以下、本発明の好適な実施例を添付図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下に述べる実施例は、本発明の好適な実施例であるので、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明によって不当に限定されるものではなく、また、本実施の形態で説明される構成の全てが本発明の必須の構成要件ではない。
図1〜図14は、本発明の画像形成装置、画像形成制御方法及び画像形成制御プログラムの一実施例を示す図であり、図1は、本発明の画像形成装置、画像形成制御方法及び画像形成制御プログラムの一実施例を適用したカラー画像形成装置1の概略構成図である。
図1において、カラー画像形成装置1は、本体筐体2内に、給紙部10、給紙搬送部20、排紙搬送部30、両面搬送部40、定着部50、画像形成部60、手差し給紙部80及び制御基板90等が収納され、本体筐体2の上部に、排紙トレイ3が設けられているとともに、図示しない操作表示部等を備えている。
なお、以下の説明では、カラー画像形成装置1は、外部のコンピュータ等のホスト装置からLAN(Local Area Network)等のネットワークを介して受信した印刷ジョブの印刷データを印刷処理するものとして説明するが、スキャナ部やファクシミリ部等の画像データ入力部を備えて、これらの画像データ入力部からの画像データに基づいて印刷処理(画像形成処理)を行ってもよい。
給紙部10は、給紙トレイ11、給紙ローラ12及び図示しない分離パッド等を備えており、給紙トレイ11内には、複数枚の用紙Pが収納される。給紙部10は、給紙トレイ11内の最上段の用紙Pを給紙ローラ12と分離パッドで1枚ずつ分離して、給紙搬送部20に送り出す。
手差し給紙部(手差し送給手段)80は、図2及び図3に示すように、本体筐体2に所定角度回動可能に取り付けられた手差しトレイ81、手差しトレイ81上の用紙(被記録媒体)Pを給紙搬送部20に送り出す手差し給紙ローラ(手差し送給ローラ)82、手差し底板(ガイド板)83及び図示しない用紙センサ等を備えている。
手差し給紙部80は、用紙Pの手差し給紙を行う場合に、本体筐体2に収納されている状態の手差しトレイ81が、ユーザによって、図2及び図3に示すように、所定角度開かれることで使用可能状態となり、手差し底板83は、初期状態では、図2に示すように、下降した状態(離間位置に位置する状態)で、手差し給紙ローラ82と手差し底板83との間に隙間がある状態となっている。手差し給紙部80は、その後、給紙のタイミングになると、図3に示すように、手差し底板83が上昇して、用紙Pを手差し給紙ローラ82に押し当てる当接状態となり、手差し給紙ローラ82が図3において時計方向に回転することで、用紙Pを給紙搬送部20へと送り込む。用紙センサは、手差しトレイ81上に用紙Pがあるか否かを検出する。
給紙搬送部20は、排紙搬送部30に繋がっており、給紙部10から送り出されてきた用紙Pを排紙搬送部30に搬送する。給紙搬送部20には、レジストセンサ21とレジストローラ22が用紙Pの搬送方向(副走査方向)に沿って配設されており、レジストセンサ21は、給紙部10及び手差し給紙部80から給紙搬送部20上をレジストローラ22へ搬送される用紙Pを検出する。レジストローラ22は、レジストセンサ21の用紙Pの検出結果に基づいて、搬送されてきた用紙Pを一旦停止させた後、画像形成部60による用紙Pへのトナー画像の転写タイミングを調整して、搬送を再開するように駆動制御される。
排紙搬送部30には、定着部50、排紙センサ31及び排紙ローラ32等が配設されており、定着部50は、画像形成部60でトナー画像の転写された用紙Pを加熱・加圧しつつ搬送してトナー画像を用紙Pに定着させる。排紙搬送部30は、定着部50でトナー画像の定着された用紙Pを排紙ローラ32へ搬送して、この定着部50から排紙ローラ32に搬送される用紙Pを排紙センサ31が検出し、排紙ローラ32は、トナー画像の定着の完了した用紙Pを排紙トレイ3上に排出する。
また、排紙搬送部30は、定着部50よりも下流側の排紙センサ31の配設されている位置付近で、両面搬送部40に繋がっており、両面搬送部40は、給紙搬送部20と給紙部10付近で繋がっている。
カラー画像形成装置1は、両面印刷モードのとき、片面への印刷の完了した用紙Pの後端が排紙センサ31を通過した時点で、排紙ローラ32の駆動を停止し、その後、排紙ローラ32を反転駆動させて、該用紙Pを両面搬送部40に送り込む。
両面搬送部40は、両面ローラ41及び両面センサ42等を備えており、排紙ローラ32によって送り込まれてきた用紙Pを、その表裏面を反転させながら両面ローラ41によって給紙搬送部20に送り込むとともに、該用紙Pを両面センサ42で検出する。なお、上記レジストセンサ21、排紙センサ31、両面センサ42及び手差し給紙部80の用紙センサ等としては、例えば、反射型または透過型のフォトカプラが用いられている。
給紙搬送部20は、両面搬送部40から送り込まれてきた用紙Pを、レジストローラ22を介して画像形成部60による画像形成に供させた後、排紙搬送部30へと搬送する。
画像形成部60は、いわゆるタンデムタイプの画像形成部であって、無端帯状でリング状に形成されて略水平方向に張り渡された中間転写ベルト61、該中間転写ベルト61に沿って、並んで配設されているK(ブラック)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)、C(シアン)の各色用の現像ユニット62K、62M、62C、62Y、露光部63、トナーマーク(Toner Mark:TM)センサ64、廃トナーボックス65、中間転写ベルトクリーナ66及び2次転写ローラ67等を備えており、中間転写ベルト(中間転写媒体)61は、2次転写駆動ローラ68とテンションローラ69に張り渡されている。カラー画像形成装置1は、この中間転写ベルト61を挟んで、各現像ユニット62K、62M、62C、62Yに対応するCMYK各色用の1次転写ローラ70K、70M、70C、70Yが配設されている。
各現像ユニット62K、62M、62C、62Yは、それぞれ、図1において時計方向に回転駆動される感光体(像担持体)71K、71M、71C、71Yを中心に、帯電器72K、72M、72C、72Y、現像部73K、73M、73C、73Y、クリーニング部74K、74M、74C、74Y及び符号を付さない現像ローラ、供給ローラ、現像ブレード、クリーナブレード等が配設された状態でユニットとして配設されていて、各現像部73K、73M、73C、73Yにトナーを供給するトナー収納部75K、75M、75C、75Yが配設されている。
各現像ユニット62K、62M、62C、62Yは、その感光体71K、71M、71C、71Yが上記中間転写ベルト61を挟んで、各色用の1次転写ローラ70K、70M、70C、70Yと対向して接触が可能な状態で、カラー画像形成装置1の本体筐体2内に収納されて装着され、各現像ユニット62K、62M、62C、62Yの感光体71K、71M、71C、71Yと1次転写ローラ70K、70M、70C、70Yとの間を中間転写ベルト61が搬送される。なお、1次転写ローラ70K、70M、70C、70Yは、感光体71K、71M、71C、71Y上のトナー画像を中間転写ベルト61に転写するのに使用されるが、転写動作タイミングの1次転写ローラ70K、70M、70C、70Yのみが、感光体71K、71M、71C、71Yと対向する位置に位置し、転写動作タイミング以外の1次転写ローラ70K、70M、70C、70Yは、感光体71K、71M、71C、71Yと対向する位置から離間した位置に退避する。
露光部63は、各色の画像データによって変調されたKMCY各色用の露光光Lk、Lm、Lc、Lyを、対応する色の感光体71K、71M、71C、71Yに照射する。
画像形成部60は、露光部63によって静電潜像の形成された感光体71K、71C、71M、71Yを時計方向に回転させつつ、現像部73K、73M、73C、73Yによって各色のトナーを感光体71K、71C、71M、71Y上に供給して静電潜像を現像して各色のトナー画像を形成し、各色のトナー画像の形成された感光体71K、71C、71M、71Yに1次転写ローラ70K、70M、70C、70Yによって中間転写ベルト61上に順次重ね合わせて転写してカラーのトナー画像を形成する。画像形成部60は、トナー画像の転写の完了した各感光体71K、71C、71M、71Yをさらに回転させてクリーニング部74K、74M、74C、74Yで残留トナーを除去した後、再度、帯電器72K、72M、72C、72Yで帯電させて、画像形成に供する。
画像形成部60は、クリーニング部74K、74M、74C、74Yで除去された廃トナーを、廃トナーボックス65に送り、カラー画像形成装置1は、廃トナーボックス65内の廃トナーが満杯であることを、廃トナーフル検知センサ(図示略)が検知すると、新たな廃トナーボックス65との交換を促すメッセージを操作表示部に出力する。
また、各現像ユニット62K、62M、62C、62Yは、内部にトナーが一定量以下になったか否かを検知するトナーセンサ(図示略)が設けられており、トナーセンサが現像ユニット62K、62M、62C、62Y内のトナーが一定量以下になったことを検知すると、トナー容器75K、75M、75C、75Yからトナーの減少した現像ユニット62K、62M、62C、62Yにトナーが供給される。
中間転写ベルト61は、図示しない駆動モータによって回転駆動される2次転写駆動ローラ68によって、図1において反時計方向に回転駆動され、2次転写駆動ローラ68部分で、2次転写ローラ67との間にレジストローラ22から搬送されてきた用紙Pに、2次転写ローラ67の転写電位によって、中間転写ベルト61上のトナー画像を転写する。
そして、上記定着部50は、回転可能に配設されている定着ローラ51と加圧ローラ52等を備えており、定着ローラ51は、例えば、内蔵するヒータによって所定の定着温度に加熱される。定着部50は、トナー画像の転写された用紙Pが定着ローラ51と加圧ローラ52との間に搬送されてくると、定着温度に加熱されている定着ローラ51と加圧ローラ52によって加熱・加圧しつつ用紙Pを搬送して、用紙P上のトナー画像を用紙Pに定着させる。
排紙搬送部30は、上述のように、定着部50でトナー画像の定着された用紙Pを排紙ローラ32へ搬送して、この定着部50から排紙ローラ32に搬送される用紙Pを排紙センサ31が検出し、片面印刷の場合や両面印刷の裏面への印刷が完了したときには、排紙ローラ32が、トナー画像の定着の完了した用紙Pを排紙トレイ3上に排出する。
制御基板90は、制御プロセッサとしてのコントローラ(制御手段)91を搭載しており、コントローラ91には、操作表示部、レジストセンサ21、排紙センサ31、両面センサ42、手差しトレイ81の用紙センサ等の各種センサ等が接続されている。特に、コントローラ91は、図2、図3、図5〜図9に示す搬送モータ100、接離センサ101、接離クラッチ102、レジストクラッチ103、給紙クラッチ104、手差し給紙クラッチ105、ワンウェイクラッチ106及び昇降センサ107等が接続されている。また、後述するように、画像形成部60には、中間転写ベルト61を、カラー感光体71M、71C、71Yに当接する当接位置とカラー感光体71M、71C、71Yから離間した離間位置とに移動させる円形カム(中間転写媒体移動手段)108が配設されており、手差し送給部80には、手差し底板83を手差し送給ローラ82に当接する当接位置と手差し送給ローラ82から離間した離間位置とに移動させる底板昇降部(ガイド板移動手段)109が配設されている。
コントローラ91は、図示しないが、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)等を搭載しており、ROMには、カラー画像形成装置1としての基本プログラム及び本発明の画像形成制御プログラム及びこれらのプログラムを実行するのに必要なデータ等が格納されている。コントローラ91は、CPUが、ROM内のプログラムに基づいてRAMをワークメモリとして利用して、カラー画像形成装置1の各部を制御して、カラー画像形成装置1としての処理を実行するとともに、後述する手差し給紙部80を利用した給紙を行う場合の画像形成処理において、印刷完了後のダウンタイムを短縮させつつ、手差しトレイ81への用紙Pの補給待ち時間を短縮して利用性を向上させる画像形成制御方法を実行する。
すなわち、カラー画像形成装置1は、ROM、EEPROM(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory )、EPROM、フラッシュメモリ、フレキシブルディスク、CD−ROM(Compact Disc Read Only Memory )、CD−RW(Compact Disc Rewritable )、DVD(Digital Video Disk)、SD(Secure Digital)カード、MO(Magneto-Optical Disc)等のコンピュータ、本実施例では、制御プロセッサとしてのコントローラ91が読み取り可能な記録媒体に記録されている本発明の画像形成制御方法を実行する画像形成制御プログラムを読み込んで制御基板90のコントローラ91のROM等に導入することで、後述する手差し給紙部80を利用した給紙を行う場合の画像形成処理(印刷処理)において、印刷完了後のダウンタイムを短縮させつつ、手差しトレイ81への用紙Pの補給待ち時間を短縮して利用性を向上させる画像形成制御方法を実行する画像形成装置として構築されている。この画像形成制御プログラムは、アセンブラ、C、C++、C#、Java(登録商標)等のレガシープログラミング言語やオブジェクト指向ブログラミング言語等で記述されたコンピュータが実行可能なプログラムであり、上記記録媒体に格納して頒布することができる。
