JP6140072B2 - レーザ装置および加工装置 - Google Patents

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Description

本発明は、光ファイバレーザを用いたレーザ装置およびこれを用いた加工装置に関するものである。
たとえば、特許文献1や非特許文献1には、高出力の光ファイバレーザが開示されている。特許文献2には、高出力かつ高品質のレーザビームを出力する光ファイバレーザが開示されている。このような高出力の光ファイバレーザは、光通信の用途だけでなく、たとえばレーザ加工用のレーザ装置へも適用されている。種々の用途においてさらに高出力のレーザ装置が要求されている。
米国特許第5892615号明細書 特開2005−251992号公報
A.Fujisaki et al., "Linewidth Controlled 50-W Output Polarization Maintaining Fiber Laser", Furukawa Review, No.35 March 2009. A.E.Siegman and S.W.Townsend "Output Beam Propagation and Beam Quality from Multimode Stable-Cavity Laser", IEEE Journal of Quantum Electronics vol.29, No.4, pp.1212-1217(1993).
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、高出力のレーザ装置およびこれを用いた加工装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係るレーザ装置は、レーザ光を出力する光ファイバレーザと、前記光ファイバレーザの出力側最終段に位置する光ファイバと比べて、コア径が大きく、開口数が同一またはより大きく、前記光ファイバレーザが出力する前記レーザ光を伝搬して出力する、マルチモード光ファイバであるプロセス光ファイバと、を備えることを特徴とする。
本発明に係るレーザ装置は、前記光ファイバレーザは、基底モードのレーザ光を出力するものであり、前記光ファイバレーザの出力側最終段に位置する光ファイバは、前記プロセス光ファイバの光出力端でのラマン散乱光のパワーの合計値と前記レーザ光のパワーの合計値との比が急激に大きくなる境界値以下となる長さを有することを特徴とする。
本発明に係るレーザ装置は、前記境界値は、−20dB〜−40dBの範囲にあることを特徴とする。
本発明に係るレーザ装置は、前記光ファイバレーザの出力側最終段に位置する出力側シングルモード光ファイバは、前記プロセス光ファイバの基底モードを主に励振するように該プロセス光ファイバに接続されていることを特徴とする。
本発明に係るレーザ装置は、前記出力側シングルモード光ファイバと前記プロセス光ファイバとは、互いのコアの中心軸を一致させるように融着接続されていることを特徴とする。
本発明に係るレーザ装置は、前記出力側シングルモード光ファイバのコアは、融着接続部において前記プロセス光ファイバに向かって拡径するテーパ部を有することを特徴とする。
本発明に係るレーザ装置は、前記出力側シングルモード光ファイバは、前記プロセス光ファイバの高次モードを主に励振するように該プロセス光ファイバに接続されていることを特徴とする。
本発明に係るレーザ装置は、前記出力側シングルモード光ファイバと前記プロセス光ファイバとは、互いのコアの中心軸をずらして融着接続されていることを特徴とする。
本発明に係るレーザ装置は、前記出力側シングルモード光ファイバと前記プロセス光ファイバとは、空間光学系によって光学結合されていることを特徴とする。
本発明に係るレーザ装置は、前記光ファイバレーザは、マルチモードのレーザ光を出力するものであることを特徴とする。
本発明に係るレーザ装置は、前記出力側マルチモード光ファイバと前記プロセス光ファイバとは、互いのコアの中心軸を一致させるように融着接続されていることを特徴とする。
本発明に係るレーザ装置は、前記出力側マルチモード光ファイバのコアは、融着接続部において前記プロセス光ファイバに向かって拡径するテーパ状になっていることを特徴とする。
本発明に係るレーザ装置は、前記出力側マルチモード光ファイバと前記プロセス光ファイバとは、互いのコアの中心軸をずらして融着接続されていることを特徴とする。
本発明に係るレーザ装置は、前記出力側マルチモード光ファイバと前記プロセス光ファイバとは、空間光学系によって光学結合されていることを特徴とする。
本発明に係るレーザ装置は、基底モードのレーザ光を出力する複数の前記光ファイバレーザと、前記複数の光ファイバレーザが出力する前記レーザ光を合波する光合波器と、前記複数の光ファイバレーザと前記光合波器との間に配置された、前記光合波器に入力するラマン散乱光を抑制するラマン散乱光抑制部と、を備え、前記プロセス光ファイバは、前記光合波器が合波した前記レーザ光をマルチモードで伝搬することを特徴とする。
本発明に係るレーザ装置は、前記ラマン散乱光抑制部は、前記光ファイバレーザの出力側最終段に位置する光ファイバを含み、前記レーザ光を前記光合波器へシングルモードで伝搬するデリバリ光ファイバを備え、前記デリバリ光ファイバは、前記プロセス光ファイバの光出力端での前記ラマン散乱光のパワーの合計値と前記レーザ光のパワーの合計値との比が急激に大きくなる境界値以下となる長さを有することを特徴とする。
本発明に係るレーザ装置は、前記ラマン散乱光抑制部は、前記レーザ光を前記光合波器へ伝搬させるデリバリ光ファイバに介挿した、前記ラマン散乱光を減衰させる光減衰フィルタを備えることを特徴とする。
本発明に係るレーザ装置は、前記光減衰フィルタは、前記出力光ファイバの光出力端でのラマン散乱光のパワーの合計値と前記レーザ光のパワーの合計値との比が、誘導ラマン散乱が起きる境界値以下となる透過特性を有することを特徴とする。
本発明に係るレーザ装置は、前記光減衰フィルタは、前記レーザ光の波長を透過帯域に含み、前記ラマン散乱光の波長を阻止帯域に含む光バンドパスフィルタであることを特徴とする。
本発明に係るレーザ装置は、前記境界値は、−20dB〜−40dBの範囲にあることを特徴とする。
本発明に係るレーザ装置は、基底モードのレーザ光を出力する複数の前記光ファイバレーザと、前記複数の光ファイバレーザが出力する前記レーザ光を合波する光合波器と、を備え、前記複数の光ファイバレーザの少なくとも一つは、増幅用光ファイバが、前記光合波器に入力するラマン散乱光を抑制するように構成されていることを特徴とする。
本発明に係るレーザ装置は、前記少なくとも一つの光ファイバレーザの増幅用光ファイバの長さは、前記出力光ファイバの光出力端でのラマン散乱光のパワーの合計値と前記レーザ光のパワーの合計値との比が急激に増大する境界値以下になるように構成されていることを特徴とする。
本発明に係るレーザ装置は、前記境界値は−20dB〜−40dBの範囲にあることを特徴とする。
本発明に係るレーザ装置は、前記少なくとも一つの光ファイバレーザは双方向励起構成を有することを特徴とする。
本発明に係るレーザ装置は、前記光ファイバレーザは、当該光ファイバレーザに戻ってきたラマン散乱光の強度を検知する光検出器を有し、前記光検出器が検知したラマン散乱光の強度をもとに、当該レーザ装置の動作を制御する制御装置をさらに備えることを特徴とする。
本発明に係る加工装置は、上記発明のレーザ装置と、前記レーザ装置から出力されたレーザ光を加工対象に導く光学系とを備えることを特徴とする。
本発明によれば、高出力のレーザ装置を実現できるという効果を奏する。
