JP6153732B2 - スイッチングレギュレータ - Google Patents

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本発明は、出力電圧のリプルを広範囲で制御可能とすることにより軽負荷時に自己消費電流を少なくすることが可能なスイッチングレギュレータ及びその制御方法に関する。
近年、環境問題に配慮して電子機器の省電力化が求められ、特に、電池駆動による電子機器においてその省電力化の要望が顕著である。
一般に、省電力化を図るためには、電子機器において消費する電力を削減すること、電源回路自体の電力使用効率を向上させ、無駄な電力消費を抑えることが重要である。
小型電子機器に使用される高効率の電源回路として、インダクタを使用した非絶縁型のスイッチングレギュレータが広く使用されている。
スイッチングレギュレータの制御方法には、大別して2つの方法が知られている。その1つは、一定周波数のクロック信号のデューティサイクルを変化させる方法である。すなわち、スイッチングトランジスタのオン時間を変化させて、出力電圧が一定になるように制御するPWM(pulse width modulation)制御モード方法である。
もう1つは、パルス幅が一定でクロック信号の周期を変化させる方法である。すなわち、スイッチングトランジスタのオン時間を一定として、スイッチング周波数を変化させことにより、出力電圧が一定になるように制御するVFM(Variable Frequency Modulation)制御モード方法である。
そのVFM制御モードの方法には、周波数を無段階に変化させる方法と、PWM制御で使用している周波数のクロック信号を間引いて、擬似的に周波数を変化させる方法とがある。なお、VFMはPFM(Pulse Frequency Modulation)と表記される場合もある。
スイッチングレギュレータ自体の電力消費量は、スイッチング周波数に比例して増加する。PWM制御モードでは、軽負荷時でも一定周期でスイチングトランジスタのオン・オフ制御を行うので、軽負荷時における電力消費効率が悪化する。
これに対して、VFM制御モードでは、負荷電流(負荷に流れる電流)に応じてスイッチングトランジスタのスイッチング周波数が変化する。このため、機器に対してノイズやリプルの影響が大きくはなるが、軽負荷時のスイッチング回数が少なくなるので、PWM制御モードに較べて電力使用効率は良くなる。
そこで、負荷条件に応じて、PWM制御モードとVFM制御モードとの制御の切り換えを行うことにより、軽負荷から重負荷まで電力消費効率を高めたスイッチングレギュレータが開発されてきている。
しかし、スイッチングレギュレータから発生するノイズは、周辺の電子機器への影響が大きいので、このノイズに対する配慮が必要である。
スイッチングレギュレータに起因するノイズ成分は、その中でも、スイッチングトランジスタのスイッチング周波数に起因するノイズ成分が最も大きい。
VFM制御モードでは、負荷電流(出力電流ともいう)に応じて周波数が変動するため、この負荷電流に応じてスイッチングレギュレータから発生するノイズ成分も変動する。従って、このノイズ成分の変動について周辺の電子機器への影響を配慮しなければならない。
また、一般的に、VFM制御モードで制御する場合には、PWM制御モードで制御する場合よりも、出力電圧のリプルが大きい。VFM制御モードでは、VFM制御モードにおける最大スイッチング周波数が定まっていないため、インダクタ電流(インダクタに流れる電流)がゼロになる前に、スイッチングトランジスタがオンして、インダクタにエネルギーが供給されてしまう場合には、更に出力電圧のリプルが大きくなるという問題がある。
以下、その理由を図10に示すスイッチングレギュレータを参照しつつ説明する。
図10は、PWM制御モードとVFM制御モードとの制御切り換えが可能な電圧モード制御型のスイッチングレギュレータの回路図である。その図10において、R1、R2は帰還抵抗、111は誤差増幅器(AMP)、112、113はコンパレータ(CMP)、130は発振回路、131は発振制御回路、140はRSフリップフロップ回路、150は制御回路、M101はスイッチングトランジスタ、M102は同期整流トランジスタ、L1はインダクタ、Coは出力コンデンサ、120は負荷、180は電圧生成回路、INは入力端子、OUTは出力端子、Vrefは第1基準電圧(参照電圧)、Vrefmは第2基準電圧、LXは接続点である。なお、電圧生成回路180は三角波電圧を含むランプ電圧Vcを生成する機能を有する。
まず、出力コンデンサCoに電荷が蓄積されていて、この出力コンデンサCoに蓄積された電荷が出力端子OUTから負荷120に向かって放電されるものとして説明する。
出力コンデンサCoに蓄積されている電荷が出力端子OUTから負荷120に放電され、負荷電流Ioutが流れると、出力電圧Voutが次第に低下する。
誤差増幅器111は、第1基準電圧Vrefと出力電圧Voutの低下分との差に相当する電圧を増幅し、誤差電圧opoutを出力する。その誤差電圧opoutは出力電圧Voutの減少とは逆に上昇する。
コンパレータ112は、誤差電圧opoutが第2基準電圧Vrefmを超えると、状態検出信号CMPOUTを反転して、発信制御回路131に向けて出力する。これにより、発信制御回路131のイネーブル信号OSCENの信号レベルが反転して、ローレベルからハイレベルになる。
イネーブル信号OSCENの信号レベルがハイレベルになると、発振回路130がハイレベルの1個のパルスを生成して、クロック信号CLKとしてRSフリップフロップ回路140に向けて出力する。
このクロック信号CLKにより、RSフリップフロップ回路140がセットされ、その出力端子Qがハイレベルになる。これにより、制御回路150は制御電圧PHS、NLSをそれぞれローレベルにセットし、スイッチングトランジスタM101がオンされる一方、同期整流トランジスタM102がオフされる。
そのスイッチングトランジスタM101がオンすると、インダクタL1に入力電圧Vinが印加され、インダクタL1にインダクタ電流ILが流れる。そのインダクタ電流ILは、入力電圧Vinと出力電圧Voutとの電圧差に比例した傾きで増加する。
そのインダクタ電流ILが出力電流Ioutを超えると、出力コンデンサCoが充電されるため、その出力電圧Voutが上昇し、その結果、誤差電圧opoutが低下する。
その誤差電圧opoutが第2基準電圧Vrefm未満に低下すると、コンパレータ112の状態出力信号CMPOUTが反転し、その結果、イネーブル信号OSCENの信号レベルが反転して、再びローレベルになる。
イネーブル信号OSCENの信号レベルがローレベルになると、発振回路130がローレベルの1個のパルスを生成して、クロック信号CLKとしてRSフリップフロップ140に向けて出力し、発振動作を停止する。
電圧生成回路180はランプ電圧Vcを出力し、コンパレータ113の非反転入力端子に入力される。ランプ電圧Vcは時間の経過とともに上昇し、ランプ電圧Vcが誤差電圧opoutを超えると、コンパレータ113の比較出力電圧PWMOUTの信号レベルが反転して、ローレベルからハイレベルになる。
比較出力電圧PWMOUTがハイレベルになると、RSフリップフロップ回路140がリセットされ、出力端子Qがローレベルになり、制御回路150は、制御電圧PHS、NLSをそれぞれハイレベルに設定する。
このため、スイッチングトランジスタM101がオフし、同期整流トランジスタM102がオンする。その結果、インダクタ電流ILは出力電圧Voutに比例した傾きで減少する。インダクタ電流ILの電流値が出力電流Iout以下にまで低下すると、出力電圧Voutは低下し始め、出力電圧Voutが低下すると誤差電圧opoutが上昇する。
誤差電圧opoutが第2基準電圧Vrefmを超えると、状態検出信号CMPOUTが反転して、イネーブル信号OSCENがローレベルからハイレベルになり、先に説明した通りの動作を繰り返す。
VFM制御モードでは、出力電流Ioutが小さいほど、出力電圧Voutの低下に時間がかかるため、誤差電圧opoutの上昇に時間がかかり、その結果、イネーブル信号OSCENがローレベルである間隔が長くなり、すなわち、スイッチング周波数が低くなる。その一方、出力電流Ioutが増加することにより、スイッチング周波数が高くなって、誤差電圧opoutが常に第2基準電圧Vrefm以上になると、自動的にPWM制御モードに切り換わる。
そのPWM制御モードでは、誤差電圧opoutが常に第2基準電圧Vrefm以上になっているため、コンパレータ112の状態検出信号CMPOUTはローレベルを維持し、イネーブル信号OSCENはハイレベルになる。すると、発振回路130は所定の周波数で発振を行って、所定周波数のクロック信号CLKを生成して出力する。すなわち、PWM制御モードで制御される。
しかしながら、図10に示す従来のスイッチングレギュレータでは、VFM制御モード時のインダクタ電流ILのピークがほぼ第2基準電圧Vrefmの電圧値とランプ電圧Vcの傾きに依存して決定される。
このような制御方法の場合、出力電圧Voutのリプル電圧が様々な要因により変動する。出力電圧Voutのリプル電圧が小さくなると、VFM制御モードのスイッチング周波数が高くなり、電力消費効率が向上しない。また、出力電圧Voutのリプル電圧が過大になると設定出力電圧範囲を大きく超えることとなり、負荷側の電子機器に深刻なダメージを与える可能性がある。
図11は、図10に示すスイッチングレギュレータのある設定値における出力電圧Voutのリプル電圧波形RPとその出力電圧Voutに対応するインダクタ電流ILの波形ILPとの関係を示すグラフである。
また、図12は、図11に示す出力電圧Voutよりも小さい出力電圧Vout’のリプル電圧波形RP’とその出力電圧Vout’に対応するインダクタ電流IL’の波形ILP’を示している。
その図12において、点線で示す各波形は図11に示す各波形と同一の波形を示している。
図12においては、出力電圧Vout’が低いため、インダクタ電流IL’の減少する傾きが実線で示すように小さくなり、出力コンデンサCoに供給される電荷量が大幅に増えている。
すなわち、図10に示すスイッチングレギュレータでは、出力電圧Voutが低くなると、そのリプル電圧が増加することになる。一般的に、低い電圧を要求する負荷側の電子機器は、電圧の許容範囲が狭いため、同じ制御方式では使うことができない可能性が高い。
図13は、図10に示すインダクタL1のインダクタンスよりも小さいインダクタンスを有するインダクタL1を使用した場合の出力電圧Voutのリプル電圧波形RP’とインダクタ電流IL”の波形ILP”を示している。その図13において、点線で示す波形は図11に示す各波形と同一の各波形を示している。
図13においては、インダクタL1のインダクタンスが小さいため、インダクタ電流IL”の傾きが実線で示すように大きくなり、出力コンデンサCoに供給される電荷量が大幅に減少している。
このように、図10に示すスイッチングレギュレータでは、インダクタL1のインダクタンスが小さくなると、出力電圧Voutのリプル電圧が低下する。すなわち、図10に示すスイッチングレギュレータでは、出力電圧Voutのリプル電圧が小さくなると、発振周波数が増加し、VFM制御モードの目的である軽負荷時の電力消費効率が劣化する。
このように出力電圧Voutの変動は、軽負荷時の電力消費効率、ノイズ、負荷側の電子機器へのダメージ等の原因となる。
本発明は、上記の事情に鑑みて為されたもので、出力電圧のリプル電圧の変動を制御することにより、軽負荷時の電力消費効率の向上をより一層図ることのできるスイッチングレギュレータ及びその制御方法を提供することを目的とする。
本発明に係るスイッチングレギュレータは、制御電圧に応じてスイッチングを行うスイッチングトランジスタと、該スイッチングトランジスタのオフ時に整流を行う整流素子と、該スイッチングトランジスタのオン時に入力電圧による充電が行われるインダクタと、該インダクタの励起エネルギーを示す信号と該インダクタの励起エネルギーがゼロまたは小さくなったことを意味する基準電圧との電圧比較を行って該比較結果として状態検出信号を二値信号として出力する第1の電圧比較回路と、第1の定電圧を生成する第1の定電圧回路と、該第1の定電圧よりも高い第2の定電圧を生成する第2の定電圧回路と、前記出力端子の出力電圧を帰還電圧に変換する帰還抵抗部とからなる帰還回路部と、前記帰還電圧と照電圧との電圧比較を行って該比較結果を示す二値の信号を生成して出力する第2の電圧比較回路と、前記帰還電圧と前記参照電圧とが一致するように前記スイッチングトランジスタを制御する制御回路部と、前記第1の電圧比較回路が前記インダクタの励起エネルギーがゼロまたは小さくなったことを意味する信号を検出すると前記第1の定電圧を前記帰還電圧の参照電圧として動作する第1状態からスイッチング動作を停止する第2状態に遷移させ、前記第2電圧比較回路が前記参照電圧よりも前記帰還電圧が低くなったことを検出すると前記第2状態から前記第2の定電圧を前記帰還電圧の参照電圧として動作する第3状態に遷移させ、前記第2の電圧比較回路が前記参照電圧よりも前記帰還電圧が高くなったことを検出すると前記第3状態から前記第1状態に遷移させる状態遷移制御回路と、を有することを特徴とする。
本発明によれば、第1の定電圧から第2の定電圧へ帰還電圧に対する参照電圧を切り替えることによって、その参照電圧に帰還電圧を追従させ、出力電圧のリプルを制御することにしたので、軽負荷時の電力消費効率の向上をより一層図ることができる。
また、出力電圧のリプルが過大になるのを防止できるので、リプルに起因するノイズを低減でき、ひいては、回路がダメージを受けるのを抑制できる。
図1は本発明の実施例1に係るスイッチングレギュレータの回路図である。 図2は図1に示すスイッチングレギュレータの軽負荷時の動作タイミングを示すフローチャートである。 図3は本発明の実施例2に係るスイッチングレギュレータの回路図である。 図4は帰還抵抗からなる帰還回路部の周波数特性図である。 図5は図3に示す比較器と誤差増幅回路の詳細回路構成を示す回路図である。 図6は比較器11の反転入力端子―の電圧が第2の定電圧よりも高いときの不具合を説明するタイミングチャートである。 図7は、状態遷移の確実化を図るために比較器11の反転入力端子―の電圧を第2の定電圧よりも低く設定した状態を示す説明図である。 図8は、本発明の実施例3に係るスイッチングレギュレータの回路図である。 図9は本発明の実施例4に係るスイッチングレギュレータの回路図である。 図10は従来のスイッチングレギュレータの一例を示す回路図である。 図11は出力電圧のリプルとインダクタ電流との関係を模式的に示す波形図である。 図12は図11に示す出力電圧よりも小さい出力電圧のリプルとインダクタ電流との関係を模式的に示す波形図である。 図13は図10に示すインダクタよりも小さいインダクタの出力電圧のリプルとインダクタ電流との関係を模式的に示す波形図である。
(実施例1)
図1は本発明の実施例1に係る降圧型カレントモードのスイッチングレギュレータの回路図を示している。
このスイッチングレギュレータは、スイッチングトランジスタM1と、整流素子M2と、インダクタL1と、出力コンデンサ(平滑コンデンサ)Coと、PWM制御回路10と、帰還抵抗R1、R2とからなる帰還回路部と、比較器11と、誤差増幅器12とを有する。
また、このスイッチングレギュレータは、抵抗R3とコンデンサC3との直列回路からなる位相補償回路13と、状態遷移回路14と、整流素子M2のドレン電圧LXVを監視してインダクタL1の電流ILが正となったことを検出する比較回路15と、状態2(第2状態)によって開成されるスイッチSW2と、状態3(第3状態)によって切り替わるスイッチSW3とを有する。
更に、このスイッチングレギュレータは、電流源Iref1と、抵抗R4と、定電圧回路E1と、入力電圧Vinが印加される入力端子INと、出力電圧Voutに従って負荷120に向かって負荷電流Ioutを供給する出力端子OUTも有する。
帰還回路部は、帰還抵抗R1、R2によって出力電圧Voutを分圧して帰還電圧FBに変換する。この帰還電圧FBは出力電圧をVout、抵抗値をR1、Rとすると、下記の式により求められる。
帰還電圧FB=Vout×R2/(R1+R2)
スイッチングトランジスタM1のゲートはPWM制御回路10のP端子に接続され、制御電圧PHSによりオン・オフされてスイッチング動作を行う。
整流素子M2は逆電流防止用の同期整流トランジスタ(MOSFET)により構成され、その同期整流トランジスタのゲートはPWM制御回路10のN端子に接続され、制御電圧NLSによりオン・オフされてスイッチング動作を行う。
比較回路15は比較器15’とアンド回路15”とから構成され、比較器15’の非反転入力端子+にはスイッチングトランジスタM1と整流素子M2の接続点LXのドレン電圧LXVが入力され、比較器15’の反転入力端子−には定電圧回路E2の基準電圧Vref3が入力される。
比較器15’はドレン電圧LXVが基準電圧Vref3よりも大きいときに、ハイレベルの信号をアンド回路15”の一方の入力端子に出力する。アンド回路15”の他方の入力端子には制御電圧PHSが入力され、アンド回路15”はその両入力端子にハイレベルの信号が入力されたときに、状態遷移回路14に二値信号としてのハイレベルの状態検出信号LVLXを出力する。
また、アンド回路15”は制御電圧PHSがローレベルのとき、状態遷移回路14にローレベルの状態検出信号LVLXを出力する。
状態検出信号LVLXがハイレベルとなるときのインダクタL1のインダクタ電流ILは、整流素子M2のオン抵抗をRonm2とすると、インダクタ電流IL=Vref3/Ronm2となる。
通常、比較器15は遅延時間をもっており、インダクタ電流ILが0以下にならないように(逆方向に流れないように)、基準電圧Vref3は0Vから僅かに低い電圧とされている。通常、オン抵抗Ronm2が非常に小さい為、基準電圧Vref3には高精度が要求される。基準電圧Vref3は、インダクタL1の励起エネルギーがゼロ又は小さくなったことを意味する。なお、その定電圧回路E2はIC内部の定電圧源により構成される。
その比較回路15は、スイッチングトランジスタM1とインダクタL1との接続点LXのドレン電圧LXVと基準電圧Vref3との比較を行って比較結果としての状態検出信号LVLXを状態遷移回路14に向かって出力する第1の電圧比較回路として機能する。
比較器11の非反転入力端子+には帰還電圧FBが入力され、比較器11の反転入力端子にはリプル電圧の変動を制御するのに用いる参照電圧Vrefが入力される。その参照電圧Vrefには第1の定電圧Vref1と第2の定電圧Vref2とが用いられる。第1の定電圧Vref1は定電圧回路E1により生成され、その定電圧回路E1もIC内部の定電圧源により構成される。
第2の定電圧Vref2は定電流源Iref1と抵抗R4と定電圧回路E1により生成される。その第2の定電圧Vref2は定電流源Iref1と抵抗R4とによって生成される電圧分だけ第1の定電圧Vref1よりも高い電圧とされている。
誤差増幅器12の非反転入力端子+には参照電圧Vrefが入力され、誤差増幅器12の反転入力端子には帰還電圧FBが入力される。参照電圧Vrefは、スイッチSW3によって第1の定電圧Vref1と第2の定電圧Vref2との間で切り替えられる。
そのスイッチSW3は後述する機能を有する状態遷移回路14により切り替えられる。すなわち、そのスイッチSW3は、その状態1(第1状態)のときには比較器11の反転入力端子−と誤差増幅器12の非反転入力端子+とに第1の定電圧Vref1が印加され、状態3のときには第2の定電圧Vref2が印加されるように、状態遷移回路14から出力される状態3遷移信号によって切り替えられる。
比較器11は比較出力電圧cmpoutを状態遷移回路14に向かって出力し、誤差増幅器12はスイッチSW2を介して誤差電圧opoutを位相補償回路13とPWM制御回路10に向かって出力する。比較器11は誤差増幅器12と協働して、帰還電圧FBと参照電圧Vrefとの電圧比較を行って比較結果を示す二値の信号を生成して出力する第2の電圧比較回路として機能する。
そのスイッチSW2は、状態1、状態3のときには、状態遷移回路14から出力される状態1遷移信号、状態3遷移信号によって閉成され、状態2のときには、状態遷移回路14から出力される状態2遷移信号によって開成される。
PWM制御回路10のP端子は、スイッチングトランジスタM1のゲートに接続されている。PWM制御回路10のN端子は、整流素子M2のゲートに接続されている。スイッチングトランジスタM1のゲートには制御電圧PHSが入力され、整流素子M2のゲートには制御電圧NLSが入力される。
そのスイッチングトランジスタM1はP−チャンネルトランジスタであり、制御電圧PHSがハイレベルのときオフし、ローレベルのときオンとされる。
その整流素子M2はN−チャンネルトランジスタであり、制御電圧NLSがハイレベルのときオンであり、ローレベルのときオフとされる。
状態遷移回路14は、比較出力電圧cmpoutがローレベルのとき、状態1遷移信号を出力し、比較回路15の状態検出信号LVLXがハイレベルのとき状態2遷移信号を出力し、比較出力電圧cmpoutがハイレベルのとき、状態3遷移信号を出力する。
比較器11は帰還電圧FBと参照電圧Vrefとしての第1の定電圧Vref1とを比較して帰還電圧FBが第1の定電圧Vref1よりも高いときにローレベルの比較出力電圧cmpoutを状態遷移回路14に出力し続け、帰還電圧FBが参照電圧Vrefよりも低いときにハイレベルの比較出力電圧cmpoutを状態遷移回路14に出力する。
位相補償回路13は、状態1のときに参照電圧Vrefとしての第1の定電圧Vref1に追従してPWM制御回路10を制御し、状態2のときにハイインピーダンスとなって一定電圧を保持する。
この図1に示すスイッチングレギュレータの動作について、図2に示すタイミングチャートを参照しつつ説明する。
図2は負荷120が小さくて(軽くて)、インダクタ電流ILが断続モードとなる程度の軽負荷状態におけるスイッチングレギュレータの動作を示している。
制御電圧PHSがローレベルかつ接続点LXのドレン電圧LXVが基準電圧以下の場合、又は、制御電圧PHSがハイレベルかつ接続点LXのドレン電圧LXVが基準電圧Vref3以下の場合、状態検出信号LVLXはローレベルである。
また、制御電圧PHSがハイレベルであり、かつ、接続点LXのドレン電圧LXVが基準電圧Vref3以上の場合、インダクタL1に蓄えられた励起エネルギーが0、又は、小さくなったとして、状態検出信号LVLXはハイレベルとなる。
誤差増幅器12は、帰還電圧FBと参照電圧Vrefとの差分とを積分して、誤差電圧opoutにより、PWM制御回路10を制御するため、帰還電圧FBは参照電圧Vrefに収束される。よって、Vout={(R1+R2)/R2}×Vrefとなる。
状態遷移回路14は、以下に説明する条件に従って状態遷移制御を行う。
(状態1)
状態1においては、スイッチSW2は閉成され、スイッチSW3は参照電圧Vrefとしての第1の定電圧Vref1を比較器11の反転入力端子に印加しかつ誤差増幅器12の非反転入力端子+に印加する側に接続されている。
この状態1においては、帰還電圧FBが第1の定電圧Vref1に収束されるように、PWM制御回路10は誤差電圧opout(図2(i)参照)に従って、制御電圧PHS、NLS(図2(a)、(b)参照)を制御する。
これにより、スイッチングトランジスタM1、整流子M2がオン・オフされ、出力電圧Vout(図2(f)参照)がその誤差電圧opoutに応じて変化し、負荷が重い状態として通常のPWM動作を行う。
この状態1において、インダクタ電流ILが小さくなり(図2(e)の時点t1参照)、ドレン電圧LXVが基準電圧Vref3よりも大きくなると(図2(c)参照)、状態検出信号LVLXがハイレベルとなる。これにより、状態遷移回路14は、ハイレベルの状態2遷移信号(図2(k)参照)を出力する。
状態検出信号LVLXがハイレベルとなるのは、インダクタ電流ILが十分小さくなった場合のみであるので、負荷が重い状態においては、状態1を維持し続ける。状態2においては、スイッチSW2が開成され、制御電圧PHSがハイレベル、制御電圧NLSがローレベルとなって、スイッチング動作が停止する。すなわち、スイッチングレギュレータはシャットダウンモード(スリープモード)となる。
このとき、比較器11を構成する回路と誤差増幅器12を構成する以外の回路はシャットダウンすることができるので、スイッチングレギュレータの消費電流を大幅に低減させることができる。
その状態2において、帰還電圧FBが第1の定電圧Vref1である参照電圧Vref以下となると(図2(g)の時点t2参照)、比較出力電圧cmpoutがハイレベルとなる(図2(h)参照)。その結果、状態遷移回路14は、ハイレベルの状態3遷移信号を出力する(図2(l)参照)。
これにより、スイッチSW3は、参照電圧Vrefとしての第2の定電圧Vref2を比較器11の反転入力端子に印加し、誤差増幅器12の非反転入力端子+に印加する側に接続される。また、スイッチSW2が閉成される。
第2の定電圧Vref2は第1の定電圧Vref1よりも高く設定されているので、帰還電圧FBは参照電圧Vrefよりも低くなるが、帰還電圧FBと参照電圧Vrefとの電圧差がなくなるように誤差増幅器12がPWM制御回路10を制御する。
その結果、出力電圧Voutが上昇してリプル電圧が発生する。帰還電圧Voutが第2の定電圧Vref2である参照電圧Vrefよりも高くなると(図2(g)の時点t3参照)、比較器11の比較出力電圧cmpoutが反転して、ローレベルとなる(図2(l)参照)。
比較出力電圧cmpout電圧がローレベルになると、状態遷移回路14は状態1遷移信号を出力し、スイッチングレギュレータは、負荷が軽いときには、状態1→状態2→状態3というシーケンス動作を実行する。
これにより、帰還電圧FBを参照電圧Vrefの変化に対応させて追従させ、安定した出力電圧Voutのリプル電圧が生成される。このとき、出力電圧Voutのリプル電圧は帰還回路部の抵抗値により、
ΔVout=(R1+R2)/R2×(Vref2−Vref1)
の式により表される。すなわち、参照電圧Vrefのリプル電圧を{(R1+R2)/R2}倍したリプル電圧となる。
位相補償回路13は、状態1においては基準定電圧Vref1としての参照電圧Vrefに追従するようにPWM制御回路10を制御する。状態2においては、誤差増幅器12から切り離されて、ハイインピーダンス状態となるため、電圧を保持する。状態3においては基準定電圧Vref2としての参照電圧Vrefに追従するようにPWM制御回路10を制御する。
このように、実施例1では、出力電圧Voutのリプル電圧を参照電圧Vrefに応じて制御させることができることになり、また、消費電流も大幅に低減させることができる。
(実施例2)
図3は実施例2の降圧型スイッチングレギュレータの回路図を示している。
図3は図2に示すスイッチングレギュレータの帰還回路部の抵抗R1にスピードアップコンデンサCspdが並列に接続されている。
また、トランジスタからなる整流素子M2の代わりに、ダイオードD2からなる整流素子M2が用いられている。更に、誤差増幅器12の出力から比較器11の比較出力電圧cmpoutが生成される構成とされている。その誤差増幅器12の回路構成については後述する。
スピードアップコンデンサCspdは、帰還回路部の高域周波数成分をパススルーさせるのに用いる。図4はスピードアップコンデンサCspdによる帰還回路部の周波数特性を示している。なお、破線で示す曲線Q1は位相特性を示し、実線で示す曲線Q2はゲイン特性を示す。
この周波数特性は、抵抗R1=5.25kΩ、抵抗R2=1.0kΩ、スピードアップコンデンサCspd=6.8nFのときのものであり、低域にゼロ点、高域にピークがあり、高域のピークの周波数以降のゲインは0DBとなっている。なお、((1.00E+0i);符号iは正の整数)は自然定数Eのi乗倍を意味する。
すなわち、この周波数特性は、入力信号が1倍でスルーされることを示している。よって、高域のピークを出力電圧Voutのリプルが生成される周波数特性、すなわち、スイッチングレギュレータの周波数特性よりも低域に配置することにより、出力電圧Voutのリプル電圧ΔVoutを参照電圧Vrefの変化電圧ΔVref、すなわち、ΔVout=ΔVref=Vref2−Vref1とすることができる。
整流素子M2はダイオードD2により構成されているので、電流不連続モードにおいてインダクタ電流ILが0となると、接続点LXのドレン電圧(カソード電圧)LXVは出力電圧Voutに追従する。
従って、基準電圧Vref3を出力電圧Voutよりも低くかつグランド電圧GNDよりも高い電圧に設定しておけば、負荷電流Ioutが0となったことを検出することができ、整流素子M2としてトランジスタを使用したものに較べて基準電圧Vref3を比較的容易に生成できる。
誤差増幅器12は、図5に示すように、P-チャネルトランジスタP1,P2,P3、差動対Pチャンネルトランジスタ、N−チャネルトランジスタN1,N2,N3,N4,N5,N7を有する。P-チャネルトランジスタP1,P2,P3は同じゲート長、ゲート幅であり、差動対P4,P5も同じゲート長、ゲート幅である。
N−チャネルトランジスタN1,N2,N3,N4,N5,N7は同じゲート長である。N−チャネルトランジスタN1、N2,N3,N4のゲート幅は同じである。N−チャネルトランジスタN5のゲート幅とN−チャネルトランジスタN7のゲート幅とを加えたゲート幅がN−チャネルトランジスタN1のゲート幅と同じになるように、N−チャネルトランジスタN5、N7のゲート幅が構成されている。
N−チャネルトランジスタN6は製造で許容される最小のゲート長で構成されており、閾値電圧でオン・オフするスイッチとみなすことができる。一般に、トランジスタの閾値電圧は製造誤差を持っているため、誤差増幅器12の出力は差動オフセット電圧(オフセット電圧)を持っている。その原因として最も大きいのは、差動対PチャンネルトランジスタP4,P5の閾値電圧のオフセットであり、閾値電圧のオフセット分、反転電圧端子−に差動オフセット電圧が発生する。
P-チャネルトランジスタP1,P2,N−チャネルトランジスタN1,N2,N3,N4のオフセットも誤差増幅器12の出力の差動オフセット電圧に影響を及ぼすが、差動対PチャンネルトランジスタP4,P5に比較すると小さい。
その結果、帰還電圧FBと参照電圧Vrefとには差分が発生するが、帰還電圧FBが所望の値となるように参照電圧Vrefが差動オフセット電圧を見込んでトリミングされることが一般的であるため、問題となることは少ない。
また、図5に示す誤差増幅器12では同じ差動対PチャンネルトランジスタP4,P5により誤差増幅器12の出力と比較器11の出力とを生成しているため、差動オフセット電圧は発生するものの、PチャンネルトランジスタP2,P3,NチャンネルトランジスタN4,N5,N7のオフセットの影響を受けるだけであるため、誤差を最小に抑えることができる。
これに対して、誤差増幅器12と比較器11とを別々に作った場合、帰還電圧FBが所望の値となるように参照電圧Vrefが差動オフセットを見込んでトリミングされるが、これには誤差増幅器12の差動オフセットのみが含まれているだけであり、比較器11の反転電圧が差動オフセットの差分だけずれることになる。
たとえば、誤差増幅器12の作動オフセット誤差電圧を±30mV、比較器11の誤差電圧を±50mVとすると、帰還電圧FBの所望の値から最大±80mVずれることになる。その場合、状態遷移回路14による出力電圧Voutのリプルが非常に大きなばらつきをもつことになる。
状態遷移回路14が状態3遷移信号を出力している状態にあるとき、差動オフセット電圧を最小にしても問題が発生する可能性があることを図6を参照しつつ説明する。図6は、比較器11の比較出力電圧cmpoutを反転させる反転入力端子に印加される電圧が誤差増幅器12の反転入力端子の電圧より僅かに高い状態を想定して描かれている。
この図6においては、第1の定電圧Vref1に対して比較器11の反転入力端子に印加される電圧1が第1の定電圧Vref1よりも高く、かつ、第2の定電圧Vref2に対して比較器11の反転入力端子に印加される電圧2が第2の定電圧Vref2よりも高い。
状態1のときには、電圧1よりも帰還電圧FBが小さくなると、比較器11の比較出力電圧cmpoutが反転する。しかし、状態3のときには、誤差増幅器12の誤差電圧opoutにより帰還電圧FBが参照電圧Vrefとしての第2の定電圧Vref2に収束していくが、比較器11の反転入力端子の電圧2が第2の定電圧Vref2である参照電圧Vrefよりも高い。
このため、状態3のときには、帰還電圧FBが電圧2よりも高くなることができず、比較出力電圧cmpoutが反転せず、その結果、状態1遷移信号が出力されず、帰還電圧FBは第2の定電圧Vref2に収束したままとなる。
図5に示す比較器11、誤差増幅回路12では、比較器11の出力がハイレベルであるときには、スイッチング用のNチャンネルトランジスタN6がオン状態であるため、比較器11の出力がハイレベルからローレベルとなるときの比較器11の出力と誤差増幅器12の出力とがほぼ一致する。
比較器11の出力がローレベルであるときにはスイッチング用のNチャンネルトランジスタN6がオフ状態であるため、NチャンネルトランジスタN4よりも小さいNチャンネルトランジスタN5から比較器11の比較出力電圧cmpoutが出力され、ローレベルからハイレベルに反転する帰還電圧FBが参照電圧Vrefよりも低くなるように設計している。
その結果、状態1、状態2のときには、第1の定電圧Vref1に対して比較器11の反転入力端子に印加される電圧1が第1の定電圧Vref1よりも高い。また、状態3のときには、図7に示すように、第2の定電圧Vref2に対して比較器11の反転入力端子に印加される電圧2が第2の定電圧Vref2よりも低くなる。
従って、図7に示すように、帰還電圧FBが電圧2よりも高くなり、比較出力電圧cmpoutが反転し、必ず状態1遷移信号が出力される。
このように、この実施例2では、実施例1と同様に、軽負荷検出を容易に行うことができる。また、出力電圧Voutのリプル電圧の変動を参照電圧Vrefに応じて変化させることができる。更に、比較器11と誤差増幅器12の差動オフセットにより発生する不具合を回避できる。
(実施例3)
図8は、本発明の実施例3に係る昇圧型スイッチングレギュレータの回路を示す図である。この図8に示すスイッチングレギュレータは、図3に示す降圧型スイッチングレギュレータの回路動作と同様の回路動作を昇圧型スイッチングレギュレータを用いて行わせることができるようにしたものである。
スイッチングトランジスタM1、インダクタL1、ダイオードD3の構成が図3に示す降圧型スイッチングレギュレータと異なるのみであるので、その結線関係を示すのみにとどめ、詳細な説明を割愛する。
(実施例4)
図9は、本発明の実施例4に係る極性反転型スイッチングレギュレータの回路を示す図である。この図9に示すスイッチングレギュレータは、、図3に示す降圧型スイッチングレギュレータの回路動作と同様の回路動作を極性反転型スイッチングレギュレータを用いて行わせることができるようにしたものである。
整流素子(ダイオードD2)とインダクタL1との結線関係のみが図3に示す降圧型スイッチングレギュレータと異なるのみであるので、その結線関係を示すのみにとどめ、詳細な説明を割愛する。
(実施例の効果)
これらの実施例によれば、第1の定電圧Vref1から第2の定電圧Vref2へ帰還電圧FBの参照電圧Vrefを切り替える。これによって、帰還電圧FBが参照電圧Vrefに追従し、出力電圧Voutのリプル電圧が第1の定電圧Vref1と第2の定電圧Vref2の電圧差により制御される。このため、軽負荷時の電力消費効率を損なうことなく、出力電圧Voutのリプル変動を抑制でき、ノイズ対策等にも有効であるという効果を奏する。
加えて、実施例2ないし実施例4によれば、 スピードアップコンデンサCspdを用いているので、帰還回路部の回路定数によらずに、出力電圧Voutを参照電圧Vrefに追従させることができる。
また、誤差増幅器12の出力端子に接続された位相補償回路13のコンデンサC3の電圧を第2状態において一定に保つことにより、第1状態における動作点を保存することになる。その結果、スイッチングレギュレータの第1状態の動作と第3状態の動作とを繋げた結果に収束させることができる。
位相補償回路13のコンデンサC3を回路から切り離すことにより誤差増幅器12の位相補償コンデンサの電圧を第2の状態において一定に保つことができる。
第2の状態において、不要な回路をスリープモードとすることにより、更にスイッチングレギュレータの自己消費を低減させ、電力消費効率を向上させることができる。
第2の比較回路として誤差増幅器12の誤差電圧opoutを用いることにより、参照電圧Vrefの差によるリプル電圧を正確に生成することができる。
第2の電圧比較回路はオフセットを持ち、第3の状態において参照電圧Vrefよりも帰還電圧FBが高くなったことをオフセットだけ低い電圧で検出することにより、第3の状態から第1の状態へ必ず遷移させることができる。
整流素子M2を逆流電流を防止する制御を行うMOSFETとすることにより重負荷での効率を向上させつつ軽負荷での効率も向上させることができる。
整流素子M2がダイオードD2である場合、ダイオードD2のカソード電圧が電流不連続モードにおいて出力端子OUTの出力電圧Voutに追従して正の電圧となることを検出することにより、励起エネルギーがゼロまたは軽くなったことを検出できる。
制御方式がカレントモードであるので、オーバーシュートなく第2の定電圧Vref2に帰還電圧FBを追従させることができる。
本発明は、PWM制御により駆動を行う電子回路に利用可能である。
10…PWM制御回路(制御回路部)
11…比較器(第2の電圧比較回路)
12…誤差増幅回路(第2の電圧比較回路)
14…状態遷移回路
15…第1の電圧比較回路
L1…インダクタ
IL…インダクタ電流
Vref3…基準電圧
LVLX…状態検出信号
Vref1…第1の定電圧
Vref2…第2の定電圧
Vref…参照電圧
FB…帰還電圧
特開2010-259257号公報

Claims (10)

  1. 入力端子に入力された入力電圧を所定の出力電圧に変換して出力端子から負荷電流を出力するスイッチングレギュレータにおいて、
    制御電圧に応じてスイッチングを行うスイッチングトランジスタと、該スイッチングトランジスタのオフ時に整流を行う整流素子と、該スイッチングトランジスタのオン時に前記入力電圧による充電が行われるインダクタと、該インダクタの励起エネルギーを示す信号と該インダクタの励起エネルギーがゼロまたは小さくなったことを意味する基準電圧との電圧比較を行って該比較結果として状態検出信号を二値信号として出力する第1の電圧比較回路と、第1の定電圧を生成する第1の定電圧回路と、該第1の定電圧よりも高い第2の定電圧を生成する第2の定電圧回路と、前記出力端子の出力電圧を帰還電圧に変換する帰還抵抗からなる帰還回路部と、前記帰還電圧と照電圧との電圧比較を行って該比較結果を示す二値の信号を生成して出力する第2の電圧比較回路と、前記帰還電圧と前記参照電圧とが一致するように前記スイッチングトランジスタを制御する制御回路部と、前記第1の電圧比較回路が前記インダクタの励起エネルギーがゼロまたは小さくなったことを意味する信号を検出すると前記第1の定電圧を前記帰還電圧の参照電圧として動作する第1状態からスイッチング動作を停止する第2状態に遷移させかつ前記第2の電圧比較回路が前記参照電圧よりも前記帰還電圧が低くなったことを検出すると前記第2状態から前記第2の定電圧を前記帰還電圧の参照電圧として動作する第3状態に遷移させしかも前記第2の電圧比較回路が前記参照電圧よりも前記帰還電圧が高くなったことを検出すると前記第3状態から前記第1状態に遷移させる状態遷移制御回路と、を有することを特徴とするスイッチングレギュレータ。
  2. 前記帰還回路部は、前記出力電圧を前記帰還電圧に変換する帰還抵抗と、前記出力電圧の高周波数成分を前記帰還電圧としてスルーするスピードアップコンデンサからなることを特徴とする請求項1に記載のスイッチングレギュレータ。
  3. 前記第2の電圧比較回路は前記帰還電圧と前記参照電圧の差を収束させるように動作する誤差増幅器を含み、前記誤差増幅器の誤差信号を前記第2状態において一定に保つことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のスイッチングレギュレータ。
  4. 前記誤差増幅器の出力端子は、位相補償回路に接続され、該位相補償回路はコンデンサを含み、前記第2状態おいて、該コンデンサの電圧を一定に保つために、該コンデンサが前記誤差増幅器から切り離されることを特徴とする請求項3に記載のスイッチングレギュレータ。
  5. 前記第2状態において、少なくとも前記制御回路部がスリープモードとされることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載のスイッチングレギュレータ。
  6. 前記第2の電圧比較回路はオフセット電圧を有し、前記第3状態において前記参照電圧よりも前記帰還電圧が高くなったことを該オフセット電圧だけ低い電圧で検出することを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載のスイッチングレギュレータ。
  7. 前記整流素子は逆流電流を防止する制御を行うMOSFETであることを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載のスイッチングレギュレータ。
  8. 前記整流素子はダイオードであり、前記第1の電圧比較回路は該ダイオードのカソード電圧が正の電圧となることを検出することにより励起エネルギーがゼロまたは軽くなったことを示す信号を検出することを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載のスイッチングレギュレータ。
  9. カレントモードで制御される請求項1ないし請求項8のいずれか1項に記載のスイッチングレギュレータ。
  10. 出力電圧の帰還電圧と比較される参照電圧を第1の定電圧と該第1の定電圧よりも高い第2の定電圧との間で切り替えて前記帰還電圧を前記第1の定電圧と比較してインダクタに流れるインダクタ電流をスイッチング制御する制御回路部を第1状態に設定する第1ステップと、
    前記制御回路部が第1状態のときに前記インダクタに流れるインダクタ電流がゼロ又は小さくなったことを検出して前記制御回路部をスリープ状態である第2状態に設定する第2ステップと、
    前記制御回路部が前記第2状態のときに前記帰還電圧を前記第1の定電圧と比較して該帰還電圧が前記第1の定電圧よりも低くなったときに前記参照電圧を前記第1の定電圧から前記第2の定電圧に切り替えて前記インダクタ電流をスイッチング制御する制御回路部を第3状態に設定しかつ前記帰還電圧が第2の定電圧よりも高くなったときに前記参照電圧を前記第2の定電圧から前記第1の定電圧に切り替えて前記制御回路部を前記第1状態に設定する第3ステップと、を繰り返すことを特徴とするスイッチングレギュレータの制御方法。
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