JP6180280B2 - 塗布容器 - Google Patents
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Description
上述した塗布容器を使用する場合には、容器本体を把持した状態で、容器本体に対して押下ヘッドを押し下げ操作する。すると、容器本体内の内容物は、ステムを通じて押下ヘッド内に流入し、その後塗布面で開口する吐出孔を通じて、塗布面上に供給されるようになっている。
本発明に係る塗布容器は、内容物が収容される有底筒状の容器本体と、前記容器本体の口部に上方付勢状態で下方移動可能に起立したステムを有する吐出器と、前記ステムの上端部に装着される有頂筒状の塗布部と、前記塗布部を覆うオーバーキャップと、前記容器本体を径方向の外側から囲繞し、かつ下端開口を通して前記容器本体の底部を外部に露呈させる筒状のグリップ部と、を備え、前記塗布部の頂壁部には、前記ステムを通して内容物が吐出される吐出孔が形成されるとともに、前記頂壁部が内容物を被塗布部に塗布するための塗布面とされ、前記塗布部及び前記グリップ部が一体に形成され、前記オーバーキャップには、下方に向けて突出する規制突起が備えられ、前記グリップ部には、前記規制突起が差し込まれる差込孔が形成され、前記容器本体は、前記グリップ部内で前記規制突起に係止されることにより、前記グリップ部に対する上方移動が規制されていることを特徴とする。
また、オーバーキャップに、容器本体に係止される規制突起が形成されているため、オーバーキャップが塗布部に装着された状態で、塗布容器が倒立落下した場合等に、塗布部に対する容器本体の容器軸方向に沿う塗布部側への移動を規制できる。これにより、倒立落下の衝撃によりステムが容器本体内に押し込まれ、予期せず内容物が吐出されるのを抑制できる。
この場合、吐出孔に、ステムから吐出される内容物を頂壁部上に拡散させる拡散部材が配設されているため、内容物が吐出孔を通して上方に向けて不意に飛散するのを抑制して、塗布面として機能する頂壁部上に内容物を確実に供給することができる。
この場合、頂壁部が下方に向けて窪む凹曲面状に形成されているため、吐出孔から吐出される内容物を頂壁部上に確保し易くなる。その結果、被塗布部に対して内容物を確実に塗布することができる。
この場合、容器本体及びグリップ部に、容器本体のグリップ部に対する下方移動を規制する規制部が各別に設けられているため、塗布容器が正立落下した場合等の衝撃により容器本体が塗布部及びグリップ部から不意に抜けるのを抑制できる。
しかも、グリップ側規制部が容器側規制部に対して進退自在に設けられているため、グリップ側規制部と容器側規制部との係合を解除することで、容器本体を塗布部及びグリップ部から簡単に取り外すことができる。これにより、容器本体の交換作業を簡単に行うことができ、優れた操作性を具備させることができる。
この場合、正立時には、主弁体が自重により着座して下端開口部を閉塞し、かつ副弁体がシリンダ内において副弁体及び主弁体の間に位置する部分と加圧部とを連通させる。この状態で、指等をグリップ部の下端開口に進入させ、容器本体の底部を上方に向けて押し上げる。すると、塗布部によりステムが容器本体の内側に押し込まれる。ステムが押し込まれると、ステムとともにピストンが容器本体の内側に押し込まれることで、シリンダ内の加圧部が加圧される。
加圧部が加圧されると、加圧部の正圧により、シリンダ内の内容物がステムを通して吐出孔から吐出される。
なお、塗布部に対する容器本体の押し上げ操作を解除すると、ステム及びピストンが復元変位することで、加圧部が減圧される。すると、加圧部内の負圧により、主弁体が上昇してシリンダの下端開口部が開放されることで、容器本体内の内容物がシリンダ内に流入する。
この状態で、指等をグリップ部の下端開口に進入させ、容器本体の底部を押し下げる。すると、塗布部によりステムが容器本体の内側に押し込まれる。ステムが押し込まれると、ステムとともにピストンが容器本体の内側に押し込まれることで、シリンダ内の加圧部が加圧される。
加圧部が加圧されると、加圧部の正圧により、副弁体が離反するものの、主弁体が着座してシリンダの下端開口部を閉塞する。これにより、下端開口部と加圧部との連通が遮断されるため、加圧部の正圧が保持される。そして、加圧部の正圧により、シリンダ内の内容物がステムを通して吐出孔から吐出される。
なお、塗布部に対する容器本体の押し下げ操作が解除され、あるいはシリンダ内の内容物が全て吐出されると、ステム及びピストンが復元変位することで、加圧部が減圧される。すなわち、主弁体が自重により離反してシリンダの下端開口部を開放するものの、副弁体が自重により着座してシリンダの下端開口部と加圧部との連通を遮断することで、加圧部が減圧される。すると、容器本体内の内容物が、シリンダの連通孔を通して加圧部内に流入する。
