JP2587879B2 - カメラのレンズ装置 - Google Patents

カメラのレンズ装置

Info

Publication number
JP2587879B2
JP2587879B2 JP41346490A JP41346490A JP2587879B2 JP 2587879 B2 JP2587879 B2 JP 2587879B2 JP 41346490 A JP41346490 A JP 41346490A JP 41346490 A JP41346490 A JP 41346490A JP 2587879 B2 JP2587879 B2 JP 2587879B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
lens
cylinder
optical axis
cam
shutter
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP41346490A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH04221914A (ja
Inventor
洋二 那珂
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Photo Film Co Ltd filed Critical Fuji Photo Film Co Ltd
Priority to JP41346490A priority Critical patent/JP2587879B2/ja
Publication of JPH04221914A publication Critical patent/JPH04221914A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2587879B2 publication Critical patent/JP2587879B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はカメラのレンズ装置に関
し、詳しくはスチルカメラやビデオカメラ等に用いられ
るレンズ装置のガタ吸収機構に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、レンズを支持する移動筒と、この
移動筒を保持する保持筒とを有し、移動筒をこれの回転
により保持筒に対して光軸方向に進退させるヘリコイド
機構及びカム機構からなる繰り出し手段を備えたカメラ
のレンズ装置が提案されている。ところで、このような
カメラのレンズ装置には、特開昭60−168109号
及び特開昭61−60412号に開示されているよう
に、繰り出し手段のガタを吸収するために移動筒を光軸
方向の一方に付勢する付勢部材を備えていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記説
明したような付勢部材を備えたカメラのレンズ装置で
は、付勢部材の付勢により常に繰り出し手段に負荷をか
けているため、繰り出し手段を作動させる作動力を増大
する必要があった。さらに、カメラに内蔵される電池の
容量を考慮すると、モータを高パワーで駆動することは
不利であり、繰り出し手段の作動抵抗を低くすることが
望まれる。さらに、フォーカスレンズを繰り出すための
モータとしては、ステッピングモータを用いることも多
いがステッピングモータはDCモータに比べて非力であ
るため、繰り出し手段の作動抵抗が大きいと移動筒を円
滑に送り出さない恐れも生じてくる。
【0004】本発明は上記のような問題点を解決し、撮
影時には繰り出し手段のガタを吸収して撮影に悪影響を
及ぼさないようにするとともに、撮影時以外では繰り出
し手段の作動抵抗を低くし、モータの負荷を軽減させる
ようにしたカメラのレンズ装置を提供することを目的と
する。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的の達成
にあたり、レンズを支持する移動筒と、この移動筒を保
持する保持筒とを有し、移動筒を保持筒に対して光軸方
向に進退させる繰り出し手段を備えたカメラのレンズ装
置において、前記移動筒を光軸方向の一方に付勢して前
記繰り出し手段のガタを吸収する片寄せ装置と、シャッ
タの開閉を制御するシャッタ制御手段と、シャッタが開
閉する期間中に前記片寄せ装置を作動させるとともに、
前記繰り出し手段が作動している期間中に前記片寄せ装
置を非作動させる片寄せ制御手段とを利用する。
【0006】
【実施例】図1は、本発明の第1実施例に係るカメラの
レンズ装置を示したものである。このレンズ装置は、5
枚レンズから構成された前群レンズ20と、3枚レンズ
から構成された後群レンズ21とからなる2群構成のズ
ームレンズを固定筒23に対し光軸P方向に進退させて
ズーミングを行う。レンズ装置は、カメラボディと一体
成形された固定筒23と、この固定筒23の内側にヘリ
コイド結合された中間筒24と、この中間筒24の内側
にヘリコイド結合された可動筒25とから構成されてい
る。なお、固定筒23と一体成形されたカメラボデーに
は、フイルムパトローネ室を形成する壁面23cやフイ
ルム給送用ギヤ等が一体に設けられているため、従来、
カメラボディと固定筒とを別部材とした構造のカメラに
比べて、本実施例ではカメラ形状の小型化が図られてい
る。さらに符号22は、カメラボディの前面を覆う前カ
バーを示す。
【0007】前記可動筒25には、変倍レンズである前
群レンズ20が周知のバヨネット結合等で固定されてい
る。前群レンズ20の後方には、合焦レンズである後群
レンズ21が後群レンズ枠台28を介して後群レンズ枠
29に組み込まれている。なお、符号26は、シャッタ
羽根を作動させるシャッタ装置を示す。前記後群レンズ
21の進退は、可動筒25に固定された後群レンズ枠台
28に対し、これとヘリコイド結合されている後群レン
ズ枠29の進退により行われる。後群レンズ枠台28
は、内周面に雌ヘリコイド28aが形成されている。こ
の雌ヘリコイド28aには後群レンズ枠29の外周面に
形成された雄ヘリコイド29aが螺合している。雄ヘリ
コイド29aの谷部には、ギヤ部29dが形成されてお
り、このギヤ部29dは、雄ヘリコイド29aの山部よ
りも突出して形成されている。
【0008】前記雄ヘリコイド29aは、ヘリコイド山
29bが3すじで形成されている3条ヘリコイドであ
り、これの展開図を図2に示す。同図に示す点線はヘリ
コイド谷29cの中心線を示すものであり、このヘリコ
イド谷29cのピッチ上には、同図に太い実線で示した
前記ギヤ部29dが形成されている。さらに、前記ヘリ
コイド谷29cに対応する後群レンズ枠台28の内周面
には、円周方向に対して120°ずつに設けられた穴3
1aが配置され、これらの穴31aのそれぞれには、詳
しくは後述する片寄せ部材32aが収納されるようにな
っている。
【0009】図3に示すように、前記穴31aに収納さ
れる片寄せ部材32aは、片寄せボール31cとロッド
31bとから構成されており、これらの片寄せ部材32
aの外周方向には圧電効果を利用した圧電素子32bが
設けられている。この圧電素子32bに電圧を印加する
ことで生じるひずみによってロッド31bを介して片寄
せボール31cを雄ヘリコイド29aの山部斜面に当接
させ、後群レンズ枠台28に対して後群レンズ枠29を
光軸Pの一方向に片寄せする。
【0010】前記ギヤ29dには、図1に示すように、
前記シャッタ装置26に内蔵された合焦レンズ用モータ
26aの駆動がギヤ26b,26c,26d,26eを
介して伝達される。したがって、後群レンズ枠29は、
合焦レンズ用モータ26aの駆動により回動し、雄ヘリ
コイド29aのリードに従って光軸Pの方向に進退す
る。なお、後群レンズ21は、コンペンセーターレンズ
と合焦レンズとを共用したレンズ群である。前記可動筒
25の外周面には、雄ヘリコイド25aが設けられてお
り、この雄ヘリコイド25aには、中間筒24に設けら
れた雌ヘリコイド24aが螺合している。可動筒25
は、雄ヘリコイド25aのリードに従って、これの内周
面に設けられた溝25bに嵌入されている直進ガイド部
材35に沿って直線的に進退する。なお、符号25e
は、可動筒25の前端側に装着されたカバー枠であり、
また、符号25dは、カバー枠25eに設けられたレン
ズ窓である。前記中間筒24は、外周の後端側に雄ヘリ
コイド24bが設けられている。この雄ヘリコイド24
bは、固定筒23の内周に形成された雌ヘリコイド23
aに螺合する。中間筒24は、中間筒回動部材33によ
って回動されると雄ヘリコイド24bのリードに従って
進退する。また、前記雄ヘリコイド24bの前方には、
ギヤ部24cが光軸P方向に対し一定な幅で形成されて
いる。
【0011】前記固定筒23には、開口23bが設けら
れている。この開口23bは、光軸P方向に沿って形成
されている。この開口23bの外側には、中間筒回動部
材33の回動軸となる軸30と、これの奥に前記直進ガ
イド部材35のガイドとなるガイド棒30aとが光軸P
に対して平行に固定筒23と前カバー22との間で固定
されている。前記中間筒回動動部材33には、一端側に
ギヤ33aと、このギヤ33bの前方から他端に架けて
螺旋状に突出させて設けた螺旋状ギヤ33aとが一体に
成形されている。前記ギヤ33aには、固定筒23に設
けられた変倍用レンズモータ34の駆動が伝達され、こ
れにより中間筒回動部材33は回動する。
【0012】前記螺旋状ギヤ33aは、前記開口23b
を介して前記ギヤ部24cに歯合しており、変倍用レン
ズモータ34の駆動により中間筒回動部材33を介して
中間筒24を回動させる。このとき、中間筒回動部材3
3の回動によって螺旋状ギヤ33aは光軸P方向に変位
するが、螺旋状ギヤ33aの変位は、中間筒24の進退
と同じに移動するため、螺旋状ギヤ33aとギヤ部24
cとの噛み合い部分も前記中間筒24の進退と同位相に
移動する。また、前記ガイド棒30aに遊貫されている
直進ガイド部材35には案内筒35aが一体に設けられ
ており、この案内筒35aには案内ピン35bが二つ植
設されている。これらの案内ピン35bは前記螺旋状ギ
ヤ33aの両斜面を挟み込んでいて、螺旋状ギヤ33a
の変位に応動して直進ガイド部材35を移動させる。
【0013】前記直進ガイド部材35と可動筒25との
間には、フレキシブル基板36が挿入されている。この
フレキシブル基板36の他端側は、前記シャッタ装置2
6に接続され、一端側がカメラボディ内に配置されてい
るシャッタ制御回路26aに接続されている。このフレ
キシブル基板36は、前記直進ガイド部材35の移動に
応動して容易に屈曲する可撓性に富んだものとなってい
る。
【0014】図4は、図1に示すカメラのレンズ装置に
おける電気的構成の概略図を示すものである。なお、符
号13はカメラのストロボを統括的に制御するストロボ
回路であり、周知の昇圧回路を含んでいる。符号14は
前記圧電素子32bを駆動するドライバである。符号1
5は前記シャッタ装置26を制御するシャッタ制御回路
である。符号16は前記合焦レンズ用モータ26aを制
御する合焦レンズ用制御回路である。さらに、符号17
は前述した回路から得られるデータによって予め定めら
れたシーケンスにより演算する演算回路及びメモリー部
等を含む主制御回路である。
【0015】次に上記構成の作用について簡単に説明す
る。第1実施例に係るカメラのレンズ装置の沈胴位置の
状態を示す図1において、この状態では光軸P方向に対
して固定筒23内に可動筒25と中間筒24とが収納さ
れた位置となっている。このような状態から、変倍レン
ズ用モータ34、及び合焦レンズ用モータ26aを駆動
させることによって、ズーミング並びにフォーカシング
が行われる。
【0016】変倍レンズ用モータ34は、レンズ窓25
dの方向から見て中間筒回動部材33を右回転させるよ
うに駆動する。これにより中間筒回動部材33が回転
し、中間筒回動部材33の回転により可動筒25は、雄
ヘリコイド24bのリードに従って光軸P前側方向に直
進的に繰り出される。なお、螺旋状ギヤ33aの変位に
応動して直進ガイド部材35も移動してゆく。さらに、
フレキシブル基板36はこれの一端がシャッタ装置26
に接続されているため、直進ガイド部材35の移動に従
ってカメラボディ内から引っ張りだされてゆく。
【0017】このように前群レンズ20の繰り出しが行
われている間に後群レンズ枠28は待機位置からピント
位置に繰り出される。この後群レンズ枠28を繰り出す
ときの作用を図5を参照しながら説明する。図5は、主
制御回路17のシーケンスプログラムに従って後群レン
ズ枠28、圧電素子32b、及びシャッタ装置26との
動作状態を時間の経過で表したグラフである。同図に示
すように時間T1 のときに主制御回路17が合焦レンズ
用制御回路16を介して合焦レンズ用モータ26aを駆
動させる。この時間T1 のときには主制御回路17がド
ライバ14を作動させていないため、図3に示すように
雄ヘリコイド29aと雌ヘリコイド28aとの間にガタ
が生じている。このような状態で合焦レンズ用モータ2
6aの駆動が開始される。合焦レンズ用モータ26aの
駆動がギヤ部29dに伝達されると、後群レンズ枠台2
8に対して後群レンズ枠28が回転し、雄ヘリコイド2
9aのリードに従って光軸P方向に進退する。このよう
に後群レンズ枠29の進退は、片寄せ装置32の非作動
時に行われる。
【0018】その後、後群レンズ枠28の移動が時間T
2 のときに完了し、時間T3 のときに主制御回路17が
ドライバ14を作動させる。これにより、ドライバ14
は、ストロボ回路13から高電圧信号を圧電素子32b
に印加し、これによって、圧電素子32bにひずみが生
じて図6に示すように片寄せ装置32が作動した状態と
なる。図6に示したように圧電素子32bは、これのひ
ずみによってロッド31b側に折り曲がりロッド31b
と当接している。これにより、片寄せボール31cが雄
ヘリコイド29aのヘリコイド山29bに当接する。す
なわち、片寄せ装置32の作動によって、後群レンズ枠
台28に対して後群レンズ枠29が光軸Pの一方に付勢
され、雄ヘリコイド29aと雌ヘリコイド28aとの間
に生じていたガタが吸収される。この片寄せ部材32の
作動により、後群レンズ枠29の位置が整定し、この位
置が予め定まったピント位置となる。
【0019】その後、片寄せ装置32を作動させた状態
で主制御回路17は、時間T4 のときにシャッタ制御回
路15を介してシャッタ装置26を作動させ、シャッタ
の開閉を行う。そして、主制御回路17はシャッタの開
閉が終了した時間T5 でドライバ14を非作動にする。
これにより、図3に示すように片寄せ装置32が非作動
状態となり、この状態で前述したと同じに後群レンズ枠
29を待機位置まで進退させるものである。
【0020】次に、第2実施例について図7及び図8を
参照しながら説明する。第1実施例で説明した圧電素子
32bは、電圧を印加すると光軸Pに対して折り曲がる
ようにひずみが生じるようになっていたが、この第2実
施例では、圧電素子40がこれに電圧を印加すると光軸
P方向にひずみが生じるようになっている例である。第
1実施例で説明した後群レンズ枠台28には、圧電素子
40とレバー42とが円周方向に対し120°ずつに内
蔵されている。レバー42は、軸41に回動自在に設け
られている。圧電素子40は、これに電圧が印加される
と図8に示すように光軸Pの一方に延びるようにひずみ
が生じる。
【0021】したがって、第1実施例で説明したと同じ
に圧電素子40に電圧を印加すると、圧電素子40のひ
ずみによってレバー42が軸41を中心に半時計方向に
付勢され、レバー42の先端が雄ヘリコイド29aのヘ
リコイド山29aに当接する。これにより、後群レンズ
枠29が後群レンズ枠台28に対して光軸Pの一方に付
勢され、雄ヘリコイド29aと雌ヘリコイド28aとの
間に生じるガタが吸収されるものである。
【0022】次に、第3実施例について図9を参照しな
がら説明する。第1実施例では、後群レンズ枠台28に
対して後群レンズ枠29を光軸P方向に進退させる繰り
出し手段をヘリコイド機構としたが、この第3実施例で
は、繰り出し手段をカム機構にした実施例である。
【0023】第1実施例で説明した可動筒25の後端側
には、同図に示すような後群レンズ21を繰り出すレン
ズ装置が設けられている。このレンズ装置は、後群レン
ズ枠台50、後群レンズ枠51、カム筒52、及びカム
押さえ53とから構成されている。周知のように後群レ
ンズ枠51には、カムフォロアピン54が円周方に12
0°ずつの位置に設けられている。これらのカムフォロ
アピン54にカム面52aが当接するようにカム筒52
が後群レンズ枠51の外周に配置されている。このカム
筒52は、外周面の後端側にギヤ部55が形成され、こ
のギヤ部55に合焦レンズ用モータ26aの駆動が伝達
されて回動する。このカム筒52の回動によりカム面5
6が光軸P方向に変位する。前記後群レンズ枠台50
は、第1実施例で説明したと同じに可動筒25に固定さ
れている。なお、符号50aは、後群レンズ枠台50に
設けられた直進ガイド溝であり、この直進ガイド溝50
aにカムフォロアピン54の先端がガイドされ後群レン
ズ枠29を直進的に進退させるものである。
【0024】この第3実施例に係る片寄せ装置の構造
は、第2実施例で説明したと同じ圧電素子40が用いら
れており、これらの圧電素子40は後群レンズ枠台50
にこれの前方側に光軸P方向に対してカムフォロアピン
54に対応する位置で内蔵されている。これらの圧電素
子40に電圧を印加したときには、圧電素子40がこれ
のひずみによりカム押さえ53を介してカムフォロアピ
ン54をカム筒52のカム面52a方向に付勢するよう
にしたものである。
【0025】次に、第4実施例について図10及び図1
1を参照しながら説明する。第1実施例で説明した片寄
せ装置32では、圧電素子のひずみを利用して後群レン
ズ枠29を光軸P方向の一方に付勢させていたが、この
第4実施例に係る片寄せ装置は、磁力を利用して後群レ
ンズ枠29を光軸P方向の一方に付勢するようにした実
施例である。
【0026】この第4実施例では、図10に示すよう
に、後群レンズ枠台28と可動筒25との間にリング部
材60を回動自在に設けている。このリング部材60に
は、磁石60aとバネ板60bとが設けられている。バ
ネ板60bは、後群レンズ枠台28の外周に摺動するリ
ング部材60の内周面よりも一段凹んだ面で、且つ図1
1に示すように円周方向に120°ずつの位置に設けら
れており、同図に示す矢印A方向にリング部材60が回
転することによりロッド31bを押圧する。なお、符号
61は、リング部材60を同図に示す矢印A方向と反対
方向に付勢するバネである。
【0027】可動筒25の内周面下方には、コイルが巻
回されたU字型ヨーク57が設けられており、可動筒2
5にリング部材60、後群レンズ枠第28とを順に組み
込んだ後には、前記磁石60aが前記ヨーク57のU字
型内部に挿入される。なお、コイルには、ヨーク制御回
路58の制御によって通電されるようになっており、コ
イルに通電がなされると、磁石60aをヨーク57のU
字型内部から同図に示す矢印A方向に逃がすように磁界
が発生する。これにより、リング部材60はこれのバネ
板60bがロッド31bに当接する位置と、バネ板60
bとロッド31bとの当接が解除される位置との間で回
動する。
【0028】この第4実施例に係るカメラのレンズ装置
の作用を簡単に説明する。主制御回路17のシーケンス
プログラムは、第1実施例で説明したと同じであり、主
制御回路17の制御によりヨーク制御回路58がコイル
に通電を開始するとヨーク57に磁界が発生し、この磁
界により磁石60aがヨーク57のU字型内部から同図
に示す矢印A方向に逃げるため、リング部材60も同図
に示す矢印A方向に回動する。リング部材60が回動す
るとバネ板60bがロッド31bを押圧し、片寄せボー
ル31cが雄ヘリコイド29aのヘリコイド山29bの
斜面に当接する。そして、シャッタの開閉が完了した後
には、主制御回路17がヨーク制御回路58に通電を停
止させるように制御する。これにより、リング部材60
がバネ61の付勢により同図に示す矢印A方向と逆方向
に回転し、バネ板60bにとロッド31bとの当接が解
除されるものである。
【0029】次に、第5実施例について図12を参照し
ながら説明する。第4実施例では、リング部材60にバ
ネ61を設け、このバネ61の付勢によってリング部材
60をこれのバネ板60bがロッド31bに当接する位
置からバネ板60bとロッド31bとの当接が解除され
る位置との間で回転させていたが、この第5実施例で
は、第4実施例で説明したバネ61を用いずに、ヨーク
制御回路65がコイルに電流を正、又は逆方向に流すよ
うに制御することによって、リング部材60を同図に示
す矢印A又はB方向に回動させると同時にヨーク制御回
路65がコイルに通電を停止しても磁石60aとヨーク
64との間に働く磁力によってリング部材60がその位
置を保持するようになっている実施例である。
【0030】この第5実施例によれば、ヨーク制御回路
65の制御によって、コイルに正逆方向に通電させる場
合、リング部材60をシャッタの開閉期間の前後で回転
させるときのみ通電させればよく、それ以外のときには
通電させる必要がないため省電力化となる。
【0031】次に、第6実施例について図13を参照し
ながら説明する。第4実施例では、磁力によりリング部
材60をこれのバネ板60bがロッド31bに当接する
位置と、バネ板60bとロッド31bとの当接が解除さ
れる位置との間で回転させていたが、第6実施例ではリ
ング部材60の下方にギヤ部70を設け、このギヤ部7
0にモータ71の駆動を伝達させてリング部材60を回
動させる実施例である。
【0032】符号72は、主制御回路17の制御により
モータ71を制御するモータ制御回路であり、図14
は、主制御回路17のシーケンスプログラムに従って後
群レンズ枠28、モータ71、シャッタ装置26、及び
リング部材60との動作状態を時間の経過で表したグラ
フである。この第6実施例によれば、モータ制御回路7
2がモータに正逆回転させる場合、図14に示すT2
らT3 までの時間と、T4 からT5 までの時間だけモー
タを制御し、これら以外の時間ではモータを制御する必
要がないため省電力化となる。
【0033】次に、第7実施例について図15及び図1
6を参照しながら説明する。この第7実施例では、第3
実施例で説明した後群レンズ枠台50、後群レンズ枠5
1、及びカムフォロアーピン54をすべて磁性材で形成
し、さらに、カム溝80aを備えたカム筒80も磁性材
で形成している。カム筒80には、ギヤ部55が設けら
れており、これにモータ26aの駆動が伝達される。モ
ータ26aの駆動がギヤ部55に伝達されるとカム筒8
0が回動し、これのカム溝80a内のカム面が光軸P方
向に対して変位する。これにより、後群レンズ枠51が
カムフォロアーピン54を介して直進ガイド溝50aに
沿って進退する。
【0034】また、後群レンズ枠台50とカム筒80と
の間で、且つカム筒80の外側には、コイル81を巻回
して設けている。このコイル81にコイル制御回路82
によって通電が行われると、図16に示す矢印D方向に
磁界が発生する。これにより、カム筒80、後群レンズ
枠台50、後群レンズ枠51、及びカムフォロアーピン
54とがそれぞれ互いに吸着し合い、カムフォロアーピ
ン54、カム溝80aのカム面、及び直進ガイド溝50
aとのそれぞれのガタが吸収されるようになっている。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係るカメラ
のレンズ装置おいて、片寄せ制御手段は、繰り出し手段
の作動によって移動筒が光軸方向に進退しているときに
片寄せ装置を非作動状態にし、シャッタの開閉する期間
中に片寄せ装置を作動させるため、撮影時に繰り出し手
段のガタによる悪影響を及ぼすことなく従来どうりの撮
影が行われるとともに、繰り出し手段に負担をかけるこ
とがないため、従来技術と比較して、モータ等を駆動源
とする繰り出し手段の省電力化となる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係るカメラのレンズ装置
を示した要部断面図である。
【図2】第1実施例で説明した後群レンズ枠の内周面を
展開した展開図である。
【図3】第1実施例で説明した片寄せ装置を示す要部拡
大断面図である。
【図4】第1実施例で説明したレンズ装置における電気
的概略を示すブロック図である。
【図5】第1実施例で説明したレンズ装置の動作状態を
時間で表した特性図である。
【図6】第1実施例で説明した片寄せ装置の作動状態を
示す要部拡大断面図である。
【図7】本発明の第2実施例に係るレンズ装置を示す要
部拡大断面図である。
【図8】第2実施例で説明した片寄せ装置の作動状態を
示す要部拡大断面図である。
【図9】本発明の第3実施例に係るレンズ装置を示す要
部断面図である。
【図10】本発明の第4実施例に係るレンズ装置の要部
を示す斜視図である。
【図11】第4実施例で説明したレンズ装置の要部を示
す縦断面図である。
【図12】本発明の第5実施例に係るレンズ装置の要部
を示す斜視図である。
【図13】本発明の第6実施例に係るレンズ装置の要部
を示す斜視図である。
【図14】第6実施例で説明したレンズ装置の動作状態
を時間で表した特性図である。
【図15】本発明の第7実施例に係るカメラのレンズ装
置の要部を示す側断面図である。
【図16】第7実施例で説明したレンズ装置の要部を示
す斜視図である。
【符号の説明】
14 ドライバ 15 シャッタ制御回路 16 合焦レンズ用制御回路 20 前群レンズ 21 後群レンズ 25 可動筒 26a 合焦レンズ用モータ 28 後群レンズ枠台 28a 雌ヘリコイド 29 後群レンズ枠 29a 雄ヘリコイド 29b 雄ヘリコイド山 29c 雄ヘリコイド谷 29d ギヤ部 31a 穴 31c 片寄せボール 31b ロッド 32 片寄せ装置 32b 圧電素子 40 圧電素子 42 レバー 50 後群レンズ枠 50a 直進ガイド溝 52 カム筒 53 カム押さえ 54 カムフォロアーピン 55 ギヤ部 57 ヨーク 60 リング部 60a 磁石 60b バネ板 64 ヨーク 70 ギヤ部 71 モータ 80 カム筒 80 カム溝 81 コイル

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レンズを支持する移動筒と、この移動筒
    を保持する保持筒とを有し、移動筒を保持筒に対して光
    軸方向に進退させる繰り出し手段を備えたカメラのレン
    ズ装置において、前記移動筒を光軸方向の一方に付勢し
    て前記繰り出し手段のガタを吸収する片寄せ装置と、シ
    ャッタの開閉を制御するシャッタ制御手段と、シャッタ
    が開閉する期間中に前記片寄せ装置を作動させるととも
    に、前記繰り出し手段が作動している期間中に前記片寄
    せ装置を非作動させる片寄せ制御手段とを備えたことを
    特徴とするカメラのレンズ装置。
JP41346490A 1990-12-21 1990-12-21 カメラのレンズ装置 Expired - Fee Related JP2587879B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP41346490A JP2587879B2 (ja) 1990-12-21 1990-12-21 カメラのレンズ装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP41346490A JP2587879B2 (ja) 1990-12-21 1990-12-21 カメラのレンズ装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH04221914A JPH04221914A (ja) 1992-08-12
JP2587879B2 true JP2587879B2 (ja) 1997-03-05

Family

ID=18522098

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP41346490A Expired - Fee Related JP2587879B2 (ja) 1990-12-21 1990-12-21 カメラのレンズ装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2587879B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007025418A (ja) * 2005-07-20 2007-02-01 Sony Corp レンズ移動機構及び撮像装置
JP4959407B2 (ja) * 2006-09-04 2012-06-20 株式会社リコー レンズ駆動装置、ズームレンズ駆動装置およびカメラ
JP6164940B2 (ja) * 2013-06-05 2017-07-19 キヤノン株式会社 レンズ鏡筒および撮像装置
JP6284374B2 (ja) * 2014-01-24 2018-02-28 オリンパス株式会社 レンズ鏡筒

Also Published As

Publication number Publication date
JPH04221914A (ja) 1992-08-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2771895B2 (ja) ズームレンズ装置
WO1986003600A1 (en) Automatic focus regulating method and camera with automatic focus regulator
US5258790A (en) Variable format camera with a retractable lens
JP4632819B2 (ja) レンズ鏡胴、カメラ、携帯型情報端末機及び画像入力装置
US7130132B2 (en) Zoom lens barrel
US5005038A (en) Focal length changeable camera
JP2008233575A (ja) レンズ鏡胴、カメラ、携帯型情報端末装置および画像入力装置
JP2587879B2 (ja) カメラのレンズ装置
US4725864A (en) Vari-focal camera
JP3151561B2 (ja) レンズバリヤを備えたカメラ用の撮影レンズ鏡胴装置
KR100236639B1 (ko) 카메라의 파인더 장치와 그 구동방법
EP0706071A2 (en) A camera with a zooming lens barrel
US6603609B2 (en) Zoom lens barrel having variable fully-open aperture value function
JP2937362B2 (ja) カメラのレンズ駆動機構
JP5212818B2 (ja) レンズ鏡胴、レンズ駆動装置、カメラ、デジタルカメラ、携帯型情報端末装置および画像入力装置
JP2004252200A (ja) レンズ鏡枠
JP3348880B2 (ja) レンズ鏡筒
JP3606550B2 (ja) ズームファインダ
JP3962941B2 (ja) ズームレンズ装置
JP3380104B2 (ja) レンズ鏡筒のfpc基板案内装置及びそのfpc基板
JP2587878B2 (ja) ズームレンズ駆動装置
JPH08122612A (ja) レンズ移動機構のカムの構造
JP3098918B2 (ja) 焦点距離可変カメラの画面サイズ切換え装置
JP2931280B2 (ja) ズームレンズ装置
JPH03107937A (ja) カメラのレンズバリア装置

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20071205

Year of fee payment: 11

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 11

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20071205

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 12

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081205

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081205

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 13

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091205

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101205

Year of fee payment: 14

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees