JP6238001B2 - 車両のシートベルト装置 - Google Patents
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Description
ラッププリテンショナは、所定以上の衝撃力が加わると、シートベルトを先端側から引き込んで、シートに着座している乗員をさらに抑え付ける働きをもつ装置である。具体的には、ラッププリテンショナは、一般に火薬などのガス発生剤、点火部やピストンを備えたシリンダ、同シリンダの一端側にピストンとつながる中継部材を有している。そして、シリンダの一端側を固定し、中継部材の先端部をシートベルトの先端部に接続することより、シリンダ内部でガスを発生させたときに生ずるピストンの変位をシートベルトに伝えて、シートベルトを引き込む構造としている(特許文献1)。
しかしながら、ピックアップトラック等、車体下部にフレームを有した車体構造からなる車両にあっては、シル部材を有していないことが多く、この場合、ラッププリテンショナの固定位置が問題となる。
請求項2の車両のシートベルト装置では、請求項1において、前記底面は、その全体に亘って断面ハット状をなす。
請求項4の車両のシートベルト装置では、請求項3において、前記ラッププリテンショナは、ピストンを収容したシリンダと、一端部が前記ピストンに連結されるとともに他端部が前記シートベルトの先端部に連結されたワイヤ部材と、所定以上の衝撃力が車体に加わると該ワイヤ部材を前記シリンダ内に引き込むよう前記ピストンを作動させる作動手段と、前記シリンダの前記ワイヤ部材側の端部に設けられた固定部とを備え、前記シリンダが前記ピラー部材に沿って延びるような姿勢を有して、前記固定部が前記アンカ部に結合されてなる。
請求項2の車両のシートベルト装置によれば、取付ブラケットの底面は全体に亘って断面ハット状をなすので剛性が高められ、ラッププリテンショナを取付ブラケットを介して強固にフロア部材に固定することができる。
請求項4の車両のシートベルト装置によれば、シリンダを備えたラッププリテンショナにおいて、シリンダがピラー部材に沿って延びるような姿勢を有してラッププリテンショナの固定部をアンカ部に結合するので、ラッププリテンショナのシリンダが乗員の車両への乗降時において乗員の邪魔にならないようにできる。
本発明に係る車両のシートベルト装置が適用される車両は、例えば、車体の下部にフレームを有するとともに、フロントシートとリヤシートとを有し、車体側面にセンターピラーを挟んでフロントドアとリヤドアとを有したピックアップトラックである。
同図に示すように、センターピラー2は、センターピラーアウタ2aとセンターピラーインナ2bとを溶接接合して構成されており、リトラクタ10は、センターピラーインナ2bの下部開口部3からセンターピラー2内に収納され、センターピラーインナ2bにボルト4、5で固定されている。
ところで、当該車両では、車体の下部にフレームを有していることから、車体の側面下部にはシル部材を有しておらず、同図に示すように、センターピラー2は、下端部にて直接フロアパネル(フロア部材)6に溶接接合されている。このように、車体がシル部材を有していないと、ラッププリテンショナ20については従来のように剛性の高いシル部材に固定することができない。
ラッププリテンショナ20は、所定以上の衝撃力が加わると、シートベルト12を先端側から引き込むように作動するインフレータ式の機器として構成されている。
これより、取付ブラケット40は、ボルト50が貫通孔44及び貫通孔7、9を貫通してウェルドナット9aに螺合されることで、フロアパネル6に結合されている。
そして、ラッププリテンショナ20がフロアパネル6に固定された場合であっても、ラッププリテンショナ20により、衝突などにより車両に所定以上の衝撃力が加わると、シリンダ22の内部でガスが発生し、このガスの膨張でピストンが変位し、このピストンの変位がワイヤ部材30およびベルト接続具32を介してシートベルト12へ伝達され、シートベルト12を引き込む。これにより、フロントシートに着座している乗員は、シートベルト12によってフロントシートに抑え付けられる。
特に、アンカ部に取付ブラケット40を設けたことで、取付ブラケット40を介してラッププリテンショナ20を所望の姿勢にして自在にフロアパネル6に固定することができる。
例えば、上記実施形態では、フロントシート用の三点式シートベルト装置を例に説明したが、シートベルト装置はフロントシート用に限られずリヤシート用であってもよく、三点式シートベルト装置に限られず二点式シートベルト装置や四点式シートベルト装置であってもよい。
6 フロアパネル(フロア部材)
8 リーンフォース
10 リトラクタ
12 シートベルト
20 ラッププリテンショナ
22 シリンダ
26 フレーム部(固定部)
27 固定孔
40 ラッププリテンショナ取付ブラケット(アンカ部)
Claims (4)
- フロア部材とピラー部材とを有する車体の前記フロア部材に設けられたアンカ部と、
前記アンカ部に結合されるとともにシートベルトの先端部と連結して設けられ、所定以上の衝撃力が車体に加わると、前記シートベルトを引き込むラッププリテンショナと、を備え、
前記アンカ部は、前記フロア部材に結合される取付ブラケットを含み、
前記取付ブラケットは、L字状をなし、外面が前記フロア部材に当接する底面と外面が前記ピラー部材側を向く立面とからなり、
前記立面と前記ラッププリテンショナとが結合され、前記底面と前記フロア部材とが結合されてなることを特徴とする車両のシートベルト装置。 - 前記底面は、その全体に亘って断面ハット状をなすことを特徴とする、請求項1に記載の車両のシートベルト装置。
- 前記アンカ部は、前記フロア部材のうち前記ピラー部材の近傍に位置して設けられてなることを特徴とする、請求項1または2に記載の車両のシートベルト装置。
- 前記ラッププリテンショナは、
ピストンを収容したシリンダと、一端部が前記ピストンに連結されるとともに他端部が前記シートベルトの先端部に連結されたワイヤ部材と、所定以上の衝撃力が車体に加わると該ワイヤ部材を前記シリンダ内に引き込むよう前記ピストンを作動させる作動手段と、前記シリンダの前記ワイヤ部材側の端部に設けられた固定部とを備え、
前記シリンダが前記ピラー部材に沿って延びるような姿勢を有して、前記固定部が前記アンカ部に結合されてなることを特徴とする、請求項3に記載の車両のシートベルト装置。
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