JP6645122B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、印刷命令に従って用紙に印刷を行う画像形成部と、複数枚の用紙を収容し画像形成部に用紙を供給する複数の給紙カセットを備えた画像形成装置に関する。特に、給紙を行う給紙カセットを切り換えて、特定の給紙カセットから給紙を行う給紙制御をより簡単な構成で実現した画像形成装置に関する。
複写機、レーザープリンター等の電子印刷方式の画像形成装置の中で、中型又は大型の画像形成装置では、複数の給紙カセットを備え、給紙カセットごとにA3、A4といった異なるサイズの用紙を収容しておくことが一般的である。操作パネルから、あるいは通信ラインで接続された外部機器から与えられる印刷命令に含まれる用紙の情報に基づいて、画像形成装置の制御部が給紙を行うべき給紙カセットを特定し、特定された給紙カセットのピックアップローラーや給紙ローラーを駆動することにより、特定された給紙カセットから給紙が行われる。また、いわゆる混載モードにおいて、給紙カセットを切り換えながら、例えばA4用紙とA3用紙に連続してコピーを行うことが可能である。
複数の給紙カセットのピックアップローラーや給紙ローラーを単一の電動モーターで駆動する従来の画像形成装置では、給紙カセットごとに専用の電磁クラッチを設け、各電磁クラッチの接続と切断を排他的に切り換えることにより、特定の給紙カセットのピックアップローラーや給紙ローラーを回転させて給紙を行い、他の給紙カセットのピックアップローラーや給紙ローラーは回転を停止するように構成している(例えば特許文献1参照)。
特開2015−131715号公報
本発明は、複数の給紙カセットを備えた画像形成装置において、給紙すべき用紙の給紙カセットの切り換えをより簡単な構成で実現することを目的とする。その際に、切り換えに要する時間が長くならないように、つまり印刷の生産性が低下しないようにすることも重要である。
請求項1に記載の画像形成装置は、印刷命令に従って用紙に印刷を行う画像形成部と、複数枚の用紙を収容し前記画像形成部に用紙を供給する複数の給紙カセットを備えた画像形成装置であって、前記複数の給紙カセットの用紙積載台を個別に昇降させる複数の昇降機構及び昇降駆動手段と、前記用紙積載台に積載された用紙を一枚ずつ送り出すピックアップローラーと、前記ピックアップローラーから送り出された用紙を挟持して搬送する給紙ローラー及び捌きローラーからなる給紙ローラー対と、前記給紙ローラー対から供給された用紙を前記画像形成部に向けて搬送する用紙搬送手段と、前記複数の給紙カセットの給紙ローラー対を同時に駆動する共通の給紙モーターを含む給紙駆動手段と、前記昇降駆動手段及び前記給紙駆動手段を制御する制御部とを備え、前記制御部は、前記印刷命令に従って前記複数の給紙カセットの中から給紙すべき用紙の給紙カセットを特定し、特定された給紙カセットのみが給紙可能状態となり、その他の給紙カセットが給紙不可能状態となるように前記昇降駆動手段を作動させ、その後、前記給紙駆動手段を作動させることにより、前記特定された給紙カセットから用紙を画像形成部に供給するように制御することを特徴とする。
請求項2に記載の画像形成装置は、請求項1に記載の画像形成装置において、前記給紙駆動手段は前記給紙モーターが共通の給紙クラッチを介して前記複数の給紙カセットの給紙ローラー対を同時に駆動するように構成され、前記制御部は、前記給紙ローラー対を停止している間に、前記昇降駆動手段を作動させて前記給紙カセットの給紙可能状態と給紙不可能状態とを切り換えることを特徴とする。
請求項3に記載の画像形成装置は、請求項1又は2に記載の画像形成装置において、前記給紙カセットの用紙積載台を上昇させて前記用紙積載台に積載された用紙の上面に前記ピックアップローラーが所定圧力で接触しているピック可能位置が前記給紙可能状態に相当し、前記給紙カセットの用紙積載台を下降させて前記用紙積載台に積載された用紙の上面に前記ピックアップローラーが接触していないピック不可能位置が前記給紙不可能状態に相当することを特徴とする。
請求項4に記載の画像形成装置は、請求項1から3のいずれか1項に記載の画像形成装置において、電源投入時及び印刷完了後の待機状態において、前記制御部は、前記複数の給紙カセットのうちの特定の一つを前記給紙可能状態とし、他の給紙カセットを給紙不可能状態とするように、前記昇降駆動手段を作動させる待機制御を実行することを特徴とする。
請求項5に記載の画像形成装置は、請求項3に記載の画像形成装置において、前記ピック可能位置と前記ピック不可能位置との間にピック中間位置を設けたことを特徴とする。
請求項6に記載の画像形成装置は、請求項5に記載の画像形成装置において、電源投入時及び印刷完了後の待機状態において、前記制御部は、前記複数の給紙カセットを前記ピック中間位置とするように前記昇降駆動手段を作動させる待機制御を実行し、印刷実行時に、前記特定された給紙カセットの用紙積載台を上昇させる昇降駆動手段の作動と他の給紙カセットの用紙積載台を下降させる昇降駆動手段の作動を同時に実行することを特徴とする。
請求項7に記載の画像形成装置は、請求項5又は6に記載の画像形成装置において、前記ピック中間位置が、前記ピック可能位置と前記ピック不可能位置との距離の中間点より上に位置することを特徴とする。
請求項8に記載の画像形成装置は、請求項1から7のいずれか1項に記載の画像形成装置において、前記用紙積載台の下降に連動して前記捌きローラーを前記給紙ローラーから離間させる機構を更に備えていることを特徴とする。
請求項9に記載の画像形成装置は、請求項1から7のいずれか1項に記載の画像形成装置において、前記給紙ローラーの軸心周りに回動して用紙の通過を許容する位置と通過を妨げる位置との間で切り換えられる重送防止部材を備え、前記用紙積載台の下降に伴って生ずる前記ピックアップローラーの下降に連動して前記重送防止部材が前記用紙の通過を妨げる位置に切り換えられることを特徴とする。
