JP6197865B2 - 中空重合体粒子の水性分散液およびその製造方法 - Google Patents

中空重合体粒子の水性分散液およびその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、中空重合体粒子の水性分散液およびその製造方法に関する。
近年、書籍、雑誌等の出版物;チラシ、パンフレット、ポスター等の商業広告物等の印刷物の印刷方法が多様化されている。広範な用途における単色印刷および多色印刷への適応性の観点から、塗被紙の不透明度および吸水性の向上が要求されている。
従来、中空重合体粒子を含有する塗被組成物が、塗被紙の製造において使用されている。たとえば、特許文献1では、コア重合体粒子(A)、シェル層(B)およびシェル層(C)の3層構造を有する重合体粒子を含有する水性分散液に、塩基を添加してpHを7以上とすることで、コア重合体粒子(A)に含有される酸性基の少なくとも一部を中和し、コア重合体粒子(A)内部に空隙を形成することで、中空重合体粒子の水性分散液を製造する方法が開示されている。
中空重合体粒子の水性分散液を製造する場合には、重合反応に由来する水性分散液中の残留モノマーを除去するために、スチーム(飽和水蒸気)を吹き込むスチームストリッピングが好適に行われるが、従来公知の中空重合体粒子の水性分散液の製造方法では、重合工程、塩基処理工程および残留モノマー除去工程終了後における中空重合体粒子の水性分散液中の凝集物(コアギュラム)の量が比較的多く、このようなコアギュラムを濾過により除去するための濾過時間が長いため生産性に劣り、また、重合反応器のクリーニングの頻度も多いため作業性に劣るという課題もあった。
特開2009−144029号公報
本発明の目的は、凝集物(コアギュラム)の量が少ない中空重合体粒子の水性分散液の製造方法、および該製造方法により得られる中空重合体粒子の水性分散液を提供することにある。
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意研究した結果、中空重合体粒子を、コア重合体粒子(A)、内側シェル層(B)、中間シェル層(C)および外側シェル層(D)の4層構造で形成し、かつ、外側シェル層(D)を形成するための単量体混合物(d)として、酸性基含有単量体の含有割合が特定量以下であるものを使用することにより、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明によれば、単量体混合物(a)を共重合し、コア重合体粒子(A)を形成する工程と、単量体混合物(b)を、前記コア重合体粒子(A)の存在下で共重合し、前記コア重合体粒子(A)を実質的に包囲する内側シェル層(B)を形成する工程と、単量体混合物(c)を、前記内側シェル層(B)が形成されたコア重合体粒子(A)の存在下で共重合し、前記内側シェル層(B)を実質的に包囲する中間シェル層(C)を形成する工程と、単量体混合物(d)を、前記内側シェル層(B)および中間シェル層(C)が形成されたコア重合体粒子(A)の存在下で共重合し、前記中間シェル層(C)を実質的に包囲する外側シェル層(D)を形成する工程と、塩基を、前記内側シェル層(B)、前記中間シェル層(C)および前記外側シェル層(D)が形成されたコア重合体粒子(A)を含有する水性分散液に添加し、該水性分散液のpHを7以上とする工程と、を備え、前記単量体混合物(d)として、酸性基含有単量体の含有割合が0.15重量%以下であるものを使用することを特徴とする中空重合体粒子の水性分散液の製造方法が提供される。
本発明の製造方法において、前記単量体混合物(a)が、酸性基含有単量体20〜50重量%、およびこれと共重合可能な単量体50〜80重量%からなり、前記単量体混合物(b)が、酸性基含有単量体1〜10重量%、およびこれと共重合可能な単量体90〜99重量%からなり、前記単量体混合物(c)が、酸性基含有単量体0.2〜2.5重量%、およびこれと共重合可能な単量体97.5〜99.8重量%からなるものとすることが好ましい。
本発明の製造方法において、前記単量体混合物(d)として、前記酸性基含有単量体を含有しないものを用いることが好ましい。
本発明の製造方法において、前記単量体混合物(d)として、芳香族ビニル単量体のみを含有するものを用いることが好ましい。
本発明の製造方法において、前記単量体混合物(a)、前記単量体混合物(b)、前記単量体混合物(c)および前記単量体混合物(d)の割合を、「単量体混合物(a)/単量体混合物(b)/単量体混合物(c)/単量体混合物(d)」の重量比で、(1〜40)/(1〜40)/(10〜88)/(10〜88)とすることが好ましい。
また、本発明によれば、上記いずれかの製造方法により製造される中空重合体粒子の水性分散液が提供される。
本発明によれば、凝集物(コアギュラム)の量が少ない中空重合体粒子の水性分散液の製造方法、および該製造方法により製造される中空重合体粒子の水性分散液を提供することができる。
本発明の中空重合体粒子の水性分散液の製造方法は、コア重合体粒子(A)、内側シェル層(B)、中間シェル層(C)、外側シェル層(D)の4層構造を有する重合体粒子を得て、該重合体粒子の水性分散液に塩基を添加してpHを7以上とすることにより、中空重合体粒子を含む水性分散液を得る方法である。
コア重合体粒子(A)
コア重合体粒子(A)は、コア重合体粒子(A)を形成するための単量体混合物(a)を共重合することにより形成される。
コア重合体粒子(A)を形成するための単量体混合物(a)に含有させる単量体としては特に限定されないが、酸性基含有単量体20〜50重量%、および酸性基含有単量体と共重合可能な単量体50〜80重量%を含有するものが好ましい。
酸性基含有単量体は、酸性を示す官能基を有する単量体であり、たとえば、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、ケイ皮酸等のエチレン性不飽和モノカルボン酸;イタコン酸、フマル酸、マレイン酸、ブテントリカルボン酸等のエチレン性不飽和多価カルボン酸;フマル酸モノブチル、マレイン酸モノブチル等のエチレン性不飽和多価カルボン酸の部分エステル化物;スチレンスルホン酸等のスルホン酸基含有単量体;等が挙げられる。これらの中でも、本発明の効果がより一層顕著になることから、エチレン性不飽和モノカルボン酸単量体が好ましく、(メタ)アクリル酸(「アクリリル酸およびメタクリル酸」を表す。以下、同様。)がより好ましく、メタクリル酸が特に好ましい。なお、これらの単量体は1種単独でも、2種以上を併用しても良い。
