JP6200625B2 - トラック荷台の下部構造及びトラック - Google Patents
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Description
サイドスカート102の上面には長手方向に適当な間隔で貫通穴を設けており、この貫通穴に荷役用の床フック103の基部103aを通すことでサイドスカートの内側空間102a内に床フック103を出し入れ自在に格納する構造になっている。また、サイドスカートの内側空間102aのうち床フック103が出入りする箇所を床フック用カバー104で覆うことで、床フックの基部103aの汚れ防止及び荷台下部から埃、水分、光等が貫通穴を通過して荷室内に侵入することがないようにしている。
このような問題を考慮して、例えば特許文献1には、床板(フロアパネル)をFRP製にすると共に床板の端部に直接サイドスカート(サイドレール)を取り付ける構造にすることで、床フックを床板表面の所望の位置に取り付けられる技術が開示されている。
すなわち、床板表面の所望の位置に形成したボルト穴を利用して床フックを固着することになるため、床フックを出し入れ自在な構造にできず、床フックを使用しない際や荷物の搬出入の際に床フックが邪魔になるという問題がある。
また、従来技術はFRP製の床板に適用し得る技術であり、トラック荷台の下部構造として一般的な横根太の端部にサイドレールを取り付けた構造には適用できないという問題がある。
また、前記サイドスカートが、横根太上の床板を位置決め・固定するための凸部と、当該凸部から車両の中央方向にのびる薄板状の延伸部とを備えており、床板及び延伸部を横根太に対してボルト締めで一体的に固定することを特徴とする。
本発明のトラックは、上記トラック荷台の下部構造を備えることを特徴とする。
また、サイドスカートに凸部と延伸部を設けて、床板と延伸部とを横根太に対して一体的に締結・固定することで、床板表面の水分が横根太にまで侵入しない程度の防水性を確保できる。
本発明のトラック荷台の下部構造の第1の実施の形態について説明する。なお、以下の説明において車両の進行方向を「前方」と表記する。また、トラック荷台の下部構造はおおよそ左右対称になっているため、以下、主に左側の下部構造について説明する。
図1(a)〜(c)に示すように、本実施の形態におけるトラック荷台の下部構造10は、トラックのシャーシフレーム11に荷台を取り付けるための構造であり、横根太20、サイドスカート30、床フック40及び床フック用カバー50、縦根太60及びスペーサー70から概略構成される。前後方向にのびるシャーシフレーム11の上面にはスペーサー70を挟んで縦根太60が配置され、縦根太60と横根太20とが連結板(図示略)で連結される。なお、理解を容易にするために図1(c)の平面図においては床材やサイドスカート30の一部等の図示を省略している。
本発明においてサイドスカート30の断面形状が「略コ字状」であるとは、サイドスカート30を横根太20の端部に取り付けた状態において、横根太20の端面を覆うべく鉛直方向にのびる鉛直部材34aと、当該鉛直部材34aの下端から車両の内側に向かってのびる下側部材34bと、鉛直部材34aの上端から車両の内側に向かってのびる上側部材34cの3つの部材から成る形状を指すものとする。これら3つの部材の相対的な大小関係に制限はなく、例えば上側部材34cが下側部材34bに対して極端に大きい(あるいは小さい)形状であってもよい。また、これら3つの部材によって囲まれる空間を本発明における「内側空間31」とする。
サイドスカート30の上面(上記上側部材34c)には、床板12を位置決め・固定するための凸部35をその長手方向(車両の前後方向)に沿って設けている。また、凸部35から車両の中央方向に向かって薄板状の延伸部36を設けている。そして、皿ボルト37aを用いて床板12と延伸部36とを横根太20に対して一体的に締結・固定することで、床板12表面の水分が横根太20にまで侵入しない程度の防水性を確保している。サイドスカート30の下面(上記下側部材34b)も横根太20に対してボルト37bで締結・固定している。
床フック40は、水平面内で前後方向にのびるフック本体41と、フック本体41の前後の端部近傍から下方にのびる2本の基部42によって略Π字状に形成されている。フック本体41は常にサイドスカート30の上面から外部(荷室内)に露出しており、2本の基部42はサイドスカート30上面の貫通穴32に通されている。使用時にフック本体41を持ち上げると基部42が内側空間31から外部に引き出され、基部42の下端に取り付けてあるストッパー43が上側部材34cの下面に接触することで床フック40が貫通穴32から抜け出ないようになっている。また、未使用時には自重により基部42が内側空間31内に下がっていくことでフック本体41のみが外部に露出する仕組みになっている。床フック40の形状は特に限定されるものではなく、例えば2本の基部42の上端からフック本体41にかけて滑らかに繋がる略U字状や、基部42が1本の略T字状等であってもよい。
床フック用カバー50は内側空間31に設けられる空隙部33内に配置される。換言すると、空隙部33内に床フック用カバー50を配置できるように空隙部33と床フック用カバー50の寸法を決定する。上述の通り空隙部33は内側空間31内の長手方向全域に亘って設けられているので、内側空間31内における床フック用カバー50の取り付け位置を決める際に、従来のように横根太20との干渉を考慮することなく、所望の位置を選択することができる。つまり、ユーザーの要望に応じた床フック40の取り付け位置・間隔・個数の調節が可能になる。
次に、本発明のトラック荷台の下部構造の第2の実施の形態について説明するが、上記第1の実施の形態と同一の構造になる箇所については同一の符号を付してその説明を省略する。
図2に示すように、本実施の形態ではサイドスカート80が横根太20上の床板12を位置決め・固定するための凸部35を備えず、その替わりに断面L字状の位置決め部材81を備える点に特徴を有する。
位置決め部材81は床板12とサイドスカート30に上下から挟まれる位置に配置され、ボルト82を用いて床板12と位置決め部材81とサイドスカート30を横根太20に対して一体的に締結・固定している。
位置決め部材81を用いることでサイドスカート30の形状を簡略化できるため、サイドスカート30の製造コストを抑制することができる。
11 シャーシフレーム
12 床板
20 横根太
30 サイドスカート
31 内側空間
31a 開口部
32 貫通穴
33 空隙部
34a 鉛直部材
34b 下側部材
34c 上側部材
35 凸部
36 延伸部
37a 皿ボルト
37b ボルト
40 床フック
41 フック本体
42 基部
43 ストッパー
50 床フック用カバー
60 縦根太
70 スペーサー
80 サイドスカート
81 位置決め部材
82 ボルト
Claims (3)
- 車両の前後方向に間隔をあけて配置される複数の横根太と、横根太の端部に取り付けられて車両の前後方向にのびる断面略コ字状のサイドスカートと、サイドスカートの略コ字状によって画定される内側空間内に出し入れ自在に格納される床フックと、当該内側空間内に配置されて前記床フックの基部を覆う床フック用カバーとからなるトラック荷台の下部構造であって、
前記床フック用カバーを配置し得る寸法の空隙部を前記内側空間内の長手方向全域に亘って設けることを特徴とするトラック荷台の下部構造。 - 前記サイドスカートが、横根太上の床板を位置決め・固定するための凸部と、当該凸部から車両の中央方向にのびる薄板状の延伸部とを備えており、床板及び延伸部を横根太に対してボルト締めで一体的に固定することを特徴とする請求項1に記載のトラック荷台の下部構造。
- 請求項1又は2に記載のトラック荷台の下部構造を備えることを特徴とするトラック。
Priority Applications (1)
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JP2014075805A JP6200625B2 (ja) | 2014-04-01 | 2014-04-01 | トラック荷台の下部構造及びトラック |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2014075805A JP6200625B2 (ja) | 2014-04-01 | 2014-04-01 | トラック荷台の下部構造及びトラック |
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Family Applications (1)
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