JP7465753B2 - レーザ加工機及びレーザ加工方法 - Google Patents

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Description

本発明は、レーザ発振器より射出されたレーザビームによって加工対象物を加工するレーザ加工機及びレーザ加工方法に関する。
近年、レーザ加工機のレーザ発振器は高出力化が進み、レーザ出力が10kW以上のレーザ発振器が市場に投入されている。レーザ出力を高出力化すると、ファイバの非線形現象の1つである誘導ラマン散乱が発生しやすくなる。つまり、レーザ出力が1kW未満の低出力であれば、発生した誘導ラマン散乱光をフィルタなどで1%未満に減少させて発振器への影響を抑えることは既知の技術であるが、数kWから10kW以上のレーザ出力ともなれば、誘導ラマン散乱光を1%未満に減少させたところで絶対量が大きく、発振器への影響は更に検討されるべき課題となる。特許文献1には、レーザ発振器で発生した誘導ラマン散乱光の強度を低減後に、更に誘導ラマン散乱光の強度を検出し、検出した強度が設定値を超えた場合、レーザ出力を抑制することが記載されている。
特開2019-197081号公報
特許文献1においては、誘導ラマン散乱光の強度を検出した検出値のみに基づいてレーザ出力を制御している。レーザ発振器のレーザ出力を変化させると、発生する誘導ラマン散乱の光の強度も変化する。しかしながら、誘導ラマン散乱光が発生すればレーザ出力を抑制するだけでは、必要なレーザ出力を確保できず、より厚い板を切断することはできない、若しくは切断面の面精度を悪化する。また、誘導ラマン散乱光が発生すれば、出力できるレーザビームも低下するが、それが非線形現象であるため、レーザ出力をどの程度変化させれば改善するのか不明であり、解決には未知の部分が残っている。よって、誘導ラマン散乱光の強度を検出した検出値のみに基づいてレーザ出力を制御するだけでは、誘導ラマン散乱を適切に抑制することができない。誘導ラマン散乱を適切に抑制できなければ、加工品質が悪化することがある。
本発明は、誘導ラマン散乱を適切に抑制して加工品質を向上させることができるレーザ加工機及びレーザ加工方法を提供する。
本発明によれば、レーザビームを射出するレーザ発振器と、レーザ発振器より射出されたレーザビームを用いて板金を加工する加工ヘッドと、加工ヘッドを板金に対して相対的に移動させる駆動部と、レーザ発振器内または加工ヘッド内を進行するレーザビームのうち、誘導ラマン散乱に起因する不要光を含む第1の周波数帯域未満の第2の周波数帯域を有するレーザビームの第1の光量または第1及び第2の周波数帯域を有するレーザビームの全体光量を検出する第1の検出器と、レーザ発振器内または加工ヘッド内を進行するレーザビームのうち、第2の周波数帯域を有さず第1の周波数帯域を有するレーザビームの第2の光量を検出する第2の検出器と、第1の光量と第2の光量とを加算した全体光量または第1の検出器が検出した全体光量に対する第2の光量の割合が所定の閾値を超えるか、第1の光量に対する第2の光量の割合が所定の閾値を超えるときに、ステータス信号を出力する誘導ラマン散乱判定部と、誘導ラマン散乱判定部より出力されたステータス信号を受信したとき、レーザ発振器のレーザ出力を低下させるようレーザ発振器に出力指令値を供給し、板金に対して加工ヘッドを相対的に移動させる加工速度を低下させるよう駆動部を制御する制御装置とを備えるレーザ加工機が提供される。
本発明によれば、パルス波のレーザビームを射出するレーザ発振器と、レーザ発振器より射出されたレーザビームを用いて板金を加工する加工ヘッドと、加工ヘッドを板金に対して相対的に移動させる駆動部と、レーザ発振器内または加工ヘッド内を進行するレーザビームのうち、誘導ラマン散乱に起因する不要光を含む第1の周波数帯域未満の第2の周波数帯域を有するレーザビームの第1の光量または第1及び前記第2の周波数帯域を有するレーザビームの全体光量を検出する第1の検出器と、レーザ発振器内または加工ヘッド内を進行するレーザビームのうち、第2の周波数帯域を有さず第1の周波数帯域を有するレーザビームの第2の光量を検出する第2の検出器と、第1の光量と第2の光量とを加算した全体光量または第1の検出器が検出した全体光量に対する第2の光量の割合が所定の閾値を超えるか、第1の光量に対する第2の光量の割合が所定の閾値を超えるときに、ステータス信号を出力する誘導ラマン散乱判定部と、誘導ラマン散乱判定部より出力されたステータス信号を受信したとき、レーザ発振器が射出するレーザビームのパルス周波数を変更するようレーザ発振器を制御する制御装置とを備えるレーザ加工機が提供される。
本発明によれば、レーザビームを射出するレーザ発振器内のビームカプラまたは加工ヘッドが備えるベンドミラーを透過するレーザビームのうち、誘導ラマン散乱に起因する不要光を含む第1の周波数帯域未満の第2の周波数帯域の第1の光量または第1及び第2の周波数帯域を含むレーザビームの全体光量を第1の検出器によって検出し、ベンドミラーを透過するレーザビームのうち、第2の周波数帯域を含まず第1の周波数帯域を含むレーザビームの第2の光量を第2の検出器によって検出し、第1の光量と第2の光量とを加算した全体光量または第1の検出器が検出した全体光量に対する第2の光量の割合が所定の閾値を超えるか、第1の光量に対する第2の光量の割合が所定の閾値を超えるとき、ステータス信号を生成し、ステータス信号が生成されると、レーザ発振器のレーザ出力を低下させるようレーザ発振器に出力指令値を供給し、加工対象の板金に対して加工ヘッドを相対的に移動させる加工速度を低下させるレーザ加工方法が提供される。
