JP4488278B2 - 鏡筒駆動機構 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、鏡筒駆動機構に係り、特に光学系機器に用いられる鏡筒駆動機構に関する。
【0002】
【従来の技術】
鏡筒駆動機構は、静止画像や動画の撮像を行う撮像部に対して、撮像光学系を構成するレンズ群の位置調節を行うために使用される。例えば、カメラの変倍機構における変倍用のレンズ群を撮像部に対して接離移動させる場合に、鏡筒駆動機構が適用される(例えば特許文献1参照)。
従来の鏡筒駆動機構では、図5に示すように、第一レンズ群101〜第三レンズ群103をそれぞれ別個に保持する第一レンズ枠104〜第三レンズ枠106が、各第一レンズ群101〜第三レンズ群103の光軸を同軸上とし、かつ前方(図では左側)から第一レンズ群101、第二レンズ群102、第三レンズ群103の順に配置されるように、固定筒107内部に格納されている。また、固定筒107の内側には、固定筒107の内径よりも僅かに小さい外径の略円筒形状に形成されて、第一レンズ枠104及び第二レンズ枠105を光軸方向に沿って移動させるカム筒108が回動可能に設けられている。そして、カム筒108の内周面には、カム溝111、112が設けられており、このカム溝111、112が、第一レンズ枠101及び第二レンズ枠102の後端部に設けられた従動突起109、110と係合して、第一レンズ枠101及び第二レンズ枠102を案内する。このカム筒108には、カム筒108を回動駆動させる駆動源(図示省略)が接続されている。
また、カム筒108の内部には、第二レンズ枠102を光軸方向に移動自在に保持するとともに、第一レンズ枠101及び第二レンズ枠102の従動突起109、110に係合し、周方向の移動を規制するための切欠113、114を有するキー鏡筒115が格納されている。キー鏡筒115と固定筒107とによりカム筒108の前後方向の移動を規制している。そしてキー鏡筒115には、第二レンズ枠102を光軸に沿って移動させて焦点を合わせるモータ116が設けられている。
【0003】
そして、図5においては、カメラの未使用時で各レンズ群101〜103が近接した状態(沈胴状態)であり、使用時になると、所望の倍率で撮影できるように、上記駆動源及びモータ116が駆動して各第一レンズ枠104〜第三レンズ枠106を移動させる。この際、第一レンズ枠101及び第二レンズ枠102は、駆動源によるカム筒108の回動に伴って、各従動突起109、110が切欠113、114に沿いながら、カム溝111、112に案内されて移動する。
なお、使用時には、最も広い範囲の被写体を捉えられる状態(ワイド状態:図5)から、最も狭い範囲ではあるが最も高倍率で被写体を捉えられる状態(テレ状態:図6)まで間で撮影に適する状態が選択される。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−333566号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
近年、各種機器と同様にカメラ等の光学系機器においても小型化が望まれており、光学系機器の構成部材となる鏡筒駆動機構においても例外ではない。鏡筒駆動機構の小型化には、その外形をなす固定筒107を小型化しなければならないが、上記したようなカム筒10の前後方向の移動を規制する構成であると、固定筒107の厚み分だけしか第一レンズ群101及び第二レンズ群102を移動することができないため、小型化に伴って第一レンズ群101及び第二レンズ群102の移動量が少なくなり、ズームできる範囲が縮小化されてしまう。
このため、固定筒108からカム筒108を繰り出すようにすることで、第一レンズ群101及び第二レンズ群102の移動量を延長する方式が考えられるが、このような構成にすると、繰り出しにより延長された移動量に切欠113、114が対応するように、キー鏡筒115をカム筒108と同様に光軸方向に移動させなければならない。キー鏡筒115を光軸方向に移動させるには、少なくともキー鏡筒115とカム筒108とが同調して回動しないための機構を設けなければならず、結局鏡筒駆動機構の小型化の弊害になってしまう。
