JP6164940B2 - レンズ鏡筒および撮像装置 - Google Patents

レンズ鏡筒および撮像装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6164940B2
JP6164940B2 JP2013118801A JP2013118801A JP6164940B2 JP 6164940 B2 JP6164940 B2 JP 6164940B2 JP 2013118801 A JP2013118801 A JP 2013118801A JP 2013118801 A JP2013118801 A JP 2013118801A JP 6164940 B2 JP6164940 B2 JP 6164940B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cam ring
lens barrel
optical axis
state
rotating member
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2013118801A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2014235404A (ja
JP2014235404A5 (ja
Inventor
光洋 泉
光洋 泉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP2013118801A priority Critical patent/JP6164940B2/ja
Publication of JP2014235404A publication Critical patent/JP2014235404A/ja
Publication of JP2014235404A5 publication Critical patent/JP2014235404A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6164940B2 publication Critical patent/JP6164940B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Lens Barrels (AREA)
  • Structure And Mechanism Of Cameras (AREA)

Description

本発明は、デジタルカメラ等の撮像装置に用いられる沈胴構造を有するレンズ鏡筒に関する。
レンズ鏡筒を、撮影時には光軸方向に長い使用状態(繰出状態)として所望の光学性能を確保し、非撮影時には全長を短くしてデジタルカメラ本体に収容される沈胴状態(繰込状態)として携帯性を高めたデジタルカメラが広く普及している。このようなデジタルカメラでは、撮影時の光学性能を確保するために、レンズ鏡筒の傾きやズレ等の姿勢精度を一定の範囲内に維持する必要がある。そこで、レンズ鏡筒が撮影可能時の繰出状態にあるときに、レンズ鏡筒を構成する所定の筒部材をばねで光軸方向に付勢することにより、レンズ鏡筒の姿勢精度を維持する技術が提案されている(特許文献1参照)。
特開2010−266582号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載された技術では、レンズ鏡筒にばね力以上の外力が加わると、レンズ鏡筒を保持することができずに、レンズ鏡筒の姿勢精度が低下してしまうおそれがある。この問題を解決するために、外力に対する耐力を向上させる方法として、ばね力を高める方法が考えられる。しかし、上記特許文献1に記載された構造では、ばね力を高めると、これと同時に、レンズ等の光学部品を移動するための駆動力も高めなければならないという問題がある。
本発明は、沈胴構造を有するレンズ鏡筒において、光学部品の駆動力を高めることなく、レンズ鏡筒の姿勢精度を確保することができる技術を提供することを目的とする。
