JP6188150B2 - リチウムイオン二次電池用負極、その製造方法およびリチウムイオン二次電池 - Google Patents

リチウムイオン二次電池用負極、その製造方法およびリチウムイオン二次電池 Download PDF

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Description

本発明は、リチウムイオン二次電池用電極、その製造方法およびリチウムイオン二次電池に関する。
近年、ノートパソコン、携帯電話、電動工具、電子・通信機器などの小型機器用の電池として、リチウムイオン二次電池が使用されている。また、最近では電気自動車やハイブリッド自動車などの大型機器用の電池としても、リチウムイオン二次電池が使用され始めている。
リチウムイオン二次電池は、リチウムコバルト複合酸化物などの金属酸化物を活物質とした正極と、黒鉛などの炭素材料を活物質とした負極と、リチウム塩が溶解した電解液とから主に構成されており、リチウムイオンが正極と負極との間を移動することにより電池の充放電がおこなわれる。
正極は、アルミ箔などの正極集電体表面に、金属酸化物とバインダーを含むスラリーを塗布して乾燥することにより得られる。負極は、銅箔などの負極集電体表面に、炭素材料とバインダーを含むスラリーを塗布して乾燥することにより得られる。このとき使用するバインダーは、活物質同士および活物質と集電体とを結着させることにより、集電体から活物質が脱離するのを防ぐ役割がある。
これまで、バインダーとして、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)が用いられてきた。しかしながら、PVDFは活物質同士および活物質と集電体との結着力が弱く、十分な結着力を得るために電極中に多量に含有させる必要があった。PVDFの含有量が増えると電池に搭載される活物質の量が減るため、得られるリチウムイオン二次電池の容量およびエネルギー密度が低下してしまう。また、電極作製時、PVDFはN−メチロールピロリドン(NMP)に溶解して使用するため、高価なNMPを多量に使用する。そのため、バインダーとしてPVDFを使用すると、リチウムイオン二次電池の製造コストが上がってしまう。さらに、有機溶剤を使用するため、電極製造時の作業環境が悪化してしまう。
これらの課題を解決する方法として、増粘剤であるカルボキシメチルセルロース(CMC)を併用したスチレン−ブタジエンゴム(SBR)系の水分散体が提案されている(例えば、特許文献1参照)。このSBR系分散体は高価な有機溶剤を使用しないため安価である。また、水分散体であるため作業環境の観点からも有利である。さらに、SBRは活物質同士および活物質と集電体との結着性も良好な点から、電極中のバインダーの含有量を減らすこともできる。
以上の理由から、SBRはリチウムイオン二次電池電極用バインダーとして幅広い用途で使用されている。
しかしながら、このSBRは耐電解液性が悪く、電池内で電解液と長時間接していると活物質同士および活物質と集電体との結着力が低下し、活物質間、導電助剤間および活物質と集電体との間の距離がそれぞれ離れてしまう。その結果、電極の電子伝導性が低下し、電池の内部抵抗が上昇してしまう。電池の温度が高くなればなるほど、このような結着力の低下は起こりやすくなるため、SBRを用いたリチウムイオン二次電池は、とくに高温下で使用すると電池の内部抵抗が上昇し、充放電特性が低下してしまう。
特許文献2には、(A)バインダーポリマー100重量部当たりに、(a)(メタ)アクリル酸エステル系単量体20〜79重量部と、(b)ビニル系単量体20〜60重量部と、(c)不飽和カルボン酸系単量体0.01〜30重量部と、を用いて重合されたポリマー粒子を含むバインダーが記載されている。
また、特許文献3には、ケト基含有エチレン性不飽和単量体を含むエチレン性不飽和単量体を水中にて界面活性剤の存在下、ラジカル重合開始剤によって乳化重合してなる官能基含有樹脂微粒子(A)と、多官能ヒドラジド化合物である架橋剤(B)とを含む非水系二次電池用バインダー組成物が記載されている。
特許文献2および3に記載のバインダーは耐電解液性が良好であるため、高温下での充放電特性が優れるとされている。
特開平11−149929号公報 特表2008−546135号公報 特開2011−134618号公報
しかしながら、特許文献2および3に記載されているようなバインダーを用いると、低温下での充放電特性が悪化してしまった。
このように、上記特許文献2および3に記載されているようなバインダーを用いたリチウムイオン二次電池は高温下での充放電特性は優れていたが、低温下での充放電特性はまだまだ満足するものではなかった。
本発明は上述のような課題に鑑みてなされたものであり、幅広い温度範囲で充放電特性に優れたリチウムイオン二次電池が得られるリチウムイオン二次電池用電極を提供するものである。
本発明者らはポリマーの組成を変更しながら、低温下での充放電特性について鋭意検討を重ねた。その結果、ポリマー組成を変更してバインダーへの電解液の染み込み性を向上させることにより、低温下での充放電特性が改善できることを見出した。ところが、低温での充放電特性が改善される一方で、今度は高温での充放電特性が悪化してしまった。
つまり、本発明者らは従来のリチウムイオン二次電池は、高温での充放電特性と低温での充放電特性との間にトレードオフの関係が存在し、そのトレードオフの関係はポリマーの組成を改良することでは改善できないことを明らかにした。
そこで、本発明者らは、さらに鋭意検討を重ねた結果、電解液溶媒に対するバインダーの膨潤率および溶出率が特定の範囲を満たす電極を用いたときに、上記トレードオフの関係を改善でき、幅広い温度範囲で充放電特性に優れたリチウムイオン二次電池が得られることを見出して本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明によれば、
非フッ素系ポリマーと、負極活物質と、増粘剤と、導電助剤とを含むリチウムイオン二次電池用負極であって、
以下の方法により測定される、60℃の電解液溶媒に対する上記非フッ素系ポリマーの溶出率が1.0質量%以下であり、
以下の方法により測定される、60℃の電解液溶媒に対する上記非フッ素系ポリマーの膨潤率が10質量%以上50質量%以下であり、
上記非フッ素系ポリマーは、
(a)カルボキシル基含有不飽和単量体と、
(b)不飽和カルボン酸エステル単量体と、
(c)上記(a)および上記(b)以外の不飽和単量体と、
(d)内部架橋剤と、
を含むエチレン性不飽和単量体混合物を重合して得られるポリマーであり、
上記エチレン性不飽和単量体混合物の全体を100質量%としたとき、
上記(a)の使用量が0.1質量%以上10質量%以下であり、
上記(b)の使用量が20質量%以上84.8質量%以下であり、
上記(c)の使用量が15質量%以上70質量%以下であり、
上記(d)の使用量が0.05質量%以上10質量%以下であり、
上記非フッ素系ポリマーと、上記負極活物質と、上記増粘剤と、上記導電助剤とを含む負極活物質層の全体を100質量部としたとき、
上記非フッ素系ポリマーの含有量が0.5質量部以上3.0質量部以下であり、
上記負極活物質の含有量が93質量部以上98.9質量部以下であり、
上記増粘剤の含有量が0.5質量部以上2.0質量部以下であり、
上記導電助剤の含有量が0.1質量部以上2.0質量部以下である、リチウムイオン二次電池用負極が提供される。
(方法)
当該リチウムイオン二次電池用負極をプロピレンカーボネート/ジエチルカーボネート(質量比で1:1)電解液溶媒に60℃、24時間浸漬し、上記膨潤率および上記溶出率を下記の式(1)および(2)によりそれぞれ算出する。
