JPH04221914A - カメラのレンズ装置 - Google Patents

カメラのレンズ装置

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JPH04221914A
JPH04221914A JP41346490A JP41346490A JPH04221914A JP H04221914 A JPH04221914 A JP H04221914A JP 41346490 A JP41346490 A JP 41346490A JP 41346490 A JP41346490 A JP 41346490A JP H04221914 A JPH04221914 A JP H04221914A
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shutter
lens
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はカメラのレンズ装置に関
し、詳しくはスチルカメラやビデオカメラ等に用いられ
るレンズ装置のガタ吸収機構に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、レンズを支持する移動筒と、この
移動筒を保持する保持筒とを有し、移動筒をこれの回転
により保持筒に対して光軸方向に進退させるヘリコイド
機構及びカム機構からなる繰り出し手段を備えたカメラ
のレンズ装置が提案されている。ところで、このような
カメラのレンズ装置には、特開昭60−168109号
及び特開昭61−60412号に開示されているように
、繰り出し手段のガタを吸収するために移動筒を光軸方
向の一方に付勢する付勢部材を備えていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記説
明したような付勢部材を備えたカメラのレンズ装置では
、付勢部材の付勢により常に繰り出し手段に負荷をかけ
ているため、繰り出し手段を作動させる作動力を増大す
る必要があった。さらに、カメラに内蔵される電池の容
量を考慮すると、モータを高パワーで駆動することは不
利であり、繰り出し手段の作動抵抗を低くすることが望
まれる。さらに、フォーカスレンズを繰り出すためのモ
ータとしては、ステッピングモータを用いることも多い
がステッピングモータはDCモータに比べて非力である
ため、繰り出し手段の作動抵抗が大きいと移動筒を円滑
に送り出さない恐れも生じてくる。
【0004】本発明は上記のような問題点を解決し、撮
影時には繰り出し手段のガタを吸収して撮影に悪影響を
及ぼさないようにするとともに、撮影時以外では繰り出
し手段の作動抵抗を低くし、モータの負荷を軽減させる
ようにしたカメラのレンズ装置を提供することを目的と
する。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的の達成
にあたり、レンズを支持する移動筒と、この移動筒を保
持する保持筒とを有し、移動筒を保持筒に対して光軸方
向に進退させる繰り出し手段を備えたカメラのレンズ装
置において、前記移動筒を光軸方向の一方に付勢して前
記繰り出し手段のガタを吸収する片寄せ装置と、シャッ
タの開閉を制御するシャッタ制御手段と、シャッタが開
閉する期間中に前記片寄せ装置を作動させるとともに、
前記繰り出し手段が作動している期間中に前記片寄せ装
置を非作動させる片寄せ制御手段とを利用する。
【0006】
【実施例】図1は、本発明の第1実施例に係るカメラの
レンズ装置を示したものである。このレンズ装置は、5
枚レンズから構成された前群レンズ20と、3枚レンズ
から構成された後群レンズ21とからなる2群構成のズ
ームレンズを固定筒23に対し光軸P方向に進退させて
ズーミングを行う。レンズ装置は、カメラボディと一体
成形された固定筒23と、この固定筒23の内側にヘリ
コイド結合された中間筒24と、この中間筒24の内側
にヘリコイド結合された可動筒25とから構成されてい
る。なお、固定筒23と一体成形されたカメラボデーに
は、フイルムパトローネ室を形成する壁面23cやフイ
ルム給送用ギヤ等が一体に設けられているため、従来、
カメラボディと固定筒とを別部材とした構造のカメラに
比べて、本実施例ではカメラ形状の小型化が図られてい
る。さらに符号22は、カメラボディの前面を覆う前カ
バーを示す。
