JP2012211967A - 光学要素の位置制御装置 - Google Patents

光学要素の位置制御装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2012211967A
JP2012211967A JP2011076925A JP2011076925A JP2012211967A JP 2012211967 A JP2012211967 A JP 2012211967A JP 2011076925 A JP2011076925 A JP 2011076925A JP 2011076925 A JP2011076925 A JP 2011076925A JP 2012211967 A JP2012211967 A JP 2012211967A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
vibration
optical axis
separation
removal
optical element
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2011076925A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5758167B2 (ja
Inventor
Shinya Suzuka
真也 鈴鹿
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hoya Corp
Original Assignee
Hoya Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hoya Corp filed Critical Hoya Corp
Priority to JP2011076925A priority Critical patent/JP5758167B2/ja
Priority to US13/372,955 priority patent/US9563066B2/en
Priority to TW101105764A priority patent/TW201250323A/zh
Priority to CN2012100484975A priority patent/CN102650796A/zh
Priority to CN2012200695134U priority patent/CN202494846U/zh
Priority to KR1020120020309A priority patent/KR20120098533A/ko
Publication of JP2012211967A publication Critical patent/JP2012211967A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5758167B2 publication Critical patent/JP5758167B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Abstract

【課題】像振れ補正用の移動と光軸上への挿脱移動が可能な光学要素の位置制御装置において、これらの動作を簡単な構成によって少ない負荷で高精度に行わせる。
【解決手段】撮影光学系の光軸方向に移動可能な進退部材に対して、光軸と直交する面に沿って移動可能に防振移動部材を支持し、防振移動部材上に、光軸上に光学要素を位置させる挿入位置と該光軸上から光学要素を離脱させる離脱位置に移動可能に支持される挿脱移動部材を備える。撮影状態では挿脱移動部材は挿入位置に保持されており、進退部材が撮影状態の位置から収納状態の位置へ光軸方向に移動するとき、その移動力を用いて進退部材に支持した離脱駆動部材を動作させ、該離脱駆動部材を介して挿脱移動部材を離脱位置に移動させる。
【選択図】図9

