JP6419908B2 - 重合体組成物の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、重合体組成物の製造方法に関する。より詳しくは、ガラス繊維や粉末ガラスの結合剤として有用な重合体組成物の製造方法に関する。
ガラス繊維等に結合剤を付着させてマット状に成形した耐熱性成形体が、住居や倉庫、装置や機器等の断熱材等として広く使用されている。このような結合剤としては、フェノール−ホルムアルデヒド結合剤が広く使用されている。しかし、フェノール−ホルムアルデヒド結合剤は、未反応のホルムアルデヒドが成形体に残留し、住居等の施工後にホルムアルデヒドが放出されるという問題がある。よって、ホルムアルデヒドを放出することがない結合剤が検討されている。
例えば、ガラス繊維結合剤であって、(1)重合性カルボン酸又は無水物、又はその混合物と、ヒドロキシC2〜C8アルキルアクリレート又はメタクリレート、又はその混合物との反応生成物から成るコポリマー、及び(2)リン含有酸のアルカリ金属塩との水溶液から成ることを特徴とする結合剤が開示されている(特許文献1)。この結合剤は、未硬化の時に低粘度を有し、硬化した時に構造的な剛性を有すると報告されている。
上記のように、ガラス繊維や粉末ガラスの結合剤として有用な、ホルムアルデヒドを含まない重合体組成物が種々提案されている。しかしながら、それらのガラス繊維や粉末ガラスに対するバインダー強度は、必ずしも十分とは言えない。
特表平10−509485号公報
最近、本発明者は、ホルムアルデヒドを含まない重合体組成物であって、ガラス繊維や粉末ガラスに対するバインダー強度が高い重合体組成物について、種々の検討を行った。そして、ポリカルボン酸と特定のアミン化合物とを含む重合体組成物が、ホルムアルデヒドを含まず、且つ、ガラス繊維や粉末ガラスに対するバインダー強度が高くなることに着目した。ところが、このようなポリカルボン酸と特定のアミン化合物とを含む重合体組成物は、その材料を常法で混合すると、ゲル化しやすく、均一な水溶液を得ることができないという問題があることが判った。
本発明の課題は、ポリカルボン酸と特定のアミン化合物とを含む重合体組成物の製造方法であって、均一な重合体組成物の製造方法を提供することにある。
本発明の重合体組成物の製造方法は、
ポリカルボン酸(A)と1分子あたりの窒素原子数が3以下のアミン化合物(B)と1分子あたりの窒素原子数が4以上のアミン化合物(C)と水を含む重合体組成物の製造方法であって、
反応系内に、該ポリカルボン酸(A)の水溶液を添加した後に、該アミン化合物(B)と該アミン化合物(C)を添加し、
該アミン化合物(C)の添加温度が40℃以上である。
本発明の重合体組成物の製造方法は、
ポリカルボン酸(A)と1分子あたりの窒素原子数が3以下のアミン化合物(B)と1分子あたりの窒素原子数が4以上のアミン化合物(C)と水を含む重合体組成物の製造方法であって、
反応系内に、該ポリカルボン酸(A)の水溶液を添加した後に、該アミン化合物(B)と該アミン化合物(C)を添加し、
該アミン化合物(C)を添加する際の該反応系内の水溶液の粘度が250mPa・s以下である。
1つの実施形態においては、上記アミン化合物(B)の添加終了後に上記アミン化合物(C)を添加開始する。
1つの実施形態においては、上記アミン化合物(C)の添加終了後に上記アミン化合物(B)を添加開始する。
1つの実施形態においては、上記アミン化合物(B)の添加途中で上記アミン化合物(C)を添加開始する。
1つの実施形態においては、上記アミン化合物(C)の添加途中で上記アミン化合物(B)を添加開始する。
1つの実施形態においては、上記アミン化合物(B)と前記アミン化合物(C)を同時に添加開始する。
1つの実施形態においては、上記アミン化合物(B)の添加量が、上記ポリカルボン酸(A)に対して、5モル%〜30モル%である。
1つの実施形態においては、上記アミン化合物(C)の添加量が、上記ポリカルボン酸(A)に対して、0.005モル%〜1モル%である。
本発明の重合体組成物は、本発明の重合体組成物の製造方法で得られる。
本発明によれば、ポリカルボン酸と特定のアミン化合物とを含む重合体組成物の製造方法であって、均一な重合体組成物の製造方法を提供することができる。本発明の重合体組成物は、例えば、住宅用の断熱材用の結合剤として、有用に使用することができる。
以下、本発明を詳細に説明する。なお、以下において記載する本発明の個々の好ましい形態を2つ以上組み合わせたものもまた、本発明の好ましい形態である。また、本明細書において、「重量」とある場合は、重さを意味するSI単位系の「質量」と同義である。
本発明の重合体組成物の製造方法は、ポリカルボン酸(A)と1分子あたりの窒素原子数が3以下のアミン化合物(B)と1分子あたりの窒素原子数が4以上のアミン化合物(C)と水を含む重合体組成物の製造方法である。
ポリカルボン酸(A)は、不飽和カルボン酸系単量体に由来する構造単位を含む重合体であり、好ましくは、不飽和カルボン酸系単量体を重合して得られる。不飽和カルボン酸系単量体とは、カルボキシル基および/またはその塩と、重合性の炭素−炭素二重結合とを含む単量体であり、具体的には、アクリル酸、メタアクリル酸、クロトン酸、α−ヒドロキシアクリル酸、α−ヒドロキシメチルアクリル酸、およびそれらの誘導体等の不飽和モノカルボン酸、およびこれらの塩;フマル酸、マレイン酸、メチレングルタル酸、イタコン酸等の不飽和ジカルボン酸、およびこれらの塩(一塩であっても二塩であってもよい);無水マレイン酸やイタコン酸無水物等の不飽和カルボン酸無水物;などが例示される。
上記塩としては、金属塩、アンモニウム塩、有機アミン塩などが例示される。金属塩としては、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属;カルシウム、マグネシウム等のアルカリ土類金属;鉄、アルミニウム等の遷移金属;などの塩が例示される。有機アミン塩としては、メチルアミン、n−ブチルアミン等のアルキルアミン;モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ジプロパノールアミン等のアルカノールアミン;エチレンジアミン、ジエチレントリアミン等のポリアミン;などの塩が例示される。
不飽和カルボン酸系単量体に由来する構造単位とは、不飽和カルボン酸系単量体が重合して形成される構造単位であり、具体的には、不飽和カルボン酸系単量体の炭素−炭素二重結合が単結合になった構造である。例えば、不飽和カルボン酸系単量体がアクリル酸(CH=CHCOOH)である場合、不飽和カルボン酸系単量体に由来する構造単位は「−CH−CH(COOH)−」で表すことができる。なお、本発明において、不飽和カルボン酸系単量体に由来する構造単位とは、不飽和カルボン酸系単量体に由来する構造単位と同じ構造を有していれば、不飽和カルボン酸系単量体を重合する以外の方法で形成した構造単位も不飽和カルボン酸系単量体に由来する構造単位に含まれる。
ポリカルボン酸(A)としては、本発明の効果をより発現し得る点で、好ましくはアクリル酸および/またはその塩であり、より好ましくはアクリル酸である。
ポリカルボン酸(A)は、従来公知の種々の方法、例えば、溶液重合法、バルク重合、懸濁重合法、逆相懸濁重合法、注型重合法、薄膜重合法、噴霧重合法等によって製造することができる。これらの中でも、溶液重合法が好ましい。
