JP6190609B2 - ティッシュペーパー包装箱 - Google Patents

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Description

本発明は、芳香を有するティッシュペーパーを提供しうるティッシュペーパー包装箱に関する。
近年、芳香を有する製品の需要が高まってきている。ティッシュペーパーやトイレットペーパーなどの紙製品においても、香りを有するものが好まれる傾向にあり、噴霧などの方法で直接香りを紙製品に付与したもの、ロール状紙製品では芯材に着香することにより紙製品へ香りを付与したものなどが知られている。
家庭内などで使用するティッシュペーパーとしては、重ね合わせた状態で紙箱内に収納されたものが広く用いられている。
紙箱内に収納されたティッシュペーパーに芳香を付与する方法としては、内面に芳香剤を塗布した芳香剤塗布部を設けた紙箱を用いることが提案されている(特許文献1参照)。
また、ティッシュペーパーの収納箱の内側に芳香剤を備え、ティッシュペーパーに香りを付与するとともに、箱の外に向けても芳香を発散させるティッシュペーパー収納箱が提案されている(特許文献2参照)。
さらに、芳香剤をしみこませたフエルトやスポンジなどの芳香部を設けた箱に、市販のティッシュペーパーを詰め替えて用いる、詰め替え式ティッシュペーパー用箱が提案されている。このティッシュペーパー用箱の発明によれば、ティッシュペーパーを取り出すたびに箱内部の芳香剤蒸気が流出することにより、間欠的に箱外に芳香をもたらすことが記載されており、ティッシュペーパー自体に香りが強く付着しすぎないよう、中底を設け、ティッシュペーパーが直接芳香部に付着しない構成を取れることも記載されている(特許文献3参照)。
しかしながらこれらの技術では、使用開始当初は芳香が強すぎる場合があり、ティッシュペーパーの使用につれて芳香が弱まってしまうという問題があった。
紙箱内に収納されたティッシュペーパーは、使用開始から終了までに長期間を要する場合が多く、また、付与される芳香は強すぎないことが望ましい。このため、ほのかな香りが長期間持続する、紙箱内に収納されたティッシュペーパーの出現が望まれていた。
実開平7−21584号公報 実用新案登録第3123231号 特開平11−79263号公報
本発明は、適度な香りを有するティッシュペーパーを、長期にわたり使用することのできる、ティッシュペーパー包装箱を提供することを課題としている。
本発明の香りつきティッシュペーパー包装体は、次の[1]〜[4]に関する。
[1]香り非透過性フィルム層と、香料含有層と、香り透過性フィルム層とをこの順に積層してなる積層シートである香り徐放性シートが、前記香り透過性フィルム層をティッシュペーパー側として、ティッシュペーパーの取り出し口となる開口部に、取り出し口フィルムとして備えられていることを特徴とするティッシュペーパー包装箱。
[2]香り非透過性フィルム層と、香料含有層と、香り透過性フィルム層とをこの順に積層してなる積層シートである香り徐放性シートを、ティッシュペーパー包装箱の内表面に、前記香り非透過性フィルム層をティッシュペーパー包装箱側に向けて貼付してなることを特徴とするティッシュペーパー包装箱。
[3]前記香料含有層が、香り成分を含む粘着剤からなる層であることを特徴とする前記[1]または[2]に記載のティッシュペーパー包装箱。
[4]前記香り非透過性フィルム層が、ビニリデン、アクリロニトリル、エチレンポリビニルアルコール共重合体、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、または金属箔からなることを特徴とする前記[1]〜[3]の何れかに記載のティッシュペーパー包装箱。
本発明のティッシュペーパー包装箱は、内部に収納するティッシュペーパーに、適度な香りを長期間にわたって付与することができる。
図1は、本発明の実施例1によるティッシュペーパー包装箱の断面図である。 図2は、本発明の実施例2によるティッシュペーパー包装箱の断面図である。 図3は、本発明の実施例3によるティッシュペーパー包装箱の断面図である。 図4は、本発明の実施例4によるティッシュペーパー包装箱の断面図である。 図5は、本発明の実施例5によるティッシュペーパー包装箱の断面図である。 図6は、本発明の実施例6によるティッシュペーパー包装箱の断面図である。 図7は、本発明の実施例7によるティッシュペーパー包装箱の断面図である。 図8は、本発明の参考例8によるティッシュペーパー包装箱の断面図である。
以下、本発明について具体的に説明する。
本発明のティッシュペーパー包装箱には、外表面または内表面の少なくとも一部に、香り徐放性シートが備えられている。
香り徐放性シート
本発明に係る香り徐放性シートは、香りを継続的に放出し、包装箱内部に収納されたティッシュペーパーに香りを付与しうるものであって、シート状あるいはフィルム状である。本発明においては、シートおよびフィルムを総称してシートと表現することがある。
本発明ではこのような香り徐放性シートを特に制限なく用いることができ、たとえば、樹脂フィルム、紙、不織布などのシート基材に香り成分(香料)を含浸させて徐放性を持たせたもの、香り成分を内部に包含した徐放性マイクロカプセルをシート基材に付着させたもの、微細孔を有することで徐放性を付与しうるシートで香り成分を含有する部分を覆って形成したシート状物などを香り徐放性シートとして用いることができる。