Description

本発明は、像振れ補正のための移動と、光軸上への挿脱移動が可能な光学要素の位置制御装置に関する。
カメラなどの光学機器では、手振れなどを起因とする振れを検知した場合に、レンズや撮像素子など特定の光学要素を光学系の光軸と直交する平面内で駆動させて撮像面上での像振れを抑制させる防振機構(像振れ補正機構)を備えたものが多くなっている。特許文献1では、レンズ鏡筒のコンパクト化の目的で、撮影を行わない収納状態において防振用の光学要素を防振移動用の範囲外(光軸外)へ離脱移動させる技術が提案されている。
特開2007-163961号公報
特許文献1のレンズ鏡筒では、光軸方向に移動可能なレンズ群筒内に固定枠を備え、この固定枠との間に鋼球(転動体)を挟んで振動枠が光軸と直交する面内で移動可能に支持されている。振動枠上には、ブレ補正レンズ群を保持するブレ補正レンズ群室が、軸線を光軸と平行とする回転軸を中心として回転可能に軸支されている。振れ補正時には、アクチュエータによって、振動枠が鋼球による支持部分を介して固定枠に対してスムーズに移動される。レンズ鏡筒を収納するときには、レンズ群筒が像面側(光軸方向後方)に移動されてCCD台に接近する。すると、CCD台に設けた駆動部のカム面部に対してブレ補正レンズ群室の当接部が当接し、カム面部に対して当接部を摺動させることでブレ補正レンズ群室が回転軸回りに回転する。この回転によりブレ補正レンズ群が光軸上から退避される。このような構成では、レンズ鏡筒の収納動作時にカム面部と当接部が当接した状態で、ブレ補正レンズ群室に光軸方向の負荷がかかり、この負荷が振動枠にも伝わる。前述の通り、振動枠と固定枠の間には鋼球が挟持されており、光軸方向の負荷が作用すると、振動枠や固定枠における挟持面に鋼球の打痕が形成されるおそれがある。このような打痕は振動枠の動作精度に悪影響を与えてしまう。特許文献1ではその対策として、固定枠の物体側(光軸方向前方)に振動枠を配置し、付勢バネによって振動枠を、鋼球を加圧する方向(固定枠への接近方向)に付勢している。カム面部によりブレ補正レンズ室に光軸方向の負荷が加えられると、振動枠は付勢バネの付勢力に抗して物体側に移動し、鋼球に過大な負荷がかかることが防止される。
特許文献1の構成では、固定枠に対する振動枠の物体側への移動の自由度が高すぎると、挟持状態を維持できずに鋼球が脱落してしまうおそれがあるので、付勢バネには所定以上の付勢力が必要とされる。一方で、付勢バネによる付勢力が強すぎると、固定枠に対する振動枠の移動負荷が過大になってしまう。そのため、カム面部による押圧力が伝達されて振動枠が固定枠から離間しようとする状況下でも鋼球の保持を確実にさせつつ、像振れ補正時における振動枠への移動抵抗を抑制するという二律背反的な要求を満たすべく、付勢バネの力の調整が非常に難しくなる。
また特許文献1の構成では、ブレ補正レンズ群室をカム面部で押圧するため、ブレ補正レンズ群室に対して光軸方向の負荷がかかることが避けられない。ブレ補正レンズ群室はレンズ群の保持部材であり、その位置精度が直接的に光学性能に影響するので、位置精度の管理の観点からはできるだけ負荷をかけないことが望ましい。加えて、ブレ補正レンズ群室は振動枠上に保持されているため、振動枠の移動位置によってはブレ補正レンズ群室側の当接部とCCD台側のカム面部の相対位置がずれてしまい、互いの当接箇所を精度良く決めることが難しい。そのため、ブレ補正レンズ群室の退避動作がスムーズに行われなくなるおそれがある。
本発明は以上の問題点に鑑みてなされたものであり、像振れ補正のための移動と、光軸上への挿脱移動が可能な光学要素の位置制御装置において、簡単な構成で負荷の少ない高精度な駆動を実現することを目的とする。
本発明による光学要素の位置制御装置は、撮影光学系の光軸方向に移動可能で、撮影状態と撮影を行わない収納状態で光軸方向の異なる位置に移動される進退部材と、進退部材に対して光軸と直交する面に沿って移動可能に支持される防振移動部材と、光学要素を保持して防振移動部材上に支持される挿脱移動部材を備える。防振移動部材上で挿脱移動部材は、撮影光学系の光軸上に光学要素を位置させる挿入位置と、該光軸上から光学要素を離脱させる離脱位置に移動可能に支持されており、撮影状態では挿入保持手段によって挿入位置に保持されている。さらに、進退部材に対して光軸と直交する面に沿って移動可能に支持され、挿入位置にある挿脱移動部材に対して当接せず防振移動部材の可動範囲内での該挿脱移動部材の移動を規制しない挿入許容位置と、挿脱移動部材に当接して挿入位置から離脱位置へ押圧移動させる離脱強制位置に移動可能な離脱駆動部材を備え、この離脱駆動部材を挿脱制御手段によって、撮影状態では挿入許容位置に保持させ、進退部材が撮影状態の位置から収納状態の位置へ光軸方向に移動するとき挿入許容位置から離脱強制位置へ移動させることを特徴としている。
撮影光学系に加わる振れに応じて、防振駆動手段によって防振移動部材を光軸と直交する面に沿う任意の位置に駆動させて像振れ補正を行うようにするとよい。
挿脱制御手段の構成要素として、離脱駆動部材を挿入許容位置方向に移動付勢する付勢部材と、この付勢部材の付勢力によって離脱駆動部材が当接して挿入許容位置を定める進退部材上のストッパと、進退部材が撮影状態の位置から収納状態の位置へ光軸方向に移動するときに付勢手段に抗して離脱駆動部材を離脱強制位置に押圧移動させる分力付与部材を設けるとよい。分力付与部材は、撮影状態では離脱駆動部材に対して光軸方向に離間しており、撮影状態から収納状態になるときの進退部材の光軸方向移動によって離脱駆動部材に当接し、離脱駆動部材に対して挿入許容位置から離脱強制位置への移動分力を与える。
撮影状態から収納状態になるとき進退部材が物体側から像面側に移動する構成とするのが実際的である。この場合の進退部材に対する防振移動部材の支持構造として、像面側を向き光軸と直交する第1の平面を進退部材に形成し、物体側を向き光軸と直交する第2の平面を防振移動部材に形成した上で、対向関係にある第1の平面と第2の平面の間に、進退部材に対する防振移動部材の光軸直交面内での移動を許す防振案内部材を挟持し、第1の平面と第2の平面を接近させる方向に防振移動部材を移動付勢するとよい。そして、離脱駆動部材を防振移動部材よりも像面側に位置させて進退部材に支持させる。また、撮影状態で進退部材よりも像面側に位置する固定部材に物体側への突出部を設け、この突出部によって離脱駆動部材押圧用の分力付与部材を構成するとよい。
本発明は、進退部材と防振移動部材の間に挟持される防振案内部材が球状転動体である構成において特に有効である。
挿脱移動部材と離脱駆動部材はそれぞれ、光軸と平行な回動軸を中心として回動可能に防振移動部材と進退部材に軸支された回動部材として構成することが好ましい。この場合、挿脱移動部材には、光軸と平行な軸線の円筒状突起の外周面からなる被押圧部を備え、離脱駆動部材には、その回動半径方向に向く平面からなる離脱押圧部を備え、挿脱移動部材が挿入位置にあって離脱駆動部材が挿入許容位置にあるときに被押圧部と離脱押圧部が離間して対向し、離脱駆動部材が挿入許容位置から離脱強制位置に向けて回動すると、離脱押圧部が被押圧部に当接するように構成するとよい。