膨潤率(%)=(浸漬後の電極湿潤質量−浸漬後の電極再乾燥質量)/(浸漬後の電極再乾燥質量)×100 (1)
溶出率(%)=(浸漬前の電極乾燥質量−浸漬後の電極再乾燥質量)/(浸漬前の電極乾燥質量)×100 (2)
さらに、本発明によれば、上記本発明のリチウムイオン二次電池用負極の製造方法であって、
上記非フッ素系ポリマーと、上記負極活物質と、上記増粘剤と、上記導電助剤とを混合することによりスラリーを調製する工程と、
上記スラリーのpHを3.0以上7.0以下の範囲に調整する工程と、
上記スラリーを集電体上に塗布して乾燥することにより、上記集電体上に上記負極活物質層を形成する工程と
を含む、リチウムイオン二次電池用負極の製造方法が提供される。
さらに、本発明によれば、上記本発明のリチウムイオン二次電池用負極を用いた、リチウムイオン二次電池が提供される。
本発明によれば、幅広い温度範囲で充放電特性に優れたリチウムイオン二次電池が得られるリチウムイオン二次電池用電極を提供することができる。
以下に、本発明の実施形態について説明する。
なお、本実施形態では、(A)非フッ素系ポリマーと、(B)活物質と、(C)増粘剤と、(D)導電助剤とを含む層を活物質層と呼び、集電体上に活物質層を形成させたものを電極と呼ぶ。
(リチウムイオン二次電池用電極)
はじめに、本実施形態のリチウムイオン二次電池用電極の構成について説明する。
本実施形態のリチウムイオン二次電池用電極は、(A)非フッ素系ポリマーと、(B)活物質と、(C)増粘剤と、(D)導電助剤とを含んでいる。
そして、本実施形態のリチウムイオン二次電池用電極は、60℃の電解液溶媒に対する(A)非フッ素系ポリマーの溶出率が1.0質量%以下であり、好ましくは0.9質量%以下であり、さらに好ましくは0.8質量%以下である。60℃の電解液溶媒に対する(A)非フッ素系ポリマーの溶出率が上記上限値以下であると、高温の電解液に長時間接触しても活物質同士および活物質と集電体との結着力が良好なまま維持されるため、得られるリチウムイオン二次電池は高温下でも十分な充放電特性を有する。なお、(A)非フッ素系ポリマーの溶出率は、通常は0.1質量%以上である。
また、本実施形態のリチウムイオン二次電池用電極は、60℃の電解液溶媒に対する(A)非フッ素系ポリマーの膨潤率が10質量%以上50質量%以下であり、好ましくは12質量%以上40質量%以下であり、さらに好ましくは14質量%以上35質量%以下である。60℃の電解液溶媒に対する(A)非フッ素系ポリマーの膨潤率が上記下限値以上であると、低温でもバインダー中に含まれる電解液量を十分に確保できるため、得られるリチウムイオン二次電池は低温下でも十分な充放電特性を有する。また、60℃の電解液溶媒に対する(A)非フッ素系ポリマーの膨潤率が上記上限値以下であると、高温の電解液に長時間接触しても活物質同士および活物質と集電体との結着力が良好なまま維持されるため、得られるリチウムイオン二次電池は高温下でも十分な充放電特性を有する。
なお、膨潤率および溶出率の測定に使用する電解液溶媒とは、本実施形態においてはプロピレンカーボネートと、ジエチルカーボネートを1:1の質量比で混合したものである。
本実施形態のリチウムイオン二次電池用電極は、活物質層の全体を100質量部としたとき、(A)非フッ素系ポリマーの含有量は好ましくは0.5質量部以上3.0質量部以下であり、とくに好ましくは1.0質量部以上2.5質量部以下である。また、(B)活物質の含有量は好ましくは93質量部以上98.9質量部以下であり、とくに好ましくは95.1質量部以上97.9質量部以下である。また、(C)増粘剤の含有量は好ましくは0.5質量部以上2.0質量部以下であり、とくに好ましくは0.8質量部以上1.7質量部以下である。また、(D)導電助剤の含有量は好ましくは0.1質量部以上2.0質量部以下であり、とくに好ましくは0.3質量部以上1.2質量部以下である。
電極の配合が上記範囲内であると、電極の歩留まりと、得られるリチウムイオン二次電池の電池特性のバランスがとくに優れる。
つぎに、本実施形態のリチウムイオン二次電池用電極を構成する各成分について説明する。
(非フッ素系ポリマー)
本実施形態のリチウムイオン二次電池用電極に含まれる(A)非フッ素系ポリマーは、活物質同士および活物質と集電体とを結着させる役割をもつバインダーである。
本実施形態の非フッ素系ポリマーは非フッ素系ポリマーであればとくに限定はされないが、(a)カルボキシル基含有不飽和単量体と、(b)不飽和カルボン酸エステル単量体と、(c)上記(a)および上記(b)以外の不飽和単量体と、(d)内部架橋剤と、を含有するエチレン性不飽和単量体混合物を重合して得られるポリマーが好ましい。
本実施形態に用いられる(a)カルボキシル基含有不飽和単量体としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸などのエチレン性不飽和モノカルボン酸モノマー;マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、メサコン酸、グルタコン酸、イタコン酸、クロトン酸、イソクロトン酸などの不飽和ジカルボン酸モノマーおよびその酸無水物;β−カルボキシルエチルアクリレート;アクリル酸2ヒドロキシエチルとジカルボン酸誘導体のモノエステルなどが挙げられる。
これらの中でも、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、β―カルボキシルエチルアクリレート、アクリル酸2ヒドロキシエチルとジカルボン酸誘導体のモノエステルが好ましく、とくにアクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸が好ましい。これらのカルボキシル基含有不飽和単量体は1種単独で使用してもよいし、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
(a)カルボキシル基含有不飽和単量体の使用量は、エチレン性不飽和単量体混合物の全体を100質量%としたとき、好ましくは0.1質量%以上10質量%以下であり、さらに好ましくは1質量%以上5質量%以下である。カルボキシル基含有単量体の使用量が上記範囲内であると、得られる電極の機械的安定性、耐熱性および結着性のバランスがより一層優れる。
本実施形態に用いられる(b)不飽和カルボン酸エステル単量体としては、例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸tert−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸n−アミル、アクリル酸イソアミル、アクリル酸n−ヘキシル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸イソオクチル、アクリル酸n−ノニル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸イソノニル、アクリル酸イソボロニル、アクリル酸ベンジル、アクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、アクリル酸グリシジルなどのアクリル酸エステル;メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタアクリル酸tert−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸n−アミル、メタクリル酸イソアミル、メタクリル酸n−ヘキシル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ラウリル、メタアクリル酸n−オクチル、メタアクリル酸イソオクチル、メタアクリル酸n−ノニル、メタアクリル酸ステアリル、メタアクリル酸シクロヘキシル、メタアクリル酸イソノニル、メタアクリル酸イソボロニル、メタアクリル酸ベンジル、メタアクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタアクリル酸2−ヒドロキシプロピル、メタアクリル酸グリシジルなどのメタクリル酸エステル;メタクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸ジエチルアミノエチルなどのアミノ基含有メタクリル酸エステル;メトキシポリエチレングリコールモノメタクリレートなどのアルコキシ基含有メタクリル酸エステル;クロトン酸メチル、クロトン酸エチル、クロトン酸n−プロピル、クロトン酸ブチル、クロトン酸tert−ブチル、クロトン酸イソブチル、クロトン酸n−アミル、クロトン酸イソアミル、クロトン酸n−ヘキシル、クロトン酸2−エチルヘキシル、クロトン酸ラウリル、クロトン酸n−オクチル、クロトン酸イソオクチル、クロトン酸n−ノニル、クロトン酸ステアリル、クロトン酸シクロヘキシル、クロトン酸イソノニル、クロトン酸イソボロニル、クロトン酸ベンジル、クロトン酸2−ヒドロキシエチル、クロトン酸2−ヒドロキシプロピル、クロトン酸グリシジルなどのクロトン酸エステルなどが挙げられる。
これらの不飽和カルボン酸エステル単量体の中でも、(メタ)アクリル酸エステルのアルキル部分の炭素数が1〜12好ましくは2〜8であるもの、アクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、メタアクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタアクリル酸2−ヒドロキシプロピル、がとくに好ましい。また、これらアルキル基にリン酸残基、スルホン酸残基、ホウ酸残基などを有する(メタ)アクリル酸エステルなども挙げられる。
(b)不飽和カルボン酸エステル単量体の使用量は、エチレン性不飽和単量体混合物の全体を100質量%としたとき、好ましくは20質量%以上84.8質量%以下であり、さらに好ましくは40質量%以上75質量%以下である。不飽和カルボン酸エステル単量体の使用量が上記範囲内であると、得られる電極の柔軟性、耐熱性および結着性のバランスがより一層優れる。
本実施形態に用いられる(c)上記(a)カルボキシル基含有不飽和単量体および上記(b)不飽和カルボン酸エステル単量体以外の不飽和単量体としては、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、β−メチルスチレン、p−t−ブチルスチレン、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、酢酸ビニル、プロピオ酸ビニル、N−メチロールメタクリルアミド、アクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、メタクリルアミドまたはこれらの混合物などが挙げられる。これらの中でもとくにスチレンが好ましい。スチレンを用いると、とくに活物質として黒鉛などの炭素材料を用いた場合に、より一層結着性が優れる。
(c)上記(a)カルボキシル基含有不飽和単量体および上記(b)不飽和カルボン酸エステル単量体以外の不飽和単量体の使用量は、エチレン性不飽和単量体混合物の全体を100質量%としたとき、好ましくは15質量%以上70質量%以下であり、さらに好ましくは30質量%以上60質量%以下である。(c)不飽和単量体の使用量が上記範囲内であると、得られる電極の柔軟性および結着性のバランスがより一層優れる。
本実施形態に用いられる(d)内部架橋剤としては、少なくとも1つのエチレン性不飽和結合を有し、かつ、他の官能基と反応する官能基を有するもの、または、2つ以上のエチレン性不飽和結合を有するものであればとくに限定されない。例えば、ジビニルベンゼン、エチレングリコールジアクリレート、エチレングリコールジメタアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパントリメタアクリレート、トリアリルシアヌレートなどの不飽和基を2個以上有する多官能単量体;ビニルトリメトキシシラン、γ−メタクリオキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、γ−メタクリオキシプロピルトリエトキシシランなどのシランカップリング剤などが挙げられる。これらの中でも、ジビニルベンゼンが好ましい。これらの内部架橋剤は1種単独で使用してもよいし、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
(d)内部架橋剤の使用量は、エチレン性不飽和単量体混合物の全体を100質量%としたとき、好ましくは0.05質量%以上10質量%以下であり、さらに好ましくは0.08質量%以上1質量%以下である。(d)内部架橋剤の使用量が上記範囲内であると、バインダーの溶出率および結着性のバランスがより一層優れる。
本実施形態のリチウムイオン二次電池用電極に含まれる非フッ素系ポリマーのガラス転移温度(Tg)は、−10℃以上30℃以下であることが好ましく、−8℃以上15℃以下であることがより好ましい。ガラス転移温度が上記範囲内であると、電解液に対するバインダーの膨潤、溶出および電極の柔軟性のバランスがより一層優れる。なお、非フッ素系ポリマーのガラス転移温度は、示差走査熱量測定(DSC)により測定した値である。
ガラス転移温度は以下のようにして測定できる。非フッ素系ポリマーをアルミニウムパン上で秤量し、そのアルミニウムパンをDSC測定ホルダーにセットし、10℃/分の昇温条件にて得られるチャートの吸熱ピークを読み取る。このときのピーク温度をガラス転移温度とする。
本実施形態の非フッ素系ポリマーの重合方法はとくに限定されないが、乳化重合法により製造することが好ましい。乳化重合法を用いると、非フッ素系ポリマーを含むラテックス粒子で得ることができる。
非フッ素系ポリマーを含むラテックス粒子の平均粒子径はとくに限定されないが、10nm以上500nm以下であることが好ましく、30nm以上250nm以下であることがより好ましい。平均粒子径が上記範囲内であると、電解液に対するバインダーの膨潤、溶出、結着性および粒子の分散性のバランスがより一層優れる。
なお、本実施形態における平均粒子径とは、体積平均粒子径のことを表し、動的光散乱法により測定できる。
動的光散乱法によるラテックス粒子の平均粒子径は、以下のようにして測定できる。ラテックス粒子の分散液は固形分に応じて200〜1000倍に水希釈しておく。この希釈液約5mlを測定装置(例えば、日機装社製マイクロトラック粒度分析計)のセルに注入し、サンプルに応じた溶剤(本実施形態では水)およびポリマーの屈折率条件を入力後、測定をおこなう。このとき、得られた体積粒子径分布データのピークを本実施形態の平均粒子径とする。
以下、本実施形態の非フッ素系ポリマーの乳化重合について説明する。
乳化重合としては従来既知の方法が用いられる。例えば、上記エチレン性不飽和単量体混合物を一括して仕込む重合方法、エチレン性不飽和単量体混合物を連続供給しながら重合する方法などが挙げられる。重合は通常30℃〜90℃の温度で攪拌下にておこなわれる。
本実施形態の乳化重合に用いられる水性媒体としては、水が挙げられる。また、親水性の有機溶剤も適宜混合することができる。
本実施形態の乳化重合に用いられる重合開始剤としては、ラジカル重合を開始する能力を有するものであればとくに限定はされず、公知の油溶性重合開始剤や水溶性重合開始剤を使用することができる。油溶性重合開始剤としては、例えば、ベンゾイルパーオキサイド、tert−ブチルパーオキシベンゾエート、tert−ブチルハイドロパーオキサイド、tert−ブチルパーオキシ(2−エチルヘキサノエート)、tert−ブチルパーオキシ−3,5,5−トリメチルヘキサノエート、ジ−tert−ブチルパーオキサイドなどの有機過酸化物;2,2'−アゾビスイソブチロニトリル、2,2'−アゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリル、2,2'−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、1,1'−アゾビス−シクロヘキサン−1−カルボニトリルなどのアゾビス化合物などを挙げることができる。
水溶性重合開始剤としては、例えば、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム、過酸化水素、2,2'−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン)ジハイドロクロライドなどを挙げることができる。本実施形態においては水溶性重合開始剤を使用することが好ましい。
これらの重合開始剤は1種類または2種類以上を混合して使用することができる。これらの重合開始剤は、エチレン性不飽和単量体混合物100質量部に対して、0.1質量部以上10質量部以下の量を用いることが好ましい。
また、乳化重合をおこなうとき、重合開始剤とともに還元剤を使用することができる。還元剤を使用することにより、重合速度を促進したり、低温下での乳化重合を容易に進めたりすることができる。還元剤としては、例えば、アスコルビン酸、エルソルビン酸、酒石酸、クエン酸、ブドウ糖、ホルムアルデヒドスルホキシラートなどの金属塩、チオ硫酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、重亜硫酸ナトリウム、メタ重亜硫酸ナトリウム、塩化第一鉄、ロンガリット、二酸化チオ尿素などが挙げられる。
これらの還元剤は、エチレン性不飽和単量体混合物100質量部に対して、0.05質量部以上5質量部以下の量を用いるのが好ましい。なお、紫外線や放射線照射などによっても重合をおこなうことができる。重合温度は各重合開始剤の重合開始温度以上が好ましい。例えば、過酸化物系重合開始剤では、通常70℃程度である。重合時間はとくに制限されないが、1時間以上24時間以下が好ましい。
また、緩衝剤として、酢酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、重炭酸ナトリウムなどを使用してもよい。
さらに、連鎖移動剤としてのオクチルメルカプタン、チオグリコール酸2−エチルヘキシル、チオグリコール酸オクチル、ステアリルメルカプタン、ラウリルメルカプタン、t−ドデシルメルカプタンなどのメルカプタン類などを使用してもよい。
なお、本実施形態において重合中または重合終了後に塩基性物質を加えてpHを調整するのが好ましい。pHを調整することにより、乳化重合時の重合安定性、機械的安定性、化学的安定性を向上させることができる。
このときに使用される塩基性物質としては、例えば、アンモニア、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ブチルアミン、エタノールアミン、2−ジメチルアミノエタノール、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、アミノメチルプロパノール、苛性ソーダなどが挙げられる。これらは1種単独で使用してもよいし、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
本実施形態の乳化重合に用いられる乳化剤としては、アニオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤などの界面活性剤を使用することができる。
アニオン性界面活性剤としては、例えば、オレイン酸ナトリウムなどの高級脂肪酸塩類;ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムなどのアルキルアリールスルホン酸塩類;ポリオキシエチレンジスチレン化フェニルエーテル硫酸エステル塩類;ラウリル硫酸ナトリウムなどのアルキル硫酸エステル塩類;ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル硫酸ナトリウムなどのポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル硫酸エステル塩類;モノオクチルスルホコハク酸ナトリウム、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム、ポリオキシエチレンラウリルスルホコハク酸ナトリウムなどのアルキルスルホコハク酸エステル塩およびその誘導体類;ポリエキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウムなどのポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩類;二重結合を有するアニオン系反応性界面活性剤などが挙げられる。
ノニオン性界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテルなどのポリオキシエチレンアルキルエーテル類;ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテルなどのポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル類;ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタントリオレエートなどのソルビタン高級脂肪酸エステル類;オレイン酸モノグリセライド、ステアリン酸モノグリセライドなどのグリセリン高級脂肪酸エステル類;ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレン・ブロックコポリマー;ポリオキシエチレンジスチレン化フェニルエーテル;ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレートなどのポリオキシエチレンソルビタン高級脂肪酸エステル類;ポリオキシエチレンモノラウレート、ポリオキシエチレンモノステアレートなどのポリオキシエチレン高級脂肪酸エステル類;二重結合を有するノニオン系反応性界面活性剤などが挙げられる。
上記で挙げた乳化剤は1種単独で使用してもよいし、2種以上を組み合わせて使用してもよい。乳化剤の使用量としては、エチレン性不飽和単量体混合物100質量部に対して、0.1質量部以上30質量部以下であることが好ましく、0.3質量部以上20質量部以下であることがより好ましく、0.5質量部以上10質量部以下であることがさらに好ましい。乳化剤の使用量が上記範囲内であると、ラテックス粒子の安定性、およびバインダーの結着性のバランスがより一層優れる。
本実施形態のリチウムイオン二次電池用電極は、上記非フッ素系ポリマーを含むラテックス粒子の一部が電極の表面に付着していることが好ましい。電極の表面にラテックス粒子の一部が付着していると、後述するセパレーターとの密着性が向上し、電池の内部抵抗が低下するため、得られるリチウムイオン二次電池の電池特性が向上する。
(活物質)
本実施形態のリチウムイオン二次電池用電極に含まれる活物質は用途に応じて適宜選択される。正極を作製するときは正極活物質を使用し、負極を作製するときは負極活物質を使用する。
正極活物質としては、リチウムイオンを可逆に放出・吸蔵でき、電子輸送が容易におこなえるように電子伝導度が高い材料が好ましい。例えば、リチウムニッケル複合酸化物、リチウムコバルト複合酸化物、リチウムマンガン複合酸化物、リチウム−マンガン−ニッケル複合酸化物などのリチウムと遷移金属との複合酸化物;TiS、FeS、MoSなどの遷移金属硫化物;MnO、V、V13、TiOなどの遷移金属酸化物、オリビン型リチウムリン酸化物などが挙げられる。
オリビン型リチウムリン酸化物は、例えば、Mn、Cr、Co、Cu、Ni、V、Mo、Ti、Zn、Al、Ga、Mg、B、Nb、およびFeよりなる群のうちの少なくとも1種の元素と、リチウムと、リンと、酸素とを含んでいる。これらの化合物はその特性を向上させるために一部の元素を部分的に他の元素に置換したものであってもよい。
これらの中でも、オリビン型リチウム鉄リン酸化物、リチウムコバルト複合酸化物、リチウムニッケル複合酸化物、リチウムマンガン複合酸化物、リチウム−マンガン−ニッケル複合酸化物が好ましい。これらの正極活物質は作用電位が高いことに加えて容量も大きく、大きなエネルギー密度を有する。
負極活物質としては、リチウムイオン二次電池の負極に使用可能な通常の負極活物質であればとくに限定されない。例えば、天然黒鉛、人造黒鉛、樹脂炭、炭素繊維、活性炭、ハードカーボン、ソフトカーボンなどの炭素材料;リチウム金属、リチウム合金などのリチウム系金属;シリコン、スズなどの金属;ポリアセン、ポリアセチレン、ポリピロールなどの導電性ポリマーなどが挙げられる。これらの中でも炭素材料が好ましく、とくに天然黒鉛や人造黒鉛などの黒鉛が好ましい。
活物質の平均粒子径はとくに限定されないが、15μm以上22μm以下であることが好ましく、18.5μm以上21μm以下であることがより好ましい。平均粒子径が上記範囲内であると、結着性および活物質の分散性のバランスがより一層優れる。なお、活物質の平均粒子径は、レーザー回折式粒度分布測定装置を用いて測定した、体積基準の累積分布における50%累積時の粒径(D50、平均粒径)である。
活物質の窒素吸着BET法による比表面積はとくに限定されないが、1m/g以上6m/g以下であることが好ましく、2m/g以上4m/g以下であることがより好ましい。比表面積が上記範囲内であると、電極の歩留まりおよび結着性のバランスがより一層優れる。
(増粘剤)
本実施形態のリチウムイオン二次電池用電極に含まれる増粘剤は、後述する電極用スラリーの塗工性を向上させるものであればとくに限定されない。増粘剤としては、例えば、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースなどのセルロース系ポリマーおよびこれらのアンモニウム塩並びにアルカリ金属塩;ポリカルボン酸;ポリエチレンオキシド;ポリビニルピロリドン;ポリアクリル酸ナトリウムなどのポリアクリル酸塩;ポリビニルアルコール;などの水溶性ポリマーなどが挙げられる。
上記で挙げた増粘剤は1種単独で使用してもよいし、2種以上を組み合わせて使用してもよい。増粘剤の使用量としては、0.5質量部以上2.0質量部以下であることが好ましく、0.8質量部以上1.7質量部以下であることがより好ましく、0.8質量部以上1.5質量部以下であることがさらに好ましい。増粘剤の使用量が上記範囲内であると、電極スラリーの塗工性およびバインダーの結着性のバランスがより一層優れる。
(導電助剤)
本実施形態のリチウムイオン二次電池用電極に含まれる導電助剤は、電子伝導性を有しており、電極の導電性を向上させるものであればとくに限定されない。本実施形態の導電助剤として、例えば、アセチレンブラック、ケチェンブラック、カーボンブラックなどの炭素材料が挙げられる。
上記で挙げた導電助剤は1種単独で使用してもよいし、2種以上を組み合わせて使用してもよい。導電助剤の使用量としては、活物質層の全量を100質量部としたとき、0.1質量部以上2.0質量部以下であることが好ましく、0.3質量部以上1.2質量部以下であることがより好ましく、0.5質量部以上1.2質量部以下であることがさらに好ましい。導電助剤の使用量が上記範囲内であると、電極スラリーの塗工性およびバインダーの結着性のバランスがより一層優れる。
(リチウムイオン二次電池用電極の製造方法)
つづいて、本実施形態のリチウムイオン二次電池用電極の製造方法について説明する。
本実施形態のリチウムイオン二次電池用電極の製造方法は、以下の(1)〜(3)の3つの工程を含んでいるのが好ましい。
(1)上記非フッ素系ポリマーと、上記活物質と、上記増粘剤と、上記導電助剤とを混合することによりスラリーを調製する工程
(2)スラリーのpHを3.0以上7.0以下の範囲に調整する工程
(3)スラリーを集電体上に塗布して乾燥することにより、活物質層を形成する工程
以下、各工程について説明する。
(スラリーを調製する工程)
はじめに、本実施形態のスラリーを調整する工程について説明する。本実施形態の電極用スラリーは、(A)非フッ素系ポリマーと、(B)活物質と、(C)増粘剤と、(D)導電助剤とを水、または、水と親水性の高い溶媒との混合物に分散または溶解させたものである。
各成分の混合手順はとくに限定はされないが、本実施形態では(C)増粘剤と(D)導電助剤とを混合した後に、(A)非フッ素系ポリマーと(B)活物質とをさらに混合してスラリーを調整することが好ましい。
こうすることにより、60℃の電解液溶媒に対する(A)非フッ素系ポリマーの溶出率を低下させることができる。また、電解液溶媒の非フッ素系ポリマーへの染み込み性が向上するため、60℃の電解液溶媒に対する(A)非フッ素系ポリマーの膨潤率を向上させることができる。
(A)非フッ素系ポリマーの溶出率が低下し、膨潤率が向上する理由は必ずしも明らかではないが、上記順序で各成分を混合することにより、スラリー中での(A)非フッ素系ポリマーの分散性が向上する。その結果、得られる電極中の(A)非フッ素系ポリマーの分散状態が変化し、電解液溶媒との親和性が変化するからだと推察される。
このとき、用いられる混合機としては、ボールミルやプラネタリーミキサーなど公知のものが使用でき、とくに限定されない。
また、上記非フッ素系ポリマーとしてラテックス粒子を用いる場合は、ラテックス粒子の平均粒子径に対する活物質の平均粒子径の比が50以上200以下であることが好ましく、75以上170以下であることがより好ましい。平均粒子径の比が上記範囲内であると、60℃の電解液溶媒に対する(A)非フッ素系ポリマーの溶出率を低下させることができる。また、電解液溶媒の非フッ素系ポリマーへの染み込み性が向上するため、60℃の電解液溶媒に対する(A)非フッ素系ポリマーの膨潤率を向上させることができる。
(A)非フッ素系ポリマーの溶出率が低下し、膨潤率が向上する理由は必ずしも明らかではないが、上記平均粒子径の比とすることにより、スラリー中での(A)非フッ素系ポリマーの分散性が向上する。その結果、得られる電極中の(A)非フッ素系ポリマーの分散状態が変化し、電解液溶媒との親和性が変化するからだと推察される。
(スラリーのpHを調製する工程)
つぎに、得られたスラリーのpHを3.0以上7.0以下の範囲に調整することが好ましく、4.0以上6.0以下の範囲に調整することがより好ましい。スラリーのpHが上記範囲内であると、60℃の電解液溶媒に対する(A)非フッ素系ポリマーの溶出率を低下させることができる。また、電解液溶媒の非フッ素系ポリマーへの染み込み性が向上するため、60℃の電解液溶媒に対する(A)非フッ素系ポリマーの膨潤率を向上させることができる。