図1、図2に示すように、本実施形態の塗布容器1は、内容物が収容される有底筒状の容器本体2と、容器本体2の口部11に装着されて内容物を吐出する有頂筒状の吐出器3と、容器本体2に外装された有頂筒状のカバー体4と、カバー体4に着脱自在に装着されて後述する塗布部65を被覆する有頂筒状のオーバーキャップ5と、を備えている。また、本実施形態の塗布容器1は、いわゆるレフィルタイプの塗布容器1であって、容器本体2及び吐出器3からなるカートリッジ6が、カバー体4に対して着脱可能に構成されている。
胴部13の上部には、径方向の外側に向けて突出する容器側規制部(規制部)21が全周に亘って形成されている。この容器側規制部21は、容器軸O方向に沿う縦断面視で三角形状とされ、径方向の外側への突出量が下方に向かうに従い漸次増加している。
また、胴部13の下部は、上部に比べて拡径した拡径部22とされ、この拡径部22には容器本体2の全周に亘って延びる環状凹溝23が容器軸O方向に間隔をあけて複数形成されている。
キャップ本体35の頂壁部は、環状に形成され、口部11の上端縁上に配置されている。なお、キャップ本体35は、アンダーカット嵌合等により口部11に装着されていても構わない。
案内筒36は、その内側で、ステム32の容器軸O方向に沿う移動を案内する。
下ステム32aは、その下端部がシリンダ41の内周面に摺接しながら容器軸O方向に沿って移動可能とされている。また、下ステム32aの上部は、シリンダ41の上端部から上方に向けて突出するとともに、装着キャップ31の案内筒36内に配置されている。
上ステム32bは、その下端部が案内筒36の内周面に摺接しながら容器軸O方向に沿って移動可能とされている。また、上ステム32bの下端部内には、下ステム32aの上端部が液密に嵌合されている。また、上ステム32bの上端部は、案内筒36の上端部から上方に向けて突出している。
弁受部材45は、有底筒状とされ、シリンダ41内の下端部に嵌合されている。また、弁受部材45は、上述した弁体収納部S2を下側の主弁体収納部S2aと、上側の副弁体収納部S2bと、に仕切っている。また、弁受部材45には、径方向に貫通する側方開口54が周方向に間隔をあけて複数形成され、この側方開口54を通して主弁体収納部S2a内と副弁体収納部S2b内とが連通可能とされている。
主弁体61は、球体とされ、例えば自重によって主弁体収納部S2a内を移動自在とされている。主弁体61は、シリンダ41の下部内周面に形成されたシール面41aに着座または離反するように構成され、シリンダ41における下端側の開口部(下端開口部)41bと主弁体収納部S2aとの連通及び遮断を切り替えるようになっている。なお、塗布容器1の正立姿勢(オーバーキャップ5が上向き、容器本体2の底部14が下向きの状態)において、主弁体61はシール面41aに着座してシリンダ41の開口部41bを閉塞しており、容器本体2内と主弁体収納部S2aとの連通を遮断している。
弁部76bは、吐出孔73を上方から閉塞しており、嵌合筒74と上ステム32bとで画成された連通空間S3の内圧上昇に伴い、吐出孔73を開放しうるように構成されている。
操作片88のうち、弾性ヒンジ部89よりも下方に位置する部分は、グリップ側規制部91が容器側規制部21に係止された係止位置から、グリップ側規制部91が容器側規制部21から離脱する解除位置に向けて、操作片88をヒンジ軸C周りに進退自在に操作するための操作部92を構成している。
まず、塗布容器1を正立姿勢とした状態で、塗布容器1の塗布動作を行う場合について説明する。
塗布容器1を使用する場合には、まずカバー体4に対してオーバーキャップ5を上方に引き抜き、塗布部65からオーバーキャップ5を取り外す。これにより、塗布部65が外部に露呈するとともに、オーバーキャップ5の規制突起95と容器本体2の肩部12との係止が解除される。
この状態で、加圧部S1が加圧されると、加圧部S1の正圧により、シリンダ41内の内容物が上ステム32bを通して嵌合筒74(連通空間S3)内に流入する。連通空間S3内に供給された内容物は、吐出孔73と拡散部材76の軸部76aとの間の隙間を通った後、弁部76bを上方に向けて弾性変形させる。これにより、吐出孔73が開放され、内容物が頂壁部71上に供給される。
まず、塗布容器1を倒立姿勢とすると、上述した各弁体61,62が自重により各弁体収納部S2内をそれぞれ移動することで、主弁体61がシリンダ41のシール面41aから離間してシリンダ41の開口部41bを開放し、かつ副弁体62がピストンガイド44のシール面44aに着座して弁体収納部S2と加圧部S1との連通を遮断する。
これにより、頂壁部71上に拡散した所定量の内容物を被塗布部に塗布することができる。
まず、図4に示すように、各操作片88の操作部92を指等により把持し、各操作片88を径方向の内側に向けて押圧する。すると、操作片88は弾性ヒンジ部89の弾性変形によりヒンジ軸C周りに弾性変位することで、係止位置から解除位置に向けて移動する。具体的に、操作片88のグリップ側規制部91が径方向の外側に向けて移動することで、グリップ側規制部91が容器側規制部21から退避する。
その後、操作片88は、グリップ側規制部91が容器側規制部21を乗り越えた時点で、弾性ヒンジ部89の復元変形により係止位置に向けて弾性変位する。これにより、グリップ側規制部91と容器側規制部21とが係止される。
以上により、カートリッジ6の交換作業が完了する。
しかも、グリップ側規制部91が容器側規制部21に対して進退自在に設けられているため、グリップ側規制部91を解除位置とすることで、容器本体2をカバー体4から簡単に取り外すことができる。これにより、カートリッジ6の交換作業を簡単に行うことができ、優れた操作性を具備させることができる。
さらに、上述した実施形態では、容器本体2の胴部13に容器側規制部21を形成した場合について説明したが、これに限らず、容器本体2の任意の位置に容器側規制部を形成することが可能である。
さらに、上述した実施形態では、頂壁部71の突起部75をカバー体4と同一の材料により形成した場合について説明したが、これに限られない。例えば、インサート成形等を用いて、エラストマー等の弾性変形可能な軟材質により突起部75を形成しても構わない。
2…容器本体
3…吐出器
5…オーバーキャップ
11…口部
14…底部
21…容器側規制部(規制部)
32…ステム
41…シリンダ
41b…開口部(下端開口部)
42…ピストン
53…連通孔
61…主弁体
62…副弁体
65…塗布部
66…グリップ部
71…頂壁部
73…吐出孔
76…拡散部材
83…差込孔
91…グリップ側規制部(規制部)
95…規制突起
S1…加圧部
Claims (5)
- 内容物が収容される有底筒状の容器本体と、
前記容器本体の口部に上方付勢状態で下方移動可能に起立したステムを有する吐出器と、
前記ステムの上端部に装着される有頂筒状の塗布部と、
前記塗布部を覆うオーバーキャップと、
前記容器本体を径方向の外側から囲繞し、かつ下端開口を通して前記容器本体の底部を外部に露呈させる筒状のグリップ部と、を備え、
前記塗布部の頂壁部には、前記ステムを通して内容物が吐出される吐出孔が形成されるとともに、前記頂壁部が内容物を被塗布部に塗布するための塗布面とされ、
前記塗布部及び前記グリップ部が一体に形成され、
前記オーバーキャップには、下方に向けて突出する規制突起が備えられ、
前記グリップ部には、前記規制突起が差し込まれる差込孔が形成され、
前記容器本体は、前記グリップ部内で前記規制突起に係止されることにより、前記グリップ部に対する上方移動が規制されていることを特徴とする塗布容器。 - 請求項1記載の塗布容器において、
前記吐出孔には、前記ステムから吐出される内容物を前記頂壁部上に拡散させる拡散部材が配設されていることを特徴とする塗布容器。 - 請求項1又は請求項2に記載の塗布容器において、
前記頂壁部は、下方に向けて窪む凹曲面状に形成されていることを特徴とする塗布容器。 - 請求項1から請求項3の何れか1項に記載の塗布容器において、
前記容器本体及び前記グリップ部には、互いが係合して、前記容器本体の前記グリップ部に対する下方移動を規制する規制部が各別に設けられ、
前記規制部のうち、グリップ側規制部は、容器側規制部に対して進退自在に設けられ、
前記容器本体は、前記グリップ部に着脱自在に装着されていることを特徴とする塗布容器。 - 請求項1から請求項4の何れか1項に記載の塗布容器において、
前記吐出器は、
前記ステムを上方に付勢する付勢部材と、
前記ステムに連係するピストンと、
内部に前記ピストンが上下摺動自在に収容されるとともに、前記ピストンの下方移動時に加圧され、かつ上方移動時に減圧される加圧部を有するシリンダと、
前記シリンダの下端開口部を開閉する主弁体と、
前記シリンダ内において、前記加圧部と前記下端開口部との連通及び遮断を切り替える副弁体と、を備え、
当該塗布容器の正立時に、前記主弁体が自重により着座して前記下端開口部を閉塞し、かつ前記副弁体が前記シリンダ内において前記副弁体及び前記主弁体の間に位置する部分と前記加圧部とを連通させ、
当該塗布容器の倒立時に、前記主弁体が前記下端開口部を開放し、かつ前記副弁体が自重により着座して前記下端開口部と前記加圧部との連通を遮断し、
前記シリンダの周面には、倒立時において、前記加圧部が減圧された際に、前記容器本体内の内容物を前記加圧部内に供給する連通孔が形成されていることを特徴とする塗布容器。
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