JP2017002183A - 疎水性基含有共重合体及び分散剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】疎水性粒子に対して良好な分散性を発揮することができる重合体及びそれを含む分散剤を提供する。
【解決手段】所定構造の疎水性基含有単量体に由来する構造単位(A)と、芳香環及びスルホン酸(塩)基を含むスルホン酸系単量体に由来する構造単位(B)とを有する疎水性基含有共重合体。
【選択図】なし

Description

本発明は、疎水性基含有共重合体及び分散剤に関する。
疎水性基とエーテル結合を併せ持つ共重合体は、適度な疎水性と水溶性とを有するため、洗剤や分散剤等の用途に使用されている。例えば、特許文献1には、疎水性基とエーテル結合とを有する単量体由来の構造単位(a)と、カルボキシル基含有単量体由来の構造単位(b)とを含み、全ての単量体由来の構造単位100質量%に対し、構造単位(a)が1〜50質量%、構造単位(b)が50〜99質量%である疎水基含有共重合体が記載され、この共重合体は界面活性剤等の析出抑制能に優れるため、洗剤ビルダーや分散剤用途等に有用である旨が記載されている。
国際公開第2010/024448号
上述したように特許文献1に記載の疎水基含有共重合体は、洗剤ビルダーや分散剤用途等に有用なものである。だが、疎水性粒子とのなじみ性をより改善又は向上して、高硬度の水中でも疎水性粒子に対する分散性をより発揮させるための改良の余地があった。
本発明は上記現状に鑑みてなされたものであり、疎水性粒子に対して極めて良好な分散性を発揮することができる重合体及びそれを含む分散剤を提供することを目的とする。
本発明者らは、疎水性粒子分散性に優れる重合体について種々検討するうち、エーテル結合と疎水性基とを含む疎水性基含有単量体は、芳香環及びスルホン酸(塩)基を含むスルホン酸系単量体との共重合性が良好であることに着目し、これらを少なくとも用いた共重合体とすると、疎水性基含有単量体を共重合体中に高濃度で導入でき、しかもスルホン酸系単量体が芳香環を有することとも相まって、疎水性粒子とのなじみ性が格段に向上することを見いだした。また、このスルホン酸系単量体は単独重合性を持つため、スルホン酸(塩)基を共重合体に多く導入でき、それゆえ高硬度下での疎水性粒子分散性にも極めて優れる共重合体となることを見いだした。そして、上記課題をみごとに解決することができることに想到し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、下記式(1)で表される疎水性基含有単量体に由来する構造単位(A)と、芳香環及びスルホン酸(塩)基を含むスルホン酸系単量体に由来する構造単位(B)とを有する疎水性基含有共重合体である。
Figure 2017002183
式(1)中、Rは、水素原子又はCH基を表す。R、R及びRは、同一又は異なって、CH基、CHCH基又は直接結合を表す。xは、(O−CH−CH(OH))で表される単位の数を表し、0又は1である。xは、(O−CH−CH)で表される単位の数を表し、0〜100の数である。xは、(O−CH−CH(OH))で表される単位の数を表し、0又は1である。ただし、R、R及びRが直接結合を表し、かつxが0である場合、xは1〜100の数であり、かつxは1である。Rは、疎水性基を表す。
本発明は更に、上記疎水性基含有共重合体を含む分散剤でもある。
以下に本発明を詳述する。なお、以下において記載する本発明の個々の好ましい形態を2つ以上組み合わせたものもまた、本発明の好ましい形態である。
〔疎水性基含有共重合体〕
本発明の疎水性基含有共重合体(単に「共重合体」とも称す)は、上記式(1)で表される疎水性基含有単量体由来の構造単位(A)と、芳香環及びスルホン酸(塩)基を含むスルホン酸系単量体由来の構造単位(B)とを有する。本発明の疎水性基含有共重合体では、構造単位(A)が、上記式(1)中のRとして疎水性基を有し、更に構造単位(B)が芳香環とスルホン酸(塩)基とを含むことで、疎水性の相互作用や芳香環の立体構造等により疎水性粒子とのなじみが良く、粒子の凝集を防いで疎水性粒子を均一に分散させることができるため、疎水性粒子の凝集を充分に防ぐことができる。
上記共重合体において、構造単位(A)及び(B)の含有量比((A)/(B))は、1〜99/1〜99(質量%)であることが好ましい。より好ましくは5〜80/20〜95、更に好ましくは10〜60/40〜90、特に好ましくは15〜50/50〜85である。なお、これらの含有量比がこのような範囲にあると、共重合体の疎水性や水溶性、疎水性粒子とのなじみ性がより一層向上され、疎水性粒子分散性に更に優れる共重合体となる。
上記共重合体中、構造単位(A)及び(B)の合計量は、全単量体由来の構造単位100質量%に対し、30〜100質量%であることが好ましい。これにより、本発明の作用効果をより充分に発揮することが可能となる。より好ましくは40〜100質量%である。
本明細書中、酸基(例えば、スルホン酸(塩)基やカルボン酸(塩)基等)を含む単量体に由来する構造単位(例えば、構造単位(B)や後述の構造単位(C)等)の割合を計算する場合は、対応する酸に換算して計算するものとする。例えば、構造単位(C)が、アクリル酸ナトリウム由来の構造単位−CH−CH(COONa)−であれば、対応する酸であるアクリル酸由来の構造単位−CH−CH(COOH)−として、質量割合(質量%)の計算をする。同様に、単量体成分における酸基を含む単量体(例えば、スルホン酸系単量体(b)や後述のカルボン酸系単量体(c))の質量割合(質量%)を計算する場合も、対応する酸に換算して計算するものとする。例えば、スチレンスルホン酸ナトリウムであれば、対応する酸であるスチレンスルホン酸として質量割合(質量%)の計算をし、アクリル酸ナトリウムであれば、対応する酸であるアクリル酸として質量割合(質量%)の計算をする。
上記共重合体の重量平均分子量(Mw)は特に限定されないが、例えば、5千〜100万であることが好ましい。5千以上であると、分散性能がより充分に発揮される。この理由として、例えば、共重合体の重量平均分子量が5千以上であれば、共重合体1分子あたりの疎水吸着点が増え、分散安定化効果がより高まると考えられる。より好ましくは、1万以上である。また、100万以下であると、共重合体の粘度がより好適な範囲となり、取扱いにも優れるものとなる。より好ましくは50万以下、更に好ましくは10万以下、特に好ましくは5万以下、最も好ましくは25000以下である。
本明細書中、重量平均分子量は、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)による測定値であり、後述する測定条件にて測定することができる。
以下では、本発明の共重合体を構成する各構造単位について更に説明する。なお、各構造単位はそれぞれ1種又は2種以上であってもよい。
−構造単位(A)−
構造単位(A)は、上記式(1)で表される疎水性基含有単量体(「単量体(a)」とも称す)に由来する。
本明細書中、ある単量体に由来する構造単位とは、当該単量体が有する不飽和二重結合(C=C)が重合反応によって飽和結合(C−C)となった構造を意味する。
上記式(1)中、Rは疎水性基を表す。疎水性基としては特に限定されないが、疎水性有機基であることが好ましい。より好ましくは炭化水素基であり、具体的には、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、アリール基等が挙げられる。中でも、アルキル基、アルケニル基又はアリール基が好ましく、より好ましくはアルキル基又はアルケニル基であり、更に好ましくはアルキル基であり、特に好ましくは直鎖状アルキル基である。また、疎水性有機基(好ましくは炭化水素基)の炭素数は、疎水性及び重合性の観点から1〜30が好ましく、より好ましくは1〜20、一層好ましくは2〜20、更に好ましくは3〜12、特に好ましくは4〜10、最も好ましくは4〜6である。
上記疎水性基はまた、疎水性である限り、ヘテロ原子を含んでいてもよい。この場合、例えば、上記炭化水素基において水素原子がハロゲン等によって置換されたものであってもよい。
は、水素原子又はCH基を表すが、好ましくは水素原子である。R、R及びRは、同一又は異なって、CH基、CHCH基又は直接結合を表すが、R及びRは、好ましくはCH基である。Rは、好ましくは直接結合である。
は、(O−CH−CH(OH))で表される単位の数を表し、0又は1である。xは1であることが好ましい。これにより、単量体(a)の親水性がより向上されるため、単量体成分における当該単量体の割合を増加させた場合であってもより充分に重合反応が行われる。(O−CH−CH(OH))で表される構造は、例えば、グリシジル基とアルコール又はアルキレンオキシドの付加物等の水酸基とを反応させること等により形成される。
は、(O−CH−CH)で表される単位の数を表し、0〜100の数である(ただし、R、R及びRが直接結合を表し、かつxが0である場合、xは1〜100の数である。)。xが1〜100の場合、単量体(a)の親水性をより向上させることができるため、水等の親水性溶媒を用いても共重合しやすいという特性を有する。中でも1〜50が好ましい。より好ましくは1〜5である。また、xが0である場合には、Rで表される疎水性基の効果をより充分に発揮することができる。得られる共重合体の疎水性の観点からは、xは0であることがより好ましい。このように親水性と疎水性とのバランスを考慮して、xの値を調節することが好ましい。
は、(O−CH−CH(OH))で表される単位の数を表し、0又は1である(ただし、R、R及びRが直接結合を表し、かつxが0である場合、xは1である。)。xは、好ましくは0である。
上記疎水性基含有単量体としては、例えば、不飽和二重結合を有するアルコール(例えば、ビニルアルコール、アリルアルコール及びイソプレノール等)に、炭素数1〜30(最も好ましくは4〜6)のアルキルグリシジルエーテルを反応させた化合物;不飽和二重結合を有するアルコールのエチレンオキシド付加物に、炭素数1〜30(最も好ましくは4〜6)のハロゲン化アルキルを反応させた化合物;炭素数1〜30のアルキルグリシジルエーテル;アリルグリシジルエーテルに、炭素数1〜30(最も好ましくは4〜6)のアルコール又は炭素数1〜30(最も好ましくは4〜6)のアルコールのエチレンオキシド付加物を反応させた化合物;等が挙げられる。ここでの炭素数は、上述の疎水性有機基における炭素数のとおりである。
上記疎水性基含有単量体として特に好ましくは、下記式(1’)で表される化合物である。このように上記疎水性基含有単量体が下記式(1’)で表される形態は、本発明の好適な形態の1つである。
Figure 2017002183
式(1’)中、Rは、水素原子又はCH基を表す。Rは、CH基、CHCH基又は直接結合を表す。Rは、疎水性基を表す。各記号はそれぞれ上述したとおりであり、Rは水素原子であることが好ましく、RはCH基であることが好ましい。
−構造単位(B)−
構造単位(B)は、芳香環及びスルホン酸(塩)基を含むスルホン酸系単量体(「単量体(b)」とも称す)に由来する。単量体(b)がスルホン酸(塩)基とともに芳香環を含むことで、高硬度下でも優れた分散性及び耐ゲル性を発揮でき、また疎水性粒子とのなじみ性が良好になり、疎水性粒子分散性に特に優れる共重合体となる。
スルホン酸(塩)基とはスルホン酸基及び/又はスルホン酸塩基を意味する。上記単量体(b)として好ましくは、スルホン酸(塩)基として、−SOX基及び/又は−RSOX基(Xは、水素原子、金属原子、アンモニウム基又は有機アミン基を表す。Rは、アルキレン基を表す。)を、1分子中に1個又は2個以上有することである。
上記スルホン酸(塩)基において、Xが表し得る金属原子としては特に限定されないが、例えば、ナトリウム、リチウム、カリウム、ルビジウム、セシウム等の1価金属;マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム等の2価金属;アルミニウム等の3価金属;鉄等のその他の金属;等が挙げられる。有機アミン基を与える有機アミンとしては特に限定されないが、例えば、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアルカノールアミン;メチルアミン、ジメチルアミン、モノエチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、n−ブチルアミン等のアルキルアミン;エチレンジアミン、トリエチレンジアミン等のポリアミン;等が挙げられる。Xが金属原子、アンモニウム基又は有機アミン基を表す場合、Xは、分散性向上の観点から、アンモニウム基、ナトリウム原子又はカリウム原子を表すことが好ましく、より好ましくはナトリウム原子を表すことである。
は、アルキレン基を表す。アルキレン基の炭素数は特に限定されないが、例えば、1〜20が好ましい。より好ましくは1〜10、更に好ましくは1〜8、特に好ましくは1〜5、一層好ましくは1〜4、最も好ましくは2〜4である。なお、アルキレン基は、直鎖状であってもよいし、分岐鎖を有してもよい。
上記Rで表されるアルキレン基として具体的には、例えば、−CHCH−、−CHCHCH−、−CH(CH)CH−、−CHCHCHCH−、−CH(CH)CHCH−、−CHCH(CH)CH−、−CHCHCH(CH)−、−C(CH)(CH)CH−、−CHC(CH)(CH)−、−CH(CHCH)CH−、−CHCH(CHCH)−、−CH(CH)CH(CH)−、−C(CHCHCH)−、−C(CH(CH)(CH))−等が挙げられる。
上記スルホン酸系単量体として特に好ましくは、下記式(2)で表される化合物である。このように上記スルホン酸系単量体が下記式(2)で表される形態は、本発明の好適な形態の1つである。
Figure 2017002183
式(2)中、Rは、水素原子又はCH基を表す。Rは、同一又は異なって、水素原子、−SOX基又は−RSOX基を表す。但し、Rの少なくとも1つは、−SOX基又は−RSOX基を表す。Xは、水素原子、金属原子、アンモニウム基又は有機アミン基を表す。Rは、アルキレン基を表す。
上記式(2)において、5個のRのうち1〜5個が、−SOX基又は−RSOX基、すなわちスルホン酸(塩)基を表す。好ましくは、1〜3個のRがスルホン酸(塩)基を表し、残りのRが水素原子を表すことであり、より好ましくは1個のRのみがスルホン酸(塩)基を表し、残りの4個のRが水素原子を表すことである。この場合、スルホン酸(塩)基を表すRは、パラ位に位置することが好適である。
なお、X、Rについては上述したとおりである。
上記スルホン酸系単量体としては、例えば、p−スチレンスルホン酸、m−スチレンスルホン酸等の他、これらの塩が好ましい。
−構造単位(C)−
本発明の共重合体はまた、カルボン酸系単量体に由来する構造単位(C)を1種又は2種以上含むことが好ましい。これにより、共重合体の水溶性が向上し、水等の親水性溶媒中の疎水性粒子に対してもより良好な分散性能を発揮することが可能になる。このように上記疎水性基含有共重合体が、更に、カルボン酸系単量体由来の構造単位(C)を有する形態もまた、本発明の好適な形態の1つである。
上記共重合体において、構造単位(A)、(B)及び(C)の含有量比((A)/(B)/(C))は、1〜99/1〜99/0〜98(質量%)であることが好ましい。より好ましくは5〜80/20〜95/0〜75(質量%)、更に好ましくは10〜50/30〜90/0〜60である。なお、構造単位(C)を必須とする場合、構造単位(A)、(B)及び(C)の含有量比((A)/(B)/(C))は、1〜98/1〜98/1〜98(質量%)であることが好ましく、より好ましくは5〜79/20〜94/1〜75(質量%)、更に好ましくは10〜70/20〜80/10〜70である。
上記共重合体中、構造単位(A)、(B)及び(C)の合計量は、全単量体由来の構造単位100質量%に対し、30〜100質量%であることが好ましい。これにより、本発明の作用効果をより充分に発揮することが可能となる。より好ましくは40〜100質量%、更に好ましくは60〜100質量%、特に好ましくは80〜100質量%である。
上記カルボン酸系単量体は、カルボキシ基及び/又はカルボン酸塩基(「カルボン酸(塩)基」とも称す)を、1種又は2種以上含む単量体である。好ましくは、カルボン酸(塩)基として、−COOX基(Xは、水素原子、金属原子、アンモニウム基又は有機アミン基を表す。)を、1分子中に1個又は2個以上有する単量体である。このXが表し得る金属原子、アンモニウム基及び有機アミン基については上述のとおりであり、Xが金属原子、アンモニウム基又は有機アミン基を表す場合、Xは、水溶性向上の観点から、アンモニウム基、ナトリウム原子又はカリウム原子を表すことが好ましく、より好ましくはナトリウム原子を表すことである。
上記カルボン酸系単量体としては、1分子中に1個又は2個以上の不飽和二重結合と1個又は2個以上のカルボン酸(塩)基とを含む化合物であればよいが、中でも、1分子中に不飽和二重結合と1つのカルボン酸(塩)基とを含む不飽和モノカルボン酸系単量体;1分子中に不飽和二重結合と2つのカルボン酸(塩)基とを含む不飽和ジカルボン酸系単量体;が好適である。
上記不飽和モノカルボン酸系単量体としては、例えば、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、α−ヒドロキシアクリル酸、α−ヒドロキシメチルアクリル酸及びその誘導体等の不飽和モノカルボン酸や、これらの塩等が挙げられる。なお、アクリル酸及びメタクリル酸を総称して「(メタ)アクリル酸」という。
上記不飽和ジカルボン酸系単量体としては、例えば、マレイン酸、イタコン酸、シトラコン酸、フマル酸、メサコン酸、2−メチレングルタル酸等の不飽和ジカルボン酸や、これらの塩や無水物等が挙げられる。また、これら不飽和ジカルボン酸系単量体とアルコール類(例えば、炭素数1〜22個のアルコール)とのハーフエステル、不飽和ジカルボン酸系単量体とアミン類(例えば、炭素数1〜22のアミン)とのハーフアミド、不飽和ジカルボン酸系単量体とグリコール類(例えば、炭素数2〜4のグリコール)とのハーフエステル、マレアミド酸とグリコール類(例えば、炭素数2〜4のグリコール)とのハーフアミド等であってもよい。
上述したカルボン酸系単量体の中でも、(メタ)アクリル酸、マレイン酸及び/又はこれらの塩が好適である。中でも、アクリル酸、マレイン酸及び/又はこれらの塩がより好ましく、更に好ましくは、アクリル酸及び/又はその塩を必須とすることである。
ここで、本発明の共重合体が上記構造単位(C)を有する場合、共重合体が有するカルボキシル基は、酸型であっても、塩型であってもよい。
なお、塩型のカルボキシル基の割合を任意の値にするには、例えば、後述する製造方法において、重合反応中若しくは重合反応後に中和工程を行うことにより、又は、カルボキシル基の一部が塩型であるカルボン酸系単量体を原料として用いることにより、行うことが好適である。
−構造単位(D)−
本発明の共重合体はまた、上記単量体(a)、(b)及び任意成分である単量体(c)以外の単量体であって、これらと共重合可能な単量体(「他の単量体」又は「単量体(d)」とも称す)に由来する構造単位(「構造単位(D)」とも称す)を1種又は2種以上含んでもよい。
上記単量体(d)は、上記単量体(a)〜(c)以外の単量体であれば特に限定されない。例えば、ビニルスルホン酸、(メタ)アリルスルホン酸、3−(メタ)アリルオキシ−2−ヒドロキシプロパンスルホン酸、3−(メタ)アリルオキシ−1−ヒドロキシプロパンスルホン酸、2−(メタ)アリルオキシエチレンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸及びこれらの塩等の、芳香環を含まないスルホン酸(塩)基含有単量体;不飽和アルコール((メタ)アリルアルコール、イソプレノール等)へのアルキレンオキサイド付加物、アルコキシアルキレングリコールの(メタ)アクリル酸エステル等のポリアルキレングリコール鎖含有単量体(単量体(a)に該当する単量体は除くものとする);ビニルピリジン、ビニルイミダゾール等の複素環式芳香族炭化水素基を有するビニル芳香族系単量体;ジメチルアミノエチルアクリレート、ジメチルアミノエチルメタクリレート、ジメチルアミノプロピルアクリレート等のジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチルアクリルアミド、ジメチルアミノエチルメタクリルアミド、ジメチルアミノプロピルアクリルアミド等のジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリルアミド、ジアリルアミン、ジアリルジメチルアミン等のジアリルアルキルアミン等のアリルアミン等のアミノ基含有単量体及びこれらの四級化物;N−ビニルピロリドン、N−ビニルホルムアミド、N−ビニルアセトアミド、N−ビニル−N−メチルホルムアミド、N−ビニル−N−メチルアセトアミド、N−ビニルオキサゾリドン等のN−ビニル単量体;(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N−イソプロピルアクリルアミド等のアミド系単量体;(メタ)アリルアルコール、イソプレノール等の水酸基含有単量体;ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸アルキルエステル系単量体;2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキル系単量体;スチレン、インデン、ビニルアニリン等のビニルアリール単量体;イソブチレン、酢酸ビニル等が挙げられる。
上記四級化物は、上記アミノ基含有単量体に通常用いられる四級化剤を反応させることによって得られるものである。四級化剤としては、ハロゲン化アルキル、ジアルキル硫酸等が挙げられる。
上記共重合体中、構造単位(D)の含有量は、全単量体由来の構造単位100質量%に対し、0〜70質量%であることが好ましい。より好ましくは0〜60質量%、更に好ましくは0〜40質量%、特に好ましくは0〜20質量%である。
ここで、構造単位(D)がアミノ基を含む単量体に由来する構造単位である場合には、全単量体に由来する構造単位の総量に対する質量割合や、当該単量体の、全単量体の総量に対する質量割合を算出する際には、対応する未中和アミンの質量割合として計算するものとする。例えば、単量体(d)がビニルアミン塩酸塩の場合には、対応する未中和アミンであるビニルアミンの質量割合(質量%)を計算する。四級化されたアミノ基を含有する単量体又はそれに由来する構造単位の質量割合(質量%)を計算する場合には、カウンターアニオンの質量は考慮しないで(含めないで)計算するものとする。
構造単位(D)が酸基を含む単量体に由来する構造単位である場合には、上述のように対応する酸に換算して計算するものとする。
〔疎水性基含有共重合体の製造方法〕
本発明の疎水性基含有共重合体は、例えば、上述した単量体(a)及び(b)を含む単量体成分を重合することにより、容易かつ簡便に得ることができる。このように上記単量体(a)及び(b)を含む重合する工程(「重合工程」とも称す)を有する疎水性基含有共重合体の製造方法は、本発明の好ましい実施形態の1つである。なお、通常の重合体の製造で適用されるその他の工程を1又は2以上含んでもよい。
−単量体成分−
本発明の製造方法において、重合工程に供する単量体成分は、上記単量体(a)及び(b)を含むものであればよいが、必要に応じて、更に、上記単量体(c)や他の単量体(d)を含んでもよい。これら各単量体はそれぞれ1種又は2種以上を使用することができる。なお、単量体(b)及び単量体(c)は、酸型であっても塩型(中和型)であってもよい。各単量体についてはそれぞれ上述したとおりである。
ここで、疎水性基含有単量体(a)は単独重合性に乏しいものの、スルホン酸系単量体(b)とは共重合性が良好であるため、単量体(a)と単量体(b)とを必須成分として共重合させることで、共重合体中に単量体(a)由来の構造単位(A)を高濃度で導入することができ、しかもスルホン酸系単量体(b)が芳香環を有することとの相乗効果により、疎水性粒子へのなじみ性が格段に向上する。また、スルホン酸系単量体(b)は反応性が良好で単独重合性を有するため、高硬度下での分散安定化に絶大な効果を発揮するスルホン酸(塩)基を共重合体中に大量に導入することが可能になり、それゆえ、高硬度下での疎水性粒子分散性に優れる共重合体を与えることができる。このように本発明では、単量体(a)と(b)という特定の単量体を必須に用いることによって、その相乗効果により、疎水性粒子に対して極めて良好な分散性を示すという効果の発揮を実現している。また、単量体(c)を更に用いると、水溶性がより向上される。
上記単量体成分において、単量体(a)及び(b)の含有量比((a)/(b))は、1〜99/1〜99(質量%)であることが好ましい。より好ましくは5〜80/20〜95、更に好ましくは10〜60/40〜90、特に好ましくは15〜50/50〜85である。なお、これらの含有量比がこのような範囲にあると、得られる共共重合体の疎水性や水溶性、疎水性粒子とのなじみ性がより一層向上され、疎水性粒子分散性に更に優れる共重合体となる。
上記単量体成分中、単量体(a)及び(b)の合計量は、全単量体成分の総量100質量%に対し、30〜100質量%であることが好ましい。これにより、本発明の作用効果をより充分に発揮することが可能となる。より好ましくは40〜100質量%である。
上記単量体成分はまた、カルボン酸系単量体(c)を更に含むことが好ましいが、単量体(a)、(b)及び(c)の含有量比((a)/(b)/(c))は、1〜99/1〜99/0〜98(質量%)であることが好ましい。より好ましくは5〜80/20〜95/0〜75(質量%)、更に好ましくは10〜50/30〜90/0〜60である。なお、単量体(c)を必須とする場合、単量体(a)、(b)及び(c)の含有量比((a)/(b)/(c))は、1〜98/1〜98/1〜98(質量%)であることが好ましく、より好ましくは5〜79/20〜94/1〜75(質量%)、更に好ましくは10〜70/20〜80/10〜70である。
上記単量体成分中、単量体(a)、(b)及び(c)の合計量は、全単量体成分の総量100質量%に対し、30〜100質量%であることが好ましい。これにより、本発明の作用効果をより充分に発揮することが可能となる。より好ましくは40〜100質量%、更に好ましくは60〜100質量%、特に好ましくは80〜100質量%である。
上記単量体成分は更に、必要に応じて他の単量体(d)を含んでもよいが、単量体(d)の含有量は、全単量体成分の総量100質量%に対し、0〜70質量%であることが好ましい。より好ましくは0〜60質量%、更に好ましくは0〜40質量%、特に好ましくは0〜20質量%である。
−中和工程−
上記単量体成分に含まれるスルホン酸系単量体(b)及びカルボン酸系単量体(c)の全てが酸型又は一部が塩型である場合、重合反応中及び/又は重合反応後に中和工程を行ってもよい。好ましくは重合反応後に中和工程を行うことである。反応後にpHを中性付近に近づけることで、保存容器が金属の場合、腐食等をより充分に抑制することができる。
上記中和工程では、アルカリ成分を用いることが好ましい。アルカリ成分としては、通常用いられているものを使用することができ、具体例として、国際公開第2011/158945号に記載のものと同様のものが挙げられる。好ましくはアルカリ金属の水酸化物であり、より好ましくは水酸化ナトリウムである。アルカリ成分の使用量は、疎水性基含有共重合体の全カルボキシル基に対するカルボキシル基の塩の割合が上述した好ましい範囲になるように設定することが好適である。
−重合開始剤−
上記重合工程は、重合開始剤(「開始剤」ともいう)の存在下で行うことが好ましい。
重合開始剤としては、通常使用されているものを使用することができ、例えば、過硫酸塩;過酸化水素;アゾ系化合物;有機過酸化物等が好適である。具体例として、国際公開第2010/024448号に記載のものと同様のものが挙げられる。重合開始剤は単独で使用されてもよいし、2種以上の混合物の形態で使用されてもよいが、重合体の分子量分布が小さくなる傾向にある点から、1種のみを使用することが好ましい。重合開始剤として好ましくは過硫酸塩であり、より好ましくは過硫酸ナトリウムである。
上記重合開始剤の使用量は特に限定されないが、例えば、全単量体成分1モルに対して、15g以下であることが好ましく、より好ましくは1〜10gである。
−連鎖移動剤−
上記重合工程では、連鎖移動剤を1種又は2種以上使用することも可能である。
連鎖移動剤としては、分子量の調節ができる化合物であれば特に制限されず、通常連鎖移動剤として用いられているものを使用することができる。具体的には、チオール系連鎖移動剤;ハロゲン化物;第2級アルコール;亜リン酸、亜リン酸塩、次亜リン酸、次亜リン酸塩等;亜硫酸、亜硫酸水素、亜二チオン酸、メタ重亜硫酸、及びその塩(亜硫酸水素ナトリウム、亜硫酸水素カリウム、亜二チオン酸ナトリウム、亜二チオン酸カリウム、メタ重亜硫酸ナトリウム、メタ重亜硫酸カリウム等)等の、低級酸化物等が挙げられ、これらの具体例としては、国際公開第2010/024448号に記載のものと同様のものが挙げられる。中でも、亜硫酸や亜硫酸塩を用いることが好適である。すなわち、連鎖移動剤として、亜硫酸及び/又は亜硫酸塩(「亜硫酸(塩)」とも称す)を少なくとも用いることが好適である。
上記亜硫酸(塩)としては、亜硫酸若しくは亜硫酸水素、又は、これらの塩をいい、亜硫酸及び/又は亜硫酸水素が塩である形態が好適である。亜硫酸及び/又は亜硫酸水素が塩である場合、上記した例に加えて、金属原子、アンモニウム又は有機アミンの塩が好適である。これら金属原子、アンモニウム基及び有機アミン基については上述のとおりである。亜硫酸塩として好ましくは、亜硫酸水素ナトリウム、亜硫酸水素カリウム、亜硫酸水素アンモニウム、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸カリウム、亜硫酸アンモニウム等であり、亜硫酸水素ナトリウムが特に好適である。
上記連鎖移動剤の添加量は特に限定されないが、例えば、全単量体成分1モルに対して、0〜20gであることが好ましい。20g以下とすると、連鎖移動剤の残留をより抑制でき、また、重合体純分が高まる。より好ましくは0〜15gである。
−分解触媒、還元性化合物−
上記重合工程ではまた、重合開始剤の分解触媒や還元性化合物(反応促進剤ともいう)を使用(重合系に添加)してもよい。重合開始剤の分解触媒や還元性化合物として作用する化合物としては、重金属イオン(又は重金属塩)が挙げられ、1種又は2種以上を使用することができる。
本明細書中、重金属イオンとは、比重が4g/cm以上の金属を意味する。
上記重金属イオンの具体例としては、国際公開第2010/024448号に記載のものと同様のものが挙げられる。中でも、鉄がより好ましい。
上記重金属イオンのイオン価は特に限定されるものではなく、例えば、重金属として鉄が用いられる場合、開始剤における鉄イオンとしては、Fe2+であっても、Fe3+であってよく、これらが組み合わされていてもよい。
上記重金属イオンとして鉄を用いる場合、モール塩(Fe(NH(SO・6HO)、硫酸第一鉄・7水和物、塩化第一鉄、塩化第二鉄等の重金属塩等を用いることが好ましい。
上記重金属イオンの含有量は、重合反応完結時(重合反応後に中和工程を行う場合には中和後)における重合反応液の全質量に対し、0.1〜10ppmであることが好ましい。0.1ppm以上であると、重金属イオンによる効果をより充分に発現することができ、10ppm以下であれば、得られる重合体を色調により優れたものとすることができる。
上記製造方法ではまた、必要に応じてpH調節剤、緩衝剤等を用いることもできる。
−重合溶液−
上記重合工程は、溶液重合や塊状重合等の通常の方法で行うことができる。中でも、溶液重合を行うことが好適である。その際に使用される溶媒としては、水;有機溶剤;水と有機溶剤との混合溶媒;が挙げられるが、中でも、水、又は、全溶媒量100質量%に対して50質量%以上が水である混合溶媒を用いることが好ましい。より好ましくは、水のみを使用することである。有機溶剤としては特に限定されず、通常用いられているものを使用することができ、具体例としては、国際公開第2010/024448号に記載のものと同様のものが挙げられる。
上記重合工程は、重合終了後の固形分濃度が、重合溶液100質量%に対して10〜60質量%となることが好ましい。より好ましくは15〜50質量%、更に好ましくは20〜45質量%である。
本明細書中、固形分濃度とは、溶液のうち不揮発分の濃度を意味し、後述する測定方法で測定される。
−その他の製造条件−
上記重合工程において、反応温度は特に限定されないが、例えば、70℃以上であることが好ましい。より好ましくは75〜110℃、更に好ましくは80〜105℃である。また、重合反応における反応系内の圧力も特に限定されず、常圧(大気圧)下、減圧下、加圧下のいずれであってもよい。反応系内の雰囲気も特に限定されず、空気雰囲気又は不活性雰囲気のいずれでもよいが、経済的には空気雰囲気で行うことが好ましい。
上記製造方法ではまた、全ての使用原料の添加が終了した以後に、単量体の重合率を上げること等を目的として熟成工程を設けてもよい。熟成時間は、通常1〜120分間とすることが好ましい。1分以上熟成を行うことで、単量体成分の残存量をより低減でき、残存単量体に起因する不純物の生成をより充分に防ぐことができるため、得られる共重合体の性能がより向上する。より好ましくは10〜100分間、更に好ましくは30〜60分間である。なお、熟成工程における重合体溶液の好ましい温度は、上記重合温度と同様の範囲である。
〔好適な用途〕
本発明の疎水性基含有共重合体(又はそれを含む重合体組成物)は、疎水性粒子の分散性能に優れるため、各種様々な用途に使用することができる。例えば、分散剤、水処理剤、繊維処理剤、洗剤ビルダー、増粘剤、粘着剤、接着剤、表面コーティング剤、無機繊維の架橋剤、有機繊維の架橋剤、架橋性組成物原料等が挙げられる。より具体的には、ピッチコントロール剤、顔料分散剤、重金属捕捉剤、スケール防止剤、金属イオン封止剤、金属表面処理剤、染色助剤、染料定着剤、泡安定剤、乳化安定剤、インク染料分散剤、水性インク安定剤、塗料用顔料分散剤、塗料用シックナー、感圧接着剤、紙用接着剤、スティック糊、医療用接着剤、貼付剤用粘着剤、化粧パック用粘着剤、スキンケア剤、ヘアケア剤、樹脂用フィラー分散剤、樹脂用親水化剤、記録紙用コーティング剤、インクジェット紙用表面処理剤、感光性樹脂用分散剤、帯電防止剤、保湿剤、肥料用バインダー、医薬錠剤用バインダー、樹脂相溶化剤、写真薬添加剤、化粧用調剤添加剤、整髪料助剤、ヘアスプレー添加剤、サンスクリーン組成物用添加剤等が挙げられる。なお、本発明の疎水性基含有共重合体を含む分散剤は、疎水性粒子分散剤(好ましくは疎水性微粒子分散剤)として特に有用である。
本発明の疎水性基含有共重合体は、上述の構成よりなり、疎水性粒子に対して良好な分散性を発揮することができるため、疎水性粒子分散剤(好ましくは疎水性微粒子分散剤)等の種々の用途に有用なものである。
以下に実施例を掲げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。特に断りのない限り、「部」は「重量部」を、「%」は「質量%」を意味するものとする。
なお、各物性等は以下のようにして測定又は評価した。
1、共重合体の重量平均分子量の測定方法
共重合体の重量平均分子量の測定は、下記条件にて行った。
装置:東ソー社製 高速GPC装置(HLC−8320GPC)
検出器:RI検出器
カラム:昭和電工社製、SHODEX Asahipak GF−310−HQ,GF−710−HQ,GF−1G 7B
カラム温度:40℃
流速:0.5ml/min
検量線:創和科学社製、POLYACRYLIC ACID STANDARD
溶離液:0.1N酢酸ナトリウム/アセトニトリル=3/1(質量比)
2、固形分の測定
130℃に加熱したオーブンで共重合体(共重合体組成物1.0gに水1.0gを加えたもの)を1時間放置して乾燥処理した。乾燥前後の質量変化から、固形分(%)と、揮発成分(%)を算出した。
3、疎水性粒子(カーボンブラック)分散能の評価
疎水性粒子分散能(疎水性粒子分散性)として、カーボンブラックの分散能を評価した。この評価では、まず、緩衝溶液、硬度溶液及び1%重合体水溶液を調製した。緩衝溶液は、ホウ砂38.2gを純水900gで溶解した後、48%水酸化ナトリウムでpHを10.5に調整し、以上に純水を加えて1000.0gとした。上記硬度溶液は、塩化カルシウム2水和物3.68gに純水を加えて1000.0gとした。上記1%重合体水溶液は、重合体を適量の水で希釈して固形分濃度1質量%に調整したものを用いた。
次に、上記各溶液及びカーボンブラック粉末を所定の順序及び所定の量で30mlの試験管に仕込んだ。この所定の順序及び所定の量は以下の通りである:第一番目としてイオン交換水24.75gを仕込み、第二番目として1%重合体水溶液0.3gを仕込み、第三番目として緩衝溶液0.6gを仕込み、第四番目として硬度水溶液を4.32g仕込み、最後にカーボンブラック粉末0.03gを仕込んだ。
各溶液及びカーボンブラック粉末をこの順序で仕込んだ後、試験管に蓋をし、ゆっくり上下60往復反転させ、内容物を撹拌した。その後、常温で20時間静置し、20時間経過後、直ちに上澄み液を1cmの石英セルに入れ、UV波長380nmにおける透過率を測定した。
なお、透過率が低い方が、カーボンブラック粉末を良く分散していることを示しており、性能が優れている。
実施例1
(1)単量体の合成
還流冷却器、攪拌機(パドル翼)を備えた容量500mLのガラス製4つ口フラスコに、n−ブチルアルコール370.0gと、ペレット状の水酸化ナトリウム4.27gを仕込み、攪拌しながら60℃まで昇温した。次に、アリルグリシジルエーテル(以下、「AGE」とも称する)57.0gを30分かけて添加し、その後、5時間反応させた。この溶液を1000mlのナスフラスコへ移し、ロータリーエバポレーターで脱溶媒した。ここに、20質量%塩化ナトリウム水溶液200.0gを加え、この水溶液を500mlの分液ロートへ移し、よく振り混ぜた後、分層するまで静置し、下層を取り除いた。残った上層を300mlのナスフラスコへ移し、ロータリーエバポレーターで脱溶媒した。析出してきた塩を濾過により取り除き、単量体(1)を得た。
(2)重合
還流冷却器、攪拌機(パドル翼)を備えた容量1000mLのガラス製セパラブルフラスコに、純水80.0g及びモール塩0.0178gを仕込み、攪拌しながら90℃まで昇温して重合反応系とした。次に、攪拌下、90℃に保持された重合反応系中に、80%アクリル酸水溶液(以下、「80%AA」とも称する)180.0g、スチレンスルホン酸ナトリウムの20%水溶液(以下、「20%NaSS」とも称する)392.7g、単量体(1)39.3g、15%過硫酸ナトリウム水溶液(以下、「15%NaPS」とも称する)127g、及び、35%亜硫酸水素ナトリウム水溶液(以下、「35%SBS」とも称する)24gを、それぞれ別々のノズルより滴下した。各溶液の滴下時間は、80%AAについては180分間、20%NaSSについては180分間、単量体(1)については120分間、15%NaPSについては210分間、35%SBSについては200分間とした。また、各溶液の滴下速度は一定とし、各溶液の滴下は連続的に行った。15%NaPSの滴下終了後、更に30分間、前記反応溶液を90℃に保持(熟成)して重合を終了した。
このようにして、重量平均分子量Mwが21000の共重合体組成物(1)を得た。また、疎水性粒子分散能の評価結果を表2に示した。
実施例2
単量体成分を表1に記載した条件とした以外は、実施例1と同様にして、重量平均分子量Mwが18000の共重合体組成物(2)を得た。また、疎水性粒子分散能の評価結果を表2に示した。
実施例3
単量体成分を表1に記載した条件とした以外は、実施例1と同様にして、重量平均分子量Mwが18000の共重合体組成物(3)を得た。また、疎水性粒子分散能の評価結果を表2に示した。
比較例1
還流冷却器、攪拌機(パドル翼)を備えた容量1000mLのガラス製セパラブルフラスコに、純水100.0g及びモール塩0.0116gを仕込み、攪拌しながら85℃まで昇温して重合反応系とした。次に、攪拌下、85℃に保持された重合反応系中に、80%アクリル酸水溶液(以下、「80%AA」とも称する)175.0g、単量体(1)60.0g、15%過硫酸ナトリウム水溶液(以下、「15%NaPS」とも称する)49.8g、及び、35%亜硫酸水素ナトリウム水溶液(以下、「35%SBS」とも称する)19.4gを、それぞれ別々のノズルより滴下した。各溶液の滴下時間は、80%AAについては180分間、単量体(1)については120分間、15%NaPSについては210分間、35%SBSについては175分間とした。また、各溶液の滴下速度は一定とし、各溶液の滴下は連続的に行った。滴下終了後、更に30分間、前記反応溶液を85℃に保持(熟成)して重合を終了した。重合終了後、重合反応液を攪拌、放冷しながら、48%水酸化ナトリウム水溶液(以下、「48%NaOH」とも称する)137.8gを徐々に滴下し、重合反応液を中和した。
このようにして、重量平均分子量Mwが55000の比較共重合体組成物(1)を得た。また、疎水性粒子分散能の評価結果を表2に示した。
比較例2
温度計、還流冷却器及び攪拌機を備えた容量2.5LのSUS316製のセパラブルフラスコに、純水267.5gと、40%HAPS100.0gと、モール塩0.033gとを仕込み、攪拌下、沸点還流状態まで昇温した(初期仕込み)。
次いで攪拌下、沸点還流状態に保たれた共重合反応系中に80%AA464.9g、40%HAPS518.3g、15%NaPS165.5g、及び35%SBS56.2g、をそれぞれ別個の滴下ノズルより滴下した。それぞれの滴下時間は、80%AAを180分間、40%HAPSを130分間、35%SBSを170分間、15%NaPSを200分間とした。また、滴下開始時間に関しては各滴下液はすべて同時に滴下を開始した。15%NaPSは78.3gを0−130分に一定の滴下速度で連続的に滴下し、残り87.2gを130−200分に一定の滴下速度で連続的に滴下した。80%AAと40%HAPSと35%SBSとはそれぞれの滴下時間の間、滴下速度は一定とし、連続的に滴下した。滴下終了後、更に30分間に渡って反応溶液を沸点還流状態に保持して熟成し共重合を完結せしめた。
このようにして、重量平均分子量Mwが20000の比較共重合体組成物(2)を得た。また、疎水性粒子分散能の評価結果を表2に示した。
比較例3
温度計、還流冷却器、及び攪拌機を備えた容量2.5LのSUS316製のセパラブルフラスコに、40%HAPS238.4gを仕込み、攪拌下、沸点還流状態まで昇温した(初期仕込み)。
次いで攪拌下、沸点還流状態に保たれた共重合反応系中に80%AA146.3g、40%HAPS238.4g、15%NaPS66.7gをそれぞれ別個の滴下ノズルより滴下した。それぞれの滴下時間は、80%AAを120分間、40%HAPSを60分間、15%NaPSを140分間とした。また、滴下開始時間に関しては各滴下液はすべて同時に滴下を開始した。また、各溶液の滴下速度は一定とし、各溶液の滴下は連続的に行った。15%NaPSの滴下終了後、更に30分間、前記反応溶液を沸点に保持して重合を終了した。
このようにして、重量平均分子量Mwが30000の比較共重合体組成物(3)を得た。また、疎水性粒子分散能の評価結果を表2に示した。
比較例4
単量体成分を表1に記載した条件とした以外は、実施例1と同様にして重合反応を行ったが、目的の重合体組成物は得られなかった。
Figure 2017002183
Figure 2017002183

Claims (7)

  1. 下記式(1)で表される疎水性基含有単量体に由来する構造単位(A)と、芳香環及びスルホン酸(塩)基を含むスルホン酸系単量体に由来する構造単位(B)とを有する
    ことを特徴とする疎水性基含有共重合体。
    Figure 2017002183
    式(1)中、Rは、水素原子又はCH基を表す。R、R及びRは、同一又は異なって、CH基、CHCH基又は直接結合を表す。xは、(O−CH−CH(OH))で表される単位の数を表し、0又は1である。xは、(O−CH−CH)で表される単位の数を表し、0〜100の数である。xは、(O−CH−CH(OH))で表される単位の数を表し、0又は1である。ただし、R、R及びRが直接結合を表し、かつxが0である場合、xは1〜100の数であり、かつxは1である。Rは、疎水性基を表す。
  2. 前記スルホン酸系単量体は、下記式(2)で表される
    ことを特徴とする請求項1に記載の疎水性基含有共重合体。
    Figure 2017002183
    式(2)中、Rは、水素原子又はCH基を表す。Rは、同一又は異なって、水素原子、−SOX基又は−RSOX基を表す。但し、Rの少なくとも1つは、−SOX基又は−RSOX基を表す。Xは、水素原子、金属原子、アンモニウム基又は有機アミン基を表す。Rは、アルキレン基を表す。
  3. 前記疎水性基含有単量体は、下記式(1’)で表される
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の疎水性基含有共重合体。
    Figure 2017002183
    式(1’)中、Rは、水素原子又はCH基を表す。Rは、CH基、CHCH基又は直接結合を表す。Rは、疎水性基を表す。
  4. 前記構造単位(A)及び(B)の含有量比((A)/(B))は、1〜99/1〜99(質量%)である
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の疎水性基含有共重合体。
  5. 前記疎水性基含有共重合体は、更に、カルボン酸系単量体由来の構造単位(C)を有する
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の疎水性基含有共重合体。
  6. 前記構造単位(A)、(B)及び(C)の含有量比((A)/(B)/(C))は、1〜98/1〜98/1〜98(質量%)である
    ことを特徴とする請求項5に記載の疎水性基含有共重合体。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の疎水性基含有共重合体を含む
    ことを特徴とする分散剤。
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