JP6225974B2 - ポリエチレン微孔性膜、その製造法およびリチウム−イオン電池 - Google Patents

ポリエチレン微孔性膜、その製造法およびリチウム−イオン電池 Download PDF

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Description

本発明はリチウム−イオン電池の技術分野に関し、特に、ポリエチレン微孔性膜、その製造法および該ポリエチレン微孔性膜を使用するリチウム−イオン電池に関する。
ポリエチレン微孔性膜はその両面にミクロ細孔を有する多孔性膜である。該ポリエチレン微孔性膜をリチウム−イオン電池のセパレーターとして使用する場合、そのセパレーターの第一の要件は、電池の電気化学的性質を劣化させないことである。セパレーターのミクロン以下のサイズの適切な細孔直径は、様々な要請、例えば、電池の充電と放電の性能、安全性能、サイクル性能などをかなえるための重要なファクターのひとつである。
電池を何かに利用する場合、リチウム−イオン電池内部の陽極と陰極間の短絡を防止するために、ミクロン以下のサイズの孔径とすることが重要である。かかる特性は電池製造業者が電池の容量を高めるためにより薄いセパレーターを採用する際にますます重要になる。この孔径は電池の性質に直接影響を与える。セパレーターのミクロ細孔が大きなミクロ孔径をもつ場合、電池は高速度での放電の際に、低い抵抗性、良好なサイクル性能および高い容量保持率を示す。しかし、ミクロ細孔の孔径が大きすぎる場合は、活性物質が互いに接触反応して、それが容量を下げ、電池の自己放電プロセスを促進する。また、陽極と陰極が互いに直接接触する傾向があるか、またはリチウム樹枝状結晶によって破壊される傾向があり、そのために短絡を起こすこととなる。セパレーターの孔径が極端に小さい場合には、電池はその電気抵抗が高くなり、サイクル性能が不十分となって、高速放電時の容量保持率が低くなる。利点は、自己放電プロセスが遅く、破壊強度が高く、リチウム樹枝状結晶による破壊を原因とする短絡が防止され、従って、電池の安全性能が改善されることである。さらに、セパレーターのミクロ細孔孔径分布の均一性もまた電池の性質に直接影響する。ミクロ細孔孔径分布が不均一である場合、電池の性質に影響する大きな局部電流が作動中に生じるだろう。それ故、孔径を厳密に制御し、できるだけ均一な細孔を形成することが重要である。
セパレーターの構成を考慮すると、孔径はガーレー値(Gurley value)により表されるセパレーターの通気性に直接影響する。同じセパレーターの場合、そのガーレー値は内部抵抗をよく反映し得る。セパレーターの孔径が大きい程、多孔度が高くなって、ボイドのねじり度が低くなり、それ故にガーレー値が小さい程、セパレーターの抵抗は低くなる。対照的に、セパレーターの孔径が小さい程、ガーレー値が大きくなり、内部抵抗が大きくなる。良好な電気的性質をもつセパレーターは一般に比較的低い通気性をもつ。
さらに、セパレーターの孔径もまたその力学的性質に直接影響する。電池組立および毎日の充電と放電サイクルプロセスの要件にかなうためには、該セパレーターが良好な力学的性質をもつ必要がある。破壊強度は、通常、電池の短絡発生の可能性を評価するために使用されるが、その理由は、電池組立と充電・放電のサイクルプロセスに際して、電極の粗い表面がセパレーターによって破壊されることがあって、それが電池の短絡を招き、また電池の安全性に問題を起こすからである。一般に、大きめの孔径をもつ微孔性膜(セパレーター)は破壊強度が低く、また安全性も低い。一方、より小さい孔径をもつセパレーターは破壊強度がより高く、また安全性が良好である。
現在のところ、既存のポリオレフィン微孔性膜は、前面と背面の両面に同じ孔径のミクロ細孔をもつ。しかし、かかる微孔性膜がリチウム−イオン電池にて使用される場合、次のような問題がある:孔径が大きい場合、例えば、平均孔径が150nmを超える場合、内部抵抗は低くなり、通気性とサイクル性能は良好となるが、破壊強度と安全性能が低くなり、自己放電率が高くなる;孔径が小さい場合、例えば、平均孔径が70nmより小さい場合、破壊強度と安全性能は良好で、自己放電率も低いが、通気性とサイクル性能は内部抵抗が大きいために不十分となる。
上記の欠点を克服するために、本発明の一側面では、すぐれた通気性とすぐれた力学的性質を有する新規のポリエチレン微孔性膜を提供する。
本発明の別の側面では、ポリエチレン微孔性膜の製造法を提供する。
本発明のなおさらなる側面では、本発明によるポリエチレン微孔性膜を用いたリチウム−イオン電池を提供する;この場合のポリエチレン微孔性膜を用いる電池は、良好な高速放電性能のみならず良好な自己放電性能を有する。
前面と背面をもつポリエチレンミクロ微孔性膜は、前面のミクロ細孔が背面のミクロ細孔とは異なる平均孔径を持つことを特徴とする;ただし、前面のミクロ細孔の平均孔径は100〜200nmであり、背面のミクロ細孔の平均孔径は50〜100nmである;前面のミクロ細孔の平均孔径と背面のミクロ細孔の平均孔径との比は(1.1〜4.0):1である;また、前面と背面それぞれの孔径分布は30%未満である。
