JP3429062B2 - 紙塗工用共重合体ラテックスの製造方法及び紙塗工用組成物 - Google Patents

紙塗工用共重合体ラテックスの製造方法及び紙塗工用組成物

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、共重合体ラテックスの
製造方法および、該共重合体ラテックスを用いる紙塗工
用組成物に関するものである。更に詳しくは、オフセッ
ト印刷、グラビア印刷に供される印刷用塗工紙あるいは
塗工板紙その他の紙塗工用のバインダーとして好適な高
性能の共重合体ラテックスの製造方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】塗工紙は、印刷適性の向上および光沢な
どの光学的特性の向上を目的として、原紙の表面に、カ
オリンクレー、炭酸カルシウム、サチンホワイト、タル
ク、酸化チタンなどの顔料、それらのバインダーとして
の共重合体ラテックスおよび保水剤あるいは補助バイン
ダーとしてのスターチ、カゼイン、ポリビニルアルコー
ル、カルボキシメチルセルロースなどの水溶性高分子を
主構成成分とする塗工液が塗布されたものである。該共
重合体ラテックスとしては、スチレンとブタジエンを主
要単量体成分とし、これらを乳化重合して得られたスチ
レン−ブタジエン系共重合体ラテックス、いわゆるSB
ラテックスが汎用的に用いられている。
【0003】近年、塗工紙の生産量の伸長に伴い、生産
能力の向上を目的とした高速塗工化が進んでいる。ま
た、高速塗工に伴う乾燥能力の低下への対応、および生
産効率向上を目的とした塗工液の高固形分化が進められ
ている。塗工液には、こうした高速塗工、高固形分塗工
に耐え得るに必要な高度な性能が要求される。たとえ
ば、ブレード塗工での高速塗工や高固形分塗工におい
て、塗工液には優れた高速流動性および機械的安定性が
要求されるが、これらが劣るとブレード先端に堆積物が
成長して(ブリーディング)塗工紙に粕が付着したり、
凝集物が発生して塗工紙に筋が付いたり(ストリーク)
する等のトラブルを招くことになる。
【0004】また、一方で印刷速度の高速化が進められ
ており、印刷に供される塗工紙には高度な性能が要求さ
れる。すなわち、塗工紙には高速印刷に耐え得る優れた
ピック強度、湿潤ピック強度が必要となる。塗工紙の主
バインダーであるSBラテックスにも、これら高速塗
工、高速印刷に伴って改良が要求されている。SBラテ
ックスの性能をもとに、塗工液の高速塗工流動性を改良
し、かつ塗工紙のピック強度・湿潤ピック強度を高める
には、共重合体ラテックスの粒子径を小さくする方法が
有効であることが知られている。
【0005】ラテックスの粒子径をコントロールする方
法としては、シードラテックスを用いて重合する、いわ
ゆる外部シード重合法と、シードラテックスを用いずに
主に乳化剤の働きで粒子径をコントロールする方法があ
る。外部シード重合法では、シードラテックスの粒子径
と使用部数により、ラテックスの粒子径をコントロール
することができる。また、シードラテックスを用いない
重合法では、用いる乳化剤の種類、乳化剤の量、および
重合開始剤の量により、ラテックス粒子径をコントロー
ルすることができる。通常、乳化剤の量、および重合開
始剤量が多いほど得られるラテックスの粒径は小さくな
る。
【0006】外部シード重合法としては、例えば特公昭
49−38924号公報には0.03〜0.15μmの
シードラテックスを用いるSBラテックスの重合法が開
示されている。シードを使わない方法としては、例えば
特開昭63−243115号公報や特開平3−2719
7号公報のように、単量体混合物を2段階に分割して乳
化重合する方法が開示されている。
【0007】しかし、このような方法で得た共重合体ラ
テックスは、たとえ高速塗工流動性の点で満足し得たと
しても、ピック強度、湿潤ピック強度の点で未だ不十分
であり、さらにラテックスの放置安定性や、塗工液の機
械的安定性も満足できるレベルではなく、紙塗工用ラテ
ックスとして用いるには問題である。このように、塗工
液の高速塗工流動性が良好であり、塗工紙のピック強
度、湿潤ピック強度に優れ、なおかつラテックスの放置
安定性、塗工液の機械的安定性に優れる共重合体ラテッ
クスはいまだ開発、実施されていない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、塗工
液の高速塗工流動性、塗工紙のピック強度および湿潤ピ
ック強度、ラテックスの放置安定性、塗工液の機械的安
定性の優れるラテックスバインダーを提供することを目
的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、α−メチ
ルスチレンダイマーの存在下、単量体混合物を2段階に
分割して乳化重合を行う際、特定の単量体混合物/水比
率で重合を行うと、ラテックスのピック強度および湿潤
ピック強度、放置安定性、および塗工液の機械的安定性
が飛躍的に向上することを見出した。
【0010】すなわち、本発明は、(a)共役ジエン系
単量体20〜70重量部、(b)芳香族ビニル単量体1
0〜79.5重量部、(c)エチレン系不飽和カルボン
酸単量体0.5〜10重量部を含有する単量体混合物1
00重量部を、単量体混合物100重量部当たり0.1
〜5重量部のα−メチルスチレンダイマー存在下に乳化
重合してジエン系共重合体ラテックスを製造するに当た
り、第1段目として、全単量体混合物のうち10〜30
重量部(ただし、10重量部は除く。)を、水30〜9
5重量部中で乳化重合し、第2段目として残りの単量体
95〜60重量部および水の量を1段目と2段目の合計
で65〜120重量部として、重合し、粒径0.06〜
0.16μmの共重合体ラテックスを得ることを特徴と
するジエン系共重合体ラテックスの製造方法であり、そ
の製造方法により製造されてなる共重合体ラテックスお
よび顔料を含有する紙塗工用組成物である。
【0011】以下、本発明を詳細に説明する。本発明に
おいて用いられる(a)共役ジエン系単量体としては、
例えばブタジエン、イソプレン、2−クロロ−1,3−
ブタジエンなどが挙げられる。これらの共役ジエン系単
量体は、1種あるいは2種以上を組み合わせてもよく、
また、その使用量は全単量体の100重量部に対し、2
0〜70重量部、好ましくは凝集力の点から25〜60
重量部の範囲で選ばれる。この使用量が20重量部未満
では得られる重合体が脆すぎるし、70重量部を越える
と柔らかすぎ、いずれの場合も高い凝集力が得られず、
本発明の目的が充分に達せられない。
【0012】本発明において用いられる(b)芳香族ビ
ニル系単量体としては、例えばスチレン、α−メチルス
チレン、ビニルトルエン、P−メチルスチレンなどが挙
げられる。これらの芳香族ビニル系単量体は、1種ある
いは2種以上を組み合わせてもよく、芳香族ビニル単量
体の使用量は全単量体の100重量部に対し、10〜7
8重量部、好ましくは15〜70重量部の範囲で選ばれ
る。この使用量が78重量部を越えると塗工紙のピック
強度が劣り好ましくない。
【0013】本発明において用いられる(c)エチレン
系不飽和カルボン酸単量体としては、例えばアクリル
酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、フマール
酸、クロトン酸などが挙げられる。これらのカルボン酸
は1種あるいは2種以上を組み合わせても良く、その使
用量は、全重合体の100重量部に対し、0.5〜10
重量部、好ましくは1〜7部の範囲で選ばれる。この量
が0.5重量部未満では、ラテックスの分散安定性が十
分でなく、塗工液調整や塗工時において種々の問題が生
じ、かつピック強度も低い。10重量部を越えるとラテ
ックスや塗工液の粘度が高くなりすぎると共に、耐水性
が低下する傾向がみられ好ましくない。
【0014】本発明において、適宜(d)共重合可能な
他のビニル系単量体を用いてもよい。(d)共重合可能