単量体混合物(a)中における、酸性基含有単量体の含有割合は、好ましくは20〜50重量%、より好ましくは25〜45重量%である。酸性基含有単量体の含有割合が少なすぎると、後述する中和工程において、コア重合体粒子(A)中に塩基が浸透し難くなり、空隙の形成が困難となる場合がある。一方、含有割合が多すぎると、コア重合体粒子(A)が十分に内側シェル層(B)で包囲されない場合があり、水性分散液の安定性が低下し、凝集物が発生し易くなってしまう。
共重合可能な単量体としては、酸性基含有単量体と共重合可能な単量体であればよく、特に限定されないが、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、ハロゲン化スチレンなどの芳香族ビニル単量体;アクリロニトリル、メタクリロニトリルなどのエチレン性不飽和ニトリル単量体;メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートなどのエチレン性不飽和カルボン酸エステル単量体;(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミドなどのエチレン性不飽和カルボン酸アミド単量体;ブタジエン、イソプレンなどの共役ジエン単量体;酢酸ビニルなどのカルボン酸ビニルエステル単量体;塩化ビニルなどのハロゲン化ビニル単量体;塩化ビニリデンなどのハロゲン化ビニリデン単量体;ビニルピリジン;等が挙げられるが、エチレン性不飽和カルボン酸エステル単量体が好ましく、エチレン性不飽和モノカルボン酸アルキルエステル単量体がより好ましく、メチル(メタ)アクリレートおよびブチル(メタ)アクリレートが特に好ましい。なお、上記エチレン性不飽和モノカルボン酸アルキルエステル単量体のアルキル基の炭素数は1〜6が好ましい。また、これらの単量体は1種単独でも、2種以上を併用してもよい。
単量体混合物(a)中における、共重合可能な単量体の含有割合は、好ましくは50〜80重量%であり、より好ましくは55〜75重量%である。
また、本発明においては、単量体混合物(a)を構成する各単量体として、メチルメタクリレート、ブチルアクリレート、およびメタクリル酸を組み合わせて用いることが特に好ましく、これらの含有割合を、メチルメタクリレート35〜77重量%、ブチルアクリレート3〜15重量%およびメタクリル酸20〜50重量%とすることが好ましく、メチルメタクリレート42〜71重量%、ブチルアクリレート4〜13重量%、およびメタクリル酸25〜45重量%とすることがより好ましく、メチルメタクリレート45〜65重量%、ブチルアクリレート5〜12重量%およびメタクリル酸30〜43重量%とすることが特に好ましい。
また、単量体混合物(a)中には、ジビニルベンゼン、ジアリルフタレート、アリル(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレートなどの架橋性単量体を配合してもよい。ただし、架橋性単量体の使用量が多すぎると、コア重合体粒子(A)内部の空隙の形成が困難となるため、その使用量は安定な空隙形成が維持できる範囲とすることが望ましい。単量体混合物(a)中の架橋性単量体の使用量は、好ましくは20重量%以下、より好ましくは10重量%以下、特に好ましくは1重量%以下である。
単量体混合物(a)の共重合は、通常、水性媒体中で行なわれる。そのため、共重合により得られるコア重合体粒子(A)は、通常、水性分散液の状態で得られる。水性媒体としては、通常、水が用いられ、製造時の重合体粒子の分散安定性を損なわない範囲で、メタノール、エタノールなどの水溶性有機溶媒を併用してもよい。水性媒体の使用量は、単量体混合物(a)100重量部に対して、通常、100〜1000重量部、好ましくは200〜600重量部である。水性媒体の使用量が少なすぎると、重合時の凝集物の発生量が増加する傾向にあり、水性媒体の使用量が多すぎると、中空重合体粒子の生産性が劣る傾向にある。
単量体混合物(a)の共重合方法は、特に限定されないが、通常、乳化重合法である。重合方式は、回分式、半連続式、連続式のいずれの方式でもよい。重合圧力、重合温度および重合時間は特に限定されず、公知の条件が採られる。乳化重合に際しては、乳化重合反応に一般に使用される、界面活性剤、重合開始剤、連鎖移動剤、キレート剤、電解質、脱酸素剤などの各種添加剤を、重合用副資材として使用することができる。
乳化重合に用いる界面活性剤としては、一般に公知の界面活性剤を用いることができ、具体的には、ロジン酸カリウム、ロジン酸ナトリウム等のロジン酸塩;オレイン酸カリウム、ラウリン酸カリウム、ラウリン酸ナトリウム、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸カリウム等の脂肪酸塩;ラウリル硫酸ナトリウム等の脂肪族アルコールの硫酸エステル塩;ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム等のアルキルアリールスルホン酸;などのアニオン性界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウムなどのアルキルエーテル硫酸塩;ポリエチレングリコールのアルキルエステル、アルキルエーテル又はアルキルフェニルエーテルなどのノニオン性界面活性剤、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリビニルスルホン酸、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコール等の親水性合成高分子物質;ゼラチン、水溶性でんぷん等の天然親水性高分子物質;カルボキシメチルセルロース等の親水性半合成高分子物質;などの分散安定剤などが挙げられる。これらの界面活性剤は単独で、または2種以上を組合せて用いることができる。これらのなかでも、重合安定性が良好であるため、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウムなどのアルキルエーテル硫酸塩が好ましい。
界面活性剤の使用量は、単量体混合物(a)100重量部に対して、好ましくは0.1〜5重量部、より好ましくは0.5〜3重量部である。界面活性剤の使用量が少なすぎると、重合時に凝集物が生成し易くなるおそれがあり、一方、多すぎると、得られる中空重合体粒子の空隙率が低くなり、各種特性が低下するおそれがある。