(A)非フッ素系ポリマーの溶出率が低下し、膨潤率が向上する理由は必ずしも明らかではないが、上記pHとすることにより、スラリー中での(A)非フッ素系ポリマーの分散性が向上する。その結果、得られる電極中の(A)非フッ素系ポリマーの分散状態が変化し、電解液溶媒との親和性が変化するからだと推察される。
スラリーのpHを3.0以上7.0以下の範囲に調整する方法はとくに限定はされないが、酸性物質や塩基性物質を添加することによって調整するのが好ましい。
酸性物質としては、塩酸、硫酸、フッ酸などの無機酸;酢酸、アクリル酸、メタクリル酸、グリコール酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、アジピン酸、グルタル酸、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、アコニット酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、ジアセチル酒石酸、三価以上のカルボン酸などの有機酸が挙げられる。
これらの中でもとくに有機酸が好ましい。有機酸を用いると、スラリーのpHを上記範囲内に効率良く調整することができる。また、有機酸の中でもシュウ酸、マロン酸、コハク酸、アジピン酸、グルタル酸、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、アコニット酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、ジアセチル酒石酸、三価以上のカルボン酸などの多価カルボン酸がとくに好ましい。多価カルボン酸としては、シュウ酸、マロン酸、コハク酸がとくに好ましい。
多価カルボン酸を用いてpHを調整することにより、60℃の電解液溶媒に対する(A)非フッ素系ポリマーの溶出率をより一層低下させることができる。また、電解液溶媒の非フッ素系ポリマーへの染み込み性がより一層向上するため、60℃の電解液溶媒に対する(A)非フッ素系ポリマーの膨潤率をより一層向上させることができる。
塩基性物質としては、アンモニア、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ブチルアミン、エタノールアミン、2−ジメチルアミノエタノール、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、アミノメチルプロパノール、苛性ソーダなどが挙げられる。
(活物質層を形成する工程)
つづいて、得られたスラリーを集電体上に塗布して乾燥することにより、活物質層を形成する。
スラリーの塗布方法は、一般的な方法を用いることができる。例えば、リバースロール法、ダイレクトロール法、ドクターブレード法、ナイフ法、エクストルージョン法、カーテン法、グラビア法、バー法、ディップ法、スクイーズ法などを挙げることができる。これらの中でも、スラリーの粘性などの物性および乾燥性に合わせて、良好な塗布層の表面状態を得ることが可能となる点で、ドクターブレード法、ナイフ法、エクストルージョン法が好ましい。
スラリーは、集電体の片面のみ塗布しても両面に塗布してもよい。集電体の両面に塗布する場合は、片面ずつ逐次でも、両面同時に塗布してもよい。また、集電体の表面に連続で、あるいは、間欠で塗布してもよい。塗布層の厚さ、長さや幅は、電池の大きさに応じて、適宜決定することができる。
塗布したスラリーの乾燥方法は、一般的な方法を用いることができる。とくに、熱風、真空、赤外線、遠赤外線、電子線および低温風を単独あるいは組み合わせて用いることが好ましい。乾燥温度は50℃以上350℃以下の範囲が好ましく、50℃以上200℃以下の範囲がとくに好ましい。
(集電体)
本実施形態の電極の製造に用いられる集電体としては、鉄、銅、アルミニウム、ニッケル、ステンレス、チタンなどの金属性のものであればとくに限定されない。価格や入手容易性、電気化学的安定性などの観点から、正極用としてはアルミニウム、負極用としては銅が好ましい。また、集電体の形状についてもとくに限定されないが、厚さが0.001〜0.5mmの範囲でシート状のものを用いることが好ましい。
また、正極用集電体は、スラリーからの腐食を防止するために導電性薄膜によりコーティングするのが好ましい。導電性薄膜としては耐腐食性があり、電気化学的に安定なものであればとくに限定されないが、例えば、上述した導電助剤にポリフッ化ビニリデンなどのポリマーを混合したものが挙げられる。
本実施形態のリチウムイオン二次電池用電極は、必要に応じてプレスすることができる。プレスの方法としては、一般的な方法を用いることができるが、とくに金型プレス法やカレンダープレス法が好ましい。プレス圧は、とくに限定されないが、0.2〜3t/cmの範囲が好ましい。
(リチウムイオン二次電池)
本実施形態のリチウムイオン二次電池は、本実施形態の正極および/または負極電極と電解液、必要に応じてセパレーターなどを用いて、公知の方法にしたがって製造される。電極は、積層体や捲回体が使用できる。外装体としては、金属外装体やアルミラミネート外装体が適宜使用できる。電池の形状は、コイン型、ボタン型、シート型、円筒型、角型、扁平型などいずれの形状であってもよい。
電池の電解液中の電解質としては、公知のリチウム塩がいずれも使用でき、活物質の種類に応じて選択すればよい。例えば、LiClO、LiBF、LiPF、LiCFSO、LiCFCO、LiAsF、LiSbF、LiB10Cl10、LiAlCl、LiCl、LiBr、LiB(C、CFSOLi、CH SOLi、LiCFSO、LiCSO、Li(CFSON、低級脂肪酸カルボン酸リチウムなどが挙げられる。
電解質を溶解する溶媒としては、電解質を溶解させる液体として通常用いられるものであればとくに限定されるものではなく、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、ブチレンカーボネート(BC)、ジメチルカーボネート(DMC)、ジエチルカーボネート(DEC)、メチルエチルカーボネート(MEC)、ビニレンカーボネート(VC)などのカーボネート類;γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトンなどのラクトン類;トリメトキシメタン、1,2−ジメトキシエタン、ジエチルエーテル、2−エトキシエタン、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフランなどのエーテル類;ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド類;1,3−ジオキソラン、4−メチル−1,3−ジオキソランなどのオキソラン類;アセトニトリル、ニトロメタン、ホルムアミド、ジメチルホルムアミドなどの含窒素類;ギ酸メチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチルなどの有機酸エステル類;リン酸トリエステルやジグライム類;トリグライム類;スルホラン、メチルスルホランなどのスルホラン類;3−メチル−2−オキサゾリジノンなどのオキサゾリジノン類;1,3−プロパンスルトン、1,4−ブタンスルトン、ナフタスルトンなどのスルトン類;などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
セパレーターとしては多孔性基材が好ましい。セパレーターの形態は、膜、フィルムまたは繊維状であってもよい。
セパレーターとしては、多孔性セパレーター、片面または両面上にゲルポリマーがコーティングされた多孔性セパレーターなどがある。多孔性セパレーターとしては、例えば、ポリプロピレン系、ポリエチレン系などのポリオレフィン系多孔性セパレーター;ポリビニリデンフルオリド、ポリエチレンオキシド、ポリアクリロニトリル、ポリビニリデンフルオリドヘキサフルオロプロピレン共重合体などのセパレーターが挙げられる。
ゲルポリマーとしては電解液含浸時にゲル化可能であればとくに限定されない。例えば、ポリビニリデンフルオリド、ポリエチレンオキシド、ポリアクリロニトリル、ポリビニリデンフルオリドヘキサフルオロプロピレン共重合体などが挙げられる。また、ゲルポリマーのセパレーターへの形成方法は公知の方法を使用できる。例えば、ゲルポリマーを溶媒に溶解させた後にこれをセパレーター上にコーティングする。
以上、本発明の実施形態について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することもできる。
以下、本発明を実施例および比較例により説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、実施例では、部はとくに特定しない限り質量部を表す。
(非フッ素系ポリマーAの作製)
攪拌機、温度計、滴下ロート、還流器を備えた反応容器に、イオン交換水70部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.2部、過硫酸カリウム0.3部をそれぞれ仕込んだ。次に、内温を60℃に昇温し、反応容器内を十分に窒素置換した。
また、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.5部、イオン交換水50部、アクリル酸2部、アクリル酸2−エチルヘキシル42部、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル1.7部、アクリル酸n−ブチル16.2部、スチレン38部、ジビニルベンゼン0.1部を混合して単量体混合物を得た。
次いで、この単量体混合物を6時間かけて反応容器に連続的に添加して重合をおこなった。添加は、60℃でおこなった。添加終了後、さらに70℃で3時間撹拌した。次いで、温度を30℃まで冷却し、重合を終了した。得られた重合反応液にアンモニア水を添加してpHを7に調整した。そして、スチームを導入して未反応の単量体を除去した。イオン交換水で固形分を45%に調整して非フッ素系ポリマーAを含む水分散体を得た。なお、固形分は、150℃、20分加熱して水分散体から水を除去し、得られた残分により算出した。
(非フッ素系ポリマーB、Cの作製)
表1に示す配合組成に変更した以外はポリマーAと同様の方法で重合し、非フッ素系ポリマーBを含む水分散体および非フッ素系ポリマーCを含む水分散体をそれぞれ得た。
非フッ素系ポリマーを含むラテックス粒子の平均粒子径は光散乱装置を用いて動的光散乱法により測定した。
(リチウムイオン二次電池用電極の各成分)
以下、電極の構成成分として以下の原料を用いた。
負極A:(天然黒鉛、平均粒子系d50:20μm)
負極B:(天然黒鉛、平均粒子系d50:10μm)
負極C:(天然黒鉛、平均粒子系d50:43μm)
増粘剤A:(カルボキシメチルセルロース、固形分濃度1質量%、溶媒:イオン交換水)
導電助剤A:(アセチレンブラック)
(実施例1)
(負極の作製)
導電助剤A:1部と増粘剤A:1部とを混練した後、その混合物に負極A:96部と、非フッ素系ポリマーA:2部を添加して混練することによりスラリーを作製した。つぎに、得られたスラリーにシュウ酸を添加することによりpHを5.1に調整した。
このスラリーを厚さ10μmの銅箔の両面にロールプレス処理後の厚さが120μmとなるように塗布し、100℃で5分乾燥、プレス工程を経て、銅箔上に負極活物質層を形成した。なお、両端部の一方の端面には負極活物質が塗布されていない負極活物質非塗布部を設け、負極導電タブを取り付け負極とした。
(負極評価用の電池の作製)
正極A:85部、導電助剤A:7部、バインダーとしてポリフッ化ビニリデン:8部とを混合したものに、N−メチルピロリドンを加えてさらに混合してスラリーを作製した。これをドクターブレード法により厚さ20μmのAl箔の両面にロールプレス処理後の厚さが160μmになるように塗布し、120℃で5分乾燥、プレス工程を経てAl箔上に正極活物質層を形成した。なお、両端部にはいずれの面にも正極活物質が塗布されていない正極活物質非塗布部を設け、一方の正極活物質非塗布部に正極導電タブを設け、負極評価用の標準正極とした。
負極の上に膜厚25μm、気孔率55%の親水処理を施したポリプロピレン微多孔膜のセパレーターを切断し重ねた。そして、正極、切断されたセパレーター、負極の順番で重ね、素子を形成した。
素子をエンボス加工したラミネート外装体に収容し、正極導電タブと負極導電タブを引き出し、ラミネート外装体を、注液部を残して熱融着をおこない、電池パックを作製した。
注液部より、LiPFの1.0mol/L(リットル)エチレンカーボネート(EC)/ジエチルカーボネート(DEC)=30/70(体積比)電解液を注液し真空含浸をおこなった。その後、注液部分を熱融着し電池を得た。
(実施例2〜5、比較例1〜4)
各成分の種類および組成を表2に記載のものに変え、スラリーのpHを表2に記載の値に変更した以外は、実施例1と同様の方法で電池を作製した。
(実施例6)
導電助剤Aと、増粘剤Aと、負極Aと、非フッ素系ポリマーAを一括混合し、スラリーのpHを表2に記載の値に変更した以外は、実施例1と同様の方法で電池を作製した。
(各電極の評価)
得られた各電極をプロピレンカーボネート/ジエチルカーボネート(質量比で1:1)電解液溶媒に60℃、24時間浸漬し、膨潤率および溶出率を下記の式により算出した。
膨潤率(%)=(浸漬後の電極湿潤質量−浸漬後の電極再乾燥質量)/(浸漬後の電極再乾燥質量)×100 (1)
溶出率(%)=(浸漬前の電極乾燥質量−浸漬後の電極再乾燥質量)/浸漬前の電極乾燥質量 ×100 (2)
なお、浸漬後の電極湿潤質量は、電極を電解液溶媒から取り出して電極表面に付着した電解液溶媒を拭き取った後、測定した。測定はそれぞれ5回おこない、その5回の平均値を採用した。
電極中の非フッ素系ポリマーのガラス転移温度は、示差走査熱量測定(DSC)により測定した。
(電池特性評価)
上記で作製した各電池について、0℃および55℃で充放電をそれぞれ500回おこなった。1回目の放電容量を100%として500回目の放電容量を測定し変化率とした。評価結果を表2に示す。
また、各電極の表面をSEMにより観察したところ、ラテックス粒子の一部が観察された。
Figure 0006188150
Figure 0006188150
この出願は、2011年11月9日に出願された日本出願特願2011−245175号を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。
以下、参考形態の例を付記する。
1. 非フッ素系ポリマーと、活物質と、増粘剤と、導電助剤とを含むリチウムイオン二次電池用電極であって、
60℃の電解液溶媒に対する前記非フッ素系ポリマーの溶出率が1.0質量%以下であり、
60℃の電解液溶媒に対する前記非フッ素系ポリマーの膨潤率が10質量%以上50質量%以下である、リチウムイオン二次電池用電極。
2. 1.に記載のリチウムイオン二次電池用電極において、
前記非フッ素系ポリマーのガラス転移温度が−10℃以上30℃以下である、リチウムイオン二次電池用電極。
3. 1.または2.に記載のリチウムイオン二次電池用電極において、
当該リチウムイオン二次電池用電極に含まれる前記非フッ素系ポリマーは、前記非フッ素系ポリマーを含むラテックス粒子により形成されたものである、リチウムイオン二次電池用電極。
4. 3.に記載のリチウムイオン二次電池用電極において、
当該リチウムイオン二次電池用電極の表面に前記ラテックス粒子の一部が付着した、リチウムイオン二次電池用電極。
5. 3.または4.に記載のリチウムイオン二次電池用電極において、
前記ラテックス粒子の平均粒子径に対する前記活物質の平均粒子径の比が50以上200以下である、リチウムイオン二次電池用電極。
6. 1.乃至5.いずれか一つに記載のリチウムイオン二次電池用電極において、
前記非フッ素系ポリマーは、
(a)カルボキシル基含有不飽和単量体と、
(b)不飽和カルボン酸エステル単量体と、
(c)前記(a)および前記(b)以外の不飽和単量体と、
(d)内部架橋剤と、
を含むエチレン性不飽和単量体混合物を重合して得られるポリマーであり、
前記エチレン性不飽和単量体混合物の全体を100質量%としたとき、
前記(a)の使用量が0.1質量%以上10質量%以下であり、
前記(b)の使用量が20質量%以上84.8質量%以下であり、
前記(c)の使用量が15質量%以上70質量%以下であり、
前記(d)の使用量が0.05質量%以上10質量%以下である、リチウムイオン二次電池用電極。
7. 1.乃至6.いずれか一つに記載のリチウムイオン二次電池用電極において、
前記非フッ素系ポリマーと、前記活物質と、前記増粘剤と、前記導電助剤とを含む活物質層の全体を100質量部としたとき、
前記非フッ素系ポリマーの含有量が0.5質量部以上3.0質量部以下であり、
前記活物質の含有量が93質量部以上98.9質量部以下であり、
前記増粘剤の含有量が0.5質量部以上2.0質量部以下であり、
前記導電助剤の含有量が0.1質量部以上2.0質量部以下である、リチウムイオン二次電池用電極。
8. 1.乃至7.いずれか一つに記載のリチウムイオン二次電池用電極の製造方法であって、
前記非フッ素系ポリマーと、前記活物質と、前記増粘剤と、前記導電助剤とを混合することによりスラリーを調製する工程と、
前記スラリーのpHを3.0以上7.0以下の範囲に調整する工程と、
前記スラリーを集電体上に塗布して乾燥することにより、前記集電体上に前記活物質層を形成する工程と
を含む、リチウムイオン二次電池用電極の製造方法。
9. 8.に記載のリチウムイオン二次電池用電極の製造方法において、
有機酸により前記スラリーのpHを調整する、リチウムイオン二次電池用電極の製造方法。
10. 9.に記載のリチウムイオン二次電池用電極の製造方法において、
前記有機酸が多価カルボン酸である、リチウムイオン二次電池用電極の製造方法。
11. 8.乃至10.いずれか一つに記載のリチウムイオン二次電池用電極の製造方法において、
前記増粘剤と前記導電助剤とを混合した後に、
前記非フッ素系ポリマーと前記活物質とをさらに混合して前記スラリーを調整する、リチウムイオン二次電池用電極の製造方法。
12. 1.乃至7.いずれか一つに記載のリチウムイオン二次電池用電極を用いた、リチウムイオン二次電池。

Claims (10)

  1. 非フッ素系ポリマーと、負極活物質と、増粘剤と、導電助剤とを含むリチウムイオン二次電池用負極であって、
    以下の方法により測定される、60℃の電解液溶媒に対する前記非フッ素系ポリマーの溶出率が1.0質量%以下であり、
    以下の方法により測定される、60℃の電解液溶媒に対する前記非フッ素系ポリマーの膨潤率が10質量%以上50質量%以下であり、
    前記非フッ素系ポリマーは、
    (a)カルボキシル基含有不飽和単量体と、
    (b)不飽和カルボン酸エステル単量体と、
    (c)前記(a)および前記(b)以外の不飽和単量体と、
    (d)内部架橋剤と、
    を含むエチレン性不飽和単量体混合物を重合して得られるポリマーであり、
    前記エチレン性不飽和単量体混合物の全体を100質量%としたとき、
    前記(a)の使用量が0.1質量%以上10質量%以下であり、
    前記(b)の使用量が20質量%以上84.8質量%以下であり、
    前記(c)の使用量が15質量%以上70質量%以下であり、
    前記(d)の使用量が0.05質量%以上10質量%以下であり、
    前記非フッ素系ポリマーと、前記負極活物質と、前記増粘剤と、前記導電助剤とを含む負極活物質層の全体を100質量部としたとき、
    前記非フッ素系ポリマーの含有量が0.5質量部以上3.0質量部以下であり、
    前記負極活物質の含有量が93質量部以上98.9質量部以下であり、
    前記増粘剤の含有量が0.5質量部以上2.0質量部以下であり、
    前記導電助剤の含有量が0.1質量部以上2.0質量部以下である、リチウムイオン二次電池用負極。
    (方法)
    当該リチウムイオン二次電池用負極をプロピレンカーボネート/ジエチルカーボネート(質量比で1:1)電解液溶媒に60℃、24時間浸漬し、前記膨潤率および前記溶出率を下記の式(1)および(2)によりそれぞれ算出する。
    膨潤率(%)=(浸漬後の電極湿潤質量−浸漬後の電極再乾燥質量)/(浸漬後の電極再乾燥質量)×100 (1)
    溶出率(%)=(浸漬前の電極乾燥質量−浸漬後の電極再乾燥質量)/(浸漬前の電極乾燥質量)×100 (2)
  2. 請求項1に記載のリチウムイオン二次電池用負極において、
    前記非フッ素系ポリマーのガラス転移温度が−10℃以上30℃以下である、リチウムイオン二次電池用負極。
  3. 請求項1または2に記載のリチウムイオン二次電池用負極において、
    当該リチウムイオン二次電池用負極に含まれる前記非フッ素系ポリマーは、前記非フッ素系ポリマーを含むラテックス粒子により形成されたものである、リチウムイオン二次電池用負極。
  4. 請求項3に記載のリチウムイオン二次電池用負極において、
    当該リチウムイオン二次電池用負極の表面に前記ラテックス粒子の一部が付着した、リチウムイオン二次電池用負極。
  5. 請求項3または4に記載のリチウムイオン二次電池用負極において、
    前記ラテックス粒子の平均粒子径に対する前記負極活物質の平均粒子径の比が50以上200以下である、リチウムイオン二次電池用負極。
  6. 請求項1乃至いずれか一項に記載のリチウムイオン二次電池用負極の製造方法であって、
    前記非フッ素系ポリマーと、前記負極活物質と、前記増粘剤と、前記導電助剤とを混合することによりスラリーを調製する工程と、
    前記スラリーのpHを3.0以上7.0以下の範囲に調整する工程と、
    前記スラリーを集電体上に塗布して乾燥することにより、前記集電体上に前記負極活物質層を形成する工程と
    を含む、リチウムイオン二次電池用負極の製造方法。
  7. 請求項に記載のリチウムイオン二次電池用負極の製造方法において、
    有機酸により前記スラリーのpHを調整する、リチウムイオン二次電池用負極の製造方法。
  8. 請求項に記載のリチウムイオン二次電池用負極の製造方法において、
    前記有機酸が多価カルボン酸である、リチウムイオン二次電池用負極の製造方法。
  9. 請求項乃至いずれか一項に記載のリチウムイオン二次電池用負極の製造方法において、
    前記増粘剤と前記導電助剤とを混合した後に、
    前記非フッ素系ポリマーと前記負極活物質とをさらに混合して前記スラリーを調整する、リチウムイオン二次電池用負極の製造方法。
  10. 請求項1乃至いずれか一項に記載のリチウムイオン二次電池用負極を用いた、リチウムイオン二次電池。
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