JP6162562B2 - 新規結合剤 - Google Patents
新規結合剤 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6162562B2 JP6162562B2 JP2013200416A JP2013200416A JP6162562B2 JP 6162562 B2 JP6162562 B2 JP 6162562B2 JP 2013200416 A JP2013200416 A JP 2013200416A JP 2013200416 A JP2013200416 A JP 2013200416A JP 6162562 B2 JP6162562 B2 JP 6162562B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- binder
- mol
- acid
- polymerization
- present
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Description
例えば、特許文献1には、A)5〜100重量%がエチレン性不飽和酸無水物またはカルボン酸基が酸無水物基を形成することができるエチレン性不飽和ジカルボン酸からなる、ラジカル重合により得られたポリマー、およびB)少くとも2つのヒドロキシル基を有するアルカノールアミン、A)とB)の和に対して1.5重量%より少ないリン含有反応促進剤を含有するホルムアルデヒド不含の水性結合剤が開示されている。該結合剤は、ガラス繊維フリースのための結合剤として使用できることが開示されている。
なお、以下において記載する本発明の個々の好ましい形態を2つ以上組み合わせたものもまた、本発明の好ましい形態である。
本発明の結合剤は、酸基を有する重合体を含み、該重合体は、上記一般式(1)で表される単量体に由来する構造単位含む。本発明の結合剤の必須成分である上記重合体を、以下、「本発明の重合体」ともいう。
上記一般式(1)において、nは1〜5の数を表すが、好ましくは1又は2である。nが1のとき、上記一般式(1)で表される単量体はイタコン酸(塩)であり、nが2のとき、上記一般式(1)で表される単量体はメチレングルタル酸(塩)である。
具体的には、「上記一般式(1)で表される単量体に由来する構造単位」とは、上記一般式(1)で表される単量体の炭素炭素二重結合が、炭素炭素の単結合になった構造単位をいい、下記一般式(2)で表すことができる。
その他の単量体としては、特に制限はないが、具体的には、アクリル酸、メタアクリル酸、クロトン酸、αーヒドロキシアクリル酸、α−ヒドロキシメチルアクリル酸及びその誘導体等の、不飽和モノカルボン酸及びこれらの塩等;フマル酸、マレイン酸等の上記一般式(1)で表される単量体以外の不飽和ジカルボン酸及びこれらの塩(一塩であっても二塩であっても良い);3−アリルオキシ−2−ヒドロキシプロパンスルホン酸、(メタ)アリルスルホン酸、イソプレンスルホン酸、ビニルスルホン酸、スチレンスルホン酸及びこれらの塩等のスルホン酸系単量体;ビニルピリジン、ビニルイミダゾール、ジメチルアミノエチルアクリレート、ジメチルアミノエチルメタクリレート、ジメチルアミノプロピルアクリレート、アミノエチルメタクリレート、ジアリルアミン、ジアリルジメチルアミン、およびこれらの4級化物や塩等のアミノ基含有単量体;N−ビニルピロリドン、N−ビニルホルムアミド、N−ビニルアセトアミド、N−ビニル−N−メチルホルムアミド、N−ビニル−N−メチルアセトアミド、N−ビニルオキサゾリドン等のN−ビニル単量体;(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N−イソプロピルアクリルアミド等のアミド系単量体;3−(メタ)アリルオキシ−1,2−ジヒドロキシプロパン、3−アリルオキシ−1,2−ジヒドロキシプロパン、(メタ)アリルアルコール、イソプレノール等の不飽和アルコール系単量体;上記不飽和アルコール系単量体にアルキレンオキシドを付加した構造を有するポリアルキレングリコール系単量体;ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸アルキルエステル系単量体;スチレン、インデン、ビニルアニリン等のビニルアリール単量体;イソブチレン、オクテン等のアルケン類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のカルボン酸ビニル類;が挙げられる。また、上記他の単量体は、1種を単独で使用してもあるいは2種以上を併用しても良い。上記塩としては、金属塩、アンモニウム塩、有機アミン塩が例示される。
なお、上記重量平均分子量は後述する測定方法により測定することができる。
上記重合開始剤の使用量としては、単量体(上記一般式(1)で表される単量体およびその他の単量体)の使用量1モルに対して、0.1g以上、10g以下であることが好ましく、0.1g以上、7g以下であることがより好ましく、0.1g以上、5g以下であることがさらに好ましい。
連鎖移動剤の使用量としては、単量体(上記一般式(1)で表される単量体およびその他の単量体)の使用量1モルに対して、0g以上、15g以下であることが好ましく、1g以上、10g以下であることがより好ましく、1g以上、7g以下であることがさらに好ましい。
上記重金属イオンの使用量としては、重合反応液全量に対して、0ppm以上、100ppm以下であることが好ましく、0ppm以上、50ppm以下であることがより好ましい。
溶媒の使用量としては、単量体100質量%に対して40〜200質量%が好ましい。より好ましくは、45質量%以上であり、更に好ましくは、50質量%以上である。また、より好ましくは、180質量%以下であり、更に好ましくは、150質量%以下である。溶媒の使用量が40質量%未満であると、得られる重合体の分子量が高くなるおそれがあり、200質量%を超えると、得られる重合体の濃度が低くなり、保管等のコストが高額になるおそれがある。
上記重合温度は、重合反応において、常にほぼ一定に保持する必要はなく、例えば、室温から重合を開始し、適当な昇温時間又は昇温速度で設定温度まで昇温し、その後、設定温度を保持するようにしてもよいし、単量体成分や開始剤等の滴下方法に応じて、重合反応中に経時的に温度変動(昇温又は降温)させてもよい。
本発明の結合剤は、本発明の重合体のみを含んでいても良いが、本発明の結合剤をガラス繊維や粉末ガラスの結合剤に使用した場合の被結合体の機械強度が向上する傾向にあることから、架橋剤を含むことが好ましい。架橋剤としては、水酸基および/またはアミノ基を、1分子中に少なくとも2つ有する化合物が例示される。そのような化合物としてエチレングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、グリセリン、ソルビトール等のポリオール;エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、ヘキサメチレンジアミン等のポリアミン;モノエタノールアミン、モノプロパノールアミン等の1分子に1つの水酸基と1つのアミノ基を有する化合物;ジエタノールアミン、ジプロパノールアミン、トリエタノールアミン等の1分子に少なくとも2つの水酸基を有するアミン;などが例示される。これらの中でも、1分子に少なくとも2つの水酸基を有するアミンを含むことが好ましい。
本発明の結合剤は、架橋剤を、本発明の結合剤に含まれる重合体(本発明の重合体)に含まれる酸基100モル%に対し、10〜50モル%含んでいることが好ましく、15〜45モル%含んでいることがより好ましく、20〜40モル%含んでいることが特に好ましい。
本発明の結合剤において、上記1分子に少なくとも2つの水酸基を有するアミンは、酸性物質で中和されていても、中和されていなくても構わない。本発明の結合剤をガラス繊維や粉末ガラスの結合剤に使用した場合に硬化反応が進みやすくなることから、本発明の重合体に含まれる酸基の一部が、上記1分子に少なくとも2つの水酸基を有するアミンで中和されていることが好ましい。
硬化促進剤としては、プロトン酸[リン酸系化合物(リン酸、亜リン酸、次亜リン酸、リン酸二水素化物、ポリリン酸、アルキルホスフィン酸等)、硫酸、カルボン酸、炭酸等]、およびその塩[金属(アルカリ金属、アルカリ土類金属、遷移金属、2B族、4A族、4B族、5B族等)塩、アンモニウム塩等]、金属(上記のもの)の、酸化物、塩化物、水酸化物およびアルコキシド等が挙げられ、これらは単独使用でも2種類以上併用してもいずれでもよい。
本発明の結合剤は、上記硬化促進剤を、本発明の結合剤に含まれる重合体(本発明の重合体)100質量%に対し、0.1〜20質量%含んでいることが好ましく、0.5〜10質量%含んでいることがより好ましく、1.6〜7質量%含んでいることが最も好ましい。 本発明の結合剤は、溶剤を含んでいても良い。溶剤としては、有機溶剤でも構わないが、水を含むことが好ましく、溶剤全量に対して、50質量%以上が水であることが好ましい。
本発明の結合剤は、溶媒を、本発明の結合剤100質量%に対し、0〜75質量%含むことが好ましく、30〜70質量%含むことがより好ましく、30〜60質量%含むことがさらに好ましい。
本発明の結合剤は、ガラス繊維、ロックウール、カーボン繊維等の無機繊維;ガラス粒子、鉱物粒子等の無機粒子(無機粉体);羊毛、綿、麻、ナイロン、ポリエステル等の有機物の繊維;ナイロン微粒子、ポリエステル微粒子等の有機物の粒子(有機物の粉体);等の結合剤として、使用することができる。好ましくはガラス繊維や粉末ガラスの結合剤として使用することができる。