本発明においては、好ましくは、香り徐放性シートが、香料含有層を有する積層シートであることが望ましく、(1)香料含有層と、香り透過性フィルム層とを有する積層シート、(2)香料含有層と、香り非透過性フィルム層とを有する積層シート、あるいは(3)香料含有層の一方の面に香り透過性フィルム層、他方の面に香り非透過性フィルム層を隣接して積層してなる積層シートのいずれかであることがより好ましい。
本発明に係る香り徐放性シートは、シートの片面あるいは両面の、全体から香り成分が放出される構成であってもよく、また、香り成分を放出する部位が部分的に設けられた構成であってもよい。
香り徐放性シートが、(1)香料含有層と、香り透過性フィルム層とを有する積層シートである場合には、たとえば、香料含有層の一方の面に香り透過性フィルム層を有する2層構造の香り徐放性シート、香料含有層の両方の面に香り透過性フィルム層を有する3層構造の香り徐放性シートなどが挙げられる。香り透過性フィルム層は、香料含有層と隣接していることが好ましい。
この香り徐放性シート(1)は、透過性フィルム層が内側(包装されるティッシュペーパー側、すなわち箱と接しない面)となるよう、ティッシュペーパー包装箱の内側に貼付するのが好ましい。すなわち、香り徐放性シート(1)を、ティッシュペーパー包装箱の内表面の少なくとも一部に、透過性フィルム層を箱に接しない側として貼付して、本発明のティッシュペーパー包装箱を形成することができる。香り徐放性シート(1)が、香料含有層と、香り透過性フィルム層とからなる2層構造の積層シートであって、香料含有層が、香り成分を含む粘着剤からなる層である場合には、層構造が簡素で香り徐放性シートの製造が容易である上、香料含有層が粘着性を有するため、香料含有層によって、接着剤などを用いることなく、香り徐放性シートを箱表面に貼付できるため好ましい。
本発明のティッシュペーパー包装箱が、香り徐放性シート(1)をティッシュペーパー包装箱の内表面の少なくとも一部に備えたものである場合には、ティッシュペーパー包装箱を組み立てる前に、箱の内側表面となる部分に香り徐放性シート(1)を貼付して、その後に箱を組み立ててもよく、ティッシュペーパー包装箱を組み立てる途中あるいは組み立て後に、開口部などから香り徐放性シート(1)を箱の内側表面に貼付してもよい。
香り徐放性シート(1)は、通常ティッシュペーパー包装箱の内表面のみに貼付するが、両面に貼付して外部への芳香をもたらしてもよい。
香り徐放性シートが、(2)香料含有層と、香り非透過性フィルム層とを有する積層シートである場合には、たとえば、香料含有層の一方の面に香り非透過性フィルム層を有する2層構造の香り徐放性シートが挙げられる。この香り徐放性シート(2)は、香り非透過性フィルム層が外側となり、香料含有層が内側となるよう、ティッシュペーパー包装箱の外表面の少なくとも一部に貼付して、本発明のティッシュペーパー包装箱を形成することができる。このとき、香り徐放性シート(2)は、単にティッシュペーパー包装箱の外表面に貼付してもよく、また、ティッシュペーパー包装箱の箱体の開口部に、あるいは開口部を形成して、当該開口部を覆うように貼付してもよい。
ティッシュペーパー包装箱は、通常、紙を基材として製造されるが、包装箱を構成する紙は香り成分を透過するため、本発明のティッシュペーパー包装箱は、香り徐放性シート(2)は、単にティッシュペーパー包装箱の外表面に貼付して得られたものである場合にも、香り成分が内部に拡散し、内部のティッシュペーパーに好適に香りを付与することができる。このような構成では、香り成分の透過が箱により制御されるため、強すぎない香りをより長期間にわたり内部のティッシュペーパーに持続的に付与することができる。また、ティッシュペーパー包装箱の箱体に設けられた開口部を覆うようにして香り徐放性シート(2)が貼付された構成である場合には、香り成分が迅速に内部に移行し、ティッシュペーパーに好適な香りを付与できるため好ましい。開口部の形状および数は特に限定されるものではなく、適宜設計して設けることができる。開口は香り徐放性シート(2)を貼付するために設けたものであってもよく、また、廃棄時に箱を畳むための補助として設けられたものなど、その他の目的で設けたものであってもよい。
香り徐放性シート(2)が、香料含有層と、香り非透過性フィルム層とからなる2層構造の積層シートであって、香料含有層が、香り成分を含む粘着剤からなる層である場合には、層構造が簡素で香り徐放性シートの製造が容易である上、香料含有層が粘着性を有するため、香料含有層によって、接着剤などを用いることなく、香り徐放性シートをティッシュペーパー包装箱の外表面に貼付できるため特に好ましい。
本発明のティッシュペーパー包装箱が、香り徐放性シート(2)をティッシュペーパー包装箱の外表面の少なくとも一部に備えたものである場合には、ティッシュペーパー包装箱を組み立てる前に、箱の外側表面となる部分に香り徐放性シート(2)を貼付して、その後に箱を組み立ててもよく、ティッシュペーパー包装箱を組み立てた後に、香り徐放性シート(2)を箱の外側表面に貼付してもよい。香り徐放性シート(2)を、ティッシュペーパー包装箱を組み立てた後に、箱の外側表面に貼付する態様では、貼付が容易であることから、販売形態となった従来の箱型ティッシュペーパーの箱外部に、香り徐放性シート(2)を貼付することにより本発明のティッシュペーパー包装箱を製造することもできる。この場合には、個々の使用者が、所望の香りを選択してティッシュペーパーに香りを付与することもできる。
香り徐放性シートが、(3)香料含有層の一方の面に香り透過性フィルム層、他方の面に香り非透過性フィルム層を隣接して積層してなる積層シートである場合には、この香り徐放性シート(3)自体を、ティッシュペーパー包装箱の取り出し口フィルムとして用いることが好ましく、また、香り徐放性シート(3)を、ティッシュペーパー包装箱の内側表面あるいは外側表面に貼付してもよい。
香り徐放性シート(3)自体をティッシュペーパー包装箱の取り出し口フィルムとする場合には、通常の取り出し口フィルムを設けるときと同様に、取り出し口フィルムとして適切な形状に切断した香り徐放性シート(3)を、香り非透過性フィルム層を外側に、香り透過性フィルム層を内側(ティッシュペーパー側)として、接着剤あるいは粘着剤などを用いて箱の取り出し開口部周辺の内側表面に接着することにより、本発明のティッシュペーパー包装箱を製造することができる。
香り徐放性シート(3)を、ティッシュペーパー包装箱の内側表面あるいは外側表面に貼付する場合には、いずれの場合にも、香り透過性フィルム層を内側(ティッシュペーパー側)に向けて貼付することで、香り成分を箱内部に拡散させ、内部のティッシュペーパーに好適な香りを付与することができる。
香り徐放性シート(3)の、ティッシュペーパー包装箱の内側表面あるいは外側表面への貼付は、接着剤あるいは粘着剤などを用いて適宜行うことができる。外側表面に香り徐放性シート(3)を貼付する場合には、香り透過性接着剤あるいは粘着剤を用いて貼付したり、香りが透過しない接着剤または粘着剤を用いた場合であっても格子状や点状に接着剤または粘着剤を配することで、箱内部への芳香を更に良好なものにすることが可能である。
本発明では、これらの態様の1種のみを選択して、ティッシュペーパー包装箱を形成してもよく、2種以上組み合わせて選択してもよい。
香り徐放性シートが前記(1)または(2)であって、香り成分を含む粘着剤からなる香料含有層によって箱表面の少なくとも一部に貼付して用いる場合、基材フィルムに貼付するまでの間の取り扱いを容易にし、香り成分の揮発を防ぐために、貼付に供するまでの間、使用時に剥離可能な剥離フィルム(ライナー)を香り徐放性シートの粘着面に貼着しておくことも好ましい。剥離フィルムとしては、香り徐放性シートの使用時に剥離可能なものであれば特に制限なく用いることができ、たとえば、シリコーンなどの剥離剤を含むシート、プラスチックフィルムなどが挙げられる。剥離フィルムが香り非透過性である場合には、香り徐放性シートの香り成分の拡散を、使用時まで好適に抑制できるため好ましい。
以下、本発明に係る香り徐放性シートとして好適に用いられる、これらの香料含有層を有する積層シートを構成しうる、香料含有層、香り透過性フィルム層、および香り非透過性フィルム層について説明する。
・香料含有層
本発明に係るこれらの香り徐放性シートにおいて、香料含有層は、香り成分を含有する層であればよく、香り成分と香り成分を保持しうる材料から構成することができ、特に限定されるものではないが、好ましくは、香り成分を含有する粘着剤からなる層である。
香料含有層が香り成分を含有する粘着剤からなる場合、粘着剤に、香料を含浸するかあるいは練りこむなどの方法によって十分な量の香り成分を容易に保持させて、香料含有層を形成することができるため好ましい。
また、香料含有層が、香り成分を含む粘着剤からなる層である場合には、香り透過性フィルム層や香り非透過フィルム層などの他層との積層を、接着剤などを介さずに積層することができるため有利である。また、香り徐放性シートの一方の表面が香料含有層である場合(香料含有層が他層により被覆されていない場合)には、香料含有層側が粘着性を有することにより、当該粘着性を利用して、ティッシュペーパー包装箱表面の少なくとも一部に直接貼付して、本発明のティッシュペーパー包装箱を製造することができる。
前記香料含有層の基材として好適に用いられる粘着剤は、特に限定されないが、たとえば、アクリル系、ポリエステル系、ゴム系、シリコーン系、ウレタン系などの粘接着剤を用いることができる。具体的には、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸2−ジエチルブチル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸2−メトキシエチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸トリデシルの如き(メタ)アクリル酸エステルの一種または二種以上と、該エステル類と共重合可能な(メタ)アクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、アクリル酸ヒドロキシエチル、アクリル酸ヒドロキシプロピル、アクリルアミド、ジメチルアクリルアミド、メタクリル酸メチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸メトキシエチルの如き官能性モノマーとの共重合物等のアクリル系粘着剤、エチルビニルエーテル、プロピルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテル等のビニル系粘着剤、天然ゴムや、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体ゴム、スチレン−ブタジエンゴム、ポリブテンゴム、ブチルゴム等の合成ゴムを主成分とするゴム系粘着剤が用いられるがこれらに限定されない。