また、キー鏡筒115を光軸方向に移動させる機構にすると、モータ116と第二レンズ枠102との位置関係が変動してしまうために、この位置関係が変動しないようにモータ116を固定する部材が必要になってしまい、結局鏡筒駆動機構の小型化の弊害になってしまう。
【0006】
本発明は、キー鏡筒を光軸方向に移動させなくてもカム筒の繰り出しを可能とすることで、鏡筒駆動機構を小型化し、この鏡筒駆動機構が適用されるカメラ等の光学系機器を小型化することを図る。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明の鏡筒駆動機構は、
外側に向けて突出する第一筒用従動突起及び内側に向けて突出する第二筒用従動突起を有し、第一レンズ群を保持する第一鏡筒と、
外側に向けて突出する枠用従動突起を有し、前記第一レンズ群よりも後方に配置される第二レンズ群を前記第一鏡筒の内側で保持する第一レンズ枠と、
前記第一鏡筒の内側に配置されて、前記枠用従動突起が貫通されて周方向への移動を規制した状態で、前記第一レンズ枠を光軸方向に移動自在に保持するとともに、前記第二筒用従動突起と係合して周方向への移動を規制した状態で、前記第一鏡筒を光軸方向に移動自在に保持する第二鏡筒とを備える鏡筒移動機構において、
外周面に第一ヘリコイドネジが形成されるとともに、内周面に前記第一筒用従動突起及び前記枠用従動突起のそれぞれに係合して案内する複数のカム溝が形成されて、前記第一鏡筒及び前記第一レンズ枠を光軸方向に移動させるカム筒と、
内周面に前記第一ヘリコイドネジに螺合する第二ヘリコイドネジが形成されて、前記第一ヘリコイドネジと前記第二ヘリコイドネジとが螺合された状態で前記カム筒を格納するとともに、光軸方向への移動を規制した状態で前記第二鏡筒を格納する固定筒とを備え、
前記カム筒を前記固定筒に対して相対的に回動させると、前記第一ヘリコイドネジ及び前記第二ヘリコイドネジによって、前記カム筒が光軸方向に移動し、
第二鏡筒の外周面には、前記第二筒用従動突起に係合して、前記第二筒用従動突起を周方向への移動を規制した状態で光軸方向に案内する溝が、光軸方向に沿うように形成されていて、
前記第二筒用従動突起は、前記第一筒用従動突起よりも後方に配置され、
前記第一鏡筒の後端部には、前記第一筒用従動突起と前記枠用従動突起とが近接した際に、前記枠用従動突起を収納する収納切欠が形成されていることを特徴としている。
【0008】
請求項1記載の発明によれば、カム筒は第一ヘリコイドネジ及び第二ヘリコイドネジと螺合した状態で固定筒に格納されているので、第一ヘリコイドネジ及び第二ヘリコイドネジの螺合を維持できる範囲であれば、カム筒を固定筒から光軸方向に移動させることができる。また、第二鏡筒が固定筒により光軸方向の移動を規制された状態で格納されているために、固定筒を固定してカム筒を回動させれば、その回動に伴ってカム筒自体を繰り出すことができる。そのうえ、この回動時に第二鏡筒も固定させていると、第二鏡筒が第二筒用従動突起の周方向の移動を規制した状態でカム筒のカム溝が第一筒用従動突起を案内するので、第一鏡筒も光軸方向に移動する。この際、第二鏡筒が第一レンズ枠の枠用従動突起の周方向の移動を規制した状態でカム溝が枠用従動突起を案内するので、第一レンズ枠も光軸方向に沿って移動させられる。
このように、第二鏡筒(キー鏡筒)を光軸方向に移動させなくとも、カム筒の繰り出しを可能としているので、第二鏡筒とカム筒とを同調して回動させないための機構などを設置しなくともよく、鏡筒駆動機構を小型化することができる。したがって、鏡筒駆動機構が適用されるカメラ等の光学系機器を小型化できる。
また、請求項1記載の発明によれば、第一鏡筒の後端部には、第一筒用従動突起と枠用従動突起とが近接した際に、枠用従動突起を収納する収納切欠が形成されているので、第一鏡筒の後端よりも前側に枠用従動突起を配置することができ、第一鏡筒及び第一レンズ枠の光軸方向の移動距離を極力大きく確保することができる。したがって、鏡筒駆動機構の小型化を向上できる。
【0011】
請求項2記載の発明は、請求項1に記載の鏡筒駆動機構において、
前記第二レンズ群よりも後方に配置される第三レンズ群を前記第二鏡筒の内側で保持する第二レンズ枠と、
前記第二レンズ枠を光軸方向に移動させて、前記第三レンズ群の位置調整を行うためのモータと、を備え、
前記モータは、前記第二鏡筒に固定されていることを特徴としている。
【0012】
請求項2記載の発明によれば、モータが第二鏡筒に固定されているので、モータを取り付けるための部材を極力省略することができ、第二鏡筒の内径を小さくできる。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明の実施形態について、図1〜図4を参照にして説明する。本実施形態では、鏡筒駆動機構1を光学系機器の一例として例示されるデジタルカメラに適用した場合を説明することとする。図1は本実施形態たる鏡筒駆動機構1の光軸に沿った断面図であって沈胴状態にある場合を示し、図2は同断面図であってワイド状態にある場合を示し、図3は同断面図であってテレ状態にある場合を示す説明図である。
なお、以下の説明において、デジタルカメラが最も広い範囲の被写体を捉えられる状態をワイド状態(最も広い範囲で撮像可能な状態)といい、最も狭い範囲ではあるが最も高倍率で被写体を捉えられる状態をテレ状態(最も狭い範囲で撮像可能な状態)といい、デジタルカメラの未使用時であって各部が格納されて最もコンパクトにされた状態を沈胴状態というものとする。
【0014】
鏡筒駆動機構1の内部には、第一レンズ群2、第二レンズ群3及び第三レンズ群4が、第一鏡筒5、第一レンズ枠6及び第二レンズ枠7によって、前方(図では左側)から第一レンズ群2、第二レンズ群3、第三レンズ群4という順で、かつ各光軸が同軸上となるように保持されている。
【0015】
第一鏡筒5は、後端が開口した略円筒形状に形成されており、その前端部で第一レンズ群2を保持するものである。この第一鏡筒5の後端部における外周面には外側に向けて突出する第一筒用従動突起51が、第一筒用従動突起51よりも後方の内周面には内側に向けて突出する第二筒用従動突起52が、後端部には後方が開口となるように軸方向に沿って切り欠かれた切欠53が、第一鏡筒5の中心線を中心とする同一円周上において120度の間隔でそれぞれ3つ設けられている。これら第一筒用従動突起51、第二筒用従動突起52及び切欠53は、それぞれ周方向にずれた位置に設置されている。
【0016】
第一鏡筒5の内側には、第一レンズ枠6及び第二レンズ枠7を光軸方向に沿って移動自在に保持する略円筒形状の第二鏡筒8が設けられている。第二鏡筒8の側壁には、当該側壁を貫通するように形成されたスリット81が光軸方向に沿って設けられている。
また、第二鏡筒8の外側面には、第一鏡筒5の第二筒用従動突起52が係合する溝82が光軸方向に沿うように設けられている。この溝82は、第二筒用従動突起52を周方向への移動を規制した状態で光軸方向に案内するものであるため、その幅は第二筒用従動突起52の外径よりも僅かに小さく設定されている。
そして、第二鏡筒8の後端周縁には、外方に向かって延出する延出部83が設けられている。ここで鏡筒駆動機構1が光学系機器に適用された際には、第二鏡筒8の内部における後端部にデジタルカメラの撮像部Aが配置されるようになっている。
【0017】
第二鏡筒8の内側には、第一レンズ群2の後方で第二レンズ群3を保持する第一レンズ枠6が設けられている。この第一レンズ枠6には、第二レンズ群3の周囲に接触して保持する略円筒形状の保持部61と、保持部61の後端部から外方に向かって延出して、第二鏡筒8に装着される装着部62とが備えられている。装着部62は、保持部61の中心線を中心とする同一円周上において120度の間隔でそれぞれ3つ設けられている(図1〜3においては1つのみ図示)。
