JP6548430B2 - ポリオレフィン微多孔膜の製造方法、電池用セパレータ、及び非水電解液二次電池 - Google Patents

ポリオレフィン微多孔膜の製造方法、電池用セパレータ、及び非水電解液二次電池 Download PDF

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Description

本発明は、ポリオレフィン微多孔膜の製造方法、電池用セパレータ、及び非水電解液二次電池に関する。
近年、リチウムイオン電池、電気二重層キャパシタ等の蓄電デバイス(リチウムイオンキャパシタ、非水系リチウム蓄電素子等と呼ばれるものも含む)の開発が、活発に行われている。これらの蓄電デバイスは、通常、微多孔膜(セパレータ)を蓄電デバイスの正負極間に備えている。このようなセパレータは、正負極間の接触を防ぎ、イオンを透過させる機能を有する。また、セパレータの性能は、蓄電デバイスの電池特性、電池生産性及び電池安全性に深く関わっている。そのため、セパレータには、優れた透気度、機械的強度、寸法安定性等が要求される。
セパレータの製造方法としては、超高分子量ポリオレフィン樹脂を、必要に応じてその他のポリオレフィン樹脂とともに、溶融混練し、シート状に成形し、成形したシートを延伸し、その延伸する前後で脱溶媒処理を行って、シート中に残存する溶媒を除去する方法が提案されている。
例えば、特許文献1には、ポリオレフィン及び可塑剤からなる混合物を溶融混練し、シート状に成形して冷却固化させ、延伸機の把持チャックにシートの端から10mm以上内側を把持させて、二軸方向へ延伸を行い、可塑剤を抽出し、少なくとも一軸の方向に延伸を行い、その後TDに収縮力緩和させることで、基本的性能を保持しつつ、突刺強度と引張破断強度が非常に高く、TD収縮力が小さいポリエチレン製微多孔膜を製造する方法が開示されている。
特許3917721号公報
リチウムイオン電池等に用いられる電池パックの種類及び寸法が多様化しており、電池作製時のプレスを行う工程において、セパレータもプレスされる。そのため、セパレータの性能として要求されている上記寸法安定性の中でも、プレス後の優れた寸法安定性が求められる。すなわち、プレス後に捲回電極体がバネのように戻ってくるスプリングバック現象の量が小さいセパレータを開発することは蓄電デバイスの生産性向上において重要である。
しかしながら、特許文献1に記載の方法によれば、TD(Transverse Direction)に収縮緩和しすぎると、ポリエチレン製のセパレータの孔が閉塞してしまう。孔が閉塞してしまうと、プレス時にセパレータが押し潰される隙間が少なく、スプリングバック量が大きくなる問題がある。
また、近年、リチウムイオン電池等の蓄電デバイスは、高容量化が進んでおり、セパレータの膜厚を薄くする傾向にある。しかし、単にセパレータの膜厚が薄くすると、物理的な衝撃で、セパレータが破れやすくなる。そのため、セパレータの機械的強度は、電池の衝撃安全性等向上において、重要である。そこで、セパレータの膜厚を薄くしつつ、その機械的強度を高くすると、内部応力が高くなることに起因して、熱によるセパレータの収縮量が大きくなる。今度は、そうしたセパレータを用いた場合に、電池の耐熱安全性の面で、問題が起こりやすい。
そこで、本発明は、スプリングバックの小さい、ポリオレフィン微多孔膜を得ることのできる、ポリオレフィン微多孔膜の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記従来技術の課題を解決するために鋭意検討した結果、ポリオレフィン樹脂及び可塑剤を混練し、混練物を得る混練工程と、該混練物を成形し、シート状成形体を得る成形工程と、特定の延伸工程と、特定の緩和工程と、該可塑剤を抽出する抽出工程と、を有する、ポリオレフィン微多孔膜の製造方法を用いることによって、スプリングバックの小さいポリオレフィン微多孔膜を得ることができることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明の構成は下記の通りである。
[1]
ポリオレフィン樹脂及び可塑剤を混練し、混練物を得る混練工程と、
前記混練物を成形し、第一のシート状成形体を得る成形工程と、
前記第一のシート状成形体を、少なくとも一軸方向に、少なくとも1回以上延伸し、第二のシート状成形体を得る延伸工程と、
前記第二のシート状成形体を、少なくとも一軸方向に、少なくとも1回以上緩和し、第三のシート状成形体を得る緩和工程と、
前記第三のシート状成形体に含まれる前記可塑剤を抽出する抽出工程と、を有する、ポリオレフィン微多孔膜の製造方法。
[2]
前記緩和工程において、緩和率が5.0%以上50%以下である、[1]に記載のポリオレフィン微多孔膜の製造方法。
[3]
前記延伸工程において、延伸時の面積倍率が4.0倍以上100倍以下である、[1]又は[2]に記載のポリオレフィン微多孔膜の製造方法。
[4]
前記延伸工程において、延伸時の面積倍率が4.0倍以上50倍以下である、[1]〜[3]のいずれかに記載のポリオレフィン微多孔膜の製造方法。
[5]
前記緩和工程において、前記一軸方向は、前記第二のシート成形体の幅方向である、[1]〜[4]のいずれかに記載のポリオレフィン微多孔膜の製造方法。
[6]
前記混練物は、該混練物の総量に対して、可塑剤を30質量%以上80質量%以下含む、[1]〜[5]のいずれかに記載のポリオレフィン微多孔膜の製造方法。
[7]
下記式(1)に示す前記ポリオレフィン微多孔膜の寸法維持強度が、13gf/(g・g)以上である、[1]〜[6]のいずれかに記載のポリオレフィン微多孔膜の製造方法。
寸法維持強度[gf/(g・g)]=20μm換算の突刺強度[gf]/(MD最大収縮応力[g]×TD最大収縮応力[g]) (1)
[8]
式(1)に示す前記ポリオレフィン微多孔膜の寸法維持強度が、16gf/(g・g)以上である、[7]に記載のポリオレフィン微多孔膜の製造方法。
[9]
[1]〜[8]のいずれかに記載のポリオレフィン微多孔膜の製造方法により製造されたポリオレフィン微多孔膜を含む、電池用セパレータ。
[10]
[9]に記載の電池用セパレータと、正極と、負極と、電解液と、を備える、非水電解液二次電池。
本発明に係るポリオレフィン微多孔膜の製造方法によれば、スプリングバックの小さい、ポリオレフィン微多孔膜を製造することができる。
以下、本発明を実施するための形態(以下、単に「本実施形態」という。)について詳細に説明する。以下の本実施形態は、本発明を説明するための例示であり、本発明を以下の内容に限定する趣旨ではない。本発明は、その要旨の範囲内で種々変形して実施することができる。
〔ポリオレフィン微多孔膜の製造方法〕
本実施形態のポリオレフィン微多孔膜の製造方法は、ポリオレフィン樹脂及び可塑剤を混練し、混練物を得る混練工程(以下、「工程1」ともいう。)と、その混練物を成形し、第一のシート状成形体を得る成形工程(以下、「工程2」ともいう。)と、その第一のシート状成形体を、少なくとも一軸方向に、少なくとも1回以上延伸し、第二のシート状成形体を得る延伸工程(以下、「工程3」ともいう。)と、その第二のシート状成形体を、少なくとも一軸方向に、少なくとも1回以上緩和し、第三のシート状成形体を得る緩和工程(以下、「工程4」ともいう。)と、その第三のシート状成形体に含まれる可塑剤を抽出する抽出工程(以下、「工程5」ともいう。)と、を有する。なお、第一のシート状成形体と第二のシート状成形体と第三のシート状成形体とは、これらを互いに区別する必要がない場合には、単に「シート状成形体」ともいう。本実施形態のポリオレフィン微多孔膜の製造方法を用いることにより、突刺強度が高く、MD最大収縮応力及びTD最大収縮応力が低く、寸法維持強度が高く、且つ、スプリングバックの小さい、ポリオレフィン微多孔膜を製造することができる。なお、本明細書で、MDとは、Machine Directionの略で、上記成形工程において、例えば、シート状成形体が押し出されていく方向をいい、長手方向、機械方向、押出方向、平行方向、長さ方向ともいう。一方、TDとは、Transverse Directionの略で、上記成形工程において、例えば、シート状成形体が押し出される方向に垂直な方向をいい、垂直方向、幅方向、膜幅方向ともいう。また、ポリオレフィン微多孔膜は、微多孔をその表面に備えるポリオレフィン膜であり、単に「微多孔膜」ともいう。当該微多孔は、特に限定されないが、後述する工程5:抽出工程により、可塑剤を抽出することにより形成されることができる。
〔工程1:混練工程〕
工程1は、ポリオレフィン樹脂及び可塑剤を混練し、混練物(以下、単に「混練物」ともいう。)を得る工程である。ポリオレフィン樹脂と可塑剤とを混練する方法としては、以下の方法に限定されないが、例えば、以下の(a)及び(b)の方法が挙げられる。
(a):ポリオレフィン樹脂を、押出機、ニーダー等の樹脂混練装置に投入し、ポリオレフィン樹脂を加熱溶融混練させながら可塑剤を導入し、混練する方法
(b):予めポリオレフィン樹脂と無機粒子と可塑剤とを、ヘンシェルミキサー等を用い、所定の割合で事前混練する工程を経て、該混練物を押出機に投入し、加熱溶融させながら可塑剤を導入し混練する方法
<ポリオレフィン樹脂>
本実施形態の混練物は、ポリオレフィン樹脂を含む。ポリオレフィン樹脂としては、以下のものに限定されないが、例えば、エチレン、プロピレン、1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン等のモノマーを重合して得られる重合体(ホモ重合体、共重合体、多段重合体等)が挙げられる。これら重合体は1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
また、ポリオレフィン樹脂としては、以下のものに限定されないが、例えば、低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、超高分子量ポリエチレン、アイソタクティックポリプロピレン、アタクティックポリプロピレン、ポリブテン、エチレンプロピレンラバーも挙げられる。
ポリオレフィン樹脂は、高密度ポリエチレンを含むことが好ましい。ポリオレフィン樹脂が高密度ポリエチレンを含むことにより、得られるポリオレフィン微多孔膜の融点がより向上し、圧延を加えた際の高倍率延伸に耐えうる傾向にある。高密度ポリエチレンの含有量は、ポリオレフィン樹脂の総量(100質量%)に対して、10質量%以上が好ましく、30質量%以上がより好ましく、50質量%以上がさらに好ましく、100質量%がよりさらに好ましい。
また、ポリオレフィン樹脂は、ポリプロピレンを含むことが好ましい。ポリオレフィン樹脂がポリプロピレンを含むことにより、得られるポリオレフィン微多孔膜の耐熱性がより向上する傾向にある。ポリプロピレンの含有量は、ポリオレフィン樹脂の総量(100質量%)に対して、1.0質量%以上が好ましく、3.0質量%以上がより好ましい。また、ポリプロピレンの含有量は、ポリオレフィン樹脂の総量(100質量%)に対して、10質量%以下が好ましく、7.0質量%以下がより好ましい。ポリプロピレンの含有量が1.0質量%以上であることにより、ポリオレフィン微多孔膜の耐熱性がより向上する傾向にある。一方、ポリプロピレンの含有量が10質量%以下であることにより、延伸性がより向上する傾向にある。
ポリオレフィン樹脂の粘度平均分子量は、10万以上が好ましく、20万以上がより好ましい。また、ポリオレフィン樹脂の粘度平均分子量は、500万以下が好ましく、300万以下がより好ましい。粘度平均分子量が10万以上であることにより、溶融成形の際のメルトテンションを高く維持し、良好な成形性を確保できる傾向、又は、十分な重合鎖同士の絡み合いを付与し、微多孔膜の強度がより向上する傾向にある。一方、粘度平均分子量が500万以下であることにより、均一な溶融混練が実現され、シートの成形性、特に厚み安定性がより向上する傾向にある。さらに、粘度平均分子量が300万以下であることにより、成形性がより向上する傾向にある。粘度平均分子量は、実施例に記載の測定法により測定することができる。
成形性向上の観点から、粘度平均分子量の異なる数種のポリオレフィンを混合して用いることが好ましい。また、複数種類のポリオレフィン樹脂が用いられる場合には、粘度平均分子量は、各々のポリオレフィン樹脂について測定される値を意味する。
<可塑剤>
本実施形態の混練物は、可塑剤を含む。可塑剤としては、特に限定されないが、例えば、ポリオレフィン樹脂と混合した際にポリオレフィン樹脂の融点以上において均一溶液を形成しうる不揮発性溶媒であることが好ましい。また、常温(25℃)において液体であることが好ましい。このような可塑剤としては、以下のものに限定されないが、例えば、流動パラフィン、パラフィンワックス等の炭化水素類;フタル酸ジエチルヘキシル、フタル酸ジブチル等のエステル類;オレイルアルコール、ステアリルアルコール等の高級アルコール類が挙げられる。
特にポリオレフィン樹脂にポリエチレンが含まれる場合は、可塑剤として流動パラフィンを用いることが好ましい。可塑剤として流動パラフィンを用いることにより、ポリオレフィン樹脂と可塑剤との界面剥離を抑制し、より均一な延伸を実施することができる。
可塑剤の含有量は、混練物の総量(100質量%)に対して、30質量%以上が好ましく、40質量%以上がより好ましい。また、可塑剤の含有量は、80質量%以下が好ましく、70質量%以下がより好ましい。可塑剤の含有量が80質量%以下であることにより、溶融成形時のメルトテンションを高く維持し、成形性を確保できる傾向にある。一方、可塑剤の含有量が30質量%以上であることにより、成形性を確保でき、ポリオレフィンの結晶領域におけるラメラ晶を効率よく引き伸ばすことができる傾向にある。ここで、「ラメラ晶が効率よく引き伸ばされる」とは、ポリオレフィン鎖の切断が生じずにポリオレフィン鎖が効率よく引き伸ばされることを意味する。ラメラ晶が効率よく引き伸ばされることは、均一かつ微細な孔構造の形成、又はポリオレフィン微多孔膜の強度乃至結晶化度の向上に寄与し得る。
<無機粒子>
本実施形態の混練物は、無機粒子をさらに含んでもよい。無機粒子は、最終的に製造されるポリオレフィン微多孔膜中に含まれていてもよく、製造途中で抽出することによりポリオレフィン微多孔膜から取り除かれていてもよい。ポリオレフィン微多孔膜中に無機粒子を含む場合には、ポリオレフィン微多孔膜は、該ポリオレフィン微多孔膜に含まれるポリオレフィン樹脂と無機粒子との合計量(100質量%)に対して、無機粒子を10質量%以上80質量%以下含むことが好ましい。このような無機粒子としては、以下のものに限定されないが、例えば、マイカ、シリカ、タルクが挙げられる。無機粒子は、1種単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
無機粒子の含有量としては、混練物の総量(100質量%)に対して、5.0質量%以上が好ましく、10質量%以上がより好ましく、20質量%以上がさらに好ましい。また、無機粒子の含有量は、70質量%以下が好ましく、60質量%以下がより好ましく、50質量%以下がさらに好ましい。無機粒子の含有量が70質量%以下であることにより、無機粒子の均一分散性により優れる傾向にある。一方、無機粒子の含有量が10質量%以上であることにより、得られるポリオレフィン微多孔膜が耐熱安全性により優れる傾向にある。
混練物は、必要に応じて、フェノール系酸化防止剤、リン系酸化防止剤、及びイオウ系酸化防止剤等の酸化防止剤;ステアリン酸カルシウム及びステアリン酸亜鉛等の金属石鹸類;紫外線吸収剤、光安定剤、帯電防止剤、防曇剤、着色顔料等の各種添加剤を含むものであってもよい。
〔工程2:成形工程〕
工程2は、上記混練物を成形し、第一のシート状成形体を得る工程である。混練物をシート状成形体に加工する方法としては、特に限定されないが、例えば、混練物を、Tダイ等を介してシート状に押し出し、熱伝導体に接触させて冷却固化させる方法が挙げられる。当該熱伝導体としては、以下のものに限定されないが、例えば、金属、水、空気、上記の可塑剤が挙げられる。また、その冷却固化は、シート状成形体をロール間で挟み込みながら行なうことができる。このようにロールを用いることにより、シート状成形体の膜強度がより増加し、シート状成形体の表面平滑性がより向上し、さらには最終的に製膜されるポリオレフィン微多孔膜の孔構造を制御できる傾向にある。
第一のシート状成形体の厚みは、400μm以上3000μm以下が好ましい。
〔工程3:延伸工程〕
工程3は、シート状成形体から可塑剤を抽出する前に、第一のシート状成形体を、少なくとも一軸方向に、少なくとも1回以上延伸し、第二のシート状成形体を得る工程である。延伸する方法としては、以下のものに限定されないが、例えば、同時に二軸を延伸する同時二軸延伸、逐次に分けて二軸を延伸する逐次二軸延伸、少なくとも一軸を多段階の延伸倍率で延伸する多段延伸、少なくとも一軸を多数回延伸する多数回延伸の方法が挙げられる。ポリオレフィン微多孔膜の孔構造のコントロールが容易になる観点からは、長手方向(MD)及び膜幅方向(TD)の各延伸で、延伸倍率及び延伸温度を変更できるため、逐次二軸延伸、多段延伸好、多数回延伸が好ましい。その中でも、工程3において、一軸のみに延伸した後、後述する工程5の後に、その工程3で延伸した方向と垂直の一軸方向へ延伸することが好ましい。すなわち、工程5の前後で二軸延伸することが、孔径の制御と熱収縮性の制御の観点から好ましい。一方、強度異方性がなく、均質な膜を容易に得るという観点からは、同時二軸法が好ましい。また、同時二軸延伸を行う場合はその前後でさらに延伸を行ってもよい。
工程3において、各軸方向の延伸倍率は、2.0倍以上が好ましく、4.0倍以上がより好ましい。また、工程3において、各軸方向の延伸倍率は、20倍以下が好ましく、10倍以下がより好ましい。各軸方向の延伸倍率は2.0倍以上であることにより、シート状成形体の膜厚分布が均一になるように延伸出来る傾向にある。各軸方向の延伸倍率は20倍以下であることにより、膜の破断を防止でき、強度異方性を少なくすることができる傾向にある。
工程3において、延伸時の面積倍率(総延伸面倍率)は、4.0倍以上が好ましく、7.0倍以上がより好ましい。また、工程3において、総延伸面倍率は、100倍以下が好ましく、50倍以下がより好ましい。総延伸面倍率が4.0倍以上であることにより、ポリオレフィン微多孔膜の膜厚分布を均一化できる傾向にある。また、総延伸面倍率が100倍以下であることにより、得られるポリオレフィン微多孔膜の高温下における収縮をより抑制できる傾向にある。なお、延伸時の面積倍率は、一軸方向に1回のみ延伸する場合には、その軸方向の延伸倍率となり、各軸方向に2回以上延伸する場合には、これらの延伸倍率の積となる。例えば、MD方向に延伸倍率7.0倍で延伸し、さらにTD方向に延伸倍率7.0倍で延伸した場合には、延伸時の面積倍率は49倍となる。
工程3の延伸においては、通常の延伸条件を用いることができる。例えば、延伸温度は、ポリオレフィン樹脂の融点より−50℃以上の温度が好ましく、ポリオレフィン樹脂の融点より−30℃以上の温度がより好ましく、ポリオレフィン樹脂の融点より−20℃以上の温度がさらに好ましい。また、延伸温度は、ポリオレフィン樹脂の融点より−2℃以下の温度が好ましく、ポリオレフィン樹脂の融点より−3℃以下の温度がより好ましく、ポリオレフィン樹脂の融点より−5℃以下の温度がさらに好ましい。延伸温度がポリオレフィン樹脂の温度より−50℃以上の温度とすることにより、延伸応力が膜全体に均一にかかることで、膜厚分布が小さい微多孔膜が得られる傾向にある。また、延伸温度をポリオレフィン樹脂の温度より−2℃以下の温度とすることにより、膜内の分子配向を高め、強度がより向上する傾向にある。例えば、ポリオレフィン樹脂として高密度ポリエチレンを用いた場合、延伸温度は115℃以上140℃以下が好適である。複数のポリオレフィンを混合し用いた場合、その融解熱量が大きい方のポリオレフィンの融点を基準とする。ここでいうポリオレフィン樹脂の融点とは、DSC(示唆熱分析)により得られる融解熱のメインピークが現れる温度である。
〔工程4:緩和工程〕
工程4は、延伸後のシート状成形体から可塑剤を抽出する前に、第二のシート状成形体を、少なくとも一軸方向に、少なくとも1回以上緩和し、第三のシート状成形体を得る工程である。緩和する方法としては、以下のものに限定されないが、例えば、シート状成形体の搬送速度を落としてMD方向に緩和する方法、シート状成形体をクリップで掴みシートの幅をTD方向に狭くする方法、シートをクリップで掴みMD方向及びTD方向の二軸方向同時に緩和する方法が挙げられる。ポリオレフィン微多孔膜の孔構造のコントロールが容易になる観点からは、MD方向及びTD方向の各緩和で緩和率及び緩和温度を変更できるため、一軸方向へのみ緩和することが好ましい。一方、強度異方性が無く均質な膜を容易に得るという観点からは、二軸方向へ緩和することが好ましい。
工程4において、各軸方向の緩和率は、5.0%以上が好ましく、10%以上がより好ましく、20%以上がさらに好ましい。また、工程4において、各軸方向の緩和率は、50%以下が好ましく、40%以下がより好ましい。ここで、例えば、MD方向とTD方向の緩和率は、下記式で示される値である。
MD緩和率[%]=(1−(緩和後のシート搬送速度/緩和前のシート搬送速度))×100
TD緩和率[%]=(1−(緩和後のシート幅/緩和前のシート幅))×100
各軸方向の緩和率が5.0%以上であることにより、膜の内部応力を取り除くことができる傾向にある。また、各軸方向の緩和率が50%以下であることにより、膜の製膜性及び膜の機械的強度を維持できる傾向にある。
また、工程4において、TD方向(幅方向)に緩和することが、少なくともMD方向に緩和することに比べて、好ましい。すなわち、工程4において、上記一軸方向は、第二のシート状成形体の幅方向であることが好ましい。TD方向に緩和することは、MD方向に緩和することと比べて、膜全体の内部応力を小さくすることと、スプリングバックが小さくなる傾向にある。
工程4において、緩和温度は、ポリオレフィン樹脂の融点より+30℃以下の温度が好ましく、ポリオレフィン樹脂の融点より+20℃以下の温度がより好ましい。また、緩和温度は、ポリオレフィン樹脂の融点より−10℃以上の温度が好ましく、−5℃以上の温度がより好ましい。緩和温度がポリオレフィン樹脂の融点より−10℃以上の温度であることにより、微多孔膜の破れ等の発生を抑制でき、ポリオレフィン微多孔膜の内部応力が低減する傾向にある。一方、緩和温度がポリオレフィン樹脂の融点より+30℃以下の温度であることにより、緩和時のポリオレフィン樹脂の溶融を防ぐことができる傾向にある。
〔工程5:抽出工程〕
工程5は、第三のシート状成形体に含まれる可塑剤を抽出する工程である。抽出溶剤としては、以下のものに限定されないが、例えば、ポリオレフィンに対して貧溶媒(溶解性に乏しい溶媒)であり、かつ可塑剤に対して良溶媒(溶解性に優れた溶媒)であり、その沸点がポリオレフィン微多孔膜の融点よりも低い溶剤が好ましい。このような抽出溶剤としては、以下のものに限定されないが、例えば、n−ヘキサン、シクロヘキサン等の炭化水素類;塩化メチレン、1,1,1−トリクロロエタン等のハロゲン化炭化水素類;エタノール、イソプロパノール等のアルコール類;ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等のエーテル類;アセトン、2−ブタン等のケトン類が挙げられる。抽出溶剤は、1種単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
可塑剤の抽出方法としては、特に限定されないが、例えば、シート状形成体を抽出溶媒に浸漬したり、シート状形成体を抽出溶剤でシャワーしたりする方法が挙げられる。なお、工程5の後に得られるポリオレフィン微多孔膜中の可塑剤含有量は、1質量%未満であることが好ましい。
また、必要に応じて、シート状成形体中に含有する無機粒子を抽出する場合は、抽出効率の観点から、工程5の後に行うことが好ましい。無機粒子を抽出する抽出溶剤は、苛性ソーダ等の熱アルカリ水を用いることが好ましい。
〔工程6:再延伸工程〕
本実施形態のポリオレフィン微多孔膜の製造方法は、必要に応じて、工程5の後に、工程6を有してもよい。工程6は、可塑剤が抽出されたポリオレフィン微多孔膜を、ポリオレフィン樹脂の融点より−30℃以上高く、かつポリオレフィン樹脂の融点より+10℃以下の温度で、一軸に延伸する工程である。また、その一軸は、異方性の観点から、上述した工程(3)で延伸した軸方向と異なる軸方向であることが好ましく、MD方向及び/又はTD方向であることがより好ましく、後述する工程7の安定性の観点から、TD方向であることがさらに好ましい。そのポリオレフィン微多孔膜が無機フィラーを含む場合には、延伸温度は、ポリオレフィン樹脂の融点より+20℃以下の温度であることが好ましい。なお、工程6:再延伸工程は、工程5の後に行う以外は、工程3:延伸工程とほぼ同様に行うことができる。
工程6において、延伸する一軸方向がMD方向である場合には、延伸倍率は、2.0倍以上が好ましく、3.0倍以上がより好ましい。延伸倍率が2.0倍以上であることにより、ポリオレフィン微多孔膜の機械的強度がより増加する傾向にある。また、工程6において、延伸する一軸方向がTD方向である場合には、延伸倍率は、1.1倍以上であることが好ましい。また、工程6における、面積延伸倍率は、50倍未満が好ましく、40倍未満がより好ましい。面積延伸倍率が50倍未満であることにより、ポリオレフィン微多孔膜の熱収縮率がより低減する傾向にある。
工程6において、延伸温度は、ポリオレフィン樹脂の融点より+10℃以下の温度が好ましい。また、延伸温度は、ポリオレフィン樹脂の融点より−30℃以上の温度が好ましい。熱処理温度がポリオレフィン樹脂の融点より−30℃以上の温度であることにより、ポリオレフィン微多孔膜の破れ等の発生を抑制できる傾向にある。一方、熱処理温度がポリオレフィン樹脂の融点より+10℃以下の温度であることにより、熱処理時のポリオレフィン樹脂の溶融を防ぎ、透気度が維持できる傾向にある。
〔工程7:熱処理工程〕
本実施形態のポリオレフィン微多孔膜の製造方法は、必要に応じて、工程7を有してもよい。また、工程7は、上述した工程1〜6の後の最終工程として行うことが好ましい。工程7は、可塑剤が抽出されたポリオレフィン微多孔膜を、ポリオレフィン樹脂の融点より−10℃以上、かつポリオレフィン樹脂の融点より+20℃以下の温度で、熱処理する工程である。そのポリオレフィン微多孔膜が無機フィラーを含む場合には、熱処理温度は、ポリオレフィン樹脂の融点より+30℃以下の温度であることが好ましい。また、工程7の温度は、工程6の延伸温度の温度以上であることが好ましい。
工程7は、熱固定及び/又は熱緩和をおこなう工程であることが好ましい。工程7において、熱緩和をおこなう場合には、各軸方向の緩和率は、5.0%以上が好ましく、10%以上がより好ましく、20%以上がさらに好ましい。また、工程7において、各軸方向の緩和率は、50%以下が好ましく、40%以下がより好ましい。ここで、例えば、MD方向とTD方向の緩和率は、工程4で示した式で示される値と同様である。
熱処理温度は、ポリオレフィン樹脂の融点より+30℃以下の温度が好ましく、ポリオレフィン樹脂の融点より+20℃以下の温度がより好ましい。また、熱処理温度は、ポリオレフィン樹脂の融点より−10℃以上の温度が好ましい。熱処理温度がポリオレフィン樹脂の融点より−10℃以上の温度であることにより、微多孔膜の破れ等の発生を抑制でき、ポリオレフィン微多孔膜の高温条件下での熱収縮率が低減する傾向にある。一方、熱処理温度がポリオレフィン樹脂の融点より+30℃以下の温度であることにより、熱処理時のポリオレフィン樹脂の溶融を防ぎ、気孔率が維持できる傾向にある。
〔ポリオレフィン微多孔膜〕
本実施形態のポリオレフィン微多孔膜は、上述したポリオレフィン微多孔膜の製造方法により製造される。
ポリオレフィン微多孔膜の突刺強度は、2.4N/20μm以上が好ましく、4.0N/20μm以上がより好ましい。また、突刺強度は、20N/20μm以下が好ましく、10N/20μm以下がより好ましい。突刺強度が2.4N/20μm以上であることにより、電池捲回時における脱落した活物質等による破膜をより抑制できる傾向にある。突き刺し強度(N)は、カトーテック社製の商品名「KES−G5ハンディー圧縮試験器」を用いて、針先端の曲率半径0.5mm、突刺速度2mm/secの条件で、突刺試験を行うことにより、最大突刺荷重として測定する。突刺強度は、例えば、ポリオレフィン樹脂の分子量、工程1における混練物中のポリオレフィン樹脂の割合、及び、工程3における延伸温度、延伸倍率を調整する方法により調節可能である。
ポリオレフィン微多孔膜のTMA(熱機械分析)収縮率は、島津製作所社製の商品名「TMA50」(登録商標)を用いて測定した。MD(TD)方向の値を測定する場合は、MD(TD)方向に幅3.0mmに切り出したサンプルを、チャック間距離が10mmとなるようにチャックに固定し、専用プローブにセットする。初期荷重を1.0gとし、30℃から200℃まで、10℃/minの昇温速度で加熱し、その時発生する荷重(g)を測定し、その最大値をMD(TD)最大収縮応力(g)とする。TMA収縮率は、例えば、工程4における緩和温度、緩和倍率を調整する方法により調節可能である。
MD最大収縮応力は、10g以下が好ましく、7.0g以下がより好ましく、5.0g以下がさらに好ましい。また、TD最大収縮応力は、10g以下が好ましく、7.0g以下がより好ましく、5.0g以下がさらに好ましい。MD最大収縮応力又はTD最大収縮応力が10g以下であることにより、ポリオレフィン微多孔膜を高温下に曝した場合においても、収縮量の増加を抑制することに起因して、安全性が高まる傾向にある。
ポリオレフィン微多孔膜の寸法維持強度は、上記突刺強度と上記TMA収縮率とから、下記式(1)から求める。
寸法維持強度[gf/(g・g)]=20μm換算の突刺強度[gf]/(MD最大収縮応力[g]×TD最大収縮応力[g]) (1)
ポリオレフィン微多孔膜の寸法維持強度は、13gf/(g・g)以上であることが好ましく、14gf/(g・g)以上であることがより好ましく、16gf/(g・g)以上がさらに好ましい。
ポリオレフィン微多孔膜の膜厚は、2.0μm以上が好ましく、5.0μm以上がより好ましい。また、ポリオレフィン微多孔膜の膜厚は、50μm以下が好ましく、30μm以下がより好ましく、25μm以下がさらに好ましい。膜厚が2.0μm以上であることにより、機械強度がより向上する傾向にある。一方、膜厚が50μm以下であることにより、ポリオレフィン微多孔膜が薄くなり、セパレータとしての占有体積が減るため、電池の高容量化の点において有利となる傾向にある。膜厚は、延伸時の延伸倍率を調整することにより調節可能である。ポリオレフィン微多孔膜の膜厚は、実施例に記載の方法により測定することができる。
〔電池用セパレータ〕
本実施形態の電池用セパレータは、上記ポリオレフィン微多孔膜の製造方法により製造されたポリオレフィン微多孔膜を含む。このような電池用セパレータであれば、ものとなる。なお、本実施形態の電池用セパレータは、上記ポリオレフィン微多孔膜を含むものであれば特に制限されず、上記ポリオレフィン微多孔膜と、他層とが積層されたものであってもよい。他層としては、特に限定されないが、例えば、無機層、バインダー層が挙げられる。
〔非水電解液二次電池〕
本実施形態の非水電解液二次電池は、本実施形態の電池用セパレータと、正極と、負極と、電解液と、を備える。正極、負極、及び電解液は、特に限定されず、従来公知のものを使用することができる。本実施形態の非水電解液二次電池は、携帯電話用途等の量産用途として、特に好適である。
本実施形態のポリオレフィン微多孔膜の製造方法によれば、機械的強度が高く、内部応力が低く、寸法維持強度が高く、且つ、スプリングバックの小さい、ポリオレフィン微多孔膜を製造することができる。より具体的には、機械的強度として、例えば、突刺強度が高く、内部応力として、例えば、寸法安定性として、例えば、MD最大収縮応力及びTD最大収縮応力のTMA収縮率が低く、機械的強度及び寸法安定性として、寸法維持強度が高く、且つ、スプリングバックの小さい、ポリオレフィン微多孔膜を製造することができる。また、このポリオレフィン微多孔膜を用いた本実施形態の電池用セパレータ及び非水電解液二次電池も、機械的強度が低く、内部応力が低く、寸法維持強度が高く、且つ、スプリングバックの小さい。
以下、具体的な実施例及び比較例を挙げて本実施形態をさらに詳細に説明するが、本実施形態はその要旨を超えない限り、以下の実施例及び比較例によって何ら限定されるものではない。後述する、実施例及び比較例において行われた各種の物性及び評価は、以下の方法により測定された。
(物性1)粘度平均分子量
ポリエチレンの粘度平均分子量(Mv)は、溶剤としてデカリンを用い、測定温度135℃で測定した粘度[η]から、下記式により算出した。
[η]=6.77×10-4Mv0.67(Chiangの式)
また、ポリプロピレンの粘度平均分子量(Mv)は、溶剤としてデカリンを用い、測定温度135℃で測定した粘度[η]から、下記式により算出した。
[η]=1.10×10-4Mv0.80
(物性2)膜厚(μm)
微多孔膜の膜厚は、東洋精機社製の微小測厚器(商品名「KBM」(登録商標))を用いて、室温23℃で任意の9か所を測定し、その平均値として求めた。結果を表1及び表2に示す。
(評価1)突刺強度
微多孔膜の突刺強度(N)は、カトーテック社製の商品名「KES−G5ハンディー圧縮試験器」を用いて、針先端の曲率半径0.5mm、突刺速度2mm/secの条件で、突刺試験を行うことにより、最大突刺荷重として測定した。結果を表1及び表2に示す。
(評価2)TMA収縮率
微多孔膜のTMA収縮率は、島津製作所社製の商品名「TMA50」(登録商標)を用いて測定した。MD(TD)方向の値を測定する場合は、MD(TD)方向に幅3.0mmに切り出したサンプルを、チャック間距離が10mmとなるようにチャックに固定し、専用プローブにセットした。初期荷重を1.0gとし、30℃から200℃まで、10℃/minの昇温速度で加熱し、その時発生する荷重(g)を測定し、その最大値をMD(TD)最大収縮応力(g)とした。結果を表1及び表2に示す。
(評価3)寸法維持強度
微多孔膜の寸法維持強度は、機械的強度と寸法安定性の評価指標として、下記式(1)に示す寸法維持強度として算出した。結果を表1及び表2に示す。
寸法維持強度[gf/(g・g)]=20μm換算突刺強度[gf]/(MD最大収縮応力[g]×TD最大収縮応力[g]) (1)
(評価4)スプリングバック
微多孔膜のスプリングバックは、次のように評価した。まず、スプリングバック率を、セパレータを50枚重ねて、10Mpaの圧力で5分間プレスした直後の厚みをS1とし、プレス終了(プレス開放)から10分後の厚みをS2とし、以下の式を用いて算出した。
スプリングバック率[%]=(S2−S1)/S1×100
次に、算出したスプリングバック率を、以下の基準で評価した。結果を表1及び表2に示す。
◎:3.0%未満
○:3.0%以上6.0%未満
△:6.0%以上9.0%未満
×:9.0%以上
[実施例1]
(工程1)
Mv70万の高密度ポリエチレンホモポリマー47.5質量%(以下、「PEa」ともいう。)と、Mv25万の高密度ポリエチレンホモポリマー47.5質量%(以下、「PEb」ともいう。)と、Mv40万のポリプロピレンホモポリマー5質量%(以下、「PPa」ともいう。)とを、タンブラーブレンダーを用いてドライブレンドし、ポリオレフィン樹脂混合物を得た。フィーダー及び二軸延伸機内の雰囲気を窒素で置換し、得られたポリオレフィン樹脂混合物をフィーダーにより二軸押出機へ供給し、可塑剤として流動パラフィン(以下、「LP」ともいう。)を押出機シリンダーに注入した。溶融混練は、設定温度200℃、スクリュー回転数150rpm、吐出量35kg/hにて行った。溶融混練で押し出される全混練物100質量%中に占める可塑剤含有量が65質量%となるように、フィーダー及びポンプを調整し、溶融混練を得た。
(工程2)
続いて、溶融混練物をT−ダイより押出し、冷却固化することで膜厚1400μmのシートを得た。
(工程3)
このシートをTD延伸機に導き、TD延伸を行った。延伸条件は、TD延伸倍率7.0倍、延伸温度120℃とした。
(工程4)
TD延伸の直後に、シートを把持したままTD方向に緩和させた。緩和条件は、下記式で示すTD緩和率15%、緩和温度120℃とした。
TD緩和率[%]=(1−(緩和後のシート幅/緩和前のシート幅))×100
(工程5)
その後、このシートを塩化メチレン槽に導き、塩化メチレン中に充分に浸漬させて流動パラフィンを抽出除去し、その後に塩化メチレンを乾燥除去した。
(工程6−1)
さらに、このシートをMD延伸機に導き、延伸温度120℃、延伸倍率7.0倍にて抽出後MD延伸を実施した。
(工程6−2)
最後に抽出後MD延伸を行ったシートをTD延伸機に導き、温度132℃、延伸倍率2.0倍にて抽出後TD延伸を行った。
(工程7)
TD延伸の直後に、シートを把持したままTD方向に緩和させた。緩和条件は、下記式で示すTD緩和率30%、緩和温度132℃とした。得られた微多孔膜の物性、及びこれをセパレータとして用いた電池特性を表1に示した。
[実施例2]
工程2における押出成形後のシート厚みを1500μmとし、工程4におけるTD緩和率を30%とした以外は実施例1と同様にして微多孔膜を得た。得られた微多孔膜の物性、及びこれをセパレータとして用いた電池特性を表1に示した。
[実施例3]
工程2における押出成形後のシート厚みを1600μmとし、工程4におけるTD緩和率を45%とした以外は実施例1と同様にして微多孔膜を得た。得られた微多孔膜の物性、及びこれをセパレータとして用いた電池特性を表1に示した。
[実施例4]
工程2における押出成形後のシート厚みを1500μmとし、工程3におけるTD一軸延伸倍率を5.0倍、工程4におけるTD緩和率を30%、工程6−2におけるTD延伸倍率を2.8倍とした以外は実施例1と同様にして微多孔膜を得た。得られた微多孔膜の物性、及びこれをセパレータとして用いた電池特性を表1に示した。
[実施例5]
工程2における押出成形後のシート厚みを1500μmとし、工程3におけるTD一軸延伸倍率を10.0倍、工程4におけるTD緩和率を30%、工程6−2におけるTD延伸倍率を1.4倍とした以外は実施例1と同様にして微多孔膜を得た。得られた微多孔膜の物性、及びこれをセパレータとして用いた電池特性を表1に示した。
[実施例6]
工程1、工程2は実施例1と同様にし、押出成形後の1400μmの厚みのシートを得た。その後、工程3でMD延伸機に導入し、MD一軸延伸を行った。延伸条件は、MD延伸倍率7.0倍、延伸温度120℃とした。その後、工程4でMD方向に緩和させた。緩和条件は、下記式で示すMD緩和率15%、緩和温度120℃とした。
MD緩和率[%]=(1−(緩和後のシート搬送速度/緩和前のシート搬送速度))×100
その後、工程5として、このシートを塩化メチレン槽に導き、塩化メチレン中に充分に浸漬させて流動パラフィンを抽出除去し、その後塩化メチレンを乾燥除去した。さらに、工程6−1は行わず、工程6−2としてこのシートをTD延伸機に導き、延伸温度132℃、延伸倍率7.0倍にて抽出後TD延伸を実施した。その後、実施例1と同様に工程7を行った。得られた微多孔膜の物性、及びこれをセパレータとして用いた電池特性を表1に示した。
[実施例7]
押出成形後のシート厚みを1500μmとし、工程4におけるMD緩和率を30%とした以外は実施例6と同様にして微多孔膜を得た。得られた微多孔膜の物性、及びこれをセパレータとして用いた電池特性を表1に示した。
[実施例8]
押出成形後のシート厚みを1600μmとし、工程4におけるMD緩和率を45%とした以外は実施例6と同様にして微多孔膜を得た。得られた微多孔膜の物性、及びこれをセパレータとして用いた電池特性を表1に示した。
[実施例9]
押出成形後のシート厚みを1500μmとし、工程3におけるMD延伸倍率を5.0倍、工程4におけるMD緩和率を30%、工程6−2におけるTD延伸倍率を10.0倍とした以外は実施例6と同様にして微多孔膜を得た。得られた微多孔膜の物性、及びこれをセパレータとして用いた電池特性を表1に示した。
[実施例10]
押出成形後のシート厚みを1500μmとし、工程3におけるMD延伸倍率を10.0倍、工程4におけるMD緩和率を30%、工程6−2におけるTD延伸倍率を5.0倍とした以外は実施例6と同様にして微多孔膜を得た。得られた微多孔膜の物性、及びこれをセパレータとして用いた電池特性を表1に示した。
[実施例11]
工程1、工程2は実施例1と同様にし、押出成形後の1500μmの厚みとしたシートを得た。その後、工程3でMD延伸機に導入し、MD延伸を行ったのちに、TD延伸機に導入し、TD一軸延伸を行った。延伸条件は、MD延伸倍率7.0倍、延伸温度120℃、TD延伸倍率7.0倍、延伸温度120℃とした。その後、工程4でTD方向にのみ緩和させた。緩和条件は、TD緩和率30%、緩和温度120℃とした。
その後、工程5として、このシートを塩化メチレン槽に導き、塩化メチレン中に充分に浸漬させて流動パラフィンを抽出除去し、その後塩化メチレンを乾燥除去した。さらに、工程6−1は行わず、工程6−2としてこのシートをTD延伸機に導き、延伸温度132℃、延伸倍率2.0倍にて抽出後TD延伸を実施した。その後、実施例1と同様に工程7を行った。得られた微多孔膜の物性、及びこれをセパレータとして用いた電池特性を表1に示した。
[実施例12]
工程1、工程2は実施例1と同様にし、押出成形後の1500μmの厚みとしたシートを得た。その後、工程3でMD延伸機に導入し、MD一軸延伸を行ったのちに、TD延伸機に導入し、TD一軸延伸を行った。延伸条件は、MD延伸倍率7.0倍、延伸温度120℃、TD延伸倍率7.0倍、延伸温度120℃とした。その後、工程4でMD方向にのみ緩和させた。緩和条件は、MD緩和率30%、緩和温度120℃とした。
その後、工程5として、このシートを塩化メチレン槽に導き、塩化メチレン中に充分に浸漬させて流動パラフィンを抽出除去し、その後塩化メチレンを乾燥除去した。さらに、工程6−1は行わず、工程6−2としてこのシートをTD延伸機に導き、延伸温度132℃、延伸倍率2.0倍にて抽出後TD延伸を実施した。その後、実施例1と同様に工程7を行った。得られた微多孔膜の物性、及びこれをセパレータとして用いた電池特性を表1に示した。
[実施例13]
工程1、工程2は実施例1と同様にし、押出成形後の1500μmの厚みとしたシートを得た。その後、工程3でMD延伸機に導入し、MD一軸延伸を行ったのちに、TD延伸機に導入し、TD一軸延伸を行った。延伸条件は、MD延伸倍率7.0倍、延伸温度120℃、TD延伸倍率7.0倍、延伸温度120℃とした。その後、工程4でMD方向に緩和を行ったのちに、TD方向に緩和を行った。緩和条件は、MD緩和率15%、MD緩和温度120℃、TD緩和率15%、TD緩和温度120℃とした。
その後、工程5として、このシートを塩化メチレン槽に導き、塩化メチレン中に充分に浸漬させて流動パラフィンを抽出除去し、その後塩化メチレンを乾燥除去した。さらに、工程6−1は行わず、工程6−2としてこのシートをTD延伸機に導き、延伸温度132℃、延伸倍率2.0倍にて抽出後TD延伸を実施した。その後、実施例1と同様に工程7を行った。得られた微多孔膜の物性、及びこれをセパレータとして用いた電池特性を表1に示した。
[実施例14]
工程1、工程2は実施例1と同様にし、押出成形後の2000μmの厚みとしたシートを得た。その後、工程3でMD延伸機に導入し、MD一軸延伸を行ったのちに、TD延伸機に導入し、TD一軸延伸を行った。延伸条件は、MD延伸倍率10.0倍、延伸温度120℃、TD延伸倍率10.0倍、延伸温度120℃とした。その後、工程4でMD方向に緩和を行ったのちに、TD方向に緩和を行った。緩和条件は、MD緩和率15%、MD緩和温度120℃、TD緩和率15%、TD緩和温度120℃とした。
その後、工程5として、このシートを塩化メチレン槽に導き、塩化メチレン中に充分に浸漬させて流動パラフィンを抽出除去し、その後塩化メチレンを乾燥除去した。さらに、工程6−1は行わず、工程6−2としてこのシートをTD延伸機に導き、延伸温度132℃、延伸倍率1.5倍にて抽出後TD延伸を実施した。その後、実施例1と同様に工程7を行った。得られた微多孔膜の物性、及びこれをセパレータとして用いた電池特性を表1に示した。
[実施例15]
押出成形後のシート厚みを1400μmとし、工程4におけるTD緩和率を5%とした以外は実施例1と同様にして微多孔膜を得た。得られた微多孔膜の物性、及びこれをセパレータとして用いた電池特性を表1に示した。
[実施例16]
押出成形後のシート厚みを1400μmとし、工程3におけるTD延伸倍率を3.0倍、工程6−2におけるTD延伸倍率を5.0倍とした以外は実施例1と同様にして微多孔膜を得た。得られた微多孔膜の物性、及びこれをセパレータとして用いた電池特性を表1に示した。
[実施例17]
押出成形後のシート厚みを2900μmとし、工程3におけるMD延伸倍率を12.0倍、TD延伸倍率を12.0倍、工程6−2におけるTD延伸倍率を1.1倍とした以外は実施例14と同様にして微多孔膜を得た。得られた微多孔膜の物性、及びこれをセパレータとして用いた電池特性を表1に示した。
[実施例18]
工程1、工程2は実施例1と同様にし、押出成形後の1400μmの厚みとしたシートを得た。その後は、工程7を行わなかった以外は、実施例13と同様にして微多孔膜を得た。得られた微多孔膜の物性、及びこれをセパレータとして用いた電池特性を表1に示した。
[比較例1]
押出成形後のシート厚みを1400μmとし、工程4の緩和を行わない以外は実施例1と同様にして微多孔膜を得た。得られた微多孔膜の物性、及びこれをセパレータとして用いた電池特性を表2に示した。
[比較例2]
押出成形後のシート厚みを1500μmとし、工程4の緩和を行わない以外は実施例11と同様にして微多孔膜を得た。得られた微多孔膜の物性、及びこれをセパレータとして用いた電池特性を表2に示した。
[比較例3]
押出成形後のシート厚みを1500μmとし、工程4の緩和を行わず、工程6を、抽出後MD延伸を1.4倍で行い、その後工程6−2のTD延伸倍率を1.4倍で行い、工程7におけるTD緩和率を20%とした以外は実施例11と同様にして微多孔膜を得た。得られた微多孔膜の物性、及びこれをセパレータとして用いた電池特性を表2に示した。
[比較例4]
押出成形後のシート厚みを1500μmとし、工程4の緩和を行わず、工程6で抽出後TD延伸倍率を1.4倍で行い、工程7におけるTD緩和率を20%とし、その後に工程6−1と同様に(工程6−3)して延伸を、MD延伸を1.4倍で行った以外は実施例11と同様にして微多孔膜を得た。得られた微多孔膜の物性、及びこれをセパレータとして用いた電池特性を表2に示した。
[比較例5]
押出成形後のシート厚みを1500μmとし、工程4の緩和を行わず、工程6で抽出後TD延伸倍率を1.4倍で行い、工程7におけるTD緩和率を10%とし、その後に工程6−2と同様に(工程6−4)して延伸を、TD延伸を、延伸倍率を1.4倍で行い、工程7と同様に(工程7’)して緩和を、TD緩和率を20%として行った以外は実施例11と同様にして微多孔膜を得た。得られた微多孔膜の物性、及びこれをセパレータとして用いた電池特性を表2に示した。
Figure 0006548430
Figure 0006548430
本発明に係るポリオレフィン微多孔膜の製造方法は、少なくとも非水電解液二次電池に用いられる電池用セパレータとして産業上の利用可能性を有する。

Claims (6)

  1. ポリオレフィン樹脂及び可塑剤を混練し、混練物を得る混練工程と、
    前記混練物を成形し、第一のシート状成形体を得る成形工程と、
    前記第一のシート状成形体を、少なくとも一軸方向に、少なくとも1回以上延伸し、第二のシート状成形体を得る延伸工程と、
    前記第二のシート状成形体を、少なくとも一軸方向に、少なくとも1回以上緩和し、第三のシート状成形体を得る緩和工程と、
    前記第三のシート状成形体に含まれる前記可塑剤を抽出する抽出工程と、を有する、ポリオレフィン微多孔膜の製造方法であって、
    下記式(1)に示す前記ポリオレフィン微多孔膜の寸法維持強度が、16gf/(g・g)以上である、製造方法。
    寸法維持強度[gf/(g・g)]=20μm換算の突刺強度[gf]/(MD最大収縮応力[g]×TD最大収縮応力[g]) (1)
  2. 前記緩和工程において、緩和率が5.0%以上50%以下である、請求項1に記載のポリオレフィン微多孔膜の製造方法。
  3. 前記延伸工程において、延伸時の面積倍率が4.0倍以上100倍以下である、請求項1又は2に記載のポリオレフィン微多孔膜の製造方法。
  4. 前記延伸工程において、延伸時の面積倍率が4.0倍以上50倍以下である、請求項1〜3のいずれか1項に記載のポリオレフィン微多孔膜の製造方法。
  5. 前記緩和工程において、前記一軸方向は、前記第二のシート成形体の幅方向である、請求項1〜4のいずれか1項に記載のポリオレフィン微多孔膜の製造方法。
  6. 前記混練物は、該混練物の総量に対して、可塑剤を30質量%以上80質量%以下含む、請求項1〜5のいずれか1項に記載のポリオレフィン微多孔膜の製造方法。
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