本発明の結合剤による処理は、本発明の結合剤を、ガラス繊維や粉末ガラス等の対象物質(被結合物質)に接触させる工程を必須とする。上記工程は、本発明の結合剤が溶剤を含む場合には、そのままで、または所望により濃度等を調節して、(i)被結合物質を本発明の結合剤に含浸させるか、または(ii)被結合物質に本発明の結合剤を散布することにより、行うことが好ましい。本発明の結合剤が溶剤を含まない場合には、本発明の結合剤を過熱・溶融させて被結合物質に接触させても構わないが、処理物(被結合体)の強度にむらが生じやすくなる傾向にあるので、溶剤に溶解し、上記(i)または(ii)を行うことが好ましい。
中でも、被結合物質に対する本発明の結合剤の添加量を調節しやすいことから、上記(ii)が好ましい。
上記本発明の結合剤を、被結合物質に接触させる工程における、被結合物質に対する本発明の結合剤の添加量は、本発明の結合剤の固形分が、被結合物質100質量%に対し、1〜40質量%であることが好ましく、1〜30質量%であることがより好ましく、1〜15質量%であることがさらに好ましい。本発明の結合剤を上記範囲で使用すると、被結合体の機械強度が向上する傾向にある。
なお、「被結合物質に接触させる工程における、被結合物質に対する本発明の結合剤の添加量」とは、上記(i)の工程においては被結合物質を含浸後、被結合物質に実際に付着した結合剤の量をいい、上記(ii)の工程においては、被結合物質に散布した後、被結合物質に実際に付着した結合剤の量をいう。
上記加熱処理工程は、100〜400℃で行うことが好ましく、120〜350℃で行うことがより好ましく、150〜300℃で行うことがさらに好ましい。
装置:東ソー製 HLC−8320GPC
検出器:RI
カラム:東ソー製 TSK−GEL G4000PWXL,G3000PWXL
カラム温度:40℃
流速:0.5ml/min
検量線:創和科学社製 POLY SODIUM ACRYLATE STANDARD
溶離液:リン酸二水素ナトリウム12水和物/リン酸水素二ナトリウム2水和物(34.5g/46.2g)の混合物を純水にて5000gに希釈した溶液。
150℃に加熱したオーブンで重合体組成物(重合体組成物0.3g+水1.0g)を20分間放置して乾燥処理した。乾燥前後の重量変化から、固形分(%)を算出した。
(i)重合体水溶液を固形分11%に調整する。
(ii)粒径0.35〜0.50mmのガラスビーズに、上記(i)で得られた重合体水溶液を、ポリマー固形分がガラスビーズ質量の3%となるように添加し、十分に混合する。
(iii)離型処理した140mm×20mm×5mmの型枠に(ii)で得られた混合物を押し入れて成型し、110℃のオーブンで45分間乾燥後、デシケータに移し30分冷却する。
(iv)冷却後、190℃のオーブンで30分間加熱処理後、デシケータに移し30分冷却することで試験片を得る。
JIS K7171に準じ、2mm/minの試験速度で曲げ強さを測定した。試験片3枚の曲げ強さを測定し、平均値を算出した。
還流冷却機、攪拌機(パドル翼)、温度計を備えた容量1リットルのセパラブルフラスコに、純水53.7gを仕込み(初期仕込)、攪拌下、沸点まで昇温した。次いで攪拌下、沸点還流状態の重合反応系中に80質量%アクリル酸水溶液(以下「80%AA」と称する)45g(すなわち0.5mol)を180分間と、30質量%イタコン酸水溶液216.8g(すなわち0.5mol)を180分間と、15質量%過硫酸ナトリウム水溶液(以下「15%NaPS」と称する)5.01gを195分間と、45質量%次亜リン酸ナトリウム水溶液(以下「45%SHP」と称する)1.1g(対単量体投入量に換算すると0.5g/mol)を18分間と更に続いて5.3gを192分間と2段階の供給速度で、それぞれ別々の供給経路を通じて先端ノズルより滴下した。それぞれの成分の滴下は、45%SHP以外は一定の滴下速度で連続的に行った。80%AAの滴下終了後、さらに30分間に渡って反応溶液を沸点還流状態に保持(熟成)して重合を完結せしめた。重合の完結後、反応溶液に45%SHP11.7gを投入した後、反応溶液を放冷しながら80質量%ジエタノールアミン水溶液65.1g(すなわち0.5mol)を攪拌下、反応溶液に徐々に滴下して中和を行った(本発明の結合剤(1))。該結合剤の固形分値は36.9%、重量平均分子量(Mw)は5800だった。上述の方法で作成した試験片の強度を評価したところ、21.46Nであった。