ポリカルボン酸(A)を重合によって製造する際には、重合開始剤を用いることが好ましい。重合開始剤としては、例えば、過酸化水素;過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩;ジメチル2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)、2,2’−アゾビス(イソブチロニトリル)、2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン)二塩酸塩、2,2’−アゾビス[N−(2−カルボキシエチル)−2−メチルプロピオンアミジン]水和物、2,2’−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]、2,2’−アゾビス(1−イミノ−1−ピロリジノ−2−メチルプロパン)二塩酸塩等のアゾ系化合物;過酸化ベンゾイル、過酸化ラウロイル、過酢酸、ジ−t−ブチルパーオキサイド、クメンヒドロパーオキサイド等の有機過酸化物;などが挙げられる。これらの重合開始剤のうち、過酸化水素、過硫酸塩が好ましく、過硫酸塩が特に好ましい。これらの重合開始剤は、1種のみであってもよいし、2種以上であってもよい。重合開始剤の使用量は、本発明の効果を損なわない範囲で、任意の適切な量を適宜採用し得る。
ポリカルボン酸(A)を重合によって製造する際には、必要に応じて連鎖移動剤を用いても良い。連鎖移動剤としては、具体的には、例えば、メルカプトエタノール、チオグリコール酸、メルカプトプロピオン酸、n−ドデシルメルカプタン等の、チオール系連鎖移動剤;四塩化炭素、塩化メチレン、ブロモホルム、ブロモトリクロロエタン等の、ハロゲン化物;イソプロパノール、グリセリン等の、第2級アルコール;次亜リン酸、次亜リン酸ナトリウム等の次亜リン酸(塩)(これらの水和物を含む);亜リン酸、亜リン酸ナトリウム等の亜リン酸(塩);亜硫酸ナトリウム、亜硫酸カリウム等の亜硫酸(塩);亜硫酸水素ナトリウム、亜硫酸水素カリウム等の重亜硫酸(塩);亜ジチオン酸ナトリウム等の亜ジチオン酸(塩);ピロ亜硫酸カリウム等のピロ亜硫酸(塩);などが挙げられる。連鎖移動剤は、1種のみであってもよいし、2種以上であってもよい。連鎖移動剤の使用量は、本発明の効果を損なわない範囲で、任意の適切な量を適宜採用し得る。
ポリカルボン酸(A)を重合によって製造する際には、溶媒を使用することが好ましい。溶媒としては、本発明の効果を損なわない範囲で、任意の適切な溶媒を採用し得る。このような溶媒としては、水が好ましく、溶媒全量に対して、水を50質量%〜100質量%含むことがより好ましく、水を80質量%〜100質量%含むことがさらに好ましい。溶媒は、1種のみであってもよいし、2種以上であってもよい。溶媒の使用量は、本発明の効果を損なわない範囲で、任意の適切な量を適宜採用し得る。
ポリカルボン酸(A)を重合によって製造する際の、重合温度、重合時間、反応系内の圧力など、各種重合条件は、本発明の効果を損なわない範囲で、任意の適切な条件を採用し得る。
アミン化合物(B)は、1分子あたりの窒素原子数が3以下のアミン化合物である。1分子あたりの窒素原子数が3以下のアミン化合物としては、本発明の効果を損なわない範囲で、任意の適切なアミン化合物を採用し得る。このような1分子あたりの窒素原子数が3以下のアミン化合物としては、例えば、アンモニア;モノメチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、n−ブチルアミン、トリエチルアミン等のアルキルアミン;モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノ−ルアミン等のアルカノールアミン;エチレンジアミン、ジエチレントリアミン等のポリアミンなどが挙げられる。これらの1分子あたりの窒素原子数が3以下のアミン化合物の中でも、好ましくは、アンモニア、アルカノールアミンであり、より好ましくは、アンモニア、ジエタノールアミンであり、さらに好ましくは、ジエタノールアミンである。アミン化合物(B)は、1種のみであってもよいし、2種以上であってもよい。
アミン化合物(B)の添加量は、ポリカルボン酸(A)に対して、好ましくは5モル%〜30モル%であり、より好ましくは7モル%〜27モル%であり、さらに好ましくは9モル%〜26モル%であり、特に好ましくは10モル%〜25モル%である。アミン化合物(B)の添加量が上記範囲内にあれば、本発明の製造方法の製造物を製造する際、ゲル状物質の生成をより抑制できる。
アミン化合物(C)は、1分子あたりの窒素原子数が4以上のアミン化合物である。1分子あたりの窒素原子数が4以上のアミン化合物としては、本発明の効果を損なわない範囲で、任意の適切なアミン化合物を採用し得る。このような1分子あたりの窒素原子数が4以上のアミン化合物としては、例えば、ポリエチレンイミンなどのポリアルキレンイミン、ポリアルキレンポリアミン、ポリアミドポリアミン、ポリアルキレンイミンアルキレンオキシド、ポリビニルアミンなどが挙げられる。これらの1分子あたりの窒素原子数が4以上のアミン化合物の中でも、好ましくは、ポリアルキレンイミンであり、より好ましくは、ポリエチレンイミンである。ポリエチレンイミンとしては、好ましくは、分子量が200〜500000のポリエチレンイミンであり、より好ましくは、分子量が250〜100000のポリエチレンイミンであり、さらに好ましくは、分子量が300〜50000のポリエチレンイミンであり、特に好ましくは、分子量が400〜10000のポリエチレンイミンであり、最も好ましくは、分子量が500〜5000のポリエチレンイミンである。アミン化合物(C)は、1種のみであってもよいし、2種以上であってもよい。
アミン化合物(C)の添加量は、ポリカルボン酸(A)に対して、好ましくは0.005モル%〜1モル%であり、より好ましくは0.008モル%〜0.5モル%であり、さらに好ましくは0.01モル%〜0.3モル%であり、特に好ましくは0.02モル%〜0.1モル%である。アミン化合物(C)の添加量が上記範囲内にあれば、本発明の製造方法の製造物を製造する際、ゲル状物質の生成をより抑制できる。
水の添加量は、本発明の製造方法の製造物の固形分濃度が、好ましくは20重量%〜80重量%、より好ましくは30重量%〜70重量%、さらに好ましくは40重量%〜60重量%、特に好ましくは45重量%〜55重量%となるような添加量である。水の添加量が上記範囲内にあれば、本発明の製造方法の製造物を製造する際、ゲル状物質の生成をより抑制できる。なお、添加する水は、ポリカルボン酸(A)、アミン化合物(B)、アミン化合物(C)のそれぞれと独立に添加してもよいし、ポリカルボン酸(A)、アミン化合物(B)、アミン化合物(C)から選ばれる少なくとも1種を水溶液として添加する場合に用いる水であってもよい。
本発明の重合体組成物の製造方法においては、反応系内に、ポリカルボン酸(A)の水溶液を添加した後に、アミン化合物(B)とアミン化合物(C)を添加する。
反応系内へのポリカルボン酸(A)の水溶液の添加は、一括添加であってもよいし、連続添加であってもよいし、分割添加であってもよい。反応系内へのポリカルボン酸(A)の水溶液の添加は、好ましくは、反応系内への初期仕込みとしての一括添加である。
アミン化合物(B)とアミン化合物(C)の添加は、
(1)アミン化合物(B)の添加終了後にアミン化合物(C)を添加開始する態様、
(2)アミン化合物(C)の添加終了後にアミン化合物(B)を添加開始する態様、
(3)アミン化合物(B)の添加途中でアミン化合物(C)を添加開始する態様、
(4)アミン化合物(C)の添加途中でアミン化合物(B)を添加開始する態様、
(5)アミン化合物(B)とアミン化合物(C)を同時に添加開始する態様、
のいずれであってもよい。