本発明によれば、パルス波のレーザビームを射出するレーザ発振器内のビームカプラまたは加工ヘッドが備えるベンドミラーを透過するレーザビームのうち、誘導ラマン散乱に起因する不要光を含む第1の周波数帯域未満の第2の周波数帯域の第1の光量または第1及び第2の周波数帯域を含むレーザビームの全体光量を第1の検出器によって検出し、ベンドミラーを透過するレーザビームのうち、第2の周波数帯域を含まず第1の周波数帯域を含むレーザビームの第2の光量を第2の検出器によって検出し、第1の光量と第2の光量とを加算した全体光量または第1の検出器が検出した全体光量に対する第2の光量の割合が所定の閾値を超えるか、第1の光量に対する第2の光量の割合が所定の閾値を超えるとき、ステータス信号を生成し、ステータス信号が生成されると、レーザ発振器が射出するレーザビームのパルス周波数を変更するレーザ加工方法が提供される。
本発明のレーザ加工機及びレーザ加工方法によれば、誘導ラマン散乱を適切に抑制して加工品質を向上させることができる。
第1実施形態のレーザ加工機を示す構成図である。 ステンレス鋼を切断加工するときに、誘導ラマン散乱に起因する不要光が発生しないときと発生するときの最大切断速度の違いを示す特性図である。 アルミニウム板を切断加工するときに、誘導ラマン散乱に起因する不要光が発生しないときと発生するときの最大切断速度の違いを示す特性図である。 レーザ加工機による連続波発振時とパルス波発振時とのレーザビームの波長と光強度との関係を示す特性図である。 パルス波発振時のパルス周波数と誘導ラマン散乱に起因する不要光の発生量との関係を示す特性図である。 パルス波発振時のパルス周波数とレーザ出力との関係を示す特性図である。 第2実施形態のレーザ加工機を示す構成図である。 第3実施形態のレーザ加工機を示す構成図である。 第4実施形態のレーザ加工機を示す構成図である。 第5実施形態のレーザ加工機を示す構成図である。 第6実施形態のレーザ加工機を示す構成図である。 第7実施形態のレーザ加工機を示す構成図である。 第8実施形態のレーザ加工機を示す構成図である。 第9実施形態のレーザ加工機を示す構成図である。 第10実施形態のレーザ加工機を示す構成図である。 第11実施形態のレーザ加工機を示す構成図である。 第12実施形態のレーザ加工機を示す構成図である。 第13実施形態のレーザ加工機を示す構成図である。 第14実施形態のレーザ加工機を示す構成図である。 第15実施形態のレーザ加工機を示す構成図である。 第16実施形態のレーザ加工機を示す構成図である。
以下、各実施形態のレーザ加工機及びレーザ加工方法について、添付図面を参照して説明する。各実施形態のレーザ加工機において、同一部品には同一符号を付し、共通する部分の説明を省略することがある。
<第1実施形態>
図1は、第1実施形態のレーザ加工機1Aを示す構成図である。レーザ加工機1Aは、加工対象物としての板金を切断するレーザ切断機であってもよく、板金を溶接するレーザ溶接機であってもよい。加工対象物の加工とは切断に限定されず、溶接またはマーキング等の任意の加工でよい。第1実施形態及び後述する各実施形態において、レーザ加工機はレーザ切断機であり、加工対象物の加工とは切断であるとする。
図1に示すように、レーザ加工機1Aは、レーザ発振器の一例であるファイバレーザ発振器10と、加工部20と、プロセスファイバ30と、誘導ラマン散乱判定部40と、NC装置50とを備える。
ファイバレーザ発振器10は、レーザビーム発振源11と、レーザビーム発振源11より射出されるレーザビームを伝播するフィーディングファイバ12と、フィーディングファイバ12とプロセスファイバ30とを連結するビームカプラ13とを備える。ファイバレーザ発振器10の構成及び動作の詳細については後述する。
プロセスファイバ30は、ビームカプラ13より射出されるレーザビームを伝播し、加工部20の加工ヘッド22に入射させる。加工部20は、加工ヘッド22と、加工ヘッド22を駆動する駆動部21とを備える。
加工ヘッド22は、コリメートレンズ221と集束レンズ223とを備える。コリメートレンズ221は、プロセスファイバ30の射出端より射出された発散光のレーザビームを平行化して、コリメート光に変換する。集束レンズ223は、入射されたコリメート光のレーザビームを集束して収束光に変換し、板金Wに照射する。駆動部21は加工ヘッド22を板金Wに沿って移動させるが、加工ヘッド22が固定されていて、板金Wを移動させてもよい。駆動部21は、板金Wを切断するよう板金Wに対して相対的に加工ヘッド22を移動させればよい。
誘導ラマン散乱判定部40は、後述するようにレーザビーム発振源11内で発生する誘導ラマン散乱の程度を判定する。NC装置50は、ファイバレーザ発振器10(レーザビーム発振源11)及び駆動部21を制御する。NC装置50は、ファイバレーザ発振器10及び駆動部21を制御する制御装置の一例である。
