JP2018203799A - カルボキシル基含有共重合体 - Google Patents

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Abstract

【課題】 耐熱性と耐水性に優れるカルボキシル基含有重合体を提供する。【解決手段】 不飽和カルボン酸系単量体(A)由来の構造単位(a)と、下記式(1);〔化1〕(式中、R1、R2及びR3は、同一又は異なって、水素原子、又は、メチル基を表す。(AO)は、同一又は異なって、オキシアルキレン基を表す。nは、オキシアルキレン基の平均付加モル数を表し、2〜80の数である。xは、0〜2の数を表す。yは、0又は1を表す。)で表されるポリアルキレングリコール系単量体(B)由来の構造単位(b)とを有するカルボキシル基含有共重合体であって、該共重合体は、分子内にリン原子含有基を有し、重量平均分子量が1万以上であることを特徴とするカルボキシル基含有共重合体。【選択図】なし

Description

本発明は、カルボキシル基含有共重合体に関する。より詳しくは、表面コート剤、コーティング剤、塗料等に有用なカルボキシル基含有共重合体に関する。
カルボキシル基含有重合体は、種々の工業分野において用いられている有用な重合体であり、例えば、セメント分散剤、顔料分散剤、水処理剤(スケール成分の付着防止剤)、洗剤、結合剤、表面コート剤、コーティング剤、塗料等の用途に、広く使用されている。これらの市場において、より高い性能を有する重合体が要求されている。
そのような要求に応える方法として、例えば、特許文献1には、水酸基を有する重合体を含む結合剤であって、該重合体は、不飽和カルボン酸系単量体に由来する構造単位と、所定の構造単位とを含み、該重合体に含まれるカルボキシル基(カルボキシル基の塩やカルボキシル基の無水物を含む)と水酸基とのモル当量の比は、1:0.01〜1:3であり、該重合体に含まれるカルボキシル基の0〜35モル%が中和されている、結合剤が開示されている。
特許文献2には、アクリル酸系重合体組成物の製造方法であって、前記重合体の全構成単量体単位100質量部に対し、次亜リン酸化合物を0.5〜4.5部使用し、かつ前記次亜リン酸化合物全量の1〜50質量%を単量体供給前に反応器へ投入し、重合温度が68〜82℃であることを特徴とするアクリル酸系重合体組成物の製造方法が開示されている。
また、リン原子含有化合物を連鎖移動剤として用いることにより、重合体の耐熱性を向上させる技術が開発されている。例えば、特許文献3には、N−ビニルラクタム系重合体と、モノカルボン酸(塩)とを含み、該N−ビニルラクタム系重合体はK値が10以上、40以下であり、主鎖にリン原子を含んでおり、該モノカルボン酸(塩)の含有量はN−ビニルラクタム系重合体組成物の固形分に対して0.05質量%以上、2質量%以下である、N−ビニルラクタム系重合体組成物が開示されている。
特開2015−174981号公報 特許第5915750号公報 特開2013−133351号公報
上記のように、種々のカルボキシル基含有(共)重合体や製造方法が開示され、リン原子含有化合物を用いて得られるカルボキシル基含有重合体は、耐熱性が求められる用途に好適に用いることができる。耐熱性が求められる用途の中には、さらに耐水性が求められる用途もある。しかしながら、従来のカルボキシル基含有重合体は耐水性において、充分でなかった。
本発明は、上記現状に鑑みてなされたものであり、耐熱性と耐水性に優れるカルボキシル基含有共重合体を提供することを目的とする。
本発明者は、カルボキシル基含有重合体について種々検討したところ、不飽和カルボン酸系単量体由来の構造単位及びオキシアルキレン基を有する不飽和単量体由来の構造単位を有する重合体が、更に分子内にリン原子含有基を有し、かつ、重量平均分子量が1万以上である共重合体が、耐熱性と耐水性に優れることを見いだし、上記課題をみごとに解決することができることに想到し、本発明に到達したものである。
すなわち本発明は、不飽和カルボン酸系単量体(A)由来の構造単位(a)と、下記式(1);
Figure 2018203799
(式中、R、R及びRは、同一又は異なって、水素原子、又は、メチル基を表す。(AO)は、同一又は異なって、オキシアルキレン基を表す。nは、オキシアルキレン基の平均付加モル数を表し、2〜80の数である。xは、0〜2の数を表す。yは、0又は1を表す。)で表されるポリアルキレングリコール系単量体(B)由来の構造単位(b)とを有するカルボキシル基含有共重合体であって、上記共重合体は、分子内にリン原子含有基を有し、重量平均分子量が1万以上であるカルボキシル基含有共重合体である。
上記重量平均分子量は、15万以下であることが好ましい。
上記式(1)におけるxは2であり、yは0であることが好ましい。
上記式(1)におけるRは、メチル基であることが好ましい。
上記リン原子含有基は、次亜リン酸(塩)由来の構造を有することが好ましい。
上記共重合体は、構造単位(a)の割合が全構造単位100質量%に対して10〜90質量%であることが好ましい。
本発明はまた、カルボキシル基含有共重合体と架橋剤とを含むカルボキシル基含有共重合体組成物でもある。
本発明は更に、カルボキシル基含有共重合体を製造する方法であって、上記製造方法は、不飽和カルボン酸系単量体(A)と下記式(1);
Figure 2018203799
(式中、R、R及びRは、同一又は異なって、水素原子、又は、メチル基を表す。(AO)は、同一又は異なって、オキシアルキレン基を表す。nは、オキシアルキレン基の平均付加モル数を表し、2〜80の数である。xは、0〜2の数を表す。yは、0又は1を表す。)で表される構造単位(b)を形成するポリアルキレングリコール系単量体(B)とを含む単量体成分を、リン原子含有化合物を含む連鎖移動剤を用いて重合させる工程を含み、上記カルボキシル基含有共重合体の重量平均分子量が1万以上であるカルボキシル基含有共重合体の製造方法でもある。
本発明のカルボキシル基含有共重合体は、上述の構成よりなり、耐熱性と耐水性に優れるため、各種用途に好適に用いることができる。中でも特に、表面コート剤、コーティング剤、塗料等の用途に好適に用いることができる。
以下に本発明の好ましい形態について具体的に説明するが、本発明は以下の記載のみに限定されるものではなく、本発明の要旨を変更しない範囲において適宜変更して適用することができる。なお、以下に記載される本発明の個々の好ましい形態を2又は3以上組み合わせた形態も、本発明の好ましい形態に該当する。
<カルボキシル基含有共重合体>
本発明のカルボキシル基含有共重合体(以下、単に本発明の共重合体ともいう)は、不飽和カルボン酸系単量体(A)由来の構造単位(a)と、上記式(1)で表される(ポリ)アルキレングリコール系単量体(B)由来の構造単位(b)とを有し、さらに、分子内にリン原子含有基を有する。
上記カルボキシル基含有共重合体は、分子内にリン原子含有基を有することにより、重合体を加熱した際の重合体の分解を抑制することができ、耐着色性(耐熱黄変性)に優れる。
上記カルボキシル基含有共重合体は、分子内にリン原子含有基を有していれば特に制限されないが、主鎖末端(分子末端)にリン原子含有基を有することが好ましい。
カルボキシル基含有共重合体に含まれるリン原子含有基の分析は、例えば、31P−NMR測定等により可能である。
上記リン原子含有基は、リン原子を含む基であれば特に制限されないが、還元性の基であることが好ましい。還元性を有するリン原子含有基としては、例えば、次亜リン酸(塩)基、亜リン酸(塩)基等が挙げられる。より好ましくは次亜リン酸(塩)基である。
なお、上記次亜リン酸(塩)基は、次亜リン酸基又はこの塩を意味し、上記亜リン酸(塩)基は、亜リン酸基又はこの塩を意味する。
上記塩としては、金属塩、アンモニウム塩、有機アミン塩等が挙げられ、より具体的には、金属塩としてはナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属の塩;マグネシウム塩、カルシウム塩、ストロンチウム塩、バリウム塩等のアルカリ土類金属の塩;アルミニウム塩、鉄塩等の塩が挙げられる。有機アミン塩としては、モノエタノールアミン塩、ジエタノールアミン塩、トリエタノールアミン塩等のアルカノールアミン塩;モノエチルアミン塩、ジエチルアミン塩、トリエチルアミン塩等のアルキルアミン塩;モルホリン塩等が挙げられる。これらの中でも、塩としてはナトリウム塩、カリウム塩が好ましい。
上記カルボキシル基含有共重合体は、重量平均分子量が1万以上である。
共重合体を架橋する際の共重合体の運動性の観点から、共重合体の重量平均分子量は15万以下であることが好ましい。また、重量平均分子量が1.5万以上であれば本発明の共重合体は耐水性により優れることになる。
重量平均分子量としてより好ましくは1.8万〜12万であり、更に好ましくは2万〜11万であり、特に好ましくは2.5万〜10万である。
上記重量平均分子量は、実施例に記載の方法により測定することができる。
上記共重合体は、構造単位(a)の割合が全構造単位100質量%に対して10〜90質量%であることが好ましい。これにより、架橋剤を用いて共重合体を架橋する際に、より効率よく架橋構造を形成することができる。
構造単位(a)の割合としてより好ましくは15〜80質量%であり、更に好ましくは20〜70質量%である。
構造単位(a)のカルボキシル基が塩型である場合、その質量は、対応する酸型の構造単位として質量を計算するものとする。例えば(メタ)アクリル酸ナトリウム由来の構造であれば、(メタ)アクリル酸由来の構造として質量割合を計算する。後述するその他の単量体も同様に単量体が塩型である場合には、酸型の単量体として質量を計算する。
上記共重合体は、構造単位(b)の割合が全構造単位100質量%に対して10〜90質量%であることが好ましい。
より好ましくは20〜85質量%であり、更に好ましくは30〜80質量%である。
上記共重合体は、不飽和カルボン酸系単量体(A)、ポリアルキレングリコール系単量体(B)以外のその他の単量体(E)由来の構造単位(e)を有していてもよい。
上記共重合体における構造単位(e)の割合は、全構造単位100質量%に対して0〜30質量%であることが好ましい。
より好ましくは0〜20質量%であり、更に好ましくは0〜10質量%であり、最も好ましくは0質量%である。
<不飽和カルボン酸系単量体(A)>
上記不飽和カルボン酸系単量体(A)は、カルボキシル基とエチレン性不飽和炭化水素基(不飽和基)を有するものであれば、特に制限されないが、不飽和モノカルボン酸系単量体や不飽和ジカルボン酸系単量体等が挙げられる。
不飽和モノカルボン酸系単量体としては、分子内に不飽和基とカルボアニオンを形成しうる基とを1つずつ有する単量体であればよく、例えば、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、イソクロトン酸、チグリン酸、3−メチルクロトン酸、2−メチル−2−ペンテン酸、α−ヒドロキシアクリル酸等;これらの1価金属塩、2価金属塩、アンモニウム塩、有機アミン塩;下記不飽和ジカルボン酸系単量体と炭素数1〜22のアルコール又は炭素数2〜4のグリコールとのハーフエステル;不飽和ジカルボン酸系単量体と炭素数1〜22のアミンとのハーフアミド等が挙げられる。
不飽和ジカルボン酸系単量体としては、分子内に不飽和基を1つとカルボアニオンを形成しうる基を2つとを有する単量体であればよく、マレイン酸、イタコン酸、メサコン酸、シトラコン酸、フマル酸等や、それらの1価金属塩、2価金属塩、アンモニウム塩及び有機アミン塩等、それらの無水物が挙げられる。
上記不飽和カルボン酸系単量体(A)としては、(メタ)アクリル酸(塩)、マレイン酸(塩)又は無水マレイン酸が好ましい。より好ましくは(メタ)アクリル酸(塩)である。
<ポリアルキレングリコール系単量体(B)>
ポリアルキレングリコール系単量体(B)は、下記式(1);
Figure 2018203799
(式中、R、R及びRは、同一又は異なって、水素原子、又は、メチル基を表す。(AO)は、同一又は異なって、オキシアルキレン基を表す。nは、オキシアルキレン基の平均付加モル数を表し、2〜80の数である。xは、0〜2の数を表す。yは、0又は1を表す。)で表される構造単位(b)を形成するものであれば、特に制限されないが、下記式(2);
Figure 2018203799
(式中、R、R及びRは、同一又は異なって、水素原子、又は、メチル基を表す。(AO)は、同一又は異なって、オキシアルキレン基を表す。nは、オキシアルキレン基の平均付加モル数を表し、2〜80の数である。xは、0〜2の数を表す。yは、0又は1を表す。)で表される単量体であることが好ましい。
上記式(1)又は(2)におけるR、R及びRは、同一又は異なって、水素原子、又は、メチル基である。好ましくはR、Rが水素原子であって、Rが水素原子、又は、メチル基である。より好ましくはRが、メチル基である。
上記式(1)又は(2)中、AOは、「同一又は異なって、」オキシアルキレン基を表すが、これは、ポリアルキレングリコール中にn個存在するAOのオキシアルキレン基が全て同一であってもよく、異なっていてもよいことを意味する。
上記式(1)又は(2)中、AOで表されるオキシアルキレン基は、アルキレンオキシド付加物であり、このようなアルキレンオキシドとしては、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド、イソブチレンオキシド、1−ブテンオキシド、2−ブテンオキシド、スチレンオキシド等の炭素数2〜8のアルキレンオキシドが挙げられる。より好ましくは、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド等の炭素数2〜4のアルキレンオキシドであり、更に好ましくは、エチレンオキシド、プロピレンオキシドである。
また、上記ポリアルキレングリコールが、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド、スチレンオキシド等の中から選ばれる任意の2種類以上のアルキレンオキシド付加物である場合、ランダム付加、ブロック付加、交互付加等のいずれの形態であってもよい。尚、親水性と疎水性とのバランス確保のため、ポリアルキレングリコール中のオキシアルキレン基として、オキシエチレン基を必須成分として有することが好ましく、50モル%以上がオキシエチレン基であることがより好ましく、90モル%以上がオキシエチレン基であることが更に好ましい。
上記式(1)又は(2)中、nは、オキシアルキレン基の平均付加モル数を表し、2〜80である。好ましくは4〜70であり、より好ましくは6〜60であり、更に好ましくは8〜55である。
上記式(1)又は(2)中、xは、0〜2の数を表し、yは、0又は1を表すが、yが0であることが好ましい。yが0の場合には、xは1又は2であることが好ましい。この場合、Rはメチル基であることが好ましい。xはより好ましくは2である。
上記ポリアルキレングリコール系単量体(B)としては、ジエチレングリコール(メタ)アクリレート等の、アルキレングリコールの付加モル数2〜80のポリアルキレングリコール(メタ)アクリレート;ビニルアルコール、アリルアルコール、メタリルアルコール、3−メチル−3−ブテン−1−オール(イソプレノール)、3−メチル−2−ブテン−1−オール、2−メチル−3−ブテン−1−オール、2−メチル−2−ブテン−1−オール等の炭素数2〜8の不飽和アルコールにアルキレンオキサイドを2〜80モル付加させた化合物等が挙げられる。これらの中でも、ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート;アリルアルコール、メタリルアルコール、3−メチル−3−ブテン−1−オールにアルキレンオキサイドを付加させたものが好適である。より好ましくは3−メチル−3−ブテン−1−オールにアルキレンオキサイドを付加させたものである。
本発明の共重合体は、不飽和カルボン酸系単量体(A)、ポリアルキレングリコール系単量体(B)以外のその他の単量体(E)由来の構造単位(e)を有していてもよい。
その他の単量体(E)は、単量体(A)又は(B)と共重合することができる限り特に制限されないが、3−(メタ)アリルオキシ−2−ヒドロキシプロパンスルホン酸、2−(メタ)アリルオキシエチレンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、p−スチレンスルホン酸、α−メチル−p−スチレンスルホン酸、ビニルスルホン酸、ビニルスルファミン酸、(メタ)アリルスルホン酸、イソプレンスルホン酸、4−(アリルオキシ)ベンゼンスルホン酸、1−メチル−2−プロペン−1−スルホン酸、1,1−ジメチル−2−プロペン−1−スルホン酸、3−ブテン−1−スルホン酸、1−ブテン−3−スルホン酸、2−アクリルアミド−1−メチルプロパンスルホン酸、2−アクリルアミドプロパンスルホン酸、2−アクリルアミド−n−ブタンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−フェニルプロパンスルホン酸、2−((メタ)アクリロイルオキシ)エタンスルホン酸等の不飽和スルホン酸及びこれらの塩;ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等の水酸基含有(メタ)アクリレート;3−(メタ)アリルオキシ−1,2−ジヒドロキシプロパン、1−アリルオキシ−3−ブトキシプロパン−2−オール等の水酸基含有エーテル類;N−ビニルピロリドン等のN−ビニルラクタム系単量体;(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸n−オクチル、(メタ)アクリル酸iso−ノニル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸ステアリル等の(メタ)アクリル酸エステル類;(メタ)アクリルアミド、N−モノメチル(メタ)アクリルアミド、N−モノエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド等のN置換若しくは無置換の(メタ)アクリルアミド;スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、インデン、ビニルナフタレン、フェニルマレイミド、ビニルアニリン等のビニルアリール単量体;エチレン、プロピレン、ブタジエン、イソブチレン、オクテン等のアルケン類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のカルボン酸ビニル類;メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル等のビニルエーテル類;ビニルエチレンカーボネート及びその誘導体;N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、ビニルピリジン、ビニルイミダゾール及びこれらの塩またはこれらの4級化物等の不飽和アミン;アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のシアン化ビニル系単量体等が挙げられる。
<カルボキシル基含有共重合体の製造方法>
本発明の共重合体の製造は、特に制限されないが、単量体成分を重合することにより製造することができ、単量体成分の具体例及び好ましい例、並びに、各単量体の好ましい割合は、上述のとおりである。
上記共重合体の製造方法は、不飽和カルボン酸系単量体(A)及びポリアルキレングリコール系単量体(B)とを含む単量体成分を、リン原子含有化合物を含む連鎖移動剤を用いて重合する工程(以下、「重合工程」ともいう)を含むことが好ましい。
このようなカルボキシル基含有共重合体の製造方法もまた、本発明の1つである。
すなわち、カルボキシル基含有共重合体を製造する方法であって、上記製造方法は、不飽和カルボン酸系単量体(A)と下記式(1);
Figure 2018203799
(式中、R、R及びRは、同一又は異なって、水素原子、又は、メチル基を表す。(AO)は、同一又は異なって、オキシアルキレン基を表す。nは、オキシアルキレン基の平均付加モル数を表し、2〜80の数である。xは、0〜2の数を表す。yは、0又は1を表す。)で表される構造単位(b)を形成するポリアルキレングリコール系単量体(B)とを含む単量体成分を、リン原子含有化合物を含む連鎖移動剤を用いて重合させる工程を含み、上記カルボキシル基含有共重合体の重量平均分子量が1万以上であるカルボキシル基含有共重合体の製造方法もまた、本発明の1つである。
上記重合工程における、単量体成分の重合を開始する方法としては、特に制限されないが、例えば、重合開始剤を添加する方法、UVを照射する方法、熱を加える方法、光開始剤存在下に光を照射する方法等が挙げられる。
上記重合工程において、重合開始剤を用いることが好ましい。
上記重合開始剤としては、例えば、過酸化水素;過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩;ジメチル2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)、2,2’−アゾビス(イソブチロニトリル)、2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン)二塩酸塩(2,2’−アゾビス−2−アミジノプロパン二塩酸塩)、2,2’−アゾビス[N−(2−カルボキシエチル)−2−メチルプロピオンアミジン]水和物、2,2’−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]、2,2’−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]二塩酸塩、2,2’−アゾビス(1−イミノ−1−ピロリジノ−2−メチルプロパン)二塩酸塩等のアゾ系化合物;過酸化ベンゾイル、過酸化ラウロイル、過酢酸、ジ‐t−ブチルパーオキサイド、クメンヒドロパーオキサイド等の有機過酸化物;アスコルビン酸と過酸化水素、過硫酸塩と金属塩等の、酸化剤と還元剤とを組み合わせてラジカルを発生させる酸化還元型開始剤等が好適である。これらの重合開始剤のうち、残存単量体が減少する傾向にあることから、過酸化水素、過硫酸塩、アゾ系化合物が好ましく、より好ましくは過硫酸塩である。これらの重合開始剤は、単独で使用されてもよく、2種以上の混合物の形態で使用されてもよい。
上記重合開始剤の使用量としては、単量体の使用量(不飽和カルボン酸系単量体(A)、ポリアルキレングリコール系単量体(B)及びその他の単量体(E)の合計の使用量)1モルに対して、0.1g以上、10g以下であることが好ましく、0.2g以上、8g以下であることがより好ましく、0.5g以上、7g以下であることが更に好ましい。
上記重合工程においては、連鎖移動剤を用いることが好ましい。
連鎖移動剤としては、次亜リン酸、次亜リン酸ナトリウム等の次亜リン酸(塩)(これらの水和物を含む)、亜リン酸、亜リン酸ナトリウム等の亜リン酸(塩)等のリン原子含有化合物を用いることが好ましく、これらの連鎖移動剤の存在下で、単量体成分を重合することにより、共重合体の主鎖末端に、リン原子含有基を導入することができる。連鎖移動剤として次亜リン酸(塩)、亜リン酸(塩)を用いる場合、重合工程を水溶媒中で行うことができる。
これらの中でも、次亜リン酸(塩)を用いることがより好ましい。
また、上記重合工程においてリン原子含有化合物以外の他の連鎖移動剤を併用することもできる。他の連鎖移動剤としては、メルカプトエタノール、メルカプトプロピオン酸等のチオール系連鎖移動剤;四塩化炭素、塩化メチレン等のハロゲン化物;イソプロピルアルコール、グリセリン等の、第2級アルコール;亜硫酸ナトリウム等の亜硫酸(塩);亜硫酸水素ナトリウム等の重亜硫酸(塩);亜ジチオン酸ナトリウム等の亜ジチオン酸(塩);ピロ亜硫酸カリウム等のピロ亜硫酸(塩)などが挙げられる。上記他の連鎖移動剤は、単独で使用されても、2種以上を併用されてもよい。
連鎖移動剤としてチオール系連鎖移動剤を用いてカルボキシル基含有共重合体を製造すると、得られた重合体にチオール化合物が残存することになる。このようなカルボキシル基含有共重合体(組成物)をイソシアネート系架橋剤を用いて架橋する場合、チオール基の方が重合体が有する水酸基よりもイソシアネートとの反応性が高いため、架橋量が少なくなることになる。これに対して、チオール系連鎖移動剤を用いずに、リン原子含有化合物を用いてカルボキシル基含有共重合体を製造すると、重合体にチオール化合物が残存することがないため、架橋剤としてイソシアネート系架橋剤を用いた場合にも効率よく架橋構造を形成することができる。すなわち、リン原子含有化合物を用いてカルボキシル基含有共重合体を製造することは、好適に使用できる架橋剤の種類が広がるため好ましい。また、連鎖移動剤としてチオール系連鎖移動剤を用いた場合には、重合体に残存するチオール化合物は、臭気の原因にもなり得る。これに対して、リン原子含有化合物は臭気の問題がないため、得られた共重合体の適用できる用途が広がる観点からも好ましい。
本発明の共重合体の製造における連鎖移動剤の使用量としては、単量体(全単量体)の使用量1モルに対して、0.01g以上、10g以下であることが好ましく、0.1g以上、8g以下であることがより好ましい。更に好ましくは6g以下であり、一層好ましくは5g以下であり、特に好ましくは4g以下である。
上記重合工程において、溶媒を使用する場合、溶媒としては水性溶媒が好ましい。水性溶媒としては、例えば、水、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール(2−プロパノール)、n−ブチルアルコール、ジエチレングリコール等のアルコール類、グリコール、グリセリン、ポリエチレングリコール等が挙げられ、好ましくは水である。
単量体の溶媒への溶解性向上のため、必要に応じて、重合に悪影響を及ぼさない範囲で、任意の適切な有機溶媒を適宜加えてもよい。このような有機溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール等の低級アルコール類;アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン等の低級ケトン類;ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、ジオキサン等のエーテル類;ジメチルホルムアルデヒド等のアミド類等が挙げられる。これらの溶媒は、1種のみを用いてもよいし、2種以上を用いてもよい。
溶媒の使用量としては、単量体100質量%に対して40〜300質量%が好ましい。
上記重合工程において、重合温度は、特に限定されるものではないが、20℃〜110℃の範囲内であれば、重合率がより向上するのでより好ましい。更に好ましくは50℃〜108℃であり、一層好ましくは60℃〜106℃であり、特に好ましくは65℃〜103℃であり、最も好ましくは70℃〜98℃である。
また、該重合工程は、重合反応開始から単量体成分、連鎖移動剤及び重合開始剤のうち、最も遅く添加が終了するものの添加終了までの時間100%に対して、少なくとも50%の時間が反応温度20℃〜110℃の範囲で行われることが好ましい。
上記重合工程において、反応時間は、上記重合反応が完結するように、反応温度や、単量体成分、重合開始剤、及び、溶媒等の種類(性質)や組み合わせ、使用量等に応じて、適宜設定すればよい。
上記共重合体の製造方法は、重合反応後に、共重合体を熟成する工程を含むことが好ましい。熟成工程を行うことにより、残存モノマー量を低減することができる。上記熟成工程における温度は特に制限されないが、20〜110℃であることが好ましい。より好ましくは上述の重合温度で行うことである。
上記熟成工程における熟成時間は特に制限されないが、10分〜5時間であることが好ましい。より好ましくは15分〜3時間である。
上記共重合体の製造方法は、重合反応後に、次亜リン酸(塩)を添加する工程を含んでいてもよい。このような工程を行うことにより共重合体の耐着色性をより向上させることができる。
上記製造方法は、重合反応が終了した時点での水溶液中の固形分濃度(すなわち単量体の重合固形分濃度)は、15質量%以上が好ましく、20〜70質量%であることがより好ましい。このように重合反応終了時の固形分濃度が15質量%以上と高ければ、高濃度で重合反応を行うことになるため、反応速度及び反応率が上がり、残存モノマー量をより充分に抑制することができる。
<カルボキシル基含有共重合体組成物>
本発明は、本発明のカルボキシル基含有共重合体と架橋剤とを含むカルボキシル基含有共重合体組成物でもある。
上記架橋剤としては、共重合体が有するカルボキシル基及び/又はその他の反応性官能基と反応して架橋構造を形成する限り特に制限されない。
上記共重合体が有するその他の反応性官能基としては、特に制限されないが、スルホン酸基及びこのエステルや塩;アミノ基、水酸基等が挙げられる。
上記架橋剤としては、特に制限されないが、例えば、エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、フェニレンジアミン等のポリアミン;モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアルカノールアミン;オキサゾリン基含有ポリマー(株式会社日本触媒製 エポクロス)、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリアルキレングリコール等の二価のアルコール(分子内に水酸基を2つ有するアルコール);グリセリン、ポリグリセリン、エリトリトール、キシリトール、ソルビトール等の三価以上のアルコール(分子内に水酸基を3つ以上有するアルコール);、トリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート等のポリイソシアネートが挙げられる。
カルボキシル基含有共重合体組成物は、架橋剤の割合が、上記共重合体100質量%に対して0〜30質量%であることが好ましい。より好ましくは0〜20質量%であり、更に好ましくは0〜15質量%である。
<カルボキシル基含有共重合体の用途>
本発明のカルボキシル基含有共重合体は、表面コート剤、コーティング剤、塗料等の用途に好適に用いられる。
上記カルボキシル基含有共重合体を、表面コート剤、コーティング剤、塗料等として処理(塗布)する基材としては特に制限されないが、材質としては例えば、無機系基材、有機系基材等が挙げられる。無機系基材としては粘土、ケイ砂、石灰岩等からなる陶磁器、瓦、ガラス、セメント等の窯業系基材;金属系基材等が挙げられる。有機系基材としては、合成樹脂や植物系素材等が挙げられる。合成樹脂としてはアクリル樹脂、(飽和)ポリエステル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリスチレン樹脂等の熱可塑性樹脂;不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂等の熱硬化性樹脂が挙げられる。
基材の形状も特に制限されないが、例えば板状、フィルム状、シート状、繊維状等が挙げられる。
以下に実施例を掲げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。なお、特に断りのない限り、「部」は「重量部」を、「%」は「質量%」を意味するものとする。
<重合平均分子量の測定条件>
装置:東ソー株式会社製 HLC−8320GPC
検出器:RI
カラム:昭和電工株式会社製 SHODEX Asahipak GF−310−HQ、
GF−710−HQ、GF−1G 7B
カラム温度:40℃
流速:0.5mL/min.
検量線:創和科学株式会社製 ポリアクリル酸標準
溶離液:0.1N酢酸ナトリウム/アセトニトリル=3/1(質量比)
<ポリマー水溶液の固形分測定方法>
120℃に加熱したオーブンで結合剤を120分間放置して乾燥処理した。乾燥前後の重量変化から、固形分(%)を算出した。
<耐熱性試験>
(i)重合体組成物にイオン交換水を添加し、固形分15%に調整する。
(ii)ガラスファイバーフィルター(ADVANTEC社製 GA−410)に(i)で得られた重合体組成物を2.0g塗布する。
(iii)上記(ii)で得られたガラスファイバーフィルターを190℃のオーブンで20分間乾燥させる。
(iv)日本電色工業株式会社製 分光式色差計SE−2000(反射モード)でW値を測定する。
<耐水性試験>
(i)重合体組成物にイオン交換水を添加し、固形分40%に調整する。
(ii)上記(i)で得られた重合体組成物に対し、架橋剤として第一工業製薬製エラストロンBN−69(ポリイソシアネート系架橋剤)を3%添加し、十分に混合する。
(iii)上記(ii)で得られた液3gを80℃に加熱したオーブンで60分間放置し、さらに130℃に加熱したオーブンで10分間放置することで固形物を得た。
(iv)上記(iii)で得られた固形物を90分間イオン交換水に浸漬させた。
(v)濾過を行い、残渣を130℃に加熱したオーブンで90分間放置し、乾燥させた。
(vi)上記(v)と(iii)で得られた固形物の重量比から、イオン交換水に浸漬前後の固形物残存率を算出した。固形分残存率によって耐水性を評価した。
<実施例1>
還流冷却器、攪拌機を備えた容量2.5LのSUS製反応容器に、イオン交換水384.7gを仕込み(初期仕込)、攪拌下、87℃まで昇温した。次いで攪拌下、87℃の重合反応系中に80質量%アクリル酸水溶液(以下「80%AA」と称する)281.8g(すなわち3.13mol)を120分間、80質量%イソプレノールのエチレンオキサイド10モル付加物水溶液(以下「80%IPN10」と称する)229.0g(すなわち0.54mol)を110分間、15質量%過硫酸ナトリウム水溶液(以下「15%NaPS」と称する)69.6gを130分間、45質量%次亜リン酸ナトリウム水溶液(以下「45%SHP」と称する)6.3gを18分間と更に続いて12.9gを92分間と2段階の供給速度で、それぞれ別々の供給経路を通じて先端ノズルより滴下した。それぞれの成分の滴下は、45%SHP以外は一定の滴下速度で連続的に行った。80%AAの滴下終了後、さらに40分間に渡って反応溶液を87℃に保持(熟成)して重合を完結せしめた。重合の完結後、40℃まで冷却後、48質量%水酸化ナトリウム水溶液(以下「48%NaOH」と称する)15.7g(すなわち0.19mol)を撹拌下投入してポリマー水溶液(A1)を得た。ポリマー水溶液(A1)の固形分測定結果は43.1%、重量平均分子量(Mw)は42,000、耐熱性試験の結果、W値は78、耐水性試験評価前後の固形分残存率は74%であった。
<実施例2>
還流冷却器、攪拌機を備えた容量2.5LのSUS製反応容器に、イオン交換水376.0gを仕込み(初期仕込)、攪拌下、87℃まで昇温した。次いで攪拌下、87℃の重合反応系中に80%AA:212.9g(すなわち2.37mol)を120分間、80%IPN10:319.4g(すなわち0.49mol)を110分間、15%NaPS:57.0gを130分間、45%SHP:7.6gを18分間と更に続いて15.2gを92分間と2段階の供給速度で、それぞれ別々の供給経路を通じて先端ノズルより滴下した。それぞれの成分の滴下は、45%SHP以外は一定の滴下速度で連続的に行った。80%AAの滴下終了後、さらに40分間に渡って反応溶液を87℃に保持(熟成)して重合を完結せしめた。重合の完結後、40℃まで冷却後、48%NaOH:11.8g(すなわち0.14mol)を撹拌下投入してポリマー水溶液(A2)を得た。ポリマー水溶液(A2)の固形分測定結果は44.6%、重量平均分子量(Mw)は24,000、耐熱性試験の結果、W値は77、耐水性試験評価前後の固形分残存率は65%であった。
<実施例3>
還流冷却器、攪拌機を備えた容量2.5LのSUS製反応容器に、イオン交換水362.6gを仕込み(初期仕込)、攪拌下、87℃まで昇温した。次いで攪拌下、87℃の重合反応系中に80%AA:212.3g(すなわち2.36mol)を120分間、80%IPN10:318.4g(すなわち0.48mol)を110分間、15%NaPS:56.9gを130分間、15質量%次亜リン酸ナトリウム水溶液(以下「15%SHP」と称する)11.4gを18分間と更に続いて22.7gを92分間と2段階の供給速度で、それぞれ別々の供給経路を通じて先端ノズルより滴下した。それぞれの成分の滴下は、15%SHP以外は一定の滴下速度で連続的に行った。80%AAの滴下終了後、さらに40分間に渡って反応溶液を87℃に保持(熟成)して重合を完結せしめた。重合の完結後、40℃まで冷却後、48%NaOH:15.7g(すなわち0.19mol)を撹拌下投入してポリマー水溶液(A3)を得た。ポリマー水溶液(A3)の固形分測定結果は44.3%、重量平均分子量(Mw)は53,000、耐熱性試験の結果、W値は75、耐水性試験評価前後の固形分残存率は75%であった。
<実施例4>
還流冷却器、攪拌機を備えた容量2.5LのSUS製反応容器に、イオン交換水292.8gを仕込み(初期仕込)、攪拌下、87℃まで昇温した。次いで攪拌下、87℃の重合反応系中に80%AA:199.5g(すなわち2.22mol)を120分間、60質量%イソプレノールのエチレンオキサイド50モル付加物水溶液(以下「60%IPN50」と称する)398.9g(すなわち0.10mol)を110分間、15%NaPS:47.1gを130分間、15%SHP:15.6gを18分間と更に続いて31.3gを92分間と2段階の供給速度で、それぞれ別々の供給経路を通じて先端ノズルより滴下した。それぞれの成分の滴下は、15%SHP以外は一定の滴下速度で連続的に行った。80%AAの滴下終了後、さらに40分間に渡って反応溶液を87℃に保持(熟成)して重合を完結せしめた。重合の完結後、40℃まで冷却後、48%NaOH:14.8g(すなわち0.18mol)を撹拌下投入してポリマー水溶液(A4)を得た。ポリマー水溶液(A4)の固形分測定結果は41.8%、重量平均分子量(Mw)は50,000、耐熱性試験の結果、W値は75、耐水性試験評価前後の固形分残存率は71%であった。
<実施例5>
還流冷却器、攪拌機を備えた容量2.5LのSUS製反応容器に、イオン交換水382.4gを仕込み(初期仕込)、攪拌下、87℃まで昇温した。次いで攪拌下、87℃の重合反応系中に80%AA:280.1g(すなわち3.11mol)を120分間、80%IPN10:227.6g(すなわち0.35mol)を110分間、15%NaPS:69.2gを130分間、45%SHP:9.1gを18分間と更に続いて18.6gを92分間と2段階の供給速度で、それぞれ別々の供給経路を通じて先端ノズルより滴下した。それぞれの成分の滴下は、45%SHP以外は一定の滴下速度で連続的に行った。80%AAの滴下終了後、さらに40分間に渡って反応溶液を87℃に保持(熟成)して重合を完結せしめた。重合の完結後、40℃まで冷却後、48%NaOH:13.0g(すなわち0.16mol)を撹拌下投入してポリマー水溶液(A5)を得た。ポリマー水溶液(A5)の固形分測定結果は43.2%、重量平均分子量(Mw)は18,000、耐熱性試験の結果、W値は79、耐水性試験評価前後の固形分残存率は58%であった。
<実施例6>
還流冷却器、攪拌機を備えた容量2.5LのSUS製反応容器に、イオン交換水386.2gを仕込み(初期仕込)、攪拌下、87℃まで昇温した。次いで攪拌下、87℃の重合反応系中に80%AA:357.9g(すなわち3.98mol)を120分間、80%IPN10:153.4g(すなわち0.23mol)を110分間、15%NaPS:84.2gを130分間、45%SHP:6.0gを18分間と更に続いて12.3gを92分間と2段階の供給速度で、それぞれ別々の供給経路を通じて先端ノズルより滴下した。それぞれの成分の滴下は、45%SHP以外は一定の滴下速度で連続的に行った。80%AAの滴下終了後、さらに40分間に渡って反応溶液を87℃に保持(熟成)して重合を完結せしめてポリマー水溶液(A6)を得た。ポリマー水溶液(A6)の固形分測定結果は43.2%、重量平均分子量(Mw)は40,000、耐熱性試験の結果、W値は77、耐水性試験評価前後の固形分残存率は67%であった。
<実施例7>
還流冷却器、攪拌機を備えた容量2.5LのSUS製反応容器に、イオン交換水318.1gを仕込み(初期仕込)、攪拌下、87℃まで昇温した。次いで攪拌下、87℃の重合反応系中に80%AA:367.2g(すなわち4.08mol)を120分間、80%IPN10:64.8g(すなわち0.10mol)を110分間、15%NaPS:83.6gを130分間、45%SHP:5.4gを18分間と更に続いて10.9gを92分間と2段階の供給速度で、それぞれ別々の供給経路を通じて先端ノズルより滴下した。それぞれの成分の滴下は、45%SHP以外は一定の滴下速度で連続的に行った。80%AAの滴下終了後、さらに40分間に渡って反応溶液を87℃に保持(熟成)して重合を完結せしめてポリマー水溶液(A7)を得た。ポリマー水溶液(A7)の固形分測定結果は43.2%、重量平均分子量(Mw)は43,000、耐熱性試験の結果、W値は82、耐水性試験評価前後の固形分残存率は65%であった。
<実施例8>
還流冷却器、攪拌機を備えた容量2.5LのSUS製反応容器に、イオン交換水272.3gを仕込み(初期仕込)、攪拌下、95℃まで昇温した。次いで攪拌下、95℃の重合反応系中に80%AA:270.8g(すなわち3.01mol)を120分間、60%IPN50:295.5g(すなわち0.08mol)を110分間、15%NaPS:51.4gを130分間、15%SHP:8.2gを18分間と更に続いて26.4gを102分間と2段階の供給速度で、それぞれ別々の供給経路を通じて先端ノズルより滴下した。それぞれの成分の滴下は、15%SHP以外は一定の滴下速度で連続的に行った。80%AAの滴下終了後、さらに40分間に渡って反応溶液を95℃に保持(熟成)して重合を完結せしめた。重合の完結後、40℃まで冷却後、48%NaOH:75.2g(すなわち0.90mol)を撹拌下投入してポリマー水溶液(A8)を得た。ポリマー水溶液(A8)の固形分測定結果は43.3%、重量平均分子量(Mw)は147,000、耐熱性試験の結果、W値は75、耐水性試験評価前後の固形分残存率は54%であった。
<実施例9>
還流冷却器、攪拌機を備えた容量2.5LのSUS製反応容器に、イオン交換水372.8gを仕込み(初期仕込)、攪拌下、87℃まで昇温した。次いで攪拌下、87℃の重合反応系中に80%AA:211.1g(すなわち2.35mol)を120分間、80%IPN10:316.7g(すなわち0.48mol)を110分間、15%NaPS:56.5gを130分間、15%SHP:9.0gを18分間と更に続いて18.1gを92分間と2段階の供給速度で、それぞれ別々の供給経路を通じて先端ノズルより滴下した。それぞれの成分の滴下は、15%SHP以外は一定の滴下速度で連続的に行った。80%AAの滴下終了後、さらに40分間に渡って反応溶液を87℃に保持(熟成)して重合を完結せしめた。重合の完結後、40℃まで冷却後、48%NaOH:15.6g(すなわち0.19mol)を撹拌下投入してポリマー水溶液(A9)を得た。ポリマー水溶液(A9)の固形分測定結果は44.3%、重量平均分子量(Mw)は80,000、耐熱性試験の結果、W値は75、耐水性試験評価前後の固形分残存率は78%であった。
<比較例1>
還流冷却機、攪拌機(パドル翼)、温度計を備えた容量2.5リットルのSUS製セパラブルフラスコに、イオン交換水300.0gを仕込み(初期仕込)、攪拌下、沸点まで昇温した。次いで攪拌下、沸点還流状態の重合反応系中に80%AA:425.3g(すなわち4.73mol)を180分間、アリルアルコールのエチレンオキサイド5mol付加物(以下、「アリルアルコール5EO」(PEA5)とも称する。)146.2g(すなわち0.53mol)を150分間、15%NaPS:26.3gを195分間、45%SHP:12.5gを18分間と更に続いて49.0gを162分間と2段階の供給速度で、それぞれ別々の供給経路を通じて先端ノズルより滴下した。それぞれの成分の滴下は、45%SHP以外は一定の滴下速度で連続的に行った。80%AAの滴下終了後、さらに30分間に渡って反応溶液を沸点還流状態に保持(熟成)して重合を完結せしめてポリマー水溶液(B1)を得た。ポリマー水溶液(B1)の固形分測定結果は54.5%、重量平均分子量(Mw)は5,900、耐水性試験評価前後の固形分残存率は49%であった。
上記実施例1〜9及び比較例1で得られた共重合体の耐水性試験の結果を、モノマー組成比、重量平均分子量とともに表1に示した。
Figure 2018203799

Claims (8)

  1. 不飽和カルボン酸系単量体(A)由来の構造単位(a)と、下記式(1);
    Figure 2018203799
    (式中、R、R及びRは、同一又は異なって、水素原子、又は、メチル基を表す。(AO)は、同一又は異なって、オキシアルキレン基を表す。nは、オキシアルキレン基の平均付加モル数を表し、2〜80の数である。xは、0〜2の数を表す。yは、0又は1を表す。)で表されるポリアルキレングリコール系単量体(B)由来の構造単位(b)とを有するカルボキシル基含有共重合体であって、
    該共重合体は、分子内にリン原子含有基を有し、重量平均分子量が1万以上であることを特徴とするカルボキシル基含有共重合体。
  2. 前記重量平均分子量は、15万以下であることを特徴とする請求項1に記載のカルボキシル基含有共重合体。
  3. 前記式(1)におけるxは2であり、yは0であることを特徴とする請求項1又は2に記載のカルボキシル基含有共重合体。
  4. 前記式(1)におけるRは、メチル基であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のカルボキシル基含有共重合体。
  5. 前記リン原子含有基は、次亜リン酸(塩)由来の構造を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のカルボキシル基含有共重合体。
  6. 前記共重合体は、構造単位(a)の割合が全構造単位100質量%に対して10〜90質量%であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のカルボキシル基含有共重合体。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載のカルボキシル基含有共重合体と架橋剤とを含むことを特徴とするカルボキシル基含有共重合体組成物。
  8. カルボキシル基含有共重合体を製造する方法であって、
    該製造方法は、不飽和カルボン酸系単量体(A)と下記式(1);
    Figure 2018203799
    (式中、R、R及びRは、同一又は異なって、水素原子、又は、メチル基を表す。(AO)は、同一又は異なって、オキシアルキレン基を表す。nは、オキシアルキレン基の平均付加モル数を表し、2〜80の数である。xは、0〜2の数を表す。yは、0又は1を表す。)で表される構造単位(b)を形成するポリアルキレングリコール系単量体(B)とを含む単量体成分を、リン原子含有化合物を含む連鎖移動剤を用いて重合させる工程を含み、
    該カルボキシル基含有共重合体の重量平均分子量が1万以上であることを特徴とするカルボキシル基含有共重合体の製造方法。
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