以下では、本明細書に開示する発明の実施の形態について図面を用いて詳細に説明する。但し、本発明は以下の説明に限定されず、本発明の趣旨およびその範囲から逸脱することなくその形態および詳細を様々に変更し得ることは当業者であれば容易に理解される。従って、本発明は以下に示す実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。
なお、以下に説明する実施の形態において、同一部分または同様な機能を有する部分には同一の符号を異なる図面間で共通して用い、その繰り返しの説明は省略する場合がある。
また、図面等において示す各構成の、位置、大きさ、範囲などは、理解の簡単のため、実際の位置、大きさ、範囲などを表していない場合がある。このため、開示する発明は、必ずしも、図面等に開示された位置、大きさ、範囲などに限定されない。
また、本明細書等における「第1」、「第2」、「第3」などの序数は、構成要素の混同を避けるために付すものであり、数的に限定するものではないことを付記する。
また、本明細書等において「上」や「下」の用語は、構成要素の位置関係が「直上」または「直下」であることを限定するものではない。例えば、「A上のB」の表現であれば、AとBとの間に他の構成要素を含むものを除外しない。
また、本明細書等において「Aを挟む一対のB」という表現は、Bが直接Aに接していると限定するものではない。例えば、「一対のBがCを介在してAを挟む(例えば、「B\C\A\C\B」といった構造)」を含むものとする。
また、本明細書等において、「電気的に接続」には、「何らかの電気的作用を有するもの」を介して接続されている場合が含まれる。ここで、「何らかの電気的作用を有するもの」は、接続対象間での電気信号の授受を可能とするものであれば、特に制限を受けない。例えば、「何らかの電気的作用を有するもの」には、電極や配線などが含まれる。
また、本明細書等において、「指示」という言葉は、「指示を伝える信号」と置き換えることもできる。また、「指示する」という言葉は、「指示を伝える信号を出力する」と置き換えることもできる。
(実施の形態1)
本実施の形態では、図1のブロック図を用いてマイクロプロセッサの構成を説明すると共に、図2乃至図7のブロック図を用いてマイクロプロセッサの駆動方法を説明する。
<マイクロプロセッサの構成例>
図1に示すように、マイクロプロセッサ100は、内部にキャッシュメモリ102、プロセッサコア104、電源コントローラ110および割り込みコントローラ108を有している。また、キャッシュメモリ102はメインメモリ130と電気的に接続されており、電源コントローラ110はスイッチ回路106と電気的に接続されている。そして、キャッシュメモリ102およびプロセッサコア104にはスイッチ回路106を介して電源120から電源が供給される。なお、割り込みコントローラ108は割り込みベクタ(割り込みハンドラのアドレス、とも表現できる。)が格納されている。
本明細書では、マイクロプロセッサの各構成要素(つまり、キャッシュメモリ102、プロセッサコア104、電源コントローラ110および割り込みコントローラ108。)のそれぞれを「ブロック」と記載する場合もある。
本明細書の図面では、キャッシュメモリ102とプロセッサコア104は同じ電源(電源120)から電源が供給されているが、異なる電源から電源が供給されてもよい。
本明細書の図面では、電源コントローラ110および割り込みコントローラ108には電源が供給されていないように記載されているが、これはキャッシュメモリ102およびプロセッサコア104への電源供給状態を分かり易くするためであり、実際には電源コントローラ110および割り込みコントローラ108にも電源が供給されている。電源の供給元については特段の限定はない。
本明細書の図面において、各構成要素を繋ぐ実線は信号の伝送経路を示し、各構成要素を繋ぐ斜線が付されている太線は電源の伝送経路を示すものである。なお、太い実線は信号が伝送されている状態、斜線の付されていない白抜きの太線は電源が伝送されていない状態を示すものである。
キャッシュメモリ102は、プロセッサコア104、電源コントローラ110およびメインメモリ130と電気的に接続されている。また、スイッチ回路106を介して電源120から電源が供給されている。
なお、キャッシュメモリ102は内部に複数のメモリセルを備えており、まとまった単位のメモリセル(以下、メモリセルアレイ103と記載する。)によりデータを保持している。本実施の形態に示すマイクロプロセッサ100において、キャッシュメモリ102は、不揮発性メモリセルにより構成されたメモリセルアレイ103を1つ以上備えている。不揮発性メモリセルにより構成されたメモリセルアレイ103を、以下の明細書中は「不揮発性メモリセルアレイ」と記載する場合もある。
なお、本明細書において不揮発性とは、電源を遮断しても記憶されているデータが揮発しないと見なされる性質を指し、揮発性とは、電源遮断により記憶されているデータが瞬時に揮発する性質を指す。
不揮発性メモリセルとしては、例えば、半導体層として酸化物半導体材料を用いたトランジスタ(以下、OSトランジスタとも記載する。)を少なくとも一部に備えるメモリセル(以下、OSメモリとも記載する。)、磁気トンネル接合素子を少なくとも一部に備えるメモリセル(以下、磁気抵抗メモリとも記載する。)、フローティングゲートに電荷を保持する機構を備える素子を少なくとも一部に備えるメモリセル(以下、フラッシュメモリとも記載する。)のいずれか或いはこれらの組み合わせにより構成することができる。
ここで、揮発性のメモリセルにより構成されたメモリセルアレイから成るキャッシュメモリ(通常のキャッシュメモリ。)と、メモリセルアレイの一部に上述の不揮発性メモリセルアレイを備えたキャッシュメモリ(本明細書に記載のキャッシュメモリ。)について、キャッシュメモリへの電源供給を停止し、再度再開した場合の動作状況を説明する。
通常のキャッシュメモリでは、メモリセルアレイの一部に電源供給再開後に用いるデータのうち、優先度の高いデータ(以下、単に「データ」と記載する。)をプリフェッチしていても、キャッシュメモリへの電源供給停止により、メモリセルアレイに格納されたデータは、ごく短時間で正確なデータでなくなり、無効なデータとなる(例えば、4区画のメモリセルを有するメモリセルアレイの各メモリセルに格納されている「1」のデータが、電荷の流出によりすべて「0」に変化する、など。)。このため、電源供給再開後において、通常のキャッシュメモリはデータのリセット動作が必要となる。したがって、プリフェッチされたデータは、リセットされているため、プロセッサコア104がデータをフェッチしようとした場合、キャッシュメモリからフェッチしようとしてもキャッシュミスが生じるため、メインメモリ(例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory)やSSD(Solid State Drive)など。)からデータを再度キャッシュメモリにプリフェッチすることが必要となる。
キャッシュメモリとメインメモリ間のデータ転送速度はプロセッサコアとキャッシュメモリ間のデータ転送速度と比較して遅いため、上述のようにメインメモリからデータを再度プリフェッチする必要が生じた場合、マイクロプロセッサの処理に大幅な遅延が生じてしまう。
これに対し、メモリセルアレイ103の一部を上述の不揮発性メモリセルアレイとした本実施の形態のキャッシュメモリ102では、不揮発性メモリセルアレイに格納されたデータはキャッシュメモリ102に供給される電源が停止された場合においてもデータを正確な状態で保持することができる。このため、キャッシュメモリ102への電源供給が再開し、プロセッサコア104がデータをフェッチしようとした場合、キャッシュメモリ102からデータをフェッチでき、キャッシュミスの発生を大幅に抑制できるため、電源供給を停止していたブロックへの電源供給再開後のマイクロプロセッサの処理速度を大幅に向上できる。
なお、上述の不揮発性メモリセルのうち、特にOSメモリを用いることが好ましい。OSメモリは、OSトランジスタのオフ電流(トランジスタがオフ状態(非導通状態、非活性状態などとも表現できる。)の時に、ソースとドレインの間に流れる電流をいう。)が極めて低いことを利用して不揮発性を維持するものであるため、フラッシュメモリのようなゲート絶縁膜の劣化に起因した性能劣化は極めて生じにくい。したがって、信頼性の観点などから考え、OSメモリが有利であるといえる。
OSトランジスタの半導体層として用いられる酸化物半導体はエネルギーギャップが3.0電子ボルト以上であり、シリコンのバンドギャップ(1.1電子ボルト)と比較して非常に大きい。
トランジスタのオフ抵抗(トランジスタがオフ状態の時における、ソースとドレイン間の抵抗をいう。)は、チャネルが形成される半導体層における熱的に励起するキャリアの濃度に反比例する。ドナーやアクセプタによるキャリアが全く存在しない状態(真性半導体)であっても、シリコンの場合にはバンドギャップが1.1電子ボルトであるため、室温(300K)での熱励起キャリアの濃度は1×1011cm−3程度である。
一方、例えばバンドギャップが3.2電子ボルトの半導体(酸化物半導体を想定。)の場合では熱励起キャリアの濃度は1×10−7cm−3程度となる。電子移動度が同じ場合、抵抗率は、キャリア濃度に反比例するので、バンドギャップ3.2電子ボルトの半導体の抵抗率は、シリコンより18桁も大きい。
このようなバンドギャップの広い酸化物半導体を半導体層に適用したトランジスタ(OSトランジスタ)は、極めて低いオフ電流を実現できる。
なお、OSトランジスタが有する「極めて低いオフ電流」を説明するため、以下に、高純度化された酸化物半導体を用いたトランジスタのオフ電流を求めた結果について説明する。
<OSトランジスタのオフ電流測定>
まず、高純度化された酸化物半導体を用いたトランジスタのオフ電流が十分に小さいことを考慮して、チャネル幅Wが1mと十分に大きいトランジスタを用意してオフ電流の測定を行った。チャネル幅Wが1mのトランジスタのオフ電流を測定した結果を図18に示す。図18において、横軸はゲート電圧VG、縦軸はドレイン電流IDである。ドレイン電圧VDが+1Vまたは+10Vの場合、ゲート電圧VGが−5Vから−20Vの範囲では、トランジスタのオフ電流は、検出限界である1×10−12A以下であることがわかった。また、トランジスタのオフ電流(ここでは、単位チャネル幅(1μm)あたりの値)は1aA(1×10−18A)以下となることがわかった。
次に、高純度化された酸化物半導体を用いたトランジスタのオフ電流をさらに正確に求めた結果について説明する。上述したように、高純度化された酸化物半導体を用いたトランジスタのオフ電流は、測定器の検出限界である1×10−12A以下であることがわかった。そこで、特性評価用素子を作製し、より正確なオフ電流の値(上記測定における測定器の検出限界以下の値)を求めた結果について説明する。
はじめに、電流測定方法に用いた特性評価用素子について、図19を参照して説明する。
図19に示す特性評価用素子は、測定系2300が3つ並列に接続されている。測定系2300は、容量素子2302、トランジスタ2304、トランジスタ2305、トランジスタ2306、トランジスタ2308を有する。トランジスタ2304、トランジスタ2305、トランジスタ2306、トランジスタ2308には、高純度化された酸化物半導体を用いたトランジスタを適用した。
測定系2300において、トランジスタ2304のソース端子およびドレイン端子の一方と、容量素子2302の端子の一方と、トランジスタ2305のソース端子およびドレイン端子の一方は、電源(V2を与える電源)に電気的に接続されている。また、トランジスタ2304のソース端子およびドレイン端子の他方と、トランジスタ2308のソース端子およびドレイン端子の一方と、容量素子2302の端子の他方と、トランジスタ2305のゲート端子とは、電気的に接続されている。また、トランジスタ2308のソース端子およびドレイン端子の他方と、トランジスタ2306のソース端子およびドレイン端子の一方と、トランジスタ2306のゲート端子は、電源(V1を与える電源)に電気的に接続されている。また、トランジスタ2305のソース端子およびドレイン端子の他方と、トランジスタ2306のソース端子およびドレイン端子の他方とは、電気的に接続され、出力端子となっている。
なお、トランジスタ2304のゲート端子には、トランジスタ2304のオン状態と、オフ状態を制御する電位Vext_b2が供給され、トランジスタ2308のゲート端子には、トランジスタ2308のオン状態と、オフ状態を制御する電位Vext_b1が供給される。また、出力端子からは電位Voutが出力される。
次に、上記の特性評価用素子を用いた電流測定方法について説明する。
まず、オフ電流を測定するために電位差を付与する初期期間の概略について説明する。初期期間においては、トランジスタ2308のゲート端子に、トランジスタ2308をオン状態とする電位Vext_b1を入力して、トランジスタ2304のソース端子およびドレイン端子の他方と電気的に接続されるノード(つまり、トランジスタ2308のソース端子およびドレイン端子の一方、容量素子2302の端子の他方、およびトランジスタ2305のゲート端子に電気的に接続されるノード)であるノードAに電位V1を与える。ここで、電位V1は、例えば高電位とする。また、トランジスタ2304はオフ状態としておく。
その後、トランジスタ2308のゲート端子に、トランジスタ2308をオフ状態とする電位Vext_b1を入力して、トランジスタ2308をオフ状態とする。トランジスタ2308をオフ状態とした後に、電位V1を低電位とする。ここでも、トランジスタ2304はオフ状態としておく。また、電位V2は電位V1と同じ電位とする。以上により、初期期間が終了する。初期期間が終了した状態では、ノードAとトランジスタ2304のソース端子及びドレイン端子の一方との間に電位差が生じ、また、ノードAとトランジスタ2308のソース端子及びドレイン端子の他方との間に電位差が生じることになるため、トランジスタ2304およびトランジスタ2308には僅かに電荷が流れる。つまり、オフ電流が発生する。