反応系内へのアミン化合物(B)の添加は、一括添加であってもよいし、連続添加であってもよいし、分割添加であってもよい。
反応系内へのアミン化合物(B)の添加は、アミン化合物(B)の水溶液としての添加であってもよい。
反応系内へのアミン化合物(C)の添加は、一括添加であってもよいし、連続添加であってもよいし、分割添加であってもよい。
反応系内へのアミン化合物(C)の添加は、アミン化合物(C)の水溶液としての添加であってもよい。
本発明の重合体組成物の製造方法においては、一つの実施形態として、反応系内に、ポリカルボン酸(A)と水を添加した後に、アミン化合物(B)とアミン化合物(C)を添加し、該アミン化合物(C)の添加温度が40℃以上である。上記アミン化合物(C)の添加温度は、好ましくは45℃以上であり、より好ましくは50℃以上であり、さらに好ましくは60℃以上であり、特に好ましくは70℃以上であり、最も好ましくは80℃以上である。上記アミン化合物(C)の添加温度の上限値は、好ましくは、実質的に、反応系内の水溶液の沸点温度である。このような方法によれば、本発明の製造方法の製造物を製造する際、ゲル状物質の生成を抑制できる。
上記実施形態において、アミン化合物(B)の添加温度は、本発明の効果を損なわない範囲で、任意の適切な温度を採用し得る。このようなアミン化合物(B)の添加温度は、好ましくは10℃以上であり、より好ましくは20℃以上であり、さらに好ましくは30℃以上であり、さらに好ましくは40℃以上であり、さらに好ましくは50℃以上であり、さらに好ましくは60℃以上であり、特に好ましくは70℃以上であり、最も好ましくは80℃以上である。上記アミン化合物(B)の添加温度の上限値は、好ましくは、実質的に、反応系内の水溶液の沸点温度である。このような方法によれば、本発明の製造方法の製造物を製造する際、ゲル状物質の生成をより抑制できる。
上記「反応系内に、ポリカルボン酸(A)の水溶液を添加した後に、アミン化合物(B)とアミン化合物(C)を添加し、該アミン化合物(C)の添加温度が40℃以上である」態様としては、具体的には、
(1)ポリカルボン酸(A)の水溶液を添加した後に、反応系内が40℃未満の温度でアミン化合物(B)を添加開始し、その添加終了後に、アミン化合物(C)を反応系内が40℃以上の温度で添加開始して添加終了させる態様、
(2)ポリカルボン酸(A)の水溶液を添加した後に、反応系内が40℃以上の温度でアミン化合物(B)を添加開始し、その添加終了後に、アミン化合物(C)を反応系内が40℃以上の温度で添加開始して添加終了させる態様、
(3)ポリカルボン酸(A)の水溶液を添加した後に、反応系内が40℃以上の温度でアミン化合物(C)を添加開始し、その添加終了後に、アミン化合物(B)を反応系内が40℃未満の温度で添加開始して添加終了させる態様、
(4)ポリカルボン酸(A)の水溶液を添加した後に、反応系内が40℃以上の温度でアミン化合物(C)を添加開始し、その添加終了後に、アミン化合物(B)を反応系内が40℃以上の温度で添加開始して添加終了させる態様、
(5)ポリカルボン酸(A)の水溶液を添加した後に、反応系内が40℃未満の温度でアミン化合物(B)を添加開始し、その添加途中で、反応系内を40℃以上にしてアミン化合物(C)を添加開始して添加終了させる態様、
(6)ポリカルボン酸(A)の水溶液を添加した後に、反応系内が40℃以上の温度でアミン化合物(B)を添加開始して添加終了させ、その添加途中で、アミン化合物(C)を反応系内が40℃以上の温度で添加開始して添加終了させる態様、
(7)ポリカルボン酸(A)の水溶液を添加した後に、反応系内が40℃以上の温度でアミン化合物(C)を添加開始し、その添加途中で、反応系内を40℃未満にしてアミン化合物(B)を添加開始して添加終了させる態様、
(8)ポリカルボン酸(A)の水溶液を添加した後に、反応系内が40℃以上の温度でアミン化合物(C)を添加開始して添加終了させ、その添加途中で、アミン化合物(B)を反応系内が40℃以上の温度で添加開始して添加終了させる態様、
(9)ポリカルボン酸(A)の水溶液を添加した後に、反応系内が40℃以上の温度で、アミン化合物(B)とアミン化合物(C)を同時に添加開始し、アミン化合物(B)とアミン化合物(C)を同時または別々に添加終了させる態様、
が挙げられる。
さらに、上記「反応系内に、ポリカルボン酸(A)の水溶液を添加した後に、アミン化合物(B)とアミン化合物(C)を添加し、該アミン化合物(C)の添加温度が40℃以上である」態様としての上記(1)〜(9)の態様においては、好ましくは、アミン化合物(B)およびアミン化合物(C)の添加開始から添加終了まで、反応系内の温度を40℃以上に維持する。
本発明の重合体組成物の製造方法においては、別の一つの実施形態として、反応系内に、ポリカルボン酸(A)の水溶液を添加した後に、アミン化合物(B)とアミン化合物(C)を添加し、該アミン化合物(C)を添加する際の該反応系内の水溶液の粘度が250mPa・s以下である。上記粘度は、好ましくは200mPa・s以下であり、より好ましくは150mPa・s以下であり、さらに好ましくは100mPa・s以下であり、特に好ましくは50mPa・s以下であり、最も好ましくは20mPa・s以下である。このような方法によれば、本発明の製造方法の製造物を製造する際、ゲル状物質の生成を抑制できる。
以下に実施例を掲げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
<重量平均分子量の測定条件>
重量平均分子量は、下記の測定条件にて測定した。
装置:東ソー製 HLC−8320GPC
検出器:RI
カラム:東ソー製 TSK−GEL G3000PWXL 2本直列
カラム温度:35℃
流速:0.5ml/min
検量線:創和科学社製 POLY SODIUM ACRYLATE STANDARD
溶離液:リン酸二水素ナトリウム12水和物/リン酸水素二ナトリウム2水和物(34.5g/46.2g)の混合物を純水にて5000gに希釈した溶液。
<重合完結後の水溶液の固形分測定方法>
130℃に加熱したオーブンで結合剤を60分間放置して乾燥処理した。乾燥前後の重量変化から、重合完結後の水溶液の固形分(重量%)を算出した。
<粘度>
B型粘度計を使用し、測定した。
<溶解性>
ポリカルボン酸、水、アミン化合物(B)、アミン化合物(C)を混合後の状態を目視で確認した。
評価は下記の基準で行った。
○:均一な溶液が得られた。(ゲル状物質が全く確認できない場合に該当。)
×:ゲル状物質が生成した。(ゲル状物質が若干でも生成した場合を含む。)
<製造例1>
還流冷却機、攪拌機(パドル翼)、温度計を備えた容量2.5リットルのSUS製セパラブルフラスコに、純水210.2gを仕込み(初期仕込)、攪拌下、沸点まで昇温した。次いで攪拌下、沸点還流状態の重合反応系中に80質量%アクリル酸水溶液(以下「80%AA」と称する)521.5g(すなわち5.79mol)を180分間、15質量%過硫酸ナトリウム水溶液(以下「15%NaPS」と称する)29.0gを195分間、45質量%次亜リン酸ナトリウム水溶液(以下「45%SHP」と称する)8.0gを18分間と更に続いて37.9gを192分間と2段階の供給速度で、純水149.1gを80%AA滴下開始92分後から88分間、それぞれ別々の供給経路を通じて先端ノズルより滴下した。それぞれの成分の滴下は、45%SHP以外は一定の滴下速度で連続的に行った。80%AAの滴下終了後、さらに30分間に渡って反応溶液を沸点還流状態に保持(熟成)して重合を完結せしめた。重合の完結後、沸点を維持したまま反応溶液に45%SHP44.2gを投入して得られた水溶液(1)の固形分は47.1%、重量平均分子量は7200だった。
<製造例2>
還流冷却機、攪拌機(パドル翼)、温度計を備えた容量2.5リットルのSUS製セパラブルフラスコに、純水226.2gを仕込み(初期仕込)、攪拌下、沸点まで昇温した。次いで攪拌下、沸点還流状態の重合反応系中に80%AA561.2g(すなわち6.24mol)を180分間、15%NaPS31.2gを195分間、45%SHP8.8gを18分間と更に続いて41.6gを192分間と2段階の供給速度で、純水90.2gを80%AA滴下開始92分後から53分間、それぞれ別々の供給経路を通じて先端ノズルより滴下した。それぞれの成分の滴下は、45%SHP以外は一定の滴下速度で連続的に行った。80%AAの滴下終了後、さらに30分間に渡って反応溶液を沸点還流状態に保持(熟成)して重合を完結せしめた。重合の完結後、沸点を維持したまま反応溶液に45%SHP75.5gを投入して得られた水溶液(2)の固形分は49.6%、重量平均分子量は7100だった。
〔実施例1〕
還流冷却機、攪拌機(パドル翼)、温度計を備えた容量2.5リットルのSUS製セパラブルフラスコに、製造例1で得られた水溶液(1)811.4gを仕込み、攪拌下、43℃まで昇温した。次いで80%ジエタノールアミン水溶液(以下、「80%DEA」と称する)154.5g(カルボン酸に対して25.0mol%分)、純水32.7gを撹拌下、滴下した。水溶液の温度を43℃に調整した後、分子量600のポリエチレンイミン(日本触媒製、「エポミンSP−006」)(以下「SP−006」と称する)1.42g(0.0024mol、カルボン酸に対して0.05mol%)を撹拌下、滴下した。43℃を維持したまま40分間撹拌したところ、均一な溶液が得られた。SP−006滴下前の水溶液の粘度は155mPa・s、得られた水溶液の固形分は50.2%だった。
〔実施例2〕
還流冷却機、攪拌機(パドル翼)、温度計を備えた容量2.5リットルのSUS製セパラブルフラスコに、製造例1で得られた水溶液(1)811.4gを仕込み、攪拌下、沸点まで昇温した。次いで沸点還流状態の系中に80%DEA154.5g(カルボン酸に対して25.0mol%分)、純水32.7gを撹拌下、滴下した。続いて沸点還流状態の系中に1.42g(0.0024mol、カルボン酸に対して0.05mol%)のSP−006を撹拌下、滴下した。沸点を維持したまま40分間撹拌後、40℃まで冷却したところ、均一な溶液が得られた。SP−006滴下前の水溶液の粘度は13mPa・s、得られた水溶液の固形分は50.1%だった。
〔実施例3〕
還流冷却機、攪拌機(パドル翼)、温度計を備えた容量2.5リットルのSUS製セパラブルフラスコに、製造例1で得られた水溶液(1)914.6gを仕込み、攪拌下、43℃まで昇温した。次いで80%DEA69.7g(カルボン酸に対して10.0mol%分)、純水14.1gを撹拌下、滴下した。水溶液の温度を43℃に調整した後、1.60g(0.0027mol、カルボン酸に対して0.05mol%)のSP−006を撹拌下、滴下した。43℃を維持したまま40分間撹拌したところ、均一な溶液が得られた。SP−006滴下前の水溶液の粘度は143mPa・s、得られた水溶液の固形分は48.1%だった。
〔実施例4〕
還流冷却機、攪拌機(パドル翼)、温度計を備えた容量2.5リットルのSUS製セパラブルフラスコに、製造例1で得られた水溶液(1)914.6gを仕込み、攪拌下、沸点まで昇温した。次いで沸点還流状態の系中に80%DEA69.7g(カルボン酸に対して10.0mol%分)、純水14.1gを撹拌下、滴下した。続いて沸点還流状態の系中に1.60g(0.0027mol、カルボン酸に対して0.05mol%)のSP−006を撹拌下、滴下した。沸点を維持したまま40分間撹拌後、40℃まで冷却したところ、均一な溶液が得られた。SP−006滴下前の水溶液の粘度は11mPa・s、得られた水溶液の固形分は48.2%だった。
〔実施例5〕
還流冷却機、攪拌機(パドル翼)、温度計を備えた容量2.5リットルのSUS製セパラブルフラスコに、製造例1で得られた水溶液(1)916.4gを仕込み、攪拌下、43℃まで昇温した。次いで80%DEA69.8g(カルボン酸に対して10.0mol%分)、純水13.1gを撹拌下、滴下した。水溶液の温度を43℃に調整した後、0.64g(0.0011mol、カルボン酸に対して0.02mol%)のSP−006を撹拌下、滴下した。43℃を維持したまま40分間撹拌したところ、均一な溶液が得られた。SP−006滴下前の水溶液の粘度は145mPa・s、得られた水溶液の固形分は48.0%だった。
〔実施例6〕
還流冷却機、攪拌機(パドル翼)、温度計を備えた容量2.5リットルのSUS製セパラブルフラスコに、製造例1で得られた水溶液(1)916.4gを仕込み、攪拌下、沸点まで昇温した。次いで沸点還流状態の系中に80%DEA69.8g(カルボン酸に対して10.0mol%分)、純水13.1gを撹拌下、滴下した。続いて沸点還流状態の系中に0.64g(0.0011mol、カルボン酸に対して0.02mol%)のSP−006を撹拌下、滴下した。沸点を維持したまま40分間撹拌後、40℃まで冷却したところ、均一な溶液が得られた。SP−006滴下前の水溶液の粘度は11mPa・s、得られた水溶液の固形分は48.2%だった。
〔実施例7〕
還流冷却機、攪拌機(パドル翼)、温度計を備えた容量2.5リットルのSUS製セパラブルフラスコに、製造例1で得られた水溶液(1)812.8gを仕込み、攪拌下、43℃まで昇温した。次いで80%DEA154.7g(カルボン酸に対して25.0mol%分)、純水31.9gを撹拌下、滴下した。水溶液の温度を43℃に調整した後、0.56g(0.0009mol、カルボン酸に対して0.02mol%)のSP−006を撹拌下、滴下した。43℃を維持したまま40分間撹拌したところ、均一な溶液が得られた。SP−006滴下前の水溶液の粘度は153mPa・s、得られた水溶液の固形分は50.1%だった。
〔実施例8〕
還流冷却機、攪拌機(パドル翼)、温度計を備えた容量2.5リットルのSUS製セパラブルフラスコに、製造例1で得られた水溶液(1)812.8gを仕込み、攪拌下、沸点まで昇温した。次いで沸点還流状態の系中に80%DEA154.7g(カルボン酸に対して25.0mol%分)、純水31.9gを撹拌下、滴下した。続いて沸点還流状態の系中に0.56g(0.0009mol、カルボン酸に対して0.02mol%)のSP−006を撹拌下、滴下した。沸点を維持したまま40分間撹拌後、40℃まで冷却したところ、均一な溶液が得られた。SP−006滴下前の水溶液の粘度は14mPa・s、得られた水溶液の固形分は50.0%だった。
〔実施例9〕
還流冷却機、攪拌機(パドル翼)、温度計を備えた容量2.5リットルのSUS製セパラブルフラスコに、製造例1で得られた水溶液(1)853.0gを仕込み、攪拌下、43℃まで昇温した。次いで80%DEA128.6g(カルボン酸に対して19.8mol%分)、純水15.5gを撹拌下、滴下した。水溶液の温度を43℃に調整した後、2.96g(0.0049mol、カルボン酸に対して0.10mol%)のSP−006を撹拌下、滴下した。43℃を維持したまま40分間撹拌したところ、均一な溶液が得られた。SP−006滴下前の水溶液の粘度は177mPa・s、得られた水溶液の固形分は50.1%だった。
〔実施例10〕
還流冷却機、攪拌機(パドル翼)、温度計を備えた容量2.5リットルのSUS製セパラブルフラスコに、製造例1で得られた水溶液(1)853.0gを仕込み、攪拌下、沸点まで昇温した。次いで沸点還流状態の系中に80%DEA128.6g(カルボン酸に対して19.8mol%分)、純水15.5gを撹拌下、滴下した。続いて沸点還流状態の系中に2.96g(0.0049mol、カルボン酸に対して0.10mol%)のSP−006を撹拌下、滴下した。沸点を維持したまま40分間撹拌後、40℃まで冷却したところ、均一な溶液が得られた。SP−006滴下前の水溶液の粘度は12mPa・s、得られた水溶液の固形分は50.3%だった。
〔実施例11〕
還流冷却機、攪拌機(パドル翼)、温度計を備えた容量2.5リットルのSUS製セパラブルフラスコに、製造例2で得られた水溶液(2)862.2gを仕込み、攪拌下、85℃まで昇温した。次いで80%DEA135.1g(カルボン酸に対して19.8mol%分)を撹拌下、滴下した。水溶液の温度を85℃に調温した後、60%に希釈したSP−006水溶液5.18g(0.0052mol、カルボン酸に対して0.10mol%)を撹拌下、滴下した。85℃を維持したまま40分間撹拌後、40℃まで冷却したところ、均一な溶液が得られた。SP−006滴下前の水溶液の粘度は40mPa・s、得られた水溶液の固形分は53.5%だった。
〔実施例12〕
還流冷却機、攪拌機(パドル翼)、温度計を備えた容量2.5リットルのSUS製セパラブルフラスコに、製造例2で得られた水溶液(2)862.2gを仕込み、攪拌下、45℃まで昇温した。次いで80%DEA135.1g(カルボン酸に対して19.8mol%分)を撹拌下、滴下した。水溶液の温度を85℃に調温した後、60%に希釈したSP−006水溶液5.18g(0.0052mol、カルボン酸に対して0.10mol%)を撹拌下、滴下した。45℃を維持したまま40分間撹拌後、40℃まで冷却したところ、均一な溶液が得られた。SP−006滴下前の水溶液の粘度は245mPa・s、得られた水溶液の固形分は53.5%だった。
〔比較例1〕
還流冷却機、攪拌機(パドル翼)、温度計を備えた容量2.5リットルのSUS製セパラブルフラスコに、製造例1で得られた水溶液(1)811.4gを仕込み、攪拌下、15℃に調温した。次いで80%DEA154.5g(カルボン酸に対して25.0mol%分)、純水32.7gを撹拌下、滴下した。水溶液の温度を15℃に調整した後、1.42g(0.0024mol、カルボン酸に対して0.05mol%)のSP−006を撹拌下、滴下した。15℃を維持したまま40分間撹拌したところ、ゲル状の固形物の存在を確認した。SP−006滴下前の水溶液の粘度は531mPa・sだった。
〔比較例2〕
還流冷却機、攪拌機(パドル翼)、温度計を備えた容量2.5リットルのSUS製セパラブルフラスコに、製造例1で得られた水溶液(1)914.6gを仕込み、攪拌下、23℃に調温した。次いで80%DEA69.7g(カルボン酸に対して10.0mol%分)、純水14.1gを撹拌下、滴下した。水溶液の温度を23℃に調整した後、1.60g(0.0027mol、カルボン酸に対して0.05mol%)のSP−006を撹拌下、滴下した。23℃を維持したまま40分間撹拌したところ、ゲル状の固形物の存在を確認した。SP−006滴下前の水溶液の粘度は351mPa・sだった。
〔比較例3〕
還流冷却機、攪拌機(パドル翼)、温度計を備えた容量2.5リットルのSUS製セパラブルフラスコに、製造例1で得られた水溶液(1)916.4gを仕込み、攪拌下、23℃に調温した。次いで80%DEA69.8g(カルボン酸に対して10.0mol%分)、純水13.1gを撹拌下、滴下した。水溶液の温度を23℃に調整した後、0.64g(0.0011mol、カルボン酸に対して0.02mol%)のSP−006を撹拌下、滴下した。23℃を維持したまま40分間撹拌したところ、ゲル状の固形物の存在を確認した。SP−006滴下前の水溶液の粘度は353mPa・sだった。
〔比較例4〕
還流冷却機、攪拌機(パドル翼)、温度計を備えた容量2.5リットルのSUS製セパラブルフラスコに、製造例1で得られた水溶液(1)812.8gを仕込み、攪拌下、15℃に調温した。次いで80%DEA154.7g(カルボン酸に対して25.0mol%分)、純水31.9gを撹拌下、滴下した。水溶液の温度を15℃に調整した後、0.56g(0.0009mol、カルボン酸に対して0.02mol%)のSP−006を撹拌下、滴下した。15℃を維持したまま40分間撹拌したところ、ゲル状の固形物の存在を確認した。SP−006滴下前の水溶液の粘度は535mPa・sだった。
〔比較例5〕
還流冷却機、攪拌機(パドル翼)、温度計を備えた容量2.5リットルのSUS製セパラブルフラスコに、製造例1で得られた水溶液(1)853.0gを仕込み、攪拌下、23℃に調温した。次いで80%DEA128.6g(カルボン酸に対して19.8mol%分)、純水15.5gを撹拌下、滴下した。水溶液の温度を23℃に調整した後、2.96g(0.0049mol、カルボン酸に対して0.10mol%)のSP−006を撹拌下、滴下した。23℃を維持したまま40分間撹拌したところ、ゲル状の固形物の存在を確認した。SP−006滴下前の水溶液の粘度は445mPa・sだった。
Figure 0006419908
〔実施例13〕
還流冷却機、攪拌機(パドル翼)、温度計を備えた容量2.5リットルのSUS製セパラブルフラスコに、製造例1で得られた水溶液(1)914.6gを仕込み、攪拌下、43℃まで昇温した。次いで攪拌下、1.60g(0.0027mol、カルボン酸に対して0.05mol%)のSP−006を1分間、80%DEA69.7g(カルボン酸に対して10.0mol%分)を10分間、純水14.1gを10分間、別々の供給経路を通じて先端ノズルより滴下した。この間、水溶液の温度は40〜45℃に保持した。滴下終了後、43℃を維持したまま40分間撹拌したところ、均一な溶液が得られた。SP−006滴下前の水溶液の粘度は98mPa・s、得られた水溶液の固形分は48.1%だった。
〔実施例14〕
還流冷却機、攪拌機(パドル翼)、温度計を備えた容量2.5リットルのSUS製セパラブルフラスコに、製造例1で得られた水溶液(1)914.6gを仕込み、攪拌下、沸点まで昇温した。次いで攪拌下、沸点還流状態の系中に1.60g(0.0027mol、カルボン酸に対して0.05mol%)のSP−006を1分間、80%DEA69.7g(カルボン酸に対して10.0mol%分)を10分間、純水14.1gを10分間、別々の供給経路を通じて先端ノズルより滴下した。滴下終了後、沸点を維持したまま40分間撹拌後、40℃まで冷却したところ、均一な溶液が得られた。SP−006滴下前の水溶液の粘度は8mPa・s、得られた水溶液の固形分は48.2%だった。
〔実施例15〕
還流冷却機、攪拌機(パドル翼)、温度計を備えた容量2.5リットルのSUS製セパラブルフラスコに、製造例1で得られた水溶液(1)811.4gを仕込み、攪拌下、43℃まで昇温した。次いで攪拌下、1.42g(0.0024mol、カルボン酸に対して0.05mol%)のSP−006を1分間、80%DEA154.5g(カルボン酸に対して25.0mol%分)を10分間、純水32.7gを10分間、別々の供給経路を通じて先端ノズルより滴下した。この間、水溶液の温度は40〜45℃に保持した。滴下終了後、43℃を維持したまま40分間撹拌したところ、均一な溶液が得られた。SP−006滴下前の水溶液の粘度は81mPa・s、得られた水溶液の固形分は50.1%だった。
〔実施例16〕
還流冷却機、攪拌機(パドル翼)、温度計を備えた容量2.5リットルのSUS製セパラブルフラスコに、製造例1で得られた水溶液(1)811.4gを仕込み、攪拌下、沸点まで昇温した。次いで攪拌下、沸点還流状態の系中に1.42g(0.0024mol、カルボン酸に対して0.05mol%)のSP−006を1分間、80%DEA154.5g(カルボン酸に対して25.0mol%分)を10分間、純水32.7gを10分間、別々の供給経路を通じて先端ノズルより滴下した。滴下終了後、沸点を維持したまま40分間撹拌後、40℃まで冷却したところ、均一な溶液が得られた。SP−006滴下前の水溶液の粘度は7mPa・s、得られた水溶液の固形分は50.3%だった。
〔実施例17〕
還流冷却機、攪拌機(パドル翼)、温度計を備えた容量2.5リットルのSUS製セパラブルフラスコに、製造例1で得られた水溶液(1)916.4gを仕込み、攪拌下、43℃まで昇温した。次いで攪拌下、0.64g(0.0011mol、カルボン酸に対して0.02mol%)のSP−006を1分間、80%DEA69.8g(カルボン酸に対して10.0mol%分)を10分間、純水13.1gを10分間、別々の供給経路を通じて先端ノズルより滴下した。この間、水溶液の温度は40〜45℃に保持した。滴下終了後、43℃を維持したまま40分間撹拌したところ、均一な溶液が得られた。SP−006滴下前の水溶液の粘度は97mPa・s、得られた水溶液の固形分は48.2%だった。
〔実施例18〕
還流冷却機、攪拌機(パドル翼)、温度計を備えた容量2.5リットルのSUS製セパラブルフラスコに、製造例1で得られた水溶液(1)916.4gを仕込み、攪拌下、沸点まで昇温した。次いで攪拌下、沸点還流状態の系中に0.64g(0.0011mol、カルボン酸に対して0.02mol%)のSP−006を1分間、80%DEA69.8g(カルボン酸に対して10.0mol%分)を10分間、純水13.1gを10分間、別々の供給経路を通じて先端ノズルより滴下した。滴下終了後、沸点を維持したまま40分間撹拌後、40℃まで冷却したところ、均一な溶液が得られた。SP−006滴下前の水溶液の粘度は9mPa・s、得られた水溶液の固形分は48.1%だった。
〔実施例19〕
還流冷却機、攪拌機(パドル翼)、温度計を備えた容量2.5リットルのSUS製セパラブルフラスコに、製造例1で得られた水溶液(1)812.8gを仕込み、攪拌下、43℃まで昇温した。次いで攪拌下、0.56g(0.0009mol、カルボン酸に対して0.02mol%)のSP−006を1分間、80%DEA154.7g(カルボン酸に対して25.0mol%分)を10分間、純水31.9gを10分間、別々の供給経路を通じて先端ノズルより滴下した。この間、水溶液の温度は40〜45℃に保持した。滴下終了後、43℃を維持したまま40分間撹拌したところ、均一な溶液が得られた。SP−006滴下前の水溶液の粘度は83mPa・s、得られた水溶液の固形分は50.1%だった。
〔実施例20〕
還流冷却機、攪拌機(パドル翼)、温度計を備えた容量2.5リットルのSUS製セパラブルフラスコに、製造例1で得られた水溶液(1)812.8gを仕込み、攪拌下、沸点まで昇温した。次いで攪拌下、沸点還流状態の系中に0.56g(0.0009mol、カルボン酸に対して0.02mol%)のSP−006を1分間、80%DEA154.7g(カルボン酸に対して25.0mol%分)を10分間、純水31.9gを10分間、別々の供給経路を通じて先端ノズルより滴下した。滴下終了後、沸点を維持したまま40分間撹拌後、40℃まで冷却したところ、均一な溶液が得られた。SP−006滴下前の水溶液の粘度は8mPa・s、得られた水溶液の固形分は50.3%だった。
〔実施例21〕
還流冷却機、攪拌機(パドル翼)、温度計を備えた容量2.5リットルのSUS製セパラブルフラスコに、製造例1で得られた水溶液(1)853.0gを仕込み、攪拌下、43℃まで昇温した。次いで攪拌下、2.96g(0.0049mol、カルボン酸に対して0.10mol%)のSP−006を1分間、80%DEA128.6g(カルボン酸に対して19.8mol%分)を10分間、純水15.5gを10分間、別々の供給経路を通じて先端ノズルより滴下した。この間、水溶液の温度は40〜45℃に保持した。滴下終了後、43℃を維持したまま40分間撹拌したところ、均一な溶液が得られた。SP−006滴下前の水溶液の粘度は108mPa・s、得られた水溶液の固形分は50.1%だった。
〔実施例22〕
還流冷却機、攪拌機(パドル翼)、温度計を備えた容量2.5リットルのSUS製セパラブルフラスコに、製造例1で得られた水溶液(1)853.0gを仕込み、攪拌下、沸点まで昇温した。次いで攪拌下、沸点還流状態の系中に2.96g(0.0049mol、カルボン酸に対して0.10mol%)のSP−006を1分間、80%DEA128.6g(カルボン酸に対して19.8mol%分)を10分間、純水15.5gを10分間、別々の供給経路を通じて先端ノズルより滴下した。滴下終了後、沸点を維持したまま40分間撹拌後、40℃まで冷却したところ、均一な溶液が得られた。SP−006滴下前の水溶液の粘度は8mPa・s、得られた水溶液の固形分は50.2%だった。
〔比較例6〕
還流冷却機、攪拌機(パドル翼)、温度計を備えた容量2.5リットルのSUS製セパラブルフラスコに、製造例1で得られた水溶液(1)914.6gを仕込み、攪拌下、20℃に調温した。次いで攪拌下、1.60g(0.0027mol、カルボン酸に対して0.05mol%)のSP−006を1分間、80%DEA69.7g(カルボン酸に対して10.0mol%分)を10分間、純水14.1gを10分間、別々の供給経路を通じて先端ノズルより滴下した。この間、水溶液の温度は18〜23℃に保持した。滴下終了後、20℃を維持したまま40分間撹拌したところ、ゲル状の固形物の存在を確認した。SP−006滴下前の水溶液の粘度は263mPa・sだった。
〔比較例7〕
還流冷却機、攪拌機(パドル翼)、温度計を備えた容量2.5リットルのSUS製セパラブルフラスコに、製造例1で得られた水溶液(1)811.4gを仕込み、攪拌下、15℃に調温した。次いで攪拌下、1.42g(0.0024mol、カルボン酸に対して0.05mol%)のSP−006を1分間、80%DEA154.5g(カルボン酸に対して25.0mol%分)を10分間、純水32.7gを10分間、別々の供給経路を通じて先端ノズルより滴下した。この間、水溶液の温度は13〜18℃に保持した。滴下終了後、15℃を維持したまま40分間撹拌したところ、ゲル状の固形物の存在を確認した。SP−006滴下前の水溶液の粘度は258mPa・sだった。
〔比較例8〕
還流冷却機、攪拌機(パドル翼)、温度計を備えた容量2.5リットルのSUS製セパラブルフラスコに、製造例1で得られた水溶液(1)916.4gを仕込み、攪拌下、20℃に調温した。次いで攪拌下、0.64g(0.0011mol、カルボン酸に対して0.02mol%)のSP−006を1分間、80%DEA69.8g(カルボン酸に対して10.0mol%分)を10分間、純水13.1gを10分間、別々の供給経路を通じて先端ノズルより滴下した。この間、水溶液の温度は18〜23℃に保持した。滴下終了後、20℃を維持したまま40分間撹拌したところ、ゲル状の固形物の存在を確認した。SP−006滴下前の水溶液の粘度は267mPa・sだった。
〔比較例9〕
還流冷却機、攪拌機(パドル翼)、温度計を備えた容量2.5リットルのSUS製セパラブルフラスコに、製造例1で得られた水溶液(1)812.8gを仕込み、攪拌下、15℃に調温した。次いで攪拌下、0.56g(0.0009mol、カルボン酸に対して0.02mol%)のSP−006を1分間、80%DEA154.7g(カルボン酸に対して25.0mol%分)を10分間、純水31.9gを10分間、別々の供給経路を通じて先端ノズルより滴下した。この間、水溶液の温度は13〜18℃に保持した。滴下終了後、15℃を維持したまま40分間撹拌したところ、ゲル状の固形物の存在を確認した。SP−006滴下前の水溶液の粘度は262mPa・sだった。
〔比較例10〕
還流冷却機、攪拌機(パドル翼)、温度計を備えた容量2.5リットルのSUS製セパラブルフラスコに、製造例1で得られた水溶液(1)853.0gを仕込み、攪拌下、23℃に調温した。次いで攪拌下、2.96g(0.0049mol、カルボン酸に対して0.10mol%)のSP−006を1分間、80%DEA128.6g(カルボン酸に対して19.8mol%分)を10分間、純水15.5gを10分間、別々の供給経路を通じて先端ノズルより滴下した。この間、水溶液の温度は20〜25℃に保持した。滴下終了後、23℃を維持したまま40分間撹拌したところ、ゲル状の固形物の存在を確認した。SP−006滴下前の水溶液の粘度は263mPa・sだった。
Figure 0006419908
〔実施例23〕
還流冷却機、攪拌機(パドル翼)、温度計を備えた容量2.5リットルのSUS製セパラブルフラスコに、製造例1で得られた水溶液(1)914.6gを仕込み、攪拌下、43℃まで昇温した。次いで攪拌下、1.60g(0.0027mol、カルボン酸に対して0.05mol%)のSP−006を滴下した。43℃を維持したまま10分間撹拌後、80%DEA69.7g(カルボン酸に対して10.0mol%分)を10分間、純水14.1gを10分間、別々の供給経路を通じて先端ノズルより滴下した。この間、水溶液の温度は40〜45℃に保持した。滴下終了後、水溶液の温度を43℃に維持したまま30分間撹拌したところ、均一な溶液が得られた。SP−006滴下前の水溶液の粘度は95mPa・s、得られた水溶液の固形分は48.2%だった。
〔実施例24〕
還流冷却機、攪拌機(パドル翼)、温度計を備えた容量2.5リットルのSUS製セパラブルフラスコに、製造例1で得られた水溶液(1)914.6gを仕込み、攪拌下、沸点まで昇温した。次いで攪拌下、沸点還流状態の系中に1.60g(0.0027mol、カルボン酸に対して0.05mol%)のSP−006を滴下した。沸点を維持したまま10分間撹拌後、80%DEA69.7g(カルボン酸に対して10.0mol%分)を10分間、純水14.1gを10分間、別々の供給経路を通じて先端ノズルより滴下した。この間、水溶液は沸点還流状態を保持した。滴下終了後、沸点を維持したまま30分間撹拌後、40℃まで冷却したところ、均一な溶液が得られた。SP−006滴下前の水溶液の粘度は8mPa・s、得られた水溶液の固形分は48.1%だった。
〔実施例25〕
還流冷却機、攪拌機(パドル翼)、温度計を備えた容量2.5リットルのSUS製セパラブルフラスコに、製造例1で得られた水溶液(1)811.4gを仕込み、攪拌下、43℃まで昇温した。次いで攪拌下、1.42g(0.0024mol、カルボン酸に対して0.05mol%)のSP−006を滴下した。43℃を維持したまま10分間撹拌後、80%DEA154.5g(カルボン酸に対して25.0mol%分)を10分間、純水32.7gを10分間、別々の供給経路を通じて先端ノズルより滴下した。この間、水溶液の温度は40〜45℃に保持した。滴下終了後、水溶液の温度を43℃に維持したまま30分間撹拌したところ、均一な溶液が得られた。SP−006滴下前の水溶液の粘度は85mPa・s、得られた水溶液の固形分は50.2%だった。
〔実施例26〕
還流冷却機、攪拌機(パドル翼)、温度計を備えた容量2.5リットルのSUS製セパラブルフラスコに、製造例1で得られた水溶液(1)811.4gを仕込み、攪拌下、沸点まで昇温した。次いで攪拌下、沸点還流状態の系中に1.42g(0.0024mol、カルボン酸に対して0.05mol%)のSP−006を滴下した。沸点を維持したまま10分間撹拌後、80%DEA154.5g(カルボン酸に対して25.0mol%分)を10分間、純水32.7gを10分間、別々の供給経路を通じて先端ノズルより滴下した。この間、水溶液は沸点還流状態を保持した。滴下終了後、沸点を維持したまま30分間撹拌後、40℃まで冷却したところ、均一な溶液が得られた。SP−006滴下前の水溶液の粘度は7mPa・s、得られた水溶液の固形分は50.1%だった。
〔実施例27〕
還流冷却機、攪拌機(パドル翼)、温度計を備えた容量2.5リットルのSUS製セパラブルフラスコに、製造例1で得られた水溶液(1)916.4gを仕込み、攪拌下、43℃まで昇温した。次いで攪拌下、0.64g(0.0011mol、カルボン酸に対して0.02mol%)のSP−006を滴下した。43℃を維持したまま10分間撹拌後、80%DEA69.8g(カルボン酸に対して10.0mol%分)を10分間、純水13.1gを10分間、別々の供給経路を通じて先端ノズルより滴下した。この間、水溶液の温度は40〜45℃に保持した。滴下終了後、水溶液の温度を43℃に維持したまま30分間撹拌したところ、均一な溶液が得られた。SP−006滴下前の水溶液の粘度は97mPa・s、得られた水溶液の固形分は48.0%だった。
〔実施例28〕
還流冷却機、攪拌機(パドル翼)、温度計を備えた容量2.5リットルのSUS製セパラブルフラスコに、製造例1で得られた水溶液(1)916.4gを仕込み、攪拌下、沸点まで昇温した。次いで攪拌下、沸点還流状態の系中に0.64g(0.0011mol、カルボン酸に対して0.02mol%)のSP−006を滴下した。沸点を維持したまま10分間撹拌後、80%DEA69.8g(カルボン酸に対して10.0mol%分)を10分間、純水13.1gを10分間、別々の供給経路を通じて先端ノズルより滴下した。この間、水溶液は沸点還流状態を保持した。滴下終了後、沸点を維持したまま30分間撹拌後、40℃まで冷却したところ、均一な溶液が得られた。SP−006滴下前の水溶液の粘度は9mPa・s、得られた水溶液の固形分は48.1%だった。
〔実施例29〕
還流冷却機、攪拌機(パドル翼)、温度計を備えた容量2.5リットルのSUS製セパラブルフラスコに、製造例1で得られた水溶液(1)812.8gを仕込み、攪拌下、43℃まで昇温した。次いで攪拌下、0.56g(0.0009mol、カルボン酸に対して0.02mol%)のSP−006を滴下した。43℃を維持したまま10分間撹拌後、80%DEA154.7g(カルボン酸に対して25.0mol%分)を10分間、純水31.9gを10分間、別々の供給経路を通じて先端ノズルより滴下した。この間、水溶液の温度は40〜45℃に保持した。滴下終了後、水溶液の温度を43℃に維持したまま30分間撹拌したところ、均一な溶液が得られた。SP−006滴下前の水溶液の粘度は82mPa・s、得られた水溶液の固形分は50.2%だった。
〔実施例30〕
還流冷却機、攪拌機(パドル翼)、温度計を備えた容量2.5リットルのSUS製セパラブルフラスコに、製造例1で得られた水溶液(1)812.8gを仕込み、攪拌下、沸点まで昇温した。次いで攪拌下、沸点還流状態の系中に0.56g(0.0009mol、カルボン酸に対して0.02mol%)のSP−006を滴下した。沸点を維持したまま10分間撹拌後、80%DEA154.7g(カルボン酸に対して25.0mol%分)を10分間、純水31.9gを10分間、別々の供給経路を通じて先端ノズルより滴下した。この間、水溶液は沸点還流状態を保持した。滴下終了後、沸点を維持したまま30分間撹拌後、40℃まで冷却したところ、均一な溶液が得られた。SP−006滴下前の水溶液の粘度は8mPa・s、得られた水溶液の固形分は50.0%だった。
〔実施例31〕
還流冷却機、攪拌機(パドル翼)、温度計を備えた容量2.5リットルのSUS製セパラブルフラスコに、製造例1で得られた水溶液(1)853.0gを仕込み、攪拌下、43℃まで昇温した。次いで攪拌下、2.96g(0.0049mol、カルボン酸に対して0.10mol%)のSP−006を滴下した。43℃を維持したまま10分間撹拌後、80%DEA128.6g(カルボン酸に対して19.8mol%分)を10分間、純水15.5gを10分間、別々の供給経路を通じて先端ノズルより滴下した。この間、水溶液の温度は40〜45℃に保持した。滴下終了後、水溶液の温度を43℃に維持したまま30分間撹拌したところ、均一な溶液が得られた。SP−006滴下前の水溶液の粘度は105mPa・s、得られた水溶液の固形分は50.2%だった。
〔実施例32〕
還流冷却機、攪拌機(パドル翼)、温度計を備えた容量2.5リットルのSUS製セパラブルフラスコに、製造例1で得られた水溶液(1)853.0gを仕込み、攪拌下、沸点まで昇温した。次いで攪拌下、沸点還流状態の系中に2.96g(0.0049mol、カルボン酸に対して0.10mol%)のSP−006を滴下した。沸点を維持したまま10分間撹拌後、80%DEA128.6g(カルボン酸に対して19.8mol%分)を10分間、純水15.5gを10分間、別々の供給経路を通じて先端ノズルより滴下した。この間、水溶液は沸点還流状態を保持した。滴下終了後、沸点を維持したまま30分間撹拌後、40℃まで冷却したところ、均一な溶液が得られた。SP−006滴下前の水溶液の粘度は7mPa・s、得られた水溶液の固形分は50.3%だった。
〔比較例11〕
還流冷却機、攪拌機(パドル翼)、温度計を備えた容量2.5リットルのSUS製セパラブルフラスコに、製造例1で得られた水溶液(1)914.6gを仕込み、攪拌下、20℃に調温した。次いで攪拌下、1.60g(0.0027mol、カルボン酸に対して0.05mol%)のSP−006を滴下した。20℃を維持したまま10分間撹拌後、80%DEA69.7g(カルボン酸に対して10.0mol%分)を10分間、純水14.1gを10分間、別々の供給経路を通じて先端ノズルより滴下した。この間、水溶液の温度は18〜23℃に保持した。滴下終了後、水溶液の温度を20℃に維持したまま30分間撹拌したところ、ゲル状の固形物の存在を確認した。SP−006滴下前の水溶液の粘度は265mPa・sだった。
〔比較例12〕
還流冷却機、攪拌機(パドル翼)、温度計を備えた容量2.5リットルのSUS製セパラブルフラスコに、製造例1で得られた水溶液(1)811.4gを仕込み、攪拌下、15℃に調温した。次いで攪拌下、1.42g(0.0024mol、カルボン酸に対して0.05mol%)のSP−006を滴下した。15℃を維持したまま10分間撹拌後、80%DEA154.5g(カルボン酸に対して25.0mol%分)を10分間、純水32.7gを10分間、別々の供給経路を通じて先端ノズルより滴下した。この間、水溶液の温度は13〜18℃に保持した。滴下終了後、水溶液の温度を15℃に維持したまま30分間撹拌したところ、ゲル状の固形物の存在を確認した。SP−006滴下前の水溶液の粘度は259mPa・sだった。
〔比較例13〕
還流冷却機、攪拌機(パドル翼)、温度計を備えた容量2.5リットルのSUS製セパラブルフラスコに、製造例1で得られた水溶液(1)916.4gを仕込み、攪拌下、20℃に調温した。次いで攪拌下、0.64g(0.0011mol、カルボン酸に対して0.02mol%)のSP−006を滴下した。20℃を維持したまま10分間撹拌後、80%DEA69.8g(カルボン酸に対して10.0mol%分)を10分間、純水13.1gを10分間、別々の供給経路を通じて先端ノズルより滴下した。この間、水溶液の温度は18〜23℃に保持した。滴下終了後、水溶液の温度を20℃に維持したまま30分間撹拌したところ、ゲル状の固形物の存在を確認した。SP−006滴下前の水溶液の粘度は261mPa・sだった。
〔比較例14〕
還流冷却機、攪拌機(パドル翼)、温度計を備えた容量2.5リットルのSUS製セパラブルフラスコに、製造例1で得られた水溶液(1)812.8gを仕込み、攪拌下、15℃に調温した。次いで攪拌下、0.56g(0.0009mol、カルボン酸に対して0.02mol%)のSP−006を滴下した。15℃を維持したまま10分間撹拌後、80%DEA154.7g(カルボン酸に対して25.0mol%分)を10分間、純水31.9gを10分間、別々の供給経路を通じて先端ノズルより滴下した。この間、水溶液の温度は13〜18℃に保持した。滴下終了後、水溶液の温度を15℃に維持したまま30分間撹拌したところ、ゲル状の固形物の存在を確認した。SP−006滴下前の水溶液の粘度は262mPa・sだった。
〔比較例15〕
還流冷却機、攪拌機(パドル翼)、温度計を備えた容量2.5リットルのSUS製セパラブルフラスコに、製造例1で得られた水溶液(1)853.0gを仕込み、攪拌下、20℃に調温した。次いで攪拌下、2.96g(0.0049mol、カルボン酸に対して0.10mol%)のSP−006を滴下した。20℃を維持したまま10分間撹拌後、80%DEA128.6g(カルボン酸に対して19.8mol%分)を10分間、純水15.5gを10分間、別々の供給経路を通じて先端ノズルより滴下した。この間、水溶液の温度は18〜23℃に保持した。滴下終了後、水溶液の温度を20℃に維持したまま30分間撹拌したところ、ゲル状の固形物の存在を確認した。SP−006滴下前の水溶液の粘度は299mPa・sだった。
Figure 0006419908
本発明の製造方法で得られる重合体組成物は、例えば、住宅用の断熱材用の結合剤として、有用に使用することができる。

Claims (8)

  1. ポリカルボン酸(A)と1分子あたりの窒素原子数が3以下のアミン化合物(B)と1分子あたりの窒素原子数が4以上のアミン化合物(C)と水を含む重合体組成物の製造方法であって、
    反応系内に、該ポリカルボン酸(A)の水溶液を添加した後に、該アミン化合物(B)と該アミン化合物(C)を添加し、
    該水を、得られる重合体組成物の固形分濃度が30重量%〜70重量%となるように添加し、
    該アミン化合物(C)を40℃以上で添加して該重合体組成物を得る、
    重合体組成物の製造方法。
  2. 前記アミン化合物(B)の添加量が、前記ポリカルボン酸(A)に対して5モル%〜30モル%である、請求項1に記載の重合体組成物の製造方法。
  3. 前記アミン化合物(C)の添加量が、前記ポリカルボン酸(A)に対して0.005モル%〜1モル%である、請求項1または2に記載の重合体組成物の製造方法。
  4. 前記アミン化合物(B)の添加終了後に前記アミン化合物(C)を添加開始する、請求項1から3までにいずれかに記載の重合体組成物の製造方法。
  5. 前記アミン化合物(C)の添加終了後に前記アミン化合物(B)を添加開始する、請求項1から3までにいずれかに記載の重合体組成物の製造方法。
  6. 前記アミン化合物(B)の添加途中で前記アミン化合物(C)を添加開始する、請求項1から3までにいずれかに記載の重合体組成物の製造方法。
  7. 前記アミン化合物(C)の添加途中で前記アミン化合物(B)を添加開始する、請求項1から3までにいずれかに記載の重合体組成物の製造方法。
  8. 前記アミン化合物(B)と前記アミン化合物(C)を同時に添加開始する、請求項1から3までにいずれかに記載の重合体組成物の製造方法。
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