JP6116813B2 - 少なくとも一層に米含有ゼリーを有する多層食品 - Google Patents

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Description

本発明は、少なくとも一層が、増粘多糖類および3質量%以上の米類(米、米粉など)を含有する米含有ゼリーである多層食品に関する。
例えば、カレーライスに類似する多層食品や、桜餅風デザートなど、少なくとも一層に米含有ゼリーを有する多層食品であり、外観が常食に近く、更に喫食中に味や食感の変化を楽しむことができ、かつ喫食しやすい多層食品に関する。
本発明はまた、常食に近い外観や味を有しつつも、咀嚼・嚥下機能低下者の喫食に適した食感や物性を有する多層食品にも関する。
近年の高齢者人口の増加に伴い、食べ物を噛み砕き・飲み込む動作に障害を有する咀嚼・嚥下機能低下者が増えている。
咀嚼・嚥下機能低下者は、筋肉の衰えなどから食塊を咽頭から食道へ送り込む機能が低下しているため、米飯等の付着性が大きい食品はスムースに飲み込むことができない。一方、現在市販されている咀嚼・嚥下機能低下者向けの食品は、ペースト食、キザミ食、ムース食、ゼリー食が主流である。これらの食品は、食感及び風味が単一かつ均一であり、見た目及び味の両面からおいしさを感じにくいという課題がある。
日本人の主食は米飯であり、咀嚼・嚥下機能低下者でも食べやすい、飲み込みやすい食感を有し、なおかつ常食に近い外観を有する米類を含有する加工食品が求められている。
咀嚼・嚥下機能低下者向けの米類含有食品に関する技術として、重湯を凝固剤、増粘剤の少なくとも一方により凝固又は増粘させて米粒を包み込み、通常の粥に比べて重湯と米粒が分離し難くすることを特徴とする咀嚼・嚥下困難者用粥(特許文献1)、αアミラーゼ、ネイティブ型ジェランガム、及び寒天を同時に添加して易嚥下性の全粥又はうどんを調製する方法(特許文献2)、アルファー化米及び/又はその粉末にでんぷん粉末とゼラチン粉末を配合して成る嚥下容易な粥状食品の素(特許文献3)等が知られている。
特許文献1及び2に開示された技術は、予め調製した粥に凝固剤、増粘剤を添加する技術であり、予め粥を調製する必要がある。この方法は工程が煩雑であるのと同時に、製造工程中の米飯の状態変化(食感および物性変化)により最終製品の品質をコントロールしにくいという課題がある。
特許文献2に開示された技術は上記問題点に加え、酵素α−アミラーゼの使用により味質に悪影響を与える(甘味が増し、味のバランスが悪くなる)場合も多い。
特許文献3に開示された技術は容易にダマのない即席粥を調製する技術であり、調製後にアルファー化米やその粉末が沈降するとしても、短時間に喫食するため、米類の均一分散は特に必要とされず、従ってその技術については何ら触れられていない。
また、特許文献1〜3に開示されたいずれの技術も粥等の米飯食品をそのまま加工するものであり、単一の外観や味を有する食品しか提供できない。常食に外観や味が類似し、かつ米類を含有する食品に関する技術は一切記載も示唆もされていない。一方で、米類を含有する層を含む多層構造に飲食品を成形する場合、加熱工程(製造時の加熱殺菌、冷凍品を解凍する際の加熱工程等)で水分移行や浸透圧によって米類が沈降するだけでなく、米類から分離した澱粉質、水分、更には味成分や色成分が他層に移行し、結果として、層間の境界が不明確になるという問題が発生するが、特許文献1〜3にはかかる問題点についても一切触れられていない。
特開平11−187832号公報 特許第4541433号公報 特開2002−17275号公報
上記従来技術に鑑み、本発明では、カレーライスに類似する二層ゼリーや桜餅風デザート等といった、少なくとも一層に米含有ゼリーを有する多層食品であり、外観が常食に近く、更に喫食中に味や食感の変化を楽しむことができ、かつ喫食しやすい多層食品を提供することを目的とする。
本発明はまた、常食に近い外観や味を有しながらも、咀嚼・嚥下機能低下者の喫食に適した食感と物性を有する多層食品を提供し、咀嚼・嚥下機能低下者のQOL(Quality of Life)を向上することを目的とする。
本発明は更に、少なくとも一層が、増粘多糖類および3質量%以上の米類を含有する米含有ゼリーである多層食品であり、外観や味が常食に類似する多層食品を簡便に製造できる方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明にかかる多層食品は、少なくとも一層が、増粘多糖類および3質量%以上の米類を含有する米含有ゼリーであることを特徴とする。
具体的には、本発明は以下の態様を有する多層食品に関する;
項1.少なくとも一層が、増粘多糖類および3質量%以上の米類を含有する米含有ゼリーである多層食品。
項2.90℃以上で加熱処理されたものである、項1に記載の多層食品。
項3.増粘多糖類が、脱アシル型ジェランガム、ネイティブ型ジェランガムおよび寒天からなる群から選択される一種以上である、項1に記載の多層食品。
項4.少なくとも一層が、脱アシル型ジェランガム、3質量%以上の米類およびカルシウム塩を含有する米含有ゼリーである、多層食品。
項5.咀嚼・嚥下機能低下者用の食品である、項1〜4のいずれかに記載の多層食品。
項6.前記米含有ゼリー以外に、少なくとも一層のゲル層を有する、項1〜5のいずれかに記載の多層食品。
本発明はまた、以下の態様を有する多層食品の製造方法にも関する;
項7.少なくとも一層が、増粘多糖類および3質量%以上の米類を含有する米含有ゼリーである多層食品の製造方法であって、他層および下記条件を満たす米層を容器に充填後、加熱殺菌および冷却工程をとる、多層食品の製造方法;
(A)70℃における米層の粘度が100mPa・s以上である、
(B)米含有ゼリーに用いる米類として、下記測定方法に従って測定した場合の、メッシュ残渣が30g以下である米類を用いる;
(測定方法)
(b−1)米類10質量%及び水90質量%を80℃で10分加熱撹拌後、121℃20分間のレトルト殺菌を行い、米類が膨潤した試料を調製する、
