を制御することができる。
このような本発明の製造方法であれば、成長中の半導体単結晶棒の直径の変化に応じて、敏感に誘導加熱コイルの加熱温度や原料結晶棒の移動速度を制御することができ、転位の発生やメルトの滴下等のトラブルの発生を抑制し、安定した直径の半導体単結晶棒の製造をすることができる。
以上のように、本発明の製造方法によれば、成長中の半導体単結晶の直径の変化をより敏感に捉えることができ、該直径が大きく変化してしまう前に、例えば、誘導加熱コイルの加熱温度や原料結晶棒の移動速度を制御することで、安定した直径の半導体単結晶棒を製造することができる。また、転位の発生や製造装置内のメルトの滴下等のトラブルの発生を抑制することができる。
本発明の半導体単結晶棒の製造方法を説明する概略図である。 溶融帯域付近の拡大図である。 溶融帯域の肩部角度の測定例を示した概略図である。 溶融帯域の肩部の直径と溶融帯域の肩部角度の変化を示した図である。
以下、本発明について実施の形態を説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
FZ法による大直径結晶の製造においては、溶融帯域のシリコンメルト量が多く、誘導加熱コイルや原料結晶棒の移動速度の制御の制御出力に対する時定数が大きくなる。その結果、半導体単結晶棒の直径を所望の直径に安定して制御できないという問題があった。
この問題に対し、本発明者等は、溶融帯域の肩部角度が、半導体単結晶の直径の変化を敏感に反映することを知見した。そこで、従来の固液界面位置の単結晶直径又は溶融帯域の肩部の直径に加えて、新たに溶融帯域の肩部角度に基づいて、半導体単結晶の直径を制御することで、直胴部全域にわたって所望の直径を持つ、半導体単結晶が得られることを見出し、本発明を完成させた。
以下では、まず、本発明の半導体単結晶棒の製造方法を実施可能な製造装置について図1を参照して説明する。
図1に示すように、FZ法による半導体単結晶棒製造装置1は、原料結晶棒2を収容する成長炉3と、原料結晶棒2を溶融して溶融帯域4を形成する熱源となる誘導加熱コイル5とを有する。さらには、晶出側の半導体単結晶棒6の直径を検出して自動制御する直径検出手段20を有する。
直径検出手段20は、原料結晶棒2の直径Dp、溶融帯域4と半導体単結晶棒6の固液界面位置の単結晶直径Ds、晶出側の溶融帯域4の肩部の直径Dm、溶融帯域4の肩部角度、溶融帯域4のゾーン長Lやネック径Dn等のパラメータに基づいて半導体単結晶棒の直径の自動制御が可能な構成となっている。
ここで、晶出側の溶融帯域4の肩部の直径Dmは、融液部と単結晶の固液界面から一定距離上方の位置における融液の直径とすることができる。また、溶融帯域4のゾーン長Lは誘導加熱コイル5の下端面と、融液部と単結晶の固液界面との距離とすることができる。これらのパラメータは、直接これらのパラメータを測定しなくても、それに対応するものを測定することによって、直径の制御をすることができる。例えば、直径は半径を測定・制御するようにしても良い。
溶融帯域4の肩部角度とは、図2に示すように、溶融帯域4の肩部の融液表面が鉛直方向の直線となす角θmとすることができる。あるいは、溶融帯域4の肩部の融液表面が水平方向の直線となす角としても良い。又は、図3に示すように、溶融帯域4の肩部の直径Dmの測定位置と、その位置より一定距離上方の融液表面の点とを結ぶ直線Aが、鉛直方向の直線となす角θmとすることができる。また、融液表面の、ある1点における接線と鉛直方向の直線がなす角としても良いし、融液表面上1点の法線と鉛直方向又は水平方向の直線がなす角としても良い。いずれにせよ、溶融帯域の肩部の角度を反映したものであれば良い。
これらは、直径検出手段20のCCDカメラ7によって撮像された画像を、画像処理装置8で演算処理することによって測定することができる。すなわち、画像処理装置8は、CCDカメラ7により撮影された映像信号の処理を行い、上記直径及び角度などの各パラメータの値を検出するものである。