図1は、実施の形態1に係るレーザ装置の模式的な構成図である。 図2は、図1に示すシングルモード光ファイバレーザの具体的な構成図である。 図3は、図1に示す融着接続部の例1の詳細を示す図である。 図4は、図1に示す融着接続部の例2の詳細を示す図である。 図5は、実施例1および比較例1の出力光スペクトルを示す図である。 図6は、実施の形態2に係る加工装置の模式的な構成図である。 図7は、加工装置によるステンレス鋼板の切断面の写真を示す図である。 図8は、図1に示す融着接続部の例3の詳細を示す図である。 図9は、図1に示す融着接続部の例4の詳細を示す図である。 図10は、図1に示す融着接続部の例5の詳細を示す図である。 図11は、図1に示す融着接続部の例6の詳細を示す図である。 図12は、実施の形態3に係るレーザ装置の模式的な構成図である。 図13は、空間結合部におけるビームの入力状態の例を示す図である。 図14は、空間結合部におけるビームの入力状態の例を示す図である。 図15は、実施の形態4に係るレーザ装置の模式的な構成図である。 図16は、図15に示す融着接続部の例1の詳細を示す図である。 図17は、図15に示す融着接続部の例2の詳細を示す図である。 図18は、図15に示す融着接続部の例3の詳細を示す図である。 図19は、図15に示す融着接続部の例4の詳細を示す図である。 図20は、図15に示す融着接続部の例5の詳細を示す図である。 図21は、図15に示す融着接続部の例6の詳細を示す図である。 図22は、実施の形態5に係るレーザ装置の模式的な構成図である。 図23は、光ファイバレーザの別の構成を示す構成図である。 図24は、光ファイバレーザのさらに別の構成を示す構成図である。 図25は、実施の形態6に係るレーザ装置の模式的な構成図である。 図26は、図25に示す光ファイバレーザの具体的な構成図である。 図27は、比較形態に係るレーザ装置の模式的な構成図である。 図28は、実施の形態6に係るレーザ装置のデリバリ光ファイバと比較形態に係るレーザ装置のデリバリ光ファイバとの相違を説明する図である。 図29は、比較形態に係るレーザ装置の出力光パワーとSRS/Signal比および戻り光のパワーとの関係を示す図である。 図30は、比較形態に係るレーザ装置の出力光スペクトルの変化を示す図である。 図31は、比較形態に係るレーザ装置の出力光スペクトルを示す図である。 図32は、実施の形態6に係るレーザ装置の出力光スペクトルを示す図である。 図33は、実施の形態6に係るレーザ装置の出力光スペクトルの変化を示す図である。 図34は、実施の形態6および比較形態に係るレーザ装置の出力光パワーと戻り光のパワーとの関係を示す図である。 図35は、実施の形態6および比較形態に係るレーザ装置の出力光パワーとSRS/Signal比との関係を示す図である。 図36は、実施の形態6および比較形態に係るレーザ装置のSRS/Signal比と戻り光のパワーとの関係を示す図である。 図37は、制御装置を備えるレーザ装置の構成を示す図である。 図38は、図37に示す光ファイバレーザの構成を示す図である。 図39は、実施の形態6に係るレーザ装置の構成において、光ファイバレーザの数を増減した場合のレーザ装置の出力光パワーの変化を示す図である。 図40は、実施の形態6に係るレーザ装置の出力光スペクトルの別の一例を示す図である。 図41は、実施の形態7に係るレーザ装置の模式的な構成図である。 図42は、実施の形態8に係るレーザ装置において用いる光ファイバレーザの具体的な構成図である。
以下に、図面を参照して本発明に係るレーザ装置および加工装置の実施の形態を詳細に説明する。なお、本発明は、これらの実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更実施の形態が可能である。
(実施の形態1)
図1は、実施の形態1に係るレーザ装置の模式的な構成図である。レーザ装置100は、シングルモード光ファイバレーザ110と、マルチモード光ファイバ120と、光コネクタ130とを備える。
シングルモード光ファイバレーザ110は、基底モードであるシングルモードのレーザ光を出力する。ここで、シングルモードとは横シングルモードを意味する。
プロセス光ファイバであるマルチモード光ファイバ120は、シングルモード光ファイバレーザ110の出力側最終段に位置する出力側シングルモード光ファイバ110aに融着接続されている。図中「×」の記号は光ファイバ同士の融着接続部C1を示している。マルチモード光ファイバ120のコア径はたとえば50μm、開口数(Numerical Aperture:NA)はたとえば0.2、長さはたとえば1m以上である。出力側シングルモード光ファイバ110aのコア径はたとえば11μm、NAはたとえば0.07である。すなわち、マルチモード光ファイバ120は、出力側シングルモード光ファイバ110aと比べて、コア径およびNAが大きいものである。
光コネクタ130は、シングルモード光ファイバレーザ110が出力し、マルチモード光ファイバ120が伝搬したレーザ光を出力光L100として出力する。光コネクタ130の光出射端面はマルチモード光ファイバ120の光軸に垂直であり、たとえば反射率が0.5%程度以下となるようにAR(Anti-Reflection)コートが施されている。
図2は、図1に示すシングルモード光ファイバレーザ110の具体的な構成図である。図2に示すように、シングルモード光ファイバレーザ110は、光合波器15aと、複数の半導体励起レーザ16aと、光ファイバブラッググレーティング(FBG)17aと、増幅用光ファイバ18aと、FBG17bと、光合波器15bと、複数の半導体励起レーザ16bと、増幅用光ファイバ18bとを備えている。各要素は適宜光ファイバで接続されている。図中「×」の記号は光ファイバ同士の融着接続部を示している。シングルモード光ファイバレーザ110の出力側最終段は出力側シングルモード光ファイバ110aである。
光合波器15aは、たとえばTFB(Tapered Fiber Bundle)で構成されている。光合波器15aは、複数の半導体励起レーザ16aから出力された、波長が例えば915nmの励起光を合波し、増幅用光ファイバ18aへ出力する。
増幅用光ファイバ18aは、石英系ガラスからなるコア部に増幅物質であるイッテルビウム(Yb)イオンが添加され、コア部の外周には石英系ガラスからなる内側クラッド層と樹脂等からなる外側クラッド層とが順次形成されたダブルクラッド型の光ファイバである。なお、増幅用光ファイバ18aのコア部はNAがたとえば0.08であり、波長1084nmの光をシングルモードで伝搬するように構成されている。増幅用光ファイバ18aの長さはたとえば25mである。増幅用光ファイバ18aのコア部の吸収係数は、たとえば波長1084nmにおいて200dB/mである。また、コア部に入力された励起光から発振するレーザ光へのパワー変換効率はたとえば70%である。
FBG17aは、中心波長が例えば1084nmであり、中心波長およびその周辺の約2nmの幅の波長帯域における反射率が約100%であり、波長915nmの光はほとんど透過する。また、FBG17bは、中心波長がFBG17aと略同じである例えば1084nmであり、中心波長における反射率が10%〜30%程度であり、反射波長帯域の半値全幅が約1nmであり、波長915nmの光はほとんど透過する。
したがって、FBG17a、17bは、波長1084nmの光に対して、増幅用光ファイバ18aを挟んで光ファイバ共振器を構成する。
光合波器15bも、たとえばTFBで構成されており、複数の半導体励起レーザ16bから出力された、波長が例えば915nmの励起光を合波し、増幅用光ファイバ18bへ出力する。
増幅用光ファイバ18bも、増幅用光ファイバ18aと同様の構成および長さを有するダブルクラッド型の光ファイバである。
高出力のレーザ光をシングルモード光ファイバで長距離伝送させた場合、コア径が小さいことに由来してコア内のエネルギー密度が高くなり、誘導ラマン散乱等の非線形効果が非常に大きく現れる場合がある。これに伴い、エネルギー効率の低下や戻り光の増大等が引き起こされる場合がある。
これに対して、レーザ装置100では、シングルモード光ファイバレーザ110に、よりコア径が大きいマルチモード光ファイバ120が接続しているので、コア内のエネルギー密度が小さくなる。このため、マルチモード光ファイバ120の代わりにシングルモード光ファイバを用いた場合よりも、光ファイバ中の非線形効果が低減しつつ、高出力のレーザ光をより長距離伝送させることができる。
また、NAが小さい出力側シングルモード光ファイバ110a側からNAが大きなマルチモード光ファイバ120側へレーザ光が伝搬するので、融着接続損失が小さくなる。これによって、光のエネルギー損失が小さくなる。また、特に光ファイバレーザの出力側では、レーザ光の強度が高いため、シングルモード光ファイバ同士の融着接続部で生じる数%程度の接続損失でも大きな発熱を生じる場合があるが、レーザ装置100ではこの発熱量を小さくすることができる。
