JP6227243B2 - ポリ(メタ)アクリル酸系重合体水溶液およびその製造方法 - Google Patents
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Description
これに対しては、上述のように、カルボキシル基含有重合体について様々な検討が試みられている。
例えば、特許文献1に開示の重合体水溶液は、優れた泥汚れや無機顔料等の無機微粒子の分散性を有し、また、経時的な分散力を発揮することができ、そして更には特定の製造方法により製造することによって、経時的に優れた色調をも有するものとなるとされている。
しかしながら、上記の重合体水溶液を例えば炭酸カルシウムスラリーの分散剤として使用した時に、良好な経時安定性を示すものの、一旦炭酸カルシウム粒子が沈降し、固まってしまった場合においても、再度分散しやすいようにする性能(以下、「再分散性」という)を改善する余地があった。
すなわち、本発明にかかるポリ(メタ)アクリル酸系重合体水溶液は、ポリ(メタ)アクリル酸系重合体を含む水溶液であって、該ポリ(メタ)アクリル酸系重合体のカルボキシル基の少なくとも一部は、下記一般式(1)で表わされる構造単位を含有する1〜4級アミンで中和されており、該水溶液に含まれる、(メタ)アクリル酸(塩)に由来する構造単位と、下記一般式(1)で表わされる構造単位を含有する1〜4級アミンに由来する構造単位との質量比が100:0.1〜100:3000であり、該ポリ(メタ)アクリル酸系重合体に含まれる単量体に由来する構造単位100モル%に対する酸性基を有する単量体に由来する構造単位が、50モル%を超えて、100モル%以下である、ポリ(メタ)アクリル酸系重合体水溶液である。
[ポリ(メタ)アクリル酸系重合体]
本発明のポリ(メタ)アクリル酸系重合体水溶液(本発明の重合体水溶液とも言う。)は、ポリ(メタ)アクリル酸系重合体を含む。
上記ポリ(メタ)アクリル酸系重合体とは、(メタ)アクリル酸(塩)由来の構造単位を含んでいる重合体を表し、該(メタ)アクリル酸(塩)由来の構造単位とは、(メタ)アクリル酸(塩)がラジカル重合することにより形成される構造単位であって、−CH2CR(COOM)−、で表される構造単位である。該構造単位中、Rは、水素原子又はメチル基を表し、Mは、水素原子、金属原子、アンモニウム塩、有機アミン塩を表す。上記金属原子としては、Li、Na、K等のアルカリ金属原子、Ca、Mg等のアルカリ土類金属原子等が例示される。
上記(メタ)アクリル酸(塩)とは、アクリル酸、アクリル酸塩、メタクリル酸、メタクリル酸塩を表し、これらの中でも、アクリル酸、アクリル酸塩が好ましい。これら(メタ)アクリル酸(塩)は、1種を用いてもよく、2種以上を用いてもよい。
上記(メタ)アクリル酸(塩)における塩としては、金属塩、アンモニウム塩、有機アミン塩が挙げられる。金属塩としては、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩が好ましく、より好ましくは、ナトリウム塩、カルシウム塩である。
なお、上記一般式(1)で表わされる構造単位を含有する1〜4級アミン(塩)に由来する構造単位は、1種類のみ存在していても、2種類以上が存在していても良い。
ここで、添加された上記一般式(1)で表わされる構造単位を含有する1〜4級アミン(塩)が反応して形成された構造単位としては、例えば(i)酸型及び/又は部分中和型のポリアクリル酸系重合体を含む水溶液に上記一般式(1)で表わされる構造単位を含有する1〜4級アミンを添加することにより形成された、上記一般式(1)で表わされる構造単位を含有する1〜4級アミンで中和されたカルボキシル基の塩に含まれる構造単位や、(ii)予め(メタ)アクリル酸等の単量体を上記一般式(1)で表わされる構造単位を含有する1〜4級アミンで中和した、単量体の上記一般式(1)で表わされる構造単位を含有する1〜4級アミン塩が重合することにより形成される構造単位が例示される。
具体的には、「(メタ)アクリル酸(塩)に由来する構造単位」が、−CH2CH(COONa)−、である場合には、−CH2CH(COOH)−、として質量計算し(酸型換算)、「一般式(1)で表わされる構造単位を含有する1〜4級アミン(塩)に由来する構造単位」が、N(CH2CH2OCH2CH2OH)3の塩酸塩の場合には、N(CH2CH2OCH2CH2OH)3として質量計算する(塩型換算)。
無機粒子の経時的な分散性や再分散性が向上する傾向にあることから、本発明のポリ(メタ)アクリル酸系重合体水溶液は無機塩等の量を低減させた形態であることが好ましく、そのため上記一般式(1)で表わされる構造単位を含有する1〜4級アミン(塩)に由来する構造単位は、重合体に含まれる、上記一般式(1)で表わされる構造単位を含有する1〜4級アミンで中和されたカルボキシル基であることが好ましい。例えば、上記ポリ(メタ)アクリル酸系重合体の有するカルボキシル基100モル%に対する、上記一般式(1)で表わされる構造単位を含有する1〜4級アミンで中和された上記ポリ(メタ)アクリル酸系重合体の有するカルボキシル基(上記一般式(1)で表わされる構造単位を含有する1〜4級アミン塩型カルボキシル基)の割合を、0.01〜100モル%にすることができる。なお、上記一般式(1)で表わされる構造単位を含有する1〜4級アミンで中和された上記ポリ(メタ)アクリル酸系重合体の有するカルボキシル基の割合が100モル%とは、さらに余剰の上記一般式(1)で表わされる構造単位を含有する1〜4級アミンが存在する場合も含む。
その他の単量体としては、具体的にはマレイン酸、フマル酸、イタコン酸、クロトン酸、2−メチレングルタル酸、及びそれらの塩等の(メタ)アクリル酸以外のカルボキシル基含有単量体及びその塩;2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、α−ヒドロキシメチルエチル(メタ)アクリレート等の水酸基含有アルキル(メタ)アクリレート類;(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸ラウリル等の(メタ)アクリル酸の炭素数1〜18のアルキル基のエステルである、アルキル(メタ)アクリレート類;ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート及びその4級化物等のアミノ基含有アクリレート;(メタ)アクリルアミド、ジメチルアクリルアミド、イソプロピルアクリルアミド等のアミド基含有単量体類;酢酸ビニル等のビニルエステル類;エチレン、プロピレン等のアルケン類;スチレン等の芳香族ビニル系単量体類;マレイミド、フェニルマレイミド、シクロヘキシルマレイミド等のマレイミド誘導体;(メタ)アクリロニトリル等のニトリル基含有ビニル系単量体類;3−アリルオキシ−2−ヒドロキシプロパンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、スチレンスルホン酸、ビニルスルホン酸等のスルホン酸基を有する単量体及びそれらの塩;ビニルホスホン酸、(メタ)アリルホスホン酸等のホスホン酸基を有する単量体;(メタ)アクロレイン等のアルデヒド基含有ビニル系単量体類;メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル等のアルキルビニルエーテル類;塩化ビニル、塩化ビニリデン、アリルアルコール、ビニルピロリドン等のその他官能基含有単量体類;ポリアルキレングリコール(メタ)アクリレート、モノアルコキシポリアルキレングリコール(メタ)アクリレート、ビニルアルコール、(メタ)アリルアルコール、イソプレノール等の不飽和アルコールにアルキレンオキシドが1〜300モル付加した構造を有する単量体等のポリアルキレングリコール鎖含有単量体;等が挙げられる。これらその他の単量体についても、1種のみが単独で用いられてもよいし、2種以上が併用されてもよい。
なお、本発明のポリ(メタ)アクリル酸系重合体の重量平均分子量の値としては、後述する実施例に記載の手法により測定される値を採用するものとする。
なお、本発明のポリ(メタ)アクリル酸系重合体の分子量分布の値としては、後述する実施例に記載の手法により測定される値を採用するものとする。
[ポリ(メタ)アクリル酸系重合体水溶液]
上記の通り、本発明のポリ(メタ)アクリル酸系重合体水溶液は、(メタ)アクリル酸(塩)に由来する構造単位と、上記一般式(1)で表わされる構造単位を含有する1〜4級アミン(塩)に由来する構造単位との質量比が100:0.1〜100:3000であることが重要であり(すなわち、本発明のポリ(メタ)アクリル酸系重合体水溶液に含まれる全化合物に含まれる(メタ)アクリル酸(塩)に由来する構造単位と、上記一般式(1)で表わされる構造単位を含有する1〜4級アミン(塩)に由来する構造単位との質量比が100:0.1〜100:3000)、好ましくは、100:0.5〜100:2000であり、より好ましくは、100:1.0〜100:1000である。なお、上記質量比の計算は、「(メタ)アクリル酸(塩)に由来する構造単位」は酸型換算で計算し、「一般式(1)で表わされる構造単位を含有する1〜4級アミン(塩)に由来する構造単位」はアミン換算で計算する。
本発明の重合体水溶液中には、本発明のポリ(メタ)アクリル酸系重合体が必須に含まれる。このほか、未反応の(メタ)アクリル酸(塩)、未反応のその他の単量体、未反応の重合開始剤、重合開始剤分解物、未反応の上記一般式(1)で表わされる構造単位を含有する1〜4級アミン(塩)等が含まれうる。
上記重合体水溶液中に存在する未反応の単量体の含有量((メタ)アクリル酸(塩)とその他の単量体との合計の含有量)は、使用する単量体の種類によっても異なるが、重合体水溶液の固形分100質量%に対して1質量%未満が好ましい。より好ましくは0.5質量%未満であり、更に好ましくは0.1質量%未満である。
また、本発明の重合体水溶液における、本発明のポリ(メタ)アクリル酸系重合体の含有量は、ポリ(メタ)アクリル酸系重合体水溶液100質量%に対して、16〜73質量%が好ましく、20〜72質量%がより好ましく、25〜71質量%が更に好ましい。
なお、粘度は、B型粘度計を使用し、測定条件としては、ローターNo.4、60rpm、5分間で測定した値をいう。
なお、APHAは、色差計等により測定することができる。
本発明のポリ(メタ)アクリル酸系重合体水溶液は、乾燥、又は、その他の溶剤で置換・希釈して使用することもできる(ポリ(メタ)アクリル酸系重合体組成物という)。本発明のポリアクリル酸系重合体水溶液を乾燥後水に再溶解したり、乾燥後に他の任意な成分を添加したものも本発明のポリ(メタ)アクリル酸系重合体組成物に含まれる。
なお、本発明のポリ(メタ)アクリル酸系重合体組成物に含まれる未反応の単量体の含有量、本発明のポリ(メタ)アクリル酸系重合体の含有量、硫黄原子又はリン原子を含む無機の陰イオンの濃度、粘度、pH、及びAPHAは、それぞれ上述した本発明のポリ(メタ)アクリル酸系重合体水溶液と同様であることが好ましい。
本発明のポリ(メタ)アクリル酸系重合体は、(メタ)アクリル酸(塩)を必須として重合することにより製造されることが好ましい。本発明のポリ(メタ)アクリル酸系重合体は、(メタ)アクリル酸(塩)に加えて、上述したその他の単量体を共重合することにより製造しても構わない。本発明のポリ(メタ)アクリル酸系重合体の製造に用いる全単量体((メタ)アクリル酸(塩)とその他の単量体との合計をいう)100質量%に対する(メタ)アクリル酸(塩)の割合は、酸型換算で80質量%以上であることが好ましい。80質量%以上であれば、得られる重合体水溶液の経時的な顔料分散性能が向上する傾向にある。より好ましくは90質量%以上である。
ここで、上記の通り、酸型換算とは、塩型の単量体を対応する酸型単量体として質量割合を計算することをいい、例えば(メタ)アクリル酸ナトリウムであれば、(メタ)アクリル酸として質量割合を計算する。その他の単量体も同様に酸型換算で計算する。なお、アミノ基を含む単量体を使用する場合にはアミン換算で計算する。
本発明のポリ(メタ)アクリル酸系重合体(水溶液)の製造方法としては、(メタ)アクリル酸(塩)として、アクリル酸、アクリル酸塩を使用することが好ましい。
本発明のポリ(メタ)アクリル酸系重合体(水溶液)は、酸型及び/又は部分中和型のポリ(メタ)アクリル酸系重合体を含む水溶液を、上記一般式(1)で表わされる構造単位を含有する1〜4級アミン(塩)で中和する工程(この工程を「工程N1」という。)を含むことにより製造することが好ましい。該製造方法によれば、得られる重合体水溶液のカルシウムスラリーの再分散性等が特に良好になり、また、例えば顔料(無機粒子)分散剤として使用したときに、特に良好な分散性を発現する傾向にある。工程N1で使用する上記一般式(1)で表わされる構造単位を含有する1〜4級アミン(塩)は、1種類であっても、2種類以上であっても良い。
また、工程N1、N3に要する時間は、通常、10時間以下が好ましく、5時間以下がより好ましく、3時間以下が更に好ましい。
上記工程N2の温度は、使用するアルカリ金属塩の種類に応じて適宜選択すればよいが、90℃以上で中和するのが好ましい。90℃以下で中和を行うと、得られる重合体水溶液の色調が悪くなる傾向にある。
また、工程N2に要する時間は、使用するアルカリ金属塩の種類や使用量に応じて適宜選択すればよいが、通常、10時間以下が好ましく、5時間以下がより好ましく、3時間以下が更に好ましい。
本発明のポリ(メタ)アクリル酸系重合体水溶液は、通常は、(メタ)アクリル酸(塩)を必須として含む単量体組成物を、重合する工程(以下、「重合工程」という)を必須にして製造される。
上記重合開始剤としては、通常重合開始剤として用いられているものを使用することができ、例えば、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩;過酸化水素;ジメチル2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)、2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)塩酸塩、4,4’−アゾビス−4−シアノパレリン酸、アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)等のアゾ系化合物;過酸化ベンゾイル、過酸化ラウロイル、過酢酸、ジ−t−ブチルパーオキサイド、クメンヒドロパーオキサイド等の有機過酸化物等が好適である。これらの重合開始剤は、単独で使用されてもよいし、2種以上の混合物の形態で使用されてもよい。重合体の分子量分布が小さくなる傾向にあるので、1種のみを使用することが好ましい。
上記重合開始剤の使用量は、特に制限されないが、全単量体成分1モルに対して、15g以下であることが好ましい。より好ましくは0.1〜12gである。
上記連鎖移動剤の添加量は、特に制限されないが、全単量体成分1モルに対して、1〜20gであることが好ましい。より好ましくは2〜15gである。1g未満であると、分子量の制御ができないおそれがあり、逆に、20gを超えると、連鎖移動剤が残留したり、重合体純分が低下したりするおそれがある。
次亜リン酸塩、亜硫酸塩、及び/又は重亜硫酸塩の使用量が全単量体1モルに対して、上記上限を超えると、連鎖移動に寄与しない次亜リン酸塩、亜硫酸塩、及び/又は重亜硫酸塩(重合体末端に取り込まれない次亜リン酸塩、亜硫酸塩、及び/又は重亜硫酸塩)が増加し、無機陰イオン量が増加することに起因して、経時的な分散力が低下したり、炭酸カルシウムスラリーの経時的な分散性や再分散性が低下したり、無機陰イオン量が過度に増加した場合には、ポリ(メタ)アクリル酸系重合体の色相が悪化したりするおそれがある。
本発明のポリ(メタ)アクリル酸系重合体、ポリ(メタ)アクリル酸系重合体水溶液、ポリ(メタ)アクリル酸系重合体組成物(以下、本発明の重合体等とも言う)は、水処理剤、繊維処理剤、分散剤、洗剤ビルダー(又は洗剤組成物)、有機繊維または無機繊維のバインダー等として用いられうる。洗剤ビルダーとしては、衣料用、食器用、住居用、毛髪用、身体用、歯磨き用、及び自動車用等、様々な用途の洗剤に添加されて使用されうる。
本発明の重合体等は、水処理剤に用いることができる。該水処理剤には、必要に応じて、他の配合剤として、重合リン酸塩、ホスホン酸塩、防食剤、スライムコントロール剤、キレート剤を用いても良い。
上記水処理剤は、冷却水循環系、ボイラー水循環系、海水淡水化装置、パルプ蒸解釜、黒液濃縮釜等でのスケール防止に有用である。また、性能、効果に影響しない範囲で、任意の適切な水溶性重合体を含んでもよい。
本発明の重合体等は、繊維処理剤に用いることができる。該繊維処理剤は、染色剤、過酸化物及び界面活性剤からなる群より選ばれる少なくとも1つと、本発明の重合体(組成物)を含む。
上記繊維処理剤における本発明の重合体の含有量は、繊維処理剤全体に対して、好ましくは1〜100質量%であり、より好ましくは5〜100質量%である。また、性能、効果に影響しない範囲で、任意の適切な水溶性重合体を含んでいてもよい。
以下に、より実施形態に近い、繊維処理剤の配合例を示す。この繊維処理剤は、繊維処理における精錬、染色、漂白、ソーピングの工程で使用することができる。染色剤、過酸化物及び界面活性剤としては繊維処理剤に通常使用されるものが挙げられる。
本発明の重合体若しくは重合体組成物と、染色剤、過酸化物及び界面活性剤からなる群より選ばれる少なくとも1つとの配合比率は、例えば、繊維の白色度、色むら、染色けんろう度の向上のためには、繊維処理剤純分換算で、本発明の重合体1質量部に対して、染色剤、過酸化物及び界面活性剤からなる群より選ばれる少なくとも1つを0.1〜100質量部の割合で配合された組成物を繊維処理剤として用いることが好ましい。
上記繊維処理剤を使用できる繊維としては、任意の適切な繊維を採用し得る。例えば、木綿、麻等のセルロース系繊維、ナイロン、ポリエステル等の化学繊維、羊毛、絹糸等の動物性繊維、人絹等の半合成繊維、並びに、それらの織物及び混紡品が挙げられる。
上記繊維処理剤を精錬工程に適用する場合は、本発明の本発明の重合体等と、アルカリ剤及び界面活性剤とを配合することが好ましい。漂白工程に適用する場合では、本発明の重合体組成物と、過酸化物と、アルカリ性漂白剤の分解抑制剤としての珪酸ナトリウム等の珪酸系薬剤とを配合することが好ましい。
本発明の重合体等(重合体、重合体水溶液、重合体組成物)は、顔料分散剤に用いることができる。すなわち、本発明のポリ(メタ)アクリル酸系重合体(水溶液)を含む顔料分散剤もまた、本発明の一つである。
本発明の重合体等は単独で顔料分散剤として使用することができるが、本発明の顔料分散剤には、必要に応じて、水等の溶媒や、他の配合剤として、縮合リン酸及びその塩、ホスホン酸及びその塩、ポリビニルアルコールを用いても良い。
本発明によれば、低粘度で粘性の経時安定性を有し、かつ高濃度の製紙用顔料スラリーを提供することが可能となる。ひいては、該スラリーを用いて塗工した際に塗工欠陥を抑制し、良好な原紙被覆性、印刷光沢、耐ブリスター性、ムラのない印刷面感を与え、かつ顔料が本来持つ白色度、不透明度、インキ受理性の有意点を備えた印刷用塗工紙を提供することが可能となる。
なお、上記顔料スラリー粘度は、B型粘度計を使用し、測定条件としては、ローターNo.4、60rpm、5分間で測定した値をいう。
本発明の重合体等は、洗剤組成物用添加剤として用いられうる。洗剤組成物としては、衣料用、食器用、住居用、毛髪用、身体用、歯磨き用、及び自動車用など、様々な用途の洗剤に添加されて使用されうる。上記洗剤組成物の概念には、家庭用洗剤組成物、繊維工業その他の工業用洗剤組成物、硬質表面洗浄剤組成物等が含まれ、さらに例えば漂白洗剤組成物等の洗剤組成物に含まれる特定の成分の働きを高めた洗剤組成物も含まれる。
洗剤組成物における本発明の重合体の含有量は特に制限されない。ただし、洗剤組成物の洗浄力を向上する観点からは、本発明の重合体の含有量は、洗剤組成物の全量に対して、好ましくは0.1〜15質量%であり、より好ましくは0.3〜10質量%であり、さらに好ましくは0.5〜5質量%である。
界面活性剤の配合割合は、洗剤組成物の全量に対して10〜70質量%であることが好ましく、より好ましくは15〜60質量%である。界面活性剤の配合割合が少なすぎると、十分な洗浄力を発揮できなくなる虞がある。
上記界面活性剤として具体的には、アニオン性界面活性剤としては、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキル硫酸塩等;ノニオン性界面活性剤としては、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキエチレンアルキルフェニルエーテル等;カチオン性界面活性剤としては、第4級アンモニウム塩等;両性界面活性剤としては、カルボキシル型両性界面活性剤、スルホベタイン型両性界面活性剤等;が例示される。
上記その他の添加剤の合計の配合割合は、洗浄剤組成物100質量%に対して15〜89.9質量%が好ましく、30〜84.7質量%がより好ましい。
本発明の洗剤組成物が粉末洗剤組成物の場合には、ゼオライトを配合することが好ましい。
本発明の洗剤組成物が液体洗剤組成物の場合には、水を液体洗剤組成物の全量に対して0.1〜75質量%含むことが好ましく、1.5〜50質量%含むことがより好ましい。
本発明の無機粒子スラリーは、ポリ(メタ)アクリル酸系重合体を含む無機粒子スラリーであって、典型的には該ポリ(メタ)アクリル酸系重合体のカルボキシル基の少なくとも一部は上記一般式(1)で表わされる構造単位を含有する1〜4級アミン(塩)で中和されており、該無機粒子スラリーに含まれる(メタ)アクリル酸(塩)に由来する構造と上記一般式(1)で表わされる構造単位を含有する1〜4級アミン(塩)に由来する構造との質量比が100:0.1〜100:3000であることが重要である。好ましくは、100:0.5〜100:2000であり、より好ましくは、100:1.0〜100:1000である。上記範囲であることにより、無機粒子スラリーの経時的な分散性や再分散性が向上する傾向にある。なお、上記質量比の計算は、「(メタ)アクリル酸(塩)に由来する構造単位」は酸型換算で計算し、「一般式(1)で表わされる構造単位を含有する1〜4級アミン(塩)に由来する構造単位」はアミン換算で計算する。
無機粒子スラリーの再分散性や、無機粒子スラリーの経時的な粘度安定性が向上する傾向にあることから、本発明の無機粒子スラリーは無機塩等の量を低減させた形態であることが好ましく、そのため上記一般式(1)で表わされる構造単位を含有する1〜4級アミン(塩)に由来する構造単位は、ポリ(メタ)アクリル酸系重合体の有するカルボキシル基の上記一般式(1)で表わされる構造単位を含有する1〜4級アミン(塩)として存在する構造単位であることが好ましい。例えば、上記ポリ(メタ)アクリル酸系重合体の有するカルボキシル基100モル%に対する、上記一般式(1)で表わされる構造単位を含有する1〜4級アミンで中和された上記ポリ(メタ)アクリル酸系重合体の有するカルボキシル基(上記一般式(1)で表わされる構造単位を含有する1〜4級アミン塩型カルボキシル基)の割合を、0.01〜100モル%にすることができる。なお、上記一般式(1)で表わされる構造単位を含有する1〜4級アミンで中和された上記ポリ(メタ)アクリル酸系重合体の有するカルボキシル基の割合が100モル%とは、さらに余剰の上記一般式(1)で表わされる構造単位を含有する1〜4級アミンが存在する場合も含む。
なお、固形分濃度は後述する測定方法により測定される値である。
本発明の無機粒子スラリーは、必要に応じて、有機溶媒や、他の配合剤として、縮合リン酸及びその塩、ホスホン酸及びその塩、ポリビニルアルコールを用いても良い。
なお、無機粒子スラリーの粘度は、B型粘度計を使用し、測定条件としては、ローターNo.4、60rpm、5分間で測定した値をいう。
本発明の無機粒子スラリーの製造方法は、(i)(メタ)アクリル酸(塩)に由来する構造単位と上記一般式(1)で表わされる構造単位を含有する1〜4級アミン(塩)に由来する構造単位とを含むポリ(メタ)アクリル酸系重合体水溶液及び無機粒子を混合する工程を必須として製造する方法、(ii)ポリ(メタ)アクリル酸系重合体を含むポリ(メタ)アクリル酸系重合体水溶液と、上記一般式(1)で表わされる構造単位を含有する1〜4級アミン(塩)と、無機粒子とを混合する工程を必須として製造する方法、のいずれかである。(ii)の製造方法の場合、3つの成分の内2つを予め混合してから残りの1つと混合してもよいし、3つを同時に混合しても構わない。
なお、本発明の無機粒子スラリーの製造方法は、上記混合工程を含む限り、溶媒や他の配合剤を混合する工程を含んでいてもよい。
[無機粒子スラリーの用途]
本発明の無機粒子スラリーは、紙塗工用、紙加工用、セラミック成型用、繊維処理用、エマルション塗料用等に用いることができる。
また、本発明の重合体の重量平均分子量、数平均分子量、未反応の単量体の定量、重合体水溶液及び重合体組成物の固形分量、重合体水溶液の有効成分値は、下記の方法に従って測定した。
<重合体水溶液、重合体組成物の固形分測定方法>
窒素雰囲気下、170℃に加熱したオーブンで重合体組成物1.0gを1時間放置して乾燥処理した。乾燥前後の重量変化から、固形分(%)と、揮発成分(%)を算出した。
<有効成分測定>
有効成分値は重合して得られたポリマーのカルボキシル基濃度として平沼産業社製 自動滴定装置COM−1500にて測定、算出した。まず1N NaOH水溶液で完全にポリマー中のカルボン酸を中和した後、1N HCl水溶液にて滴定曲線を作成し、その曲線の第2変曲点と第1変曲点の差(1N HCl溶液量)から以下のように算出した。
有効成分値(%)=9.4×(第2変曲点での1N HCl量(質量)−第1変曲点での1N HCl量(質量))×HCl力価/分析物量(質量)。
なお、上記分析物量とは、分析したポリ(メタ)アクリル酸系重合体水溶液の質量を表す。
重合体の重量平均分子量及び数平均分子量の測定は、下記条件で、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)を用いて行った。
装置:東ソー社製 HLC−8320GPC
カラム:東ソー社製 TSK−GEL G3000PWXL
カラム温度:40℃
流速:0.5mL/min
検量線:創和科学社製 POLY SODIUM ACRYLATE STANDARD
溶離液:リン酸二水素ナトリウム12水和物/リン酸水素二ナトリウム2水和物(34.5g/46.2g)の混合物を純水にて5000gに希釈した溶液。
<重合体水溶液、重合体組成物中の単量体等の測定>
該単量体の測定は、下記条件にて液体クロマトグラフィーを用いて行った。
測定装置:Waters社製 Alliance e2695システム
検出器:Waters社製 UV検出器 2489UV/Vis検出器
カラム:昭和電工社製 SHODEX RSpak DE−413
温度:35.0℃
溶離液:0.1%リン酸水溶液
流速:1.0ml/min。
<スラリーの固形分濃度の測定>
空気雰囲気下、150℃に加熱したオーブンで無機粒子スラリーを0.5時間放置して乾燥処理した。乾燥前後の重量変化から、固形分(%)を算出した。
<評価例>
市販の丸尾カルシウム社製、重質炭酸カルシウム粉体200質量部を500mlSUS製容器に投入し、保温材を巻いたガラス製四つ口セパラブルフラスコの蓋上部の一番広い口に撹拌シールを取り付けたものに3段ピンを装着したSUS製攪拌翼を装着、残りの口はシリコーンゴム栓で蓋をして、SUS製容器とガラス製蓋上部を固定用の止め具で2箇所固定する。このSUS製攪拌翼と強力な撹拌モーターを接続し、粉砕途中で緩まないように容器全体を支柱にしっかりと固定した。
続いて、四つ口セパラブルフラスコのシリコーンゴム栓の一つを開けて、ロートを差し込み、撹拌モーターを200〜300rpm程度の低速回転の状態で撹拌しながら、ここから、純水67質量部と有効成分値15%に調整した(水で希釈又は濃縮等)ポリマー水溶液2.5質量部を混合したものと、2mmセラミックビーズ570質量部を順に少しずつ投入していった。すべて投入後、窒素雰囲気下、外部ジャケットにより水溶液の温度を80℃まで昇温させた。その後、一気に1000rpmまで回転数を上昇させ、ビーズの状態を確認後、更に1500rpmまで回転数をあげた。粉砕開始30分後に15%ポリマー水溶液を1.3質量部、更に45分後に1.3質量部投入した。この状態で2μm以下の粒径が90%以上に到達するまで粉砕を継続した。最終的には重質炭酸カルシウムに対し0.38質量%のポリマー添加量となった。粉砕後、内容物をセラミックと分離し、回収した。
粒径は堀場製作所社製 レーザ回折/散乱式粒子径分布測定装置LA−950V2にて分析した。
スラリーの粘度をB型粘度計で、回転子No.4、60rpm、5分後の粘度を測定し(直後のスラリー粘度)、比較した。なお、回収したスラリーは、測定直前まで25℃の環境下で保存した。
上記サンプルを1週間および2週間、25℃で保管したのち、B型粘度計で、回転子No.4、60rpm、5分後の粘度を測定した(1週間後および2週間後のスラリー粘度)。
バッチ型重合釜(SUS製、容積2.5L)と、当該重合釜に備えられた温度計、攪拌器(パドル翼)、外部留出物循環経路及び、ジャケット、供給経路(重合用組成物用及び中和剤用)、並びに、還流冷却装置を有する反応装置を用い、以下に示す重合処方・条件で重合を行った。まずイオン交換水345質量部を仕込んだ。その後、重合釜内の水溶液を撹拌しながら、常温下、外部ジャケットにより水溶液の温度を還流するまで昇温させた。
次に、80質量%アクリル酸水溶液(以下、「80%AA」とも称する)900質量部を180分間と、15質量%過硫酸ナトリウム水溶液(以下、「15%NaPS」とも称する)48質量部を185分間、45質量%次亜リン酸ナトリウム水溶液(以下、「45%SHP」とも称する)を17質量部、18分間と更に続いて68質量部を162分間と2段階の供給速度で、それぞれ別々の供給経路を通じて先端ノズルより滴下した。それぞれの成分の滴下は、45%SHP以外は一定の滴下速度で連続的に行った。
その後、48質量%水酸化ナトリウム水溶液375質量部(AA中和率45%分)をその供給経路を通じて先端ノズルより重合釜内に滴下して、重合体を中和した。以上のようにして、ポリアクリル酸ナトリウム塩水溶液(1)を得た(重合体水溶液(1)という)。
得られた重合体水溶液(1)の固形分値は50.1%、有効成分値は54.9%であった。
重量平均分子量(Mw)は5300、分子量分布(重量平均分子量(Mw)/数平均分子量(Mn))は1.9であった。
上述の重合体水溶液(1)を有効成分値15%に調整したポリマー水溶液に、1級アミン基末端ポリオキシアルキレンアミンメチルエーテル(HUNTSMAN製JEFFAMINE M−1000。片末端が−NH2基の分子量約1000のポリオキシアルキレンアミンメチルエーテルで、オキシエチレン基:オキシプロピレン基が約19:3である。)を0.5質量%となるように添加し、分散剤水溶液を得た(分散剤水溶液(1)という)。
分散剤水溶液(1)を用いて、重質炭酸カルシウムのスラリー粘度を上述の方法で評価したところ、粉砕終了1時間後のスラリー粘度は760mPa・sで、1週間後のスラリー粘度は1360mPa・sで、2週間後のスラリー粘度は1660mPa・sであった。
<実施例2>
上述の重合体水溶液(1)を有効成分値15%に調整したポリマー水溶液に、1級アミン基末端ポリオキシアルキレンアミンメチルエーテル(HUNTSMAN製JEFFAMINE M−2070。片末端が−NH2基の分子量約2000のポリオキシアルキレンアミンメチルエーテルで、オキシエチレン基:オキシプロピレン基が約31:10である。)を0.5質量%となるように添加し、分散剤水溶液を得た(分散剤水溶液(2)という)。
分散剤水溶液(2)を用いて、重質炭酸カルシウムのスラリー粘度を上述の方法で評価したところ、粉砕終了1時間後のスラリー粘度は660mPa・sで、1週間後のスラリー粘度は1460mPa・sで、2週間後のスラリー粘度は1640mPa・sであった。
上述の重合体水溶液(1)を有効成分値15%に調整したポリマー水溶液に、ポリエチレンイミンエチレンオキシド付加物(分子量600のポリエチレンイミンのアミノ基に、アミノ基の活性水素1モルあたり20モルのエチレンオキシドを付加した化合物)を0.5質量%となるように添加し、分散剤水溶液を得た(分散剤水溶液(3)という)。
分散剤水溶液(3)を用いて、重質炭酸カルシウムのスラリー粘度を上述の方法で評価したところ、粉砕終了1時間後のスラリー粘度は1190mPa・sで、1週間後のスラリー粘度は1990mPa・sで、2週間後のスラリー粘度は2170mPa・sであった。
<実施例4>
上述の重合体水溶液(1)を有効成分値15%に調整したポリマー水溶液に、ポリエチレンイミンエチレンオキシド付加物(分子量1800のポリエチレンイミンのアミノ基に、アミノ基の活性水素1モルあたり7モルのエチレンオキシドを付加した化合物)を0.5質量%となるように添加し、分散剤水溶液を得た(分散剤水溶液(4)という)。
分散剤水溶液(4)を用いて、重質炭酸カルシウムのスラリー粘度を上述の方法で評価したところ、粉砕終了1時間後のスラリー粘度は1000mPa・sで、1週間後のスラリー粘度は2110mPa・sで、2週間後のスラリー粘度は2380mPa・sであった。
<実施例5>
上述の重合体水溶液(1)を有効成分値15%に調整したポリマー水溶液に、1級アミン基末端ポリオキシアルキレンアミンメチルエーテル(HUNTSMAN製JEFFAMINE M−1000)を33.1質量%となるように添加し、分散剤水溶液を得た(分散剤水溶液(5)という)。
分散剤水溶液(5)を用いて、重質炭酸カルシウムのスラリー粘度を上述の方法で評価したところ、粉砕終了1時間後のスラリー粘度は300mPa・sで、1週間後のスラリー粘度は350mPa・sで、2週間後のスラリー粘度は360mPa・sであった。
上述の重合体水溶液(1)を有効成分値15%に調整し、分散剤水溶液を得た(分散剤水溶液(6)という)。
分散剤水溶液(6)を用いて、重質炭酸カルシウムのスラリー粘度を上述の方法で評価したところ、粉砕終了1時間後のスラリー粘度は1690mPa・sで、1週間後のスラリー粘度は2500mPa・sで、2週間後のスラリー粘度は2720mPa・sであった。
<比較例2>
上述の重合体水溶液(1)を有効成分値15%に調整したポリマー水溶液に、ジエタノールアミンを0.5質量%となるように添加し、分散剤水溶液を得た(分散剤水溶液(7)という)。
分散剤水溶液(7)を用いて、重質炭酸カルシウムのスラリー粘度を上述の方法で評価したところ、粉砕終了1時間後のスラリー粘度は1420mPa・sで、1週間後のスラリー粘度は2490mPa・sで、2週間後のスラリー粘度は2560mPa・sであった。
Claims (5)
- ポリ(メタ)アクリル酸系重合体を含む水溶液であって、
該ポリ(メタ)アクリル酸系重合体のカルボキシル基の少なくとも一部は、アンモニア、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、ジプロパノールアミン、メチルエタノールアミン、トリエタノールアミン、トリプロパノールアミン、ジメチルアミノエタノール、N−メチルジエタノールアミン、N−エチルジエタノールアミン、ポリアミン、及びこれらの塩から選択される化合物の炭素数1〜8のアルキレンオキシド付加物、又は、1級アミン基末端ポリオキシアルキレンアミンメチルエーテルで中和されており、
該水溶液に含まれる、(メタ)アクリル酸(塩)に由来する構造単位と、前記アルキレンオキシド付加物又は1級アミン基末端ポリオキシアルキレンアミンメチルエーテルに由来する構造単位との質量比が100:0.1〜100:3000であり、
該ポリ(メタ)アクリル酸系重合体に含まれる単量体に由来する構造単位100モル%に対する酸性基を有する単量体に由来する構造単位が、50モル%を超えて、100モル%以下である、ポリ(メタ)アクリル酸系重合体水溶液[但し、下記構造
で表されるイミド化アクリル系ポリマーを含むものを除く]。 - 請求項1に記載のポリ(メタ)アクリル酸系重合体を含む水溶液を製造する方法であって、該製造方法は、酸型及び/又は部分中和型のポリ(メタ)アクリル酸系重合体を含む水溶液を、前記アルキレンオキシド付加物又は1級アミン基末端ポリオキシアルキレンアミンメチルエーテルで中和する工程を含むことを特徴とするポリ(メタ)アクリル酸系重合体を含む水溶液の製造方法。
- 請求項1に記載の水溶液を含むことを特徴とする顔料分散剤。
- ポリ(メタ)アクリル酸系重合体を含む無機粒子スラリーであって、
該ポリ(メタ)アクリル酸系重合体のカルボキシル基の少なくとも一部は、アンモニア、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、ジプロパノールアミン、メチルエタノールアミン、トリエタノールアミン、トリプロパノールアミン、ジメチルアミノエタノール、N−メチルジエタノールアミン、N−エチルジエタノールアミン、ポリアミン、及びこれらの塩から選択される化合物の炭素数1〜8のアルキレンオキシド付加物、又は、1級アミン基末端ポリオキシアルキレンアミンメチルエーテルで中和されており、
該無機粒子スラリーに含まれる、(メタ)アクリル酸(塩)に由来する構造単位と、前記アルキレンオキシド付加物又は1級アミン基末端ポリオキシアルキレンアミンメチルエーテルに由来する構造単位との質量比が100:0.1〜100:3000であり、
該ポリ(メタ)アクリル酸系重合体に含まれる単量体に由来する構造単位100モル%に対する酸性基を有する単量体に由来する構造単位が、50モル%を超えて、100モル%以下であり、
該無機粒子スラリーに含まれる無機粒子は、全無機粒子100質量%に対して、粒径が2μm以下の粒子が90〜100質量%含まれ、
該無機粒子スラリーの固形分濃度が75質量%以上であることを特徴とする無機粒子スラリー。 - 無機粒子に、ポリ(メタ)アクリル酸系重合体を含む水溶液を添加して無機粒子を粉砕する工程を含む無機粒子スラリーを製造する方法であって、
該ポリ(メタ)アクリル酸系重合体のカルボキシル基の少なくとも一部は、アンモニア、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、ジプロパノールアミン、メチルエタノールアミン、トリエタノールアミン、トリプロパノールアミン、ジメチルアミノエタノール、N−メチルジエタノールアミン、N−エチルジエタノールアミン、ポリアミン、及びこれらの塩から選択される化合物の炭素数1〜8のアルキレンオキシド付加物、又は、1級アミン基末端ポリオキシアルキレンアミンメチルエーテルで中和されており、
該水溶液に含まれる、(メタ)アクリル酸(塩)に由来する構造単位と、前記アルキレンオキシド付加物又は1級アミン基末端ポリオキシアルキレンアミンメチルエーテルに由来する構造単位との質量比が100:0.1〜100:3000であり、
該ポリ(メタ)アクリル酸系重合体に含まれる単量体に由来する構造単位100モル%に対する酸性基を有する単量体に由来する構造単位が、50モル%を超えて、100モル%以下であることを特徴とする、
無機粒子スラリーの製造方法。
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