本発明に係るレンズ鏡筒は、定筒と、前記固定筒に対して回転可能に支持されカム環と、記カム環の回転により前記固定筒に設けられた案内部に案内されて光軸方向に進退可能な直進筒とを備え、前記直進筒が前記光軸方向で進退することによって撮影可能状態と非撮影状態との間で遷移可能に構成されたレンズ鏡筒であって、片端近傍を前記カム環に回動可能に支持され、前記カム環の回転に応じて光軸とのなす角度が変化する回動部材と、前記カム環が前記回動部材を支持する部位に設けられ、前記レンズ鏡筒が前記撮影可能状態にあるときに、前記回動部材を回動させる力を与える第1付勢手段とを有し、前記撮影可能状態では、前記直進筒と前記回動部材とが第1当接部で当接すると共に前記カム環と前記回動部材とが第2当接部で当接し、前記第1当接部と前記第2当接部の間の前記光軸方向の距離よりも前記回動部材における前記第1当接部と前記第2当接部の間の距離の方が長いことを特徴とする。
本発明によれば、沈胴構造を有するレンズ鏡筒において、第1付勢部材により回動部材に作用する回転力を増幅させて直進筒を保持することができる。即ち、光学部品の駆動力を高めることなく、レンズ鏡筒の傾きやズレ等の姿勢精度を確保することができ、ひいては、レンズ鏡筒の光学性能を高い状態で維持することが可能となる。
本発明の第1実施形態に係るレンズ鏡筒の撮影可能状態(繰出状態)の構造を示す概略断面図である。 図1のレンズ鏡筒を被写体側から見た正面図である。 図1のレンズ鏡筒における直進筒の沈胴動作を示す概略断面図である。 図3(a)に示すジョイント部の近傍拡大図と矢視A−A断面図である。 図1のレンズ鏡筒におけるカム環の動作を説明するためにカム環と直進筒を筒内側から見た展開図である。 図1のレンズ鏡筒が撮影可能状態にあるときにロックリンクに働く力を説明する図である。 図1のレンズ鏡筒を撮影可能状態から非撮影状態へ移行させる処理の流れを示すフローチャート及び非撮影状態から撮影可能状態へ移行させる処理の流れを示すフローチャートである。 図1のレンズ鏡筒の撮影可能状態及び非撮影状態のそれぞれにおける像面側からの概略配置図である。 第2実施形態に係るレンズ鏡筒の概略断面図である。 第2実施形態に係るレンズ鏡筒におけるカム環の動作を説明するためにカム環と直進筒を筒内側から見た展開図である。 第2実施形態に係るレンズ鏡筒が撮影可能状態にあるときのロックリンク、ジョイント部および当接面の接触状態を説明する図である。
以下、本発明の実施形態について、添付図面を参照して詳細に説明する。ここでは、本発明に係るレンズ鏡筒の特徴的構成となる機構であるレンズを進退させる機構を中心に説明することとする。
<第1実施形態>
図1は、本発明の第1実施形態に係るレンズ鏡筒10の撮影可能状態(繰出状態)の構造を示す概略断面図である。図2は、レンズ鏡筒10を被写体側から見た正面図である。
図1に示すように、レンズ鏡筒10は、固定筒1、カム環2、直進筒3、レンズ枠4及びレンズ群5を備える。ここで、レンズ鏡筒10は、レンズ群5以外にも不図示のレンズ群を備える。また、図1では、レンズ群5を1枚のレンズで描いているが、レンズ群5は、実際には複数のレンズが組み合わされて構成されている。レンズ群5は、例えば、ズームレンズであり、図1(a)には、レンズ群5を被写体側へ繰り出した状態とすることで、画角が広角側に設定された状態が示されている。また、図1(b)には、レンズ群5を像面側に繰り込んだ状態とすることで、画角が望遠側に設定された状態が示されている。
固定筒1は、不図示のカメラ本体に固定される。カム環2は、略円筒形状を有しており、光軸を回転中心として回転可能な状態で固定筒1に支持(係合)されている。カム環2は、不図示のモータ等により駆動力を受けることで回転する。直進筒3は、略円筒形状を有しており、カム環2の回転に伴って光軸方向に進退可能な状態でカム環2に係合されている。なお、直進筒3の進退に関しては後述する。
直進筒3には、レンズ枠4を光軸方向で案内するための第1メインバー6aとサブバー6cを有する。第1メインバー6aとサブバー6cはそれぞれ、光軸と平行な方向に延出し、各両端は直進筒3に保持されている。固定筒1は、直進筒3を光軸方向で案内するための第2メインバー6bを有する。第2メインバー6bは、円柱形状を有し、光軸と平行な方向に延出し、後述の嵌合穴部9bと嵌合する。第2メインバー6bの両端は固定筒1に保持されている。なお、第2メインバー6b、第1メインバー6a及びサブバー6cはそれぞれ、ステンレス等で構成することができる。
レンズ群5を保持するレンズ枠4は、レンズ群5の光軸方向における位置を調整することで、光線(被写体からの反射光)の結像状態を変えることができる。レンズ枠4は、略円筒穴形状の嵌合穴部9a,9bを有し、嵌合穴部9aには第1メインバー6aが摺動自在に挿通されており、嵌合穴部9bには第2メインバー6bが摺動自在に挿通されている。ここで、嵌合穴部9a,9bはそれぞれ、第1メインバー6a,第2メインバー6bに対して若干のガタを有しており、そのため、レンズ枠4は光軸に対してこのガタの分だけ倒れが発生し得る。但し、嵌合穴部9a,9bは距離Lだけ離れて設けられているため、距離Lが長くなると、レンズ枠4は光軸に対して倒れ難くなる。
レンズ枠4の倒れは、第1メインバー6aと第2メインバー6bとの相対位置が変化することによっても生じ得る。そのため、レンズ枠4の倒れを低減するためには、第1メインバー6aと第2メインバー6bとの相対位置が変化しないように、保持することが重要である。そこで、レンズ枠4には、サブバー6cが挿通される嵌合穴部9cが設けられている。図2に示すように、嵌合穴部9cは正面から見たときにU字形状を有しており、サブバー6cと嵌合穴部9cとは、嵌合穴部9a,9bを結ぶ軸方向での倒れを抑制する方向に嵌合している。
レンズ鏡筒10では、固定筒1にモータ8が固定されており、送りねじ7がモータ8の出力軸に取り付けられている。また、送りねじ7と螺合するラック41がレンズ枠4に取り付けられている。よって、モータ8を駆動して送りねじ7を回転させることにより、ラック41の位置を光軸方向において移動させることができ、ラック41の位置の移動に伴ってレンズ枠4の光軸方向での位置が移動する。つまり、モータ8の駆動によって、レンズ群5を光軸方向の所望の位置へ移動させることができる。
なお、モータ8としてステッピングモータを用いた場合、駆動に用いられるパルス数をカウントすることにより、レンズ枠4の移動量を正確に、且つ、簡単に把握することができる。また、図1に示すようにレンズ枠4に遮光壁45を設け、固定筒1に位置検出センサ15を設けることにより、固定筒1に対するレンズ枠4の絶対位置を把握することができる。
図3は、レンズ鏡筒10における直進筒3の沈胴動作を示す概略断面図であり、図3(a)は撮影可能状態(操出状態)を示しており、図3(b)は非撮影状態(沈胴状態(繰込状態))を示している。固定筒1は、カム環2が光軸方向で抜けてしまうことを防止するためのバヨネット部16を有する。固定筒1におけるバヨネット部16近傍のカム環2が入り込む空間には、金属板を湾曲させて構成されたスラストばね17(第3付勢手段)が配置されている。スラストばね17は、カム環2を光軸方向の像面側に押し付ける。これにより、カム環2は、固定筒1に対して光軸方向において位置決めされる。また、スラストばね17により、固定筒1とカム環2との、光軸に直交する当接面13に付勢力が発生し、摩擦力へ変換される。この摩擦力により、カム環2が外力により回転してしまうことが抑制される。
直進筒3には直進キー32が設けられており、直進キー32が固定筒1に設けられた案内部としての直進ガイド11と係合することで、直進筒3は固定筒1に対して光軸方向に進退可能となっている。また、直進筒3にはカムフォロア31が設けられており、カムフォロア31がカム環2に設けられたカム溝21と係合することで、カム環2の回転位置に対する直進筒3の光軸方向の位置が決定される。カム環2を回転させてカムフォロア31の光軸方向位置を被写体側へ進めると、直進筒3が最も被写体側へ近寄った図3(a)の撮影可能状態となる。また、カム環2を回転させてカムフォロア31の光軸方向位置を像面側に後退させると、直進筒3が最も像面側へ近寄った図3(b)の非撮影状態となる。
直進ガイド11の被写体側の端部には、光軸と直交し、直進筒3と当接する当接面12が設けられている。直進筒3が最も被写体側に繰り出した状態(図3(a))において、直進筒3は当接面12に当接することで、固定筒1に対して保持された状態となる。レンズ鏡筒10は、略棒形状のロックリンク27を有している。ロックリンク27は、片端近傍を中心として回動可能に支持される回動部材である。図3(a)の撮影可能状態では、ロックリンク27は、直進筒3の像面側の端面である当接面33を介して直進筒3を被写体側へ押圧することで、直進筒3を固定し、保持する。なお、ロックリンク27の詳細については後述するが、カム環2には球状の先端部を有するジョイント部22が設けられており、ロックリンク27の片端がジョイント部22に回転自在に取り付けられている。
図4(a)は、図3(a)のジョイント部22の近傍拡大図であり、図4(b)は、図4(a)中に示す矢視A−A断面図である。ロックリンク27は、ジョイント部22に嵌合しており、ロックリンク27の回動中心となる側の先端部とカム環2との間には、ロックリンク27をカム環2の径方向に付勢するばね27aが配置されている。ばね27aは、ロックリンク27の回動中心を支点として、ロックリンク27の回動中心から遠い方の端部を常にカム環2の内側円筒面に沿わせる。このような状態が維持できる限りにおいて、ばね27aの付勢力は弱くても構わない。
ジョイント部22の軸にはトーションばね27b(第2付勢手段)が巻き付けられており、トーションばね27bは、ロックリンク27とカム環2との間にロックリンク27を回動方向に付勢する力を発生させ、ロックリンク27を常に光軸と平行な方向に押し付ける。トーションばね27bの付勢力は、ロックリンク27を押し付けることが目的であるため、微弱であっても構わない。
図4(b)に示すように、ジョイント部22の球状部には一部に切り欠き部が形成されており、この切り欠き部にロック保持ばね27c(第1付勢手段)が配置されている。非撮影状態では、ロック保持ばね27cは殆ど力を発生していない。撮影可能状態では、ジョイント部22とロックリンク27との間が押し付けられることで、ロック保持ばね27cは、ロックリンク27とジョイント部22の間で付勢力を発生する。
次に、直進筒3の沈胴動作について、図3、図5及び図6を参照して説明する。図5は、カム環2の動作を説明するためにカム環2と直進筒3を筒内側から見た展開図である。カム環2は回転すると紙面の上下方向に移動し、直進筒3が光軸方向に進退すると紙面の左右方向に移動するものとする。図5(a)は、撮影可能状態を示しており、図3(a)の断面図に相当する。図5(b)は、直進筒3が固定保持されない状態での繰り出し途中の状態を示している。図5(c)は、非撮影状態を示しており、図3(b)の断面図に相当する。
先ず、撮影可能状態での各部の機能と作用について説明する。図5(a)において、カム環2は所定の回転位置で静止している。カム環2はスラストばね17により光軸方向の像面側に付勢されているため、固定筒1に対する当接面13において摩擦力Fuが発生し、カム環2が回転しないように保持されている。ロック保持ばね27cは、静止したカム環2のジョイント部22から紙面下方向の力Fs(図6参照)を受けて撓められ、ロックリンク27を紙面下方向へ押し付けている。一方、ロックリンク27において回動中心から遠い方の端部は、直進筒3に対して当接面33で当接している。また、ロックリンク27の回動方向は、直進筒3に設けられた回動規制壁34により回動が規制されている。さらに、直進筒3は、直進ガイド11の当接面12によって固定筒1に押し付けられている。そのため、ロックリンク27には、回動規制壁34により回動が規制された状態で、ロック保持ばね27cが発生している力Fsによって光軸と平行となるように回動しようとする力が働き、同時に、ロックリンク27は光軸方向に長さが長くなろうとする。
図6は、レンズ鏡筒10が撮影可能状態にあるときにロックリンク27に働く力を説明する図である。当接点101は、直進筒3の当接面33とロックリンク27とが当接する点(第1当接部)である。当接点102は、ジョイント部22の外周面とロックリンク27とが当接する点(第2当接部)である。当接点103は、回動規制壁34上のロックリンク27と当接する点である。なお、これらの当接点101〜103は、点接触に限定されず、線接触或いは面接触等の接触状態でもあっても構わない。
当接面33上の当接点101とジョイント部22上の当接点102との光軸方向の長さをLwとし、ロックリンク27上の当接点101と当接点102との距離をLrとする。撮影可能状態において、“Lr>Lw”の関係が成り立つように設計することにより、ロックリンク27は、当接点103において回転を規制される。その結果、ロックリンク27は光軸方向と平行になるまで回動することはなく、必ず、所定の角度θという傾きを持って力がり合っていることとなる。
ロックリンク27の回転中心近傍に作用する力Fsは、図6に丸(○)と三角(△)で記した力に分配される。ロックリンク27の回動中心から遠い側でも、同様の力の分配が行われる。つまり、丸(○)で記した力が直進筒3を押し付ける力Fr相当となる。式で表すと、“Fr=Fs/tan(θ)”という関係となる。例えばθ=5°の場合には、“Fr=11.4×Fs”となり、Frの大きさはFsの大きさの10倍以上に増幅されることになる。このようにカム環2の回転方向には小さな力を発生させることで、直進筒3を高い力で安定して保持することが可能になる。
ロック保持ばね27cによる力Fsの大きさは、その反力によりカム環2が回転しまうことを防止するために、摩擦力Fuの大きさよりも小さく設定する必要がある。一方で、カム環2を回転させるためには、力Fsと摩擦力Fuを合わせた力よりも大きな力が必要となる。ここで、力Fsを小さくした場合でも、ロックリンク27を介して力Fsは増幅されるため、直進筒3を十分大きな力で保持することが可能である。その結果として、カム環2の駆動力を大きくすることなく、直進筒3を安定して保持することが可能となる。
次に、レンズ鏡筒10を撮影可能状態から非撮影状態へ移行させる処理について、図5及び図7(a)を参照して説明する。図7(a)は、レンズ鏡筒10を撮影可能状態から非撮影状態へ移行させる処理の流れを示すフローチャートである。図7(a)の各ステップの動作制御は、レンズ鏡筒10が取り付けられる不図示の撮像装置本体の制御部が直接に、又は、撮像装置本体の制御部からの指令を受けたレンズ鏡筒10内の制御部が、レンズ鏡筒10の各種駆動要素の動作を制御することにより行われる。
ステップS701において、モータ8を駆動することによりレンズ枠4を退避させる。これは、レンズ鏡筒10が撮影可能状態から非撮影状態へ移行する際には、直進筒3との干渉を避けるために、レンズ位置を最も像面側に下げた状態にする必要があるからである。ここで、図1を参照して説明した通り、モータ8を駆動して送りねじ7を回転させることにより、レンズ枠4に取り付けられたラック41の位置を光軸方向で移動させることができ、ラック41の移動に伴ってレンズ枠4も移動する。レンズ枠4の光軸方向での可動範囲は、第2メインバー6b、第1メインバー6a及びサブバー6cにより制限されており、ステップS701により、レンズ枠4は図1(b)又は図3(a),(b)に示した位置へ移動する。
ステップS702では、カム環2の繰込方向(直進筒3を被写体側から像面側へ移動させる方向)への回転を開始する。これにより、カム環2は、図5(a)の紙面上では上方向に移動を開始することになる。カム環2が繰込方向へ回転を始めると、ステップS703において、カム環2の回転に応じてロック保持ばね27cを付勢している力が解除される。これにより、ロックリンク27は回動方向に自由となり、ばね27aとトーションばね27bにより片寄せされながら動作する。その結果、図5(b)のように、ロックリンク27の回動中心から遠い方の先端は、直進筒3の壁面に沿って動く。しかし、このとき、まだ、直進筒3は光軸方向へ移動していない。
続くステップS704では、直進筒3が沈胴を開始する。つまり、図5(b)においてカム環2がさらに紙面上方に移動することで、カムフォロア31がカム溝21に沿うように光軸方向の移動を開始する。その後、ステップS705において、直進筒3の光軸方向の移動が完了する。更に、ステップS706において、カム環2の回転が停止する。こうして、レンズ鏡筒10の撮影可能状態から非撮影状態への移行が完了する。
続いて、レンズ鏡筒10を非撮影状態から撮影可能状態へ移行させる処理について、図5及び図7(b)を参照して説明する。図7(b)は、レンズ鏡筒10を非撮影状態から撮影可能状態へ移行させる処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS711において、カム環2の繰出方向(直進筒3を像面側から被写体側へ移動させる方向)への回転を開始する。これにより、ステップS712において、直進筒3の繰り出しが開始され、図5(c)から図5(b)の状態になるまで直進筒3の繰り出しが継続する。そして、図5(b)の状態に至るステップS713において、直進筒3の繰り出しは完了するが、その後もカム環2の回転は継続しており、ステップS714においてロック保持ばね27cが作用する。その後、ステップS715において、ロック保持ばね27cが作用した状態で、カム環2の回転が停止する。これにより、ロック保持ばね27cによる付勢力が発生して直進筒3の保持が完了し、撮影可能状態となる。
図8(a)は、レンズ鏡筒10の撮影可能状態における像面側からの概略配置図であり、図8(b)は、レンズ鏡筒10の非撮影状態における像面側からの概略配置図である。図8(a)に示すように、撮影可能状態では、ロックリンク27を光軸と直交する面内へ投影すると、ロックリンク27は、光軸方向に略平行となってカム環2の内周面に沿うように光軸から離れた位置に配置される。こうして、撮影可能状態では、ロックリンク27がレンズ鏡筒10の内径側の光路(レンズ群5と重なる位置)へ入り込むことがないため、撮影に支障は生じない。これに対して、図8(b)に示すように、非撮影状態では、ロックリンク27は、カム環2の周方向に長くなってロックリンク27の中央部が光軸に近付いて、レンズ鏡筒10の内径側の光路へ入り込んで配置される。しかし、非撮影状態では撮影が行われることはないため、ロックリンク27がレンズ鏡筒10の光路へ進入しても問題はない。
以上の説明の通り、本実施形態では、カム環2の回転力をロックリンク27により増幅した力で直進筒3を保持することができ、これにより、カム環2の駆動力を高めることなく、大きな力で直進筒3を保持することができる。その結果、外力に対して耐力を向上させ、レンズ鏡筒10の傾きやズレ等の姿勢精度を一定の精度に確保することができ、光学性能を高い状態に維持することができる。
<第2実施形態>
本発明の第2実施形態について、上述の第1実施形態とは異なる部分について以下に説明する。よって、第2実施形態において第1実施形態と共通する内容についての説明は割愛することとする。
図9は、第2実施形態に係るレンズ鏡筒の概略断面図であり、図3(a)に対応する状態が示されている。図10は、第2実施形態に係るレンズ鏡筒におけるカム環2の動作を説明するためにカム環2と直進筒3を筒内側から見た展開図であり、図5に対応する状態が示されている。
第2実施形態では、ジョイント部22は直進筒3に設置され、ロックリンク27は直進筒3に対して相対的に回動可能となるようにジョイント部22に取り付けられる。ばね27aは、直進筒3とロックリンク27の間を付勢するように設置された突っ張りばねであり、ロックリンク27の回動中心より遠い方の端部をカム環2の内側円筒面に沿わせる。ジョイント部22の軸上にはトーションばね27bが巻き付けられており、トーションばね27bは、ロックリンク27と直進筒3との間で回動付勢力を発生し、ロックリンク27を常に光軸と平行な方向に押し付けている。
カム環2の回動規制壁34にはロック保持ばね27cが設置されており、ロック保持ばね27cは、カム環2の回転に伴ってカム環2と一体的に移動する。撮影可能状態では、ロック保持ばね27cは、ロックリンク27と接触して力Fsを発生する。その結果、ロックリンク27には、ジョイント部22とカム環2が有する当接面33とに挟まれた領域内でさらに回動しようとする回転力が発生し、直進筒3を力Frで保持することができる。第2実施形態では、ロックリンク27は、直進筒3に設置されているためにカム溝21と同時に回転せず、よって、カム溝21との位置関係において設計・配置の自由度が高められる。
図11は、第2実施形態に係るレンズ鏡筒におけるロックリンク27、ジョイント部22および当接面33の接触状態を説明する図であり、図6に対応する図である。当接点101は、ジョイント部22の外周上のロックリンク27と当接する点である。当接点102は、当接面33上のロックリンク27と当接する点である。
ジョイント部22上の当接点101と当接面33上の当接点102との光軸方向の長さをLwとし、ロックリンク27上の当接点101と当接点102の距離をLrとして、撮影可能状態において、“Lr>Lw”の関係が成り立つようにする。これにより、ロックリンク27は、光軸方向と平行になるまで回動することはなく、必ず所定角度θという傾きを持って力がり合っていることとなる。力のつり合いの詳細については、第1実施形態と同様であるため、説明を割愛する。
以上の説明の通り、第2実施形態においても、カム環2の回転力をロックリンク27により増幅した力で直進筒3を保持することができ、これにより、カム環2の駆動力を高めることなく、大きな力で直進筒3を保持することができる。その結果、外力に対して耐力を向上させ、鏡筒の傾きやズレの姿勢精度を確保し、光学性能を高い状態に保つことができる。
<その他の実施形態>
以上、本発明をその好適な実施形態に基づいて詳述してきたが、本発明はこれら特定の実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の様々な形態も本発明に含まれる。さらに、上述した各実施形態は本発明の一実施形態を示すものにすぎず、各実施形態を適宜組み合わせることも可能である。
1 固定筒
2 カム環
3 直進筒
4 レンズ枠
12 当接面
13 当接面
17 スラストばね
27 ロックリンク
27b トーションばね
27c ロック保持ばね
101 当接点
102 当接点

Claims (7)

  1. 定筒と、
    前記固定筒に対して回転可能に支持されカム環と、
    記カム環の回転により前記固定筒に設けられた案内部に案内されて光軸方向に進退可能な直進筒とを備え
    前記直進筒が前記光軸方向で進退することによって撮影可能状態と非撮影状態との間で遷移可能に構成されたレンズ鏡筒であって、
    片端近傍を前記カム環に回動可能に支持され、前記カム環の回転に応じて光軸とのなす角度が変化する回動部材と、
    前記カム環が前記回動部材を支持する部位に設けられ、前記レンズ鏡筒が前記撮影可能状態にあるときに、前記回動部材を回動させる力を与える第1付勢手段とを有し、
    前記撮影可能状態では、前記直進筒と前記回動部材とが第1当接部で当接すると共に前記カム環と前記回動部材とが第2当接部で当接し、前記第1当接部と前記第2当接部の間の前記光軸方向の距離よりも前記回動部材における前記第1当接部と前記第2当接部の間の距離の方が長いことを特徴とするレンズ鏡筒。
  2. 前記回動部材を前記光軸と直交する面内へ投影した際に、前記回動部材は、前記撮影可能状態にあるときには前記レンズ鏡筒の光路に入り込まない位置に配置され、前記レンズ鏡筒が前記非撮影状態にあるときには前記撮影可能状態において配置される位置よりも前記光軸に近付いた位置に配置される特徴とする請求項1に記載のレンズ鏡筒。
  3. 記回動部材を前記光軸と平行な方向に押し付けるように前記回動部材をその回動方向に付勢する第2付勢手段を備えることを特徴とする請求項1又は2に記載のレンズ鏡筒。
  4. 前記撮影可能状態では、前記固定筒に設けられた案内部と前記直進筒とが前記光軸と直交する面で当接し、前記固定筒と前記カム環とが前記光軸と直交する面で当接することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のレンズ鏡筒。
  5. 前記撮影可能状態において前記カム環を前記固定筒へ押し付けて前記カム環を前記固定筒へ当接させる第3付勢手段を有することを特徴とする請求項4に記載のレンズ鏡筒。
  6. 固定筒と、
    前記固定筒に対して回転可能に支持されたカム環と、
    前記カム環の回転により前記固定筒に設けられた案内部に案内されて光軸方向に進退可能な直進筒と、を備え、
    前記直進筒が前記光軸方向で進退することによって撮影可能状態と非撮影状態との間で遷移可能に構成されたレンズ鏡筒であって、
    片端近傍を前記直進筒に回動可能に支持された回動部材と、
    前記カム環に設けられ、前記撮影可能状態において前記回動部材と接触して前記回動部材に回動させる力を与える第1付勢手段と、を有し、
    前記撮影可能状態では、前記直進筒と前記回動部材とが第1当接部で当接すると共に前記カム環と前記回動部材とが第2当接部で当接し、前記第1当接部と前記第2当接部と間の前記光軸方向での距離よりも前記回動部材における前記第1当接部と前記第2当接部の間の距離の方が長いことを特徴とするレンズ鏡筒。
  7. 請求項1乃至のいずれか1項に記載のレンズ鏡筒を備えることを特徴とする撮像装置。
JP2013118801A 2013-06-05 2013-06-05 レンズ鏡筒および撮像装置 Expired - Fee Related JP6164940B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013118801A JP6164940B2 (ja) 2013-06-05 2013-06-05 レンズ鏡筒および撮像装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013118801A JP6164940B2 (ja) 2013-06-05 2013-06-05 レンズ鏡筒および撮像装置

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2014235404A JP2014235404A (ja) 2014-12-15
JP2014235404A5 JP2014235404A5 (ja) 2016-07-14
JP6164940B2 true JP6164940B2 (ja) 2017-07-19

Family

ID=52138124

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013118801A Expired - Fee Related JP6164940B2 (ja) 2013-06-05 2013-06-05 レンズ鏡筒および撮像装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6164940B2 (ja)

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6366823U (ja) * 1986-10-21 1988-05-06
JP2587879B2 (ja) * 1990-12-21 1997-03-05 富士写真フイルム株式会社 カメラのレンズ装置
JPH07140366A (ja) * 1993-11-19 1995-06-02 Olympus Optical Co Ltd レンズ駆動機構
JP2005077935A (ja) * 2003-09-02 2005-03-24 Nikon Corp レンズ鏡筒
JP4959407B2 (ja) * 2006-09-04 2012-06-20 株式会社リコー レンズ駆動装置、ズームレンズ駆動装置およびカメラ
JP5610272B2 (ja) * 2010-04-30 2014-10-22 株式会社リコー レンズ鏡胴、撮像装置および情報装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2014235404A (ja) 2014-12-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4969859B2 (ja) レンズ鏡筒
JP4953874B2 (ja) レンズ鏡胴、撮像装置および情報端末装置
JP4959407B2 (ja) レンズ駆動装置、ズームレンズ駆動装置およびカメラ
JP4455350B2 (ja) 撮像装置
JP2007101993A (ja) レンズ鏡筒
JP5201475B2 (ja) レンズ鏡胴装置および撮像装置
US7872810B2 (en) Light shielding structure of an optical device
JP5201811B2 (ja) レンズ鏡筒及び撮像装置
US8891175B2 (en) Lens-frame moving mechanism
JP2008224795A (ja) レンズ鏡胴および携帯型情報端末装置
JP6164940B2 (ja) レンズ鏡筒および撮像装置
JP2008197455A (ja) 鏡筒
JP5573026B2 (ja) レンズ鏡筒及びカメラ
JP2012194265A (ja) レンズ固定構造
JP2011022321A (ja) レンズ鏡筒及びカメラ
JP2009042668A (ja) レンズ鏡筒
JP6425402B2 (ja) レンズ鏡筒、及び撮像装置
JP2008175962A (ja) 光学機器
JP6161296B2 (ja) レンズ鏡筒、光学機器、および撮像装置
JP2014106277A (ja) レンズ鏡筒
JP2013125231A (ja) レンズ鏡筒およびそれを備える撮像装置
JP6305000B2 (ja) レンズ鏡筒および撮像装置
JP4441763B2 (ja) 光学装置のレンズ鏡筒
JP2007206710A (ja) レンズ鏡筒
US7852569B2 (en) Internal focusing zoom lens

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160527

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160527

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170523

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170620

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6164940

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees