JP2007101993A - レンズ鏡筒 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡単な構成によってブレ補正光学系を他の光学系の光軸上から退避させ、コンパクトに収容することができるレンズ鏡筒を提供する。
【解決手段】振動に応じて光軸と略直交する面内で駆動される被駆動部材210と、被駆動部材210に支持されたブレ補正光学系L3と、使用時においてブレ補正光学系L3に対して光軸方向に配列される通常光学系L1,L2,L4とを備えるレンズ鏡筒を、ブレ補正光学系L3は、被駆動部材210に対して相対移動可能に支持され、この相対移動によってその光軸を通常光学系L1,L2,L4の光軸と略一致させた使用位置と、非使用時に前記通常光学系の光軸上から退避した退避位置との間を移動する構成とする。
【選択図】図6

Description

本発明は、カメラの撮影用レンズ群等を収容するレンズ鏡筒に関するものである。
カメラの撮影用レンズ鏡筒は、その不使用時に光軸方向の寸法を短縮してカメラボディ内に収容するようにしたいわゆる沈胴式のものが知られている。
このような沈胴式のレンズ鏡筒は、収納時の全長をより短縮するため、複数のレンズ群のうち一部のレンズ群を、鏡胴に固定された回転軸回りに回転移動させて光軸と直交する方向に退避させ、これによって形成された空間部内に他のレンズ群を収容するようにしたものが知られている(例えば、特許文献1)。
また、カメラの撮影用レンズ鏡筒は、光学式のブレ補正装置を備えたものが知られている。ブレ補正装置は、光学系に加わった振動を角速度センサ等によって検出し、この振動に応じて複数のレンズ群のうち一部のレンズ群(ブレ補正レンズ群)を光軸と直交する面内で駆動することによって、結像面における像ブレを低減するものである。
レンズ鏡筒は、このようなブレ補正装置を備えたものであっても、上述したように一部のレンズ群を撮影時の光軸上から退避させてコンパクトに収納することが要望されている。
しかし、レンズの群構成によっては、レンズ鏡筒をコンパクトに収納するためにはブレ補正レンズ群を退避させなければならない場合があるが、この場合、ブレ補正レンズ群は撮影中のブレ補正制御時におけるシフト変位及びレンズ鏡筒の収容時における退避動作をともに行う必要があり、その支持機構が煩雑となる。
特開2003−315861号公報
本発明の課題は、簡単な構成によってブレ補正光学系を他の光学系の光軸上から退避させ、コンパクトに収容することができるレンズ鏡筒を提供することである。
本発明は、以下のような解決手段により、前記課題を解決する。
請求項1の発明は、振動に応じて光軸と略直交する面内で駆動される被駆動部材と、前記被駆動部材に支持されたブレ補正光学系と、使用時において前記ブレ補正光学系に対して前記光軸方向に配列される通常光学系とを備えるレンズ鏡筒において、前記ブレ補正光学系は、前記被駆動部材に対して相対移動可能に支持され、この相対移動によってその光軸を前記通常光学系の光軸と略一致させた使用位置と、非使用時に前記通常光学系の光軸上から退避した退避位置との間を移動することを特徴とするレンズ鏡筒である。
請求項2の発明は、請求項1に記載のレンズ鏡筒において、前記通常光学系の少なくとも一部は、前記退避位置における前記ブレ補正光学系に対して、前記通常光学系の光軸方向における位置が重なった状態で収容されることを特徴とするレンズ鏡筒である。
請求項3の発明は、請求項1又は請求項2に記載のレンズ鏡筒において、前記ブレ補正光学系は、前記被駆動部材に備えられた回転軸回りに回転可能に軸支されることを特徴とするレンズ鏡筒である。
請求項4の発明は、請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載のレンズ鏡筒において、前記ブレ補正光学系が前記使用位置から前記退避位置へ移動する際に、前記被駆動部材を前記ブレ補正光学系の光軸と略直交する面内で移動させて所定の収納用位置に案内する案内部を備えることを特徴とするレンズ鏡筒である。
請求項5の発明は、請求項4に記載のレンズ鏡筒において、前記案内部は、前記ブレ補正光学系が前記使用位置から前記退避位置へ移動する際に、前記被駆動部材に対して前記光軸方向に沿って近接する方向に相対移動する相対移動部材に固定され、前記相対移動と連動して前記被駆動部材を案内する斜面部を備えることを特徴とするレンズ鏡筒である。
本発明によれば、以下の効果を得ることができる。
(1)振動に応じて駆動される被駆動部材に対してブレ補正光学系を相対移動可能に支持し、この相対移動によってブレ補正光学系を通常光学系の光軸上から退避させるようにしたから、被駆動部材の駆動によってブレ補正光学系を退避可能に支持する機構に影響が及ぶことがなく、簡単な構成とすることができる。
(2)ブレ補正光学系が退避位置へ移動する際に、被駆動部材を所定の位置へ案内するようにしているから、レンズ鏡筒の収納時における被駆動部材のがたつき等を防止することができ、また、ブレ補正光学系の移動を公知のカム機構等によって行う場合に、その作動を確実なものにすることができる。
(3)案内部は、被駆動部材に対して光軸方向に沿って相対移動する相対移動部材に固定された斜面部を有する構成とすることによって、簡単な構成によって被駆動部材の案内を行うことができる。
本発明は、簡単な構成によってブレ補正光学系を他の光学系の光軸上から退避させ、コンパクトに収容することができるレンズ鏡筒を提供するという目的を、ブレ補正制御によって駆動される振動枠に対してブレ補正レンズ群を回転可能に軸支し、この回転によってブレ補正レンズ群を他のレンズ群の光軸上から退避させることによって実現した。
以下、本発明を適用したレンズ鏡筒の実施例について説明する。本実施例のレンズ鏡筒は、例えばデジタルスチルカメラの撮影用レンズ鏡筒として用いられるものである。
図1は、本実施例のレンズ鏡筒のワイド端側における撮影状態(使用状態)を示す断面図である。図2は、レンズ鏡筒のテレ端における撮影状態を示す断面図である。図3は、図1のIII−III部矢視図である。
レンズ鏡筒は、撮影用レンズ群として例えば4群構成の多群ズームレンズを備えるものであって、この撮影用レンズ群は、撮影状態における光軸I方向像側から順に第1レンズ群L1、第2レンズ群L2、ブレ補正レンズ群(第3レンズ群)L3、第4レンズ群L4を備えている。
第1レンズ群L1及び第2レンズ群L2は、それぞれ光軸I方向に移動することによって撮影用レンズ群の焦点距離を変化させるズーミング用レンズ群であり、それぞれ円環状のレンズ枠を有する第1レンズ群室10、第2レンズ群室20に固定されている。
なお、ブレ補正レンズ群L3、第4レンズ群L4もズーミングレンズ用レンズとして機能し、光軸I方向に移動する。
ブレ補正レンズ群L3は、レンズ鏡筒に加わった振動に応じて光軸Iと略直交する面内で変位することによって結像面における像ブレを低減させるものであって、円環状のレンズ枠を有するブレ補正レンズ群室30に固定され、このブレ補正レンズ群室30は、後述するブレ補正ユニット200の振動枠210に支持されている。
ここで、ブレ補正レンズ群L3以外のレンズ群L1,L2,L4は、このような変位を行わない通常光学系となっている。
第4レンズ群L4は、その光軸I方向の移動によって撮影用レンズ群の撮影距離を変更するフォーカシング用レンズ群であって、円環状のレンズ枠を有する第4レンズ群室40に固定されている。
また、第4レンズ群室40は、図示しないフォーカシング機構を用いて、公知のAF制御によって光軸I方向に駆動されるようになっている。
また、レンズ鏡筒は、シャッタユニット50、CCD60、ローパスフィルタ(LPF)70を備えている。
シャッタユニット50は、ブレ補正レンズ群L3の入射側に設けられ、複数のプラスチック薄片によって構成されたシャッタ部を備え、CCD60への露光量を調節するものである。
CCD60は、撮影用レンズ群が結像した画像を電気的な信号に変換して出力する固体撮像素子であって、第4レンズ群L4の射出側に設けられている。
LPF70は、撮像画像上におけるモアレの発生を防止するために設けられる光学式のものであって、第4レンズ群L4とCCD60との間に配置されている。
さらに、レンズ鏡筒は、第1レンズ群筒110、第2レンズ群保持枠120、ブレ補正レンズ群保持枠130、固定筒150、第1カム筒160、第2カム筒170、直進キー180、CCD台190を備えている。
第1レンズ群筒110は、略円筒状に形成され、その内径側に第1レンズ群室10が固定されている。第1レンズ群筒110は、第2カム筒170の内径側に挿入され、この第2カム筒170との間に形成されるカム機構によって、レンズ鏡筒の撮影状態と収納状態との間の移行時、及び、焦点距離の変更時に光軸I方向に移動可能であり、図1及び図2に示すように、撮影状態においてはレンズ鏡筒の対物側の先端部を構成するものである。
また、第1レンズ群筒110は、ガイド部材111、レンズバリアユニット112を備えている。
ガイド部材111は、後述するブレ補正ユニット200の振動枠210を案内する案内部であって、第1レンズ群筒110の対物側の端面における第1レンズ群L1の外径側の領域から、光軸I方向像側に突き出して形成され、その先端側(光軸I方向像側)に近づくにつれて徐々に細くなるようにテーパ状に形成されている。このガイド部材111による案内動作については後に説明する。
レンズバリアユニット112は、第1レンズ群L1の対物側に設けられ、レンズ鏡筒の収納時に第1レンズ群L1の入射側の面部を保護するものであって、バリア113、バリア駆動リング114、バリア受け板115、バリアカバー116を備えている。
レンズバリアユニット112は、第1レンズ群筒110の対物側の端部に固定されている。
第2レンズ群保持枠120は、第2レンズ群室20の外径側に装着された枠体であって、第1レンズ群筒110の内径側に挿入され、第1カム筒160との間に形成されるカム機構によって、レンズ鏡筒の撮影状態と収納状態との間の移行時、及び、焦点距離の変更時に、第1レンズ群筒110とは独立して光軸I方向に移動可能となっている。
ここで、第2レンズ群室20は、その外周面部につば状に突き出して形成されたフランジ部を有し、このフランジ部をナット21によって第2レンズ群保持枠120に締結されている。また、このフランジ部のナット21に対する反対側の面部には、第2レンズ群L2の位置を微調整するための調整ワッシャ22が備えられている。
ブレ補正レンズ群保持枠130は、ブレ補正レンズ群L3及びブレ補正レンズ群室30を含むブレ補正ユニット200を保持する枠体であって、第1レンズ群筒110の内径側に挿入され、第1カム筒160との間に形成されるカム機構によって、レンズ鏡筒の撮影状態と収納状態との間の移行時において、光軸I方向に移動可能となっている。
固定筒150は、図示しないカメラのボディ側に固定されるレンズ鏡筒の基部であって、略円筒状に形成され、レンズ鏡筒の最外径側に配置されている。
第1カム筒160、第2カム筒170は、それぞれ円筒状に形成され、図示しない連動機構によって、固定筒150に対して光軸I回りに回転可能となっている。
第1カム筒160は、固定筒150の内径側に挿入され、その外周面部に固定筒150の内周面に形成されたカム溝に挿入されるカムフォロワが形成され、内周面部に第2レンズ群保持枠120及びブレ補正レンズ群保持枠130にそれぞれ形成されたカムフォロワが挿入されるカム溝が形成されている。
第2カム筒170は、第1カム筒160のさらに内径側に挿入され、その内径側には第1レンズ群筒110が挿入されている。第2カム筒170は、その内周面に第1レンズ群筒110の外径側に形成されたカムフォロワが挿入されるカム溝が形成されている。
直進キー180は、第1レンズ群筒110、第2レンズ群保持枠120、ブレ補正レンズ群保持枠130を、第1カム筒160及び第2カム筒170の回転に関わらず固定筒150に対して光軸I方向に直進案内するものである。
CCD台190は、固定筒150の光軸I方向像側の端部に固定され、その開口端を閉塞する面部であって、CCD60及びLPF70が固定されるものである。
ブレ補正ユニット200は、振動枠210、ボイスコイルモータ(VCM)220、位置検出器230、ブレ補正ユニットカバー240、フレキシブルプリント基板(FPC)250を備えている。
振動枠210は、ブレ補正レンズ群保持枠130の光軸I方向像側の面部に備えられ、ブレ補正レンズ群保持枠130に対して、光軸Iと直交する面内を平行移動可能に支持されている。また、振動枠210は、公知のブレ補正制御によって、光軸Iと直交する面内で駆動される被駆動部材である。
この振動枠210は、その外周縁部を凹ませて形成され、上述したガイド部材111が挿入される凹部210aが設けられている。
また、振動枠210は、回転軸211、バネ212、回転止め213を備えている。
回転軸211は、振動枠210の光軸I方向像側の面部から突き出して形成されたピン状の部分であって、ブレ補正レンズ群室30の外径側に突き出して形成されたアーム部31の先端部を回転可能に軸支するものである。この回転軸211の中心軸は、光軸Iと略平行に配置されている。また、回転軸211は、通常撮影時における光軸Iの斜め上方に配置されている。
なお、本明細書において、通常撮影時とは、光軸I及び画面の長辺方向を略水平として撮影する際の状態を指すものとする。
バネ212は、回転軸211とブレ補正レンズ群室30との接続部に設けられ、ブレ補正レンズ群室30を、振動枠210に対して回転軸211回りの所定の方向(本実施例の場合には光軸I方向像側から見て時計回り)に回転付勢するものである。
回転止め213は、振動枠210の表面から突き出して形成された凸部であって、ブレ補正レンズ群室30の外径側でありかつアーム部31とは光軸に対して略対称に配置された突起部32と当接することによって、バネ212の付勢力によるブレ補正レンズ群室30の回転を規制するものである。
また、ブレ補正レンズ群室30は、回転軸211との接続部において、回転軸211の周回りに形成されたカム面部34が設けられている。このカム面部34は、回転軸211の長手方向に沿った高さが回転軸211の周回りの角度に応じて連続的に変化するものであって、ブレ補正レンズ群室30は、レンズ鏡筒が撮影状態から収納状態に移行する際に、CCD台190に固定されたピン33によってこのカム面部34を押圧されることによって回転軸211回りに回転するようになっている。
VCM220は、図示しないブレ補正制御部からの制御信号に応じて振動枠210を光軸Iと直交する方向に駆動するアクチュエータであって、図1、図2に示すように、コイル221、マグネット222、ヨーク223,224を備えている。
コイル221は、振動枠210に固定されている。
マグネット222は、ブレ補正レンズ群保持枠130に固定され、コイル221と対向して配置された永久磁石である。
ヨーク223は、マグネット222のコイル221とは反対側の面部に固定されている。
ヨーク224は、振動枠210の光軸I方向像側に配置され、ブレ補正レンズ群保持枠130に対して固定されたブレ補正ユニットカバー240に固定され、コイル221のマグネット222側とは反対側の面部に対向して配置されている。
本実施例において、ブレ補正ユニット200は、レンズ鏡筒のピッチング、ヨーイングにそれぞれ対応したブレ補正を行うものであり、VCM220は、ピッチング、ヨーイングに対して振動枠を駆動するものがそれぞれ設けられる。
図3に示すように、VCM220Pは、通常撮影時における光軸Iの下側に配置されている。また、VCM220Yは、通常撮影時における光軸Iの側方であって、VCM220Pに対して光軸I回りの角度において90°離間した位置に配置されている。
位置検出器230は、振動枠210に固定されたホール素子と、ブレ補正レンズ群保持枠130に固定されたマグネットとを備え、振動枠210のブレ補正レンズ群保持枠130に対する変位に起因してホール素子が検出する磁界の強さの変化に基づいて、ブレ補正レンズ群保持枠130に対する振動枠210の位置を検出するものである。
位置検出器230Pは、通常撮影時におけるVCM220Yの上側の領域に配置されている。
位置検出器230Yは、VCM220Yに対して光軸Iを挟んだ反対側の領域に配置されている。
FPC250は、固定筒150と振動枠210とにわたして形成され、VCM220のコイル221への電力供給や、位置検出器230のホール素子の出力信号の伝達を行うものである。
次に、本実施例のレンズ鏡筒が撮影状態から収納状態に移行する際の動作について説明する。
図3は、レンズ鏡筒の撮影状態から収納状態への移行中の状態を示す横断面図である。
先ず、レンズ鏡筒は、第1カム筒160及び第2カム筒170を回転駆動して、第1レンズ群筒110及び第2レンズ群保持枠120を光軸I方向像側に移動させる。
そして、第1レンズ群筒110の移動と連動して、第1レンズ群筒110に固定されたガイド部材111は、第1レンズ群L1と第3レンズ群L3との間隔が撮影状態における最小値よりも小さい状態において、ブレ補正ユニット200の振動枠210に形成された凹部210aに挿入される。
上述したようにガイド部材111は、その先端部(光軸I方向像側)から基部側(第1レンズ群筒110側)にかけて徐々に太くなるテーパ状に形成され、その表面部が光軸Iに対して傾斜した斜面状に形成されていることから、振動枠210は、ガイド部材111の挿入深さが増すとともに、凹部210aの内面とガイド部材111が摺動することによって光軸Iと直交する面内で変位し、最終的にはブレ補正レンズ群L3の光軸が他のレンズ群の光軸と略一致した状態(センタリングされた状態)に拘束される(図4)。
そして、ブレ補正レンズ群L3が上述したようにセンタリングされた状態に拘束された後、さらに第1カム筒160を回転駆動することによって、ブレ補正レンズ群保持枠130が光軸I方向像側に移動を開始する。この移動によって、CCD台190に固定されたピン33は、ブレ補正レンズ群室30のカム面部34を押圧する。
図5は、レンズ鏡筒の収納状態を示す横断面図である。また、図6は、収納状態におけるレンズ鏡筒を、光軸を含む平面で切って見た断面図である。
ブレ補正レンズ群L3は、図5に示すように、ブレ補正レンズ群室30のカム面部34が押圧されることによって、他のレンズ群の光軸I上から退避する。
レンズ鏡筒は、ブレ補正レンズ群L3の退避終了後、第1レンズ群筒110、第2レンズ群保持枠120、ブレ補正レンズ群保持枠130をさらに光軸I方向像側に移動させて、図6に示すように、第4レンズ群L4と光軸I上から退避したブレ補正レンズ群L3とが光軸I方向において重なって配置された状態となる。
以上のように、本実施例によれば、以下の効果を奏することができる。
(1)ブレ補正制御によって駆動される振動枠210に回転軸211を固定し、ブレ補正レンズ群L3をこの回転軸211回りに回転させて光軸I上から退避させるようにしたから、VCM220による振動枠210の駆動によってブレ補正レンズ群L3を退避させる機構に影響が及ぶことがなく、例えばブレ補正レンズ群の退避機構を鏡胴に対して固定する場合と比較して、簡単な構成とすることができる。
(2)レンズ鏡筒が使用状態から収納状態へ移行する際に、第1レンズ群筒110に固定されたテーパ状のガイド部材111を振動枠210の凹部210aに挿入してセンタリングするようにしたから、簡単な構成によって振動枠210のがたつきを防止し、第3レンズ群室30を回転駆動して退避させるカム機構の作動を確実なものにすることができる。
(変形例)
本発明は、以上説明した各実施例に限定されることなく、種々の変形や変更が可能であって、それらも本発明の均等の範囲内である。
(1)ブレ補正光学系を通常光学系の光軸上から退避させる機構は、上述した実施例の構成に限らず、他の構成としてもよい。例えば、ブレ補正光学系を回転軸回りに回転させて退避させる場合に、その回転軸を光軸に対して傾斜して配置してもよい。また、回転させて退避させるものに限らず、例えば平行移動等によって退避するようにしてもよい。
(2)振動枠等の被駆動部材を案内する案内部の構成も上述した実施例のものに限らず、他の構成によるものとしてもよい。例えば、ブレ補正光学系よりも像側に設けられる部材に案内部を設けるようにしてもよい。
(3)実施例は、例えば4群構成のズームレンズの第3群をブレ補正光学系としたものであったが、レンズ群の群構成やブレ補正光学系の配置は適宜変更することができる。
(4)実施例は、例えばデジタルスチルカメラの撮影用レンズ鏡筒に関するものであったが、本発明はこれに限らず、ムービーカメラ、フィルムカメラ等の撮影用レンズ鏡筒や、カメラ以外の光学機器に備えられるものであってもよい。
本発明を適用したレンズ鏡筒の実施例のワイド端側における撮影状態を示す断面図である。 図1のレンズ鏡筒のテレ側における撮影状態を示す断面図である。 図1のIII−III部矢視図である。 図1のレンズ鏡筒の撮影状態から収納状態へ移行中の状態を示す横断面図である。 図1のレンズ鏡筒の収納状態を示す横断面図である。 図1のレンズ鏡筒の収納状態を示す断面図である。
符号の説明
L1 第1レンズ群、L2 第2レンズ群、L3 レンズ群(第3)レンズ群、L4 第4レンズ群、
10 第1レンズ群室、20 第2レンズ群室、30 ブレ補正レンズ群室、40 第4レンズ群室
50 シャッタユニット、60 CCD、70 LPF
110 第1レンズ群筒、111 ガイド部材、130 ブレ補正レンズ群保持枠
200 ブレ補正ユニット、210 振動枠、211 回転軸、212 バネ、213 回転止め


Claims (5)

  1. 振動に応じて光軸と略直交する面内で駆動される被駆動部材と、
    前記被駆動部材に支持されたブレ補正光学系と、
    使用時において前記ブレ補正光学系に対して前記光軸方向に配列される通常光学系と
    を備えるレンズ鏡筒において、
    前記ブレ補正光学系は、前記被駆動部材に対して相対移動可能に支持され、この相対移動によってその光軸を前記通常光学系の光軸と略一致させた使用位置と、非使用時に前記通常光学系の光軸上から退避した退避位置との間を移動すること
    を特徴とするレンズ鏡筒。
  2. 請求項1に記載のレンズ鏡筒において、
    前記通常光学系の少なくとも一部は、前記退避位置における前記ブレ補正光学系に対して、前記通常光学系の光軸方向における位置が重なった状態で収容されることを特徴とするレンズ鏡筒。
  3. 請求項1又は請求項2に記載のレンズ鏡筒において、
    前記ブレ補正光学系は、前記被駆動部材に備えられた回転軸回りに回転可能に軸支されること
    を特徴とするレンズ鏡筒。
  4. 請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載のレンズ鏡筒において、
    前記ブレ補正光学系が前記使用位置から前記退避位置へ移動する際に、前記被駆動部材を前記ブレ補正光学系の光軸と略直交する面内で移動させて所定の収納用位置に案内する案内部を備えること
    を特徴とするレンズ鏡筒。
  5. 請求項4に記載のレンズ鏡筒において、
    前記案内部は、前記ブレ補正光学系が前記使用位置から前記退避位置へ移動する際に、前記被駆動部材に対して前記光軸方向に沿って近接する方向に相対移動する相対移動部材に固定され、前記相対移動と連動して前記被駆動部材を案内する斜面部を備えること
    を特徴とするレンズ鏡筒。


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