JP2023157586A - ポリカルボン酸系重合体及びその製造方法、並びに結合剤 - Google Patents

ポリカルボン酸系重合体及びその製造方法、並びに結合剤 Download PDF

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Abstract

【課題】結合剤として用いた場合、十分に高い強度を実現できるポリカルボン酸系重合体を提供することを目的とする。また、本開示は、当該重合体の製造方法、及び、当該重合体を含む結合剤を提供する。【解決手段】二つ以上の水酸基を有する化合物、アルカノールアミン化合物、二つ以上のアミノ基を有する化合物から選ばれる1種以上の化合物と、不飽和二重結合を有するジカルボン酸化合物及び/又は酸無水物と、からなる単量体に由来する構造単位(A)と、下記一般式(1)の構造単位(B)を含むポリカルボン酸系重合体である。TIFF2023157586000027.tif2677(一般式(1)中、R1基は、水素原子、又は、メチル基を表し、R2基は、水素原子、又は、炭素数1~10の有機基を表す。但し、アスタリスク(*)は、一般式(1)で表される構造単位が結合している同種もしくは異種の他の構造単位に含まれる原子を表す。)【選択図】なし

Description

本開示は、ポリカルボン酸系重合体及びその製造方法、当該重合体を含む結合剤に関するものである。
ガラス繊維等の充填材に結合剤を付着させ、マット状に成形した耐熱性成形体が、住居や倉庫、装置や機器等の断熱材等として広く使用されている。前記結合剤としては、フェノール-ホルムアルデヒド結合剤が広く使用されている。しかし、フェノール-ホルムアルデヒド結合剤は、未反応のホルムアルデヒドが成形体に残留し、住居等の施工後にホルムアルデヒドが放出されるという問題がある。よって、ホルムアルデヒドを放出することがない結合剤が検討されている。
例えば、特許文献1~3では、ホルムアルデヒドを放出することがないバインダーとして、ポリアクリル酸系重合体等のカルボキシル基含有重合体とそれ自身又は架橋剤である多価アルコール等が有する水酸基との反応により硬化させる結合剤が提案されている。
特開2016-44253号公報 特開2016-98285号公報 特開平6-184285号公報
ここで、本発明者が鋭意検討したところ、従来の結合剤は、機械的強度に依然として改善の余地があることが分かった。ホルムアルデヒドを放出することがない原料や重合体を用いて、製品を高強度化することは困難であった。
そこで本開示は、結合剤として用いた場合、ホルムアルデヒドを放出することがなく、十分に高い強度を実現できるポリカルボン酸系重合体を提供することを目的とする。また、本開示は、当該重合体の製造方法、及び、当該重合体を含む結合剤を提供することも目的とする。
すなわち、本開示のポリカルボン酸系重合体は、二つ以上の水酸基を有する化合物、アルカノールアミン化合物、二つ以上のアミノ基を有する化合物から選ばれる1種以上の化合物と、不飽和二重結合を有するジカルボン酸化合物及び/又は酸無水物と、からなる単量体に由来する構造単位(A)と、下記一般式(1)の構造単位(B)を含むポリカルボン酸系重合体である。
Figure 2023157586000001
(一般式(1)中、
基は、水素原子、又は、メチル基を表し、
基は、水素原子、又は、炭素数1~10の有機基を表す。
但し、アスタリスク(*)は、一般式(1)で表される構造単位が結合している同種もしくは異種の他の構造単位に含まれる原子を表す。)
本開示によれば、十分に高い強度を実現でき、環境負荷の低いポリカルボン酸系重合体を提供することができる。また、本開示によれば、当該重合体の製造方法、及び、当該ポリカルボン酸系重合体を含む結合剤を提供することもできる。
以下、本開示の実施形態を詳細に説明する。以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本開示、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものでは全くない。
なお、これ以降の説明において特に記載がない限り、「%」は「質量%」を、「部」は「質量部」を、それぞれ意味し、範囲を示す「A~B」は、A以上B以下であることを示す。また、本開示において、「(メタ)アクリレ-ト」は、「アクリレ-ト」または「メタクリレ-ト」を意味し、「(メタ)アクリル」は、「アクリル」または「メタクリル」を意味する。 また、一般式中のアスタリスク(*)は、各一般式で表される構造単位が結合している同種もしくは異種の他の構造単位に含まれる原子を表すこととする。
〔ポリカルボン酸系重合体〕
本開示のポリカルボン酸系重合体は、
二つ以上の水酸基を有する化合物、アルカノールアミン化合物、二つ以上のアミノ基を有する化合物から選ばれる1種以上の化合物と、不飽和二重結合を有するジカルボン酸化合物及び/又は酸無水物と、からなる単量体に由来する構造単位(A)と、
下記一般式(1)の構造単位(B)を含む
ポリカルボン酸系重合体である。
Figure 2023157586000002
(一般式(1)中、
基は、水素原子、又は、メチル基を表し、
基は、水素原子、又は、炭素数1~10の有機基を表す。
但し、アスタリスク(*)は、一般式(1)で表される構造単位が結合している同種もしくは異種の他の構造単位に含まれる原子を表す。)
前記構造単位(A)は、特に限定されないが、例えば、下記一般式(2-1)、(2-2)、(2-3)、(2-4)、(3-1)、(3-2)で表すことができる。
また、前記構造単位(A)は、下記一般式(2-1)、(2-2)、(2-3)、(2-4)、(3-1)、(3-2)から選ばれる一種以上である。
Figure 2023157586000003
一般式(2-1)中のR基は、炭素数2~8の有機基を表す。但し、アスタリスク(*)は、一般式(2-1)で表される構造単位が結合している同種もしくは異種の他の構造単位に含まれる原子を表す。
Figure 2023157586000004
一般式(2-2)中のR基は、炭素数2~8の有機基を表す。但し、アスタリスク(*)は、一般式(2-2)で表される構造単位が結合している同種もしくは異種の他の構造単位に含まれる原子を表す。
Figure 2023157586000005
一般式(2-3)中のR、R基は、同一、もしくは、異なって、水素原子、炭素数1~6の有機基を表す。但し、アスタリスク(*)は、(2-3)で表される構造単位が結合している同種もしくは異種の他の構造単位に含まれる原子を表す。
Figure 2023157586000006
一般式(2-4)中のR、R基は、同一、もしくは、異なって、水素原子、炭素数1~6の有機基を表す。但し、アスタリスク(*)は、(2-4)で表される構造単位が結合している同種もしくは異種の他の構造単位に含まれる原子を表す。
Figure 2023157586000007
一般式(3-1)中のR基は、炭素数2~8の有機基を表す。但し、アスタリスク(*)は、一般式(3-1)で表される構造単位が結合している同種もしくは異種の他の構造単位に含まれる原子を表す。
Figure 2023157586000008
一般式(3-2)中のR、R基は、同一、もしくは、異なって、水素原子、炭素数1~6の有機基を表す。但し、アスタリスク(*)は、(3-2)で表される構造単位が結合している同種もしくは異種の他の構造単位に含まれる原子を表す。
前記構造単位(A)は、例えば、二つ以上の水酸基を有する化合物、アルカノールアミン化合物、二つ以上のアミノ基を有する化合物から選ばれる1種以上の化合物と、不飽和二重結合を有するジカルボン酸化合物及び/又は不飽和二重結合を有する酸無水物と、を反応させることにより得ることができる。
前記一般式(2-1)、(2-2)、(3-1)中のR基は、炭素数2~8の有機基であれば特に限定はなく、脂肪族炭化水素基、芳香族炭化水素基、ヘテロ原子を含んだ置換であってもよい。
好ましくは、脂肪族炭化水素基である。炭素数は2~8であれば特に限定はない。好ましくは2~6であり、更に好ましくは、2~6であり、特に好ましくは2~4であり、最も好ましくは2~3である。
前記一般式(2-1)、(2-2)、(3-1)中のR基が、前述の脂肪族炭化水素基であり、炭素数が前述の範囲であると、本開示のポリカルボン酸系重合体をガラスウール向けの結合剤として用いた場合、機械的強度が向上するため好ましい。
前記一般式(2-3)、(2-4)、(3-2)中のR、R基は、同一、もしくは、異なって、水素原子、炭素数1~6の有機基であれば特に限定はない。
また、R、R基は、水素原子以外に、有機基である場合であってもよく、好ましくは炭素数1~4の有機基であり、更に好ましくは炭素数1~3の有機基である。
、R基が、有機基である場合、脂肪族炭化水素基、芳香族炭化水素基、ヘテロ原子を含んだ置換であってもよい。好ましくは脂肪族炭化水素基である。また、該有機基は、置換又は無置換であってもよく、水酸基、エーテル基、チオエーテル基等の置換基を含んでもよい。