装着部62の後部には、外方に向かって突出する枠用従動突起63が第二鏡筒8のスリット81に内側から貫通するように形成されている。ここで枠用従動突起63の外径がスリット81の幅よりも僅かに小さく設定されているので、枠用従動突起63はスリット81によって光軸方向に対しては案内されるものの、周方向に対してはその移動を規制されるようになっている。
また、第一レンズ枠6の前方には遮光板64及び伸縮自在な群間バネ65が設けられている。
【0018】
また、第二鏡筒8の内側における第二レンズ群3の後方には、第三レンズ群4を保持する第二レンズ枠7が設けられている。この第二レンズ枠7の外周には、第二レンズ枠7を光軸方向に移動させて第三レンズ群4の位置調整を行うためのモータ9が連結されている。このモータ9は、第二鏡筒8の内側に固定されていて、モータ9が回転することにより、第三レンズ群4と撮像部Aとの間隔が調整されて焦点が合うようになっている。
【0019】
第一鏡筒5の外側には、第一鏡筒5及び第一レンズ枠6を光軸方向に移動させる筒形状のカム筒10が設けられている。カム筒10の外周面には、デジタルカメラの駆動部(図示省略)により動力が伝達されるギア(図示省略)が形成されている。また、カム筒10の外周面における後方側には、第一ヘリコイドネジ11が形成されている。また、カム筒10の内周面には、図4に示すように、各第一筒用従動突起51及び各枠用従動突起63のそれぞれに係合する複数の筒用カム溝12及び枠用カム溝13が形成されている。この筒用カム溝12及び枠用カム溝13は、第一鏡筒5を繰り出しながら、その繰り出し量に応じる位置に第一レンズ枠6が移動するように形成されている。ここで、デジタルカメラを落下させた際の衝撃に耐えやすくするために、筒用カム溝12の方が枠用カム溝13よりも深く形成されている。そして、第一筒用従動突起51及び枠用従動突起63のワイド状態における位置は、図4におけるB地点であり、テレ状態における位置はC地点、沈胴状態における位置はD地点である。
【0020】
カム筒10の外側には、光軸方向の移動を規制した状態で第二鏡筒8を回動自在に格納する固定筒14が設けられている。この固定筒14の外径は、第二鏡筒8の延出部83の外径とほぼ同径に設定されており、第二鏡筒8を固定筒14に格納させると、延出部83の前面と固定筒14の後端面とが接触することになって、第二鏡筒8の前方への移動が規制されるようになっている。また、固定筒14の内周面には、カム筒10の第一ヘリコイドネジ11に螺合する第二ヘリコイドネジ15が形成されている。
【0021】
次に、鏡筒駆動時における各部の動作について説明する。ここで鏡筒駆動機構1がデジタルカメラに適用された際には、固定筒14及び第二鏡筒8がデジタルカメラの構造体に固定されて、その周方向の移動が規制されている。
【0022】
図1に示すように、鏡筒駆動機構1が沈胴状態における場合には、第一筒用従動突起51と枠用従動突起63とが近接するため第一鏡筒5の切欠53内に枠用従動突起63が収納される。つまり切欠53は上記した収納切欠として機能する。
そして、図示しない駆動部の駆動によりカム筒10が回動すると、第一筒用従動突起51及び枠用従動突起63が、筒用カム溝12及び枠用カム溝13に沿って移動する。このとき、枠用従動突起63は第二鏡筒8のスリット81によって周方向の移動が規制されているので、第一レンズ枠6はカム筒10に同調して回動することなく光軸方向に移動する。また、第一鏡筒5においても、第二筒用従動突起52が第二鏡筒8の溝82によって周方向の移動が規制されているので、カム筒10に同調して回動することなく光軸方向に移動する。
【0023】
その後、カム筒10が所定距離だけ回動すると、第一鏡筒5及びカム筒10が繰り出されて、図2に示すようなワイド状態になる。その後、さらにカム筒10が回動すると、カム筒10は固定筒14から繰り出されるものの、第一鏡筒5がカム筒10内に戻されて、図3に示すようにテレ状態になる。この際においても、第一筒用従動突起51と枠用従動突起63とが近接するため、枠用従動突起63が第一鏡筒5の切欠53内に収納される。
ここで、第一レンズ群2及び第二レンズ群3の位置に応じて、モータ9が第二レンズ枠7の位置調整して第三レンズ群4を移動させることにより、焦点が撮像部Aに合うこととなる。
【0024】
以上のように、本実施形態の鏡筒駆動機構1によれば、カム筒10は第一ヘリコイドネジ11及び第二ヘリコイドネジ15と螺合した状態で固定筒に格納されているので、第一ヘリコイドネジ11及び第二ヘリコイドネジ15の螺合を維持できる範囲であれば、カム筒10を固定筒14から光軸方向に移動させることができる。また、第二鏡筒8が固定筒14により光軸方向の移動を規制された状態で格納されているために、固定筒14を固定してカム筒10を回動させれば、その回動に伴ってカム筒10自体を繰り出すことができる。そのうえ、この回動時に第二鏡筒8も固定させていると、第二鏡筒8の溝82が第二筒用従動突起52の周方向の移動を規制した状態でカム筒10の筒用カム溝12が第一筒用従動突起51を案内するので、第一鏡筒5も光軸方向に移動する。この際、第二鏡筒8のスリット81が第一レンズ枠6の枠用従動突起63の周方向の移動を規制した状態で枠用カム溝13が枠用従動突起63を案内するので、第一レンズ枠6も光軸方向に沿って移動させられる。
このように、第二鏡筒8を光軸方向に移動させなくとも、カム筒10の繰り出しを可能としているので、第二鏡筒8とカム筒10とが同調して回動しないための機構などを設置しなくともよく、鏡筒駆動機構1を小型化することができる。したがって、鏡筒駆動機構1が適用されるデジタルカメラ等の光学系機器を小型化できる。
また、第一鏡筒5の後端部には、第一筒用従動突起51と枠用従動突起63とが近接した際に、枠用従動突起63を収納する切欠53が形成されているので、第一鏡筒5の後端よりも前側に枠用従動突起63を配置することができ、第一鏡筒5及び第一レンズ枠6の光軸方向の移動距離を極力大きく確保することができる。したがって、鏡筒駆動機構1の小型化を向上できる。
そして、モータ9が第二鏡筒8に固定されているので、モータ9を取り付けるための部材を極力省略することができ、第二鏡筒8の内径を小さくできる。
【0025】
なお、本発明は上記実施形態に限らず適宜変更可能であるのは勿論である。
例えば、本実施形態ではカム筒10を回動させることによって、第一鏡筒5及びカム筒10自体が固定筒14から繰り出される構成を例示して説明したが、第二鏡筒8を回動させることによって、第一鏡筒5及びカム筒10を固定筒14から繰り出す構成にすることも可能である。こうした場合、第二鏡筒8の回動に伴って、カム筒10が第一ヘリコイドネジ11と固定筒14の第二ヘリコイドネジ15との螺合が固定される位置まで回動しながら繰り出される。この位置までカム筒10が移動すると、カム筒10の回動は規制されるが、第一鏡筒5及び第一レンズ枠6は、第二鏡筒8の回動に伴って、カム筒10の筒用カム溝12及び枠用カム溝13の案内により繰り出されることになる。
【0026】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、第一ヘリコイドネジ及び第二ヘリコイドネジの螺合を維持できる範囲であれば、カム筒を固定筒から光軸方向に移動させることができる。また、第二鏡筒が固定筒により光軸方向の移動を規制された状態で格納されているために、固定筒を固定してカム筒を回動させれば、その回動に伴ってカム筒自体を繰り出すことができる。そのうえ、この回動時に第二鏡筒も固定させていると、第二鏡筒の溝が第二筒用従動突起の周方向の移動を規制した状態でカム筒のカム溝が第一筒用従動突起を案内するので、第一鏡筒も光軸方向に移動する。この際、第二鏡筒の切欠が第一レンズ枠の枠用従動突起の周方向の移動を規制した状態でカム溝が枠用従動突起を案内するので、第一レンズ枠も光軸方向に沿って移動させられる。
このように、第二鏡筒を光軸方向に移動させなくとも、カム筒の繰り出しを可能としているので、第二鏡筒とカム筒とが同調して回動しないための機構などを設置しなくともよく、鏡筒駆動機構を小型化することができる。したがって、鏡筒駆動機構が適用されるカメラ等の光学系機器を小型化できる。
また、請求項1記載の発明によれば、第一鏡筒の後端よりも前側に枠用従動突起を配置することができ、第一鏡筒及び第一レンズ枠の光軸方向の移動距離を極力大きく確保することができる。したがって、鏡筒駆動機構の小型化を向上できる。
請求項2記載の発明によれば、モータを取り付けるための部材が極力省略することができ、第二鏡筒の内径を小さくできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態における鏡筒駆動機構の沈胴状態における光軸に沿った断面図である。
【図2】図1と同じ面に沿った断面図であってワイド状態にある場合を示す。
【図3】図1と同じ面に沿った断面図であってテレ状態にある場合を示す。
【図4】図1の鏡筒駆動機構に備わるカム筒の内周面を表す展開図である。
【図5】従来の鏡筒駆動機構の沈胴状態における光軸に沿った断面図(a)、後面図(b)である。
【図6】図5と同じ面に沿った断面図であってワイド状態にある場合を示す。
【図7】図5と同じ面に沿った断面図であってテレ状態にある場合を示す。
【符号の説明】
1 鏡筒駆動機構
2 第一レンズ群
3 第二レンズ群
4 第三レンズ群
5 第一鏡筒
6 第一レンズ枠
7 第二レンズ枠
8 第二鏡筒
9 モータ
10 カム筒
11 第一ヘリコイドネジ
12 筒用カム溝(カム溝)
13 枠用カム溝(カム溝)
14 固定筒
15 第二ヘリコイドネジ
51 第一筒用従動突起
52 第二筒用従動突起
53 切欠(収納切欠)
63 枠用従動突起
81 スリット
82 溝
Claims (2)
- 外側に向けて突出する第一筒用従動突起及び内側に向けて突出する第二筒用従動突起を有し、第一レンズ群を保持する第一鏡筒と、
外側に向けて突出する枠用従動突起を有し、前記第一レンズ群よりも後方に配置される第二レンズ群を前記第一鏡筒の内側で保持する第一レンズ枠と、
前記第一鏡筒の内側に配置されて、前記枠用従動突起が貫通されて周方向への移動を規制した状態で、前記第一レンズ枠を光軸方向に移動自在に保持するとともに、前記第二筒用従動突起と係合して周方向への移動を規制した状態で、前記第一鏡筒を光軸方向に移動自在に保持する第二鏡筒とを備える鏡筒移動機構において、
外周面に第一ヘリコイドネジが形成されるとともに、内周面に前記第一筒用従動突起及び前記枠用従動突起のそれぞれに係合して案内する複数のカム溝が形成されて、前記第一鏡筒及び前記第一レンズ枠を光軸方向に移動させるカム筒と、
内周面に前記第一ヘリコイドネジに螺合する第二ヘリコイドネジが形成されて、前記第一ヘリコイドネジと前記第二ヘリコイドネジとが螺合された状態で前記カム筒を格納するとともに、光軸方向への移動を規制した状態で前記第二鏡筒を格納する固定筒とを備え、
前記カム筒を前記固定筒に対して相対的に回動させると、前記第一ヘリコイドネジ及び前記第二ヘリコイドネジによって、前記カム筒が光軸方向に移動し、
第二鏡筒の外側面には、前記第二筒用従動突起に係合して、前記第二筒用従動突起を周方向への移動を規制した状態で光軸方向に案内する溝が、光軸方向に沿うように形成されていて、
前記第二筒用従動突起は、前記第一筒用従動突起よりも後方に配置され、
前記第一鏡筒の後端部には、前記第一筒用従動突起と前記枠用従動突起とが近接した際に、前記枠用従動突起を収納する収納切欠が形成されていることを特徴とする鏡筒駆動機構。 - 請求項1に記載の鏡筒駆動機構において、
前記第二レンズ群よりも後方に配置される第三レンズ群を前記第二鏡筒の内側で保持する第二レンズ枠と、
前記第二レンズ枠を光軸方向に移動させて、前記第三レンズ群の位置調整を行うためのモータと、を備え、
前記モータは、前記第二鏡筒に固定されていることを特徴とする鏡筒駆動機構。
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