JP2021096370A - ビーム品質制御装置、及びこれを用いるレーザ装置 - Google Patents

ビーム品質制御装置、及びこれを用いるレーザ装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 安定して所望のビーム品質の光を得ることができるビーム品質制御装置、及びこれを用いるレーザ装置を提供すること。【解決手段】 ビーム品質制御装置70は、コア51及びクラッド53を有する光ファイバ50と、光ファイバ50の外周面の少なくとも一部に面接触し、クラッド53の熱膨張係数とは異なる熱膨張係数を有する応力付与部80と、応力付与部80の温度を制御する温度制御部90と、を備える。応力付与部80は、当該応力付与部80がクラッド53に付与する外力の分布がクラッド53の周方向において不均一となるように、温度制御部90による温度の変化によって収縮または膨張する。【選択図】 図3

Description

本発明は、ビーム品質制御装置、及びこれを用いるレーザ装置に関する。
レーザ装置は、集光性に優れ、パワー密度が高く、小さなビームスポットとなる光が得られることから、レーザ加工分野、医療分野等の様々な分野で用いられている。以下に、レーザ装置の一例として、レーザ加工分野に用いられるレーザ加工機について説明する。
例えば、レーザ加工機が対象物を出射光であるレーザ光によって切断する場合には、当該レーザ加工機は、切断の精度を高めるために、レーザ光のパワー密度を上げ、レーザ光のスポット径を小さくし、対象物の狭い範囲にレーザ光を照射することが好ましい。
これに対して、例えば、レーザ加工機が対象物をレーザ光によって溶接する場合には、当該レーザ加工機は、溶接の均一性を高めるために、レーザの密度を下げ、レーザ光のスポット径を大きくし、対象物の広い範囲にレーザ光を照射することが好ましい。
このようなレーザ加工においては、加工速度や加工品質などの加工性能を向上する上で、レーザ光のビーム品質を加工の用途に応じて変更することが重要である。
例えば、特許文献1及び特許文献2には、加工の用途に応じてビーム品質を変更するレーザ装置が開示される。特許文献1では、レーザ光を出射する上流側の光ファイバと複数の光導波層を有する下流側の光ファイバとの間において楔状のガラス部材が抜き差しされる。また、特許文献2では、上流側の光ファイバと下流側の光ファイバとの間にレーザ光を偏向するレンズが配置されている。特許文献1及び特許文献2では、上流側の光ファイバと下流側の光ファイバとは、空間内において光学的に結合されている。また、ガラス部材またはレンズによって、下流側の光ファイバに入射するレーザ光の入射位置が変わり、下流側の光ファイバを伝搬する光のモード等が変化し得る。つまり、下流側の光ファイバを伝搬するレーザ光のビーム品質が変化し得る。
特許第6244308号明細書 国際公開2011/124671号
特許文献1及び特許文献2に記載のレーザ装置では、空間内で光のモードが制御される。この場合、ガラス部材やレンズの位置や向きの僅かな変化によって、下流側の光ファイバにレーザ光が入射する位置が大きく変化してしまう。このようなガラス部材やレンズの位置や向きの僅かな変化は、振動や環境温度の変化等により容易に起こり得る。従って、振動や環境温度の変化等により、下流側の光ファイバを伝搬する光のビーム品質が大きく変化する傾向がある。このため、特許文献1及び特許文献2に記載のレーザ装置は、安定して所望のビーム品質の光を得難い。
そこで、本発明は、安定して所望のビーム品質の光を得ることができるビーム品質制御装置、及びこれを用いるレーザ装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明のビーム品質制御装置は、コア及び前記コアの外周面を囲うクラッドを有する光ファイバと、前記光ファイバの外周面の少なくとも一部に面接触し、前記クラッドの熱膨張係数とは異なる熱膨張係数を有する応力付与部と、前記応力付与部の温度を制御する温度制御部と、を備え、前記応力付与部は、当該応力付与部が前記クラッドに付与する外力の分布が前記クラッドの周方向において不均一となるように、前記温度制御部による前記温度の変化によって収縮または膨張することを特徴とする。
このようなビーム品質制御装置では、応力付与部の温度が温度制御部によって変化すると、応力付与部は収縮または膨張する。本ビーム品質制御装置では、応力付与部がクラッドに付与する外力がクラッドの周方向において不均一に変化するため、コアにかかる応力の分布がコアの周方向において不均一となり、コアの屈折率の分布が変化し、コアを伝搬する光のモードが変化し得る。このコアにかかる応力を温度で制御することで、所望のビーム品質の光を得ることができる。このように、本発明のビーム品質制御装置では、光ファイバ内でビーム品質を制御させるため、振動や環境温度の変化等が生じても、空間内にレンズが配置されることでビーム品質が制御される場合と比べて、安定して所望のビーム品質の光を得ることができる。
また、前記ビーム品質制御装置は、主面上に前記応力付与部が配置され、前記温度制御部に熱的に接続される板状の熱伝導部材をさらに備え、前記熱伝導部材は、前記温度制御部と前記応力付与部との間において熱を伝導することが好ましい。
温度制御部が発熱する場合、温度制御部の熱は、熱伝導部材の平面方向において熱伝導部材全体に渡って伝導され易くなり、熱伝導部材から主面上の応力付与部に伝導され易くなり得る。また、温度制御部が吸熱する場合、応力付与部の熱は、熱伝導部材の平面方向において熱伝導部材全体に渡って伝導され易くなり、応力付与部から熱伝導部材に伝導され易くなり得る。これにより、応力付与部の温度は変化し易くなり、応力付与部の応力の大きさは応力付与部の温度によって変化し易くなり得る。従って、このビーム品質制御装置によれば、熱伝導部材が配置されていない場合に比べて、応力付与部の応力の大きさを変化させ易くすることができる。
さらに、前記温度制御部は、前記熱伝導部材と熱的に接続されるペルチェ素子を有することが好ましい。
一般的に、ペルチェ素子において電流が所定の方向に流れると、ペルチェ素子の一方の面の温度は上昇し、他方の面の温度は下降する。この場合において、熱伝導部材が一方の面に配置されると、熱は一方の面から熱伝導部材を介して応力付与部に伝達され、応力付与部の温度はペルチェ素子によって上昇する。また、電流が上記とは逆の方向に流れると、一方の面の温度は下降し、他方の面の温度は上昇する。この場合において、熱伝導部材が一方の面に配置されると、熱は応力付与部から熱伝導部材を介してペルチェ素子に伝達され、応力付与部の温度はペルチェ素子によって下降する。このように、応力付与部の温度はペルチェ素子によって変化し、応力付与部の応力の大きさは応力付与部の温度によって制御され得る。従って、このビーム品質制御装置によれば、ペルチェ素子によって応力付与部の応力の大きさを制御することができる。
また、前記温度制御部は、ヒートポンプと、前記ヒートポンプによって温度が変化する流体が流れ、前記熱伝導部材を貫通し、前記流体によって前記応力付与部の前記温度を変化させる流路部と、を有することが好ましい。
この場合、ヒートポンプが流体の温度を制御すると、応力付与部の温度は熱伝導部材を介して流体によって変化し、応力付与部の応力の大きさは応力付与部の温度によって制御され得る。従って、このビーム品質制御装置によれば、流路部によって応力付与部の応力の大きさを制御することができる。
また、前記応力付与部は、前記光ファイバの前記外周面に面接触する接触面と前記接触面から離れている前記応力付与部の外周面との間の厚みが不均一な樹脂から成ることが好ましい。
この場合、樹脂の温度が変化することで、クラッドに付与される外力の大きさにばらつきが生じ、コアにかかる応力の分布はコアの周方向において不均一となり得る。
また、前記樹脂の温度が所定の温度よりも低い場合に、前記樹脂は、収縮して前記クラッドに引張応力を付与し、前記樹脂の前記温度が前記所定の温度よりも高い場合に、前記樹脂は、膨張して前記クラッドに圧縮応力を付与することが好ましい。
この場合、温度制御部は、樹脂の温度を制御することによって樹脂の収縮または膨張を制御し得、樹脂の収縮または膨張によって応力を制御し得る。
また、ビーム品質制御装置は、前記応力付与部の少なくとも一部を囲う枠部材をさらに備え、前記枠部材の熱膨張係数は、前記応力付与部の熱膨張係数よりも小さいことが好ましい。
この場合、応力付与部は、膨張すると枠部材に向かう広がりを枠部材によって抑制されるため、枠部材が配置されていない場合に比べてクラッドに向かって強い外力でクラッドを押圧し得る。これにより応力付与部は、枠部材が配置されていない場合に比べて、大きい圧縮応力をクラッドに付与することができる。
また、前記枠部材は、金属から成ることが好ましい。
一般的に、熱は、金属を伝導し易いため、枠部材を介して応力付与部に伝導され易くなり得る。従って、このビーム品質制御装置によれば、枠部材が配置されていない場合に比べて、応力付与部の応力を早く変化させることができる。
また、前記応力付与部は、板部材と、前記板部材に立設され、前記光ファイバを挟み込む一対の壁部材と、を有し、前記板部材は、前記一対の壁部の並び方向において収縮または膨張し、前記一対の壁部材は、前記板部材の収縮によって前記クラッドに圧縮応力を付与し、前記板部材の膨張によって前記圧縮応力の付与を解放することが好ましい。
