JP6220531B2 - チーズの管理方法及び製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は,チーズを切断する時期の管理方法及びその管理方法を用いたチーズの製造方法に関する。
特開2005−176725号公報(特許文献1)には,成型されたチーズカードの間に食品類を挟んだ後に,チーズカードを結着するまで熟成させ,一体化させて得られる食品類を内包した白カビチーズ製品が開示されている。
特開2010−115214号公報(特許文献2)には,食品類を挟んだポーションタイプの白カビチーズの製造方法が開示されている。この公報の段落0021には,胡椒を挟んだポーションタイプのカマンベールチーズの製造方法が実施例1として開示されている。この製造方法は,一般的なカマンベールチーズの製造方法における一次熟成途中で,チーズを水平切断する。そして,黒胡椒を切断面に一様に添加した後に,2つの切断片をあわせて元の形とする。その状態で,縦方向で6個にポーションカットする。ポーションカットした後に,そのチーズを個包装し,それをカップに入れて二次熟成する。
特開2000−355389号公報(特許文献3),特開2000−116321号公報(特許文献4),及び特開平10−150914号公報(特許文献5)には,いわゆるポーションタイプの白カビチーズの製造方法が開示されている。
特開2005−176725号公報 特開2010−115214号公報 特開2000−355389号公報 特開2000−116321号公報 特開平10−150914号公報
特開2005−176725号公報(特許文献1)に開示された製造方法は,成型されたチーズカード(熟成途中の白カビチーズ)を水平切断し,この切断したチーズカードの間に食品類を挟む。この成型されたチーズカードを水平切断する際に,チーズカードが軟らかすぎると,チーズカードが変形し,また,ブレードやワイヤーや糸などの切断器具にチーズが付着する。一方,チーズカードが硬すぎると,チーズカードを合わせて,元の形状とした後に,搬送途中で上下のチーズカードがずれるため,上下のチーズカードが分離しやすい。
特開2010−115214号公報(特許文献2)に開示された製造方法に従って,ポーションタイプの白カビチーズを製造すれば,良好な白カビチーズを製造できる。しかしながら,白カビチーズを製造する工程で,熟成途中の白カビチーズの熟成が過度に進行し,チーズカードが軟らかすぎる状態で,ポーションカットすると,ブレードやワイヤーや糸などの切断器具にチーズが付着したり,白カビチーズが変形したりして,ポーションカットが困難となる場合がある。また,熟成途中の白カビチーズの熟成が進行せず,チーズカードが硬すぎる状態で,ポーションカットすると,搬送途中で上下のチーズカードがずれるため,上下のチーズが分離しやすい。
そこで,本発明は,チーズの製造方法において,チーズを切断する時期の管理方法を提供することを第1の目的とする。
また,本発明は,上記した管理方法を用いた,チーズの製造方法をも提供する。
本発明は,基本的には,チーズの硬度を測定し,チーズを切断する時期を管理することで,適切なチーズの硬度の状態において,チーズを切断できるという知見に基づく。
本発明の第1の側面は,チーズを切断する時期の管理方法に関する。この管理方法は,チーズの周囲から1mm以上15mm以下の地点におけるチーズの硬度を測定する硬度管理工程を含む。
本発明の管理方法における硬度管理工程の例は,チーズの硬度として,針入硬度が40g以上150g以下であるときを,チーズを切断する時期として判断する。後述する実施例のとおり,チーズの針入硬度が前記の範囲の状態で,チーズを切断すると,切断器具へのチーズの付着量が少なくなり,また,チーズの変形も小さくなる。
本発明の管理方法におけるチーズを切断する例は,ブレード,ワイヤー又は糸などの切断可能な切断器具を用いる,チーズの切断である。このような切断器具を用いることで,例えば、白カビチーズなどの表面熟成軟質チーズ,更に例えば,食品類を挟んだ白カビチーズなどの表面熟成軟質チーズ,及びポーションカットした白カビチーズなどの表面熟成軟質チーズを適切に製造できる。なお、このチーズを切断する例は,チーズの水平切断(あるいは垂直切断)及び/又はポーションカットである。
本発明の第2の側面は,チーズの製造方法に関する。この製造方法は,チーズの製造方法において,チーズの硬度を測定し,チーズを切断する時期を管理することで,適切なチーズの物性(硬度の状態)において,チーズを切断する。そして,このチーズを切断する時期を管理する方法は,チーズの周囲から1mm以上15mm以下の地点におけるチーズの硬度を測定する硬度管理工程を含む。
本発明の第3の側面は,チーズの製造方法に関する。この製造方法は,熟成開始工程と,硬度管理工程とを,この順に含む。そして,食品類を挟んだチーズの場合には,水平切断工程と,食品類添加工程と,上下片合体工程とを,この順に更に含む。また,ポーションカットしたチーズの場合には,ポーションカット工程と,個包装工程と,ポーションカット工程後の熟成工程とを,この順に更に含む。
本発明の熟成開始工程は,チーズカード(チーズ)の熟成を開始し,熟成途中のチーズを得る工程である。
本発明の硬度管理工程は,熟成開始工程の後に,熟成途中のチーズの周囲から1mm以上15mm以下の地点におけるチーズの硬度を測定する工程である。
本発明の水平切断工程は,硬度管理工程の後に,熟成途中のチーズを上下に切断し,チーズの上側片及び下側片を得る(チーズを水平切断する)工程である。
本発明の食品類添加工程は,水平切断工程で得られたチーズの上側片及び下側片のいずれか又は両方の切断面に食品類を添加する工程である。
本発明の上下片合体工程は,食品類添加工程の後に,チーズの上側片及び下側片を合わせる工程である。
本発明のポーションカット工程は,上下片合体工程の後に,又は,水平切断工程から上下片合体工程を経ないで,熟成途中のチーズをポーションに切断する(チーズをポーションカットする)工程である。
本発明の個包装工程は,ポーションカット工程で,ポーションに切断された熟成途中のチーズを個包装する工程である。
本発明のポーションカット工程後の熟成工程は,個包装工程で個包装された熟成途中のチーズを熟成する工程である。