本発明では上記の各種粘着剤が選択使用できるが、アクリル系粘着剤から選択使用するのが好ましく、特に、アルキル基の炭素数が4以上の(メタ)アクリル酸アルキルエステルと該モノマーと共重合可能なモノマーとの共重合体が好ましく、架橋タイプのものがより好ましい。
なお、粘着剤中には必要に応じ、テルペン系樹脂、石油系樹脂等の粘着付与剤、流動パラフィン、動植物油(例えばオリーブ油、大豆油、牛油、トン脂)、ポリブテン、低級イソプレン、ワックス等の粘着力、保持力調整剤、酸化チタン、酸化亜鉛、メタケイ酸アルミニウム、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム等の充填剤、水および乳化剤(例えばソルビタンモノオレエート、ラウリルスルホン酸ナトリウム)、乳化助剤(例えばステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸アルミニウム)などを配合することもできる。また香り成分を含浸保持できる粘着剤であれば、ここに例示した以外の粘着剤も用いることができる。
粘着剤の選択は、香料含有層と積層される、香り透過性フィルム層や香り非透過性フィルム層の材質および表面性状、ならびに得られた香り徐放性シートを貼付する箱の材料および表面性状等を考慮して、適宜行われるものである。
香り徐放性シートが香り成分を含む粘着剤からなる香料含有層を一方の表面に有し、この層によって香り徐放性シートを箱表面に貼付して用いる場合には、用いられる粘着剤は再剥離可能な粘着剤であることが好ましい。再剥離可能な粘着剤としては、一般的にはアクリル系、ゴム系、ウレタン系、シリコーン系、ポリビニルエーテル等の再剥離可能な粘着剤が挙げられる。香り徐放性シートが、粘着剤として再剥離可能な粘着剤を用いた香料含有層を有する場合、積層シートである香り徐放性シートが層間剥離を生じず、かつ、箱表面あるいはライナーとの剥離性を有する程度の粘着性を有することが好ましい。香り徐放性シートが、再剥離可能な粘着剤によりティッシュペーパー包装箱表面に貼付されている場合、香り徐放性シートを容易に剥離除去することができ、ティッシュペーパーを使用した後の空き箱を、容易に分別してリサイクルすることができる。粘着性の程度は、香り徐放性シートを構成する香り透過性フィルムまたは香り非透過性フィルムの種類および表面平滑性(表面粗度)、ならびに箱またはライナーの種類および表面平滑性などに応じて調整することができる。
香り成分としては、公知の香料を制限なく用いることができ、たとえば、ジャコウ、シベット(レイビョウ香)、カストル(カイリ香)、アンバーグリス(リュウゼン香)等の動物性香料、ラベンダー油、ハッカ油、レモン油、オレンジ油、ローズ油、ショウノウ油、ビャクダン油、ヒノキ油等の植物精油からなる植物性香料等の天然香料、テルペン化合物、芳香族化合物等からなる合成香料、あるいはそれらをブレンドした調合香料等の香料などを適宜用いることができる。
香り成分の使用量は、所望の香りの強さ、ティッシュペーパー包装箱表面全体に対する香り徐放性シート貼付部の占める割合、香り成分の種類などに応じて適宜調整して決定することができる。
・香り透過性フィルム層
本発明で用いる香り徐放性シートが、上述した香り徐放性シート(1)または(3)のように香り透過性フィルム層を有する積層シートである場合、この香り透過性フィルム層は、香り成分を透過するフィルム状の層である。
香り徐放性シートを構成する香り透過性フィルム層は、香り成分を透過する一方、香り成分の透過をある程度抑制するという、香り成分の放出をコントロールするフィルム状物であることが好ましい。
香り透過性フィルム層としては、特に限定されないが、プラスチックフィルムとしては、例えば、高密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン等のポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン等のポリプロピレン系樹脂、ポリメチル−1−ペンテン/エチレン/環状オレフィン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体などのポリオレフィン樹脂、ナイロン−6、ナイロン−6,6、ナイロン−6,10、ナイロン−6,12等のポリアミド樹脂、ポリブチレンテレフタレート、それらの共重合体、ポリエチレンナフタレート、脂肪族ポリエステル等のポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリフェニレンスルフィド樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリイミド、フッ素系樹脂、またはこれらのいずれかを含む共重合体、ポリマーブレンド、ポリマーアロイなどのフィルムが使用できるが、ポリエステル樹脂、ポリオレフィン樹脂のフィルムが好ましく用いられ、その他のものとしては、紙、布、合成紙などが用いられ、一般に膜厚5〜200μm、好ましくは10〜100μm程度のものが用いられる。これらから選択される各種フィルム状物は、微細孔を有するものであってもよい。なお、微細孔を設ければ、ポリエチレンテレフタレートなどの香り非透過性フィルム層に用いられる材料を香り透過性フィルム層に適用することもできる。