また、単量体混合物(a)の共重合は、シードの存在下で行うことが好ましく、シードを使用することにより、生成するコア重合体粒子の粒子径の制御を容易なものとすることができる。
乳化重合における単量体混合物(a)の重合転化率は、通常、90重量%以上、好ましくは97重量%以上である。また、生成する共重合体の組成は、通常、単量体混合物(a)の組成とほぼ同じものとなる。
乳化重合を行う際における、界面活性剤の添加方法は、特に限定されず、界面活性剤は、反応系に一括で、あるいは、分割して、または連続的に添加することができるが、重合時における凝集物の発生を抑制するという点より、反応系に連続的に添加する方法が好ましい。また、単量体混合物(a)と界面活性剤とは、混合して反応系に添加してもよいし、あるいは、別々に反応系に添加してもよいが、単量体混合物(a)と界面活性剤とを水性媒体とともに混合し、乳化物の状態として、反応系に添加することが好ましい。
また、乳化重合に際しては、反応系に無機塩を添加し、無機塩の存在下で共重合を行ってもよく、特に、界面活性剤と無機塩とを併用すると、重合時における凝集物の生成を効果的に抑制することができ、粒径分布を狭くすることが可能となる。無機塩としては、特に限定されないが、具体的には、塩化ナトリウム、塩化カリウム、硫酸ナトリウム、硫酸カリウム、硝酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、リン酸ナトリウム、トリポリリン酸ナトリウムなどのアルカリ金属塩;塩化カルシウム、硫酸バリウムなどのアルカリ土類金属塩;硫酸アルミニウム、塩化アルミニウムなどが挙げられる。これらのなかでも、アルカリ金属塩が好ましく、トリポリリン酸ナトリウムがより好ましい。無機塩の使用量は、単量体混合物(a)100重量部に対して、好ましくは0.01〜1重量部、より好ましくは0.05〜0.5重量部である。無機塩の使用量が少なすぎると、その添加効果が発現し難くなる傾向にあり、一方、使用量が多すぎると、重合時に凝集物が生じやすくなるおそれがある。また、無機塩の添加方法としては、特に限定されず、反応系に一括で、分割して、または連続的に添加することができる。
乳化重合により得られるコア重合体粒子(A)の体積平均粒子径は、好ましくは100〜600nm、より好ましくは250〜500nmである。体積平均粒子径が小さすぎると、空隙率が高くかつ粒子径が大きい中空重合体粒子の製造が困難になる傾向がある。一方、体積平均粒子径が大きすぎると、内側シェル層(B)によるコア重合体粒子(A)の被覆が困難になり、コア重合体粒子(A)内における、空隙の形成が困難になる傾向がある。
内側シェル層(B)
内側シェル層(B)は、実質的にコア重合体粒子(A)を包囲する層であり、内側シェル層(B)を形成するための単量体混合物(b)を、コア重合体粒子(A)の存在下で共重合することにより形成される。
内側シェル層(B)を形成するための単量体混合物(b)に含有させる単量体としては特に限定されないが、酸性基含有単量体1〜10重量%、および酸性基含有単量体と共重合可能な単量体90〜99重量%を含有するものが好ましい。
酸性基含有単量体としては、特に限定されず、上述したコア重合体粒子(A)と同様のものを用いることができるが、エチレン性不飽和モノカルボン酸単量体が好ましく、(メタ)アクリル酸がより好ましく、メタクリル酸が特に好ましい。単量体混合物(b)中における、酸性基含有単量体の含有割合は、好ましくは1〜10重量%であり、より好ましくは3〜9重量%であり、さらに好ましくは5〜8重量%である。
また、共重合可能な単量体としては、特に限定されないが、上述したコア重合体粒子(A)と同様のものを用いることができ、なかでも、エチレン性不飽和カルボン酸エステル単量体が好ましく、エチレン性不飽和モノカルボン酸アルキルエステル単量体がより好ましく、メチル(メタ)アクリレートおよびブチル(メタ)アクリレートがさらに好ましく、メチルメタクリレートおよびブチルアクリレートが特に好ましい。なお、上記エチレン性不飽和モノカルボン酸アルキルエステル単量体のアルキル基の炭素数は1〜6が好ましい。また、これらの単量体は1種単独でも、2種以上を併用してもよい。
単量体混合物(b)中における、共重合可能な単量体の含有割合は、好ましくは90〜99重量%であり、より好ましくは91〜97重量%、さらに好ましくは92〜95重量%である。
また、本発明においては、単量体混合物(b)を構成する各単量体として、メチルメタクリレート、ブチルアクリレート、ならびに、メタクリル酸および/またはアクリル酸を組み合わせて用いることが特に好ましく、これらの含有割合を、メチルメタクリレート68〜89重量%、ブチルアクリレート10〜22重量%、メタクリル酸および/またはアクリル酸1〜10重量%とすることが好ましく、メチルメタクリレート71〜85重量%、ブチルアクリレート12〜20重量%、メタクリル酸および/またはアクリル酸3〜9重量%とすることがより好ましく、メチルメタクリレート74〜81重量%、ブチルアクリレート14〜18重量%、メタクリル酸および/またはアクリル酸5〜8重量%とすることが特に好ましい。
単量体混合物(b)を、コア重合体粒子(A)の存在下で共重合する方法としては特に限定されないが、コア重合体粒子(A)の水性分散液中にて、単量体混合物(b)を乳化重合する方法が好ましく、これにより、内側シェル層(B)が形成されたコア重合体粒子(A)を得ることができる。重合方式としては、回分式、半連続式、連続式のいずれの方式を用いてもよく、また、重合圧力、重合温度および重合時間は格別限定されず、公知の条件を採用することができる。
単量体混合物(b)の乳化重合に際しては、コア重合体粒子(A)の製造において例示された重合用副資材を使用することできる。また、単量体混合物(b)の乳化重合に際しては、コア重合体粒子(A)の製造において例示された重合用副資材に加えて、連鎖移動剤を使用してもよい。連鎖移動剤としては、一般の乳化重合に使用されている公知の連鎖移動剤を用いることができ、たとえば、オクチルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタン、t−ドデシルメルカプタン、n−ヘキサデシルメルカプタン、n−テトラデシルメルカプタン、t−テトラデシルメルカプタンなどのメルカプタン類;ジメチルキサントゲンジスルフィド、ジエチルキサントゲンジスルフィド、ジイソプロピルキサントゲンジスルフィドなどのキサントゲンジスルフィド類;テトラメチルチウラムジスルフィド、テトラエチルチウラムジスルフィド、テトラブチルチウラムジスルフィドなどのチウラムジスルフィド類;四塩化炭素、四臭化炭素などのハロゲン化炭化水素類;ジフェニルエチレン、ペンタフェニルエタン、α−メチルスチレンダイマーなどの炭化水素類;アクロレイン、メタクロレイン、アリルアルコール、2−エチルヘキシルチオグリコレート、ターピノーレン、α−テルピネン、γ−テルピネン、ジペンテンなどが挙げられる。これらの連鎖移動剤は単独で、または2種以上を組合せて用いることができる。これらのなかでも、メルカプタン類およびα−メチルスチレンダイマーが好ましく、メルカプタン類がより好ましく、t−ドデシルメルカプタンが特に好ましい。
