JP6119846B2 - 車速制御装置 - Google Patents

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    • B60T2201/02Active or adaptive cruise control system; Distance control
    • B60T2201/022Collision avoidance systems

Description

本開示は、車速制御装置に関する。
従来から、前方車との車間距離および相対速度の計測値と、後続車との車間距離および相対速度の計測値と、自動的に制動を掛ける距離および自動的に掛ける制動力の設定値と、から制動を設定値の通りに掛けた場合の後続車との衝突の危険度を演算し、この危険度の演算値が所定レベルよりも高いときは、その危険度が所定レベル以下になるように、自動的に制動を掛ける距離および自動的に掛ける制動力の設定値を補正する車両の走行制御装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2008-290600号公報
ところで、車両周辺の障害物の検知結果に基づいて運転者のブレーキ操作とは無関係に制動力を発生させる自動制動制御は、運転者等の安全を確保する有用な制御である。しかしながら、自動制動制御中に、何らかのフェールに起因して意図しない大きな制動力(即ち制御目標よりも大きな制動力)が発生している場合は、後続車両の追突リスクが高くなるので、かかる状態をいち早く検知して、制動力を抑制することが重要となる。これは、自動制動制御に限らず、他の速度制御(例えば加速制御)についても同様である。
この点、上記の特許文献1に記載の構成では、後続車両との衝突の危険度に応じて、制動力の設定値を補正するので、後続車両との関係で制動力を抑制することができる。しかしながら、上記の特許文献1に記載の構成では、後続車両との車間距離および相対速度の計測値(即ち後方レーダセンサ等)が必要であり、コストの高い構成となる。
そこで、本開示は、後方レーダセンサを用いずに、車速を適切に制御することができる車速制御装置の提供を目的とする。
本開示の一局面によれば、自動制動制御の実行中に、自動制動制御開始時から現時点までの時間である自動制動継続時間と、自動制動制御開始時の車速とをパラメータとして上限ガード値を設定し、前記自動制動制御開始時の車速から現時点の車速を引いた車速低減値が前記上限ガード値を越えた場合に、自動制動制御による制動力を抑制する、車速制御装置が提供される。
本開示によれば、後方レーダセンサを用いずに、車速を適切に制御することができる車速制御装置が得られる。
一実施例による車両用制動装置1の構成と、車両用制動装置1が搭載される車両102の要部とを示す概略構成図である。 制御装置10の機能の一例を示す図である。 自動制動継続時間と制御開始車体速度と上限ガード値との関係の一例を示す表図である。 車両制御機能部14により実行される処理の一例を示すフローチャートである。 予備制動制御及び本自動制動制御の一例を示すタイミング図である。 実施例2において車両制御機能部14により実行される処理の一例を示すフローチャートである。
以下、添付図面を参照しながら各実施例について詳細に説明する。
図1は、一実施例による車両用制動装置1の構成と、車両用制動装置1が搭載される車両102の要部とを示す概略構成図である。
図1において、100FL及び100FRはそれぞれ車両102の左右の前輪を示し、100RL及び100RRはそれぞれ車両の駆動輪である左右の後輪を示している。尚、左右の前輪100FL及び100FRは、ステアリングホイールの転舵に応答して駆動されるパワーステアリング装置によりタイロッドを介して操舵されてよい。
車両用制動装置1は、制御装置10と、油圧回路200とを含む。各車輪100FR、100FL、100RR、100RLの制動力は、油圧回路200によりホイールシリンダ224FR、224FL、224RR、224RLに供給される油圧によりそれぞれ発生される。油圧回路200には、マスタシリンダ202が設けられる。マスタシリンダ202は、運転者によるブレーキペダル190の踏み込み操作に応答して、ホイールシリンダ224FR、224FL、224RR、224RLに供給される油圧を生成する。
制御装置10は、マイクロコンピューターを含むECU(電子制御ユニット)により構成されてもよい。制御装置10の機能は、任意のハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア又はそれらの組み合わせにより実現されてもよい。例えば、制御装置10の機能の任意の一部又は全部は、特定用途向けASIC(application−specific integrated circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)、DSP(digital signal processor)により実現されてもよい。また、制御装置10の機能は、複数のECUにより協動して実現されてもよい。