本発明の製造方法における硬度管理工程の例は,チーズの硬度として,針入硬度が40g以上150g以下であるときを,前記チーズを切断する時期として設定する工程である。後述する実施例のとおり,チーズの針入硬度が前記の範囲の状態で,チーズを切断すると,切断器具へのチーズの付着量が少なくなり,また,チーズの変形も小さくなる。
本発明の製造方法におけるチーズを切断する例は,ブレード,ワイヤー又は糸などの切断可能な切断器具を用いる,熟成途中のチーズの切断である。このような切断器具を用いることで,例えば,白カビチーズなどの表面熟成軟質チーズ,更に例えば,食品類を挟んだ白カビチーズなどの表面熟成軟質チーズ,及びポーションカットした白カビチーズなどの表面熟成軟質チーズを適切に製造できる。なお、このチーズを切断する例は,熟成途中のチーズの水平切断(あるいは垂直切断)及び/又はポーションカットである。
本発明の第4の側面は,チーズの製造方法に関する。この製造方法は,熟成開始工程と,硬度管理工程とを,この順に含む。そして,食品類を挟んだチーズの場合には,水平切断工程と,食品類添加工程と,上下片合体工程と,ポーションカット工程前の熟成工程と,ポーションカット工程と,個包装工程と,必要に応じて,ポーションカット工程後の熟成工程とを,この順に更に含む。また,ポーションカットしたチーズの場合には,ポーションカット工程と,個包装工程と,必要に応じて,ポーションカット工程後の熟成工程とを,この順に更に含む。
本発明のポーションカット工程前の熟成は,上下片合体工程の後に,又は,水平切断工程から上下片合体工程を経ないで,熟成途中のチーズを熟成する工程である。
図1は,熟成途中の白カビチーズの硬度を測定する,白カビチーズの測定試料を切り出すための切断位置を示す概念図である。
以下,図面を用いて,本発明を実施するための好ましい形態について説明する。ただし,本発明は,以下に説明する形態に限定されるものではなく,以下の形態から当業者が自明な範囲で適宜修正したものも含む。
本発明の第1の側面は,チーズを切断する時期の管理方法に関する。チーズの例は,白カビチーズ,青カビチーズ,フレッシュタイプチーズ,ウォッシュタイプチーズ,シェーヴルタイプチーズ,セミハードタイプチーズ,ハードタイプチーズ,及びプロセスチーズである。そして,チーズの例は,熟成途中のチーズ(又はチーズカード)を上下に切断し,チーズの上側片及び下側片を得た後に,この得られたチーズの上側片及び下側片のいずれか又は両方の切断面に食品類を添加してから,チーズの上側片と下側片を合わせ,その状態で熟成したチーズであり,好ましくは,表面熟成軟質チーズであり,より好ましくは,白カビチーズである。
白カビチーズの例は,熟成途中のチーズを上下に切断し,チーズの上側片及び下側片を得た後に,この得られたチーズの切断面に食品類を添加してから,チーズの上側片と下側片を合わせた状態で熟成することで,その熟成後には,チーズ(又はチーズカード)の上側片と下側片を合わせた全部の切断面が結着(一体化)し,外観からは食品類を挟んで包んでいる(内包している)状態にする、特許文献1の白カビチーズを示すことができる。また,白カビチーズの別の例は,熟成途中のチーズを上下に切断し,チーズの上側片及び下側片を得た後に,この得られたチーズの切断面に食品類を添加してから,チーズの上側片と下側片を合わせ,チーズの上側片と下側片を合わせた全部の切断面が結着(一体化)していない状態で,チーズをポーションカットする,特許文献2などのポーションタイプの特許文献2チーズを示すことができる。本発明は,これらチーズうち,主に白カビチーズに用いられる。このため,以下では,白カビチーズを中心に説明する。
白カビチーズは,白カビにより表面の少なくとも一部が生育した白カビに覆われる表面熟成軟質チーズの一形態である。白カビチーズの例は,カマンベールチーズ及びブリーチーズである。白カビチーズの形状の例は,通常,円盤状(高さの低い円柱状)又は四角柱状(直方体状)である。白カビチーズの高さの例は,1cm以上10cm以下であり,2cm以上5cm以下でもよい。白カビチーズをポーションカットする前の状態,いわゆるホールの状態で,白カビチーズの円盤状の直径及び四角柱状の一辺の例は,3cm以上50cm以下であり,4cm以上30cm以下でもよい。
熟成途中の白カビチーズは,例えば,上記した特許文献1及び特許文献2に開示された方法に従って得ればよい。例えば,チーズカードを円柱状に成型し,この円柱状としたチーズカードを熟成する。このようにして,熟成途中の白カビチーズを得ることができる。
チーズの製造方法において,チーズを切断するとは,チーズを水平切断及び/又はポーションカットする工程を意味する。このとき,チーズを切断する例は,ブレード,ワイヤー又は糸などの切断可能な切断器具を用いる,チーズの水平切断である。このようなチーズを切断する時期を管理することで,例えば,食品類を挟んだ表面熟成軟質チーズを適切に製造できる。また,チーズを切断する他の例は,ブレード,ワイヤー又は糸などの切断可能な切断器具を用いる,チーズのポーションカットである。このようなチーズを切断する時期を管理することで,例えば,ポーションカットした表面熟成軟質チーズを適切に製造できる。
チーズを切断する時期の管理方法は,チーズの周囲から1mm以上15mm以下の地点(位置)におけるチーズの硬度を測定する硬度管理工程を含む。チーズの硬度の検出箇所は,例えば,白カビチーズの場合には,チーズの周囲から5mm以上15mm以下の地点であってもよいし,5mm以上10mm以下の地点であってもよい。特に,ブレード,ワイヤー又は糸などの切断可能な切断器具が最初に接触することが想定される部分の周囲から,所定の距離にある地点のチーズの硬度を測定して管理することが好ましい。すなわち,本発明は,チーズの硬度を測定して,その硬度が所定の状態で,チーズを切断するように管理することが好ましい。なお,チーズの硬度を管理する目的で,チーズの硬度を測定すると,そのチーズは変形するため,そのチーズを最終製品として使用できない。このため,複数のチーズを同時に,例えば,連続的に製造する場合には,チーズの硬度を測定して管理する目的で,その複数のチーズのうち,チーズの一部を硬度の管理用として抜き取り,後述する針入硬度を指標として,チーズの硬度を測定することで,その測定値より,チーズを切断する適切な時期を管理値として定め,その目標とするチーズの品質や製造効率などの観点から同等と見なされる時期的な範囲をもって,チーズを切断する時期の管理方法として定めてもよい。