コントローラ91は、上記レジストセンサ21、排紙センサ31、排紙接離センサ101、昇降センサ107及び用紙センサ等の各種センサからの信号及び操作表示部からの操作に基づいて、接離クラッチ102、レジストクラッチ103、給紙クラッチ104、手差し給紙クラッチ105及びワンウェイクラッチ106の動作を制御するとともに、搬送モータ100の駆動及び正転と逆転を制御して、搬送モータ100によって、接離クラッチ102を介した円形カム108による中間転写ベルト61とカラー感光体71M、71C、71Yとの接離、レジストクラッチ103を介したレジストローラ22の回転/停止制御、給紙クラッチ104を介した給紙ローラ12の回転制御、手差し給紙クラッチ105を介した手差し給紙ローラ82の回転制御及びワンウェイクラッチ106を介した底板昇降部109による手差し底板83の昇降制御を行なう。
操作表示部は、図示しないが、操作キー、ディスプレイ及びLED(Light Emitting Diode)等を備えており、操作キーは、カラー画像形成装置1を利用する上でユーザが各種操作情報を入力するのに使用される。ディスプレイは、操作キーから入力された内容やカラー画像形成装置1からユーザに通知する各種情報を表示出力し、LEDは、ユーザに各種モードやカラー画像形成装置1の状態及び警告を点灯、点滅によって通知するのに使用される。
次に、本実施例の作用を説明する。本実施例のカラー画像形成装置1は、印刷完了後のダウンタイムを短縮させつつ、手差しトレイ81への用紙Pの補給待ち時間を短縮して利用性を向上させる。
そして、本実施例のカラー画像形成装置1は、搬送モータ100が、円形カム108による中間転写ベルト61の接離動作、レジストローラ22の駆動、給紙ローラ12の駆動、手差し給紙ローラ82の駆動及び底板昇降部109による手差し底板83の昇降動作の駆動源となっている。
カラー画像形成装置1は、搬送モータ100が正転したときに駆動させる駆動対象が、円形カム108、レジストローラ22、給紙ローラ12及び手差し給紙ローラ82であり、搬送モータ100が逆転したときに駆動させる制御対象が、底板昇降部109であって、ワンウェイクラッチ106は、搬送モータ100が逆転した場合のみ、搬送モータ100の駆動力を底板昇降部109に伝達する。
まず、カラー画像形成装置1における手差し給紙部80を用いた手差し画像形成(以下、適宜、手差し印刷ともいう。)処理について、図4に基づいて説明する。ユーザは、手差し給紙部80を用いた手差し印刷を行なうときには、本体筐体2に収納されている手差しトレイ81を回動させて、手差しトレイ8上に必要な枚数の用紙Pをセットし、操作表示部の操作によって、手差し印刷を指示操作する。
カラー画像形成装置1は、手差し印刷が指示操作されると、図4に示すように、コントローラ91が、手差しトレイ81の用紙センサの検出結果に基づいて手差しトレイ81上に用紙残量があるかチェックし(ステップS101)、用紙Pがないとき(ステップS101で、NOのとき)には、手差し印刷を行なうことができないと判断して、そのまま処理を終了する。
コントローラ91は、ステップS101で、用紙Pがあるとき(ステップS101で、YESのとき)には、昇降センサ107の検出結果から手差し底板83が上昇済みであるかチェックし(ステップS102)、上昇済みでないとき(ステップS102で、NOのとき)には、予め手差し底板83を昇降させるための速度として設定されている底板駆動設定速度で搬送モータ100を逆転させて、搬送モータ100の駆動力をワンウェイクラッチ106を介して底板昇降部109に伝達させて、底板昇降部109に手差し底板83を上昇させる(ステップS103)。
コントローラ91は、手差し底板83の上昇を開始すると、ステップS102に戻って手差し底板83が上昇したかチェックし(ステップS102)、手差し底板83が上昇済みであると(ステップS102で、YESのとき)、上述のように、手差し給紙部80からの給紙による印刷処理を開始し(ステップS104)、該印刷処理の途中で、紙詰まり等の印刷を続行することができない異常が発生していないかチェックする(ステップS105)。
ステップS105で、異常が発生すると(ステップS105で、NOのとき)、コントローラ91は、印刷を継続することができないと判断して、処理を終了する。このとき、コントローラ91は、操作表示部のディスプレイに印刷処理で異常が発生した旨を表示出力する等の方法で通知してもよい。
ステップS105で、異常が発生していないとき(ステップS105で、YESのとき)には、コントローラ91は、予め設定されている一定時間の間に別の手差し印刷の印刷ジョブが発生していないかチェックし(ステップS106)、別の手差し印刷の印刷ジョブが発生したとき(ステップS106で、NOのとき)には、ステップS101に戻って、上記同様に処理する(ステップS101〜S106)。
ステップS106で、一定時間の間に別の手差し印刷の印刷ジョブが発生していないとき(ステップS106で、YESのとき)には、コントローラ91は、上述した印刷立ち下げ処理を開始し(ステップS107)、用紙後端(用紙Pの副走査方向、すなわち、搬送方向の後端)がレジストローラ22を抜けたかを、レジストセンサ21が用紙後端を検出したか否かの検出結果と搬送モータ100による用紙搬送速度から判断するとともに(ステップS108)、上記印刷立ち下げ処理が完了したかチェックする(ステップS109)。
コントローラ91は、ステップS108で、用紙後端がレジストローラ22を通過していないとき(ステップS108で、NOのとき)には、次の印刷ジョブがあるかチェックし(ステップS110)、次の印刷ジョブがあるときには、手差し底板83の下降処理を行なうことなく、搬送モータ100の回転駆動力を接離クラッチ102を介して円形カム108に伝達して、円形カム108が回転することにより、中間転写ベルト61をカラー感光体71M、71C、71Yから離間させるベルト離間処理を行なって、1枚の手差し印刷処理を終了する(ステップS113)。
コントローラ91は、ステップS110で、次の印刷ジョブがないとき(ステップS110で、NOのとき)には、ステップS108に戻って用紙後端がレジストローラ22を通過したかのチェックから同様に処理を行い(ステップS108、S110)、ステップS108で、用紙後端がレジストローラ22を通過すると(ステップS108で、YESのとき)、底板駆動設定速度で搬送モータ100を逆転させて、該搬送モータ100の駆動力をワンウェイクラッチ106を介して底板昇降部109に伝達して、底板昇降部109によって手差し底板83を下降させる(ステップS111)。
コントローラ91は、手差し底板83の下降を開始すると、手差し底板83が下降したかチェックし(ステップS112)、手差し底板83が下降済みでないとき(ステップS112で、NOのとき)には、手差し底板83の下降を継続して(ステップS111)、再度、手差し底板83が下降したかチェックする(ステップS112)。
そして、ステップS112で、手差し底板83の下降が完了しているとき(ステップS112で、YESのとき)には、コントローラ91は、印刷立ち下げ処理が完了していることを確認した後(ステップS109で、YESのとき)、搬送モータ100の回転駆動力を接離クラッチ102を介して円形カム108に伝達して、円形カム102を回転させて、中間転写ベルト61をカラー感光体71M、71C、71Yから離間させるベルト離間処理を行なって、1枚の手差し印刷処理を終了する(ステップS113)。
そして、上述のように、本実施例のカラー画像形成装置1は、搬送モータ100が、中間転写ベルト61の接離動作、レジストローラ22の駆動、給紙ローラ12の駆動、手差し給紙ローラ82の駆動及び手差し底板83の昇降動作の駆動源となっていて、搬送モータ100が正転したときに駆動させる制御対象が、中間転写ベルト61、レジストローラ22、給紙ローラ12及び手差し給紙ローラ82で、搬送モータ100が逆転したときに駆動させる制御対象として、手差し底板83が設定されている。
そこで、コントローラ91は、図2に示したように、ユーザが手差しトレイ81を開いて、手差し底板83が下降している状態で、手差しトレイ81上に用紙Pを載せ、操作表示部で手差し印刷を指示操作すると、図3に示したように、まず、搬送モータ100を逆回転させ、ワンウェイクラッチ106を介して搬送モータ100の駆動力を底板昇降部109に伝達させて、底板昇降部109によって手差し底板83を上昇させて、手差し給紙ローラ82に当接させる。
コントローラ91は、昇降センサ107が手差し底板83が上昇したことを検知すると、ワンウェイクラッチ106の伝達を遮断(OFF)するとともに、搬送モータ100の逆転を停止させて、続いて、トナー画像を中転ベルト12に転写できる状態にするために、帯電器72K、72M、72C、72Y、現像部73K、73M、73C、73Y、1次転写ローラ70K、70M、70C、70Yを起動させ、感光体71K、71M、71C、71Yを駆動させる。コントローラ91は、カラーの感光体71M、71C、71Yの回転が安定したところで、搬送モータ100を接離の速度で正転させ、接離クラッチ102をONして、搬送ローラ100の駆動力を円形カム108に伝達させる。コントローラ91は、接離クラッチ102を介して搬送ローラ100の駆動力を円形カム108に伝達して回転させることで、中間転写ベルト61を感光体71M、71C、71Yに当接させ、図5に示すように、全ての感光体71K、71M、71C、71Yが中間転写ベルト61に当接した状態にする。コントローラ91は、全ての感光体71K、71M、71C、71Yが中間転写ベルト61に当接して、接離センサ101が当接を検知すると、接離クラッチ102をOFF(駆動力伝達遮断状態)にして、印刷立ち上げのための搬送モータ100の駆動を完了する。
続いて、コントローラ91は、印刷する用紙Pを給紙するために、搬送モータ100の回転速度を印刷速度に変更して、手差し給紙クラッチ105をON(駆動力伝達状態)にして、手差し給紙ローラ82を回転駆動させ、手差し給紙部80からの用紙Pの給紙を開始する。コントローラ91は、用紙Pをレジストセンサ21が検知すると、所定時間後に搬送モータ100を停止させ、手差し給紙クラッチ105もOFFにして、用紙Pを用紙先端がレジストローラ22の位置に位置する状態で待機させる。
コントローラ91は、上記印刷立ち上げのために必要な搬送モータ100の使用が終わった後に、露光部63から露光光Lk、Lm、Lc、Lyを感光体71K、71M、71C、71Yに照射し、静電潜像を形成して、この静電潜像を現像ユニット62K、62M、62C、62Yから各色のトナーを供給することで、トナー画像を感光体71K、71M、71C、71Yに形成させる。コントローラ91は、各感光体71K、71M、71C、71Y上の各色のトナー画像を順次中間転写ベルト61上に重ね合わせて転写してカラートナー画像を形成し、中間転写ベルト61上のカラートナー画像が2次転写ローラ67に到達する前に、2次転写ローラ67で中間転写ベルト61上のカラートナー画像と用紙Pが合うようにレジストローラ22で待機していた用紙Pを搬送モータ100の正転と手差し給紙クラッチ105のONで再駆動させ、用紙Pにトナー画像を転写させる。
コントローラ91は、この時点で、次の印刷要求がないときには、図7に示すように、用紙後端が2次転写ローラ67に到達するよりも所定時間前のタイミングで帯電器72K、72M、72C、72Y、現像部73K、73M、73C、73Y、1次転写ローラ70K、70M、70C、70Yを立ち下げる印刷立ち下げを開始する。
ところが、この時点では、まだ用紙Pが2次転写ローラ67を抜けておらず、用紙Pを搬送する必要があるため、コントローラ91は、印刷速度で搬送モータ100を正転させ、中間転写ベルト61を離間させることはできないため、中間転写ベルト61を感光体71K、71M、71C、71Yに当接させた状態を維持する。
コントローラ91は、図8に示すように、用紙後端がレジストローラ22を通過したところで、用紙Pを給紙するための搬送モータ100の役割が完了するが、まだ用紙後端が2次転写ローラ67を抜けていないため、中間転写ベルト61をカラーの感光体71M、71C、71Yから離間させることができない。
ところが、この時点では、搬送モータ100は既に用紙Pの搬送以外の用途で使用可能になっているため、手差し底板83を、搬送ローラ100によって下降させることができる。
そこで、コントローラ91は、用紙後端がレジストローラ22を通過したところで、搬送モータ100を逆転させて、ワンウェイクラッチ106を介して底板昇降部109に搬送ローラ100の駆動力を伝達して、底板昇降部109によって手差し底板83を下降させ、昇降センサ107が手差し底板83の下降を検知すると、ワンウェイクラッチ106による駆動力の伝達を遮断するとともに、搬送モータ100を停止する。
次に、コントローラ91は、図9に示すように、用紙Pの用紙後端が2次転写ローラ67を通過したところで、トナー画像の中間転写ベルト61から用紙Pへの転写が完了して、中間転写ベルト61の離間が可能になるため、搬送モータ100を接離速度で正転させ、接離クラッチ102をONにして、円形カム108によって中間転写ベルト61を感光体71K、71M、71C、71Yから離間させて、接離センサ101が離間を検知すると、搬送モータ100の駆動を止めて、中間転写ベルト61の離間を完了する。
この時点で、印刷の立ち下げが完了したこととなり、用紙Pが本体筐体2外の排紙トレイ3に排紙されたところで印刷完了となる。
すなわち、コントローラ91は、図10に示すように、用紙Pがレジストセンサ21を抜けて、レジストローラ22も抜けると、搬送モータ100が、給紙用としては使用を完了するため、逆転可能になる。ところが、このタイミングでは、用紙Pが2次転写ローラ67をまだ抜けていないため、中間転写ベルト61をまだ離間することができない。
そこで、コントローラ91は、印刷の立ち下げ時間を短縮するために、図10に示すように、この時間を使用して、搬送モータ100を逆転させて、ワンウェイクラッチ106を介して底板昇降部109を駆動させ、手差し底板83を下降させて、手差し底板83の下降が完了すると、搬送モータ100の回転を停止させて、中間転写ベルト61をカラーの感光体71M、71C、71Yから離間させるために備える。
次に、コントローラ91は、用紙後端が2次転写ローラ67を抜けると、搬送モータ100としては、図10に矢印で示すように、中間転写ベルト61の離間が可能になる。そこで、コントローラ91は、この時点までに、中間転写ベルト61の離間を可能とするために、感光体71K、71M、71C、71Y周りの立ち下げ処理が終わるように、感光体71K、71M、71C、71Yの立ち下げを実施しておく。通常、中間転写ベルト61のカラーの感光体71M、71C、71Yからの離間が可能になるのは、画像の後端も2次転写ローラ67に到達してからともいえるので、図10に示すように、画像の後端が2次転写ローラ67に到達するまでの時間を、Cとし、感光体71K、71M、71C、71Y回りの立ち下げ処理時間をBとすると、画像後端からA=C−Bで求められるAの時間が経過したタイミングで感光体71K、71M、71C、71Yの立ち下げ処理の実施を開始する。
そこで、コントローラ91は、用紙後端が2次転写ローラ67を抜けて、感光体71K、71M、71C、71Y周りの立ち下げ処理も完了すると、搬送モータ100を接離用速度で正転させ、接離クラッチ102をONにして、円形カム108によって中間転写ベルト61をカラーの感光体71M、71C、71Yから離間させる。
したがって、図15に示した従来のように、全ての印刷立ち下げ動作が完了してから手差しトレイ81の手差し底板83の下降を実施する場合とは異なり、手差し底板83を感光体71K、71M、71C、71Y周りの立ち下げ処理を行なっている間の早いタイミングで下降させて用紙補給可能状態にすることができ、ユーザが、手差し底板83が下降するのを待つことなく、速やかに用紙補給を行なうことができるとともに、印刷完了までのダウンタイムを短縮することができる。
また、本実施例のカラー画像形成装置1は、手差し印刷の立ち下げ時に、次の印刷ジョブ(印刷要求)があった場合には、図11に示すように処理する。
すなわち、コントローラ91は、図11において、感光体71K、71M、71C、71Y周りの立ち下げ処理中であって、図11の印刷要求の項目において下矢印で示す位置で、次の印刷要求がった場合、すなわち、用紙Pがレジストセンサ21を抜けてからレジストローラ22を抜けるまでの間に次の印刷要求があった場合(図4のステップS110で、次の印刷ジョブがある場合)、用紙後端がレジストローラ22を抜けたタイミングで搬送モータ100を逆転可能な状態になるが、手差し底板83の下降を実施しない。
その後、コントローラ91は、用紙後端が2次転写ローラ67を抜けると、上記図10の場合と同様に、中間転写ベルト61の離間が完了するのを待って、次の印刷のために再度中間転写ベルト61をカラーの感光体71M、71C、71Yへ当接させ、手差し底板83については、下降を行なっておらず、上昇したままであるので、上昇処理を行うことなく、次の印刷要求の印刷処理を実行する。
このように、本実施例のカラー画像形成装置1は、手差し印刷の立ち下げ時に、次の印刷ジョブ(印刷要求)があった場合には、手差し底板83の下降を行うことなく、次の印刷処理に移行することができ、利用性を向上させることができる。
さらに、本実施例のカラー画像形成装置1は、画像長>用紙長のフリーサイズ印刷を手差し給紙で行なう場合には、図12に示すように処理する。
すなわち、図12に示すように、フリーサイズ印刷で画像長>用紙長であると、図12に示すように、画像長の方が用紙長よりも長いので、用紙後端が2次転写ローラ67を抜けても、まだ中間転写ベルト61上の画像の後端は2次転写ローラ67まで到達していない。
そこで、コントローラ91は、用紙Pからはみ出ている画像分については、2次転写ローラ67に中間転写ベルト61上のトナー画像が付かないようにするため、2次転写バイアスをクリーニングバイアスに切り替える。そして、コントローラ91は、クリーニングバイアスにしている間も、感光体71K、71M、71C、71Yと中間転写ベルト61は駆動しているので、感光体立ち下げ処理は完了しないが、用紙後端はすでにレジストローラ22を通過しており、用紙搬送用としての搬送モータ100の駆動は完了しているため、手差し底板83の下降を、図10と同じタイミング、すなわち、レジストローラ22の駆動を完了した時点で、実施する。
そして、コントローラ91は、この場合、中間転写ベルト61の離間については、画像の後端が2次転写ローラ67に到達するまではできないので、画像後端が2次転写ローラ67に到達し、感光体立ち下げ処理が終わった後から、搬送モータ100を接離用速度で正転させ、接離クラッチ102をONして、円形カム108によって中間転写ベルト61をカラーの感光体71M、71C、71Yから離間させる。
このように、本実施例のカラー画像形成装置1は、画像長>用紙長のフリーサイズ印刷を手差し給紙で行なう場合にも、手差し底板83を感光体71K、71M、71C、71Y周りの立ち下げ処理を行なっている間の早いタイミングで下降させて用紙補給可能状態にすることができ、ユーザが、手差し底板83が下降するのを待つことなく、速やかに用紙補給ができるとともに、印刷完了までのダウンタイムを短縮することができる。
逆に、本実施例のカラー画像形成装置1は、画像長<用紙長のフリーサイズ印刷を手差し給紙で行なう場合には、図13に示すように処理する。
すなわち、図13に示すように、フリーサイズ印刷で画像長<用紙長であると、図13に示すように、画像長よりも用紙長の方が長いので、画像後端が2次転写ローラ67を抜けても、すなわち、画像後端を露光してからC時間が経過しても、用紙後端は、まだ2次転写ローラ67まで到達していない。
そこで、コントローラ91は、用紙Pが2次転写ローラ67に到達すると同時に、中間転写ベルト61を感光体71K、71M、71C、71Yからの離間を開始できるように、感光体立ち下げ処理としては、いつでも立ち下げ処理を完了できる状態に準備する。すなわち、コントローラ91は、図13に示すように、画像後端の露光からA時間経過すると、感光体立ち下げ処理を実施し、このとき、中間転写ベルト61については、まだ、用紙後端が2次転写ローラ67を抜けていないため、回転を継続する必要があるため、用紙後端が2次転写ローラ67を抜けるまで、立ち下げ処理を延長する。コントローラ91は、用紙後端が2次転写ローラ67を抜けると、立ち下げ処理を完了して、搬送モータ100を接離用速度で正転させ、接離クラッチ102をONして円形カム108によって中間転写ベルト61をカラーの感光体71M、71C、71Yから離間させる。
このように、本実施例のカラー画像形成装置1は、画像長<用紙長のフリーサイズ印刷を手差し給紙で行なう場合にも、手差し底板83を感光体71K、71M、71C、71Y周りの立ち下げ処理と立ち下げ処理の延長を行なっている間の早いタイミングで下降させて用紙補給可能状態にすることができ、ユーザが、手差し底板83が下降するのを待つことなく、速やかに用紙補給ができるとともに、印刷完了までのダウンタイムを短縮することができる。
また、本実施例のカラー画像形成装置1は、手差し印刷が完了する前に、画像調整の要求があると、図14に示すように処理する。
すなわち、コントローラ91は、図14に示すように、手差し印刷の画像後端の露光からA時間が経過した時点、図14では、レジストローラ22を用紙後端が抜ける前に、画像調整の要求があった場合、感光体立ち下げを実施することなく、画像調整処理に移行する。すなわち、コントローラ91は、図10に示したように、本発明では、手差し印刷においては、通常、用紙後端がレジストセンサ21を通過すると、感光体立ち下げ処理を開始して、用紙後端がレジストローラ22を通過したところで、搬送用としての搬送モータ100の動作は完了するため、このタイミングで、搬送モータ100を逆転させて手差し底板83の下降を行う。ところが、画像調整要求があるため、コントローラ91は、画像後端の露光からA時間が経過した時点で感光体立ち下げを実施することなく、画像調整用の露光を行ない、画像調整処理を行なって、この画像調整用の露光を行なってからA時間経過した時点で、感光体立ち下げ処理を実施する。コントローラ91は、画像調整処理においては、感光体立ち下げ処理完了と同時に調整用の画像が2次転写ローラ67に到達して、中間転写ベルト61の離間可能になるので、搬送モータ100を接離用速度で正転させ、接離クラッチ102をONして中間転写ベルト61をカラーの感光体71M、71C、71Yから離間させる。以降の処理は、図10の場合と同様である。
このように、本実施例のカラー画像形成装置1は、画像調整要求があった場合にも、手差し底板83については早いタイミングで下降させて用紙補給可能状態にすることができ、ユーザが、手差し底板83が下降するのを待つことなく、速やかに用紙補給ができるとともに、印刷完了までのダウンタイムを短縮することができる。
このように、本実施例のカラー画像形成装置1は、印刷時に所定の印刷時回転速度に回転駆動されて、印刷が終了すると、減速されて停止される立ち下げ処理が行われるとともに、並んで配設されてそれぞれ異なる色のトナー画像(現像剤像)を担持する複数の感光体(像担持体)71K、71M、71C、71Yと、感光体71K、71M、71C、71Yの配設方向に所定長さにわたって配設されて回転駆動されて感光体71K、71M、71C、71Yのトナー画像が順次重ね合わせて転写されるとともに、該長さ方向の一方側端部を中心として他方側が感光体71K、71M、71Cと当接する当接位置と離間する離間位置に移動可能な無端ベルト状の中間転写ベルト(中間転写媒体)61と、中間転写ベルト61を前記当接位置と前記離間位置とに移動させる円形カム(中間転写媒体移動手段)108と、シート状の用紙(被記録媒体)Pが挿入される手差しトレイ81と、回転駆動される手差し送給ローラ82と、該手差しトレイ81に挿入された用紙Pを手差し送給ローラ82に当接する当接位置に移動させて用紙Pを手差し送給ローラ82によって送り出させるとともに所定時点で手差し送給ローラ82から離間した離間位置に移動可能な手差し底板(ガイド板)83とを備えている手差し送給部(手差し送給手段)80と、手差し底板83を前記当接位置と前記離間位置とに移動させる底板昇降部(ガイド板移動手段)109と、手差し送給部80から送給されてきた用紙Pに中間転写ベルト61上のトナー画像を転写する2次転写ローラ(転写手段)67と、手差し送給部80から2次転写ローラ67へ送給される用紙Pを一時停止させて中間転写ベルト61上のトナー画像との位置合わせを行なって該用紙Pを該2次転写ベルト67へ送り出すレジストローラ22と、少なくとも前記円形カム108、前記レジストローラ22、前記手差し送給ローラ82及び前記底板昇降部109の駆動源である搬送モータ(駆動手段)100と、搬送モータ100の駆動力の円形カム108への伝達と伝達遮断を行なう離接クラッチ(中間転写駆動伝達手段)102と、搬送モータ100の駆動力のレジストローラ22への伝達と伝達遮断を行うレジストクラッチ(レジストローラ駆動伝達手段)103と、搬送モータ100の駆動力の手差し送給ローラ82への伝達と伝達遮断を行なう手差し給紙クラッチ(手差し送給駆動伝達手段)105と、搬送モータ100の駆動力の底板昇降部109への伝達と伝達遮断を行なうワンウェイクラッチ(ガイド板駆動伝達手段)106と、搬送モータ100の駆動、接離クラッチ102、レジストクラッチ103、手差し給紙クラッチ105及びワンウェイクラッチ106の動作を制御して、感光体71K、71M、71C、71Y上の各色のトナー画像を中間転写ベルト61に転写させて手差し送給部80から送り出させた用紙Pにレジストローラ22で位置合わせを行なわせた後、2次転写ローラ67によって該用紙Pに転写させるとともに、該用紙Pの副走査方向後端が該2次転写ローラ67を通過すると、感光体71K、71M、71C、71Yの立ち下げ処理を行なって、該立ち下げ処理の間に、該ワンウェイクラッチ106に搬送モータ100の駆動力を底板昇降部109に伝達させて手差し底板83を前記当接位置から前記離間位置へ移動させるコントローラ(制御手段)91と、を備えている。
したがって、各部の駆動に用いている搬送モータ100の駆動要求に空きの生じるタイミングである用紙Pの副走査方向後端が2次転写ローラ67を通過して、感光体71K、71M、71C、71Yの立ち下げ処理を行なっている間に、該搬送モータ100の駆動力を利用して、底板昇降部109を駆動させて手差し底板83を当接位置から離間位置へ移動させることができ、印刷完了後のダウンタイムを短縮させつつ、手差しトレイ81への用紙Pの補給待ち時間を短縮して利用性を向上させることができる。
また、本実施例のカラー画像形成装置1は、印刷時に所定の印刷時回転速度に回転駆動されて、印刷が終了すると、減速されて停止される立ち下げ処理が行われるとともに、並んで配設されてそれぞれ異なる色のトナー画像を担持する複数の感光体71K、71M、71C、71Yと、感光体71K、71M、71C、71Yの配設方向に所定長さにわたって配設されて回転駆動されて感光体71K、71M、71C、71Yのトナー画像が順次重ね合わせて転写されるとともに、該長さ方向の一方側端部を中心として他方側が感光体71K、71M、71Cと当接する当接位置と離間する離間位置に移動可能な無端ベルト状の中間転写ベルト61と、中間転写ベルト61を前記当接位置と前記離間位置とに移動させる円形カム108と、シート状の用紙Pが挿入される手差しトレイ81と、回転駆動される手差し送給ローラ82と、該手差しトレイ81に挿入された用紙Pを手差し送給ローラ82に当接する当接位置に移動させて用紙Pを手差し送給ローラ82によって送り出させるとともに所定時点で手差し送給ローラ82から離間した離間位置に移動可能な手差し底板83とを備えている手差し送給部80と、手差し底板83を前記当接位置と前記離間位置とに移動させる底板昇降部109と、手差し送給部80から送給されてきた用紙Pに中間転写ベルト61上のトナー画像を転写する2次転写ローラ67と、手差し送給部80から2次転写ローラ67へ送給される用紙Pを一時停止させて中間転写ベルト61上のトナー画像との位置合わせを行なって該用紙Pを該2次転写ベルト67へ送り出すレジストローラ22と、少なくとも前記円形カム108、前記レジストローラ22、前記手差し送給ローラ82及び前記底板昇降部109の駆動源である搬送モータ100と、を備えたカラー画像形成装置1の実行する画像形成制御方法であって、搬送モータ100の駆動力の円形カム108への伝達と伝達遮断を行なう中間転写駆動伝達処理ステップと、搬送モータ100の駆動力のレジストローラ22への伝達と伝達遮断を行うレジストローラ駆動伝達処理ステップと、搬送モータ100の駆動力の手差し送給ローラ82への伝達と伝達遮断を行なう手差し送給駆動伝達処理ステップと、搬送モータ100の駆動力の底板昇降部109への伝達と伝達遮断を行なうガイド板駆動伝達処理ステップと、搬送モータ100の駆動、前記中間転写駆動伝達処理ステップ、前記レジストローラ駆動伝達処理ステップ、前記手差し送給駆動伝達処理ステップ及び前記ガイド板駆動伝達処理ステップの動作を制御して、感光体71K、71M、71C、71Y上の各色のトナー画像を中間転写ベルト61に転写させて手差し送給部80から送り出させた用紙Pにレジストローラ22で位置合わせを行なわせた後、2次転写ローラ67によって用紙Pに転写させるとともに、用紙Pの副走査方向後端が2次転写ローラ67を通過すると、感光体71K、71M、71C、71Yの立ち下げ処理を行なって、該立ち下げ処理の間に、該ガイド板駆動伝達処理ステップによって搬送モータ100の駆動力を底板昇降部109に伝達させて手差し底板83を前記当接位置から前記離間位置へ移動させる制御処理ステップと、を有する画像形成制御方法を実行している。
したがって、各部の駆動に用いている搬送モータ100の駆動要求に空きの生じるタイミングである用紙Pの副走査方向後端が2次転写ローラ67を通過して、感光体71K、71M、71C、71Yの立ち下げ処理を行なっている間に、該搬送モータ100の駆動力を利用して、底板昇降部109を駆動させて手差し底板83を当接位置から離間位置へ移動させることができ、印刷完了後のダウンタイムを短縮させつつ、手差しトレイ81への用紙Pの補給待ち時間を短縮して利用性を向上させることができる。
さらに、本実施例のカラー画像形成装置1は、印刷時に所定の印刷時回転速度に回転駆動されて、印刷が終了すると、減速されて停止される立ち下げ処理が行われるとともに、並んで配設されてそれぞれ異なる色のトナー画像を担持する複数の感光体71K、71M、71C、71Yと、感光体71K、71M、71C、71Yの配設方向に所定長さにわたって配設されて回転駆動されて感光体71K、71M、71C、71Yのトナー画像が順次重ね合わせて転写されるとともに、該長さ方向の一方側端部を中心として他方側が感光体71K、71M、71Cと当接する当接位置と離間する離間位置に移動可能な無端ベルト状の中間転写ベルト61と、中間転写ベルト61を前記当接位置と前記離間位置とに移動させる円形カム108と、シート状の用紙Pが挿入される手差しトレイ81と、回転駆動される手差し送給ローラ82と、該手差しトレイ81に挿入された用紙Pを手差し送給ローラ82に当接する当接位置に移動させて用紙Pを手差し送給ローラ82によって送り出させるとともに所定時点で手差し送給ローラ82から離間した離間位置に移動可能な手差し底板83とを備えている手差し送給部80と、手差し底板83を前記当接位置と前記離間位置とに移動させる底板昇降部109と、手差し送給部80から送給されてきた用紙Pに中間転写ベルト61上のトナー画像を転写する2次転写ローラ67と、手差し送給部80から2次転写ローラ67へ送給される用紙Pを一時停止させて中間転写ベルト61上のトナー画像との位置合わせを行なって該用紙Pを該2次転写ベルト67へ送り出すレジストローラ22と、少なくとも前記円形カム108、前記レジストローラ22、前記手差し送給ローラ82及び前記底板昇降部109の駆動源である搬送モータ100と、を備えたカラー画像形成装置1の搭載する画像形成制御プログラムであって、制御プロセッサであるコントローラ91に、搬送モータ100の駆動力の円形カム108への伝達と伝達遮断を行なう中間転写駆動伝達処理と、搬送モータ100の駆動力のレジストローラ22への伝達と伝達遮断を行うレジストローラ駆動伝達処理と、搬送モータ100の駆動力の手差し送給ローラ82への伝達と伝達遮断を行なう手差し送給駆動伝達処理と、搬送モータ100の駆動力の底板昇降部109への伝達と伝達遮断を行なうガイド板駆動伝達処理と、搬送モータ100の駆動、前記中間転写駆動伝達処理、前記レジストローラ駆動伝達処理、前記手差し送給駆動伝達処理及び前記ガイド板駆動伝達処理の動作を制御して、感光体71K、71M、71C、71Y上の各色のトナー画像を中間転写ベルト61に転写させて手差し送給部80から送り出させた用紙Pにレジストローラ22で位置合わせを行なわせた後、2次転写ローラ67によって用紙Pに転写させるとともに、用紙Pの副走査方向後端が2次転写ローラ67を通過すると、感光体71K、71M、71C、71Yの立ち下げ処理を行なって、該立ち下げ処理の間に、該ガイド板駆動伝達処理によって搬送モータ100の駆動力を底板昇降部109に伝達させて手差し底板83を前記当接位置から前記離間位置へ移動させる制御処理と、を実行させている。
したがって、各部の駆動に用いている搬送モータ100の駆動要求に空きの生じるタイミングである用紙Pの副走査方向後端が2次転写ローラ67を通過して、感光体71K、71M、71C、71Yの立ち下げ処理を行なっている間に、該搬送モータ100の駆動力を利用して、底板昇降部109を駆動させて手差し底板83を当接位置から離間位置へ移動させることができ、印刷完了後のダウンタイムを短縮させつつ、手差しトレイ81への用紙Pの補給待ち時間を短縮して利用性を向上させることができる。
また、本実施例のカラー画像形成装置1は、前記駆動手段として、回転して回転駆動力を回転軸から出力する搬送モータ100が用いられており、接離クラッチ102、手差し給紙クラッチ105及びレジストクラッチ103が、それぞれ搬送モータ100の正方向の回転駆動力の伝達と伝達遮断を行ない、ワンウェイクラッチ106が、搬送モータ100の逆方向の回転駆動力の伝達と伝達遮断を行っている。
したがって、簡単な構成で、感光体71K、71M、71C、71Yの立ち下げ処理を行なっている間に、該搬送モータ100の駆動力を利用して、底板昇降部109を駆動させて手差し底板83を当接位置から離間位置へ移動させることができ、印刷完了後のダウンタイムを安価に低減させつつ、手差しトレイ81への用紙Pの補給待ち時間を安価に短縮して利用性を向上させることができる。
さらに、本実施例のカラー画像形成装置1は、コントローラ91が、用紙Pの副走査方向後端がレジストローラ22を通過する前に、手差し送給部80を利用した次の印刷要求があると、ワンウェイクラッチ106による搬送モータ100の駆動力の底板昇降部109への伝達遮断を行なって、手差し底板83を前記当接位置に位置させた状態としている。
したがって、手差し送給部80を利用した次の印刷要求があった場合に、手差し底板83を離間位置に移動させてしまうことなく、次の印刷処理を継続して行うことができ、ダウンタイムをより一層短くして、利用性をより一層向上させることができる。
また、本実施例のカラー画像形成装置1は、コントローラ91が、印刷要求がフリーサイズ印刷であって、画像の副走査方向長さが用紙Pの副走査方向長さよりも長いときには、該用紙Pの副走査方向後端が2次転写ローラ67を通過すると、感光体71K、71M、71C、71Yの立ち下げ処理を行なって、該立ち下げ処理を行なっている間に、ワンウェイクラッチ106に搬送モータ100の駆動力を底板昇降部109へ伝達させて、手差し底板83を前記離間位置へ移動させるとともに、該画像の副走査方向後端が2次転写ローラ67を通過すると、該立ち下げ処理を完了して、接離クラッチ102に搬送モータ100の駆動力を円形カム108に伝達させて、中間転写ベルト61を前記離間位置に移動させている。
したがって、画像の副走査方向長さが用紙Pの副走査方向長さよりも長いフリーサイズ印刷を手差し給紙によって行う場合にも、各部の駆動に用いている搬送モータ100の駆動要求に空きの生じるタイミングである用紙Pの副走査方向後端が2次転写ローラ67を通過して、感光体71K、71M、71C、71Yの立ち下げ処理を行なっている間に、該搬送モータ100の駆動力を利用して、底板昇降部109を駆動させて手差し底板83を当接位置から離間位置へ移動させることができ、印刷完了後のダウンタイムを短縮させつつ、手差しトレイ81への用紙Pの補給待ち時間を短縮して利用性を向上させることができる。
さらに、本実施例のカラー画像形成装置1は、コントローラ91が、印刷要求がフリーサイズ印刷であって、画像の副走査方向長さが用紙Pの副走査方向長さよりも短いときには、該用紙Pの副走査方向後端が2次転写ローラ67を通過すると、感光体71K、71M、71C、71Yの立ち下げ処理を行なって、該立ち下げ処理を行なっている間に、ワンウェイクラッチ106に搬送モータ100の駆動力を底板昇降部109へ伝達させて、手差し底板83を前記離間位置へ移動させるとともに、該画像の副走査方向後端が2次転写ローラ67を通過しても、該用紙Pの副走査方向後端が2次転写ローラ67を通過するまで該立ち下げ処理を延期し、用紙Pの副走査方向後端が2次転写ローラ67を通過すると該立ち下げ処理を完了するとともに、接離クラッチ102に搬送モータ100の駆動力を円形カム108へ伝達させて、中間転写ベルト61を前記離間位置に移動させている。
したがって、画像の副走査方向長さが用紙Pの副走査方向長さよりも短いフリーサイズ印刷を手差し給紙によって行う場合にも、各部の駆動に用いている搬送モータ100の駆動要求に空きの生じるタイミングである用紙Pの副走査方向後端が2次転写ローラ67を通過して、感光体71K、71M、71C、71Yの立ち下げ処理を行なっている間に、該搬送モータ100の駆動力を利用して、底板昇降部109を駆動させて手差し底板83を当接位置から離間位置へ移動させることができ、印刷完了後のダウンタイムを短縮させつつ、手差しトレイ81への用紙Pの補給待ち時間を短縮して利用性を向上させることができる。
また、本実施例のカラー画像形成装置1は、コントローラ91が、用紙Pの副走査方向後端がレジストローラ22を通過する前に、画像調整要求があると、該用紙Pの副走査方向後端が該レジストローラ22を通過すると、ワンウェイクラッチ106に搬送モータ100の駆動力を底板昇降部109へ伝達させて、手差し底板83を前記離間位置へ移動させるとともに、該画像調整処理を実施している。
したがって、用紙Pがレジストローラ22を通過してしまう前に画像調整要求があると、速やかに搬送モータ100の駆動力を利用して、底板昇降部109を駆動させて手差し底板83を当接位置から離間位置へ移動させて、次の手差し給紙による印刷に備えつつ画像調整処理を行うことができ、ダウンタイムを短縮させつつ画像調整を行なうことができるとともに、手差しトレイ81への用紙Pの補給待ち時間を短縮して利用性を向上させることができる。
以上、本発明者によってなされた発明を好適な実施例に基づき具体的に説明したが、本発明は上記実施例で説明したものに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。