JP6148100B2 - 多層複合成形品 - Google Patents

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本発明は、多層複合成形品、蓋及びこれらの製造方法に関する。
下水道や上水道、あるいは電力、ガス、通信等における地下埋設物や地下施設等の地下構造物につながる開口は、マンホール蓋によって塞がれている。マンホールは主に金属製であるが、金属製であると、長年使用されることで錆が発生して強度が低下し、強度不足に陥ることが懸念される。特に、下水道におけるマンホール蓋の内部は、錆の発生が当初の予想を超えて速いことが知られつつある。これは、地下内で発生する硫化水素等に起因するものと予想される。
これを受け、マンホール蓋を金属製から樹脂製に置き換えられつつある。しかしながら、その大きさや肉厚によっては、耐衝撃性が十分とはいえず、車両の衝撃や落下物等によって破損することも懸念される。
この課題を解決するため、立ち上がり管の上部開口を覆うように設置される樹脂製蓋を、中間層と該中間層の内外面を覆う内層及び外層とを有する三層構造の樹脂成形品で形成するとともに、中間層を、改質剤及び樹脂スクラップや廃材を粉砕して得た再生原料を含有する樹脂原料で形成し、内層及び外層を、再生原料を含有しない未使用の樹脂原料で形成することが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2007−063983号公報
しかしながら、複合成形品からなる樹脂製マンホール蓋を得る際、積層界面の剥離防止性をさらに高めることが好ましい。また、各層の樹脂材料の選択性を高めることが好ましい。
本発明は、以上のような課題を解決するためになされたものであり、その目的は、積層界面における高い剥離防止性を有するとともに、樹脂材料の高い選択性を有する多層複合成形品を提供することである。
本発明者らは、上記のような課題を解決するために鋭意研究を重ねた。その結果、隣り合う樹脂成形品のうち、一方の樹脂成形品を、無機充填剤を含有し、レーザの照射や化学処理により樹脂が部分的に除去され、側面から無機充填剤が突出している溝が形成されるものとし、この溝に、他方の成形品の未硬化物を浸入させることで、樹脂成形品どうしを溶着させた際に、溝に露出する無機充填剤が樹脂成形品どうしを係止するアンカーの役割を果たし、結果として、積層界面における剥離防止性を著しく高められることを見出した。また、樹脂の種類は、レーザ照射や化学処理により除去され、溝を形成できるものであれば特に限定されないため、樹脂材料の選択性が高まることも確認された。具体的に、本発明は以下のものを提供する。
(1)本発明は、3層以上の樹脂成形品が積層された多層複合成形品であって、隣り合う樹脂成形品のうち、一方の樹脂成形品は無機充填剤を含有し、他方の成形品との接触面の少なくとも一部に溝が形成され、前記溝には前記無機充填剤と前記他方の成形品とが含まれ、前記無機充填剤は前記溝の側壁面から突出する、多層複合成形品である。
(2)また、本発明は、前記他方の成形品が、前記溝の内部において、前記無機充填剤を囲んで配されている、(1)に記載の多層複合成形品である。
(3)また、本発明は、隣り合う樹脂成形品が互いに異なる材料からなる、(1)又は(2)に記載の多層複合成形品である。
(4)また、本発明は、前記溝がレーザの照射によって形成される、(1)から(3)のいずれかに記載の多層複合成形品である。
(5)また、本発明は、(1)から(4)のいずれかに記載の多層複合成形品からなる蓋である。
(6)また、本発明は、無機充填剤を含有する樹脂成形品の表面の少なくとも一部で樹脂の除去を行い、前記無機充填剤が側壁面から突出されている溝を形成することで、溝付き樹脂成形品を複数生産する溝付き樹脂成形品生産工程と、これら複数の溝付き樹脂成形品の溝の内部に未硬化組成物を入れる工程と、前記未硬化組成物を硬化する硬化工程と、
を含む、3層以上の複合成形品の製造方法である。
(7)また、本発明は、前記溝の内部に未硬化物を入れる工程は、前記溝が設けられた面が向き合うように2つの前記溝付き樹脂成形品を型に入れるとともに、これら2つの溝付き樹脂成形品の間に未硬化組成物を入れる工程である、(6)に記載の製造方法である。
本発明によると、積層界面における高い剥離防止性を有するとともに、樹脂材料の高い選択性を有する多層複合成形品を提供できる。
本発明の多層複合成形品1の一例を示す概略断面図である。 本発明の多層複合成形品1において、隣り合う樹脂成形品の溶着界面の状態を説明するための概略拡大図である。 型成形によって多層複合成形品1を得るときの概略説明図である。 熱板溶着によって多層複合成形品1を得るときの概略説明図である。 試験例1(樹脂の比較)に係る第1成形品のSEM写真である。 試験例2に係る第1成形品のSEM写真である。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明するが、本発明は、以下の実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の目的の範囲内において、適宜変更を加えて実施することができる。なお、説明が重複する箇所については、適宜説明を省略する場合があるが、発明の要旨を限定するものではない。
<多層複合成形品1>
図1は本発明の多層複合成形品1の一例を示す概略図である。多層複合成形品1は、3層以上の樹脂成形品10,20,10,・・・が積層されたものであり、隣り合う樹脂成形品のうち、一方の樹脂成形品10は無機充填剤11を含有する。
[一方の樹脂成形品10]
〔樹脂〕
樹脂の種類は、レーザ照射や化学等の樹脂除去手段により無機充填剤を残して樹脂を除去することにより溝を形成できるものであれば特に限定されない。レーザ照射により溝を形成できるものとして、例えば、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、液晶ポリマー(LCP)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリアセタール(POM)等を挙げることができる。
化学処理としては、酸又はアルカリによる分解処理や、溶剤による溶解処理等が挙げられる。非結晶性熱可塑性樹脂の場合は、様々な溶剤に溶解しやすいが、結晶性樹脂の場合は、両溶媒を選択して使用する。酸によって溝を形成できるものとしては、ポリアセタール(POM)等を挙げることができる。化学処理においては、溝形成予定部に限定した化学処理を行い、化学処理の生成物を除去することが重要となる。
樹脂は、熱可塑性であってもよいし、熱硬化性であってもよい。また、レーザ照射による樹脂の除去にあたっては、樹脂にレーザを吸収し発熱しやすい添加剤を加えることが好ましい。一般的にはカーボンブラックが用いられており、配合量はレーザ照射条件に応じて調整される。
〔溶着界面〕
図2は、隣り合う樹脂成形品の溶着界面(図1の点線箇所I)の状態を説明するための概略拡大図である。一方の樹脂成形品10が他方の成形品20と溶着する第1溶着面12には、レーザの照射や化学処理による樹脂の除去により、複数の溝12Aが形成されている。
(溝12A)
第1溶着面12の表面には複数の溝12Aが形成されている。これら複数の溝12Aには無機充填剤11が露出されるとともに、複数の溝12Aには他方の成形品20の溶解物が含まれる。ところで、本発明は、一方の成形品10の溝12Aを有する面を接触面として他方の成形品20と一体化して多層複合成形品1を製造するところ、この多層複合成形品1において無機充填剤11は露出されていない。本明細書では、多層複合成形品1において無機充填剤11が露出していない場合であっても、多層複合成形品1から他方の成形品20を取り除いた態様において溝12Aから無機充填剤11が露出していれば、「複数の溝12Aにおいて無機充填剤11が露出されている」ものとする。