ここで、ファイバレーザ発振器10の構成及び動作を詳細に説明する。レーザビーム発振源11は、例えば波長1080nmのレーザビームを射出する。レーザビーム発振源11は、波長1060nm~1080nmのレーザビームを射出すればよい。なお、以下の説明において、波長1060nm~1080nmのレーザビームを基本波とも称する。レーザビーム発振源11の内部構成は公知であるので、内部構成の説明を省略する。ファイバレーザ発振器10は、連続波(CW)を発振してもよいし、パルス波を発振してもよい。
ビームカプラ13は、コリメートレンズ131と、ベンドミラー132と、集束レンズ133と、ダイクロイックミラー134と、第1のフォトダイオード136と、第2のフォトダイオード137とを備える。第1のフォトダイオード136は第1の検出器の一例であり、第2のフォトダイオード137は第2の検出器の一例である。
コリメートレンズ131は、フィーディングファイバ12の射出端より射出された発散光のレーザビームを平行化して、コリメート光に変換する。コリメート光のレーザビームは、ベンドミラー132に入射されて反射される。ベンドミラー132は、レーザビームの反射面が、コリメート光の光軸に対して例えば45度の角度で配置されている。ベンドミラー132で反射したレーザビームは、集束レンズ133に入射される。集束レンズ133は、入射したコリメート光を集束させて収束光に変換し、プロセスファイバ30のコアに入射させる。
フィーディングファイバ12より射出されてファイバレーザ発振器10(ビームカプラ13)内を進行するレーザビームは、レーザビーム発振源11内で発生した誘導ラマン散乱に起因する不要光を含むことがある。不要光は、例えば、中心波長1130nmを有する。以下、誘導ラマン散乱をSRSと略記することがあり、誘導ラマン散乱に起因する不要光をSRS成分と称することとする。
ベンドミラー132は、入射するレーザビームの99%を反射し、残余を透過させる特性を有する。ベンドミラー132を透過したレーザビームは、ダイクロイックミラー134に入射する。ダイクロイックミラー134は、ベンドミラー132を透過したレーザビームのうち、SRS成分以外の波長1100nm未満のレーザビームを透過させ、SRS成分の波長を含む波長1100nm以上のレーザビームを反射させる。ダイクロイックミラー134は、SRS成分の反射面が、ベンドミラー132を透過したレーザビームの光軸に対して例えば135度の角度で配置されている。
ベンドミラー132を透過したレーザビームのうち、SRS成分を含む波長1100nm以上のレーザビームを、第1の周波数帯域を有するレーザビームと称することとする。ベンドミラー132を透過したレーザビームのうち、SRS成分を含まない波長1100nm未満のレーザビームを第2の周波数帯域を有するレーザビームと称することとする。
このように、ダイクロイックミラー134は、ベンドミラー132を透過するレーザビームを、SRS成分を含まないレーザビームと、SRS成分を含むレーザビームとに分離する。
第1のフォトダイオード136は、第2の周波数帯域を有するレーザビームの第1の光量を検出する。第2のフォトダイオード137は、第2の周波数帯域を有さず第1の周波数帯域を有するレーザビームの第2の光量を検出する。
誘導ラマン散乱判定部40は、第1のフォトダイオード136が検出した第1の光量と、第2のフォトダイオード137が検出した第2の光量とを加算して、全体光量を算出する。全体光量は、第1及び第2の周波数帯域を有するレーザビームの光量であり、レーザビームの全周波数帯域の光量を示す。さらに、誘導ラマン散乱判定部40は、第2の光量を全体光量で除算して、全体光量に対するSRS成分の光量の割合を算出する。全体光量に対するSRS成分の光量の割合を、以下、SRS成分の発生量と称することとする。
誘導ラマン散乱判定部40は、SRS成分の発生量が予め定めた発生量を超えた場合、ステータス信号を生成してNC装置50に供給する。予め定めた発生量は、予め定めた閾値である。
誘導ラマン散乱判定部40は、次のようにしてステータス信号を出力するか否かを決定してもよい。誘導ラマン散乱判定部40は、第2の光量をN倍(例えば100倍)して、N倍した第2の光量が第1の光量を超えた場合、NC装置50にステータス信号を供給する。
このように、誘導ラマン散乱判定部40は、全体光量とSRS成分の光量である第2の光量とを比較することによってステータス信号を出力するか否かを決定してもよいし、第1の光量と第2の光量とを比較することによってステータス信号を出力するか否かを決定してもよい。前者の場合、全体光量と第2の光量との比較とは、詳細には、全体光量に対する第2の光量の割合が所定の閾値を超えるか否かを判定することである。後者の場合、第1の光量と第2の光量とを比較を容易にするために、Nを自然数として、第2の光量をN倍した上で大小関係を判定しているので、第1の光量に対する第2の光量の割合が所定の閾値を超えるか否かを判定することと等価である。なお、前者の場合の閾値と後者の場合とは異なり、適宜の値に設定される。