この場合、一対の壁部材は、収縮によってクラッドにクラッドの径方向における両側から応力である圧縮応力を付与し、膨張によって圧縮応力の付与を解放し得る。これにより、コアにかかる応力の分布はコアの周方向において不均一となり、コアを伝搬する光のモードが変化し得る。このコアにかかる応力を温度で制御することで、所望のビーム品質の光を得ることができる。このように、このビーム品質制御装置では、光ファイバ内でビーム品質を制御させるため、振動や環境温度の変化等が生じても、空間内にレンズが配置されることでビーム品質が制御される場合と比べて、安定して所望のビーム品質の光を得ることができる。
また、本発明のレーザ装置は、上記に記載のいずれかのビーム品質制御装置と、光を出射する光源と、を備え、前記光ファイバの前記コアには、前記光が伝搬することが好ましい。
この場合、レーザ装置は、ビーム品質制御装置によって制御されたビーム品質の光を対象物に照射し得る。上記のように、このビーム品質制御装置では、振動や環境温度の変化等が生じても、安定して所望のビーム品質の光を得ることができる。従って、本レーザ装置によれば、安定して所望のビーム品質の光を対象物に照射することができる。
また、本発明のレーザ装置は、上記に記載のいずれかのビーム品質制御装置と、励起光を出射する励起光源とを備え、前記光ファイバには、前記励起光により励起される活性元素により増幅される光が伝搬することが好ましい。
この場合のレーザ装置としては、例えば、MO−PA(Master Oscillator Power Amplifier)型のレーザ装置や共振器型のレーザ装置を挙げることができ、当該レーザ装置は、ビーム品質制御装置によって制御されたビーム品質の光を対象物に照射し得る。上記のように、このビーム品質制御装置では、振動や環境温度の変化等が生じても、安定して所望のビーム品質の光を得ることができる。従って、本レーザ装置によれば、安定して所望のビーム品質の光を対象物に照射することができる。
また、前記レーザ装置は、前記活性元素が添加される増幅用光ファイバと、前記増幅用光ファイバの一方側に設けられ、前記活性元素により増幅される前記光の少なくとも一部の波長の光を反射する第1FBGと、前記増幅用光ファイバの他方側に設けられ、前記第1FBGが反射する光のうち少なくとも一部の波長の光を前記第1FBGより低い反射率で反射する第2FBGと、前記第2FBGを透過する光を対象物に向けて出射する出射部と、を備え、前記ビーム品質制御装置は、前記第1FBGと前記出射部との間に配置されてもよい。
また、前記レーザ装置は、前記レーザ装置の用途を前記温度制御部に入力する入力部と、前記用途に応じた前記応力付与部の前記温度を記憶する記憶部と、をさらに備え、前記温度制御部は、前記入力部から前記用途を入力される場合、前記記憶部に記憶される前記応力付与部の前記温度を読み出して、前記応力付与部の前記温度を読み出した前記応力付与部の前記温度に制御することが好ましい。
この場合、レーザ装置は、各用途に適したビーム品質の光を対象物に照射することができる。これにより、各用途に適したビーム品質の光が対象物に照射されない場合に比べて、レーザ装置の加工速度や加工品質等の加工性能が向上し得る。
以上のように、本発明によれば、安定して所望のビーム品質の光を得ることができるビーム品質制御装置、及びこれを用いるレーザ装置を提供することができる。
本発明の第1実施形態におけるレーザ装置を示す図である。 図1のレーザ装置におけるそれぞれの光源を示す図である。 図1のレーザ装置におけるビーム品質制御装置を示す図である。 ビーム品質制御装置の応力付与部が収縮した場合における応力付与部からクラッドへの応力の付与を説明する図である。 ビーム品質制御装置の応力付与部が膨張した場合における応力付与部からクラッドへの応力の付与を説明する図である。 応力付与部の温度とビーム品質の変化量との関係の例を示す図である。 第2実施形態におけるビーム品質制御装置を示す図である。 第3実施形態におけるビーム品質制御装置を示す図である。 第4実施形態におけるレーザ装置の光源を示す図である。
以下、本発明に係るレーザ装置の好適な実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。以下に例示する実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良することができる。また、本発明は、以下に例示する各実施形態における構成要素を適宜組み合わせてもよい。なお、理解の容易のため、それぞれの図において一部が誇張して記載される場合等がある。
(第1実施形態)
図1は、本発明にかかるレーザ装置1を示す図である。図1に示すように、本実施形態のレーザ装置1は、複数の光源2と、それぞれの光源2から出射する光を伝搬する光ファイバ21と、光ファイバ21からの光が入射するデリバリ光ファイバ10と、コンバイナ25と、デリバリ光ファイバ10からの光が入射する光ファイバ50を備えるビーム品質制御装置70と、光ファイバ50の端部に設けられる出射部60とを主な構成として備える。
図2は、レーザ装置1におけるそれぞれの光源2を示す図である。図2に示すように、本実施形態では、それぞれの光源2は、励起光を出射する励起光源40と、励起光源40から出射する励起光が入射し、励起光により励起される活性元素が添加される増幅用光ファイバ30と、を主な構成として備える。また、それぞれの光源2は、増幅用光ファイバ30の一端に接続される光ファイバ31と、光ファイバ31に設けられる第1FBG(Fibber Bragg Gratings)33と、光ファイバ31に励起光を入射するためのコンバイナ35と、増幅用光ファイバ30の他端に接続される光ファイバ32と、光ファイバ32に設けられる第2FBG34と、を主な構成としてさらに備える。増幅用光ファイバ30と第1FBG33と第2FBG34とでファブリ・ペロー(Fabry-Perot)型の共振器が構成され、本実施形態の光源2は共振器型のファイバレーザ装置とされる。
励起光源40は、複数のレーザダイオード41から構成される。励起光源40は、増幅用光ファイバ30に添加される活性元素を励起する波長の励起光を出射する。励起光源40のそれぞれのレーザダイオード41は、励起光用光ファイバ45に接続される。レーザダイオード41から出射する光は、それぞれのレーザダイオード41に光学的に接続される励起光用光ファイバ45を伝搬する。励起光用光ファイバ45としては、例えば、マルチモードファイバを挙げることができ、この場合、励起光は励起光用光ファイバ45をマルチモード光として伝搬する。本実施形態では、励起光の波長は、例えば915nmとされる。
増幅用光ファイバ30は、コアと、コアの外周面を隙間なく囲む内側クラッドと、内側クラッドの外周面を被覆する外側クラッドと、外側クラッドの外周面を被覆する被覆層とから構成されている。本実施形態では、増幅用光ファイバ30のコアは活性元素としてイッテルビウム(Yb)が添加された石英から成り、必要に応じて屈折率を上昇させるゲルマニウム等の元素が添加されている。なお、本実施形態とは異なるが、増幅する光の波長に合わせて、活性元素としてイッテルビウム以外の希土類元素が添加されても良い。このような希土類元素としては、ツリウム(Tm)、セリウム(Ce)、ネオジム(Nd)、ユーロピウム(Eu)、エルビウム(Er)等が挙げられる。さらに活性元素として、希土類元素の他に、ビスマス(Bi)等が挙げられる。また、増幅用光ファイバ30の内側クラッドを構成する材料としては、例えば、何らドーパントが添加されていない純粋石英が挙げられる。なお、内側クラッドに例えばフッ素等の屈折率を低下させる元素が添加されてもよい。また、増幅用光ファイバ30の外側クラッドを構成する材料としては、例えば、内側クラッドより屈折率の低い樹脂が挙げられ、増幅用光ファイバ30の被覆層を構成する材料としては、例えば、外側クラッドを構成する樹脂とは異なる樹脂が挙げられる。増幅用光ファイバ30は、シングルモードファイバとされるが、パワーの大きな信号光が増幅用光ファイバ30のコアを伝搬可能なように、コアの直径がマルチモードファイバと同様とされつつも、シングルモードの光を伝搬する構成とされても良い。また、増幅用光ファイバ30はマルチモードファイバとされても良い。
光ファイバ31は、コアに活性元素が添加されていない点を除き増幅用光ファイバ30と同じ構成とされる。光ファイバ31は、増幅用光ファイバ30の一端に接続されている。従って、増幅用光ファイバ30のコアと光ファイバ31のコアとが光学的に結合し、増幅用光ファイバ30の内側クラッドと光ファイバ31の内側クラッドとが光学的に結合している。
第1FBG33は、増幅用光ファイバ30の一方側に接続される光ファイバ31のコアに設けられている。第1FBG33は、光ファイバ31の長手方向に沿って一定の周期で屈折率が高くなる部分が繰り返されることで構成されている。この周期が調整されることにより、第1FBG33は、励起状態とされた増幅用光ファイバ30の活性元素が放出する光のうち所定の波長帯域の光を反射する。
また、コンバイナ35において、光ファイバ31の内側クラッドに励起光用光ファイバ45のコアが接続されている。こうして、励起光源40と接続される励起光用光ファイバ45と増幅用光ファイバ30の内側クラッドとは、光ファイバ31の内側クラッドを介して、光学的に結合される。