溝12Aの長手方向は、無機充填剤11の長手方向とは異なることが好ましい。溝12Aの長手方向と無機充填剤11の長手方向とが同じであると、レーザの照射部位と非照射部位とによって形成される凹凸の山どうし、又は化学溶解がなされる部位となされない部位とによって形成される凹凸の山どうしの間に無機充填剤11を好適に架けることができない可能性があり、その結果、無機充填剤11が一方の成形品10から脱落しやすく、無機充填剤11が一方の成形品10及び他方の成形品20を係止するアンカーの役割を十分に果たすことができない場合がある。
樹脂成形品10の表面に形成される複数の溝12Aは、溝12Aが交差しない縞状に形成されても、溝12Aが交差する格子状に形成されてもよい。溝12Aを格子状に形成する場合は、溝12Aの長手方向が無機充填剤の長手方向とは異なる斜格子状に形成することが好ましい。また、溝12Aを格子状に形成する場合は、格子がひし形状であっても良い。
アンカーの効果を十分に果たすようにするため、隣り合う溝12Aの間隔Wは、溝の幅の0.75倍以上4倍以下、すなわち溝の幅が200μmであれば150μm以上800μm以下、であることが好ましく、溝の幅の1倍以上2倍以下、すなわち溝の幅が200μmであれば200μm以上400μm以下、であることがより好ましい。間隔が溝の幅の0.75倍、すなわち溝の幅が200μmであれば150μm未満であると、無機充填剤11が一方の成形品10を係止するアンカーの役割を十分に果たすことができず、溝12Aで他方の成形品20と接合して多層複合成形品1を形成した際に、多層複合成形品1に外力が加わると一方の成形品10が低い外力で破壊する可能性がある。間隔が溝の幅の4倍、すなわち溝の幅が200μmであれば800μmを超えると、無機充填剤11が他方の成形品20を係止するアンカーの効果が十分とは言えず、溝12Aで他方の成形品20と接合して多層複合成形品1を形成した際に、多層複合成形品1に外力が加わると他方の成形品20が低い外力で破壊する可能性がある。
また、溝12Aの深さDは、無機充填剤11を観察できる程度であれば足りるが、多層複合成形品においては、溝の短手方向の長さの1/2以上であることが好ましい。深さが溝12Aの短手方向の長さの1/2未満であると、溝12Aで他方の成形品20と接合して多層複合成形品1を形成する際に、溝12Aに露出する無機充填剤11と他方の成形品20との間に十分なアンカー効果を生じないことから、一方の成形品10と他方の成形品20とを強固に密接できない可能性がある。
また、隣り合う溝12Aの間隔は、多層複合成形品においては、溝12Aの幅の1倍以上2倍以下であることが好ましい。溝12Aの幅が狭すぎると、無機充填剤11が他方の成形品20を係止するアンカーの役割を十分に果たすことができず、溝12Aで他方の成形品20と接合して多層複合成形品1を形成した際に、多層複合成形品1に外力が加わると他方の成形品20が破壊する可能性がある。隣り合う溝12Aの間隔が狭すぎると、無機充填剤11が一方の成形品10どうしを係止するアンカーの役割を十分に果たすことができず、溝12Aで他方の成形品20と接合して多層複合成形品1を形成した際に、多層複合成形品1に外力が加わると一方の成形品10が破壊する可能性がある。
〔無機充填剤11〕
一方の樹脂成形品10は、無機充填剤11を含有する。無機充填剤11として、樹脂成形品の樹脂の一部を除去することにより溝を形成する際に除去されずに残り、溝の側面から突出して溝に露出するものであれば特に限定されず、ガラス繊維、炭素繊維、ウィスカー繊維、ガラスフレーク、マイカ等を挙げることができる。多層複合成形品1が積層界面における高い剥離防止性を有するようにするため、無機充填剤11の長さは、長手方向の長さが溝12Aの短手方向の長さよりも長いことが好ましい。言い換えると、溝12Aの短手方向の長さは、無機充填剤11の長手方向の長さよりも短いことが好ましい。形状が繊維状であれば、平均繊維長が溝12Aの短手方向の長さよりも長いことが好ましく、形状が不定形、板状、粒子状であれば、長径、好ましくは平均粒子径が溝12Aの短手方向の長さよりも長いことが好ましい。
本発明では、溝12Aで露出する無機充填剤11が一方の成形品10及び他方の成形品20を係止するアンカーの役割を果たすにあたって、レーザの照射部位と非照射部位とによって形成される凹凸の山どうし、又は化学溶解がなされる部位となされない部位とによって形成される凹凸の山どうしを好適に架けることができる点で、無機充填剤11の形状は繊維状であることが好ましい。
無機充填剤11の含有量は特に限定されるものでないが、樹脂100重量部に対して5重量部以上80重量部以下であることが好ましい。5重量部未満であると、無機充填剤11が溝12Aで露出したとしても、この無機充填剤11が一方の成形品10及び他方の成形品20を係止するアンカーの役割を十分に果たせない可能性がある。80重量部を超えると、一方の成形品10が十分な強度を有するものとはならない可能性がある。
無機充填剤11を含有する樹脂材料の市販品として、ガラス繊維入りPPS(製品名:ジュラファイドPPS 1140A7,ポリプラスチックス社製)、ガラス繊維・無機フィラー入りPPS(製品名:ジュラファイドPPS 6165A7,ポリプラスチックス社製)、ガラス繊維入りLCP(製品名:ベクトラLCP E130i、ポリプラスチックス社製)等を挙げることができる。
なお、以下では「一方の樹脂成形品10」を「溝付き樹脂成形品10」ともいう。
[他方の成形品20]
他方の成形品20の材料は、未硬化状態の場合に、無機充填剤11が露出された溝12Aに入ることが可能なものであれば特に限定されるものでなく、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、接着剤、金属、ゴム等のいずれであってもよい。
他方の成形品20の形状については、一方の成形品10と向かい合わせた際に、溶着面どうしが互いに向き合って接することができるものであれば、特に限定されるものではない。
なお、以下では「他方の成形品20」を「溝なし成形品20」ともいう。
[その他]
隣り合う樹脂成形品は、同一材料であっても互いに異なる材料であってもよいが、各層の異なる材料特性を発揮できる点で、互いに異なる材料であることが好ましい。例えば、軽量の樹脂成形品と、高剛性の樹脂成形品とを組み合わせることで、軽量かつ高剛性の多層複合成形品1を得ることができる。
また、多層複合成形品1の層厚は特に限定されるものでないが、収縮によってボイドが生じない程度であることが好ましい。
<蓋>
本発明の多層複合成形品1の用途は特に限定されるものでない。しかしながら、本発明の多層複合成形品1は、全体として肉厚であったとしても、層の厚みを小さくすることで、積層時の収縮を抑えることができ、積層界面における高い剥離防止性、各層の充填剤配向方向の組合せ、及び樹脂材料の高い選択性を併せ持つことから、外観性、低変形性、高強度等が求められる用途に適しており、蓋、特にマンホール蓋に用いられることが好ましい。
<多層複合成形品1の製造方法>
本発明の多層複合成形品1は、型成形、熱板溶着、高周波誘導加熱溶着等によって得ることができる。中でも、層の数が多い場合であっても、少ない工数で簡便に得ることができる点で、型成形又は高周波誘導加熱溶着で得ることが好ましい。そして、溝付き樹脂成形品を1層おきに使用すれば足りる点で、型成形で得ることがより好ましい。以下、図3及び図4を参照しながら、7層の複合成形品を得る場合を例にして、これらの製法について説明する。
[型成形による多層複合成形品1の製造方法]
図3は、型成形によって多層複合成形品1を得るときの概略説明図である。多層複合成形品1は、溝付き樹脂成形品生産工程と、型入れ工程と、硬化工程とを経ることによって得られる。
〔溝付き樹脂成形品生産工程〕
図3の(1)は、溝付き樹脂成形品生産工程を説明するための図である。溝付き樹脂成形品生産工程では、無機充填剤11を含有する樹脂成形品の溶着予定面12’の少なくとも一部に、レーザの照射や化学処理等を行い、無機充填剤11が露出されている複数の溝12Aを形成することで、溝付き樹脂成形品10を複数生産する。
レーザの照射は、照射対象材料の種類やレーザ装置の出力等をもとに設定されるが、樹脂に適度のエネルギーを照射して溝12Aを形成しないと、無機充填剤11が十分に露出しなかったり、設定どおりの幅や深さの溝12Aを形成することが難しかったりするため、複数回に分けて行うことが好ましい。
図3の(1)によると、溝付き樹脂成形品10は、片面に溝12Aが形成された片面溝付き樹脂成形品10Aと、両面に溝12Aが形成された両面溝付き樹脂成形品10Bとがある。型成形による場合、溝付き樹脂成形品10と、溝なし成形品20,30,40,・・・とが交互に用いられることで、溝なし成形品を1つ設ける工程で少なくとも2つの溝付き樹脂成形品との3層の多層体を形成することになり、効率的に多層複合成形体を得ることができる。溝付き樹脂成形品10においては、端の層では片面溝付き樹脂成形品10Aが用いられ、それ以外の層では両面溝付き樹脂成形品10Bが用いられる。この際、片側溝付き樹脂成形品10Aとして、両側溝付き樹脂成形品10Bの片側に溝なし成形品を設けたものを用いても良い。即ち、端の層を溝付き樹脂成形品に使われる樹脂材料以外の材料で形成することができる。
〔第1型入れ工程・第1硬化工程〕
図3の(2)は、第1型入れ工程及び第1硬化工程を説明するための図である。第1型入れ工程では、片面溝付き樹脂成形品10A及び両面溝付き樹脂成形品10Bを溝12Aが設けられた面が向き合うように型Mの両側に入れるとともに、これら2つの溝付き樹脂成形品10A,10Bの間に未硬化組成物20’を入れる。未硬化組成物20’の材料は、溝12Aに入ることが可能なものであれば特に限定されるものでなく、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、接着剤、金属、ゴム等のいずれであってもよい。そして、第1硬化工程では、未硬化組成物20’を硬化する。第1型入れ工程及び第1硬化工程を経ることで、第1予備体1Aが形成される。
〔第2型入れ工程・第2硬化工程〕
図3の(3)は、第2型入れ工程及び第2硬化工程を説明するための図である。第1型入れ工程及び第1硬化工程と同様に、第2型入れ工程では、片面溝付き樹脂成形品10A及び両面溝付き樹脂成形品10Bを溝12Aが設けられた面が向き合うように型Mの両側に入れるとともに、これら2つの溝付き樹脂成形品10A,10Bの間に未硬化組成物30’を入れる。未硬化組成物30’の材料は、溝12Aに入ることが可能なものであれば特に限定されるものでなく、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、接着剤、金属、ゴム等のいずれであってもよい。そして、第2硬化工程では、未硬化組成物30’を硬化する。第2型入れ工程及び第2硬化工程を経ることで、第2予備体1Bが形成される。
〔第3型入れ工程・第3硬化工程〕
図3の(4)は、第3型入れ工程及び第3硬化工程を説明するための図である。第3型入れ工程では、第1予備体1A及び第2予備体1Bを溝12Aが設けられた面が向き合うように型Mの両側に入れるとともに、第1予備体1A及び第2予備体1Bの間に未硬化組成物40’を入れる。そして、第3硬化工程では、未硬化組成物40’を硬化する。未硬化組成物30’の材料は、溝12Aに入ることが可能なものであれば特に限定されるものでなく、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、接着剤、金属、ゴム等のいずれであってもよい。そして、第3型入れ工程及び第3硬化工程を経ることで、7層の複合成形品1が得られる。
型成形では、射出成形、圧縮成形、減圧成形、溝付き樹脂成形品10の予熱等の従来技術を単独で、もしくは組み合わせることで、溝に未硬化組成物を含ませて、溝の内部において無機充填剤を囲んで配させることが容易に成し得る。
型成形によって多層複合成形品1を得る場合、層の数が7層であっても、溝付き樹脂成形品10を生産し、型入れ及び硬化を3回繰り返すだけで多層複合成形品1を得ることができるため、極めて簡便である。また、溝付き樹脂成形品10を1層おきに使用すれば足りるため、他の手法に比べ、高い剥離防止性を有する多層複合成形品1を安価に得ることができる。
型成形においては、溝なし成形品の未硬化組成物を溝付き樹脂成形品の間に挟み込むように入れて硬化するが、同様の組合せで、高周波誘導加熱溶着により多層複合成形品を得ることができる。
高周波誘導加熱溶着による多層複合成形品の製造方法としては、熱可塑性の未硬化組成物を硬化して得た溝なし成形品を、発熱体を介して溝付き成形体と重ねて配置後、発熱体を発熱させることにより、溝なし成形体を溶融させて未硬化組成物とし、これを溝に侵入させることで多層複合成形品を得る方法がある。発熱体としては、市販のパイロフォイル等が利用できる。
[熱板溶着による多層複合成形品100の製造方法]
図4は、熱板溶着によって多層複合成形品100を得るときの概略説明図である。複合成形品100は、溝形成工程と、配置工程と、浸入工程とを繰り返すことによって得られる。
〔第1溝形成工程〕
図4の(1)は、第1溝形成工程を説明するための図である。第1溝形成工程では、第1無機充填剤を含有する第1樹脂成形品の第2樹脂成形品120’と溶着する予定の第1成形品表側溶着予定面112’の少なくとも一部に、レーザの照射や化学処理等を行い、第1無機充填剤が露出されている複数の溝112Aを形成する。これにより、第1溝付き樹脂成形品110が得られる。
〔第1配置工程〕
図4の(2)は、第1配置工程を説明するための図である。第1配置工程では、第1溝形成工程によって形成された第1溝付き樹脂成形品110の溝112Aを有する第1成形品表側溶着予定面112’と、第2無機充填剤121を含有する第2樹脂成形品120’の第1溝付き樹脂成形品110と溶着する予定の第2成形品裏側溶着予定面123’とが互いに向き合うように配置する。
第2成形品裏側溶着予定面123’は、凸型先端部124を有することが好ましい。凸型先端部124を有することで、凸型先端部124が効率的に加熱され溶融するため、結果として、第1溝付き樹脂成形品110と第2樹脂成形品120’との接合強度を高めることができる。
〔第1浸入工程〕
第1浸入工程では、第1成形品表側溶着予定面112’と第2成形品裏側溶着予定面123’とを重ね合わせ、上下に圧接させた状態とし、この状態で、樹脂成形品120’の第2成形品裏側溶着予定面123’を溶かし、第1成形品表側溶着予定面112’の溝112Aに第2樹脂成形品120’の溶解物を浸入させる。
第2成形品裏側溶着予定面123’を溶かす手法として、超音波、熱板、赤外線等を挙げることができる。
〔第2溝形成工程〕
図4の(3)は、第2溝形成工程を説明するための図である。第2溝形成工程では、第2樹脂成形品120’の第3樹脂成形品130’と溶着する予定の第2成形品表側溶着予定面122’の少なくとも一部に、レーザの照射や化学処理等を行い、第2無機充填剤121が露出されている複数の溝122Aを形成する。これにより、第2溝付き樹脂成形品120が得られる。
〔第2配置工程〕
図4の(4)は、第2配置工程を説明するための図である。第2配置工程では、第2溝形成工程によって形成された第2溝付き樹脂成形品120の溝122Aを有する第2成形品表側溶着予定面122’と、第3無機充填剤131を含有する第3樹脂成形品130’の第2溝付き樹脂成形品120と溶着する予定の第3成形品裏側溶着予定面133’とが互いに向き合うように配置する。
第3成形品裏側溶着予定面133’は、凸型先端部134を有することが好ましい。凸型先端部134を有することで、凸型先端部124が限定的かつ効率的に加熱され溶融するため、結果として、第2溝付き樹脂成形品120と第3樹脂成形品130’との接合強度を高めることができる。
〔第2浸入工程〕
第2浸入工程では、第2成形品表側溶着予定面122’と第3成形品裏側溶着予定面133’とを重ね合わせ、上下に圧接させた状態とし、この状態で、樹脂成形品130’の第3成形品裏側溶着予定面133’を溶かし、第2成形品表側溶着予定面122’の溝122Aに第3樹脂成形品130’の溶解物を浸入させる。第1浸入工程と同様、第2成形品裏側溶着予定面123’を溶かすには、超音波、熱板等を用いればよい。
〔繰り返し〕
図4の(5)は、その後、溝形成、配置、浸入を複数回繰り返したときの図である。溝形成、配置、浸入を複数回繰り返すことで、多層からなる複合成形品100を得ることができる。
さらに、熱板や赤外線加熱溶着の場合は、型成形の場合のように、溝付き樹脂成形品に挟み込むように溝なし成形品を設け、多層複合成形品を得ることも可能である。
なお、本明細書において、高周波とは、発熱体に誘導電流を生じさせ、これにより発熱体を発熱させることができる電磁波のことをいう。また、概略説明図においては、溝付き樹脂成形品と他の樹脂成形品は平面どうしで圧接しているが、部分的に凸形状であっても構わないし、加熱溶融後圧接しても構わない。
従来、高周波誘導加熱溶着は、同種材料からなる樹脂成形品どうしを溶着する際に行われる。同種材料からなる樹脂成形品であれば、発熱体が発熱すると、2次成形品の溶着予定面のみならず、1次成形品の溶着予定面も溶融して互い溶け合う。
本発明によると、対象となる樹脂成形品が互いに異種材料であっても、2次成形品の溶着予定面が溶かされれば、その溶解した樹脂が溝12Aに入り込むため、多層複合成形品1を得ることができる。また、1次成形品と2次成形品との両方を溶かすものでないため、寸法安定性に優れる。上記の点で、本発明は、新規な着想に基づく発明であるといえる。
以下、試験例を用いて、溝付き樹脂成形品を用いると、複合成形する際、積層界面における高い剥離防止性を有することを説明する。以下の試験例は、いずれも2つの成形品を複合成形するものであるが、3層以上であっても積層界面における高い剥離防止性を有する。
<試験例1> 第1成形品における樹脂の比較
表1において、樹脂成形品における樹脂の材質は次のとおりである。
ガラス繊維入りPPS:ジュラファイドPPS 1140A6黒(ポリプラスチックス社製)
ガラス繊維・無機フィラー入りPPS:ジュラファイドPPS 6165A7黒(ポリプラスチックス社製)
ガラス繊維入りLCP:ベクトラLCP E130i黒(ポリプラスチックス社製)
なお、材質に書かれている黒とは、カーボンブラックを配合し黒に着色していることを表す。
表1において、第2成形品における材質は次のとおりである。
PBT:ジュラファイドPPS 1140A6(ポリプラスチックス社製)
なお、ガラス繊維入りPPS、ガラス繊維・無機フィラー入りPPS及びガラス繊維入りLCPは樹脂成形品に記載のものと同じである。
[第1成形品の製造]
表1に示す、無機充填剤を含有する樹脂材料を下記の条件で射出成形した射出成形品に、レーザを溝の幅が100μm、隣り合う溝の間隔が200μmになるように、斜格子状に10回照射した。発振波長:1.064μm、最大定格出力:13W(平均)を用い、出力90%、周波数40kHz、走査速度1000mm/sとした。これにより、試験例に係る第1成形品を得た。
(ジュラファイドにおける射出成形の条件)
予備乾燥:140℃、3時間
シリンダ温度:320℃
金型温度:140℃
射出速度:20mm/sec
保圧:50MPa(500kg/cm

(ベクトラにおける射出成形の条件)
予備乾燥:140℃、4時間
シリンダ温度:350℃
金型温度:60℃
射出速度:200mm/sec
保圧:50MPa(500kg/cm
[評価]
〔第1成形品の拡大観察〕
試験例に係る第1成形品について、溝を有する面を電子顕微鏡(SEM)で拡大観察した。倍率は20倍、100倍、300倍の3種類とした。結果を図5及び表2に示す。
〔溝の深さ〕
溝の深さを評価するため、試験例に係る第1成形品について、断面観察にて溝の深さを測定した。結果を表2に示す。
無機充填剤を含有する樹脂成形品の表面を、溝が形成されるように樹脂を除去すると、溝が形成されるとともに、これらの溝において無機充填剤が表面に露出され、側壁面より突出していることが確認された。
<試験例2> 複合成形品の比較
[第1成形品の製造]
上記ガラス繊維入りLCP(製品名:ベクトラLCP E130i黒,ポリプラスチックス社製)を上記(射出成形の条件)で示した条件で射出成形した射出成形品に、発振波長が1.064μm、溝の幅が200μm、隣り合う溝の間隔が200μmとなるように斜格子状に照射した。レーザの照射回数は10回とし、走査速度は1000mm/sとした。これにより、試験例2−1に係る第1成形品を得た。
一方、上記ガラス繊維入りLCP(製品名:ベクトラLCP E130i黒,ポリプラスチックス社製)そのものを試験例2−2に係る樹脂成形品とした。
[複合成形品の製造]
試験例2−1及び2−2に係る第1成形品のそれぞれについて、溝を有する面を第1溶着予定面とし、金型キャビティの一部に挿入し、ジュラファイドPPS 1140A6(ポリプラスチックス社製)を金型キャビティに射出注入することにより、複合成形品を得た。
[評価]
〔第1成形品の拡大観察、溝の深さの測定〕
上記試験例で示した手法と同じ手法にて、第1成形品の拡大観察及び溝の深さを測定した。結果を表4に示す。
〔破壊荷重の測定〕
強度を評価するため、樹脂成形品のそれぞれについて破壊荷重を測定した。破壊荷重の測定は次のようにして行った。測定機器としてテンシロンUTA−50kN(オリエンテック社製)を使用し、クロスヘッド速度が1mm/分の条件で行った。結果を表5に示す。
試験例2−1に係る第1成形品は、その溝を有する面を接触面として他の成形品と射出成形により複合成形品を得た際に、溝を有しない樹脂成形品の破壊荷重を測定出来ない低い破壊荷重に比べて高い破壊荷重を得られることが確認された。
1 多層複合成形品
10 一方の樹脂成形品
11 無機充填剤
12 第1溶着面
12A 溝
13 無機充填剤
20 他方の成形品

Claims (2)

  1. 無機充填剤を含有する樹脂成形品の表面の少なくとも一部で樹脂の除去を行い、前記無機充填剤が側壁面から突出されている溝を形成することで、溝付き樹脂成形品を複数生産する溝付き樹脂成形品生産工程と、
    これら複数の溝付き樹脂成形品の溝の内部に未硬化組成物を入れる工程と、
    前記未硬化組成物を硬化する硬化工程と、
    を含む、3層以上の複合成形品の製造方法。
  2. 前記溝の内部に未硬化物を入れる工程は、前記溝が設けられた面が向き合うように2つの前記溝付き樹脂成形品を型に入れるとともに、これら2つの溝付き樹脂成形品の間に未硬化組成物を入れる工程である、請求項1に記載の製造方法。
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