中間シェル層(C)
中間シェル層(C)は、実質的に内側シェル層(B)を包囲する層であり、中間シェル層(C)を形成するための単量体混合物(c)を、内側シェル層(B)が形成されたコア重合体粒子(A)の存在下で共重合することにより形成される。
中間シェル層(C)を形成するための単量体混合物(c)に含有させる単量体としては特に限定されないが、酸性基含有単量体0.2〜2.5重量%、および酸性基含有単量体と共重合可能な単量体97.5〜99.8重量%を含有するものが好ましい。
酸性基含有単量体としては、特に限定されず、上述したコア重合体粒子(A)と同様のものを用いることができるが、エチレン性不飽和モノカルボン酸単量体が好ましく、(メタ)アクリル酸がより好ましい。単量体混合物(c)中における、酸性基含有単量体の含有割合は、好ましくは0.2〜2.5重量%であり、より好ましくは0.3〜2.2重量%であり、さらに好ましくは0.4〜1.8重量%である。
また、共重合可能な単量体としては、特に限定されないが、上述したコア重合体粒子(A)と同様のものを用いることができ、なかでも、芳香族ビニル単量体およびエチレン性不飽和モノカルボン酸エステル単量体が好ましく、芳香族ビニル単量体がより好ましく、スチレンが特に好ましい。単量体混合物(c)中における、共重合可能な単量体の含有割合は、好ましくは97.5〜99.8重量%であり、より好ましくは97.8〜99.7重量%、さらに好ましくは98.2〜99.6重量%である。
また、本発明においては、単量体混合物(c)を構成する各単量体として、メタクリル酸および/またはアクリル酸とスチレンとを組み合わせて用いることが特に好ましく、これらの含有割合を、メタクリル酸および/またはアクリル酸0.2〜2.5重量%、およびスチレン97.5〜99.8重量%とすることが好ましく、メタクリル酸および/またはアクリル酸0.3〜2.2重量%、およびスチレン97.8〜99.7重量%とすることがより好ましく、メタクリル酸および/またはアクリル酸0.4〜1.8重量%、およびスチレン98.2〜99.6重量%とすることが特に好ましい。
単量体混合物(c)を、内側シェル層(B)が形成されたコア重合体粒子(A)の存在下で共重合する方法としては特に限定されないが、内側シェル層(B)が形成されたコア重合体粒子(A)の水性分散液中にて、単量体混合物(c)を乳化重合する方法が好ましく、これにより、内側シェル層(B)および中間シェル層(C)が形成されたコア重合体粒子(A)を得ることができる。重合方式としては、回分式、半連続式、連続式のいずれの方式を用いてもよく、また、重合圧力、重合温度および重合時間は格別限定されず、公知の条件を採用することができる。単量体混合物(c)の乳化重合に際しては、コア重合体粒子(A)の製造や、内側シェル層(B)の形成において例示された重合用副資材を使用することできる。
外側シェル層(D)
外側シェル層(D)は、実質的に中間シェル層(C)を包囲する層であり、外側シェル層(D)を形成するための単量体混合物(d)を、内側シェル層(B)および中間シェル層(C)が形成されたコア重合体粒子(A)の存在下で共重合することにより形成される。ここで、本発明においては、外側シェル層(D)を形成する際には、外側シェル層(D)を形成するための単量体混合物(d)として、酸性基含有単量体の含有割合が0.15重量%以下であるものを使用する。
本発明においては、このように、内側シェル層(B)および中間シェル層(C)が形成されたコア重合体粒子(A)の外層に、酸性基含有単量体の含有割合が0.15重量%以下に制御された単量体混合物(d)を用いて得られる外側シェル層(D)をさらに形成するものであり、これにより、重合工程、塩基処理工程および残留モノマー除去工程終了後における凝集物(コアギュラム)の量が少ない中空重合体粒子の水性分散液を得ることができるものである。
また、外側シェル層(D)をさらに形成することにより、例えば、スチームストリッピングにより残留モノマーの除去を行う際に、所望の残留モノマー量に低減させるのに必要なスチームの使用量を少なくすることが可能になる。
単量体混合物(d)中における、酸性基含有単量体の含有割合は、0.15重量%以下であり、好ましくは0.1重量%以下、より好ましくは0.05重量%以下であり、特に、酸性基含有単量体の含有割合は実質的にゼロとすることが望ましい。すなわち、単量体混合物(d)として、酸性基含有単量体を含有しないものを用いることが好ましい。ここで、酸性基含有単量体とは、酸性を示す官能基を有する単量体であるが、代表的なものとしては、上述したコア重合体粒子(A)で例示したものなどが挙げられる。酸性基含有単量体の含有割合が高すぎると、凝集物(コアギュラム)の量が少ない中空重合体粒子の水性分散液が得られにくくなる。
また、単量体混合物(d)に含有される、酸性基含有単量体以外の単量体としては特に限定されないが、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、ハロゲン化スチレンなどの芳香族ビニル単量体;アクリロニトリル、メタクリロニトリルなどのエチレン性不飽和ニトリル単量体;メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートなどのエチレン性不飽和カルボン酸エステル単量体;(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミドなどのエチレン性不飽和カルボン酸アミド単量体;ブタジエン、イソプレンなどの共役ジエン単量体;酢酸ビニルなどのカルボン酸ビニルエステル単量体;塩化ビニルなどのハロゲン化ビニル単量体;塩化ビニリデンなどのハロゲン化ビニリデン単量体;ビニルピリジン;等が挙げられる。これらの単量体は1種単独で、または2種以上を組合せて用いることができる。