硬度管理工程の例は,チーズの硬度として,針入硬度が40g以上150g以下であるときを,チーズを切断する時期として判断(管理)する。なお,実質的にチーズの針入硬度が前記の40g以上150g以下であるが,チーズの針入硬度以外の変数を用いて,チーズの硬度を表現し,チーズを切断する時期として判断(管理)するものは,本発明でいうチーズの針入硬度が40g以上150g以下であるときを,チーズを切断する時期として判断(管理)することに相当する。このとき,チーズを例えば,5℃以上15℃以下(例えば,10℃)において,1時間以上1日以下(例えば,2時間以上5時間以下)で,冷蔵庫や恒温庫などに静置して保持した後に,チーズの針入硬度を測定することが好ましく,チーズの温度が所定の範囲に到達したことを確認した後に,チーズの針入硬度を測定することがより好ましい。つまり,チーズを所定の温度と時間で保持することにより,チーズの温度が所定の範囲で安定するため,より客観的にチーズの硬度を測定できて,チーズの物性の評価が容易となる。後述する実施例のとおり,チーズの針入硬度の測定値が前記の所定の範囲となる状態で,チーズを切断すると,ブレード,ワイヤー又は糸などの切断可能な切断器具のチーズの付着量が少なくなり,また,チーズの変形も小さくなる。
チーズの針入硬度の測定は,例えば,特開平09−154485号公報,特開平09−154486号公報,特開2009−050253号公報に開示されるとおり公知である。このとき,チーズの針入硬度の測定は,例えば,市販のレオメータにおいて,直径が3mmの棒形プランジャーを用いて,チーズに向かって15cm/分の速度で降下させ、プランジャーがチーズに針入した負荷の経時変化をチャート紙に記録させ,その曲線の降伏点(屈曲点)を特定する方法を使用できる。ところで,チーズの硬度として,針入硬度が50g以上140g以下であるときを,チーズを切断する時期として判断してもよいし,60g以上130g以下であるときを,チーズを切断する時期として判断してもよい。すなわち,チーズの針入硬度の測定値が前記の所定の範囲となる状態を確認し,チーズを切断する時期を判断(管理)する。なお,ここでは,チーズを切断する温度は、例えば,5℃以上15℃以下(例えば,10℃)を想定しているが,決して5℃未満の温度帯や,15℃を超える温度帯を除外や制限するものではない。例えば,チーズを0℃で切断する場合には,チーズを−5℃以上5℃以下に保持した後に,チーズの(針入)硬度を測定し,チーズの針入硬度が40g以上150g以下であるときを,チーズを切断する時期として判断(管理)することができる。さらに,例えば,チーズを25℃で切断する場合には,チーズを20℃以上30℃以下に保持した後に,チーズの(針入)硬度を測定し,チーズの針入硬度が40g以上150g以下であるときを,チーズを切断する時期として判断(管理)することができる。
例えば,熟成途中でチーズが軟らかくなる食品類を挟んだポーションカットした白カビチーズの製造方法に適用する場合には,チーズを水平切断する後にポーションカットすることや、熟成の進行とともにチーズが軟らかくなることを考慮し,チーズをポーションカットする時の針入硬度の管理値と比較して,チーズを水平切断する時の針入硬度の管理値を高めに設定することが好ましい。そこで、チーズを水平切断する時の針入硬度は,例えば,55g以上,好ましくは60g以上,より好ましくは65g以上,さらに好ましくは70g以上,さらに好ましくは80g以上,さらに好ましくは100g以上であり,チーズを切断できれば,チーズの針入硬度の上限は特に制限されないが,例えば,150gである。そして,チーズをポーションカットする時の針入硬度は,チーズを水平切断する時の針入硬度をそのまま適用してもよいが,例えば,40g以上,好ましくは45g以上,より好ましくは50g以上,さらに好ましくは55g以上,さらに好ましくは60g以上,さらに好ましくは70g以上であり,チーズを切断できれば,チーズの針入硬度の上限は特に制限されないが,例えば,150gである。
硬度管理工程の例は,チーズの中心線を含み,かつブレード,ワイヤー又は糸などの切断可能な切断器具が最初にチーズに接触することが想定される部分を含むように,チーズの針入硬度を測定するために,チーズの試料を切り出す(抜き取る)工程を含む。このようにして切り出したチーズの試料について,公知のレオメータを用いて,チーズの針入硬度を測定することで,チーズの物性を評価したり、チーズを切断する時期を判断(管理)することができる。
本発明の第2の側面は,チーズの製造方法に関する。この製造方法は,チーズの製造方法において,チーズの硬度を測定し,チーズを切断する時期を管理することで,適当なチーズの物性(硬度の状態)において,チーズを切断するものである。チーズの製造方法の例は,先に説明した特許文献1〜5に開示されている。これらの特許文献に開示されている事項は,本明細書に取り込まれるものであり,当業者は,これらの特許文献に開示されている事項や公知の技術的事項と,本明細書の内容を合わせて検討し,本発明を実施することができる。
本発明の第3の側面は、チーズの製造方法に関する。この製造方法は,熟成開始工程と,硬度管理工程とを,この順に含む。そして,食品類を挟んだチーズの場合には,水平切断工程と,食品類添加工程と,上下片合体工程とを,この順に更に含む。また,ポーションカットしたチーズの場合には,ポーションカット工程と,個包装工程と,ポーションカット工程後の熟成工程とを,この順に更に含む。なお,ポーションカットしたチーズには,食品類を内包せずに,ポーションカットの切断面に食品類を露出させたチーズの形態を例示できる。このように,ポーションカットの切断面に食品類を露出させたチーズでは,実際に食する際に,その風味を予測することができる。
