JP2015136809A - ポリオレフィン微多孔膜の製造方法、電池用セパレータ、及び非水電解液二次電池 - Google Patents

ポリオレフィン微多孔膜の製造方法、電池用セパレータ、及び非水電解液二次電池 Download PDF

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悠希 福永
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Abstract

【課題】サイクル特性が良好であり、且つ、電解液注液性に優れるポリオレフィン微多孔膜の製造方法、該製造方法により得られる電池用セパレータ、及び該電池用セパレータを備える非水電解液二次電池を提供することを目的とする。
【解決手段】ポリオレフィン樹脂及び可塑剤を混練して混練物を形成する工程1と、
前記混練物をシート状成形体に加工する工程2と、
前記シート状成形体を圧延し圧延体とする工程3と、
前記圧延体から可塑剤を抽出する工程、及び前記圧延体を延伸する工程を有する工程4
を有し、
前記工程3において、
膜厚維持率=(圧延後膜厚/圧延前膜厚)×100
で定義される膜厚維持率が35%以上90%以下である、ポリオレフィン微多孔膜の製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、ポリオレフィン微多孔膜の製造方法、電池用セパレータ、及び非水電解液二次電池に関する。
近年、リチウムイオン電池や電気二重層キャパシタなどの蓄電デバイス(リチウムイオンキャパシタ、非水系リチウム蓄電素子などと呼ばれるものも含む)の開発が活発に行われている。これらの蓄電デバイスには通常、微多孔膜(セパレータ)が正負極間に設けられている。このようなセパレータは、正負極間の接触を防ぎ、イオンを透過させる機能を有し、その性能は電池特性、電池生産性及び電池安全性に深く関わっている。そのため優れた透気度、機械的強度、寸法安定性等が要求されている。
このようなセパレータの製造方法としては、超高分子量ポリオレフィン樹脂を必要に応じてその他のポリオレフィン樹脂とともに溶融混練し、シート状に成形し、このシートを延伸もしくは圧延し、この延伸もしくは圧延の前後に脱溶媒処理を行って、シート中に残存する溶媒を除去する方法が、種々提案されている。
例えば、特許文献1には超高分子量ポリオレフィン樹脂を含むポリオレフィン樹脂を溶媒中で加熱溶融させ、混練し、得られた溶融混練物を厚み0.5mm以上、20mm以下
のシート状に形成した後、圧延し、延伸し、脱溶媒処理を行うことによる微多孔膜の製造方法が開示されている。上記、特許文献1には、上記圧延の際の倍率と延伸の際の倍率の積で定義される総延伸倍率を、面積倍率にて50倍以上400倍以下の範囲とするとともに、圧延倍率/延伸倍率比を1以上、15以下の範囲とし、圧延倍率が延伸倍率に対し、極度に大きくすることで高強度なポリオレフィン微多孔膜を得る方法が開示されている。
また、特許文献2には高分子樹脂を含有する樹脂組成物のシート状成形体に対して延伸処理、及びプレス圧延による圧延処理を行い、プレス圧延時の圧延比(圧延前シートの厚み/圧延後シートの厚み)を3以上500以下とすることで、圧延量を極度に大きくし、高イオン透過性を有し、高強度であり且つ、厚みの均一なポリオレフィン微多孔膜を製造する方法が開示されている。
特開公報2000−272019号公報 特許第3856268号
セパレータのイオン透過性はサイクル特性等の電池寿命に関する性能に関係が深い。セパレータの孔構造が不均一であると充放電の際に電流の集中が起こることにより、金属リチウムが析出する。析出した金属リチウムは再度電池反応に使用されにくい。このように析出して電池反応に使われなくなってしまう金属リチウムが増えると、容量低下を引き起こしてしまい、サイクル特性が低下することが知られている。リチウムイオン電池ではこのような特性の改善が大きな課題となっている。
また、近年、リチウムイオン電池等の蓄電デバイスは高容量化が進んでおり、そのためセル一つ当たりに、挿入されているセパレータの容積は増加傾向にある。捲回されたセパレータの容積が増加すると、電池作製時の電解液を注液する工程において、セパレータへの電解液の含浸時間が増加する。電解液の注液工程において所要時間が増加することにより、リチウムイオン電池等の蓄電デバイスの生産性が低下する。そのため、電解液の含浸速度が速いセパレータを開発することは蓄電デバイスの生産性向上において重要である。
しかしながら、特許文献1及び2に記載の方法では、膜厚方向への圧縮により孔が潰れる恐れがあり、セパレータの構造の均一性が損なわれるばかりか電解液の含浸速度も遅くなるという問題がある。
そこで本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、サイクル特性が良好であり、且つ、電解液注液性に優れるポリオレフィン微多孔膜の製造方法、該製造方法により得られる電池用セパレータ、及び該電池用セパレータを備える非水電解液二次電池を提供することを目的とする。
本発明者らは上記課題について鋭意検討した。その結果、圧延工程において所定の膜厚維持率とすることにより、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。前記課題は本発明により初めて解決されたものである。
即ち、本発明の構成は下記の通りである。
〔1〕
ポリオレフィン樹脂及び可塑剤を混練して混練物を形成する工程1と、
前記混練物をシート状成形体に加工する工程2と、
前記シート状成形体を圧延し圧延体とする工程3と、
前記圧延体から可塑剤を抽出する工程、及び前記圧延体を延伸する工程を有する工程4
を有し、
前記工程3において、
膜厚維持率=(圧延後膜厚/圧延前膜厚)×100
で定義される膜厚維持率が35%以上90%以下である、ポリオレフィン微多孔膜の製造方法。
〔2〕
前記工程3における膜厚維持率が、40%以上80%以下である、前項〔1〕に記載のポリオレフィン微多孔膜の製造方法。
〔3〕
前記工程4が前記圧延体から可塑剤を抽出する前に、前記圧延体を延伸する工程4−1であって、前記圧延体を少なくとも一軸方向に少なくとも1回以上延伸し、延伸倍率が3倍以上である、前項〔1〕又は〔2〕に記載のポリオレフィン微多孔膜の製造方法。
〔4〕
前記工程4が前記圧延体から可塑剤を抽出した後に、前記圧延体を延伸する工程4−2である、前項〔1〕又は〔2〕に記載のポリオレフィン微多孔膜の製造方法。
〔5〕
前記工程4が前記圧延体から可塑剤を抽出する前と後に、前記圧延体を延伸する工程4−3であって、
前記圧延体から可塑剤を抽出する前に、前記圧延体を少なくともTD方向に少なくとも1回以上延伸し、
前記圧延体から可塑剤を抽出した後に、前記圧延体を少なくともMD方向に少なくとも1回以上延伸する、前項〔1〕又は〔2〕に記載のポリオレフィン微多孔膜の製造方法。
〔6〕
前項〔1〕〜〔5〕のいずれか1項に記載のポリオレフィン微多孔膜の製造方法により製造されたポリオレフィン微多孔膜を含む、電池用セパレータ。
〔7〕
前項〔6〕に記載の電池用セパレータと、正極と、負極と、電解液と、を備える、非水電解液二次電池。
本発明によれば、サイクル特性が良好であり、且つ、電解液注液性に優れるポリオレフィン微多孔膜の製造方法、該製造方法により得られる電池用セパレータ、及び該電池用セパレータを備える非水電解液二次電池を提供することができる。
以下、本発明を実施するための形態(以下、「本実施形態」という。)について詳細に説明する。尚、本発明は、以下の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で種々変形して実施することができる。
〔ポリオレフィン微多孔膜の製造方法〕
本実施形態に係るポリオレフィン微多孔膜の製造方法は、
ポリオレフィン樹脂及び可塑剤を混練して混練物を形成する工程1と、
前記混練物をシート状成形体に加工する工程2と、
前記シート状成形体を圧延し圧延体とする工程3と、
前記圧延体から可塑剤を抽出する工程、及び前記圧延体を延伸する工程を有する工程4
を有し、
前記工程3において、
膜厚維持率=(圧延後膜厚/圧延前膜厚)×100
で定義される膜厚維持率が35%以上90%以下である。
〔工程1〕
工程1は、ポリオレフィン樹脂及び可塑剤を混練して混練物を形成する工程である。
ポリオレフィン樹脂と可塑剤とを混練する方法としては、特に限定されないが、例えば、以下の(a),(b)の方法が挙げられる。
(a)ポリオレフィン樹脂を、押出機、又はニーダー等の樹脂混練装置に投入し、ポリオレフィン樹脂を加熱溶融混練させながらさらに可塑剤を導入し、混練する方法。
(b)予めポリオレフィン樹脂と無機粒子と可塑剤を、ヘンシェルミキサー等を用い所定の割合で事前混練する工程を経て、該混練物を押出機に投入し、加熱溶融させながらさらに可塑剤を導入し混練する方法。
(ポリオレフィン樹脂)
ポリオレフィン樹脂としては、特に限定されないが、例えば、エチレン、プロピレン、1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、及び1−オクテン等のモノマーを重合して得られる重合体(ホモ重合体や共重合体、多段重合体等)が挙げられる。これら重合体は1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
また、ポリオレフィン樹脂としては、特に限定されないが、例えば、低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、超高分子量ポリエチレン、アイソタクティックポリプロピレン、アタクティックポリプロピレン、ポリブテン、エチレンプロピレンラバー等が挙げられる。
ポリオレフィン樹脂は、高密度ポリエチレンを含むことが好ましい。ポリオレフィン樹脂が高密度ポリエチレンを含むことにより、得られるポリオレフィン微多孔膜の融点がより向上し、圧延を加えた際の高倍率延伸に耐えうる傾向にある。高密度ポリエチレンの使用量は、ポリオレフィン樹脂100質量%に対して、10質量%以上が好ましく、30質量%以上がより好ましく、50質量%以上がさらに好ましく、100質量%がよりさらに好ましい。
また、ポリオレフィン樹脂は、ポリプロピレンを含むことが好ましい。ポリオレフィン樹脂がポリプロピレンを含むことにより、得られるポリオレフィン微多孔膜の耐熱性がより向上する傾向にある。ポリプロピレンの使用量は、ポリオレフィン樹脂100質量%に対して、1質量%以上が好ましく、3質量%以上がより好ましく、また、ポリプロピレンの使用量は、ポリオレフィン樹脂100質量%に対して、10質量%以下が好ましく、7質量%以下がより好ましい。ポリプロピレンの使用量が1質量%以上であることにより、ポリオレフィン微多孔膜の耐熱性がより向上する傾向にある。一方、ポリプロピレンの使用量が10質量%以下であることにより、延伸性がより向上する傾向にある。
ポリオレフィン樹脂の粘度平均分子量は、10万以上が好ましく、20万以上また、ポリオレフィン樹脂の粘度平均分子量は、500万以下が好ましく、300万以下がより好ましい。当該粘度平均分子量が10万以上であることにより、溶融成形の際のメルトテンションを高く維持し良好な成形性を確保できる傾向にあり、又は、十分な重合鎖同士の絡み合いを付与し微多孔膜の強度がより向上する傾向にある。一方、粘度平均分子量が500万以下であることにより、均一な溶融混練が実現され、シートの成形性、特に厚み安定性がより向上する傾向にある。さらに、粘度平均分子量が300万以下であることにより、成形性がより向上する傾向にある。なお、粘度平均分子量は、実施例に記載の測定法により測定することができる。
なお、成形性向上の観点から、粘度平均分子量の異なる数種のポリオレフィンを混合して用いることが好ましい。なお、複数のポリオレフィン樹脂が用いられる場合には、粘度平均分子量は、各々のポリオレフィン樹脂について測定される値を意味する。
(可塑剤)
可塑剤としては、特に限定されないが、例えば、ポリオレフィン樹脂と混合した際にポリオレフィン樹脂の融点以上において均一溶液を形成しうる不揮発性溶媒であることが好ましい。また、常温(25℃)において液体であることが好ましい。このような可塑剤としては、特に限定されないが、例えば、流動パラフィンやパラフィンワックス等の炭化水素類;フタル酸ジエチルヘキシルやフタル酸ジブチル等のエステル類;オレイルアルコールやステアリルアルコール等の高級アルコール類等が挙げられる。
特にポリオレフィン樹脂にポリエチレンが含まれる場合、可塑剤として流動パラフィンを用いることが好ましい。可塑剤として流動パラフィンを用いることにより、ポリオレフィン樹脂と可塑剤との界面剥離を抑制し、より均一な延伸を実施することができる。
可塑剤の使用量は、混練物100質量%に対して、30質量%以上が好ましく、40質量%以上がより好ましい。また、可塑剤の使用量は、80質量%以下が好ましく、70質量%以下が好ましい。可塑剤の使用量が80質量%以下であることにより、溶融成形時のメルトテンションを高く維持し、成形性を確保できる傾向にある。一方、可塑剤の使用量が30質量%以上であることにより、成形性を確保でき、ポリオレフィンの結晶領域におけるラメラ晶を効率よく引き伸ばすことができる傾向にある。ここで、「ラメラ晶が効率よく引き伸ばされる」とは、ポリオレフィン鎖の切断が生じずにポリオレフィン鎖が効率よく引き伸ばされることを意味する。ラメラ晶が効率よく引き伸ばされることは、均一かつ微細な孔構造の形成や、ポリオレフィン微多孔膜の強度乃至結晶化度の向上に寄与し得る。また、可塑剤の使用量が80質量%以下であることにより工程3における圧延工程の効果を高めることが出来る。
(無機粒子)
混練物は、無機粒子を含んでもよい。無機粒子は最終的なポリオレフィン微多孔膜中に含有されていてもよく、製造途中で抽出することによりポリオレフィン微多孔膜から取り除かれていてもよい。なお、無機粒子をポリオレフィン微多孔膜中に含有する場合には、ポリオレフィン樹脂との合計に対して10〜80質量%含むことが好ましい。このような無機粒子としては、特に限定されないが、例えば、マイカ、シリカ、タルク等が挙げられる。なお、無機粒子は、1種単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
無機粒子の使用量としては、混練物100質量%に対して、5質量%以上が好ましく、10質量%以上がより好ましく、20質量%以上がさらに好ましい。また、無機粒子の使用量は、70質量%以下が好ましく、60質量%以下がより好ましく、50質量%以下がさらに好ましい。無機粒子の使用量が70質量%以下であることにより、無機粒子の均一分散性により優れる傾向にある。一方、無機粒子の使用量が10質量%以上であることにより、得られるポリオレフィン微多孔膜がイオン透過性により優れる傾向にある。
(その他の添加剤)
混練物は、必要に応じて、フェノール系酸化防止剤、リン系酸化防止剤、及びイオウ系酸化防止剤等の酸化防止剤;ステアリン酸カルシウム及びステアリン酸亜鉛等の金属石鹸類;紫外線吸収剤、光安定剤、帯電防止剤、防曇剤、及び着色顔料等の各種添加剤が混練されたものであってもよい。
〔工程2〕
工程2は、混練物をシート状成形体に加工する工程である。混練物をシート状成形体に加工する方法としては、特に限定されないが、例えば、混練物をTダイ等を介してシート状に押し出し、熱伝導体に接触させて冷却固化させる方法が挙げられる。当該熱伝導体としては、特に限定されないが、例えば、金属、水、空気、又は可塑剤自身等が使用できる。また、冷却固化は、シート状成形体をロール間で挟み込みながら行なうことができる。このようにロールを用いることにより、シート状成形体の膜強度がより増加し、シート状成形体の表面平滑性がより向上し、さらには最終的に製膜されるポリオレフィン微多孔膜の孔構造を制御できる傾向にある。
シート状成形体の厚みは、通常400〜3000μmが好ましい。
〔工程3〕
工程3は、シート状成形体を圧延し圧延体とする工程である。圧延を行うと厚み方向へシート状成形体が圧縮されシート状成形体の厚みが減少する。シート状成形体の厚み減少分はシート状成形体の面方向へと押し延ばされる。シート状成形体を圧延し圧延体とする方法としては、特に限定されないが、例えば、ロールによるロール圧延、プレス圧延等の方法が挙げられる。この中でもロール圧延はシート状成形体にかかる機械方向の張力を調整することにより、圧延後のシート状成形体の幅を調整できるために、次工程へシート状成形体を搬送する際に膜幅のトリミングが不要となる点から好ましい。
シート状成形体を延伸する前に圧延することにより、延伸前の膜厚分布を均一化することができる。また、ポリオレフィン樹脂と可塑剤とを含むシート状成形体を圧延することにより、ポリオレフィン樹脂からなるフィブリルには均一な応力が加わりフィブリルの開裂が起きるためポリオレフィン樹脂と可塑剤からなる海島構造が微細化すると考えられる。そのため、工程4の前に工程3を行なうことにより、最終的に得られるポリオレフィン微多孔膜は、均一な孔構造となり、セパレータとして使用した際のサイクル特性がより良化する。
本実施形態では、上記圧延プロセスを経ることで、驚くべきことに電解液注液性の高いポリオレフィン微多孔膜を得ることができる。この理由は定かではないが、以下のように考えられる。圧延プロセスでは、シート状成形体が膜厚方向に潰されることになる。シート状成形体が膜厚方向に潰されることにより、得られるポリオレフィン微多孔膜において毛細管現象が発現しやすい形状の孔が得られるためであると考えられる。
工程3において、下記式で定義される膜厚維持率は、35%以上90%以下であり、40%以上80%以下が好ましく、50%以上70%以下がより好ましい。膜厚維持率が90%以下であることにより、孔構造が微細化し、サイクル特性がより向上する。また、膜厚維持率が35%以上であることにより、電解液注液性がより向上する。これにより、リチウムイオン電池の製造において、電極、セパレータの捲回体への電解液の注液速度を速くできる。
膜厚維持率=(圧延後膜厚/圧延前膜厚)×100
圧延温度は、ポリオレフィン樹脂の融点±20℃の範囲が好ましく、ポリオレフィン樹脂の融点±30℃の範囲がより好ましく、ポリオレフィン樹脂の融点±20℃の範囲がさらに好ましい。圧延温度がポリオレフィン樹脂の融点−30℃以上であることにより、圧延時のシート状成形体が軟化しすぎないため、圧延時に膜厚方向に圧延されないままスリップする事態をより抑制できる傾向にある。また、圧延温度がポリオレフィン樹脂の融点+30℃以下であることにより、シート状成形体の軟化による圧延時の破れがより抑制できる傾向にある。
〔工程4〕
工程4は、圧延体を延伸する工程、及び圧延体から可塑剤を抽出する工程を含む工程である。工程4は前記圧延体から可塑剤を抽出する前に、前記圧延体を少なくとも1軸以上に延伸する工程4−1、前記圧延体から可塑剤を抽出した後に、前記圧延体を少なくとも1軸以上に延伸する工程4−2、又は前記圧延体から可塑剤を抽出する前と後に、前記圧延体を少なくとも1軸以上に延伸する工程4−3のいずれかである。
工程4−1において、圧延体を少なくとも一軸方向に少なくとも1回以上延伸し、延伸倍率が3倍以上とすることが好ましい。工程4−1を行なうことにより、サイクル特性がより向上する傾向にある。
また、工程4−2を行なうことにより、電解液注液性がより向上する傾向にある。
また、工程4−3において、圧延体から可塑剤を抽出する前に、圧延体を少なくともTD方向に少なくとも1回以上延伸し、圧延体から可塑剤を抽出した後に、圧延体を少なくともMD方向に少なくとも1回以上延伸することが好ましい。工程4−3を行なうことにより、サイクル特性と電解液注液性とをより高度にバランスさせられる傾向にある。
(延伸方法)
工程4−1、工程4−2、工程4−3のいずれにおいても、延伸する方法としては、特に限定されないが、例えば、同時二軸延伸、逐次二軸延伸、多段延伸、多数回延伸等の方法が挙げられる。ポリオレフィン微多孔膜の孔構造のコントロールが容易になる観点からは、長手方向(MD)および膜幅方向(TD)の各延伸で延伸倍率や延伸温度を変更できるため、逐次二軸延伸、多段延伸好、多数回延伸が好ましい。その中でも工程4−3において抽出前にTD方向のみに延伸した後、抽出後にMD方向へ延伸し、抽出の前後で二軸延伸する事が孔径の制御と熱収縮性の制御の観点から好ましい。一方、強度異方性が無く均質な膜を容易に得るという観点からは、同時二軸法が好ましい。また、同時二軸延伸を行う場合はその前後でさらに延伸を行っても構わない。
工程4−1、工程4−2、及び工程4−3において各軸方向の延伸倍率は3倍以上が、好ましく、4倍以上がさらに好ましい。また、工程4−1、工程4−2、及び工程4−3において各軸方向の延伸倍率は、20倍以下が好ましく、10倍以下がより好ましい。各軸方向の延伸倍率は3倍以上であることは膜厚分布が均一になるように延伸出来る観点から好ましい。各軸方向の延伸倍率が20倍以下であることにより、膜の破断を防止できる観点及び、強度異方性に少なくするという観点から好ましい。
また、工程4−1、工程4−2、及び工程4−3における総延伸面倍率は、9倍以上が好ましく、25倍以上がより好ましく、30倍以上がさらに好ましい。また、工程4−1、工程4−2、及び工程4−3における総延伸面倍率は、100倍以下が好ましく、80倍以下がより好ましく、60倍以下がさらに好ましい。総延伸面倍率が9倍以上であることにより、ポリオレフィン微多孔膜の膜厚分布を均一化できる傾向にある。また、総延伸面倍率が150倍以下であることにより、得られるポリオレフィン微多孔膜の高温下における収縮をより抑制できる傾向にある。
工程4−1、工程4−2、及び工程4−3の延伸においては通常の延伸条件を用いることができる。例えば、延伸温度は、ポリオレフィン樹脂の融点温度−50℃以上が好ましく、ポリオレフィン樹脂の融点温度−30℃以上がより好ましく、ポリオレフィン樹脂の融点温度−20℃以上がさらに好ましい。また、延伸温度は、ポリオレフィン樹脂の融点温度−2℃以下が好ましく、ポリオレフィン樹脂の融点温度−3℃以下がより好ましく、ポリオレフィン樹脂の融点温度−5℃以下がさらに好ましい。延伸温度がポリオレフィン樹脂の融点温度−50℃以上とすることにより、延伸応力が膜全体に均一にかかることで、膜厚分布が小さい微多孔膜が得られる傾向にある。また、延伸温度をポリオレフィン樹脂の融点温度−2℃以下とすることにより、膜内の分子配向を高め、強度がより向上する傾向にある。例えば、ポリオレフィン樹脂として高密度ポリエチレンを用いた場合、延伸温度としては115℃以上140℃以下が好適である。複数のポリオレフィンを混合し用いた場合は、その融解熱量が大きい方のポリオレフィンの融点を基準とする。ここで言う融点とはDSC(示唆熱分析)により得られる融解熱のメインピークが現れる温度のことである。
(可塑剤の抽出方法)
工程4において可塑剤を抽出する方法としては、特に限定されないが、例えば、抽出溶剤を用いる方法が挙げられる。抽出溶剤としては、特に限定されないが、例えば、ポリオレフィンに対して貧溶媒であり、かつ可塑剤に対して良溶媒であり、沸点がポリオレフィン微多孔膜の融点よりも低いことが好ましい。このような抽出溶剤としては、特に限定されないが、例えば、n−ヘキサンやシクロヘキサン等の炭化水素類;塩化メチレンや1,1,1−トリクロロエタン等のハロゲン化炭化水素類;エタノールやイソプロパノール等のアルコール類;ジエチルエーテルやテトラヒドロフラン等のエーテル類;アセトンや2−ブタン等のケトン類が挙げられる。抽出溶剤は、1種単独で用いても、2種以上を併用してもよい。可塑剤の抽出方法としては、圧延体を抽出溶媒に浸漬したり、圧延体を抽出溶媒でシャワーしたりする方法が挙げられる。なお、抽出後の微多孔膜中の可塑剤残存量は、1質量%未満が好ましい。
また、必要に応じてシート内に含有した無機粒子を抽出する場合は、抽出効率の観点から可塑剤抽出の後に行うことが好ましく、抽出溶剤には苛性ソーダ等の熱アルカリ水等を用いることが好ましい。
〔工程5〕
本実施形態に係るポリオレフィン微多孔膜の製造方法は、必要に応じて、工程4後に延伸され可塑剤が抽出された多孔体を、ポリオレフィン樹脂の融点温度−10℃以上、ポリオレフィン樹脂の融点温度+20℃以下、ポリオレフィン微多孔膜内に無機フィラーを含む場合はポリオレフィン樹脂の融点温度+30℃以下の温度条件で熱処理する工程5を含むことができる。
工程5は、熱固定、及び/又は熱緩和をおこなう工程であることが好ましい。ここで、工程5における面延伸倍率は、4倍未満が好ましく、3倍未満がより好ましい。面延伸倍率が4倍未満であることにより、ポリオレフィン微多孔膜の熱収縮率がより低減する傾向にある。
また、熱処理温度は、ポリオレフィン樹脂の融点温度+30℃以下が好ましく、ポリオレフィン樹脂の融点温度+20℃以下がより好ましい。また、熱処理温度は、ポリオレフィン樹脂の融点温度−10℃以上が好ましい。熱処理温度がポリオレフィン樹脂の融点温度−10℃以上であることにより、微多孔膜の破れ等の発生を抑制でき、ポリオレフィン微多孔膜の高温条件下での熱収縮率が低減する傾向にある。一方、熱処理温度がポリオレフィン樹脂の融点温度+30℃以下であることにより、熱処理時のポリオレフィン樹脂の溶融を防ぎ、気孔率が維持できる傾向にある。
〔ポリオレフィン微多孔膜〕
ポリオレフィン微多孔膜の突刺し強度は、2.4N/20μm以上が好ましく、4N/20μm以上がより好ましい。また、突刺し強度は、20N/20μm以下が好ましく、10N/20μm以下がより好ましい。突刺し強度が2.4N/20μm以上であることにより、電池捲回時における脱落した活物質等による破膜をより抑制できる傾向にある。突き刺し強度(N)は、カトーテック製KES−G5ハンディー圧縮試験器を用いて、針先端の曲率半径0.5mm、突刺速度2mm/secの条件で突刺試験を行うことにより、最大突刺荷重として測定することができる。なお、上記突刺し強度は、主にポリオレフィン樹脂の分子量、工程1における混練物中のポリオレフィン樹脂の割合、及び、工程3における圧延温度、圧延倍率を調整する方法等により調節可能である。
ポリオレフィン微多孔膜の気孔率は、40%以上が好ましく、45%以上がより好ましい。また、気孔率は、90%以下が好ましく、80%以下がより好ましい。気孔率が40%以上であることにより、蓄電デバイス作製時の電解液注液性がより向上する傾向にある。一方、気孔率が90%以下であることにより、ポリオレフィン微多孔膜の強度がより向上する傾向にある。ポリオレフィン微多孔膜の気孔率は、実施例に記載の方法により測定することができる。なお、上記気孔率は、工程4における延伸温度、延伸倍率を調整する、及び/又は工程5の熱固定及び熱緩和工程の温度、倍率を調整する方法等により調節可能である。
ポリオレフィン微多孔膜の平均孔径は、0.1μm以下が好ましく、0.08μm以下がより好ましい。また、ポリオレフィン微多孔膜の平均孔径は、0.03μm以上が好ましい。平均孔径が0.1μm以下であることにより、蓄電デバイス作製時の電解液注液性と蓄電デバイスのサイクル特性がより向上する傾向にある。ポリオレフィン微多孔膜の平均孔径は、実施例に記載の方法により測定することができる。なお、上記平均孔径は、工程3における膜厚維持率及び圧延温度、工程4における延伸温度及び倍率を調整することで調整可能である。
ポリオレフィン微多孔膜の最終的な膜厚は、2μm以上が好ましく、5μm以上がより好ましい。また、ポリオレフィン微多孔膜の最終的な膜厚は、50μm以下が好ましく、30μm以下がより好ましく、25μm以下がさらに好ましい。膜厚が2μm以上であることにより、機械強度を向上させる観点から好適である。一方、膜厚が50μm以下であることにより、ポリオレフィン微多孔膜が薄くなり、セパレータの占有体積が減るため、電池の高容量化の点において有利となる傾向があるので好ましい。なお、ポリオレフィン微多孔膜の最終的な膜厚は、実施例に記載の方法により測定することができる。
ポリオレフィン微多孔膜の透気度は、10秒以上が好ましく、50秒以上がより好ましい。また、透気度は、1000秒以下が好ましく、500秒以下がより好ましく、300秒以下がさらに好ましい。透気度が10秒以上であることにより、蓄電デバイスの自己放電がより抑制される傾向にある。一方、透気度が1000秒以下であることにより、良好な充放電特性が得られる傾向にある。ポリオレフィン微多孔膜の透気度は、実施例に記載の方法により測定することができる。なお、上記透気度は、工程3の膜厚維持率及び圧延温度、工程4の工程における延伸温度、延伸倍率を調整する及び/又は、工程5の熱固定及び熱緩和工程の温度、倍率を調整する方法等により調節可能である。
〔電池用セパレータ〕
本実施形態に係る電池用セパレータは、上記ポリオレフィン微多孔膜の製造方法により製造されたポリオレフィン微多孔膜を含む。このような電池用セパレータであれば、サイクル特性が良好であり、且つ、電解液注液性に優れるものとなる。なお、本実施形態に係る電池用セパレータは、上記ポリオレフィン微多孔膜を含むものであれば特に制限されず、上記ポリオレフィン微多孔膜と、他層とが積層されたものであってもよい。他層としては、特に限定されないが、例えば、無機層、バインダー層などが挙げられる。
〔非水電解液二次電池〕
本実施形態に係る非水電解液二次電池は、上記電池用セパレータと、正極と、負極と、電解液と、を備える。正極、負極、及び電解液は、特に限定されず、従来公知のものを使用することができる。本実施形態に係る非水電解液二次電池は、サイクル特性に優れ、生産性が良好であるため、携帯電話用途等の量産用途として、特に有用である。
次に、実施例及び比較例を挙げて本実施の形態をより具体的に説明するが、本実施の形態はその要旨を超えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。なお、実施例中の物性は以下の方法により測定した。
(1)粘度平均分子量
ポリエチレンの粘度平均分子量は、溶剤としてデカリンを用い、測定温度135℃で測定した粘度[η]から次式により算出した。
[η]=6.77×10−4Mv0.67(Chiangの式)
また、ポリプロピレンの粘度平均分子量は、溶剤としてデカリンを用い、測定温度135℃で測定した粘度[η]から次式により算出した。
[η]=1.10×10−4Mv0.80
(2)膜厚(μm)
東洋精機製の微小測厚器、KBM(商標)を用いて室温23℃でポリオレフィン微多孔膜の膜厚を測定した。
(3)気孔率(%)
10cm×10cm角の試料をポリオレフィン微多孔膜から切り取り、その体積(cm)と質量(g)を求め、膜密度を0.95(g/cm)として次式を用いて気孔率を計算した。
気孔率=(1−質量/体積/0.95)×100
(4)透気度(sec)
JIS P−8117に準拠し、東洋精器(株)製のガーレー式透気度計、G−B2(商標)を用いてポリオレフィン微多孔膜の透気度を測定した。表1にはポリオレフィン微多孔膜の透気度(sec)と、ポリオレフィン微多孔膜の厚さを20μmとした場合の透気度(sec/20μm)とを示した。
(5)平均孔径(μm)
キャピラリー内部の流体は、流体の平均自由工程がキャピラリーの孔径より大きいときはクヌーセンの流れに、小さい時はポアズイユの流れに従うことが知られている。そこで、微多孔膜の透気度測定における空気の流れがクヌーセンの流れに、また微多孔膜の透水度測定における水の流れがポアズイユの流れに従うと仮定し、ポリオレフィン微多孔膜の平均孔径を求めた。
この場合、平均孔径d(μm)と屈曲率τ(無次元)は、空気の透過速度定数Rgas(m/(m・sec・Pa))、水の透過速度定数Rliq(m/(m・sec・Pa))、空気の分子速度ν(m/sec)、水の粘度η(Pa・sec)、標準圧力P(=101325Pa)、気孔率ε(%)、膜厚L(μm)から、次式を用いて求めることができる。
d=2ν×(Rliq/Rgas)×(16η/3P)×10
τ=(d×(ε/100)×ν/(3L×P×Rgas))1/2
ここで、Rgasは透気度(sec)から次式を用いて求められる。
gas=0.0001/(透気度×(6.424×10−4)×(0.01276×101325))
また、Rliqは透水度(cm/(cm・sec・Pa))から次式を用いて求められる。
liq=透水度/100
なお、透水度は次のように求められる。直径41mmのステンレス製の透液セルに、あらかじめエタノールに浸しておいたポリオレフィン微多孔膜をセットし、ポリオレフィン微多孔膜のエタノールを水で洗浄した後、約50000Paの差圧で水を透過させ、120sec間経過した際の透水量(cm)より、単位時間、単位圧力、及び単位面積当たりの透水量を計算し、これを透水度とした。
また、νは気体定数R(=8.314)、絶対温度T(K)、円周率π、空気の平均分子量M(=2.896×10−2kg/mol)から次式を用いて求められる。
ν=((8R×T)/(π×M))1/2
〔電解液注液性〕
TD1×MD5cmの短冊にポリオレフィン微多孔膜を切り出し、エチレンカーボネートとジメチルカーボネートとを体積比1:2で混合した電解液に、液面に垂直となるように1cm浸漬し、15分間経過した後、ポリオレフィン微多孔膜が電解液を吸い上げた高さ(mm)を測定することで電解液注液性を評価した。
〔サイクル試験〕
(正極)
正極活物質として数平均粒子径11μmの、リチウムのニッケル、マンガン及びコバルト混合酸化物と、導電助剤として数平均粒子径6.5μmのグラファイト炭素粉末及び数平均粒子径48nmのアセチレンブラック粉末と、バインダーとしてポリフッ化ビニリデンとを、混合酸化物:グラファイト炭素粉末:アセチレンブラック粉末:PVDF=100:4.2:1.8:4.6の質量比で混合した。得られた混合物にN−メチル−2−ピロリドンを固形分68質量%となるように投入して更に混合して、スラリー状の溶液を調製した。このスラリー状の溶液を厚さ20μmのアルミニウム箔の片面に塗布し、溶剤を乾燥除去した後、ロールプレスで圧延しシートを得た。得られたシートを正電極として用いた。
(負極)
負極活物質として数平均粒子径12.7μmのグラファイト炭素粉末(I)及び数平均粒子径6.5μmのグラファイト炭素粉末(II)と、バインダーとしてカルボキシメチルセルロース溶液(固形分濃度1.83質量%)と、ジエン系ゴム(ガラス転移温度:−5℃、乾燥時の数平均粒子径:120nm、分散媒:水、固形分濃度40質量%)とを、グラファイト炭素粉末(I):グラファイト炭素粉末(II):カルボキシメチルセルロース溶液:ジエン系ゴム=90:10:1.44:1.76の固形分質量比で全体の固形分濃度が45質量%になるように混合して、スラリー状の溶液を調製した。このスラリー状の溶液を厚さ10μmの銅箔の片面に塗布し、溶剤を乾燥除去した後、ロールプレスで圧延したものを負電極として用いた。
(電解液)
エチレンカーボネート:エチルメチルカーボネート=1:2(体積比)の混合溶媒に、溶質としてLiPFを濃度1.0mol/Lとなるように添加して、電解液を調製した。
上記正極、負極、電解液、及び実施例又は比較例で得られたポリオレフィン微多孔膜を用いてリチウムイオン電池を製造した。このリチウムイオン電池を温度25℃の条件の下で、充電電流1Aで充電終止電圧4.2Vまで充電を行い、放電電流1Aで放電終止電圧3Vまで放電を行った。この充放電サイクルを1サイクルとして充放電を500サイクル繰り返した。1サイクル目に対する500サイクル後の容量の割合を容量保持率として算出した。得られた容量保持率を下記評価基準に従って評価した。
(評価基準)
A:95%以上
B:90%以上95%未満
C:85%以上90%未満
D:80%以上85%未満
E:75%以上80%未満
F:70%以上75%未満
G:70%未満
[実施例1]
(工程1)
Mv70万の高密度ポリエチレンホモポリマー47.5質量%(以下、「PEa」ともいう。)と、Mv25万の高密度ポリエチレンホモポリマー47.5質量%(以下、「PEb」ともいう。)と、Mv40万のポリプロピレンホモポリマー5質量%(以下、「PPa」ともいう。)と、をタンブラーブレンダーを用いてドライブレンドし、ポリオレフィン樹脂混合物を得た。フィーダー及び二軸延伸機内の雰囲気を窒素で置換し、得られたポリオレフィン樹脂混合物をフィーダーにより二軸押出機へ供給し、可塑剤として流動パラフィン(以下、「LP」ともいう。)を押出機シリンダーに注入した。溶融混練は、設定温度200℃、スクリュー回転数150rpm、吐出量35kg/hにて行った。溶融混練で押し出される全混練物100質量%中に占める可塑剤濃度が65質量%となるように、フィーダー及びポンプを調整した。
(工程2)
続いて、溶融混練物をT−ダイより押出し、冷却固化することで1700μmのシートを得た。
(工程3)
次に得られたシートを120℃に加熱された1対のロールからなるロール圧延機に導き、膜厚維持率を35%とするため、600μmの膜厚になるように圧延を行った。
(工程4)
この圧延したシートをTD一軸テンター延伸機に導き、TD一軸延伸を行った。延伸条件は、横延伸倍率3.0倍、延伸温度120℃とした。その後、このシートを塩化メチレン槽に導き、塩化メチレン中に充分に浸漬させて流動パラフィンを抽出除去し、その後塩化メチレンを乾燥除去した。さらに、このシートを縦延伸機に導き、延伸温度120℃、延伸倍率5倍にて縦延伸を実施した。
(工程5)
最後に縦延伸を行ったシートをTD延伸機に導き、温度132℃、最大延伸倍率1.7倍、最終延伸倍率1.3倍にて熱固定を行った。得られた微多孔膜の物性、及びこれをセパレータとして用いた電池特性を表1に示した。
[実施例2]
押出成形後のシート厚みを1500μmとし、圧延後の膜厚を600μmとし圧延後の膜厚維持率を40%とした以外は実施例1と同様にして微多孔膜を得た。得られた微多孔膜の物性、及びこれをセパレータとして用いた電池特性を表1に示した。
[実施例3]
押出成形後のシート厚みを670μm、圧延後の膜厚を400μmとし、圧延後の膜厚維持率を60%とし、さらに工程3後、抽出前におけるTD延伸での横延伸倍率を2倍とした以外は実施例1と同様にして微多孔膜を得た。得られた微多孔膜の物性、及びこれをセパレータとして用いた電池特性を表1に示した。
[実施例4]
押出成形後のシート厚みを1000μm、圧延後の膜厚を600μmとし、圧延後の膜厚維持率を60%とした以外は実施例1と同様にして微多孔膜を得た。得られた微多孔膜の物性、及びこれをセパレータとして用いた電池特性を表1に示した。
[実施例5]
押出成形後のシート厚みを1660μm、圧延後の膜厚を1000μmとし、圧延後の膜厚維持率を60%とし、さらに工程3後、抽出前におけるTD延伸での横延伸倍率を5倍とした以外は実施例1と同様にして微多孔膜を得た。得られた微多孔膜の物性、及びこれをセパレータとして用いた電池特性を表1に示した。
[実施例6]
押出成形後のシート厚みを2350μm、圧延後の膜厚を1400μmとし、圧延後の膜厚維持率を60%とし、さらに工程3後、抽出前におけるTD延伸での横延伸倍率を7倍とした以外は実施例1と同様にして微多孔膜を得た。得られた微多孔膜の物性、及びこれをセパレータとして用いた電池特性を表1に示した。
[実施例7]
押出成形後のシート厚みを750μm、圧延後の膜厚を600μmとし、圧延後の膜厚維持率を80%とした以外は実施例1と同様にして微多孔膜を得た。得られた微多孔膜の物性、及びこれをセパレータとして用いた電池特性を表1に示した。
[実施例8]
押出成形後のシート厚みを670μm、圧延後の膜厚を600μmとし、圧延後の膜厚維持率を90%とした以外は実施例1と同様にして微多孔膜を得た。得られた微多孔膜の物性、及びこれをセパレータとして用いた電池特性を表1に示した。
[実施例9]
押出成形後のシート厚みを1000μm、圧延後の膜厚を600μmとし、圧延後の膜厚維持率を60%とし、さらに工程3後、抽出前におけるTD延伸での横延伸倍率を7倍とした以外は実施例1と同様にして微多孔膜を得た。得られた微多孔膜の物性、及びこれをセパレータとして用いた電池特性を表1に示した。
[実施例10]
(工程1)
Mv70万の高密度ポリエチレンホモポリマー47.5質量%(以下、「PEa」ともいう。)と、Mv25万の高密度ポリエチレンホモポリマー47.5質量%(以下、「PEb」ともいう。)と、Mv40万のポリプロピレンホモポリマー5質量%(以下、「PPa」ともいう。)と、をタンブラーブレンダーを用いてドライブレンドし、ポリオレフィン樹脂混合物を得た。フィーダー及び二軸延伸機内の雰囲気を窒素で置換し、得られたポリオレフィン樹脂混合物をフィーダーにより二軸押出機へ供給し、可塑剤として流動パラフィン(以下、「LP」ともいう。)を押出機シリンダーに注入した。溶融混練は、設定温度200℃、スクリュー回転数150rpm、吐出量35kg/hにて行った。溶融混練で押し出される全混練物100質量%中に占める可塑剤濃度が65質量%となるように、フィーダー及びポンプを調整した。
(工程2)
続いて、溶融混練物をT−ダイより押出し、冷却固化することで1500μmのシートを得た。
(工程3)
次に得られたシートを120℃に加熱された1対のロールからなるロール圧延機に導き、膜厚維持率を40%とするため、600μmの膜厚になるように圧延を行った。
(工程4)
この圧延したシートをMD延伸機に導き、MD延伸を行った。延伸条件は、縦延伸倍率3.0倍、延伸温度120℃とした。その後、TD一軸延伸機に導き、延伸温度120℃、延伸倍率5倍にて横延伸を実施したこのシートを塩化メチレン槽に導き、塩化メチレン中に充分に浸漬させて流動パラフィンを抽出除去し、その後塩化メチレンを乾燥除去した。
(工程5)
最後に縦延伸を行ったシートをTD延伸機に導き、温度132℃、最大延伸倍率1.7倍、最終延伸倍率1.3倍にて熱固定を行った。得られた微多孔膜の物性、及びこれをセパレータとして用いた電池特性を表1に示した。
[実施例11]
押出成形後のシート厚みを1000μm、圧延後の膜厚を600μmとし、圧延後の膜厚維持率を60%とした以外は実施例10と同様にして微多孔膜を得た。得られた微多孔膜の物性、及びこれをセパレータとして用いた電池特性を表1に示した。
[実施例12]
押出成形後のシート厚みを750μm、圧延後の膜厚を600μmとし、圧延後の膜厚維持率を80%とした以外は実施例10と同様にして微多孔膜を得た。得られた微多孔膜の物性、及びこれをセパレータとして用いた電池特性を表1に示した。
[実施例13]
(工程1)
Mv70万の高密度ポリエチレンホモポリマー47.5質量%(以下、「PEa」ともいう。)と、Mv25万の高密度ポリエチレンホモポリマー47.5質量%(以下、「PEb」ともいう。)と、Mv40万のポリプロピレンホモポリマー5質量%(以下、「PPa」ともいう。)と、をタンブラーブレンダーを用いてドライブレンドし、ポリオレフィン樹脂混合物を得た。フィーダー及び二軸延伸機内の雰囲気を窒素で置換し、得られたポリオレフィン樹脂混合物をフィーダーにより二軸押出機へ供給し、可塑剤として流動パラフィン(以下、「LP」ともいう。)を押出機シリンダーに注入した。溶融混練は、設定温度200℃、スクリュー回転数150rpm、吐出量35kg/hにて行った。溶融混練で押し出される全混練物100質量%中に占める可塑剤濃度が65質量%となるように、フィーダー及びポンプを調整した。
(工程2)
続いて、溶融混練物をT−ダイより押出し、冷却固化することで2500μmのシートを得た。
(工程3)
次に得られたシートを120℃に加熱された1対のロールからなるロール圧延機に導き、膜厚維持率を60%とするため、1500μmの膜厚になるように圧延を行った。
(工程4)
この圧延したシートを同時二軸テンターに導き、同時二軸延伸を行った。延伸条件は、縦延伸倍率7.0倍、横延伸温度6.0倍、延伸温度120℃とした。次いで、得られたシートを塩化メチレン槽に導き、塩化メチレン中に充分に浸漬させて流動パラフィンを抽出除去し、その後塩化メチレンを乾燥除去した。
(工程5)
最後に縦延伸を行ったシートをTD延伸機に導き、温度132℃、最大延伸倍率1.7倍、最終延伸倍率1.3倍にて熱固定を行った。得られた微多孔膜の物性、及びこれをセパレータとして用いた電池特性を表1に示した。
[実施例14]
溶融混練で押し出される全混練物100質量%中に占める可塑剤濃度が80質量%となるように、フィーダー及びポンプを調整したこと以外は、実施例13と同様にして微多孔膜を得た。得られた微多孔膜の物性、及びこれをセパレータとして用いた電池特性を表1に示した。
[比較例1]
押出成形後のシート厚みを6000μmとし、圧延後の膜厚を600μmとし圧延後の膜厚維持率を10%とした以外は実施例1と同様にして微多孔膜を得た。得られた微多孔膜の物性、及びこれをセパレータとして用いた電池特性を表1に示した。
[比較例2]
押出成形後のシート厚みを3000μmとし、圧延後の膜厚を600μmとし圧延後の膜厚維持率を20%とした以外は実施例1と同様にして微多孔膜を得た。得られた微多孔膜の物性、及びこれをセパレータとして用いた電池特性を表1に示した。
[比較例3]
押出成形後のシート厚みを600μmとし、圧延(工程3)を行わずに延伸を行った以外は実施例1と同様にして微多孔膜を得た。得られた微多孔膜の物性、及びこれをセパレータとして用いた電池特性を表1に示した。
[比較例4]
押出成形後のシート厚みを2240μmとし、圧延(工程3)を行わずに横延伸機にシートを導き、横延伸倍率7.0倍で横延伸した。その後、塩化メチレン槽にシートを導き、可塑剤の抽出を行った。可塑剤抽出後、縦延伸機にシートを導き、縦延伸倍率8倍で縦延伸を行った以外は実施例1と同様にして微多孔膜を得た。得られた微多孔膜の物性、及びこれをセパレータとして用いた電池特性を表1に示した。
[比較例5]
押出成形後のシート厚みを630μmとし、圧延後の膜厚を600μmとし圧延後の膜厚維持率を95%とした以外は実施例1と同様にして微多孔膜を得た。得られた微多孔膜の物性、及びこれをセパレータとして用いた電池特性を表1に示した。
Figure 2015136809
本発明に係るポリオレフィン微多孔膜の製造方法は、非水電解液二次電池に用いられる電池用セパレータとして産業上の利用可能性を有する。

Claims (7)

  1. ポリオレフィン樹脂及び可塑剤を混練して混練物を形成する工程1と、
    前記混練物をシート状成形体に加工する工程2と、
    前記シート状成形体を圧延し圧延体とする工程3と、
    前記圧延体から可塑剤を抽出する工程、及び前記圧延体を延伸する工程を有する工程4
    を有し、
    前記工程3において、
    膜厚維持率=(圧延後膜厚/圧延前膜厚)×100
    で定義される膜厚維持率が35%以上90%以下である、ポリオレフィン微多孔膜の製造方法。
  2. 前記工程3における膜厚維持率が、40%以上80%以下である、請求項1に記載のポリオレフィン微多孔膜の製造方法。
  3. 前記工程4が前記圧延体から可塑剤を抽出する前に、前記圧延体を延伸する工程4−1であって、前記圧延体を少なくとも一軸方向に少なくとも1回以上延伸し、延伸倍率が3倍以上である、請求項1又は2に記載のポリオレフィン微多孔膜の製造方法。
  4. 前記工程4が前記圧延体から可塑剤を抽出した後に、前記圧延体を延伸する工程4−2である、請求項1又は2に記載のポリオレフィン微多孔膜の製造方法。
  5. 前記工程4が前記圧延体から可塑剤を抽出する前と後に、前記圧延体を延伸する工程4−3であって、
    前記圧延体から可塑剤を抽出する前に、前記圧延体を少なくともTD方向に少なくとも1回以上延伸し、
    前記圧延体から可塑剤を抽出した後に、前記圧延体を少なくともMD方向に少なくとも1回以上延伸する、請求項1又は2に記載のポリオレフィン微多孔膜の製造方法。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載のポリオレフィン微多孔膜の製造方法により製造されたポリオレフィン微多孔膜を含む、電池用セパレータ。
  7. 請求項6に記載の電池用セパレータと、正極と、負極と、電解液と、を備える、非水電解液二次電池。
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