請求項10に記載の画像形成装置は、請求項1から7のいずれか1項に記載の画像形成装置において、前記用紙積載台の下降に伴って生ずる前記ピックアップローラーの下降に連動して前記給紙ローラーへの動力伝達を遮断する機構を備えていることを特徴とする。
請求項11に記載の画像形成装置は、請求項3から10のいずれか1項に記載の画像形成装置において、前記用紙積載台の昇降に伴って所定範囲内で昇降する前記ピックアップローラーの下限位置を検出するピックアップローラー下限センサーが設けられ、前記制御部は、前記ピックアップローラー下限センサーの出力に基づいて前記給紙カセットのピック可能位置及びピック不可能位置を決めることを特徴とする。
請求項12に記載の画像形成装置は、請求項11に記載の画像形成装置において、前記ピックアップローラー下限センサーは、前記給紙カセットの用紙積載台に積載された用紙の量又は有無を検出するセンサーの働きを兼ねていることを特徴とする。
請求項1に記載の画像形成装置によれば、印刷命令に従って、つまり、操作パネルを用いて、又は外部機器から指定されたサイズの用紙が収容された給紙カセットが特定され、特定された給紙カセットのみが給紙可能状態となり、その他の給紙カセットが給紙不可能状態となるように昇降駆動手段が作動し、その後、給紙駆動手段が作動して、特定された給紙カセットから用紙が画像形成部に供給される。従って、単一の(共通の)給紙モーターで複数の給紙カセットの給紙ローラー対を駆動し、かつ、特定された給紙カセットの給紙ローラー対のみに動力を伝達する複数の切換給紙クラッチを不要とした簡単な構成で、特定された給紙カセットから給紙することが可能となる。また、給紙制御も簡単になる。これにより、画像形成装置のコストダウン等に寄与することができる。
請求項2に記載の画像形成装置によれば、給紙モーターが共通の給紙クラッチを介して複数の給紙カセットの給紙ローラー対を同時に駆動するように構成されているので、給紙モーターを給紙ローラー対以外、例えば用紙搬送手段の動力源としても使用することができる。また、制御部は、給紙ローラー対が停止している間(用紙搬送手段が作動している間)に、昇降駆動手段を作動させて給紙カセットの給紙可能状態と給紙不可能状態とを切り換えるので、例えば混載モードでA4用紙とA3用紙に連続してコピーを行うような場合に、給紙カセットの切り換えに要する時間が長くなることはない。
請求項3に記載の画像形成装置によれば、給紙可能状態及び給紙不可能状態の好ましい実施形態が示される。つまり、給紙カセットの用紙積載台を上昇させて用紙積載台上の用紙の上面にピックアップローラーが所定圧力で接触しているピック可能位置を給紙可能状態とし、給紙カセットの用紙積載台を下降させて用紙の上面にピックアップローラーが接触していないピック不可能位置を給紙不可能状態とすることが好ましい。
請求項4に記載の画像形成装置によれば、待機状態で制御部が行う待機制御により、例えばユーザーが頻繁に使用する給紙カセット、又は優先的に使用する給紙カセットが給紙可能状態となり、他の給紙カセットが給紙不可能状態となるので、印刷の際に給紙カセットの切り換えに要する時間を確率的に短縮する(印刷の生産性を高める)ことができる。
請求項5に記載の画像形成装置によれば、ピック可能位置(給紙可能状態)とピック不可能位置(給紙不可能状態)との間にピック中間位置が設けられ、更に請求項6に記載の画像形成装置によれば、待機状態で制御部が行う待機制御により、複数の給紙カセットがピック中間位置で待機し、印刷実行時に、特定された給紙カセットの用紙積載台を上昇させる昇降駆動手段の作動と他の給紙カセットの用紙積載台を下降させる昇降駆動手段の作動を同時に実行するので、印刷の際に給紙カセットの切り換えに要する時間、つまり用紙積載台の昇降に要する時間を平均的に短縮することができる。さらに、請求項7に記載の画像形成装置によれば、ピック中間位置が、ピック可能位置とピック不可能位置との距離の中間点より上に位置するので、重力に対向して用紙積載台をピック可能位置まで上昇させる時間と、モーターの駆動力に重力が加わって用紙積載台がピック不可能位置まで下降する時間とを等しくすることができ、給紙カセットを切り換える際の用紙積載台の昇降に要する時間を一層平均的に短縮することができる。
請求項8から請求項10に記載の画像形成装置によれば、給紙不可能状態に切り換えられた給紙カセットにおいて、より確実に給紙ができないようにすることができる。請求項8の構成では、用紙積載台の下降に連動して捌きローラーが給紙ローラーから離間するので、給紙ローラーが回転していても捌きローラーとの間に用紙を挟持して搬送することはない。請求項9の構成では、給紙ローラーの軸心周りに回動して用紙の通過を許容する位置と通過を妨げる位置との間で切り換えられる重送防止部材が、用紙積載台の下降に伴って生ずるピックアップローラーの下降に連動して用紙の通過を妨げる位置に切り換えられるので、用紙が給紙ローラーに達していても重送防止部材に妨げられてそれ以上進むことができない。請求項10の構成では、用紙積載台の下降に伴って生ずるピックアップローラーの下降に連動して給紙ローラーへの動力伝達が遮断されるので、給紙不可能状態に切り換えられた給紙カセットでは給紙ローラーの回転が停止し、より確実に給紙されなくなる。
請求項11に記載の画像形成装置によれば、用紙積載台の昇降に伴って所定範囲内で昇降するピックアップローラーの下限位置を検出するピックアップローラー下限センサーの出力に基づいて給紙カセットのピック可能位置及びピック不可能位置が決められるので、用紙積載台に積載された用紙の枚数が変化しても、より適切にピック可能位置及びピック不可能位置が決められる。
請求項12に記載の画像形成装置によれば、ピックアップローラー下限センサーは、給紙カセットの用紙積載台に積載された用紙の量又は有無を検出するセンサーの働きを兼ねているので、部品点数の増加(コスト上昇)を抑えることができる。
本発明の実施形態に係る画像形成装置のプリンター部の内部構成を示す模式的である。 従来の給紙部の構成を示す模式図である。 本発明の実施形態による給紙部の構成を示す模式図である。 制御部とその周辺の電子回路及び動作部のうち給紙部の制御に関係する部分を示すブロック図である。 制御部が行う給紙カセットを切り換えるための基本的な制御を示すフローチャートである。 給紙可能状態におけるピックアップローラーの周辺の概略構造を示す模式図である。 給紙不可能状態におけるピックアップローラーの周辺の概略構造を示す模式図である。 制御部によって制御される給紙部の各モーター及び各クラッチの制御の一例を示すタイミングチャートである。 制御部が給紙カセットの切り換えに関して実行する待機制御の例を示すフローチャートである。 変形例1を説明するための模式図である。 変形例2を説明するための模式図である。
以下に、本発明の実施形態に係る画像形成装置を図面に基づいて説明する。まず、実施形態に係る画像形成装置のプリンター部の概略構成を説明する。本実施形態の画像形成装置は、電子写真方式のカラーコピー機、カラー複合機等であり、そのプリンター部の内部構成を図1に模式的に示している。
この画像形成装置(プリンター部)は、画像形成部10、給紙部20、定着部30、制御部60等を備えている。原稿読取装置で読み取られた原稿の画像データ、又は通信ラインを介してコンピューター等の外部装置から受信した画像データに基づいて画像形成部10でトナー像が形成され、給紙部20から供給された用紙にトナー像が転写され、定着される。つまり電子写真方式の印刷が行われる。
画像形成部10は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)及びブラック(K)の各色に対応する計4つの作像部2、中間転写ベルト11等を備えている。4つの作像部2は、中間転写ベルト11の下に、図1で左からイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの順に、中間転写ベルト11に沿って配置されている。図1において4つの作像部2は、各色に応じた符号Y、M、C、Kを添えて2Y、2M、2C、及び2Kと表示されている。各作像部2は、矢印で示すように時計方向に回転する感光体ドラム3を有し、感光体ドラム3の周囲には、その回転方向に沿って順に、帯電部4、露光部5、現像部6、一次転写ローラー7及び感光体クリーナー8が配置されている。なお、これらの装置の参照番号4〜8は、図1において作像部2Yのみに記載され、他の作像部2M、2C、及び2Kでは省略している。
印刷すべき画像データに基づいて変調されたレーザー光が露光部5から照射され、感光体ドラム3の軸方向に偏向される。帯電部4によって一様に帯電していた感光体ドラム3の表面は、その回転に伴ってレーザー光で二次元走査され、画像データに応じた静電潜像が形成される。次に、現像部6の働きにより、感光体ドラム3の表面の静電潜像がトナーで現像され、トナー像が形成される。
中間転写ベルト11は、駆動ローラー12、従動ローラー13及びテンションローラー14に巻き掛けられ、図1に矢印で示すように、反時計方向に周回する。中間転写ベルト11の内側には各作像部2の一次転写ローラー7が配置され、中間転写ベルト11は一次転写ローラー7と感光体ドラム3との間に挟まれた状態で移動する。中間転写ベルト11と感光体ドラム3との間に一次転写ニップが形成される。
各作像部2の感光体ドラム3の表面に形成された各色のトナー像は、それぞれの一次転写ニップで中間転写ベルト11に順次転写される。イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのトナー像が順番に重ね合わされるように転写され、カラートナー像が中間転写ベルト11に形成される。一次転写後に感光体ドラム3の表面に残留しているトナーは感光体クリーナー8で掻き取られ、次の帯電、露光、現像等に備えて感光体ドラム3の表面がクリーニングされる。
中間転写ベルト11に形成されたカラートナー像は、中間転写ベルト11の周回方向において各作像部2の下流側に設けられた二次転写ニップで用紙に二次転写される。中間転写ベルト11の駆動ローラー12に巻き掛けられた部分の外側に、二次転写ローラー25が配置され、中間転写ベルト11と二次転写ローラー25との間に二次転写ニップ15が形成されている。給紙部20から給紙された用紙Pが用紙搬送路(主搬送路R0)を通って二次転写ニップ15を通過する際に、中間転写ベルト11のカラートナー像が用紙Pに二次転写される。
二次転写後の中間転写ベルト11の表面に残留するトナーは、転写ベルトクリーナー16で掻き取られる。転写ベルトクリーナー16は、中間転写ベルト11の従動ローラー13に巻き掛けられた部分の外側に配置されている。これにより、次の一次転写及び二次転写に備えて、中間転写ベルト11の表面がクリーニングされる。
二次転写ニップ15を通過してトナー像が転写された用紙Pは、その搬送路(主搬送路R0)の下流側に位置する定着部30を通過する。定着部30は、ハロゲンランプ等の定着ヒーター33を内蔵した定着ローラー31と、定着ローラー31に対峙する加圧ローラー32とを備えている。トナー像が転写された用紙Pは、定着ローラー31と加圧ローラー32との当接部分である定着ニップを通過するときに加熱、加圧され、用紙P上にトナー像が定着される。トナー像が定着された用紙Pは、排出ローラー対38によって外部へ(排紙トレイ上へ)排出される。
給紙部20は、用紙Pを収容する複数(図1に示す例では上下2段)の給紙カセット21を備えている。また、給紙カセット21内の用紙Pを一枚ずつ送り出すピックアップローラー41、送り出された用紙を挟持して給紙路R1へ搬送する給紙ローラー対である給紙ローラー42及び捌きローラー43が給紙カセット21ごとに設けられている。通常、複数の給紙カセット21には異なるサイズの用紙(A3、B4、A4等の定型用紙)が収容され、印刷を行う際に、複数の給紙カセット21のうちの給紙すべき用紙の給紙カセット21が特定され、特定された給紙カセットから用紙Pが給紙路R1へ搬送される。
給紙路R1から主搬送路R0へ移行する部分に、用紙Pを二次転写ニップ15に送り出すタイミングをとるレジストローラー対24が配置されている。給紙路R1へ送り出された用紙は、その前端がレジストローラー対24に突き当てられた状態で一旦停止する。これによって用紙Pの搬送方向での位置決めが行われ、画像形成部10でのトナー像の形成及び一次転写に同期したタイミングで用紙Pが給紙路R1から主搬送路R0へ、つまり二次転写ニップ15へ送り出される。また、下段の給紙カセット21の給紙ローラー42及び捌きローラー43からレジストローラー対24までの給紙路が長くなるので、その間に搬送ローラー対44が設けられている。なお、搬送ローラー対44及びレジストローラー対24は、用紙Pを画像形成部10に向けて搬送する用紙搬送手段に相当する。
給紙路R1及び主搬送路R0を含む用紙搬送路の複数個所に、用紙Pの有無を検出する用紙センサー(例えばフォトセンサー)が配置されている。図1では、レジストローラー対24の上流側に配置された用紙センサー34と定着部30の下流側に配置された用紙センサー35のみが描かれている。他の箇所に配置された用紙センサーは図示を省略している。
各用紙センサーの検出信号は制御部60に入力され、制御部60は、各用紙センサーの検出信号に基づいて、用紙Pの前端又は後端の通過タイミングを判断し、各部のモーター等の起動、停止タイミングを制御することができる。例えば、制御部60は、用紙Pの前端が用紙センサー34を通過してから用紙Pの後端が用紙センサー34を通過するまでの時間を内蔵タイマーを用いて計測し、計測された時間に用紙搬送速度を掛けることにより、用紙Pのサイズ(搬送方向の長さ)を算出する。そして、この用紙サイズに応じた時間だけレジストローラー対24を回転駆動する。
次に、制御部60による各部の制御のうち、本発明の特徴である給紙部20の制御について説明する。また、制御方法だけでなく、メカニカルな構造についても、従来の構成と異なる点を説明する。まず、比較のために、本発明の構成のベースとなる従来の給紙部の構成を図2に示す。
図2において、給紙部20を構成する上下2段の給紙カセット21は同じ構造を有し、それぞれ箱体の中に複数枚の用紙が積載される用紙積載台45を備えている。この用紙積載台45は、ピックアップローラー41に近い方の側が反対側の軸心AX1を中心に上下に揺動(昇降)可能であり、各給紙カセット21の用紙積載台45を個別に昇降させる昇降機構46及び昇降駆動手段としての昇降モーター47が設けられている。
昇降モーター47の駆動によって昇降機構46の右端部が左端部の軸心AX2を中心に上下に揺動すると、それに伴って用紙積載台45の右側(ピックアップローラー41に近い方の側)が左端部の軸心AX1を中心に上下に揺動(昇降)するように構成されている。昇降モーター47を正転させると用紙積載台45が上昇し、昇降モーター47を逆転させると用紙積載台45が下降する。
昇降モーター47の駆動によって用紙積載台45が上昇し、積載された用紙Pの上面にピックアップローラー41が所定の圧力で接触している状態でピックアップローラー41が回転すると、一番上の用紙Pが給紙ローラー42及び捌きローラー43のニップへ送り出される。そして、給紙ローラー42及び捌きローラー43は用紙Pを挟持して給紙路R1からレジストローラー対24へ搬送し、レジストローラー対24が画像形成部10での動作とタイミングをとりながら用紙Pを主搬送路R0へ、つまり二次転写ニップ15へ送り出す。
この従来構成では、単一(共通)の給紙モーター50が第1給紙クラッチ51を介して上段の給紙カセット21のピックアップローラー41及び給紙ローラー42を駆動すると共に、第2給紙クラッチ52を介して下段の給紙カセット21のピックアップローラー41及び給紙ローラー42を駆動する。更に、給紙モーター50は、レジストクラッチ53を介してレジストローラー対24を駆動すると共に、搬送クラッチ54を介して搬送ローラー対44を駆動する。
これらのクラッチ51〜54は電磁クラッチであり、その断続制御及び給紙モーター50のオン・オフ制御は、制御部60によって適切に実行される。上段の給紙カセット21から用紙Pを給紙するときは第1給紙クラッチ51が接続される一方で第2給紙クラッチ52及び搬送クラッチ54は切断され、下段の給紙カセット21から用紙Pを給紙するときは第2給紙クラッチ52及び搬送クラッチ54が接続される一方で第1給紙クラッチ51は切断される。このようにして、給紙対象の給紙カセット21が切り換えられる。
次に、図3に本発明の実施形態による給紙部の構成を示す。この実施形態の給紙部20が図2に示した従来の給紙部20と異なる点は、給紙モーター50が単一(共通)の給紙クラッチ55を介して上段の給紙カセット21及び下段の給紙カセット21の両方のピックアップローラー41及び給紙ローラー42を駆動している点である。給紙モーター50がレジストクラッチ53を介してレジストローラー対24を駆動し、搬送クラッチ54を介して搬送ローラー対44を駆動する点は図2に示した従来の給紙部20と同じである。また、上段の給紙カセット21及び下段の給紙カセット21の用紙積載台45を個別に昇降させる昇降機構46及び昇降モーター47(第1昇降モーター47A及び第2昇降モーター47B)が設けられている点も図2に示した従来の給紙部20と同じである。なお、給紙モーター50及び給紙クラッチ55は給紙駆動手段を構成している。
図3の給紙部20では、共通の給紙モーター50が共通の給紙クラッチ55を介して複数の(上下段の)給紙カセット21のピックアップローラー41及び給紙ローラー42を駆動するので、図2の従来の給紙部20のように第1及び第2の給紙クラッチ51、52によって給紙対象の給紙カセット21を切り換えることができない。そこで、制御部60は、各給紙カセット21の昇降モーター47(第1昇降モーター47A及び第2昇降モーター47B)の駆動を個別に制御することにより、給紙対象の給紙カセット21を切り換える。以下に、本発明の実施形態に係る給紙カセットの切り換え制御を図面に沿って説明する。
まず、図4に、制御部60とその周辺の電子回路及び動作部のうち、給紙部20の制御に関係する部分をブロック図として示す。制御部60は、マイクロプロセッサー、プログラム記憶用のROM、データ記憶用のRAM、外部機器との通信インターフェイス、前述の内蔵タイマー等を備えている。画像形成装置の操作パネル61と制御部60は双方向の通信ラインで接続され、操作パネル61からユーザーが入力した各設定情報、実行指示等の信号が制御部60へ送信されると共に、操作パネル61の表示器(例えばLCD)の表示データが制御部60から操作パネル61へ送信される。
また、制御部60は、シリアル通信やローカルエリアネットワーク等の通信装置(インターフェイス)62を介してコンピューター等の外部機器と接続されている。操作パネル61から、あるいは外部機器から与えられる印刷命令には、印刷対象の画像データと共に、印刷に使用する用紙の情報(A4、A3等の用紙サイズ)が含まれている。この情報に基づいて、複数の給紙カセット21の中から給紙すべき用紙の給紙カセット21を特定する給紙カセット特定部601が、制御部60内にソフトウェア(プログラム)及びハードウェア(ALU、レジスタ、RAM等)で構成されている。
また、制御部60は、印刷を実行する際に、制御プログラム等に従って前述の給紙モーター50、第1昇降モーター47A、第2昇降モーター47B、給紙クラッチ55、レジストクラッチ53、及び搬送クラッチ54を制御する。図4ではこれらのモーターやクラッチを制御部60が直接制御するように描いているが、実際にはそれぞれの駆動回路を介して制御する。
図5は、本実施形態の画像形成装置において、給紙カセット21を切り換えるために制御部60が行う基本的な制御を示すフローチャートである。ステップS101において、制御部60(の給紙カセット特定部601)が、複数の給紙カセット21の中から給紙すべき用紙の給紙カセット21を特定する。前述のように、操作パネル61から、あるいは外部機器から与えられる印刷命令に含まれる用紙の情報に基づいて、給紙カセット21を特定する。
続くステップS102において、制御部60は、第1及び第2昇降モーター47A、47Bを駆動し、特定された給紙カセット21を給紙可能状態に、かつ、他の給紙カセット21を給紙不可能状態にする。例えば、図3において、上段の給紙カセット21を特定した場合、第1昇降モーター47Aを正転させることにより、昇降機構46を介して上段の給紙カセット21の用紙積載台45を上昇させる。他の給紙カセットである下段の給紙カセット21は、第2昇降モーター47Bを逆転させることにより、昇降機構46を介して用紙積載台45を下降させる。
その結果、上段の給紙カセット21の用紙積載台45に積載された用紙Pの上面が所定の圧力でピックアップローラー41に接触してピック可能位置(給紙可能状態)になり、下段の給紙カセット21の用紙積載台45に積載された用紙Pの上面はピックアップローラー41から離れて、ピック不可能位置(給紙不可能状態)になる。
この後、ステップS103において、制御部60は、給紙クラッチ55を接続する。つまり、給紙駆動手段を作動させる。その結果、上下段の給紙カセット21で同時にピックアップローラー41が回転を始めるが、ピック可能位置(給紙可能状態)にある上段の給紙カセット21から用紙が送り出され、ピック不可能位置(給紙不可能状態)にある下段の給紙カセット21ではピックアップローラー41が空転するだけで用紙は送り出されない。なお、給紙モーター50は給紙クラッチ55を接続する前に起動しておく必要がある。また、複数枚の用紙に連続印刷するような場合は、給紙モーター50は回転状態を維持し、給紙クラッチ55の断続によって給紙駆動手段の作動と非作動が切り換えられる。
図6は、ピックアップローラー41の周辺の概略構造を示す模式図である。ピックアップローラー41と給紙ローラー42は共通のローラーホルダー40に軸支され、ローラーホルダー40は、給紙ローラー42の軸心AX3を中心にして、ピックアップローラー41側が矢印で示すように上下に所定範囲内で揺動できるように構成されている。また、ピックアップローラー41及びローラーホルダー40の自重(重力モーメント)により、あるいは、スプリング等の付勢手段による付勢力を加えて、ピックアップローラー41を下方に押す力Fが働いている。この力Fによって、用紙積載台45に積載された用紙Pの上面にピックアップローラー41が所定の圧力で接触することになる。
また、ローラーホルダー40の揺動範囲の下限位置、言い換えればピックアップローラー41の上下動の下限位置を検出するピックアップローラー下限センサー63が設けられている。ピックアップローラー下限センサー63はリミットスイッチ又は光センサー等で構成され、その出力信号が制御部60に入力されている(図4参照)。制御部60は、例えば、ピックアップローラー下限センサー63の出力信号がHレベル(リミットスイッチがオン)であれば、ピックアップローラー41が下限位置にあり、Lレベル(リミットスイッチがオフ)であればピックアップローラー41が下限位置から離れて上昇していると判断する。
図6は、給紙カセット21の給紙可能状態、つまり、用紙積載台45がピック可能位置まで上昇した状態を示しており、用紙積載台45に積載された用紙Pの上面でピックアップローラー41が持ち上げられ、ピックアップローラー下限センサー63の出力信号がLレベル(リミットスイッチがオフ)になっている。
図7に、給紙カセット21の給紙不可能状態、つまり、用紙積載台45がピック不可能位置まで下降した状態を示す。この状態では、ピックアップローラー41が下限位置まで下がり、ピックアップローラー下限センサー63の出力信号がHレベル(リミットスイッチがオン)になっている。
従って、制御部60は、ピックアップローラー下限センサー63の出力信号に基づいて昇降モーター47A(47B)を正逆転駆動することにより、用紙積載台45を昇降させてピック可能位置(給紙可能状態)とピック不可能位置(給紙不可能状態)とを適切に切り換えることができる。例えば、ピック不可能位置からピック可能位置に切り換えるときは、昇降モーター47A(47B)を正転駆動して用紙積載台45を上昇させ、ピックアップローラー下限センサー63の出力信号がHレベルからLレベルに変化してから所定時間後に(所定圧力でピックアップローラー41が用紙Pに接触した状態で)昇降モーター47A(47B)を停止する。逆に、ピック可能位置からピック不可能位置に切り換えるときは、昇降モーター47A(47B)を逆転駆動して用紙積載台45を下降させ、ピックアップローラー下限センサー63の出力信号がLレベルからHレベルに変化してから所定時間後に昇降モーター47A(47B)を停止する。
図8に、制御部60によって制御される給紙部20の各モーター及び各クラッチのオン・オフに関するタイミングチャートの一例を示す。一枚目の給紙が上段の給紙カセット21から行われ、二枚目の給紙が下段の給紙カセット21から行われるように給紙カセット21を切り換えるときの例が示されている。この例では、一枚目の給紙中に給紙クラッチ55を切断(OFF)にして、ピックアップローラー41及び給紙ローラー42を停止している間(レジストクラッチ53はONでレジストローラー対24が回転中)に、昇降モーター47A及び47Bを同時にONにして、給紙カセット21の切り換えを行う。
つまり、上段の給紙カセット21の第1昇降モーター47Aを逆転駆動して用紙積載台45を下降させると共に、下段の給紙カセット21の第2昇降モーター47Bを正転駆動して用紙積載台45を上昇させる。このように、ピックアップローラー41及び給紙ローラー42を停止している間に給紙カセット21の給紙可能状態と給紙不可能状態とを切り換えるので、例えば混載モードでA4用紙とA3用紙に連続してコピーを行うような場合に、給紙カセット21の切り換えに要する時間を短縮することができる。
予め、優先的に使用する給紙カセット(例えば、下段の給紙カセット)21を決めておき、電源投入時又は印刷完了後の待機状態で、制御部60が、当該給紙カセット(下段の給紙カセット)21を給紙可能状態とし、他の給紙カセット(上段の給紙カセット)21を給紙不可能状態とするように、昇降モーター47A及び47Bを作動させる待機制御を実行するようにしてもよい。こうすることにより、給紙カセット21の切り換えをできるだけ少なくし、印刷に要する時間を確率的に短縮(印刷の生産性を高める)ことができる。
図9は、制御部60が実行する待機制御の別の例を示すフローチャートである。この例の待機制御では、給紙可能状態(ピック可能位置)と給紙不可能状態(ピック不可能位置)との間にピック中間位置が設けられ、待機状態で複数の給紙カセット21がすべてピック中間位置に設定されて待機する。具体的には、前述のピックアップローラー下限センサー63の出力信号に基づいて、制御部60が昇降モーター47A(47B)の正転、逆転、停止を制御することにより、ピック中間位置に設定される。
制御部60は、ステップS201でピックアップローラー下限センサー63の出力信号がHレベルか否かチェックする。Hレベルでなければ(Lレベルならば)、Hレベルになるまで、つまり、ピックアップローラー41が下限位置に達するまで昇降モーター47A(47B)を逆転して用紙積載台45を下降させる(ステップS202)。この後、ステップS203で昇降モーター47A(47B)を正転させて、ピックアップローラー下限センサー63の出力信号がLレベルになるまで(ステップS204)用紙積載台45を上昇させる。Lレベルになれば、制御部60は内蔵タイマーをリセットし(ステップS205)、昇降モーター47A(47B)を逆転して(ステップS206)用紙積載台45を下降させる。内蔵タイマーが終了すれば(ステップS207)、昇降モーター47A(47B)を停止する(ステップS208)。
上記の用紙積載台45を下降させる時間を決める内蔵タイマーの値は、昇降モーター47A(47B)を逆転させたときの用紙積載台45の下降スピード(下降距離)を考慮して、給紙可能状態(ピック可能位置)と給紙不可能状態(ピック不可能位置)との略中間位置(ピック中間位置)で昇降モーター47A(47B)を停止する(ステップS208)ように定められる。このような一連の待機制御により、複数の給紙カセット21がすべてピック中間位置に設定されて待機する。印刷実行時に、特定された給紙カセット21の用紙積載台45を上昇させる昇降モーター47A(47B)の作動と他の給紙カセット21の用紙積載台45を下降させる昇降モーター47A(47B)の作動を同時に実行するので、給紙カセット21を切り換える際の用紙積載台45の昇降に要する時間を平均的に短縮することができる。