熟成開始工程は,チーズカード(チーズ)の熟成を開始し,熟成途中のチーズを得る工程である。この熟成工程は,一次熟成工程と呼ばれることもある。白カビチーズの場合には,例えば,チーズカードを扁平な円柱状に成型する。そして,チーズカードを成型する前に,白カビを含んでいる場合には,チーズカードを成型した後に、そのまま所定の温度と湿度で熟成を開始することができる。また,チーズカードを成型する前に,白カビを含んでいない場合には,チーズカードを成型した後に,白カビを適宜接種した後に,所定の温度と湿度で熟成を開始することができる。このとき,チーズカードは公知の白カビチーズの製造方法に従って製造することができる。なお,チーズカードを成型用の枠に入れることで,所望の形状に成型することができる。そして,白カビチーズの場合には,チーズカードを1日間〜数日間,具体的には,1日間〜20日間,好ましくは1日間〜10日間,より好ましくは1日間〜7日間,さらに好ましくは1日間〜4日間,さらに好ましくは1日間〜2日間で保持して,一次熟成される。
硬度管理工程は,熟成開始工程の後に,熟成途中のチーズの周囲から1mm以上15mm以下の地点におけるチーズの硬度を測定する工程である。硬度管理工程の例は,先に説明した本発明の第1の側面に関する硬度管理方法を適用すればよい。
水平切断工程は,硬度管理工程の後に,熟成途中のチーズを上下に切断し,チーズの上側片及び下側片を得る(チーズを水平切断する)工程である。ここで,チーズを水平に切断するとは,チーズの側面から反対側の側面へ抜けるように切断し,チーズを静置した際に,その切断面がおよそ水平となるように切断することを意味する。例えば,白カビチーズの場合には、所定の高さのある円柱状について,水平に切断するため,チーズの側面を下向きに置いた状態で,熟成途中のチーズを左右に切断し,右側片及び左側片のように2つの片を形成しても,チーズを水平に切断することと同意であり,水平切断工程に相当する。チーズを切断するブレード,ワイヤー又は糸などの切断可能な切断器具は公知のものを適用することができる。ブレード,ワイヤー又は糸などの切断可能な切断器具へのチーズの付着量は,水平切断やポーションカットの切断する面積に依存し,好ましくは0.006g/cm以下であり,より好ましくは0.004g/cm以下であり,さらに好ましくは0.002g/cm以下である。
例えば,熟成途中でチーズが軟らかくなる食品類を挟んだポーションカットした白カビチーズの製造方法に適用する場合には,チーズを水平切断する後に,ポーションカットすることや、熟成の進行とともにチーズが軟らかくなることを考慮し,チーズをポーションカットする時の切断可能な切断器具へのチーズの付着量と比較して,チーズを水平切断する時の切断可能な切断器具へのチーズの付着量を少なめに設定することが好ましい。そこで,チーズを水平切断する時のブレード,ワイヤー又は糸などの切断可能な切断器具へのチーズの付着量は,例えば,0.005g/cm以下,好ましくは0.004g/cm以下,より好ましくは0.003g/cm以下,さらに好ましくは0.002g/cm以下であり,チーズを切断できれば,チーズの付着量の下限は特に制限されないが,例えば,0.0001g/cmである。そして,チーズをポーションカットする時の切断可能な切断器具へのチーズの付着量は,チーズを水平切断する時の切断可能な切断器具へのチーズの付着量をそのまま適用してもよいが,例えば,0.006g/cm以下,好ましくは0.004g/cm以下,より好ましくは0.002g/cm以下,さらに好ましくは0.001g/cm以下であり,チーズを切断できれば,チーズの付着量の下限は特に制限されないが,例えば,0.0001g/cmである。
チーズを切断する例は,ブレード,ワイヤー又は糸などの切断可能な切断器具を用いる,熟成途中のチーズの切断である。ここで,水平切断工程は,切断可能な切断器具と熟成途中のチーズとの接触面積が大きいと,例えば,熟成途中でチーズが軟らかくなる白カビチーズの場合には,白カビチーズに過剰に力が加わり,白カビチーズが変形する恐れがある。そのため,水平切断工程は,例えば,白カビチーズの場合には,ワイヤー状又は糸状の切断可能な切断器具を用いることが好ましく,ワイヤー状又は糸状の切断可能な切断器具と熟成途中のチーズとを接触させた後に,ワイヤー状又は糸状の切断可能な切断器具が熟成途中のチーズを通過するように,それらの位置を相対的に変化できる切断可能な切断器具がより好ましい。なお,ワイヤー状又は糸状の切断器具の例は,金属線(ワイヤー)又はプラスチックの糸である。
食品類添加工程は,水平切断工程で得られたチーズの上側片及び下側片のいずれか又は両方の切断面に食品類を添加する工程である。食品類の例は,胡椒を含む香辛料,調味料,果物,野菜,肉製品,植物又は動物の灰及び乳製品等である。ここで,食品類は,例えば,粉状のものや細粒に粉砕したものをチーズの下側片等の切断面に散布(添加)する,液体状やゲル状の流体に分散させたものをチーズの下側片等の切断面に塗布(添加)する,あるいは固体状に成型したものをチーズの下側片等の切断面に配置(添加)することができる。そして,食品類の添加方法は,例えば,チーズの下側片等の周囲で0.5mm以上(1mm以上,3mm以上,5mm以上又は1cm以上等)を除いた部分に,およそ均一となるように,食品類を添加する方法である。このように,チーズの下側片等の周囲に,食品類を添加しない部分を設けることで,食品類添加工程の後に,チーズの上側片及び下側片を合わせた際,及び,さらに熟成させた際に,チーズの上側片及び下側片を合わせた切断面の位置(配置)を動きにくくする(ずれにくくする)ことができると同時に,チーズの上側片及び下側片の周囲に,食品類が露出する事態を防止することができる。
食品類添加工程は,香辛料及び調味料等以外にも,粉状の食品類を切断面へ向けて散布(添加)することができる。食品類添加工程における食品類の添加量は,公知の製品を参考にして適宜調整すればよい。食品類添加工程における食品類の添加量の例は,チーズの100gあたり,0.01g以上10g以下であり,0.02g以上2g以下でもよいし,0.05g以上1g以下でもよい。
上下片合体工程は,食品類添加工程の後に,チーズの上側片及び下側片を合わせる工程である。チーズの上側片及び下側片を合わせることで,上下片合体工程の後には,水平切断工程の前における熟成途中のチーズと同様な形状を取り戻すことができる。もっとも,上下片合体工程の後には,チーズの上側片及び下側片の間に,食品類が挟まれており,しかも,チーズの上側片及び下側片が完全に結着(一体化)していないこともあるため,上下片合体工程の後には,水平切断工程の前における熟成途中のチーズと完全に同等な形状を復元しなくてもよい。