次に、オフ電流の測定期間の概略について説明する。測定期間においては、トランジスタ2304のソース端子およびドレイン端子の一方の端子の電位(つまりV2)、および、トランジスタ2308のソース端子およびドレイン端子の他方の端子の電位(つまりV1)は低電位に固定しておく。一方で、測定期間中は、上記ノードAの電位は固定しない(フローティング状態とする)。これにより、トランジスタ2304に電荷が流れ、時間の経過と共にノードAに保持される電荷量が変動する。そして、ノードAに保持される電荷量の変動に伴って、ノードAの電位が変動する。つまり、出力端子の出力電位Voutも変動する。
上記電位差を付与する初期期間、および、その後の測定期間における各電位の関係の詳細(タイミングチャート)を図20に示す。
初期期間において、まず、電位Vext_b2を、トランジスタ2304がオン状態となるような電位(高電位)とする。これによって、ノードAの電位はV2すなわち低電位(VSS)となる。なお、ノードAに低電位(VSS)を与えるのは必須ではない。その後、電位Vext_b2を、トランジスタ2304がオフ状態となるような電位(低電位)として、トランジスタ2304をオフ状態とする。そして、次に、電位Vext_b1を、トランジスタ2308がオン状態となるような電位(高電位)とする。これによって、ノードAの電位はV1、すなわち高電位(VDD)となる。その後、Vext_b1を、トランジスタ2308がオフ状態となるような電位とする。これによって、ノードAがフローティング状態となり、初期期間が終了する。
その後の測定期間においては、電位V1および電位V2を、ノードAに電荷が流れ込み、またはノードAから電荷が流れ出すような電位とする。ここでは、電位V1および電位V2を低電位(VSS)とする。ただし、出力電位Voutを測定するタイミングにおいては、出力回路を動作させる必要が生じるため、一時的にV1を高電位(VDD)とすることがある。なお、V1を高電位(VDD)とする期間は、測定に影響を与えない程度の短期間とする。
上述のようにして電位差を与え、測定期間が開始されると、時間の経過と共にノードAに保持される電荷量が変動し、これに従ってノードAの電位が変動する。これは、トランジスタ2305のゲート端子の電位が変動することを意味するから、時間の経過と共に、出力端子の出力電位Voutの電位も変化することとなる。
得られた出力電位Voutから、オフ電流を算出する方法について、以下に説明する。
オフ電流の算出に先だって、ノードAの電位VAと、出力電位Voutとの関係を求めておく。これにより、出力電位VoutからノードAの電位VAを求めることができる。上述の関係から、ノードAの電位VAは、出力電位Voutの関数として以下の式(1)のように表すことができる。
また、ノードAの電荷QAは、ノードAの電位VA、ノードAに接続される容量CA、定数(const)を用いて、以下の式(2)のように表される。ここで、ノードAに接続される容量CAは、容量素子2302の容量と他の容量の和である。
ノードAの電流IAは、ノードAに流れ込む電荷(またはノードAから流れ出る電荷)の時間微分であるから、ノードAの電流IAは以下の式(3)のように表される。
このように、ノードAに接続される容量CAと、出力端子の出力電位Voutから、ノードAの電流IAを求めることができる。
以上に示す方法により、オフ状態においてトランジスタのソースとドレイン間を流れるリーク電流(オフ電流)を測定することができる。
本実施の形態では、高純度化した酸化物半導体を用いてチャネル長L=10μm、チャネル幅W=50μmの、トランジスタ2304、トランジスタ2305、トランジスタ2306、トランジスタ2308を作製した。また、並列された各測定系2300において、容量素子2302の各容量値を、100fF、1pF、3pFとした。
なお、本実施の形態に係る測定では、VDD=5V、VSS=0Vとした。また、測定期間においては、電位V1を原則としてVSSとし、10secから300secの範囲ごとに、100msecの期間だけVDDとしてVoutを測定した。また、素子に流れる電流Iの算出に用いられるΔtは、約30000secとした。
図21に、上記電流測定に係る経過時間Timeと、出力電位Voutとの関係を示す。図21より、時間の経過にしたがって、出力電位Voutが変化している様子が確認できる。
図22には、上記電流測定によって算出された室温(25℃)におけるオフ電流を示す。なお、図22は、ソース−ドレイン電圧Vと、オフ電流Iとの関係を表すものである。図22から、ソース−ドレイン電圧が4Vの条件において、オフ電流は約40zA/μmであることが分かった。また、ソース−ドレイン電圧が3.1Vの条件において、オフ電流は10zA/μm以下であることが分かった。なお、1zAは1×10−21Aを表す。
さらに、上記電流測定によって算出された85℃の温度環境下におけるオフ電流について図23に示す。図23は、85℃の温度環境下におけるソース−ドレイン電圧Vと、オフ電流Iとの関係を表すものである。図23から、ソース−ドレイン電圧が3.1Vの条件において、オフ電流は100zA/μm以下であることが分かった。
以上のように、高純度化された酸化物半導体を用いたトランジスタでは、オフ電流が十分に小さくなることが確認された。なお、実施の形態3にてOSトランジスタの具体的な構造および作製方法の一例を、実施の形態4および実施の形態5にてOSメモリの具体的な構造および作製方法の一例を記載する。
マイクロプロセッサ100の構成において、プロセッサコア104はキャッシュメモリ102、電源コントローラ110および割り込みコントローラ108と電気的に接続されている。また、スイッチ回路106を介して電源120から電源が供給されている。
スイッチ回路106は、電源コントローラ110および電源120と電気的に接続され、電源コントローラ110から出力される信号(動作不要なブロックへの電源供給停止あるいは再開を指示する信号。)を受けて、動作不要なブロック(本実施の形態では、キャッシュメモリ102やプロセッサコア104など)への電源供給状態を決定(停止、あるいは再開。)する。スイッチ回路106は、動作不要なブロックへの電源供給のON/OFF(導通/非導通とも表現できる。)切り替えを行えればよく、その構造(構成、回路構成とも表現できる。)に特段の限定はない。例えば、トランジスタを用いたスイッチング素子などを用いればよい。なお、本実施の形態では、スイッチ回路106はマイクロプロセッサ100の外部に設けられた構造であるが、マイクロプロセッサ100の内部に設けられた構造であってもよい。例えば、電源コントローラ110内部にスイッチ回路106が組み込まれていてもよい。その場合、キャッシュメモリ102やプロセッサコア104への電源供給停止および再開を行ううえで「電源コントローラ110からスイッチ回路106に信号を送る」という動作が必ずしも必要ではない。そのため、キャッシュメモリやプロセッサコアへの電源供給を停止する、あるいは再開する処理のことを、電源コントローラ110の「電源供給停止処理」や「電源供給再開処理」と表現することができる。
また、スイッチ回路106はキャッシュメモリ102と電源コントローラ110間や、プロセッサコア104と電源コントローラ110間に設けてもよいし、キャッシュメモリ102やプロセッサコア104内部に組み込んでもよい。なお、スイッチ回路106にどのような構成の回路を用いるかについては特段の限定はなく、公知の技術を用いることができる。
割り込みコントローラ108は、プロセッサコア104および電源コントローラ110と電気的に接続されている。また、キャッシュメモリ102への電源供給再開の指示は、まず割り込みコントローラ108に入力される。なお、本明細書の図面において、割り込みコントローラ108に接続された一点鎖線にて記載された線は、マイクロプロセッサ100の外部から割り込みコントローラ108に電源供給再開の指示が伝わる経路(配線)である。
電源コントローラ110は、キャッシュメモリ102、プロセッサコア104、スイッチ回路106および割り込みコントローラ108と電気的に接続されている。
本明細書では、キャッシュメモリ102およびプロセッサコア104の両方に対して電源供給停止処理(および電源供給再開処理。)を行っているが、少なくともキャッシュメモリ102に対して当該処理を行ってもよい。キャッシュメモリ102はマイクロプロセッサ100の消費電力の大部分を占めるため、上述処理を行うのみでもマイクロプロセッサ100の消費電力を大幅に減少できるためである。
<マイクロプロセッサの駆動方法>
図2乃至図7のブロック図を用いて、マイクロプロセッサ100の駆動方法(駆動順序とも言える。)の一例について説明する。なお、以下の説明では、マイクロプロセッサ100の駆動方法を、動作不要なブロックの動作を停止するために行われる処理(以下、「低消費電力モード移行処理」と記載する場合もある。)と、その後、停止ブロックの動作を再開してプロセッサコアが通常動作(動作不要ブロックの動作を停止した事に起因したキャッシュミスが発生しない状態、とも表現できる。)に戻すために行われる処理(以下、「通常動作モード移行処理」と記載する場合もある。)の2つに分けて説明を行う。
<低消費電力モード移行処理の説明>
低消費電力モードへの移行が指示されると、まず、プロセッサコア104が割り込みコントローラ108に格納された割り込みベクタの1つ或いは複数をロードする(図2(A)に対応。)。
上述の「低消費電力モードへの移行が指示」とは、具体的には、例えば、プロセッサが動作させているプログラムであるタスクスケジューラが、直ちに実行可能な状態のタスクが存在しないと判断し、電源供給停止信号を送出するプログラムを実行する場合などがある。
なお、上述の割り込みベクタとしては、割り込みコントローラ108に格納された複数の割り込みベクタのうち、使用頻度(発生頻度、とも表現できる。)の高い割り込みベクタを、不揮発性メモリセルアレイの個数分以下の数だけロードすればよい。例えばメモリセルアレイ103のうち、不揮発性メモリセルアレイが100個存在する場合、使用頻度の最も高い割り込みベクタをロードする、使用頻度の高い割り込みベクタの上位10個(10データ)をロードする、使用頻度の高い割り込みベクタの上位100個(100データ)をロードする、といったロードを行えばよい。ロードする割り込みベクタの個数は、実施者が適宜決定すればよい。
マイクロプロセッサ100は、秒単位のようなマクロな時間軸で見ると常に動作しているが、ナノ秒やマイクロ秒のようなミクロな時間軸で見ると、処理が行われていない時間(例えば、上述で記載した、プロセッサが動作させているプログラムであるタスクスケジューラが、直ちに実行可能な状態のタスクが存在しないと判断する時間)が非常に多く存在している。そのため、処理を行わない一瞬の時間(例えば数ナノ秒から数ミリ秒のような短い時間)に動作不要なブロックへの電源供給停止し、その後電源供給を再開する、といった処理をマイクロプロセッサ100で行う場合、当該処理に関係した割り込みベクタの使用頻度は自ずと高くなり、当該割り込みベクタがキャッシュメモリ102の不揮発性メモリセルアレイに優先的に格納されることとなる。したがって、プロセッサコア104は電源供給再開後に当該割り込みベクタをロードして処理を開始するため、通常動作モードへの移行時におけるキャッシュミスの発生を抑制できる。
次に、割り込みコントローラ108からロードした割り込みベクタに基づいて、プロセッサコア104がキャッシュメモリ102にプリフェッチ命令を発行し、プリフェッチが行われる。当該プリフェッチでは、プリフェッチ命令によりメインメモリ130から読み出されたデータを、キャッシュメモリ102に備えられたメモリセルアレイ103のうち、不揮発性メモリセルアレイ(不揮発性メモリセルにより構成されたメモリセルアレイ。)に格納する。
これにより、図2(B)のように、キャッシュメモリ102に備えられた不揮発性メモリセルアレイに、電源供給再開後(つまり、低消費電力モードから通常動作モードへの移行時。)にプロセッサコアが優先的に使用するデータがプリフェッチされる。
図2(B)では、メモリセルアレイ103のうち、斜線のハッチングを付したメモリセルアレイ(第1のメモリセルアレイ103(1)および第2のメモリセルアレイ103(2)。)を不揮発性メモリセルアレイとして記載している。本明細書の他の図面においても同様の意味を表している。なお、不揮発性メモリセルアレイと揮発性メモリセルアレイの各々の個数は使用用途等により容易に変化するため、本明細書の図面等では、不揮発性メモリセルアレイと揮発性メモリセルアレイに同一の符号を付しているが、勿論、不揮発性メモリセルアレイと揮発性メモリセルアレイは異なるものである。
不揮発性メモリセルアレイの個数が多いほど、より多くの割り込みベクタ(つまり、電源供給再開後に用いる割り込みベクタのうち、優先度の高いもの。)をキャッシュメモリ102にプリフェッチできるため、メモリセルアレイ103の総数に占める不揮発性メモリセルアレイの割合は、50%以上、好ましくは80%以上、より好ましくはメモリセルアレイ103の全数が不揮発性メモリセルアレイにより構成されることが望ましい。
なお、上述にて記載したプリフェッチの流れは、プリフェッチに用いる全ての割り込みベクタを割り込みコントローラ108からロードした後に、当該ベクタに基づいてキャッシュメモリ102にデータをプリフェッチするように記載したが、割り込みコントローラから1つのあるいは一部の割り込みベクタをロードし、当該ベクタに基づいてキャッシュメモリ102にデータをプリフェッチする、という動作を複数回行ってプリフェッチを行ってもよい。
次に、プロセッサコア104が電源コントローラ110に、第1の信号(動作不要なブロックの電源供給停止を指示する信号。)を出力する(図2(C)に対応。)。
そして、スイッチ回路106をOFF状態とする信号が電源コントローラ110から出力され、電源120からキャッシュメモリ102に供給される電源および、電源120からプロセッサコア104に供給される電源が停止する(図2(D)に対応。)。なお、図2(D)のキャッシュメモリ102やプロセッサコア104などのように、二重斜線のハッチングが付してあるものはOFF状態(非導通状態、非活性状態とも表現できる。)であり、本明細書の他の図面においても同様の意味を表している。
本実施の形態では、キャッシュメモリ102へのデータのプリフェッチ(図2(B))と、電源コントローラ110への第1の信号の出力(図2(C))を異なる図を用いて別の工程のように記載しているが、データのプリフェッチと並行して電源コントローラ110に第1の信号を出力してもよい。