このような香り透過性フィルム層は、単独でフィルム状に形成されたものであってもよく、また、香料含有層上に樹脂成分を塗布するなどの方法で設けられたものであってもよい。
本発明に係る香り透過性フィルム層は、前記香料含有層に隣接することにより、香料含有層から香り成分が短時間で飛散してしまうのを防ぎつつ、香り成分を透過し、香り徐放性シートから長時間にわたり香りの放出を持続させる役割を果たすことができる。
・香り非透過性フィルム層
本発明に係る香り徐放性シートが、上述した香り徐放性シート(2)または(3)のように香り非透過性フィルム層を有する積層シートである場合、この香り非透過性フィルム層は、香り成分を実質的に透過しないフィルム状の層である。
香り非透過性フィルム層としては、香り成分を実質的に透過しないフィルム状物を特に制限なく用いることができるが、具体的には、例えば、ビニリデン、アクリロニトリル、エチレンポリビニルアルコール共重合体、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート等の樹脂フィルムや金属箔などが用いられ、一般に膜厚10〜100μm、好ましくは20〜50μm程度のものが用いられる。
このような香り非透過性フィルム層は、上述した香り透過性フィルム層と同様、単独でフィルム状に形成されたものであってもよく、また、香り非透過性フィルム層を形成する樹脂成分を香料含有層上に塗布するなどの方法で設けられたものであってもよい。
香り徐放性シートが、上述した香り徐放性シート(2)(香料含有層と、香り非透過性フィルム層とを有する積層シート)であって、香料含有層によってティッシュペーパー包装箱の外表面に貼付した構成である場合、香り非透過性フィルム層は、香り徐放性シート中の香り成分が外部に拡散するのを防ぎ、香り成分が紙などの箱素材を透過して、包装されたティッシュペーパー側に移行するのを促す役割をする。
また香り徐放性シートが、上述した香り徐放性シート(3)(香料含有層の一方の面に香り透過性フィルム層を有し、他方の面に香り非透過性フィルム層を有する積層シート)である場合には、香り徐放性シート中の香り成分が香り透過性フィルム層側のみから放出されるため、香り非透過性フィルム層を外側に、香り透過性フィルム層を内側(ティッシュペーパー側)にして、香り徐放性シート自体を取り出し口フィルムとして用い、ティッシュペーパー包装箱を形成するのに好適である。
このような、香り徐放性シートにより形成された取り出し口フィルムは、主に箱内部のティッシュペーパーに向けて香り成分を放出することができ、外部への香り成分の拡散を抑制できるため好ましい。また、ティッシュペーパーの取り出し時には、香り徐放性シートからなる取り出し口フィルムにティッシュペーパーが接触することにより、ティッシュペーパーに直接香りを付与することもできる。
さらに香り徐放性シートが、上述した香り徐放性シート(3)(香料含有層の一方の面に香り透過性フィルム層を有し、他方の面に香り非透過性フィルム層を有する積層シート)である場合には、香り徐放性シート(3)を接着剤あるいは粘着剤により、ティッシュペーパー包装箱の外表面に、香り非透過性フィルム層を外側に向けて貼付するか、または、ティッシュペーパー包装箱の内表面に、香り透過性フィルム層を内側に向けて貼付することも好ましい。これらの態様では、香り透過性フィルム層がティッシュペーパー側となるため、香り成分が香り透過性層を透過して(外表面に貼付した場合にはさらに箱本体を透過して)、内部のティッシュペーパーに向けて香り成分が放出されるため、内部のティッシュペーパーに適度な芳香を付与することができる。
本発明では、前記香り徐放性シートが、再剥離可能な粘着剤により、外表面または内表面の少なくとも一部に貼付されてなることが好ましい。香り徐放性シートが、前記(1)または(2)であり、香り徐放性シートの片面が香り成分を含む粘着剤からなる香料含有層であって、香料含有層により箱表面に貼付されている場合には、上述のように、香料含有層を構成する粘着剤が、再剥離可能な粘着剤であることが好ましい。また、香り徐放性シートが、前記(1)であって、香り透過性フィルム層を香料含有層の両面に有する3層構造である場合、あるいは、前記(3)である場合など、香り徐放性シートの表面層のいずれもが粘着性を有さない場合には、ティッシュペーパー包装箱の内表面あるいは外表面への香り徐放性シートの貼付は、接着剤あるいは粘着剤などを用いて行うことができるが、貼付に再剥離可能な粘着剤を用いることが好ましい。これらのように、前記香り徐放性シートが、再剥離可能な粘着剤により貼付されている場合には、香り徐放性シートを容易に剥離除去することができ、ティッシュペーパーを使用した後の空き箱を、容易に分別してリサイクルすることができるため好ましい。再剥離可能な粘着剤としては、一般的にはアクリル系、ゴム系、ウレタン系、シリコーン系、ポリビニルエーテル等の再剥離可能な粘着剤が挙げられる。香り徐放性シートを、再剥離可能な粘着剤を用いてティッシュペーパー包装箱の内側表面あるいは外側表面に貼付する場合、積層シートである香り徐放性シートが層間剥離を生じず、かつ、箱表面あるいはライナーとの剥離性を有する程度の粘着性を有する粘着剤を選択して用いることが好ましい。