図3は、図1に示す融着接続部C1の例1の詳細を示す図である。図3に示すように、出力側シングルモード光ファイバ110aはコア部110aa、クラッド部110ab、被覆110acを備えている。マルチモード光ファイバ120はコア部120a、クラッド部120b、被覆120cを備えている。軸AX1はマルチモード光ファイバ120のコア部120aの中心軸を示している。
この例1では、出力側シングルモード光ファイバ110aと、マルチモード光ファイバ120とは、コア部の中心軸同士を略一致させて融着接続している。中心軸同士間の距離は、マルチモード光ファイバ120のコア部120aの中心の、クラッド部120bの中心からの偏心量以内であることが望ましく、より小さいことが好ましい。このような融着接続によって、マルチモード光ファイバ120の多数の伝搬モードの中で、基底モードを支配的に励振させることが可能となる。このようにマルチモード光ファイバ120の基底モードを支配的に励振することで、マルチモード光ファイバ120から出力される出力光L100のビーム品質の劣化は抑制される。
ここで、ビーム品質は、たとえばM(エムスクエア)値で表すことができる(たとえば、非特許文献2参照)。理想的なシングルモードのTEM00ビームはM=1である。Mが1に近づくにつれ、ビーム品質は良好になり、集光によって回折限界に近い小さなサイズのビームスポットが得られる。このようにビームスポットが小さいレーザ光を用いて切断加工を行うと加工精度が向上する。本実施の形態1では、M値が1に近いシングルモード光ファイバレーザ110の出力するレーザ光は、マルチモード光ファイバ120を伝搬した後も、M値がほとんど劣化(増加)しないまま出力される。これにより、金属材料や箔の切断等、微小なビームスポットを必要とする加工に好適なレーザ光を得ることができる。
また、例1では、出力側シングルモード光ファイバ110aとマルチモード光ファイバ120とで、クラッド径が等しいので、各光ファイバの偏心量が小さければ、各クラッド部の外径を合わせるだけで、コア部の中心軸同士を略一致させる融着が容易に実現される。
図4は、図1に示す融着接続部C1の例2の詳細を示す図である。例2に示すように、出力側シングルモード光ファイバ110aとマルチモード光ファイバ120とで、クラッド径が異なっていてもよい。なお、図3、4の例では、コア部110aaがマルチモード光ファイバ120に向かって拡径しないように融着接続することが好ましい。このような融着接続は、融着接続部C1近傍を局所的に加熱することで実現される。なお、このようにコア部110aaがマルチモード光ファイバ120に向かって拡径はしないように融着接続することによって、融着接続部C1におけるビーム品質の劣化はより抑制される。
ここで、実施例1として、図1に示す構成のレーザ装置を作製した。なお、光合波器15a、15bとして(18+1)×1のTFBを用いた。また、各FBG17a、17bの中心波長は1084nmとした。さらに、マルチモード光ファイバ120として長さ25m、コア径50μm、NA0.2の光コネクタ(エンドキャップ)付きのマルチモード光ファイバを用いた。
また、比較例1として、実施例1のレーザ装置において、マルチモード光ファイバをシングルモード光ファイバに置き換えた構成のレーザ装置を作製した。置き換えたシングルモード光ファイバは、光コネクタ(エンドキャップ)付きであり、長さ10m、コア径11μm、NA0.07であった。そして、実施例1と比較例1の光コネクタからのレーザ光出力強度を500Wに設定し、出力されたレーザ光のビーム品質を測定した。その結果、比較例1ではM=1.07であり、実施例1ではM=4.08であった。また、ビーム品質は、マルチモード光ファイバの長さが20m以上ではあまり変化がなく、たとえば50mでも同等のビーム品質を得ることができることが確認された。
つぎに、実施例1および比較例1の出力されたレーザ光のスペクトルを測定した。図5は、実施例1および比較例1の出力光スペクトルを示す図である。縦軸は、波長1084nmの主要ピーク値で規格化した規格化光パワーである。波長約1140nmのピークは誘導ラマン散乱光である。図5から明らかなように、比較例1の誘導ラマン散乱光の強度は、主要ピークから約15dB低い程度であったが、実施例1の誘導ラマン散乱光の強度は、主要ピークから約30dBも低くかった。すなわち、実施例1では、比較例1よりも非線形効果が大幅に低減されていることが確認された。
上記のように、レーザ出力の主要ピーク値に対する、誘導ラマン散乱光成分のピーク値の上限を約15dBダウン程度とした場合、比較例1の構成であればシングルモード光ファイバの長さは10m程度が最長となる。これに対して、実施例1の構成であればマルチモード光ファイバの長さが25mであっても誘導ラマン散乱光成分を大幅に抑制できる。むろん、主要ピークに対して15dBダウン程度の誘導ラマン散乱成分を許容すれば、実施例1の構成では更に長いマルチモード光ファイバを用いることができるのは明らかである。
(実施の形態2)
図6は、本発明の実施の形態2に係る加工装置の模式的な構成図である。図6に示すように、加工装置1000は、実施の形態1に係るレーザ装置100と、レーザ装置100の光コネクタ130が接続される加工ヘッド200とを備える。
加工ヘッド200は、コリメートレンズ210と、集光レンズ220と、ガス導入口230とを備えている。
この加工装置1000では、加工ヘッド200のコリメートレンズ210が、レーザ装置100の光コネクタ130から出力された出力光L100を平行光にする。集光レンズ220は、平行光にされた出力光L100を不図示のステージに載置された加工ワークWの表面に集光する。ここで、集光された出力光L100を加工ワークWの表面で相対的に移動させることによって、加工ワークWは出力光L100の光エネルギーが変換して発生した熱によって切断される。ここで、出力光L100によって加工ワークWを切断したときに、加工ワークWが溶解した溶解物であるドロスが発生する。この加工装置1000では、加工ヘッド200が、ガス導入口230から導入されたアシストガスGを先端面240に形成されたノズルから加工ワークWの表面に吹き付ける。これによってドロスが除去され、加工速度や加工品質が向上する。
ここで、図6に示す構成の加工装置を作製し、加工ワークとしてのステンレス鋼板を切断する実験を行った。この実験では、レーザ装置として実施例1のレーザ装置を用い、光コネクタからのレーザ光出力強度を450Wに設定した。また、切断するステンレス鋼板の厚さは0.5mmとした。加工ヘッドの集光レンズとして焦点距離fが100mmのものを用いた。アシストガスとしてはOガスを用い、ノズル径が1mmのノズルから1MPaの圧力でステンレス鋼板に吹き付けた。また、20mm/minの切断速度で切断を行った。
図7は、加工装置によるステンレス鋼板の切断面の写真を示す図である。図7に示すように、切断面は滑らかであり、良好な状態であった。このように、実施例1のM値が4.08のレーザ光を出力するレーザ装置を用いて切断を行うことによって、ステンレス鋼板に良好な切断を施すことができることを確認した。
なお、図6の加工装置1000において、加工ヘッド200のコリメートレンズ210と集光レンズ220との間にミラーやプリズムなどの反射手段を設けて、出力光L100の光路を曲げるようにしてもよい。
つぎに、図1に示す融着接続部C1の別の例について説明する。
図8、図9は、図1に示す融着接続部C1の例3、例4の詳細を示す図である。図8、9は、それぞれ、出力側シングルモード光ファイバ110aのコア部110aaがマルチモード光ファイバ120に向かって拡径するテーパ部110adを有する点が、図3、4のそれぞれと異なっているが、その他の点は同様である。このような融着接続は、マルチモード光ファイバ120に接続される出力側シングルモード光ファイバ110aの端面部付近を加熱し、コア部110aa内のドーパントを熱拡散させることで実現される。
このようなテーパ部110adを有することによって、出力側シングルモード光ファイバ110aとマルチモード光ファイバ120との融着接続損失はより低減される。テーパ部110adの拡径したコア径は、マルチモード光ファイバ120のコア部120aのコア径よりも小さくてもよいし、両者を略一致させてもよい。
図10、11は、図1に示す融着接続部の例5、6の詳細を示す図である。図10、11は、それぞれ、出力側シングルモード光ファイバ110aのコア部110aaの中心軸とマルチモード光ファイバ120のコア部120aの中心軸とを互いにずらして融着接続されている点が、図3、4のそれぞれと異なっているが、その他の点は同様である。
