JP7323805B2 - 成形システム - Google Patents

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Description

本発明は、成形システムに関する。
特許文献1には、一対のTダイのそれぞれから押し出された一対の樹脂シートの間にコア材を配置し、一対の分割金型を用いて成形することによって、サンドイッチパネルを製造する装置が開示されている。
特開2014-79901号公報
特許文献1のような装置では、一般に、樹脂シートの射出や金型の開閉が油圧駆動されるが、油圧駆動では、動作速度が油温などの影響を受けるために、樹脂シートの射出や金型の開閉するタイミングが定められた状態からずれやすい。樹脂シートの射出や金型の開閉のタイミングが定められた状態からずれると、成形不良が発生しやすくなってしまう。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、成形不良を低減することが可能な成形システムを提供するものである。
本発明によれば、成形システムであって、第1及び第2パリソン形成装置と、開閉可能に構成された第1及び第2金型と、制御部を備え、第1パリソン形成装置は、第1押出機と、第1アキュームレータと、第1射出ヘッドを備え、第1押出機から押し出された第1溶融樹脂が第1アキュームレータに蓄積された後、第1射出ヘッドから第1溶融樹脂を射出することによって第1パリソンを形成するように構成され、第2パリソン形成装置は、第2押出機と、第2アキュームレータと、第2射出ヘッドを備え、第2押出機から押し出された第2溶融樹脂が第2アキュームレータに蓄積された後、第2射出ヘッドから第2溶融樹脂を射出することによって第2パリソンを形成するように構成され、第1及び第2パリソンは、第1及び第2金型の間に射出され、前記制御部は、過去のサイクルでの履歴データに基づいて、次のサイクルでの第1及び第2パリソン形成装置と第1及び第2金型の少なくとも1つの動作開始のタイミングを決定するように構成される、成形システムが提供される。
本発明では、過去のサイクルでの履歴データに基づいて、次のサイクルでの第1及び第2パリソン形成装置と第1及び第2金型の少なくとも1つの動作開始のタイミングを決定するように制御部が構成されている。このため、これらの装置の少なくとも1つの動作開始のタイミングにずれが生じた場合でも、次のサイクルでそのずれが修正されるので、タイミングのずれが抑制されて成形不良が低減される。
以下、本発明の種々の実施形態を例示する。
好ましくは、前記記載の成形システムであって、前記制御部は、過去のサイクルでの履歴データに基づいて、次のサイクルでの第1及び第2溶融樹脂の射出開始タイミングを決定するように構成される、成形システムである。
好ましくは、前記記載の成形システムであって、第1及び第2金型は、型開き位置、待機位置、及び型閉め位置に移動可能に構成され、前記待機位置は、前記型開き位置よりも第1及び第2金型の間の距離が小さく、かつ前記型閉め位置よりも第1及び第2金型の間の距離が大きい状態の位置であり、前記制御部は、過去のサイクルでの履歴データに基づいて、次のサイクルにおいて第1及び第2金型が前記型開き位置から前記待機位置に向けて移動を開始するタイミングを決定するように構成される、成形システムである。
好ましくは、前記記載の成形システムであって、第1溶融樹脂は、油圧駆動によって射出され、前記制御部は、過去のサイクルでの履歴データに基づいて、次のサイクルでの前記油圧駆動の油圧の条件を決定するように構成される、成形システムである。
好ましくは、前記記載の成形システムであって、第1パリソンは、第1樹脂シートであり、第1樹脂シートは、第1射出ヘッドと第1及び第2金型の間に配置されたローラによって送り出され、前記制御部は、過去のサイクルでの履歴データに基づいて、次のサイクルでの前記ローラの回転速度を決定するように構成される、成形システムである。
好ましくは、前記記載の成形システムであって、前記制御部は、過去のサイクルでの履歴データに基づいて、次のサイクルでの第1押出機のスクリューの回転開始のタイミングを決定するように構成される、成形システムである。