好適な実施態様において、前面のミクロ細孔の平均孔径は120〜180nmである;背面のミクロ細孔の平均孔径は60〜80nmである;前面のミクロ細孔の平均孔径と背面のミクロ細孔の平均孔径との比は(1.5〜3.0):1である;また、前面と背面それぞれの孔径分布は20%未満である。
好適な実施態様において、該微孔性膜は、5〜30μmの厚さ、35〜60%の多孔度、50〜350s/100mlの通気性と4〜10N/20μmの破壊強度を有する。
ポリエチレン微孔性膜の製造法は以下の工程からなる:
(1)シート注型:ポリエチレン樹脂と増孔剤とをツインスクリュー押出機に加え、溶融混練を実施し;ダイヘッドから押し出して急速冷却し、厚肉シートに鋳込む工程;
(2)厚肉シートをストレッチャーに導入して同期または非同期二軸性延伸を実施し;ストレッチャーの上部および下部チャンバーにて延伸温度を制御して、ストレッチャーの上部と下部チャンバー間の温度差を1〜10℃に維持し、油含有薄膜を調製する工程;
(3)油含有薄膜を溶媒で抽出して増孔剤を除去し、白色微孔性膜を形成する工程;および
(4)白色微孔性膜をヒートセット処理に付し、その前面と背面に異なる平均孔径を有するポリエチレン微孔性膜を得る工程。
本発明によるポリエチレン微孔性膜を含むリチウム−イオン電池は、微孔性膜の前面が電池の陽極に接近しており、微孔性膜の背面が電池の陰極に接近している。
当該ポリエチレン微孔性膜を含むリチウム−イオン電池は、微孔性膜の前面が電池の陽極に接近しており、微孔性膜の背面が電池の陰極に接近している。
リチウム−イオン電池は、3C速度で放電するときの容量保持率が80%を超え、自己放電30日後の残留容量は90%を超える。
本発明は先行技術と比較して以下の利点を有する。
1.本発明によるポリエチレン微孔性膜は、その前面と背面に異なる平均孔径を有し、それが微孔性膜の示す良好な通気性と良好な力学的性質を確かなものとする。
2.本発明によるポリエチレン微孔性膜の製造法は、実施が簡単容易であり、それを用いることによって単にプロセスの制御パラメータを変化させるだけで、さらなる装置を要せずに高品質の製品を得ることができる。
3.本発明によるポリエチレン微孔性膜からなるリチウム−イオン電池においては、微孔性膜の前面が電池の陽極に接近しており、該膜の背面が電池の陰極に接近している。その前面の孔径がより大きいので、内部抵抗が低く、サイクル性能が良好となり、結果として、高速放電での電池の容量保持率が高くなる。一方、背面の孔径はより小さいので、電池の自己放電性能が良好となり、セパレーターの破壊抵抗性が改善され、それによってリチウム樹枝状結晶の破壊による短絡が効果的に防止される;その結果、安全性能が増強される。
図1は本発明の実施例1によるポリエチレン微孔性膜前面のミクロ構造を示す走査電子顕微鏡写真である。 図2は本発明の実施例1によるポリエチレン微孔性膜背面のミクロ構造を示す走査電子顕微鏡写真である。 図3は本発明の実施例2によるポリエチレン微孔性膜前面のミクロ構造を示す走査電子顕微鏡写真である。 図4は本発明の実施例2によるポリエチレン微孔性膜背面のミクロ構造を示す走査電子顕微鏡写真である。 図5は本発明の実施例1によるポリエチレン微孔性膜前面の平均孔径の試験結果を示すグラフである。 図6は本発明の実施例1によるポリエチレン微孔性膜背面の平均孔径の試験結果を示すグラフである。
以下に、本発明につき詳細に説明する。
1.本発明の非対称構造をもつポリエチレン微孔性膜
本発明のポリエチレン微孔性膜は非対称構造をもつ。特に、その膜の前面は顕微鏡スケールで有意なバックボーン構造をもち、該バックボーンは細いファイバーを介して互いにつながっており、ファイバー内には互いに相互連結した多数の比較的大きなミクロ細孔が存在し、セパレーターに良好な通気性を付与している。対照的に、膜の背面は顕微鏡スケールで均一な繊維構造をもち、その孔径は比較的小さく、それによってセパレーターに十分な力学的性質を与えている。結果として、本発明の微孔性膜のかかる非対称構造は、セパレーターが良好な力学的性質と良好な通気性の両方をもつことを確実なものとしている。当該微孔性膜をリチウム−イオン電池に使用する場合、微孔性膜の前面は電池の陽極に接近している。前面の孔径がより大きいため、電池の内部抵抗性は低く、またその抵抗力が小さいので、結果として、高速放電時に良好なイオン透過性と高容量保持率をもたらす。一方、該膜のより小さい孔径をもつ背面は電池の陰極に接近している。孔径がより小さいために、内部抵抗がより大きくなり、自己放電プロセスの間のLi−イオン移動速度が遅くなる。このことは、電池が良好な自己放電性能を有し、セパレーターの破壊抵抗性を改善することにつながり、それによってリチウム樹枝状結晶の破壊による短絡が有効に防止され、従って、電池の安全性能が増強される。
本発明の微孔性膜は前面により大きな孔径をもち、その平均値は100〜200nmとし得る。かかる平均孔径は良好な通気性を確実なものとする。この平均孔径が200nmを超える場合には、微孔性膜の力学的強度が大きく落ち込み、リチウム樹枝状結晶によって容易に破壊されて短絡を起こし、また電池に安全性の問題を惹き起こすこととなる。対照的に、微孔性膜の背面の孔径はより小さく、その平均値は50〜99nmとし得る。それが良好な力学的性質を保証し、リチウム樹枝状結晶の破壊による短絡を防止し、それによって電池の安全性能を改善する。一方、当該より小さな孔径は自己放電速度を遅くし、良好な自己放電性能をもたらす。背面の平均孔径が50nm未満である場合は、ミクロ微孔性膜の通気性が大きく低下し、内部抵抗は上昇するが、その結果、電池のサイクル性能が低下し、電池の実働性能が著しく劣化することとなる。
本発明において、孔径分布はGB/T21650.1−2008/ISO15901−1:2006の基準に従い水銀貫入法により測定する。最大孔径と最小孔径はデータ処理によりシミュレートした関連図形から得られる。本明細書にて使用される孔径分布は、最大孔径もしくは最小孔径と平均孔径との間の差を平均孔径で割ることにより得られるパーセント値であるが、この値は以下の等式により計算される:
孔径分布=(最大孔径−平均孔径)/平均孔径×100%;または
孔径分布=(平均孔径−最小孔径)/平均孔径×100%。
本発明の微孔性膜の前面および背面のそれぞれは、孔径分布が30%未満、好ましくは20%未満、最も好ましくは10%未満である。該微孔性膜は均一な孔径分布を有するので、電池の動作における電流コンシステンシーが良好であり、良好な電池の性質を維持するために役立つ。孔径分布が30%を超えるか、またはさらにより高い場合には、電池中に非常に大きな電流が局部的に流れ、その結果、電池の安全性能とサイクル性能に影響を与える。
本発明の微孔性膜は、前面の平均孔径と背面の平均孔径との比が(1.1〜4.0):1であり、この比が該膜に十分な力学的強度と良好な通気性の両方を付与する。2つの面の間の平均孔径の比が1.1:1未満である場合、その間の孔径差は本発明の良好な性能の要件を満足させるために十分でなくなる。しかし、2つの面の間の平均孔径比が4.0:1を超えると、その間の孔径差が大きすぎて、微孔性膜の耐熱性の不均一と崩壊を惹き起し、本発明の目的が達成し得なくなる。
本発明の微孔性膜は、5〜30μmの厚さをもつ。膜の厚さが5μm未満であると、電池の製造において外部からのストレスに対する抵抗性が乏しくなり、同様に電池の充電と放電プロセスに際して形成される樹枝状結晶によるセパレーターの破壊が起こり得るため、電池の安全性が確保できない。しかし、膜の厚さが30μmを超えると、膜の透過性が低下し、電池の厚さと重量が増大する。
本発明のポリエチレン微孔性膜は、35〜60%の多孔度をもつ。多孔度が35%未満である場合、膜の透過性が不十分となり、また内部抵抗性が上昇して、その結果、電池の性質が劣化することとなる。しかし、多孔度が60%を超えると、細孔が大きすぎる。それ故、膜の力学的強度が低下し、短絡発生の危険性が増すかも知れず、また電池の安定性と安全性能が保証できなくなる。
本発明のポリエチレン微孔性膜は、50〜350s/100mlの通気性をもつ。通気性が350s/100mlを超えると、透過性が良くなくなり、膜の電気的性質が劣化する。しかし、通気性が50s/100ml未満であると、膜の細孔が大きすぎて短絡が起こり得るため、電池の安全性能が保証できなくなる。
本発明のポリエチレン微孔性膜は、4〜10N/20μmの破壊強度を有し、電池の製造と使用に際して起こり得る外部からの衝撃に対し、電池に高い抵抗性を持つようにすることで、電池の安全性能を確かなものとする。
要約すると、本発明のポリエチレン微孔性膜は、前面と背面が非対称の構造をもち、その場合、前面の細孔がより大きい100〜200nmの平均孔径を有し、他方、背面の細孔がより小さい50〜100nmの平均孔径を有する。前面と背面の間の平均孔径比A:Bは(1.1〜4.0):1であり、前面と背面それぞれの孔径分布は30%未満である。該微孔性膜は、5〜30μmの厚さ、35〜60%の多孔度、50〜350s/100mlの通気性および4〜10N/20μmの破壊強度を有する。
2.ポリエチレン微孔性膜の製造法
2.1.原材料と工程パラメータの説明
本発明で使用されるポリエチレン樹脂は特に限定されるものではない。単一の樹脂が主として使用されるが、2種以上の樹脂を組み合わせて使用してもよい。
本発明にて使用されるポリエチレン樹脂の重量平均分子量は特に限定されるものではないが、一般に、10,000〜5,000,000、好ましくは100,000〜3,000,000、より好ましくは300,000〜2,000,000である。
本発明にて使用される増孔剤は特に限定されるものではないが、主としてポリオレフィン樹脂に細孔を形成し得る溶媒、例えば、流動パラフィン、固形パラフィン、フタル酸ジオクチル、フタル酸ジブチルなどである。該増孔剤は単独でまたはそのタイプの2種以上を組み合わせて使用し得る。流動パラフィンおよびフタル酸ジオクチルが好適である。
本発明にて使用される抽出剤は特に限定されるものではないが、主としてジクロロメタン、n−ヘプタン、n−デカンまたはエタノールである。これらの中では、ジクロロメタンが好適である。
抗酸化剤、橋かけ剤、核生成剤、熱安定化剤、潤滑剤などの添加剤は本発明において特に限定されないが、常套的に使用される添加剤が使用され得る。
本発明にて使用される二軸性延伸プロセスは特に限定されないが、同期二軸性延伸または非同期二軸性延伸が可能である。
本発明のポリエチレン微孔性膜の調製に適用されるプロセスパラメータは、特に限定されるものではない。融解温度、押し出し温度、冷却ロール温度、延伸温度、延伸速度、抽出温度、抽出速度、ヒートセット温度、ヒートセット速度、空気温度、空気流および空気圧など、ポリエチレン微孔性膜の湿式調製プロセスの要件を満足する常套のパラメータが使用され得る。
2.2.ポリエチレン微孔性膜の製造法
ポリエチレン微孔性膜は、実質的に以下の4つの工程:シート注型、延伸、抽出およびヒートセッティングからなる湿式プロセスにより調製される。ここでは延伸工程がポリエチレン分子鎖の方向付けに最も重要な工程であり、微孔性膜生産の中心的工程である。本工程においては、厚いシートが融点以下で、ガラス転移温度以上の高弾性状態で外部から加えられた力により引き伸ばされ、その外力の方向に方向付けられる。それによって、製品の適用性能が変更され、そして改善される。引き伸ばされた油含有薄膜の分子鎖は縦方向と横方向の両方に方向付けられ、増孔剤は方向付けられた分子鎖内に均一に分布して、特別の水−油混合構造を形成する。
延伸プロセスに影響を及ぼす主たるファクターは、延伸比、延伸速度および延伸温度などである。同じ装置の場合、延伸比と延伸速度が延伸プロセスの間一定である条件においては、より高温の延伸温度が油含有薄膜上に大きめの細孔を形成し、抽出後の孔径をより大きく形成して、その結果、膜の通気性を良好なものとする。一方、延伸温度が比較的低い場合、油膜上に形成される細孔はより小さくなり、抽出後の孔径がより小さくなって、その結果、膜の力学的性質が良好となる。ストレッチャー内部では、チャンバーが、分割線としての油含有薄膜によって、事実上2つの部分、すなわち、上部チャンバーと下部チャンバーに別けられている。2つの部分が同じ温度をもつ場合、均一のミクロ構造をもつ微孔性膜が、細孔形成条件が同じであるとして形成される。2つの部分の温度が異なるように制御されている場合、すなわち、2つの部分間で温度が異なる場合、異なるミクロ構造をもつ微孔性膜が、細孔形成条件が異なるものとして形成される。
本発明においては、上部チャンバーの延伸温度を117〜127℃、好ましくは120〜125℃とし、下部チャンバーの延伸温度を110〜120℃、好ましくは115〜119℃とし得る。上部チャンバーと下部チャンバーの温度差は1〜10℃となるように制御して、2つの面のミクロ構造が異なる微孔性膜を得る。温度差が1℃未満である場合、微孔性膜の2つの面のミクロ構造は、細孔形成条件が類似していために、互いにあまり相違がなく、本発明の目的が達成できない。他方、温度差が10℃より大きい場合、2つの面上のミクロ構造は、細孔形成条件が大きく異なる場合と同様、延伸比と延伸速度が互いに有意に異なり、微孔性膜の耐熱性の不均一化と退化を惹き起こして、本発明の目的を達成することができない。総体としてすぐれた性能を示すポリエチレン微孔性膜を得るための本発明における温度差は、好ましくは2〜8℃、最も好ましくは3〜5℃である。
本発明における延伸比は、10〜50、好ましくは20〜40である。
本発明の製造法により得られるポリエチレン微孔性膜は、前面と背面で非対称の構造を有し、その場合の前面の細孔が大きくてその平均孔径が100〜200nmであり、一方、背面の細孔はより小さくてその平均孔径が50〜100nmである。前面と背面の間の平均孔径比A:Bは(1.1〜4.0):1であり、前面と背面それぞれの孔径分布は30%未満である。該微孔性膜は5〜30μmの厚さ、35〜60%の多孔度、50〜350s/100mlの通気性および4〜10N/20μmの破壊強度を有する。
3.リチウム−イオン電池の製造法
上記のように調製されたポリエチレン微孔性膜は電池のサイズ必要条件に従ってカットされ、次いでリチウム・リン酸第一鉄/黒鉛電池を製造すると同様に組立てられる;その場合、微孔性膜の前面は電池の陽極に接近させ、背面は電池の陰極に接近させる。
当該微孔性膜をリチウム−イオン電池に使用する場合、微孔性膜の前面は電池の陽極に接近させる。前面の孔径がより大きいので、電池の内部抵抗は低くなり、抵抗力が小さくなる;その結果、イオン浸透性が良好となり、電池サイクル性能がすぐれたものとなって、高速放電時の容量保持率が高くなる。一方、膜の背面は電池の陰極に接近している。孔径がより小さいので、内部抵抗がより大きくなり、自己放電プロセスの間のLi−イオン移動速度が遅くなる。このことは、電池に良好な自己放電性能をもたせ、セパレーターの破壊抵抗性を改善し、それによってリチウム樹枝状結晶の破壊による短絡を防止する。
本発明により調製された微孔性膜を用いるリチウム−イオン電池は、良好な放電性能のみならず、良好な自己放電性能をも有する。
以下に実施例を参照しながら本発明をさらに詳細に説明する。
<実施例1>
(1)注型シートの押出し:ツインスクリュー押出機にポリエチレン樹脂と流動パラフィンを注入し、ツインスクリュー押出機中で溶融混練して均一溶融物とした。次いで、溶融物をダイヘッドから連続的に押出して急速冷却し、冷却ロールにより成形した。得られた肉厚シートにおけるポリエチレン樹脂の重量平均分子量は500,000であり、流動パラフィンの粘度等級は40であり、ポリエチレン樹脂と流動パラフィンの質量比は1:3であり、融解温度は200℃であり、冷却ロールの温度は30℃であった。
(2)二軸性延伸:肉厚シートを予加熱後のストレッチャー中で引き伸ばし、油含有薄膜を得た;ここでは、上部チャンバーの延伸温度を120℃とし、下部チャンバーの延伸温度を115℃とし、上部と下部チャンバー間の温度差を5℃とした。
(3)抽出:油含有薄膜からジクロロメタンで流動パラフィンを抽出し、ミクロ細孔構造をもつ白色薄膜を形成した。
(4)ヒートセット:白色微孔性膜を125℃で2分間、ヒートセット処理に付し、非対称構造をもつポリエチレン微孔性膜を得た。
非対称構造をもつポリエチレン微孔性膜を上記の方法に従って調製し、その物理化学的性質を試験した。試験結果を表1に示す。
(5)上記のように調製したポリエチレン微孔性膜を電池サイズの必要条件に従ってカットし、次いで組立てた;その際、微孔性膜の前面を電池の陽極に接近させ、背面は電池の陰極に接近させた。電池の電気的性質を試験し、試験結果を表1に示す。
<実施例2>
(1)注型シートの押出し:ツインスクリュー押出機にポリエチレン樹脂と流動パラフィンを注入し、ツインスクリュー押出機中で溶融混練して均一溶融物とした。次いで、溶融物をダイヘッドから連続的に押出して急速冷却し、冷却ロールにより成形した。得られた肉厚シートにおけるポリエチレン樹脂の重量平均分子量は1,000,000であり、流動パラフィンの粘度等級は50であり、ポリエチレン樹脂と流動パラフィンの質量比は1:4であり、融解温度は200℃であり、冷却ロールの温度は30℃であった。
(2)二軸性延伸:肉厚シートを予加熱後のストレッチャー中で引き伸ばし、油含有薄膜を得た;ここでは、上部チャンバーの延伸温度を125℃とし、下部チャンバーの延伸温度を115℃とし、上部と下部チャンバー間の温度差を10℃とした。
(3)抽出:油含有薄膜からジクロロメタンで流動パラフィンを抽出し、ミクロ細孔構造をもつ白色薄膜を形成した。
(4)ヒートセット:白色微孔性膜を128℃で2分間、ヒートセット処理に付し、非対称構造をもつポリエチレン微孔性膜を得た。
非対称構造をもつポリエチレン微孔性膜を上記の方法に従って調製し、その物理化学的性質を試験した。試験結果を表1に示す。
(5)上記のように調製したポリエチレン微孔性膜を電池サイズの必要条件に従ってカットし、次いで組立てた;その際、微孔性膜の前面を電池の陽極に接近させ、背面は電池の陰極に接近させた。電池の電気的性質を試験し、試験結果を表1に示す。
<実施例3>
(1)注型シートの押出し:ツインスクリュー押出機にポリエチレン樹脂と流動パラフィンを注入し、ツインスクリュー押出機中で溶融混練して均一溶融物とした。次いで、溶融物をダイヘッドから連続的に押出して急速冷却し、冷却ロールにより成形した。得られた肉厚シートにおけるポリエチレン樹脂の重量平均分子量は500,000であり、流動パラフィンの粘度等級は40であり、ポリエチレン樹脂と流動パラフィンの質量比は1:3であり、融解温度は210℃であり、冷却ロールの温度は30℃であった。
(2)二軸性延伸:肉厚シートを予加熱後のストレッチャー中で引き伸ばし、油含有薄膜を得た;ここでは、上部チャンバーの延伸温度を120℃とし、下部チャンバーの延伸温度を119℃とし、上部と下部チャンバー間の温度差を1℃とした。
(3)抽出:油含有薄膜からジクロロメタンで流動パラフィンを抽出し、ミクロ細孔構造をもつ白色薄膜を形成した。
(4)ヒートセット:白色微孔性膜を125℃で2分間、ヒートセット処理に付し、非対称構造をもつポリエチレン微孔性膜を得た。
非対称構造をもつポリエチレン微孔性膜を上記の方法に従って調製し、その物理化学的性質を試験した。試験結果を表1に示す。
(5)上記のように調製したポリエチレン微孔性膜を電池サイズの必要条件に従ってカットし、次いで組立てた;その際、微孔性膜の前面を電池の陽極に接近させ、背面は電池の陰極に接近させた。電池の電気的性質を試験し、試験結果を表1に示す。
<実施例4>
(1)注型シートの押出し:ツインスクリュー押出機にポリエチレン樹脂と流動パラフィンを注入し、ツインスクリュー押出機中で溶融混練して均一溶融物とした。次いで、溶融物をダイヘッドから連続的に押出して急速冷却し、冷却ロールにより成形した。得られた肉厚シートにおけるポリエチレン樹脂の重量平均分子量は1,000,000であり、流動パラフィンの粘度等級は50であり、ポリエチレン樹脂と流動パラフィンの質量比は1:3であり、融解温度は200℃であり、冷却ロールの温度は30℃であった。
(2)二軸性延伸:肉厚シートを予加熱後のストレッチャー中で引き伸ばし、油含有薄膜を得た;ここでは、上部チャンバーの延伸温度を122℃とし、下部チャンバーの延伸温度を119℃とし、上部と下部チャンバー間の温度差を3℃とした。
(3)抽出:油含有薄膜からジクロロメタンで流動パラフィンを抽出し、ミクロ細孔構造をもつ白色薄膜を形成した。
(4)ヒートセット:白色微孔性膜を128℃で2分間、ヒートセット処理に付し、非対称構造をもつポリエチレン微孔性膜を得た。
非対称構造をもつポリエチレン微孔性膜を上記の方法に従って調製し、その物理化学的性質を試験した。試験結果を表1に示す。
(5)上記のように調製したポリエチレン微孔性膜を電池サイズの必要条件に従ってカットし、次いで組立てた;その際、微孔性膜の前面を電池の陽極に接近させ、背面は電池の陰極に接近させた。電池の電気的性質を試験し、試験結果を表1に示す。
<実施例5>
(1)注型シートの押出し:ツインスクリュー押出機にポリエチレン樹脂と流動パラフィンを注入し、ツインスクリュー押出機中で溶融混練して均一溶融物とした。次いで、溶融物をダイヘッドから連続的に押出して急速冷却し、冷却ロールにより成形した。得られた肉厚シートにおけるポリエチレン樹脂1の重量平均分子量は2,000,000であり、ポリエチレン樹脂2の重量平均分子量は500,000であった;ポリエチレン樹脂1とポリエチレン樹脂2の質量比は7:3であった;流動パラフィンの粘度等級は70であった;ポリエチレン樹脂混合物と流動パラフィンの質量比は1:4であった;融解温度は220℃であり、冷却ロールの温度は30℃であった。
(2)二軸性延伸:肉厚シートを予加熱後のストレッチャー中で引き伸ばし、油含有薄膜を得た;ここでは、上部チャンバーの延伸温度を123℃とし、下部チャンバーの延伸温度を115℃とし、上部と下部チャンバー間の温度差を8℃とした。
(3)抽出:油含有薄膜からジクロロメタンで流動パラフィンを抽出し、ミクロ細孔構造をもつ白色薄膜を形成した。
(4)ヒートセット:白色微孔性膜を130℃で2分間、ヒートセット処理に付し、非対称構造をもつポリエチレン微孔性膜を得た。
非対称構造をもつポリエチレン微孔性膜を上記の方法に従って調製し、その物理化学的性質を試験した。試験結果を表1に示す。
(5)上記のように調製したポリエチレン微孔性膜を電池サイズの必要条件に従ってカットし、次いで組立てた;その際、微孔性膜の前面を電池の陽極に接近させ、背面は電池の陰極に接近させた。電池の電気的性質を試験し、試験結果を表1に示す。
<比較例1>
(1)注型シートの押出し:ツインスクリュー押出機にポリエチレン樹脂と流動パラフィンを注入し、ツインスクリュー押出機中で溶融混練して均一溶融物とした。次いで、溶融物をダイヘッドから連続的に押出して急速冷却し、冷却ロールにより成形した。得られた肉厚シートにおけるポリエチレン樹脂の重量平均分子量は500,000であり、流動パラフィンの粘度等級は40であり、ポリエチレン樹脂と流動パラフィンの質量比は1:3であり、融解温度は200℃であり、冷却ロールの温度は30℃であった。
(2)二軸性延伸:肉厚シートを予加熱後のストレッチャー中で引き伸ばし、油含有薄膜を得た;ここでは、上部チャンバーの延伸温度を120℃とし、下部チャンバーの延伸温度を120℃とし、上部と下部チャンバー間の温度差は0℃であった。
(3)抽出:油含有薄膜からジクロロメタンで流動パラフィンを抽出し、ミクロ細孔構造をもつ白色薄膜を形成した。
(4)ヒートセット:白色微孔性膜を125℃で2分間、ヒートセット処理に付し、非対称構造をもつポリエチレン微孔性膜を得た。
非対称構造をもつポリエチレン微孔性膜を上記の方法に従って調製し、その物理化学的性質を試験した。試験結果を表2に示す。
(5)上記のように調製したポリエチレン微孔性膜を電池サイズの必要条件に従ってカットし、次いで組立てた;その際、微孔性膜の前面を電池の陽極に接近させ、背面は電池の陰極に接近させた。電池の電気的性質を試験し、試験結果を表2に示す。
<比較例2>
(1)注型シートの押出し:ツインスクリュー押出機にポリエチレン樹脂と流動パラフィンを注入し、ツインスクリュー押出機中で溶融混練して均一溶融物とした。次いで、溶融物をダイヘッドから連続的に押出して急速冷却し、冷却ロールにより成形した。得られた肉厚シートにおけるポリエチレン樹脂の重量平均分子量は1,000,000であり、流動パラフィンの粘度等級は50であり、ポリエチレン樹脂と流動パラフィンの質量比は1:4であり、融解温度は210℃であり、冷却ロールの温度は30℃であった。
(2)二軸性延伸:肉厚シートを予加熱後のストレッチャー中で引き伸ばし、油含有薄膜を得た;ここでは、上部チャンバーの延伸温度を125℃とし、下部チャンバーの延伸温度を125℃とし、上部と下部チャンバー間の温度差は0℃であった。
(3)抽出:油含有薄膜からジクロロメタンで流動パラフィンを抽出し、ミクロ細孔構造をもつ白色薄膜を形成した。
(4)ヒートセット:白色微孔性膜を128℃で2分間、ヒートセット処理に付し、非対称構造をもつポリエチレン微孔性膜を得た。
非対称構造をもつポリエチレン微孔性膜を上記の方法に従って調製し、その物理化学的性質を試験した。試験結果を表2に示す。
(5)上記のように調製したポリエチレン微孔性膜を電池サイズの必要条件に従ってカットし、次いで組立てた;その際、微孔性膜の前面を電池の陽極に接近させ、背面は電池の陰極に接近させた。電池の電気的性質を試験し、試験結果を表2に示す。
<比較例3>
(1)注型シートの押出し:ツインスクリュー押出機にポリエチレン樹脂と流動パラフィンを注入し、ツインスクリュー押出機中で溶融混練して均一溶融物とした。次いで、溶融物をダイヘッドから連続的に押出して急速冷却し、冷却ロールにより成形した。得られた肉厚シートにおけるポリエチレン樹脂の重量平均分子量は500,000であり、流動パラフィンの粘度等級は40であり、ポリエチレン樹脂と流動パラフィンの質量比は1:2であり、融解温度は200℃であり、冷却ロールの温度は30℃であった。
(2)二軸性延伸:肉厚シートを予加熱後のストレッチャー中で引き伸ばし、油含有薄膜を得た;ここでは、上部チャンバーの延伸温度を115℃とし、下部チャンバーの延伸温度を115℃とし、上部と下部チャンバー間の温度差は0℃であった。
(3)抽出:油含有薄膜からジクロロメタンで流動パラフィンを抽出し、ミクロ細孔構造をもつ白色薄膜を形成した。
(4)ヒートセット:白色微孔性膜を125℃で2分間、ヒートセット処理に付し、非対称構造をもつポリエチレン微孔性膜を得た。
非対称構造をもつポリエチレン微孔性膜を上記の方法に従って調製し、その物理化学的性質を試験した。試験結果を表2に示す。
(5)上記のように調製したポリエチレン微孔性膜を電池サイズの必要条件に従ってカットし、次いで組立てた;その際、微孔性膜の前面を電池の陽極に接近させ、背面は電池の陰極に接近させた。電池の電気的性質を試験し、試験結果を表2に示す。
<比較例4>
(1)注型シートの押出し:ツインスクリュー押出機にポリエチレン樹脂と流動パラフィンを注入し、ツインスクリュー押出機中で溶融混練して均一溶融物とした。次いで、溶融物をダイヘッドから連続的に押出して急速冷却し、冷却ロールにより成形した。得られた肉厚シートにおけるポリエチレン樹脂の重量平均分子量は1,000,000であり、流動パラフィンの粘度等級は50であり、ポリエチレン樹脂と流動パラフィンの質量比は1:3であり、融解温度は210℃であり、冷却ロールの温度は30℃であった。
(2)二軸性延伸:肉厚シートを予加熱後のストレッチャー中で引き伸ばし、油含有薄膜を得た;ここでは、上部チャンバーの延伸温度を122℃とし、下部チャンバーの延伸温度を122℃とし、上部と下部チャンバー間の温度差は0℃であった。
(3)抽出:油含有薄膜からジクロロメタンで流動パラフィンを抽出し、ミクロ細孔構造をもつ白色薄膜を形成した。
(4)ヒートセット:白色微孔性膜を128℃で2分間、ヒートセット処理に付し、非対称構造をもつポリエチレン微孔性膜を得た。
非対称構造をもつポリエチレン微孔性膜を上記の方法に従って調製し、その物理化学的性質を試験した。試験結果を表2に示す。
(5)上記のように調製したポリエチレン微孔性膜を電池サイズの必要条件に従ってカットし、次いで組立てた;その際、微孔性膜の前面を電池の陽極に接近させ、背面は電池の陰極に接近させた。電池の電気的性質を試験し、試験結果を表2に示す。
<比較例5>
(1)注型シートの押出し:ツインスクリュー押出機にポリエチレン樹脂と流動パラフィンを注入し、ツインスクリュー押出機中で溶融混練して均一溶融物とした。次いで、溶融物をダイヘッドから連続的に押出して急速冷却し、冷却ロールにより成形した。得られた肉厚シートにおけるポリエチレン樹脂1の重量平均分子量は2,000,000であり、ポリエチレン樹脂2の重量平均分子量は500,000であった;ポリエチレン樹脂1とポリエチレン樹脂2の質量比は7:3であった;流動パラフィンの粘度等級は70であった;ポリエチレン樹脂混合物と流動パラフィンの質量比は1:4であった;融解温度は220℃であり、冷却ロールの温度は30℃であった。
(2)二軸性延伸:肉厚シートを予加熱後のストレッチャー中で引き伸ばし、油含有薄膜を得た;ここでは、上部チャンバーの延伸温度を123℃とし、下部チャンバーの延伸温度を123℃として、上部と下部チャンバー間の温度差を0℃とした。
(3)抽出:油含有薄膜からジクロロメタンで流動パラフィンを抽出し、ミクロ細孔構造をもつ白色薄膜を形成した。
(4)ヒートセット:白色ミクロ微孔性膜を130℃で2分間、ヒートセット処理に付し、非対称構造をもつポリエチレン微孔性膜を得た。
非対称構造をもつポリエチレン微孔性膜を上記の方法に従って調製し、その物理化学的性質を試験した。試験結果を表2に示す。
(5)上記のように調製したポリエチレン微孔性膜を電池サイズの必要条件に従ってカットし、次いで組立てた;その際、微孔性膜の前面を電池の陽極に接近させ、背面は電池の陰極に接近させた。電池の電気的性質を試験し、試験結果を表2に示す。
本発明の好適な実施態様について、説明することを目的として開示したが、当業者は添付の特許請求の範囲に開示された範囲と精神に反することなく、種々の改変、追加および変換が可能であることを理解すべきである。
本発明におけるセパレーターの性質の測定方法は以下のとおりである:
1.平均孔径:GB/T21650.1−2008/ISO15901−1:2006基準による水銀貫入法により測定される。真空条件下に水銀を試験管に注入し、最大圧227.5MPaをもつ高圧ステーションにて分析した。水銀貫入プロセスに際しては圧力を高めながら標品の細孔に水銀を圧入した。生じた電気信号はデータ処理用センサーを介してコンピュータにインプットし、そうすることによって関連図形をシミュレートし、孔径データを計算した。平均孔径は平均化データ処理により得た。
2.孔径分布:GB/T21650.1−2008/ISO15901−1:2006基準による水銀貫入法により測定される。最大孔径と最小孔径はデータ処理によりシミュレートした関連図形から得られる。本明細書にて使用される孔径分布は、最大孔径もしくは最小孔径と平均孔径との間の差を平均孔径で割ることにより得られるパーセント値であるが、この値は以下の等式により計算される:
孔径分布=(最大孔径−平均孔径)/平均孔径×100%;または
孔径分布=(平均孔径−最小孔径)/平均孔径×100%。
3.厚さ:MD方向とTD方向のそれぞれにて採用した10ヶ所以上の厚さをそれぞれ1/1000mm机上型隙間ゲージを用いて測定し、その平均値を計算して膜厚を表示した。
4.多孔度:100mm×100mmの四角い標品を微孔性膜から切り取り、その実質量Wを測定した。次いで、多孔度が0%の標品の質量Wを樹脂組成物の密度と厚さに基づき計算し、以下の式により多孔度を決定した:
多孔度=(W−W)/W×100
5.通気性:JIS規格P8117に従い、ガーレー(Gurley)通気性計器を用いて、大気圧にて25℃で通気性を測定した。
6.破壊強度:直径1.0mmと曲率半径0.5mmの針先を万能引張機に取り付け、針先を120mm/分の速度でセパレーターに貫通させ、そのときの破壊強度を23℃で測定した。
7.ミクロ構造:走査電子顕微鏡を用いて膜を観察し、ミクロ構造の写真を撮る。
8.内部抵抗:BT−2000電気化学テスターを用いて電気的性質を試験する。
9.高速放電性能:“リチウム−イオン電池の試験用共通仕様書”に記載された方法に従い、標準的な外界条件において、1.0Cの定電流で4.2Vに電池を充電し、次いで3.0Cの電流で3.0Vまで放電した。
10.自己放電性能:標準的な外界条件において、電池を定電流と定電圧で充電して1.0Cの電流で4.2Vとし、次いで、静置の30日後に、“リチウム−イオン電池の試験用共通仕様書”に記載された方法に従い、残留容量を試験した。
11.サイクル性能:“リチウム−イオン電池の試験用共通仕様書”に記載された方法に従い、標準的な外界条件において、電池を定電流と定電圧で充電して1.0Cの電流で4.2Vとし、1.0Cの電流で3.0Vまで放電した。上記の工程は300回サイクルさせ、残留容量を試験した。
略語:
MD:機械方向;縦方向
TD:横方向

Claims (3)

  1. 以下の工程(1)〜(4)を含んでなることを特徴とする前面および背面を有するリチウム−イオン電池のセパレータに用いられるポリエチレン微孔性膜の製造方法であって、該微孔性膜の前面のミクロ細孔が背面のミクロ細孔とは異なる平均孔径を有し、その場合の前面のミクロ細孔の平均孔径が100〜200nmであり、背面のミクロ細孔の平均孔径が50〜100nmであり、前面のミクロ細孔の平均孔径と背面のミクロ細孔の平均孔径との比が(1.1〜4.0):1であり、前面と背面それぞれの孔径分布が30%未満であるポリエチレン微孔性膜の製造方法
    (1)シート注型:ポリエチレン樹脂と増孔剤とをツインスクリュー押出機に加え、溶融混練を実施し;ダイヘッドから押し出して冷却ロールにより急速冷却し、厚肉シートに鋳込む工程であって、上記増孔剤が流動パラフィン、固形パラフィン、フタル酸ジオクチル、又はフタル酸ジブチルである工程
    (2)厚肉シートをストレッチャーに導入して同期または非同期二軸性延伸を実施し;ストレッチャーの上部および下部チャンバーにて延伸温度を制御して、ストレッチャーの上部と下部チャンバー間の温度差を1〜10℃に維持し、油含有薄膜を調製する工程;
    (3)油含有薄膜を溶媒で抽出して増孔剤を除去し、白色微孔性膜を形成する工程;および
    (4)白色微孔性膜をヒートセット処理に付し、その前面と背面に異なる平均孔径を有
    するポリエチレン微孔性膜を得る工程。
  2. 前面のミクロ細孔の平均孔径が120〜180nmであり、背面のミクロ細孔の平均孔径が60〜80nmであり、前面のミクロ細孔の平均孔径と背面のミクロ細孔の平均孔径との比が(1.5〜3.0):1であり、前面と背面それぞれの孔径分布が20%未満であることを特徴とする請求項1に記載のポリエチレン微孔性膜の製造方法
  3. 該微孔性膜が5〜30μmの厚さ、35〜60%の多孔度、50〜350s/100mlの通気性および4〜10N/20μmの破壊強度を有することを特徴とする請求項1に記載のポリエチレン微孔性膜の製造方法
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