JP6118570B2 - 生タイヤ支持装置及び生タイヤからのドラムの取り外し方法 - Google Patents
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Description
そして、クレーンで生タイヤを正確に動かしてドラムを取り外すことが難しかったため、ドラムの取り外し作業の際に、生タイヤのビード部がドラムに引っ掛かりビード部が損傷するおそれがあった。
さらに、生タイヤを移動させる際に、タイヤ吊り下げ部材と生タイヤのトレッド表面とが擦れることにより、生タイヤのトレッド表面が損傷・変形するおそれもあった。
この生タイヤ支持装置によれば、生タイヤからのドラムの取り外し作業を容易に行うことができる。また、取り外し作業の際に、生タイヤのビード部がドラムに引っ掛かりビード部が損傷することを有効に防止することができる。さらに、生タイヤの移動に従来のようなタイヤ吊り下げ部材を用いることがないために、生タイヤのトレッド表面の損傷を有効に防止することができる。
これらの場合には、支持された生タイヤが、その自重によって変形することを有効に防止することができ、これにより、ドラムの取り外し作業を容易に行うことができるとともに製造されるタイヤの品質を向上させることができる。
この場合には、生タイヤ支持装置を、様々な大きさの生タイヤに対応させることができる。
背面支持部が生タイヤのビード部等を支持することで、生タイヤの自重による変形を有効に抑制することができる。
この場合には、生タイヤを直立した状態から水平な状態にする作業を容易に行うことができ、容易に加硫工程へ搬送することができる。
なお、生タイヤ支持部の直立姿勢とは、生タイヤの中心軸が略水平方向になるように、生タイヤ支持部が生タイヤを支持している時の姿勢をいうものとする。また、生タイヤ支持部の水平姿勢とは、生タイヤの中心軸が略鉛直方向になるように、生タイヤ支持部が生タイヤを支持している時の姿勢をいうものとする。
この場合には、ドラムが取り外された生タイヤを生タイヤ支持装置に保持したまま次工程に容易に運搬することができる。
このドラムの取り外し方法によれば、ドラムの取り外し作業を容易に行うことができ、作業の際にビード部やトレッド表面が損傷されることを有効に防止することができる。
この場合には、支持された生タイヤが、その自重によって変形することを防止すると同時に、ドラムの取り外し作業を容易に行うことができ、
この場合には、様々な径の生タイヤに対してドラムの取り外し作業を行うことができる。
図1に例示する、本発明の一実施形態に係る生タイヤ支持装置1は、回転軸が水平方向を向いた成型直後の生タイヤを支持して、当該成型の際に生タイヤに装着されていたドラムを取り外し、その後、通常回転軸が鉛直方向を向いた状態で行われる加硫成型に供するために、生タイヤを回転軸が鉛直方向を向いた状態に転倒させるものである。生タイヤ支持装置1は、特に建設車両用タイヤ等の大型の生タイヤを支持するのに好適である。
シャフト2aは、図示しないサーボモータによって、その軸周りに回動可能に構成されている。生タイヤ100からドラムを取り外す際にシャフト2aを回動させることで、シャフト2aに連結されたドラムを回動させながら取り外すことができる。これにより、生タイヤ100のビード部とドラムとが接触しても、ビード部がドラムに引っ掛かることが防止され、ビード部の損傷を有効に防止することができる。
この実施形態では、図2に示すように、生タイヤ支持部3の側面支持部3bは、シリンダ(側面支持部駆動部)11で生タイヤ100の略径方向に駆動される。これにより、生タイヤ100を底面支持部3aと、側面支持部3b、3bの三方向で把持することができ、生タイヤの軸が水平方向に向いた(生タイヤがその踏面を下にして直立した)直立姿勢で、生タイヤの軸方向から見て円状の生タイヤ100が、その自重で、長軸が鉛直方向となるような楕円状に変形することを有効に防止することができる。また、側面支持部3bが略タイヤ径方向に拡縮可能であるために、生タイヤ支持装置1は、様々な径の生タイヤ100を支持することができる。
また、図2に示すように、背面支持部3cはドーナツ状の板で構成される。生タイヤ100のビード部は、重量の大きなスチールコード等を含むために、自重による変形が起こりやすいが、背面支持部3cで生タイヤ100の軸線方向の一方側のサイド部を支持することによって、ビード部の変形を有効に防止することができる。
そして、生タイヤからドラムを取り外す際に、ジャッキ4b、4cによってフレーム10と生タイヤ支持部3とを昇降させることで、ドラムと生タイヤとの間の芯出し(それぞれの中心軸を略一致させること)を行って、ドラムと生タイヤのビード部との間に隙間を生じさせ、これにより生タイヤのビード部の損傷を有効に防止することができる。
なお、この実施形態ではジャッキを3つ設けているが、ジャッキを1つまたは2つとすることも、4つ以上とすることもでき、また、ジャッキ4a〜4cは昇降可能なものであれば、それぞれシリンダ等で構成してもよい。さらに、ドラム支持部2を生タイヤ支持部3に対して昇降させてもよい。
また、レール5bには一定間隔で溝が形成されており、後述する姿勢変化手段を作動させている際に、反動で台車12が移動することを防止することができる。
なお、ドラム支持部2にサーボモータ及び車輪を設けて、ドラム支持部2をレールに沿って駆動させることで、ドラム支持部2を生タイヤ支持部3に対して駆動させて駆動手段を構成することもできる。
このように、生タイヤ支持装置1が、エアシリンダ21で構成され、生タイヤ支持部3の姿勢を直立姿勢から水平姿勢へ変化させる姿勢変化手段を具えることで、大型の生タイヤを直立した状態から水平な状態にする作業を容易に行うことができる。また、従来のようにタイヤ吊り下げ部材を用いた場合と異なり、容易に生タイヤの回転軸が水平方向を向いている状態から、生タイヤの回転軸が鉛直方向を向いている状態に、生タイヤを転倒させることができるため、生タイヤのトレッド表面が擦れて損傷・変形することを有効に防止する事ができる。
なお、この作業に先だって、サーボモータ5aによって生タイヤ支持部3をドラム支持部2から十分離隔させておき、また好ましくは、ジャッキ4aによって生タイヤ支持部3の底面支持部3aを十分に下降させ、エアシリンダ21を収縮させ、生タイヤ支持部3の側面支持部3b、3bを最大径としておく。
この時に、生タイヤ100のビード部全体が、その自重によって下方に落ちやすいため、ジャッキ4b、4cによりフレーム10と、フレーム10に連結された生タイヤ支持部3とを上昇させて、ドラム201と生タイヤ100のビード部との芯出しを行う。
以上の方法により、ドラムを生タイヤ100の回転軸方向に抜き取ることによって、生タイヤ100のビード部を損傷することなく、生タイヤ100からドラムを取り外すことができる。
なお、生タイヤ100を倒す際にも、生タイヤ支持部3の側面支持部3b、3bと底面支持部3aは、三方向から生タイヤ100を把持し、背面支持部3cは生タイヤ100を支持している。このことで、上述したように、生タイヤ100を倒す際に生タイヤ100が変形することを防止することができる。
なお、サーボモータ5aで車輪5cを駆動することによって台車12を移動させて、生タイヤ100を次工程に搬送することもできる。
2 ドラム支持部
2a シャフト
3 生タイヤ支持部
3a 底面支持部(把持手段)
3b 側面支持部(把持手段)
3c 背面支持部(把持手段)
4a ジャッキ(底面支持部駆動部)
4b、4c ジャッキ(昇降手段)
5a サーボモータ(駆動手段、搬送手段)
5b レール(駆動手段)
5c 車輪(駆動手段、搬送手段)
10 フレーム
11 シリンダ(側面支持部駆動部)
12 台車
21 シリンダ(姿勢変化手段)
22 回動軸
31 ピン
100 生タイヤ
200 クレーン
201 ドラム
201a ドラム円筒部
202 ローディングチャック
Claims (9)
- 生タイヤを支持する生タイヤ支持部と、
該生タイヤ支持部を上下方向に昇降させる昇降手段と、
生タイヤからドラムを取り外すために、該生タイヤ支持部を該ドラムに対してドラムの軸方向に沿って離隔接近させる駆動手段とを具え、
前記生タイヤ支持部が、生タイヤの軸線方向の一方側のサイド部を支持する背面支持部を具えることを特徴とする生タイヤ支持装置。 - 前記生タイヤ支持部は、生タイヤがその踏面を下にして直立した姿勢である直立姿勢の際に該生タイヤの踏面を支持する底面支持部を有する把持手段と、
該把持手段の前記底面支持部を、支持された生タイヤの略径方向に駆動する底面支持部駆動部とを具える、請求項1に記載の生タイヤ支持装置。 - 前記把持手段が、前記直立姿勢の際に生タイヤの上下方向以外の側面から支持する側面支持部を有する、請求項2に記載の生タイヤ支持装置。
- 該把持手段の前記側面支持部を、支持された生タイヤの略径方向に駆動する側面支持部駆動部をさらに具える、請求項3に記載の生タイヤ支持装置。
- 前記生タイヤ支持部の姿勢を、直立姿勢から水平姿勢へ変化させる姿勢変化手段を具える、請求項1〜4のいずれか一項に記載の生タイヤ支持装置。
- 前記支持された生タイヤを搬送する搬送手段を具える、請求項1〜5のいずれか一項に記載の生タイヤ支持装置。
- 請求項1〜6のいずれかに記載の生タイヤ支持装置を用いて、生タイヤのビード部に装着されたドラムを該生タイヤから取り外す、生タイヤからのドラムの取り外し方法であって、
前記生タイヤ支持部で生タイヤを支持させ、
ドラムと生タイヤのビード部との間の拘束を解除し、
前記昇降手段で該生タイヤ支持部を昇降させて、ドラムと生タイヤのビード部との中心軸を略一致させ、
前記駆動手段で該生タイヤ支持部を該ドラムに対して離隔させて、生タイヤのビード部に装着されたドラムを生タイヤから取り外すことを特徴とする生タイヤからのドラムの取り外し方法。 - 請求項2〜4のいずれかに記載の生タイヤ支持装置を用いて、生タイヤのビード部に装着されたドラムを該生タイヤから取り外す、生タイヤからのドラムの取り外し方法であって、
前記生タイヤ支持部で生タイヤを支持させる際に、前記把持手段の底面支持部を生タイヤの略径方向に拡縮して、前記底面支持部で生タイヤを把持し、
生タイヤを該底面支持部で把持した状態のまま、生タイヤのビード部に装着されたドラムを生タイヤから取り外す、請求項7に記載の生タイヤからのドラムの取り外し方法。 - 請求項4に記載の生タイヤ支持装置を用いて、生タイヤのビード部に装着されたドラムを該生タイヤから取り外す、生タイヤからのドラムの取り外し方法であって、
前記生タイヤ支持部で生タイヤを支持させる際に、前記把持手段の底面支持部と側面支持部とを生タイヤの略径方向に拡縮して、前記底面支持部と前記側面支持部とで生タイヤを把持し、
生タイヤを該底面支持部と該側面支持部とで把持した状態のまま、生タイヤのビード部に装着されたドラムを生タイヤから取り外す、請求項7に記載の生タイヤからのドラムの取り外し方法。
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