(b−2)殺菌後の試料50gを500mlビーカーに入れ、70℃の湯を450g加えて加熱し、95℃達温後8分間加熱を行い、その後、2分間米粒を潰さないようにゆっくりと手で撹拌してばらけさせ、
(b−3)上から順に目開き4mm、3.35mm及び2.8mmの篩(直径74mm)を重ね、(b−2)の試料を流す、
(b−4)500mlの水(常温)を大気圧下で2回上部から流す、
(b−5)篩上に残った水分をふき取り、4mm、3.35mm及び2.8mmの篩上に残存した試料の合計質量(メッシュ残渣)を測定する。
項8.少なくとも一層が、米類を含有する米含有ゼリーである多層食品の製造方法において、脱アシル型ジェランガム、3質量%以上の米類およびカルシウム塩を含有する米層を充填後、加熱工程前に固化工程をとることを特徴とする、多層食品の製造方法。
項9.全ての層を充填後、90℃以上の加熱殺菌を行う、項7または8に記載の多層食品の製造方法。
例えば、カレーライスに類似した二層ゼリーや、桜餅風デザート等といった少なくとも一層に米含有ゼリーを有する多層食品であり、外観が常食に近く、さらに喫食中に味や食感の変化を楽しむことができ、かつ喫食しやすい多層食品を提供できる。
本発明の多層食品は、常食に近い外観や味を有しながらも、咀嚼・嚥下機能低下者の喫食に適した食感と物性を有するため、咀嚼・嚥下機能低下者に喫食の楽しみを提供し、QOLの向上に貢献できる。また、本発明によれば、予め粥を調製する等の煩雑な工程をとることなく、簡便な方法で外観や味が常食に近い多層食品を製造でき、工業上のメリットも大きい。
実施例1−1の多層食品の外観を示す写真である。 実施例1−2の多層食品の外観を示す写真である。 実施例1−3の多層食品の外観を示す写真である。 参考例1−1の多層食品の外観を示す写真である。 実施例3−1の多層食品の外観を示す写真である。 参考例3−1の多層食品の外観を示す写真である。
本発明の多層食品は、少なくとも一層が増粘多糖類および3質量%以上の米類を含有する米含有ゼリーであることを特徴とする。
米含有ゼリーに使用できる増粘多糖類として、脱アシル型ジェランガム、ネイティブ型ジェランガム、寒天、カラギナン、キサンタンガム、ローカストビーンガム、グァーガム、タマリンドシードガム、タラガム、マンナン等を例示できる。
好ましくは脱アシル型ジェランガム、ネイティブ型ジェランガムおよび寒天からなる群から選択される一種以上、更に好ましくは脱アシル型ジェランガムおよび/またはネイティブ型ジェランガムである。
ジェランガムは、Sphingomonas elodeaが産出する発酵多糖類である。
D−グルコース、D−グルクロン酸、D−グルコースとL−ラムノースの4つの糖からなるモノマーが重合したものであり、1→3結合したグルコースのC−6位にアセチル基(1/2残基)が、C−2位にグリセリル基が結合しているネイティブ型のジェランガムと、これらのアシル基が脱エステル化した脱アシル型ジェランガムが存在する。
米含有ゼリーにおける増粘多糖類の含量は、使用する増粘多糖類の種類によって適宜調整することができるが、通常、0.02〜3質量%、好ましくは0.05〜2質量%の範囲である。
かかる増粘多糖類は、米含有ゼリーを成形するために添加される。また、後述する米層の粘度調整剤として添加しても良い。
本発明で用いる米類の種類は特に制限されず、通常の米、α化処理した米、粉砕処理した米、米粉を用いても良い。うるち米、もち米などの、米の種類も特に制限されない。
米含有ゼリーに含まれる米類の含量は、3質量%以上、好ましくは5〜40質量%である。米類の含量を本範囲内に調整することで、カレーライスのような米飯を含む加工食品、または餅、団子を含むデザート等に外観や味が類似した多層食品を提供できる。また、米類の含量を本範囲内に調整することで、常食に外観や味が類似した多層食品でありつつも、咀嚼・嚥下機能低下者の喫食に適した食感や物性を有する多層食品を提供できる。
一方、米含有ゼリーに含まれる米類の含量が3質量%以上、更には5質量%以上となると、米含有ゼリー単独の一層食品であっても、充填および/または加熱工程時に米含有ゼリー中の米類が沈降し、米類と水分が分離するといった問題が生じやすい。また、均一な米含有ゼリーを調製できたとしても、多層構造にすることで加熱工程時に対流が起こり、各層間の水分移行や浸透圧によって米類が沈降するだけでなく、米類から分離した澱粉質や水分が他層に移行しやすくなる。結果として、米含有ゼリーが均一であり、層間の境界が明確な層状食品を製造することが困難となる。
かかるところ、本発明では、均一な米含有ゼリーを有し、さらに層間の境界が明確な層状食品を提供するために、以下に掲げる製造方法(1)又は(2)に従って多層食品を製造することが好ましい。
1.多層食品の製造方法(1)
少なくとも一層が増粘多糖類および3質量%以上の米類を含有する米含有ゼリーである多層食品の製造方法であり、下記条件を満たす米含有ゼリーおよび他層を容器に充填後、加熱殺菌および冷却工程をとる、多層食品の製造方法;
(A)70℃における米層(米含有ゼリーの原材料を含有する溶液)の粘度が100mPa・s以上である、
(B)米含有ゼリーに用いる米類として、下記測定方法に従って測定した場合のメッシュ残渣が30g以下である米類を用いる;
(測定方法)
(b−1)米類10質量%及び水90質量%を80℃で10分加熱撹拌後、121℃20分間のレトルト殺菌を行い、米類が膨潤した試料を調製する、
(b−2)殺菌後の試料50gを500mlビーカーに入れ、70℃の湯を450g加えて加熱し、95℃達温後8分間加熱を行い、その後、2分間米粒を潰さないようにゆっくりと手で撹拌してばらけさせ、
(b−3)上から順に目開き4mm、3.35mm及び2.8mmの篩(直径74mm)を重ね、(b−2)の試料を流す、
(b−4)500mlの水(常温)を大気圧下で2回上部から流す、
(b−5)篩上に残った水分をふき取り、4mm、3.35mm及び2.8mmの篩上に残存した試料の合計質量(メッシュ残渣)を測定する。