還流冷却機、攪拌機(パドル翼)、温度計を備えた容量0.5リットルのセパラブルフラスコに、純水123.7g、2−メチレングルタル酸72.0g(すなわち0.5mol)を仕込み(初期仕込)、攪拌下、80℃まで昇温した。次いで攪拌下、沸点還流状態の重合反応系中に15%NaPS10.0gを60分間と、35質量%重亜硫酸ナトリウム水溶液(以下「35%SBS」と称する)2.9gを60分間、それぞれ別々の供給経路を通じて先端ノズルより滴下した。それぞれの成分の滴下は一定の滴下速度で連続的に行った。滴下終了後、さらに60分間に渡って反応溶液を80℃に保持(熟成)して重合を完結せしめた。重合の完結後、反応溶液に45%SHP9.1gを投入した後、反応溶液を放冷しながら80質量%ジエタノールアミン水溶液43.4g(すなわち0.33mol)を攪拌下、反応溶液に徐々に滴下して中和を行った(本発明の結合剤(2))。該結合剤の固形分値は41.7%、重量平均分子量(Mw)は10600だった。上述の方法で作成した試験片の強度を評価したところ、19.42Nであった。
還流冷却機、攪拌機(パドル翼)、温度計を備えた容量2.5リットルのSUS製セパラブルフラスコに、純水231.8gを仕込み(初期仕込)、攪拌下、沸点まで昇温した。次いで攪拌下、沸点還流状態の重合反応系中に80%AA611.8g(すなわち6.8mol)を180分間と、15%NaPS32.3g(対単量体投入量に換算すると0.71g/mol)を185分間、45%SHP11.6g(対単量体投入量に換算すると0.77g/mol)を18分間と更に続いて46.1gを162分間と2段階の供給速度で、それぞれ別々の供給経路を通じて先端ノズルより滴下した。それぞれの成分の滴下は、45%SHP以外は一定の滴下速度で連続的に行った。80%AAの滴下終了後、さらに10分間に渡って反応溶液を沸点還流状態に保持(熟成)して重合を完結せしめた。重合の完結後、反応溶液に純水187.4g、45%SHP81.3gを投入した後、反応溶液を放冷しながら80質量%ジエタノールアミン水溶液297.8g(アクリル酸の33.3mol%中和分)を攪拌下、反応溶液に徐々に滴下して中和を行った(比較結合剤(1))。該結合剤の固形分値は51.2%、重量平均分子量(Mw)は6000だった。上述の方法で作成した試験片の強度を評価したところ、16.12Nであった。
還流冷却機、攪拌機(パドル翼)、温度計を備えた容量2.5リットルのSUS製セパラブルフラスコに、純水251.5gを仕込み(初期仕込)、攪拌下、沸点まで昇温した。次いで攪拌下、沸点還流状態の重合反応系中に80%AA624.0g(すなわち6.9mol)を180分間と、15%NaPS34.7g(対単量体投入量に換算すると0.75g/mol)を195分間、45%SHP9.2g(対単量体投入量に換算すると0.6g/mol)を18分間と更に続いて43.6gを192分間と2段階の供給速度で、純水180.2gを重合開始92分後から88分間、それぞれ別々の供給経路を通じて先端ノズルより滴下した。それぞれの成分の滴下は、45%SHP以外は一定の滴下速度で連続的に行った。80%AAの滴下終了後、さらに30分間に渡って反応溶液を沸点還流状態に保持(熟成)して重合を完結せしめた。重合の完結後、反応溶液に45%SHP53.0gを投入した後、反応溶液を放冷しながら80質量%ジエタノールアミン水溶液303.7g(アクリル酸の33.3mol%中和分)を攪拌下、反応溶液に徐々に滴下して中和を行った(比較結合剤(2))。該結合剤の固形分値は51.3%、重量平均分子量(Mw)は8200だった。上述の方法で作成した試験片の強度を評価したところ、17.51Nであった。
<比較例3>
還流冷却機、攪拌機(パドル翼)、温度計を備えた容量2.5リットルのSUS製セパラブルフラスコに、純水179.5gを仕込み(初期仕込)、攪拌下、沸点まで昇温した。次いで攪拌下、沸点還流状態の重合反応系中に80%AA473.7g(すなわち5.3mol)を180分間と、15%NaPS26.4g(対単量体投入量に換算すると0.75g/mol)を195分間、45%SHP5.8g(対単量体投入量に換算すると0.5g/mol)を18分間と更に続いて28.1gを192分間と2段階の供給速度で、純水160.3gを重合開始92分後から88分間、それぞれ別々の供給経路を通じて先端ノズルより滴下した。それぞれの成分の滴下は、45%SHP以外は一定の滴下速度で連続的に行った。80%AAの滴下終了後、さらに30分間に渡って反応溶液を沸点還流状態に保持(熟成)して重合を完結せしめた。重合の完結後、反応溶液に45%SHP61.7g、純水23.1gを投入した後、反応溶液を放冷しながら80質量%ジエタノールアミン水溶液228.3g(アクリル酸の33.3mol%中和分)を攪拌下、反応溶液に徐々に滴下して中和を行った(比較結合剤(3))。該結合剤の固形分値は49.7%、重量平均分子量(Mw)は10500だった。上述の方法で作成した試験片の強度を評価したところ、18.25Nであった。
還流冷却機、攪拌機(パドル翼)、温度計を備えた容量2.5リットルのSUS製セパラブルフラスコに、純水297.4g、無水マレイン酸(以下「MA」と称する)192.2g(すなわち2.0mol)、80質量%ジエタノールアミン水溶液257.8g(すなわち2.0mol)を仕込み(初期仕込)、攪拌下、沸点まで昇温した。次いで攪拌下、沸点還流状態の重合反応系中に80%AA176.5g(すなわち2.0mol)を265分間と、15%NaPS56.4gを270分間、35質量%過酸化水素(以下「35%HP」と称する)47.1gを265分間と、純水94.0gを重合開始150分後から145分間、それぞれ別々の供給経路を通じて先端ノズルより滴下した。それぞれの成分の滴下は一定の滴下速度で連続的に行った。80%AAの滴下終了後、さらに55分間に渡って反応溶液を沸点還流状態に保持(熟成)して重合を完結せしめた。重合の完結後、反応溶液に35%SBS14.5g、45%SHP64.1gを投入した(比較結合剤(4))。該結合剤の固形分値は45.5%、重量平均分子量(Mw)は1500だった。上述の方法で作成した試験片の強度を評価したところ、18.46Nであった。
Claims (4)
- 前記酸基を有する重合体は、全単量体に由来する構造単位100モル%に対して、前記一般式(1)で表される単量体に由来する構造単位を20モル%以上含む、請求項1に記載の結合剤。
- 前記1分子に少なくとも2つの水酸基を有するアミンが1分子に少なくとも2つの水酸基を有するアルカノールアミンである、請求項1又は2に記載の結合剤。
- 前記1分子に少なくとも2つの水酸基を有するアミンがジエタノールアミンである、請求項1又は2に記載の結合剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013200416A JP6162562B2 (ja) | 2013-09-26 | 2013-09-26 | 新規結合剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013200416A JP6162562B2 (ja) | 2013-09-26 | 2013-09-26 | 新規結合剤 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2015067634A JP2015067634A (ja) | 2015-04-13 |
JP6162562B2 true JP6162562B2 (ja) | 2017-07-12 |
Family
ID=52834673
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2013200416A Active JP6162562B2 (ja) | 2013-09-26 | 2013-09-26 | 新規結合剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6162562B2 (ja) |
Family Cites Families (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE69507835T2 (de) * | 1994-11-14 | 1999-09-16 | Owens Corning Fiberglass Corp | Bindemittel für glasfasern |
JPH1077597A (ja) * | 1996-09-04 | 1998-03-24 | Kao Corp | 塗工紙用顔料分散剤 |
DE19949592A1 (de) * | 1999-10-14 | 2001-04-19 | Basf Ag | Thermisch härtbare Polymerdipersion |
US7270853B2 (en) * | 2003-06-12 | 2007-09-18 | National Starch And Chemical Investment Holding Corporation | Glass adhesion promoter |
JP5038693B2 (ja) * | 2006-11-30 | 2012-10-03 | 日本カーバイド工業株式会社 | アクリル系水溶性樹脂組成物 |
JP2012072278A (ja) * | 2010-09-29 | 2012-04-12 | Nippon Shokubai Co Ltd | ポリカルボン酸系系重合体およびその製造方法 |
WO2012075245A1 (en) * | 2010-12-02 | 2012-06-07 | Lubrizol Advanced Materials, Inc. | Polymers derived from itaconic acid |
JP5864194B2 (ja) * | 2011-10-04 | 2016-02-17 | 東邦化学工業株式会社 | 水性分散体 |
JP6530884B2 (ja) * | 2012-09-28 | 2019-06-12 | ローム アンド ハース カンパニーRohm And Haas Company | 耐溶剤性を有するバインダーとしての、硬化性でホルムアルデヒドを含まない組成物 |
-
2013
- 2013-09-26 JP JP2013200416A patent/JP6162562B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2015067634A (ja) | 2015-04-13 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6027297B1 (ja) | 結合剤および水溶液 | |
JP6418847B2 (ja) | ノニオン性多価アルコール含有結合剤 | |
JP6029792B2 (ja) | 結合剤および水溶液 | |
JP6602611B2 (ja) | 結合剤 | |
JP6348005B2 (ja) | 結合剤 | |
JP2011072851A (ja) | アミノ基含有共重合体を含むスケール防止剤 | |
JP6407674B2 (ja) | ノニオン性多価アルコール含有結合剤 | |
JP6345452B2 (ja) | 結合剤 | |
JP6162562B2 (ja) | 新規結合剤 | |
JP2017110084A (ja) | 共役ジエン系共重合体ラテックス | |
JPWO2017164058A1 (ja) | 繊維処理剤 | |
JP5562013B2 (ja) | アミノ基含有共重合体およびその製造方法およびその用途 | |
JP7457788B2 (ja) | 結合剤及び固着体 | |
JP2023157586A (ja) | ポリカルボン酸系重合体及びその製造方法、並びに結合剤 | |
JP5906280B2 (ja) | アミノ基含有共重合体およびその製造方法 | |
JP6419908B2 (ja) | 重合体組成物の製造方法 | |
JP6181820B1 (ja) | 重合体組成物の製造方法 | |
JP6397633B2 (ja) | ポリ(メタ)アクリル酸系重合体およびその製造方法 | |
JP2017078116A (ja) | アクリルアミド重合用組成物 | |
JP6534545B2 (ja) | 無機粒子分散剤 | |
JP6146957B2 (ja) | アミノ基含有共重合体 | |
JP2018203799A (ja) | カルボキシル基含有共重合体 | |
JP2013133351A (ja) | N−ビニルラクタム系重合体組成物およびその製造方法 | |
JP6245948B2 (ja) | ポリアミド樹脂組成物 | |
JP5756167B2 (ja) | カチオン性基含有共重合体およびその製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20160606 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20170221 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20170307 |
|
RD02 | Notification of acceptance of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422 Effective date: 20170328 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821 Effective date: 20170328 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20170426 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20170606 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20170615 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6162562 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |