JP5375889B2 - 単結晶の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、原料結晶を誘導加熱コイルで加熱溶融して浮遊帯域を形成し、該浮遊帯域を移動する事で単結晶を育成するFZ法(フローティングゾーン法または浮遊帯溶融法)による単結晶の製造方法に関わり、さらに詳しくは、前記浮遊帯域を移動させて単結晶を製造させ、成長中の単結晶の回転方向を交互に換えて単結晶を成長させるFZ法単結晶製造方法に関する。
図5は、従来技術におけるFZ法単結晶製造装置の一例を示す概略図である。このFZ単結晶製造装置30を用いて、単結晶を製造する方法について説明する。
先ず、原料結晶棒1を、チャンバー20内に設置された上軸3の上部保持治具4に保持する。一方、種結晶8を、原料結晶棒1の下方に位置する下軸5の下部保持治具6に保持する。
次に、誘導加熱コイル7により原料結晶棒1を溶融して、種結晶8に融着させる。その後、種絞りにより絞り部9を形成して無転位化する。そして、上軸3と下軸5を回転させながら原料結晶棒1と単結晶棒2を下降させることで浮遊帯域(溶融帯またはメルトともいう)10を原料結晶棒1と育成単結晶棒2の間に形成しながら、結晶径を徐々に大きくし、コーン部分2aを形成する。
コーン初期、その重量は、絞り部9のみで支えられるが、絞り部9は横方向の力に弱く、直径が大きくなり重量が重くなると、絞り部9だけでは支えられない。そこで、高重量の単結晶を製造する際には、コーン途中から図6に示すような結晶保持具を使用する(非特許文献1)。図6は、従来技術における結晶保持装置の一例を示す概略図である。
その後、目標とする直径に達したら、その直径を維持して、直胴部2bを形成し、浮遊帯域10を原料結晶棒1の上端まで移動させてゾーニングを行う。尚、この単結晶成長は、Arガスに微量の窒素ガスを混合した雰囲気中で行われ、n型FZ単結晶を製造するためには、ドープノズル11より、製造する抵抗率に応じた量のArベースのPHガスを流し、p型FZ単結晶を製造するためには、同様にドープノズル11より、製造する抵抗率に応じた量のArベースのBガスを流す。
誘導加熱コイル7としては、銅または銀からなる単巻または複巻の冷却用の水を流通させた誘導加熱コイルが用いられており、例えば図7に示すものが知られている(特許文献1)。図7は、従来技術における誘導加熱コイルの一例を示す概略図である。
この誘導加熱コイル16は、スリット12を有するリング状の誘導加熱コイルで、外周面15から内周面14に向かって断面先細り状に形成されている。
加熱コイルの外周面15には、電源端子13a、13bが設けられており、この両端子13a、13b側のスリット対向面12a、12bを、スリット12を介して極力接近させている。
そして、電源端子とスリットの存在により、コイルの周方向の加熱の強さは、コイルの内径側のスリット部がその他の部位に比べて弱く、電源端子・コイル外周のスリット部がその他の部位に比べて強く、非対称性を持っている。
ここで、ウェーハ抵抗率のバラツキを低減するため、原料と単結晶の回転軸をずらして(偏芯という)融液の攪拌を非軸対称にし、単結晶の回転の方向を正転と逆転とで交互に回転させる方法(以後、交互回転という)が行われている(特許文献1、特許文献2)。
交互回転は、10rpm以上の回転速度で行う事が望ましいが、コーン初期は結晶保持装置が使えないため、交互回転ではなく、低速での一方向回転にする必要がある。
そこで、コーン中、結晶保持装置によりしっかり保持された後、単結晶の回転速度を低速から10rpm以上にアップし、且つ、一方向回転から交互回転に変更しながら、所望の一定値(以後、最終回転速度と呼ぶ)に到達させる。
その後、回転速度が最終回転速度である、例えば20rpmに達した場合、図4に示すようなパターンにおいて所定周期で交互回転を繰り返し、単結晶を成長・製造する。図4は、従来技術における時間に対する単結晶の回転速度のパターンの一例を示した図である。このパターンは、最終回転速度を20rpmとし、正転は6秒間、逆転は3.6秒間として、これら正転及び逆転を周期的に繰り返すパターンである。
一方、コーン中に交互回転を開始する前の一方向回転において10rpm以上に高速回転させると、スリットによる誘導加熱コイルの不均一性と高速回転による遠心力により、単結晶が局部的に偏って成長して、ヨレやコブ発生等の結晶形状悪化が顕著になり、有転位化や融液の脱落による操業トラブルの原因となるため、低回転速度で交互回転に変更する必要がある。
例えば、交互回転の直胴部成長における最終条件を、回転速度(最終回転速度)は20rpm、正転の回転量は2.0回転、逆転の回転量は1.2回転、正転または逆転のどちらか一方向における一定速度が反転して、他方向における一定速度となるまでの時間(以後、変化時間という)は1.6秒とする。この場合に、コーン中における回転周期を、前記直胴部における最終条件の回転周期(回転時間)と同じ一定値として、回転速度7rpmで交互回転に変更すると、そのときの回転量は正転で0.7回転、逆転で0.42回転となってしまう。
このように単結晶の回転量が1回転以下となると、誘導加熱コイルの不均一性の影響を受けやすく、コーン中の結晶形状の悪化がより顕著となるという問題がある。
特開平7−315980号公報 特開2008−266102号公報
W.Keller and A. Muhlbauer:Floating−Zone Silicon, Dekker (1981).
本発明は、FZ法による単結晶製造における単結晶の交互回転において、単結晶の回転量が1回転に満たない場合や、回転方向が反転する場合の結晶形状の悪化を低減し、結晶を安定して製造する方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、誘導加熱コイルで原料結晶を部分的に加熱溶融して溶融帯を形成し、該溶融帯を移動させて単結晶を製造させる際に、成長中の単結晶の回転方向を、正転方向及び逆転方向とで交互に入れ換えて単結晶を成長させるFZ法の単結晶製造方法であって、前記単結晶の交互回転において、一度の回転における正転及び逆転の回転量が、共に予め定められた1回転以上の所定値となるように、単結晶の回転速度に応じてその回転時間を変化させることを特徴とする単結晶の製造方法を提供する。
このように、一度の回転における正転及び逆転の回転量が、共に予め定められた1回転以上の所定値となるようにすれば、単結晶の回転量が1回転に満たず、スリットによる誘導加熱コイルの不均一性の影響を受け、結晶形状が悪化することを低減することができる。また、単結晶の回転速度に応じてその回転時間を変化させることによって単結晶の回転量を制御するため、直胴中は勿論、回転速度を低速度にせざるを得ないコーン中の交互回転においてであっても、本発明の効果を得ることができる。
またこのとき、前記交互回転において、一方向における一定速度が反転して、他方向における一定速度となるまでの回転速度変化率(回転速度/変化時間)を、10〜20rpm/sとすることが好ましい。
このように回転速度変化率を設定すれば、コーン中等の低速回転時においては、変化時間を長くしすぎることによって、スリットによる誘導加熱コイルの不均一性の影響を受け、結晶形状が悪化することをより効果的に低減することができる。また直胴中等の高速回転時においては、変化時間を短くしすぎることによるメルト振動等の発生をより効果的に抑制することができる。
またこのとき、前記交互回転を、直胴中とは異なる回転速度でコーン中に行うことが好ましい。
また、前記コーン中における交互回転の回転速度を10rpm未満とすることが好ましい。
このようにすれば、上記で説明したように、交互回転の回転速度を低速度とせざるを得ないコーン中であっても、操業トラブルを発生させることなく交互回転を実施でき、これにより直胴部の最初から単結晶のウェーハ抵抗率のバラツキをより効果的に低減することができる。特にコーン中の回転速度が10rpm未満であれば、絞り部等に影響を与えることなく交互回転を行うことができるため好ましい。
以上説明したように、本発明によれば、単結晶の交互回転において、単結晶の回転速度に応じてその回転時間を変化させることによって、一度の回転における正転及び逆転の回転量が、共に予め定められた1回転以上の所定値となるように回転量を制御することができるため、一度の回転における単結晶の回転量が1回転に満たなくなり、スリットによる誘導加熱コイルの不均一性の影響を受け、結晶形状が悪化することを低減することができる。また、回転速度の大小に関らずに単結晶の回転量を制御できるため、コーン中等のように回転速度を低速度にせざるを得ない場合であっても本発明の効果を得ることができる。
また、前記交互回転において、一方向における一定速度が反転して、他方向における一定速度となるまでの回転速度変化率を10〜20rpm/sとすることによって、コーン中等の低速回転時においては、変化時間を長くしすぎることによって、スリットによる誘導加熱コイルの不均一性の影響を受け、結晶形状が悪化することをより効果的に低減することができる。また直胴中等の高速回転時においては、変化時間を短くしすぎることによるメルト振動等の発生をより効果的に抑制することができる。
本発明における単結晶の回転速度と回転時間の関係の一例をグラフで示した図である。 本発明における単結晶の回転速度と変化時間の関係の一例をグラフで示した図である。 コーン中における結晶直径に対する単結晶の回転速度のパターンの一例をグラフで示した図である。 従来技術における時間に対する単結晶の回転速度のパターンの一例をグラフで示した図である。 従来技術におけるFZ法単結晶製造装置の一例を示す概略図である。 従来技術における結晶保持装置の一例を示す概略図である。 従来技術における誘導加熱コイルの一例を示す概略図である。
以下、本発明についてより具体的に説明する。
前述のように、従来、単結晶を交互回転させる際に、単に交互回転させる時間、即ち周期を一定にして制御すると、その回転量が1回転以下となることがあり、誘導加熱コイルの不均一性の影響を受けやすく、特にコーン中のように低速で回転させる必要がある場合に結晶形状の悪化がより顕著となるという問題があった。
本発明者らが鋭意検討した結果、一度の回転における正転及び逆転の回転量が、共に予め定められた1回転以上の所定値となるようにすれば、スリットによる誘導加熱コイルの不均一性の影響を受け、結晶形状が悪化することを低減できることを見出し、本発明を完成させた。
即ち、本発明は、誘導加熱コイルで原料結晶を部分的に加熱溶融して溶融帯を形成し、該溶融帯を移動させて単結晶を製造させる際に、成長中の単結晶の回転方向を、正転方向及び逆転方向とで交互に入れ換えて単結晶を成長させるFZ法の単結晶製造方法であって、前記単結晶の交互回転において、一度の回転における正転及び逆転の回転量が、共に予め定められた1回転以上の所定値となるように、単結晶の回転速度に応じてその回転時間を変化させることを特徴とする単結晶の製造方法である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
先ず、FZ法による単結晶製造装置を用いて、浮遊帯域を原料結晶棒と育成単結晶棒の間に形成しながら、結晶径を徐々に大きくし、コーン部分を形成する。ここで用いられる単結晶製造装置は、図5に示されるような従来のものを用いても良い。
尚、原料結晶棒の直径、目的とする単結晶の抵抗率、直径、直胴長さ等は、当業者が適宜選択して決定することであり、これらに限定されるわけではないが、例えば原料結晶棒の直径を100〜205mm、目的とする単結晶の抵抗率を1〜5000Ωcm、単結晶の直径を100〜205mm、直胴長さを10〜150cmとすることができる。
またこのとき、原料結晶棒の回転中心となる上軸と、単結晶化の際に育成単結晶棒の回転中心となる下軸を偏芯させて単結晶を育成することができる。このように両中心軸をずらすことにより、単結晶化の際に溶融部を撹拌させ、製造する単結晶の品質を均一化させることができる。
尚、上記偏芯における偏芯量は、当業者が適宜選択して設定することなので、これに限定されるわけではないが、例えば10mmとすることができる。
次に、コーン中において、回転速度を徐々に加速していき、7rpmとなったところで交互回転を開始する。直胴中の交互回転の最終条件を、最終回転速度は20rpm、正転の回転量は2.0回転、逆転の回転量は1.2回転、回転速度変化率は12.5rpm/sとし、この条件になるようにコーン中に回転速度が最終回転速度に到達するまで加速させる。最終回転速度に到達した後も、コーン中と同様に交互回転を続け、直胴部を成長させ単結晶を製造する。
このときの回転速度の加速パターンは、例えば図3に示すようなパターンを用いることができる。図3は、コーン中における結晶直径に対する単結晶の回転速度のパターンの一例をグラフで示した図である。
上記のように、コーン中に直胴中とは回転速度が異なりさらに10rpm/s未満の回転速度として交互回転を行えば、絞り部等に影響を与えずにコーンの変形を抑制できるとともに、直胴部の最初から単結晶のウェーハ抵抗率のバラツキをより効果的に低減することができる。
またこのとき、例えば図1に示すような関係に基づいて回転時間を変化させて、コーン中の正転及び逆転の回転量が共に一度の回転で1回転以上、より好ましくは1.2回転以上するように制御する。さらに、交互回転を行っている最中は図2に示すような関係に基づいて変化時間を調整し、回転速度変化率が10〜20rpm/sの一定値となるように制御する。図1は本発明における単結晶の回転速度と回転時間の関係の一例をグラフで示した図、図2は本発明における単結晶の回転速度と変化時間の関係の一例をグラフで示した図である。
例えばコーン中に7rpmで交互回転を開始したとき、図1に基づき回転時間は正転を17.1秒、逆転を10.2秒とし、図2に基づき変化時間は0.56秒とすることによって、回転速度の大小に関わらず正転の回転量は2.0回転、逆転の回転量は1.2回転で一定となるようにし、さらに回転速度変化率も12.5rpm/sで一定となるようにする。
その後は、図3のパターンに従いコーン直径の増大に伴い、結晶の回転速度を上げていく。このとき、結晶の回転速度の増大に伴い、図1に従って回転時間を減少させ、図2に従って変化時間を増大させれば、回転量及び回転速度変化率を所望の値で一定にすることができる。
従来のように、例えば図4に示すような回転パターンで直胴中における最終回転速度を20rpm、正転の回転時間を6秒、逆転の回転時間を3.6秒、変化時間を1.6秒で周期を一定とする場合、コーン中に回転速度7rpmで直胴中と同じ周期として交互回転を開始すると、正転の回転量が0.7回転、逆転の回転量が0.42回転となってしまい、一度の回転における回転量が1回転に満たなくなるためにスリットによる誘導加熱コイルの不均一性の影響を受け、コーン中の結晶形状が悪化してしまう可能性がある。
また、コーン中の低速回転時においては、変化時間が長すぎることによっても、スリットによる誘導加熱コイルの不均一性の影響を受け、結晶形状が悪化してしまうことがあり、さらに直胴中の高速回転時では、変化時間が短すぎることによるメルト振動等が発生してしまうことがある。
しかし本発明は、前述の通り、単結晶の回転速度に応じて回転時間または変化時間を調節することによって回転量または回転速度変化率を制御しているため、このような操業トラブルが起こる可能性は無い。これによって、結晶形状が良く、抵抗率が均一化された単結晶を得ることができ、さらに単結晶製造における歩留まりを向上させることができる。
尚、上記単結晶の交互回転の最終条件(最終回転速度、正転及び逆転の回転量、変化時間等)、コーン中に交互回転を開始する際の回転速度及び回転速度変化率等は、当業者が適宜設定すべきものであり、上記例示したものに限定されるものではない。
以下、実施例及び比較例を示して本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例1)
図5に示すような単結晶製造装置を用いて、直径130mmのシリコン原料棒に対してFZ法によりゾーニングを行い、コーン中に一方向回転の回転速度が7rpmになった時点で交互回転を開始し、その後回転速度をアップして、回転速度の最終回転速度である20rpmに到達させた。直胴中に最終回転速度である20rpmに到達した後も交互回転を続け、n型100Ωcm以下の直径128mm、直胴長さ150cmのシリコン単結晶を製造した。
ここで交互回転を行う際に、コーン中及び直胴中共に、図1に示すような単結晶の回転速度と回転時間の関係において、回転時間を調整することにより、単結晶の回転量は正転で2.0回転、逆転で1.2回転と一定になるようにした。また変化時間は、1.6秒で一定とし、偏芯量は10mmとした。そしてこれらを単結晶製造装置が有する制御用コンピュータにプログラミングして制御した。
この条件でFZ法による単結晶製造を10回実施した所、結晶変形、有転位化が発生することなく単結晶の製造に10回とも成功した。
(実施例2)
最終回転速度を30rpmとする以外は実施例1と同じ条件でシリコン単結晶を製造した。尚、この条件においても、回転速度の大小に関わらず、コーン中及び直胴中共に単結晶の回転量は正転で2.0回転、逆転で1.2回転と一定になるようにした。
この条件でFZ法による単結晶製造を10回実施した所、成功は7回であった。
(実施例3)
交互回転の回転方向の反転時において、図2に示すような単結晶の回転速度と変化時間の関係から、コーン中及び直胴中共に、変化時間を調整することにより回転速度変化率を12.5rpm/sで一定とすること以外は実施例2と同じ条件でシリコン単結晶を製造した。尚、この条件においても、回転速度の大小に関わらず、コーン中及び直胴中共に単結晶の回転量は正転で2.0回転、逆転で1.2回転と一定になるようにした。
この条件でFZ法による単結晶製造を10回実施した所、成功は10回であった。
(比較例)
図5に示すような単結晶製造装置を用いて、直径130mmのシリコン原料棒に対してFZ法によりゾーニングを行い、コーン中に一方向回転の回転速度が7rpmになった時点で交互回転を開始し、その後回転速度をアップして、回転速度の最終回転速度である20rpmに到達させた。直胴中に最終回転速度である20rpmに到達した後も、図4に示すような時間に対する回転速度のパターンで周期的に交互回転を続け、n型100Ωcm以下の直径128mm、直胴長さ150cmのシリコン単結晶を製造した。
このとき、単結晶の回転速度に対する回転時間及び変化時間は一定で、単結晶の回転速度の大小に関わらず、コーン中及び直胴中共に正転の回転時間を6秒(コーン中の回転量0.7回転、直胴中の回転量2回転)、逆転の回転時間を3.6秒(コーン中の回転量0.42回転、直胴中の回転量1.2回転)、変化時間を1.6秒と一定にした。
この条件でFZ法による単結晶製造を10回実施した所、成功は2回であった。
このように、実施例1においては、コーン中に7rpmという比較的低速度で交互回転を開始し、さらに本発明の効果により、単結晶の回転速度の大小に関わらず一度の回転における正転及び逆転の回転数が、共に1回転以上となるようにした。これによって、絞り部等に影響を与えることなく直胴中の最初から交互回転を始めることができ、さらにスリットによる誘導加熱コイルの不均一性の影響によって、特にコーン中の結晶形状が悪化することを低減することができたため、10回の実施のうち2回しか成功しなかった比較例と比べ、10回の実施のうち10回成功という良い結果を得ることができた。
また、実施例2においては、抵抗率の均一性を高めるべく回転速度を速くし、結晶回転方向の融液のゆれが大きい場合であっても、10回の実施のうち7回成功と、ある程度良い結果が得られた。
ここで実施例3においては、コーン中及び直胴中共に交互回転の回転方向が反転する際の回転速度変化率を10〜20rpm/sの一定値である12.5rpm/sとしたため、コーン中の低速回転時における結晶形状の悪化をより効果的に低減することができ、また直胴中の高速回転時におけるメルト振動等の発生をより効果的に抑制することができた。これによって、10回の実施のうち10回成功という実施例2よりもさらに良い結果を得ることができた。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載した技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
1…原料結晶棒、 2…単結晶棒、 2a…コーン部、 2b…直胴部 3…上軸、
4…上部保持治具、 5…下軸、 6…下部保持治具、 7、16…誘導加熱コイル、
8…種結晶、 9…絞り部、 10…浮遊帯域、 11…ドープノズル、
12…スリット、 12a、12b…スリット対向面 13a、13b…電源端子、
14…内周面、 15…外周面、 20…チャンバー、 30…単結晶製造装置。

Claims (4)

  1. 誘導加熱コイルで原料結晶を部分的に加熱溶融して溶融帯を形成し、該溶融帯を移動させて単結晶を製造させる際に、成長中の単結晶の回転方向を、正転方向及び逆転方向とで交互に入れ換えて単結晶を成長させるFZ法の単結晶製造方法であって、前記単結晶の交互回転において、一度の回転における正転及び逆転の回転量が、共に予め定められた1回転以上の所定値となるように、単結晶の回転速度に応じてその回転時間を変化させることを特徴とする単結晶の製造方法。
  2. 前記交互回転において、一方向における一定速度が反転して、他方向における一定速度となるまでの回転速度変化率を、10〜20rpm/sとすることを特徴とする請求項1に記載の単結晶の製造方法。
  3. 前記交互回転を、直胴中とは異なる回転速度でコーン中に行うことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の単結晶の製造方法。
  4. 前記コーン中における交互回転の回転速度を10rpm未満とすることを特徴とする請求項3に記載の単結晶の製造方法。
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