な他のビニル系単量体としては、アクリロニトリル、メ
タクリロニトリル、α−クロルアクリロニトリルなどの
シアン化ビニル系単量体、アクリルアミド、メタクリル
アミド、N−メチロールアクリルアミド、N−メチルア
クリルアミド、N−メチルメタクリルアミドなどのN−
モノアルキル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチ
ルアクリルアミド、N,N−ジメチルメタクリルアミド
などの、N,N−ジアルキル(メタ)アクリルアミド、
グリシジルメタクリルアミドなどのアミド基含有エチレ
ン系単量体、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、ア
クリル酸ブチル、メタクリル酸メチル、アクリル酸2−
ヒドロキシエチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、メ
タクリル酸グリシジルなどのアクリル酸あるいはメタク
リル酸のアルキルエステル類、酢酸ビニルなどのカルボ
ン酸ビニルエステル類、塩化ビニルなどのハロゲン化ビ
ニル類、アミノエチルアクリレート、ジメチルアミノエ
チルアクリレートなどのエチレン性アミン類、スチレン
スルホン酸ナトリウムなどを挙げる事ができる。
【0015】これらの共重合可能な単量体は1種あるい
2種以上組み合わせても良い。本発明で製造される共重
合体ラテックスは、以上に示した(a)〜(c)と適宜
(d)の単量体をα−メチルスチレンダイマーの存在
下、乳化重合して得られたものであるが、その製造方法
の特徴は、乳化重合を2段階の工程に分け、特定の単量
体混合物/水比で実施する点にある。
【0016】第1段階では、全単量体混合物100重量
部のうち、5〜40重量部を、水30〜95重量部中で
乳化重合する。この第1段階では、使用する水の量が重
要である。水の量が30重量部未満では、ラテックスの
粒径コントロール性が低下し、実際上安定にラテックス
を製造する事が困難になる。また、水の量が95重量部
を越えると、最終的に得られるラテックスの放置安定
性、塗工液の機械的安定性、およびピック強度が低下
し、本発明の効果が発現されない。第1段階で使用され
る水の量は30〜95重量部だが、好ましくは35〜9
0重量部、さらに好ましくは40〜85重量部である。
【0017】第2段階では、残りの単量体95〜60重
量部と、水0〜90重量部を添加し、重合する。このと
き、1段目の水の量と2段目の水の量の総和が65〜1
20重量部の範囲にある必要がある。水の量が65部未
満では、重合中のラテックスの固形分が高くなりすぎ、
重合が正常に進まなくなる。また120部を越えると、
ラテックスの放置安定性、ピック強度、および機械的安
定性が低下し、やはり本発明の効果が発現されない。
【0018】1段目に重合する単量体混合物量の好まし
い範囲は、全単量体混合物100重量部のうち10〜
30重量部(ただし、10重量部は除く。)である。こ
の範囲を外れると、得られるラテックスのピック強度が
低下する。2段目に添加する単量体、および水は、一
括、連続、または間欠的に添加する事ができる。単量
体、および水は別々に重合系に添加することができる
し、また、単量体と水を混合、乳化させ同時に添加する
こともできる。2段目に添加する水は、必要に応じて乳
化剤、開始剤、pH調整剤等を溶かして用いることも何
等差し支え無い。
【0019】また、1段目の単量体混合物組成と2段目
の単量体混合物組成は同一であっても良いし、異なって
いても差し支えない。本発明の効果を充分に発現させる
ためには、α−メチルスチレンダイマーの存在下に重合
する必要がある。α−メチルスチレンダイマーは、1段
目のみ、または2段目のみ、あるいは1段目と2段目の
双方に使用することができるが、少なくとも1段目から
使用することが好ましい。α−メチルスチレンダイマー
の使用量は、全単量体混合物100重量部に対して0.
1〜5重量部であり、好ましい使用量は0.3〜3重量
部である。使用量が0.1重量部未満ではピック強度が
低下し、5重量部を越えると重合安定性が低下して好ま
しくない。
【0020】本発明で得られるラテックスの粒子径は、
0.06〜0.16μm、好ましくは0.08〜0.1
4μmの範囲にあることが望ましい。0.06μm未満
ではラテックスの粘度が高くなりすぎて使用に支障をき
たす。一方、0.16μmを越えると塗工液の高速流動
性、およびピック強度が低下し、本発明の効果が発現し
ない。ラテックスの粒子径をこの範囲にコントロールす
るには、乳化剤種類、乳化剤量、重合開始剤量、重合温
度等の条件を適度に設定すれば良い。通常、乳化剤の
量、および重合開始剤量が多いほど得られるラテックス
の粒径は小さくなる。また、これらの条件が同じであれ
ば、重合温度が高いほど得られるラテックスの粒径は小
さくなる。
【0021】本発明における共重合体ラテックスは、以
上に述べた製造上の特徴を有するものだが、乳化剤、重
合開始剤、連鎖移動剤等は公知のものが使用される。乳
化剤としては、例えば、脂肪族セッケン、ロジン酸セッ
ケン、アルキルスルホン酸塩、ジアルキルアリールスル
ホン酸塩、アルキルスルホコハク酸、ポリオキシエチレ
ンアルキル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルアリー
ル硫酸塩などのアニオン性界面活性剤、ポリオキシエチ
レンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルア
リールエーテル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸
エステル、オキシエチレンオキシプロピレンブロックコ
ポリマーなどのノニオン性界面活性剤が挙げられる。こ
の界面活性剤は通常、アニオン性界面活性剤単独、また
はアニオン性/ノニオン性の混合系で用いられ、その使
用量は全単量体の重量に基づき、通常0.1〜2重量部
の範囲で選ばれる。
【0022】重合開始剤は、熱または還元性物質により
ラジカル分解して、単量体の付加重合を起こさせる作用
を有するものであり、このようなものとしては、例えば
水溶性または油溶性のペルオキソ二硫酸塩、過酸化物、
アゾビス化合物など、具体的にはペルオキソ二硫酸カリ
ウム、ペルオキソ二硫酸ナトリウム、ペルオキソ二硫酸
アンモニウム、過酸化水素、t−ブチルヒドロペルオキ
シド、過酸化ベンゾイル、2,2−アゾビスイソブチロ
ニトリル、クメンヒドロペルオキシドなどが挙げられる
が、これらの中で特にペルオキソ二硫酸塩が好適であ
る。この重合開始剤の使用量は、全単量体の100重量
部に対して、通常0.2〜2重量部の範囲で選ばれる。
【0023】この乳化重合における重合温度は、通常5
0〜100℃の範囲で選ばれるが、重合の促進あるいは
より低温での重合を望む場合には、酸性亜硫酸ナトリウ
ム、アスコルビン酸やその塩、エリソルビン酸やその
塩、ロンガリットなどの還元剤を重合開始剤に組み合わ
せて用いることで、いわゆるレドックス重合法を採用す
ることができる。
【0024】連鎖移動剤は、例えばn−ブチルメルカプ
タン、n−オクチルメルカプタン、n−ラウリルメルカ
プタン、n−ドデシルメルカプタン、t−ドデシルメル
カプタンなどのメルカプタン類、テトラメチルチウラム
ジスルフィド、テトラエチルチウラムジスルフィドなど
のジスルフィド類、四塩化炭素、四臭化炭素などのハロ
ゲン化誘導体、2−エチルヘキシルチオグリコレートな
どを挙げる。
【0025】本発明においては、所望に応じ各種重合調
製剤、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸
水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、リン酸水素二ナトリ
ウムなどのpH調製剤やエチレンジアミン四ナトリウム
などの各種キレート剤などを添加する事ができる。ま
た、必要に応じ本発明の共重合体ラテックスにアルカリ
感応ラテックスを添加してもさしつかえない。
【0026】本発明の共重合体ラテックスをオフセット
印刷、グラビア印刷に供される印刷用塗工紙あるいは塗
工板紙その他の塗工用塗料のバインダーとして用いる場
合には、通常行われている方法、例えば分散剤を溶解さ
せた水中に、カオリン、炭酸カルシウム、サチンホワイ
ト、タルク、酸化チタンなどの無機顔料類・有機顔料、
水溶性高分子、各種添加剤とともに該共重合体ラテック
スを添加して混合し、均一な分散液として用いる方法を
採用することができる。そしてこの紙塗工用塗料は、各
種ブレードコーター、ロールコーターなどを用いる通常
の方法によって、原紙に塗工することができる。
【0027】
【実施例】各特性は次のようにして求めた。 (イ)ピック強度 RI印刷試験機(明製作所製)を用いて、印刷インク
(T&K TOKA社製SDスーパーデラックス50紅
B;タック18)0.4ccを重ね刷りし、ゴムロール
に現れたピッキング状態を別の台紙に裏取りし、その状
態を観察した。評価は10点評価法とし、ピッキング現
象の少ないものほど高得点とした。 (ロ)湿潤ピック強度 RI印刷試験機(明製作所製)を用いてスリーブロール
で塗工紙表面に給水し、その直後に印刷インク(T&K
TOKA社製SDスーパーデラックス50紅B;タッ
ク15)0.4cc1回刷りし、ゴムロールに現れたピ
ッキング状態を別の台紙に裏取りし、その状態を観察し
た。評価は10点評価法とし、ピッキング現象の少ない
ものほど高得点とした。
【0028】(ハ)機械的安定性 マロン式安定性試験を用いて、紙塗工液の機械的安定性
を測定した。 残査発生率0.05%以下:○、残査発生率0.05〜
0.2%以下:△ 残査発生率0.2%以上:× (ニ)塗工液の高速流動性(ハイシェア粘度) 熊谷理機製ハーキュレスハイシェア粘度計で測定。Eボ
ブ、4400回転の条件で測定した。数値の小さいもの
ほど高速流動性に優れることを示す。 (ホ)ラテックスの放置安定性 pH7、固形分50%に調整した共重合体ラテックス2
00mlをメスシリンダーに入れ、1カ月間室温で放置
した後、メスシリンダー上層部と下層部のラテックスを
サンプリングし、固形分を測定した。
【0029】下層部と上層部の固形分差0.5%未満:
○、下層部と上層部の固形分差0.5%以上1.0%未
満:△、下層部と上層部の固形分差 1.0%以上:× (共重合体ラテックスの重合)撹拌装置と温度調節用ジ
ャケットを取り付けた耐圧反応容器に、第1段目として
表1に記載する量の水、乳化剤、カルボン酸、単量体混
合物を仕込み、80℃で1時間反応させた。次いで、第
2段階として、80℃で表1に記載の単量体混合物、お
よび水溶液をそれぞれ6時間、および7時間にわたり連
続的に添加して重合を行った。さらに2時間反応させた
後冷却し、次いで生成した共重合体ラテックスを水酸化
ナトリウムでpHを7に調整してからスチームストリッ
ピング法により未反応の単量体を除去し、200メッシ
ュの金網で濾過した。該共重合体ラテックスは、最終的
に固形分濃度が50重量%なるように調整した。
【0030】
【比較例】単量体混合物、仕込み水量、水溶液量を表1
に記載した量使用した以外は、実施例と同じようにして
共重合体ラテックスを得た。 紙塗工用塗工液の調製と塗工紙の作製 得られた共重合体ラテックスを用い、紙塗工液を調製し
た。
【0031】紙塗工液の配合処方 クレー70、炭酸カルシウム30、ポリアクリル酸ソー
ダ0.2、水酸化ナトリウム0.1、酸化デンプン4、
共重合体ラテックス13、水(全固形分が64%になる
ように添加)(単位は重量部) 得られた紙塗工液を、塗工量が片面12g/m2になる
よう坪量75g/m2の塗工原紙にブレードコーターで
塗工・乾燥した後、ロール温度50℃、線圧150kg
/cmでスーパーカレンダー処理を行い塗工紙を得た。
得られたラテックスおよび塗工紙の評価結果を表2に示
す。
【0032】
【表1】
【0033】
【表2】
【0034】
【発明の効果】実施例から明かなように、本発明による
と、高速・高固形分塗工に関わる塗工液の高速流動性が
優れ(ハイシェア粘度が低い)、また高速印刷特性に関
わるピック強度、湿潤ピック強度に優れ、なおかつラテ
ックスの放置安定性、塗工液の機械的安定性に優れる共
重合体ラテックスを容易に得ることができる。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)共役ジエン系単量体20〜70重
    量部、(b)芳香族ビニル単量体10〜79.5重量
    部、(c)エチレン系不飽和カルボン酸単量体0.5〜
    10重量部を含有する単量体混合物100重量部を、単
    量体混合物100重量部当たり0.1〜5重量部のα−
    メチルスチレンダイマー存在下に乳化重合してジエン系
    共重合体ラテックスを製造するに当たり、第1段目とし
    て、全単量体混合物のうち10〜30重量部(ただし、
    10重量部は除く。)を、水30〜95重量部中で乳化
    重合し、第2段目として残りの単量体95〜60重量部
    および水の量を1段目と2段目の合計で65〜120重
    量部として、重合し、粒径0.06〜0.16μmの共
    重合体ラテックスを得ることを特徴とするジエン系共重
    合体ラテックスの製造方法。
  2. 【請求項2】 顔料および共重合体ラテックスを含有す
    る紙塗工用組成物において、請求項1記載の製造方法に
    より製造されてなる共重合体ラテックスを用いる事を特
    徴とする紙塗工用組成物。
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