以下、本発明の一実施形態について説明する。
図1は、本発明の一実施形態が適用された窓口連携システム1000の概要構成図である。なお、本実施形態では、役所(国民に対して所定の行政事務を行う場所)の業務に窓口連携システム1000を適用した場面を想定する。ただし、窓口連携システム1000は、役所業務にのみ適用されるものではなく、例えば、病院、銀行および空港など、複数の窓口が連携して所定のサービスを提供している種々の機関業務に対しても適用することができる。
窓口連携システム1000は、サーバ100と、業務端末300と、発券機500と、を備える。なお、サーバ100、業務端末300および発券機500は各々、ネットワーク10を通じて通信可能に接続されている。
発券機500は、各課に少なくとも1台設置され、整理券を発行する端末である。発券機500は、利用者(例えば、来庁者)からの発券指示に基づき整理券を発行する。具体的には、発券機500は、かかる指示を利用者から受け付けると、整理券に印字する情報(印字情報)の取得をサーバ100に要求する。
サーバ100は、発券機500、業務端末300およびユーザ端末700から取得した要求に基づいて所定の処理を実行する装置である。サーバ100は、かかる要求を発券機500から取得すると、受付番号および受付番号に対応付けられた情報(例えば、巡回窓口の混雑情報)にアクセスするためのQRコード(整理券情報)を生成し、これを発券機500に送信する。
また、サーバ100は、発券機500が属する課の待ち行列であるキュー情報に受付番号を記憶する。
発券機500は、サーバ100から取得した整理券情報に基づいて、受付番号およびQRコードを印字した整理券を発行する。
なお、整理券を取得した来庁者は、課の窓口に設置されている電光掲示板に受付番号が表示されるのを待つ。
業務端末300は、役所の職員(操作者)により利用される端末である。業務端末300は、各課に所定数(1台もしくは複数台)設置されている。
業務端末300は、操作者からの呼出指示に基づき来庁者を窓口に呼び出す。具体的には、業務端末300は、呼出指示を受け付けると、受付番号の取得をサーバ100に要求する。
サーバ100は、かかる要求を業務端末300から取得すると、業務端末300が属する課のキュー情報を特定し、先頭の受付番号を業務端末300に送信する。
業務端末300は、サーバ100から取得した受付番号を電光掲示板に表示して来庁者を窓口に呼び出す。
なお、来庁者は、呼び出された窓口で所定の手続を行う。
また、業務端末300は、来庁者が複数窓口で手続を行う場合、窓口の巡回経路を示す案内票に印字する情報(案内票情報)の取得をサーバ100に要求する。具体的には、業務端末300は、来庁者の手続区分および属性情報をサーバ100に送信し、案内票情報の生成を要求する。
サーバ100は、かかる要求を業務端末300から受け付けると、来庁者の手続区分、属性情報および手続間の依存関係などに基づいて窓口の巡回経路を算出する。
また、サーバ100は、巡回経路に含まれる窓口の予約を行う。具体的には、サーバ100は、各窓口が属する課のキュー情報に受付番号を記憶する。
また、サーバ100は、案内票情報を生成し、これを業務端末300に送信する。
業務端末300は、案内票情報を用いて、業務端末300に接続されているプリンタから案内票を印刷する。
来庁者は、案内票に印字されている順序で各窓口を巡回することにより効率的に手続を行うことができる。
図2は、サーバ100の機能ブロックを示した図である。サーバ100は、制御部110と、送受信部270と、記憶部180と、を有している。
記憶部180は、サーバ100の処理に用いられる情報を格納する。具体的には、記憶部180には、キュー管理領域190と、窓口照会情報200と、手続内容特定情報210と、依存関係情報220と、フロア判定情報230と、所要時間判定情報240と、巡回基準情報250と、巡回マトリクス情報260と、が格納されている。
図3は、キュー管理領域190を示した図である。キュー管理領域190は、待ち行列であるキュー情報191を課ごとに格納している。キュー情報191は、呼出キュー192および保留キュー193を有する。呼出キュー192には、一度も窓口に呼び出されていない来庁者の受付番号が記憶される。保留キュー193には、呼び出し後も窓口に来ない保留状態の受付番号が記憶される。
図4は、窓口照会情報200を示した図である。窓口照会情報200は、窓口番号に対応付けられている手続内容やフロア、係名などを照会するための情報である。
具体的には、窓口照会情報200は、課名欄201と、係名欄202と、窓口番号欄203と、フロア欄204と、手続内容欄205と、を有する。課名欄201には、例えば、「年金課」や「医療課」といった課名が記憶されている。係名欄202には、例えば、「国民年金係」や「乳児医療係」といった係名が記憶されている。窓口番号欄203には、例えば、「101」や「302」といった窓口番号が記憶されている。フロア欄204には、例えば、「1階」、「2階」といった階数が記憶されている。手続内容欄205には、例えば、「国民健康保健住所変更」や「児童扶養手当の手続」といった手続内容が記憶されている。
図5は、手続内容特定情報210を示した図である。手続内容特定情報210は、来庁者の手続区分および属性に対応付けられた手続内容を特定するための情報である。
具体的には、手続内容特定情報210は、手続区分欄211と、属性欄212と、手続内容欄213と、を有する。手続区分欄211には、例えば、「転入届け」や「保険料支払い」といった手続区分が記憶されている。属性欄212には、例えば、「65歳〜69歳」、「妊婦」といった来庁者の属性が記憶されている。手続内容欄213には、例えば、「国民健康保険住所変更」、「児童扶養手当の手続」といった手続内容が記憶されている。なお、手続内容欄213に記憶されている情報は、窓口照会情報200の手続内容欄205と共通の情報である。
図6は、依存関係情報220を示した図である。依存関係情報220は、手続間の依存関係を特定するための情報である。
具体的には、依存関係情報220は、手続間の優劣関係を矢印で示した複数のレコードを有している。例えば、「(手続内容)国民健康保険住所変更<―(手続内容)児童扶養手当の手続」という情報が記憶されているレコードは、矢印の先が向いている国民健康保険住所変更が児童扶養手当の手続よりも優先して先に行う手続きであることを示している。なお、手続内容として記憶されている情報は、窓口照会情報200の手続内容欄205と共通の情報である。
図7は、フロア判定情報230を示した図である。フロア判定情報230は、フロアの優先的な巡回順序が記憶されている。
例えば、フロア判定情報230には、「別館1階―>本館1階―>本館2階―>別館2階…」といった情報が記憶されている。これは、巡回順序として、別館1階の次に優先して巡回すべきフロアが本館1階であることを示している。また、本館1階の次に優先して巡回すべきフロアが本館2階であることを示している。
図8は、所要時間判定情報240を示した図である。所要時間判定情報240は、手続内容ごとに異なる所要時間を特定する情報である。
具体的には、所要時間判定情報240は、窓口番号欄241と、手続内容欄242と、所要時間欄243と、を有する。窓口欄241には、例えば、「101」や「302」といった窓口番号が記憶されている。手続内容欄242には、例えば、「国民健康保険住所変更」、「児童扶養手当の手続」といった手続内容が記憶されている。所要時間欄243には、例えば、「3分」、「5分」といった所要時間が記憶されている。なお、窓口番号欄241および手続内容欄242に記憶されている情報は、窓口照会情報200の窓口番号欄203および手続内容欄205と共通の情報である。
図9は、巡回基準情報250を示した図である。巡回基準情報250は、窓口の巡回順序を特定するための情報である。
具体的には、巡回基準情報250は、窓口番号欄251と、係名欄252と、フロア欄253と、が対応付けられた複数のレコードを有している。窓口欄251には、例えば、「101」や「302」といった窓口番号が記憶されている。係名欄252には、例えば、「国民年金係」や「乳児医療係」といった係名が記憶されている。フロア欄253には、例えば、「別館1階」、「本館2階」といったフロアが記憶されている。巡回基準情報250は、上のレコードから下のレコードに向かって窓口の巡回順序を示している。なお、窓口番号欄251および係名欄252に記憶されている情報は、窓口照会情報200の窓口番号欄203、係名欄202およびフロア欄204と共通の情報である。
図10は、巡回マトリクス情報260を示した図である。巡回マトリクス情報260は、巡回経路を算出する際に用いられる情報である。具体的には、巡回マトリクス情報260は、判定要件261ごとに、複数の判定パターン262と、これに対応付けられている判定結果263と、を有している。なお、巡回マトリクス情報260を用いた具体的な処理は後述する。
図2に戻って説明する。制御部110は、サーバ100の様々な処理を制御する機能部である。図示するように、制御部110は、入力受付部120と、キュー管理部130と、整理券情報生成部140と、巡回経路算出部150と、進捗情報生成部160と、混雑情報生成部170と、を有している。
入力受付部120は、業務端末300、発券機500およびユーザ端末700から指示を受け付ける。具体的には、入力受付部120は、送受信部270を介して業務端末300、発券機500およびユーザ端末700から所定の要求信号を取得し、要求に応じた処理の実行指示を他の機能部に出力する。
キュー管理部130は、課ごとにキュー情報191を管理(制御)する。具体的には、キュー管理部130は、発券機500および業務端末300からの指示に応じてキュー情報191の更新を行う。
図11は、キュー情報191の更新を示すイメージ図である。キュー管理部130は、FIFO(First-In First-Out)によりキュー情報191を更新する。具体的には、キュー管理部130は、キュー情報191に先に記憶された受付番号から先に呼出し、その次に記憶された受付番号については先の受付番号が呼び出されるまで待機させる。
また、キュー管理部130は、受付番号を呼び出す際、窓口属性(例えば、A204の窓口属性は101)が付加されているか否かを判定する。これは、1つの課に属する全ての業務端末300から呼び出し可能な受付番号であるか、または、特定窓口に属する業務端末300のみが呼び出し可能な受付番号であるかを判定するためである。
1つの課に属する全ての業務端末300から呼び出し可能な受付番号とは、例えば、整理券の発券後、どの窓口からも呼び出されていない受付番号である。すなわち、来庁者の手続きが確定していない状態の受付番号である。
また、特定窓口に属する業務端末300のみが呼び出し可能な受付番号とは、かかる業務端末300が属する窓口の手続が予約されている来庁者の受付番号である。
窓口属性が付加されていない場合、キュー管理部130は、受付番号を業務端末300に送信すると共に呼出キュー192から受付番号を削除する。また、キュー管理部130は、削除した受付番号以降の受付番号を呼出キュー192の先頭方向に繰り上げる。
また、受付番号に窓口属性が付加されている場合(例えば、A024やA201など)、キュー管理部130は、受付番号の取得要求信号の送信元である業務端末300が属する窓口と、受付番号の窓口属性との一致を判定する。なお、受付番号の取得要求信号には、業務端末300が属する窓口を特定するための情報が含まれていれば良い。
受付番号の窓口属性と、業務端末300が属する窓口が一致する場合(例えば、A024がキューの先頭にあるときに、窓口101の業務端末300から取得要求信号を取得した場合)、キュー管理部130は、かかる受付番号を業務端末300に送信する。また、キュー管理部130は、削除した受付番号以降の受付番号を呼出キュー192の先頭方向に繰り上げる。
一方で、両者が一致しない場合(例えば、A024がキューの先頭にあるときに、窓口101の業務端末300から取得要求信号を取得した場合)、キュー管理部130は、窓口属性が付加されていない受付番号(例えば、A035)または窓口属性が一致する受付番号(A201)を取得するまで呼出キュー192の後方に向かって前述の処理を繰り返し行う。
また、キュー管理部130は、業務端末300から受付保留信号を取得すると、かかる信号に含まれている受付番号を保留キュー193に記憶する。
なお、キュー管理部130は、受付番号の取得要求信号を取得すると、呼出キュー192および保留キュー193の各々の先頭にある受付番号を所定の割合で取得する(例えば、受付番号を呼出キュー192から3回取得した後に、保留キュー193から1回取得する)。
なお、キュー管理部130は、課ごとにキュー情報191を管理するのではなく、各係または各窓口ごとにキュー情報191を管理しても良い。この場合、発券機500は、各課に属する係または窓口を指定した受け付けが可能であるものとし(例えば、発券機500に係または窓口を指定を受け付けるボタンなどが備わる)、キュー管理部130は、指定された係または窓口を特定する情報を発券機500から取得するものとする。
また、この場合、キュー管理部130は、発券機500から取得した情報に基づき、受付番号を指定の係または窓口のキュー情報191に記憶し、FIFOによりキュー情報191を更新する。
整理券情報生成部140は、整理券に印字する情報(印字情報)を生成する。具体的には、整理券情報生成部140は、受付番号と、受付番号に対応付けられたURL(Uniform Resource Locator)を含むQRコードと、を含む整理券情報を生成する。整理券情報生成処理の詳細は後述する。また、QRコードは、発券機500が生成しても良い。発券機500がQRコードを生成する場合についても後述する。
巡回経路算出部150は、窓口の巡回経路を算出する。具体的には、巡回経路算出部150は、来庁者の手続区分および属性に応じて所定の手続内容を特定し、手続間の依存関係などを考慮した巡回経路を算出する。巡回経路算出処理の詳細については後述する。
また、巡回経路算出部150は、巡回経路を示す案内票の印刷情報である案内票情報を生成する。
進捗情報生成部160は、来庁者が複数窓口で手続を行う場合、どの手続まで完了しているのかを示す進捗情報を生成する。具体的には、窓口の巡回経路が算出されると、進捗情報生成部160は、図12に示す手続完了情報470を記憶部180内に生成する。また、進捗情報生成部160は、業務端末300から手続完了信号を取得すると、手続完了情報470を更新する。また、進捗情報生成部160は、手続完了情報470を用いて、業務端末300に表示するための進捗情報650を生成する。進捗情報生成処理の詳細については後述する。
図12は、手続完了情報470を示した図である。手続完了情報470は、手続が完了しているか否かを特定する情報である。手続完了情報470は、受付番号欄471と、窓口番号欄472と、手続内容欄473と、完了フラグ欄474と、を有する。
受付番号欄471には、来庁者の受付番号が記憶される。窓口番号欄472には、例えば、「101」や「302」といった窓口番号が記憶される。手続内容欄473には、例えば、「国民健康保健住所変更」や「児童扶養手当の手続」といった手続内容が記憶される。完了フラグ474には、「済」または「未済」といった手続完了の有無が記憶される。進捗情報生成部160は、手続完了信号に含まれる情報に基づき、完了した手続内容に対応付けられている完了フラグ欄474に「済」を記憶する。なお、進捗情報生成部160は、完了していない手続の完了フラグ欄474に「未済」を記憶する。
また、進捗情報生成部160は、巡回実績取得要求信号の取得に基づき、来庁者が巡回する窓口番号と手続内容とを対応付けた巡回実績情報を生成する。
混雑情報生成部170は、各窓口の混雑状況を示した混雑情報および来庁者が巡回する窓口の混雑状況を示した巡回窓口混雑情報を生成する。なお、混雑情報生成処理の詳細については後述する。
送受信部270は、ネットワーク10に接続し、他の接続された機器に対して情報を送信し、他の接続された機器から情報を受信する。
図13は、業務端末300の機能ブロックを示した図である。業務端末300は、制御部310と、送受信部440と、記憶部380と、を有している。
記憶部380は、業務端末300の処理に用いられる情報を格納する。具体的には、記憶部380には、呼出参照先情報390と、窓口情報400と、手続区分情報410と、属性情報420と、画面情報430と、が格納されている。
呼出参照先情報390は、受付番号の呼出先となるキュー情報191を特定するための情報である。例えば、呼出参照先情報390には、業務端末300が属する課を特定する情報(例えば、課名)が記憶されている。
窓口情報400は、業務端末300が属する課の窓口に関する情報が記憶されている。例えば、窓口情報400には、窓口番号と、窓口が属する係名と、窓口の卓番号と、が対応付けられて記憶されている。
手続区分情報410には、「転入届け」や「保険料支払い」といった所定の手続区分が記憶されている。
属性情報420には、例えば、「65歳〜69歳」、「妊婦」といった来庁者の属性が記憶されている。
画面情報430には、ディスプレイに出力する表示画面の構成情報が記憶されている。
制御部310は、入力受付部320と、キュー呼出部330と、案内票情報取得部340と、進捗情報取得部350と、混雑情報取得部360と、表示部370と、を有している。
入力受付部320は、入力装置305を介して操作者から指示を受け付ける。また、入力受付部320は、受け付けた指示に応じて、他の機能部に処理の実行指示を出力する。
キュー呼出部330は、キュー情報191から受付番号を呼び出す。具体的には、キュー呼出部330は、操作者からの呼出指示に基づき、業務端末300が属する課および窓口番号を含む受付番号の取得要求信号を生成し、これをサーバ100に送信する。
また、キュー呼出部330は、サーバ100から受付番号を取得すると、業務端末300に接続されている電光掲示板に受付番号を出力する。また、キュー呼出部330は、新たな受付番号を表示したことを知らせる音(注意喚起音)を電光掲示板に内蔵されているスピーカに出力する。なお、スピーカに出力する音情報は、予め記憶部380に格納されていれば良い。
案内票情報取得部340は、サーバ100で生成された案内票情報を取得する。具体的には、案内票情報取得部340は、操作者から複数窓口の連携指示を受け付けると、連携要求信号を生成し、これをサーバ100に送信する。
また、案内票情報取得部340は、サーバ100から案内票情報を取得すると、業務端末300に接続されているプリンタを介して案内票を印刷する。
進捗情報取得部350は、来庁者の手続がどこまで完了しているのかを示す進捗情報を取得する。具体的には、進捗情報取得部350は、入力受付部320を介して操作者から詳細情報の表示指示を受け付けると、進捗情報要求信号を生成する。また、進捗情報取得部350は、送受信部440を介して進捗情報要求信号をサーバ100に送信する。
また、進捗情報取得部350は、送受信部440を介してサーバ100から取得した進捗情報を、表示部370を介してディスプレイに表示する。
混雑情報取得部360は、各窓口の混雑状況を示す混雑情報を取得する。具体的には、混雑情報取得部360は、入力受付部320を介して操作者から混雑状況の表示指示を受け付けると、混雑情報要求信号を生成する。また、混雑情報取得部360は、送受信部440を介して混雑情報要求信号をサーバ100に送信する。
また、混雑情報取得部360は、送受信部440を介してサーバ100から取得した混雑情報を、表示部370を介してディスプレイに表示する。
表示部370は、表示画面の構成情報を用いて、ディスプレイの表示情報を生成する。具体的には、表示部370は、図14、図15および図16に示す画面例の表示情報を生成する。
送受信部440は、ネットワーク10に接続し、他の接続された機器に対して情報を送信し、他の接続された機器から情報を受信する。
図14は、基本画面の画面例450を示した図である。表示部370は、設定変更ボタン451と、混雑状況ボタン452と、呼出ボタン453と、保留領域454と、待ち領域455と、を有する基本画面をディスプレイに表示する。
設定変更ボタン451は、業務端末300の設定(例えば、業務端末300の属する課および窓口番号)を変更する際に押下されるボタンである。操作者により設定変更ボタン451が押下されると、入力受付部320は、図32に示す設定変更画面710をディスプレイに表示する。
混雑状況ボタン452は、混雑状況を表示する際に押下されるボタンである。操作者により混雑状況ボタン452が押下されると、混雑情報取得部360は、表示部370を介して、図31に示す窓口状況照会画面をディスプレイに表示する。
呼出ボタン453は、保留領域454または待ち領域455に表示されている受付番号を呼び出す際に押下されるボタンである。操作者により呼出ボタン453が押下されると、キュー呼出部330は、受付番号の呼出要求信号をサーバ100に送信する。また、表示部370は、ディスプレイの表示を図15に示す受付画面460に変更する。
保留領域454には、呼び出しが保留になっている受付番号が表示される。表示部370は、業務端末300が属する課の保留キュー193に記憶されている受付番号をサーバ100から定期的(例えば、1秒ごと)に取得し、かかる領域454に表示する。
待ち領域455には、呼び出し待ちの受付番号が表示される。表示部370は、業務端末300が属する課の呼出キュー191に記憶されている受付番号をサーバ100から定期的(例えば、1秒ごと)に取得し、かかる領域455に表示する。
図15は、受付画面の画面例460を示した図である。表示部370は、受付番号461と、受付保留ボタン462と、詳細ボタン463と、複数窓口連携ボタン464と、受付完了ボタン465と、戻るボタン466と、巡回実績表示領域467と、手続区分入力領域468と、を表示する。
受付番号461は、窓口に呼び出された来庁者の受付番号である。
受付保留ボタン462は、呼び出した来庁者が窓口に来なかった場合に押下されるボタンである。操作者により受付保留ボタン462が押下されると、キュー呼出部330は、受付保留信号をサーバ100に送信する。
詳細ボタン463は、来庁者の手続がどこまで完了したのかを示す進捗情報650を表示する際に押下されるボタンである。操作者により詳細ボタン463が押下されると、進捗情報取得部350は、進捗情報要求信号をサーバ100に送信する。
複数窓口連携ボタン464は、複数の窓口で手続を行う必要がある場合に押下されるボタンである。操作者により複数窓口連携ボタン464が押下されると、表示部370は、ディスプレイの表示を図16の複数窓口連携画面480に変更する。
受付完了ボタン465は、呼び出した来庁者の手続が完了した場合に押下されるボタンである。操作者により受付完了ボタン465が押下されると、入力受付部320は、手続完了信号をサーバ100へ送信する。
戻るボタン466は、1つ前の表示画面すなわち基本画面450に戻るためのボタンである。
巡回実績表示領域467には、来庁者が巡回する窓口および手続内容が表示される。具体的には、表示部370は、受付番号を含む巡回実績取得要求信号をサーバ100に送信することにより、かかる領域467に表示する巡回実績情報をサーバ100から取得する。
手続区分入力領域468には、来庁者が行う手続の区分が表示され、操作者の選択を受け付ける。具体的には、記憶部380に格納されている手続区分情報410が表示部370により表示される。なお、操作者により手続区分が選択されると、入力受付部320は、これを記憶部380に格納する。
図16は、複数窓口連携画面480の画面例を示した図である。表示部370は、受付番号481と、案内票印刷ボタン482と、連携完了ボタン483と、戻るボタン484と、手続区分表示領域485と、属性情報入力領域486と、巡回経路表示領域487と、を表示する。
受付番号481は、窓口に呼び出された来庁者の受付番号である。
案内票印刷ボタン482は、窓口の巡回経路が示された案内票を印刷する際に押下されるボタンである。操作者により案内票印刷ボタン482が押下されると、案内票情報取得部340は、業務端末300に接続されているプリンタを介して案内票を印刷する。
連携完了ボタン483は、属性情報420の入力が終わった際に押下されるボタンである。操作者により連携完了ボタン483が押下されると、案内票情報取得部340は、入力された手続区分および属性情報を含む案内票情報要求信号を生成し、これをサーバ100に送信する。
戻るボタン484は、1つ前の表示画面すなわち受付画面460に戻るためのボタンである。
手続区分表示領域485は、受付画面460で入力された来庁者の手続区分を表示する。具体的には、表示部370は、入力された手続区分を手続区分表示領域485に表示する。
属性情報入力領域486には、来庁者の属性に関する情報が表示され、操作者の選択を受け付ける。具体的には、表示部370は、属性情報420を記憶部180から取得し、かかる領域486に表示する。また、入力受付部320は、操作者により選択された属性情報420を記憶部380に格納する。なお、操作者は、複数の属性情報420を選択することができる。
巡回経路表示領域487には、サーバ100によって生成された案内票情報に含まれる巡回経路上の窓口番号および係名が表示される。
図17は、発券機500の機能ブロックを示した図である。発券機500は、制御部510と、送受信部580と、記憶部550と、を有している。
記憶部550は、発券機500の処理に用いられる情報を格納する。具体的には、記憶部550には、発券機情報560と、画面情報430と、が格納されている。
発券機情報560は、本システム1000内の発券機500を識別するための情報である。具体的には、発券機情報560は、発券機500が属する課の課名および発券機500の識別番号が対応付けられて記憶されている。
画面情報430には、ディスプレイに出力する表示画面の構成情報が記憶されている。例えば、画面情報430には、「203窓口にご用の方は、ここをタッチしてください」といった所定のメッセージを表示するための情報が記憶されている。
制御部510は、入力受付部520と、発券部530と、表示部540と、を有している。
入力受付部520は、来庁者から指示を受け付ける。また、入力受付部520は、受け付けた指示に応じて、他の機能部に処理の実行指示を出力する。
発券部530は、整理券の発行に関する処理を行う。具体的には、入力受付部520を介して来庁者から発券指示を受け付けると、発券部530は、発券機500が属する課を特定する情報および発券機500の識別番号を含む整理券情報要求信号を生成し、これをサーバ100に送信する。
また、発券部530は、サーバ100から取得した整理券情報に基づいて受付番号およびQRコードを印字した整理券を発行する。
表示部540は、表示画面の構成情報を用いて、ディスプレイの表示情報を生成する。
送受信部580は、ネットワーク10に接続し、他の接続された機器に対して情報を送信し、他の接続された機器から情報を受信する。
図18は、本実施形態に係る窓口連携システム1000のハードウェア構成を示す図である。
図示するように、サーバ100は、ネットワーク10を介して、業務端末300および発券機500と通信を行うことができる。
サーバ100は、例えば、クライアントPC(パーソナルコンピュータ)やワークステーションなどの計算機である。
サーバ100は、演算装置(CPU)1と、主記憶装置(RAM)2と、外部記憶装置(HDD)3と、通信装置4と、各々の装置を相互に接続するバス5と、を有する。
通信装置4は、ネットワーク10を介して他の装置と通信を行う装置である。
演算装置1は、例えば、CPU(Central Processing Unit)などの演算装置である。
主記憶装置2は、例えば、RAM(Random Access Memory)などのメモリ装置である。
外部記憶装置3は、例えば、ハードディスク装置やフラッシュメモリなどの不揮発性記憶装置である。
ここで、ネットワーク10は、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)および無線LANなどの通信網であるが、インターネットや公衆用の無線LANであっても良い。
図2に示したサーバ100の各機能部は、演算装置1に処理を行わせるプログラムによって実現される。このプログラムは、主記憶装置2または外部記憶装置内3に格納され、実行にあたって主記憶装置2上にロードされ、演算装置1により実行される。また、サーバ100の送受信部270は、通信装置4によって実現される。
業務端末300は、例えば、タッチパネル式のクライアントPC(パーソナルコンピュータ)やワークステーションなどの計算機である。
業務端末300は、入力装置305と、出力装置306と、演算装置(CPU)301と、主記憶装置(RAM)302と、外部記憶装置(HDD)303と、通信装置304と、各々の装置を相互に接続するバス307と、を有する。
入力装置305は、例えば、タッチパネル、キーボードおよびマウスなどの入力を受け付ける装置である。
出力装置306は、例えば、ディスプレイなどの表示を行う装置である。
演算装置301は、例えば、CPUなどの演算装置である。主記憶装置302は、例えば、RAMなどのメモリ装置である。外部記憶装置303は、例えば、ハードディスク装置やフラッシュメモリなどの不揮発性記憶装置である。通信装置304は、ネットワーク10を介して他の装置と通信を行う装置である。
図13に示した業務端末300の各機能部は、演算装置301に処理を行わせるプログラムによって実現される。このプログラムは、主記憶装置302または外部記憶装置303内に格納され、実行にあたって主記憶装置302上にロードされ、演算装置301により実行される。また、業務端末300の送受信部440は、通信装置304によって実現される。
発券機500は、例えば、サーマルプリンタが接続され、タッチパネル式のディスプレイを有するクライアントPC(パーソナルコンピュータ)やワークステーションなどの計算機である。
発券機500は、入力装置505と、出力装置506と、演算装置(CPU)501と、主記憶装置(RAM)502と、外部記憶装置(HDD)503と、通信装置504と、各々の装置を相互に接続するバス507と、を有する。
入力装置505は、例えば、タッチパネル、キーボードおよびマウスなどの入力を受け付ける装置である。
出力装置506は、例えば、ディスプレイなどの表示を行う装置である。
演算装置501は、例えば、CPUなどの演算装置である。主記憶装置502は、例えば、RAMなどのメモリ装置である。外部記憶装置503は、例えば、ハードディスク装置やフラッシュメモリなどの不揮発性記憶装置である。通信装置504は、ネットワーク10を介して他の装置と通信を行う装置である。
図17に示した発券機500の各機能部は、演算装置501に処理を行わせるプログラムによって実現される。このプログラムは、主記憶装置502または外部記憶装置503内に格納され、実行にあたって主記憶装置502上にロードされ、演算装置501により実行される。また、発券機500の送受信部580は、通信装置504によって実現される。
[動作の説明]
ここから、サーバ100、業務端末300、発券機500およびユーザ端末間で行われる各処理のフローについて、図を用いて説明する。
図19は、各装置間でやり取りされるデータの流れや、処理のタイミングを示したシーケンス図である。
(整理券の発行過程)
発券機500の発券部530は、入力受付部520を介して来庁者から整理券の発行指示を受け付けると、発券機500が属する課を特定する情報を含む整理券情報要求信号を生成する。また、発券部530は、送受信部580を介して整理券情報要求信号をサーバ100に送信する。
サーバ100の整理券情報生成部140は、かかる要求信号の取得に基づき整理券情報生成処理を実行する。
図20は、整理券情報生成処理の流れを示したフロー図である。整理券情報生成部140は、整理券情報要求信号を取得すると、本フローを開始する。
フローが開始されると、整理券情報生成部140は、整理券情報要求信号に基づき発券機500の属する課を特定する(ステップS001)。
次に、整理券情報生成部140は、受付番号を生成する(ステップS002)。具体的には、整理券情報生成部140は、英数字を組み合わせた所定桁(例えば、4桁)の受付番号(例えば、A004、B020など)を生成する。
次に、整理券情報生成部140は、QRコードを生成する(ステップS003)。具体的には、整理券情報生成部140は、受付番号および所定情報(例えば、巡回窓口の混雑情報)にアクセスするためのURLを対応付けたQRコードを生成する。
次に、整理券情報生成部140は、発券機500が属する課の呼出キュー192に受付番号を記憶し(ステップS004)、本フローを終了する。
図19に戻って説明する。整理券情報を生成すると、整理券情報生成部140は、送受信部270を介して整理券情報を発券機500に送信する。
発券機500の発券部530は、サーバ100から取得した整理券情報を用いて、受付番号およびQRコードを印字した整理券を発行する。図21は、整理券590を示した図である。整理券590には、受付番号(A103)591と、QRコード592と、QRコードの利用に関するメッセージ593と、が印字されている。
なお、整理券情報生成処理において、QRコードの生成(ステップS003)は、発券機500で行われても良い。具体的には、発券機500は、サーバ100の所定情報(例えば、巡回窓口の混雑情報)にアクセスするためのURL文字列を予め記憶部550に保持しておき、サーバ100から受付番号を含む整理券情報を取得すると、かかる受付番号をURL文字列に結合した結合URLを所定のアルゴリズムによってQRコードとして生成する。
(案内票情報の生成/窓口予約過程)
業務端末300の入力受付部320は、図15に示す受付画面460において、手続区分の入力を受け付ける。また、入力受付部320は、入力された手続区分を記憶部380に格納する。
また、図15に示す複数窓口連携ボタン464の押下を受け付けると、入力受付部320からの指示に基づき、表示部370は、複数窓口連携画面480をディスプレイに表示する。
また、入力受付部320は、複数窓口連携画面480において、属性情報の入力を受け付ける。また、入力受付部320は、入力された属性情報を記憶部380に格納する。
また、入力受付部320は、複数窓口連携画面480において、連携完了ボタン483の押下を受け付けると、入力された手続区分および属性情報を記憶部380から取得し、これらを含む連携要求信号の生成を案内票情報取得部340に指示する。
案内票情報取得部340は、入力受付部320からの指示に基づき、手続区分および属性情報を含む連携要求信号を生成し、これをサーバ100に送信する。
サーバ100の巡回経路算出部150は、連携要求信号の取得に基づき案内票情報の生成処理を実行する。
図22は、案内票情報の生成処理の流れを示したフロー図である。巡回経路算出部150は、連携要求信号を取得すると、本フローを開始する。
フローが開始されると、巡回経路算出部150は、巡回窓口情報600を生成する(ステップS011)。具体的には、巡回経路算出部150は、連携要求信号に含まれる手続区分および属性情報と、記憶部180に格納されている手続内容特定情報210と、から手続内容を特定する。
また、巡回経路算出部150は、窓口照会情報200を用いて手続を行う窓口番号203および係名202を特定すると、図23(a)に示す巡回窓口情報600を生成し、記憶部180に格納する。
図23(a)は、巡回窓口情報600を示した図である。巡回窓口情報600は、窓口番号欄601と、係名欄602と、優劣欄603と、を有する。窓口番号欄602および係名欄603には、各々、巡回経路算出部150が特定した窓口番号および係名が記憶される。なお、優劣欄603には、後述の処理において所定情報が入力される。
次に、巡回経路算出部150は、巡回窓口優劣情報610を生成する(ステップS012)。具体的には、巡回経路算出部150は、依存関係情報220を用いて、手続内容の依存関係を求める。また、巡回経路算出部150は、窓口照会情報200を用いて、依存関係が特定された手続内容を窓口番号および係名に変換した巡回窓口優劣情報610を生成する。
図23(b)は、巡回窓口優劣情報610を示した図である。巡回窓口優劣情報610は、窓口番号欄611と、係名欄612と、優劣欄613と、を有する。巡回窓口優劣情報610は、優劣欄613を挟んで右側の「窓口番号、係名」よりも左側の「窓口番号、係名」が優先して先に巡回すべき窓口であることを示している。なお、説明の便宜上、優劣欄613左側の「窓口番号、係名」を優位とし、優劣欄613右側の「窓口番号、係名」を劣位とする。
次に、巡回経路算出部150は、巡回経路を算出する(ステップS013)。
まず、巡回経路算出部150は、巡回窓口情報600の優劣欄613に所定情報を記憶する。具体的には、巡回経路算出部150は、巡回窓口優劣情報610の劣位に相当する窓口番号および係名を特定する。この場合、「老人保健医療係」と、「介護保険認定申請係」と、「介護保険係」と、「国民健康保険係」と「敬老パス係」と、が特定される。
また、巡回経路算出部150は、特定した窓口に対応する巡回窓口情報600の優劣欄613に「劣」情報を記憶する。図24(a)は、「劣」情報が記憶された巡回窓口情報600を示した図である。
次に、巡回経路算出部150は、「劣」情報が記憶されていない窓口番号(305)および係名(生活保護係)を特定し、これらの情報を記憶した巡回経路情報620を生成する。図24(b)は、巡回経路情報620を示す図である。巡回経路情報620は、窓口番号欄621と、係名欄622と、フロア欄623と、を有する。なお、巡回経路算出部150は、窓口照会情報200を用いて、窓口番号および係名に対応する階数をフロア欄623に記憶する。
次に、巡回経路算出部150は、巡回窓口情報600を更新する。具体的には、巡回経路算出部150は、巡回窓口情報600において、「劣」情報が記憶されていない窓口番号(305)の優劣欄603に「済」情報を記憶する。また、巡回経路算出部150は、巡回窓口情報600の優劣欄603から「劣」情報を削除する。図25(a)は、更新された巡回窓口情報600を示した図である。
また、巡回経路算出部150は、巡回窓口優劣情報610を更新する。具体的には、巡回経路算出部150は、巡回窓口情報600において「済」情報が記憶された窓口番号(305)および係名(生活保護係)が、優位として記憶されている巡回窓口優劣情報610のレコードを削除する。図25(b)は、更新された巡回窓口優劣情報610を示した図である。
なお、巡回経路算出部150は、巡回窓口情報600の優劣欄603に「済」情報が記憶されていないレコードが最後の1つになるまで前述の処理を繰り返し実行する。この時点では、かかるレコードが最後の1つではないため、巡回経路算出部150は、前述と同様の処理を行う。
具体的には、巡回経路算出部150は、更新後の巡回窓口優劣情報610を用いて、劣位に相当する「老人保健医療係」と、「介護保険認定申請係」と、を特定する。
また、巡回経路算出部150は、特定した「老人保健医療係」および「介護保険認定申請係」の優劣欄603に「劣」情報を記憶する。図26(a)は、「劣」情報が記憶された巡回窓口情報600を示した図である。
次に、巡回経路算出部150は、「済」および「劣」情報が記憶されていない「介護保険係」、「国民健康保険係」および「敬老パス係」を特定し、これらを巡回経路情報620に追加する。図26(b)は、これらの係名および窓口番号が追加された巡回経路情報620を示す図である。
ここで、巡回経路算出部150は、巡回マトリクス情報260を用いて、「介護保険係(例えば、図10の識別子A)」、「国民健康保険係(例えば、図10の識別子B)」、「敬老パス係(例えば、図10の識別子C)」のうち、どの係に対応する窓口を優先して巡回するのか判定する。具体的には、巡回経路算出部150は、巡回マトリクス情報260の判定要件である「依存関係」、「フロア階」、「待ち時間」、「巡回基準」の並び順に従って優先して巡回すべき窓口を決定する。
巡回マトリクス情報260では、最上位に登録されている「依存関係」が判定要件として最優先される。したがって、巡回経路算出部150は、巡回経路情報620に予め記憶されている「生活保護係」と、「介護保険係」、「国民健康保険係」および「敬老パス係」のいずれかが依存関係にあるか否かを判定する。具体的には、巡回経路算出部150は、依存関係情報220を用いて、各手続間の依存関係を特定する。
この場合、「介護保険係」、「国民健康保険係」および「敬老パス係」の全てが生活保護係と依存関係にある。言い換えれば、「介護保険係」、「国民健康保険係」および「敬老パス係」は相互に優劣がない。したがって、巡回経路算出部150は、巡回マトリクス情報260のパターン10〜12には該当しないと判定し、「依存関係」の次に優先される「フロア階」の判定要件に基づき判定を行う。
ここで、「介護保険係」、「国民健康保険係」および「敬老パス係」のフロアは、各々、「本館2F」、「別館2F」、「本館3F」である。巡回経路算出部150は、フロア判定情報230を用いて、別館3F(生活保護係)の次に優先される巡回順序が本館3Fであること、および、「敬老パス係」が本館3Fにあることを特定する。これにより、巡回経路算出部150は、本事例が巡回マトリクス情報260のパターン9(判定結果C)に該当すると判定する。
そうすると、巡回経路算出部150は、「敬老パス係」を巡回経路情報620に記憶し、「介護保険係」および「国民健康保険係」を削除する。
また、巡回経路算出部150は、巡回窓口情報600の「敬老パス係」に対応する優劣欄603に「済」情報を記憶する。
なお、前述の処理では、巡回経路情報620に記憶した係名が巡回窓口優劣情報610の優位に記憶されている場合、かかるレコードを削除した。しかしながら、図25(b)の巡回窓口優劣情報610では、「敬老パス係」が優位として記憶されていないため、巡回経路はいずれのレコードも削除しない。
図27(a)は、更新後の巡回経路情報620を示した図である。図25(b)は、更新後の巡回窓口情報600400を示した図である。図25(c)は、更新後の巡回窓口優劣情報610を示した図である。
なお、巡回窓口情報600の優劣欄603に「済」情報が記憶されていないレコードが最後の一つになると、巡回経路算出部150は、かかるレコードの窓口(係)を巡回経路情報620の最後のレコードに記憶し、巡回経路の算出処理を終了する。
また、巡回経路算出部150は、生成した巡回経路情報620に受付番号を対応付けて、所定時間(例えば、24時間)、記憶部180に格納する。
なお、「フロア階」を判定要件としても各窓口に優劣関係がない場合(例えば、「敬老パス係」のフロアが本館1階である場合)、巡回経路算出部150は、「待ち時間」を判定要件とする。
具体的には、巡回経路算出部150は、所要時間判定情報240から各窓口における所要時間を特定する。また、巡回経路算出部150は、窓口照会情報200を用いて各窓口が属する課を特定し、かかる課のキュー情報191を参照する。
ここで、巡回経路算出部150は、呼出キュー192および保留キュー193に記憶されている受付番号のうち、窓口属性が付加されていない受付番号および窓口属性が一致する受付番号の数(待ち人数)を算出する。そして、巡回経路算出部150は、所要時間に待ち人数を掛け合わせることにより、待ち時間を算出する。
例えば、所要時間判定情報240から特定される「介護保険係」の窓口における所要時間が5分であったと仮定する。また、介護保険係に対応する呼出キュー192および保留キュー193に合計10人の受付番号が記憶されていたとする。この場合、巡回経路算出部150は、「介護保険係」の窓口の待ち時間を50分と算出する。
また、巡回経路算出部150は、算出した各窓口の待ち時間を記憶部180に一時的に格納する。
なお、窓口番号が異なる場合でも、共通の手続を行うことができる窓口が複数ある場合(例えば、図4の206)、巡回経路算出部150は、待ち時間を窓口数で割ることにより、1つの窓口における待ち時間を算出する。例えば、「介護保険係」としての手続を行うことができる窓口が2つある場合、巡回経路算出部150は、待ち時間50分を窓口数の2で割り、待ち時間を25分と算出する。
「待ち時間」を判定要件とした場合、巡回経路算出部150は、記憶部180から各窓口の待ち時間を取得し、これらの長短を比較する。また、巡回経路算出部150は、待ち時間が最も少ない窓口(係)を特定し、巡回経路情報620に記憶する。
なお、「待ち時間」を判定要件としても、各窓口に優劣関係がない場合、すなわち、各窓口の間に待ち時間の差が無い場合又は所定範囲の時間差(例えば、5分差)しかない場合、巡回経路算出部150は、「巡回基準」を判定要件とする。
具体的には、巡回経路算出部150は、巡回基準情報250から所定の窓口(係)の次に優先して巡回すべき窓口(係)を特定する。例えば、巡回基準情報250には、「生活保護係」の次のレコードに「国民健康保険係」が記憶されていたとする。この場合、巡回経路算出部150は、「国民健康保険係」を巡回経路情報620に記憶する。
図22のフロー図に戻って説明する。
巡回経路算出部150は、巡回経路を算出すると(ステップS013)、巡回経路に含まれる窓口を予約する(ステップS014)。具体的には、巡回経路算出部150は、窓口照会情報200を用いて、巡回経路情報620に記憶されている窓口が属する課を特定する。また、巡回経路算出部150は、特定した課のキュー情報191に受付番号を記憶する。
次に、巡回経路算出部150は、案内票情報を生成する(ステップS014)。具体的には、巡回経路算出部150は、生成した巡回経路情報620と、窓口照会情報200と、を用いて、窓口番号、係名、および手続内容などを巡回経路順に並べた案内票情報を生成する(ステップS015)。
また、巡回経路算出部150は、案内票情報を業務端末300に送信し(ステップS016)、本フローの処理を終了する。
図19に戻って説明する。業務端末300の入力受付部320は、図14に示す案内票印刷ボタン482が押下されると、案内票の印刷指示を案内票情報取得部340に送信する。案内票情報取得部340は、入力受付部320から印刷指示を取得すると、案内票情報を用いて案内票を印刷する。図28は、印刷された案内票630を示した図である。案内票630には、窓口番号631や係名632および手続内容633などが巡回順に印刷されている。
このような窓口連携システム1000によれば、手続間の依存関係を考慮して巡回経路が求められることから、より効率的な巡回経路を求めることができる。
(進捗情報650の確認過程)
業務端末300の入力受付部320は、図15に示す詳細ボタン463が押下されると、進捗情報要求信号の生成指示を進捗情報取得部350に出力する。
進捗情報取得部350は、受付番号を含む進捗情報要求信号を生成し、これをサーバ100に送信する。
サーバ100の進捗情報生成部160は、かかる要求信号の取得に基づき進捗情報生成処理を実行する。具体的には、進捗情報生成部160は、進捗情報要求信号に含まれる受付番号が対応付けられた手続完了情報470が記憶部180に格納されているか否かを判定する。
かかる情報が記憶部180に格納されている場合、進捗情報生成部160は、手続完了情報470を用いて進捗情報を生成し、これを業務端末300に送信する。
一方で、かかる情報470がない場合、進捗情報生成部160は、所定のエラーメッセージ(例えば、「巡回窓口がありません」など)を生成し、これを業務端末300に送信する。
図19に戻って説明する。業務端末300の表示部370は、取得した進捗情報をディスプレイに表示する。図29は、ディスプレイに進捗情報が表示された画面例650を示した図である。図示するように、ディスプレイには、窓口番号651に対応付けられた進捗状況652が表示される。
なお、表示部370は、手続完了情報470の完了フラグ欄474に「済」が記憶されている手続内容については、グレーアウトで表示する。画面例650では、「国民健康保険住所変更」653および「介護保険住所変更」654がグレーアウトで表示されるため、業務端末300の操作者は、これらの手続が完了していることを認識することができる。
(混雑状況の確認過程)
来庁者は、ユーザ端末(例えば、携帯電話やスマートフォン)700を介して巡回窓口の混雑状況を知ることができる。具体的には、ユーザ端末700は、整理券に印字されているQRコード592を内蔵のカメラで読み取ると、QRコード592により特定されるサーバ100上のURLに対して受付番号を含む混雑情報要求信号を送信する。
サーバ100の混雑情報生成部170は、かかる要求信号を取得すると、混雑情報生成処理を実行する。具体的には、混雑情報生成部170は、混雑情報要求信号に含まれる受付番号から巡回経路情報620を特定する。なお、受付番号に対応付けられた巡回経路情報620が記憶部180に格納されていない場合、混雑情報生成部170は、所定のエラーメッセージ(例えば、「巡回窓口がありません」など)を生成し、これをユーザ端末700に送信する。
また、混雑情報生成部170は、生成された巡回経路情報620と、窓口照会情報200と、を用いて、窓口が属する課のキュー情報191を特定する。また、混雑情報生成部170は、特定したキュー情報191において、混雑情報要求信号に含まれる受付番号よりもキューの先頭側にある受付番号であって、かつ、窓口属性が付加されていない受付番号および窓口属性が一致する受付番号の個数を待ち人数として算出する。
待ち人数を算出すると、混雑情報生成部170は、窓口番号および待ち人数を対応付けた巡回窓口混雑情報を生成し、これをユーザ端末700に送信する。
ユーザ端末は、巡回窓口混雑情報を取得すると、これをディスプレイに表示する。図30は、巡回窓口混雑情報を表示した画面例660である。図示するように、ディスプレイには、窓口番号661(係)と、これに対応付けられた待ち人数662と、が表示される。
なお、巡回経路上の窓口の混雑状況ではなく、利用者が利用者自身の受付番号が印字された整理券取得後に最初に呼び出される窓口の混雑状況をユーザが確認できるようにしても良い。この場合、QRコードには、ユーザが最初に呼び出される窓口の混雑情報にアクセスするためのURLが対応付けられているものとする。
具体的には、サーバ100の混雑情報生成部170は、ユーザ端末700から混雑情報要求信号を取得すると、QRコード592に含まれているユーザの受付番号が記憶されているキュー情報191を特定し、かかるユーザの受付番号よりもキューの先頭側にある受付番号の個数を待ち人数として算出する。
また、ユーザに巡回経路がある場合、巡回経路上の全ての窓口の混雑状況を表示させるのではなく、ユーザが次に訪れる窓口の混雑状況のみを表示させるようにしても良い。この場合、QRコードには、ユーザが次に訪れる手続未完了の窓口の混雑情報にアクセスするためのURLが対応づけられているものとする。
具体的には、サーバ100の混雑情報生成部170は、ユーザ端末700から混雑情報要求信号を取得すると、QRコード592に含まれているユーザの受付番号から手続完了情報470および巡回経路情報620を特定する。また、混雑情報生成部170は、特定した手続完了情報470を用いて、巡回経路上の手続が完了している窓口を特定する。また、混雑情報生成部170は、巡回経路情報620を用いて、手続が完了していない窓口のうち、次に巡回(訪問)する窓口を特定する。また、混雑情報生成部170は、かかる窓口が属する課のキュー情報191を特定し、かかるユーザの受付番号よりもキューの先頭側にある受付番号の個数を待ち人数として算出する。
このように、窓口連携システム1000では、ユーザ端末700に窓口の混雑状況を表示させることができる。特に、窓口連携システム100では、整理券取得後に初めて呼び出される窓口ならびに巡回経路上の全窓口および巡回経路上の窓口のうちユーザが次に巡回する窓口の混雑状況についてユーザ端末700から確認することができる。そのため、来庁者は、待ち時間が長い場合でも、比較的気分を害さずに順番を待つことができる。また、整理券を受け取った後で一旦外出した場合でも、ユーザは外出先から窓口の混雑状況を確認することができるため、非常に便利である。
また、業務端末300の操作者は、全窓口の混雑状況を確認することができる。具体的には、業務端末300の入力受付部320は、図14の混雑状況ボタン452が押下されると、混雑情報取得部360に対して混雑情報要求信号の生成を指示する。混雑情報取得部360は、かかる要求信号を生成すると、これをサーバ100に送信する。
サーバ100の混雑情報生成部170は、かかる要求信号を取得すると、混雑情報生成処理を実行する。具体的には、混雑情報生成部170は、窓口照会情報200を用いて、各窓口が属するキュー情報191を特定する。また、混雑情報生成部170は、呼出キュー192および保留キュー193に記憶されている受付番号のうち、窓口属性が付加されていない受付番号および窓口属性が一致する受付番号の個数により、各窓口の待ち人数を算出する。
また、混雑情報生成部170は、窓口ごとにキュー情報191の最後尾に記憶されている受付番号を特定する。
また、混雑情報生成部170は、所要時間判定情報240を用いて、各窓口の所要時間と待ち人数とから想定待ち時間を算出する。
また、混雑情報生成部170は、全窓口の待ち人数と、最終受付番号と、想定待ち時間と、を含む混雑情報を生成し、これをサーバ100に送信する。
業務端末300の混雑情報取得部360は、表示部370を介して、混雑情報をディスプレイに表示する。図31は、混雑情報を表示した窓口情報照会画面の画面例700である。図示するように、ディスプレイには、窓口(係)701ごとに、最終受付番号702と、待ち人数703と、想定待ち時間704と、が対応付けられた混雑情報が表示される。
このような混雑情報の表示により、職員は、どの窓口が混雑しているのかを認識することができるため、必要に応じて窓口の数や対応する職員数を増減させるにより、混雑に柔軟に対応することができる。
また、職員(業務端末300の操作者)は、来庁者の増減に応じて窓口の数を適宜変更することができる。具体的には、業務端末300の入力受付部320は、図14に示す設定変更ボタン451の押下を受け付けると、図32に示す設定変更画面710を表示するよう表示部370に指示する。
図32は、設定変更画面の画面例710を示した図である。表示部370は、設定変更画面710において、変更前領域711と、設定変更領域712と、を表示する。表示部370は、記憶部380に格納されている窓口情報400を用いて、変更前の窓口(係)712および卓番号713を変更前領域711に表示する。また、表示部370は、新たに設定される窓口(係)716および卓番号717を設定変更領域715に選択可能に表示する。
なお、操作者は、入力装置(キーボードやマウス)305を使って、新たに設定したい窓口(係)および卓番号をプルダウンリストから選択することができる。
入力受付部320は、新たな窓口(係)の入力を受け付けると、記憶部380に格納されている呼出参照先情報390に追加して、新たに設定された窓口(係)716が属する課を記憶する。また、新たに設定された窓口(係)716が属する課を受付番号の呼出参照先のキュー情報191として設定する。
また、入力受付部320は、新たな卓番号717の入力を受け付けると、電光掲示板に表示する卓番号を変更する。なお、卓番号に関する情報は記憶部380に予め格納されていれば良く、新たな卓番号が設定された場合には、かかる情報が上書き更新されれば良い。
このように、窓口連携システム1000によれば、窓口数を簡単に増減することができる。そのため、簡単かつ柔軟に窓口の混雑に対応することができる。
なお、前述の実施形態において、サーバ100が担う機能や処理を、1つまたは複数の業務端末が担うようにしても良い。