CCDカメラ7は、各パラメータの値を検出するにあたって溶融帯域4およびその周辺部を撮影するためのものであるが、当然これに限定されず、適切な撮像手段を用いることができる。
直径検出手段20は、さらに、画像処理装置8から得られた測定値から制御機器への制御値を計算するための制御コンピュータ9、制御値に基づき、誘導加熱コイル5に供給する電力を制御するための高周波発振機10、原料結晶棒2や半導体単結晶棒6の移動速度を制御する可変速モーター11、12を有する。
制御コンピュータ9は、あらかじめ実験等により得られた固液界面位置の単結晶直径Ds、溶融帯域4の肩部の直径Dm、溶融帯域4のゾーン長Lとネック径Dnのデータパターンを内部に格納しているパターン設定器13と、該データパターンと測定された各パラメータの検出値を比較する比較器15を有する。ここで比較されるパラメータの測定値としては、画像処理装置8で測定された値そのものを用いることもできるし、あるいは、例えば、該測定された値をデータ演算器14により演算処理して用いることもできる。
さらには、比較器15での比較演算を基にして、高周波発振機10や可変速モーター11、12等の各制御機器へ送る制御値を計算する調節器16を有する。
そして、調節器16からの制御値に基づいて、発振機制御回路17で制御された高周波発振機10によって、誘導加熱コイル5へ電力を供給できるようになっている。
上記高周波発振機10から誘導加熱コイル5へ高周波電力が供給されて原料結晶棒2の一部が加熱溶融され、原料結晶棒2と半導体単結晶棒6との間に溶融帯域4が形成される。
また、調節器16からの制御値に基づいて、移動速度調整・駆動回路18、19で制御された可変速モーター11、12のそれぞれによって、原料結晶棒2、半導体単結晶棒6の移動速度をそれぞれ制御できるようになっている。
ここで、半導体単結晶棒6は、不図示の下軸によって鉛直に配置されており、昇降用可変速モーター12により下軸を移動させることで、下方へ速さVsで移動可能である。また図示されない回転用可変速モーターにより回転可能である。
一方、原料結晶棒2は、不図示の上軸によって鉛直に配置されており、昇降用可変速モーター11により上軸を移動させることで、下方へ速さVpで移動可能である。また図示されない回転用可変速モーターにより、回転可能である。
制御コンピュータ9には、製造装置1の可変速モーター11、12等の各駆動部の速度や回転数、高周波発振機10の出力データ等も併せて入力され、各駆動部、高周波発振機10の出力状態も同時に監視できる。
次に、上記のような半導体単結晶棒の製造装置1を用いた、本発明における半導体単結晶の製造方法について説明する。
ここで、まず、FZ法による半導体単結晶棒の製造方法の全体の工程について説明する。
上軸に取り付けた原料結晶棒2の先端を誘導加熱コイル5で溶融した後、下軸に取り付けた種結晶に融着させる。そして融着の際に結晶に生じた転位を抜くために絞りを行う(種付け・絞り工程)。
そして、上軸および下軸を回転させながら、すなわち原料結晶棒2および半導体単結晶棒6を回転させながら下降させ、溶融帯域4を原料結晶棒2に対して相対的に上方に移動させながら半導体単結晶棒6を成長させる。この時、絞り後、所望の直径まで半導体単結晶棒6の直径を徐々に拡大させてコーン部を形成する(コーン工程)。
所望直径まで達した後はその所望直径で一定に保ったまま結晶成長を行い、直胴部を形成する(直胴工程)。
そして所望の長さの直胴部を得た後は、原料結晶の供給を止め、半導体単結晶棒6の直径を縮小させて、原料結晶棒2から切り離す(切り離し工程)。
この際、半導体単結晶棒6を所望の直径に成長させることが必要である。つまり、上述のように種結晶の径から所望の直径まで、徐々に直径を大きくしていき、所望の直径となった後、所望の直径を維持しながら結晶成長させる必要がある。その際、晶出側の半導体単結晶棒6の直径の変化を的確に捉え、それに応じて制御することが必要である。