しかしながら、凝集物(コアギュラム)の量が少ない中空重合体粒子の水性分散液が得られ易いことから、芳香族ビニル単量体が好ましく、スチレンがより好ましい。
さらに、単量体混合物(d)として芳香族ビニル単量体のみを含有するものを用いることが好ましく、スチレンのみを含有するものを用いることが特に好ましい。
単量体混合物(d)を、内側シェル層(B)および中間シェル層(C)が形成されたコア重合体粒子(A)の存在下で共重合する方法としては特に限定されないが、内側シェル層(B)および中間シェル層(C)が形成されたコア重合体粒子(A)の水性分散液中にて、単量体混合物(d)を乳化重合する方法が好ましく、これにより、内側シェル層(B)、中間シェル層(C)および外側シェル層(D)が形成されたコア重合体粒子(A)を得ることができる。重合方式としては、回分式、半連続式、連続式のいずれの方式を用いてもよく、また、重合圧力、重合温度および重合時間は格別限定されず、公知の条件を採用することができる。単量体混合物(d)の乳化重合に際しては、コア重合体粒子(A)の製造や、内側シェル層(B)、中間シェル層(C)の形成において例示された重合用副資材を使用することできる。
本発明において、コア重合体粒子(A)、内側シェル層(B)、中間シェル層(C)および外側シェル層(D)を形成するための単量体混合物の重量比率は、「単量体混合物(a)/単量体混合物(b)/単量体混合物(c)/単量体混合物(d)」の重量比で、好ましくは(1〜40)/(1〜40)/(10〜88)/(10〜88)であり、より好ましくは(2〜30)/(2〜30)/(20〜76)/(20〜76)であり、特に好ましくは(5〜20)/(5〜20)/(30〜60)/(30〜60)である。コア重合体粒子(A)、内側シェル層(B)、中間シェル層(C)および外側シェル層(D)を形成するための単量体混合物の重量比率が上記範囲にある場合に、本発明の効果がより一層顕著になる。
塩基処理
次いで、本発明の製造方法における塩基処理について説明する。塩基処理においては、上記方法により得られた内側シェル層(B)、中間シェル層(C)および外側シェル層(D)が形成されたコア重合体粒子(A)の水性分散液に、塩基を添加し、これにより、水性分散液のpHを7以上とすることで、コア重合体粒子(A)に含まれる酸性基の少なくとも一部を中和することで、空隙を形成する工程である。そして、これにより、本発明の製造方法によれば、内部に空隙が形成された中空重合体粒子の水性分散液を得ることができる。
塩基としては、揮発性塩基および不揮発性塩基のいずれでもよいが、揮発性塩基の具体例としては、アンモニア、水酸化アンモニウム、モルホリン、トリメチルアミン、トリエチルアミンなどが挙げられる。また、不揮発性塩基の具体例としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウムなどのアルカリ金属水酸化物;水酸化カルシウム、水酸化マグネシウムなどのアルカリ土類金属水酸化物;炭酸ナトリウム、重炭酸カリウムなどのアルカリ金属(重)炭酸塩;炭酸アンモニウム、重炭酸アンモニウムなどの(重)炭酸アンモニウム塩などが挙げられる。これらのなかでも、揮発性塩基が好ましく、アンモニアおよび水酸化アンモニウムがより好ましい。
塩基の使用量は、コア重合体粒子(A)の酸性基の少なくとも一部を中和して、水性分散液のpHを7以上とすることができる量であればよく特に限定されない。また、塩基を添加する際には、添加時の凝集物発生の抑制の観点から、水溶液の状態で添加することが好ましく、その際における水溶液中の濃度は、好ましくは0.5〜20重量%、より好ましくは1〜10重量%である。また、この際においては、中和処理時における凝集物の発生を抑制するという観点より、塩基を添加する前に、アニオン性界面活性剤および/または非イオン性界面活性剤を添加してもよい。
また、塩基処理を行う際における処理時間は、コア重合体粒子(A)内部に、塩基が十分に拡散するのに必要となる時間とすればよく、通常、5〜120分、好ましくは10〜90分間の範囲で適宜選択すればよい。また、塩基処理を行う際における温度は、塩基の拡散性の観点から、コア重合体粒子(A)が十分に軟化する温度以上とすることが好ましく、70〜95℃が特に好ましい。
なお、本発明の製造方法においては、コア重合体粒子(A)の形成、内側シェル層(B)の形成、中間シェル層(C)の形成、外側シェル層(D)の形成および塩基処理は、同一の反応器内で段階的に行なってもよいし、あるいは、前段階の工程の後、前段階の工程で得られた生成物を別の反応器に移して次段階の工程を行うような態様としてもよい。
次いで、本発明の製造方法においては、このようにして得られた中空重合体粒子の水性分散液中に含まれる残留モノマーを除去するために、該水性分散液にスチーム(飽和水蒸気)を吹き込むスチームストリッピングを行うことが好ましい。スチームストリッピングとしては、従来知られている方法を制限なく使用することができる。また、スチームストリッピングを行う際には、中空重合体粒子の水性分散液中に含まれる残留モノマーの含有割合が、好ましくは0.01重量%以下となるような条件で行えばよい。
また、スチームストリッピングによる残留モノマーの除去を行った後には、必要に応じて、水性分散体のpHや固形分濃度を調整してもよい。
このようにして本発明の製造方法により得られる中空重合体粒子の水性分散液は、中空重合体粒子の数平均粒子径が、好ましくは0.6〜1.5μm、より好ましくは0.8〜1.4μm、さらに好ましくは0.9〜1.3μmである。中空重合体粒子の数平均粒子径は、たとえば、透過型電子顕微鏡により中空重合体粒子200個それぞれについて最大粒子径を測定し、これを単純平均することにより求めることができる。
また、中空重合体粒子の空隙率は、好ましくは30〜65%、より好ましくは40〜60%、さらに好ましくは45〜55%である。中空重合体粒子の空隙率は、透過型電子顕微鏡により中空重合体粒子200個それぞれについて最大粒子径および空隙の最大径を測定し、該測定結果から得られる空隙率を単純平均することにより求めることができる。
本発明の製造方法により得られる中空重合体粒子の水性分散液は、上述したように、内側シェル層(B)および中間シェル層(C)が形成されたコア重合体粒子(A)の外層に、酸性基含有単量体の含有割合が0.15重量%以下に制御された単量体混合物(d)を用いて得られる外側シェル層(D)をさらに形成することにより得られたものであり、これにより、重合工程、塩基処理工程および残留モノマー除去工程終了後における凝集物(コアギュラム)の量が少ない中空重合体粒子の水性分散液を得ることが可能になる。そして、これにより水性分散液中のコアギュラムを除去する必要が無いか、コアギュラムを除去するための濾過時間が短いため生産性に優れ、さらに、重合反応器の清掃工程の頻度も少なくなるため、作業性にも優れる。
