JP6905664B2 - 積層構造体及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、樹脂シート間に補強材が配された積層構造体及びその製造方法に関する。
従来から、樹脂製の積層構造体が、自動車用、建材用、スポーツ・レジャー用等、多用途に用いられてきた。積層構造体は、2枚の樹脂シートを積層させたものである。積層構造体の強度および剛性を確保するため、樹脂シート間に発泡樹脂製のコア材を介在させたり、一方の樹脂シートを他方の樹脂シートに突出させてリブを形成する場合もある。
積層構造体の剛性および強度をさらに向上させるために、2枚の樹脂シートの間に補強材(リンフォース)を介在させることが知られている。例えば特許文献1に記載された積層構造体としての樹脂製パネルでは、2枚の樹脂シートである表壁と裏壁の間に補強材ユニット(発泡樹脂及びリインフォース)を配置している。
特開2008−247003号公報
ところで、特許文献1に開示される積層構造体においては、リンフォースの有無が樹脂シートの表面性に影響を及ぼし、リンフォースの有るところと無いところで見た目が異なり、製品の見映えが悪くなる傾向にある。特許文献1に記載されるようなリンフォースと発泡樹脂が組み合わされて挿入された積層構造体において、コア材が樹脂シートに押し付けられた部分では、この部分のコア材が溶融し押圧力を分散させるのに対して、リンフォースが樹脂シートに押し付けられた部分では、そのまま押圧力が加わるからである。特に、樹脂シートのシボ加工を施すような成形では、樹脂シートのリンフォースをインサートした部位の外表面のシボ転写性が他の部位と異なるため、見映えが悪くなることが多い。
これを解消するための一つの手法として、リンフォースの高さを低くして、樹脂シートが圧縮されない寸法設定とすることが考えられる。外観性を考慮すると有効な手法であるが、剛性と軽量化が求められるリンフォースにおいては、マイナス要素となる。
本発明は、このような従来技術の有する課題に鑑みて提案されたものであり、2枚の樹脂シートの間に補強材(リンフォース)を介在させた積層構造体において、リンフォースによる外観への影響を最小限に抑え、見映えのよい積層構造体を提供することを目的とする。さらには、積層構造体の製造方法を提供することを目的とする。
前述の目的を達成するために、本発明の積層構造体は、第1の樹脂シートと第2の樹脂シートの間に補強材が介在された積層構造体であって、前記補強材は長尺状の補強材であり、前記補強材の少なくとも一方の樹脂シートと接する面に凸が形成されており、前記補強材に形成される凹凸は、前記補強材の長手方向に沿って形成される凸条部と、これら凸条部間の凹溝とからなることを特徴とする。本発明の積層構造体の製造方法は、第1の樹脂シートと第2の樹脂シートの間に補強材が介在する積層構造体の製造方法であって、互いに対向する第1の分割金型と第2の分割金型の間に、第1の溶融樹脂シートと第2の溶融樹脂シートを押し出す工程と、第1の溶融樹脂シートを第1の分割金型の形成面に押圧させ、第2の溶融樹脂シートを第2の分割金型の形成面に押圧させる工程と、少なくとも一方の溶融樹脂シートと当接される面に長手方向に沿って形成される凸条部とこれら凸条部間の凹溝とからなる凹凸が形成された長尺状の補強材を第1の溶融樹脂シートに押圧し、補強材を第1の溶融樹脂シートに保持させる工程と、第1の分割金型と第2の分割金型の型締めを行う工程とを含む。
補強材(リンフォース)の表面に凹凸を形成することで、補強材による樹脂シートに対する押圧力が分散される。その結果、リンフォースの有無による見栄えの相違が解消され、リンフォースが有る部分の見栄えが他の一般部位(リンフォースが無い部分)と同じ(均一)になる。
本発明によれば、2枚の樹脂シートの間に補強材(リンフォース)を介在させた積層構造体において、リンフォースによる外観への影響を最小限に抑えることができ、見映えのよい積層構造体を提供することが可能である。
実施形態の樹脂製ボードの斜視図である。 実施形態の樹脂製ボードの断面図である。 実施形態の樹脂製ボードの内部に配置されるリンフォースの斜視図である。 リンフォースの表面凹凸の一例を示す概略斜視図である。 実施形態の樹脂製ボードの製造方法を示す図であり、成形装置全体の概略構成を示す図である。 樹脂シートを垂下させる工程を示す図である。 樹脂シートの賦形工程を示す図である。 補強材の挿入工程を示す図であり、(A)は縦断面図、(B)は横断面図である。 型締め工程を示す図であり、(A)は縦断面図、(B)は横断面図である。 型開き工程を示す図であり、(A)は縦断面図、(B)は横断面図である。 実施形態の樹脂製ボードのリンフォースの近傍を拡大して示す断面図であり、(A)はリンフォースの表面に凹凸が無い場合、(B)はリンフォースの表面に凹凸が有る場合である。
以下、本発明の積層構造体の一実施形態である樹脂製ボードとその製造方法について説明する。
(1)樹脂製ボードの構成
本実施形態の樹脂製ボード1の構成について、図1及び図2を参照して説明する。 図1は、本実施形態の樹脂製ボード1の斜視図である。図2は、本実施形態の樹脂製ボード1の断面図である。なお、図1及び図2に示す樹脂製ボード1の外観形状、内部の形状、配置等は、本発明に係る積層構造体を説明するための例示的なものに過ぎない。
図1および図2に示すように、樹脂製ボード1は、おもて面FSと裏面BFとを有し、概ね直方体の形状をなしている。図1に拡大破断図で示すように、樹脂製ボード1は、第1の樹脂シート21と第2の樹脂シート22が積層された樹脂積層体2と、第1の樹脂シート21のおもて面側に設けられた表皮材である化粧材シート23とを含む。化粧材シート23のおもて面は、樹脂製ボード1のおもて面FSを構成する。第1の樹脂シート21と第2の樹脂シート22の間には中空部が形成されている。
前記中空部には、中空部内の空間と略同一形状に予め成形された熱可塑性樹脂の発泡体からなるコア材3に補強材であるリンフォース4を嵌合して、コア材3とリンフォース4が一体となった内装材5が内装されている。コア材3は、発泡体に限らず、ハニカム構造など適宜のものであってよい。
ここで、リンフォース4の第2の樹脂シート22と接する面421は、凹凸面とされている。これにより、化粧材シート23の無い第2の樹脂シート22の外表面の見映えを良好なものとすることができる。
第1の樹脂シート21と第2の樹脂シート22の境界には、樹脂の成形時のパーティングラインPLが形成されている。なお、化粧材シート23を設けることは必須ではない。化粧材シート23は設けなくてもよい。
第1の樹脂シート21および第2の樹脂シート22は熱可塑性樹脂である。その樹脂材料を限定せず、発泡樹脂でもよいし、非発泡樹脂でもよいが、樹脂製ボード1の剛性を確保するために非発泡樹脂から形成されることが好ましい。成形時のドローダウン、ネックインなどにより肉厚のバラツキが発生することを防止する観点から溶融張力の高い樹脂材料を用いることが好ましく、一方で金型への転写性、追従性を良好とするため流動性の高い樹脂材料を用いることが好ましい。第1の樹脂シート21および第2の樹脂シート22の樹脂材料の例として、ポリプロピレン、ポリエチレン等のポリオレフィンや、ポリアミド、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル等のアクリル誘導体のいずれか、又は2種類以上の混合物が挙げられる。
第1の樹脂シート21および第2の樹脂シート22は、剛性及び強度を増加させる目的で、ガラスフィラーを混入した樹脂材料を用いて成形するようにしてもよい。 ガラスフィラーとしては、ガラス繊維、ガラスクロスやガラス不織布などのガラス繊維布、ガラスビーズ、ガラスフレーク、ガラスパウダー、ミルドガラスなどが挙げられる。ガラスの種類としては、Eガラス、Cガラス、Aガラス、Sガラス、Dガラス、NEガラス、Tガラス、クオーツ、低誘電率ガラス、高誘電率ガラスなどが挙げられる。なお、ガラスフィラーに限らず、剛性を上げるためのタルク、炭酸カルシウム、珪灰石、マグネシウム系材料等の無機フィラー、カーボンファイバー等を混入させてもよい。
化粧材シート23は、樹脂製ボード1の美観向上若しくは装飾性、又は、樹脂製ボード1と接触する物の保護を目的として構成されるものである。化粧材シート23の材質は、繊維表皮材シート状表皮材、フィルム状表皮材等が適用される。かかる繊維表皮材の素材としては、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリウレタン、アクリル、ビニロン等の合成繊維、アセテート、レーヨン等の半合成繊維、ビスコースレーヨン、銅アンモニアレーヨン等の再生繊維、綿、麻、羊毛、絹等の天然繊維、又はこれらのブレンド繊維が挙げられる。
本実施形態の樹脂製ボード1においては、前述の通り、補強材であるリンフォース4の化粧材シート23によって覆われていない第2の樹脂シート22と当接する面に凹凸を形成することで、見映えを良好なものとしている。以下、リンフォース4について詳述する。
リンフォース4の材料は特に限定されるものではないが、樹脂製ボード1の強度および剛性を確保するために、好ましくはアルミニウムなどの金属製あるいは硬質のプラスチック製である。アルミニウム製のリンフォース4は、例えば押出成形によって成形される。
図3に示すように、本例のリンフォース4は、互いに平行な第1板状部41、第2板状部42、および、第1板状部41と第2板状部42を連結する連結板状部43を有し、断面がH型の形状をなしている。第1板状部41において第1の樹脂シート21と対向する面が第1面411であり、第2板状部42において第2の樹脂シート22と対向する面が第2面421である。図3においては、第2の樹脂シート22と対向する第2面421が上面となるように配置されている。
ここで、本実施形態においては、表皮材である化粧材シート23によって表面が覆われていない第2の樹脂シート22と対向する第2面421に凹凸を形成することにより、リンフォース4の有無による見映えの差異を解消するようにしている。
樹脂製ボード1においては、リンフォース4の有無が樹脂シートの表面性に影響を及ぼし、リンフォース4の有るところと無いところで見た目が異なり、製品の見映えが悪くなる。特に、樹脂シートにシボ加工を施すような成形では、リーフォース4をインサートした部位のシボ転写性が他の部位と異なるため、この傾向が顕著である。リンフォース4の第2の樹脂シート22と対向する第2面421に凹凸を形成することで、樹脂シート22に対する押圧力が分散され、リンフォース4が有る部分の見栄えが他の一般部位(とリンフォース4が無い部分)と同じ(均一)になる。
リンフォース4に形成する凹凸は、平均粗さが10μm〜1mm程度であればよく、100μm〜500μmとすることがより好ましい。凹凸の形態は特に問わないが、例えば図4に示すように、リンフォース4の第2面421に長手方向に延在する凸条部4aを複数形成し、これら凸条部4aと、その間に形成される溝部4bとからなる凹凸とすることが好ましい。この場合、凸条部4aの高さを10μm〜1mm程度とすればよく、100μm〜500μmとすることがより好ましい。凸条部4aの形成によりリンフォース4の表面に凹凸を付与する形態とすれば、押し出し成形により表面に凹凸を形成することができる。例えばアルミニウム製のリンフォース4は、通常、押し出し成により成形されるが、この時に押し出し口の形状を凸条部を付与し得る形状としておけば、押し出し時に凸条部4aが同時に成形される。なお、この場合、凸条部4aの形状を曲面状のなめらかな形状とすることが好ましい。これにより、円滑に且つ安定して押し出し成形することが可能になる。