このような融着接続によって、マルチモード光ファイバ120の多数の伝搬モードの中で、基底モード以外の高次モードを主に励振させることが可能となる。このようにマルチモード光ファイバ120の基底モード以外の高次モードを主に強く励振することで、マルチモード光ファイバ120から出力される出力光L100のビーム品質を故意に低下させることができる。ビーム品質を低下させると、集光後のビームスポットはより大きくなるため、溶接や表面処理などの加工において、より効果的に加工に使用することができるレーザ光を得ることができる。
(実施の形態3)
図12は、実施の形態3に係るレーザ装置の模式的な構成図である。実施の形態3に係るレーザ装置300では、シングルモード光ファイバレーザ110の出力側シングルモード光ファイバ110aとマルチモード光ファイバ120とが空間光学系によって光学結合されている点が、レーザ装置100とは異なる。
レーザ装置300は、空間光学部310を備えている。空間光学部310は、出力側シングルモード光ファイバ110aの先端に設けられた光コネクタ310aと、マルチモード光ファイバ120の先端に設けられた光コネクタ310bと、光コネクタ310aと光コネクタ310bとの間に配置されたコリメートレンズ310c、集光レンズ310dとを備えており、空間結合系を構成している。
空間光学部310は、出力側シングルモード光ファイバ110aとマルチモード光ファイバ120と互いのコア部110aa、120aの中心軸間距離、端面間距離、軸の傾きのうち少なくとも1つが調整可能な機構が実装されていることが好ましい。たとえば、図12では、光コネクタ310bが上下、左右、前後に移動可能であり、かつ傾斜させることが可能に構成されている。出力側シングルモード光ファイバ110aとマルチモード光ファイバ120との中心軸間距離、端面間距離、及び軸の傾きを調整することで、マルチモード光ファイバ120の光コネクタ130より出力される出力光L100のビーム品質を調整することが可能となる。
なお、光コネクタ310bは、入射端面近傍を回転中心にして傾斜させる構成にすると、角度調整したときに軸ずれが発生しないので好ましい。
互いのコア部110aa、120aの中心軸間距離や軸間の相対傾き角を十分に小さくし、端面間距を空間結合系に対して適切な値とすることによって、マルチモード光ファイバ120の基底モードを支配的に励振することができる。これによって、ビーム品質を大きく損なうことなく光学結合が可能となる。また、これとは逆に、中心軸間距離や軸間の相対傾き角を大きくすることによって、ビーム品質を劣化させることが可能になる。このように、レーザ装置300では、外部光学系の調整(集光レンズの交換等を含む)を行うことなく、出力光L100の集光ビーム径の調整が可能となる。その結果、レーザ装置300は、1台のレーザ装置で様々なアプリケーションへ対応することが可能な装置となる。
図13、14は、空間結合部におけるビームの入力状態の例を示す図である。図13では、出力側シングルモード光ファイバ110aから出力され、コリメートレンズ310cで平行光とされたレーザ光は、集光レンズ310dによって集光されてレーザビームLB1としてマルチモード光ファイバ120のコア部120aに入力される。
図13では、レーザビームLB1は、マルチモード光ファイバ120のコア部120aの中心軸である軸AX1に一致させて入力される。これによって、マルチモード光ファイバ120の基底モードが支配的に励振されるので、マルチモード光ファイバ120から出力される出力光L100のビーム品質の劣化は抑制される。
図14では、レーザビームLB1は、軸AX1に対して傾斜されて入力される。これによって、マルチモード光ファイバ120の基底モード以外の高次モードが主に励振されるので、出力光L100のビーム品質を故意に低下させることができる。
(実施の形態4)
図15は、実施の形態4に係るレーザ装置の模式的な構成図である。レーザ装置400は、マルチモード光ファイバレーザ410と、マルチモード光ファイバ420と、光コネクタ430とを備える。
マルチモード光ファイバレーザ410は、マルチモードのレーザ光を出力する。マルチモード光ファイバレーザ410の構成は、たとえば、図2に示すシングルモード光ファイバレーザ110の構成において、FBG17a、17b、および増幅用光ファイバ18a、18bをマルチモード光ファイバで構成したものである。マルチモード光ファイバレーザ410の出力側最終段は出力側マルチモード光ファイバ410aである。
プロセス光ファイバであるマルチモード光ファイバ420は、出力側マルチモード光ファイバ410aに融着接続されている。図中「×」の記号は光ファイバ同士の融着接続部C2を示している。マルチモード光ファイバ420のコア径はたとえば100μm、NAはたとえば0.2、長さはたとえば1m以上である。出力側マルチモード光ファイバ410aのコア径はたとえば50μm、NAはたとえば0.2である。すなわち、マルチモード光ファイバ420は、出力側マルチモード光ファイバ410aと比べて、コア径が大きく、NAが同じものである。なお、マルチモード光ファイバ420のNAは、出力側マルチモード光ファイバ410aのNAよりも大きくてもよい。
光コネクタ430は、マルチモード光ファイバレーザ410が出力し、マルチモード光ファイバ420が伝搬したレーザ光を出力光L200として出力する。光コネクタ430の光出射端面はマルチモード光ファイバ420の光軸に垂直であり、たとえば反射率が0.5%程度以下となるようにARコートが施されている。
レーザ装置400では、マルチモード光ファイバレーザ410に、よりコア径が大きいマルチモード光ファイバ420が接続しているので、コア内のエネルギー密度が小さくなる。このため、光ファイバ中の非線形効果が低減しつつ、高出力のレーザ光をより長距離伝送させることができる。
図16は、図15に示す融着接続部C2の例1の詳細を示す図である。図16に示すように、出力側マルチモード光ファイバ410aはコア部410aa、クラッド部410ab、被覆410acを備えている。マルチモード光ファイバ420はコア部420a、クラッド部420b、被覆420cを備えている。軸AX2はマルチモード光ファイバ420のコア部420aの中心軸を示している。
この例1では、出力側マルチモード光ファイバ410aと、マルチモード光ファイバ420とは、コア部の中心軸同士を略一致させて融着接続している。中心軸同士間の距離は、マルチモード光ファイバ420のコア部420aの中心の、クラッド部420bの中心からの偏心量以内であることが望ましく、より小さいことが好ましい。このような融着接続によって、レーザ光が出力側マルチモード光ファイバ410aからマルチモード光ファイバ420に移る際に光の伝搬モードが変化することが抑制され、ビーム品質の劣化が抑制される。
また、例1では、出力側マルチモード光ファイバ410aとマルチモード光ファイバ420とで、クラッド径が等しいので、各光ファイバの偏心量が小さければ、各クラッド部の外径を合わせるだけで、コア部の中心軸同士を略一致させる融着が容易に実現される。
図17は、図15に示す融着接続部C2の例2の詳細を示す図である。例2に示すように、出力側マルチモード光ファイバ410aとマルチモード光ファイバ420とで、クラッド径が異なっていてもよい。なお、図16、17の例では、コア部410aaがマルチモード光ファイバ420に向かって拡径しないように融着接続することが好ましい。なお、このようにコア部410aaがマルチモード光ファイバ420に向かって拡径はしないように融着接続することによって、融着接続部C2における光の伝搬モードの変化はより抑制される。
図18、図19は、図15に示す融着接続部C2の例3、例4の詳細を示す図である。図18、19は、それぞれ、出力側マルチモード光ファイバ410aのコア部410aaがマルチモード光ファイバ420に向かって拡径するテーパ部410adを有する点が、図16、17のそれぞれと異なっているが、その他の点は同様である。
このようなテーパ部410adを有することによって、出力側マルチモード光ファイバ410aとマルチモード光ファイバ420との融着接続損失はより低減される。テーパ部410adの拡径したコア径は、マルチモード光ファイバ420のコア部420aのコア径よりも小さくてもよいし、両者を略一致させてもよい。
図20、21は、図15に示す融着接続部C2の例5、6の詳細を示す図である。図20、21は、それぞれ、出力側マルチモード光ファイバ410aのコア部410aaの中心軸とマルチモード光ファイバ420のコア部420aの中心軸とを互いにずらして融着接続されている点が、図16、17のそれぞれと異なっているが、その他の点は同様である。
このような融着接続によって、レーザ光が出力側マルチモード光ファイバ410aからマルチモード光ファイバ420に移る際に光の伝搬モードが変化し、これによってビーム品質が劣化する。このように、マルチモード光ファイバ420から出力される出力光L200のビーム品質を故意に低下させることができる。その結果、集光後のビームスポットはより大きくなるため、溶接や表面処理などの加工において、より効果的に加工に使用することができるレーザ光を得ることができる。
(実施の形態5)
図22は、実施の形態5に係るレーザ装置の模式的な構成図である。実施の形態5に係るレーザ装置500では、光ファイバレーザ410の出力側マルチモード光ファイバ410aとマルチモード光ファイバ420とが空間光学系によって光学結合されている点が、レーザ装置400とは異なる。
レーザ装置500は、空間光学部510を備えている。空間光学部510は、出力側マルチモード光ファイバ410aの先端に設けられた光コネクタ510aと、マルチモード光ファイバ420の先端に設けられた光コネクタ510bと、光コネクタ510aと光コネクタ510bとの間に配置されたコリメートレンズ510c、集光レンズ510dとを備えており、空間結合系を構成している。
空間光学部510は、出力側マルチモード光ファイバ410aとマルチモード光ファイバ420と互いのコア部410aa、420aの中心軸間距離、端面間距離、軸の傾きのうち少なくとも1つが調整可能な機構が実装されていることが好ましい。たとえば、図22では、光コネクタ510bが上下、左右、前後に移動可能であり、かつ傾斜させることが可能に構成されている。出力側マルチモード光ファイバ410aとマルチモード光ファイバ420との中心軸間距離、端面間距離、及び軸の傾きを調整することで、マルチモード光ファイバ420の光コネクタ430より出力される出力光L200のビーム品質を調整することが可能となる。
互いのコア部410aa、420aの中心軸間距離や軸間の相対傾き角を十分に小さくし、端面間距を空間結合系に対して適切な値とすることによって、ビーム品質を大きく損なうことなく光学結合が可能となる。また、これとは逆に、中心軸間距離や軸間の相対傾き角を大きくすることによって、ビーム品質を劣化させることが可能になる。このように、レーザ装置500では、外部光学系の調整(集光レンズの交換等を含む)を行うことなく、出力光L200の集光ビーム径の調整が可能となる。その結果、レーザ装置500は、1台のレーザ装置で様々なアプリケーションへ対応することが可能な装置となる。
図2に示すシングルモード光ファイバレーザ110は、FBG17aと17bとで構成された光共振器を有するレーザ発振部とその後段に設けられた光増幅部とを有するいわゆるMOPA(Master Oscillator Power Amplifier)型である。しかし、本発明の実施の形態に係るシングルモード光ファイバレーザやマルチモード光ファイバレーザは図2の構成に限られず、図23に示す構成のように光増幅部が無い構成でもよい。図2、23に示す光ファイバレーザは後方励起方式であるが、前方励起方式や双方向励起方式の構成としてもよい。また、本発明の実施の形態に係る光ファイバレーザは、CW(Continuous Wave)発振を行うものでもよいし、パルス駆動を行うものでもよい。
また、マルチモード光ファイバレーザとしては、図24に示す構成の光ファイバレーザ110Bのように、複数のシングルモード光ファイバレーザ110Baと、光合波器110Bbと、マルチモード光ファイバ110Bcとを備える構成でもよい。ここで、シングルモード光ファイバレーザ110Baは、たとえば図2に示すシングルモード光ファイバレーザ110の構成を有するものである。光合波器110Bbは、たとえばTFBである。マルチモード光ファイバ110Bcは、光ファイバレーザ110Bの出力側最終段の出力側マルチモード光ファイバである。光ファイバレーザ110Bは、複数のシングルモード光ファイバレーザ110Baが出力するシングルモードレーザ光を、光合波器110Bbで合波して、マルチモード光ファイバ110Bcからマルチモードレーザ光として出力するものである。
(実施の形態6)
図25は、実施の形態6に係るレーザ装置の模式的な構成図である。レーザ装置600は、4つの光ファイバレーザ10と、7本のデリバリ光ファイバ20と、光合波器30と、出力光ファイバ40と、光コネクタ50とを備える。
4つの光ファイバレーザ10は、それぞれシングルモードのレーザ光L1を出力する。
7本のデリバリ光ファイバ20は、シングルモード光ファイバであり、光合波器30の入力ポートに接続している。7本のデリバリ光ファイバ20のうち光ファイバレーザ10に接続した4つのデリバリ光ファイバ20は、光合波器30にレーザ光L1をシングルモードで伝搬する。デリバリ光ファイバ20のコア径はたとえば11μmである。
光合波器30は、たとえば合波すべき光が入力される入力ポートが7ポートであるTFBで構成されている。光合波器30は、4つのデリバリ光ファイバ20が伝搬したレーザ光L1を合波し、出力光ファイバ40へ出力する。
出力光ファイバ40は、マルチモード光ファイバであり、光合波器30が合波したレーザ光L1をマルチモードで伝搬する。出力光ファイバ40のコア径はたとえば50μm、クラッド径はたとえば330μmである。
光コネクタ50は、合波されて出力光ファイバ40が伝搬したレーザ光L1を出力光L2として出力する。光コネクタ50の光出射端面は出力光ファイバ40の光軸に垂直であり、たとえば反射率が0.5%程度以下となるようにARコートが施されている。
図26は、図1に示す光ファイバレーザ10の具体的な構成図である。図26に示すように、光ファイバレーザ10は、LED(Light Emitting Diode)11と、光バンドパスフィルタ12と、光カプラ13と、光検出器14aと、光合波器15aと、複数の半導体励起レーザ16aと、FBG17aと、増幅用光ファイバ18aと、FBG17bと、光合波器15bと、複数の半導体励起レーザ16bと、増幅用光ファイバ18bと、光検出器14bとを備えている。各要素は適宜光ファイバで接続されている。また、図中「×」の記号は光ファイバ同士の融着接続部を示している。また、増幅用光ファイバ18bの出力側から先の部分は、デリバリ光ファイバ20に含まれる。したがって、デリバリ光ファイバ20の長さは、増幅用光ファイバ18bの出力側から測った長さである。
LED11は、例えば赤色である可視光を出力する。光バンドパスフィルタ12は、LED11からの可視光の波長を透過帯域に含み、レーザ光L1および後述するラマン散乱光の波長を阻止帯域に含む透過特性を有する。光カプラ13は、紙面右側から伝搬されてきた光(戻り光)の一部(たとえば1%〜10%)を分岐して光検出器14aに導入する。ここで、光検出器14aは、戻り光として、レーザ光L1のうち反射等により戻ってきた成分や、ラマン散乱光を受光するが、主にラマン散乱波長の光のみを光検出器14aが受光するように、光カプラ13と光検出器14aとの間にWDM(Wavelength Division Multiplexing)カプラやフィルタを設けてもよい。または、ラマン散乱波長の光のみを透過するフィルタを光検出器14aに備えてもよい。あるいは、光カプラ13として、主にラマン散乱波長の光のみを光検出器14a側に分岐する特性を有するWDMカプラを用いてもよい。光検出器14aはたとえばフォトダイオードである。
光合波器15aは、たとえばTFBで構成されている。光合波器15aは、複数の半導体励起レーザ16aから出力された、波長が例えば915nmの励起光を合波し、増幅用光ファイバ18aへ出力する。
増幅用光ファイバ18aは、石英系ガラスからなるコア部に増幅物質であるイッテルビウム(Yb)イオンが添加され、コア部の外周には石英系ガラスからなる内側クラッド層と樹脂等からなる外側クラッド層とが順次形成されたダブルクラッド型の光ファイバである。なお、増幅用光ファイバ18aのコア部はNAがたとえば0.08であり、波長1084nmの光をシングルモードで伝搬するように構成されている。増幅用光ファイバ18aの長さはたとえば25mである。増幅用光ファイバ18aのコア部の吸収係数は、たとえば波長1084nmにおいて200dB/mである。また、コア部に入力された励起光から発振するレーザ光へのパワー変換効率はたとえば70%である。
FBG17aは、中心波長が例えば1084nmであり、中心波長およびその周辺の約2nmの幅の波長帯域における反射率が約100%であり、波長915nmの光はほとんど透過する。また、FBG17bは、中心波長がFBG17aと略同じである例えば1084nmであり、中心波長における反射率が10%〜30%程度であり、反射波長帯域の半値全幅が約1nmであり、波長915nmの光はほとんど透過する。
したがって、FBG17a、17bは、波長1084nmの光に対して、増幅用光ファイバ18aを挟んで光ファイバ共振器を構成する。
光合波器15bも、たとえばTFBで構成されており、複数の半導体励起レーザ16bから出力された、波長が例えば915nmの励起光を合波し、増幅用光ファイバ18bへ出力する。
増幅用光ファイバ18bも、増幅用光ファイバ18aと同様の構成および長さを有するダブルクラッド型の光ファイバである。
光検出器14bはたとえばフォトダイオードであり、光ファイバレーザ10の出力側の融着接続部の近傍に配置されている。
つぎに、レーザ装置600の動作について説明する。まず、半導体励起レーザ16aは励起光を出力する。光合波器15aは、半導体励起レーザ16aから出力された励起光を合波し、増幅用光ファイバ18aへ出力する。
増幅用光ファイバ18aでは、励起光によってコア部のYbイオンが励起され、波長1084nmを含む帯域の光を発光する。波長1084nmの発光は、増幅用光ファイバ18aの光増幅作用とFBG17a、17bによって構成される光共振器の作用とによってレーザ発振する。
つぎに、増幅用光ファイバ18bは、光合波器15bによって、発振したレーザ光と半導体励起レーザ16aからの励起光とが入力されて、レーザ光を増幅する。増幅されたレーザ光はレーザ光L1として光ファイバレーザ10から出力する。レーザ光L1のパワーはたとえば550Wである。
このように、光ファイバレーザ10はMOPA構造を有している。
また、光ファイバレーザ10において、波長1084nmのレーザ光が通過する光ファイバはこのレーザ光をシングルモードで伝搬するように構成されている。
デリバリ光ファイバ20は、各光ファイバレーザ10から出力されたレーザ光L1を伝搬する。
光合波器30は、レーザ光L1を合波し、出力光ファイバ40へ出力する。出力光ファイバ40は、光合波器30が合波したレーザ光L1をマルチモードで伝搬する。
光コネクタ50は、出力光ファイバ40が伝搬したレーザ光L1を出力光L2として出力する。出力光L2のパワーはたとえば2000Wである。
光ファイバレーザ10が出力するレーザ光L1のパワーは、光検出器14bが近傍の融着接続部からのレーザ光L1の漏洩光を受光することによってモニタされる。
なお、LED11は、レーザ光L1を出力する前に光コネクタ50から可視光を出力して加工対象にマーカとして照射する。これによって、レーザ加工等を行う際の出力光L2の照射位置が決定される。また、LED11は、光バンドパスフィルタ12によって、余分な戻り光が入力されて破損することから保護されている。また、戻り光の一部のパワーは光カプラ13によって分岐されて光検出器14aに導入される。これによって、戻り光のパワーがモニタされる。
光ファイバレーザ10およびデリバリ光ファイバ20において、レーザ光L1はシングルモードで伝搬するので、レーザ光L1のビーム形状はガウシアンであり、レーザ加工等に適した品質のよいものとなっている。
また、出力光ファイバ40はマルチモード光ファイバであり、十分に大きなコア径を有するので、高パワーのレーザ光L1を効率よく合波でき、かつ合波しても光学非線形現象が発生しにくくなっている。出力光ファイバ40がレーザ光L1をマルチモード伝搬するものであっても、合波する前のレーザ光L1のビーム形状がガウシアンであるため、出力光L2のビーム品質も良いものとなる。
上述したように、光ファイバレーザ10およびデリバリ光ファイバ20においては、レーザ光L1はシングルモードで伝搬するようにそのコア径等が設計されている。そのため、光ファイバレーザ10およびデリバリ光ファイバ20においてレーザ光L1に起因するラマン散乱光が発生する。個々の光ファイバレーザ10およびデリバリ光ファイバ20において発生したラマン散乱光L3は光合波器30に入力し、合波される。
ここで、本発明者らが精査したところ、レーザ装置600のように複数の光ファイバレーザを合波する構成とした場合に、個々の光ファイバレーザおよびこれに接続したデリバリ光ファイバにおいて発生するラマン散乱光の強度の合計からは予想できない程度の強度のラマン散乱光が発生する場合があることを確認した。この場合、光ファイバレーザのレーザ光強度を増加させていくと誘導ラマン散乱(SRS:Stimulated Raman Scattering)が起こり、ラマン散乱光の強度が急激に増加する場合がある。その原因の一つは、ラマン散乱光が光コネクタの光出射端面で反射されて光ファイバレーザ側に戻り、ラマン散乱光に対する光共振器が形成されためであると考えられる。
このように誘導ラマン散乱が起こってラマン散乱光のパワーが高くなると、光ファイバレーザの光出力側とは反対側に高パワーのラマン散乱光が戻り、光カプラ、光バンドパスフィルタ、LED等の光部品が破損したり、ファイバヒューズが発生したりするおそれがある。また、ラマン散乱光により発生する熱エネルギーを処理するための放熱構造が大型化、複雑化する等、レーザ装置の構成が複雑化するおそれがある。
これに対して、レーザ装置600では、デリバリ光ファイバ20を所定の長さよりも短くすることによってラマン散乱光L3のパワーを小さくしている。これによって、上記問題の発生が抑制される。
すなわち、レーザ装置600では、FBG17a、17bで構成される光ファイバレーザ10の光共振器の外の後段に配置されたデリバリ光ファイバ20の長さを制限している。これによって、レーザ装置600において、デリバリ光ファイバ20をラマン増幅媒体として含み、光コネクタ50の光出射端面を反射体とするラマン増幅に対する光共振器を構成している場合に、デリバリ光ファイバ20によるラマン利得が所定値以下に抑制される。その結果、レーザ光L1を合波した後のラマン散乱光の急激な増大が防止される。なお、ラマン散乱光の波長における光コネクタ50の光出射端面のARコートの反射率を、レーザ光L1の波長における反射率と同等以下とすれば、ラマン散乱光の急激な増加をさらに抑制することができるので、さらに好ましい。
したがって、レーザ装置600は高出力かつ信頼性が高いレーザ装置となる。
以下、比較形態に係るレーザ装置との比較によって実施の形態6に係るレーザ装置600をより具体的に説明する。図27は、比較形態に係るレーザ装置の模式的な構成図である。図27に示すように、比較形態に係るレーザ装置600Aは、実施の形態6に係るレーザ装置600において、7本のデリバリ光ファイバ20を7本のデリバリ光ファイバ20Aに置き換え、光ファイバレーザ10の数を3に減少した構成を有する。デリバリ光ファイバ20Aはシングルモード光ファイバであり、そのコア径はたとえば11μmである。また、3つの光ファイバレーザ10は、それぞれシングルモードのレーザ光L1Aを出力する。光コネクタ50からはレーザ光L1Aが合波された出力光L2Aが出力される。個々の光ファイバレーザ10およびデリバリ光ファイバ20Aにおいて発生したラマン散乱光L3Aが光合波器30に入力する。
図28は、レーザ装置600のデリバリ光ファイバ20とレーザ装置600Aのデリバリ光ファイバ20Aとの相違を説明する図である。図28に示すように、デリバリ光ファイバ20はデリバリ光ファイバ20Aよりも長さが長さLだけ短い。デリバリ光ファイバ20Aの長さはたとえば10mである。長さLはたとえば3.5mである。したがって、デリバリ光ファイバ20の長さはたとえば6.5mである。
図29は、比較形態に係るレーザ装置600Aの出力光パワーとSRS/Signal比および戻り光のパワーとの関係を示す図である。なお、出力光パワーは、光コネクタ50から出力される出力光L2Aのパワーである。また、SRS/Signal比とは、出力光ファイバ40の出力端でのラマン散乱光L3Aのパワーの合計値と、出力光L2Aのパワーとの比であり、光コネクタ50からの光出力を測定することによって測定することができる。また、戻り光のパワーとは、光検出器14aのモニタ結果にもとづく、光ファイバレーザ10において光合波器15aから光カプラ13側へと出力する戻り光のパワーである。
図29に示すように、出力光パワーを増加させるにつれて、SRS/Signal比および戻り光のパワーは増加するが、出力光パワーが1327Wの場合にSRS/Signal比および戻り光のパワーは急激に増大した。
図30は、レーザ装置600Aの出力光スペクトルの変化を示す図である。波長1084nmのピークが出力光L2Aであり、波長約1140nmのピークがラマン散乱光L3Aである。図30において、縦軸は出力光L2Aのピーク値で規格化した規格化光パワーである。図30に示すように、出力光L2Aのパワーを1077Wから1327Wに増加させるにつれてラマン散乱光L3Aのパワーが急激に増大し、これとともに戻り光のパワーも急激に増大したため、出力光L2Aのパワーを1327Wよりも増大させることが困難であった。
図31、図32は、それぞれレーザ装置600A、レーザ装置100の出力光スペクトルを示す図である。図31では、出力光L2Aのパワーを1255Wとしている。図32では、出力光L2のパワーを1689Wとしている。図31、32から明らかなように、レーザ装置600では、出力光L2のパワーを、レーザ装置600Aでは困難であった1327Wより大きい値にすることが可能であった。また、このようにレーザ装置600Aよりも出力光L2のパワーを高くしたにもかかわらず、波長約1140nmのラマン散乱光L3のピーク値は、図31のラマン散乱光L3Aのピーク値よりも8dBも小さかった。
図33は、レーザ装置600の出力光スペクトルの変化を示す図である。波長1084nmのピークが出力光L2であり、波長約1140nmのピークがラマン散乱光L3である。図33に示すように、出力光L2のパワーを増加させるにつれてラマン散乱光L3のピーク値が急激に増大したが、図30の場合とは異なり、出力光L2のパワーを2005Wまで増大させることが可能であった。
図34は、実施の形態6に係るレーザ装置600および比較形態に係るレーザ装置600Aの出力光パワーと戻り光のパワーとの関係を示す図である。図34に示すように、レーザ装置600Aの場合、出力光パワーが1327Wで戻り光のパワーが急激に増大している。なお、出力光パワーを1327Wよりも増加させようとしたところ戻り光のパワーが3000mWに近い値となり、LED等が破損するおそれがあったため、それ以上増加させなかった。これに対して、レーザ装置100の場合は、出力光パワーを1800Wまで増加させても戻り光のパワーの急激な増大は発生せず、かつ2005Wまで増加させても戻り光のパワーは2500mWよりも低かった。
図35は、実施の形態6に係るレーザ装置600および比較形態に係るレーザ装置600Aの出力光パワーとSRS/Signal比との関係を示す図である。図35に示すように、レーザ装置600、600Aのいずれにおいても、SRS/Signal比が約−30dBを境界値として、境界値を超えるとSRS/Signal比が急激に増大し、誘導ラマン散乱が発生することが確認された。
図36は、実施の形態6に係るレーザ装置600および比較形態に係るレーザ装置600AのSRS/Signal比と戻り光のパワーとの関係を示す図である。図36に示すように、レーザ装置600とレーザ装置600Aとの構成の差異にもかかわらず、SRS/Signal比が約−30dBを境界値として、境界値を超えたときから戻り光のパワーが急激に増大することが確認された。
図36に示すように、ラマン散乱光抑制部としてのデリバリ光ファイバ20は、出力光ファイバ40の光出力端でのラマン散乱光L3のパワーの合計値とレーザ光L1のパワーの合計値(すなわち出力光L2のパワー)との比であるSRS/Signal比が急激に増大する境界値以下になるような長さにすることが好ましい。これによって、戻り光のパワーが急激に増大することを抑制することができる。なお、境界値としては−30dBに限られず、SRS/Signal比と戻り光のパワーとの関係に応じて、たとえば−20dB〜−40dBとしてもよい。
なお、安全のために、光検出器14aにおいて、SRS/Signal比が線形の変化から急激に増大する境界値を超えてある所定値になることをモニタしたら、半導体励起レーザ16a、16bの出力を停止することが好ましい。本発明者らは、SRS/Signal比が急激に増大する境界値を超えると、FBG17aよりも後端側(LED11)への戻り光パワーが急激に増大してファイバヒューズ発生のおそれが急激に増大することを発見した。そこで、光検出器14aのモニタ結果に応じて半導体励起レーザ16a、16bの出力を停止することによって、ファイバヒューズの発生をより好適に防止することができる。なお、半導体励起レーザ16a、16bの出力を停止すべきSRS/Signal比の所定値については、たとえば出力光L2のパワーに応じて適宜設定することができる。
図37は、制御装置を備えるレーザ装置の構成を示す図である。図38は、図37に示す光ファイバレーザ10の構成を示す図である。レーザ装置700は、図25に示すレーザ装置600の構成に制御装置710を追加した構成を有する。レーザ装置700では、制御装置710は、各光ファイバレーザ10の光検出器14aおよび半導体励起レーザ16a、16bに接続している。制御装置710は、各光ファイバレーザ10の光検出器14aによる受光パワーを用いて、各光ファイバレーザ10の半導体励起レーザ16a、16bを制御することができ、レーザ装置700の動作を制御することができる。
また、この他に、図34に示されたような、出力光パワーの増加に対する戻り光パワーの増加割合(勾配)、図35に示されたような、出力光パワー(W)の増加に対するSRS/Signal比(dB)の増加割合、図36に示されたような、SRS/Signal比(dB)の増加に対する戻り光パワー(mW)の増加割合、といったパラメータの少なくともいずれか一つを制御装置710が監視し、当該パラメータが急激に増大することを光検出器14aで検知したときに半導体励起レーザ16a、16bの出力を停止するようにしても良い。このような増加割合は、近接する2出力条件の間でSRSや出力光パワーなどを測定し、線形補間することなどによって求めることができる。
また、当該制御は、複数の光ファイバレーザ10のうち、少なくともいずれか一つの光検出器14aが上述のパラメータの急激な増大を検知した時に、検知した光検出器14aを有する光ファイバレーザ10若しくは全ての光ファイバレーザ10の半導体励起レーザ16a、16bを停止するように行っても良い。
図39は、実施の形態6に係るレーザ装置600の構成において、光ファイバレーザ10の数を増減した場合のレーザ装置600の出力光パワーの変化を示す図である。なお、図39に示す出力光パワーはSRS/Signal比が−30dBのときの値である。図39に示すように、光ファイバレーザ10の数を増減させることによって、戻り光のパワーの急激な増大を確実に抑制して信頼性を高めつつ、所望の高い出力光パワーを実現することができる。たとえば、光ファイバレーザ10の数を7とすれば、約3000Wの出力光パワーのレーザ装置100を実現することができる。
図40は、実施の形態6に係るレーザ装置の出力光スペクトルの別の一例を示す図である。図40では、光ファイバレーザ10のうちの1つを、交換前よりもラマン散乱光L3の強度が−5dBだけ低い別の光ファイバレーザ10に交換したものである。また、図40では、出力光L2のパワーを約2000Wとしている。図33では、出力光L2のパワーを2005Wにした場合に、ラマン散乱光L3のピークが約−14dBである。これに対して、図40では、出力光L2のパワーを約2000Wとしながら、ラマン散乱光L3のピークが約−25dBと、図33の場合よりも約−11dBだけ大幅に低く抑制されている。
(実施の形態7)
つぎに、本発明の実施の形態7について説明する。図41は、実施の形態7に係るレーザ装置の模式的な構成図である。図41に示すように、実施の形態7に係るレーザ装置600Bは、実施の形態7に係るレーザ装置600において、7本のデリバリ光ファイバ20を7本のデリバリ光ファイバ20Bに置き換え、光ファイバレーザ10に接続した各デリバリ光ファイバ20Bに光減衰フィルタ60を介挿した構成を有する。
4つの光ファイバレーザ10は、それぞれシングルモードのレーザ光L1Bを出力する。光コネクタ50からはレーザ光L1Bが合波された出力光L2Bが出力される。個々の光ファイバレーザ10およびデリバリ光ファイバ20Bにおいて発生したラマン散乱光L3Bが光合波器30に入力する。
ここで、光減衰フィルタ60はラマン散乱光L3Bを減衰させるように構成されているので、戻り光のパワーの急激な増大が抑制される。
光減衰フィルタ60としては、レーザ光L1Bおよび出力光L2Bの波長である1084nmを透過帯域に含み、ラマン散乱光L3Bの波長である約1140nmを阻止帯域に含む光バンドパスフィルタを用いることが好ましい。また、この光バンドパスフィルタとしては、出力光ファイバ40の出力端でのラマン散乱光L3Bのパワーの合計値とレーザ光L1Bのパワーの合計値(すなわち出力光L2Bのパワー)との比であるSRS/Signal比が急激に増大する境界値以下になるような透過特性であることが好ましい。これによって、戻り光のパワーが急激に増大することを抑制することができる。なお、境界値としては−30dBに限られず、SRS/Signal比と戻り光のパワーとの関係に応じて、たとえば−20dB〜−40dBとしてもよい。
また、デリバリ光ファイバ20Bの長さについては、光減衰フィルタ60によってラマン散乱光L3Bを十分に抑制することによって、実施の形態6におけるデリバリ光ファイバ20より長くしてもよい。
(実施の形態8)
つぎに、本発明の実施の形態8について説明する。実施の形態8に係るレーザ装置は、図27に示した比較形態に係るレーザ装置600Aにおいて、光ファイバレーザ10を別の光ファイバレーザに置き換えた構成を有するので、以下では置き換えた光ファイバレーザの構成について具体的に説明する。
図42は、実施の形態8に係るレーザ装置において用いる光ファイバレーザの具体的な構成図である。図42に示す光ファイバレーザ10Cと図27に示す光ファイバレーザ10とを比較すると、光ファイバレーザ10Cは、光合波器15a、15bと、これらに接続した複数の半導体励起レーザ16a、16bとが、増幅用光ファイバ18cを双方向励起する構成である点で光ファイバレーザ10とは異なる。なお、光ファイバレーザ10Cの場合は、デリバリ光ファイバ20の長さは、光合波器15bの出力側から測った長さである。
増幅用光ファイバ18cは、増幅用光ファイバ18aと同様の構成を有するダブルクラッド型の光ファイバであり、その長さはたとえば25mである。
光ファイバレーザ10Cでは、双方向励起構成によって、2つの光合波器15aから、全ての半導体励起レーザ16a、16bからの励起光を増幅用光ファイバ18cに入力させるので、より高いパワーのレーザ光L1Cを出力することができる。また、MOPA構造である光ファイバレーザ10と比較すると、増幅用光ファイバ18cの全長は、光ファイバレーザ10の増幅用光ファイバ18aと増幅用光ファイバ18bとの合計の全長と比較して短く、この光ファイバレーザ10Cの場合は1/2の長さである。その結果、光ファイバレーザ10Cの全長も短くなるので、内部で発生するラマン散乱光のパワーも抑制される。これによって、戻り光のパワーの急激な増大が抑制される。
増幅用光ファイバ18cの長さとしては、SRS/Signal比が急激に増大する境界値以下になるような長さであることが好ましい。これによって、戻り光のパワーが急激に増大することを抑制することができる。なお、境界値としては−30dBに限られず、SRS/Signal比と戻り光のパワーとの関係に応じて、たとえば−20dB〜−40dBとしてもよい。また、増幅用光ファイバ18cの長さの代わりに、例えばコア径やコア部と内側クラッド層との比屈折率差を調整して、SRS/Signal比が境界値以下になるようにしてもよい。
なお、実施の形態6、7では、複数の光ファイバレーザ10、複数のデリバリ光ファイバ20、および複数の光減衰フィルタ60はそれぞれ互いに同じ構成を有するが、本発明はこれに限定されず、互いに異なる構成の光ファイバレーザ、デリバリ光ファイバ、または光減衰フィルタを使用してもよい。
また、実施の形態8では、レーザ装置600Aの全ての光ファイバレーザ10を光ファイバレーザ10Cに置き換えているが、少なくとも1つの光ファイバレーザ10を光ファイバレーザ10Cに置き換えた構成としてもよい。
また、上記実施の形態により本発明が限定されるものではない。上述した各構成要素を適宜組み合わせて構成したものも本発明に含まれる。たとえば、実施の形態1〜5のレーザ装置において、光ファイバレーザの出力側最終段に位置する出力側光ファイバが、プロセス光ファイバであるマルチモード光ファイバの光出力端でのラマン散乱光のパワーの合計値とレーザ光のパワーの合計値との比が急激に大きくなる境界値以下となる長さを有するように構成してもよい。また、各実施の形態に係るレーザ装置は、図37に示すような、ラマン散乱光の強度をもとにレーザ装置の動作を制御することができる制御装置を備えていてもよい。また、さらなる効果や変形例は、当業者によって容易に導き出すことができる。よって、本発明のより広範な態様は、上記の実施の形態に限定されるものではなく、様々な変更が可能である。
以上のように、本発明は、高出力のレーザ装置およびこれを用いた加工装置に適用して好適なものである。
10、10C、110B、410 光ファイバレーザ
12 光バンドパスフィルタ
13 光カプラ
14a、14b 光検出器
15a、15b、30、110Bb 光合波器
16a、16b 半導体励起レーザ
17a、17b FBG
18a、18b、18c 増幅用光ファイバ
20、20A、20B デリバリ光ファイバ
40 出力光ファイバ
50、130、310a、310b、510a、510b、430 光コネクタ
60 光減衰フィルタ
100、300、400、500、600A、600B、700 レーザ装置
110a 出力側シングルモード光ファイバ
110aa、120a、410aa、420a コア部
110ab、120b、410ab、420b クラッド部
110ac、120c、410ac、420c 被覆
110ad、410ad テーパ部
110、110Ba シングルモード光ファイバレーザ
110Bc、120、220、420 マルチモード光ファイバ
200 加工ヘッド
210、310c、510c コリメートレンズ
220、310d、510d 集光レンズ
230 ガス導入口
240 先端面
310、410 空間光学部
410 マルチモード光ファイバレーザ
410a 出力側マルチモード光ファイバ
710 制御装置

Claims (4)

  1. コア部に増幅物質が添加された増幅用光ファイバをそれぞれ有しており、基底モードのレーザ光を出力する複数の光ファイバレーザと、
    前記複数の光ファイバレーザが出力する前記レーザ光を合波する光合波器と、
    前記光合波器の出力端に接続され、前記光ファイバレーザの出力側最終段に位置する光ファイバと比べて、コア径が大きく、開口数が大きいマルチモード光ファイバであるプロセス光ファイバと、
    を備え、
    前記プロセス光ファイバの出力側端部は、光出射端面が前記プロセス光ファイバの光軸に垂直でありかつARコートが施された光コネクタが設けられており、
    前記プロセス光ファイバからの出力光パワーの増加に対する前記光ファイバレーザへの戻り光の戻り光パワーの増加割合、前記出力光パワーの増加に対する、前記プロセス光ファイバから出力されるラマン散乱光パワーと前記出力光パワーとの比であるSRS/signal比の増加割合、および前記SRS/signal比の増加に対する前記戻り光パワーの増加割合の少なくとも一つを監視し、前記監視したパラメータが急激に増大することを検知したときに前記光ファイバレーザの励起光の出力を停止することを特徴とするレーザ装置。
  2. 前記ARコートは、前記レーザ光によって発生するラマン散乱光の波長での反射率が、前記レーザ光の波長での反射率と同等以下にされていることを特徴とする請求項1に記載のレーザ装置。
  3. 前記光ファイバレーザは、シングルモード光ファイバレーザであることを特徴とする請求項1に記載のレーザ装置。
  4. 請求項1に記載のレーザ装置と、
    前記レーザ装置の前記プロセス光ファイバの光出力端側に接続された加工ヘッドと、
    を備えることを特徴とする加工装置。
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