用紙積載台45を下降させる時間を決める内蔵タイマーの値は、上記のようにして定められる値よりも短めに設定してもよい。言い換えれば、ピック可能位置とピック不可能位置とのほぼ中間位置より少し上にピック中間位置を設定してもよい。そうすることにより、重力に対向して用紙積載台45をピック可能位置まで上昇させる時間と、昇降モーター47A(47B)の駆動力に重力が加わって用紙積載台45がピック不可能位置まで下降する時間とをほぼ等しくすることができ、給紙カセット21を切り換える際の用紙積載台45の昇降に要する時間を一層平均的に短縮することができる。
以上のような給紙カセット21の切り換え制御によれば、従来の構成で必要な2個の給紙クラッチ51、52(図2)が1個の給紙クラッチ55(図3)で済むので、部品点数が減ると共に、2個の給紙クラッチ51、52の切り換え制御が不要になるので、給紙制御も簡単になる。しかしながら、特定された給紙カセット21のピックアップローラー41及び給紙ローラー42が回転している間は、他の給紙カセット21のピックアップローラー41及び給紙ローラー42も回転(空転)している。そこで、他の給紙カセット21における給紙不可能状態をより確かなものとするための工夫について、本実施形態の変形例として以下に説明する。
変形例1では、用紙積載台45の下降に連動して、給紙ローラー対を構成する捌きローラー43を給紙ローラー42から離間させる機構が設けられている。つまり、図10に示すように、用紙積載台45が下降して給紙不可能状態(ピック不可能位置)となったとき、ピックアップローラー41が用紙Pの上面から離れるだけでなく、捌きローラー43が給紙ローラー42から離間する。従って、仮に一番上の用紙Pの前端が前回の給紙の際に連れ送り(重送)によって給紙ローラー42まで進んでいることがあっても、それ以上進むことはない。
なお、用紙積載台45の下降に連動して捌きローラー43を給紙ローラー42から離間させる機構は、種々の公知技術を用いて容易に実現可能である。例えば、ピックアップローラー41の上下動を可能にするローラーホルダー40と同様の揺動ホルダーによって捌きローラー43を軸支し、通常時は揺動ホルダーをスプリング等で上方向に(給紙ローラー42に接触するように)付勢する。そして、用紙積載台45が下降して給紙不可能状態(ピック不可能位置)となったとき、それに連動して(カム機構等を用いて)揺動ホルダーの上方向への付勢が解除されて揺動ホルダーが給紙ローラー42から離れるようにすればよい。
変形例2では、図11に示すように、給紙ローラー42の軸心AX3周りに回動して用紙の通過を許容する位置(破線の水平位置)と通過を妨げる位置(実線の鉛直位置)との間で矢印のように切り換えられる重送防止部材48を設ける。用紙積載台45の下降に伴って生ずるピックアップローラー41の下降に連動して重送防止部材48が用紙の通過を妨げる位置に切り換えられる。従って、仮に一番上の用紙Pの前端が前回の給紙の際に連れ送り(重送)によって給紙ローラー42まで進んでいることがあっても、重送防止部材48に妨げられて、それ以上進むことはない。具体的な連動機構については、変形例1と同様に、カム機構等の種々の公知技術を用いて容易に実現可能である。
変形例3では、用紙積載台45の下降に伴って生ずるピックアップローラー41の下降に連動して、給紙ローラー42への動力伝達を遮断する機構が設けられる。例えば、給紙ローラー42の回転軸に沿ってスライド可能なギアを設け、そのスライドにより給紙モーター50(給紙クラッチ55)からの駆動力を給紙ローラー42に伝達し、又は遮断するように構成することができる。ピックアップローラー41の下降に連動してギアをスライドさせる構造については、カム機構等の種々の公知技術を用いて容易に実現可能である。
この変形例では、給紙不可能状態(ピック不可能位置)に切り換えられた給紙カセット21のピックアップローラー41の回転が停止するので、用紙Pの送り出しが確実にできなくなるだけでなく、その分だけ給紙モーター50の負荷が軽くなり、エネルギー(電力)ロスが少なくなるメリットも得られる。
以上に本発明の実施形態について説明したが、各部の形状や構造、制御ステップ等は図面を参照しながら説明した具体的なものに限定されるわけではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。例えば、上記の実施形態では、上下2段の給紙カセットを有する画像形成装置を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されず、3段以上の給紙カセットを有する画像形成装置にも適用することができる。
また、ピックアップローラー下限センサー63が、給紙カセット21の用紙積載台45に積載された用紙Pの量又は有無を検出するセンサーの働きを兼ねるようにしてもよい。例えば、制御部60が昇降モーター47A(47B)を正転駆動して用紙積載台45を下限位置から上昇させたときに、ピックアップローラー下限センサー63の出力がHレベルからLレベルに変化するまでの時間を評価することにより、用紙積載台45に積載された用紙Pの量(厚み)を推定することが可能である。つまり、ピックアップローラー下限センサー63を用いて用紙エンプティ(又は用紙エンプティ直前)を検出することが可能である。あるいは、用紙の上面に接触する従来のエンプティ検出レバーと協働してピックアップローラー下限センサー63が用紙エンプティを検出するように構成してもよい。
10 画像形成部
21 給紙カセット
24 レジストローラー対(用紙搬送手段)
40 ローラーホルダー
41 ピックアップローラー
42 給紙ローラー
43 捌きローラー
44 搬送ローラー対(用紙搬送手段)
45 用紙積載台
46 昇降機構
47、47A、47B 昇降モーター(昇降駆動手段)
48 重送防止部材
50 給紙モーター(給紙駆動手段)
55 給紙クラッチ(給紙駆動手段)
60 制御部
63 ピックアップローラー下限センサー

Claims (12)

  1. 印刷命令に従って用紙に印刷を行う画像形成部と、複数枚の用紙を収容し前記画像形成部に用紙を供給する複数の給紙カセットを備えた画像形成装置であって、
    前記複数の給紙カセットの用紙積載台を個別に昇降させる複数の昇降機構及び昇降駆動手段と、
    前記用紙積載台に積載された用紙を一枚ずつ送り出すピックアップローラーと、
    前記ピックアップローラーから送り出された用紙を挟持して搬送する給紙ローラー及び捌きローラーからなる給紙ローラー対と、
    前記給紙ローラー対から供給された用紙を前記画像形成部に向けて搬送する用紙搬送手段と、
    前記複数の給紙カセットの給紙ローラー対を同時に駆動する共通の給紙モーターを含む給紙駆動手段と、
    前記昇降駆動手段及び前記給紙駆動手段を制御する制御部とを備え、
    前記制御部は、前記印刷命令に従って前記複数の給紙カセットの中から給紙すべき用紙の給紙カセットを特定し、特定された給紙カセットのみが給紙可能状態となり、その他の給紙カセットが給紙不可能状態となるように前記昇降駆動手段を作動させ、その後、前記給紙駆動手段を作動させることにより、前記特定された給紙カセットから用紙を画像形成部に供給するように制御することを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記給紙駆動手段は前記給紙モーターが共通の給紙クラッチを介して前記複数の給紙カセットの給紙ローラー対を同時に駆動するように構成され、前記制御部は、前記給紙ローラー対を停止している間に、前記昇降駆動手段を作動させて前記給紙カセットの給紙可能状態と給紙不可能状態とを切り換えることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記給紙カセットの用紙積載台を上昇させて前記用紙積載台に積載された用紙の上面に前記ピックアップローラーが所定圧力で接触しているピック可能位置が前記給紙可能状態に相当し、前記給紙カセットの用紙積載台を下降させて前記用紙積載台に積載された用紙の上面に前記ピックアップローラーが接触していないピック不可能位置が前記給紙不可能状態に相当することを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
  4. 電源投入時及び印刷完了後の待機状態において、前記制御部は、前記複数の給紙カセットのうちの特定の一つを前記給紙可能状態とし、他の給紙カセットを給紙不可能状態とするように、前記昇降駆動手段を作動させる待機制御を実行することを特徴とする
    請求項1から3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  5. 前記ピック可能位置と前記ピック不可能位置との間にピック中間位置を設けたことを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
  6. 電源投入時及び印刷完了後の待機状態において、前記制御部は、前記複数の給紙カセットを前記ピック中間位置とするように前記昇降駆動手段を作動させる待機制御を実行し、印刷実行時に、前記特定された給紙カセットの用紙積載台を上昇させる昇降駆動手段の作動と他の給紙カセットの用紙積載台を下降させる昇降駆動手段の作動を同時に実行することを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。
  7. 前記ピック中間位置が、前記ピック可能位置と前記ピック不可能位置との距離の中間点より上に位置することを特徴とする請求項5又は6に記載の画像形成装置。
  8. 前記用紙積載台の下降に連動して前記捌きローラーを前記給紙ローラーから離間させる機構を更に備えていることを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  9. 前記給紙ローラーの軸心周りに回動して用紙の通過を許容する位置と通過を妨げる位置との間で切り換えられる重送防止部材を備え、前記用紙積載台の下降に伴って生ずる前記ピックアップローラーの下降に連動して前記重送防止部材が前記用紙の通過を妨げる位置に切り換えられることを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  10. 前記用紙積載台の下降に伴って生ずる前記ピックアップローラーの下降に連動して前記給紙ローラーへの動力伝達を遮断する機構を備えていることを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  11. 前記用紙積載台の昇降に伴って所定範囲内で昇降する前記ピックアップローラーの下限位置を検出するピックアップローラー下限センサーが設けられ、前記制御部は、前記ピックアップローラー下限センサーの出力に基づいて前記給紙カセットのピック可能位置及びピック不可能位置を決めることを特徴とする請求項3から10のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  12. 前記ピックアップローラー下限センサーは、前記給紙カセットの用紙積載台に積載された用紙の量又は有無を検出するセンサーの働きを兼ねていることを特徴とする請求項11に記載の画像形成装置。
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