NC装置50は、誘導ラマン散乱判定部40から供給されたステータス信号を受信すると、ファイバレーザ発振器10から射出されるレーザビームのレーザ出力を下げるよう、ファイバレーザ発振器10に供給する出力指令値を小さくする。なお、出力指令値とは、W(ワット)またはkW(キロワット)で指令されるレーザ出力値である。これに加えて、NC装置50は、板金Wの加工速度(切断速度)を遅くするよう駆動部21を制御する。NC装置50は、SRS成分が発生しない程度に、ファイバレーザ発振器10に対する出力指令値を小さくし、レーザ出力を下げても板金を切断することができるよう、加工速度を遅くする。この場合、ファイバレーザ発振器10は、連続波を発振してもよいし、パルス波を発振してもよい。
ファイバレーザ発振器10がパルス波を発振する場合には、NC装置50は、出力指令値及び加工速度を調整する代わりにパルス周波数を変更してもよい。NC装置50は、SRS成分を低減させるようにパルス周波数を高くまたは低くする。この場合、パルス周波数を調整しても平均レーザ出力は変わらないため、NC装置50は、板金Wの加工速度を変更するよう駆動部21を制御する必要はない。
図2Aは、レーザ加工機1Aによって板厚3.0mmのステンレス鋼を切断するときの出力指令値と最大切断速度との関係を示している。図2Bは、レーザ加工機1Aによって板厚3.0mmのアルミニウム板を切断するときの出力指令値と最大切断速度との関係を示している。図2A及び図2Bにおいて、破線は、SRS成分が発生しない条件での出力指令値と最大切断速度との関係を示している。ここで、出力指令を百分率で表現した場合、例えば、プロセスファイバ30の射出端で最大出力10kWを出力できるレーザビームであれば、100%は10kWであり、75%は7.5kWであることを示す。また、最大切断速度の割合は、最大出力時の最大切断速度切断速度に対するそのそれぞれの出力指令で出力されるレーザビームの光強度(レーザ出力)での最大切断速度の割合である。以下、レーザビームの光強度をレーザ出力とも称することとする。
レーザ加工機1Aによって指令される出力指令で出力されたプロセスファイバ30の射出端でのレーザ出力が、期待されるレーザ出力よりも減少している場合に、その最大切断速度の割合も実際のレーザ出力に応じてn%減少する。つまり、図2A及び図2Bは、プロセスファイバ30の射出端で出力指令に期待される最大切断速度の割合(破線)と、その出力指令に対応して実際にプロセスファイバ30の射出端で計測されたレーザ出力に応じた切断速度の割合がその最大切断速度の割合からn%減少したのかを示している。
図2A及び図2Bに示すように、板厚3.0mmのステンレス鋼及びアルミニウム板であれば、SRS成分が発生していない条件下で出力指令100%時、最大切断速度100%で切断が可能であり、出力指令に比例してそれぞれの最大切断速度の割合が増加している。しかし、SRS成分が発生する条件下では、出力指令100%時、下向き矢印で示すように、37%または38%最大切断速度の割合が低下した。つまり、SRS成分の発生状況によっては、最大切断速度の割合は35%以上減少する。また、出力指令97%でSRS成分が発生すると最大切断速度は16%または27%低下した。なお、板厚3.0mmのステンレス鋼及びアルミニウム板は、SRS成分が発生する条件下では、出力指令95%を超えると、SRS成分が発生することが分かった。
上記のように、出力指令100%としたとしても(出力指令を95%以上としたとしても)、SRS成分が発生すると出力指令80%の最大切断速度の割合よりも低い最大切断速度の割合となってしまう。
図3はSRS成分の光強度と基本波の光強度を比較して並べた簡略図であり、レーザ加工機1Aは、レーザビーム発振源11が連続波を発振するときとパルス波を発振するときとでSRS成分の発生量が異なる。パルス波発振時の方が連続波発振時より顕著にSRS成分が発生することがわかる。なお、ここでのSRS成分の光強度とは、ファイバレーザ発振器10によるレーザビームの発振に影響を及ぼす、レーザ出力を低下させるSRS成分の光強度を指す。連続波発振時にもSRS成分が発生することはあるが、レーザ出力を低下させるSRS成分はほとんど発生しないため、連続波発振時のSRS成分は無視できる。
図4A及び図4Bは、各パルス周波数におけるSRS成分の発生量と、レーザ出力の変化を示している。パルス波のデューティ比は50%である。図4Aに示すように、SRS成分の発生量はパルス周波数によって変化する。図4Bに示すように、レーザ出力はパルス周波数によって変化する。なお、図4Bにおいて、レーザ出力とは、SRS成分が発生していない条件下で出力指令100%時のプロセスファイバ30の射出端でのレーザ出力を100%とし、SRS成分が発生する条件下では、その出力指令100%時のプロセスファイバ30の射出端でのレーザ出力の割合を示している。また、図4A及び図4Bにおいては、プロセスファイバ30の射出端でのレーザ出力の他に、フィーディングファイバ12の射出端でのレーザ出力の推移も示している。
図4A及び図4Bより、パルス周波数が変化すればSRS成分の発生量が変化し、これにより、レーザ出力が変化することが分かる。具体的には、パルス周波数を0kHzより大きい設定で2kHzまでに、プロセスファイバ30の射出端側でSRS成分が急激に発生し、その後パルス周波数を更に大きい値に設定すると徐々に減少していく実験結果となった。つまり、レーザ加工機1Aは、出力指令値を変更することによってSRS成分の発生量を低下させることができるし、パルス周波数を調整することによってレーザ出力の低下を抑制しつつSRS成分の発生量を低下させることができる。なお、パルス周波数が0kHzとは連続波発振であり、上記のようにSRS成分によるレーザ出力低下はほとんど発生しない。
以上のように、第1実施形態のレーザ加工機1Aは、SRS成分の発生量が予め定めた発生量を超えた場合、第1の方法として、出力指令値を変更することによってレーザ出力を低下させ、低下させたレーザ出力に適した加工条件に調整する。ファイバレーザ発振器10がパルス波を発振する場合には、第1実施形態のレーザ加工機1Aは、第2の方法としてパルス周波数を変更する。例えば、連続波にする、または、更に周波数を高めることで、低下したレーザ出力を回復させるよう調整する。したがって、第1実施形態のレーザ加工機1Aによれば、SRS成分が発生したときに、加工品質をほとんど悪化させることがない。
SRS成分が多く発生すると、ファイバレーザ発振器10が故障するおそれがある。第1実施形態のレーザ加工機1Aによれば、ファイバレーザ発振器10が故障するおそれを低減させることもできる。
<第2実施形態>
図5に示す第2実施形態に係るレーザ加工機1Bについて説明する。図5に示すように、レーザ加工機1Bは、ビームカプラ13内の第2の周波数帯域を有するレーザビームの第1の光量を受光する第1の検出器として、第1の撮像素子138を備える。第1の撮像素子138は例えばCCDである。以下、第1の撮像素子138を第1のCCD138と称することとする。ビームカプラ13内の他の構成は、レーザ加工機1Aと同様である。レーザ加工機1Bの基本的な動作及び効果は、図1~図4で説明したレーザ加工機1Aのそれと同様である。
すなわち、ビームカプラ13内の第2の周波数帯域を有するレーザビームの第1の光量を受光する第1の検出器は、第1のフォトダイオード136である必要はなく、第1のCCD138であってもよい。第1のCCD138は、第2の周波数帯域を有するレーザビームの第1の光量を直接モニタすることができる。
<第3実施形態>
図6に示す第3実施形態に係るレーザ加工機1Cについて説明する。図6に示すように、レーザ加工機1Cは、ビームカプラ13内の第2の周波数帯域を有さず第1の周波数帯域を有するレーザビームの第2の光量を受光する第2の検出器として、第2の撮像素子139を備える。第2の撮像素子139は例えばCCDである。以下、第2の撮像素子139を第2のCCD139と称することとする。ビームカプラ13内の他の構成は、レーザ加工機1Aと同様である。レーザ加工機1Cの基本的な動作及び効果はレーザ加工機1Aのそれと同様である。
すなわち、ビームカプラ13内の第2の周波数帯域を有さず第1の周波数帯域を有するレーザビームの第2の光量を受光する第2の検出器は、第2のフォトダイオード137である必要はなく、第2のCCD139であってもよい。第2のCCD139は、第2の周波数帯域を有さず第1の周波数帯域を有するレーザビームのSRS成分の第2の光量を直接モニタすることができる。
<第4実施形態>
図7に示す第4実施形態に係るレーザ加工機1Dについて説明する。図7に示すように、レーザ加工機1Dは、ビームカプラ13内の第2の周波数帯域を有するレーザビームの第1の光量を受光する第1の検出器として、第1のCCD138を備える。また、レーザ加工機1Dは、ビームカプラ13内の第2の周波数帯域を有さず第1の周波数帯域を有するレーザビームの第2の光量を受光する第2の検出器として、第2のCCD139を備える。ビームカプラ13内の他の構成は、レーザ加工機1Aと同様である。レーザ加工機1Dの基本的な動作及び効果はレーザ加工機1Aのそれと同様である。
<第5実施形態>
図8に示す第5実施形態に係るレーザ加工機1Eについて説明する。図8に示すように、レーザ加工機1Eにおいて、ビームカプラ13内でベンドミラー132を透過したレーザビームは、ビームカプラ13の内壁に設けた反射面13Rで反射して第1のフォトダイオード136に入射する。第1のフォトダイオード136は、反射したレーザビームの第3の光量を受光する。つまり、第1のフォトダイオード136は、第1及び第2の周波数帯域を有するレーザビームの第3の光量を受光する。第5実施形態における第3の光量は、第1~第4実施形態における全体光量に相当する。
また、ビームカプラ13内でベンドミラー132を透過したレーザビームは、ビームカプラ13の内壁に設けた反射面13Rで反射し、バンドパスフィルタ135を介して第2のフォトダイオード137に入射する。バンドパスフィルタ135は、入射した周波数帯域のうち波長1100nm以上である第1の周波数帯域を透過させる。よって、第2のフォトダイオード137は、第2の周波数帯域を含まず第1の周波数帯域を含むレーザビームの第2の光量を受光する。
第5実施形態によれば、レーザビームの全波長帯域を波長1100nm以上と1100nm未満とに分ける必要がない。誘導ラマン散乱判定部40は、第1~第4実施形態のようにSRS成分以外の第1の光量とSRS成分の第2の光量とを加算して全体光量を算出する必要もない。よって、誘導ラマン散乱判定部40が全体光量を算出する工程を削減できる。
第5実施形態においては、誘導ラマン散乱判定部40は、第2のフォトダイオード137が受光した第2の光量を第1のフォトダイオード136が受光した第3の光量で除算して、受光した全体の第3の光量に対するSRS成分の発生量の割合を算出する。レーザ加工機1Eの基本的な動作及び効果はレーザ加工機1Aのそれと同様である。
<第6実施形態>
図9に示す第6実施形態に係るレーザ加工機1Fについて説明する。図9に示すように、レーザ加工機1Fは、ベンドミラー132を透過して内壁に設けた反射面13Rで反射したレーザビームの第3の光量を受光する第1の検出器として、第1のCCD138を備える。第1のCCD138が受光する第3の光量は全体光量に相当する。ビームカプラ13内の他の構成はレーザ加工機1Eと同様である。レーザ加工機1Fの基本的な動作及び効果は、図8で説明したレーザ加工機1Eのそれと同様である。
<第7実施形態>
図10に示す第7実施形態に係るレーザ加工機1Gについて説明する。図10に示すように、レーザ加工機1Gは、バンドパスフィルタ135によって第1の周波数帯域が透過したレーザビームの第2の光量を受光する第2の検出器として、第2のCCD139を備える。ビームカプラ13内の他の構成はレーザ加工機1Eと同様である。レーザ加工機1Gの基本的な動作及び効果はレーザ加工機1Eのそれと同様である。
<第8実施形態>
図11に示す第8実施形態に係るレーザ加工機1Hについて説明する。図11に示すように、レーザ加工機1Hは、ベンドミラー132を透過して内壁に設けた反射面13Rで反射したレーザビームの第3の光量を受光する第1の検出器として、第1のCCD138を備える。また、レーザ加工機1Hは、バンドパスフィルタ135によって第1の周波数帯域が透過したレーザビームの第2の光量を受光する第2の検出器として、第2のCCD139を備える。レーザ加工機1Hの基本的な動作及び効果はレーザ加工機1Eのそれと同様である。
<第9実施形態>
図12に示す第9実施形態に係るレーザ加工機1Jについて説明する。図12に示すように、第9実施形態においては、加工ヘッド22は、コリメートレンズ221及び集束レンズ223の他に、ベンドミラー222、ダイクロイックミラー224、第1のフォトダイオード226、第2のフォトダイオード227をさらに備える。第9実施形態においては、ビームカプラ13は、コリメートレンズ131、ベンドミラー132、及び集束レンズ133のみを備えればよい。第1のフォトダイオード226は第1の検出器の一例であり、第2のフォトダイオード227は第2の検出器の一例である。
プロセスファイバ30により射出された発散光のレーザビームは、コリメートレンズ221で平行化されてコリメート光に変換され、ベンドミラー222に入射される。ベンドミラー222は、レーザビームの反射面が、コリメートレンズ221より射出されたレーザビームの光軸に対して例えば135度の角度で配置されている。ベンドミラー222で反射したレーザビームは集束レンズ223に入射される。集束レンズ223は、入射されたレーザビームを集束して板金Wに照射する。
プロセスファイバ30により射出されて加工ヘッド22内を進行するレーザビームは、ファイバレーザ発振器10内で発生したSRS成分を含むことがある。ベンドミラー222は、入射する有効レーザビームの99%を反射し、残余を透過させる特性を有している。ダイクロイックミラー224は、SRS成分を含む第1の周波数帯域を有するレーザビームを反射させ、SRS成分以外の第2の周波数帯域を有するレーザビームを透過させる。ダイクロイックミラー224は、レーザビームの反射面が、ベンドミラー222を透過したレーザビームの光軸に対して例えば45度の角度で配置されている。
第1のフォトダイオード226は、ダイクロイックミラー224を透過した第2の周波数帯域を有するレーザビームの第1の光量を受光する。第2のフォトダイオード227は、ダイクロイックミラー224で反射した第1の周波数帯域を有するレーザビームの第2の光量を受光する。
図12に示すレーザ加工機1Jの基本的な動作及び効果はレーザ加工機1Aのそれと同様である。
ビームカプラ13内のベンドミラー132のコーティングと加工ヘッド22内のベンドミラー222のコーティングとの違いによって波長ごとの光の透過率が異なる。したがって、ビームカプラ13内と加工ヘッド22内とで観測される散乱光の強度に違いは生じるものの、SRS成分の計測はビームカプラ13内と加工ヘッド22内とのいずれでも可能である。
<第10実施形態>
図13に示す第10実施形態に係るレーザ加工機1Kについて説明する。図13に示すように、レーザ加工機1Kは、加工ヘッド22内のダイクロイックミラー224を透過した第2の周波数帯域を有するレーザビームの第1の光量を受光する第1の検出器として、第1の撮像素子228を備える。第1の撮像素子228は例えばCCDである。以下、第1の撮像素子228を第1のCCDと228称することとする。加工ヘッド22内の他の構成はレーザ加工機1Jと同様である。レーザ加工機1Kの基本的な動作及び効果はレーザ加工機1Jのそれと同様である。
<第11実施形態>
図14に示す第11実施形態に係るレーザ加工機1Lについて説明する。図14に示すように、レーザ加工機1Lは、加工ヘッド22内のダイクロイックミラー224で反射した第1の周波数帯域を有するレーザビームの第2の光量を受光する第2の検出器として、第2の撮像素子229を備える。第2の撮像素子229例えばCCDである。以下、第2の撮像素子229を第2のCCD229と称することとする。加工ヘッド22内の他の構成はレーザ加工機1Jと同様である。レーザ加工機1Lの基本的な動作及び効果はレーザ加工機1Jのそれと同様である。
<第12実施形態>
図15に示す第12実施形態に係るレーザ加工機1Mについて説明する。図15に示すように、レーザ加工機1Mは、加工ヘッド22内のダイクロイックミラー224を透過した第2の周波数帯域を有するレーザビームの第1の光量を受光する第1の検出器として、第1のCCD228を備える。また、レーザ加工機1Mは、加工ヘッド22内のダイクロイックミラー224で反射した第1の周波数帯域を有するレーザビームの第2の光量を受光する第2の検出器として、第2のCCD229を備える。加工ヘッド22内の他の構成は、第9実施形態と同様である。レーザ加工機1Mの基本的な動作及び効果はレーザ加工機1Jのそれと同様である。
<第13実施形態>
図16に示す第13実施形態に係るレーザ加工機1Nについて説明する。図16に示すように、レーザ加工機1Nにおいて、加工ヘッド22内でベンドミラー222を透過したレーザビームは、加工ヘッド22の内壁に設けた反射面22Rで反射して第1のフォトダイオード226に入射する。第1のフォトダイオード226は、反射したレーザビームの第3の光量を受光する。つまり、第1のフォトダイオード226は、第1及び第2の周波数帯域を有するレーザビームの第3の光量を受光する。第1のフォトダイオード226が受光する第3の光量は全体光量に相当する。
また、加工ヘッド22内でベンドミラー222を透過したレーザビームは反射面22Rで反射し、バンドパスフィルタ225を介して第2のフォトダイオード227に入射する。バンドパスフィルタ225は、入射した周波数帯域のうち波長1100nm以上である第1の周波数帯域を透過させる。よって、第2のフォトダイオード227は、第2の周波数帯域を含まず第1の周波数帯域を含むレーザビームの第2の光量を受光する。
第13実施形態によれば、第5実施形態と同様の効果を奏する。レーザ加工機1Nの基本的な動作及び効果はレーザ加工機1Jのそれと同様である。
<第14実施形態>
図17に示す第14実施形態に係るレーザ加工機1Pについて説明する。図17に示すように、レーザ加工機1Pは、加工ヘッド22内のベンドミラー222を透過して内壁に設けた反射面22Rで反射したレーザビームの第3の光量を受光する第1の検出器として、第1のCCD228を備える。第1のCCD228が受光する第3の光量は全体光量に相当する。加工ヘッド22内の他の構成は第13実施形態と同様である。レーザ加工機1Pの基本的な動作及び効果はレーザ加工機1Nと同様である。
<第15実施形態>
図18に示す第15実施形態に係るレーザ加工機1Qについて説明する。図18に示すように、レーザ加工機1Qは、バンドパスフィルタ225によって第1の周波数帯域が透過したレーザビームの第2の光量を受光する第2の検出器として、第2のCCD229を備える。加工ヘッド22内の他の構成はレーザ加工機1Nと同様である。レーザ加工機1Qの基本的な動作及び効果はレーザ加工機1Nのそれと同様である。
<第16実施形態>
図19に示す第16実施形態に係るレーザ加工機1Rについて説明する。図19に示すように、レーザ加工機1Rは、加工ヘッド22内のベンドミラー222を透過して内壁に設けた反射面22Rで反射したレーザビームの第3の光量を受光する第1の検出器として、第1のCCD228を備える。また、レーザ加工機1Rは、バンドパスフィルタ225によって第1の周波数帯域が透過したレーザビームの第2の光量を受光する第2の検出器として、第2のCCD229を備える。レーザ加工機1Rの基本的な動作及び効果はレーザ加工機1Nのそれと同様である。
本発明は以上説明した本実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能である。
1A~1H,1J~1N,1P~1R レーザ加工機
10 ファイバレーザ発振器
11 レーザビーム発振源
12 フィーディングファイバ
13 ビームカプラ
20 加工部
21 駆動部
22 加工ヘッド
30 プロセスファイバ
40 誘導ラマン散乱判定部
50 NC装置
132,222 ベンドミラー
134,224 ダイクロイックミラー
135 バンドパスフィルタ
136,226 第1のフォトダイオード(第1の検出器)
137,227 第2のフォトダイオード(第2の検出器)
138,228 第1の撮像素子(第1の検出器)
139,229 第2の撮像素子(第2の検出器)

Claims (8)

  1. レーザビームを射出するレーザ発振器と、
    前記レーザ発振器より射出されたレーザビームを用いて板金を加工する加工ヘッドと、
    前記加工ヘッドを前記板金に対して相対的に移動させる駆動部と、
    前記レーザ発振器内または前記加工ヘッド内を進行するレーザビームのうち、誘導ラマン散乱に起因する不要光を含む第1の周波数帯域未満の第2の周波数帯域を有するレーザビームの第1の光量または前記第1及び前記第2の周波数帯域を有するレーザビームの全体光量を検出する第1の検出器と、
    前記レーザ発振器内または前記加工ヘッド内を進行するレーザビームのうち、前記第2の周波数帯域を有さず前記第1の周波数帯域を有するレーザビームの第2の光量を検出する第2の検出器と、
    前記第1の光量と前記第2の光量とを加算した全体光量または前記第1の検出器が検出した全体光量に対する前記第2の光量の割合が所定の閾値を超えるか、前記第1の光量に対する前記第2の光量の割合が所定の閾値を超えるときに、ステータス信号を出力する誘導ラマン散乱判定部と、
    前記誘導ラマン散乱判定部より出力された前記ステータス信号を受信したとき、前記レーザ発振器のレーザ出力を低下させるよう前記レーザ発振器に出力指令値を供給し、前記板金に対して前記加工ヘッドを相対的に移動させる加工速度を低下させるよう前記駆動部を制御する制御装置と、
    を備えるレーザ加工機。
  2. パルス波のレーザビームを射出するレーザ発振器と、
    前記レーザ発振器より射出されたレーザビームを用いて板金を加工する加工ヘッドと、
    前記加工ヘッドを前記板金に対して相対的に移動させる駆動部と、
    前記レーザ発振器内または前記加工ヘッド内を進行するレーザビームのうち、誘導ラマン散乱に起因する不要光を含む第1の周波数帯域未満の第2の周波数帯域を有するレーザビームの第1の光量または前記第1及び前記第2の周波数帯域を有するレーザビームの全体光量を検出する第1の検出器と、
    前記レーザ発振器内または前記加工ヘッド内を進行するレーザビームのうち、前記第2の周波数帯域を有さず前記第1の周波数帯域を有するレーザビームの第2の光量を検出する第2の検出器と、
    前記第1の光量と前記第2の光量とを加算した全体光量または前記第1の検出器が検出した全体光量に対する前記第2の光量の割合が所定の閾値を超えるか、前記第1の光量に対する前記第2の光量の割合が所定の閾値を超えるときに、ステータス信号を出力する誘導ラマン散乱判定部と、
    前記誘導ラマン散乱判定部より出力された前記ステータス信号を受信したとき、前記レーザ発振器が射出するレーザビームのパルス周波数を変更するよう前記レーザ発振器を制御する制御装置と、
    を備えるレーザ加工機。
  3. 前記レーザ発振器または前記加工ヘッドは、
    レーザビームを反射させるベンドミラーと、
    前記ベンドミラーを透過したレーザビームのうち、前記第2の周波数帯域を透過させるダイクロイックミラーと、
    を有する
    請求項1または2に記載のレーザ加工機。
  4. 前記レーザ発振器または前記加工ヘッドは、
    レーザビームを反射させるベンドミラーと、
    前記ベンドミラーを透過したレーザビームのうち、前記第1の周波数帯域を透過させるバンドパスフィルタと、
    を有する
    請求項1または2に記載のレーザ加工機。
  5. 前記第1の検出器は、第1のフォトダイオードまたは第1の撮像素子である請求項1~4のいずれか1項に記載のレーザ加工機。
  6. 前記第2の検出器は、第2のフォトダイオードまたは第2の撮像素子である請求項1~5のいずれか1項に記載のレーザ加工機。
  7. レーザビームを射出するレーザ発振器内のビームカプラまたは加工ヘッドが備えるベンドミラーを透過するレーザビームのうち、誘導ラマン散乱に起因する不要光を含む第1の周波数帯域未満の第2の周波数帯域の第1の光量または前記第1及び前記第2の周波数帯域を含むレーザビームの全体光量を第1の検出器によって検出し、
    前記ベンドミラーを透過するレーザビームのうち、前記第2の周波数帯域を含まず前記第1の周波数帯域を含むレーザビームの第2の光量を第2の検出器によって検出し、
    前記第1の光量と前記第2の光量とを加算した全体光量または前記第1の検出器が検出した全体光量に対する前記第2の光量の割合が所定の閾値を超えるか、前記第1の光量に対する前記第2の光量の割合が所定の閾値を超えるとき、ステータス信号を生成し、
    前記ステータス信号が生成されると、前記レーザ発振器のレーザ出力を低下させるよう前記レーザ発振器に出力指令値を供給し、加工対象の板金に対して前記加工ヘッドを相対的に移動させる加工速度を低下させる
    レーザ加工方法。
  8. パルス波のレーザビームを射出するレーザ発振器内のビームカプラまたは加工ヘッドが備えるベンドミラーを透過するレーザビームのうち、誘導ラマン散乱に起因する不要光を含む第1の周波数帯域未満の第2の周波数帯域の第1の光量または前記第1及び前記第2の周波数帯域を含むレーザビームの全体光量を第1の検出器によって検出し、
    前記ベンドミラーを透過するレーザビームのうち、前記第2の周波数帯域を含まず前記第1の周波数帯域を含むレーザビームの第2の光量を第2の検出器によって検出し、
    前記第1の光量と前記第2の光量とを加算した全体光量または前記第1の検出器が検出した全体光量に対する前記第2の光量の割合が所定の閾値を超えるか、前記第1の光量に対する前記第2の光量の割合が所定の閾値を超えるとき、ステータス信号を生成し、
    前記ステータス信号が生成されると、前記レーザ発振器が射出するレーザビームのパルス周波数を変更する
    レーザ加工方法。
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