また、コンバイナ35において、光ファイバ31に光ファイバ36が接続されている。光ファイバ36は、例えば、光ファイバ31のコアと同じ直径のコアを有する光ファイバとされる。光ファイバ36の一端は光ファイバ31に接続されており、光ファイバ36のコアと光ファイバ31のコアとが光学的に結合している。また、光ファイバ36のコンバイナ35側と反対側には熱変換部Eが接続されている。
光ファイバ32は、活性元素が添加されていないことを除いて増幅用光ファイバ30のコアと同様のコアと、当該コアの外周面を隙間なく囲み増幅用光ファイバ30の内側クラッドと同様の構成のクラッドと、クラッドの外周面を被覆する被覆層とから構成されている。光ファイバ32は、増幅用光ファイバ30の他端に接続されており、増幅用光ファイバ30のコアと光ファイバ32のコアとが光学的に結合している。
第2FBG34は、増幅用光ファイバ30の他方側に接続される光ファイバ32のコアに設けられている。第2FBG34は、光ファイバ32の長手方向に沿って一定の周期で屈折率が高くなる部分が繰り返されることで構成されている。この構成により、第2FBG34は、第1FBG33が反射する光の少なくとも一部の波長の光を第1FBG33よりも低い反射率で反射する。
また、光ファイバ32の増幅用光ファイバ30側と反対側には、図1に示す光ファイバ21が接続されており、光ファイバ32と光ファイバ21とで1つの光ファイバが構成されている。なお、光ファイバ32が延長されることにより、光ファイバ32の一部が光ファイバ21とされても良い。
それぞれの光ファイバ21のコアは、デリバリ光ファイバ10のコアとコンバイナ25により光学的に結合されている。デリバリ光ファイバ10は、例えばマルチモードの光が伝搬するマルチモードファイバとされる。コンバイナ25は、例えば、テーパ状に加工されたブリッジファイバとされる。この場合、それぞれの光ファイバ21のコアは、コンバイナ25であるブリッジファイバの大口径側の端面に接続され、デリバリ光ファイバ10のコアは、コンバイナ25であるブリッジファイバの小口径側の端面に接続される。こうして、コンバイナ25を介して、それぞれの光ファイバ21のコアとデリバリ光ファイバ10のコアとが光学的に結合される。なお、コンバイナ25は、それぞれの光ファイバ21のコアとデリバリ光ファイバ10のコアとを光学的に結合させるものであれば、上記のブリッジファイバに限らず、例えば、それぞれの光ファイバ21のコアがデリバリ光ファイバ10のコアに直接接続されてもよい。
デリバリ光ファイバ10のコンバイナ25側と反対側には、ビーム品質制御装置70の光ファイバ50が接続されており、デリバリ光ファイバ10と光ファイバ50とで1つの光ファイバが形成されている。なお、デリバリ光ファイバ10が延長されることにより、デリバリ光ファイバ10の一部が光ファイバ50とされても良い。本実施形態では、デリバリ光ファイバ10の構成は、光ファイバ50の構成と同様とされる。第1FBG33から出射部60における光ファイバ31と増幅用光ファイバ30と光ファイバ32,21とデリバリ光ファイバ10と光ファイバ50とには、励起光により励起される活性元素により増幅される光が伝搬する。
出射部60は、光ファイバ50から伝搬された光を対象物等に出射する。出射部60は、例えば、光ファイバ50の後述するコア51の直径よりも大きな直径を有するガラスロッドとされる。なお、出射部60は、光ファイバ50の端部とされてもよいし、光ファイバ50の端部に取り付けられたレンズなどの光学部品とされてもよい。
光ファイバ50を備えるビーム品質制御装置70は、共振器と出射部60との間に配置される。上記したように、共振器は増幅用光ファイバ30と第1FBG33と第2FBG34とから構成されているため、ビーム品質制御装置70は第2FBG34と出射部60との間に配置されればよい。
次に図3を用いて、ビーム品質制御装置70の構成について説明する。図3は、ビーム品質制御装置70を示す図である。
ビーム品質制御装置70の光ファイバ50は、光が伝搬するコア51と、コア51の外周面を全周に渡って囲い、コア51の外周面に隙間なく密着するクラッド53と、クラッド53の外周面を全周に渡って囲い、クラッド53の外周面に隙間なく密着する被覆層55とを有する。例えば、コア51及びクラッド53にはガラスが用いられ、被覆層55には樹脂が用いられる。例えば、コア51は、活性元素が添加されていない点を除き増幅用光ファイバ30のコアと同じ構成とされる。例えば、クラッド53は、増幅用光ファイバ30の内側クラッドと同じ構成とされる。例えば、被覆層55は、増幅用光ファイバ30の被覆層と同じ構成とされる。
また、ビーム品質制御装置70は、応力付与部80と、温度制御部90と、熱伝導部材111と、入力部113と、記憶部115とを有する。
本実施形態では、例えば、応力付与部80は、湿気硬化型の樹脂から成る。この樹脂は、例えば、シリコーン系の樹脂である。また、本実施形態では、熱伝導部材111は、例えば、銅、窒化アルミニウムなどの金属の板部材から成る。
応力付与部80は、被覆層55の外周面を全周に渡って囲い、被覆層55の外周面に隙間なく密着しており、当該外周面に面接触する。別言すると、光ファイバ50の外周面は、応力付与部80に埋設される。被覆層55の外周面に面接触する応力付与部80の接触面と当該接触面から離れている応力付与部80の外周面との間における応力付与部80の厚みは、不均一となっている。別言すると、光ファイバ50の径方向におけるクラッド53の外周面と応力付与部80の外周面との間の距離は、一定ではなく、不均一とされている。このために、例えば、応力付与部80は半楕円形状となっており、熱伝導部材111の平面方向における応力付与部80の長さは熱伝導部材111の厚み方向における応力付与部80の長さよりも長くされている。熱伝導部材111の平面方向における応力付与部80の長さは光ファイバ50の直径よりも十分に長く、熱伝導部材111の厚み方向における応力付与部80の長さは光ファイバ50の直径よりも微小に長くされている。応力付与部80は、光ファイバ50とともに熱伝導部材111の主面に配置されており、光ファイバ50を熱伝導部材111に固定する。例えば、応力付与部80は、光ファイバ50の全長の一部分において光ファイバ50を囲っている。
温度制御部90は、温度制御本体部91と、電源93と、ペルチェ素子95とを有する。
温度制御本体部91には、例えば、マイクロコントローラ、IC(Integrated Circuit)、LSI(Large-scale Integrated Circuit)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)などの集積回路やNC(Numerical Control)装置を用いることができる。また、温度制御部90は、NC装置を用いた場合、機械学習器を用いたものであってもよく、機械学習器を用いないものであってもよい。
温度制御本体部91には、ビーム品質制御装置70を搭載するレーザ装置1の用途が入力部113から入力される。この場合、温度制御本体部91は、記憶部115にアクセスし、記憶部115に記憶されるテーブルからレーザ装置1の用途に応じた応力付与部80の温度を読み出す。
電源93は、応力付与部80の温度がテーブルから読みだされた温度となるように、温度制御本体部91によって電圧を制御される。電源93は、電圧をペルチェ素子95に印加する。
電圧の印加によって、ペルチェ素子95に電流が所定の方向に流れると、ペルチェ素子95の後述する一方の面の温度は上昇し、他方の面の温度は下降する。また、電圧が切り替わり、電流が上記とは逆の方向に流れると、ペルチェ素子95の一方の面の温度は下降し、他方の面の温度は上昇する。ペルチェ素子95の一方の面及び他方の面の温度は、ペルチェ素子95に流れる電流の大きさによって変化する。電流の大きさが変えられることで、ペルチェ素子95の温度の変化の度合いが変化する。電流の大きさが一定だと、ペルチェ素子95の温度は一定となる。電流が流れない場合は、ペルチェ素子95は発熱及び吸熱しない。
ペルチェ素子95の一方の面には、熱伝導部材111が配置されている。上記したように、ペルチェ素子95に電流が所定の方向に流れると、ペルチェ素子95の一方の面の温度は上昇する。この場合、ペルチェ素子95の熱は熱伝導部材111を介して応力付与部80に伝達され、応力付与部80の温度はペルチェ素子95によって上昇する。また、上記したように、電流が上記とは逆の方向に流れると、熱伝導部材111が配置されるペルチェ素子95の一方の面の温度は下降する。この場合、応力付与部80の熱は応力付与部80から熱伝導部材111を介してペルチェ素子95に伝達され、応力付与部80の温度はペルチェ素子によって下降する。
熱伝導部材111の主面には応力付与部80が配置されており、熱伝導部材111の裏面はペルチェ素子95に載置されている。熱伝導部材111は、応力付与部80とペルチェ素子95とに熱的に接続されており、ペルチェ素子95と応力付与部80との間において熱を伝導する。ペルチェ素子95の一方の面の温度が上昇し、他方の面の温度が下降する場合、熱伝導部材111は、ペルチェ素子95から発生した熱を応力付与部80に伝導する。ペルチェ素子95の一方の面の温度が下降し、他方の面の温度が上昇する場合、熱伝導部材111は、応力付与部80の熱をペルチェ素子95に伝導する。
熱伝導部材111の熱膨張係数は、クラッド53の熱膨張係数と応力付与部80の熱膨張係数とよりも大きくされ、被覆層55の熱膨張係数よりも小さくされている。
入力部113は、レーザ装置1を操作する操作者によって操作される。本実施形態では、入力部113は、例えば、切削または溶接といったレーザ装置1の用途を温度制御本体部91に入力する。入力部113は、一般的な入力用の機器であり、例えば、キーボード、マウス等のポインティングデバイス、ボタンスイッチ、ダイヤル等である。入力部113は、操作者が図示しないモニタ等の表示部を目視した状態で表示部に表示される複数の用途から1つのある用途を選択及び入力してもよい。入力部113は、操作者がレーザ装置1を動作させるための各種指令を入力するために用いられてもよい。
記憶部115は、レーザ装置1の用途と用途に対応する応力付与部80の温度との関係を示すテーブルを記憶している。記憶部115は、例えば、メモリである。
次に、応力付与部80による光ファイバ50への応力の付与について説明する。
本実施形態では、応力付与部80の熱膨張係数は、クラッド53の熱膨張係数とは異なる。ここでは、応力付与部80の熱膨張係数は、クラッド53の熱膨張係数よりも大きいものとして説明する。また、応力付与部80の熱膨張係数及びクラッド53の熱膨張係数は、被覆層55の熱膨張係数よりも小さくされている。
本実施形態では、応力付与部80の温度がある所定の温度となっている状態では、応力付与部80は、収縮及び膨張しておらず、引張応力または圧縮応力といった応力を被覆層55を介してクラッド53に付していない状態となっている。また、被覆層55も、応力付与部80と同様に、ある所定の温度下では、収縮及び膨張しておらず、引張応力または圧縮応力といった応力をクラッド53に付していない状態となっている。このような場合、応力付与部80及び被覆層55がクラッド53に付与する外力の分布は、クラッド53の周方向において均一な状態となっている。所定の温度とは、例えば、応力付与部80である湿気硬化型の樹脂が硬化するときの温度である。
例えば、熱伝導部材111が配置されている温度制御部90のペルチェ素子95の一方の面の温度が下降し、ペルチェ素子95の他方の面の温度が上昇すると、応力付与部80の熱は熱伝導部材111を介してペルチェ素子95に伝導される。これにより、応力付与部80の温度は所定の温度よりも下降し、応力付与部80は、所定の温度時に比べて収縮する。このとき、応力付与部80の厚みが薄くなるように、応力付与部80の外周面及び応力付与部80の内周面は互いに向かって近づく。また、被覆層55の熱は応力付与部80と熱伝導部材111とを介してペルチェ素子95に伝導され、被覆層55の温度は所定の温度よりも下降する。このため、被覆層55も、応力付与部80と同様に、所定の温度時に比べて収縮する。
本実施形態では、上記のように応力付与部80の熱膨張係数がクラッド53の熱膨張係数よりも大きいため、応力付与部80は、クラッド53よりも大きく収縮する。そして、図4に示すように、応力付与部80は、応力付与部80の内周面において被覆層55を介してクラッド53を引っ張り、クラッド53に引張応力を付与し得る。
また、本実施形態では、上記のように被覆層55の熱膨張係数が応力付与部80の熱膨張係数及びクラッド53の熱膨張係数よりも大きいため、被覆層55は、応力付与部80及びクラッド53よりも大きく収縮する。この場合、被覆層55の外周面は、クラッド53に向かう収縮を応力付与部80の内周面における収縮によって抑制される。このため、応力付与部80が配置されていない場合に比べて、被覆層55は、クラッド53を強い力で引っ張りし得る。これにより被覆層55は、応力付与部80が配置されていない場合に比べて、大きい引張応力をクラッド53に付与し得る。
また、例えば、熱伝導部材111が配置されている温度制御部90のペルチェ素子95の一方の面の温度が上昇し、ペルチェ素子95の他方の面の温度が下降すると、ペルチェ素子95の熱は熱伝導部材111を介して応力付与部80に伝導される。これにより応力付与部80の温度は所定の温度よりも上昇し、応力付与部80は、所定の温度時に比べて膨張する。このとき、応力付与部80の厚みが厚くなるように、応力付与部80の外周面及び応力付与部80の内周面は互いから遠ざかる。また、ペルチェ素子95の熱は熱伝導部材111及び応力付与部80を介して被覆層55にも伝導され、被覆層55の温度は所定の温度よりも上昇する。このため、被覆層55も、応力付与部80と同様に、所定の温度時に比べて膨張する。
本実施形態では、上記のように応力付与部80の熱膨張係数がクラッド53の熱膨張係数よりも大きいため、応力付与部80は、クラッド53よりも大きく膨張する。そして、図5に示すように、応力付与部80は、応力付与部80の内周面において被覆層55を介してクラッド53を押圧し、クラッド53に圧縮応力を付与し得る。
また、本実施形態では、上記のように被覆層55の熱膨張係数が応力付与部80の熱膨張係数及びクラッド53の熱膨張係数よりも大きいため、被覆層55は、応力付与部80及びクラッド53よりも大きく膨張する。この場合、被覆層55の外周面は、応力付与部80に向かう膨張を応力付与部80の内周面における膨張によって抑制される。このため、応力付与部80が配置されていない場合に比べて、被覆層55は、クラッド53を強い力で押圧し得る。これにより被覆層55は、応力付与部80が配置されていない場合に比べて、大きい圧縮応力をクラッド53に付与し得る。
このように応力付与部80は、応力付与部80の温度によって収縮または膨張し、収縮によって応力である引張応力をクラッド53に付与し、膨張によって応力である圧縮応力をクラッド53に付与し得る。また、被覆層55は、被覆層55の温度によって収縮または膨張し、収縮によって応力である引張応力をクラッド53に付与し、膨張によって応力である圧縮応力をクラッド53に付与し得る。
応力付与部80の収縮の程度は、応力付与部80の温度が所定の温度よりも低くなればなるほど、大きくなる。このため、応力付与部80の引張応力の大きさは、応力付与部80の温度が所定の温度よりも低くなればなるほど、大きくなる。また、応力付与部80の膨張の程度は、応力付与部80の温度が所定の温度よりも高くなればなるほど、大きくなる。このため、応力付与部80の圧縮応力の大きさは、応力付与部80の温度が所定の温度よりも高くなればなるほど、大きくなる。同様に、被覆層55の引張応力の大きさは、被覆層55の温度が所定の温度よりも低くなればなるほど、大きくなる。また、被覆層55の圧縮応力の大きさは、被覆層55の温度が所定の温度よりも高くなればなるほど、大きくなる。
応力付与部80と被覆層55とが引張応力または圧縮応力をクラッドに付与すると、クラッド53における外力の分布がクラッド53の周方向において不均一となる。これによりコア51にかかる応力の分布がコア51の周方向において不均一となり、コア51の屈折率の分布が変化し、コア51を伝搬する光のモードが変化し得る。このように、コア51にかかる応力が温度で制御されると、光ファイバ50内でビーム品質が制御され、所望のビーム品質の光が得られる。
次に図6を用いて、温度制御部90によって制御される応力付与部80の温度と、ビーム品質の変化量との関係の例について説明する。図6は、応力付与部80の温度とビーム品質の変化量との関係の例を示す図である。
ここで、図6にて実線で示すグラフについて説明する。このグラフでは、上記した所定の温度を例えば25℃としている。従って、この場合では、外力の分布はクラッド53の周方向において均一な状態となっており、ビーム品質の変化量は0である。この場合における、応力付与部80の温度とビーム品質の変化量とについて、以下に説明する。
応力付与部80の温度が20℃の場合では応力付与部80の引張応力によってビーム品質の変化量は0.003、応力付与部80の温度が15℃の場合では応力付与部80のより大きな引張応力によってビーム品質の変化量は0.015、となる結果が得られる。また、応力付与部80の温度が30℃の場合では応力付与部80の圧縮応力によってビーム品質の変化量は0.007、応力付与部80の温度が35℃の場合では応力付与部80のより大きな圧縮応力によってビーム品質の変化量は0.025、応力付与部80の温度が40℃の場合では応力付与部80の最も大きな圧縮応力によってビーム品質の変化量は0.047、となる結果が得られる。
次に、図6にて点線で示すグラフについて説明する。このグラフでは、上記した所定の温度を例えば35℃としている。従って、この場合では、外力の分布はクラッド53の周方向において均一な状態となっており、ビーム品質の変化量は0である。この場合における、応力付与部80の温度とビーム品質の変化量とについて、以下に説明する。
応力付与部80の温度が30℃の場合では応力付与部80の引張応力によってビーム品質の変化量は0.003、応力付与部80の温度が25℃の場合では応力付与部80のより大きな引張応力によってビーム品質の変化量は0.015、となる結果が得られる。また、応力付与部80の温度が40℃の場合では応力付与部80の圧縮応力によってビーム品質の変化量は0.007、応力付与部80の温度が45℃の場合では応力付与部80のより大きな圧縮応力によってビーム品質の変化量は0.025、応力付与部80の温度が50℃の場合では応力付与部80の最も大きな圧縮応力によってビーム品質の変化量は0.047、となる結果が得られる。
上記した結果から、応力付与部80の温度が所定の温度よりも低くなればなるほど、引張応力が大きくなり、コア51の屈折率の分布が変化するため、ビーム品質の変化量は大きくなり得る。また、応力付与部80の温度が所定の温度よりも高くなればなるほど、圧縮応力が大きくなり、コア51の屈折率の分布が変化するため、ビーム品質の変化量は大きくなり得る。つまり、応力の大きさは応力付与部80の温度によって制御され、応力付与部80の温度が所定の温度から離れるほどビーム品質の変化量は大きくなり得る。このように、応力付与部80の温度の制御によって、ビーム品質が制御可能となる。
また、例えば、図6にて実線で示すグラフにおいて、所定の温度を例えば30℃としても、応力付与部80の温度がこの所定の温度よりも低くなると、応力付与部80は収縮して引張応力を付与し、応力付与部80の温度がこの所定の温度よりも高くなると、応力付与部80は膨張して圧縮応力を付与することになる。従って、所定の温度がどのような値であっても、応力付与部80の温度が所定の温度に対して変化すると、応力付与部80が収縮または膨張する。これにより、コア51の屈折率の分布が変化するため、ビーム品質が変化することがわかる。
次にレーザ装置1の動作について説明する。
レーザ装置1を使用するための設定段階として、応力付与部80の温度及び被覆層55の温度は所定の温度となっており、応力付与部80及び被覆層55は、収縮及び膨張しておらず、引張応力または圧縮応力といった応力をクラッド53に付していない状態として説明する。このため、応力付与部80及び被覆層55がクラッド53に付与する外力の分布は、クラッド53の周方向において均一な状態となっている。
レーザ装置1を操作する操作者は、切削または溶接といったレーザ装置1の用途を入力部113に入力する。入力部113は、この用途を温度制御部90に入力する。温度制御本体部91は、記憶部115にアクセスし、記憶部115に記憶されるテーブルから用途に応じた応力付与部80の温度を読み出す。温度制御本体部91は、応力付与部80の温度がテーブルから読み出された温度となるように、電源93の電圧を制御する。電源93は電圧をペルチェ素子95に印加し、ペルチェ素子95の一方の面の温度は上昇または下降し、ペルチェ素子95の他方の面の温度は一方の面とは逆に下降または上昇する。
応力付与部80の温度と被覆層55の温度とがペルチェ素子95の一方の面の温度下降によって所定の温度よりも低くなると、応力付与部80及び被覆層55は、収縮によってクラッド53を引っ張り、クラッド53に引張応力を付与する。
応力付与部80の温度と被覆層55の温度とがペルチェ素子95の一方の面の温度上昇によって所定の温度よりも高くなると、応力付与部80及び被覆層55は、膨張によってクラッド53を押圧し、クラッド53に圧縮応力を付与する。
応力付与部80及び被覆層55は、収縮によって応力である引張応力をクラッド53に付与し、膨張によって応力である圧縮応力をクラッド53に付与する。応力付与部80の温度及び被覆層55の温度が所定の温度よりも低くなればなるほど、圧縮応力は大きくなる。また、応力付与部80の温度及び被覆層55の温度が所定の温度よりも高くなればなるほど、引張応力は大きくなる。応力付与部80の温度及び被覆層55の温度は、レーザ装置1の用途に応じて制御される。応力付与部80の温度及び被覆層55の温度によって、応力付与部80の応力の大きさ及び被覆層55の応力の大きさが制御される。
本実施形態では、応力付与部80の温度及び被覆層55の温度が変化すると、クラッド53に付与される応力の大きさが変化し得る。クラッド53に付与される応力の大きさが変化すると、応力付与部80及び被覆層55がクラッド53に付与する外力が変化し、外力の分布はクラッド53の周方向において不均一となり得る。これにより、コア51にかかる応力の分布がコア51の周方向において不均一となり、コア51の屈折率の分布が変化し、コア51を伝搬する光のモードが変化し得る。
上記した設定が終わると、レーザ装置1は以下のように動作する。
それぞれの光源2において、励起光源40のそれぞれのレーザダイオード41から励起光が出射する。励起光源40から出射した励起光は、励起光用光ファイバ45、光ファイバ31を介して、増幅用光ファイバ30の内側クラッドに入射する。増幅用光ファイバ30の内側クラッドに入射した励起光は主にこの内側クラッドを伝搬して、増幅用光ファイバ30のコアを通過する際にコアに添加されている活性元素を励起する。励起状態とされた活性元素は自然放出光を放出し、この自然放出光のうち一部の波長の光が第1FBG33により反射され、反射された光のうち第2FBG34が反射する波長の光が第2FBG34で反射される。このため、第1FBG33と第2FBG34との間、すなわち共振器内を光が往復し、増幅用光ファイバ30のコアを伝搬するときの誘導放出により光が増幅され、レーザ発振状態が生じる。このときの光の波長は、例えば1070nmとされる。そして、増幅された光のうち一部の光は、第2FBG34を透過して光ファイバ32から出射する。この光は、光ファイバ21からコンバイナ25を介してデリバリ光ファイバ10のコアに入射する。
本実施形態では、デリバリ光ファイバ10がマルチモードファイバであれば、デリバリ光ファイバ10のコアに入射した光は、コアをマルチモードで伝搬する。そして、コアを伝搬する光は、デリバリ光ファイバ10から光ファイバ50に伝搬する。このように、励起光により励起される活性元素により増幅される光は、第1FBG33から出射部60における光ファイバ31と増幅用光ファイバ30と光ファイバ32,21とデリバリ光ファイバ10と光ファイバ50とを伝搬する。
光ファイバ50のコア51の屈折率の分布はビーム品質制御装置70によって切断または切削といったレーザ装置1の用途に応じて変化しており、光ファイバ50において光のモードの数は用途に応じて変化する。従って、例えば、用途に応じて、シングルモードの光がマルチモードの光に変わる、またはマルチモードの光がシングルモードの光に変わる。このため、光は、用途に応じた所望のビーム品質を備える。そして、光は、用途に応じた所望のビーム品質を備えた状態で、出射部60から出射されて対象物等に照射される。なお、光ファイバ32,21,50及びデリバリ光ファイバ10それぞれのコアを伝搬する光のパワーは、例えば、1kW以上とされる。
以上のように、本実施形態のビーム品質制御装置70は、コア51及びコア51の外周面を囲うクラッド53を有する光ファイバ50と、光ファイバ50の外周面の少なくとも一部に面接触し、クラッド53の熱膨張係数とは異なる熱膨張係数を有する応力付与部80と、応力付与部80の温度を制御する温度制御部90と、を備える。応力付与部80は、当該応力付与部80がクラッド53に付与する外力の分布がクラッド53の周方向において不均一となるように、温度制御部90による応力付与部80の温度の変化によって収縮または膨張する。
このようなビーム品質制御装置70では、応力付与部80の温度が温度制御部90によって変化すると、応力付与部80は収縮または膨張する。本ビーム品質制御装置70では、応力付与部80がクラッド53に付与する外力がクラッド53の周方向において不均一に変化するため、コア51にかかる応力の分布がコア51の周方向において不均一となり、コア51の屈折率の分布が変化し、コア51を伝搬する光のモードが変化し得る。また本実施形態では、被覆層55が配置されており、被覆層55によってコア51の屈折率の分布がさらに変化し、コア51を伝搬する光のモードが変化し得る。このように、本実施形態のビーム品質制御装置70では、コア51にかかる応力が温度で制御されることで、所望のビーム品質の光を得ることができる。従って、本実施形態のビーム品質制御装置70では、光ファイバ50内でビーム品質を制御させるため、振動や環境温度の変化等が生じても、空間内にレンズが配置されることでビーム品質が制御される場合と比べて、安定して所望のビーム品質の光を得ることができる。
また、本実施形態では、ビーム品質制御装置70は、主面上に応力付与部80が配置され、温度制御部90に熱的に接続される板状の熱伝導部材111をさらに備え、熱伝導部材111は、温度制御部90と応力付与部80との間において熱を伝導する。
温度制御部90が発熱する場合、温度制御部90の熱は、熱伝導部材111の平面方向において熱伝導部材111全体に渡って伝導され易くなり、熱伝導部材111から熱伝導部材111の主面上の応力付与部80に伝導され易くなり得る。また、温度制御部90が吸熱する場合、応力付与部80の熱は、熱伝導部材111の平面方向において熱伝導部材111全体に渡って伝導され易くなり、応力付与部80から熱伝導部材111に伝導され易くなり得る。これにより、応力付与部80の温度は変化し易くなり、応力付与部80の応力の大きさは応力付与部80の温度によって変化し易くなり得る。従って、このビーム品質制御装置70によれば、熱伝導部材111が配置されていない場合に比べて、応力付与部80の応力の大きさを変化させ易くすることができる。
また、本実施形態では、温度制御部90は、熱伝導部材111が配置されるペルチェ素子95を有する。
一般的に、ペルチェ素子95において電流が所定の方向に流れると、ペルチェ素子95の一方の面の温度は上昇し、他方の面の温度は下降する。この場合において、熱伝導部材111が一方の面に配置されると、熱は一方の面から熱伝導部材111を介して応力付与部80に伝達され、応力付与部80の温度はペルチェ素子95によって上昇する。また、電流が上記とは逆の方向に流れると、一方の面の温度は下降し、他方の面の温度は上昇する。この場合において、熱伝導部材111が一方の面に配置されると、熱は応力付与部80から熱伝導部材111を介してペルチェ素子95に伝達され、応力付与部80の温度はペルチェ素子95によって下降する。このように、応力付与部80の温度はペルチェ素子95によって変化し、応力付与部80の応力の大きさは応力付与部80の温度によって制御され得る。従って、このビーム品質制御装置70によれば、ペルチェ素子95によって応力付与部80の応力の大きさを制御することができる。
また、本実施形態では、応力付与部80は、光ファイバ50の外周面に面接触する接触面と接触面から離れている応力付与部80の外周面との間の厚みが不均一な樹脂から成る。
この場合、樹脂の温度が変化することで、クラッド53に付与される外力の大きさにばらつきが生じ、コア51にかかる応力の分布はコア51の周方向において不均一となり得る。
また、本実施形態では、樹脂の温度が所定の温度よりも低い場合に、樹脂は、収縮してクラッド53に引張応力を付与し、樹脂の温度が所定の温度よりも高い場合に、樹脂は、膨張してクラッド53に圧縮応力を付与する。
この場合、温度制御部90は、樹脂の温度を制御することによって樹脂の収縮または膨張を制御し得、樹脂の収縮または膨張によって応力を制御し得る。
また、本実施形態では、レーザ装置1は、ビーム品質制御装置70と、励起光を出射する励起光源40と、を備える。ビーム品質制御装置70の光ファイバ50には、励起光により励起される活性元素により増幅される光が伝搬する。
この場合、レーザ装置1は、ビーム品質制御装置70によって制御されたビーム品質の光を対象物に照射し得る。上記のように、このビーム品質制御装置70では、振動や環境温度の変化等が生じても、安定して所望のビーム品質の光を得ることができる。従って、本レーザ装置1によれば、安定して所望のビーム品質の光を対象物に照射することができる。
また、本実施形態では、レーザ装置1は、活性元素が添加される増幅用光ファイバ30と、増幅用光ファイバ30の一方側に設けられ、活性元素により増幅される光の少なくとも一部の波長の光を反射する第1FBG33と、増幅用光ファイバ30の他方側に設けられ、第1FBG34が反射する光のうち少なくとも一部の波長の光を第1FBG33より低い反射率で反射する第2FBG34と、第2FBG34を透過する光を対象物に向けて出射する出射部60と、を備え、ビーム品質制御装置70は、第2FBG34と出射部60との間に配置されてもよい。
また、本実施形態では、レーザ装置1は、レーザ装置1の用途を温度制御部90に入力する入力部113と、用途に応じた応力付与部の温度を記憶する記憶部115と、をさらに備え、温度制御部90は、入力部113から用途を入力される場合、記憶部115に記憶される応力付与部80の温度を読み出して、応力付与部80の温度を読み出した応力付与部80の温度に制御する。
この場合、レーザ装置1は、各用途に適したビーム品質の光を対象物に照射することができる。これにより、各用途に適したビーム品質の光が対象物に照射されない場合に比べて、レーザ装置1の加工速度や加工品質等の加工性能が向上し得る。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について図7を参照して詳細に説明する。なお、第1実施形態と同一又は同等の構成要素については、特に説明する場合を除き、同一の参照符号を付して重複する説明は省略する。
図7は、本実施形態にかかるビーム品質制御装置70を示す図である。本実施形態では温度制御部90の構成が第1実施形態のそれとは異なり、ビーム品質制御装置70が枠部材117をさらに備える点が第1実施形態のそれとは異なる。
本実施形態の温度制御部90は、温度制御本体部91と、ヒートポンプ97と、流路部99とを有する。
ヒートポンプ97は、温度制御本体部91の制御によって、流路部99を流れる流体を冷却または加熱する。ヒートポンプ97の温度は、温度制御本体部91によって制御される。
流路部99は、熱伝導部材111を貫通しており、光ファイバ50の直下に配置されている。流路部99は、熱伝導部材111に熱的に接続されている。流路部99は、例えば、パイプなどの管である。流路部99には流体が流れており、この流体は例えば液体である。流路部99は、熱伝導部材111の外部に延びており、熱伝導部材111の外部においてヒートポンプ97に熱的に接続されている。流体の温度は、ヒートポンプ97からの熱によって変化する。
また、本実施形態のビーム品質制御装置70は、例えば、金属から成る枠部材117をさらに備える。枠部材117は、熱伝導部材111に載置されており、熱伝導部材111に熱的に接続されている。
枠部材117の断面は凹状となっており、応力付与部80及び光ファイバ50は凹状の枠部材117の内部に配置されている。光ファイバ50を全周に渡って囲う応力付与部80は、枠部材117の内周面に接触しており、枠部材117に熱的に接続されている。枠部材117は、樹脂である応力付与部80を囲う。枠部材117は、応力付与部80の少なくとも一部を囲っていればよい。枠部材117の凹状の断面における内側側面の高さは、光ファイバ50の直径よりも長くされている。枠部材117は、応力付与部80を光ファイバ50に固定する。枠部材117の熱膨張係数は、応力付与部80の熱膨張係数よりも小さくされている。また、応力付与部80が膨張する場合、枠部材117は枠部材117に向かう応力付与部80の広がりを抑制している。
本実施形態では、上記したように、温度制御部90は、ヒートポンプ97と、ヒートポンプ97によって温度が変化する流体が流れ、熱伝導部材111を貫通し、流体によって応力付与部80の温度を変化させる流路部99とを有する。この場合、応力付与部80は、枠部材117と熱伝導部材111とを介して流路部99に熱的に接続されている。ヒートポンプ97が冷却または加熱によって流体の温度を制御すると、応力付与部80の温度は熱伝導部材111を介して流体によって変化し、応力付与部80の応力の大きさは応力付与部80の温度によって制御され得る。従って、このビーム品質制御装置70によれば、流路部99によって応力付与部の応力の大きさを制御することができる。
また、本実施形態では、ビーム品質制御装置70は、応力付与部80の少なくとも一部を囲う枠部材117をさらに備え、枠部材117の熱膨張係数は、応力付与部80の熱膨張係数よりも小さくされている。
この場合、応力付与部80は、膨張すると枠部材117に向かう広がりを枠部材117によって抑制されるため、枠部材117が配置されていない場合に比べてクラッド53に向かって強い外力でクラッド53を押圧し得る。これにより応力付与部80は、枠部材117が配置されていない場合に比べて、大きい圧縮応力をクラッド53に付与することができる。
また、本実施形態では、枠部材117は、金属から成る。
一般的に、熱は、金属を伝導し易いため、枠部材117を介して応力付与部80に伝導され易くなり得る。従って、このビーム品質制御装置70によれば、枠部材117が配置されていない場合に比べて、応力付与部80の応力を早く変化させることができる。
なお、流体の熱は、熱伝導部材111を介して枠部材117にも伝導される。枠部材117の熱膨張係数は、応力付与部80の熱膨張係数よりも低くされている。このため、熱による枠部材117の収縮または膨張は、応力付与部80の収縮または膨張にほとんど影響を与えない。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態について図8を参照して詳細に説明する。なお、第1実施形態と同一又は同等の構成要素については、特に説明する場合を除き、同一の参照符号を付して重複する説明は省略する。
図8は、本実施形態にかかるビーム品質制御装置70を示す図である。本実施形態では応力付与部80の構成が第1実施形態のそれとは異なる。
本実施形態の応力付与部80は、板部材81と、板部材81に立設される一対の壁部材83とを有する。
板部材81は、例えば、銅などの金属から成る。板部材81は、ペルチェ素子95に載置されており、ペルチェ素子95に熱的に接続されている。板部材81は、ペルチェ素子95から伝導される熱によって、一対の壁部材83の並び方向において収縮または膨張する。板部材81の熱膨張係数は、クラッド53の熱膨張係数よりも大きくされている。板部材81は、第1実施形態の熱伝導部材111であってもよい。
壁部材83は、例えば、金属から成る。壁部材83は、板部材81に固定されている。光ファイバ50は、一対の壁部材83に挟み込まれており、壁部材83に接触している。
板部材81の温度がある所定の温度となっている状態では、板部材81は収縮及び膨張しておらず、壁部材83は光ファイバ50を挟み込んで光ファイバ50に接触しているのみである。従って、板部材81は、圧縮応力といった応力を壁部材83介してクラッド53に付していない状態となっている。このような場合、応力付与部80がクラッド53に付与する外力の分布は、クラッド53の周方向において均一な状態となっている。
例えば、温度制御部90のペルチェ素子95の一方の面の温度が下降し、他方の面の温度が上昇すると、板部材81の熱は熱伝導部材111を介してペルチェ素子95に伝導される。これにより、板部材81の温度は所定の温度よりも下降し、板部材81は、所定の温度時に比べて収縮する。また、本実施形態では、板部材81の熱膨張係数がクラッド53の熱膨張係数よりも大きいため、板部材81は、クラッド53よりも大きく収縮する。このとき、板部材81は、一対の壁部材83の並び方向において収縮する。これにより、一対の壁部材83は、互いに向かって近づく。そして、一対の壁部材83は、クラッド53の径方向における両側からクラッド53を押圧し、クラッド53に圧縮応力を付与し得る。
例えば、温度制御部90のペルチェ素子95の一方の面の温度が上昇し、他方の面の温度が下降すると、ペルチェ素子95の熱は熱伝導部材111を介して板部材81に伝導される。これにより板部材81の温度は収縮時の温度よりも上昇し、板部材81は、収縮時に比べて膨張する。また、本実施形態では、板部材81の熱膨張係数がクラッド53の熱膨張係数よりも大きいため、板部材81は、クラッド53よりも大きく膨張する。このとき、板部材81は、一対の壁部材83の並び方向において膨張する。これにより、一対の壁部材83は、互いに向かって離れる。そして、一対の壁部材83は、収縮時における圧縮応力の付与を解放し得る。
このように一対の壁部材83は、収縮によってクラッド53にクラッド53の径方向における両側から応力である圧縮応力を付与し、膨張によって圧縮応力の付与を解放し得る。これにより、コア51にかかる応力の分布はコア51の周方向において不均一となり、コア51を伝搬する光のモードが変化し得る。このように、本実施形態のビーム品質制御装置70では、コア51にかかる応力が温度で制御されることで、所望のビーム品質の光を得ることができる。従って、本実施形態のビーム品質制御装置70では、光ファイバ50内でビーム品質を制御させるため、振動や環境温度の変化等が生じても、空間内にレンズが配置されることでビーム品質が制御される場合と比べて、安定して所望のビーム品質の光を得ることができる。
(第4実施形態)
次に、本発明の第4実施形態について図9を参照して詳細に説明する。なお、第1実施形態と同一又は同等の構成要素については、特に説明する場合を除き、同一の参照符号を付して重複する説明は省略する。
図9は、本実施形態にかかるレーザ装置1における光源2を示す図である。本実施形態ではビーム品質制御装置70の位置とビーム品質制御装置70の構成が第1実施形態のそれとは異なる。
本実施形態のビーム品質制御装置70は、図1のデリバリ光ファイバ10には接続されず、それぞれの光源2における共振器の内部に配置される。上記したように、共振器は増幅用光ファイバ30と第1FBG33と第2FBG34とから構成されているため、例えば、ビーム品質制御装置70は増幅用光ファイバ30と第2FBG34との間に配置される。
本実施形態のビーム品質制御装置70は、共振器の内部に配置されるため、図3等に示す光ファイバ50の代わりに、光ファイバ32を有する。例えば、光ファイバ32のコアは光ファイバ50のコア51と同じ構成とされ、光ファイバ32のクラッドは光ファイバ50のクラッド53と同じ構成とされ、光ファイバ32の被覆層は光ファイバ50の被覆層55と同じ構成とされる。
また、本実施形態のビーム品質制御装置70は、第1実施形態と同様に、応力付与部80と、温度制御部90と、熱伝導部材111と、入力部113と、記憶部115とを有する。ただし、温度制御部90の温度制御本体部91及び電源93と、入力部113と、記憶部115とは、それぞれの光源2におけるビーム品質制御装置70で共有されてもよい。
本実施形態の応力付与部80は、第1実施形態の応力付与部80と同じ構成とされる。また、本実施形態の応力付与部80は、光ファイバ32の被覆層の外周面を全周に渡って囲い、被覆層の外周面に隙間なく密着しており、当該外周面に面接触する。
本実施形態では、応力付与部80は、応力付与部80の温度によって収縮または膨張し、収縮によって応力である引張応力を光ファイバ32のクラッドに付与し、膨張によって応力である圧縮応力を光ファイバ32のクラッドに付与し得る。また、光ファイバ32の被覆層は、被覆層の温度によって収縮または膨張し、収縮によって応力である引張応力を光ファイバ32のクラッドに付与し、膨張によって応力である圧縮応力を光ファイバ32のクラッドに付与し得る。
本実施形態では、応力付与部80と光ファイバ32の被覆層とが引張応力または圧縮応力を光ファイバ32のクラッドに付与すると、光ファイバ32のクラッドにおける外力の分布が光ファイバ32のクラッドの周方向において不均一となる。これにより光ファイバ32のコアにかかる応力の分布が光ファイバ32のコアの周方向において不均一となり、光ファイバ32のコアの屈折率の分布が変化し得る。
光ファイバ32のコアの屈折率の分布はビーム品質制御装置70によって切断または切削といったレーザ装置1の用途に応じて変化しており、光ファイバ32において光のモードの数は用途に応じて変化する。従って、例えば、用途に応じて、シングルモードの光がマルチモードの光に変わる、またはマルチモードの光がシングルモードの光に変わり、ビーム品質は制御される。
次に本実施形態のレーザ装置1の動作について説明する。
第1実施形態と同様に、励起光源40から出射した励起光は、励起光用光ファイバ45、光ファイバ31を介して、増幅用光ファイバ30の内側クラッドに入射する。この励起光は主にこの内側クラッドを伝搬して、増幅用光ファイバ30のコアを通過する際にコアに添加されている活性元素を励起する。励起状態とされた活性元素は自然放出光を放出し、この自然放出光のうち一部の波長の光が第1FBG33により反射され、反射された光のうち第2FBG34が反射する波長の光が第2FBG34で反射される。このため、第1FBG33と第2FBG34との間、すなわち共振器内を光が往復する。
本実施形態では、ビーム品質制御装置70が共振器内に配置されており、光ファイバ32のコアの屈折率の分布はビーム品質制御装置70によって切断または切削といったレーザ装置1の用途に応じて変化している。このため、光が共振器内を往復する度に、光ファイバ32において光のモードの数は用途に応じて変化する。従って、光は、用途に応じた所望のビーム品質を備える。そして、光は、用途に応じた所望のビーム品質を備えた状態で、第2FBG34を透過して光ファイバ32と光ファイバ21とコンバイナ25とデリバリ光ファイバ10のコアとを伝搬して、出射部60から対象物等に照射される。
本実施形態では、ビーム品質制御装置70が共振器内に配置されているため、光が共振器内を往復する度にビーム品質を制御することができる。また、増幅用光ファイバ30と第2FBG34との間における光のパワー密度は第1FBG33と増幅用光ファイバ30との間における光のパワー密度よりも高く、ビーム品質制御装置70は、増幅用光ファイバ30と第2FBG34との間に配置される。このため、ビーム品質制御装置70は、第1FBG33と増幅用光ファイバ30との間に配置される場合に比べて、パワー密度が高い光を所望のビーム品質に近づけることができ、出射部60から出射する光のビーム品質を所望のビーム品質に近づけることができる。
なお、本実施形態では、ビーム品質制御装置70は、第1FBG33と増幅用光ファイバ30との間に配置されてもよい。第1FBG33と増幅用光ファイバ30との間における光のパワー密度は、増幅用光ファイバ30と第2FBG34との間におけるパワー密度よりも低い。従って、ビーム品質制御装置70は、第1FBG33と増幅用光ファイバ30との間に配置されると、増幅用光ファイバ30と第2FBG34との間に配置される場合に比べて、ビーム品質制御装置70の光ファイバ50での発熱を抑え得る。このため、ビーム品質制御装置70の損傷を抑制し得る。
本実施形態では、ビーム品質制御装置70は、複数の光源2のうちのいずれかの共振器の内部に配置されてもよい。
以上、本発明について、上記各実施形態を例に説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、適宜変更することが可能である。
応力付与部80は、被覆層55の外周面の少なくとも一部に面接触していればよい。
また、被覆層55がクラッド53に配置されておらず、光ファイバ50はコア51及びクラッド53のみを有してもよい。この場合、応力付与部80は、クラッド53の外周面の少なくとも一部に面接触していればよい。また、被覆層55が配置されてなくても、応力付与部80は収縮または膨張し得る。これにより、被覆層55が配置されていなくても、応力付与部80がクラッド53に付与する外力が変化し、応力付与部80によって、コア51にかかる応力の分布がコア51の周方向において不均一となり、コア51の屈折率の分布が変化し、コア51を伝搬する光のモードが変化し得る。このコア51にかかる応力を温度で制御することで、所望のビーム品質の光を得ることができる。このように、ビーム品質制御装置70では、光ファイバ50内でビーム品質を制御させるため、振動や環境温度の変化等が生じても、空間内にレンズが配置されることでビーム品質が制御される場合と比べて、安定して所望のビーム品質の光を得ることができる。
例えば、応力付与部80は、光ファイバ50の全長に渡って光ファイバ50を囲っていてもよい。応力付与部80が光ファイバ50の全長の一部分において光ファイバ50を囲っている場合、複数の応力付与部80が互いに離れて配置されてもよい。
温度制御本体部91は、レーザ装置1の用途に応じた応力付与部80の温度の値を入力部113から直接入力されてもよい。
温度制御部90は、応力付与部80の温度を計測する温度計測部を有してもよい。この場合、温度制御本体部91は、温度計測部によって計測された応力付与部80の温度を基に電源93の電圧をさらに制御してもよい。温度計測部によって計測された温度が温度制御本体部91にフィードバックされ、フィードバックが繰り返されることで、応力付与部80の温度がレーザ装置1の用途に応じた目標温度に設定されるように、応力付与部80の温度は制御される。応力付与部80の制御方法には、例えば、ON−OFF制御、PWM制御、PID制御などが挙げられる。
温度制御部90は、自身が発熱または吸熱せずに、応力付与部80の温度を変化させてもよい。このような温度制御部90は、例えば、赤外線及び超音波等を応力付与部80に照射することで、応力付与部80の温度を変化させてもよい。
熱伝導部材111は、熱を伝導できれば板状に限定される必要はない。
第1実施形態では、応力付与部80の熱膨張係数がクラッド53の熱膨張係数よりも小さくてもよい。この場合、応力付与部80は、クラッド53よりも小さく収縮する。そして、応力付与部80は、応力付与部80の熱膨張係数がクラッド53の熱膨張係数よりも大きい場合に比べて、応力付与部80の内周面において被覆層55を介してクラッド53を小さく引っ張り、クラッド53に小さな引張応力を付与し得る。また、この場合、応力付与部80は、クラッド53よりも小さく膨張する。そして、応力付与部80は、応力付与部80の熱膨張係数がクラッド53の熱膨張係数よりも大きい場合に比べて、応力付与部80の内周面において被覆層55を介してクラッド53を小さく押圧し、クラッド53に小さな圧縮応力を付与し得る。
第1実施形態では、ペルチェ素子95の代わりに、ヒータが用いられてもよい。
第1実施形態では、ビーム品質制御装置70は、共振器の外部に配置されていればよく、例えば、デリバリ光ファイバ10に配置されてもよい。
第1実施形態では、光源2の数は特に限定されず、少なくとも1つ備えられていればよい。
第1,2,3実施形態では、ビーム品質制御装置70は、第1FBG34と出射部60との間に配置されてもよい。
第2実施形態の枠部材117は、第1実施形態及び第4実施形態に組み込まれてもよい。
第2実施形態の流路部99が第1,4実施形態のペルチェ素子95の代わりに第1実施形態の熱伝導部材111に組み込まれ、ヒートポンプ97が第1,4実施形態の電源93の代わりに組み込まれてもよい。
第3実施形態では、第1実施形態のペルチェ素子95の代わりに、第2実施形態の流路部99を有する熱伝導部材111が配置されてもよいし、流路部99が板部材81に配置されてもよい。
第3実施形態では、壁部材83は、光ファイバ50に固定されてもよい。この場合、ペルチェ素子95の一方の面の温度が上昇し、他方の面の温度が下降すると、板部材81は膨張し、一対の壁部材83は互いに向かって離れる。これにより、一対の壁部材83は、壁部材83に固定されているクラッド53を両側から引っ張り、クラッド53に引張応力を付与し得る。
また、上記実施形態では、光源2が共振器型のファイバレーザ装置である例を挙げて説明したが、光源2は、他のファイバレーザ装置であってもよい。光源2が他のファイバレーザ装置とされる場合、光源2は、種光源を有するMO−PA(Master Oscillator Power Amplifier)型のファイバレーザ装置や、DDL(Direct Diode Laser)型のレーザ装置であってもよい。光源2がMO−PA型のファイバレーザ装置である場合、ビーム品質制御装置70は、種光源と出射部との間に配置されればよい。ただし、種光源から出射される光を増幅する増幅用光ファイバと出射部との間にビーム品質制御装置70が配置される場合、ビーム品質制御装置70が種光源と増幅用光ファイバとの間に配置される場合に比べて、ビーム品質制御装置70は、パワー密度の高い光を所望のビーム品質に近づけることができ、出射部60から出射する光のビーム品質を所望のビーム品質により近づけることができる。DDL型のレーザ装置の場合、図1に示す光源2がレーザダイオードであってもよく、光源2と、出射部60との間にビーム品質制御装置70が配置されればよい。
本発明によれば、安定して所望のビーム品質の光を得ることができるビーム品質制御装置、及びこれを用いるレーザ装置が提供され、レーザ加工分野、医療分野等の様々な産業において利用可能である。
1・・・レーザ装置
2・・・光源
30・・・増幅用光ファイバ
33・・・第1FBG
34・・・第2FBG
50・・・光ファイバ
51・・・コア
53・・・クラッド
55・・・被覆層
60・・・出射部
70・・・ビーム品質制御装置
80・・・応力付与部
90・・・温度制御部
91・・・温度制御本体部
93・・・電源
95・・・ペルチェ素子
111・・・熱伝導部材
113・・・入力部
115・・・記憶部

Claims (13)

  1. コア及び前記コアの外周面を囲うクラッドを有する光ファイバと、
    前記光ファイバの外周面の少なくとも一部に面接触し、前記クラッドの熱膨張係数とは異なる熱膨張係数を有する応力付与部と、
    前記応力付与部の温度を制御する温度制御部と、
    を備え、
    前記応力付与部は、当該応力付与部が前記クラッドに付与する外力の分布が前記クラッドの周方向において不均一となるように、前記温度制御部による前記温度の変化によって収縮または膨張する
    ことを特徴とするビーム品質制御装置。
  2. 前記ビーム品質制御装置は、主面上に前記応力付与部が配置されており、かつ、前記温度制御部に熱的に接続される板状の熱伝導部材をさらに備え、
    前記熱伝導部材は、前記温度制御部と前記応力付与部との間において熱を伝導する
    ことを特徴とする請求項1に記載のビーム品質制御装置。
  3. 前記温度制御部は、前記熱伝導部材と熱的に接続されるペルチェ素子を有する
    ことを特徴とする請求項2に記載のビーム品質制御装置。
  4. 前記温度制御部は、
    ヒートポンプと、
    前記ヒートポンプによって温度が変化する流体が流れ、前記熱伝導部材を貫通し、前記流体によって前記応力付与部の前記温度を変化させる流路部と、
    を有することを特徴とする請求項2または3に記載のビーム品質制御装置。
  5. 前記応力付与部は、前記光ファイバの前記外周面に面接触する接触面と前記接触面から離れている前記応力付与部の外周面との間の厚みが不均一な樹脂から成る
    ことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のビーム品質制御装置。
  6. 前記樹脂の温度が所定の温度よりも低い場合に、前記樹脂は、収縮して前記クラッドに引張応力を付与し、
    前記樹脂の前記温度が前記所定の温度よりも高い場合に、前記樹脂は、膨張して前記クラッドに圧縮応力を付与する
    ことを特徴とする請求項5に記載のビーム品質制御装置。
  7. 前記応力付与部の少なくとも一部を囲う枠部材をさらに備え、
    前記枠部材の熱膨張係数は、前記応力付与部の熱膨張係数よりも小さい
    ことを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載のビーム品質制御装置。
  8. 前記枠部材は、金属から成る
    ことを特徴とする請求項7に記載のビーム品質制御装置。
  9. 前記応力付与部は、
    板部材と、
    前記板部材に立設され、前記光ファイバを挟み込む一対の壁部材と、
    を有し、
    前記板部材は、前記一対の壁部の並び方向において収縮または膨張し、前記一対の壁部材は、前記板部材の収縮によって前記クラッドに圧縮応力を付与し、前記板部材の膨張によって前記圧縮応力の付与を解放する
    ことを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載のビーム品質制御装置。
  10. 請求項1から9のいずれか1項に記載のビーム品質制御装置と、
    光を出射する光源と、
    を備え、
    前記光ファイバの前記コアには、前記光が伝搬することを特徴とするレーザ装置。
  11. 請求項1から9のいずれか1項に記載のビーム品質制御装置と、
    励起光を出射する励起光源と、
    を備え、
    前記光ファイバには、前記励起光により励起される活性元素により増幅される光が伝搬することを特徴とするレーザ装置。
  12. 前記活性元素が添加される増幅用光ファイバと、
    前記増幅用光ファイバの一方側に設けられ、前記活性元素により増幅される前記光の少なくとも一部の波長の光を反射する第1FBGと、
    前記増幅用光ファイバの他方側に設けられ、前記第1FBGが反射する光のうち少なくとも一部の波長の光を前記第1FBGより低い反射率で反射する第2FBGと、
    前記第2FBGを透過する光を対象物に向けて出射する出射部と、
    を備え、
    前記ビーム品質制御装置は、前記第1FBGと前記出射部との間に配置される
    ことを特徴とする請求項11に記載のレーザ装置。
  13. 前記レーザ装置の用途を前記温度制御部に入力する入力部と、
    前記用途に応じた前記応力付与部の前記温度を記憶する記憶部と、
    をさらに備え、
    前記温度制御部は、前記入力部から前記用途を入力される場合、前記記憶部に記憶される前記応力付与部の前記温度を読み出して、前記応力付与部の前記温度を読み出した前記応力付与部の前記温度に制御する
    ことを特徴とする請求項10から12のいずれか1項に記載のレーザ装置。
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