本発明の製造方法により得られる中空重合体粒子の水性分散液は、たとえば、炭酸カルシウム、クレイ、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、タルク、酸化チタン、サチンホワイト、水酸化アルミニウム、シリカ、雲母などの無機顔料を配合して、塗被組成物として用いることができる。さらには、このような塗被組成物を原紙に塗被して表面塗被層を形成させることで、塗被紙を得ることができる。そして、このようにして得られる塗被紙は、上述した中空重合体粒子を含有するものであるため、不透明度および吸水性等に優れるものであり、このような特性を活かし、書籍、雑誌などの出版物やチラシ、パンフレット、ポスターなどの商業用印刷物用に好適に用いることができる。
以下に実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されない。なお、特に断りのない限り、「部」は重量基準である。
また、試験および評価は、下記の方法で行なった。
コア重合体粒子の体積平均粒子径
コア重合体粒子の体積平均粒子径は、動的光散乱法粒子測定装置(商品名「N4」、コールター社製)を用い、コア重合体粒子の体積基準の粒度分布に基づいて、算術平均して計算される平均粒子径(「体積平均粒子径」という。)として求めた。
中空重合体粒子の数平均粒子径
中空重合体粒子の数平均粒子径は、透過型電子顕微鏡(商品名「H−7500」、日立製作所社製)により中空重合体粒子200個それぞれについて最大粒子径を測定し、測定結果を単純平均することにより求めた。
中空重合体粒子の空隙率
透過型電子顕微鏡(商品名「H−7500」、日立製作所社製)により、中空重合体粒子200個それぞれについて最大粒子径と空隙の最大径とを測定し、測定された値を用いて、下記式(1)により、各中空重合体粒子の空隙率を求め、これを単純平均した値を、中空重合体粒子の空隙率とした。
空隙率(%)={(空隙の最大径)/(最大粒子径)}×100 ・・・(1)
中空重合体粒子の水性分散液の残留モノマー量(残留スチレン量)
中空重合体粒子の水性分散液5gに、イオン交換水30gおよび内部標準としてのトルエン0.02gを添加した後、30分間撹拌し、残留モノマー量測定用の試料とした。次いで、得られた残留モノマー量測定用の試料0.05gをガスクロマトグラフ(商品名「GC−2010Plus」、島津製作所社製)に注入し、残留モノマー量測定用の試料0.05gに対する、残留モノマー量(残留スチレン量)の割合を百分率(単位:重量%)で求めた。
中空重合体粒子の水性分散液の凝集物発生量
総固形分量150gに相当する中空重合体粒子を含有する水性分散液を、200メッシュの金網でろ過し、金網上に残存した残存物を水洗した後、105℃で4時間乾燥した。次いで、ろ過に用いた総固形分量150gに対する、金網上の残存物の乾燥重量の割合を百分率で求めることで、凝集物発生量を評価した(単位:重量%)。
中空重合体粒子の水性分散液のろ過性
中空重合体の水性分散液に、イオン交換水、および10重量%水酸化ナトリウム水溶液を添加することで、固形分濃度26重量%、pH8.5に調整した後、これを200メッシュの金網でろ過し、ろ過性測定用の試料とした。次いで、得られたろ過性測定用試料を、圧力計を備えたSUS製の送液配管中に、1分間に50mLの流速で流した。配管の出口には、30μmの粒子を補足するポリプロピレン製不織布フィルター(商品名「AstroPorePPECG30SWOG12」、富士フイルム社製)を直径25mmの円形に打ち抜いて設置した。
そして、ろ過性試料の送液開始後直後から、フィルターが目詰まりして配管の内圧がゲージ圧100kPaに到達するまでの、ろ過性試料の総ろ過量を測定し、これをろ過性の指標とした。
総ろ過量の値が大きいほど、200メッシュの金網でも除去できない微小粒径の凝集物の発生量が少ないことを意味する。
実施例1
コア重合体粒子(A)の製造
攪拌装置付き反応容器に、メタクリル酸メチル50部、アクリル酸ブチル10部、メタクリル酸40部、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウム0.9部、トリポリリン酸ナトリウム0.15部およびイオン交換水80部を仕込み、次いで、攪拌することで、コア重合体粒子形成用の単量体混合物(a−1)の乳化物を調製した。
次いで、上記とは別に、攪拌装置付き反応容器に、イオン交換水800部、メタクリル酸メチル100部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム5部および過硫酸カリウム5部を仕込み、撹拌し、反応容器を80℃に昇温して重合反応を行なうことで、体積平均粒径82nmのシードラテックス(S−1)を得た。
そして、攪拌装置付き反応容器に、上記にて得られたシードラテックス(S−1)0.28部(固形分換算)を仕込み、85℃に昇温した。次いで、反応容器に、3重量%の過硫酸カリウム水溶液1.63部を添加し、その後、反応温度を85℃に保ちながら、上記にて得られた単量体混合物(a−1)の乳化物の全量のうち、7重量%に相当する量を、3時間に亘り、反応容器に連続的に添加した後、さらに1時間反応させた。
次いで、反応容器に、イオン交換水250部および3重量%の過硫酸カリウム水溶液18.6部を添加し、反応温度を85℃に保ちながら、上記にて得られた単量体混合物(a−1)の乳化物の残部を、3時間に亘り、反応容器に連続的に添加した後、さらに2時間反応させた。その後、反応容器を室温まで冷却することで、コア重合体粒子(A)を含む水性分散液を得た。なお、重合転化率は99重量%以上であり、コア重合体粒子(A)の体積平均粒子径は420nmであった。
各単量体混合物の調製
攪拌装置付き反応容器に、モノマー100部(メタクリル酸メチル78重量%、アクリル酸ブチル16重量%、メタクリル酸6重量%)、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウム0.2部およびイオン交換水160部を仕込み、次いで攪拌することにより、内側シェル層(B)形成用の単量体混合物(b−1)の乳化物を調製した。
上記とは別に、攪拌装置付き反応容器に、モノマー100部(スチレン99.0重量%、メタクリル酸1.0重量%)、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリム0.6部およびイオン交換水80部を仕込み、次いで攪拌することにより、中間シェル層(C)形成用の単量体混合物(c−1)の乳化物を調製した。
さらに、上記とは別に、攪拌装置付き反応容器に、モノマー100部(スチレン100重量%)、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリム0.49部およびイオン交換水73.2部を仕込み、次いで攪拌することにより、外側シェル層(D)形成用の単量体混合物(d−1)の乳化物を調製した。
内側シェル層(B)、中間シェル層(C)、外側シェル層(D)の形成
そして、攪拌装置付き反応容器に、イオン交換水130部、および上記にて得られたコア重合体粒子(A)を含む水性分散液を、コア重合体粒子(A)の重量が約10部となるように(すなわち、使用した単量体混合物(a−1)の配合量が、10部となるように)仕込み、85℃に昇温した。次いで、反応容器に、4重量%の過硫酸カリウム水溶液10部を添加し、その後、85℃に保ちながら、内側シェル層(B)形成用の単量体混合物(b−1)の乳化物(単量体混合物(b−1)の量は10部)を、20分間に亘り、反応容器に連続的に添加することで、重合して内側シェル層(B)を形成した。
次いで、反応容器を85℃に保ちながら、反応容器に、中間シェル層(C)形成用の単量体混合物(c−1)の乳化物(単量体混合物(c−1)の量は49部)を、65分間に亘り、反応容器に連続的に添加することで、重合して中間シェル層(C)を形成した。
さらに、反応容器を85℃に保ちながら、反応容器に、外側シェル層(D)形成用の単量体混合物(d−1)の乳化物(単量体混合物(d−1)の量は41部)を、55分間に亘り、反応容器に連続的に添加することで、重合して外側シェル層(D)を形成した。
塩基処理
上述した方法で、内側シェル層(B)、中間シェル層(C)および外側シェル層(D)をこの順で形成した後、反応容器に、5重量%アンモニア水25部を添加し、90℃で1時間の条件で塩基処理を行うことにより、塩基による空隙の形成を行った。なお、反応液のpHは、中和処理中の1時間に渡って7以上12以下であった。
そして、反応容器を室温まで冷却し、固形分濃度を10重量%に調製することで、中空重合体粒子の水性分散液を得た。
残留モノマーの除去(残留モノマー除去工程)
次いで、内容積200Lの蒸発タンクに、このようにして得られた中空重合体粒子の水性分散液100kgを仕込み、スチーム(飽和水蒸気)を蒸発タンク底部より吹き込むことでスチームストリッピングを行った。なお、本実施例にいては、スチームストリッピングは、残留モノマー量(残留スチレン量)が0.01重量%前後となるまで行い、この際における、蒸発タンクへのスチーム導入量は、総固形分量10kgに対して0.13kgであり、スチームストリッピング後における残留モノマー量(残留スチレン量)は、0.007重量%であった。
そして、このようにして得られたスチームストリッピング後(残留モノマー除去工程終了後)の中空重合体粒子の水性分散液について、中空重合体粒子の数平均粒子径、空隙率、中空重合体粒子の水性分散液中の残留モノマー量(残留スチレン量)、凝集物発生量、およびろ過性の測定・評価を行った。結果を表1に示す。
実施例2
攪拌装置付き反応容器に、モノマー100部(スチレン99.0重量%、アクリル酸1.0重量%)、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリム0.6部およびイオン交換水80部を仕込み、次いで攪拌することにより、中間シェル層(C)形成用の単量体混合物(c−2)の乳化物を調製した。
そして、コア重合体粒子(A)を形成するための単量体混合物(a−1)の乳化物の配合量を、単量体混合物(a−1)10部から単量体混合物(a−1)11.5部に変更し、かつ、中間シェル層(C)形成用の単量体混合物として、単量体混合物(c−1)の乳化物(単量体混合物(c−1)の量は49部)の代わりに、上記にて調製した単量体混合物(c−2)の乳化物(単量体混合物(c−2)の量は49部)を使用した以外は、実施例1と同様にして、中空重合体粒子の水性分散液を得た。
次いで、得られた中空重合体粒子の水性分散液について、実施例1と同様に、残留モノマー量(残留スチレン量)が0.01重量%前後となるまでスチームストリッピングを行った。なお、この際における、蒸発タンクへのスチーム導入量は、総固形分量10kgに対して0.11kgであり、スチームストリッピング後における残留モノマー量(残留スチレン量)は、0.008重量%であった。そして、このようにして得られたスチームストリッピング後(残留モノマー除去工程終了後)の中空重合体粒子の水性分散液について、実施例1と同様に評価を行った。結果を表1に示す。
比較例1
攪拌装置付き反応容器に、メタクリル酸メチル60部、アクリル酸ブチル5部、メタクリル酸35部、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウム0.9部、トリポリリン酸ナトリウム0.15部およびイオン交換水80部を仕込み、次いで、攪拌することで、コア重合体粒子形成用の単量体混合物(a−2)の乳化物を調製した。
また、これとは別に、攪拌装置付き反応容器に、モノマー100部(スチレン99.3重量%、メタクリル酸0.7重量%)、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリム0.6部およびイオン交換水80部を仕込み、次いで攪拌することにより、中間シェル層(C)形成用の単量体混合物(c−3)の乳化物を調製した。
そして、コア重合体粒子(A)形成用の単量体混合物として、単量体混合物(a−1)の乳化物(単量体混合物(a−1)の量は10部)の代わりに、上記にて調製した単量体混合物(a−2)の乳化物(単量体混合物(a−2)の量は10部)を使用し、中間シェル層(C)形成用の単量体混合物として、単量体混合物(c−1)の乳化物(単量体混合物(c−1)の量は49部)の代わりに、上記にて調製した単量体混合物(c−3)の乳化物(単量体混合物(c−3)の量は90部)を使用し、かつ、外側シェル層(D)を形成しなかった以外は、実施例1と同様にして、中空重合体粒子の水性分散液を得た。
次いで、得られた中空重合体粒子の水性分散液について、実施例1と同様に、残留モノマー量(残留スチレン量)が0.01重量%前後となるまでスチームストリッピングを行った。なお、この際における、蒸発タンクへのスチーム導入量は、総固形分量10kgに対して1.14kgであり、スチームストリッピング後(残留モノマー除去工程終了後)における残留モノマー量(残留スチレン量)は、0.012重量%であった。そして、このようにして得られたスチームストリッピング後の中空重合体粒子の水性分散液について、実施例1と同様に評価を行った。結果を表1に示す。
比較例2
上述した比較例1においては、スチームストリッピングを行った結果、残留モノマー量(残留スチレン量)が0.01重量%以下となっていなかったため、比較例2においては、比較例1と同じ条件で中空重合体粒子の水性分散液を得て、スチームストリッピングを、蒸発タンクへのスチーム導入量が、総固形分量10kgに対して5.04kgとなるまで継続して行った。その結果、スチームストリッピング後における残留モノマー量(残留スチレン量)は、0.007重量%であった。そして、このようにして得られたスチームストリッピング後(残留モノマー除去工程終了後)の中空重合体粒子の水性分散液について、実施例1と同様に評価を行った。結果を表1に示す。
比較例3
攪拌装置付き反応容器に、モノマー100部(スチレン99.3重量%、アクリル酸0.7重量%)、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウム0.6部およびイオン交換水80部を仕込み、次いで攪拌することにより、中間シェル層(C)形成用の単量体混合物(c−4)の乳化物を調製した。
そして、中間シェル層(C)形成用の単量体混合物として、単量体混合物(c−1)の乳化物(単量体混合物(c−1)の量は49部)の代わりに、上記にて調製した単量体混合物(c−4)の乳化物(単量体混合物(c−4)の量は90部)を使用し、かつ、外側シェル層(D)を形成しなかった以外は、実施例1と同様にして、中空重合体粒子の水性分散液を得た。
次いで、比較例3においても、得られた中空重合体粒子の水性分散液について、実施例1と同様に、残留モノマー量(残留スチレン量)がスチームストリッピングを行ったところ、蒸発タンクへのスチーム導入量が、総固形分量10kgに対して7.16kgとなった時点において、残留モノマー量(残留スチレン量)が0.01重量%前後とならなかったため、この時点において、スチームストリッピングを終了した。なお、スチームストリッピング後(残留モノマー除去工程終了後)における残留モノマー量(残留スチレン量)は、0.020重量%であった。そして、このようにして得られたスチームストリッピング後の中空重合体粒子の水性分散液について、実施例1と同様に評価を行った。結果を表1に示す。
Figure 0006197865
表1より、内側シェル層(B)および中間シェル層(C)が形成されたコア重合体粒子(A)の外層に、酸性基含有単量体の含有割合が0.15重量%以下に制御された単量体混合物(d)を用いて得られる外側シェル層(D)をさらに形成することにより中空重合体粒子の水性分散液を製造した実施例1,2においては、残留モノマーの除去に要するスチーム導入量を低くすることが可能であった。また、これら実施例1および実施例2においては、スチームストリッピング後(残留モノマー除去工程終了後)の凝集物(コアギュラム)の発生量も少なく、そのため、ろ過性に優れ、生産性に優れるものであった。
一方、外側シェル層(D)を形成しなかった比較例1〜3においては、残留モノマーの除去に要するスチーム導入量が多くなる結果となった。さらに、これら比較例1〜3においては、スチームストリッピング後(残留モノマー除去工程終了後)の凝集物(コアギュラム)の発生量も多く、さらには、ろ過性にも劣り、生産性に劣るものであった。

Claims (5)

  1. 単量体混合物(a)を共重合し、コア重合体粒子(A)を形成する工程と、
    単量体混合物(b)を、前記コア重合体粒子(A)の存在下で共重合し、前記コア重合体粒子(A)を実質的に包囲する内側シェル層(B)を形成する工程と、
    単量体混合物(c)を、前記内側シェル層(B)が形成されたコア重合体粒子(A)の存在下で共重合し、前記内側シェル層(B)を実質的に包囲する中間シェル層(C)を形成する工程と、
    単量体混合物(d)を、前記内側シェル層(B)および中間シェル層(C)が形成されたコア重合体粒子(A)の存在下で共重合し、前記中間シェル層(C)を実質的に包囲する外側シェル層(D)を形成する工程と、
    塩基を、前記内側シェル層(B)、前記中間シェル層(C)および前記外側シェル層(D)が形成されたコア重合体粒子(A)を含有する水性分散液に添加し、該水性分散液のpHを7以上とする工程と、を備え、
    前記単量体混合物(d)として、酸性基含有単量体の含有割合が0.15重量%以下であるものを使用することを特徴とする中空重合体粒子の水性分散液の製造方法。
  2. 前記単量体混合物(a)が、酸性基含有単量体20〜50重量%、およびこれと共重合可能な単量体50〜80重量%からなり、
    前記単量体混合物(b)が、酸性基含有単量体1〜10重量%、およびこれと共重合可能な単量体90〜99重量%からなり、
    前記単量体混合物(c)が、酸性基含有単量体0.2〜2.5重量%、およびこれと共重合可能な単量体97.5〜99.8重量%からなることを特徴とする請求項1に記載の中空重合体粒子の水性分散液の製造方法。
  3. 前記単量体混合物(d)として、前記酸性基含有単量体を含有しないものを用いることを特徴とする請求項1または2に記載の中空重合体粒子の水性分散液の製造方法。
  4. 前記単量体混合物(d)として、芳香族ビニル単量体のみを含有するものを用いることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の中空重合体粒子の水性分散液の製造方法。
  5. 前記単量体混合物(a)、前記単量体混合物(b)、前記単量体混合物(c)および前記単量体混合物(d)の割合を、「単量体混合物(a)/単量体混合物(b)/単量体混合物(c)/単量体混合物(d)」の重量比で、(1〜40)/(1〜40)/(10〜88)/(10〜88)とすることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の中空重合体粒子の水性分散液の製造方法。
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