上述したように、従来では、カメラにより撮像されるパラメータは、半導体単結晶棒6と溶融帯域4の固液界面位置の単結晶直径Dsあるいは溶融帯域4の肩部の直径Dm、溶融帯域のゾーン長Lやネック径Dnなどであった。この撮像された画像の輝度信号を演算処理することにより、溶融帯域4と半導体単結晶棒6の固液界面位置の単結晶直径Dsや原料結晶径Dpを測定していた。
これに対して、本発明の製造方法では、半導体単結晶棒6と溶融帯域4の固液界面位置の単結晶直径Dsあるいは溶融帯域4の肩部の直径Dmのいずれかに加えて、新たに溶融帯域4の肩部角度θmを測定し、それら測定した値を用いて半導体単結晶棒6の直径の制御を行う。これまでの研究の結果、図4に示すように、溶融帯域4の肩部角度θmは溶融帯域4の肩部の直径Dm及び固液界面位置での単結晶直径Dsに先んじて変化するので、肩部角度θmが晶出側の半導体単結晶棒6の直径変化を、より敏感に検出できることがわかった。
次に、溶融帯域4の肩部角度を利用した直径制御を用いた本発明の製造方法の具体例を述べる。まず、晶出側の半導体単結晶棒の直径の制御に着目して説明する。
これまで、固液界面位置の単結晶直径Dsや溶融帯域4の肩部直径Dmを測定し、パターン設定器に格納にされたデータパターンと測定された各パラメータの検出値を比較する比較器での比較演算を基にして、調節器にて発振機や可変速モーター等の各制御機器へ送る制御値を計算していた。
本発明では、半導体単結晶棒6の直径の制御をする際に、固液界面位置の単結晶直径Dsあるいは溶融帯域4の肩部の直径Dmのいずれかに加えて、溶融帯域4の肩部角度θmを用いて、誘導加熱コイルに供給する電力及び原料結晶棒の移動速度のいずれか1つ以上を制御する。
すなわち、固液界面位置の単結晶直径Dsや溶融帯域4の肩部の直径Dmの変化に対する溶融帯域4の肩部角度θmの反応の速さを利用することで、溶融帯域4の肩部の直径Dmや単結晶直径Dsが変化する前に、溶融帯域4の肩部角度θmの変化を検出し、制御値を計算することができる。より具体的には、例えば、肩部角度θmが小さくなる傾向が測定されたときには、溶融帯域4の肩部の直径Dmが大きくなることが予測されるため、それに応じて制御量を計算し、誘導加熱コイルに供給する電力及び原料結晶棒の移動速度のいずれか1つ以上をフィードバック制御する。肩部角度θmが大きくなる傾向が測定されたときには、溶融帯域4の肩部の直径Dmが小さくなることが予測されるため、それに応じた制御を行う。
このような、半導体単結晶棒の製造方法であれば、例え、150mm以上、特には200mm以上といった大直径の単結晶であっても、所望の直径の半導体単結晶棒を製造することができる。また、半導体単結晶棒の状態変化を敏感に捉えて、誘導加熱コイルの電力や原料結晶棒の移動速度をフィードバック制御でき、転位の発生を抑制することができる。さらに、結晶成長中、特に結晶直径を拡大していくコーン工程において、溶融帯域4のメルト量が多くなりすぎて滴下してしまうトラブルの発生を抑制することができる。
以下、本発明の実施例及び比較例を示して本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例)
図1に示す半導体単結晶棒製造装置を用い、本発明の半導体単結晶棒の製造方法に従って、直径155mmのシリコン単結晶棒を製造した。すなわち、シリコン単結晶棒の成長は、原料結晶棒を溶融して種結晶に融着させ、さらにこの種付けの際に結晶に生じた転位を抜くための絞りを行う工程の後、シリコン単結晶を155mmの直径まで拡げながら成長させる工程、シリコン単結晶棒を155mmの一定の直径に制御しつつ成長させていく工程を経ながら単結晶を成長させた。
また、結晶成長中の晶出側のシリコン単結晶の直径を表すパラメータとして、溶融帯域の肩部の直径Dmと溶融帯域の肩部角度θmを用いた。溶融帯域の肩部角度θmは、図2に示す溶融帯域の肩部の融液表面が鉛直方向の直線となす角の角度を測定した。さらには、溶融帯域の肩部角度θmの変化に応じて、誘導加熱コイルに供給する電力をフィードバック制御した。
この条件の下、半導体単結晶棒の製造を行ったところ、直胴部全域にわたって所望の直径155mmのシリコン単結晶棒を得ることができた。さらに、メルト量が多くなりすぎて滴下してしまう滴下トラブルの発生割合が、ほぼ0%となった。また、該シリコン単結晶棒の有転位化率は、18%であった。これは、後述する比較例の35%に比べて低い値である。
実施例では、溶融帯域の肩部角度θmの変化に応じて、誘導加熱コイルへの電力を制御することにより、メルト量の適切な制御が可能となり、より安定した単結晶成長を行うことができるとわかった。
(比較例)
シリコン単結晶製造の際、結晶成長中の晶出側単結晶直径を表すパラメータとして、溶融帯域の肩部の直径Dmのみを用いること以外、実施例と同様な条件でシリコン単結晶棒を製造した。すなわち、溶融帯域の肩部の直径Dmのみの変化に応じて、誘導加熱コイルに供給する電力をフィードバック制御した。
その結果、実施例に比べて、シリコン単結晶棒の直径のばらつきが多く見られた。さらに、滴下トラブルが5%発生していた。また、有転位化率は35%であった。
表1に、実施例、比較例における実施結果をまとめたもの示す。
Figure 2014240338
また、肩部角度θmは、実施例では、図2に示すような、溶融帯域の肩部の融液表面が鉛直方向の直線となす角としたが、これに限定されず、例えば、その融液表面が水平方向となす角、あるいは、図3に示すような、溶融帯域4の肩部の直径Dmの測定位置と、その位置より一定距離上方の融液表面の点とを結ぶ直線Aが、鉛直方向の直線となす角とすることが可能であり、いずれの場合も上記した実施例と同様の効果が得られた。
本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
1…半導体単結晶棒製造装置、2…原料結晶棒、3…成長炉、
4…溶融帯域、5…誘導加熱コイル、6…半導体単結晶棒、
7…CCDカメラ、8…画像処理装置、9…制御コンピュータ、
10…高周波発振機、11、12…可変速モーター、
13…パターン設定器、14…データ演算器、15…比較器、
16…調節器、17…発振機制御回路、18、19…移動速度調整・駆動回路。
20…直径検出手段

Claims (2)

  1. 原料結晶棒の一部分を誘導加熱コイルで溶融して溶融帯域を形成し、前記誘導加熱コイルに対し上側の原料結晶棒及び下側の半導体単結晶棒を軸方向へ移動させることにより前記溶融帯域を軸方向に移動させ、前記半導体単結晶棒の直径を制御しながら、前記半導体単結晶棒を成長させて製造するFZ法による半導体単結晶棒の製造方法であって、
    前記半導体単結晶棒の成長中に、前記溶融帯域と前記半導体単結晶棒の固液界面位置の単結晶直径あるいは前記溶融帯域の肩部の直径のいずれかに加えて、前記溶融帯域の肩部角度を測定し、
    前記半導体単結晶棒の直径の制御を、前記測定した前記固液界面位置の単結晶直径あるいは前記溶融帯域の肩部の直径のいずれかに加えて、前記溶融帯域の肩部角度を用いて行うことを特徴とする半導体単結晶棒の製造方法。
  2. 前記半導体単結晶棒の直径の制御をする際に、前記測定した前記固液界面位置の単結晶直径あるいは前記溶融帯域の肩部の直径のいずれかに加えて、前記溶融帯域の肩部角度を用いて、前記誘導加熱コイルに供給する電力及び前記原料結晶棒の移動速度のいずれか1つ以上を制御することを特徴とする請求項1に記載の半導体単結晶棒の製造方法。
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