成形システム1の構成を示し、図2のフローチャートのステップC4を実施する直前の状態を示す。 成形システム1を用いた成形体の製造方法を示すフローチャートである。 成形システム1の構成を示し、図2のフローチャートのステップC5を実施した直後の状態を示す。 成形システム1の構成を示し、図2のフローチャートのステップD5でコア材3の貼り付けが完了した直後の状態を示す。
以下、本発明の実施形態について説明する。以下に示す実施形態中で示した各種特徴事項は、互いに組み合わせ可能である。また、各特徴事項について独立して発明が成立する。
1.成形システムの構成
図1に示すように、本発明の一実施形態の成形システム1は、第1及び第2パリソン形成装置10,20と、開閉可能に構成された第1及び第2金型ユニット30,40と、ロボットハンド50と、制御装置60を備える。
第1及び第2パリソン形成装置10,20は、第1及び第2パリソン11,21を形成するための装置である。パリソン11,21は、溶融樹脂で構成されている。本実施形態では、パリソン11,21は、第1及び第2樹脂シート11a,21aであるが、筒状などの別の形状であってもよい。
パリソン形成装置10,20は、第1及び第2ホッパー12,22と、第1及び第2押出機13,23と、第1及び第2アキュームレータ14,24と、第1及び第2射出用油圧機構15,25と、第1及び第2射出ヘッド16,26と、第1及び第2ローラユニット17,27を備える。ホッパー12,22から押出機13,23に投入された第1及び第2原料樹脂18,28が押出機13,23で溶融混練されて第1及び第2溶融樹脂18a,28aとなって押し出されてアキュームレータ14,24に蓄積される。アキュームレータ14,24は、シリンダ14a,24aと、その内部で摺動可能なピストン14b,24bを備える。本実施形態では、射出ヘッド16,26は、Tダイで構成される。
アキュームレータ14,24内の溶融樹脂18a,28aは、油圧機構15,25によってピストン14b,24bが駆動(つまり、油圧駆動)されることによって射出ヘッド16,26から射出されて、樹脂シート11a,21aで構成されるパリソン11,21が形成される。油圧機構15,25は、シリンダ15a,25aと、その内部で摺動可能なピストン15b,25bを備える。ピストン15b,25bは、ピストン14b,24bに連結されている。ピストン15b,25bは、シリンダ15a,25a内の油圧を制御することによって駆動可能になっている。
ローラユニット17,27は、射出ヘッド16,26と第1及び第2金型31,41の間に配置される。ローラユニット17,27は、それぞれ、一対のローラ17a,27aを有しており、樹脂シート11a,21aは、一対のローラ17a,27aで挟まれる。このため、ローラ17a,27aの回転速度を変化させることによって、樹脂シート11a,21aがローラユニット17,27を通過する速度が調整可能になっている。
金型ユニット30,40は、第1及び第2金型31,41と、第1及び第2型枠32,42と、第1及び第2プラテン33,43とを備える。
金型31,41は、所望の成形体の外形に対応した形状のキャビティ面31a,41aと、これを取り囲むピンチオフ部31b,41bを備える。キャビティ面31a,41aには不図示の減圧吸引孔が設けられており、樹脂シート11a,21aを吸引してキャビティ面31a,41aに沿った形状に賦形可能になっている。
型枠32,42は、金型31,41の周面に沿って配置されており、金型31,41に対して、金型31,41の開閉方向に摺動可能に構成されている。型枠32,42は、樹脂シート11a,21aを減圧吸引して金型31,41に押し付けることによって金型31,41による樹脂シート11a,21aの吸引を容易にしている。
プラテン33,43は、不図示の金型開閉装置に固定されており、金型31,41は、プラテン33,43を介して金型開閉装置に固定可能になっている。金型開閉装置は、プラテン33,43の中央を通る面に対して対称にプラテン33,43を移動可能になっている。
金型31,41は、油圧機構2が金型31,41の開閉方向にプラテン33を移動させることによって開閉可能になっている。油圧機構2は、シリンダ2aと、その内部で摺動可能なピストン2bを備える。ピストン2bは、プラテン33に連結されている。ピストン2bは、シリンダ2a内の油圧を制御することによって駆動可能になっている。
ロボットハンド50は、コア材3を樹脂シート11aに押し付ける機能を有する。ロボットハンド50は、ベース50aと、これに固定された吸着パッド50bを備える。吸着パッド50bは、コア材3を減圧吸引して保持可能になっている。ベース50aは、不図示のロボットに装着されており、三次元的に移動可能になっている。コア材3は、発泡樹脂で構成されており、樹脂シート11a,21aの熱でコア材3を溶融してコア材3を樹脂シート11a,21aに溶着可能になっている。
制御装置60は、記憶部61と制御部62を備える。記憶部61は、過去のサイクルでの履歴データと、制御部62が実行するプログラムを記憶する。制御部62は、成形システム1の動作を制御する。制御部62が実行する機能は、記憶部61に記憶されたプログラムを演算装置が実行することによって実現される。
制御部62は、過去のサイクルでの履歴データに基づいて、次のサイクルでのパリソン形成装置10,20と金型31,41の少なくとも1つの動作開始のタイミングを決定するように構成されている。これによって、過去のサイクルにおいて動作開始のタイミングのずれが発生した場合でも、次のサイクルでそのずれが修正されるので、タイミングのずれが抑制されて成形不良が低減される。過去のサイクルの履歴データは、過去の1サイクル(例:直前の1サイクル)の履歴データであってもよく、過去の複数サイクルの履歴データから得られるデータ(例:平均値)であってもよい。
2.成形体の製造方法
図2を参照して、成形システム1を用いて成形体を製造する方法について説明する。以下の説明では、成形体として、コア材3が樹脂シート11a,21aで挟まれて構成されたサンドイッチパネル(成形品)の周囲にバリが設けられた構成のものを想定しているが、別の構成の成形体を製造することも可能である。また、この製造方法では、成形体を製造するためのサイクルを繰り返すことによって成形体を次々に製造することを想定している。図2には、1サイクル分の工程を示しているが、ステップA7,B7,C8,D6の次に、ステップA1,B1,C1,D1が実行されることが想定されている。
便宜上、以下の状態を初期状態とする。パリソン形成装置10、20では、押出機13,23のスクリューが回転して溶融樹脂18a,28aをアキュームレータ14,24に充填中である。金型31,41は、型開き中である。ロボットハンド50は、金型31,41外において、コア材3を保持している。
初期状態から時間が経過すると、ステップC1において金型31,41の型開きが完了すると共に、ステップA1,B1において、アキュームレータ14,24への樹脂の充填が完了する。金型31,41は型開きの完了後は、型開き位置で待機する。
ステップC1での金型31,41の型開きが完了すると、ステップD1において、ロボットハンド50は、コア材3が金型31,41内(つまり、金型31,41の間の空間内)に配置されるように移動を開始し、ステップD2において移動を完了する。移動の完了後は、ロボットハンド50はその状態のまま待機する。
ステップA1,B1での樹脂充填が完了すると、ステップA2,B2において、制御部62は、パリソン形成装置10,20での溶融樹脂18a,28aの射出を許可する。この際に、ステップA3,B3での射出開始遅延時間T1,T2が設定される。ステップA4,B4では、遅延時間T1,T2の経過後に溶融樹脂18a,28aの射出が開始される。溶融樹脂18a,28aが射出されて樹脂シート11a,21aが形成される。樹脂シート11a,21aは、ローラ17a,27aによって挟まれ、ローラ17a,27aの回転に伴って下方に送られる。このため、ローラ17a,27aの回転速度を変更することによって、樹脂シート11a,21aの下方への移動速度が調整可能である。
コア材3は、最初に樹脂シート11aに貼り付けられ、その後に、樹脂シート21aに貼り付けられることが想定されているので、コア材3を樹脂シート21aに貼り付ける時点で樹脂シート21aの温度が低くなりすぎないように、溶融樹脂28aの射出開始のタイミングを溶融樹脂18aの射出開始のタイミングよりも遅くすることが好ましい。従って、T2>T1であることが好ましい。一例では、T1は、0である。
ステップA4において溶融樹脂18aの射出が開始されると、ステップC2において、制御部62は、図1に示す型開き位置から図3に示す待機位置への金型31,41の移動を許可する。この際に、ステップC3での待機位置移動遅延時間T3が設定される。ステップC4では、遅延時間T3の経過後に、待機位置への金型31,41の移動が開始され、ステップC5では、待機位置への金型31,41の移動が完了する。
待機位置は、型開き位置よりも金型31,41の間の距離が小さく、型閉め位置よりも金型31,41の間の距離が大きい位置である。型開き位置では、型枠32,42は樹脂シート11a,21aに接触しておらず、この状態では、金型31,41による樹脂シート11a,21aの減圧吸引ができない。一方、待機位置では、型枠32,42を樹脂シート11a,21aに接触させることができるので、金型31,41による樹脂シート11a,21aの減圧吸引が可能になる。なお、型枠32,42の代わりに、別の手段(例:エキスパンダ)で樹脂シート11a,21aを保持して、樹脂シート11a,21aを金型31,41に当接させるようにしてもよい。
樹脂シート11a,21aの下端が金型31,41の上端よりも高い位置にある状態で、金型31,41が待機位置にあると、樹脂シート11a,21aが揺れたときに樹脂シート11a,21aが金型31,41に干渉してしまう(金型31,41の上に乗ってしまう)という問題が発生する虞がある。そこで、本実施形態では、このような問題の発生を防ぐべく、樹脂シート11a,21aの下端が金型31,41の上端よりも低い位置にまで到達した時点で、待機位置への金型31,41の移動が完了するようにしている。また、待機位置への金型31,41の移動の完了が早くなりすぎないように、遅延時間T3を設定し、遅延時間T3の経過後に金型31,41の移動を開始している。
ステップC5の後、ステップA5では、溶融樹脂18aの射出完了を検出する。射出完了の検出は、樹脂シート11aの下端が基準位置に到達したことを検出することによって行ってもよく、アキュームレータ14内の溶融樹脂18aの残量が基準値に到達したことを検出することによって行ってもよく、それ以外の方法で行ってもよい。ステップA5の後、型枠32で樹脂シート11aを減圧吸引し、その状態で型枠32を後退させることによって、樹脂シート11aをピンチオフ部31bに当接させる。その状態で金型31が樹脂シート11aを減圧吸引することによって樹脂シート11aをキャビティ面31aに沿った形状に賦形することができる。
次に、ステップD3~D4では、図4に示すように、金型31,41の間にコア材3を保持したロボットハンド50が金型31に向かって移動することによってコア材3を樹脂シート11aに溶着させて貼り付ける。その後、吸着パッド50bによるコア材3の吸着が解除され、ロボットハンド50が金型31,41の間の空間から離脱を開始し、ステップD5において、ロボットハンド50の型外離脱が完了する。型外には、次のサイクルで使用するコア材3が予め準備されており、ステップD6において、ロボットハンド50は、次のサイクルで使用するコア材3を吸着して保持する。
ステップA5の後、ステップB5では、溶融樹脂28aの射出完了を検出する。射出完了の検出方法は、ステップA5と同様である。また、ステップA5と同様に、金型41が樹脂シート21aを減圧吸引することによって樹脂シート21aをキャビティ面41aに沿った形状に賦形する。
ステップA5,B5,及びD5の後、ステップC6において金型31,41の型閉め位置への移動を開始し、ステップC7において移動を完了する。この際に、コア材3が樹脂シート21aに溶着されると共に、樹脂シート11a,21aが周縁部において互いに溶着されることによって、サンドイッチパネル(成形品)の周囲にバリが設けられた構成の成形体が形成される。
次に、ステップC8において金型31,41の型開き位置への移動が開始され、ステップC1において移動が完了する。型開きの後に成形体が金型31,41から取り出される。成形体の不意な落下を防ぐために、型開きの前に、金型31,41よりも上側の部位を不図示の挟持ユニットで挟持しておいてもよい。
次に、ステップA6及びB6において、制御部62が設定した押出機スクリュー回転開始遅延時間T4,T5が経過した後に、ステップA7及びB7において、押出機13,23のスクリューの回転を開始して、アキュームレータ14,24への溶融樹脂18a,28aの充填を開始する。成形システム1を単独で動作させる場合は遅延時間T4,T5は不要であるが、本実施形態では、成形システム1は、成形体からバリを除去するためのバリ取りシステム(不図示)と連動させて動作させることが想定されており、両者を連動させるためには、バリ取りシステムのサイクル時間と成形システム1のサイクル時間を一致させる必要がある。遅延時間T4,T5がなければ成形システム1のサイクル時間の方がバリ取りシステムのサイクル時間よりも短くなってしまうので、遅延時間T4,T5を設けることで両者のサイクル時間を一致させている。また、押出機13,23のスクリューの回転を開始する前に遅延時間T4,T5を設けているのは、アキュームレータ14,24への溶融樹脂18a,28aの充填完了後に遅延時間を設けると、充填完了から射出開始までの間にアキュームレータ14,24内の溶融樹脂18a,28aの状態(例:樹脂圧)が変化してしまい、好ましくないからである。
3.補正方法
上記の「2.成形体の製造方法」で説明した各ステップが実行されるタイミングは、サイクル毎に変動しないのが理想的であるが、実際は、油圧機構の油温の変動、周囲環境(温度、湿度等)の変動、材料の変動などが原因でタイミングにずれが生じることがある。タイミングのずれは、成形不良の原因となるので、制御部62は、タイミングのずれを低減すべく、種々の補正を行う。
3-1.射出開始タイミングの補正
ステップA5の射出完了とステップB5の射出完了の間の時間差T6は、コア材3が樹脂シート11a,21aに溶着される時点で樹脂シート11a,21aの温度が最適になるように設定されており、時間差T6が基準よりも短くなったり長くなったりすると、成形不良が生じやすくなる。
ロボットハンド50が型外に離脱するまでは金型31,41を型閉めすることができないので、時間差T6が短すぎると、ステップB5とステップC6の間の時間が想定よりも長くなってしまい、その結果、コア材3が樹脂シート21aに溶着される時点で樹脂シート21aの温度が下がりすぎていて、溶着不良が生じやすい。一方、時間差T6が長すぎると、ステップA5とステップC6の間の時間が想定よりも長くなってしまい、その結果、樹脂シート11a,21aが互いに溶着される時点で樹脂シート11aの温度が下がりすぎていて、樹脂シート11a,21aの間の溶着不良が生じやすい。
そこで、時間差T6の、目標値からのずれを低減すべく、制御部62は、過去のサイクルでの履歴データに基づいて、次のサイクルでの第1及び第2溶融樹脂の射出開始タイミングを決定するように構成されている。履歴データは、一例では、第1溶融樹脂の射出完了時点(ステップA5)と第2溶融樹脂の射出完了時点(ステップB5)の時間差T6である。第1及び第2溶融樹脂の射出開始タイミングの調整は、例えば、遅延時間T1とT2の少なくとも一方を変更することによって行うことができる。一例では、直前のサイクルの時間差T6が目標値よりもp秒長い又は短い場合には、遅延時間T1を変更せずに、遅延時間T2をp秒短く又は長くする補正を行う。これによって、次のサイクルでの時間差T6が目標値に近づくことが期待される。
3-2.金型の待機位置への移動のタイミングの補正
ステップC4~C5での型開き位置から待機位置への金型31,41の移動が早すぎると、樹脂シート11a,21aが金型31,41に干渉してしまうという問題が生じやすく、上記移動が遅すぎると、ステップA5の射出完了の時点で金型31が待機位置に到達せずに金型31での樹脂シート11aの賦形不良が発生するという問題が生じやすい。
そこで、このような問題の発生を抑制すべく、制御部62は、過去のサイクルでの履歴データに基づいて、次のサイクルにおいて金型31,41が型開き位置から待機位置に向けて移動を開始するタイミングを決定するように構成されている。履歴データは、一例では、待機位置への金型31,41の移動完了時点(ステップC5)と第1溶融樹脂の射出完了時点(ステップA5)の時間差T7である。金型31,41の移動開始タイミングの調整は、例えば、遅延時間T3を変更することによって行うことができる。一例では、直前のサイクルの時間差T7が目標値よりもq秒長い又は短い場合には、遅延時間T3をq秒長く又は短くする補正を行う。これによって、次のサイクルでの時間差T7が目標値に近づくことが期待される。
3-3.押出機のスクリューの回転開始のタイミングの補正
ステップA6及びB6に関連して上述したように、本実施形態は、成形システム1は、成形体からバリを除去するためのバリ取りシステム(不図示)と連動させて動作させることが想定されており、両者のサイクル時間を一致させるために遅延時間T4,T5を設けている。
成形システム1のサイクル時間は、ステップA7,B7でのスクリューの回転開始からステップA1,B1の樹脂充填完了までの充填時間T8に依存するが、この充填時間T8は、特に、成形システム1の立ち上げ直後には押出機13,23中の樹脂の状態が安定していないために短くなりやすい。充填時間T8が目標値よりも短くなると、成形システム1とバリ取りシステムのサイクル時間にずれが生じてしまうという問題がある。
そこで、このような問題の発生を抑制すべく、制御部62は、過去のサイクルでの履歴データに基づいて、次のサイクルでの押出機13,23のスクリューの回転開始のタイミングを決定するように構成されている。履歴データは、一例では、サイクル時間である。サイクル時間は、例えば、前々サイクルでのステップA4の射出開始から前サイクルでのステップA4の射出開始までの時間である。押出機13,23のスクリューの回転開始のタイミングの調整は、例えば、遅延時間T4,T5を変更することによって行うことができる。一例では、直前のサイクルでのサイクル時間が目標値よりもr秒長い又は短い場合には、遅延時間T4,T5をr秒短く又は長くする補正を行う。これによって、次のサイクルでのサイクル時間が目標値に近づくことが期待される。
3-4.射出時間の補正
油圧駆動によって溶融樹脂18a,28aの射出を行う場合、油温の変動などが原因で射出時間(射出開始から完了までの時間)が変動する場合があり、射出時間を安定させることが望ましい。
そこで、制御部62は、過去のサイクルでの履歴データに基づいて、次のサイクルでの油圧駆動の油圧の条件を決定するように構成されている。履歴データは、一例では、射出時間である。一例では、目標値からの射出時間のずれが閾値以上である状態が複数サイクル(例:2サイクル)連続で生じた場合には、制御部62は、次のサイクルでの油圧を増減する補正を行う。一例では、射出時間が目標値よりも長い場合には、次のサイクルでの油圧を上昇させ、射出時間が目標値よりも短い場合には、次のサイクルでの油圧を低下させる。これによって、次のサイクルでの射出時間が目標値に近づくことが期待される。
3-5.シート長さの補正
溶融樹脂18a,28aの射出完了時点での樹脂シート11a,21aの長さは一定であることが望ましい。
そこで、制御部62は、過去のサイクルでの履歴データに基づいて、次のサイクルでのローラ17a,27aの回転速度を決定するように構成されている。履歴データは、一例では、樹脂シート11a,21aの長さである。一例では、直前のサイクルにおいて、目標値からの樹脂シート11a,21aの長さのずれが閾値以上である場合、制御部62は、次のサイクルでのローラ17a,27aの回転速度を増減する補正を行う。一例では、樹脂シート11a,21aの長さが目標値よりも長い場合には、次のサイクルでのローラ17a,27aの回転速度を低下させ、樹脂シート11a,21aの長さが目標値よりも短い場合には、次のサイクルでのローラ17a,27aの回転速度を上昇させる。これによって、次のサイクルでの樹脂シート11a,21aの長さが目標値に近づくことが期待される。この補正は、上述した射出時間が安定した状態で行うことが好ましい。
1 :成形システム
2 :油圧機構
2a :シリンダ
2b :ピストン
3 :コア材
10 :第1パリソン形成装置
11 :第1パリソン
11a :第1樹脂シート
12 :第1ホッパー
13 :第1押出機
14 :第1アキュームレータ
14a :シリンダ
14b :ピストン
15 :第1射出用油圧機構
15a :シリンダ
15b :ピストン
16 :第1射出ヘッド
17 :第1ローラユニット
17a :ローラ
18 :第1原料樹脂
18a :第1溶融樹脂
20 :第2パリソン形成装置
21 :第2パリソン
21a :第2樹脂シート
22 :第2ホッパー
23 :第2押出機
24 :第2アキュームレータ
24a :シリンダ
24b :ピストン
25 :第2射出用油圧機構
25a :シリンダ
25b :ピストン
26 :第2射出ヘッド
27 :第2ローラユニット
27a :ローラ
28 :第2原料樹脂
28a :第2溶融樹脂
30 :第1金型ユニット
31 :第1金型
31a :キャビティ面
31b :ピンチオフ部
32 :第1型枠
33 :第1プラテン
40 :第2金型ユニット
41 :第2金型
41a :キャビティ面
41b :ピンチオフ部
42 :第2型枠
43 :第2プラテン
50 :ロボットハンド
50a :ベース
50b :吸着パッド
60 :制御装置
61 :記憶部
62 :制御部

Claims (5)

  1. 成形システムであって、
    第1及び第2パリソン形成装置と、開閉可能に構成された第1及び第2金型と、制御部を備え、
    第1パリソン形成装置は、第1押出機と、第1アキュームレータと、第1射出ヘッドを備え、
    第1押出機から押し出された第1溶融樹脂が第1アキュームレータに蓄積された後、第1射出ヘッドから第1溶融樹脂を射出することによって第1パリソンを形成するように構成され、
    第2パリソン形成装置は、第2押出機と、第2アキュームレータと、第2射出ヘッドを備え、
    第2押出機から押し出された第2溶融樹脂が第2アキュームレータに蓄積された後、第2射出ヘッドから第2溶融樹脂を射出することによって第2パリソンを形成するように構成され、
    第1及び第2パリソンは、第1及び第2金型の間に射出され、
    前記制御部は、過去のサイクルでの履歴データに基づいて、次のサイクルでの第1及び第2パリソン形成装置と第1及び第2金型の少なくとも1つの動作開始のタイミングを決定するように構成され
    第1溶融樹脂は、油圧駆動によって射出され、
    前記制御部は、過去のサイクルでの履歴データに基づいて、次のサイクルでの前記油圧駆動の油圧の条件を決定するように構成される、成形システム。
  2. 成形システムであって、
    第1及び第2パリソン形成装置と、開閉可能に構成された第1及び第2金型と、制御部を備え、
    第1パリソン形成装置は、第1押出機と、第1アキュームレータと、第1射出ヘッドを備え、
    第1押出機から押し出された第1溶融樹脂が第1アキュームレータに蓄積された後、第1射出ヘッドから第1溶融樹脂を射出することによって第1パリソンを形成するように構成され、
    第2パリソン形成装置は、第2押出機と、第2アキュームレータと、第2射出ヘッドを備え、
    第2押出機から押し出された第2溶融樹脂が第2アキュームレータに蓄積された後、第2射出ヘッドから第2溶融樹脂を射出することによって第2パリソンを形成するように構成され、
    第1及び第2パリソンは、第1及び第2金型の間に射出され、
    前記制御部は、過去のサイクルでの履歴データに基づいて、次のサイクルでの第1及び第2パリソン形成装置と第1及び第2金型の少なくとも1つの動作開始のタイミングを決定するように構成され
    第1パリソンは、第1樹脂シートであり、
    第1樹脂シートは、第1射出ヘッドと第1及び第2金型の間に配置されたローラによって送り出され、
    前記制御部は、過去のサイクルでの履歴データに基づいて、次のサイクルでの前記ローラの回転速度を決定するように構成される、成形システム。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の成形システムであって、
    前記制御部は、過去のサイクルでの履歴データに基づいて、次のサイクルでの第1及び第2溶融樹脂の射出開始タイミングを決定するように構成される、成形システム。
  4. 請求項1~請求項3の何れか1つに記載の成形システムであって、
    第1及び第2金型は、型開き位置、待機位置、及び型閉め位置に移動可能に構成され、
    前記待機位置は、前記型開き位置よりも第1及び第2金型の間の距離が小さく、かつ前記型閉め位置よりも第1及び第2金型の間の距離が大きい状態の位置であり、
    前記制御部は、過去のサイクルでの履歴データに基づいて、次のサイクルにおいて第1及び第2金型が前記型開き位置から前記待機位置に向けて移動を開始するタイミングを決定するように構成される、成形システム。
  5. 請求項1~請求項4の何れか1つに記載の成形システムであって、
    前記制御部は、過去のサイクルでの履歴データに基づいて、次のサイクルでの第1押出機のスクリューの回転開始のタイミングを決定するように構成される、成形システム。
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