(A)70℃における米層の粘度が100mPa・s以上、好ましくは150mPa・s以上であること。
本発明において、「米層」とは、米含有ゼリーの原材料を含有する溶液をいう。「70℃における米層の粘度」は、米含有ゼリーの原材料(米類、増粘多糖類等)を含有する溶液を、容器に充填する直前温度である70℃で、BL型回転粘度計を用いて回転数60rpmで1分間測定することによって求められる。
以下、本明細書中でいう「70℃における粘度」とは、本方法によって測定された値を示す。なお、70℃における米層の粘度の上限は特に制限されず、充填可能な粘度の範囲において、適宜調整することが可能である。(好ましくは、上限は10,000mPa・sを例示できる。)
70℃における米層の粘度を100mPa・s以上に調整するためには、米類の含量を増やす、米類の種類(例えば、α化米は殺菌前の加熱溶解時に粘度が出やすい)を選択する、米類の大きさ(例えば、粒子径の小さいものは殺菌前の加熱溶解時に粘度が出やすい)を調整する、増粘多糖類を用いる等の手法を用いることができる。使用可能な増粘多糖類として、脱アシル型ジェランガム、ネイティブ型ジェランガム、寒天、カラギナン、キサンタンガム、ローカストビーンガム、グァーガム、タマリンドシードガム、タラガム、マンナン等を例示できる。好ましくはネイティブ型ジェランガムである。米層にネイティブ型ジェランガムを用いることで、より層間の境界が明確な多層食品を提供できる、また、ネイティブ型ジェランガムのゲル化温度が比較的高いため、米層を充填後、他層を充填するまでの時間が短縮される等の利点を有する。
米層におけるネイティブ型ジェランガムの含量は、通常、0.01〜1質量%、好ましくは0.02〜0.5質量%、更に好ましくは0.03〜0.3質量%の範囲である。
(B)米含有ゼリーに用いる米類として、上記測定方法(b−1)〜(b−5)に従って測定した場合のメッシュ残渣が30g以下、好ましくは25g以下である米類を用いること。
本測定方法(b−1)〜(b−5)は、膨潤時の米類の大きさを示す指標であり、メッシュ残渣のg(グラム)数が大きいほど膨潤時の米粒が大きく、g数が小さいほど膨潤時の米粒が小さいことを意味する。
本発明では上記条件(A)および(B)を満たす米層を用いることで、充填および/または加熱工程時に米層中の米類と澱粉質、水分が分離することなく、また層間の境界が明確な多層食品を提供することができる。
一方、(A)の粘度が100mPa・s以上であっても、(B)が30gを超える場合、または(B)が30g以下であっても(A)の粘度が100mPa・s未満である場合は、充填および/または加熱工程時に、米層中の米類が沈降し、米類と澱粉質や水分に分離する。
本発明の多層食品の製造方法は、少なくとも一層の米含有ゼリーを調製するために、増粘多糖類および3質量%以上の米類を含有し、上記条件(A)および(B)を満たす米層を用いる以外は、通常の多層食品の製造方法に従って製造可能である。
例えば、原材料を水と混合した溶液状態の各層を順に容器に充填後、加熱殺菌および冷却工程を経ることで製造できる。米層は、上記条件(B)を満たす米類を3質量%以上および増粘多糖類を水に添加後、ゲル化剤の溶解温度以上に加熱することで調製できる。
米層および米層以外の層(他層)の充填順序は特に制限されない。
一例として、下層に米含有ゼリー、上層に米含有ゼリー以外の層を有する多層食品を製造する場合は、容器に下層となる米層(米含有ゼリーの原材料を含有する溶液)を充填後、必要に応じて増粘多糖類のゲル化温度まで冷却し、次いで上層を充填後、加熱殺菌および冷却工程をとることで多層食品を製造できる。
別の製法においては、容器に上層となる米層以外の層を充填後、次いで下層となる米層を充填し、必要に応じて増粘多糖類のゲル化温度まで冷却後、加熱殺菌および冷却工程をとることで製造することも可能である。
同様にして、下層に米含有ゼリー以外の層、上層に米含有ゼリーを有する多層食品を製造する場合は、容器に上層となる米層を充填後、下層となる米層以外の層を充填し、必要に応じて増粘多糖類のゲル化温度まで冷却後、加熱殺菌および冷却工程をとることで多層食品を製造できる。
別の製法においては、容器に下層(他層)を充填後、必要に応じて増粘多糖類のゲル化温度まで冷却後、次いで上層(米層)を充填し、加熱殺菌および冷却工程をとることで製造することも可能である。
もちろん、本発明によれば、味や食感を変化させた米層を二層以上用いて、米含有ゼリーを二層以上有する多層食品を製造することも可能である。
加熱殺菌条件は目的とする流通形態によって適宜調整することが可能である。例えば、冷蔵流通させる場合は90〜98℃で30〜60分間の加熱殺菌、常温流通させる場合は120〜150℃で10〜30分間の加熱殺菌を例示できる。
少なくとも一層に米含有ゼリーを有する多層食品は、充填および加熱殺菌時に米層中で米類が沈降するだけでなく、米類から分離した澱粉質や水分が他層に移行しやすくなり、結果として得られる米含有ゼリーが不均一になったり層間の境界(界面)が不明確になる等の問題を抱えていた。しかし、本発明では上記製造工程をとることで、90℃以上で30〜60分間の加熱殺菌、特には120℃以上で10〜30分間のレトルト殺菌といった過酷な殺菌条件下でも米層が均一に保持されるため、結果として得られる米含有ゼリーが均一であり、さらに層間の境界が明確な多層食品を製造することが可能となった。
本発明の製造方法において冷却工程とは、加熱殺菌後、多層食品の品温を低下させる工程をいい、冷却時間や温度は特に限定されない。
例えば、5〜20℃で1〜3時間冷却することで多層食品の品温を低下させてもよく、常温で放冷することで多層食品の品温を低下させてもよい。
2.多層食品の製造方法(2)
本発明において、第二の好ましい多層食品の製造態様は以下のとおりである。
少なくとも一層が、米含有ゼリーである多層食品の製造方法において、脱アシル型ジェランガム、3質量%以上の米類およびカルシウム塩を含有する米層(米含有ゼリーの原材料を含有する溶液)を充填後、加熱工程前に固化工程を行うことを特徴とする、多層食品の製造方法。
米層における脱アシル型ジェランガムの添加量は、通常、0.03〜1.2質量%、好ましくは0.06〜0.8質量%、更に好ましくは0.1〜0.5質量%の範囲内である。添加量が0.03質量%を下回ると加熱工程時に米含有ゼリーが融解して対流がおこり、米類が沈降する場合があり、添加量が1.2質量%を上回ると、米含有ゼリーがかたすぎて食べづらい場合がある。
一般的にゲル化可能な増粘多糖類として脱アシル型ジェランガム、ネイティブ型ジェランガム、寒天、カラギナン、キサンタンガム、ローカストビーンガム、グァーガム、タマリンドシードガム、タラガムおよびマンナンなどを例示できるが、脱アシル型ジェランガム以外のゲル化剤を用いた場合は、加熱工程時に米含有ゼリーが融解して対流がおこり米類が沈降する、層間の境界(界面)が不明確となるなど、目的とする多層食品を得ることができない。
カルシウム塩として、具体的には、乳酸カルシウム、塩化カルシウム、グルコン酸カルシウム、硫酸カルシウム、クエン酸カルシウム、リン酸一水素カルシウム、又は炭酸カルシウム等を例示できる。これらのカルシウム塩を、遊離のカルシウムイオンが5mg/100g以上となるように米層に添加する。
脱アシル型ジェランガムに遊離のカルシウム塩を添加し、加熱工程前に冷却固化を行なうことで、加熱工程時の米含有ゼリーの融解を防ぐ。それにより、米類が沈降する、層間の境界(界面)が不明確となるという問題を解決できる。
米層は、水に脱アシル型ジェランガム、3質量%以上の米類およびカルシウム塩を添加することで調製できる。好ましくは、水に脱アシル型ジェランガムを添加して60〜90℃で5分間以上加熱撹拌後、カルシウム塩を添加した溶液を米層として利用する。
なお、最終食品の形態に応じて、米層に糖類、ナトリウム塩、調味料、香料などを添加することもできる。
かくして得られた米層を容器に充填後、加熱工程前に固化工程をとる。固化工程は、脱アシル型ジェランガム、3質量%以上の米類およびカルシウム塩を含有する米層を30℃以下に冷却することで達成し得る。
本製造方法(多層食品の製造方法(2))において、「加熱工程」とは90℃以上に多層食品を加熱する工程をいう。
例えば、多層食品を冷蔵流通させる場合は90〜98℃で30〜60分間、常温流通させる場合は120〜150℃で10〜30分間の加熱殺菌が例示できるが、これらの多層食品を製造する場合は、本加熱殺菌工程前に、米層の固化工程をとることが必要である。
また、米層をはじめとした各層を充填後、冷凍固化することで、冷凍流通可能な多層食品を製造できる。かくして得られる多層食品(冷凍品)は、90℃以上に加熱して喫食される場合が多いが、解凍時における加熱工程によって、米含有ゼリーが融解し、米類が沈降する、米類から澱粉質や水分が他層に移行するという問題が発生する。しかし、この場合においても、解凍前(具体的には、多層食品の製造時)に米層の固化工程をとることで、解凍時の加熱工程によっても、米含有ゼリーが均一であり、他層との境界が明確な多層食品を製造できる。
例えば、下層に米含有ゼリー、上層に米含有ゼリー以外の層を有する多層食品を製造する場合は、、容器に脱アシル型ジェランガム、3質量%以上の米類およびカルシウム塩を含有する米層(下層)を充填し、固化工程を経た後に、上層を充填する;若しくは米層を充填し、次いで上層を充填後、固化工程をとることで、多層食品を製造できる。
多層食品を冷蔵又は常温流通する場合は、固化工程の後に加熱殺菌工程及び冷却工程をとる。加熱殺菌条件および冷却工程は上記「1.多層食品の製造方法(1)」に従って製造可能である。
上層に米含有ゼリー、下層に固形分の高い(米層より比重の大きい)他層を有する多層食品を製造する場合は、脱アシル型ジェランガム、3質量%以上の米類およびカルシウム塩を含有する米層を充填直後に上部から下層を充填することで、連続的に充填することが可能である。この場合は、連続充填の後に、固化工程をとることで多層食品を製造できる。
多層食品を冷蔵又は常温流通する場合は、固化工程の後に加熱殺菌工程及び冷却工程をとる。
上層に米含有ゼリー、下層に他層を有する多層食品の別の製法としては、容器に下層となる他層を充填後、必要に応じて増粘多糖類のゲル化温度まで冷却後、次いで脱アシル型ジェランガム、3質量%以上の米類およびカルシウム塩を含有する米層を充填し、固化工程を経ることで多層食品を製造できる。多層食品を冷蔵又は常温流通する場合は、固化工程後に、加熱殺菌および冷却工程をとる。
つまり、本製造方法では、米層(米含有ゼリーの原材料を含有する溶液)を充填後、加熱工程前に米層をゲル化させる(ゼリー状にする)工程が必要となる。
固化工程を経ずに加熱殺菌を行った場合は、加熱時に米層中の米類が沈降し、米類から分離した澱粉質や水分が他層に移行し、層間の境界(界面)が不明確になる等の問題が生じる。
以上のように、本発明の多層食品の製造方法を用いれば、予め粥を調製する等の煩雑な工程をとることなく、少なくとも一層に米含有ゼリーを有する多層食品を簡便に調製することができる。これにより、カレーライスのような米飯を含む加工食品、または餅、団子を含むデザート等に外観や味が類似した多層食品を提供できる。
3.多層食品
上述のとおり、本発明の多層食品は、少なくとも一層以が、増粘多糖類および3質量%以上の米類を含有する米含有ゼリーであることを特徴とし、米含有ゼリー(ゲル状の米層)を一層以上有する多層食品であれば、他層の形態(液状、ペースト状、ゲル状、固体状等)は問わない。好ましくは、他層の少なくとも一層がゲル状であることが好ましい。
多層食品の容器中での米含有ゼリーの位置も特に制限されず、下層、中間層、上層のいずれに充填しても良い。例えば、以下形態が考えられる。
(1)下層が米含有ゼリー(ゲル状の米層)、上層が他層(液状、ペースト状、ゲル状、固体状等)、
(2)下層が他層(液状、ペースト状、ゲル状、固体状等)、上層が米含有ゼリー(ゲル状の米層)、
(3)下層、上層とも米含有ゼリー(ゲル状の米層)、
(4)上記(1)〜(3)のいずれかの形態に、更に米含有ゼリー(ゲル状の米層)もしくは他層を組み合わせた形態など。
例えば、本発明によれば、「米含有ゼリー」と「カレーソースをゲル化させたゲル層」を組み合わせた多層食品、「米含有ゼリー」と「丼物の具材をペースト状に加工したソース層」を組み合わせた多層食品、「米含有ゼリー」と「あんこ、抹茶をペースト状に加工したソースの層」を組み合わせた多層食品など、米飯を含む加工食品、または餅、団子を含むデザート等に外観や味が類似した多層食品を提供することができる。
なお、連続充填によって多層を形成する場合には、好ましくは少なくとも一層にネイティブ型ジェランガムを用いること、更に好ましくは各層にネイティブ型ジェランガムを用いることが望ましい。
また、本発明の多層食品は、咀嚼・嚥下機能低下者用の食品として特に有用性が高い。
咀嚼・嚥下機能低下者用食品として適用される際は、以下の食感やレオロジー特性が求められる。1)適度なかたさを有すること、2)食塊形成性(咀嚼後の食品のまとまりやすさ、口腔・咽頭相において食塊がばらばらにならないこと)に優れること、3)口腔および咽頭への付着が少ないこと、及び4)保水性が高いこと(離水が少ないこと)。
本発明では上記食感や物性を満たす、多層食品を提供できるという利点を有する。
上記の「1)適度なかたさを有すること」に関して、ユニバーサルデザインフード(UDF)では、かたさによって以下の区分に分類されている。
区分1:容易にかめる / かたさ500,000N/m以下
区分2:歯ぐきでつぶせる / かたさ50,000N/m以下
区分3:舌でつぶせる / かたさ20,000N/m以下
区分4:かまなくてよい / かたさ5,000N/m以下
ユニバーサルデザインフード(UDF)は、日本介護食品協議会が、利用者が選択する際の目安として、食品を「かたさ」や「粘度」に応じて4段階に区分したものである。かたさや粘度の測定方法は、ユバーサルデザインフード自主規格 第2版(日本介護食品協議会)を参照することができる。
本発明の多層食品は、好ましくはかたさ(ゲル強度)が5×10N/m以下(上記区分1)、好ましくは5×10N/m以下(上記区分2)、更に好ましくは2×10N/m以下(上記区分3)であることが望ましい。
本発明において「かたさ」とは、テクスチャーアナライザー TA−XT.2i(Stable Micro Systems 社製)を使用し、下記条件で測定した場合の最大応力値をいう。
<測定方法>
試料を直径40mm、高さ15mmの容器に充填する。試料表面から上方15mmの位置に、直径20mm、高さ8mmの樹脂性プランジャーを設定し、圧縮速度10mm/秒で、クリアランス5mmになるように押し込む。測定温度20℃。
2)食塊形成性に優れること
食塊形成性(咀嚼後の食品のまとまりやすさ、口腔・咽頭相において食塊がばらばらにならないこと)は、飲み込む力が衰えた嚥下機能低下者が対象飲食品を飲み込みやすいか否かの指標となる。
食塊形成性の指標として、例えば、特別用途食品の「えん下困難者用食品の試験方法(実施例参照)」に従って測定した「凝集性」をあげることができ、「凝集性」の範囲として好ましくは0.2〜0.9、更に好ましくは0.2〜0.7を例示できる。「凝集性」の測定方法は以下のとおりである。
「凝集性」の測定方法
試料を直径40mm、高さ15mmの容器に充填し、直線運動により圧縮応力を測定することが可能な装置(例.テクスチャーアナライザーTA−XT2i(Stable Micro Systems社製))および直径20mm、高さ8mmのプランジャーを用いて、測定温度20℃、架台速度10mm/秒、クリアランス5mmで2回連続圧縮を行う。2回連続圧縮を行った際に得られる応力−距離曲線より、第二バイトの圧縮時の正の応力値と移動距離の積により求められる面積A2を、第一バイトの圧縮時の正の応力値と移動距離の積により求められる面積A1で割った値、すなわちA2/A1を「凝集性」とする。
3)口腔及び咽頭への付着が少ないこと
嚥下機能低下者は筋肉の衰えなどから食塊を口腔から咽頭へ送り込む機能が低下しており、食塊がスムースに咽頭相を通過することができるよう付着の少ない食感が求められる。
付着性の指標として、例えば、特別用途食品の「えん下困難者用食品の試験方法(実施例参照)」に従って測定した「付着性」をあげることができる。
本発明では、「付着性」の範囲として好ましくは2000J/m以下、更に好ましくは1500J/m以下を例示できる。「付着性」の測定方法は以下のとおりである。
「付着性」の測定方法
試料を直径40mm、高さ15mmの容器に充填し、直線運動により圧縮応力を測定することが可能な装置(例.テクスチャーアナライザーTA−XT2i(Stable Micro Systems社製))および直径20mm、高さ8mmのプランジャーを用いて、測定温度20℃、架台速度10mm/秒、クリアランス5mmで2回連続圧縮を行う。2回連続圧縮を行った際に得られる応力−距離曲線より、第一バイトの圧縮後に現れる負の応力値と移動距離の積により求められる面積を「付着性」とする。
上記の「3)口腔および咽頭への付着が少ないこと」に関して、特に、米類を含有した飲食品は、各層の溶液調製時や加熱殺菌時に米類に含まれる澱粉質が溶出し、形成されたゲルは食感的な付着性が大きくなる傾向がある。120℃で10〜30分間のレトルト殺菌を行う場合には特にこの傾向が強い。
しかし、本発明では米類を3質量%以上、好ましくは5〜30質量%の範囲に調整した米含有ゼリー(ゲル状の米層)とすることで、咀嚼・嚥下機能低下者にとって好ましい食感および物性を有する多層食品を提供できる。咀嚼・嚥下機能低下者は筋肉の衰えなどから食塊を咽頭から食道へ送り込む機能が低下しているため、米飯等の付着性が大きい食品は飲み込みが難しい場合があるが、本発明では米類を含有しながらも咽頭への付着性が小さく、咀嚼・嚥下機能低下者用食品としての食感および物性に優れた多層食品を提供できる。
かかる点、本発明の多層食品は、咀嚼・嚥下機能低下者向けに提供する場合は、付着性が2000J/m以下、更には1500J/m以下であることが好ましい。
一方、米含有ゼリーに含まれる米類の含量が3質量%以上、好ましくは5〜30質量%の範囲であると、加熱時に米層中の米類と、澱粉質や水分が分離しやすく、外観が損なわれるだけでなく、食感が均一にならない。更に、製造回による品質の変動が大きく、咀嚼・嚥下機能低下者にとって重要な特性であるかたさや付着性にもばらつきが大きくなってしまう。かかるところ、本発明では、上記米類の含有量を有しつつも、咀嚼・嚥下機能低下者に適した食感または物性を有する多層食品を安定的に提供できるという利点を有する。
更に、現在市販されている咀嚼・嚥下機能低下者用の食品は、お粥をミキサー等を用いてペースト化したもの、各種素材をペースト状にした後にムース状に成形する手法などが採用されている。これらの食品では、喫食中の食感や味の変化が小さいため、健常者が喫食するような常食に比べておいしさを感じにくいという課題があり、咀嚼・嚥下機能低下者のQOLの観点から不十分である。
かかる点、本発明の多層食品は、咀嚼・嚥下機能低下者の喫食に適した食感や物性を有しつつも、カレーライスのような米飯を含有する加工食品、または餅、団子を含むデザート等、健常者が喫食するような常食に近い外観や味を有する多層食品を提供できる。
このように本発明の多層食品は外観や味に多様性をもたせることができ、咀嚼・嚥下機能低下者のQOLの向上に貢献できるという利点を有する。
本発明の多層食品は、米類を対象とした多層食品であり、40℃以上で加温して喫食される場面も多い。通常の米飯加工食品を喫食する場合と同様に、40℃以上に加温された場合であっても、本発明の多層食品は、咀嚼・嚥下機能低下者の喫食に適した食感や物性を保持でき、かつ層間の境界が明瞭であるという利点も有する。
以下に、実施例を用いて本発明を更に詳しく説明する。ただし、これらの例は本発明を制限するものではない。なお、実施例中の「部」「%」は、それぞれ「質量部」「質量%」、文中「*」印は、三栄源エフ・エフ・アイ株式会社製、文中「※」印は三栄源エフ・エフ・アイ株式会社の登録商標であることを意味する。
実験例1 多層食品(モデル系)
表1及び2の処方に基づき、多層食品(モデル系)を調製した。
(下層:米層の調製)
表1の処方に従って米層を調製した。具体的には、水、米類を撹拌しながら増粘多糖類を添加し、80℃で10分間加熱撹拌溶解した。蒸発水を水で全量補正して米層(米含有ゼリーの原材料を含有する溶液)を調製した。本溶液を100ml容の容器に50g充填後、20℃に冷却して米層をゲル化させた(米含有ゼリーを調製した)。
注1)下記測定方法に従って測定した場合のメッシュ残渣を示す。
(測定方法)
(b−1)米類10質量%及び水90質量%を80℃で10分加熱撹拌後、121℃20分間のレトルト殺菌を行い、米類が膨潤した試料を調製する、
(b−2)殺菌後の試料50gを500mlビーカーに入れ、70℃の湯を450g加えて加熱し、95℃達温後8分間加熱を行い、その後、2分間米粒を潰さないようにゆっくりと手で撹拌してばらけさせ、
(b−3)上から順に目開き4mm、3.35mm及び2.8mmの篩(直径74mm)を重ね、(b−2)の試料を流す、
(b−4)500mlの水(常温)を大気圧下で2回上部から流す、
(b−5)篩上に残った水分をふき取り、4mm、3.35mm及び2.8mmの篩上に残存した試料の合計質量(メッシュ残渣)を測定する。
注2)70℃の米層を、BL型回転粘度計を用いて回転数60rpmで1分間測定した値を示す。
(上層の調製)
表2の処方に従って上層溶液を調製した。具体的には、水を撹拌しながらネイティブ型ジェランガムおよびデキストリンの粉体混合物を添加し、80℃で10分間加熱撹拌溶解した。色素を添加し、蒸発水を水で補正し、上層溶液を調製した。
(多層食品の調製)
実施例1−1〜1−3および参考例1−1で調製した米層を100ml容の容器に50g充填後、冷却し、米層をゲル化させた(米含有ゼリー)。米含有ゼリーの上部に上層の溶液を重層し、満了充填した。121℃で20分間レトルト加熱殺菌を行い、20℃で15時間冷却して多層食品を製造した。得られた多層食品の外観、食感および物性を評価した。なお、物性(かたさ、凝集性および付着性)については、米含有ゼリーのみについて測定を行なった。結果を表3に示す。
(物性評価)
注3)「かたさ」
テクスチャーアナライザー TA−XT.2i(Stable Micro Systems社製)を用いて下記条件で測定した。
試料を直径40mm、高さ15mmの容器に充填した。試料表面から上方15mmの位置に、直径20mm、高さ8mmの樹脂性プランジャーを設定し、圧縮速度10mm/秒で、クリアランス5mmになるように押し込んだ。最大応力値を「かたさ」とした。測定温度は20℃とした。
注4)凝集性(食塊形成性)
試料を直径40mm、高さ15mmの容器に充填し、テクスチャーアナライザー TA−XT.2i(Stable Micro Systems社製)および直径20mm、高さ8mmのプランジャーを用いて、測定温度20℃、架台速度10mm/秒、クリアランス5mmで2回連続圧縮を行った。2回連続圧縮を行った際に得られる応力−距離曲線より、第二バイトの圧縮時の正の応力値と移動距離の積により求められる面積A2を、第一バイトの圧縮時の正の応力値と移動距離の積により求められる面積A1で割った値、すなわちA2/A1を「凝集性」とした。
注5)付着性
試料を直径40mm、高さ15mmの容器に充填し、テクスチャーアナライザー TA−XT.2i(Stable Micro Systems社製)および直径20mm、高さ8mmのプランジャーを用いて、測定温度20℃、架台速度10mm/秒、クリアランス5mmで2回連続圧縮を行った。2回連続圧縮を行った際に得られる応力−距離曲線より、第一バイトの圧縮後に現れる負の応力値と移動距離の積により求められる面積を「付着性」とした。
(A)70℃における米層の粘度が100mPa・s以上、かつ(B)メッシュ残渣が30g以下である実施例1−1〜1−3の米層を用いて調製した多層食品は、121℃20分間のレトルト殺菌にも関わらず、米類の沈降がない均一な外観および食感の米含有ゼリーであり、かつ層間の境界(界面)が明確な多層食品であった。一方、(A)70℃における米層の粘度が100mPa・s以上でありつつも、(B)メッシュ残渣が33gである参考例1−1は、米層中で米類が沈降し、均一な外観および食感を有する米含有ゼリーを形成しなかった。また、米層の澱粉質が他層へ移行し、層間の境界(界面)が明確な多層食品を製造できなかった。
本発明の多層食品は、米含有ゼリーが均一な外観と食感を有し、かつ層間の境界が明確な多層食品である上に、舌で容易に潰せる程度のかたさを有し、食塊形成性も良好であった。更には、咽頭などへの付着も少なく、咀嚼・嚥下機能低下者に適した食感と物性を有する多層食品であった。
実験例2 多層食品(モデル系)
表4及び表5の処方に基づき、多層食品(モデル系)を調製した。
(下層:米層の調製)
同一の米原料(上新粉)を用い、増粘多糖類の添加により米層の粘度を調製して多層食品を調製した。
具体的には、表4に示す処方に従って、水を撹拌しながら米類および増粘多糖類を添加し、80℃で10分間加熱撹拌溶解した。蒸発水を水で全量補正して米層を調製した。本溶液(米層)を100ml容の容器に50g充填後、20℃に冷却して米層をゲル化させた(米含有ゼリーを調製した)。
(上層の調製)
表5の処方に従って上層溶液を調製した。具体的には、水を撹拌しながらネイティブ型ジェランガムおよびデキストリンの粉体混合物を添加し、80℃で10分間加熱撹拌溶解した。色素を添加し、蒸発水を水で補正し、上層溶液を調製した。
(多層食品の調製)
実施例2−1〜2−2および参考例2−1で調製した米層を100ml容の容器に50g充填後、冷却固化し、米層をゲル化させた(米含有ゼリー)。米含有ゼリーの上部に上層を重層し、満了充填した。121℃で20分間レトルト加熱殺菌を行い、20℃で15時間冷却して多層食品を調製した。得られた多層食品の外観、食感および物性を評価した。なお、物性(かたさ、凝集性および付着性)については、米含有ゼリーについてのみ測定を行なった。結果を表6に示す。
(A)70℃における米層の粘度が100mPa・s以上、かつ(B)メッシュ残渣が0gである実施例2−1および実施例2−2の米層を用いて製造した多層食品は、121℃20分間のレトルト殺菌にも関わらず、米層中で上新粉が沈降することなく、均一な外観および食感を有する米含有ゼリーとなり、かつ層間の境界が明確な多層食品であった。
一方、(B)メッシュ残渣が0gでありつつも、(A)70℃における米層の粘度が31mPa・sである米層を用いて調製した参考例2−1は、米層の製造時点で上新粉やと水分が分離し、均一な外観および食感を有する米含有ゼリーを調製することができなかった。更に、層間の境界(界面)が非常に不明確となった。
本発明の多層食品(実施例2−1および2−2)は、米含有ゼリーが均一であり、かつ層間の境界が明確な多層食品である上に、舌で容易に潰せるほどの適度なかたさを有し、食塊形成性も良好であった。更には、咽頭などへの付着も少なく、咀嚼・嚥下機能低下者に適した食感と物性を有する多層食品であった。
実験例3 多層食品(モデル系)
表7の処方に基づき、多層食品(モデル系)を調製した。
(下層:米層の調製)
実験例1で層間の境界が明確な多層食品を製造できなかった、米原料(参考例1−1のα化米(3))を用いて多層食品を調製した。
具体的には、水および米を撹拌し、80℃で10分間加熱撹拌溶解した。予め80℃で10分間加熱撹拌溶解した増粘多糖類溶液を添加した後、乳酸カルシウムを加えた。蒸発水を水で全量補正して米層を調製した(実施例3−1)。参考例3−1は、乳酸カルシウムを添加しない以外は実施例3−1と同様である。
調製した米層を100ml容の容器に50g充填後、20℃に冷却して米層をゲル化させた(米含有ゼリーを形成させた)。
(上層の調製)
上層は、実験例1で調製したものを用いた。
(多層食品の調製)
実施例3−1および参考例3−1で調製した米層を100ml容の容器に50g充填後、冷却固化し、米層をゲル化させた(米含有ゼリー)。米含有ゼリーの上部に上層の溶液を重層し、満了充填した。121℃で20分間レトルト加熱殺菌を行い、20℃で15時間冷却して多層食品を調製した。得られた多層食品の外観、食感および物性を評価した。なお、物性(かたさ、凝集性及び付着性)については、米含有ゼリーについてのみ測定を行なった。結果を表7に示す。
実験例1で層間の境界(界面)が明確な多層食品を製造できなかった、米原料(参考例1−1のα化米(3))を用いた場合でも、脱アシル型ジェランガム、3質量%以上の米類およびカルシウム塩を含有する米層を充填後、固化工程をとった実施例3−1の多層食品は、上層の色素が米層に移行することなく、均一な外観と食感を有し、更には層間の境界が明確な多層食品であった。本発明の多層食品(実施例3−1)は、米含有ゼリーが均一な外観と食感を有し、かつ層間の境界が明確な多層食品である上に、舌で容易に潰せる程度のかたさを有し、食塊形成性も良好であった。更には、咽頭などへの付着も少なく、咀嚼・嚥下機能低下者に適した食感と物性を有する多層食品であった。
一方、実施例3−1と同じ調製工程をとらなかった参考例3−1の多層食品は、米層中で米類と水分が分離してしまい、米層からは澱粉質が、他層からは色素が互いの層に移行し、層間の境界(界面)が明確な多層食品を調製することができなかった。
実施例4 多層食品(カレーライスゼリー)
表8及び表9の処方に基づき、多層食品(カレーライスゼリー)を調製した。
(下層:米層の調製)
表8の処方に従って、米層を調製した。具体的には、水にα化米および増粘多糖類を添加し、80℃で10分間加熱撹拌溶解した。次いで食塩を添加後、蒸発水を水で全量補正し、65℃にホールディングした。
注6)ネイティブ型ジェランガム4%、寒天33.6%並びにローカストビーンガム及びグァーガムを含有する製剤を使用。表8の処方における増粘多糖類含量は0.76質量%である。
(上層の調製)
表9の処方に従って、上層であるカレーソースゼリーを調製した。具体的には、水、素材1に、素材2の粉体混合物を添加し、80℃で10分間加熱撹拌溶解した。次いで、香料を添加後、蒸発水を水にて全量補正し、65℃にホールディングした。
注7)ネイティブ型ジェランガム4%、寒天21%、並びにキサンタンガム、ローカストビーンガム及び発酵セルロースを含有する製剤を使用。表9の処方における増粘多糖類含量は0.7質量%である。
(多層食品(カレーライスゼリー)の調製)
表8で調製した米層(65℃)を100ml容の容器に50g充填し、直後にカレーソースゼリーの溶液(65℃)を重層し、満了充填した。121℃で20分間加熱殺菌処理(レトルト殺菌)を行った。20℃で15時間冷却して多層食品(カレーライスゼリー)を調製した(実施例4)。
本発明の多層食品は、米含有ゼリー中の米類が沈降することなく均一な外観と食感を有し、かつ層間の境界が明確な多層食品である上に、舌で容易に潰せる程度のかたさを有し、食塊形成性も良好であった。更には、咽頭などへの付着も少なく、咀嚼・嚥下機能低下者に適した食感と物性を有する多層食品であった。実施例4の多層食品に関する物性(かたさ、凝集性および付着性)の測定結果を表10に示す。
実施例5 多層食品(桜餅風デザート)
表11及び表12の処方に従って、多層食品(桜餅風デザート)を調製した。
(下層の調製)
表11の処方に従って、下層であるあんこゼリーを調製した。具体的には、水、こしあんに、グラニュー糖および増粘多糖類の粉体混合物を添加し、80℃で10分間加熱撹拌溶解した。次いで、香料を添加後、蒸発水を水にて全量補正し、65℃にホールディングした。
注8)ローカストビーンガム、カラギナン及び乳酸カルシウム含有製剤を使用。表11の処方における増粘多糖類含量は0.19質量%である。
(上層:米層の調製)
表12の処方に従って、米層を調製した。具体的には、水、もち米、α化米に増粘多糖類を添加し、80℃で10分間加熱撹拌溶解した。次いで色素及び香料を添加後、蒸発水を水で全量補正し、65℃にホールディングした。
注9)寒天35%、並びにローカストビーンガム及びグァーガム含有製剤を使用。表12の処方における増粘多糖類含量は0.59質量%である。
(多層食品(桜餅風デザート)の調製)
表12で調製した米層(65℃)を100ml容の容器に50g充填し、直後にあんこゼリー層(65℃)を連続的に充填後し、満了充填した。121℃で20分間加熱殺菌処理(レトルト殺菌)を行った。20℃で15時間冷却して多層食品(桜餅風デザート)を調製した。
本発明の多層食品は、米含有ゼリー中の米類が沈降することなく、均一な外観と食感を有し、かつ層間の境界(界面)が明確な多層食品である上に、舌で容易に潰せる程度のかたさを有し、食塊形成性も良好であった。更には、咽頭などへの付着も少なく、咀嚼・嚥下機能低下者に適した食感と物性を有する多層食品であった。実施例5の多層食品に関する物性(かたさ、凝集性および付着性)の測定結果を表13に示す。

Claims (7)

  1. 少なくとも一層が、ネイティブ型ジェランガム、寒天および3質量%以上の米類を含有する米含有ゼリーであり、
    前記米含有ゼリー以外の少なくとも一層が、ネイティブ型ジェランガムを含有するゲル層である多層食品。
  2. 少なくとも一層が、脱アシル型ジェランガム、3質量%以上の米類およびカルシウム塩を含有する米含有ゼリーであり、
    前記米含有ゼリー以外の少なくとも一層が、ネイティブ型ジェランガムを含有するゲル層である、多層食品。
  3. 咀嚼・嚥下機能低下者用の食品である、請求項1又は2に記載の多層食品。
  4. 少なくとも一層が、ネイティブ型ジェランガム、寒天および3質量%以上の米類を含有する米含有ゼリーである多層食品の製造方法であって、他層および下記条件を満たす米層を容器に充填後、加熱殺菌および冷却工程をとる、多層食品の製造方法;
    (A)70℃における米層の粘度が100mPa・s以上である、
    (B)米含有ゼリーに用いる米類として、下記測定方法に従って測定した場合のメッシュ残渣が30g以下である米類を用いる;
    (測定方法)
    (b−1)米類10質量%及び水90質量%を80℃で10分加熱撹拌後、121℃20分間のレトルト殺菌を行い、米類が膨潤した試料を調製する、
    (b−2)殺菌後の試料50gを500mlビーカーに入れ、70℃の湯を450g加えて加熱し、95℃達温後8分間加熱を行い、その後、2分間米粒を潰さないようにゆっくりと手で撹拌してばらけさせ、
    (b−3)上から順に目開き4mm、3.35mm及び2.8mmの篩(直径74mm)を重ね、(b−2)の試料を流す、
    (b−4)500mlの水(常温)を大気圧下で2回上部から流す、
    (b−5)篩上に残った水分をふき取り、4mm、3.35mm及び2.8mmの篩上に残存した試料の合計質量(メッシュ残渣)を測定する。
  5. 前記米含有ゼリー以外に、ネイティブ型ジェランガムを含有する少なくとも一層のゲル層を有する、請求項4に記載の多層食品の製造方法。
  6. 少なくとも一層が、脱アシル型ジェランガム、3質量%以上の米類およびカルシウム塩を含有する米含有ゼリーであり、
    前記米含有ゼリー以外の少なくとも一層が、ネイティブ型ジェランガムを含有するゲル層である多層食品であり、
    前記米含有ゼリーの層(米層)を充填後、加熱工程前に固化工程をとることを特徴とする、多層食品の製造方法。
  7. 米層及びゲル層を充填後、90℃以上の加熱殺菌を行う、請求項又はに記載の多層食品の製造方法。
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