また、挿入保持手段は、挿脱移動部材を挿入位置に移動付勢する付勢部材と、防振移動部材に設けられ、付勢部材の付勢力によって挿脱移動部材が当接して挿入位置を定めるストッパを備えた構成にするとよい。
本発明によれば、像振れ補正のための移動と光軸上への挿脱移動が可能な光学要素の位置制御装置において、進退部材に支持させた離脱駆動部材を介して挿脱移動部材を離脱位置へ押圧移動させる構造としたため、光学要素を保持する挿脱移動部材や、この挿脱移動部材を支持する防振移動部材に対して光軸方向の負荷をかけずに撮影状態から収納状態への動作を行わせることができる。また、防振移動部材の位置に影響されずに挿脱移動部材の離脱動作を行わせることができる。よって、光学要素の防振動作や挿脱動作を、簡単な構成で低負荷かつ高精度に行わせることができる。
本発明を適用した防振レンズブロックを後方から見た分解斜視図である。 センサホルダと直進移動環を取り外した状態の防振レンズブロックを後方から見た斜視図である。 レンズ鏡筒の収納動作の途中における防振レンズブロックと離脱押圧突起を後方から見た斜視図である。 撮影状態における挿脱枠と離脱駆動レバーの関係を示す斜視図である。 撮影状態における挿脱枠と離脱駆動レバーを別の角度で示した斜視図である。 撮影状態における防振レンズブロックの要部を像面側から見た図である。 図6から振れ補正時に駆動される部分とコイルを抜粋して示した図である。 図7から防振駆動アクチュエータの構成要素を強調して示した図である。 収納状態における防振レンズブロックの要部を像面側から見た図である。 離脱押圧突起図9から振れ補正時に駆動される部分とコイルを抜粋して示した図である。 図10から防振駆動アクチュエータの構成要素を強調して示した図である。 撮影状態における防振レンズブロックを直進進退環とセンサホルダを除いて像面側から見た図である。 図12のA-A線に沿う断面図である。 図12のB-B線に沿う断面図である。
図1から図3に示す防振レンズブロック10は、レンズ鏡筒の撮影光学系の一部を構成する防振挿脱レンズ(光学要素)12を支持するものであり、図1に示すように、直進移動環(進退部材)14内にシャッタユニット(進退部材)16、防振枠(防振移動部材)18、挿脱枠(挿脱移動部材)20、センサホルダ22、離脱駆動レバー(離脱駆動部材)24、防振駆動アクチュエータ(防振駆動手段)26などを備えた構造になっている。
防振レンズブロック10が設けられるレンズ鏡筒の全体構造については図示を省略しているが、直進移動環14はレンズ鏡筒内で撮影光学系の撮影光軸Oに沿う方向に直進移動可能に支持されており、レンズ鏡筒を撮影状態から収納状態にするときに物体(被写体)側から像面側に向けて移動される。以下の説明では撮影光軸Oに沿う方向のうち物体側を前方、像面側を後方と呼ぶ。直進移動環14の光軸方向移動を行わせる機構は、周知のカム機構などを適用することができる。
直進移動環14は撮影光軸Oを囲む筒状部14aを有し、その内側にシャッタユニット16が固定されている。シャッタユニット16はシャッタ(図示略)を内蔵するシャッタハウジング16aの中央に光軸方向へ貫通する撮影開口16b(図1)を有し、内蔵のシャッタアクチュエータでシャッタを駆動して撮影開口16bを開閉させる。シャッタハウジング16aの外周部には周方向に位置を異ならせて3つ(図1及び図2には一つのみ示している)のばね掛け突起16cが設けられ、シャッタハウジング16aの後面には、2つの移動制限突起(移動制限手段)16dと3つのボール支持孔16eが形成されている。ボール支持孔16eは後方に向けて開口された有底の凹部である(図13参照)。
シャッタユニット16の後部に防振枠18が支持される。図13に示すように、防振枠18にはシャッタユニット16に対向する前面側にボール当接面(第2の平面)18aが形成され、このボール当接面18aに対してボール支持孔16eの底面であるボール当接面(第1の平面)16fが対向している。ボール当接面16fとボール当接面18aの間に球状の転動体であるガイドボール(防振案内部材)28を挟持している。前述のようにシャッタユニット16にはボール支持孔16e(ボール当接面16f)が3箇所形成されており、これに対応してボール当接面18aとガイドボール28も3つ(3箇所)設けられている。ボール当接面16fとボール当接面18aはいずれも撮影光軸Oと略直交する平滑な平面である。ガイドボール28は光軸直交方向にはボール支持孔16eに対して遊嵌しており、ガイドボール28はボール支持孔16e内の中央付近に位置するときにはボール支持孔16eの内側壁に当接しない。
防振枠18の外周部には周方向に位置を異ならせて3つのばね掛け突起18bが設けられ、各ばね掛け突起18bとシャッタユニット16に3つ設けたばね掛け突起16cとの間に引張ばね(接近付勢部材)30が張設されている。防振枠18は、3つの引張ばね30の付勢力によってシャッタユニット16に接近する方向(前方)に付勢され、ボール当接面18aをガイドボール28に当接させることで防振枠18の前方への移動が規制される。この状態で3箇所のボール当接面18aが3つのガイドボール28に対してそれぞれ点接触しており、この点接触部分を摺接させることで(もしくは、ガイドボール28がボール支持孔16eの内側壁に当接していないときはガイドボール28を転動させながら)、防振枠18は撮影光軸Oと直交する方向へ自在に移動可能になっている。
防振枠18にはまた、シャッタユニット16に設けた2つの移動制限突起16dを挿入させる2つの移動制限孔18cが形成されている。図6ないし図12に示すように、各移動制限孔18cは、撮影光軸Oと直交する平面内において概ね正方形をなす矩形内面形状を有している。以下では、光軸直交平面内における各移動制限孔18cの内側壁の一方の対角線方向をX軸、他方の対角線方向をY軸と呼ぶ。防振枠18は、移動制限孔18cの内面に移動制限突起16dを当接させるまでの範囲で、撮影光軸Oと直交する平面内でシャッタユニット16(直進移動環14)に対して自在に移動することができる。
防振枠18は防振駆動アクチュエータ26によって駆動される。防振駆動アクチュエータ26は、シャッタユニット16側に支持される2つのコイル31、32と、防振枠18側に支持される2つの永久磁石34、36を有する。永久磁石34と36はそれぞれ、防振枠18に設けた磁石保持部18d、18eに固定されている。永久磁石34と36の形状及び大きさは略同一であり、それぞれ細長矩形の薄板状をなし、撮影光軸Oを通り、かつY軸に沿う仮想平面P(図6ないし図12)に関して対称の関係で配置される。より詳しくは、永久磁石34と36はそれぞれ、短手方向の略中央を通り長手方向に向く磁極境界線M1、M2(図8、図11)で分割される半割領域の一方がN極で他方がS極となっており、永久磁石34の磁極境界線M1と永久磁石36の磁極境界線M2が、Y軸方向の下方(後述する挿脱枠20の挿入位置側)から上方(後述する挿脱枠20の離脱位置側)に向かうにつれて、互いに離間するように傾斜している。仮想平面Pに対する永久磁石34の磁極境界線M1と永久磁石36の磁極境界線M2の傾斜角は、正逆で約45度に設定されている。つまり、永久磁石34と永久磁石36は互いの長手方向(磁極境界線M1、M2)を略直交させる関係にある。