前記構造単位(A)を構成する前記不飽和二重結合を有するジカルボン酸化合物及び/又は酸無水物は、無水マレイン酸、マレイン酸、無水イタコン酸、イタコン酸から選ばれる一種以上であることが好ましい。好ましくは無水イタコン酸、イタコン酸から選ばれる一種以上である。前記構造単位(A)を構成する前記不飽和二重結合を有するジカルボン酸化合物が、前述の化合物であると、本開示のポリカルボン酸系重合体をガラスウール向けの結合剤として用いた場合、機械的強度が向上するため好ましい。
前記構造単位(A)は、前述の通り、不飽和二重結合を有するジカルボン酸化合物以外に構成する化合物としては、二つ以上の水酸基を有する化合物、アルカノールアミン化合物、二つ以上のアミノ基を有する化合物から選ばれる1種以上の化合物であることが好ましい。なお、二つ以上の水酸基を有する化合物には、アミノ基は含まない。
前記二つ以上の水酸基を有する化合物としては、水酸基を二つ以上有する脂肪族アルコールであれば特に限定はなく、具体的には、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3-プロパンジオール、1,3-ブチレングリコール、1,4-ブタンジオール、1,5-ペンタンジオール、1,6-ヘキサンジオール等のアルカンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール;グリセリン、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、エリトリトール、キシリトール、ソルビトール、ジエチルエタノールアミン、エチルジエタノールアミン、トリエタノールアミン等の三価以上のアルコールなどが挙げられる。
前記二つ以上の水酸基を有する化合物が、エチレングリコール、1,3-プロパンジオール、グリセリンであると、前記不飽和二重結合を有するジカルボン酸化合物との反応率が高いため好ましい。
前記アルカノールアミン化合物としては、一つ以上のNH基及び一つ以上の水酸基を有する脂肪族アルカノールアミンであれば、特に限定はなく、具体的には、エタノールアミン、イソプロパノールアミン、ジエタノールアミン、ジイソプロパノールアミン、2-(メチルアミノ)エタノール、等のNH基と水酸基を有する脂肪族アルカノールアミンが挙げられる。
前記アルカノールアミン化合物が、エタノールアミンであると、前記不飽和二重結合を有するジカルボン酸化合物との反応率が高いため好ましい。
前記二つ以上のアミノ基を有する化合物としては、二つ以上のNH基を有する脂肪族アミンであれば、特に限定はなく、具体的には、エチレンジアミン、プトレシン、ガダベリン、ヘキサメチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン等が挙げられる。
前記二つ以上のアミノ基を有する化合物が、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミンであると、前記不飽和二重結合を有するジカルボン酸化合物との反応率が高いため好ましい。
前記構造単位(B)は、前記一般式(1)により表す構造単位であれば特に限定はない。前記一般式(1)中のR基は、水素原子、又は、メチル基である。また、前記一般式(1)中のR基は、水素原子、又は、炭素数1~10の有機基であれば特に限定はない。R基が、有機基である場合、脂肪族炭化水素基、芳香族炭化水素基、ヘテロ原子を含んだ置換であってもよい。好ましくは脂肪族炭化水素基である。また、該有機基は、置換又は無置換であってもよく、水酸基、エーテル基、チオエーテル基等の置換基を含んでもよい。
前記一般式(1)中のR基は、具体的には、水素原子、置換または無置換のアルキレン基、置換又は無置換のアリーレン基、置換又は無置換のエーテル基等が例示される。該置換のアルキレン基とは、アルキレン基を構成する水素原子の一部又は全部が置換基により置換されている基をいう。ここで置換基とは、アリール基、水酸基、アルコキシ基、アミノ基、エステル基、アミド基、カルボキシル基、スルホン酸基等である。該置換のアリール基とは、アリール基を構成する水素原子の一部又は全部が置換基により置換されている基をいう。ここで置換基とは、アルキル基、水酸基、アルコキシ基、アミノ基、エステル基、アミド基、カルボキシル基、スルホン酸基等である。該エーテル基とはポリエーテル基を含み、置換のエーテル基とは、エーテルを構成する水素原子の一部又は全部が置換基により置換されている基をいう。ここで置換基とは、アルキル基、アリール基、水酸基、アミノ基、エステル基、アミド基、カルボキシル基、スルホン酸基等である。
前記一般式(1)のR基の具体例としては、水素原子、-CHCHOH基、-CH(CH)CHOH基、-CHCH(CH)OH基、-C(CHOH基、-CHCHCHOH基、-CH(C)CHOH基、-C(C)(CH)OH基、-CHCHCHCHOH基、-CH(C)CHOH基、等のアルキレン基;-CHCH基、-CHCHCHCH基、-CHCH(CHCH)CHCHCHCH基等のアルキル基;フェニレン基、ナフチル基等のアリーレン基;-CHCHOCHCHOH基、-CHCHOCHCHOCHCHOH基、-CHCHOCHCHOCHCHOCHCHOH基、-CH(CH)CHOCH(CH)CHOH基、-CH(CH)CHOCH(CH)CHOCH(CH)CHOH基等のエーテル基等が挙げられる。
好ましいR基としては、水素原子、-CHCHOH基である。
前記一般式(1)のR基が、前述の置換基であると、本開示のポリカルボン酸系重合体をガラスウール向けの結合剤として用いた場合、機械的強度が向上するため好ましい。
前記一般式(2-1)、(2-2)、(2-3)、(2-4)、(3-1)、(3-2)、及び、前記一般式(1)中のR基が水素原子の場合、カルボキシル基を有する構造単位になる。これらの構造単位に含まれるカルボキシル基は、酸型だけでなく、カルボン酸塩となってもよい。
塩としては、金属塩、アンモニウム塩、有機アミン塩が挙げられる。金属塩としては、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属; カルシウム、マグネシウム等のアルカリ土類金属;鉄、アルミニウム等の遷移金属;等の塩が挙げられる。有機アミン塩としては、メチルアミン、n-ブチルアミン等のアルキルアミン;モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ジプロパノールアミン等のアルカノールアミン;エチレンジアミン、ジエチレントリアミン等のポリアミン;等の塩が挙げられる。
本開示のポリカルボン酸系重合体は、前記構造単位(A)、及び、前記構造単位(B)以外に、その他の単量体に由来する構造単位(C)を有していてもよい。
その他の単量体としては、特に制限はないが、具体的には、3-アリルオキシ-2-ヒドロキシプロパンスルホン酸、(メタ)アリルスルホン酸、イソプレンスルホン酸、ビニルスルホン酸、スチレンスルホン酸及びこれらの塩等のスルホン酸系単量体;ビニルピリジン、ビニルイミダゾール、ジメチルアミノエチルアクリレート、ジメチルアミノエチルメタクリレート、ジメチルアミノプロピルアクリレート、アミノエチルメタクリレート、ジアリルアミン、ジアリルジメチルアミン、およびこれらの4級化物や塩等のアミノ基含有単量体;N-ビニルピロリドン、N - ビニルホルムアミド、N-ビニルアセトアミド、N-ビニル-N-メチルホルムアミド、N-ビニル-N-メチルアセトアミド、N-ビニルオキサゾリドン等のN-ビニル単量体;(メタ)アクリルアミド、N,N-ジメチルアクリルアミド、N-イソプロピルアクリルアミド等のアミド系単量体;3- (メタ)アリルオキシ-1,2-ジヒドロキシプロパン、3-アリルオキシ-1,2-ジヒドロキシプロパン、(メタ)アリルアルコール、イソプレノール等の不飽和アルコール系単量体;不飽和アルコール系単量体にアルキレンオキシドを付加した構造を有するポリアルキレングリコール系単量体;ブチル(メタ)アクリレート、2-エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸アルキルエステル系単量体;(メタ)アリルグリシジルエーテル、(メタ)アクリル酸グリシジル等の不飽和グリシジル化合物;1-アリロキシ-3-ブトキシプロパン-2-オール等の不飽和グリシジル化合物にアルコールを付加させた構造を有する単量体;スチレン、インデン、ビニルアニリン等のビニルアリール単量体;イソブチレン、オクテン等のアルケン類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のカルボン酸ビニル類;が挙げられる。また、該他の単量体を使用する場合は、1種を単独で使用しても、あるいは2種以上を併用しても良い。前記塩としては、前述のカルボキシル基を有する構造単位おける塩と同様の塩が例示される。
本開示において、その他の単量体に由来する構造単位(C)とは、その他の単量体が重合して形成される構造単位であり、具体的には、その他の単量体の炭素・炭素二重結合が単結合になった構造である。例えば、その他の単量体がアクリル酸ブチル(CH=CHCOOC)である場合、その他の単量体に由来する構造単位(C)は、*-CH-CH(COOC)-*、で表すことができる。
〔ポリカルボン酸系重合体の物性〕
本開示のポリカルボン酸系重合体に於ける前記構造単位(A)及び前記構造単位(B)の総量を100モル%とした場合、前記構造単位(A)の含有量が10~75モル%であることが好ましい。好ましくは15~65モル%であり、更に好ましくは20~55モル%である。
本開示のポリカルボン酸系重合体に於ける前記構造単位(A)の含有量が前述の範囲であると、本開示のポリカルボン酸系重合体をガラスウール向けの結合剤として用いた場合、機械的強度が向上するため好ましい。
本開示のポリカルボン酸系重合体に於ける前記構造単位(A)及び前記構造単位(B)の総量を100質量%とした場合、前記構造単位(B)の含有量が25~90モル%であることが好ましい。好ましくは35~85モル%であり、更に好ましくは45~80モル%である。
本開示のポリカルボン酸系重合体に於ける前記構造単位(B)の含有量が前述の範囲であると、本開示のポリカルボン酸系重合体をガラスウール向けの結合剤として用いた場合、機械的強度が向上するため好ましい。
本開示のポリカルボン酸系重合体に、前記その他の単量体に由来する構造単位(C)を含んでもよく、その場合は、本開示のポリカルボン酸系重合体に於ける前記構造単位(A)、前記構造単位(B)及び前記その他の単量体に由来する構造単位の総量を100モル%とした場合、その他の単量体に由来する構造単位の含有量は、0~35モル%であることが好ましい。より好ましくは0~25モル%であり、更に好ましくは0~15モル%である。本開示のポリカルボン酸系重合体は、前記その他の単量体に由来する構造単位は、1種または2種以上含んでもよい。
本開示のポリカルボン酸系重合体に於ける各構造単位は、ランダムに存在していても、ブロック状等、規則的に存在していてもよい。
本開示のポリカルボン酸系重合体の重量平均分子量は、2,000~200,000であることが好ましい。より好ましくは2,500~100,000であり、更に好ましくは3,000~50,000である。
本開示のポリカルボン酸系重合体の重量平均分子量が、前述の範囲であると、本開示のポリカルボン酸系重合体をガラスウール向けの結合剤として用いた場合、機械的強度が向上するため好ましい。なお、該重量平均分子量は後述する測定方法により測定することができる。
本開示のポリカルボン酸系重合体は、重合時に連鎖移動剤を用いた場合、主鎖末端に連鎖移動剤に由来する原子を導入することができる。例えば、ジ亜リン酸及びその塩を連鎖移動剤として用いた場合、リン原子を含んだ置換基が本開示のポリカルボン酸系重合体の主鎖末端に導入される。また、亜硫酸水素及びその塩を連鎖移動剤として用いた場合、硫黄原子を含んだ置換基が本開示のポリカルボン酸系重合体の主鎖末端に導入されることになる。
本開示のポリカルボン酸系重合体は、バイオマス度が10%以上である。
本開示のバイオマス度とは、以下に示す式によって求めることができる。
バイオマス度(%)=(バイオマス由来の炭素質量 ÷ 全炭素質量)× 100
この測定は、放射性炭素年代測定法を応用して、加速器質量分析法(AMS法)により、行うことができる。すなわち、全炭素元素中の放射性同位元素14Cの比率を測定して、換算して求めることができる。
また、バイオマス度が既知の原料を用いた場合は、本開示のポリカルボン酸系重合体に占める原料組成よりバイオマス度を算出することも可能である。
本開示のポリカルボン酸系重合体は、環境負荷の観点からバイオマス度が10%以上である。好ましくは20%以上であり、より好ましくは30%以上であり、更に好ましくは40%以上である。
〔ポリカルボン酸系重合体の製造方法〕
本開示のポリカルボン酸系重合体の製造方法は、
1)二つ以上の水酸基を有する化合物、アルカノールアミン化合物、二つ以上のアミノ基を有する化合物から選ばれる1種以上の化合物と、不飽和二重結合を有するジカルボン酸化合物及び/又は酸無水物を反応させて、構造単位(A)の前駆体としての単量体を合成する工程、
2)構造単位(A)の前駆体としての単量体と、構造単位(B)の前駆体としての単量体を重合する工程の二つの工程を有する。
構造単位(A)の前駆体としての単量体を単量体(A)、構造単位(B)の前駆体としての単量体を単量体(B)と表すことができる。
前記単量体(A)は、以下の通りの反応で得ることができる。具体的には、前記二つ以上の水酸基を有する化合物、アルカノールアミン化合物、二つ以上のアミノ基を有する化合物から選ばれる1種以上の化合物と、
前記不飽和二重結合を有するジカルボン酸化合物及び酸無水物を、エステル化反応、酸無水物への開環付加反応、もしくは、アミド化反応を経ることにより得ることができる。この反応の際、二つのカルボキシル基に反応するのではなく、主として、一つのカルボキシル基に反応し、ハーフエステル結合、もしくは、ハーフアミド結合となる。
前記単量体(A)は、下記一般式(4-1)、(4-2)、(4-3)、(4-4)、(5-1)、(5-2)として表すことができる。
置換基であるR、R、R基は、前記一般式(2-1)、(2-2)、(2-3)、(2-4)、(3-1)、(3-2)で表される構造単位(A)と同一であり、好ましい形態も同様である。
下記一般式(4-1)、(4-2)は、前記不飽和二重結合を有するジカルボン酸化合物及び/又は酸無水物として、イタコン酸及び/又はイタコン酸無水物を用い、前記二つ以上の水酸基を有する化合物と、ハーフエステル化反応を行うことで得ることができる。また、この二種類の形態として得られることになる。
Figure 2023157586000009
一般式(4-1)中のR基は、炭素数2~8の有機基を表す。
Figure 2023157586000010
一般式(4-2)中のR基は、炭素数2~8の有機基を表す。
下記一般式(4-3)、(4-4)は、前記不飽和二重結合を有するジカルボン酸化合物及び/又は酸無水物として、イタコン酸及び/又はイタコン酸無水物を用い、前記アルカノールアミン化合物と、ハーフアミド化反応を行うことで得ることができる。また、この二種類の形態として得られることになる。
Figure 2023157586000011
一般式(4-3)中のR、R基は、同一、もしくは、異なって、水素原子、炭素数1~6の有機基を表す。
Figure 2023157586000012
一般式(4-4)中のR、R基は、同一、もしくは、異なって、水素原子、炭素数1~6の有機基を表す。
下記一般式(5-1)は、前記不飽和二重結合を有するジカルボン酸化合物及び/又は酸無水物として、マレイン酸及び/又は無水マレイン酸を用い、前記二つ以上の水酸基を有する化合物と、ハーフエステル化反応を行うことで得ることができる。
Figure 2023157586000013
一般式(5-1)中のR基は、炭素数2~8の有機基を表す。
下記一般式(5-2)は、前記不飽和二重結合を有するジカルボン酸化合物及び/又は酸無水物として、マレイン酸及び/又は無水マレイン酸を用い、前記アルカノールアミン化合物及び/又は二つ以上のアミノ基を有する化合物と、ハーフアミド化反応を行うことで得ることができる。また、この二種類の形態として得られることになる。
Figure 2023157586000014
一般式(5-2)中のR、R基は、同一、もしくは、異なって、水素原子、炭素数1~6の有機基を表す。
前記単量体(A)は、前述の通り、ハーフエステル化反応、及び/又は、ハーフアミド化反応により得られるが、その反応条件は、常法に従って行えばよく、特に限定はない。
この反応は攪拌下、無溶媒、もしくは、溶媒中で行うことができる。
反応温度は、使用する反応溶媒の沸点や、加圧条件下等で、適切な条件で行えばよい。例えば、常圧下で反応を行う場合、20~100℃で行うことが好ましい。60℃以上で行うことがより好ましい。オートクレーブ等を用いて加圧下で反応を行う場合、150℃で反応を行うこともできる。
反応時間についても、反応率を上げるために適切な時間で行えばよく、例えば、1~12時間行ってもよい。
また、前記単量体(B)は、下記一般式(6)として表すことができる。
置換基であるR、R基は、前記一般式(1)で表される構造単位(B)と同一であり、好ましい形態も同様である。
Figure 2023157586000015
一般式(6)中、R基は、水素原子、又は、メチル基を表し、R基は、水素原子、又は、炭素数1~10の有機基を表す。
前述した通り、本開示のポリカルボン酸系重合体は、バイオマス度が10%以上であるが、その構造単位(A)及び構造単位(B)も、バイオマス度が10以上であることが好ましい。より好ましくは20%以上であり、更に好ましくは30%以上であり、一層好ましくは40以上である。
更に、前記単量体(A)を合成する際に用いる、前記二つ以上の水酸基を有する化合物、前記アルカノールアミン化合物、前記二つ以上のアミノ基を有する化合物、前記不飽和二重結合を有するジカルボン酸化合物及び/又は酸無水物は、バイオマス度が10以上であることが好ましい。より好ましくは20%以上であり、更に好ましくは30%以上であり、一層好ましくは40%以上である。
前記単量体(B)も同様に、バイオマス度が10以上であることが好ましい。より好ましくは20%以上であり、更に好ましくは30%以上であり、一層好ましくは40以上である。
加えて、本開示のポリカルボン酸系重合体に、その他の単量体に由来する構造単位(C)が含まれる場合、その他の単量体に由来する構造単位(C)も同様に、バイオマス度が10以上であることが好ましい。より好ましくは20%以上であり、更に好ましくは30%以上であり、一層好ましくは40以上である。
また、その他の単量体に由来する構造単位(C)の前駆体である単量体を、その他の単量体(C)とした場合、その他の単量体(C)も同様に、バイオマス度が10以上であることが好ましい。より好ましくは20%以上であり、更に好ましくは30%以上であり、一層好ましくは40以上である。
本開示のポリカルボン酸系重合体は、前記単量体(A)、及び、前記単量体(B)と、必要に応じて前記その他の単量体(C)を用いて、重合する工程を含む。
前記重合工程で用いる前記単量体(A)、及び、前記単量体(B)の合計の使用量を100モル%とした場合、前記単量体(A)の使用量が25~75モル%であることが好ましい。好ましくは30~65モル%であり、更に好ましくは35~60モル%である。
前記重合工程で用いる前記単量体(A)の使用量が前述の範囲であると、本開示のポリカルボン酸系重合体をガラスウール向けの結合剤として用いた場合、機械的強度が向上するため好ましい。
前記重合工程で用いる前記単量体(A)、及び、前記単量体(B)の合計の使用量を100モル%とした場合、前記単量体(B)の使用量が25~75モル%であることが好ましい。好ましくは35~70モル%であり、更に好ましくは40~65モル%である。
前記重合工程で用いる前記単量体(B)の使用量が前述の範囲であると、本開示のポリカルボン酸系重合体をガラスウール向けの結合剤として用いた場合、機械的強度が向上するため好ましい。
前記重合工程で、必要に応じて、前記その他の単量体(C)を使用してもよい。その場合、前記単量体(A)、及び、前記単量体(B)の合計の使用量を100モル%とした場合、その他の単量体(C)の使用量は、0~35モル%であることが好ましい。より好ましくは0~25モル%であり、更に好ましくは0~15モル%である。前記その他の単量体(C)は、1種または2種以上、使用してもよい。
前記重合する工程に於ける重合は、従来公知の種々の方法、例えば、溶液重合法、バルク重合、懸濁重合法、逆相懸濁重合法、あるいは、注型重合法、薄膜重合法、噴霧重合法等を採用することができる。特に限定されるものではないが、溶液重合が好ましい。また、前記重合工程は、回分式でも連続式でも行うことができる。また、前記重合工程に於ける重合は、ランダム重合、ブロック重合であってもよい。
前記重合する工程に於いて、重合を行なう際には、重合開始剤を用いることが好ましい。前記重合開始剤としては、例えば、過酸化水素;過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩;ジメチル2,2‘- アゾビス(2-メチルプロピオネート)、2,2’-アゾビス(イソブチロニトリル)、2,2‘-アゾビス(2-メチルプロピオンアミジン)二塩酸塩、2,2’-アゾビス[N-(2-カルボキシエチル)-2-メチルプロピオンアミジン]水和物、2,2‘-アゾビス[2-(2-イミダゾリン-2-イル)プロパン]、2,2’-アゾビス(1 -イミノ-1-ピロリジノ-2-メチルプロパン)二塩酸塩等のアゾ系化合物;過酸化ベンゾイル、過酸化ラウロイル、過酢酸、ジ-t-ブチルパーオキサイド、クメンヒドロパーオキサイド等の有機過酸化物等が好適である。これらの重合開始剤のうち、過酸化水素、過硫酸塩が好ましく、過硫酸塩が最も好ましい。これらの重合開始剤は、単独で使用されてもよく、2種以上の混合物の形態で使用されてもよい。
前記重合開始剤の使用量としては、単量体(全単量体)の使用量1モルに対して、0.1g以上、10g以下であることが好ましく、0.1g以上、7g以下であることがより好ましく、0.1g以上、5g以下であることがさらに好ましい。
前記重合する工程に於いては、必要に応じて連鎖移動剤を用いても良い。連鎖移動剤としては、具体的には、メルカプトエタノール、チオグリコール酸、メルカプトプロピオン酸、n-ドデシルメルカプタン等の、チオール系連鎖移動剤;四塩化炭素、塩化メチレン、ブロモホルム、ブロモトリクロロエタン等の、ハロゲン化物;イソプロパノール、グリセリン等の、第2 級アルコール; 次亜リン酸、次亜リン酸ナトリウム等の次亜リン酸(塩)(これらの水和物を含む);亜リン酸、亜リン酸ナトリウム等の亜リン酸(塩);亜硫酸ナトリウム、亜硫酸カリウム等の亜硫酸(塩);亜硫酸水素ナトリウム、亜硫酸水素カリウム等の重亜硫酸(塩);亜ジチオン酸ナトリウム等の亜ジチオン酸(塩);ピロ亜硫酸カリウム等のピロ亜硫酸(塩);などが挙げられる。前記連鎖移動剤は、単独で使用されても、あるいは、2種以上の混合物の形態で使用されてもよい。
連鎖移動剤の使用量としては、単量体(全単量体)の使用量1モルに対して、0g以上、20g 以下であることが好ましく、1g以上、15g以下であることがより好ましく、1g以上、10g以下であることがさらに好ましい。
前記重合工程は、反応促進等を目的として、重金属イオンを使用しても良い。本開示で重金属イオンとは、比重が4g/cm以上の金属のイオンを意味する。重金属イオンを使用することで、重合開始剤の使用量を低減することが可能となる。前記重金属イオンは、イオンの形態として含まれるものであれば特に限定されないが、重金属化合物を溶解してなる溶液を用いる方法を用いると、取り扱い性に優れるため好適である。前記重金属化合物としては、モール塩(Fe(NH (SO・6HO)、硫酸第一鉄・7水和物、塩化第一鉄、塩化第二鉄、塩化マンガン等が例示される。
前記重金属イオンの使用量としては、重合反応液全量に対して、0ppm以上、100ppm 以下であることが好ましく、0ppm 以上、50ppm以下であることがより好ましい。
前記重合工程は、溶媒を使用することが好ましい。溶媒としては、水を含むことが好ましく、溶媒全量に対して、水を50質量%以上、100質量%以下含むことがより好ましく、80質量%以上、100質量%以下含むことがさらに好ましい。前記重合工程で使用可能な溶媒としては、水; メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール等の低級アルコール類;アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン等の低級ケトン類;ジメチルエーテル、ジオキサン等のエーテル類; ジメチルホルムアルデヒド等のアミド類が挙げられる。これらの溶媒は、単独で使用されてもあるいは2 種以上の混合物の形態で使用されてもよい。
溶媒の使用量としては、単量体100質量%に対して40~200質量%が好ましい。より好ましくは、45質量%以上であり、更に好ましくは、50質量%以上である。また、より好ましくは、180質量%以下であり、更に好ましくは、150質量%以下である。
溶媒の使用量が40質量%未満であると、得られる重合体の分子量が高くなるおそれがあり、2 00質量%を超えると、得られる重合体の濃度が低くなり、保管等のコストが高額になるおそれがある。
前記重合工程に於ける重合は、通常、0℃以上で行われることが好ましく、また、150℃以下で行われることが好ましい。より好ましくは、40℃ 以上であり、更に好ましくは、60℃ 以上であり、特に好ましくは、80℃ 以上である。また、より好ましくは、120℃ 以下であり、更に好ましくは、110℃ 以下である。
前記重合温度は、重合反応において、常にほぼ一定に保持する必要はなく、例えば、室温から重合を開始し、適当な昇温時間又は昇温速度で設定温度まで昇温し、その後、設定温度を保持するようにしてもよいし、単量体成分や開始剤等の滴下方法に応じて、重合反応中に経時的に温度変動(昇温又は降温)させてもよい。
前記重合工程に於ける重合時間は特に制限されないが、好ましくは30~420分であり、より好ましくは45~390分であり、更に好ましくは60~360分であり、最も好ましくは90~ 300分である。なお、本開示において、「重合時間」とは、特に断らない限り、単量体を添加している時間を表す。
前記重合工程に於いて、重合中の単量体に含まれる酸基の中和率(中和されている酸基のモル数 ÷ (中和されている酸基のモル数 + 未中和の酸基のモル数) × 100) は、0%以上、30%以下が好ましく、0%以上、20%以下がより好ましい。
前記重合工程に於ける反応系内の圧力としては、常圧(大気圧)下、減圧下、加圧下の何れであってもよいが、得られる重合体の分子量の点で、常圧下、又は、反応系内を密閉し、加圧下で行うのが好ましい。また、加圧装置や減圧装置、耐圧性の反応容器や配管等の設備の点で、常圧(大気圧)下で行うのが好ましい。反応系内の雰囲気としては、空気雰囲気でもよいが、不活性雰囲気であっても良く、例えば、重合開始前に系内を窒素等の不活性ガスで置換しても良い。
本開示の重合体は、任意であるが、前記重合工程以外の工程を含んで製造しても構わない。例えば、熟成工程、中和工程、重合開始剤や連鎖移動剤の失活工程、希釈工程、乾燥工程、濃縮工程、精製工程等が挙げられる。
〔結合剤〕
本開示のポリカルボン酸系重合体は、ガラス繊維、ロックウール、カーボン繊維等の無機繊維; ガラス粒子、鉱物粒子等の無機粒子(無機粉体);羊毛、セルロース、麻、ナイロン、ポリエステル等の有機物の繊維;ナイロン微粒子、ポリエステル微粒子等の有機物の粒子(有機物の粉体); 等の結合剤として使用することができる。好ましくはガラス繊維や粉末ガラスの結合剤として使用することができる。
本開示のポリカルボン酸系重合体を含む結合剤による処理は、本開示の結合剤を、ガラス繊維や粉末ガラス等の対象物質(被結合物質)に接触させる工程を必須とする。該工程は、本開示の結合剤が溶剤を含む場合には、そのままで、または所望により濃度等を調節して、(i)被結合物質を本開示の結合剤に含浸させるか、または(ii)被結合物質に本開示の結合剤を散布することにより、行うことが好ましい。本開示の結合剤が溶剤を含まない場合には、本開示の結合剤を加熱・溶融させて被結合物質に接触させても構わないが、処理物(被結合体)の強度にむらが生じやすくなる傾向にあるので、溶剤に溶解し、前記(i)または、前記(ii)を行うことが好ましい。
中でも、被結合物質に対する本開示の結合剤の添加量を調節しやすいことから、前記(ii) が好ましい。
本開示の結合剤を、被結合物質に接触させる工程における、被結合物質に対する本開示の結合剤の添加量は、本開示の結合剤の固形分が、被結合物質100質量%に対し、1~40質量%であることが好ましく、1~30質量% であることがより好ましく、1~15質量%であることがさらに好ましい。本開示の結合剤を前述の範囲で使用すると、被結合体の機械強度が向上する傾向にある。
なお、「被結合物質に接触させる工程における、被結合物質に対する本開示の結合剤の添加量」とは、前記(i)の工程においては被結合物質を含浸後、被結合物質に実際に付着した結合剤の量をいい、前記(ii)の工程においては、被結合物質に散布した後、被結合物質に実際に付着した結合剤の量をいう。
本開示の結合剤による処理は、前記の接触させる工程で得られた被結合体を、加熱処理する工程を含むことが好ましい。加熱処理を行なうことにより、架橋反応が促進され、被結合体の強度が向上する傾向にある。
前記加熱処理工程は、100~400℃ で行うことが好ましく、120~350℃で行うことがより好ましく、150~300℃ で行うことがさらに好ましい。
本開示の結合剤が、後述する結合剤組成物として、溶剤を含む場合には、本発明の結合剤による処理は、前記接触させる工程で得られた被結合体を、乾燥する工程を含んでいても良い。乾燥する工程は、常圧下で行っても良いし、減圧下で行ってもよい。乾燥を加熱して行なう場合には、その条件は前記加熱処理する工程と同様である。
本開示の結合剤が、後述する結合剤組成物として、溶剤を含む場合には、本開示の結合剤による処理は、前記接触させる工程で得られた被結合体を、養生する工程を含んでいてもよい。
〔結合剤組成物〕
本開示の結合剤は、溶剤や各種添加剤を含んだ結合剤組成物であってもよい。
本開示の結合剤組成物は、遊離のリン含有化合物を含んでいてもよい。遊離のリン化合物は、前記構造単位(A)及び/前記構造単位(B)に、反応基を有する場合、架橋反応を促進する効果を有すると考えられるため好ましい。前記遊離のリン含有化合物としては、次亜リン酸(塩)、亜リン酸(塩)、リン酸(塩)、ピロリン酸(塩)、ポリリン酸(塩)、有機リン酸(塩)等のリンのオキソ酸、又はその塩若しくはエステル(なお、これらの水和物も含まれる);トリメチルホスフィン、トリフェニルホスフィン、トリフェニルホスフィンオキシド等の有機リン化合物;等が例示される。本開示の結合剤が前記遊離のリン含有化合物を含む場合、これらを1種以上含んでいても良い。塩としては、前記のものが例示される。本開示の結合剤における前記リン含有化合物の含有量は、前記構造単位(A)及び/前記構造単位(B)100質量%に対し、好ましくは20質量%以下、より好ましくは0.1~10質量%、さらに好ましくは0.5~7質量%とすることができる。なお、前記構造単位(A)及び/前記構造単位(B)がリン元素を含む場合、前記遊離のリン含有化合物の含有量は、前記構造単位(A)及び/前記構造単位(B)に含まれるリン元素の含有量(前記遊離のリン含有化合物換算)と、遊離のリン含有化合物の含有量の合計量であってよい。
本開示の結合剤組成物は、リン含有化合物以外の硬化促進剤を含んでいてもよい。前記硬化促進剤としては、例えば、プロトン酸(硫酸、カルボン酸、炭酸等)、及びその塩(金属(アルカリ金属、アルカリ土類金属、遷移金属、2B族、4A族、4B族、5B族等)塩、アンモニウム塩等)、金属(上記のもの)の、酸化物、塩化物、水酸化物、アルコキシド等が挙げられる。これらは1種のみ使用してもよく、2種以上を使用してもよい。
本開示の結合剤組成物は、シランカップリング剤を含んでもよい。本開示の結合剤組成物にシランカップリング剤が含まれると、シランカップリング剤が充填材と本開示の結合剤との界面で作用し、結合剤の含浸性、及び得られる固化体の強度が高められる傾向にある。シランカップリング剤としては、γ‐アミノプロピルトリエトキシシラン、γ‐(2‐アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、γ‐(2‐アミノエチル)アミノプロピルメチルジメトキシシラン等のアミノシランカップリング剤、γ‐グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ‐グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン等のエポキシシランカップリング剤などが挙げられる。これらは1種又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
本開示の結合剤組成物における前記シランカップリング剤の含有量は、重合体の総量100質量部に対して0.01~5質量部であると好ましく、0.1~3質量部であるとより好ましい。
本開示の結合剤組成物は、溶剤を含んでいてもよい。溶剤としては、有機溶剤であってもよいが、水であると好ましい。つまり、本開示の結合剤組成物は、水溶液であってもよい。本開示の結合剤組成物を水溶液として調整した場合における水の含有量は、本開示の結合剤組成物の総量100質量%に対して、10~80質量%であると好ましく、20~70質量%であるとより好ましく、25~60質量%であると更に好ましい。
また、本開示の結合剤組成物は、水を含まない、又は少量しか含まない形態であってもよい。この場合、本開示の結合剤組成物における水の含有量は、結合剤の総量100質量%に対して10質量%未満であってよく、5質量%以下であってよく、1質量%以下であってもよい。このような結合剤組成物は、用途に応じてそのまま使用してもよいが、使用時に水等の溶剤を添加して希釈してから使用してもよい。
本開示の結合剤組成物はさらに、防錆剤、着色剤、重質オイル水分散体等の防塵剤、無機硫酸塩(中和剤)等の添加剤を含んでいてもよい。無機硫酸塩は、ガラス等の無機繊維から溶出されるアルカリ成分を中和する機能を有し、例えば、硫酸アンモニウムが挙げられる。
本開示の結合剤組成物ら前記溶剤を除いた総量を100質量%とした場合、前記構造単位(A)及び/前記構造単位(B)の含有量は、90質量%以上であることが好ましく、更に好ましくは95%以上である。
本開示の結合剤組成物を用いて、後述している方法で試験片を作製した時の曲げ強さは、14MPa以上であることが好ましく、より好ましくは16MPa以上であり、更に好ましくは18MPa以上である。
以下に実施例を挙げて本開示を更に詳細に説明するが、本開示はこれらの実施例のみに限定されるものではない。なお、特に断りのない限り、「%」は「質量%」を意味するものとする。
<重量平均分子量、数平均分子量、分散度の測定条件>
重量平均分子量(Mw)、数平均分子量(Mn)、分散度(Mw/Mn)は、下記条件にて測定した。
装置:東ソー製 HLC-8320GPC
検出器:RI
カラム:東ソー製 TSK-GEL G3000PWXL
カラム温度:35℃
流速:0.5ml/min
検量線:創和科学社製 POLY SODIUM ACRYLATE STANDARD
溶離液:リン酸二水素ナトリウム12水和物/リン酸水素二ナトリウム2水和物(34.5g/46.2g)の混合物を純水にて5000gに希釈した溶液。
<重合完結後の重合体水溶液の固形分測定方法>
130℃に加熱したオーブンで重合体水溶液を60分間放置して乾燥処理した。乾燥前後の重量変化から、重合完結後の重合体水溶液の固形分(%)を算出した。
<試験片の作製>
機械強度測定用の試験片は以下のようにして作製した。
(i)重合体水溶液に、含有量が重合体の総量100質量部に対して1質量部となるようにシランカップリング剤(製品名:KBE-903、信越化学工業製)を添加し、固形分調整用として純水を追加することで重合体成分が35質量%となるように結合剤組成物を調製した。
(ii)粒径0.050~0.150mmのガラスビーズに、(i)で得られた結合剤組成物を、重合体成分がガラスビーズの質量の5.0%となるように添加し、十分に混合し、混合物を得た。
(iii)離型処理した120mm×20mm×5mmの型枠に(ii)で得られた混合物を押し入れて成型し、210℃のオーブンで30分間乾燥後、室温下で30分冷却することで試験片を得た。
<試験片の機械強度>
上記試験片について、JISK7171に準じ、2mm/minの試験速度で曲げ強さを測定した。試験片3枚の曲げ強さを測定し、平均値を算出した。
<化合物A-1:イタコン酸とグリセリンのエステル合成>
還流冷却管、攪拌機(パドル翼)、温度計を備えた容量0.5リットルのガラス製セパラブルフラスコに、無水イタコン酸168.1g(1.50mol)とグリセリン152.0g(1.65mol)を仕込み、攪拌下、80℃まで昇温した。無水イタコン酸の溶解を確認後、6時間に渡り反応液を80℃に保持して反応を行った。得られた反応液を固形分が60重量%となるように純水213.4gを投入した。以下、得られた反応物をイタコン酸グリセリンエステルと称する。
<化合物A-2:イタコン酸とエチレングリコールのエステル合成>
還流冷却管、攪拌機(パドル翼)、温度計を備えた容量0.5リットルのガラス製セパラブルフラスコに、無水イタコン酸168.1g(1.50mol)とエチレングリコール93.1g(1.50mol)を仕込み、攪拌下、70℃まで昇温した。無水イタコン酸の溶解を確認後、6時間に渡り反応液を70℃に保持して反応を行った。得られた反応液を固形分が60重量%となるように純水174.2を投入した。以下、得られた反応物をイタコン酸エチレングリコールエステルと称する。
<化合物A-3:イタコン酸と1,3-プロパンジオールのエステル合成>
還流冷却管、攪拌機(パドル翼)、温度計を備えた容量0.5リットルのガラス製セパラブルフラスコに、無水イタコン酸112.1g(1.00mol)と1,3-プロパンジオール83.7g(1.10mol)を仕込み、攪拌下、80℃まで昇温した。無水イタコン酸の溶解を確認後、6時間に渡り反応液を80℃に保持して反応を行った。得られた反応液を固形分が60重量%となるように純水130.5gを投入した。以下、得られた反応物をイタコン酸1,3-プロパンジオールエステルと称する。
<化合物A-4:イタコン酸とモノエタノールアミンのエステル/アミド合成>
還流冷却管、攪拌機(パドル翼)、温度計を備えた容量0.5リットルのガラス製セパラブルフラスコに、無水イタコン酸67.3g(0.60mol)とモノエタノールアミン40.3g(0.66mol)とメタノール108.9gを仕込み、室温下で1時間攪拌した。攪拌後、エバポレーターでメタノールを留去した。得られた反応液を固形分が60重量%となるように純水108.9gを投入した。以下、得られた反応物をイタコン酸モノエタノールアミンエステル/アミドと称する。
<化合物A-5:イタコン酸とジエタノールアミンのエステル/アミド合成>
還流冷却管、攪拌機(パドル翼)、温度計を備えた容量0.5リットルのガラス製セパラブルフラスコに、無水イタコン酸67.3g(0.60mol)とジエタノールアミン69.4g(0.66mol)とメタノール145.3gを仕込み、室温下で1時間攪拌した。攪拌後、エバポレーターでメタノールを留去した。得られた反応液を固形分が60重量%となるように純水145.3gを投入した。以下、得られた反応物をイタコン酸ジエタノールアミンエステル/アミドと称する。
<化合物A-6:マレイン酸とグリセリンのエステル合成>
還流冷却管、攪拌機(パドル翼)、温度計を備えた容量0.5リットルのガラス製セパラブルフラスコに、無水マレイン酸147.1g(1.50mol)とグリセリン152.0g(1.65mol)を仕込み、攪拌下、80℃まで昇温した。無水イタコン酸の溶解を確認後、6時間に渡り反応液を80℃に保持して反応を行った。得られた反応液を固形分が60重量%となるように純水199.4gを投入した。以下、得られた反応物をマレイン酸グリセリンエステルと称する。
<化合物A-7:マレイン酸とトリエタノールアミンのエステル合成>
還流冷却管、攪拌機(パドル翼)、温度計を備えた容量0.5リットルのガラス製セパラブルフラスコに、無水マレイン酸98.1g(1.00mol)とトリエタノールアミン164.1g(1.10mol)とメタノール96.9gを仕込み、室温下で1時間攪拌した。攪拌後、エバポレーターでメタノールを留去した。得られた反応液を固形分が60重量%となるように純水174.8gを投入した。以下、得られた反応物をマレイン酸トリエタノールアミンエステルと称する。
<製造例1:イタコン酸グリセリンエステル(A-1)とアクリル酸の共重合>
還流冷却管、攪拌機(パドル翼)、温度計を備えた容量0.5リットルのガラス製セパラブルフラスコに、純水54.6gを仕込み、攪拌下、沸点まで昇温した。次いで攪拌下、沸点還流状態の系中に80質量%アクリル酸水溶液37.1g(0.41mol)、及び、60質量%イタコン酸グリセリンエステル水溶液140.0g(0.41mol)を180分間、5質量%過硫酸ナトリウム水溶液39.2gを240分間、15質量%次亜リン酸ナトリウム水溶液5.8gを18分間と更に続いて23.3gを162分間と2段階の供給速度で、それぞれ別々の供給経路を通じて先端ノズルより滴下した。それぞれの成分の滴下は、15%SHP以外は一定の滴下速度で連続的に行った。モノマーの滴下終了後、さらに120分間に渡って反応溶液を沸点還流状態に保持(熟成)して重合を完結せしめた。重合の完結後、得られた水溶液の固形分は40.1%、重量平均分子量は9100だった。結果を表1に示した。
<製造例2:イタコン酸グリセリンエステル(A-1)とアクリル酸の共重合>
還流冷却管、攪拌機(パドル翼)、温度計を備えた容量0.5リットルのガラス製セパラブルフラスコに、純水51.4gを仕込み、攪拌下、沸点まで昇温した。次いで攪拌下、沸点還流状態の系中に80質量%アクリル酸水溶液58.2g(0・65mol)、及び、60質量%イタコン酸グリセリンエステル水溶液110.0g(0.32mol)を180分間、5質量%過硫酸ナトリウム水溶液46.2gを240分間、15質量%次亜リン酸ナトリウム水溶液6.9gを18分間と更に続いて27.4gを162分間と2段階の供給速度で、それぞれ別々の供給経路を通じて先端ノズルより滴下した。それぞれの成分の滴下は、15%SHP以外は一定の滴下速度で連続的に行った。モノマーの滴下終了後、さらに120分間に渡って反応溶液を沸点還流状態に保持(熟成)して重合を完結せしめた。重合の完結後、得られた水溶液の固形分は40.5%、重量平均分子量は10100だった。結果を表1に示した。
<製造例3:イタコン酸グリセリンエステル(A-1)とアクリル酸の共重合>
還流冷却管、攪拌機(パドル翼)、温度計を備えた容量0.5リットルのガラス製セパラブルフラスコに、純水42.1gを仕込み、攪拌下、沸点まで昇温した。次いで攪拌下、沸点還流状態の系中に80質量%アクリル酸水溶液63.5g(0.71mol)、及び、60質量%イタコン酸グリセリンエステル水溶液120.0g(0.35mol)を180分間、5質量%過硫酸ナトリウム水溶液50.4gを240分間、15質量%次亜リン酸ナトリウム水溶液12.0gを18分間と更に続いて47.8gを162分間と2段階の供給速度で、それぞれ別々の供給経路を通じて先端ノズルより滴下した。それぞれの成分の滴下は、15%SHP以外は一定の滴下速度で連続的に行った。モノマーの滴下終了後、さらに120分間に渡って反応溶液を沸点還流状態に保持(熟成)して重合を完結せしめた。重合の完結後、得られた水溶液の固形分は40.4%、重量平均分子量は3100だった。結果を表1に示した。
<製造例4:イタコン酸グリセリンエステル(A-1)とアクリル酸の共重合>
還流冷却管、攪拌機(パドル翼)、温度計を備えた容量0.5リットルのガラス製セパラブルフラスコに、純水62.7gを仕込み、攪拌下、沸点まで昇温した。次いで攪拌下、沸点還流状態の系中に80質量%アクリル酸水溶液83.4g(0.93mol)、及び、60質量%イタコン酸グリセリンエステル水溶液105.0g(0.31mol)を180分間、5質量%過硫酸ナトリウム水溶液58.8gを240分間、15質量%次亜リン酸ナトリウム水溶液8.7gを18分間と更に続いて26.2gを162分間と2段階の供給速度で、それぞれ別々の供給経路を通じて先端ノズルより滴下した。それぞれの成分の滴下は、15%SHP以外は一定の滴下速度で連続的に行った。モノマーの滴下終了後、さらに120分間に渡って反応溶液を沸点還流状態に保持(熟成)して重合を完結せしめた。重合の完結後、得られた水溶液の固形分は40.1%、重量平均分子量は8000だった。結果を表1に示した。
<製造例5:イタコン酸グリセリンエステル(A-1)とアクリル酸の共重合>
還流冷却管、攪拌機(パドル翼)、温度計を備えた容量0.5リットルのガラス製セパラブルフラスコに、純水72.2gを仕込み、攪拌下、沸点まで昇温した。次いで攪拌下、沸点還流状態の系中に80質量%アクリル酸水溶液111.2g(1.23mol)、及び、60質量%イタコン酸グリセリンエステル水溶液105.0g(0.31mol)を180分間、5質量%過硫酸ナトリウム水溶液73.5gを240分間、15質量%次亜リン酸ナトリウム水溶液8.7gを18分間と更に続いて34.9gを162分間と2段階の供給速度で、それぞれ別々の供給経路を通じて先端ノズルより滴下した。それぞれの成分の滴下は、15%SHP以外は一定の滴下速度で連続的に行った。モノマーの滴下終了後、さらに120分間に渡って反応溶液を沸点還流状態に保持(熟成)して重合を完結せしめた。重合の完結後、得られた水溶液の固形分は40.0%、重量平均分子量は7900だった。結果を表1に示した。
<製造例6:イタコン酸エチレングリコールエステル(A-2)とアクリル酸の共重合>
還流冷却管、攪拌機(パドル翼)、温度計を備えた容量0.5リットルのガラス製セパラブルフラスコに、純水60.9gを仕込み、攪拌下、沸点まで昇温した。次いで攪拌下、沸点還流状態の系中に80質量%アクリル酸水溶液74.4g(0.83mol)、及び、60質量%イタコン酸エチレングリコールエステル水溶液120.0g(0.41mol)を180分間、5質量%過硫酸ナトリウム水溶液59.0gを240分間、15質量%次亜リン酸ナトリウム水溶液7.0gを18分間と更に続いて28.0gを162分間と2段階の供給速度で、それぞれ別々の供給経路を通じて先端ノズルより滴下した。それぞれの成分の滴下は、15%SHP以外は一定の滴下速度で連続的に行った。モノマーの滴下終了後、さらに120分間に渡って反応溶液を沸点還流状態に保持(熟成)して重合を完結せしめた。重合の完結後、得られた水溶液の固形分は39.2%、重量平均分子量は9400だった。結果を表2に示した。
<製造例7:イタコン酸エチレングリコールエステル(A-2)とアクリル酸の共重合>
還流冷却管、攪拌機(パドル翼)、温度計を備えた容量0.5リットルのガラス製セパラブルフラスコに、純水61.4gを仕込み、攪拌下、沸点まで昇温した。次いで攪拌下、沸点還流状態の系中に80質量%アクリル酸水溶液93.1g(1.03mol)、及び、60質量%イタコン酸エチレングリコールエステル水溶液100.0g(0.34mol)を180分間、5質量%過硫酸ナトリウム水溶液65.6gを240分間、15質量%次亜リン酸ナトリウム水溶液7.8gを18分間と更に続いて31.2gを162分間と2段階の供給速度で、それぞれ別々の供給経路を通じて先端ノズルより滴下した。それぞれの成分の滴下は、15%SHP以外は一定の滴下速度で連続的に行った。モノマーの滴下終了後、さらに120分間に渡って反応溶液を沸点還流状態に保持(熟成)して重合を完結せしめた。重合の完結後、得られた水溶液の固形分は39.5%、重量平均分子量は8000だった。結果を表2に示した。
<製造例8:イタコン酸エチレングリコールエステル(A-2)とアクリル酸の共重合>
還流冷却管、攪拌機(パドル翼)、温度計を備えた容量0.5リットルのガラス製セパラブルフラスコに、純水57.5gを仕込み、攪拌下、沸点まで昇温した。次いで攪拌下、沸点還流状態の系中に80質量%アクリル酸水溶液99.3g(1.10mol)、及び、60質量%イタコン酸エチレングリコールエステル水溶液80.0g(0.28mol)を180分間、5質量%過硫酸ナトリウム水溶液65.6gを240分間、15質量%次亜リン酸ナトリウム水溶液7.8gを18分間と更に続いて31.2gを162分間と2段階の供給速度で、それぞれ別々の供給経路を通じて先端ノズルより滴下した。それぞれの成分の滴下は、15%SHP以外は一定の滴下速度で連続的に行った。モノマーの滴下終了後、さらに120分間に渡って反応溶液を沸点還流状態に保持(熟成)して重合を完結せしめた。重合の完結後、得られた水溶液の固形分は39.8%、重量平均分子量は6300だった。結果を表2に示した。
<製造例9:イタコン酸1,3-プロパンジオールエステル(A-3)とアクリル酸の共重合>
還流冷却管、攪拌機(パドル翼)、温度計を備えた容量0.5リットルのガラス製セパラブルフラスコに、純水60.8gを仕込み、攪拌下、沸点まで昇温した。次いで攪拌下、沸点還流状態の系中に80質量%アクリル酸水溶液68.9g(0.77mol)、及び、60質量%イタコン酸1,3-プロパンジオールエステル水溶液120.0g(0.38mol)を180分間、5質量%過硫酸ナトリウム水溶液54.6gを240分間、15質量%次亜リン酸ナトリウム水溶液6.5gを18分間と更に続いて26.0gを162分間と2段階の供給速度で、それぞれ別々の供給経路を通じて先端ノズルより滴下した。それぞれの成分の滴下は、15%SHP以外は一定の滴下速度で連続的に行った。モノマーの滴下終了後、さらに120分間に渡って反応溶液を沸点還流状態に保持(熟成)して重合を完結せしめた。重合の完結後、得られた水溶液の固形分は40.2%、重量平均分子量は15800だった。結果を表2に示した。
<製造例10:イタコン酸モノエタノールアミンエステル/アミド(A-4)とアクリル酸の共重合>
還流冷却管、攪拌機(パドル翼)、温度計を備えた容量0.5リットルのガラス製セパラブルフラスコに、純水65.8gを仕込み、攪拌下、沸点まで昇温した。次いで攪拌下、沸点還流状態の系中に80質量%アクリル酸水溶液80.6g(0.90mol)、及び、60質量%イタコン酸モノエタノールアミンエステル/アミド水溶液130.0g(0.45mol)を180分間、5質量%過硫酸ナトリウム水溶液64.0gを240分間、15質量%次亜リン酸ナトリウム水溶液7.6gを18分間と更に続いて30.4gを162分間と2段階の供給速度で、それぞれ別々の供給経路を通じて先端ノズルより滴下した。それぞれの成分の滴下は、15%SHP以外は一定の滴下速度で連続的に行った。モノマーの滴下終了後、さらに120分間に渡って反応溶液を沸点還流状態に保持(熟成)して重合を完結せしめた。重合の完結後、得られた水溶液の固形分は40.5%、重量平均分子量は4300だった。結果を表2に示した。
<製造例11:イタコン酸ジエタノールアミンエステル/アミド(A-5)とアクリル酸の共重合>
還流冷却管、攪拌機(パドル翼)、温度計を備えた容量0.5リットルのガラス製セパラブルフラスコに、純水60.7gを仕込み、攪拌下、沸点まで昇温した。次いで攪拌下、沸点還流状態の系中に80質量%アクリル酸水溶液59.7g(0.66mol)、及び、60質量%イタコン酸ジエタノールアミンエステル/アミド水溶液120.0g(0.33mol)を180分間、5質量%過硫酸ナトリウム水溶液47.3gを240分間、15質量%次亜リン酸ナトリウム水溶液5.6gを18分間と更に続いて22.5gを162分間と2段階の供給速度で、それぞれ別々の供給経路を通じて先端ノズルより滴下した。それぞれの成分の滴下は、15%SHP以外は一定の滴下速度で連続的に行った。モノマーの滴下終了後、さらに120分間に渡って反応溶液を沸点還流状態に保持(熟成)して重合を完結せしめた。重合の完結後、得られた水溶液の固形分は40.4%、重量平均分子量は3300だった。結果を表3に示した。
<製造例12:マレイン酸グリセリンエステル(A-6)とアクリル酸の共重合>
還流冷却管、攪拌機(パドル翼)、温度計を備えた容量0.5リットルのガラス製セパラブルフラスコに、純水60.8gを仕込み、攪拌下、沸点まで昇温した。次いで攪拌下、沸点還流状態の系中に80質量%アクリル酸水溶液68.2g(0.76mol)、及び、60質量%マレイン酸グリセリンエステル水溶液120.0g(0.38mol)を180分間、5質量%過硫酸ナトリウム水溶液54.1gを240分間、15質量%次亜リン酸ナトリウム水溶液6.4gを18分間と更に続いて25.7gを162分間と2段階の供給速度で、それぞれ別々の供給経路を通じて先端ノズルより滴下した。それぞれの成分の滴下は、15%SHP以外は一定の滴下速度で連続的に行った。モノマーの滴下終了後、さらに120分間に渡って反応溶液を沸点還流状態に保持(熟成)して重合を完結せしめた。重合の完結後、得られた水溶液の固形分は40.0%、重量平均分子量は8000だった。結果を表3に示した。
<製造例13:マレイン酸トリエタノールアミンエステル(A-7)とアクリル酸の共重合>
還流冷却管、攪拌機(パドル翼)、温度計を備えた容量0.5リットルのガラス製セパラブルフラスコに、純水60.6gを仕込み、攪拌下、沸点まで昇温した。次いで攪拌下、沸点還流状態の系中に80質量%アクリル酸水溶液52.5g(0.58mol)、及び、60質量%マレイン酸トリエタノールアミンエステル水溶液120.0g(0.29mol)を180分間、5質量%過硫酸ナトリウム水溶液41.6gを240分間、15質量%次亜リン酸ナトリウム水溶液4.9gを18分間と更に続いて19.8gを162分間と2段階の供給速度で、それぞれ別々の供給経路を通じて先端ノズルより滴下した。それぞれの成分の滴下は、15%SHP以外は一定の滴下速度で連続的に行った。モノマーの滴下終了後、さらに120分間に渡って反応溶液を沸点還流状態に保持(熟成)して重合を完結せしめた。重合の完結後、得られた水溶液の固形分は39.5%、重量平均分子量は9600だった。結果を表3に示した。
<製造例14:イタコン酸グリセリンエステル(A-1)と2-ヒドロキシエチルアクリレートの共重合>
還流冷却管、攪拌機(パドル翼)、温度計を備えた容量0.5リットルのガラス製セパラブルフラスコに、純水70.3gを仕込み、攪拌下、沸点まで昇温した。次いで攪拌下、沸点還流状態の系中に80質量%2-ヒドロキシエチルアクリレート水溶液70.4g(0.48mol)、及び、60質量%イタコン酸グリセリンエステル水溶液110.0g(0.32mol)を180分間、5質量%過硫酸ナトリウム水溶液38.5gを240分間、15質量%次亜リン酸ナトリウム水溶液6.9gを18分間と更に続いて27.4gを162分間と2段階の供給速度で、それぞれ別々の供給経路を通じて先端ノズルより滴下した。それぞれの成分の滴下は、15%SHP以外は一定の滴下速度で連続的に行った。モノマーの滴下終了後、さらに120分間に渡って反応溶液を沸点還流状態に保持(熟成)して重合を完結せしめた。重合の完結後、得られた水溶液の固形分は40.3%、重量平均分子量は10500だった。結果を表3に示した。
<製造例15:イタコン酸モノエタノールアミンエステル/アミド(A-4)と2-ヒドロキシエチルアクリレートの共重合>
還流冷却管、攪拌機(パドル翼)、温度計を備えた容量0.5リットルのガラス製セパラブルフラスコに、純水79.5gを仕込み、攪拌下、沸点まで昇温した。次いで攪拌下、沸点還流状態の系中に80質量%2-ヒドロキシエチルアクリレート水溶液75.5g(0.52mol)、及び、60質量%イタコン酸モノエタノールアミンエステル/アミド水溶液100.0g(0.35mol)を180分間、5質量%過硫酸ナトリウム水溶液35.0gを240分間、15質量%次亜リン酸ナトリウム水溶液4.9gを18分間と更に続いて19.6gを162分間と2段階の供給速度で、それぞれ別々の供給経路を通じて先端ノズルより滴下した。それぞれの成分の滴下は、15%SHP以外は一定の滴下速度で連続的に行った。モノマーの滴下終了後、さらに120分間に渡って反応溶液を沸点還流状態に保持(熟成)して重合を完結せしめた。重合の完結後、得られた水溶液の固形分は40.7%、重量平均分子量は8500だった。結果を表3に示した。
<比較例1>
還流冷却機、攪拌機(パドル翼)、温度計を備えた容量2.5リットルのSUS製セパラブルフラスコに、純水329.0gを仕込み(初期仕込)、攪拌下、沸点まで昇温した。次いで攪拌下、沸点還流状態の重合反応系中に80質量%アクリル酸水溶液900.0g(すなわち10.0mol)を180分間、15質量%過硫酸ナトリウム水溶液59.2gを195分間、45質量%次亜リン酸ナトリウム水溶液21.4gを18分間と更に続いて84.8gを162分間と2段階の供給速度で、それぞれ別々の供給経路を通じて先端ノズルより滴下した。それぞれの成分の滴下は、45%SHP以外は一定の滴下速度で連続的に行った。80%AAの滴下終了後、さらに30分間に渡って反応溶液を沸点還流状態に保持(熟成)して重合を完結せしめた。重合の完結後、反応溶液に純水411.8gを投入して得られた水溶液の固形分は44.7%、重量平均分子量は4000だった。(以下、得られた重合体をPAA4000と称する)このPAA4000に架橋剤成分として1,3-プロパンジオールを253.4g(すなわち3.33mol)を加え、固形分が40.0%となるように固形分調整水を加えた。結果を表4に示した。
<比較例2>
PAA4000は比較例16と同様であり、架橋剤成分としてジエタノールアミンを350.1g(すなわち3.33mol)を加え、固形分が40.0%となるように固形分調整水を加えた。結果を表4に示した。
<比較例3>
還流冷却機、攪拌機(パドル翼)、温度計を備えた容量2.5リットルのSUS製セパラブルフラスコに、純水401.8gを仕込み(初期仕込)、攪拌下、沸点まで昇温した。次いで攪拌下、沸点還流状態の重合反応系中に80質量%アクリル酸水溶液1200.0g(すなわち13.3mol)を180分間、15質量%過硫酸ナトリウム水溶液42.3gを195分間、45質量%次亜リン酸ナトリウム水溶液15.9gを18分間と更に続いて63.8gを162分間と2段階の供給速度で、それぞれ別々の供給経路を通じて先端ノズルより滴下した。それぞれの成分の滴下は、45%SHP以外は一定の滴下速度で連続的に行った。80%AAの滴下終了後、さらに30分間に渡って反応溶液を沸点還流状態に保持(熟成)して重合を完結せしめた。重合の完結後、反応溶液に純水269.9gを投入して得られた水溶液(PAA8000)の固形分は51.5%、重量平均分子量は8000だった。(以下、得られた重合体をPAA4000と称する)このPAA8000に架橋剤成分としてジエタノールアミンを467.2g(すなわち4.44mol)を加え、固形分が40.0%となるように固形分調整水を加えた。結果を表4に示した。
Figure 2023157586000016
Figure 2023157586000017
Figure 2023157586000018
Figure 2023157586000019

Claims (8)

  1. 二つ以上の水酸基を有する化合物、アルカノールアミン化合物、二つ以上のアミノ基を有する化合物から選ばれる1種以上の化合物と、不飽和二重結合を有するジカルボン酸化合物及び/又は酸無水物と、からなる単量体に由来する構造単位(A)と、
    下記一般式(1)の構造単位(B)を含む
    ポリカルボン酸系重合体。
    Figure 2023157586000020
    (一般式(1)中、
    基は、水素原子、又は、メチル基を表し、
    基は、水素原子、又は、炭素数1~10の有機基を表す。
    但し、アスタリスク(*)は、一般式(1)で表される構造単位が結合している同種もしくは異種の他の構造単位に含まれる原子を表す。)
  2. 前記構造単位(A)が、
    下記一般式(2-1)、(2-2)、(2-3)、(2-4)、(3-1)、(3-2)から選ばれる一種以上である請求項1に記載のポリカルボン酸系重合体。
    Figure 2023157586000021
    Figure 2023157586000022
    Figure 2023157586000023
    Figure 2023157586000024
    Figure 2023157586000025
    Figure 2023157586000026
    (一般式(2-1)、(2-2)、(3-1)中のR基は、炭素数2~8の有機基であり、一般式(2-3)、(2-4)、(3-2)中のR、R基は、同一、もしくは、異なって、水素原子、炭素数1~6の有機基を表す。
    但し、アスタリスク(*)は、一般式(2-1)、(2-2)、(2-3)、(2-4)、(3-1)、(3-2)で表される構造単位が結合している同種もしくは異種の他の構造単位に含まれる原子を表す。)
  3. 前記構造単位(A)と前記構造単位(B)の総量を100モル%とした場合、
    前記構造単位(A)の含有量が10~75モル%である
    請求項1に記載のポリカルボン酸系重合体。
  4. 前記ポリカルボン酸系重合体の重量平均分子量が2,000~200,000である
    請求項1に記載のポリカルボン酸系重合体。
  5. 前記ポリカルボン酸系重合体のバイオマス度が10%以上である
    請求項1に記載のポリカルボン酸系重合体。
  6. 請求項1に記載のポリカルボン酸系重合体の製造方法。
  7. 請求項1に記載のポリカルボン酸系重合体を含む結合剤。
  8. 請求項1に記載のポリカルボン酸系重合体、及び、シランカップリング剤を含む結合剤組成物。
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