JP2016036921A - バーチカルローダーおよび該バーチカルローダーを用いたグリーンタイヤの移送方法 - Google Patents

バーチカルローダーおよび該バーチカルローダーを用いたグリーンタイヤの移送方法 Download PDF

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Abstract

【課題】グリーンタイヤが斜めに吊り下げられた状態で加硫機に移送・挿入されることを防止することができるバーチカルローダーの提供を目的とする。【解決手段】本発明のバーチカルローダーは、ビード部Tbを内側から把持するように構成された複数の把持パドル21と、ビード部Tbを支持可能に構成された複数の補助パドル22とを備え、把持パドル21および補助パドル22のそれぞれが、独立してグリーンタイヤTの径方向に移動可能であり、グリーンタイヤTを把持する際に、把持パドル21によりビード部Tbを把持してグリーンタイヤTを持ち上げ、把持パドル21を径方向内側に移動させて補助パドル22によりグリーンタイヤTを支持し、その後、把持パドル21を径方向外側に移動させてビード部Tbを把持するように構成されている。【選択図】図2

Description

本発明はバーチカルローダーおよび該バーチカルローダーを用いたグリーンタイヤの移送方法に関する。
空気入りタイヤを加硫する際にグリーンタイヤを加硫機に移送し、挿入する場合の多くは、ローダーと呼ばれる装置で横置きにされたグリーンタイヤの上側に位置する上ビード部を把持した状態で保持した後、ローダーによりグリーンタイヤが加硫機に移送され、挿入される。この際、グリーンタイヤの上ビード部を把持するローダーのパドルにグリーンタイヤを水平に吊り上げることがタイヤ品質上重要となる。しかしながら、ローダーによりグリーンタイヤが移送される前のグリーンタイヤのセット状態に問題がある場合などでは、ローダーのパドルでグリーンタイヤを掴んだ際にグリーンタイヤが斜めに把持された状態で吊り上げられる場合がある。
グリーンタイヤが斜めに吊り上げられた状態のまま加硫機に挿入されるとモールド(ビードリング)の中心にグリーンタイヤが収まらないため、タイヤのツイストやブラダークリース(ブラダーがグリーンタイヤからはみ出すこと)などのディフェクトが発生し、不良タイヤが発生する原因となる。
上記のような問題を解決する手段として図6(a)に示されるように、ローダーパドル100の下側の爪部101の他に、ローダーパドル100の上側にプレート102を付けてグリーンタイヤのビード部103を把持する上下方向の幅を狭くする工夫や、グリーンタイヤを加硫機前の受け台にセットした際のセット精度を向上させるためにセンタリング機構を用いた受け台にする技術(特許文献1および2参照)が提案されている。
特開2009−269338号公報 特開2013−31944号公報
しかしながら、たとえば、図6(a)に示される、ビード部103を掴む上下幅を狭くする機構では、ビード部103を把持した際に、ビード部103が、ローダーパドル100の爪部101から浮いた状態(図6(a)中、右側の爪部参照)で把持される場合がある。この場合、図6(b)に示されるように、吊り下げられたグリーンタイヤ104の中心軸Xは、理想的な吊り下げ状態の(水平に支持された)グリーンタイヤの中心軸Xiに対して傾斜して吊り上げられる。そして、斜めに吊り上げられたグリーンタイヤ104は、ビード部103の摩擦力によって傾斜した状態が解消せずに、加硫機内に挿入されてしまう場合がある。
本発明は、かかる問題点に鑑みて、グリーンタイヤが斜めに吊り下げられた状態で加硫機に移送・挿入されることを防止することができるバーチカルローダーおよびグリーンタイヤの移送方法の提供を目的とする。
本発明のバーチカルローダーは、グリーンタイヤを加硫機へ挿入する際に用いるタイヤ加硫機用のバーチカルローダーであって、前記バーチカルローダーが、前記グリーンタイヤのビード部を内側から把持するように構成された複数の把持パドルと、前記グリーンタイヤのビード部を支持可能に構成された複数の補助パドルとを備え、前記把持パドルおよび前記補助パドルのそれぞれが、独立して前記グリーンタイヤの径方向に移動可能であり、前記グリーンタイヤを把持する際に、前記把持パドルにより前記グリーンタイヤのビード部を把持して前記グリーンタイヤを持ち上げ、前記把持パドルを径方向内側に移動させて前記補助パドルにより前記グリーンタイヤを支持し、その後、前記把持パドルを径方向外側に移動させて前記グリーンタイヤのビード部を把持するように構成されていることを特徴とする。
また、前記把持パドルが、前記補助パドルの両側部に設けられ、前記把持パドルが、円形のビード部の内周の曲率に応じて湾曲した把持面を有することが好ましい。
また、前記把持パドルおよび前記補助パドルが、前記グリーンタイヤのビード部を支持する支持爪を有し、前記バーチカルローダーが、前記把持パドルにより前記グリーンタイヤを持ち上げた際に、前記把持パドルのみにより前記グリーンタイヤを把持し、前記グリーンタイヤが前記把持パドルのみにより把持されているときに、前記補助パドルの支持爪の先端が、前記把持パドルの支持爪の先端から前記グリーンタイヤの径方向で3〜8mm内側に位置するように構成され、前記補助パドルの周方向の幅が、一対の前記把持パドルの周方向の幅および前記補助パドルの周方向の幅の和に対して15〜20%であることが好ましい。
また、前記把持パドルの拡張圧力は0.4〜0.6Mpaであることが好ましい。
本発明のグリーンタイヤの移送方法は、タイヤ加硫機用のバーチカルローダーを用いて、グリーンタイヤを加硫機へ挿入するグリーンタイヤの移送方法であって、前記バーチカルローダーは、前記グリーンタイヤのビード部を内側から把持するように構成された複数の把持パドルと、前記グリーンタイヤのビード部を支持可能に構成された複数の補助パドルとを備え、前記把持パドルおよび前記補助パドルのそれぞれが、独立して前記グリーンタイヤの径方向に移動可能であり、前記移送方法は、前記把持パドルにより前記グリーンタイヤのビード部を把持し、前記グリーンタイヤを持ち上げる持ち上げ工程と、前記把持パドルを径方向内側に移動させ、前記補助パドルにより前記グリーンタイヤを支持し、前記グリーンタイヤを水平状態で支持する支持工程と、前記把持パドルを径方向外側に移動させ、前記水平状態で支持されたグリーンタイヤのビード部を把持する把持工程とを備えていることを特徴とする。
また、前記移送方法は、前記把持パドルが、前記補助パドルの両側部に設けられ、前記把持パドルが、円形のビード部の内周の曲率に応じて湾曲した把持面を有することが好ましい。
また、前記移送方法は、前記把持パドルおよび前記補助パドルが、前記グリーンタイヤのビード部を支持する支持爪を有し、前記持ち上げ工程において、前記把持パドルのみにより前記グリーンタイヤを把持し、前記グリーンタイヤが前記把持パドルのみにより把持されているときに、前記補助パドルの支持爪の先端が、前記把持パドルの支持爪の先端から前記グリーンタイヤの径方向で3〜8mm内側に位置するように構成され、前記補助パドルの周方向の幅が、一対の前記把持パドルの周方向の幅および前記補助パドルの周方向の幅の和に対して15〜20%であることが好ましい。
また、前記移送方法は、前記把持パドルの拡張圧力は0.4〜0.6Mpaであることが好ましい。
本発明によれば、グリーンタイヤが斜めに吊り上げられた状態で加硫機に移送・挿入されることを防止することができる。したがって、グリーンタイヤが斜めに挿入されることによる加硫機での不良タイヤの発生を防止することができる。
本発明のバーチカルローダーを示す概略全体図である。 (a)は、本発明のバーチカルローダーに設けられる把持パドルおよび補助パドルの一実施形態を示す斜視図であり、(b)は、把持パドルおよび補助パドルが縮径した状態でグリーンタイヤの内周側まで下降した状態を示す上面図である。 (a)は、把持パドルが外側に移動してビード部を把持し、補助パドルが縮径した状態を示す模式的な上面図であり、(b)は、把持パドルが、傾斜した状態でグリーンタイヤを把持している状態を示す、(a)に対応する模式的な側面図である。 (a)は、図3(a)の状態から、把持パドルが内側に移動し、補助パドルが外側に移動してビード部を支持している状態を示す模式的な上面図であり、(b)は、ビード部が落下して補助パドルに水平に支持された状態を示す、(a)に対応する模式的な側面図である。 水平状態に支持されたグリーンタイヤが把持パドルにより把持された状態を示す、模式的な側面図である。 (a)ビード部が浮いた状態で把持された従来のローダーのパドルを示す模式的な側面図であり、(b)は、従来のローダーのパドルによりグリーンタイヤが傾斜して持ち上げられた状態を示す側面図である。
以下、図面を参照し、本発明のバーチカルローダーおよびグリーンタイヤの移送方法を詳細に説明する。
図1は、一実施形態のバーチカルローダー1の概略構成を示している。なお、図1では、全体の概略構成のみを示し、後述するタイヤ把持機構2の詳細については一部省略している。
バーチカルローダー(以下、単にローダーという)1は、タイヤ加硫機用のバーチカルローダーであり、図1に示されるように、受け台Rに横置きで載置されたグリーンタイヤTを、図示しない加硫機に移送し、挿入するように構成されている。ローダー1の全体の操作機構自体は公知であるため、詳細な説明は省略するが、ローダー1は、垂直動作および水平動作が可能なタイヤ把持機構2を有している。
タイヤ把持機構2は、図1に示した状態から、グリーンタイヤTの上ビード部(以下、単にビード部という)Tbを把持できる位置まで、垂直方向に下降する。より具体的には、垂直方向に延びる支柱3に沿って、先端側にタイヤ把持機構2を有するアーム4が下方に移動することにより、タイヤ把持機構2が垂直方向に下降する。タイヤ把持機構2により把持されたグリーンタイヤTは、支柱3に沿って、アーム4が上方に移動することにより受け台Rから持ち上げられる。持ち上げられたグリーンタイヤTは、アーム4が支柱3の軸周りに旋回することにより、加硫機の上方に移動された後、アーム4を支柱3に沿って下降させることにより加硫機内に挿入される。なお、ローダー1の操作機構、操作方法は特に限定されず、図示した構造以外の駆動機構、駆動方法であってもよい。たとえば、アーム4の旋回動作の代わりに、アーム4を延伸可能なアームとして、受け台Rから加硫機内に移送できるように構成してもよい。
つぎに、タイヤ把持機構2について説明する。タイヤ把持機構2は、グリーンタイヤTを把持して移送するために、ローダー1のアーム4の先端側下方に設けられている。本実施形態のローダー1においては、タイヤ把持機構2は、図2(a)および(b)に示されるように、グリーンタイヤTのビード部Tbを内側から把持するように構成された複数の把持パドル21と、グリーンタイヤTのビード部Tbを支持可能に構成された複数の補助パドル22とを備えている。本実施形態では、図1に示されるように、アーム4の先端側の下方にシャフト5等の連結部材を介して略円板状の基体6が設けられ、基体6に把持パドル21および補助パドル22が支持される。基体6には、把持パドル21および補助パドル22を駆動する、油圧シリンダー等、図示しない駆動機構が設けられ、基体6に対して把持パドル21および補助パドル22がグリーンタイヤTの径方向D(図1参照)に移動可能となっている。ここで、「グリーンタイヤTの径方向Dに移動」するとは、厳密にグリーンタイヤTの半径に沿って直線移動するもののみを言うものではなく、内側から外側、外側から内側に向かって移動して、グリーンタイヤTのビード部Tbを把持し、ビード部Tbの把持を解除できるような拡縮動作であればよい。
把持パドル21は、主としてグリーンタイヤTのビード部Tbを把持する機能を有している。把持パドル21は、ビード部Tbを把持するため、把持したビード部TbをグリーンタイヤTが加硫機内に移送されたときに放すために、グリーンタイヤTの径方向Dに移動するように構成されている。把持パドル21は、グリーンタイヤTのビード部Tbを把持する際に、ビード部Tbをできるだけ均等に把持するために、複数設けられている。複数の把持パドル21は、基体6に対して同一円周上に配置され、グリーンタイヤTのビード部Tbの内周に沿って位置付けられる。
本実施形態では、把持パドル21は、図2(a)に示されるように、駆動機構にシャフト等の連結部を介して連結された板状のパドル本体21aと、パドル本体21aから略垂直方向に突出し、ビード部Tbの下方を支持する支持爪21bを備えている。支持爪21bは、本実施形態では、パドル本体21aから突出した1枚の板状の支持爪21bとして示されているが、ビード部Tbの下方を支持することができればよく、パドル本体21aから略垂直方向に突出する複数の突出片であってもよい。また、支持爪21bの上側には、ビード部Tbの高さよりも長い距離で支持爪21bから離間したプレート21cがパドル本体21aから略垂直方向に突出している。プレート21cは、支持爪21bの上面側とプレート21cの下面側との間の距離を短くして、ビード部Tbを把持する上下方向の幅を狭くして、グリーンタイヤTが斜め吊りされることを抑制する。
パドル本体21aは、把持パドル21が駆動機構により駆動されると、その外側表面(本実施形態では、プレート21cと支持爪21bの間の外側表面)に、ビード部Tbが接触し、パドル本体21aの外側表面が把持面を構成することにより、グリーンタイヤTのビード部Tbを把持する。パドル本体21aは、本実施形態では、図2(a)および(b)に示されるように、円形のビード部Tbの内周の曲率に応じて湾曲した把持面を有している。これにより、グリーンタイヤTが受け台R上で待機している際などにグリーンタイヤTの置き方等によりビード部Tbが変形した場合であっても、ビード部Tbの内周の曲率に応じて湾曲した把持面により、ビード部Tbを円形に矯正することができる。ここで、把持パドル21の拡張圧力は特に限定されるものではないが、把持パドル21の拡張圧力は、0.4〜0.6Mpaであることが、拡張圧力が弱すぎてグリーンタイヤTをローダー1により把持できずにグリーンタイヤTがローダー1から落下したり、拡張圧力が強すぎてグリーンタイヤTの上ビード部に把持パドル21の干渉跡が残り、傷になることを防止することができるため好ましい。
補助パドル22は、後述するグリーンタイヤTを水平状態で支持する支持工程において、把持パドル21を補助してビード部Tbを支持するために用いられる。本実施形態では、補助パドル22は、シャフト等の連結部を介して駆動機構に連結された補助パドル本体22aと、補助パドル本体22aから略垂直方向に突出する支持爪22bを有している。補助パドル22の支持爪22bの上面は、ビード部Tbの支持面として機能する。なお、補助パドル22の支持爪22bの上面と、把持パドル21の支持爪21bの上面とは、略同一の垂直方向高さとなるように設定されている。補助パドル22は、把持パドル21と同様に、駆動機構によりグリーンタイヤTの径方向Dに移動するように構成されている。把持パドル21および補助パドル22は、駆動機構により、それぞれが独立して径方向に移動をするように構成されており、この独立した移動は、把持パドル21および補助パドル22は、図示しない制御装置により制御される。これにより、把持パドル21が外側に移動したときに、補助パドル22が静止または内側に移動することや、補助パドル22が外側に移動したときに、把持パドル21が内側に移動すること等、把持パドル21と補助パドル22の別々の動作が可能になる。
把持パドル21と補助パドル22は、別々の動作が可能であり、後述する効果を奏するものであれば、特にこれらの配置関係は限定されるものではないが、本実施形態では、図2(a)および(b)に示されるように、一対の把持パドル21が、補助パドル22の両側部に設けられている。また、本実施形態では、一対の把持パドル21と補助パドル22とのセットが4セット、等間隔で設けられ、ビード部Tbを均等に把持するように構成されている。これら把持パドル21と補助パドル22とのセットは、たとえば4〜8セット設けられることが好ましいが、把持パドル21と補助パドル22の数は特に限定されるものではない。
また、本実施形態では、図2(a)および(b)に示されるように、補助パドル22の周方向の幅(補助パドル本体22aの外側表面の幅)W1は、把持パドル21の幅(パドル本体21aの外側表面の幅)W2に対して短くなるように構成されている。補助パドル22の周方向の幅W1は、特に限定されるものではないが、たとえば、補助パドル22の周方向の幅W1が、一対の把持パドル21の周方向の幅W2および補助パドル22の周方向の幅W1の和W3(W1+W2×2)に対して15〜20%とすることが好ましい。補助パドル22の幅を15〜20%にすることにより、把持パドル21が径方向内側に縮径した際に、グリーンタイヤTが自重で落下して補助パドル22の支持爪22bへグリーンタイヤTのビード部Tbを平行に保持しやすくなる。
また、本実施形態では、上側のビード部Tbのみを把持する態様を示したが、上側のビード部Tbに加えて、下側のビード部を把持する把持パドルや補助パドルを別途ローダー1に設けても構わない。
つぎに、本実施形態のローダー1の作用効果およびグリーンタイヤTの移送方法について説明する。なお、図3(a)においては、理解を容易にするために、把持パドル21のプレート21cは除去した状態で示している。
まず、グリーンタイヤTを移送する場合、図1に示されるように、把持パドル21および補助パドル22が内側に縮径した状態(図2(b)参照)で、受け台Rの上方へとタイヤ把持機構2を移動させ、把持パドル21および補助パドル22を下降させて、グリーンタイヤTのビード部Tbの内周側に位置付ける。上側のビード部Tbの下面と、把持パドル21の支持爪21bの上面とがほぼ同じ水平位置となるように、タイヤ把持機構2が下降すると、図3(a)に示されるように、把持パドル21により、グリーンタイヤTのビード部Tbを把持して、把持パドル21を上昇させ、受け台RからグリーンタイヤTを持ち上げる(持ち上げ工程)。
このとき、受け台Rに対してグリーンタイヤTが水平に載置されていない場合や、グリーンタイヤTのビード部Tbが変形している場合等、図3(b)に示されるように、ビード部Tbの一部が把持パドル21の支持爪21bに接触せずに、浮いた状態でビード部Tbが把持される場合がある。この場合、グリーンタイヤTは、傾斜した状態で持ち上げられているため、傾斜した状態のままグリーンタイヤTが加硫機に挿入されると、不良タイヤの原因となる。
この傾斜状態を解消するため、図4(a)に示されるように、把持パドル21を径方向内側に移動させ、補助パドル22によりグリーンタイヤTのビード部Tbを支持する(支持工程)。このとき、把持パドル21が径方向内側に移動することにより、図4(b)に示されるように、把持パドル21の把持面と、ビード部Tbとの間の接触が解除される。グリーンタイヤTは、受け台Rから持ち上げられているため、グリーンタイヤT自身の自重により、図4(b)に示されるように、把持パドル21の支持爪21bから浮いた状態のビード部Tb(図4(b)中、右側に二点鎖線で示す)は、下方に落下しようとする。このとき、補助パドル22が、落下しようとするビード部Tbを支持できる位置に移動しているため、落下しようとするビード部Tbは、補助パドル22の支持爪22bに支持され、グリーンタイヤTのビード部Tbが傾斜した状態から水平状態で支持される。
この状態からさらに、図5に示されるように、把持パドル21を径方向外側に移動させ、水平状態で支持されたグリーンタイヤTのビード部Tbを把持する(把持工程)。この把持工程では、補助パドル22は、内側に移動せずにそのままの状態であってもよいし、内側に移動してもよい。この把持工程の後、アーム4の動作により、グリーンタイヤTは水平状態で加硫機内に移送され、挿入される(移送工程)。したがって、傾斜した状態で加硫機内に移送、挿入されることが防止されるため、不良タイヤの発生を大きく低減させることができる。なお、この把持工程と移送工程との間の待機時間中に、ビード部Tbが変形している場合は、把持パドル21によりビード部Tbが円形に矯正されてもよい。
また、上記持ち上げ工程は、補助パドル22の補助パドル本体22aの外側表面が把持パドル21の外側表面(把持面)よりも内側に位置していれば、ビード部Tbを把持パドル21と補助パドル22の両方で持ち上げても構わないが、より精度良くグリーンタイヤTのビード部Tbを把持パドル21の支持爪21bに対して水平に支持させるために、把持パドル21のみで持ち上げることが好ましい。そして、この持ち上げ工程において、グリーンタイヤTが把持パドル21のみにより把持されているときに、補助パドル22の支持爪22bの先端が、把持パドル21の支持爪21bの先端からグリーンタイヤTの径方向Dで3〜8mm内側(図3(a)中の長さL参照)に位置するように構成されている。このように、補助パドル22の支持爪22bの先端が、把持パドル21の支持爪21bの先端から3〜8mm内側に位置することにより、把持パドル21を径方向内側に移動させた際、把持パドル21とグリーンタイヤTのビード部Tbとの接触が解除され、グリーンタイヤTが自重で落下し、径方向外側に移動する補助パドル22の支持爪22bにグリーンタイヤTのビード部Tbが水平に支持されやすい。
本発明を実施例に基づいて説明するが、本発明は実施例のみに限定されるものではない。
実施例1〜8に用いたローダーは、把持パドルの拡張圧力Pr(MPa)、補助パドルの周方向の幅W1の、一対の把持パドルの周方向の幅W2および補助パドルの周方向の幅W1の和W3に対する割合Pe(%)、把持パドル21が拡径し、補助パドルが縮径しているときの、把持パドルの支持爪の先端と補助パドルの支持爪の先端との間の距離D(mm)を表1に示すように変更した以外は、いずれも図2(a)および(b)に示す構造の把持パドル、補助パドルを用いた。これらの条件のローダーを用いて、図3(a)〜図5を用いて説明した上述の移送方法により加硫機内に挿入し、225/50R17のサイズの空気入りタイヤを得た。
各実施例において、目視によりグリーンタイヤがローダーに傾斜して把持されていると判断した目視手直し率と、グリーンタイヤの把持不良により、加硫機においてツイスト等のディフェクトが発生したディフェクト発生率をもとに、ローダーによるグリーンタイヤの把持不良を評価した。結果を表1に示す。
グリーンタイヤの把持不良の評価は、下記の基準で行った。目視手直し率およびディフェクト発生率は、それぞれ製造した全タイヤに対する割合である。
◎:非常に良好(目視手直し率が0.5%未満、かつ、ディフェクト発生率が0.01%未満)
○:良好(目視手直し率が0.5%〜1.5%、かつ、ディフェクト発生率が0.01〜0.015%)
△:把持不良はわずかにあるが、所定の基準を満たす(目視手直し率が1.5〜3.0%、かつ、ディフェクト発生率が0.01〜0.02%)
Figure 2016036921
表1に示す結果により、本実施形態のローダーおよびグリーンタイヤの移送方法によれば、目視手直し率が3.0%以下で、かつ、ディフェクト発生率が0.02%以下となり、把持不良が低減でき、加硫機での不良タイヤの発生を低減できることがわかった。また、拡張圧力を0.4〜0.6MPaの範囲内とした実施例1、2、5〜8については、目視手直し率が1.5%以下で、かつ、ディフェクト率が0.015%以下となりさらに良好であった。また、補助パドルの幅の割合を15〜20%の範囲内とし、支持爪の先端間の距離を3〜8mmの範囲内とした実施例1および2では、目視手直し率が0.2%以下、かつ、ディフェクト発生率が0.005%以下となり、不良タイヤの発生を著しく低減することができた。
1 ローダー
2 タイヤ把持機構
21 把持パドル
21a パドル本体
21b 支持爪
21c プレート
22 補助パドル
22a 補助パドル本体
22b 支持爪
3 支柱
4 アーム
5 シャフト
6 基体
D グリーンタイヤの径方向
R 受け台
T グリーンタイヤ
Tb ビード部
W1 補助パドルの周方向の幅
W2 把持パドルの周方向の幅
W3 把持パドルの周方向の幅W2および補助パドルの周方向の幅W1の和

Claims (8)

  1. グリーンタイヤを加硫機へ挿入する際に用いるタイヤ加硫機用のバーチカルローダーであって、
    前記バーチカルローダーが、前記グリーンタイヤのビード部を内側から把持するように構成された複数の把持パドルと、前記グリーンタイヤのビード部を支持可能に構成された複数の補助パドルとを備え、
    前記把持パドルおよび前記補助パドルのそれぞれが、独立して前記グリーンタイヤの径方向に移動可能であり、
    前記グリーンタイヤを把持する際に、前記把持パドルにより前記グリーンタイヤのビード部を把持して前記グリーンタイヤを持ち上げ、前記把持パドルを径方向内側に移動させて前記補助パドルにより前記グリーンタイヤを支持し、その後、前記把持パドルを径方向外側に移動させて前記グリーンタイヤのビード部を把持するように構成されたバーチカルローダー。
  2. 前記把持パドルが、前記補助パドルの両側部に設けられ、前記把持パドルが、円形のビード部の内周の曲率に応じて湾曲した把持面を有する請求項1記載のバーチカルローダー。
  3. 前記把持パドルおよび前記補助パドルが、前記グリーンタイヤのビード部を支持する支持爪を有し、
    前記バーチカルローダーが、前記把持パドルにより前記グリーンタイヤを持ち上げた際に、前記把持パドルのみにより前記グリーンタイヤを把持し、
    前記グリーンタイヤが前記把持パドルのみにより把持されているときに、前記補助パドルの支持爪の先端が、前記把持パドルの支持爪の先端から前記グリーンタイヤの径方向で3〜8mm内側に位置するように構成され、
    前記補助パドルの周方向の幅が、一対の前記把持パドルの周方向の幅および前記補助パドルの周方向の幅の和に対して15〜20%であることを特徴とする請求項2記載のバーチカルローダー。
  4. 前記把持パドルの拡張圧力は0.4〜0.6Mpaである請求項3記載のバーチカルローダー。
  5. タイヤ加硫機用のバーチカルローダーを用いて、グリーンタイヤを加硫機へ挿入するグリーンタイヤの移送方法であって、
    前記バーチカルローダーは、前記グリーンタイヤのビード部を内側から把持するように構成された複数の把持パドルと、前記グリーンタイヤのビード部を支持可能に構成された複数の補助パドルとを備え、前記把持パドルおよび前記補助パドルのそれぞれが、独立して前記グリーンタイヤの径方向に移動可能であり、
    前記移送方法は、
    前記把持パドルにより前記グリーンタイヤのビード部を把持し、前記グリーンタイヤを持ち上げる持ち上げ工程と、
    前記把持パドルを径方向内側に移動させ、前記補助パドルにより前記グリーンタイヤを支持し、前記グリーンタイヤを水平状態で支持する支持工程と、
    前記把持パドルを径方向外側に移動させ、前記水平状態で支持されたグリーンタイヤのビード部を把持する把持工程と
    を備えたグリーンタイヤの移送方法。
  6. 前記把持パドルが、前記補助パドルの両側部に設けられ、前記把持パドルが、円形のビード部の内周の曲率に応じて湾曲した把持面を有する請求項5記載のグリーンタイヤの移送方法。
  7. 前記把持パドルおよび前記補助パドルが、前記グリーンタイヤのビード部を支持する支持爪を有し、
    前記持ち上げ工程において、前記把持パドルのみにより前記グリーンタイヤを把持し、
    前記グリーンタイヤが前記把持パドルのみにより把持されているときに、前記補助パドルの支持爪の先端が、前記把持パドルの支持爪の先端から前記グリーンタイヤの径方向で3〜8mm内側に位置するように構成され、
    前記補助パドルの周方向の幅が、一対の前記把持パドルの周方向の幅および前記補助パドルの周方向の幅の和に対して15〜20%であることを特徴とする請求項6記載のグリーンタイヤの移送方法。
  8. 前記把持パドルの拡張圧力は0.4〜0.6Mpaである請求項7記載のグリータイヤの移送方法。
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