図1、図8及び図11に示すように、コイル31、32は、略平行な一対の長辺部と該長辺部を接続する一対の湾曲部を有する空芯コイルであり、その形状及び大きさは略同一である。シャッタハウジング16aの後方側の面には位置決め突起16g、16hが一対ずつ突設され(図1)、コイル31はその空芯部に一対の位置決め突起16gを係合させる態様でシャッタユニット16に支持され、コイル32はその空芯部に一対の位置決め突起16hを係合させる態様でシャッタユニット16に支持されている。この支持状態でコイル31の長軸方向が永久磁石34の磁極境界線M1と略平行になり、コイル32の長軸方向が永久磁石36の磁極境界線M2と略平行になる。コイル31とコイル32はシャッタユニット16から延出される図示しないフレキシブル基板に接続され、更にレンズ鏡筒内の別のフレキシブル基板を中継してカメラの制御基板に接続されていて、この制御基板上の制御回路によってコイル31とコイル32の通電制御が行われる。
以上の構成の防振駆動アクチュエータ26では、コイル31と永久磁石34が光軸方向に対向しており、コイル31に通電すると、撮影光軸Oと直交する平面内で永久磁石34の磁極境界線M1(コイル31の長軸方向線)と略直交する方向への駆動力が作用する。この駆動力の作用方向をF1とする(図8、図11及び図12)。また、図14に示すようにコイル32と永久磁石36が光軸方向に対向しており、コイル32に通電すると、撮影光軸Oと直交する平面内で永久磁石36の磁極境界線M2(コイル32の長軸方向線)と略直交する方向への駆動力が作用する。この駆動力の作用方向をF2とする(図8、図11及び図12)。これら駆動力の作用方向F1、F2はいずれもX軸とY軸の両方に対して約45度の角度で交差する関係にあり、各コイル31、32への通電制御によって、撮影光軸Oと直交する平面内で防振枠18を任意の位置に移動させることができる。前述の通り、その移動範囲は移動制限孔18cが移動制限突起16dの内面に当接することによって規制される。
防振枠18の後部にセンサホルダ22が固定されている。センサホルダ22は磁石保持部18d、18eの後部を覆う形状をなし、永久磁石34の後方に位置する位置検出センサ38と、永久磁石36の後方に位置する位置検出センサ40を保持している。位置検出センサ38と位置検出センサ40はシャッタユニット16から延出される図示しないフレキシブル基板に接続され、更にレンズ鏡筒内の別のフレキシブル基板を中継してカメラの制御基板に接続されている。位置検出センサ38と位置検出センサ40によって、防振駆動アクチュエータ26による防振枠18の駆動位置を検出することができる。
防振枠18上には、撮影光軸Oと平行な回動軸42を中心として回動(揺動)可能に挿脱枠20が支持されている。回動軸42の両端部は、防振枠18に設けた軸支持孔18fと、防振枠18に固定される抜止部材44に固定されている。挿脱枠20は、防振挿脱レンズ12を保持するレンズ保持筒部20aと、回動軸42を挿通させる軸孔を有する軸孔部20bと、レンズ保持筒部20aと軸孔部20bを接続するアーム部20cを備えている。挿脱枠20は、図2ないし図8及び図12に示す挿入位置と、図9ないし図11に示す離脱位置の間で揺動が可能であり、防振枠18に設けたストッパ(挿入保持手段)18gにレンズ保持筒部20aに設けたストッパ当接部20dを当接させることで挿入位置が決まる。一端部と他端部を防振枠18と挿脱枠20に係止させたトーションコイルばねからなる挿脱枠付勢ばね(挿入保持手段、付勢部材)46が挿脱枠20を挿入位置方向へ付勢している。また挿脱枠20は、軸孔部20bと抜止部材44の間に挿入した圧縮ばねからなる光軸方向付勢ばね48によって前方に付勢されて光軸方向の位置が安定している。
挿脱枠20が挿入位置にあるとき、防振挿脱レンズ12が撮影光軸O上に位置する。防振枠18が移動制限孔18cの内面のうち挿入位置側の端部(図6ないし図12の下端部)に対して移動制限突起16dを当接させるY軸方向の移動規制位置(以下、離脱補助位置と呼ぶ)にある状態で、挿脱枠20が離脱位置に回動すると、防振挿脱レンズ12の中心が撮影光軸Oに対してY軸方向に変位する。防振枠18には、このときのレンズ保持筒部20aの移動軌跡(回動軸42を中心とする円弧状軌跡)に対応する形状をなす逃げ孔18hが光軸方向に貫通形成されており、逃げ孔18hにレンズ保持筒部20aの前端部が進入している。逃げ孔18hは防振枠18の外周部に貫通(開口)しており、この逃げ孔18hの開口部分を補強する橋絡部18iが設けられている。橋絡部18iは後方にオフセットして形成されており、挿脱枠20が離脱位置に回動したときにレンズ保持筒部20aと干渉しないようになっている。
直進移動環14内には、撮影光軸Oと平行な回動軸50を中心として、図6に示す挿入許容位置から図9に示す離脱強制位置の間で回動(揺動)可能に離脱駆動レバー24が支持されている。回動軸50は回動軸42の近傍に位置させて直進移動環14と一体に形成されており、離脱駆動レバー24の軸孔部24aに形成した軸孔に挿通されている。直進移動環14の後部には抜止板52が固定されて離脱駆動レバー24の後方移動を規制している。離脱駆動レバー24は、軸孔部24aから外径方向に延出されるアーム24bの先端付近に離脱押圧部24cを有していて、この離脱押圧部24cが挿脱枠20のアーム部20cに設けた被押圧部20eに当接可能である。図4や図5に示すように、離脱押圧部24cは離脱駆動レバー24の回動半径方向に向く平面である。被押圧部20eは、軸線を撮影光軸Oと平行とした円筒状突起の外周面として形成されており、離脱押圧部24cを形成する平面に対向している。そのため、離脱押圧部24cと被押圧部20eは、離脱駆動レバー24から挿脱枠20へ回動方向の力を伝達するが、撮影光軸Oと平行な方向への力を伝達しない関係にある。前述した挿脱枠付勢ばね46の付勢力は離脱位置から挿入位置方向(図6ないし図12の反時計方向)へ挿脱枠20を回動付勢しており、離脱駆動レバー24も、これと同方向(図6ないし図12の反時計方向)の挿入許容位置へ向けて離脱駆動レバー付勢ばね(挿脱制御手段、付勢部材)54によって回動付勢されている。直進移動環14内には、離脱駆動レバー付勢ばね54による付勢方向への離脱駆動レバー24の回動端、すなわち離脱駆動レバー24の挿入許容位置を決めるストッパ(挿脱制御手段)14b(図1ないし図3)が設けられている。ストッパ14bは直進移動環14の内周面に形成された溝部として形成され、離脱駆動レバー24の挿入許容位置を決める際には、この溝部の内面に被押圧部24dの一部が当接する。一方、挿脱枠付勢ばね46による付勢方向への挿脱枠20の回動は、ストッパ当接部20dとストッパ18gの当接によって規制される。挿脱枠20と離脱駆動レバー24がそれぞれのストッパに当接している状態が図6であり、このとき被押圧部20eと離脱押圧部24cが互いに離間している(図4、図5参照)。この被押圧部20eと離脱押圧部24cの間のクリアランスは、シャッタユニット16に対する防振枠18の可動範囲(移動制限孔18cの内面に移動制限突起16dが当接するまでの範囲)内では、被押圧部20eを離脱押圧部24cに接触させない大きさに設定されている。換言すれば、離脱駆動レバー24は、挿入許容位置にあるときに、防振駆動アクチュエータ26による防振枠18と挿脱枠20の防振用の駆動を規制しない。そして、挿脱枠20と離脱駆動レバー24に外力が加わらなければ、挿脱枠付勢ばね46の付勢力で挿脱枠20を挿入位置に保持する図6ないし図8の状態に維持される。