また、本実施形態では、第2の樹脂シート22と対向する第2面421にのみ凹凸を形成したが、第1の樹脂シート21と対向する第1面411にも凹凸を形成するようにしてもよい。特に、第1の樹脂シート21が化粧材シート23で覆われていないような場合には、第1の樹脂シート21と対向する第1面411にも凹凸を形成することで、第1の樹脂シート21においても見映えを良好なものとすることが好ましい。
(2)樹脂製ボードの製造方法
次に、本実施形態の樹脂製ボード1の製造方法について、図5〜図10を参照して説明する。図5〜図10はそれぞれ、本実施形態の樹脂製ボードの製造方法を順に説明するための図である。なお、図6〜図10の各図においては、化粧材シート23は図示を省略している。
(2−1)成形装置の構成
図5に示すように、樹脂成形品の成形装置100は、押出装置120と、押出装置120の下方に配置された型締装置140とを有する。
図5に示すように、押出装置120は、2系統の溶融樹脂の押出機構からなる。すなわち、押出装置120は、ホッパ16A,16Bがそれぞれ付設されたシリンダ18A,18Bと、シリンダ18A,18Bにそれぞれ連結された油圧モータ20A,20Bと、シリンダ18A,18Bと内部がそれぞれ連通したアキュムレータ24A,24Bと、プランジャ26A,26Bとを備える。プランジャ26A,26Bは、それぞれアキュムレータ24A,24Bに内挿されており、プランジャ26A,26Bを駆動することにより、プランジャ26A,26Bをアキュムレータ24A,24B内で進退させ、それによってアキュムレータ24A,24Bの内容積を可変とする。押出装置120には、プランジャ26A,26Bを駆動するための油圧シリンダ(図示せず)が付設されている。
押出装置120では、ホッパ16A,16Bから投入された熱可塑性樹脂が、シリンダ18A,18B内で油圧モータ20A,20Bによるスクリューの回転により溶融、混練され、溶融状態の樹脂(以下、「溶融樹脂」ともいう。)がアキュムレータ24A,24Bに移送されて一定量貯留される。アキュムレータ24A,24Bに貯留された溶融樹脂は、プランジャ26A,26Bの駆動によりバルブ27を通してTダイ28に供給される。すなわち、プランジャ26A,26Bを駆動してアキュムレータ24A,24Bの内容積を小さくして、アキュムレータ24A,24Bの内部に貯留された溶融樹脂を加圧してTダイ28A,28Bに送り込むことで、溶融樹脂への押出圧力を発生させるようにしている。
Tダイ28A,28Bは、供給された溶融樹脂を押出スリットから連続的なシート状の溶融樹脂シートP,Pとして下方に押し出す。押し出された溶融樹脂シートP,Pは、間隔を隔てて配置された一対のローラ40AA,40ABおよび一対のローラ40BA,40BBによって挟圧されながら下方に向かって送り出されて分割金型42A,42Bの間に垂下される。
型締装置140は、分割金型42A,42Bを有する。分割金型42A,42Bには、それぞれ摺動部43A,43Bが設けられている。摺動部43A,43Bは互いに対向している。摺動部43Aは溶融樹脂シートPに対して直交する方向(つまり、水平方向)に摺動可能であり、それによって分割金型42Aの形成面116A(図6参照)に対して相対移動可能に構成されている。同様に、摺動部43Bは溶融樹脂シートPに対して直交する方向(つまり、水平方向)に摺動可能であり、それによって分割金型42Bの形成面116B(図6参照)に対して相対移動可能に構成されている。
(2−2)樹脂製ボードの製造方法
以下、上述した成形装置100を用いて樹脂製ボード1を製造する方法について説明する。
先ず、図3あるいは図4に示したように、第2面421に凹凸を形成したリンフォース4を用意し、発泡樹脂からなるコア材3と組み合わせて内装材5として準備しておく。
次に、化粧材シート23を分割金型42Aに設けた仮止めピン(図示せず)により、分割金型42Aの形成面を覆うように仮止めする。つまり、分割金型42Aと溶融樹脂シートPの間に化粧材シート23を配置させる。
次に、図5に示したように、Tダイ28A,28Bから押し出した溶融樹脂シートP,P(それぞれ、第1の溶融樹脂シート、第2の溶融樹脂シートの一例)を分割金型42A,42B(それぞれ、第1の分割金型、第2の分割金型の一例)の間に垂下させる。
その後、図6に示すように、摺動部43A,43Bを互いに近接する方向に移動(スライド)させることで、摺動部43A,43Bの先端を溶融樹脂シートP,Pに接触させる。それによって、分割金型42Aの形成面116Aと溶融樹脂シートPの間に密閉空間SP1が形成され、分割金型42Bの形成面116Bと溶融樹脂シートPの間に密閉空間SP2が形成される。
図示しないが、分割金型42A,42Bにはそれぞれ真空チャンバが内蔵され、当該真空チャンバと形成面116A,116Bの間には真空吸引のための連通路が設けられている。そして、真空チャンバによって連通路から密閉空間SP1,SP2内の空気を吸引する。この吸引により、図7に示すように、一対の溶融樹脂シートP,Pがそれぞれ形成面116A,116Bに押圧させられ、形成面116A,116Bに沿った形状に成形(賦形)される。 このとき、左側の溶融樹脂シートPについては賦形されるとともに、化粧材シート23を溶融樹脂シートPとともに分割金型42Bの形成面116Bに押圧させる。それによって、化粧材シート23が溶融樹脂シートPに溶着する。
次いで、図8(A)及び図8(B)に示すように、コア材3と組み合わせたリンフォース4を、マニピュレータ90によって保持された状態で分割金型42A,42Bの間に配置させる。そして、コア材3とリンフォース4を組み合わせた内装材5を、分割金型42Bの形成面116Bに吸着された溶融樹脂シートPに押圧させる。この状態で、マニピュレータ90による内装材5の保持を解除しても、少なくとも分割金型42A,42Bの型締めを行うまでの短い期間内では、内装材5(コア材3及びリンフォース4)が溶融樹脂シートPから離脱して落下することはない。
この時、分割金型42Bの形成面116Bに吸着された溶融樹脂シートPの外表面には図示しない化粧材シート23が配されているので、リンフォース4の平坦面(第1面411)がこの溶融樹脂シートPと当接するようにし、凹凸面である第2面421が反対側の分割金型42Aの形成面116Aに吸着された溶融樹脂シートPと対向するようにする。
次に、図9(A)及び図9(B)に示すように、分割金型42A,42Bの型締めを行って、溶融樹脂シートP,Pを挟み込む。分割金型42A,42Bの外周には、分割金型42A,42Bの形成面116A,116Bを取り囲むようにピンチオフ部118が設けられており、型締めによりピンチオフ部118において一対の溶融樹脂シートP,Pの周縁が溶着させられ、パーティングラインが形成される。
次に、図10(A)及び図10(B)に示すように、分割金型42A,42Bを開型して中空部を有する樹脂成形品を取り出す。パーティングラインまわりに形成されたバリを、カッター等で切断して除去する。以上で、樹脂製ボード1が完成する。
以上の成形方法においては、コア材3は溶融樹脂シートPと接することで表面が溶けて、溶融樹脂シートPに対してあまり強い力が加わらないのに対して、リンフォース4は溶融樹脂シートPに強く押し付けられ、その結果、リンフォース4の有無が樹脂シートの表面性に影響を及ぼすことになる。すなわち、リンフォース4の表面に凹凸がないと、図11(A)に示すように、リンフォース4の有るところでは溶融樹脂シートPが強く押し付けられ、成形後にその痕跡がわかる。リンフォース4の有るところと無いところで見た目が異なり、製品の見映えが悪くなる。特に、樹脂シートPにシボ加工を施すような成形では、リーフォース4をインサートした部位のシボ転写性が他の部位と異なる可能性がある。
これに対して、リンフォース4に凹凸を形成しておくと、図11(B)に示すように、溶融樹脂シートPが圧縮される力が分散され、溶融樹脂シートPの圧縮応力はコア材3が対向する部分と変わらないものとなる。その結果、リンフォース4の有無による見栄えの相違が解消され、リンフォース4が有る部分の見栄えが他の一般部位(リンフォース4が無い部分)と同じ(均一)になる。
以上、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明の積層構造体は上記実施形態に限定されず、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々の改良や変更をしてもよいのは勿論である。
次に、本発明の具体的な実施例について、実験結果に基づいて説明する。
積層構造体の試作
前述の製造方法に従って積層構造体を作製した。リンフォースとしては、H型のスチール製補強材を使用した。リンフォースの長さは1005mmであり、係るリンフォースを2本インサートした。
ここで、表面に平均粗さ300μmの凹凸を形成したリンフォースを用いたものを実施例1、表面に高さ300μmの凸条部が長手方向に延在するように形成したリンフォースを用いたものを実施例2、表面を平坦なままとしたリンフォースを用いたものを比較例とした。
成形結果
各実施例及び比較例について同一条件で成形を行い、樹脂シートの見映えを目視にて確認した。比較例では、樹脂シートの表面を見ると、リンフォースがインサートされた部分において、その痕跡がはっきりとわかる状態であった。これに対して、リンフォースの表面に凹凸を形成した実施例1では、リンフォースの痕跡は僅かであり、リンフォースの表面に凸条部を形成した実施例2では、リンフォースの痕跡はほとんど見られなかった。
1 樹脂製ボード
2 樹脂積層体
3 コア材
4 リンフォース
41 第1板状部
411 第1面
42 第2板状部
421 第2面
43 連結板状部
21 第1の樹脂シート
22 第2の樹脂シート
23 化粧材シート
100 成形装置
120 押出装置
140 型締装置
16A,16B ホッパ
18A,18B シリンダ
20A,20B 油圧モータ
24A,24B アキュムレータ
26A,26B プランジャ
28A,28B Tダイ
40AA,40AB,40BA,40BB ローラ
42A,42B 分割金型4
43A,43B 摺動部
90 マニピュレータ
118 ピンチオフ部
FS おもて面
BF 裏面
P 溶融樹脂シート
PL パーティングライン

Claims (4)

  1. 第1の樹脂シートと第2の樹脂シートの間に補強材が介在された積層構造体であって、
    前記補強材は長尺状の補強材であり、
    前記補強材の少なくとも一方の樹脂シートと接する面に凸が形成されており、
    前記補強材に形成される凹凸は、前記補強材の長手方向に沿って形成される凸条部と、これら凸条部間の凹溝とからなることを特徴とする積層構造体。
  2. 前記樹脂シートのうち少なくとも一方の樹脂シートの外側面が凹凸面とされており、前記補強材は、外側面が凹凸面とされた樹脂シートと接する面に凹凸が形成されていることを特徴とする請求項1記載の積層構造体。
  3. 前記樹脂シート間に補強材と発泡樹脂製のコア材が組み合わせて挿入されていることを特徴とする請求項1または2記載の積層構造体。
  4. 第1の樹脂シートと第2の樹脂シートの間に補強材が介在する積層構造体の製造方法であって、
    互いに対向する第1の分割金型と第2の分割金型の間に、第1の溶融樹脂シートと第2の溶融樹脂シートを押し出す工程と、
    第1の溶融樹脂シートを第1の分割金型の形成面に押圧させ、第2の溶融樹脂シートを第2の分割金型の形成面に押圧させる工程と、
    少なくとも一方の溶融樹脂シートと当接される面に長手方向に沿って形成される凸条部とこれら凸条部間の凹溝とからなる凹凸が形成された長尺状の補強材を第1の溶融樹脂シートに押圧し、補強材を第1の溶融樹脂シートに保持させる工程と、
    第1の分割金型と第2の分割金型の型締めを行う工程とを含む、
    積層構造体の製造方法。
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