その場合、キャッシュメモリ102への電源供給が停止する前にプリフェッチを終了させる必要がある。このため、例えば電源コントローラ110に、キャッシュメモリ102からプリフェッチの終了を伝える信号が入力されるまで、電源コントローラ110から、スイッチ回路106をOFF状態とする信号が出力されないようにする必要がある。
例えば、電源コントローラ110内に、所定の信号が入力されるまで、スイッチ回路106をOFF状態とする信号を出力させない回路(当該機能を待機回路107と呼称する。)を備えた構造とする。当該電源コントローラ110を用いたマイクロプロセッサ100では、プロセッサコア104から第1の信号およびプリフェッチ命令が発行された場合、図3(A)のようにプリフェッチ命令が実行されるが、電源コントローラ110からスイッチ回路106をOFF状態とする信号は出力されない。そして、図3(B)のように、キャッシュメモリ102へのプリフェッチが終了した時点で、キャッシュメモリ102はプリフェッチの終了を伝える信号を待機回路107に出力する。これにより、図3(C)のように電源コントローラ110はスイッチ回路106に対してスイッチ回路106をOFF状態とする信号を出力するため、キャッシュメモリ102へのプリフェッチが終了する前にキャッシュメモリ102およびプロセッサコア104への電源供給が停止することはない。
また、待機回路107を電源コントローラ110と、キャッシュメモリ102と接続されたスイッチ回路106間に設ける構造としてもよい。例えば、図4(A)に示すように待機回路107をキャッシュメモリ102と接続されたスイッチ回路106と電源コントローラ110間に設ける構造とした場合、プロセッサコア104から第1の信号およびプリフェッチ命令が発行されると(図4(B)参照。)、プリフェッチが行われている間でも、電源コントローラ110からはプロセッサコア104と接続されたスイッチ回路106に第2の信号を出力し、プロセッサコア104への電源供給を停止する(図4(C)参照。)。そして、キャッシュメモリ102のプリフェッチが終了した後に、キャッシュメモリ102への電源供給が停止される(図4(D)参照。)。このように、キャッシュメモリ102とプロセッサコア104への電源供給状態を個別に管理することにより、マイクロプロセッサ100の消費電力をさらに低減できる。なお、図4(A)乃至図4(D)では待機回路107はマイクロプロセッサ100の外部に設けられた構造であるが、マイクロプロセッサ100の内部に設けられた構造であってもよい。
なお上記では、キャッシュメモリ102とプロセッサコア104の両方について電源供給を停止する構造および処理の説明を行ったが、キャッシュメモリ102のみの電源供給を停止する構造および処理(例えば、プロセッサコア104に接続されたスイッチ回路106がない構造など。)であってもよい。キャッシュメモリ102はマイクロプロセッサ100の消費電力の大部分を占めるため、当該構造および処理でもマイクロプロセッサ100の消費電力を大幅に減少できるためである。
以上の工程を経ることにより、電源供給再開後(つまり、低消費電力モードから通常動作モードへの移行時。)にプロセッサコアが優先的に使用するデータをキャッシュメモリ102にプリフェッチした状態のまま、動作不要なブロック(本実施の形態では、キャッシュメモリ102とプロセッサコア104を主として記載した。)への電源供給を停止できる。マイクロプロセッサ100は、秒単位のようなマクロな時間軸で見ると常に動作しているが、ナノ秒やマイクロ秒のようなミクロな時間軸で見ると、処理が行われていない時間が存在している。そのため、処理を行わない一瞬の時間(例えば数ナノ秒から数ミリ秒のような短い時間)にキャッシュメモリ102への電源供給を停止し、必要に応じ再度電源供給を再開する、といった処理を常に行うことにより、マイクロプロセッサ100の消費電力を大幅に低減できる。
<通常動作モード移行処理の説明>
続いて、通常動作モード移行処理時における駆動方法についての説明を行う。
割り込みコントローラ108に通常動作モードへの移行指示を伝える信号が入力され(割り込みコントローラ108が割り込みイベントを検知し、とも表現できる。)、割り込みコントローラ108が電源コントローラ110に第2の信号(電源供給を停止していたブロックへの電源供給再開を指示する信号。)を出力する(図5(A)に対応。)。
上述の「通常動作モードへの移行指示」とは、具体的には、例えば、プロセッサが動作させているプログラムであるタスクスケジューラが、直ちに実行可能な状態のタスクが存在すると判断し、電源供給再開信号を送出するプログラムを実行する、などがある。
次に、第2の信号を受信した電源コントローラ110は、スイッチ回路106をON状態(導通状態、活性状態などとも表現できる。)とする信号をスイッチ回路106に出力する。これにより、電源120から、キャッシュメモリ102およびプロセッサコア104に電源が供給される(図5(B)に対応。)。
次に、電源供給が再開されたプロセッサコア104が、割り込みコントローラ108に格納された割り込みベクタをロードする(図5(C)に対応。)。なお、当該ロードでは、電源供給再開後にプロセッサコアが優先的に使用する割り込みハンドラが格納された割り込みベクタが読み出される。
そして、割り込みコントローラ108からロードした割り込みベクタに基づいて、プロセッサコア104がフェッチを行う。なお、不揮発性メモリセルアレイには、上述の<低消費電力モード移行処理の説明>にて記載したように、電源供給再開後にプロセッサコアが優先的に使用するデータが格納されており、キャッシュミスなくフェッチを行える(つまり、メインメモリ130から必要なデータを再取得する必要がない、あるいは再取得の頻度が非常に少ない。)ため、電源供給再開後のマイクロプロセッサの処理速度を大幅に向上できる(図5(D)に対応。)。
以上の工程を経ることにより、電源供給を停止していたブロック(本実施の形態では、キャッシュメモリ102とプロセッサコア104を主として記載した。)への電源供給再開において、プロセッサコア104にて生じるキャッシュミスを極力少なく(またはキャッシュミスをゼロに)でき、マイクロプロセッサ100の処理を素早く(極力遅延なく)行うことができる。なお、図3や図4にて記載した、待機回路107を備えた構造のマイクロプロセッサでも、上述と同様の工程を行うことができるが、次回の停止処理に備えて、キャッシュメモリ102へのプリフェッチが終了後に、キャッシュメモリ102は当該処理の終了を伝える信号を待機回路107に出力して待機回路107をOFF状態にしておく必要がある。
なお、本実施の形態にて記載した内容および当該内容を説明する図面において、マイクロプロセッサ100に備えられたキャッシュメモリ102は、複数のメモリセルアレイ103を備える構造として説明したが、キャッシュメモリ102は命令キャッシュ(プログラムを一時的に保管する領域、とも表現できる。)、データキャッシュ(データを一時的に保管する領域、とも表現できる。)など複数の領域に分割され、当該領域の各々において複数のメモリセルアレイが存在している場合がある。例えば、図6のマイクロプロセッサ600に示すように、キャッシュメモリ602として、n個(nは2以上の整数。)のメモリセルアレイ611aを備える命令キャッシュ611、m個(mは2以上の整数。)のメモリセルアレイ612aを備えるデータキャッシュ612を有する構造を挙げることができる。なお、図6ではスイッチ回路106がマイクロプロセッサ600の外部に設けられているが、マイクロプロセッサ600の内部に設けられていてもよい。
図6のように、キャッシュメモリ602の各々の領域にスイッチ回路106を接続することにより、例えば図7(A)のように、命令キャッシュ611およびデータキャッシュ612への電源供給を停止してキャッシュメモリ602全体の動作を停止してもよいし、図7(B)に示すように、命令キャッシュ611への電源供給のみを停止し、データキャッシュ612を動作状態としてもよい。このように、キャッシュメモリ602の使用状況に応じ、不要なキャッシュ領域(電源を供給する必要がないキャッシュ領域。)のみを選択的にOFF状態とすることができる。勿論、命令キャッシュ611およびデータキャッシュ612が1つのスイッチ回路106を介して電源に接続されていてもよい。なお、図7(A)および図7(B)に示すマイクロプロセッサ600は、キャッシュメモリ602中に命令キャッシュ611とデータキャッシュ612の2つのキャッシュ領域が存在する点で、上記で説明したマイクロプロセッサ100とは異なっているが、各構成要素の駆動方法(駆動工程)については基本的に同様であり、上述の説明を参酌することができるため、ここでは説明を省略する。
(実施の形態2)
本実施の形態では、実施の形態1と一部の構造が異なるマイクロプロセッサの構造を図8のブロック図を用いて説明するとともに、当該マイクロプロセッサの駆動方法を図9および図10のブロック図を用いて説明する。
<マイクロプロセッサの構成例>
本実施の形態に記載のマイクロプロセッサの構成を図8に示す。図8のマイクロプロセッサ800は、実施の形態1の図4にて示した構造とほぼ同様であるが、キャッシュメモリ102と割り込みコントローラ108が電気的に接続されている点で、図4にて示した構造のマイクロプロセッサとは異なる。
なお、図8ではスイッチ回路106はマイクロプロセッサ800の外部に設けられているが、マイクロプロセッサ800の内部に設けてもよい。また、待機回路107は電源コントローラ110の内部に設けているが、電源コントローラ110とスイッチ回路106間に設けられてもよい。
<マイクロプロセッサの駆動方法>
図9および図10のブロック図を用いて、マイクロプロセッサ800の駆動方法(駆動順序とも言える。)の一例について説明する。なお、以下の説明では、実施の形態1と同様に停止処理と再開処理の2つに分けて説明を行う。
<低消費電力モード移行処理の説明>
まず、動作不要なブロックへの電源供給停止が指示されると、プロセッサコア104が電源コントローラ110に、第1の信号を出力する。電源コントローラ110内には待機回路107(OFF状態)が備えられているため、スイッチ回路106をOFF状態とする信号が電源コントローラ110から出力されることはない。そして、電源コントローラ110が、割り込みベクタのロードを指示する信号をキャッシュメモリ102に出力する(図9(A)に対応。)。
次に、割り込みベクタのロードを指示する信号を受けたキャッシュメモリ102は、割り込みコントローラ108から割り込みベクタをロードし、ロードした割り込みベクタに基づいてプリフェッチを行う(図9(B)に対応。)。
次に、キャッシュメモリ102へのプリフェッチが終了した時点で、キャッシュメモリ102は当該処理の終了を伝える信号を電源コントローラ110に出力する(図9(C)に対応。)。
これにより、電源コントローラ110に備えられた待機回路107はON状態となり、スイッチ回路106をOFF状態とする信号が電源コントローラ110から出力され、キャッシュメモリ102およびプロセッサコア104への電源供給が停止される(図9(D)参照。)。
<通常動作モード移行処理の説明>
続いて、再開処理時における駆動方法についての説明を行う。
まず、電源供給を停止していたブロックへの電源供給再開が指示され、割り込みコントローラ108に当該指示を伝える信号が入力される(割り込みコントローラ108が割り込みイベントを検知する、とも表現できる。)と、割り込みコントローラ108が電源コントローラ110に第2の信号を出力する(図10(A)に対応。)。
次に、第2の信号を受信した電源コントローラ110は、スイッチ回路106をON状態とする信号をスイッチ回路106に出力する。これにより、電源120から、キャッシュメモリ102およびプロセッサコア104に電源が供給される(図10(B)に対応。)。
そして、電源供給が再開されたプロセッサコア104が、割り込みコントローラ108に格納された割り込みベクタをロードする(図10(C)に対応。)。なお、当該ロードでは、電源供給再開後にプロセッサコアが優先的に使用する割り込みハンドラが格納された割り込みベクタが読み出される。
そして、割り込みコントローラ108からロードした割り込みベクタに基づいて、プロセッサコア104がフェッチを行う(図10(D)参照。)。実施の形態1の<低消費電力モード移行処理の説明>に記載したように、メモリセルアレイ103の不揮発性メモリセルアレイには電源供給再開後にプロセッサコアが優先的に使用するデータが格納されており、キャッシュミスなくフェッチを行える(つまり、メインメモリ130から必要なデータを再取得する必要がない、あるいは再取得の頻度が非常に少ない。)ため、電源供給再開後のマイクロプロセッサの処理速度を大幅に向上できる。
以上の工程を経ることにより、電源供給を停止していたブロック(本実施の形態では、キャッシュメモリ102とプロセッサコア104を主として記載した。)への電源供給再開において、プロセッサコア104にて生じるキャッシュミスを極力少なく(またはキャッシュミスをゼロに)でき、マイクロプロセッサ800の処理を素早く(極力遅延なく)行うことができる。
(実施の形態3)
本実施の形態では、上述実施の形態にて記載した「OSトランジスタ(半導体層として酸化物半導体材料を用いたトランジスタ)」の具体的な構造および作製方法の一例を図11乃至図14を用いて説明する。
<OSトランジスタの構成例>
図11(A)乃至図11(C)に、OSトランジスタの例として、トップゲート型のトランジスタ1150の平面図および断面図の一例を示す。図11(A)は平面図であり、図11(B)は図11(A)における一点鎖線F1−F2の断面図であり、図11(C)は図11(A)における一点鎖線H1−H2の断面図である。なお、図11(A)では図面が煩雑になることを避けるため、構成要素の一部を省略して記載している。
図11(A)乃至図11(C)に示すトランジスタ1150は、絶縁表面を有する基板1100上に設けられた、チャネル形成領域として機能する第1の領域1102aおよびチャネル長方向に第1の領域1102aを挟む第2の領域1102bを有する酸化物半導体膜1102と、少なくとも第1の領域1102a上に設けられた、ゲート絶縁膜1106と、ゲート絶縁膜1106を挟んで第1の領域1102a上に設けられた、ゲート電極1108と、少なくともゲート電極1108の側面に設けられた保護絶縁膜1110と、第2の領域1102bに電気的に接続された、ゲート電極1108を挟む一対の電極膜1112を有する構造となっている。
なお、トランジスタ1150上に更に、表面平坦性の高い絶縁膜を設けてもよい。これにより、トランジスタ1150上に配線形成(例えば、トランジスタ1150と電気的に接続された取り出し配線などの形成。)が行いやすくなる。
<OSトランジスタの作製方法>
図12乃至図13を用いて、図11に示すOSトランジスタの作製工程の一例について説明する。
まず、絶縁表面を有する基板1100上に、酸化物半導体膜を形成し、フォトリソグラフィ法、印刷法、インクジェット法などを用いて酸化物半導体膜上にマスクを形成し、当該マスクを用いて酸化物半導体膜の一部を選択的に除去して酸化物半導体膜1102を形成する(図12(A)参照。)。なお、酸化物半導体膜1102を成膜する前に、アルゴンガスを導入してプラズマを発生させ、絶縁表面を有する基板1100の表面に付着している粉状物質(パーティクル、ごみともいう)や有機物を除去する処理(逆スパッタ処理とも言われる。)を行うことが好ましい。なお、アルゴンに代えて、窒素、ヘリウム、酸素などのガスを用いてもよい。
なお、上述の基板に大きな制限はないが、少なくとも、後の熱処理に耐えうる程度の耐熱性を有していることが必要となる。例えば、バリウムホウケイ酸ガラスやアルミノホウケイ酸ガラスなどのガラス基板、セラミック基板、石英基板、サファイア基板などの基板を用いることができる。また、絶縁表面を有していれば、シリコンや炭化シリコンなどの単結晶半導体基板、多結晶半導体基板、シリコンゲルマニウムなどの化合物半導体基板、SOI基板などを適用することも可能である。
ここで、上述の「SOI基板」という単語は、絶縁膜の表面にシリコン薄膜が設けられた構造(Silicon On Insulator)を表す単語として用いられるが、ここでの「SOI基板」は上述の意味に限定されず、絶縁膜(または絶縁基板)上に半導体膜が設けられた構造(Semiconductor On Insulator)を表す単語として用いており、石英基板上にシリコン薄膜が設けられた構造(Silicon On Quartz。「SOQ」と略記されることもある。)や、シリコン薄膜の代わりに窒化ガリウム(GaN)薄膜や炭化シリコン(SiC)薄膜が設けられた構造なども、本明細書中の「SOI基板」に含まれるものである。
なお、絶縁表面を有する基板1100の最上層(つまり、酸化物半導体膜1102に接する層)には、加熱処理により酸素を放出する膜(以下、酸素供給膜と記載する。なお、後述にて記載されている酸素供給膜1105aは、以下の酸素供給膜についての説明を当てはめることができる。)が形成されていることが好ましい。以下に理由を記載する。
トランジスタ1150において、チャネル形成領域として機能する第1の領域1102aに酸素欠損が存在すると、酸素欠損に起因して電荷が生じる場合がある。一般に酸化物半導体膜の酸素欠損は一部がドナーとなりキャリアである電子を放出する。この結果、トランジスタのしきい値電圧がマイナス方向にシフトしてしまう。そこで、絶縁表面を有する基板1100の最上層には酸素供給膜が形成されていることが好ましい。
絶縁表面を有する基板1100の最上層に酸素供給膜が存在する場合、後述する酸化物半導体膜を成膜後、加熱処理によって酸素供給膜中の酸素の一部を放出するので、酸化物半導体膜に酸素を供給し、酸化物半導体膜中の酸素欠損を補填することができるため、トランジスタのしきい値電圧のマイナス方向へのシフトを抑制できる。特に、酸素供給膜中に少なくとも化学量論的組成を超える量の酸素が存在することが好ましい。例えば、酸素供給膜として酸化シリコンを用いる場合、SiO2+α(ただし、α>0)で表される酸化シリコン膜を用いることが好ましい。なお、このような化学量論的組成よりも酸素を過剰に含む領域(以下、酸素過剰領域と記載する場合もある。)は、酸素供給膜の少なくとも一部に存在していればよい。
なお、上述の「加熱処理により酸素を放出する膜」とは、TDS(Thermal Desorption Spectroscopy:昇温脱離ガス分光法)分析にて、酸素原子に換算しての酸素の放出量が1.0×1019atoms/cm2以上、好ましくは3.0×1019atoms/cm2以上、さらに好ましくは1.0×1020atoms/cm2以上、さらに好ましくは3.0×1020atoms/cm2以上であることをいう。
ここで、TDS分析にて、酸素原子に換算しての酸素の放出量の測定方法について、以下に説明する。
TDS分析による気体の放出量は、スペクトルの積分値に比例する。このため、測定したスペクトルの積分値と標準試料の基準値との比により、気体の放出量を計算することができる。標準試料の基準値は、所定の原子密度を有する試料において、スペクトルの積分値に対する原子密度の割合である。
例えば、標準試料である所定の密度の水素を含むシリコンウェハのTDS分析結果、および絶縁膜のTDS分析結果から、絶縁膜の酸素分子の放出量(NO2)は、式(4)で求めることができる。ここで、TDS分析で得られる質量電荷比(M/z)が32で検出されるスペクトルの全てが酸素分子由来と仮定する。M/zが32のものとしてほかにCH3OHがあるが、存在する可能性が低いものとしてここでは考慮しない。また、酸素原子の同位体であるM/zが17の酸素原子およびM/zが18の酸素原子を含む酸素分子についても、自然界における存在比率が極微量であるため考慮しない。
NH2は、標準試料から脱離した水素分子を密度で換算した値である。SH2は、標準試料をTDSによるスペクトルの積分値である。ここで、標準試料の基準値を、NH2/SH2とする。SO2は、絶縁膜をTDS分析によるスペクトルの積分値である。αは、TDSにおけるスペクトル強度に影響する係数である。式(4)の詳細に関しては、特開平6−275697公報を参照する。なお、上記絶縁膜の酸素の放出量は、電子科学株式会社製の昇温脱離分析装置EMD−WA1000S/Wを用い、標準試料として1×1016atoms/cm2の水素原子を含むシリコンウェハを用いて測定する。
また、TDS分析において、酸素の一部は酸素原子として検出される。酸素分子と酸素原子の比率は、酸素分子のイオン化率から算出することができる。なお、上述のαは酸素分子のイオン化率を含むため、酸素分子の放出量を評価することで、酸素原子の放出量についても見積もることができる。
なお、NO2は酸素分子の放出量である。酸素原子に換算したときの放出量は、酸素分子の放出量の2倍となる。
膜中への酸素の導入は、酸素雰囲気下による熱処理や、イオン注入法、イオンドーピング法、プラズマイマージョンイオンインプランテーション法、酸素を含む雰囲気下で行うプラズマ処理などを用いることができる。
また、過剰酸素を含む絶縁膜の水素濃度が、7.2×1020atoms/cm3以上である場合には、トランジスタの初期特性のバラツキの増大、トランジスタの電気特性に関するL長(チャネル長)依存性の増大、さらにBTストレス試験において、大きく劣化するため、過剰酸素を含む絶縁膜の水素濃度は、7.2×1020atoms/cm3未満とすることが好ましい。したがって、過剰酸素を含む絶縁膜の水素濃度は、7.2×1020atoms/cm3未満とすることが好ましい。また、酸化物半導体膜の水素濃度は5×1019atoms/cm3以下とすることが好ましい。水素濃度の低い膜を形成する詳細な方法については、後述する。
なお、加熱処理により酸素供給膜から酸化物半導体膜に酸素を供給する場合、酸素供給膜から放出される酸素が酸化物半導体膜に効率的に供給されるように、酸素供給膜の下層(つまり、酸素供給膜の酸化物半導体膜と接する面とは逆の面。)に酸素透過性や水蒸気透過性(水分透過性とも表現できる。)の低い膜(以下、バリア膜と記載する場合もある。)を形成することが好ましい。例えば、酸素供給膜の下層にバリア膜として、酸化アルミニウム膜、酸化窒化アルミニウム膜、窒化酸化アルミニウム膜などを形成すればよい。なお、酸化アルミニウム膜を用いる場合、膜を高密度(膜密度3.2g/cm3以上、好ましくは3.6g/cm3以上)とすることが好ましい。
酸化物半導体膜1102は、スパッタリング法、MBE(Molecular Beam Epitaxy)法、CVD法、パルスレーザ堆積法、ALD(Atomic Layer Deposition)法等を用いて酸化物半導体膜を成膜した後に、フォトリソグラフィ法、印刷法、インクジェット法などを用いて酸化物半導体膜上にマスクを形成し、当該マスクを用いて酸化物半導体膜の一部を選択的に除去して酸化物半導体膜1102を形成すればよい。また、酸化物半導体膜1102は、スパッタリングターゲット表面に対し、概略垂直に複数の基板表面がセットされた状態で成膜を行うスパッタリング装置を用いて成膜してもよい。なお、酸化物半導体膜の膜厚は5nmより大きく200nm以下とし、10nm以上30nm以下とすることが好ましい。
酸化物半導体膜1102中の酸素欠損をできるだけ少なくするためには、酸化物半導体膜1102は、成膜雰囲気中のガス種に占める酸素ガスの割合が高い状態で成膜することが好ましいため、装置内に酸素を導入することが可能で、かつ、ガス流量の調整ができるスパッタリング装置を用いることが好ましいといえる。そして、スパッタリング装置の成膜チャンバー内への導入ガスは、全体の90%以上を酸素ガスとして、酸素ガスに加えて他のガスを用いる場合は、当該ガスは希ガスを用いることが望ましい。また、より好ましくは成膜チャンバー内への導入ガスを酸素ガスのみとし、成膜雰囲気中のガス種に占める酸素ガスの割合を極力100%に近づけることが望ましい。
また、酸化物半導体膜1102に水素が多量に含まれると、酸化物半導体と結合することによって、水素の一部がドナーとなり、キャリアである電子を生じてしまう。これにより、トランジスタのしきい値電圧がマイナス方向にシフトしてしまう。そのため、酸化物半導体膜1102において、水素濃度は、5×1018atoms/cm3未満、好ましくは1×1018atoms/cm3以下、より好ましくは5×1017atoms/cm3以下、更に好ましくは1×1016atoms/cm3以下とすることが望ましい。なお、上述の酸化物半導体膜中の水素濃度は、二次イオン質量分析法(SIMS:Secondary Ion Mass Spectrometry)で測定されるものである。
上述の理由により、酸化物半導体膜1102を成膜する際に用いるガスとしては、水、水素、水酸基又は水素化物などの不純物が含まれないことが好ましい。または、純度が6N以上好ましくは7N以上(即ち、ガス中の不純物濃度を1ppm以下、好ましくは0.1ppm以下)のガスを用いることが好ましい。
また、酸化物半導体膜1102を成膜するにあたり、成膜室内の水分(水、水蒸気、水素、水酸基または水酸化物を含む)を除去するために、吸着型の真空ポンプ、例えば、クライオポンプ、イオンポンプ、チタンサブリメーションポンプを用いることが好ましい。また、排気手段は、ターボ分子ポンプにコールドトラップを加えたものであってもよい。クライオポンプを用いて排気した成膜室は、例えば、水素原子、水(H2O)など水素原子を含む化合物(より好ましくは炭素原子を含む化合物も)等が排気されるため、当該成膜室で成膜した酸化物半導体膜1102に含まれる水素、水分などの不純物の濃度を低減できる。
一方、酸化物半導体膜1102に、アルカリ金属またはアルカリ土類金属が含まれると、酸化物半導体と結合することによって、キャリアが生成されることがあり、トランジスタのオフ電流が上昇する原因となる。そのため、酸化物半導体膜1102において、アルカリ金属またはアルカリ土類金属の濃度は、1×1018atoms/cm3以下、好ましくは2×1016atoms/cm3以下とすることが望ましい。
なお、スパッタリング装置にて用いるターゲットは、相対密度が90%以上、好ましくは95%以上、より好ましくは99%以上であることが望ましい。相対密度の高いターゲットを用いることにより、成膜した酸化物半導体膜1102は緻密な膜となる。
酸化物半導体膜1102に用いる酸化物半導体材料としては、少なくともインジウム(In)を含む。特にInと亜鉛(Zn)を含むことが好ましい。また、該酸化物半導体材料を用いたトランジスタの電気特性のばらつきを減らすためのスタビライザーとして、それらに加えてガリウム(Ga)を有することが好ましい。また、スタビライザーとしてスズ(Sn)を有することが好ましい。また、スタビライザーとしてハフニウム(Hf)を有することが好ましい。また、スタビライザーとしてアルミニウム(Al)を有することが好ましい。また、スタビライザーとしてジルコニウム(Zr)を有することが好ましい。
また、他のスタビライザーとして、ランタノイドである、ランタン(La)、セリウム(Ce)、プラセオジム(Pr)、ネオジム(Nd)、サマリウム(Sm)、ユウロピウム(Eu)、ガドリニウム(Gd)、テルビウム(Tb)、ジスプロシウム(Dy)、ホルミウム(Ho)、エルビウム(Er)、ツリウム(Tm)、イッテルビウム(Yb)、ルテチウム(Lu)のいずれか一種あるいは複数種を有してもよい。
例えば、酸化物半導体として、酸化インジウム、酸化スズ、酸化亜鉛、In−Zn系酸化物、In−Mg系酸化物、In−Ga系酸化物、In−Ga−Zn系酸化物(IGZOとも表記する)、In−Al−Zn系酸化物、In−Sn−Zn系酸化物、In−Hf−Zn系酸化物、In−La−Zn系酸化物、In−Ce−Zn系酸化物、In−Pr−Zn系酸化物、In−Nd−Zn系酸化物、In−Sm−Zn系酸化物、In−Eu−Zn系酸化物、In−Gd−Zn系酸化物、In−Tb−Zn系酸化物、In−Dy−Zn系酸化物、In−Ho−Zn系酸化物、In−Er−Zn系酸化物、In−Tm−Zn系酸化物、In−Yb−Zn系酸化物、In−Lu−Zn系酸化物、In−Sn−Ga−Zn系酸化物、In−Hf−Ga−Zn系酸化物、In−Al−Ga−Zn系酸化物、In−Sn−Al−Zn系酸化物、In−Sn−Hf−Zn系酸化物、In−Hf−Al−Zn系酸化物を用いることができる。
なお、ここで、例えば、In−Ga−Zn系酸化物とは、InとGaとZnを主成分として有する酸化物という意味であり、InとGaとZnの比率は問わない。また、InとGaとZn以外の金属元素が入っていてもよい。
また、酸化物半導体として、InMO3(ZnO)m(m>0、且つ、mは整数でない)で表記される材料を用いてもよい。なお、Mは、Ga、Fe、Mn及びCoから選ばれた一の金属元素又は複数の金属元素を示す。また、酸化物半導体として、In2SnO5(ZnO)n(n>0、且つ、nは整数)で表記される材料を用いてもよい。
酸化物半導体膜1102は、例えば非単結晶を有してもよい。非単結晶は、例えば、CAAC(C Axis Aligned Crystal)、多結晶、微結晶、非晶質部を有する。非晶質部は、微結晶、CAACよりも欠陥準位密度が高い。また、微結晶は、CAACよりも欠陥準位密度が高い。なお、CAACを有する酸化物半導体を、CAAC−OS(C Axis Aligned Crystalline Oxide Semiconductor)と呼ぶ。
酸化物半導体膜1102は、例えばCAAC−OSを有してもよい。CAAC−OSは、例えば、c軸配向し、a軸または/およびb軸はマクロに揃っていない。
酸化物半導体膜1102は、例えば微結晶を有してもよい。なお、微結晶を有する酸化物半導体を、微結晶酸化物半導体と呼ぶ。微結晶酸化物半導体膜は、例えば、1nm以上10nm未満のサイズの微結晶(ナノ結晶ともいう。)を膜中に含む。または、微結晶酸化物半導体膜は、例えば、1nm以上10nm未満の結晶部を有する結晶−非晶質混相構造の酸化物半導体を有している。
酸化物半導体膜1102は、例えば非晶質部を有してもよい。なお、非晶質部を有する酸化物半導体を、非晶質酸化物半導体と呼ぶ。非晶質酸化物半導体膜は、例えば、原子配列が無秩序であり、結晶成分を有さない。または、非晶質酸化物半導体膜は、例えば、完全な非晶質であり、結晶部を有さない。
なお、酸化物半導体膜1102が、CAAC−OS、微結晶酸化物半導体、非晶質酸化物半導体の混合膜であってもよい。混合膜は、例えば、非晶質酸化物半導体の領域と、微結晶酸化物半導体の領域と、CAAC−OSの領域と、を有する。また、混合膜は、例えば、非晶質酸化物半導体の領域と、微結晶酸化物半導体の領域と、CAAC−OSの領域と、の積層構造を有してもよい。
なお、酸化物半導体膜1102は、例えば、単結晶を有してもよい。
酸化物半導体膜1102は、複数の結晶部を有し、当該結晶部のc軸が被形成面の法線ベクトルまたは表面の法線ベクトルに平行な方向に揃っていることが好ましい。なお、異なる結晶部間で、それぞれa軸およびb軸の向きが異なっていてもよい。そのような酸化物半導体膜の一例としては、CAAC−OS膜がある。
CAAC−OS膜は、完全な非晶質ではない。CAAC−OS膜は、例えば結晶部および非晶質部を有する結晶−非晶質混相構造の酸化物半導体を有している。なお、当該結晶部は、一辺が100nm未満の立方体内に収まる大きさであることが多い。また、透過型電子顕微鏡(TEM:Transmission Electron Microscope)による観察像では、CAAC−OS膜に含まれる非晶質部と結晶部との境界、結晶部と結晶部との境界は明確ではない。また、TEMによってCAAC−OS膜には明確な粒界(グレインバウンダリーともいう。)は確認できない。そのため、CAAC−OS膜は、粒界に起因する電子移動度の低下が抑制される。
CAAC−OS膜に含まれる結晶部は、例えば、c軸がCAAC−OS膜の被形成面の法線ベクトルまたは表面の法線ベクトルに平行な方向になるように揃い、かつab面に垂直な方向から見て金属原子が三角形状または六角形状に配列し、c軸に垂直な方向から見て金属原子が層状または金属原子と酸素原子とが層状に配列している。なお、異なる結晶部間で、それぞれa軸およびb軸の向きが異なっていてもよい。本明細書において、単に垂直と記載する場合、80°以上100°以下、好ましくは85°以上95°以下の範囲も含まれることとする。また、単に平行と記載する場合、−10°以上10°以下、好ましくは−5°以上5°以下の範囲も含まれることとする。
なお、CAAC−OS膜において、結晶部の分布が一様でなくてもよい。例えば、CAAC−OS膜の形成過程において、酸化物半導体膜の表面側から結晶成長させる場合、被形成面の近傍に対し表面の近傍では結晶部の占める割合が高くなることがある。また、CAAC−OS膜へ不純物を添加することにより、当該不純物添加領域において結晶部が非晶質化することもある。
CAAC−OS膜に含まれる結晶部のc軸は、CAAC−OS膜の被形成面の法線ベクトルまたは表面の法線ベクトルに平行な方向になるように揃うため、CAAC−OS膜の形状(被形成面の断面形状または表面の断面形状)によっては互いに異なる方向を向くことがある。また、結晶部は、成膜したとき、または成膜後に加熱処理などの結晶化処理を行ったときに形成される。従って、結晶部のc軸は、CAAC−OS膜が形成されたときの被形成面の法線ベクトルまたは表面の法線ベクトルに平行な方向になるように揃う。
CAAC−OS膜を用いたトランジスタは、可視光や紫外光の照射による電気特性の変動が小さい。よって、当該トランジスタは、信頼性が高い。
なお、酸化物半導体膜を構成する酸素の一部は窒素で置換されてもよい。
また、CAAC−OSのように結晶部を有する酸化物半導体では、よりバルク内欠陥を低減することができ、表面の平坦性を高めればアモルファス状態の酸化物半導体以上の移動度を得ることができる。表面の平坦性を高めるためには、平坦な表面上に酸化物半導体を形成することが好ましく、具体的には、平均面粗さ(Ra)が1nm以下、好ましくは0.3nm以下、より好ましくは0.1nm以下の表面上に形成するとよい。そのため、酸化物半導体を形成する面に対して平坦化処理を行うことが好ましい。平坦化処理としては、化学機械研磨(CMP:Chemical Mechanical Polishing)処理、またはドライエッチング法などを用いればよい。なお、CMP処理を行う場合は、1回のみ行ってもよいし、複数回行ってもよい。複数回に分けてCMP処理を行う場合は、高い研磨レートの一次研磨を行った後、低い研磨レートの仕上げ研磨を行うことが好ましい。このように研磨レートの異なる研磨を組み合わせることによって、酸化物半導体を形成する面の平坦性をより向上させることができる。
なお、Raは、JIS B 0601:2001(ISO4287:1997)で定義されている算術平均粗さを曲面に対して適用できるよう三次元に拡張したものであり、「基準面から指定面までの偏差の絶対値を平均した値」で表現でき、以下の式(5)にて定義される。
ここで、指定面とは、粗さ計測の対象となる面であり、座標(x1,y1,f(x1,y1)),(x1,y2,f(x1,y2)),(x2,y1,f(x2,y1)),(x2,y2,f(x2,y2))の4点で表される四角形の領域とし、指定面をxy平面に投影した長方形の面積をS0、基準面の高さ(指定面の平均の高さ)をZ0とする。Raは原子間力顕微鏡(AFM:Atomic Force Microscope)にて測定可能である。
なお、酸化物半導体膜1102としてCAAC−OS膜を成膜する場合、以下の三つの方法で成膜すればよい。第1の方法は、200℃以上450℃以下の成膜温度で酸化物半導体膜を成膜し、酸化物半導体膜1102をCAAC−OS膜とする方法である。第2の方法は、酸化物半導体膜1102を成膜した後、当該膜に対して200℃以上700℃以下の熱処理を行うことで、酸化物半導体膜1102をCAAC−OS膜とする方法である。第3の方法は、酸化物半導体膜を2層に分けて成膜し、1層目の酸化物半導体膜を薄く成膜した後、200℃以上700℃以下の熱処理を行い1層目の膜をCAAC−OS膜とし、当該膜上に2層目の成膜を行うことで、1層目の結晶を種結晶として2層目の酸化物半導体膜をCAAC−OS膜とする方法である。
なお、酸化物半導体膜1102は、複数の酸化物半導体膜が積層された構造でもよい。例えば、酸化物半導体膜1102を、第1の酸化物半導体膜と第2の酸化物半導体膜の積層として、第1の酸化物半導体膜と第2の酸化物半導体膜に、異なる組成の金属酸化物を用いてもよい。
また、第1の酸化物半導体膜と第2の酸化物半導体膜の構成元素を同一とし、両者の組成を異ならせてもよい。例えば、第1の酸化物半導体膜の原子数比をIn:Ga:Zn=1:1:1とし、第2の酸化物半導体膜の原子数比をIn:Ga:Zn=3:1:2としてもよい。また、第1の酸化物半導体膜の原子数比をIn:Ga:Zn=1:3:2とし、第2の酸化物半導体膜の原子数比をIn:Ga:Zn=2:1:3としてもよい。
この時、第1の酸化物半導体膜と第2の酸化物半導体膜のうち、ゲート電極に近い側(チャネル側とも表現できる。)の酸化物半導体膜のInとGaの含有率をIn>Gaとするとよい。またゲート電極から遠い側(バックチャネル側とも表現できる。)の酸化物半導体膜のInとGaの含有率をIn≦Gaとするとよい。
酸化物半導体では主として重金属のs軌道がキャリア伝導に寄与しており、Inの含有率を多くすることによりs軌道のオーバーラップが多くなる傾向があるため、In>Gaの組成となる酸化物はIn≦Gaの組成となる酸化物と比較して高い移動度を備える。また、GaはInと比較して酸素欠損の形成エネルギーが大きく酸素欠損が生じにくいため、In≦Gaの組成となる酸化物はIn>Gaの組成となる酸化物と比較して安定した特性を備える。
チャネル側にIn>Gaの組成となる酸化物半導体を適用し、バックチャネル側にIn≦Gaの組成となる酸化物半導体を適用することで、トランジスタの移動度および信頼性をさらに高めることが可能となる。
また、第1の酸化物半導体膜と第2の酸化物半導体膜に、結晶性の異なる酸化物半導体を適用してもよい。すなわち、単結晶酸化物半導体、多結晶酸化物半導体、非晶質酸化物半導体、またはCAAC−OSを適宜組み合わせた構成としてもよい。なお、第1の酸化物半導体膜と第2の酸化物半導体膜の少なくともどちらか一方に非晶質酸化物半導体を適用すると、酸化物半導体膜1102の内部応力や外部からの応力を緩和し、トランジスタの特性ばらつきが低減され、また、トランジスタの信頼性をさらに高めることが可能となる。
一方で、非晶質酸化物半導体は水素などのドナーとなる不純物を吸収しやすく、また、酸素欠損が生じやすいためn型化されやすい。このため、チャネル側の酸化物半導体膜は、CAAC−OSなどの結晶性を有する酸化物半導体を適用することが好ましい。
また、酸化物半導体膜1102を3層以上の積層構造とし、複数層の結晶性を有する酸化物半導体膜で非晶質酸化物半導体膜を挟む構造としてもよい。また、結晶性を有する酸化物半導体膜と非晶質酸化物半導体膜を交互に積層する構造としてもよい。酸化物半導体膜1102を複数層の積層構造とする場合の上記構成は、それぞれを適宜組み合わせて用いることができる。
なお、酸化物半導体膜1102を複数層の積層構造とし、各酸化物半導体膜の形成後に酸素を導入してもよい。酸素の導入は、絶縁表面を有する基板1100にて記載した方法を用いることができる。なお、酸素を含む雰囲気下でのプラズマ処理では、基板側(基板側に設置されたバイアス印加装置や基板自体。)に直流バイアスを印加した状態でプラズマ処理を行うことにより、酸素プラズマが酸化物半導体膜1102中に侵入しやすくなるため好ましいといえる。どの程度のバイアスを印加するかについては、酸化物半導体膜1102の膜厚や膜へのダメージなどを考慮して、実施者が適宜調整すればよい。
各酸化物半導体膜の形成毎に酸素を導入することで、酸化物半導体内の酸素欠損を低減する効果を高めることができる。
次に、絶縁表面を有する基板1100、酸化物半導体膜1102上に絶縁膜1105を形成する(図12(B−1)参照。)。なお、当該絶縁膜は、後の工程にて加工を行うことにより、トランジスタ1150のゲート絶縁膜1106として機能する。
絶縁膜1105は、十分な耐圧および絶縁性を有する酸化物絶縁膜を用いることが好ましい。絶縁膜1105としては、例えば、真空蒸着法やスパッタリング法などの物理気相成長法(PVD:Physical Vapor Deposition)やプラズマCVD法などの化学気相成長法(CVD:Chemical Vapor Deposition)を用いて、酸化シリコン膜、酸化窒化シリコン膜、窒化シリコン膜、窒化酸化シリコン膜、酸化アルミニウム膜、窒化アルミニウム膜、酸化窒化アルミニウム膜、窒化酸化アルミニウム膜、酸化ガリウム膜、酸化イットリウム膜、酸化ランタン膜などを、単層でまたは積層して形成することができる。また、酸化ハフニウム膜、ハフニウムシリケート膜(HfSixOyx>0、y>0))、窒素が添加されたハフニウムシリケート膜(HfSiOxNy(x>0、y>0))、ハフニウムアルミネート膜(HfAlxOy(x>0、y>0))などのhigh−k材料を絶縁膜1105の少なくとも一部として用いてもよい。これによりゲートリーク電流を低減することができる。
なお、絶縁膜1105として酸化物絶縁膜を用いることにより、上述の絶縁表面を有する基板1100にて記載した内容と同様に、加熱処理によって当該酸化物絶縁膜の酸素の一部を放出させて酸化物半導体膜1102に酸素を供給し、酸化物半導体膜1102中の酸素欠損を補填することができる。なお、絶縁膜1105に対して加熱処理を行うタイミングについては、絶縁膜1105の成膜後であれば特段の限定はない。
特に、絶縁膜1105中(バルク中)に少なくとも化学量論比を超える量の酸素が存在することが好ましく、例えば、絶縁膜1105として、SiO2+α(ただし、α>0)で表される酸化シリコン膜を用いることが好ましい。このような酸化シリコン膜を絶縁膜1105として用いることで、酸化物半導体膜1102に酸素を供給することができ、当該酸化物半導体膜1102を用いたトランジスタ1150のトランジスタ特性を良好にすることができる。
なお、図12(B−2)に示すように、絶縁膜1105を積層構造とする場合、酸素供給膜1105a上(つまり、酸素供給膜1105aの、酸化物半導体膜1102と接する面とは逆の面)に、酸素透過性や水蒸気透過性(水分透過性とも表現できる。)の低いバリア膜1105bが積層された構造が好ましい。これにより、酸化物半導体膜1102から酸素が抜けてしまうことを抑制することができるため、酸素供給膜中の酸素を、酸化物半導体膜1102に効率的に供給することができる。また、水素や水分が酸化物半導体膜1102に侵入して拡散することを抑制することができる。酸素透過性や水蒸気透過性の低い膜としては、例えば、酸化アルミニウム膜、酸化窒化アルミニウム膜、窒化酸化アルミニウム膜などを用いることができる。酸化アルミニウム膜を用いる場合、膜を高密度(膜密度3.2g/cm3以上、好ましくは3.6g/cm3以上)とすることによって、トランジスタ1150に安定な電気特性を付与することができる。なお、図12(B−2)では絶縁膜1105は2層構造であるが、上述の酸素供給膜1105aおよびバリア膜1105bを用いて3層以上の積層構造としてもよい。なお、ここでの酸素供給膜1105aは、絶縁表面を有する基板1100の説明の際に記載した酸素供給膜の説明を当てはめることができる。
酸素供給膜1105aを、加熱処理により一部の酸素を放出させることのできる膜とするには、例えば、イオン注入法、イオンドーピング法、プラズマイマージョンイオンインプランテーション法、プラズマ処理などを用い、膜中に酸素を添加すればよい。好ましくは、ICP(Inductively Coupled Plasma:誘導結合型プラズマ)方式を用いて、マイクロ波(例えば、周波数2.45GHz)により励起された酸素プラズマにより、膜中に酸素を添加すればよい。当該酸素プラズマ処理においても、絶縁表面を有する基板1100の説明の際に記載したとおり、基板側(基板側に設置されたバイアス印加装置や基板自体。)に直流バイアスを印加した状態でプラズマ処理を行うことが好ましいといえる。
なお、絶縁表面を有する基板1100の説明にて記載した酸素供給膜についても、上述の酸素添加処理を行い形成することができる。
また、バリア膜1105bは、上述のように酸化アルミニウム膜、酸化窒化アルミニウム膜、窒化酸化アルミニウム膜を直接形成する以外に、例えば、金属膜(酸化添加処理を行うことで、低い酸素透過性および低い水蒸気透過性を発現できる金属膜。例えば、アルミニウム膜などがある。)を形成し、当該金属膜に対して酸素添加処理を行うことで、低い酸素透過性および低い水蒸気透過性を備えたバリア膜1105bとすることもできる。このような方法により形成された膜は、酸化アルミニウム膜、酸化窒化アルミニウム膜、窒化酸化アルミニウム膜を直接形成する場合と比較してパーティクルの発生が少ないため、トランジスタ1150を備えるマイクロプロセッサの歩留まりの低減を抑制できる。
なお、絶縁表面を有する基板1100の説明にて記載したバリア膜についても、上述の方法を用いて形成することができる。
次に、絶縁膜1105上に導電膜を形成した後、フォトリソグラフィ工程により導電膜上にレジストマスクを形成して当該レジストマスクを用いて導電膜を選択的にエッチングし、トランジスタ1150のゲート電極1108(および、これと同じ層で形成される配線を含む。)を形成した後、レジストマスクを除去する(図12(C)参照。)。
ゲート電極1108を形成する導電膜としては、例えば、真空蒸着法やスパッタリング法などの物理気相成長法(PVD:Physical Vapor Deposition)やプラズマCVD法などの化学気相成長法(CVD:Chemical Vapor Deposition)を用いて、モリブデン、チタン、タンタル、タングステン、アルミニウム、銅、ネオジム、スカンジウム等の金属材料又はこれらを主成分とする合金材料を用いることができる。ゲート電極に用いる導電膜としては、導電性の金属酸化物を用いて形成しても良い。導電性の金属酸化物としては酸化インジウム(In2O3)、酸化スズ(SnO2)、酸化亜鉛(ZnO)、インジウムスズ酸化物(In2O3−SnO2、ITOと略記する場合がある)、インジウム亜鉛酸化物(In2O3−ZnO)、または、これらの金属酸化物材料にシリコン若しくは酸化シリコンを含有させたものを用いることができる。ゲート電極1108は、上記の材料を用いて単層で又は積層して形成することができる。形成方法も特に限定されず、蒸着法、CVD法、スパッタリング法、スピンコート法などの各種成膜方法を用いることができる。
また、絶縁膜1105と接する側の導電膜の一層として、窒素を含む金属酸化物膜、具体的には、窒素を含むIn−Ga−Zn−O膜や、窒素を含むIn−Sn−O膜や、窒素を含むIn−Ga−O膜や、窒素を含むIn−Zn−O膜や、窒素を含むSn−O膜や、窒素を含むIn−O膜や、金属窒化膜(InN、SnNなど)を用いることができる。これらの膜は5eV(電子ボルト)以上、好ましくは5.5eV(電子ボルト)以上の仕事関数を有し、当該膜をゲート電極として用いた場合、トランジスタのしきい値電圧をプラスにすることができ、所謂ノーマリーオフのスイッチング素子を実現できる。
なお、ゲート電極1108を形成するためのレジストマスクは、インクジェット法で形成してもよい。レジストマスクをインクジェット法で形成するとフォトマスクを使用しないため、製造コストを低減できる。また、導電膜のエッチングは、ドライエッチングでもウェットエッチングでもよく、両方を用いてもよい。
次に、イオンドーピング法やイオン注入法により、酸化物半導体膜1102の導電率を変化させる不純物イオン1180を酸化物半導体膜1102に添加し、酸化物半導体膜1102中に第2の領域1102bを形成する。この際、ゲート電極1108がマスクとして機能するため、ゲート電極1108と重なる酸化物半導体膜1102中には、不純物イオン1180が添加されず、チャネル形成領域として機能する第1の領域1102aが自己整合的に形成される(図12(D)参照。)。
なお、酸化物半導体膜1102のうち、不純物イオン1180が添加された領域は結晶構造が乱れ、非晶質状態になりやすい。このため、酸化物半導体膜1102としてCAAC−OS膜などの結晶性を有する膜を用い、当該膜に対して不純物イオン1180を添加した場合、チャネル形成領域として機能する第1の領域1102aは不純物が添加されず結晶性を有する酸化物半導体膜の状態を保ち、第1の領域1102a以外の領域(つまり、第2の領域1102b。)は不純物が添加されて非晶質状態の酸化物半導体膜(または、非晶質状態を多く含む酸化物半導体膜。)になりやすい。
非晶質状態の酸化物半導体膜(または、非晶質状態を多く含む酸化物半導体膜。)は、CAAC−OS膜などの結晶性を有する酸化物半導体膜から水素などのドナーとなる不純物を吸収しやすいため、第1の領域1102aから第2の領域1102bに当該不純物が吸収(ゲッタリングとも表現できる。)されトランジスタ1150の電気特性を良好なものとすることができる。
不純物イオン1180としては、15族元素(代表的には窒素(N)、リン(P)、砒素(As)、アンチモン(Sb))、ホウ素(B)、アルミニウム(Al)、アルゴン(Ar)、ヘリウム(He)、ネオン(Ne)、インジウム(In)、フッ素(F)、塩素(Cl)、チタン(Ti)、及び亜鉛(Zn)のいずれかから選択される一以上を用いることができる。イオン注入法は、必要なイオンのみを取り出す質量分離器を用いているため、対象物に対して不純物イオン1180のみを選択的に添加できる。このため、イオンドーピング法を用いて添加した場合と比べて酸化物半導体膜1102中への不純物(例えば水素など)の混入が少なくなるため好ましい。ただし、イオンドーピング法を除外するものではない。
なお、不純物イオン1180を添加する際に、不純物イオン1180を注入する必要の無い部分をレジストマスクなどで覆った状態で不純物イオン1180を添加してもよい。これにより、不純物イオン1180の注入による膜へのダメージを低減することができる。
次に、絶縁膜1105、ゲート電極1108上に絶縁膜1109を形成する(図13(A)参照。)。
絶縁膜1109(絶縁膜1109に含まれる、領域1109aおよび領域1109bも含む。)は絶縁膜1105と同様の方法および材料を用いて形成すればよいが、好ましくは、酸素供給膜1105aと同様の方法および材料を用いて形成することが好ましい。これにより、加熱処理により絶縁膜1109中の酸素を、チャネル形成領域である第1の領域1102aに供給することができる。
なお、絶縁膜1109は単層構造としてもよいが、本実施の形態のように酸素供給膜として機能する領域1109aと領域1109a上の領域1109bのように複数の領域を有する構造とすることが好ましい。以下に理由を記載する。
絶縁膜1109は、本実施の形態のように、ゲート電極1108の少なくとも側面を覆う状態(側壁絶縁膜やサイドウォールなどとも言われる。)に形成する、また、後の工程にて除去処理が行われ平坦化膜としての機能を担う場合がある。このため、絶縁膜1109はゲート絶縁膜1106などと比較して、ある程度厚い膜厚が必要とされる場合がある。その際、絶縁膜1109形成後に膜中の深い部分(つまり、酸化物半導体膜1102に近い部分。)にまで酸素を添加するためには、イオン注入法やイオンドーピング法などを用い、強いエネルギーで酸素イオンを膜中に添加する処理が必要なる。このため、酸化物半導体膜中に酸素イオンが強いエネルギーで添加され、酸化物半導体膜1102の構造に悪影響を与える(例えば、酸化物半導体膜1102の結晶性が悪くなるなど。)場合がある。
上述の問題を解消するために、まずは領域1109aを薄く(具体的には、絶縁膜1109全体の膜厚の1/5以下、好ましくは1/10以下)形成し、酸化物半導体膜1102へのダメージが無い、または少ない酸素添加処理(例えば、ICP方式を用いて、マイクロ波(例えば、周波数2.45GHz)により励起された酸素プラズマを用いたプラズマ処理など。)を用いて、領域1109aを、加熱処理により酸素供給が可能な膜とする。その後、領域1109bを形成することで、絶縁膜1109を平坦化処理に対応できる膜厚とすればよい。なお、絶縁膜1109に対して加熱処理を行うタイミングについては、絶縁膜1109の成膜後であれば特段の限定はない。
なお、本実施の形態では、領域1109aと領域1109bを同一の材料により形成しており、両者の界面を正確に確認することは難しいため、点線にて領域1109aと領域1109bを区別している。しかし、異なる材料を用いて領域1109aおよび領域1109bを形成した場合は、この限りではない。
次に、ゲート電極1108の側面に設けられた保護絶縁膜1110を形成した後、ゲート電極1108および保護絶縁膜1110をマスクとして絶縁膜1105を加工し、ゲート絶縁膜1106を形成する(図13(B)参照。)。
保護絶縁膜1110は、絶縁膜1109に対して異方性の高いエッチング工程を行うことで自己整合的に形成することができる。例えば、ドライエッチング法を用いると好ましい。ドライエッチング法に用いるエッチングガスとしては、例えば、トリフルオロメタン、オクタフルオロシクロブタン、テトラフルオロメタンなどのフッ素を含むガスが挙げられる。エッチングガスには、希ガスまたは水素を添加してもよい。ドライエッチング法は、基板に高周波電圧を印加する、反応性イオンエッチング法(RIE法)を用いると好ましい。
次に、酸化物半導体膜1102、ゲート電極1108および保護絶縁膜1110上に導電膜1111、層間絶縁膜1114を形成する(図13(C)参照。)。
導電膜1111としては、真空蒸着法やスパッタリング法などの物理気相成長法(PVD:Physical Vapor Deposition)やプラズマCVD法などの化学気相成長法(CVD:Chemical Vapor Deposition)を用いて成膜すればよい。なお、導電膜の膜厚は、50nm以上11000nm以下とし、100nm以上700nm以下とすることが好ましい。
導電膜1111の材料としては、トランジスタ1150の作製工程にて行われる加熱処理に耐えられる材料を用いる。例えば、アルミニウム、クロム、銅、タンタル、チタン、モリブデン、タングステンから選ばれた元素を含む金属膜、又は上述した元素を成分とする金属窒化物膜(窒化チタン膜、窒化モリブデン膜、窒化タングステン膜)等を用いることができる。また、アルミニウム、銅などの金属膜の下側又は上側の一方又は双方にチタン、モリブデン、タングステンなどの高融点金属膜又はそれらの金属窒化物膜(窒化チタン膜、窒化モリブデン膜、窒化タングステン膜)を積層させた構成としても良い。又は、導電性の金属酸化物を用いて導電膜を成膜してもよい。導電性の金属酸化物としては酸化インジウム(In2O3)、酸化スズ(SnO2)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化インジウム酸化スズ(In2O3−SnO2、ITOと略記する)、酸化インジウム酸化亜鉛(In2O3−ZnO)又はこれらの金属酸化物材料に酸化シリコンを含ませたものを用いることができる。
層間絶縁膜1114はゲート絶縁膜1106と同様の方法および材料を用いて形成すればよい。なお、本実施の形態では層間絶縁膜1114は単層構造であるが、積層構造としてもよい。
次に、保護絶縁膜1110が露出するように層間絶縁膜1114および導電膜1111の一部に対して除去処理(平坦化処理とも言える。)を行うことで、トランジスタ1150のゲート電極1108と重なる導電膜1111を除去する。これにより、導電膜1111はゲート電極1108を挟んで分断され、ゲート電極1108を挟む一対の電極膜1112となり、トランジスタ1150が形成される(図13(D)参照。)。
除去処理としては、化学機械研磨(CMP:Chemical Mechanical Polishing)処理、またはドライエッチング法などを用いればよい。なお、CMP処理を行う場合は、1回のみ行ってもよいし、複数回行ってもよい。
なお、化学機械研磨を用いて上述の除去処理を行った場合、基板面内にて除去量にバラツキが生じることがある。このため、除去処理後に更にエッチング処理(ドライエッチングまたは\およびウェットエッチング処理)を行い、ゲート電極1108と重なる導電膜1111を確実に除去する工程を行うとよい。
本実施の形態では、一対の電極膜1112の上面の高さと保護絶縁膜1110の上面の高さが概ね揃っている。このような構成にすることで、一対の電極膜1112や保護絶縁膜1110上に形成される薄膜の被覆性を向上させることができ、薄い膜や配線の段切れを抑制することができる。例えば、一対の電極膜1112と保護絶縁膜1110および層間絶縁膜1114の間に段差があると、段差部にかかる膜や配線が切れてしまい、不良となってしまうが、一対の電極膜1112と保護絶縁膜1110および層間絶縁膜1114の上面の高さが揃っているとそのような不良を抑制できるため、信頼性を向上させることができる。しかしながら、上述のような不良が発生しない範囲において、一対の電極膜1112と保護絶縁膜1110および層間絶縁膜1114の上面に段差が生じていても、勿論問題はない。
以上の工程により、トランジスタ1150を形成できる。また、表面平坦性の高い絶縁膜をトランジスタ1150上に形成した後、一部に開口部を設け、トランジスタ1150の一部と電気的に接続された配線を開口部に形成することで、トランジスタ1150上に更に異なるトランジスタなどの素子を形成することができる。
(実施の形態4)
本実施の形態では、実施の形態3に記載のOSトランジスタを備える不揮発メモリセルの一例を、図14を用いて説明する。
図14は、不揮発性メモリセル(なお、以下の文章においては、不揮発性メモリセルを「半導体装置」と記載することもある。)の構成の一例である。図14(A)に、半導体装置の断面図を、図14(B)に半導体装置の平面図を、図14(C)に半導体装置の回路図をそれぞれ示す。ここで、図14(A)は、図14(B)のK−L、及びM−Nにおける断面に相当する。
図14(A)及び図14(B)に示す半導体装置は、下部に第1の半導体材料を用いたトランジスタ1760を有し、上部に第2の半導体材料を用いたトランジスタ1762を有するものである。トランジスタ1762としては、実施の形態3で示すトランジスタ1150を用いた場合の例を記載する。
ここで、第1の半導体材料と第2の半導体材料は異なる禁制帯幅を持つ材料とすることが望ましい。例えば、第1の半導体材料を酸化物半導体以外の半導体材料(シリコンなど)とし、第2の半導体材料を酸化物半導体とすることができる。酸化物半導体以外の材料を用いたトランジスタは、高速動作が容易である。一方で、酸化物半導体を用いたトランジスタの特性により半導体装置に長時間の電荷保持を可能とする。
なお、上記トランジスタは、いずれもnチャネル型トランジスタであるものとして説明するが、pチャネル型トランジスタを用いることができるのはいうまでもない。また、半導体装置に用いられる材料や半導体装置の構造など、半導体装置の具体的な構成をここで示すものに限定する必要はない。
図14(A)におけるトランジスタ1760は、半導体材料(例えば、シリコンなど)を含む基板1700に設けられたチャネル形成領域1716と、チャネル形成領域1716を挟むように設けられた不純物領域1720と、不純物領域1720に接する金属間化合物領域1724と、チャネル形成領域1716上に設けられたゲート絶縁膜1708と、ゲート絶縁膜1708上に設けられたゲート電極1710と、を有する。なお、図において、明示的にはソース電極やドレイン電極を有しない場合があるが、便宜上、このような状態を含めてトランジスタと呼ぶ場合がある。また、この場合、トランジスタの接続関係を説明するために、ソース領域やドレイン領域を含めてソース電極やドレイン電極と表現することがある。つまり、本明細書において、ソース電極との記載には、ソース領域が含まれうる。
基板1700上にはトランジスタ1760を囲むように素子分離絶縁層1706が設けられており、トランジスタ1760を覆うように絶縁層1728、及び絶縁層1730が設けられている。なお、トランジスタ1760において、ゲート電極1710の側面に側壁絶縁層(サイドウォール絶縁層)を設け、不純物濃度が異なる領域を含む不純物領域1720としてもよい。
シリコン基板を用いたトランジスタ1760は、高速動作が可能である。このため、当該トランジスタを読み出し用のトランジスタとして用いることで、情報の読み出しを高速に行うことができる。トランジスタ1760を覆うように絶縁膜を2層形成する。トランジスタ1762および容量素子1764の形成前の処理として、2層の該絶縁膜にCMP処理を施して、平坦化した絶縁層1728、絶縁層1730を形成し、同時にゲート電極1710の上面を露出させる。
絶縁層1728、絶縁層1730は、代表的には酸化シリコン膜、酸化窒化シリコン膜、酸化アルミニウム膜、酸化窒化アルミニウム膜、窒化シリコン膜、窒化アルミニウム膜、窒化酸化シリコン膜、窒化酸化アルミニウム膜などの無機絶縁膜を用いることができる。絶縁層1728、絶縁層1730は、プラズマCVD法又はスパッタリング法等を用いて形成することができる。
また、ポリイミド、アクリル樹脂、ベンゾシクロブテン系樹脂、等の有機材料を用いることができる。また上記有機材料の他に、低誘電率材料(low−k材料)等を用いることができる。有機材料を用いる場合、スピンコート法、印刷法などの湿式法によって絶縁層1728、絶縁層1730を形成してもよい。
なお、本実施の形態において、絶縁層1728として窒化シリコン膜、絶縁層1730として酸化シリコン膜を用いる。
絶縁層1730表面において、酸化物半導体膜1744形成領域に、平坦化処理を行うことが好ましい。本実施の形態では、研磨処理(例えばCMP処理)により十分に平坦化した絶縁層1730(好ましくは絶縁層1730表面の平均面粗さは0.15nm以下)上に下地膜1731を形成し、下地膜1731上に酸化物半導体膜1744を形成する。なお、下地膜1731としては、上述の実施の形態にて記載したように、結晶性を有する酸化物膜を単層または積層で用いる。下地膜1731に用いる酸化物膜としては、酸化物半導体膜1744との格子不整合を小さくするため、酸化物半導体膜1744の構成元素であるインジウム(In)および亜鉛(Zn)を含むことが好ましい。これらの材料が含まれることにより、酸化物半導体膜1744を、下地膜1731との界面近傍から結晶性を有する膜とすることができ、膜厚方向全体において結晶性を有する酸化物半導体膜1744とすることができる。また、それらに加えてジルコニウム(Zr)、イットリウム(Y)またはセリウム(Ce)から選ばれた一種又は複数種が含まれていることが好ましい。これにより、下地膜1731の導電率を低減することができるため、ソース電極およびドレイン電極間を流れるキャリアは下地膜1731に影響を受けることなく酸化物半導体膜1744を選択的に流れる。
図14(A)に示すトランジスタ1762は、酸化物半導体をチャネル形成領域に用いたトランジスタである。ここで、トランジスタ1762に含まれる酸化物半導体膜1744は、上述の実施の形態にて記載したように、水分や水素などの不純物が極力除去されて高純度化されたものであることが望ましい。また、酸素欠損が十分に補填されたものであることが好ましい。このような酸化物半導体を用いることで、極めて優れたオフ特性のトランジスタ1762を得ることができる。
トランジスタ1762は、オフ電流が極めて小さいため、これを用いることにより長期にわたり記憶内容を保持することが可能である。つまり、リフレッシュ動作を必要としない、或いは、リフレッシュ動作の頻度が極めて少ない半導体記憶装置とすることが可能となるため、消費電力を十分に低減することができる。
トランジスタ1762は作製工程において、ゲート電極1748、側壁絶縁膜1736aおよび側壁絶縁膜1736b上に設けられた導電膜を化学機械研磨処理により除去する工程を用いて、ソース電極及びドレイン電極として機能する電極膜1742aおよび電極膜1742bを形成する。
よって、トランジスタ1762は、Loff幅を小さくすることができるため、トランジスタ1762のオン特性を向上させることが可能となる。
電極膜1742aおよび電極膜1742bの形成工程におけるゲート電極1748上の導電膜を除去する工程において、レジストマスクを用いたエッチング工程を用いないため、精密な加工を正確に行うことができる。よって、半導体装置の作製工程において、形状や特性のばらつきの少ない微細な構造を有するトランジスタを歩留まりよく作製することができる。
トランジスタ1762上には、層間絶縁膜1735、絶縁膜1750が単層または積層で設けられている。本実施の形態では、絶縁膜1750として、酸化アルミニウム膜を用いる。酸化アルミニウム膜を高密度(膜密度3.2g/cm3以上、好ましくは3.6g/cm3以上)とすることによって、トランジスタ1762に安定な電気特性を付与することができる。
また、層間絶縁膜1735及び絶縁膜1750を介して、トランジスタ1762の電極膜1742aと重畳する領域には、導電層1753が設けられており、電極膜1742aと、層間絶縁膜1735と、絶縁膜1750と、導電層1753とによって、容量素子1764が構成される。すなわち、トランジスタ1762の電極膜1742aは、容量素子1764の一方の電極として機能し、導電層1753は、容量素子1764の他方の電極として機能する。なお、容量が不要の場合には、容量素子1764を設けない構成とすることもできる。また、容量素子1764は、別途、トランジスタ1762の上方に設けてもよい。
トランジスタ1762および容量素子1764の上には絶縁膜1752が設けられている。そして、絶縁膜1752上には配線1756が設けられ、その配線1756はトランジスタ1762と他のトランジスタを接続するために設けられている。図14(A)には図示しないが、配線1756は、層間絶縁膜1735、絶縁膜1750および絶縁膜1752などに形成された開口に形成された電極を通して電極膜1742bと電気的に接続される。ここで、該電極は、少なくともトランジスタ1762の酸化物半導体膜1744の一部と重畳するように設けられることが好ましい。
図14(A)及び図14(B)において、トランジスタ1760と、トランジスタ1762とは、少なくとも一部が重畳するように設けられており、トランジスタ1760のソース領域またはドレイン領域と酸化物半導体膜1744の一部が重畳するように設けられているのが好ましい。また、トランジスタ1762及び容量素子1764が、トランジスタ1760の少なくとも一部と重畳するように設けられている。例えば、容量素子1764の導電層1753は、トランジスタ1760のゲート電極1710と少なくとも一部が重畳して設けられている。このような平面レイアウトを採用することにより、半導体装置の占有面積の低減を図ることができるため、高集積化を図ることができる。
なお、電極膜1742b及び配線1756の電気的接続は、電極膜1742b及び配線1756を直接接触させて行ってもよいし、電極膜1742b及び配線1756の間の絶縁膜に電極を設けて、該電極を介して行ってもよい。また、間に介する電極は、複数でもよい。
次に、図14(A)及び図14(B)に対応する回路構成の一例を図14(C)に示す。
図14(C)において、第1の配線(1st Line)とトランジスタ1760のソース電極とは、電気的に接続され、第2の配線(2nd Line)とトランジスタ1760のドレイン電極とは、電気的に接続されている。また、第3の配線(3rd Line)とトランジスタ1762のソース電極またはドレイン電極の一方とは、電気的に接続され、第4の配線(4th Line)と、トランジスタ1762のゲート電極とは、電気的に接続されている。そして、トランジスタ1760のゲート電極と、トランジスタ1762のソース電極またはドレイン電極の他方は、容量素子1764の電極の一方と電気的に接続され、第5の配線(5th Line)と、容量素子1764の電極の他方は電気的に接続されている。
図14(C)に示す半導体装置では、トランジスタ1760のゲート電極の電位が保持可能という特徴を生かすことで、次のように、情報の書き込み、保持、読み出しが可能である。
情報の書き込みおよび保持について説明する。まず、第4の配線の電位を、トランジスタ1762がオン状態となる電位にして、トランジスタ1762をオン状態とする。これにより、第3の配線の電位が、トランジスタ1760のゲート電極、および容量素子1764に与えられる。すなわち、トランジスタ1760のゲート電極には、所定の電荷が与えられる(書き込み)。ここでは、異なる二つの電位レベルを与える電荷(以下Lowレベル電荷、Highレベル電荷という)のいずれかが与えられるものとする。その後、第4の配線の電位を、トランジスタ1762がオフ状態となる電位にして、トランジスタ1762をオフ状態とすることにより、トランジスタ1760のゲート電極に与えられた電荷が保持される(保持)。
トランジスタ1762のオフ電流は極めて小さいため、トランジスタ1760のゲート電極の電荷は長時間にわたって保持される。
次に情報の読み出しについて説明する。第1の配線に所定の電位(定電位)を与えた状態で、第5の配線に適切な電位(読み出し電位)を与えると、トランジスタ1760のゲート電極に保持された電荷量に応じて、第2の配線は異なる電位をとる。一般に、トランジスタ1760をnチャネル型とすると、トランジスタ1760のゲート電極にHighレベル電荷が与えられている場合の見かけのしきい値電圧Vth_Hは、トランジスタ1760のゲート電極にLowレベル電荷が与えられている場合の見かけのしきい値電圧Vth_Lより低くなるためである。ここで、見かけのしきい値電圧とは、トランジスタ1760を「オン状態」とするために必要な第5の配線の電位をいうものとする。したがって、第5の配線の電位をVth_HとVth_Lの間の電位V0とすることにより、トランジスタ1760のゲート電極に与えられた電荷を判別できる。例えば、書き込みにおいて、Highレベル電荷が与えられていた場合には、第5の配線の電位がV0(>Vth_H)となれば、トランジスタ1760は「オン状態」となる。Lowレベル電荷が与えられていた場合には、第5の配線の電位がV0(<Vth_L)となっても、トランジスタ1760は「オフ状態」のままである。このため、第2の配線の電位を見ることで、保持されている情報を読み出すことができる。
なお、メモリセルをアレイ状に配置して用いる場合、所望のメモリセルの情報のみを読み出せることが必要になる。このように情報を読み出さない場合には、ゲート電極の状態にかかわらずトランジスタ1760が「オフ状態」となるような電位、つまり、Vth_Hより小さい電位を第5の配線に与えればよい。または、ゲート電極の状態にかかわらずトランジスタ1760が「オン状態」となるような電位、つまり、Vth_Lより大きい電位を第5の配線に与えればよい。
本実施の形態に示す半導体装置では、チャネル形成領域に酸化物半導体を用いたオフ電流の極めて小さいトランジスタを適用することで、極めて長期にわたり記憶内容を保持することが可能である。つまり、リフレッシュ動作が不要となるか、または、リフレッシュ動作の頻度を極めて低くすることが可能となるため、消費電力を十分に低減することができる。また、電力の供給がない場合(ただし、電位は固定されていることが望ましい)であっても、長期にわたって記憶内容を保持することが可能である。
また、本実施の形態に示す半導体装置では、情報の書き込みに高い電圧を必要とせず、素子の劣化の問題もない。例えば、従来の不揮発性メモリのように、フローティングゲートへの電子の注入や、フローティングゲートからの電子の引き抜きを行う必要がないため、ゲート絶縁膜の劣化といった問題が全く生じない。すなわち、開示する発明に係る半導体装置では、従来の不揮発性メモリで問題となっている書き換え可能回数に制限はなく、信頼性が飛躍的に向上する。さらに、トランジスタのオン状態、オフ状態によって、情報の書き込みが行われるため、高速な動作も容易に実現しうる。
以上のように、微細化及び高集積化を実現し、かつ高い電気的特性を付与された半導体装置、及び該半導体装置の作製方法を提供することができる。
以上、本実施の形態に示す構成、方法などは、他の実施の形態に示す構成、方法などと適宜組み合わせて用いることができる。
(実施の形態5)
本実施の形態では、実施の形態3に記載のOSトランジスタを備える不揮発メモリセルの、実施の形態4とは異なる構成の一例を、図15及び図16を用いて説明を行う。
図15(A)は、半導体装置の回路構成の一例を示し、図15(B)は半導体装置の一例を示す概念図である。まず、図15(A)に示す半導体装置について説明を行い、続けて図15(B)に示す半導体装置について、以下説明を行う。
図15(A)に示す半導体装置において、ビット線BLとトランジスタ1762のソース電極又はドレイン電極とは電気的に接続され、ワード線WLとトランジスタ1762のゲート電極とは電気的に接続され、トランジスタ1762のソース電極又はドレイン電極と容量素子1764の第1の端子とは電気的に接続されている。
次に、図15(A)に示す半導体装置(メモリセル1850)に、情報の書き込みおよび保持を行う場合について説明する。
まず、ワード線WLの電位を、トランジスタ1762がオン状態となる電位として、トランジスタ1762をオン状態とする。これにより、ビット線BLの電位が、容量素子1764の第1の端子に与えられる(書き込み)。その後、ワード線WLの電位を、トランジスタ1762がオフ状態となる電位として、トランジスタ1762をオフ状態とすることにより、容量素子1764の第1の端子の電位が保持される(保持)。
酸化物半導体を用いたトランジスタ1762は、オフ電流が極めて小さいという特徴を有している。このため、トランジスタ1762をオフ状態とすることで、容量素子1764の第1の端子の電位(あるいは、容量素子1764に蓄積された電荷)を極めて長時間にわたって保持することが可能である。
次に、情報の読み出しについて説明する。トランジスタ1762がオン状態となると、浮遊状態であるビット線BLと容量素子1764とが導通し、ビット線BLと容量素子1764の間で電荷が再分配される。その結果、ビット線BLの電位が変化する。ビット線BLの電位の変化量は、容量素子1764の第1の端子の電位(あるいは容量素子1764に蓄積された電荷)によって、異なる値をとる。
例えば、容量素子1764の第1の端子の電位をV、容量素子1764の容量をC、ビット線BLが有する容量成分(以下、ビット線容量とも呼ぶ)をCB、電荷が再分配される前のビット線BLの電位をVB0とすると、電荷が再分配された後のビット線BLの電位は、(CB×VB0+C×V)/(CB+C)となる。従って、メモリセル1850の状態として、容量素子1764の第1の端子の電位がV1とV0(V1>V0)の2つの状態をとるとすると、電位V1を保持している場合のビット線BLの電位(=(CB×VB0+C×V1)/(CB+C))は、電位V0を保持している場合のビット線BLの電位(=CB×VB0+C×V0)/(CB+C))よりも高くなることがわかる。
そして、ビット線BLの電位を所定の電位と比較することで、情報を読み出すことができる。
このように、図15(A)に示す半導体装置は、トランジスタ1762のオフ電流が極めて小さいという特徴から、容量素子1764に蓄積された電荷は長時間にわたって保持することができる。つまり、リフレッシュ動作が不要となるか、または、リフレッシュ動作の頻度を極めて低くすることが可能となるため、消費電力を十分に低減することができる。また、電力の供給がない場合であっても、長期にわたって記憶内容を保持することが可能である。
次に、図15(B)に示す半導体装置について、説明を行う。
図15(B)に示す半導体装置は、上部に記憶回路として図15(A)に示したメモリセル1850を複数有するメモリセルアレイ1851a及び1851bを有し、下部に、メモリセルアレイ1851(メモリセルアレイ1851a及び1851b)を動作させるために必要な周辺回路1853を有する。なお、周辺回路1853は、メモリセルアレイ1851と電気的に接続されている。
図15(B)に示した構成とすることにより、周辺回路1853をメモリセルアレイ1851(メモリセルアレイ1851a及び1851b)の直下に設けることができるため半導体装置の小型化を図ることができる。
周辺回路1853に設けられるトランジスタは、実施の形態5のトランジスタ1762とは異なる半導体材料を用いるのがより好ましい。例えば、シリコン、ゲルマニウム、シリコンゲルマニウム、炭化シリコン、またはガリウムヒ素等を用いることができ、単結晶半導体を用いることが好ましい。他に、有機半導体材料などを用いてもよい。このような半導体材料を用いたトランジスタは、十分な高速動作が可能である。したがって、該トランジスタにより、高速動作が要求される各種回路(論理回路、駆動回路など)を好適に実現することが可能である。
なお、図15(B)に示した半導体装置では、2つのメモリセルアレイ1851(メモリセルアレイ1851aと、メモリセルアレイ1851b)が積層された構成を例示したが、積層するメモリセルアレイの数はこれに限定されない。3つ以上のメモリセルアレイを積層する構成としても良い。
次に、図15(A)に示したメモリセル1850の具体的な構成について図16を用いて説明を行う。
図16は、メモリセル1850の構成の一例である。図16(A)に、メモリセル1850の断面図を、図16(B)にメモリセル1850の平面図をそれぞれ示す。ここで、図16(A)は、図16(B)のO−P、及びQ−Rにおける断面に相当する。
図16(A)及び図16(B)に示すトランジスタ1762は、実施の形態3または実施の形態4で示した構成と同一の構成とすることができる。すなわち、基板1800上に設けられた下地膜1731として、上述の実施の形態にて記載したように、結晶性を有する酸化物膜を単層または積層で用いる。下地膜1731に用いる酸化物膜としては、酸化物半導体膜1744との格子不整合を小さくするため、酸化物半導体膜1744の構成元素であるインジウム(In)および亜鉛(Zn)を含むことが好ましい。これらの材料が含まれることにより、酸化物半導体膜1744を、下地膜1731との界面近傍から結晶性を有する膜とすることができ、膜厚方向全体において結晶性を有する酸化物半導体膜1744とすることができる。また、それらに加えてジルコニウム(Zr)、イットリウム(Y)またはセリウム(Ce)から選ばれた一種又は複数種が含まれていることが好ましい。これにより、下地膜1731の導電率を低減することができるため、ソース電極およびドレイン電極間を流れるキャリアは下地膜1731に影響を受けることなく酸化物半導体膜1744を選択的に流れる。
トランジスタ1762上には、絶縁膜1750が単層または積層で設けられている。また、絶縁膜1750を介して、トランジスタ1762の電極膜1742aと重畳する領域には、導電層1753が設けられており、電極膜1742aと、層間絶縁膜1735と、絶縁膜1750と、導電層1753とによって、容量素子1764が構成される。すなわち、トランジスタ1762の電極膜1742aは、容量素子1764の一方の電極として機能し、導電層1753は、容量素子1764の他方の電極として機能する。
トランジスタ1762および容量素子1764の上には絶縁膜1752が設けられている。そして、絶縁膜1752上には配線1756が設けられ、その配線1756はメモリセル1850と隣接するメモリセル1850を接続するために設けられている。図示しないが、配線1756は、絶縁膜1750、絶縁膜1752および層間絶縁膜1735などに形成された開口を介してトランジスタ1762の電極膜1742bと電気的に接続されている。但し、開口に他の導電層を設け、該他の導電層を介して、配線1756と電極膜1742bとを電気的に接続してもよい。なお、配線1756は、図15(A)の回路図におけるビット線BLに相当する。
図16(A)及び図16(B)において、トランジスタ1762の電極膜1742bは、隣接するメモリセルに含まれるトランジスタのソース電極としても機能することができる。
図16(A)に示す平面レイアウトを採用することにより、半導体装置の占有面積の低減を図ることができるため、高集積化を図ることができる。
以上のように、上部に多層に形成された複数のメモリセルは、酸化物半導体を用いたトランジスタにより形成されている。酸化物半導体を用いたトランジスタは、オフ電流が小さいため、これを用いることにより長期にわたり記憶内容を保持することが可能である。つまり、リフレッシュ動作の頻度を極めて低くすることが可能となるため、消費電力を十分に低減することができる。
このように、酸化物半導体以外の材料を用いたトランジスタ(換言すると、十分な高速動作が可能なトランジスタ)を用いた周辺回路と、酸化物半導体を用いたトランジスタ(より広義には、十分にオフ電流が小さいトランジスタ)を用いた記憶回路とを一体に備えることで、これまでにない特徴を有する半導体装置を実現することができる。また、周辺回路と記憶回路を積層構造とすることにより、半導体装置の集積化を図ることができる。
以上のように、微細化及び高集積化を実現し、かつ高い電気的特性を付与された半導体装置、及び該半導体装置の作製方法を提供することができる。
本実施の形態は、他の実施の形態に記載した構成と適宜組み合わせて実施することが可能である。
(実施の形態6)
本明細書に開示するマイクロコンピュータは、さまざまな電子機器(遊技機も含む)に適用することができる。電子機器としては、テレビ、モニタ等の表示装置、照明装置、デスクトップ型或いはノート型のパーソナルコンピュータ、ワードプロセッサ、DVD(Digital Versatile Disc)などの記録媒体に記憶された静止画または動画を再生する画像再生装置、ポータブルCDプレーヤ、ラジオ、テープレコーダ、ヘッドホンステレオ、ステレオ、コードレス電話子機、トランシーバ、携帯無線機、携帯電話、自動車電話、携帯型ゲーム機、電卓、携帯情報端末、電子手帳、電子書籍、電子翻訳機、音声入力機器、ビデオカメラ、デジタルスチルカメラ、電気シェーバ、電子レンジ等の高周波加熱装置、電気炊飯器、電気洗濯機、電気掃除機、エアコンディショナーなどの空調設備、食器洗い器、食器乾燥器、衣類乾燥器、布団乾燥器、電気冷蔵庫、電気冷凍庫、電気冷凍冷蔵庫、DNA保存用冷凍庫、煙感知器、放射線測定器、透析装置等の医療機器、などが挙げられる。さらに、誘導灯、信号機、ベルトコンベア、エレベータ、エスカレータ、産業用ロボット、電力貯蔵システム等の産業機器も挙げられる。また、石油を用いたエンジンや、非水系二次電池からの電力を用いて電動機により推進する移動体なども、電気機器の範疇に含まれるものとする。上記移動体として、例えば、電気自動車(EV)、内燃機関と電動機を併せ持ったハイブリッド車(HEV)、プラグインハイブリッド車(PHEV)、これらのタイヤ車輪を無限軌道に変えた装軌車両、電動アシスト自転車を含む原動機付自転車、自動二輪車、電動車椅子、ゴルフ用カート、小型または大型船舶、潜水艦、ヘリコプター、航空機、ロケット、人工衛星、宇宙探査機や惑星探査機、宇宙船が挙げられる。これらの電子機器の具体例を図17に示す。
図17(A)において、室内機3300および室外機3304を有するエアコンディショナーは、上述実施の形態に記載したマイクロプロセッサを用いた電気機器の一例である。具体的に、室内機3300は、筐体3301、送風口3302、マイクロプロセッサ3303等を有する。図17(A)において、マイクロプロセッサ3303が、室内機3300に設けられている場合を例示しているが、マイクロプロセッサ3303は室外機3304に設けられていてもよい。或いは、室内機3300と室外機3304の両方に、マイクロプロセッサ3303が設けられていてもよい。マイクロプロセッサ3303は実施の形態4や実施の形態5に記載したように、酸化物半導体を用いたトランジスタを備えており、マイクロプロセッサ3303の消費電力を少なくすることができるため、エアコンディショナーの消費電力を低減することができる。
図17(A)において、電気冷凍冷蔵庫3310は、酸化物半導体を用いたマイクロプロセッサを備える電気機器の一例である。具体的に、電気冷凍冷蔵庫3310は、筐体3311、冷蔵室用扉3312、冷凍室用扉3313、野菜室用扉3314、マイクロプロセッサ3315等を有する。図17(A)では、マイクロプロセッサ3315が、筐体3311の内部に設けられている。マイクロプロセッサ3315は、実施の形態4や実施の形態5に示した酸化物半導体を用いたトランジスタを備えており、マイクロプロセッサ3315の消費電力を少なくすることができるため、電気冷凍冷蔵庫3310の消費電力を低減することができる。
図17(A)において、映像表示装置3320は、酸化物半導体を用いたマイクロプロセッサを備える電気機器の一例である。具体的に、映像表示装置3320は、筐体3321、表示部3322、マイクロプロセッサ3323等を有する。図17(A)では、マイクロプロセッサ3323が、筐体3321の内部に設けられている。マイクロプロセッサ3323は実施の形態4や実施の形態5に示した酸化物半導体を用いたトランジスタを備えており、マイクロプロセッサ3323の消費電力を少なくすることができるため、映像表示装置3320の消費電力を低減することができる。
図17(B)において、電気機器の一例である電気自動車の例を示す。電気自動車3330には、二次電池3331が搭載されている。二次電池3331の電力は、制御回路3332により出力が調整されて、駆動装置3333に供給される。制御回路3332はROM(図示しない)、RAM(図示しない)、マイクロプロセッサ(図示しない)等を有する処理装置3334によって制御される。処理装置3334内のマイクロプロセッサは、実施の形態4や実施の形態5に示した酸化物半導体を用いたトランジスタを備えており、マイクロプロセッサの消費電力を少なくすることができるため、電気自動車の消費電力を低減することができる。
なお、駆動装置3333は、直流電動機若しくは交流電動機単体、または電動機と内燃機関と、を組み合わせて構成される。処理装置3334は、電気自動車3330の運転者の操作情報(加速、減速、停止など)や走行時の情報(上り坂や下り坂等の情報、駆動輪にかかる負荷情報など)の入力情報に基づき、制御回路3332に制御信号を出力する。制御回路3332は、処理装置3334の制御信号により、二次電池3331から供給される電気エネルギーを調整して駆動装置3333の出力を制御する。交流電動機を搭載している場合は、図示していないが、直流を交流に変換するインバータも内蔵される。
本実施の形態は、他の実施の形態と適宜組み合わせて実施することができる。