離脱駆動レバー24は軸孔部24aの近傍に被押圧部24dを備えている。レンズ鏡筒内には、離脱駆動レバー24の後方に位置させて離脱押圧突起(挿脱制御手段、分力付与部材)58が固定されており、収納状態になるときの直進移動環14の後方移動に応じて離脱押圧突起58が被押圧部24dに当接し、離脱駆動レバー24が挿入許容位置から離脱強制位置へ回動される。詳細には、離脱押圧突起58の先端部には端面カム58aが形成されており、直進移動環14が後退して離脱押圧突起58に接近すると被押圧部24dが端面カム58aに当接する。この当接によって、光軸方向後方への直進移動環14の移動力から離脱駆動レバー24を離脱駆動レバー付勢ばね54の付勢力に抗する方向(挿脱枠20の離脱位置方向)へ回動させる分力が生じ、前述のクリアランス分だけ離脱駆動レバー24が単独で回動してから離脱押圧部24cが挿脱枠20の被押圧部20eに当接する。すると、離脱押圧部24cと被押圧部20eを介して離脱位置方向への押圧力が挿脱枠20に伝達され、挿入付勢ばね46と離脱駆動レバー付勢ばね54の両方の付勢力に抗して離脱駆動レバー24が挿脱枠20を離脱方向へ押圧回動させる。挿脱枠20が離脱位置に達した後、離脱押圧突起58の側面に設けた撮影光軸Oと略平行な離脱保持面58bが被押圧部24dの側面に係合して離脱駆動レバー24が離脱強制位置に保持され、その結果、挿脱枠20が離脱位置に保持される(図9)。離脱押圧突起58はレンズ鏡筒を構成する任意の固定部材に設けることができるが、例えばレンズ鏡筒一体型のデジタルカメラであれば、直進移動環14よりも像面側に位置する固定部材として、撮影光学系の結像位置にイメージセンサを支持させるイメージセンサホルダを備え、このイメージセンサホルダ上に離脱押圧突起58を突設させるとよい。
以上の構造からなる防振レンズブロック10の動作を説明する。図6ないし図8に示す撮影状態では、挿脱枠20は挿脱枠付勢ばね46の付勢力によって挿入位置に保持されており、防振挿脱レンズ12の中心が撮影光軸Oと一致している。また、離脱駆動レバー24は、離脱駆動レバー付勢ばね54の付勢力によって挿入許容位置に保持されている。撮影状態では、レンズ鏡筒に加わる振れの方向と大きさに応じて、防振駆動アクチュエータ26によって防振枠18を光軸直交平面内で駆動することで防振挿脱レンズ12を撮影光軸Oに対してシフトさせ、結像面上での被写体像のずれ(像振れ)を抑制することができる。詳細には、レンズ鏡筒に内蔵したジャイロセンサによってレンズ鏡筒の移動角速度を検出し、その振れの角速度を時間積分して移動角度を求め、該移動角度から結像面上での像の移動量を演算すると共に、この像振れをキャンセルするための防振挿脱レンズ12(防振枠18)の駆動量及び駆動方向を演算する。そして、この演算値に基づいてコイル31とコイル32の通電制御を行う。すると、3つのガイドボール28に対して3箇所のボール当接面18aが支持案内を受けながら防振枠18が移動される。防振枠18に防振駆動を行わせるとき、挿脱枠20はストッパ当接部20dをストッパ18gに当接させる挿入位置に保持されており、防振枠18と挿脱枠20(防振挿脱レンズ12)は一体に移動される。前述の通り、被押圧部20eと離脱押圧部24cの間にクリアランスが設けられているため、離脱駆動レバー24は、防振駆動アクチュエータ26による防振枠18と挿脱枠20の防振用の駆動を規制しない。
撮影状態では、移動制限突起16dと移動制限孔18cの内面の当接による防振枠18の移動端位置を用いて位置検出センサ38、40の校正を行うことができる。防振駆動アクチュエータ26を構成するコイル31、32と永久磁石34、36の各ペアの駆動力の作用方向F1、F2はX軸及びY軸と略45度の関係で交差しており、移動制限突起16dに対して移動制限孔18cのX軸方向の両端部を当接させる移動端を防振駆動アクチュエータ26のX軸の駆動基準位置とし、移動制限突起16dに対して移動制限孔18cのY軸方向の両端部を当接させる移動端をY軸の駆動基準位置とすることができる。撮影状態における防振枠18の実用上の防振駆動範囲は、移動制限突起16dが移動制限孔18cの内面に当接しない範囲で設定される。
撮影状態から収納状態になるとき、レンズ鏡筒全体を進退駆動するモータによって防振レンズブロック10(直進移動環14)が光軸方向後方に移動され、やがて直進移動環14と共に後退している離脱駆動レバー24の被押圧部24dが、離脱押圧突起58の端面カム58aに当て付く。すると、被押圧部24dが端面カム58aに押圧されて、直進移動環14の後退移動力から分力が生じて離脱駆動レバー付勢ばね54の付勢力に抗して離脱駆動レバー24が挿入許容位置から離脱強制位置へ向けて回動され、離脱押圧部24cが被押圧部20eに当接する。前述の通り、挿脱枠20には挿脱枠付勢ばね46によって挿入位置側への付勢力が作用しており、離脱押圧部24cを被押圧部20eに当接させた離脱駆動レバー24は、挿脱枠付勢ばね46の付勢力に抗して挿脱枠20を挿入位置から離脱位置へ向けて押圧しようとする。加えて、挿脱枠20を支持する防振枠18に対して、3つの引張ばね30によってボール当接面18aをガイドボール28に押し付けさせる方向の付勢力が作用している。つまり、挿脱枠20と防振枠18にはそれぞれ挿脱枠付勢ばね46と引張ばね30の付勢力による移動抵抗が作用している。ここで、挿脱枠付勢ばね46によって与えられる挿脱枠20の回動抵抗が、引張ばね30によって与えられる防振枠18の移動抵抗よりも大きく設定されている。そのため、挿脱枠20に作用する押圧力が防振枠18に伝わり、挿脱枠20の離脱位置方向への回動が開始されるよりも前に、防振枠18が挿脱枠20と共に離脱位置方向へ移動される。そして、移動制限突起16dに対して移動制限孔18cのY軸方向端部(挿入位置側の端部)を当接させる離脱補助位置(図9ないし図11)まで防振枠18が移動される。前述の通り、撮影状態での防振枠18の実用上の防振駆動範囲は、移動制限孔18cの内面が移動制限突起16dに当接する箇所を含まないため、離脱補助位置は実用上の防振駆動範囲の外側に位置している。防振枠18が離脱補助位置に達してそれ以上の移動が規制されると、挿脱枠20が挿入位置から離脱位置へ単独で回動される。つまり、防振挿脱レンズ12の離脱移動は、防振枠18の離脱補助位置へのY軸方向の移動と、防振枠18に対する挿脱枠20の離脱位置への回動の合成移動として行われる。
防振枠18の離脱補助位置への移動と挿脱枠20の離脱位置への回動によって、防振挿脱レンズ12が図9ないし図11に示すように光路(撮影光軸O)上から離脱される。直進移動環14が後方への移動を続けると、離脱押圧突起58の離脱保持面58bが被押圧部24dに当接して離脱駆動レバー24が離脱強制位置に保持され(図9)、挿脱枠20は離脱駆動レバー24と共に離脱押圧突起58によって離脱位置に保持されて挿入位置への回動が規制される。図示しないが、レンズ鏡筒が収納状態まで達すると、防振挿脱レンズ12(レンズ保持筒部20a)の離脱によって空いた直進移動環14内の空間に後方の部材(例えば、撮影状態で防振挿脱レンズ12の後方に位置する別の光学要素)が進入する。これにより、複数の光学要素を光軸上に直列状に並べて収納するタイプのレンズ鏡筒に比べて、収納時の光軸方向サイズを小さくすることができる。
収納状態から撮影状態に移行するときには逆に、直進移動環14が前方に移動されて離脱押圧突起58による離脱駆動レバー24の押圧(離脱強制位置への保持)が解除され、離脱駆動レバー24が離脱駆動レバー付勢ばね54の付勢力によって図6に示す挿入許容位置に戻る。すると、挿脱枠付勢ばね46の付勢力によって挿脱枠20が離脱位置から挿入位置へと回動される。これに伴って防振枠18に対する離脱補助位置への保持も解除され、防振枠18は防振駆動アクチュエータ26によって駆動可能な状態になる。そして、撮影状態になるときに前述した位置検出センサ38、40の校正が行われる。
以上の防振レンズブロック10では、防振挿脱レンズ12を保持する挿脱枠20や防振枠18とは別に離脱駆動レバー24を直進移動環14内に支持し、撮影状態から収納状態になるときに、この離脱駆動レバー24を離脱押圧突起58で押圧することによって離脱強制位置へ動作させ、離脱駆動レバー24を介して挿脱枠20を離脱位置へ押圧移動させている。離脱駆動レバー24は、挿脱枠20の回動軸42と平行な回動軸50によって軸支されて撮影光軸Oと直交する平面に沿って回動されるため、離脱押圧突起58の押圧力を受けて光軸方向の負荷が伝わる部位は離脱駆動レバー24までとなり、挿脱枠20や防振枠18に対して光軸方向への負荷が作用しない。前述したように、離脱押圧部24cと被押圧部20eは、撮影光軸Oと平行な方向への力を伝達しない形状の面として形成されているため、仮に離脱押圧突起58によって押圧された離脱駆動レバー24が回動軸50の軸線に沿う方向に若干量移動しても、挿脱枠20が回動軸42の軸線に沿う方向に押圧されることがない。これにより、挿脱枠20や防振枠18の支持機構への負荷を軽減させ、防振挿脱レンズ12の高精度な駆動が保証される。特に、離脱押圧突起58により離脱駆動レバー24を押圧したときに、防振枠18のボール当接面18aとシャッタユニット16のボール当接面16fの間に挟持されるガイドボール28に対して光軸方向に過大な負荷がかからず、ボール当接面18aやボール当接面16f上にガイドボール28による打痕が形成されるおそれがない。
また、離脱駆動レバー24を介在させることで、離脱押圧突起58による光軸方向の押圧力が挿脱枠20や防振枠18へ直接的に作用しない構成になっているため、防振枠18とシャッタユニット16の間にガイドボール28を挟持させるための引張ばね30の付勢力は、離脱押圧突起58からの押圧力による負荷変動を考慮に入れずに設定することができる。具体的には、引張ばね30の付勢力が強すぎると、防振枠18を駆動する防振駆動アクチュエータ26に対する負荷が大きくなってしまい、引張ばね30の付勢力が小さすぎるとガイドボール28が脱落するおそれがあるので、そのバランスに留意して引張ばね30の付勢力を設定すればよい。仮に、本実施形態と異なり離脱押圧突起58による光軸方向の押圧力が防振枠18へ作用するような構成であると、引張ばね30で設定した上記のような付勢力のバランスが崩れてしまうが、本実施形態の構成によれば、そのような不具合を避けることができる。
また、離脱押圧突起58によって押圧される離脱駆動レバー24は、防振枠18の移動に応じて回動軸42の位置を変化させる挿脱枠20とは異なり、直進移動環14内での回動軸50の位置を変化させないため、防振枠18の移動位置に影響されることなく離脱押圧突起58との位置関係を一定に保つことができる。これにより、離脱駆動レバー24の被押圧部24dと離脱押圧突起58の端面カム58aの相対位置がずれることがなく、離脱駆動レバー24を高精度に駆動することができる。離脱駆動レバー24と挿脱枠20の間の当接箇所は、離脱駆動レバー24の回動半径方向に向く平面状の離脱押圧部24cと、円筒状外面の突起部である被押圧部20eによって構成されているため、防振枠18の防振用移動によって挿脱枠20の位置が変化しても、挿入許容位置から離脱強制位置への離脱駆動レバー24の回動に際して離脱押圧部24cを被押圧部20eに確実に当接させ、挿脱枠20を離脱位置まで回動させることができる。
以上、図示実施形態に基づき説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、図示実施形態では、像振れ補正用の移動を担う防振枠18は、ガイドボール28に支持されて撮影光軸Oと直交する面に沿って自在に移動可能であり、挿脱枠20は防振枠18上に回動軸42を介して軸支された回動部材となっているが、防振枠18に代えてX軸に沿って直進移動可能な第1ステージを備え、挿脱枠20に代えてY軸に沿って直進移動可能な第2ステージを備えた態様とすることもできる。この態様では、防振駆動アクチュエータ26の永久磁石34、36を第2ステージに支持させ、第1ステージと第2ステージを組み合わせた移動によって像振れ補正を行うとよい。
また図示実施形態では、ガイドボール28を挟んで防振枠18を支持しているのがシャッタユニット16であるが、防振枠18の支持部材はシャッタユニット以外でもよい。例えば、直進移動環14の内部に一体形成したフランジ部に移動制限突起16dやボール支持孔16e(ボール当接面16f)相当の部位を設けて、シャッタユニット16を介さずに防振枠18を可動に支持してもよい。
10 防振レンズブロック
12 防振挿脱レンズ(光学要素)
14 直進移動環(進退部材)
14b ストッパ(挿脱制御手段)
16 シャッタユニット(進退部材)
16d 移動制限突起
16e ボール支持孔
16f ボール当接面(第1の平面)
18 防振枠(防振移動部材)
18a ボール当接面(第2の平面)
18c 移動制限孔
18g ストッパ(挿入保持手段)
20 挿脱枠(挿脱移動部材)
20d ストッパ当接部
20e 被押圧部
22 センサホルダ
24 離脱駆動レバー
24c 離脱押圧部
24d 被押圧部
26 防振駆動アクチュエータ(防振駆動手段)
28 ガイドボール(防振案内部材、球状転動体)
30 引張ばね(接近付勢部材)
31 32 コイル
34 36 永久磁石
38 40 位置検出センサ
44 抜止部材
46 挿脱枠付勢ばね(挿入保持手段、付勢部材)
54 離脱駆動レバー付勢ばね(挿脱制御手段、付勢部材)
58 離脱押圧突起(挿脱制御手段、分力付与部材)
58a 端面カム
58b 離脱保持面
O 撮影光軸

Claims (9)

  1. 撮影光学系の光軸方向に移動可能で、撮影状態と撮影を行わない収納状態で光軸方向の異なる位置に移動される進退部材;
    上記進退部材に対して光軸と直交する面に沿って移動可能に支持される防振移動部材;
    光学要素を保持し、上記撮影光学系の光軸上に上記光学要素を位置させる挿入位置と、該光軸上から上記光学要素を離脱させる離脱位置に移動可能に上記防振移動部材上に支持される挿脱移動部材;
    上記撮影状態で上記挿脱移動部材を上記挿入位置に保持させる挿入保持手段;
    上記進退部材に対して光軸と直交する面に沿って移動可能に支持され、上記挿入位置にある上記挿脱移動部材に対して当接せず上記防振移動部材の可動範囲内での該挿脱移動部材の移動を規制しない挿入許容位置と、上記挿脱移動部材に当接して上記挿入位置から上記離脱位置へ押圧移動させる離脱強制位置に移動可能な離脱駆動部材;及び
    上記撮影状態で上記離脱駆動部材を上記挿入許容位置に保持させ、上記進退部材が上記撮影状態の位置から上記収納状態の位置へ光軸方向に移動するとき、上記離脱駆動部材を上記挿入許容位置から上記離脱強制位置へ移動させる挿脱制御手段;
    を備えることを特徴とする光学要素の位置制御装置。
  2. 請求項1記載の光学要素の位置制御装置において、上記撮影光学系に加わる振れに応じて、上記防振移動部材を光軸と直交する面に沿う任意の位置に駆動して像振れ補正を行う防振駆動手段を備えている光学要素の位置制御装置。
  3. 請求項1または2記載の光学要素の位置制御装置において、上記挿脱制御手段は、
    上記離脱駆動部材を上記挿入許容位置方向に移動付勢する付勢部材;
    上記進退部材に設けられ、上記付勢部材の付勢力によって上記離脱駆動部材が当接して上記挿入許容位置を定めるストッパ;及び
    上記撮影状態では上記離脱駆動部材と光軸方向に離間し、上記進退部材が上記撮影状態の位置から上記収納状態の位置へ光軸方向に移動するとき、上記離脱駆動部材との光軸方向間隔を小さくして該離脱駆動部材に当接し、該離脱駆動部材に対して上記挿入許容位置から上記離脱強制位置への移動分力を与える分力付与部材;
    を備えている光学要素の位置制御装置。
  4. 請求項1ないし3のいずれか1項記載の光学要素の位置制御装置において、上記進退部材は、上記撮影状態から上記収納状態になるとき物体側から像面側に移動し、
    上記進退部材に形成した、像面側を向き光軸と直交する第1の平面;
    上記防振移動部材に形成した、物体側を向いて上記第1の平面に対向し光軸と直交する第2の平面と;
    上記第1の平面と上記第2の平面の間に挟持され、上記進退部材に対する上記防振移動部材の上記光軸直交面内での移動を許す防振案内部材;及び
    上記第1の平面と上記第2の平面を接近させる方向に上記進退部材に対して上記防振移動部材を付勢して上記防振案内部材の挟持状態を維持させる接近付勢部材;
    を有し、
    上記離脱駆動部材は上記防振移動部材よりも像面側に位置させて上記進退部材に支持されている光学要素の位置制御装置。
  5. 請求項4記載の光学要素の位置制御装置において、上記防振案内部材は球状転動体である光学要素の位置制御装置。
  6. 請求項4または5記載の光学要素の位置制御装置において、上記分力付与部材は、撮影状態で上記進退部材よりも像面側に位置する固定部材に設けられ、該固定部材から物体側に突出された突出部からなる光学要素の位置制御装置。
  7. 請求項1ないし6のいずれか1項記載の光学要素の位置制御装置において、上記挿脱移動部材は光軸と平行な回動軸を中心として回動可能に上記防振移動部材に軸支されており、上記離脱駆動部材は、上記挿脱移動部材の回動軸と平行な回動軸を中心として回動可能に上記進退部材に軸支されている光学要素の位置制御装置。
  8. 請求項7記載の光学要素の位置制御装置において、上記挿脱移動部材は、光軸と平行な軸線の円筒状突起の外周面からなる被押圧部を有し、上記離脱駆動部材は、その回動半径方向に向く平面からなる離脱押圧部を有し、
    上記挿脱移動部材が上記挿入位置にあり、かつ上記離脱駆動部材が上記挿入許容位置にあるとき、上記被押圧部と上記離脱押圧部が離間して対向し、上記離脱駆動部材が上記挿入許容位置から上記離脱強制位置に向けて回動すると、上記離脱押圧部が上記被押圧部に当接する光学要素の位置制御装置。
  9. 請求項1ないし8のいずれか1項記載の光学要素の位置制御装置において、上記挿入保持手段は、
    上記挿脱移動部材を上記挿入位置に移動付勢する付勢部材;及び
    上記防振移動部材に設けられ、上記付勢部材の付勢力によって上記挿脱移動部材が当接して上記挿入位置を定めるストッパ;
    を備えている光学要素の位置制御装置。
JP2011076925A 2011-02-28 2011-03-31 光学要素の位置制御装置 Expired - Fee Related JP5758167B2 (ja)

Priority Applications (6)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011076925A JP5758167B2 (ja) 2011-03-31 2011-03-31 光学要素の位置制御装置
US13/372,955 US9563066B2 (en) 2011-02-28 2012-02-14 Position controller for optical element
TW101105764A TW201250323A (en) 2011-02-28 2012-02-22 Position controller for optical element
CN2012100484975A CN102650796A (zh) 2011-02-28 2012-02-28 用于光学元件的位置控制器
CN2012200695134U CN202494846U (zh) 2011-02-28 2012-02-28 用于光学元件的位置控制器
KR1020120020309A KR20120098533A (ko) 2011-02-28 2012-02-28 광학 요소의 위치 제어장치

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011076925A JP5758167B2 (ja) 2011-03-31 2011-03-31 光学要素の位置制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2012211967A true JP2012211967A (ja) 2012-11-01
JP5758167B2 JP5758167B2 (ja) 2015-08-05

Family

ID=47266001

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011076925A Expired - Fee Related JP5758167B2 (ja) 2011-02-28 2011-03-31 光学要素の位置制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5758167B2 (ja)

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005189516A (ja) * 2003-12-25 2005-07-14 Nitto Kogaku Kk 鏡筒駆動機構
JP2006058455A (ja) * 2004-08-18 2006-03-02 Nitto Kogaku Kk 鏡筒駆動機構
JP2007206210A (ja) * 2006-01-31 2007-08-16 Nikon Corp レンズ鏡筒及びカメラ
US20100128365A1 (en) * 2008-11-21 2010-05-27 Premier Image Technology(China) Ltd. Retractable zoom lens
JP2011059331A (ja) * 2009-09-09 2011-03-24 Nikon Corp レンズ鏡筒およびカメラ

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005189516A (ja) * 2003-12-25 2005-07-14 Nitto Kogaku Kk 鏡筒駆動機構
JP2006058455A (ja) * 2004-08-18 2006-03-02 Nitto Kogaku Kk 鏡筒駆動機構
JP2007206210A (ja) * 2006-01-31 2007-08-16 Nikon Corp レンズ鏡筒及びカメラ
US20100128365A1 (en) * 2008-11-21 2010-05-27 Premier Image Technology(China) Ltd. Retractable zoom lens
JP2011059331A (ja) * 2009-09-09 2011-03-24 Nikon Corp レンズ鏡筒およびカメラ

Also Published As

Publication number Publication date
JP5758167B2 (ja) 2015-08-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5797570B2 (ja) 光学要素の位置制御装置
US8396358B2 (en) Optical device having an image-stabilizing insertable/removable optical element
US8773762B2 (en) Lens barrel having an image-stabilizing insertable/removable optical element
JP5718094B2 (ja) 防振挿脱光学要素の位置制御装置
KR20120098535A (ko) 퇴피가능한 광학 요소의 위치 제어장치
US8498528B2 (en) Position controller for image-stabilizing insertable/removable optical element
EP2243055B1 (en) Optical apparatus and image pickup apparatus provided with the optical apparatus
JP4980024B2 (ja) 像振れ補正装置
WO2018105200A1 (ja) レンズ案内装置、レンズ移動装置及び撮像装置
JP2008261917A (ja) レンズ鏡筒
US9563066B2 (en) Position controller for optical element
JP2011215389A (ja) レンズ鏡筒
JP2011209652A (ja) レンズ鏡筒
GB2427931A (en) Optical image stabilizer
JP2008261929A (ja) レンズ鏡筒
JP5758167B2 (ja) 光学要素の位置制御装置
JP2014174491A (ja) 光学機器の防振機構
JP5758201B2 (ja) 防振挿脱光学要素を有する光学機器
JP2012203082A (ja) 防振挿脱光学要素を有するレンズ鏡筒
JP2014174324A (ja) 光学要素の位置制御装置
JP2013025259A (ja) 退避光学要素の位置制御装置
JP6030007B2 (ja) 光学要素の位置制御装置
JP6050142B2 (ja) レンズ鏡筒
JP5970201B2 (ja) 防振挿脱光学要素の位置制御装置
JP6099119B2 (ja) レンズ鏡筒およびそれを用いた光学撮像装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20140115

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20141022

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20141104

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20141225

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20150130

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20150526

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20150603

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5758167

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees