JP2005189516A - 鏡筒駆動機構 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】第二レンズ枠3の外周両端部における側壁部には、それぞれ上下に延在し、該第二レンズ枠3を光路内に配置させる位置と光路外に退避させる位置との間で移動自在に支持する一対のガイド軸32a、32bが設けられている。また、第二レンズ枠3の外周端部における側壁部には、光軸方向を中心とする径方向に突出する軸部33が設けられている。そして、繰込動作に伴って、軸部33を中心に、かつ、ガイド軸32a、32bに沿って、第二レンズ枠3を光路内に配置した位置から、光路外に退避させる位置に移動する第二レンズ枠移動手段100を備える。
【選択図】図1
Description
このような鏡筒駆動機構において、非撮影時の光軸方向の寸法を小さくするための技術が種々提案されており、非撮影時にシャッタの開口部が開き、この開口部内にシャッタに隣接するレンズの少なくとも一部が収納される技術や、光学系の一部を光路外に退避させた状態で収納する技術が知られている。
後者の技術では、2焦点切換カメラに用いられるような軸中心に光学要素を回転させて退避させる方法が用いられている(例えば、特許文献1参照)。
詳細には、撮影光学系が、物体側から順に第一レンズ群、シャッタ、第二レンズ群、第三レンズ群、ローパスフィルタ及び固体撮像素子からなっており、これらが同一の光軸上に配置されるように第一レンズ枠、第二レンズ枠、第三レンズ枠、CCD枠等により保持されている。そして、第二レンズ枠は、径方向に延びる揺動アームを有しており、この揺動アームが軸回りに回転可能に軸支されている。また、揺動アームは、バネにより光軸上に第二レンズ群が配置される方向に回動付勢されている。さらに、揺動アームの軸部には、繰込動作に伴ってCCD枠に設けられたカムに係合する突起が形成されている。
このように構成されたカメラは、繰込動作や繰出動作に伴って、突起のカムへの係合が外れたり係合することによって、バネの付勢力により、又は、その付勢力に抗して揺動アームがピン軸の周りを旋回することによって、第二レンズ枠が光路内に配置されたり光路外に退避される。その結果、撮影状態又は収納状態とされる。
前記第一レンズ枠の内側後方に配置され、露光開口部を有するシャッタユニット8と、
前記シャッタユニットの内側後方に配置され、第二レンズ群31を保持する第二レンズ枠3と、
前記第一レンズ枠及びシャッタユニットを光軸方向に繰出・繰込動作させる駆動手段(例えば、固定筒7、第一直進溝71、第一直進筒5A、第一回転規制部51A、第一カム溝52A、第二直進筒5B、第四直進溝51B、回転駆動筒6B、第二直進溝61B、カム筒6A、ピン61A、第二カム溝62A、第三カム溝63A、第一コマ部22、第二コマ部85、第三回転規制部84等)とを備えた鏡筒駆動機構1であって、
前記第二レンズ枠の外周両端部における側壁部には、それぞれ上下に延在し、該第二レンズ枠を光路内に配置させる位置と光路外に退避させる位置との間で移動自在に支持する一対のガイド軸(32a、32b)が設けられ、
前記第二レンズ枠の外周端部における側壁部に、光軸方向を中心とする径方向に突出する軸部33が設けられており、
繰込動作に伴って、前記軸部を中心に、かつ、前記ガイド軸に沿って、前記第二レンズ枠を光路内に配置した位置から、光路外に退避させる位置に移動する第二レンズ枠移動手段100を有することを特徴とする。
また、収納状態では、第二レンズ枠が光路外に退避させる位置に移動されるため、撮影状態における第二レンズ枠の位置に他の部材等が配置されて、その分全体の厚みを薄くすることができ、その結果、鏡筒駆動機構の小型化を図ることができる。さらに、この鏡筒駆動機構を備えたカメラ等の小型化も可能となる。
前記第二レンズ枠移動手段は、前記第二レンズ枠の後方に設けられて、第二レンズ枠側に向けて前方に突出する当接部101と、
前記シャッタユニットに設けられて、繰込動作に伴って前記当接部に当接することにより回転する駆動ギア102と、