包装箱
本発明のティッシュペーパー包装箱の箱本体は、特に限定されるものではないが、通常紙製である。紙製の包装箱は、香り成分を徐々に透過することができ、香り徐放性シートを包装箱の外表面に貼付した場合にも、内部のティッシュペーパーに香りを持続的に付与することができる。香り徐放性シートを包装箱の外表面に貼付する場合、包装箱本体には、香り徐放性シートの貼付部に開口が設けられていてもよい。
香り徐放性シートを包装箱の内側表面に貼付する場合にも、箱外部への香り成分放出は考えられるが、その程度は箱の厚みや印刷塗料の選択などにより適宜制御することができる。
包装箱の大きさおよび形状についても特に限定されるものではなく、所望の大きさおよび形状とすることができるが、ボックスティッシュとして知られる家庭用ティッシュペーパーの外装箱として利用可能な形状が特に好ましい。
ティッシュペーパー
本発明のティッシュペーパー包装箱の内部に収納されるティッシュペーパーとしては、従来公知のものを用いることができ、通常の家庭用ティッシュペーパー、柔軟性や湿潤性を有するティッシュペーパー、水で溶解するタイプのティッシュペーパー、ペーパータオル等として使用可能な厚地タイプのものなどを制限なく用いることができる。
包装されるティッシュペーパーは、折りたたんだ形態であることが好ましいが、単に重ねられた状態やロール状など、折りたたんでいないものであってもよい。このうち、ボックスティッシュとして知られる家庭用ティッシュペーパーの形態に折りたたんだものが特に好ましい。
本発明のティッシュペーパー包装箱は、上述した香り徐放性シートを内表面あるいは外表面の少なくとも一部に備えている。本発明のティッシュペーパー包装箱について、以下の実施例に基づいて具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
実施例1によるティッシュペーパー包装箱は、図1に示される断面図の構成を有する。
図1において、ティッシュペーパー包装箱の包装箱本体1は、適宜印刷の施された紙等で形成されている。図1においては、包装箱本体上部にティッシュペーパー取り出し口となる開口部を有しているが、この開口部は通常、使用時に包装箱本体の一部を切り取ることにより設けるものであって、製品流通時には香り成分の箱外への放出は抑制されている。包装箱本体の開口部には、取り出し口フィルム3が設けられており、取り出し口フィルム3は取り出し口となる開口部を覆う形で、包装箱本体の開口部の周囲に、内側であるティッシュペーパーを収納する側から貼付されている。貼付は接着剤などを用いて行なうことができ、本実施例においては接着剤8(ホットメルト接着剤)により接着されている。取り出し口フィルム3は、ティッシュペーパー排出部となる切れ込み9を有し、使用時にはここからティッシュペーパー2をここから取り出す。なお、取り出し口フィルム3は、香り徐放性を有さない従来公知の樹脂フィルムにより構成されている。
実施例1では、ティッシュペーパー包装箱本体1の内部側面に、香料含有層6の一方の面に香り透過性フィルム層5、他方の面に香り非透過性フィルム層7を積層してなる3層構造の香り徐放性シート4が、香り透過性フィルム層5が内側(収納されたティッシュペーパー側)に向くように、接着剤8(ホットメルト接着剤)により接着されている。
ここで、香り徐放性シート4は、次のようにして作成したシートである。厚さ16μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(香り非透過性フィルム層7)上に、アクリル系粘着剤を29g/mとなるよう塗布、乾燥してアクリル系粘着剤層を形成し、これに香料(ローズ油)をグラビアコーターを用いて11g/mとなるよう塗布・含浸させて、香り成分を含む粘着剤層である香料含有層6を形成した。次いで香料含有層6上に、厚さ50μmの低密度ポリエチレンフィルムである香り透過性フィルム5を貼着し、積層シートである香り徐放性シート4を得た。
このようなティッシュペーパー包装箱では、香り徐放性シート4が、香り透過性フィルム層5を箱内部(収納されたティッシュペーパー側)に向けて備えていることにより、香り成分がティッシュペーパー側に徐々に放出され、長期間にわたりティッシュペーパーが適度な香りを有するものとなった。
[実施例2]
図2は実施例2によるティッシュペーパー包装箱の断面図である。
図2において、ティッシュペーパー包装箱の包装箱本体1は、適宜印刷の施された紙等で形成されている。図2においては、包装箱本体上部にティッシュペーパー取り出し口となる開口部を有しているが、この開口部は通常、使用時に包装箱本体の一部を切り取ることにより設けるものであって、製品流通時には香り成分の箱外への放出は抑制されている。包装箱本体の開口部には、取り出し口フィルム3が設けられており、取り出し口フィルム3は取り出し口となる開口部を覆う形で、包装箱本体の開口部の周囲に、内側であるティッシュペーパーを収納する側から貼付されている。貼付は接着剤などを用いて行なうことができ、本実施例においては接着剤8(ホットメルト接着剤)により接着されている。
ここで、取り出し口フィルム3は、図2に示されるように、香り透過性フィルム層5、香料含有層6および香り非透過性フィルム層7からなる3層構造の積層シートである香り徐放性シート4から形成されている。
取り出し口フィルム3に用いた香り徐放性シート4は、実施例1において用いた香り徐放性シート4と同様に作成したシートである。
香り徐放性シート4からなる取り出し口フィルム3は、ティッシュペーパー排出部となる切れ込み9を有し、使用時にはここからティッシュペーパー2をここから取り出す。
このようなティッシュペーパー包装箱では、取り出し口フィルム3が、香料含有層6の一方の面に香り透過性フィルム層5、他方の面に香り非透過性フィルム層7を積層してなる香り徐放性シート4から形成され、香り透過性フィルム層5を箱内部(収納されたティッシュペーパー側)に向けて備えることにより、香り成分がティッシュペーパー側に徐々に放出され、長期間にわたりティッシュペーパーが適度な香りを有するものとなった。
また、このようなティッシュペーパー包装箱に収納されたティッシュペーパー2を使用する際には、取り出し口フィルム3である香り徐放性シート4の香り透過性フィルム層5から放出された香り成分が、取り出されるティッシュペーパー2に直接移行して、適度な香りが付与された。
[実施例3]
実施例3によるティッシュペーパー包装箱は、図3に示される断面図の構成を有する。
すなわち、実施例3のティッシュペーパー包装箱には、実施例2と同様に、香料含有層6の一方の面に香り透過性フィルム層5、他方の面に香り非透過性フィルム層7を積層してなる香り徐放性シート4から形成された取り出し口フィルム3が、香り透過性フィルム層5を箱内部(収納されたティッシュペーパー側)に向けて備えられている。
取り出し口フィルム3は、取り出し口となる開口部を覆う形で、包装箱本体の開口部の周囲に、内側であるティッシュペーパーを収納する側から、接着剤8(ホットメルト接着剤)により接着されている。
また、実施例1と同様に、ティッシュペーパー包装箱本体1の内部側面に、香料含有層6の一方の面に香り透過性フィルム層5、他方の面に香り非透過性フィルム層7を積層してなる3層構造の香り徐放性シート4が、香り透過性フィルム層5が内側(収納されたティッシュペーパー側)に向くように、接着剤8(ホットメルト接着剤)により接着されている。
このようなティッシュペーパー包装箱では、香り徐放性シート4が、香り透過性フィルム層が箱の内側(収納されたティッシュペーパー側)に向いて備えられていることにより、香り成分がティッシュペーパー側に徐々に放出され、長期間にわたりティッシュペーパー2が適度な香りを有するものとなった。また、このようなティッシュペーパー包装箱に収納されたティッシュペーパー2を使用する際には、取り出し口フィルム3である香り徐放性シート4の香り透過性フィルム層5から放出された香り成分が、取り出されるティッシュペーパー2に直接移行して、適度な香りが付与された。
[実施例4]
実施例4によるティッシュペーパー包装箱は、図4に示される断面図の構成を有する。
すなわち、ティッシュペーパー包装箱1の外部側面に、香料含有層6の一方の面に香り透過性フィルム層5、他方の面に香り非透過性フィルム層7を積層してなる3層構造の香り徐放性シート4が、香り透過性フィルム層5が内側(箱側、接着面側)となるように、ティッシュペーパー包装箱本体1の外部側面に、接着剤8(ホットメルト接着剤)により貼付されている。
ここで、香り徐放性シート4は、実施例2において用いた香り徐放性シート4と同様に作成したシートである。なお、取り出し口フィルム3は、香り徐放性を有さない従来公知の樹脂フィルムにより構成されている。
得られたティッシュペーパー包装箱では、香料含有層6が香り非透過性フィルム層7の内側となるように香り徐放性シート4が貼付されていることにより、香り成分が外部に揮発せず、香り透過性フィルム層5および箱を通じて箱内部に徐々に移行し、香り成分がティッシュペーパー側に徐々に放出され、収納されたティッシュペーパー2に適度な香りを長期間にわたり付与することができた。
[実施例5]
実施例5によるティッシュペーパー包装箱は、図5に示される断面図の構成を有する。
すなわち、ティッシュペーパー包装箱本体1が、側面に開口部10を有する構造であって、香り徐放性シート4が開口部10を覆うように貼付されていることのほかは、実施例4と同様である。
得られたティッシュペーパー包装箱では、香料含有層6が香り非透過性フィルム層7の内側となるように香り徐放性シート4が貼付されていることにより、香り成分が外部に揮発せず、香り透過性フィルム層5を経て、開口部および箱を通じて箱内部に徐々に移行し、収納されたティッシュペーパー2に適度な香りを長期間にわたり付与することができた。
[実施例6]
実施例6によるティッシュペーパー包装箱は、図6に示される断面図の構成を有する。
すなわち、ティッシュペーパー包装箱外部側面に、香料含有層6’と香り非透過性フィルム層7’とからなる2層構造の香り徐放性シート4’が、香料含有層6’によって貼付されている。なお、取り出し口フィルム3は、香り徐放性を有さない従来公知の樹脂フィルムにより構成されている。
ここで、香り徐放性シート4’は、厚さ50μmのポリエチレンテレフタレート製フィルムである非透過性フィルム7’上に、アクリル系粘着剤を29g/mとなるよう塗布、乾燥してアクリル系粘着剤層を形成し、これに香料(ローズ油)をグラビアコーターを用いて11g/mとなるよう塗布・含浸させて香料含有層6’を形成して調製した。調製した香り徐放性シート4’には、ティッシュペーパー包装箱の外部表面に貼付するまでの間の取り扱いを容易にし、香り成分の揮発を防ぐために、香料含有層6’側にポリエチレンテレフタレート製ライナー(剥離フィルム)を貼着しておき、該ライナーは香り徐放性シート4’をティッシュペーパー包装箱へ貼付する際に剥離除去した。ここで用いた香り徐放性シート4’の香料含有層6’は、粘着剤が基材であって粘着性を有するため、香り徐放性シート4’は、別途接着剤等を用いることなくティッシュペーパー包装箱本体1の外部側面に貼付することができた。
得られたティッシュペーパー包装箱では、香料含有層6’が香り非透過性フィルム層7’の内側となるように香り徐放性シート4’が貼付されていることにより、香り成分が外部に揮発せず、箱を通じて箱内部に徐々に移行し、収納されたティッシュペーパー2に適度な香りを長期間にわたり付与することができた。
[実施例7]
実施例7によるティッシュペーパー包装箱は、図7に示される断面図の構成を有する。
すなわち、ティッシュペーパー包装箱本体1が、側面に開口部10を有する構造であって、香り徐放性シート4’が開口部10を覆うように貼付されていることのほかは、実施例4と同様である。
得られたティッシュペーパー包装箱では、香料含有層6’が香り非透過性フィルム層7’の内側となるように香り徐放性シート4’が貼付されていることにより、香り成分が外部に揮発せず、箱を通じて箱内部に徐々に移行し、収納されたティッシュペーパー2に適度な香りを長期間にわたり付与することができた。
参考例8]
参考例8によるティッシュペーパー包装箱は、図8に示される断面図の構成を有する。
すなわち、ティッシュペーパー包装箱本体1の内部側面に、香り透過性フィルム層5と香料含有層6とからなる2層構造の香り徐放性シート4’’が、香り透過性フィルム層5が内側(収納されたティッシュペーパー側)に向くように貼付されている。なお、取り出し口フィルム3は、香り徐放性を有さない従来公知の樹脂フィルムにより構成されている。
ここで、香り徐放性シート4’’は、厚さ50μmの低密度ポリエチレンフィルムである透過性フィルム5上に、アクリル系粘着剤を29g/mとなるよう塗布、乾燥してアクリル系粘着剤層を形成し、これに香料(ローズ油)をグラビアコーターを用いて11g/mとなるよう塗布・含浸させて香料含有層6を形成して調製した。調製した香り徐放性シート4’’には、ティッシュペーパー包装箱内部に貼付するまでの間の取り扱いを容易にし、香り成分の揮発を防ぐために、香料含有層6側にポリエチレンテレフタレート製ライナー(剥離フィルム)を貼着しておき、該ライナーは香り徐放性シート4’’をティッシュペーパー包装箱本体1へ貼付する際に剥離除去した。ここで用いた香り徐放性シート4’’の香料含有層6は、粘着剤が基材であって粘着性を有するため、香り徐放性シート4’’は、別途接着剤等を用いることなくティッシュペーパー包装箱本体1の内側側面部に貼付することができた。
このようなティッシュペーパー包装箱では、香り徐放性シート4’’が、香り透過性フィルム層5を箱内部(収納されたティッシュペーパー側)に向けて備えていることにより、香り成分がティッシュペーパー側に徐々に放出され、長期間にわたりティッシュペーパーが適度な香りを有するものとなった。
以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。なお本発明では、上記実施形態を組み合わせた態様も好ましい実施形態である。
本発明のティッシュペーパー包装箱は、家庭用などのティッシュペーパーを収納する包装箱に関する。特に、内部に収納したティッシュペーパーに、持続的に香りを付与することのできる、ティッシュペーパー包装箱に関する。
1 ティッシュペーパー包装箱本体
2 ティッシュペーパー
3 取り出し口フィルム
4、4’、4’’ 香り徐放性シート
5 香り透過性フィルム層
6 香料含有層
7 香り非透過性フィルム層
8 接着剤
9 切れ込み(ティッシュペーパー排出部)
10 開口部

Claims (4)

  1. 香り非透過性フィルム層と、香料含有層と、香り透過性フィルム層とをこの順に積層してなる積層シートである香り徐放性シートが、前記香り透過性フィルム層をティッシュペーパー側として、ティッシュペーパーの取り出し口となる開口部に、取り出し口フィルムとして備えられていることを特徴とするティッシュペーパー包装箱。
  2. 香り非透過性フィルム層と、香料含有層と、香り透過性フィルム層とをこの順に積層してなる積層シートである香り徐放性シートを、ティッシュペーパー包装箱の内表面に、前記香り非透過性フィルム層をティッシュペーパー包装箱側に向けて貼付してなることを特徴とするティッシュペーパー包装箱。
  3. 前記香料含有層が、香り成分を含む粘着剤からなる層であることを特徴とする請求項1または2に記載のティッシュペーパー包装箱。
  4. 前記香り非透過性フィルム層が、ビニリデン、アクリロニトリル、エチレンポリビニルアルコール共重合体、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、または金属箔からなることを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載のティッシュペーパー包装箱。
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