【0007】前記可動筒25には、変倍レンズである前
群レンズ20が周知のバヨネット結合等で固定されてい
る。前群レンズ20の後方には、合焦レンズである後群
レンズ21が後群レンズ枠台28を介して後群レンズ枠
29に組み込まれている。なお、符号26は、シャッタ
羽根を作動させるシャッタ装置を示す。前記後群レンズ
21の進退は、可動筒25に固定された後群レンズ枠台
28に対し、これとヘリコイド結合されている後群レン
ズ枠29の進退により行われる。後群レンズ枠台28は
、内周面に雌ヘリコイド28aが形成されている。この
雌ヘリコイド28aには後群レンズ枠29の外周面に形
成された雄ヘリコイド29aが螺合している。雄ヘリコ
イド29aの谷部には、ギヤ部29dが形成されており
、このギヤ部29dは、雄ヘリコイド29aの山部より
も突出して形成されている。
【0008】前記雄ヘリコイド29aは、ヘリコイド山
29bが3すじで形成されている3条ヘリコイドであり
、これの展開図を図2に示す。同図に示す点線はヘリコ
イド谷29cの中心線を示すものであり、このヘリコイ
ド谷29cのピッチ上には、同図に太い実線で示した前
記ギヤ部29dが形成されている。さらに、前記ヘリコ
イド谷29cに対応する後群レンズ枠台28の内周面に
は、円周方向に対して120°ずつに設けられた穴31
aが配置され、これらの穴31aのそれぞれには、詳し
くは後述する片寄せ部材32aが収納されるようになっ
ている。
【0009】図3に示すように、前記穴31aに収納さ
れる片寄せ部材32aは、片寄せボール31cとロッド
31bとから構成されており、これらの片寄せ部材32
aの外周方向には圧電効果を利用した圧電素子32bが
設けられている。この圧電素子32bに電圧を印加する
ことで生じるひずみによってロッド31bを介して片寄
せボール31cを雄ヘリコイド29aの山部斜面に当接
させ、後群レンズ枠台28に対して後群レンズ枠29を
光軸Pの一方向に片寄せする。
【0010】前記ギヤ29dには、図1に示すように、
前記シャッタ装置26に内蔵された合焦レンズ用モータ
26aの駆動がギヤ26b,26c,26d,26eを
介して伝達される。したがって、後群レンズ枠29は、
合焦レンズ用モータ26aの駆動により回動し、雄ヘリ
コイド29aのリードに従って光軸Pの方向に進退する
。なお、後群レンズ21は、コンペンセーターレンズと
合焦レンズとを共用したレンズ群である。前記可動筒2
5の外周面には、雄ヘリコイド25aが設けられており
、この雄ヘリコイド25aには、中間筒24に設けられ
た雌ヘリコイド24aが螺合している。可動筒25は、
雄ヘリコイド25aのリードに従って、これの内周面に
設けられた溝25bに嵌入されている直進ガイド部材3
5に沿って直線的に進退する。なお、符号25eは、可
動筒25の前端側に装着されたカバー枠であり、また、
符号25dは、カバー枠25eに設けられたレンズ窓で
ある。前記中間筒24は、外周の後端側に雄ヘリコイド
24bが設けられている。この雄ヘリコイド24bは、
固定筒23の内周に形成された雌ヘリコイド23aに螺
合する。中間筒24は、中間筒回動部材33によって回
動されると雄ヘリコイド24bのリードに従って進退す
る。また、前記雄ヘリコイド24bの前方には、ギヤ部
24cが光軸P方向に対し一定な幅で形成されている。
【0011】前記固定筒23には、開口23bが設けら
れている。この開口23bは、光軸P方向に沿って形成
されている。この開口23bの外側には、中間筒回動部
材33の回動軸となる軸30と、これの奥に前記直進ガ
イド部材35のガイドとなるガイド棒30aとが光軸P
に対して平行に固定筒23と前カバー22との間で固定
されている。前記中間筒回動動部材33には、一端側に
ギヤ33aと、このギヤ33bの前方から他端に架けて
螺旋状に突出させて設けた螺旋状ギヤ33aとが一体に
成形されている。前記ギヤ33aには、固定筒23に設
けられた変倍用レンズモータ34の駆動が伝達され、こ
れにより中間筒回動部材33は回動する。
【0012】前記螺旋状ギヤ33aは、前記開口23b
を介して前記ギヤ部24cに歯合しており、変倍用レン
ズモータ34の駆動により中間筒回動部材33を介して
中間筒24を回動させる。このとき、中間筒回動部材3
3の回動によって螺旋状ギヤ33aは光軸P方向に変位
するが、螺旋状ギヤ33aの変位は、中間筒24の進退