制御装置10には、前方レーダセンサ134が接続される。前方レーダセンサ134は、電波(例えばミリ波)、光波(例えばレーザー)又は超音波を検出波として用いて、車両前方における前方障害物(典型的には、前方車両)の状態を検出する。前方レーダセンサ134は、前方障害物と自車との関係を示す情報、例えば自車を基準とした前方障害物の相対速度や相対距離、方位(横位置)を所定の周期で検出する。尚、前方レーダセンサ134がミリ波レーダセンサの場合、ミリ波レーダセンサは、例えば電子スキャン型のミリ波レーダーであって良く、この場合、電波のドップラー周波数(周波数シフト)を用いて前方障害物の相対速度が検出され、反射波の遅れ時間を用いて前方障害物の相対距離が検出され、複数の受信アンテナ間での受信波の位相差に基づいて前方障害物の方位が検出される。これらの検出データは、制御装置10に所定の周期で送信される。なお、前方レーダセンサ134の機能(例えば、前方障害物の位置算出機能)は制御装置10により実現されてもよい。
尚、前方レーダセンサ134に代えて又はそれに加えて、画像センサが使用されてもよい。画像センサは、CCD(charge-coupled device)やCMOS(complementary metal oxide semiconductor)等の撮像素子を含むカメラ及び画像処理装置を含み、前方障害物の状態を画像認識する。画像センサのカメラは、ステレオカメラであってもよいし、他の態様で2つ以上のカメラを含んでもよい。画像センサは、画像認識結果に基づいて、前方障害物と自車との関係を示す情報、例えば自車を基準とした前方障害物の速度や位置情報を所定の周期で検出する。前方障害物の位置情報は、自車前後方向における前方障害物の位置(距離)に関する情報、及び、横方向(幅方向)における前方障害物の横位置に関する情報を含んでよい。前方障害物の横位置は、前方障害物の係る画素集合の横方向の中心位置に基づいて算出されてもよいし、左端の横位置と右端の横位置との間の範囲として算出されてもよい。画像センサにより取得された情報(検出結果)は、例えば所定のフレーム周期で制御装置10に送信されてよい。なお、画像処理装置の画像処理機能(例えば、前方障害物の位置算出機能)は制御装置10により実現されてもよい。
制御装置10には、車両の各輪に配置される車輪速センサ138FR、138FL、138RR、138RLが接続される。車輪速センサ138FR、138FL、138RR、138RLは、アクティブセンサであってもよいし、パッシブセンサであってもよい。
制御装置10には、油圧回路200が接続される。制御装置10は、油圧回路200に設けられる各種バルブ等を制御することで、各車輪100FL、100FR、100RL、100RRの制動力を制御する。油圧回路200の構成は、後述の自動制動制御が可能な構成であれば、任意である。例えば、油圧回路200は、高圧油を生成するポンプやアキュムレータを備え、自動制動制御時は、マスタシリンダカットソレノイドバルブ等の各種バルブやポンプ等が制御されて、ホイールシリンダ224FL、224FR、224RL、224RRのホイールシリンダ圧が増圧される構成であってよい。また、油圧回路200は、ECB(Electric Control Braking system)に代表されるようなブレーキバイワイヤシステムで典型的に使用される回路構成が採用されてもよい。
図2は、制御装置10の機能の一例を示す図である。
制御装置10は、図2に示すように、自動制動判断機能部12と、車両制御機能部14とを含む。
自動制動判断機能部12は、前方レーダセンサ134からの情報に基づいて、自動制動制御開始条件を判定する。自動制動判断機能部12は、自動制動制御開始条件が満たされたと判定した場合には、自動制動制御要求を出力する。自動制動制御開始条件は、任意である。例えば、前方障害物との衝突回避制御では、前方障害物との衝突までの時間:TTC(Time
to Collision)を算出し、当該算出したTTCが所定値(例えば1秒)を下回った場合に満たされるものであってよい。この場合、制御装置10は、前方レーダセンサ134からの検出結果に基づいて、所定方位(横位置)内の前方障害物についてTTCを算出し、当該算出したTTCが所定値(例えば1秒)を下回った場合に、自動制動制御要求を出力する。尚、TTCは、前方障害物までの相対距離を、前方障害物に対する相対速度で割り算することで導出されてもよい。また、自動運転制御では、例えば、前方車両と所定の車間距離下限値を保つのに必要な減速度の大きさが所定値を上回った場合に満たされるものであってよい。
また、自動制動制御開始条件は、前方障害物(前方車両を含む)との衝突が不可避であると判定された場合に満たされるものであってよい。即ち、前方障害物との衝突の可能性が所定レベル(この場合、100%)以上である場合に満たされるものであってよい。前方障害物との衝突が不可避であるか否かの判定方法は、プリクラッシュセーフティの分野で広く知られており、多種多様であり、任意の方法が採用されてもよい。例えば、自動制動制御開始タイミング(TTC)毎に、衝突回避可能な相対速度を予め算出し、算出した相対速度に基づいて衝突不可避判定マップを作成しておいてもよい。この場合、制御装置10は、前方障害物との相対速度とTTCとに基づいて、衝突不可避判定マップを参照して、前方障害物との衝突が不可避であるか否かを判定してもよい。具体的には、自動制動制御が開始されてからt秒後の減速度G(m/s)及び減速速度V(m/s)は、最大限速度GMAX(m/s)及び減速度勾配J(m/s)とすると、以下の関係が成り立つ。
t≦GMAX/Jのとき、G=Jt、V=J×t/2
MAX/J<tのとき、G=GMAX、V=GMAX /(2J)+GMAX(t−GMAX/J)
この場合、t秒後の減速速度Vよりも大きい相対速度を衝突不可避な相対速度とみなして、衝突不可避判定マップを作成してもよい。或いは、減速速度Vを積分することにより相対距離を求めることで、相対距離をパラメータとした衝突不可避判定マップを作成してもよい。或いは、更に複雑なアルゴリズムとして、前方障害物の加速度等が考慮されてもよい。
自動制動判断機能部12は、自動制動制御開始条件が満たされると、自動制動制御終了条件が満たされるまで、自動制動制御要求を出力し続けてよい。自動制動制御終了条件は、任意であるが、例えば衝突が検知された場合や、車体速度が0km/hになった場合、TTCが1.5[秒]を上回った場合、運転者によるブレーキペダル190の操作が検出された場合、自動制動制御要求が所定時間(例えば3秒)以上継続した場合等に満たされてもよい。
車両制御機能部14は、基本的には、自動制動判断機能部12からの自動制動制御要求に応じて、自動制動制御を実行する。自動制動制御とは、例えば、運転者によるブレーキペダル190の操作が行われていない状況下で、ホイールシリンダ224FL、224FR、224RL、224RRのホイールシリンダ圧を増圧する制御である。従って、自動制動制御時の目標制御値は、ブレーキペダル190の操作量以外の因子に基づいて決定される値である。目標制御値は、固定値であってもよいし、可変値であってよい。また、固定値である場合も、時間の経過と共に変化する固定値であってもよい。また、目標制御値は、自動制動制御開始時の車速に応じて可変されてもよい。尚、目標制御値は、任意の物理量であってよく、例えば減速度、油圧、増圧勾配等であってよい。目標制御値は、車両制御機能部14により決定されてもよいし、自動制動判断機能部12により決定されてもよい。自動制動判断機能部12により決定される場合は、目標制御値は、自動制動制御要求に含めて車両制御機能部14に供給されてよい。
尚、自動制動制御の実行態様は任意である。例えば、4輪のホイールシリンダ224FL、224FR、224RL、224RRのホイールシリンダ圧に対して一律に同一の目標制御値を適用してもよいし、急制動時の車両挙動を考慮して異なる目標制御値(例えば前輪と後輪とで異なる目標制御値)を適用してもよい。
車両制御機能部14は、自動制動制御中に、後続車両のリスク(自車の自動制動制御に起因した後続車両の追突リスク)を低減する観点から、必要に応じて自動制動制御を抑制する。これは、例えば自動制動判断機能部12や前方レーダセンサ134等の異常に起因して、望ましくない態様で自動制動制御が実行される場合がありうるためである。
具体的には、車両制御機能部14は、自動制動制御中に、自動制動制御開始時から現時点までの時間である自動制動継続時間と、自動制動制御開始時の車速(以下、「制御開始車体速度」ともいう)から現時点の車速(以下、「現時点車体速度」ともいう)を引いた車速低減値(減速速度)とに基づいて、自動制動制御を抑制するか否かを判断する。この際、車両制御機能部14は、自動制動継続時間と制御開始車体速度とをパラメータとして上限ガード値を設定し、車速低減値が上限ガード値を越えた場合に、自動制動制御を抑制してよい。
ここで、上限ガード値は、自動制動継続時間と制御開始車体速度とをパラメータとして、後続車両のリスクを考慮して、後続車両のリスクが小さくなるように設定されてよい。上限ガード値は、基本的には、後続車両のリスクが高いほど小さくなる態様で設定されてよい。尚、後続車両のリスクの考え方は多様である。ここでは、追突リスクのシビアリティは衝突速度によって決定されることに着目し、追突される車両と同一速度で走行している追突する車両(後続車両)を仮想した場合、車速低減値(追突されうる側の速度の低減量)が想定しうる追突リスクと考える。
他方、上限ガード値は、自動制動制御が意図通りに実行されている場合(自動制動判断機能部12や前方レーダセンサ134等の異常がない場合)には、かかる自動制動制御を阻害すべきでない。従って、上限ガード値は、自動制動制御が意図通りに実行されている場合に取りうる車速低減値範囲の最大値よりも大きな値に設定されてよい。
このようにして、本実施例によれば、車速低減値が上限ガード値を越えた場合に、自動制動制御が抑制される。これにより、自動制動判断機能部12や前方レーダセンサ134等の異常に起因して、望ましくない態様で自動制動制御が実行されている場合には、かかる望ましくない態様での自動制動制御を抑制することができる。これにより、後続車両のリスク(及びそれに伴い追突されうる自車のリスク)を低減することができる。即ち、自動制動制御に伴う急減速によって発生しうる後続車両の追突リスクを車速低減値と上限ガード値Vthとの関係に基づき監視し、車速低減値が上限ガード値Vthを越えた場合に、自動制動制御を抑制することで、後続車両の追突リスクを低減することができる。
ところで、本実施例では、例えば後方レーダー等を用いて後続車両を直接的に監視する構成ではないため、後続車両の追突リスクは、あくまで車速低減値で評価している。この点、後方レーダー等を用いて後続車両を直接的に監視する構成では、後続車両の追突リスクを精度良く判定できる反面、後方レーダー等のような追加機能が必要となり、コストの観点から不利となる。これに対して、本実施例では、後方レーダー等を用いて後続車両を直接的に監視する構成ではないため、後続車両の追突リスクに応じて自動制動制御を抑制できる構成を低コストで実現することができる。
また、本実施例では、瞬間的な減速度で後続車両の追突リスクを評価するのではなく、ある程度の長さの時間幅に亘る車速低減値(即ち、自動制動制御開始時からの車速低減値)で後続車両の追突リスクを評価している。従って、瞬間的な急変(例えば路面状態等に起因した振動・衝撃成分による変動)の影響を低減して、後続車両の追突リスクを精度良く評価することができる。これにより、自動制動制御の抑制の信頼性を高めることが可能となる。
図3は、自動制動継続時間と制御開始車体速度と上限ガード値との関係の一例を示す表図である。図3においては、自動制動継続時間は、記号T1で表され、制御開始車体速度は、記号V0で表され、上限ガード値は、記号Vthで表されている。
図3に示すように、上限ガード値Vthは、自動制動継続時間T1と、制御開始車体速度V0との関係で設定されてよい。図3に示す例では、上限ガード値Vthは、自動制動継続時間T1が増加するにつれて、大きくなる態様で設定される。これは、自動制動継続時間T1が増加するにつれて、車速低減値が増加し、後続車両のリスクが高くなると考えるためである。他方、上限ガード値Vthは、制御開始車体速度V0が大きいほど大きい値に設定されてもよいが、必ずしも、かかる傾向でなくてもよい。これは、一般的に、制御開始車体速度V0の大きさと後続車両のリスクとは一対一の関係で相関しないことがあり、後続車両のリスクには、自動制動制御時の車間距離等が影響するためである。例えば、車速と車間距離の関係は、理想的には、車速が大きいほど車間距離が長く取られるが、実際には、かかる理想的な傾向になっていない場合があるためである。
尚、車両制御機能部14は、図3に示すような関係を規定したマップを保持してよく、かかるマップを参照して、自動制動継続時間と制御開始車体速度とに応じた上限ガード値を設定すればよい。このようなマップは、後続車両のリスクに影響を与える因子の相違に応じて複数個用意されてもよい。尚、マップは、制御装置10のROM等に記憶されてよい。
尚、図3に示す例では、上限ガード値Vthは、自動制動継続時間T1の変化に従って段階的に変化すると共に、制御開始車体速度V0の変化に従って段階的に変化している。即ち、線形的に変化するのではなく、段階的に変化する。例えば、制御開始車体速度V0=70(即ち55<V0≦75)のとき、上限ガード値Vthは、自動制動継続時間T1≦768のときは、Vth=27であり、768<T1≦816のときは、Vth=31といった具合に、段階的に変化する。同様に、例えば、自動制動継続時間T1=760(即ちのT1≦768)ときは、上限ガード値Vthは、55<V0≦75のときは、Vth=27であり、52<V0≦55のときは、Vth=28といった具合に、段階的に変化する。しかしながら、より細かい幅(分解能)でこれらの関係を規定してもよく、例えば、上限ガード値Vthは、自動制動継続時間T1の変化に従って線形的に変化すると共に、制御開始車体速度V0の変化に従って線形的に変化してもよい。
また、上限ガード値Vth(m/s)は、自動制動継続時間T1(s)を用いて、以下のような算出式に基づいて算出されてもよい。
Vth=Gc×T1 式(1)
ここで、Gc(m/s)は、上限ガード減速度であり、制御開始車体速度V0に応じて異なる値が使用されてよい。この場合、制御開始車体速度V0をパラメータとして上限ガード減速度Gcをマップで保持してよい。
或いは、上限ガード値Vth(m/s)は、自動制動継続時間T1(s)と減速度勾配J(m/s)とを用いて、以下のような算出式に基づいて算出されてもよい。
T1≦Gc/Jのとき、Vth=J×t/2
Gc/J<T1のとき、Vth=Gc/(2J)+Gc(T1−Gc/J) 式(2)
このとき、同様に、上限ガード減速度Gcは、制御開始車体速度V0に応じて異なる値が使用されてよい。この場合、制御開始車体速度V0をパラメータとして上限ガード減速度Gcをマップで保持してよい。
図4は、車両制御機能部14により実行される処理の一例を示すフローチャートである。図4に示す処理ルーチンは、例えば、イグニッションスイッチがオンである間、所定周期毎に繰り返し実行されてもよい。
ステップ400では、自動制動制御を開始するか否かを判定する。車両制御機能部14は、自動制動判断機能部12から自動制動制御要求を受信していない状況下で、自動制動判断機能部12から自動制動制御要求を受信した場合に、自動制動制御を開始する。自動制動制御を開始する場合は、自動制動継続時間T1を計時するタイマを起動し、ステップ402に進む。自動制動制御を開始しない場合は、自動制動制御の開始待ち状態(即ち自動制動制御開始条件の成立待ち状態)となる。
ステップ402では、現時点(即ち自動制動制御開始時)の車速を制御開始車体速度V0として決定する。尚、現時点の車速は、例えば車輪速センサ138FR、138FL、138RR、138RLからの情報に基づいて演算(推定)されてもよいし、他の情報(例えばトランスミッションの出力軸の回転数)に基づいて演算されてもよい。
ステップ404では、上限ガード値Vthを選択(設定)する。具体的には、制御開始車体速度V0と、現時点の自動制動継続時間T1とに応じて、上限ガード値Vthを設定する。尚、上限ガード値Vthは、図3に示すようなマップを参照して選択(演算)されてもよいし、制御開始車体速度V0に応じた上限ガード減速度Gcに基づいて上述の式(1)や式(2)を用いて算出されてもよい。
ステップ406では、現時点の車速低減値が上記ステップ404で設定した上限ガード値Vthを越えたか否かを判定する。現時点の車速低減値は、上記ステップ402で得られる制御開始車体速度V0から現時点の車速(現時点車体速度)を引くことで演算されてよい。現時点車体速度は、同様に、例えば車輪速センサ138FR、138FL、138RR、138RLからの情報に基づいて演算(推定)されてもよいし、他の情報(例えばトランスミッションの出力軸の回転数)に基づいて演算されてもよい。現時点の車速低減値が上限ガード値Vthを越えた場合には、ステップ408に進み、それ以外の場合(即ち現時点の車速低減値が上限ガード値Vth以下である場合)、ステップ408をスキップしてステップ410に進む。
ステップ408では、自動制動制御要求を緩和又は棄却する。自動制動制御要求を緩和することは、自動制動制御を継続するものの、自動制動制御による制動力を低減することであってよい。自動制動制御による制動力の低減は、目標制御値を補正することにより実現されてよい。この際、自動制動制御による制動力(目標制御値)は、一律に所定量又は所定割合(例えば50%)低減されてもよい。或いは、自動制動制御による制動力(目標制御値)は、車速低減値の上限ガード値Vthに対する超過分に応じた低減量で低減されてもよい。例えば、自動制動制御による制動力は、車速低減値の超過分が大きいほど低減量が大きくなるように低減されてよい。他方、自動制動制御要求を棄却することは、自動制動制御を停止(キャンセル)することであってよい。尚、自動制動制御の停止は、自動制動制御による制動力が0になるように目標制御値を補正することと等価である。
ステップ410では、自動制動制御を継続するか否かを判定する。自動制動判断機能部12から自動制動制御要求を依然として受信している場合は、自動制動制御を継続すると判定し、ステップ404に戻る。この場合、次の処理周期で、更新された自動制動継続時間T1及び車速低減値に基づいて、ステップ404からの処理を実行する。他方、自動制動制御を継続しない場合は、ステップ400に戻る。尚、上記ステップ408で自動制動制御要求を棄却した場合は、自動制動制御を継続しないので、ステップ400に戻ることとなる。この場合、次の処理周期では、ステップ400の判定は肯定判定とならない(自動制動制御要求を継続して受信しているため)。
図4に示す処理によれば、車速低減値が上限ガード値Vthを越えた場合に、自動制動制御要求が緩和又は棄却される。従って、自動制動判断機能部12や前方レーダセンサ134等の異常に起因して、望ましくない態様で自動制動制御が実行されている場合には、かかる望ましくない態様での自動制動制御の継続的な実行を抑制することができる。これにより、後続車両のリスク(及びそれに伴い追突されうる自車のリスク)を低減することができる。即ち、自動制動制御に伴う急減速によって発生しうる後続車両の追突リスクを車速低減値と上限ガード値Vthとの関係に基づき監視し、車速低減値が上限ガード値Vthを越えた場合に、自動制動制御を抑制することで、後続車両の追突リスクを低減することができる。
次に、実施例2として、自動制動制御が2段階的に実行される構成について説明する。尚、以下では、上述した実施例を「実施例1」として区別する。上述した実施例1では、自動制動制御は、最初から必要な制動力を発生するように実行されているが、実施例2では、最初は、軽い穏やかな制動力を発生し、その後、必要な制動力を発生するように実行される。即ち、自動制動制御は、本自動制動制御に先立って実行される予備制動制御を含む。この場合、本自動制動制御は、上述した実施例1における自動制動制御に対応する。従って、本自動制動制御の開始条件は、上述した実施例1における自動制動制御開始条件と同様であってよい。予備制動制御の開始条件は、本自動制動制御の開始条件よりも緩やかな条件(満たされ易い条件)であってよい。この場合、自動制動判断機能部12は、予備制動制御の開始条件が満たされた場合に、予備制動制御要求を出力し、その後、本自動制動制御の開始条件が満たされた場合に、自動制動制御要求を出力する。
予備制動制御は、典型的には、ブレーキランプを点灯させて後続車両に注意喚起(急制動が発生しうる状況の注意喚起)を促すことで、後続車両による追突を防止することを目的として実行される。従って、予備制動制御は、ブレーキランプを点灯させるのに必要な最小限の制動力を発生させる制御であってよい。尚、ブレーキランプは、予備制動制御時及び本自動制動制御時の双方で点灯される。この際、ブレーキランプは、予備制動制御時及び/又は本自動制動制御時において、ブレーキペダル操作時と同様の態様で点灯されてもよいし、フラッシュ等する態様で点灯されてもよい。
予備制動制御の終了条件は、任意であるが、例えば本自動制動制御の開始条件が成立した場合や、ブレーキペダル190の操作が検出された場合、予備制動制御要求が所定時間以上継続した場合等に満たされてもよい。
図5は、予備制動制御及び本自動制動制御の一例を示すタイミング図である。図5では、横軸に時間を取り、縦軸にホイールシリンダ圧を取る。尚、ホイールシリンダ圧は、指令値と考えてもよいし、実値と考えてもよい。また、ホイールシリンダ圧は、ホイールシリンダ224FL、224FR、224RL、224RRのうちの任意のホイールシリンダ圧と考えてもよい。
図5に示す例では、時刻t0にて、予備制動制御の開始条件が成立し、予備制動制御が開始されている。即ち、ホイールシリンダ圧が上昇され、制動力が自動的に発生される。この際の制動力は、上述の如く、ブレーキランプを点灯させるのに必要な最小限の制動力であってよいし、運転者に減速感を与えることで注意喚起を与えることができるような制動力であってもよい。その後、時刻t1にて、本自動制動制御の開始条件が成立し、本自動制動制御が開始されている。即ち、ホイールシリンダ圧が急峻に上昇され、大きな制動力が自動的に発生される。この際の制動力は、例えば前方障害物との衝突を回避できるような制動力であってもよい。尚、図5に示す例では、時刻t1にて、本自動制動制御が開始され、時刻t2にて、ホイールシリンダ圧が所定値(目標制御値)まで上昇して、当該所定値を維持している。
本実施例2においては、車両制御機能部14は、自動制動制御中に、本自動制動制御開始時から現時点までの時間である自動制動継続時間と、予備制動制御開始時から本自動制動制御開始時までの時間(以下、「予備制動制御継続時間」という)と、本自動制動制御開始時の車速(制御開始車体速度)から現時点の車速(現時点車体速度)を引いた車速低減値(減速速度)とに基づいて、自動制動制御を抑制するか否かを判断する。この際、車両制御機能部14は、自動制動継続時間と予備制動制御継続時間と制御開始車体速度とをパラメータとして上限ガード値を設定し、車速低減値が上限ガード値を越えた場合に、自動制動制御を抑制する。
ここで、上限ガード値は、自動制動継続時間と予備制動制御継続時間と制御開始車体速度とをパラメータとして、後続車両のリスクを考慮して設定されてよい。上限ガード値は、基本的には、後続車両のリスクが高いほど小さくなる態様で設定されてよい。ここでは、自動制動継続時間と制御開始車体速度とに加えて、予備制動制御継続時間が上限ガード値を定めるパラメータとして追加されている。予備制動制御継続時間は、本自動制動制御開始前のブレーキランプ点灯時間に対応するが、ブレーキランプ点灯時間が長いほど、後続車両の運転者が前方車両の制動に気が付きやすくなり(前方車両の動きに対する注意力が高まり、その後の急制動に対応できる可能性が高くなり)、追突リスクが低減する。従って、上限ガード値は、典型的には、予備制動制御継続時間が長くなるほど大きくなる態様で可変されてもよい。例えば上限ガード値が上述の式(1)や式(2)を用いて算出される場合、上限ガード減速度Gcは、予備制動制御継続時間が長くなるほど大きくなる態様で可変されてもよい。
図6は、実施例2において車両制御機能部14により実行される処理の一例を示すフローチャートである。図4に示す処理ルーチンは、例えば、イグニッションスイッチがオンである間、所定周期毎に繰り返し実行されてもよい。
ステップ600では、予備制動制御を開始するか否かを判定する。車両制御機能部14は、自動制動判断機能部12から予備制動制御要求及び自動制動制御要求を受信していない状況下で、自動制動判断機能部12から予備制動制御要求を受信した場合に、予備制動制御を開始する。予備制動制御要求を開始する場合は、予備制動制御継続時間T0を計時するタイマを起動し、ステップ601に進む。予備制動制御を開始しない場合は、予備制動制御の開始待ち状態(即ち予備制動制御の開始条件の成立待ち状態)となる。
ステップ601では、本自動制動制御を開始するか否かを判定する。車両制御機能部14は、自動制動判断機能部12から自動制動制御要求を受信していない状況下で、自動制動判断機能部12から自動制動制御要求を受信した場合に、自動制動制御を開始する。尚、車両制御機能部14は、自動制動判断機能部12から予備制動制御要求及び自動制動制御要求を受信していない状況下で予備制動制御要求及び自動制動制御要求を同時に受信した場合(即ち、例えば前方車両の急な割り込み等に起因して予備制動制御の開始条件及び本自動制動制御の開始条件が同時に初めて成立した場合)も、自動制動制御を開始することとしてよい(この場合、予備制動制御継続時間T0は0である)。自動制動制御を開始する場合は、自動制動継続時間T1を計時するタイマを起動し、ステップ602に進む。自動制動制御を開始しない場合は、自動制動制御の開始待ち状態(即ち自動制動制御開始条件の成立待ち状態)となる。
ステップ602では、現時点(即ち本自動制動制御開始時)の車速を制御開始車体速度V0として決定する。尚、現時点の車速は、例えば車輪速センサ138FR、138FL、138RR、138RLからの情報に基づいて演算(推定)されてもよいし、他の情報(例えばトランスミッションの出力軸の回転数)に基づいて演算されてもよい。
ステップ603では、予備制動制御継続時間T0を算出(確定)する。予備制動制御継続時間T0は、予備制動制御開始時から本自動制動制御開始時までの時間に対応する。予備制動制御継続時間T0は、予備制動制御の開始時に起動されるタイマにより計時されてよい。
ステップ604では、上限ガード値Vthを選択(設定)する。具体的には、制御開始車体速度V0と、予備制動制御継続時間T0と、現時点の自動制動継続時間T1とに応じて、上限ガード値Vthを設定する。例えば、上限ガード値Vthは、図3に示すようなマップを参照して選択(演算)されてもよい。この場合、図3に示すようなマップは、予備制動制御継続時間T0に応じて複数個用意されてもよい。また、上限ガード値Vthは、上述の式(1)や式(2)を用いて算出されてもよい。この場合、制御開始車体速度V0及び予備制動制御継続時間T0をパラメータとして上限ガード減速度Gcを定義するマップが使用されてもよい。
ステップ606では、上述した図4のステップ406と同様、現時点の車速低減値が上記ステップ604で設定した上限ガード値Vthを越えたか否かを判定する。現時点の車速低減値は、上記ステップ602で得られる制御開始車体速度V0から現時点車体速度を引くことで演算されてよい。現時点の車速低減値が上限ガード値Vthを越えた場合には、ステップ608に進み、それ以外の場合(即ち現時点の車速低減値が上限ガード値Vth以下である場合)、ステップ608をスキップしてステップ610に進む。
ステップ608では、上述した図4のステップ408と同様、自動制動制御要求を緩和又は棄却する。
ステップ610では、本自動制動制御を継続するか否かを判定する。自動制動判断機能部12から自動制動制御要求を依然として受信している場合は、本自動制動制御を継続すると判定し、ステップ604に戻る。この場合、次の処理周期で、更新された自動制動継続時間T1及び車速低減値に基づいて、ステップ604からの処理を実行する。他方、自動制動制御を継続しない場合は、ステップ600に戻る。尚、上記ステップ608で自動制動制御要求を棄却した場合は、本自動制動制御を継続しないので、ステップ600に戻ることとなる。
図6に示す処理によれば、上述した図4の処理と同様、車速低減値が上限ガード値Vthを越えた場合に、自動制動制御要求が緩和又は棄却される。従って、自動制動判断機能部12や前方レーダセンサ134等の異常に起因して、望ましくない態様で本自動制動制御が実行されている場合には、かかる望ましくない態様での本自動制動制御を抑制することができる。これにより、後続車両のリスク(及びそれに伴い追突されうる自車のリスク)を低減することができる。
また、図6に示す処理によれば、予備制動制御継続時間T0に応じて上限ガード値Vthを設定するので、予備制動制御継続時間T0に応じて変化しうる後続車両のリスクを適切に反映することができる。即ち、予備制動制御継続時間T0が長いほど上限ガード値Vtを大きく設定することで、予備制動制御により後続車両のリスクが低減される点を考慮した態様で、自動制動制御を抑制することが可能となる。
以上、各実施例について詳述したが、特定の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された範囲内において、種々の変形及び変更が可能である。また、前述した実施例の構成要素を全部又は複数を組み合わせることも可能である。
例えば、上述した実施例において、自動制動判断機能部12及び車両制御機能部14は、同一のECUにより実現されてもよいし、若しくは、別々のECUにより実現されてもよい。例えば、自動制動判断機能部12は、プリクラッシュ制御を実行するプリクラッシュECUにより実現されてよく、車両制御機能部14は、ブレーキ制御ECUにより実現されてもよい。或いは、車両制御機能部14の機能は、冗長性による信頼性を高めるため、重複して、プリクラッシュECU及びブレーキ制御ECUに内蔵されてもよい。この場合、プリクラッシュECU内の車両制御機能部14は、自動制動制御要求の緩和及び棄却のうちの、自動制動制御要求の緩和のみをブレーキ制御ECUに要求し、ブレーキ制御ECU内の車両制御機能部14は、自動制動制御要求の緩和及び棄却のうちの、自動制動制御要求の棄却のみを行うこととしてよい。この場合、信頼性のより高いブレーキ制御ECUに、自動制動制御要求の棄却という重大な機能(高い信頼性が必要な機能)を持たせることができる。
また、上述した実施例では、自動制動継続時間T1に応じて自動制動制御要求を緩和又は棄却しているが、自動制動制御要求の緩和のみを行うこととしてよいし、又は、自動制動制御要求の棄却のみを行うこととしてよい。
また、上述した実施例では、上限ガード値Vth(又は上限ガード減速度Gc)は、制御開始車体速度V0をパラメータとして選択されているが、上限ガード値Vth(又は上限ガード減速度Gc)は、制御開始後の車体速度をパラメータとして選択されてもよい。例えば、図3に示すマップ(又は、上限ガード減速度Gc用のマップ)は、自動制動制御開始後の所定時点で、新たなマップに切り替えられてもよい。所定時点は、任意であるが、例えば現時点車体速度が所定速度となった時点、車速低減値が所定値となった時点、自動制動継続時間T1が所定時間になった時点、TTCが所定値になった時点等であってよい。この場合、自動制動継続時間T1及び制御開始車体速度V0は、マップ切り替え時にリセットされてよい。即ち、図3に示すマップにおいて、自動制動継続時間T1は、切り替え後の自動制動制御の継続時間を表し、制御開始車体速度V0は、切り替え時の車体速度を表してよい。
また、上述した実施例では、自動制動制御において自動制動制御要求を緩和又は棄却しているが、自動加速制御を行う構成の場合、自動加速制御要求を緩和又は棄却することとしてもよい。この場合も同様に、制御開始車体速度V0と、車速増加量(現時点車体速度から制御開始車体速度V0を引いた値)と、上限ガード値とに基づいて、自動加速制御要求を緩和又は棄却することとしてもよい。
また、上述した実施例では、車速低減値を上限ガード値Vthと比較することで、自動制動制御要求を緩和又は棄却するか否かを判定している。しかしながら、車速低減値と制御開始車体速度V0とをパラメータとして自動制動継続時間に関する上限ガード値を設定し、自動制動継続時間が当該上限ガード値を越えた場合に、自動制動制御要求を緩和又は棄却することとしてもよい。
また、上述した実施例では、自動制動制御中に、運転者によるブレーキペダル190の操作が行われた場合に、自動制動制御が中止(キャンセル)される。しかしながら、自動制動制御中に、運転者によるブレーキペダル190の操作が行われた場合に、ブレーキペダル190の操作に応じた目標制御値が、自動制動制御に係る目標制御値を超えるまで、自動制動制御が維持されてもよい。
1 車両用制動装置
10 制御装置
12 自動制動判断機能部
14 車両制御機能部
100FL 左前輪
100FR 右前輪
100RL 左後輪
100RR 右後輪
134 前方レーダセンサ
190 ブレーキペダル
200 油圧回路
202 マスタシリンダ
224FL、FR、RL、RR ホイールシリンダ

Claims (4)

  1. 自動制動制御の実行中に、自動制動制御開始時から現時点までの時間である自動制動継続時間と、自動制動制御開始時の車速とをパラメータとして上限ガード値を設定し、前記自動制動制御開始時の車速から現時点の車速を引いた車速低減値が前記上限ガード値を越えた場合に、自動制動制御による制動力を抑制する、車速制御装置。
  2. 前記自動制動継続時間と前記自動制動制御開始時の車速とをパラメータとして前記上限ガード値を規定したマップを格納する記憶部を備え、
    前記マップにおいて、前記上限ガード値は、前記自動制動継続時間の変化に従って段階的に変化すると共に、前記自動制動制御開始時の車速の変化に従って段階的に変化する、請求項1に記載の車速制御装置。
  3. 前記自動制動制御は、本制動制御と、前記本制動制御よりも前に実行され、前記本制動制御時よりも弱い制動力を発生させる予備制動制御とを含み、
    前記自動制動継続時間は、前記本制動制御を開始した時点から現時点までの時間として算出される、請求項1〜のうちのいずれか1項に記載の車速制御装置。
  4. 前記自動制動継続時間と、前記本制動制御の開始時の車速と、前記予備制動制御開始時から前記本制動制御開始時までの時間とをパラメータとして前記上限ガード値を設定する、請求項に記載の車速制御装置。
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