ところで,水平切断工程,食品類添加工程及び上下片合体工程は,例えば,一つの自動装置を用いて連続的に行ってもよい。このとき,水平切断工程,食品類添加工程及び上下片合体工程を連続的に行うと,一般的に作業効率が高まる。ここで,食品類添加工程は,水平切断工程の後に,例えば,5分以上2日以下,好ましくは10分以上1日以下,より好ましくは20分以上18時間以下で,チーズの上側片及び下側片を静置した後に行ってもよい。一方,上下片合体工程は,水平切断工程の後又は食品類添加工程の後に,例えば,5分以上2日以下,好ましくは10分以上1日以下,より好ましくは20分以上18時間以下で,チーズの上側片及び下側片を静置した後に行うと,チーズの熟成が進行して軟化し,チーズの上側片及び下側片を合わせた切断面が動きにくくなる(ずれにくくなる)ため,上下片合体工程に,熟成途中のチーズを運搬する際において,チーズの上側片及び下側片が分離する事態や,チーズの上側片及び下側片を合わせた切断面の位置が動く(ずれる)事態等を効果的に防止できる。
ポーションカット工程は,上下片合体工程の後に,又は,水平切断工程から上下片合体工程を経ないで,熟成途中のチーズをポーションに切断する(チーズをポーションカットする)工程である。ポーションカットされたチーズとして,例えば,白カビチーズが公知である。また,チーズをポーションカットするための装置や方法は公知である。そして,本発明では,公知の装置を用いて,公知の方法により,ポーションカットすればよい。ポーションカットの例は,円形のホールタイプの中心から6個の扇形のポーションの集合となるように切断するものである。また,ポーションカットの別の例は,ホールタイプの円形の中心から8個の扇形のポーションの集合となるように切断するものであり,10個又は12個の扇形のポーションの集合となるように切断するもの等である。
例えば,食品類を挟んだポーションカットした白カビチーズの製造方法に適用する場合には,チーズの上側片及び下側片を合わせた後に,チーズの上側片及び下側片を合わせた切断面を動きにくくする(ずれにくくする)ことを考慮し,ポーションカット工程では,上下片合体工程の後に,所定の温度と時間で熟成する(所定のポーションカット工程前の熟成工程を含む)ことが好ましい。つまり,ポーションカット工程では,上下片合体工程の後に,所定の熟成工程を含まないと,ポーションカットの際に受ける衝撃により,チーズの上側片及び下側片の相対的な位置がずれる場合がある。そのため,例えば,ポーションカット工程では,上下片合体工程の後に、チーズをポーションカットするまでに,ある程度の熟成期間を設定することが好ましい。ただし,ポーションカット工程では,上下片合体工程の後に,チーズの上側片及び下側片を合わせた切断面が完全に結着していなくてもよい。
例えば,食品類を挟んだポーションカットした白カビチーズの製造方法に適用する場合には,ポーションカット工程前の熟成工程の例は,所定の温度(例えば,5〜20℃)に,5時間以上10日間以下,好ましくは10時間以上7日間以下,より好ましくは15時間以上5日間以下,さらに好ましくは20時間(約1日間)以上4日間以下で静置して,熟成するものである。なお,ポーションカット工程前の熟成工程の場合にも,熟成途中のチーズの硬度を管理してもよく、先に説明した硬度管理工程の管理方法を適用してもよい。
ポーションカットの時期を判断するための管理値の例として,チーズをポーションカットする時の針入硬度は,チーズを水平切断する時の針入硬度をそのまま適用してもよいが,例えば,40g以上,好ましくは45g以上,より好ましくは50g以上,さらに好ましくは55g以上,さらに好ましくは60g以上,さらに好ましくは70g以上であり,チーズを切断できれば,チーズの針入硬度の上限は特に制限されないが,例えば,150gである。なお,例えば,熟成途中でチーズが軟らかくなる食品類を挟んだポーションカットした白カビチーズの製造方法に適用する場合には,チーズを水平切断する後にポーションカットすることや、熟成の進行とともにチーズが軟らかくなることを考慮し,チーズを水平切断する時の針入硬度の管理値と比較して,チーズをポーションカットする時の針入硬度の管理値を低めに設定することが好ましい。
個包装工程は,ポーションカット工程で,ポーションに切断された熟成途中のチーズを個包装する工程である。なお,個包装に用いる包装材(シート)の材質や形状,個包装するための装置や方法は公知である。そして,本発明では,公知の装置を用いて,公知の方法により,ポーション毎に包装すればよい。また,個包装に用いる包装材の例は,合成樹脂フィルム,セロファン,普通紙,耐油紙及びアルミニウム等の金属箔,又は,これらの組み合わせである。
ポーションカット工程後の熟成工程は,個包装工程で個包装された熟成途中のチーズを熟成する工程である。この熟成工程は,二次熟成工程と呼ばれることもある。そして,白カビチーズの場合には,チーズカードを1日間〜数日間,具体的には,1日間〜20日間,好ましくは1日間〜10日間,より好ましくは1日間〜7日間,さらに好ましくは1日間〜4日間,さらに好ましくは1日間〜2日間で保持して,二次熟成される。個包装工程,及びポーションカット工程後の熟成工程は,例えば,特許文献2〜5に開示された装置や方法を用いることができる。
本発明のチーズの製造方法は,公知のチーズの製造方法における工程を適宜含んでもよい。そのような工程の例は,チーズの製品の出荷前の加熱殺菌工程である。例えば,ポーションカットされたチーズがプラスチックの容器に密閉されている場合には,所定の温度と時間でレトルト処理(例えば,4分間,121℃)して加熱殺菌することができる。
本発明の第4の側面は,チーズの製造方法に関する。この製造方法は,熟成開始工程と,硬度管理工程とを,この順に含む。そして,食品類を挟んだチーズの場合には,水平切断工程と,食品類添加工程と,上下片合体工程と,ポーションカット工程前の熟成工程と,ポーションカット工程と,個包装工程と,必要に応じて,ポーションカット工程後の熟成工程とを,この順に更に含む。また,ポーションカットしたチーズの場合には,ポーションカット工程と,個包装工程と,必要に応じて,ポーションカット工程後の熟成工程とを,この順に更に含む。
例えば,ポーションカット工程前に,ポーションカット工程前の熟成工程を経てから,チーズが所定の硬度(針入硬度)になるまで熟成させる。このとき,熟成前や熟成途中のチーズの硬度は,硬度管理工程により管理される。つまり,硬度管理工程により,熟成途中のチーズが所定の硬度になるまで熟成されたと判断された後に,チーズをポーションカットする。このように,本実施形態に係るチーズの製造方法は,水平切断工程前の他にも,ポーションカット工程前に,硬度管理工程を含むことができる。すなわち,本実施形態に係るチーズの製造方法の例は,熟成開始工程と,硬度管理工程と,水平切断工程と,食品類添加工程と,上下片合体工程と,ポーションカット工程前の熟成工程と,硬度管理工程と,ポーションカット工程と,個包装工程と,ポーションカット工程後の熟成工程とを,この順に含む。また,本実施形態に係るチーズの製造方法の別の例は,熟成開始工程と,硬度管理工程と,ポーションカット工程と,個包装工程と,ポーションカット工程後の熟成工程とを,この順に含む。
より詳しく説明すると,本実施形態に係る水平切断とポーションカットしたチーズの製造方法の例は,
チーズ(チーズカード)の熟成を開始し,熟成途中のチーズを得る熟成開始工程と,
水平切断工程前の熟成開始工程において熟成されているチーズが水平切断するべき所定の硬度及び/又は時期であることを判定(判断)するために,熟成途中のチーズの周囲から1mm以上15mm以下の地点におけるチーズの硬度を測定する硬度管理工程と,
硬度管理工程によって,チーズが水平切断するべき所定の硬度及び/又は時期であることを判断した後に,熟成途中のチーズを上下に切断し,チーズの上側片及び下側片を得る(チーズを水平切断する)水平切断工程と,
水平切断工程で得られたチーズの上側片及び下側片のいずれか又は両方の切断面に食品類を添加する食品類添加工程と,
食品類添加工程後に,チーズの上側片及び下側片を合わせる上下片合体工程と,
上下片合体工程後に,チーズの上側片及び下側片を合わせてから,チーズが所定の硬度になるまで熟成させる,ポーションカット工程前の熟成工程と,
ポーションカット工程前の熟成工程において熟成されているチーズがポーションカットするべき所定の硬度及び/又は時期であることを判定(判断)するために,熟成途中のチーズの周囲から1mm以上15mm以下の地点におけるチーズの硬度を測定する硬度管理工程と,
硬度管理工程によって,チーズがポーションカットするべき所定の硬度及び/又は時期であることを判断した後に,熟成途中のチーズをポーションに切断する(チーズをポーションカットする)ポーションカット工程と,
ポーションカット工程で,ポーションに切断された熟成途中のチーズを個包装する個包装工程と,
個包装工程で,個包装された熟成途中のチーズを熟成する熟成工程と,を含む。
より詳しく説明すると,本実施形態に係るポーションカットしたチーズの製造方法の例は,
チーズ(チーズカード)の熟成を開始し,熟成途中のチーズを得る熟成開始工程と,
熟成開始工程において熟成されているチーズがポーションカットするべき所定の硬度及び/又は時期であることを判定(判断)するために,熟成途中のチーズの周囲から1mm以上15mm以下の地点におけるチーズの硬度を測定する硬度管理工程と,
硬度管理工程によって,チーズがポーションカットするべき所定の硬度及び/又は時期であることを判断した後に,熟成途中のチーズをポーションに切断する(チーズをポーションカットする)ポーションカット工程と,
ポーションカット工程で,ポーションに切断された熟成途中のチーズを個包装する個包装工程と,
個包装工程で,個包装された熟成途中のチーズを熟成する熟成工程と,を含む。
より詳しく説明すると,本実施形態に係る水平切断したチーズの製造方法の例は,
チーズ(チーズカード)の熟成を開始し,熟成途中のチーズを得る熟成開始工程と,
水平切断工程前の熟成開始工程において熟成されているチーズが水平切断するべき所定の硬度及び/又は時期であることを判定(判断)するために,熟成途中のチーズの周囲から1mm以上15mm以下の地点におけるチーズの硬度を測定する硬度管理工程と,
硬度管理工程によって,チーズが水平切断するべき所定の硬度及び/又は時期であることを判断した後に,熟成途中のチーズを上下に切断し,チーズの上側片及び下側片を得る(チーズを水平切断する)水平切断工程と,
水平切断工程で得られたチーズの上側片及び下側片のいずれか又は両方の切断面に食品類を添加する食品類添加工程と,
食品類添加工程後に,チーズの上側片及び下側片を合わせる上下片合体工程と,
上下片合体工程後に,チーズの上側片及び下側片を合わせてから,チーズが所定の硬度になるまで熟成させる,水平切断後の熟成工程と,を含む。
本発明では,チーズの硬度(針入硬度)を測定した上で,チーズを水平切断やポーションカットする適切な時期を管理する方法を採用している。なお,本発明では,チーズの針入硬度の他の測定方法を用いて,チーズの硬度を測定し,チーズが実質的に所定の範囲に相当する硬度であることを管理するものは,本発明にいう所定の硬度の状態であることに相当し、本発明を実施(利用)したことになることは言うまでもない。
本実施形態における各工程の内容は,先に説明した実施形態と同様の内容である。このため,本実施形態における各工程の詳しい説明は,割愛する。
<試験例1>
一般的な製造工程に従って,カードメーキングし,5日間で熟成(一次熟成)させて,カマンベールチーズ(白カビチーズ)のチーズカード(約100g)を得た。その後に,チーズカードを上下へ2個に,輪切り状に水平切断してから,その切断面(片面)に香辛料(ヱスビー食品社製:クリーンスパイス)を所定の重量(チーズカードに対して0.05重量%)で添加した。この香辛料は,その添加した厚みが均一となるように,チーズカードの切断面の中央部分に載せ,チーズカード切断面の一方を合わせて元に戻した。この水平切断したチーズカードを再び,最大9日間で熟成(二次熟成)させて,カマンベールチーズ(白カビチーズ)(約100g)を得た。得られたカマンベールチーズの直径は80mm,高さは23mmであった。
チーズカードを上下へ2個に,輪切り状に水平切断し,その切断面に香辛料を添加してから,チーズカードを熟成したところ,チーズカードを輪切り状に水平切断した円柱状の側面は,白カビによって徐々に覆われていった。そして,チーズカードに香辛料を添加してから6日間が経過した段階で,チーズカードの状態を確認したところ,チーズカードを輪切り状に水平切断した円柱状の側面は,白カビによって完全には覆われておらず,その水平切断した部分を視認することができた。さらに,そのチーズカードを円形のポーションカット前のホールタイプのカマンベールチーズの中心から左右2個のポーションとなるよう,ポーションカットしたところ,切断面18.4cmを通過したポーションカット用の切断刃(包丁)には,溶融したチーズは殆ど付着していなかった。そして,さらにポーションカットを行い,円形のホールタイプの中心から6個の扇形のポーションの集合体となるように切断し、そのポーションカットしたチーズカードの上側片を摘まみ上げたところ,チーズカードの上側片と下側片は簡単に剥がれて,チーズカードの上側片と下側片は結着していなかった。
一方,チーズカードに香辛料を添加してから7日間が経過した段階で,チーズカードの状態を確認したところ,チーズカードを輪切り状に水平切断した円柱状の側面は,白カビによって覆われていると認められた。さらに,チーズカードを輪切り状に水平切断した円柱状の側面が白カビによって覆われた段階で,そのチーズカードを円形のポーションカット前のホールタイプのカマンベールチーズの中心から左右2個のポーションとなるよう,ポーションカットしたところ,切断面18.4cmを通過したポーションカット用の切断刃(包丁)には,溶融したチーズが幾らか付着していた。そして,さらにポーションカットを行い,円形のホールタイプの中心から6個の扇形のポーションの集合体となるように切断し、そのポーションカットしたチーズカードの上側片を摘まみ上げたところ,チーズカードの上側片と下側片は簡単に剥がれず,チーズカードの上側片と下側片は結着し始めていた。
また,チーズカードに香辛料を添加してから9日間が経過した段階で,チーズカードの状態を確認したところ,チーズカードの輪切り状に水平切断した円柱状の側面は,白カビによって完全に覆われていると認められた。さらに,チーズカードを輪切り状に水平切断した円柱状の側面が白カビによって完全に覆われた段階で,そのチーズカードを円形のポーションカット前のホールタイプのカマンベールチーズの中心から左右2個のポーションとなるよう,ポーションカットしたところ,切断面18.4cmを通過したポーションカット用の切断刃(包丁)には,溶融したチーズが幾らか付着していた。そして,さらにポーションカットを行い,円形のホールタイプの中心から6個の扇形のポーションの集合体となるように切断し、そのポーションカットしたチーズカードの上側片を摘まみ上げたところ,チーズカードの上側片と下側片は簡単に剥がれず,チーズカードの上側片と下側片は結着していた。
上記の製造工程において,熟成途中の白カビチーズであるチーズカードの硬度を以下のようにして測定した。
図1は,熟成途中の白カビチーズの硬度を測定する際に,白カビチーズを切断する位置等を示す概念図である。図1(a)〜図1(c)において,白カビチーズに記載された実線は切断線を示し,一点鎖線は白カビチーズの中心点Cを通る,ある中心線を示している。図1(a)は,白カビチーズの斜視図であり,図1(b)は,白カビチーズの平面図であり,図1(c)は,白カビチーズを中心線(一点鎖線)に沿って切断した状態を示す断面図である。
図1(b)に示されるように,白カビチーズの中心点Cを通る一本の中心線(一点鎖線)を決定した。また,中心点Cから7.5mmずつ間隔をあけて,前記で決定した中心線の両側に,この中心線と平行な二本の切断線を形成した。また,前記で決定した中心線と平面的に直交する方向に沿って,白カビチーズの中心点Cの両側に,この中心点Cから7.5mmずつ間隔をあけて,さらに別の二本の切断線を形成した。そして,前記で決定した中心線を含み,二本の切断線の間に位置する部分であって,中心点Cを含む片以外の片のうちの一つを,サンプルSとして切り出した。この切り出したサンプルSを10℃にするために,恒温庫に,10℃,2時間以上で保持した。なお,図1(c)に示されるように,白カビチーズの直径dは,80mmであり,高さhは,23mmであった。
その後に,図1の符号1〜4で示した測定点(検出箇所)1〜4において,10℃の針入硬度を測定した。具体的に説明すると,測定点1は,サンプルSの天面の中心線上であって,外周から5mmで離れた地点とした。また,測定点2は,サンプルSの底面の中心線上であって,外周から5mmで離れた地点とした。また,測定点3は,サンプルSの底面の中心線上であって,中心線と直交する方向に形成された切断線から5mmで離れた地点とした。また,測定点4は,サンプルSの天面の中心線上であって,中心線と直交する方向に形成された切断線から5mmで離れた地点とした。針入硬度の測定機器は,FUDOHレオメータRT−2002J(レオテック社製)であり,針入硬度の測定用として,直径が3mmの棒形プランジャーを使用し,このプランジャーを15cm/分の速度でサンプルに降下させ,ここで得られた負荷を記録したチャート紙の降伏点(屈曲点)を針入硬度(g)とした。その結果として,周囲から5mm程度の位置であれば,10℃の針入硬度を適切に測定して評価できることがわかった。ここで得られた結果を表1に示す。
Figure 0006220531
白カビチーズを輪切りにした切断部分(輪切り状に水平切断した部分)の視認性の評価では,○が「輪切り状に水平切断したあり,×が「輪切り状に水平切断した部分を視認できない」である。
白カビチーズの切断適性では,◎が「切断刃にチーズが殆ど付着せず,チーズを良好に切断できる」であり,○が「切断刃にチーズが僅かに付着しているだけであり,チーズを十分に切断できる」であり,△が「切断刃にチーズが幾らか付着しているが,チーズを切断できる」であり,×が「切断刃にチーズが多く付着しており,チーズを切断しにくい」である。
上下カード結着性(チーズカードの上側片と下側片の剥離性)では,○が「チーズカードの上側片と下側片が結着していない」であり,×が「チーズカードの上側片と下側片が結着している」である。
チーズの10℃の針入硬度は,チーズを水平切断する際にも,チーズをポーションカットする際にも,実質的には,40g以上,好ましくは45g以上,より好ましくは50g以上,さらに好ましくは55g以上,さらに好ましくは60g以上,さらに好ましくは70g以上である。そして,チーズをポーションカットする前に水平切断する場合には,チーズの10℃の針入硬度は,チーズを水平切断する際に,実質的には,55g以上,好ましくは60g以上,より好ましくは65g以上,さらに好ましくは70g以上,さらに好ましくは80g以上,さらに好ましくは100g以上である。
<試験例2>
一般的な製造工程に従って,カードメーキングし,最大9日間で熟成(一次熟成)させて,カマンベールチーズ(白カビチーズ)(約100g)を得た。このとき,チーズカードの熟成が進行するに伴い、図1の符号2で示した測定点2において,10℃の針入硬度は低下した。そして,熟成を開始してから6日間が経過した段階で,チーズカードの針入硬度は55gとなり,熟成を開始してから7日間が経過した段階で,チーズカードの針入硬度は49gとなった。なお,さらに熟成が進行し,熟成を開始してから9日間が経過した段階で,チーズカードの針入硬度は18gとなり,ポーションカット適性のない物性であると判断できた。
白カビチーズの切断適性では,熟成を開始してから6日間が経過した段階で,切断刃(包丁)へのチーズの付着量は0.05gとなり,熟成を開始してから7日間が経過した段階で,切断刃へのチーズの付着量は0.06gとなった。なお,熟成を開始してから9日間が経過した段階で,切断刃へのチーズの付着量は0.10gとなり,ポーションカット適性のない物性であると判断できた。
上記と同様にして,市販のカマンベールチーズ(商品名「雪印北海道100カマンベールチーズ」,雪印社製)を評価したところ,図1の符号2で示した測定点2において,10℃の針入硬度は14gであった。また,上記と同様にして,市販のポーションカットしたカマンベールチーズ(商品名「雪印北海道100カマンベールチーズ ベーコン&ペッパー味切れてるタイプ」,雪印社製)を評価したところ,図1の符号2で示した測定点2において,10℃の針入硬度は20gであった。

Claims (12)

  1. チーズを切断する時期の管理方法であって,
    前記チーズは円形であり,直径が4cm以上30cm以下であり,
    前記チーズの周囲から1mm以上15mm以下で且つ前記チーズの中心から少なくとも7.5mm以上離れた地点における前記チーズの硬度を測定する硬度管理工程を含む,
    管理方法。
  2. 請求項に記載の管理方法であって,
    前記硬度管理工程は,前記チーズの中心線を含む位置で前記チーズの硬度を測定する,管理方法。
  3. 請求項1に記載の管理方法であって,
    前記硬度管理工程は,前記チーズの硬度として,針入硬度が40g以上150g以下であるときを,前記チーズを切断する時期として判断する,管理方法。
  4. 請求項1に記載の管理方法であって,
    前記チーズが,白カビチーズである,管理方法。
  5. チーズの製造方法であって,
    前記チーズは円形であり,直径が4cm以上30cm以下であり,
    前記チーズの周囲から1mm以上15mm以下で且つ前記チーズの中心から少なくとも7.5mm以上離れた地点における前記チーズの硬度を測定する硬度管理工程と,
    前記硬度管理工程の後に,前記チーズを切断する切断工程と,
    を含む,製造方法。
  6. チーズの製造方法であって,
    チーズカードの熟成を開始し,熟成途中のチーズを得る熟成開始工程と,
    前記熟成開始工程の後に,前記熟成途中のチーズの周囲から1mm以上15mm以下で且つ前記チーズの中心から少なくとも7.5mm以上離れた地点における前記チーズの硬度を測定する硬度管理工程と,
    前記硬度管理工程の後に,前記熟成途中のチーズを上下に切断し,チーズの上側片及び下側片を得る水平切断工程と,
    前記水平切断工程で得られた前記チーズの上側片及び下側片のいずれか又は両方の切断面に食品類を添加する食品類添加工程と,
    前記食品類添加工程の後に,前記チーズの上側片及び下側片を合わせる上下片合体工程と,を含み,
    前記チーズは円形であり,直径が4cm以上30cm以下である,
    製造方法。
  7. 請求項に記載の製造方法であって,
    前記上下片合体工程の後に,前記熟成途中のチーズをポーションに切断するポーションカット工程と,
    前記ポーションカット工程で,ポーションに切断された熟成途中のチーズを個包装する個包装工程と,
    前記個包装工程で個包装された熟成途中のチーズを熟成するポーションカット工程後の熟成工程と,
    を更に含む,製造方法。
  8. チーズの製造方法であって,
    チーズカードの熟成を開始し,熟成途中のチーズを得る熟成開始工程と,
    前記熟成開始工程の後に,前記熟成途中のチーズの周囲から1mm以上15mm以下で且つ前記チーズの中心から少なくとも7.5mm以上離れた地点における前記チーズの硬度を測定する硬度管理工程と,
    前記硬度管理工程の後に,前記熟成途中のチーズをポーションに切断するポーションカット工程と,
    前記ポーションカット工程で,ポーションに切断された熟成途中のチーズを個包装する個包装工程と,
    前記個包装工程で個包装された熟成途中のチーズを熟成するポーションカット工程後の熟成工程と,を含み,
    前記チーズは円形であり,直径が4cm以上30cm以下である,
    製造方法。
  9. 請求項のいずれかに記載の製造方法であって,
    前記硬度管理工程は,前記チーズの硬度として,針入硬度が40g以上150g以下であるときを,前記チーズを切断する時期として設定する,製造方法。
  10. 請求項のいずれかに記載の製造方法であって,
    前記チーズを切断することが,ブレード,ワイヤー又は糸を用いる,熟成途中のチーズの切断である,製造方法。
  11. 請求項10のいずれかに記載の製造方法であって,
    加熱殺菌工程を更に含む,製造方法。
  12. 請求項11のいずれかに記載の製造方法であって,
    前記チーズが,熟成途中の白カビチーズである,製造方法。
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