と同じに移動するため、螺旋状ギヤ33aとギヤ部24
cとの噛み合い部分も前記中間筒24の進退と同位相に
移動する。また、前記ガイド棒30aに遊貫されている
直進ガイド部材35には案内筒35aが一体に設けられ
ており、この案内筒35aには案内ピン35bが二つ植
設されている。これらの案内ピン35bは前記螺旋状ギ
ヤ33aの両斜面を挟み込んでいて、螺旋状ギヤ33a
の変位に応動して直進ガイド部材35を移動させる。
【0013】前記直進ガイド部材35と可動筒25との
間には、フレキシブル基板36が挿入されている。この
フレキシブル基板36の他端側は、前記シャッタ装置2
6に接続され、一端側がカメラボディ内に配置されてい
るシャッタ制御回路26aに接続されている。このフレ
キシブル基板36は、前記直進ガイド部材35の移動に
応動して容易に屈曲する可撓性に富んだものとなってい
る。
【0014】図4は、図1に示すカメラのレンズ装置に
おける電気的構成の概略図を示すものである。なお、符
号13はカメラのストロボを統括的に制御するストロボ
回路であり、周知の昇圧回路を含んでいる。符号14は
前記圧電素子32bを駆動するドライバである。符号1
5は前記シャッタ装置26を制御するシャッタ制御回路
である。符号16は前記合焦レンズ用モータ26aを制
御する合焦レンズ用制御回路である。さらに、符号17
は前述した回路から得られるデータによって予め定めら
れたシーケンスにより演算する演算回路及びメモリー部
等を含む主制御回路である。
【0015】次に上記構成の作用について簡単に説明す
る。第1実施例に係るカメラのレンズ装置の沈胴位置の
状態を示す図1において、この状態では光軸P方向に対
して固定筒23内に可動筒25と中間筒24とが収納さ
れた位置となっている。このような状態から、変倍レン
ズ用モータ34、及び合焦レンズ用モータ26aを駆動
させることによって、ズーミング並びにフォーカシング
が行われる。
【0016】変倍レンズ用モータ34は、レンズ窓25
dの方向から見て中間筒回動部材33を右回転させるよ
うに駆動する。これにより中間筒回動部材33が回転し
、中間筒回動部材33の回転により可動筒25は、雄ヘ
リコイド24bのリードに従って光軸P前側方向に直進
的に繰り出される。なお、螺旋状ギヤ33aの変位に応
動して直進ガイド部材35も移動してゆく。さらに、フ
レキシブル基板36はこれの一端がシャッタ装置26に
接続されているため、直進ガイド部材35の移動に従っ
てカメラボディ内から引っ張りだされてゆく。
【0017】このように前群レンズ20の繰り出しが行
われている間に後群レンズ枠28は待機位置からピント
位置に繰り出される。この後群レンズ枠28を繰り出す
ときの作用を図5を参照しながら説明する。図5は、主
制御回路17のシーケンスプログラムに従って後群レン
ズ枠28、圧電素子32b、及びシャッタ装置26との
動作状態を時間の経過で表したグラフである。同図に示
すように時間T1 のときに主制御回路17が合焦レン
ズ用制御回路16を介して合焦レンズ用モータ26aを
駆動させる。この時間T1 のときには主制御回路17
がドライバ14を作動させていないため、図3に示すよ
うに雄ヘリコイド29aと雌ヘリコイド28aとの間に
ガタが生じている。このような状態で合焦レンズ用モー
タ26aの駆動が開始される。合焦レンズ用モータ26
aの駆動がギヤ部29dに伝達されると、後群レンズ枠
台28に対して後群レンズ枠28が回転し、雄ヘリコイ
ド29aのリードに従って光軸P方向に進退する。この
ように後群レンズ枠29の進退は、片寄せ装置32の非
作動時に行われる。
【0018】その後、後群レンズ枠28の移動が時間T
2 のときに完了し、時間T3 のときに主制御回路1
7がドライバ14を作動させる。これにより、ドライバ
14は、ストロボ回路13から高電圧信号を圧電素子3
2bに印加し、これによって、圧電素子32bにひずみ
が生じて図6に示すように片寄せ装置32が作動した状
態となる。図6に示したように圧電素子32bは、これ
のひずみによってロッド31b側に折り曲がりロッド3
1bと当接している。これにより、片寄せボール31c
が雄ヘリコイド29aのヘリコイド山29bに当接する
。すなわち、片寄せ装置32の作動によって、後群レン
ズ枠台28に対して後群レンズ枠29が光軸Pの一方に
付勢され、雄ヘリコイド29aと雌ヘリコイド28aと
の間に生じていたガタが吸収される。この片寄せ部材3
2の作動により、後群レンズ枠29の位置が整定し、こ
の位置が予め定まったピント位置となる。
【0019】その後、片寄せ装置32を作動させた状態
で主制御回路17は、時間T4 のときにシャッタ制御
回路15を介してシャッタ装置26を作動させ、シャッ
タの開閉を行う。そして、主制御回路17はシャッタの
開閉が終了した時間T5 でドライバ14を非作動にす
る。 これにより、図3に示すように片寄せ装置32が非作動
状態となり、この状態で前述したと同じに後群レンズ枠
29を待機位置まで進退させるものである。
【0020】次に、第2実施例について図7及び図8を
参照しながら説明する。第1実施例で説明した圧電素子
32bは、電圧を印加すると光軸Pに対して折り曲がる
ようにひずみが生じるようになっていたが、この第2実
施例では、圧電素子40がこれに電圧を印加すると光軸
P方向にひずみが生じるようになっている例である。第
1実施例で説明した後群レンズ枠台28には、圧電素子
40とレバー42とが円周方向に対し120°ずつに内
蔵されている。レバー42は、軸41に回動自在に設け
られている。圧電素子40は、これに電圧が印加される
と図8に示すように光軸Pの一方に延びるようにひずみ
が生じる。
【0021】したがって、第1実施例で説明したと同じ
に圧電素子40に電圧を印加すると、圧電素子40のひ
ずみによってレバー42が軸41を中心に半時計方向に
付勢され、レバー42の先端が雄ヘリコイド29aのヘ
リコイド山29aに当接する。これにより、後群レンズ
枠29が後群レンズ枠台28に対して光軸Pの一方に付
勢され、雄ヘリコイド29aと雌ヘリコイド28aとの
間に生じるガタが吸収されるものである。
【0022】次に、第3実施例について図9を参照しな
がら説明する。第1実施例では、後群レンズ枠台28に
対して後群レンズ枠29を光軸P方向に進退させる繰り
出し手段をヘリコイド機構としたが、この第3実施例で
は、繰り出し手段をカム機構にした実施例である。
【0023】第1実施例で説明した可動筒25の後端側
には、同図に示すような後群レンズ21を繰り出すレン
ズ装置が設けられている。このレンズ装置は、後群レン
ズ枠台50、後群レンズ枠51、カム筒52、及びカム
押さえ53とから構成されている。周知のように後群レ
ンズ枠51には、カムフォロアピン54が円周方に12
0°ずつの位置に設けられている。これらのカムフォロ
アピン54にカム面52aが当接するようにカム筒52
が後群レンズ枠51の外周に配置されている。このカム
筒52は、外周面の後端側にギヤ部55が形成され、こ
のギヤ部55に合焦レンズ用モータ26aの駆動が伝達
されて回動する。このカム筒52の回動によりカム面5
6が光軸P方向に変位する。前記後群レンズ枠台50は
、第1実施例で説明したと同じに可動筒25に固定され
ている。なお、符号50aは、後群レンズ枠台50に設
けられた直進ガイド溝であり、この直進ガイド溝50a
にカムフォロアピン54の先端がガイドされ後群レンズ
枠29を直進的に進退させるものである。
【0024】この第3実施例に係る片寄せ装置の構造は
、第2実施例で説明したと同じ圧電素子40が用いられ
ており、これらの圧電素子40は後群レンズ枠台50に
これの前方側に光軸P方向に対してカムフォロアピン5
4に対応する位置で内蔵されている。これらの圧電素子
40に電圧を印加したときには、圧電素子40がこれの
ひずみによりカム押さえ53を介してカムフォロアピン
54をカム筒52のカム面52a方向に付勢するように
したものである。
【0025】次に、第4実施例について図10及び図1
1を参照しながら説明する。第1実施例で説明した片寄
せ装置32では、圧電素子のひずみを利用して後群レン
ズ枠29を光軸P方向の一方に付勢させていたが、この
第4実施例に係る片寄せ装置は、磁力を利用して後群レ
ンズ枠29を光軸P方向の一方に付勢するようにした実
施例である。
【0026】この第4実施例では、図10に示すように
、後群レンズ枠台28と可動筒25との間にリング部材
60を回動自在に設けている。このリング部材60には
、磁石60aとバネ板60bとが設けられている。バネ
板60bは、後群レンズ枠台28の外周に摺動するリン
グ部材60の内周面よりも一段凹んだ面で、且つ図11
に示すように円周方向に120°ずつの位置に設けられ
ており、同図に示す矢印A方向にリング部材60が回転
することによりロッド31bを押圧する。なお、符号6
1は、リング部材60を同図に示す矢印A方向と反対方
向に付勢するバネである。
【0027】可動筒25の内周面下方には、コイルが巻
回されたU字型ヨーク57が設けられており、可動筒2
5にリング部材60、後群レンズ枠第28とを順に組み
込んだ後には、前記磁石60aが前記ヨーク57のU字
型内部に挿入される。なお、コイルには、ヨーク制御回
路58の制御によって通電されるようになっており、コ
イルに通電がなされると、磁石60aをヨーク57のU
字型内部から同図に示す矢印A方向に逃がすように磁界
が発生する。これにより、リング部材60はこれのバネ
板60bがロッド31bに当接する位置と、バネ板60
bとロッド31bとの当接が解除される位置との間で回
動する。
【0028】この第4実施例に係るカメラのレンズ装置
の作用を簡単に説明する。主制御回路17のシーケンス
プログラムは、第1実施例で説明したと同じであり、主
制御回路17の制御によりヨーク制御回路58がコイル
に通電を開始するとヨーク57に磁界が発生し、この磁
界により磁石60aがヨーク57のU字型内部から同図
に示す矢印A方向に逃げるため、リング部材60も同図
に示す矢印A方向に回動する。リング部材60が回動す
るとバネ板60bがロッド31bを押圧し、片寄せボー
ル31cが雄ヘリコイド29aのヘリコイド山29bの
斜面に当接する。そして、シャッタの開閉が完了した後
には、主制御回路17がヨーク制御回路58に通電を停
止させるように制御する。これにより、リング部材60
がバネ61の付勢により同図に示す矢印A方向と逆方向
に回転し、バネ板60bにとロッド31bとの当接が解
除されるものである。
【0029】次に、第5実施例について図12を参照し
ながら説明する。第4実施例では、リング部材60にバ
ネ61を設け、このバネ61の付勢によってリング部材
60をこれのバネ板60bがロッド31bに当接する位
置からバネ板60bとロッド31bとの当接が解除され
る位置との間で回転させていたが、この第5実施例では
、第4実施例で説明したバネ61を用いずに、ヨーク制
御回路65がコイルに電流を正、又は逆方向に流すよう
に制御することによって、リング部材60を同図に示す
矢印A又はB方向に回動させると同時にヨーク制御回路
65がコイルに通電を停止しても磁石60aとヨーク6
4との間に働く磁力によってリング部材60がその位置
を保持するようになっている実施例である。
【0030】この第5実施例によれば、ヨーク制御回路
65の制御によって、コイルに正逆方向に通電させる場
合、リング部材60をシャッタの開閉期間の前後で回転
させるときのみ通電させればよく、それ以外のときには
通電させる必要がないため省電力化となる。
【0031】次に、第6実施例について図13を参照し
ながら説明する。第4実施例では、磁力によりリング部
材60をこれのバネ板60bがロッド31bに当接する
位置と、バネ板60bとロッド31bとの当接が解除さ
れる位置との間で回転させていたが、第6実施例ではリ
ング部材60の下方にギヤ部70を設け、このギヤ部7
0にモータ71の駆動を伝達させてリング部材60を回
動させる実施例である。
【0032】符号72は、主制御回路17の制御により
モータ71を制御するモータ制御回路であり、図14は
、主制御回路17のシーケンスプログラムに従って後群
レンズ枠28、モータ71、シャッタ装置26、及びリ
ング部材60との動作状態を時間の経過で表したグラフ
である。この第6実施例によれば、モータ制御回路72
がモータに正逆回転させる場合、図14に示すT2 か
らT3 までの時間と、T4 からT5 までの時間だ
けモータを制御し、これら以外の時間ではモータを制御
する必要がないため省電力化となる。
【0033】次に、第7実施例について図15及び図1
6を参照しながら説明する。この第7実施例では、第3
実施例で説明した後群レンズ枠台50、後群レンズ枠5
1、及びカムフォロアーピン54をすべて磁性材で形成
し、さらに、カム溝80aを備えたカム筒80も磁性材
で形成している。カム筒80には、ギヤ部55が設けら
れており、これにモータ26aの駆動が伝達される。モ
ータ26aの駆動がギヤ部55に伝達されるとカム筒8
0が回動し、これのカム溝80a内のカム面が光軸P方
向に対して変位する。これにより、後群レンズ枠51が
カムフォロアーピン54を介して直進ガイド溝50aに
沿って進退する。
【0034】また、後群レンズ枠台50とカム筒80と
の間で、且つカム筒80の外側には、コイル81を巻回
して設けている。このコイル81にコイル制御回路82
によって通電が行われると、図16に示す矢印D方向に
磁界が発生する。これにより、カム筒80、後群レンズ
枠台50、後群レンズ枠51、及びカムフォロアーピン
54とがそれぞれ互いに吸着し合い、カムフォロアーピ
ン54、カム溝80aのカム面、及び直進ガイド溝50
aとのそれぞれのガタが吸収されるようになっている。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係るカメラ
のレンズ装置おいて、片寄せ制御手段は、繰り出し手段
の作動によって移動筒が光軸方向に進退しているときに
片寄せ装置を非作動状態にし、シャッタの開閉する期間
中に片寄せ装置を作動させるため、撮影時に繰り出し手
段のガタによる悪影響を及ぼすことなく従来どうりの撮
影が行われるとともに、繰り出し手段に負担をかけるこ
とがないため、従来技術と比較して、モータ等を駆動源
とする繰り出し手段の省電力化となる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係るカメラのレンズ装置
を示した要部断面図である。
【図2】第1実施例で説明した後群レンズ枠の内周面を
展開した展開図である。
【図3】第1実施例で説明した片寄せ装置を示す要部拡
大断面図である。
【図4】第1実施例で説明したレンズ装置における電気
的概略を示すブロック図である。
【図5】第1実施例で説明したレンズ装置の動作状態を
時間で表した特性図である。
【図6】第1実施例で説明した片寄せ装置の作動状態を
示す要部拡大断面図である。
【図7】本発明の第2実施例に係るレンズ装置を示す要
部拡大断面図である。
【図8】第2実施例で説明した片寄せ装置の作動状態を
示す要部拡大断面図である。
【図9】本発明の第3実施例に係るレンズ装置を示す要
部断面図である。
【図10】本発明の第4実施例に係るレンズ装置の要部
を示す斜視図である。
【図11】第4実施例で説明したレンズ装置の要部を示
す縦断面図である。
【図12】本発明の第5実施例に係るレンズ装置の要部
を示す斜視図である。
【図13】本発明の第6実施例に係るレンズ装置の要部
を示す斜視図である。
【図14】第6実施例で説明したレンズ装置の動作状態
を時間で表した特性図である。
【図15】本発明の第7実施例に係るカメラのレンズ装
置の要部を示す側断面図である。
【図16】第7実施例で説明したレンズ装置の要部を示
す斜視図である。
【符号の説明】
14  ドライバ 15  シャッタ制御回路 16  合焦レンズ用制御回路 20  前群レンズ 21  後群レンズ 25  可動筒 26a  合焦レンズ用モータ 28  後群レンズ枠台 28a  雌ヘリコイド 29  後群レンズ枠 29a  雄ヘリコイド 29b  雄ヘリコイド山 29c  雄ヘリコイド谷 29d  ギヤ部 31a  穴 31c  片寄せボール 31b  ロッド 32  片寄せ装置 32b  圧電素子 40  圧電素子 42  レバー 50  後群レンズ枠 50a  直進ガイド溝 52  カム筒 53  カム押さえ 54  カムフォロアーピン 55  ギヤ部 57  ヨーク 60  リング部 60a  磁石 60b  バネ板 64  ヨーク 70  ギヤ部 71  モータ 80  カム筒 80  カム溝 81  コイル

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  レンズを支持する移動筒と、この移動
    筒を保持する保持筒とを有し、移動筒を保持筒に対して
    光軸方向に進退させる繰り出し手段を備えたカメラのレ
    ンズ装置において、前記移動筒を光軸方向の一方に付勢
    して前記繰り出し手段のガタを吸収する片寄せ装置と、
    シャッタの開閉を制御するシャッタ制御手段と、シャッ
    タが開閉する期間中に前記片寄せ装置を作動させるとと
    もに、前記繰り出し手段が作動している期間中に前記片
    寄せ装置を非作動させる片寄せ制御手段とを備えたこと
    を特徴とするカメラのレンズ装置。
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