前記駆動ギアに噛み合いながら回転するギア部103を一端部に有し、他端部に第二レンズ枠の前記軸部が係合されており、前記ギア部を中心に、かつ、前記ガイド軸に沿って、前記ギア部に設けられた弾性部材(例えば、バネ103a)の付勢力に抗して前記第二レンズ枠を光路外に退避させる位置と、前記弾性部材の付勢力によって第二レンズ枠を光路内に配置させる位置との間を移動自在とする駆動レバー104とを備えていることを特徴とする。
また、繰出動作に伴って、当接部から駆動ギアが外れることによって駆動ギアが回転するとともに、この回転にギア部が噛み合いながら弾性部材の付勢力によってギア部を軸中心として駆動レバーが第二レンズ枠をガイド軸に沿って光路内に配置させる位置に移動して撮影状態とする。
このように、第二レンズ枠移動手段によって、繰込・繰出動作に伴って、容易に第二レンズ枠の位置を規制することができ、撮影状態において衝撃を受けた場合でも、第二レンズ枠の光軸が傾くことなく、性能面でも向上させることができる。
また、第二レンズ枠移動手段は、当接部、駆動ギア、駆動レバーを備え、簡単な構造とすることができ、その製造も容易でコスト低減も可能となる。
また、収納状態において第二レンズ枠が光路外に退避させる位置に移動されるため、全体の厚みを薄くすることができ、鏡筒駆動機構の小型化を図ることができる。さらに、この鏡筒駆動機構を備えたカメラ等の小型化も可能となる。
本実施の形態では、鏡筒駆動機構を光学機器の一例として例示されるデジタルカメラに適用した場合を説明することとする。
図1は、本実施の形態に係る鏡筒駆動機構の光軸に沿った断面図であってテレ状態にある場合を示し、図2は、同断面図であってワイド状態にある場合を示し、図3は、同断面図であって収納を開始した状態にある場合、図4は、同断面図であって収納を完了した状態にある場合を示す説明図である。
なお、以下の説明において、デジタルカメラが最も広い範囲の被写体を捉えられる状態をワイド状態(最も広い範囲で撮像可能な状態)といい、最も狭い範囲ではあるが最も高倍率で被写体を捉えられる状態をテレ状態(最も狭い範囲で撮像可能な状態)といい、デジタルカメラの未使用時であって各部材が収納されて最もコンパクトにされた状態を収納状態というものとする。
鏡筒駆動機構1は、主に、鏡筒本体10、第一レンズ枠2、シャッタユニット8、第二レンズ枠3、第三レンズ枠4、第一直進筒5A、第二直進筒5B、カム筒6A、回転駆動筒6B、固定筒7から構成されている。そして、鏡筒本体10内に各部材2〜8が、該各部材2〜8の略中心を通る光軸が略一致するような状態で保持されている。
また、鏡筒本体10内には、撮像部9の前面から第二レンズ枠3側の前方に突出し、繰込動作に伴って後述する駆動ギア102に当接することにより、該第二レンズ枠3を光路外に退避させる方向に移動させる当接部101が設けられている。
また、回転駆動筒6Bの内周面には光軸方向に沿って平行な第二直進溝61Bが設けられている。
また、第一直進筒5Aの内周面には、第一カム溝52Aと光軸方向に沿って平行な第三直進溝53Aとが設けられている。
また、カム筒6Aの外周面には、第一レンズ枠2の第一コマ部22が係合する第二カム溝62Aが形成されており、内周面には、シャッタユニット8に備えられた第二コマ部85が係合する第三カム溝63Aが形成されている。また、カメラを落下させた際の衝撃に耐えやすくするために、第二カム溝62Aは第三カム溝63Aよりも深く形成されている。
第一レンズ枠2の第一レンズ群21が設けられた前端部には、カザリ環24とバリア機構25とが装着されている。
バリア機構25は、バリア駆動リング25aと、該バリア駆動リング25aによって開閉されるバリア羽根25bとから構成されている。
この第三回転規制部84は、その後端部における側壁部が外側に突出し、第一直進筒5Aの第三直進溝53Aに係合しており、これによって周方向への移動が規制され前後動する。
また、取付部材82の側壁部には、該側壁部を貫通し、その外周面から外方に突出し、カム筒6Aの第三カム溝63Aに係合する第二コマ部85が設けられている。
また、駆動源は、カメラの内部に設けられた制御回路(図示略)からの指令に基づきシャッタ羽根83を駆動させることによって、露光開口部を開閉又は所定の口径に絞る。
さらに、このシャッタユニット8には、後述するが、第二レンズ枠3の外周端部における側壁部に設けられて光軸方向を中心とする径方向に突出する軸部33を中心として第二レンズ枠3を光路内に配置した位置から、光路外に退避させる位置まで移動する第二レンズ枠移動手段100が設けられている。
この第二レンズ枠3の外周両端部における側壁部には、図5及び図6(a)に示すように、それぞれ上下に挿通され、第二レンズ枠3を光路外に退避させる位置と光路内に配置させる位置との間で移動自在に支持する一対のガイド軸32a、32bが設けられている。
なお、これらガイド軸32a、32bのうち、一方のガイド軸32aは、図6(a)に示すように、第二レンズ枠3の側壁部が断面視略U字型に切りかかれた切欠部内に挿通されている。これによって、ガイド軸32aを容易に挿通することができるようになっている。
また、第二レンズ枠3の外周端部における側壁部には、光軸方向を中心とする径方向に突出し、後述する第二レンズ枠移動手段100の駆動レバー105に係合する軸部33が形成されている。
この第三レンズ枠4の外周には、第三レンズ群41の位置調整を行うためのモータ(図示略)が連結されている。このモータが回転することにより、第三レンズ群41と、該第三レンズ群41の後方に配置された撮像部9との間隔が調整されて焦点が合うようになっている。
第二レンズ枠移動手段100は、当接部101、駆動ギア102、ギア部103、駆動レバー104、取付レバー105(図7参照)を備えている。
当接部101は、鏡筒本体10内に設けられ撮像部9の前面から第二レンズ枠3側に突出している。
駆動ギア102は、繰込動作に伴って当接部101に当接することにより時計回り(図7中矢印方向X)に回転し、駆動レバー104のギア部103に噛み合うようになっており、これによってギア部103が回転する。
駆動レバー104は、一端部にギア部103を有しており、他端部に第二レンズ枠3の軸部33が移動自在に係合する係合孔104aが形成されている。また、ギア部103には下方に付勢するバネ103a(弾性部材)(図7参照)が掛けられている。そして、このバネ103aの付勢力に抗してギア部103を軸中心として、他端部に係合した第二レンズ枠3を光路外に退避させる位置(図7中上方)と、バネ103aの付勢力によって第二レンズ枠3を光路内に配置させる位置(図7中下方)との間をガイド軸32a、32bに沿って支持しながら移動自在としている。
なお、駆動ギア102及び駆動レバー104のギア部103は、シャッタユニット8に設けられた取付レバー105にそれぞれカシメられて取り付けられている。
この撮影状態から収納状態とする際には、繰込動作に伴って、シャッタユニット8が後方に移動することにより駆動ギア102の端部が当接部101に当接することによって、駆動ギア102が時計回りXに回転する。すると、この駆動ギア102の回転にギア部103が噛み合いながら、バネ1003aの付勢力に抗してギア部103を軸中心として駆動レバー104の他端部が上方に向くように移動する。すなわち、他端部の係合孔104aに軸部33が係合された第二レンズ枠3も同時に、ガイド軸32a、32bに沿って光路外に退避される位置(図3に示す上方)に移動された後、その位置で第二レンズ枠3が移動しないように固定され図4に示すような収納状態となる。
図4に示すように、収納状態にある鏡筒駆動機構1に、モータ(図示略)からの駆動力が回転駆動筒6Bのギア部(図示略)に伝達されると回転駆動筒6Bが回転する。この回転駆動筒6Bの回転に伴い、第一直進筒5Aの第一回転規制部51Aが第一直進溝71に沿って前方に直進する。同時に、回転駆動筒6Bの回転がカム筒6Aのピン61Aに伝えられて、第一直進筒5Aの第一カム溝52Aに沿ってカム筒6Aが前方に直進する。そして、カム筒6Aの回転に伴い、第三回転規制部84が第一直進筒5Aの第三直進溝53Aに沿って前方に直進し、第一レンズ枠2の第一コマ部22が第二カム溝62Aに沿って前方に直進する。また、シャッタユニット8の第二コマ部85が第三カム溝63Aに沿って前方に直進する。
このとき、第一直進筒5Aの第一回転規制部51Aは第一直進溝71によって周方向の移動が規制され、第二回転規制部23は第二直進筒5Bの第四直進溝51Bによって周方向の移動が規制され、さらに、第三回転規制部84は第一直進筒5Aの第三直進溝53Aによって周方向の移動が規制されているので、ともに、回転駆動筒6Bやカム筒6Aに同調して回転することなく光軸方向に移動する。
また、第一レンズ群21及び第二レンズ群31の位置に応じて、モータ(図示略)が第三レンズ枠4の位置調整をして第三レンズ群41を移動させることにより、焦点が撮像部9に合うことになる。
その後、所定の位置においてバリア羽根25aが閉鎖される。
一方、繰出動作に伴って、当接部101から駆動ギア102が外れることによって駆動ギア102が回転するとともに、この回転にギア部103が噛み合いながらバネ103aの付勢力によってギア部103を軸中心として駆動レバー104が、第二レンズ枠3をガイド軸32a、32bに沿って光路内に配置させる位置に移動して撮影状態とする。
このように、容易に第二レンズ枠3の位置を規制することができ、また、第二レンズ枠3を一対のガイド軸32a、32bによって2箇所で支持しながら、安定した状態で移動できる。そのため、外部からの衝撃を受けた場合でも、第二レンズ枠3の移動によって生じる光軸の傾きを防止でき、よって、性能低下の防止につながる。
また、収納状態では、第二レンズ枠3が光路外に退避させる位置に移動されるため、鏡筒駆動機構1の小型化を図ることができ、カメラ等の小型化も可能となる。
さらには、第二レンズ枠移動手段100の構造も単純であるので、その製造も容易でコスト低減も可能となる。
例えば、上記実施の形態において、固定筒7と回転駆動筒6Bとはヘリコイド構造によって駆動するとしたが、これに限定されるものではなく、カム構造によって駆動するとしても構わない。その他、上記実施の形態においてカム構造によって駆動する部材をヘリコイド構造によって駆動する構造としても構わない。
2 第一レンズ枠
3 第二レンズ枠
5A 第一直進筒(駆動手段)
5B 第二直進筒(駆動手段)
6A カム筒(駆動手段)
6B 回転駆動筒(駆動手段)
7 固定筒(駆動手段)
8 シャッタユニット
21 第一レンズ群
22 第一コマ部(駆動手段)
31 第二レンズ群
32a、32b ガイド軸
33 軸部
51A 第一回転規制部(駆動手段)
51B 第四直進溝(駆動手段)
52A 第一カム溝(駆動手段)
61B 第二直進溝(駆動手段)
61A ピン(駆動手段)
62A 第二カム溝(駆動手段)
63A 第三カム溝(駆動手段)
71 第一直進溝(駆動手段)
84 第三回転規制部(駆動手段)
85 第二コマ部(駆動手段)
100 第二レンズ枠移動手段
101 当接部
102 駆動ギア
103 ギア部
103a バネ(弾性部材)
104 駆動レバー
Claims (2)
- 第一レンズ群を保持する第一レンズ枠と、
前記第一レンズ枠の内側後方に配置され、露光開口部を有するシャッタユニットと、
前記シャッタユニットの内側後方に配置され、第二レンズ群を保持する第二レンズ枠と、
前記第一レンズ枠及びシャッタユニットを光軸方向に繰出・繰込動作させる駆動手段とを備えた鏡筒駆動機構であって、
前記第二レンズ枠の外周両端部における側壁部には、それぞれ上下に延在し、該第二レンズ枠を光路内に配置させる位置と光路外に退避させる位置との間で移動自在に支持する一対のガイド軸が設けられ、
前記第二レンズ枠の外周端部における側壁部に、光軸方向を中心とする径方向に突出する軸部が設けられており、
繰込動作に伴って、前記軸部を中心に、かつ、前記ガイド軸に沿って、前記第二レンズ枠を光路内に配置した位置から、光路外に退避させる位置に移動する第二レンズ枠移動手段を有することを特徴とする鏡筒駆動機構。 - 前記第二レンズ枠移動手段は、前記第二レンズ枠の後方に設けられて、第二レンズ枠側に向けて前方に突出する当接部と、
前記シャッタユニットに設けられて、繰込動作に伴って前記当接部に当接することにより回転する駆動ギアと、
前記駆動ギアに噛み合いながら回転するギア部を一端部に有し、他端部に第二レンズ枠の前記軸部が係合されており、前記ギア部を中心に、かつ、前記ガイド軸に沿って、前記ギア部に設けられた弾性部材の付勢力に抗して前記第二レンズ枠を光路外に退避させる位置と、前記弾性部材の付勢力によって第二レンズ枠を光路内に配置させる位置との間を移動自在とする駆動レバーとを備えていることを特徴とする請求項1に記載の鏡筒駆動機構。
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