JP6229779B2 - 水平多関節型ロボット - Google Patents
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ところが、特許文献1に記載のスカラーロボットは、リング状の歯車のメンテナンスの際には、その中を通る配線が作業の妨げになるおそれが高く、特に歯車の交換が必要となるような場合には配線を取り外すという煩雑な作業が必要となる。また、この歯車は、位置決め精度に影響を与える最終段に用いられていることからメンテナンスの頻度やレベルの要求も高い。
さらに、アームと支持部はシャフトにより連結されている簡単な構造となることから、アームと支持部とが対向している部分の構造が簡単化されシャフトの周囲の利用可能性が高められ、例えばシャフト周囲の気密性を高めるためのシールの設置が容易に行なえるようにもなる。
このような構成によれば、駆動装置からシャフトへの駆動力の伝達経路の構成が簡単化されるようになり、動力伝達の効率が高められるとともに、設計が容易にもなる。
このような構成によれば、シャフトは、貫通孔が形成された場合であれ応力集中を生じるような角部を有する非連続面などが形成されないことから、その機械的な信頼性が確保されるようになる。
この水平多関節型ロボットは、前記アームは、前記基端部側の貫通孔の開口に対向するかたちで前記アームの内部と前記貫通孔を結ぶ連結孔を有し、前記接続配線は、前記貫通孔から前記連結孔を介して前記アーム内に配置されることを要旨とする。
図1は、水平多関節型ロボット(ロボット)についての全体の斜視構造を示す斜視図であり、図2は、図1の2−2線における断面構造を示す断面図である。
図3は、シャフト50の斜視図であって、(a)は左前を上からみた斜視構造を示す図、(b)は右前を上からみた斜視構造を示す図であり、図4は、図2の4−4線断面構造を示す断面図、図5は、図2の5−5線断面構造を示す断面図である。
(1)ロボットの先端側に設置された各種装置用の配線ケーブルCBが第2のアーム15を回動させるシャフト50内に挿通される場合であれ、その配線ケーブルCBがシャフト50の途中の開口部57から第2のアーム15内に引出すようにした。これにより、シャフト50の先端に連結される第2モーターM2や減速機26などの駆動装置には配線ケーブルCBが挿通されないようになる。すなわち、稼動部を有し摩擦や発熱を生じるため手厚いメンテナンスが必要とされる駆動装置の内部に配線ケーブルCBを配置させる必要がなくなる。このことにより、第1のアーム13と第2のアーム15との関節部を構成するシャフト50内に配線ケーブルCBが配置されつつも駆動装置のメンテナンス性が変化したり低下したりすることがなく、メンテナンス性は配線が外部に配置されるロボットと同様に維持される。その結果、水平多関節型ロボットに、メンテナンス性を維持しつつ接続配線を内部配置することができる。
(5)駆動装置とシャフト50との軸心を一直線に配置させた。これにより、駆動装置からシャフト50への駆動力の伝達経路の構成が簡単化されるようになり、動力伝達の効率が高められるとともに、設計が容易にもなる。
・上記実施形態では、配線ケーブルCBの先端部分は第2のアーム15に支持具60及び固定具61により固定された。しかしこれに限らず、配線ケーブルの先端部分はアームに移動可能な態様で保持されてもよい。例えば、図6に示すように、第2モーターM2の周囲に軸心C2を中心に回転可能な回転具65を設け、配線ケーブルの先端部分を支持具66と固定具61とを介して回転具65に連結させてもよい。これにより、配線ケーブルCBはシャフト50の回転により開口部の周方向端部にその外側面が接触するような場合でも、回転具65の回動可能な範囲だけさらにシャフト50の回転につれまわされるようになる。すなわち、配線ケーブルには開口部の周方向端部から高い張力やよじれ等が印加されることが抑制されつつ、シャフトの回転角度すなわちアームの回動角度を大きくすることができるようになる。これにより、アームの旋回角度を広くしつつ、配線ケーブルの機械的な信頼性が維持されるようになる。
Claims (4)
- 基台と、
前記基台に回動可能に設けられ、中空部を有する第1のアームと、
前記第1のアームに設けられ、中空部を有する中空軸部材と、
前記中空軸部材に回動軸周りに回動可能に設けられ、中空部を有する第2のアームと、
前記第2のアームを回動するモーターと、
前記第1のアームの中空部、前記中空軸部材の中空部及び前記第2のアームの中空部に配置される接続配線と、を備え、
前記中空軸部材は、前記回動軸に直交する方向から見て、開口部を有し、
前記開口部は、前記第2のアームの内部に位置し、
前記接続配線は、前記第2のアームの内部において、前記モーターよりも前記第2のアームの後端側で固定されている、ことを特徴とする水平多関節型ロボット。 - 前記中空軸部材は、前記第1のアームの内部に位置しないことを特徴とする請求項1に記載の水平多関節型ロボット。
- 前記中空軸部材は、円筒形状であり、
前記開口部は、前記中空軸部材の側面に位置していることを特徴とする請求項1または2に記載の水平多関節型ロボット。 - 前記モーターに設けられ、前記モーターの出力時の回転を減速する減速機を備え、
前記接続配線は、前記第2のアームの内部において、前記減速機よりも前記第2のアームの後端側で固定されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の水平多関節型ロボット。
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